JP2007323763A - 薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高密度記録のために配置されたパターンドメディアの孤立しているビットの磁化方向を、効率よく、かつ確実に反転させることのできる記録ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドを提供する。
【解決手段】 磁極層からパターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φを、パターンドメディア面に対して35°〜65°の角度範囲内に設定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、非磁性領域を挟んで最小磁化反転単位が配列されてなるパターンドメディアに対して磁気情報を記録するための記録ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドに関する。
近年、画像、映像、音声などのマルチデータを取り扱えるように記録媒体の大容量化が要求されている。
このような要求に応じるべく、HDD(Hard Disk Drive)の面記録密度は飛躍的に向上されており、磁気記録媒体の記録ビットサイズは10nm程度の極めて微細なものとなっている。このような微細な記録ビットから再生出力を得るには、各ビットに可能な限り大きな飽和磁化と膜厚の確保が必要となってくる。しかし、記録ビットの微細化に伴い、1ビットあたりの磁化最小単位体積(V)が小さくなり、「熱揺らぎ」による磁化反転で、磁化情報の消失という問題が生じやすくなる。
一般に、この「熱揺らぎ」は、Ku・V/kT(ここで、Kuは異方性定数、Vは磁化最小単位体積、kはボルツマン定数、Tは絶対温度を示す)の値が小さいほど影響が大きくなると言われており、経験的にKu・V/kTが100未満となると「熱揺らぎ」による磁化反転が生じると言われている。すなわち、磁性粒子の磁化の向きを一方向に保つのに必要な磁気異方性エネルギーは、磁気異方性エネルギー密度Kuと磁性粒子の体積Vとの積で表されるものであり、この値が小さくなると室温で熱揺らぎ現象が生じてしまい、記録した磁化が消失してしまうおそれがある。
長手磁気記録方式の磁気記録媒体では、記録密度の高い領域の記録ビット内の減磁界が強くなるため、磁性粒子の粒径が大きいうちから「熱揺らぎ」の影響を受けやすい。これに対して、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体では、膜厚方向に磁性粒子を成長させることで、媒体表面の粒径は小さいまま磁界最小単位体積Vを大きくできるため、「熱揺らぎ」の影響を抑制できる。しかしながら、高密度記録化が進めば、垂直磁気記録方式であっても、熱揺らぎ耐性は不十分なものとなってしまう。
このような熱揺らぎ耐性の問題を解決するための媒体として、いわゆるパターンドメディアと呼ばれる磁気記録媒体が注目されている。パターンドメディアは、一般には、非磁性体層中に、記録ビット単位となる磁性体領域を複数、それぞれに独立に形成した磁気記録媒体として構成されている。一般的なパターンドメディアでは、非磁性体層の材料として、例えば、SiO2、Al23、TiO2などの酸化物やSi34、AlN、TiNなどの窒化物、TiCなどの炭化物、BN等の硼化物が用いられ、これらの非磁性体層中に選択的に記録ビット単位となる磁性体領域が形成されている。
パターンドメディアは、磁性薄膜を記録磁区の大きさに分断したものであり、磁化最小単位体積Vを大きくでき、熱揺らぎの問題を回避することができる。
従って、1Tbpiを超えるような記録密度を実現するためには、パターンドメディアの構成が必要となる。そして、1Tbpiの記録密度を実現させるためには、トラック幅を極めて狭くする必要があるが、トラック幅の狭小化は、記録磁界の減少や生産の際の歩留まりの低下につながるため、できるだけビット長を短くして線記録密度を上げなければならない。例えば、トラック幅50〜70nm程度、ビット長さ10〜30nm程度である。
特開平11−296845号公報 特開2002−109712号公報 特開2004−303302号公報
ところで、このように設定されたパターンドメディアの線記録密度を有効かつ確実なものとし、しかもさらなる高密度化を図るためには、記録する(書き込む)ビットの品質を高めること、すなわち完全に該当ビットを磁化反転させること(ビットの磁化方向を反転させること)が重要であり、パターンドメディアに記録するための最適な磁気ヘッドの提案が要求される。つまり、物理的にビットが孤立しているパターンドメディアのビットの磁化方向を効率良く瞬時に、しかも確実に反転させることのできる記録用磁気ヘッドの開発が要求される。
本発明はこのような実状のものに創案されたものであって、その目的は、高密度記録のために配置されたパターンドメディアの孤立しているビットの磁化方向を、効率良く瞬時に、かつ確実に反転させることのできる記録ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドを提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明は、非磁性領域を挟んで最小磁化反転単位が配列されてなるパターンドメディアに対して磁気情報を記録する記録ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドであって、前記記録ヘッド部は、磁束を発生させる薄膜コイルと、前記パターンドメディアに対向するパターンドメディア対向面から後方に向かって延在し、前記薄膜コイルにおいて発生した磁束に基づいて前記パターンドメディアを磁化させるための磁界を発生させる磁極層と、前記磁極層の前記パターンドメディア進行方向側に配設され、前記パターンドメディア対向面から後方に向かって延在することにより、そのパターンドメディア対向面に近い側においてギャップ層により前記磁極層から隔てられるとともに、遠い側においてバックギャップを通じて前記磁性層に連結されたライトシールド層と、を有し、前記磁極層から前記パターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φが、前記パターンドメディア面に対して35°〜65°の角度範囲内に設定されてなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記主要記録磁界の合成放出角度Φが、前記パターンドメディア面に対して40°〜55°の角度範囲内に設定されてなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記磁極層は、パターンドメディアに対向するパターンドメディア対向面から後方に向かって延在し、前記薄膜コイルにおいて発生した磁束に基づいて前記パターンドメディアをその表面と直交する方向に磁化させるための磁界を発生させる主磁極層と、前記進行方向側において前記パターンドメディア対向面よりも後退した第1の位置から後方に向かって延在する補助磁極層と、が積層された積層構造を有し、前記磁極層の前方に位置する主磁極層から前記パターンドメディアに向けて磁気情報を記録するための主要記録磁界が発せられてなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記ライトシールド層は、前記ギャップ層に隣接しながら前記パターンドメディア対向面から前記第1の位置よりも前方の第2の位置まで延在する第1の磁気遮蔽部分と、当該第1の磁気遮蔽部分に部分的に乗り上げながら前記パターンドメディア対向面から少なくともその前記バックギャップまで延在する第2の磁気遮蔽層部分とを、含んでなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記第2の位置まで延在する第1の磁気遮蔽部分の長さ寸法(エアベアリング面から第2の位置までの距離)を調整することによって、前記主要記録磁界の合成放出角度Φを調整してなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記第1の磁気遮蔽部分のリーディング側に、磁極層との距離をさらに近づけるように突起部分を形成し、この突起部分の深さを調整することによって、前記主要記録磁界の合成放出角度Φを調整してなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記パターンドメディアに対して記録された磁気情報を再生するための再生ヘッド部をさらに備えてなるように構成される。
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの好ましい態様として、前記再生ヘッド部は、磁気抵抗効果素子と、この素子を周辺から磁気的に遮蔽するために上下に配置された、上部リードシールド層および下部リードシールド層を有し、前記上部リードシールド層および下部リードシールド層は、パターンドメディアに対向するパターンドメディア対向面から後方に向かって延在してなるように構成される。
本発明のヘッドジンバルアセンブリは、上記薄膜磁気ヘッドを含み、パターンドメディアに対向するように配置されるスライダと、前記スライダを弾性的に支持するサスペンションと、を備えてなるように構成される。
本発明のハードディスク装置は上記薄膜磁気ヘッドを含み、回転駆動される円盤状のパターンドメディアに対向するように配置されるスライダと、前記スライダを支持するとともに前記パターンドメディアに対して位置決めする位置決め装置と、を備えてなるように構成される。
本発明の薄膜磁気ヘッドは、磁極層からパターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φが、パターンドメディア面に対して35°〜65°の角度範囲内に設定されているので、物理的にビットが孤立しているパターンドメディアのビットの磁化方向を効率良く瞬時に、しかも確実に反転させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、詳細に説明する。
本発明の薄膜磁気ヘッドの構造の説明をする前に、本発明において磁気記録の対象となるパターンドメディアについて説明しておく。
非磁性領域を挟んで最小磁化反転単位が配列されてなる(記録トラックを有する)パターンドメディアの構成の説明
図10および図11は、磁気記録媒体であるパターンドメディアの構成の一例を示したものであり、図10は記録面の平面図であり、図11は図10の拡大図である。
これらの図に示されるように、パターンドメディア300は、記録ビットである最小磁化反転単位310が非磁性領域350を挟んで二次元的に配列されている。
図10や図11に示される記録トラック(TR)は、図面の左右方向に配列されている最小磁化反転単位310により構成され、図示される記録トラックは互いに平行に配列している。
最小磁化反転単位310は記録トラック長さ方向(矢印TRL)、および記録トラック幅方向(矢印TRW)に、それぞれ等間隔で配列されている。記録トラック長さ方向(矢印TRL)は、ヘッド進行方向である。
特定のトラックに対し、それに隣接するトラックの最小磁化反転単位310の設置位置は、記録トラック長さ方向において、該特定のトラックにおける隣接する最小磁化反転単位310のほぼ中央位置に配置されている。
図12は、最小磁化反転単位310の設定位置が記録トラック幅方向(矢印TRW)においても平行に配列されているパターンドメディアの例である。
図13は特定のトラックに対して、それに隣接するトラックの最小磁化反転単位310の設置位置が、記録トラック長さ方向(矢印TRL)において、該特定のトラックにおける隣接する最小磁化反転単位310のちょうど中間位置に配置されているパターンドメディアの例である。
記録ビットである最小磁化反転単位310は、磁性体領域から形成されており、例えば、膜面に対して垂直磁気記録可能な磁性材料が用いられる。このような垂直記録を目的とする磁性体領域の深さ方向下部には、軟磁性材料からなる裏打ち層を設けることもできる。
非磁性領域350を形成する非磁性材料としては、例えば、SiO2、Al23、TiO2などの酸化物やSi34、AlN、TiNなどの窒化物、TiCなどの炭化物、BN等の硼化物を用いることができる。
なお、記録ビットである最小磁化反転単位310および非磁性領域350は、例えば、ディスク状の基板の上に形成されており、最小磁化反転単位310の配列で形成される記録トラックは同心円上に形成されることが望ましい。また、最小磁化反転単位310はディスク寸法に比べて極めて小さいので、その平面形状は特に限定されるものではないが、例えば、図示されている円形状や四角形状の形態のものを好適に用いることができる。
このようなパターンドメディアを製造する手法としては、例えば、(1)予め、2〜50nm程度のメソポーラス(多孔)を形成し、その孔に磁性体材料を充填する方法や、(2)磁性膜を形成した後に(またはその前に)、パターニングを行なって所定のパターンを形成する方法等が挙げられる。上記(1)の具体的方法としては、ブロック共重合体相分離、Guided Self-Assembly、Langmuir-Blodgett法、アルミナ陽極酸化法、ミセル法等が挙げられる。上記(2)の具体的方法としては、光リソグラフィー、電子線リソグラフィー、X線リソグラフィー、干渉リソグラフィー、ナノインプリント等が挙げられる。
〔薄膜磁気ヘッド全体の構成の一例の説明〕
次いで、図1〜図3を参照しつつ、本発明における薄膜磁気ヘッド全体の構成の一例を説明する。
図1には薄膜ヘッド全体の断面構成図が示されており、図1(A)はエアベアリング面に平行な断面構成図(XーZ面に沿った断面)であり、図1(B)は、エアベアリング面に垂直な断面構成図(YーZ面に沿った断面)である。図2は主要部の平面構成図(Z軸方向からみた平面構成図)であり、図3は磁極部の露出面を拡大した平面構成図(Y軸方向からみた平面構成図)である。なお、図1に示される上向きの矢印Mは、薄膜磁気ヘッドに対してパターンドメディアから構成される記録媒体(図示していない)が相対的に移動する方向(媒体進行方向)を示している。
以下の説明において、図1〜図3に示されるX軸方向の寸法を「幅」、Y軸方向の寸法を「長さ」、Z軸方向の寸法を「厚さ」とそれぞれ表記する。また、Y軸方向のうちのエアベアリング面に近い側を「前方」、その反対側(奥域側)を「後方」と表記する。
薄膜磁気ヘッドは、媒体進行方向Mに移動するパターンドメディアに磁気的な処理を施すために、例えばハードディスクドライブなどの磁気記録装置に搭載されて使用される。
例えば、図面に例示されている薄膜磁気ヘッドは、磁気的処理として記録処理および再生処理の双方を実行可能ないわゆる複合型ヘッドであり、その構造は、図1に示されるように、例えばアルティック(Al23・TiC)などのセラミック材料より構成された基板1の上に、例えば酸化アルミニウム(Al23;以下単に「アルミナ」と称す)などの非磁性絶縁材料により構成された絶縁層2と、磁気抵抗(MR:Magneto-Resistive)効果を利用して記録された磁気情報の再生処理を行う再生ヘッド部100Aと、例えばアルミナなどの非磁性絶縁材料により構成された分離層9と、垂直記録方式の記録処理を実行するシールド型の記録ヘッド部100Bと、例えばアルミナなどの非磁性絶縁材料により構成されたオーバーコート層24とが、この順に積層された構成を有している。
再生ヘッド部100Aは、例えば、下部リードシールド層3と、シールドギャップ膜4と、上部リードシールド層30とがこの順に積層された積層構造を有している。シールドギャップ膜4には、記録媒体に対向する記録媒体対向面(エアベアリング面)70に一端面が露出するように、再生素子としての磁気抵抗効果素子(MR素)8が埋設されている。
下部リードシールド層3および上部リードシールド層30は、いずれもMR素子を周辺から磁気的に分離するものであり、エアベアリング面70から後方に向かって延在するように形成されている。下部リードシールド層3は、例えば、ニッケル鉄合金であるパーマロイ(Ni(80wt%)Fe(20wt%))などの軟磁性材料から構成されている。その厚さは、0.5〜2.0μm程度とされる。
上部リードシールド層30は、本実施形態の場合、2つの上部リードシールド部分5,7により、非磁性層6が挟まれた構造を有している。すなわち、シールドギャップ膜4に近い側から順に、上部リードシールド部分5と、非磁性層6と、上部リードシールド部分7とが順次積層された構造を有している。
上部リードシールド部分5は例えばパーマロイなどの磁性材料により構成されており、その厚さは例えば0.5〜2.0μm程度とされる。上部リードシールド部分7も同様に例えばパーマロイなどの磁性材料により構成されており、その厚さは例えば0.3〜1.5μm程度とされる。非磁性層6は、例えば、ルテニウム(Ru)やアルミナなどの非磁性材料により構成されており、その厚さは例えば0.1〜0.2μm程度とされる。なお、上部リードシールド層30は、本実施形態のように必ずしも積層構造を有している必要はなく、下部リードシールド層3のごとく単層構造であっても勿論よい。
シールドギャップ膜4は、MR素子8を周辺から電気的に分離するものであり、例えばアルミナなどの非磁性材料により構成されている。
MR素子は、例えば、巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magneto-Resistive)効果、TMR効果などを利用して再生処理を実行するように作用する。
記録ヘッド部100Bは、例えば、絶縁層11,12,13により周辺を埋設された1段目の薄膜コイル10と、非磁性層14と、絶縁層16により部分的に周囲を埋設された磁極層40と、ギャップ層17と、磁気連結用の開口部(バックギャップ50BG)を構成する絶縁層50により埋設された2段目の薄膜コイル22と、ライトシールド層60とが順次積層された積層構造を有している。
なお、図2においては、主に、記録ヘッド部100Bのうちの主要部(薄膜コイル10,22、磁極層40、ライトシールド層60)のみを抜粋して示している。
薄膜コイル10は、主に、薄膜コイル22において発生した記録用の磁束の漏洩を抑制するために漏洩抑制用の磁束を発生させるものである。この薄膜コイル10は、例えば。銅などの高導電性材料により構成されており、その厚さは例えば2.0μm程度とされる。
特に、薄膜コイル10は、例えば、図1および図2に示されるように、バックギャップ50BGを中心として巻回するスパイラル構造を有しており、薄膜コイル10では、例えば、薄膜コイル22において電流が流れる方向と逆の方向に電流が流れるように操作される。なお、図1および図2では、薄膜コイル10の巻回数(ターン数)が5ターンである場合が示されているが、これはあくまで例示であり適宜変更することができる。薄膜コイル10のターン数は、薄膜コイル22のターン数と一致しているのが好ましく、例えば2〜7ターンが好適な範囲とされる。なお、図面の下部に位置する薄膜コイル10は必須のものではない。
絶縁層11,12,13は、薄膜コイル10を周囲から電気的に分離するように形成されている。絶縁層11は、薄膜コイル10の各巻線間を埋め込むように形成されるとともに、その薄膜コイル10の周囲を被覆するように形成されている。この絶縁層11は、例えば、加熱時に流動性を示すフォトレジストやスピンオングラス(SOG; Spin On Glass)などの非磁性材料により構成されている。厚さは例えば2.0μm程度である。
本実施の形態において、絶縁層11は、図1に示されるように薄膜コイル10の側方のみを被覆し、その上方は被覆しないように形成されている。
絶縁層12は、絶縁層11の周囲を被覆するように形成されており、この絶縁層12は、例えば、アルミナなどの非磁性材料により構成される。その厚さは、例えば2.0μm程度とされる。
絶縁層13は、薄膜コイル10とともに、絶縁層11,12をそれぞれ被覆するように配設されている。この絶縁層13は、例えば、アルミナなどの非磁性材料により構成される。その厚さは、例えば0.2μm程度とされる。
非磁性材料14は、例えば、アルミナなどの非磁性絶縁性材料やルテニウムなどの非磁性導電性材料により形成される。その厚さは、例えば1.0μm程度とされる。
磁極層40は、主として薄膜コイル22において発生した磁気記録用の磁束を収容し、その磁束をパターンドメディアの最小磁化反転単位(記録ビット単位)に向けて放出することにより最小磁化反転単位の磁化方向を反転させるように作用する。
このような磁極層40は、薄膜コイル22のリーディング側に配設されており、エアベアリング面70から後方に向かって延在し、より具体的にはバックギャップ50BGまで延在している。この「リーディング側」とは、図1に示されるパターンドメディア進行方向Mに向かって移動するパターンドメディアの移動状態を1つの流れと見た場合に、その流れの流入する側(パターンドメディア進行方向M側と反対側)をいい、ここでは厚さ方向(Z軸方向)における上流側をいう。これに対して、流れの流出する側(パターンドメディア進行方向M側)は「トレーリング側」と呼ばれ、ここでは厚さ方向における下流側をいう。
本発明の実施形態における磁極層40は、図1に示されるように、主磁極層15および補助磁極層19がこの順に積層されることにより互いに連結された構造を有している。すなわち、リーディング側に主磁極層15が配設され、トレーリング側に補助磁極層19が配設された積層構造(2層構造)を有している。
主磁極層15は、主要な書き込み用の磁束の放出部分として機能するものである。この主磁極層15は、リーディング側においてエアベアリング面70から後方に向かって延在し、より具体的にはバックギャップ50BGまで延在している。その厚さは、例えば0.25μm程度とされる。このような主磁極層15は、具体的には鉄系合金などにより構成される。使用される鉄系合金としては、例えば、鉄(Fe)がリッチな鉄ニッケル合金(FeNi)、鉄コバルト合金(FeCo)または鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)などが挙げられる。
なお、上記の「連結」とは、単に物理的に接触して連結されているだけでなく、磁気的に導通可能に連結されていることを意味している。
主磁極層15は、例えば、図2に示されるように全体として羽子板型の平面形状をなして構成されている。すなわち、主磁極層15は例えば、エアベアリング面70から順に、そのエアベアリング面70から後方に向かって延在し、記録媒体の記録トラック幅を規定する一定幅W1を有する先端部15Aと、その先端部15Aの後方に連結され、幅W1よりも大きな幅W2(W2>W1)を有する後端部15Bとを含んで構成されている。この主磁極層15の幅が先端部15A(幅W1)から後端部15B(幅W2)へ拡がる位置は、薄膜ヘッドの記録性能を決定する重要な因子のうちの一つである「フレアポイントFP」である。
先端部15Aは、主に、薄膜コイル22において発生した記録用の磁束をパターンドメディアに向けて実質的に放出する部分であり、図2に示されるように、エアベアリング面70に露出した露出面15Mを有している。この露出面15Mは、例えば、図3に示されるようにトレーリング側に位置する上端縁(一方の端縁)E1と、リーディング側に位置する下端縁(他方の端縁)E2と、2つの側端縁E3とにより規定された平面形状を有している。具体的には、露出面15Mは、例えば、トレーリング側からリーデング側に向かって次第に幅が狭まる台形形状を有している(W1>W4)。
先端部15AのトレーリングエッジTEは、磁極層40のうちの実質的な記録箇所である。なお、露出面15Mの平面形状において、下端縁E2の延在方向と側端縁E3との間の角度θは、例えば、90°未満の範囲内において自由に設定可能である。
図2に示される後端部15Bは、補助磁極層19に収容された磁束を収容して先端部15Aへ供給する部分である。この後端部15Bの幅は、例えば後方において一定(幅W2)であり、前方において先端部15Aに近づくにつれ幅W2から幅W1に次第に狭まっている。
補助磁極層19は、主要な磁束の収容部分として機能するものである。この補助磁極層19は、例えば、エアベアリング面70よりも後退した位置P1(第1の位置)から後方に向かって延在している。より具体的には、バックギャップ50BGにおいて、主磁極層15よりも後方まで延在しており、その厚さは、例えば0.45μm程度とされる。補助磁極層19の好適な具体例としては、鉄コバルトニッケル合金を例示することができる。また、補助磁極層19は、主磁極層15の下部(リーディング側)にあっても良い。
補助磁極層19は、例えば、図2に示されるように幅W2を有する矩形の平面形状を有している。特に、補助磁極層19は、例えば、図1に示されるように絶縁層50のうちの後述する補助絶縁層20およびライトシールド層60のうちの後述するTH規定層18とともに平坦化されている。すなわち、補助磁極層19のうちのトレーリング側の端面は、補助絶縁層20のうちのトレーリング側の端面およびTH規定層18のうちのトレーリング側の端面とともに平坦面HMを構成している。
絶縁層16は、主磁極層15を周囲から電気的に分離するものである。この絶縁層16は、例えば、アルミナなどの非磁性絶縁材料により構成されており、その厚さは、例えば0.25μm程度とされる。
ギャップ層17は、磁極層40とライトシールド層60とを磁気的に分離するためのギャップを構成するように形成されている。ギャップ層17は、例えば、図1に示されるように補助磁極層19の配設領域を除いて、主磁極層15に隣接しながらエアベアリング面70から後方に向かって延在するように形成されている。特に、ギャップ層17は、例えば、アルミナなどの非磁性絶縁材料やルテニウムなどの非磁性導電性材料により構成されており、その厚さは0.03〜0.2μm程度に設定される。
絶縁層50は、薄膜磁気ヘッドの記録特性を決定する重要な因子のうちの一つであるスロートハイトTHを規定するとともに、薄膜コイル22を被覆することにより周囲から電気的に分離するように形成される。絶縁層50は、図1に示されるように、スロートハイトTHを実質的に規定するように形成された補助絶縁層20(第1の絶縁層部分)と、薄膜コイル22を実質的に被覆するように形成された主絶縁層21(第2の絶縁層部分)とがこの順に積層された構造をなしている。つまり、リーディング側に補助磁極層20が配設され、トレーリング側に主絶縁層21が配設された積層構造(2層構造)を有している。
補助絶縁層20は、図1に示されるように、ギャップ層17に隣接しながら、エアベアリング面70よりも後退した位置、すなわち、エアベアリング面70と位置P1との間の位置P2(第2の位置)から後方の位置P1まで延在している。そして、補助絶縁層20は、位置P1において補助磁極層19に隣接しているとともに、位置P2においてライトシールド層60(後述するTH規定層18)に隣接するように形成されている。特に、本実施の形態において、補助磁極層20は、補助磁極層19およびTH規定層18とともに平坦面HMを構成している。
上記の「位置P2」は、絶縁層50の最前端位置(エアベアリング面70に最も近い位置)に相当している。すなわち、スロートハイトTHを規定するための「スロートハイトゼロ位置TP」である。そのスロートハイトTHは、エアベアリング面70とスロートハイトゼロ位置TPとの間の距離である。この補助絶縁層20は、例えば、アルミナ等の非磁性絶縁材料により構成されている。なお、図1および図2に示される実施形態では、スロートハイトゼロ位置TPがフレアポイントFPに一致している場合が示されている。
主絶縁層21は、図1に示されるように、補助絶縁層20のうちの平坦面HMに隣接しながら、位置P1と位置P2との間の位置P3(第3の位置)から後方に向かって延在している。より具体的にはバックギャップ50BGを塞がないように延在しており、主絶縁層21は、補助磁極層20よりも後退している。この主絶縁層21は、例えば図1に示されるように補助絶縁層20のうちの平坦面HM上に薄膜コイル22の下地として配設された主絶縁層部分21Aと、薄膜コイル22およびその周辺の主絶縁層部分21Aを被覆するように配設された主絶縁層部分21Bと、を含んで構成されている。
主絶縁層部分21Aは、例えば、アルミナなどの非磁性材料により構成されており、その厚さは例えば0.2μm程度とされる。
主絶縁層部分21Bは、例えば、加熱時に流動性を示すフォトレジストやスピンオングラス(SOG)などの非磁性絶縁性材料から構成される。この主絶縁層部分21Bの端縁近傍部分は、その端縁に向けて落ち込むように丸みを帯びた斜面を構成している。
薄膜コイル22は、記録用の磁束を発生させるために形成されている。薄膜コイル22は、例えば、前述した薄膜コイル10において電流が流される方向と逆方向に電流が流れるように操作される。
ライトシールド層60は、磁極層40から放出された記録用の磁束の広がり成分を取り込むことにより、その磁束の広がりを抑制するように作用する。さらにライトシールド層60の構造は、後述する本発明の要部である磁極層40からパターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φを調整できる有効な手段の一つである。
このライトシールド層60は、磁極層40および薄膜コイル22のトレーリング側に配設されており、エアベアリング面70から後方に向かって延在することにより、そのエアベアリング面70に近い側においてギャップ膜17により磁極層20から隔てられるとともに、遠い側においてバックギャップ50BGを通じて磁性層40に連結されている。
本実施形態におけるライトシールド層60は、互いに別体をなすTH規定層18(第1の磁気遮蔽層部分)およびヨーク層23(第2の磁気遮蔽部分)と含み、これらのTH規定層18およびヨーク層23が互いに連結された構造を有している。なお、ライトシールド層60は、図示のごとく連結構造に限定されることなく一体化物であってもよい。
TH規定層18は、主要な磁束の取り込み口として機能するものであり、しかも上述したように磁極層40からパターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φを調整できる機能を備えるものである。
このTH規定層18は、例えば、図1に示したようにギャップ層17に隣接しながら、エアベアリング面70から後方の位置、より具体的には位置P1よりも前方の位置P2まで延在しており、その位置P2において絶縁層50のうちの補助絶縁層20に隣接している。
TH規定層18は、例えば、FeNiやFeCo、FeCoNi合金などの高飽和磁束密度を有する磁性材料により構成されており、図2に示されるようにW3>W2、好適にはW3>W1の矩形状の平面形状をなしている。特に、TH規定層18は、例えば、上記したように、補助磁極層19および補助絶縁層20とともに、平坦面HMを構成している。すなわち、TH規定層18のうちのトレーリング側の端面は、補助磁極層19のうちのトレーリング側の端面および補助絶縁層20のうちのトレーリング側の端面の双方のともに平坦面HMを構成している。上述したように、TH規定層18が位置P2において補助絶縁層20に隣接していることから、そのTH規定層18は、絶縁層50の最前端位置(スロートハイトゼロ位置TH)を規定することにより、実質的にスロートハイトTHを規定する役割を担っている。
ヨーク層23は、TH規定層18から取り込まれた磁束の流路として機能するように構成されている。ヨーク層23は、例えば図1に示されるように、TH規定層18に乗り上げながら、エアベアリング面70から絶縁層50上を経由して少なくともバックギャップ50BGまで延在している。すなわち、ヨーク層23は、前方においてTH規定層18に乗り上げることにより連結されているとともに、後方においてはバックギャップ50BGを通じて、磁極層40に隣接することによって連結されている。
本実施例においてヨーク層23は、例えば、バックギャップ50BGにおいて磁極層40に連結されつつ、そのバックギャップ50BGよりも後方まで延在している。このようなヨーク層23は、例えば、TH規定層18を構成している磁性材料と同様の磁性材料により構成されるとともに、図2に示されるように、幅W3を有する矩形状の平面形状を有している。
また、エアベアリング面70に対する主絶縁層21の後退距離、すなわちエアベアリング面70と位置P3との間の距離L3は、TH規定層18の長さ、すなわちエアベアリング面70と位置P2との間の距離L2よりも大きくなっている(L3>L2)。この距離L3が距離L2よりも大きい構造的関係に基づき、ライトシールド層60では、ヨーク層23のうちのTH規定層18に隣接する部分の長さ(すなわち距離L3)が、TH規定層の長さ(すなわち距離L2)よりも大きくなっている。すなわち、ライトシールド層60においてTH規定層18を経由してヨーク層23へ磁束が取り込まれた際に、その磁束がライトシールド層60内を流れる磁路が段階的に拡張されている。
なお、上述してきた薄膜磁気ヘッドにおいて、いわゆる熱アシスト記録用の光源を搭載してもよい。また、上述してきた薄膜磁気ヘッドにおいて、磁極のトレーリング側だけでなく、磁極の両側にシールドが配置されていても良い。
上述してきた薄膜磁気ヘッドの好適な全体構造において、本発明が特に構造的に主張すべき発明の要部について図4を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
図4は、図1(A)相当図面であって、しかも、薄膜コイル22において発生した記録用の磁束をパターンドメディアに向けて実質的に放出する主磁極層15と、主磁極層15から放出された記録用の磁束の広がり成分を取り込むことによりその磁束の広がりを抑制するように作用するライトシールド層60(特に、TH規定層18)と、パターンドメディアとの位置関係を模式的に示した概略図である。
また、図5は、図1(B)に相当する図面、すなわち、パターンドメディアと対向するエアベアリング面を示しており、薄膜コイルにおいて発生した記録用の磁束をパターンドメディアに向けて実質的に放出する主磁極層15と、ライトシールド層を構成するTH規定層18の変形例を抽出した概略摸式図である。
図4に示されるように、本発明の薄膜磁気ヘッドは、主磁極層15からパターンドメディア40に向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φが、パターンドメディア面に対して35°〜65°の角度範囲、より好ましくは40°〜55°の角度範囲となるように設定される。
この主要記録磁界の合成放出角度Φが、35°未満となると、パターンドメディア面に対する進入角度が浅すぎるため最小磁化反転単位を磁化飽和させることができず、最小磁化反転単位を完全に磁化反転させることができなくなってしまうという不都合が生じる。つまり、十分な記録ができず、不完全な記録状態となってしまう。この一方で、65°を超えると、磁化反転に要する時間が長くかかり、スイッチング動作を早くするという本願の目的を達成することができない。上述した35°〜65°の角度範囲での斜め記録磁界により、最小磁化反転単位の磁化反転速度を向上させる(スイッチング時間を早くする)という手法は、あくまでも、パターンドメディアを記録媒体として用いた場合の特有の現象である。すなわち、パターンドメディアと対比される媒体、つまり、パターン化されておらず、通常の連続形成膜として構成されている磁気記録膜に対して、上述したような主要記録磁界の合成放出角度Φ=35°〜65°の角度範囲で記録を試みても、オーバーライトすることができない。パターンドメディアとは異なる構造から構成される連続膜では、65°を超える主要記録磁界の合成放出角度が要求されるのである。
なお本発明でいう「主要記録磁界の合成放出角度Φ」とは、主磁極15と補助磁極60間で生じる最大磁界強度点での、垂直方向成分と(垂直方向とは図1で言うY方向)、ダウントラック方向成分(ダウントラック方向とは図1で言うZ方向)の合成磁界角度として定義される。最大磁界強度点は、磁気力顕微鏡(MFM)を用い、コイルに電流を流しながら磁化勾配を測定して求めればよい。また、いわゆる有限要素法やLLG(Landau-Lifshitzs-Gillbert)方程式の解により計算的に見積もることもできる。
このような主要記録磁界の合成放出角度Φを調整するには、主磁極層15から放出された記録用の磁束の広がり成分を取り込むことによりその磁束の広がりを抑制するように作用するTH規定層18の厚さTH(図4)を調整すればよい。また、図5に示されるように、ライトシールド層を構成するTH規定層18のリーディング側に、磁極層15との距離をさらに近づけるように突起部分18aを形成し、この突起部分の深さWDを調整することによって、磁極層との距離を変え、主要記録磁界の合成放出角度Φを調整することもできる。これらの主要記録磁界の合成放出角度Φの具体的な調整実験は、後述する実験例を参考されたい。なお、いわゆる有効ギャップ長さ(主磁極とライトシールドの距離)は、0.2μm以下となるように設定される。0.2μmという距離は、主磁極から直接磁束をライトシールドに誘導できる最大距離となる。
〔ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置についての説明〕
以下、本実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置について説明する。
まず、図6を参照して、ヘッドジンバルアセンブリに含まれるスライダ210について説明する。ハードディスク装置において、スライダ210は、回転駆動される円盤状の記録媒体であるハードディスクに対向するように配置される。このスライダ210は、主に図1における基板1およびオーバーコート24からなる基体211を備えている。
基体211は、ほぼ六面体形状をなしている。基体211の六面のうちの一面(図6における上面)は、ハードディスクに対向するようになっている。この一面には、エアベアリング面70が形成されている。
ハードディスクが図6におけるγ方向に回転すると、ハードディスクとスライダ210との間を通過する空気流によって、スライダ210に、図6におけるβ方向の下方に揚力が生じる。スライダ210は、この揚力によってハードディスクの表面から浮上するようになっている。なお、図6におけるα方向は、ハードディスクのトラック横断方向である。
スライダ210の空気流出側の端部(図6における左下の端部)の近傍には、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドが形成されている。
次に、図7を参照して、本実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリ220について説明する。ヘッドジンバルアセンブリ220は、スライダ210と、このスライダ210を弾性的に支持するサスペンション221とを備えている。サスペンション221は、例えばステンレス鋼によって形成された板ばね状のロードビーム222、このロードビーム222の一端部に設けられると共にスライダ210が接合され、スライダ210に適度な自由度を与えるフレクシャ223と、ロードビーム222の他端部に設けられたベースプレート224とを有している。
ベースプレート224は、スライダ210をハードディスク262のトラック横断方向αに移動させるためのアクチュエータのアーム230に取り付けられるようになっている。アクチュエータは、アーム230と、このアーム230を駆動するボイスコイルモータとを有している。フレクシャ223において、スライダ210が取り付けられる部分には、スライダ210の姿勢を一定に保つためのジンバル部が設けられている。
ヘッドジンバルアセンブリ220は、アクチュエータのアーム230に取り付けられる。1つのアーム230にヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものはヘッドアームアセンブリと呼ばれる。また、複数のアームを有するキャリッジの各アームにヘッドジンバルアセンブリ220を取り付けたものはヘッドスタックアセンブリと呼ばれる。
図7は、ヘッドアームアセンブリの一例を示している。このヘッドアームアセンブリでは、アーム230の一端部にヘッドジンバルアセンブリ220が取り付けられている。アーム230の他端部には、ボイスコイルモータの一部となるコイル231が取り付けられている。アーム230の中間部には、アーム230を回動自在に支持するための軸234に取り付けられる軸受け部233が設けられている。
次に図8および図9を参照して、ヘッドスタックアセンブリの一例と本実施の形態に係るハードディスク装置について説明する。
図8はハードディスク装置の要部を示す説明図、図9はハードディスク装置の平面図である。
ヘッドスタックアセンブリ250は、複数のアーム252を有するキャリッジ251を有している。複数のアーム252には、複数のヘッドジンバルアセンブリ220が、互いに間隔を開けて垂直方向に並ぶように取り付けられている。キャリッジ251においてアーム252とは反対側には、ボイスコイルモータの一部となるコイル253が取り付けられている。ヘッドスタックアセンブリ250は、ハードディスク装置に組み込まれる。
ハードディスク装置は、スピンドルモータ261に取り付けられた複数枚のハードディスク262を有している。各ハードディスク262毎に、ハードディスク262を挟んで対向するように2つのスライダ210が配置される。また、ボイスコイルモータは、ヘッドスタックアセンブリ250のコイル253を挟んで対向する位置に配置された永久磁石263を有している。
スライダ210を除くヘッドスタックアセンブリ250およびアクチュエータは、本発明における位置決め装置に対応しスライダ210を支持すると共にハードディスク262に対して位置決めする。
本実施の形態に係るハードディスク装置では、アクチュエータによって、スライダ210をハードディスク262のトラック横断方向に移動させて、スライダ210をハードディスク262に対して位置決めする。スライダ210に含まれる薄膜磁気ヘッドは、記録ヘッドによって、ハードディスク262に情報を記録し、再生ヘッドによって、ハードディスク262に記録されている情報を再生する。
本実施の形態に係るヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置は、前述の本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドと同様の効果を奏する。
また、実施の形態では、基本側に再生ヘッドを形成し、その上に、記録ヘッドを積層した構造の薄膜磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。また、読み取り専用として用いる場合には、薄膜磁気ヘッドを、再生ヘッドだけを備えた構成としてもよい。
以下、具体的実験例を示し、本発明の薄膜磁気ヘッドの構成およびその効果をさらに詳細に説明する。
〔実験例I〕
上記図1〜図3に示されるごとき構造を有する薄膜磁気ヘッドを作製した。
ライトシールド層60の材質をCo65Ni25Fe15とし、図4に示されるごとくライトシールド層60のTH規定層18の厚さTHを0〜600nmの範囲で種々変え、主要記録磁界の合成放出角度Φが、それぞれ、90°、72°、63°、54°、45°、40°、36°、27°となる各種の薄膜磁気ヘッドサンプルを作製した。
なお、参考までに本実験において種々のサンプル製造とともに、得られたTH規定層18の厚さTHと、主要記録磁界の合成放出角度Φと、の関係を示すグラフを図14に示している。図14に示されるグラフから、TH長さを長くすることによって、主要記録磁界の合成放出角度Φを小さくすることができることがわかる。
記録対象となるパターンドメディアの仕様
実験に際して用いた記録対象となるパターンドメディアの仕様は以下のとおりとした。
トラック幅60nm、ビット長さ60nm、厚み30nmとした。磁性層材料は、FePt(Al23マトリックス)とし、保磁力は8000Oe、飽和磁化は700emu/ccである。この時、軟磁性裏打ち層は厚みが100nmのCoZrTaとした。
このようなパターンドメディアに対して、上記の主要記録磁界の合成放出角度Φが、それぞれ、90°、72°、65°、55°、45°、40°、35°、27°の薄膜磁気ヘッドによる、1ドットの磁化遷移時間(磁化反転時間:スイッチング時間(Arbitrary unit))を求めた。さらに、各データの相対評価をするために、90°のArbitrary unit値を基準として標準化して算出した各データ値を表中に併記した。
1ドットの磁化遷移時間の測定は、記録磁界放出後、ビットの磁化反転開始からビットの磁化が反転方向に最大となる点までの時間を測定するという手法で行なった。
結果を下記表1に示した。
Figure 2007323763
〔実験例II〕
上記実験例Iで作製したTH=100nmのサンプルにおいて、さらに、図5に示されるようなライトシールド層の変形仕様を構成し、ライトシールド層を構成するTH規定層18のリーディング側に、磁極層15との距離をさらに近づけるように突起部分18aを形成し、この突起部分の深さWDを調整することによって、主要記録磁界の合成放出角度Φを調整する実験を行なった。
結果を図15のグラフに示した
図15に示されるグラフから分かるように、突起部分の深さWDを大きくして、磁極層15との距離をさらに近づけると、主要記録磁界の合成放出角度Φは小さくなることがわかる。
〔実験例III〕
主要記録磁界の合成放出角度Φ=35°〜65°の設定による本願発明の効果が、物理的にビットが孤立しているパターンドメディアに特有なものであることを示すための比較実験を下記の要領で行なった。すなわち、一般の垂直磁気記録の連続媒体を用いてオーバーライト特性の実験を行なった。
垂直磁気記録の連続媒体の仕様は、記録層がCoCrPt・SiO2で構成され、保磁力が5200Oe、飽和磁化が500emu/cc、軟磁性裏打ち層がCoZrTa(25nm)/Ru(8nm)/CoZrTa(25nm)の積層構造からなる構成を有する仕様とした。
磁気ヘッドは、主要記録磁界の合成放出角度Φが、それぞれ、90°、72°、65°、58°、55°、50°、45°、40°、35°、27°のものを使用した。
オーバーライトの測定方法は、HF(90MHz)の上に、LF(12MHZ)を記録し、記録前のHFの出力とLF記録後のHFの消え残りの出力の比(dB)を求めた。
また、比較考察のために、上記パターンドメディアについても、同様な手法でオーバーライトを測定した。
結果を下記表2に示した。
Figure 2007323763
表2の結果より、パターンドメディアと連続媒体とでは、良好なオーバーライト値を実現するための主要記録磁界の合成放出角度Φが異なっていることがわかる。
上記の実験結果より本発明の効果は明らかである。すなわち、本発明においては、磁極層からパターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φが、パターンドメディア面に対して35°〜65°の角度範囲内に設定されているので、物理的にビットが孤立しているパターンドメディアのビットの磁化方向を効率よく、しかも確実に反転させることができる。また、主要記録磁界の合成放出角度Φ=35°〜65°の設定は、パターンドメディアに対してのみ有効な独特の要件である。
非磁性領域を挟んで最小磁化反転単位が配列されてなるパターンドメディアを用いる磁気記録装置の産業に利用することができる。
図1(A)はエアベアリング面に平行な断面構成図(XーZ面に沿った断面)であり、図1(B)は、エアベアリング面に垂直な断面構成図(YーZ面に沿った断面)である。 図2は、主要部の平面構成図(Z軸方向からみた平面構成図)である。 図3は、磁極部のエアベアリング面の露出面を拡大した平面構成図(Y軸方向からみた平面構成図)である。 図4は、薄膜コイルにおいて発生した記録用の磁束をパターンドメディアに向けて実質的に放出する主磁極層と、主磁極層から放出された記録用の磁束の広がり成分を取り込むことによりその磁束の広がりを抑制するように作用するライトシールド層(特に、TH規定層)と、パターンドメディアとの位置関係を模式的に示した概略図である。 図5は、パターンドメディアと対向するエアベアリング面を示しており、薄膜コイルにおいて発生した記録用の磁束をパターンドメディアに向けて実質的に放出する主磁極層と、ライトシールド層を構成するTH規定層の変形例を示した概略摸式図である。 図6は、本発明の一実施の形態におけるヘッドジンバルアセンブリに含まれるスライダを示す斜視図である。 図7は、本発明の一実施の形態におけるヘッドジンバルアセンブリを含むヘッドアームアセンブリを示す斜視図である。 図8は、本発明の一実施の形態におけるハードディスク装置の要部を示す説明図である。 図9は、本発明の一実施の形態におけるハードディスク装置の平面図である。 図10は、磁気記録媒体であるパターンドメディアの構成例を示した平面図である。 図11は、図10の拡大図である。 図12は、磁気記録媒体である他のパターンドメディアの構成例を示した平面図である。 図13は、磁気記録媒体である他のパターンドメディアの構成例を示した平面図である。 図14は、TH規定層の厚さTHと、主要記録磁界の合成放出角度Φとの関係を示すグラフである。 図15は、突起部分の深さWDと、主要記録磁界の合成放出角度Φとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1…基板
3…下部リードシールド層
8…磁気抵抗効果素子
17…ギャップ層
22…薄膜コイル
30…上部リードシールド層
40…磁極層
60…ライトシールド層
70…エアベアリング面
100A…再生ヘッド部
100B…記録ヘッド部

Claims (10)

  1. 非磁性領域を挟んで最小磁化反転単位が配列されてなるパターンドメディアに対して磁気情報を記録する記録ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドであって、
    前記記録ヘッド部は、
    磁束を発生させる薄膜コイルと、
    前記パターンドメディアに対向するパターンドメディア対向面から後方に向かって延在し、前記薄膜コイルにおいて発生した磁束に基づいて前記パターンドメディアを磁化させるための磁界を発生させる磁極層と、
    前記磁極層の前記パターンドメディア進行方向側に配設され、前記パターンドメディア対向面から後方に向かって延在することにより、そのパターンドメディア対向面に近い側においてギャップ層により前記磁極層から隔てられるとともに、遠い側においてバックギャップを通じて前記磁性層に連結されたライトシールド層と、を有し、
    前記磁極層から前記パターンドメディアに向けて磁気情報を記録するために発せられる主要記録磁界の合成放出角度Φが、前記パターンドメディア面に対して35°〜65°の角度範囲内に設定されてなることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記主要記録磁界の合成放出角度Φが、前記パターンドメディア面に対して40°〜55°の角度範囲内に設定されてなる請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記磁極層は、パターンドメディアに対向するパターンドメディア対向面から後方に向かって延在し、前記薄膜コイルにおいて発生した磁束に基づいて前記パターンドメディアをその表面と直交する方向に磁化させるための磁界を発生させる主磁極層と、前記進行方向側において前記パターンドメディア対向面よりも後退した第1の位置から後方に向かって延在する補助磁極層と、が積層された積層構造を有し、
    前記磁極層の前方に位置する主磁極層から前記パターンドメディアに向けて磁気情報を記録するための主要記録磁界が発せられてなる請求項1または請求項2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 前記ライトシールド層は、前記ギャップ層に隣接しながら前記パターンドメディア対向面から前記第1の位置よりも前方の第2の位置まで延在する第1の磁気遮蔽部分と、当該第1の磁気遮蔽部分に部分的に乗り上げながら前記パターンドメディア対向面から少なくともその前記バックギャップまで延在する第2の磁気遮蔽層部分とを、含んでなる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記第2の位置まで延在する第1の磁気遮蔽部分の長さ寸法(エアベアリング面から第2の位置までの距離)を調整することによって、前記主要記録磁界の合成放出角度Φを調整してなる請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 前記第1の磁気遮蔽部分のリーディング側に、磁極層との距離をさらに近づけるように突起部分を形成し、この突起部分の深さを調整することによって、前記主要記録磁界の合成放出角度Φを調整してなる請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 前記パターンドメディアに対して記録された磁気情報を再生するための再生ヘッド部をさらに備えてなる請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 前記再生ヘッド部は、
    磁気抵抗効果素子と、この素子を周辺から磁気的に遮蔽するために上下に配置された、上部リードシールド層および下部リードシールド層を有し、
    前記上部リードシールド層および下部リードシールド層は、パターンドメディアに対向するパターンドメディア対向面から後方に向かって延在してなる請求項7に記載の薄膜磁気ヘッド。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載された薄膜磁気ヘッドを含み、パターンドメディアに対向するように配置されるスライダと、
    前記スライダを弾性的に支持するサスペンションと、
    を備えてなることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載された薄膜磁気ヘッドを含み、回転駆動される円盤状のパターンドメディアに対向するように配置されるスライダと、
    前記スライダを支持するとともに前記パターンドメディアに対して位置決めする位置決め装置と、
    を備えてなることを特徴とするハードディスク装置。
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