JP2007321529A - スライド蝶番及びそれを用いたキャビネット - Google Patents

スライド蝶番及びそれを用いたキャビネット Download PDF

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Abstract

【課題】カップ部とフランジ部および取付部の形状の工夫によりキャビネットの内隅部に近接して配置可能とし、キャビネットの実質的な収納容積(開口面積)を大きくすることのできるスライド蝶番と、それを用いたキャビネットを提供する。
【解決手段】本体部5の下縁5aがキャビネット1の内隅部に近接して配置可能とする為に、本体部5における下縁5aを基準位置として、フランジ部7及び座金9がその基準位置よりもキャビネット1の内部側にのみ位置するように形成する。
【選択図】図2

Description

この発明はキャビネットの内側に取り付けられるスライド蝶番と、スライド蝶番を用いたキャビネットに関する。
スライド蝶番(スライドヒンジともいう)は、扉を閉じたとき、開口が隠されて見えなくなるので外観もよく、広く用いられている。その際、キャビネットの扉内面と固定壁内面とにまたがってスライド蝶番を取り付けるようにすれば、スライド蝶番が外部に露出して家具等の外観が損なわれることがない。また、一般的にこのようなスライド蝶番は、扉側に固定されたカップ部に2つのリンク部材を介して連結された断面アーチ状の本体部と、固定壁側に固定されるとともにアーチ状の本体部内に着脱可能に係合・保持された取付部とを有し、閉状態でむやみに開いたりしないように、扉の閉鎖状態及び開放状態を保持するためのターンオーバー機構がリンク部材に組み込まれている。また、本体部と調整部(取付部)とのアーチ形成方向への相対的なスライド移動に基づく閉鎖時の扉厚さ方向位置調整と、本体部内での調整部の相対的な揺動に基づく閉鎖時の扉幅方向位置調整とが、いずれも固定壁内面側から可能とされている。さらに、本体部と調整部との相対的な移動に基づき、扉高さ方向位置調整が行われる場合もある。したがって、カップ部に一体形成されたフランジ部を扉の内面に固定し、本体部に係合・保持された取付部を固定壁の内面に固定することによって、スライド蝶番はキャビネットに取り付けられる(特許文献1,2参照)。
特許第3174939号公報 特許第3112786号公報
そして、これらのスライド蝶番は本体部の長手方向中心線に対して全体が対称形状に形成されている。このことは、キャビネットの扉の開き方向(左開き、右開き、上開き、下開き等)に関係なく1種類のスライド蝶番を共用できるので、コスト削減(型費の軽減化、製造ラインの単純化等)には都合がよい。しかしながら、スライド蝶番は、キャビネットの内隅部(例えば天井壁と側壁との境界域)に接近して位置することができないため、収納量を減少させる突起物となって、キャビネットの収納容積や収納物を制限するおそれがあった。すなわち、スライド蝶番をキャビネットの内隅部から離して取り付ける必要があるため最大収納幅(間口)や最大収納高さ(軒丈)が実質的に制限され、開口面積に比べて収納量が減少する場合がある。例えばタオル等の繊維製品の場合、キャビネットの扉の開閉の際に、スライド蝶番の各部又は締結部材(止めねじ等)に引掛けやすくなるので、キャビネットの実質的な収納容積が大幅に減少するおそれがある。
本発明の課題は、形状の工夫によりキャビネットの内隅部に近接して配置可能とし、キャビネットの実質的な収納容積(開口面積)を大きくすることのできるスライド蝶番と、それを用いたキャビネットを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のスライド蝶番は、
キャビネットの扉の内面側に埋設されるとともにフランジ部を介してその扉に固定されるカップ部と、そのキャビネットの固定壁の内面側に取付部を介して固定される本体部と、それらカップ部と本体部とをターンオーバー式に連結する2つのリンク部材とを有するスライド蝶番であって、
前記本体部における前記キャビネットの内隅部に近い側の側縁を基準位置として、前記フランジ部及び取付部がその基準位置よりも前記キャビネットの内部側にのみ位置するように形成され、
前記本体部は、前記側縁が前記キャビネットの内隅部に近接して配置可能であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明のスライド蝶番は、
キャビネットの扉の内面側に埋設されるとともにフランジ部を介してその扉に固定されるカップ部と、そのキャビネットの固定壁の内面側に取付部を介して固定される本体部と、それらカップ部と本体部とをターンオーバー式に連結する2つのリンク部材とを有するスライド蝶番であって、
前記本体部の長手方向の中心線を境界として二分されたうちのいずれか一方の領域を第一領域とし、前記本体部の幅にて長手方向に沿って延設した領域を第二領域とし、それら第一領域と第二領域とを合わせた領域を第三領域としたとき、
前記カップ部と接続(連結;連接)されて前記扉の内面側に固定するためのフランジ部と、前記本体部と重合されてその本体部を前記固定壁の内面側に固定するための取付部とが、いずれも前記第三領域の範囲内に位置するように形成され、
前記本体部は、長手方向の一方の側縁が前記キャビネットの内隅部に近接して配置可能であることを特徴とする。
これらのスライド蝶番では、フランジ部及び取付部の形状を本体部の長手方向中心線に対して非対称とすることにより、本体部の長手方向一方の側縁ひいてはスライド蝶番全体をキャビネットの内隅部(例えば天井壁と側壁との境界域)に近接して配置することができるようになる。よって、最大収納幅(間口)や最大収納高さ(軒丈)を実質的に大きくできるので、開口面積から見た相対的な収納量を増大させることができる。したがって、例えばタオル等の繊維製品の場合、キャビネットの扉の開閉の際に、スライド蝶番の各部又は締結部材(止めねじ等)に引掛けにくくなるので、キャビネットへの実質的な収納枚数等を増大させることも可能になる。
また、フランジ部を第三領域の範囲内においてカップ部と一体形成する一方、取付部を第二領域の範囲内において本体部と嵌合することが望ましい。この場合、フランジ部はキャビネットの収納容積を縮小しない程度に比較的広く形成でき、一体形成によってカップ部とフランジ部とはキャビネットの扉に強固に固定できるので、フランジ部の形状変更による変形等を防止することができる。また、取付部と本体部とを第二領域の範囲内において嵌合・保持することによって、取付部の幅を本体部の幅内に収めてキャビネットの収納容積をさらに拡大することも可能となる。
なお、キャビネットの扉の内面側に埋設されるカップ部に対して、扉の内面側に固定するためのフランジ部を、レール等によって相対移動可能な形態で接続(連結;連接)することもできる。この場合には、カップ部に対してフランジ部を線対称な位置に移動することによって、キャビネットの扉の開き方向に適合させるために、左右対称な2種類のスライド蝶番を容易に作製できる。
さらに、フランジ部は、本体部の長手方向の中心線に対して非対称であって、カップ部の全周の1/10以上1/2以下の範囲に位置する形態でそのカップ部と一体形成されるとともに、扉に固定する締結部材を挿通するための複数の挿通孔を有することができる。このように、フランジ部の形成範囲を小さくしてキャビネットの収納容積の拡大化を図りつつ、複数の締結部材(例えば止めねじ)によりキャビネットの扉に強固に固定できるので、フランジ部が非対称形状であることに起因して扉の開閉時に偏荷重(モーメント)が作用しても変形しにくくなる。なお、フランジ部の形成範囲がカップ部の全周の1/10未満の場合には、挿通孔の形成が困難になるおそれがある。一方、フランジ部の形成範囲が1/2超の場合にはフランジ部が上記第三領域の範囲外に位置するおそれがある。
また、取付部は、本体部の幅内においてその本体部と嵌合し、かつ本体部の幅内においてその本体部をキャビネットの固定壁に固定することができる。これによって、取付部、ひいては本体部の幅をさらに狭く形成でき、キャビネットの収納容積をさらに拡大できる。
なお、上記フランジ部と同様に取付部においても、キャビネットの固定壁に固定する締結部材(例えば止めねじ)を挿通するための挿通孔(1又は複数)が本体部の長手方向の中心線上に形成されていてもよい。このように、本体部の長手方向の中心線上において、本体部を固定壁に固定するので、取付部、ひいては本体部にモーメントが作用せず変形しにくい。
ところで、キャビネットの扉を開いた状態でのカップ部の底において、本体部の長手方向又はそれに直交する方向を作動方向としたとき、
本体部からカップ部に向けて連接された連接部に回転可能に保持されたカムと、該カムの移動に追随して作動方向に移動可能となるようにカップ部の底に形成されたカムフォロワとを含むカム機構を備え、
本体部に連接された連接部に対して、カップ部に形成されたカムフォロワが作動方向に移動することによって、キャビネットの扉を作動方向に微調整可能とすることができる。
このように、カップ部内に配置されたカムを移動操作することにより、キャビネットの扉を開いた状態で作動方向(例えばキャビネットの前後方向又は上下方向)に微調整ができる。つまり、従来のようなキャビネットの固定壁の内面側ではなく、開いた扉の内面側でカム操作が行えるので、微細な調整とその結果の確認も容易に行うことができる。また、カップ部の内部にカム機構を備えることにより、作動方向への扉の微調整を従来のように本体部や取付部で行う必要がなくなる。これによって、本体部や取付部を小型化でき、ひいてはスライド蝶番全体の小型化を図ることができる。従って、スライド蝶番のキャビネット内部への突出量が小さくなって、キャビネットの実質的な収容容積をさらに大きくすることもできる。
このようなカム機構において、カムフォロワをカップ部の底壁に貫通形成された貫通孔として構成し、カムがその貫通孔に係合して回転するとき、貫通孔を作動方向に移動させることが望ましい。これによって、カム機構のほぼ全体をカップ部の底部に設置することができ、省スペース化を図ることができる。
また、このとき連接部には、貫通孔(ひいてはカップ部)の作動方向への移動をガイドする案内部材を付設することができる。これによって、貫通孔(カップ部)はこじれ等を生じることなく、円滑に移動することができる。さらに、カムは貫通孔に対して円滑に作動(回転)することができるので、微細な調節も容易に行うことができる。
したがって、上記課題を解決するために、本発明のキャビネットは、
以上に記載のスライド蝶番を備え、
前記扉の内面側において、前記カップ部が埋設されるとともにそのカップ部が前記フランジ部を介して固定される一方、
前記固定壁の内面側において、前記本体部が前記取付部を介して固定されることを特徴とする。
このように、スライド蝶番のフランジ部及び取付部の形状を工夫し、スライド蝶番(本体部の長手方向一方の側縁)をキャビネットの内隅部に近接して配置することにより、キャビネットの収納容積(開口面積)を実質的に大きくして、開口面積から見た相対的な収納量を増大させることができる。したがって、例えばタオル等の繊維製品の場合、扉の開閉の際に、スライド蝶番の各部又は締結部材(止めねじ等)に引掛けにくくなり、実質的な収納枚数等を増大させることも可能になる。
ところで、以上に記載したスライド蝶番は、キャビネットの扉を開いた状態で所定の方向に微調整ができ、しかもその調整機構をカップ部の内部に配置することを目的・課題として、次のように表わすこともできる。
すなわち、
キャビネットの扉の内面側に埋設されるとともにフランジ部を介してその扉に固定されるカップ部と、そのキャビネットの固定壁の内面側に取付部を介して固定される本体部と、それらカップ部と本体部とをターンオーバー式に連結する2つのリンク部材とを有するスライド蝶番であって、
前記キャビネットの扉を開いた状態での前記カップ部の底において、前記本体部の長手方向又はそれに直交する方向を作動方向としたとき、
前記本体部から前記カップ部に向けて連接された連接部に回転可能に保持されたカムと、該カムの移動に追随して前記作動方向に移動可能となるように前記カップ部の底に形成されたカムフォロワとを含むカム機構を備え、
前記本体部に連接された連接部に対して、前記カップ部に形成された前記カムフォロワが前記作動方向に移動することによって、前記キャビネットの扉が前記作動方向に微調整可能である。
このように、カップ部内に配置されたカムを移動操作することにより、キャビネットの扉を開いた状態で作動方向(例えばキャビネットの前後方向又は上下方向)に微調整ができる。つまり、従来のようなキャビネットの固定壁の内面側ではなく、開いた扉の内面側でカム操作が行えるので、微細な調整とその結果の確認も容易に行うことができる。また、作動方向への扉の微調整を従来のように本体部や取付部で行う必要がなくなる。これによって、本体部や取付部を小型化でき、ひいてはスライド蝶番全体の小型化を図ることができる。従って、スライド蝶番のキャビネット内部への突出量が小さくなって、キャビネットの実質的な収容容積をさらに大きくすることもできる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係わるスライド蝶番付きキャビネット1(以下、単にキャビネットともいう)の斜視図であり、図2は図1に示すスライド蝶番4を取り付け状態とともに示す正面図、図3は図2のA−A断面図(長手方向中央断面図)、図4はそのカップ部6の拡大図である。図1に示すように、キャビネット1は、一面が開口して四角状に枠形成された固定壁2(側壁;キャビネット本体)と、その開口を閉鎖する回動式の扉3とを備え、全体が箱状(例えば立方体状)に形成されて、固定壁2の内部に繊維製品その他の物品を収納する。図1に示すキャビネット1には、上下方向の固定壁2と扉3の上下両端側を開閉可能に連結するスライド蝶番4がそれぞれ配置されている。
図2に示すように、スライド蝶番4は本体部5とカップ部6とを有する。カップ部6は扉3の内面側に埋め込まれて、該カップ部6の開口縁から延出されるフランジ部7により固定され、本体部5は、キャビネット1の固定壁2に座金9(取付部)を介してそれぞれ取り付けられる。また、本体部5とカップ部6は2つのリンク部材15により連結され、扉3閉位置と扉3開放位置をそれぞれ安定保持位置とするターンオーバー機構を有する。
図2に示す下側のスライド蝶番4において、本体部5の下縁5a(側縁)を基準位置として、フランジ部7及び座金9がその基準位置よりもキャビネット1の上方側(本体部5の中心線Oに対して側縁5aと反対側)にのみ位置するように形成されている。
このような構成は図2において次のように表わすこともできる。すなわち、本体部5の長手方向の中心線Oより上方の領域を第一領域とし、本体部5の幅にて長手方向に沿って延設した領域を第二領域とする。そして、第一領域と第二領域とを合わせた第三領域に、フランジ部7と座金9といずれも位置するように形成されている。
上記のように形成した場合、本体部5の下縁5aがキャビネット1の内隅部に近接して配置する事ができ、キャビネット1の開口面積から見た相対的な収納量を増大させることができて便利である。
フランジ部7は第三領域の範囲内においてカップ部6と一体形成される。具体的には、カップ部6の全周の約1/4の範囲に形成されて該カップ部6と一体形成されており、扉3に固定する止めねじ8を挿通するための複数(例えば2個)のフランジ部固定孔13を設けている。カップ部6の中心を基点にして、各々フランジ部固定孔13が90度の角度を有するので、左右方向(本体部5の長手方向)及び上下方向に作用するいずれの力に対してもこじれが発生しにくい。
座金9は第二領域の範囲内において本体部5と嵌合されている。具体的には、本体部5の幅内においてその本体部5と嵌合し、かつ当該本体部5の幅内においてその本体部5をキャビネット1の固定壁2に固定している。また、キャビネット1の固定壁2に固定する座金固定孔14(1又は複数)が本体部5の中心線上に形成されている。このことにより、本体部5にモーメントが作用せず変形しにくい。
座金9は、本体部5の幅内においてその本体部5と嵌合し、かつ当該本体部5の幅内においてその本体部5をキャビネット1の固定壁2に固定している。このことにより、本体部5を、より内隅部側に取り付けることができ、キャビネット1の収納容積を有効に使用することができる。
次に、固定壁2の開口に対して扉3を位置合わせするための、スライド蝶番4の位置調整について説明する。図2において、扉3閉鎖時の扉3厚さ方向(図2で左右方向)の位置調整は、本体部5と座金9とを締め付ける第一調整ねじ11(図3参照)を緩め、両者を長手方向に相対移動することによって行われる。また、扉3閉鎖時の扉3幅方向(図2で紙面垂直方向)の位置調整は、第二調整ねじ12の回転に基づく座金9に対する本体部5の移動によって行われる。さらに、扉3の高さ方向(図2で上下方向)の位置調整は、カップ部6の底部に収納されたカム機構25によって行われる。
したがって、この場合の調整方向(作動方向)である扉3の高さ方向は、図2のように扉3を開いた状態でのカップ部6の底面において、本体部5の長手方向に直交する方向として定められる。図4に示すように、このカム機構25は、本体部5からカップ部6に向けて連接(固定)された連接部27に回転可能に保持されたカム23と、カップ部6の底壁に貫通形成された長孔29(貫通孔;カムフォロワ)とを含む。そして、カム23が長孔29に係合して回転するとき、長孔29を含むカップ部6を上下方向に移動させることにより、カップ部6が取り付けられたキャビネット1の扉3を高さ方向に微調整することができる(図7参照)。
このようなカム機構25の具体的な構造について、主として図4〜図6により説明する。図6(c)に示すように、カムフォロワを構成する長孔29は、本体部5の長手方向(左右方向)に沿って形成される長辺部30と、長手方向に直交する方向(上下方向)に沿って形成される短辺部31とを有し、角を丸めた矩形状を呈する。
図5(b)及び図6(b)に示すように、カム23は、長孔29に摺接(係合)して回転するカム部26と、カム部26から突出し、連接部27の調整用孔32に回転可能に嵌合(係合)する軸部24とが一体形成されている。カム部26は短辺部31の大きさ(短径)とほぼ等しい大きさの直径を有する擬似円形状に形成されたカム面26aを有している。具体的には、カム面26aの外形形状は複数の接平面を連ねて形成された多角形状を有し、その多角形状の接平面は、長孔29の長辺部30の壁面に接して回転位置を保持するための回り止めとして機能する(図8参照)。軸部24はカム部26とは異なる(偏心した)回転軸線X(図4参照)を有し、連接部27(調整用孔32)に保持された軸部24を中心にカム部26が偏心回転(回動)することにより、カム23として作用する。なお、24aはカム23(カム部26)を偏心回転させる調整工具(例えば六角レンチ)を挿入するための調整溝である。
図5(a)及び図6(a)に示すように、連接部27は、カム23の軸部24を回転可能に支持(軸支)する調整用孔32と、2つのリンク部材15の旋回軸16をそれぞれ軸支する2つのリンク旋回軸孔28とを有する。このように、連接部27は、リンク旋回軸孔28によりリンク部材15、さらには本体部5と連接・固定され、調整用孔32によりカム機構25を保持している。
さらに、カム機構25には、調整方向(作動方向)である上下方向に長孔29(カップ部6)を円滑に移動させるために、次のようなガイド機構が付設されている。
(1)本体部5から遠方側において、連接部27の側面に形成された連接部側面ガイド凸部19(図5(a))と、カップ部6の側面に形成されたカップ部側面ガイド溝21(図5c)とが係合し、第一のガイド機構要素を形成する。
(2)本体部5から近い側において、連接部27の底面に形成された連接部底面ガイド溝20(図5(a))と、カップ部6の底面に形成されたカップ部底面ガイド溝22(図5c)とにバネ鋼製の弾性ガイド部材18(図4)が係合し、第二のガイド機構要素を形成する。
(3)リンク旋回軸孔28下方に位置するカップ部6の側端面と、対応する連接部27の側端面とを挟み込むように、U字型(コの字状でもよい)のU字状ガイド部材17(図4)が係合し、第三のガイド機構要素を形成する。
上記(1)〜(3)のそれぞれがカップ部6の平行移動をガイドする役割を果たす。
図7はカム機構25の作動説明図である。図7(a)を当初の状態とし、調整工具(図示せず)をカム23の調整溝24aに挿入して軸部24を時計回りに回転させると、図7(b)に示すように、軸部24と一体回転するカム部26がカップ部6の長孔29を下方に移動させる。これに伴って、カップ部6が埋設された扉3が固定壁2に対して下方へ微調整される。一方、軸部24を反時計回りに回転させると、図7(c)に示すように、軸部24と一体回転するカム部26がカップ部6の長孔29を上方に移動させる。これに伴って、カップ部6が埋設された扉3が固定壁2に対して上方へ微調整される。
図8はカム部26の外形形状を示す。本実施例のカム部26は、複数の接平面を連ねて形成されており、カップ部6の長孔29の長辺部30との摺接位置(摺接面Y)における法線が、カム部26の回転中心Xを通るように設定されている。具体的には、次のように描かれる。まず、回転軸線Xから所定の曲率半径R1(例えば4mm)を隔てた位置に点P1をとり、P1を通る接線L1を引く。次に、線分XP1を所定角度(例えば18°)回転させその線上に曲率半径R1よりも僅かに(例えば0.2mm程度)小さい曲率半径R2を有する点P2をとり、P2を通る接線L2を引く。以下、同様にして点P3〜点P6の位置を定めていく。そして、点P1〜点P6を通る接線を順次連ねていくと多角形状のカム面26aの一部が描かれ、残りの部分も同様に行うことでカム面26aが形成される。
カム部26の外形形状を多角形状にすることにより少なからず平面が形成される。該平面が長孔29内の長辺部30および短辺部31に摺接することにより、カム部26の回転が抑制されるように働くため、調整後の位置が安定する。
図9はフランジ部7の変形例を示す。図9に示すフランジ部7はカップ部6から分割形成されている。図9(b)に示すように、フランジ部7の内周縁にフランジ部周縁ガイド溝33を形成し、カップ部6の開口端部にカップ部周縁ガイド溝34を形成する。それぞれの溝は、概ねC字状に折曲させることにより、互いの溝部を内方から抱え込むようにしてなるガイドレール等を形成することによって、図9(a)に示すような相対移動可能な形態で接続(連結;連接)してもよい。
尚、以上の説明では、作動方向は上下方向の場合のみについて述べたが、作動方向を前後方向に設定できる。例えば、長孔29の長辺部30を上下方向、短辺部31を左右方向に配置すれば作動方向を変更できる。
本発明のスライド蝶番を備えたキャビネットの一例を示す斜視図。 図1のスライド蝶番を取り付け状態とともに示す正面図。 図2のA−A断面図。 図3のB部拡大図。 カップ部とカム機構の分解説明図。 図5の正面図。 カム機構の作動を説明する正面図。 カム面の形成を説明する正面図。 フランジ部の変形例を示す説明図。
符号の説明
1 スライド蝶番付きキャビネット(キャビネット)
2 固定壁(側壁;キャビネット本体)
3 扉
4 スライド蝶番
5 本体部
5a 下縁(側縁)
6 カップ部
7 フランジ部
8 止めねじ(締結部材)
9 座金(取付部)
13 フランジ部固定孔(挿通孔)
15 リンク部材
17 U字状ガイド部材
18 弾性ガイド部材
19 連接部側面ガイド凸部
20 連接部底面ガイド溝
21 カップ部側面ガイド溝
22 カップ部底面ガイド溝
23 カム
25 カム機構
26 カム部
27 連接部
29 長孔(貫通孔;カムフォロワ)
30 長辺部
31 短辺部
33 フランジ部周縁ガイド溝
34 カップ部周縁ガイド溝
X 回転軸線(回転中心)
O 中心線

Claims (8)

  1. キャビネットの扉の内面側に埋設されるとともにフランジ部を介してその扉に固定されるカップ部と、そのキャビネットの固定壁の内面側に取付部を介して固定される本体部と、それらカップ部と本体部とをターンオーバー式に連結する2つのリンク部材とを有するスライド蝶番であって、
    前記本体部における前記キャビネットの内隅部に近い側の側縁を基準位置として、前記フランジ部及び取付部がその基準位置よりも前記キャビネットの内部側にのみ位置するように形成され、
    前記本体部は、前記側縁が前記キャビネットの内隅部に近接して配置可能であることを特徴とするスライド蝶番。
  2. キャビネットの扉の内面側に埋設されるとともにフランジ部を介してその扉に固定されるカップ部と、そのキャビネットの固定壁の内面側に取付部を介して固定される本体部と、それらカップ部と本体部とをターンオーバー式に連結する2つのリンク部材とを有するスライド蝶番であって、
    前記本体部の長手方向の中心線を境界として二分されたうちのいずれか一方の領域を第一領域とし、前記本体部の幅にて長手方向に沿って延設した領域を第二領域とし、それら第一領域と第二領域とを合わせた領域を第三領域としたとき、
    前記カップ部と接続されて前記扉の内面側に固定するためのフランジ部と、前記本体部と重合されてその本体部を前記固定壁の内面側に固定するための取付部とが、いずれも前記第三領域の範囲内に位置するように形成され、
    前記本体部は、長手方向の一方の側縁が前記キャビネットの内隅部に近接して配置可能であることを特徴とするスライド蝶番。
  3. 前記フランジ部は前記第三領域の範囲内において前記カップ部と一体形成される一方、
    前記取付部は前記第二領域の範囲内において前記本体部と嵌合されている請求項2に記載のスライド蝶番。
  4. 前記フランジ部は、前記本体部の長手方向の中心線に対して非対称であって、前記カップ部の全周の1/10以上1/2以下の範囲に位置する形態でそのカップ部と一体形成されるとともに、前記扉に固定する締結部材を挿通するための複数の挿通孔を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスライド蝶番。
  5. 前記取付部は、前記本体部の幅内においてその本体部と嵌合し、かつ当該本体部の幅内においてその本体部を前記キャビネットの固定壁に固定している請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスライド蝶番。
  6. 前記キャビネットの前記扉を開いた状態での前記カップ部の底において、前記本体部の長手方向又はそれに直交する方向を作動方向としたとき、
    前記本体部から前記カップ部に向けて連接された連接部に回転可能に保持されたカムと、該カムの移動に追随して前記作動方向に移動可能となるように前記カップ部の底に形成されたカムフォロワとを含むカム機構を備え、
    前記本体部に連接された連接部に対して、前記カップ部に形成された前記カムフォロワが前記作動方向に移動することによって、前記キャビネットの前記扉が前記作動方向に微調整可能とされている請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスライド蝶番。
  7. 前記カム機構において、前記カムフォロワは前記カップ部の底壁に貫通形成された貫通孔として構成され、
    前記カムがその貫通孔に係合して回転するとき、前記貫通孔を前記作動方向に移動させる請求項6に記載のスライド蝶番。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のスライド蝶番を備え、
    前記扉の内面側において、前記カップ部が埋設されるとともにそのカップ部が前記フランジ部を介して固定される一方、
    前記固定壁の内面側において、前記本体部が前記取付部を介して固定されることを特徴とするキャビネット。
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