JP2007321429A - 地下構造物施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】建築限界間が小さい施工現場においても、良好な作業連続性と施工効率とを確保した地下構造物施工を可能とする。
【解決手段】車両の走行経路11の周辺上方に設けた作業構台30より、前記走行経路11に隣接して杭または地中連続壁などの地下構造物20を施工する方法であって、前記作業構台30に反力を得て、当該作業構台30より前記走行経路上方を跨って仮設ステージ70を延伸する工程と、前記仮設ステージ70と前記地下構造物20の構築位置25との間を結ぶ、筒状連絡体37を設置する工程と、前記仮設ステージ70上から前記構築位置25まで前記筒状連絡体37を介して吊下された水平多軸掘削機60により、前記地下構造物20のコンクリート打設領域50の掘削を行う工程とを実行する。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両の走行経路の周辺上空に設けた作業構台より、前記走行経路に隣接して杭や地中連続壁などの地下構造物を施工する方法に関する。
軌道や交通量の多い道路上に人工地盤等の構造物を作り、上空利用を行うための工事が実行される場合がある。このような工事では、期間短縮等の為、昼夜間で作業を行えるよう予め作業構台を設けることがあり、この作業構台上から前記軌道等に隣接して杭施工を行う。こうした杭施工の作業については、例えば、列車の運行が終了している夜間などに線路間の作業領域で作業を行うことができるようにするとともに、列車の運転手がこの作業に伴う危険を感じないようにすることを課題として、隣接する線路間の作業領域における作業を行う際に用いる仮設構台であって、前記線路の側方に設けられた作業台に取り付けられ、前記線路を跨いで配設された簡易架台を有し、前記簡易架台が、前記線路の上方に配置された水平板と、前記水平板に取り付けられ、前記隣接する線路間に立設される支柱と、を備えることを特徴とする線路間の作業に用いる仮設構台(特許文献1参照)などとして従来から提案されている。
また、こうした工事に利用される掘削装置については、例えば、全周回転掘削機の撤去や重機であるアースドリル機の搬入といった作業の手間を軽減させることを課題として、掘削孔に埋設された表層ケーシングに掘削具を取り付けたケリーバーを挿通し、前記ケリーバーを介して前記掘削具を前記掘削孔内で回転させて掘削を行う掘削装置において、前記表層ケーシングを把持しながら回転させて埋設する回転手段と、前記回転手段の回転力を前記ケリーバーに伝達する回転力伝達手段と、を備えることを特徴とする掘削装置(特許文献2参照)などが提案されている。
特開2004−52293号公報 特開2004−52294号公報
しかし、これら従来技術には以下のような問題点があった。例えば、駅舎等のリニューアルや増築工事など、供用中の走行経路(例:電車の軌道など)上において基礎杭等を施工する際には、線路内やホーム面等に作業機械を設置して作業を行う必要があり、電車等の車両が走行しない夜間や饋電停止中に作業時間が限定されてしまっていた。したがって、昼夜連続で一貫した作業を行うことが困難で、杭施工の工期短縮が難しかった。
他方、杭の打設孔をオールケーシング工法により掘削するといった技術を採用するとしても、走行経路間に杭径分の大きなスペースを確保する必要があり、少なくとも前記スペース分の工事領域が確保できる現場に施工対象が限定されてしまっていた。また、施工中に作業構台上のクレーンブームが走行経路(例:軌道)上空を通過することとなるため、実際には鉄道等の車両運行時間中には作業ができない課題もあった。
更に、杭孔の掘削作業と本設柱建方・床版設置を並行作業するためにはクレーンが2基必要となり、機器コストが上昇しやすいといった問題点がある。また、本設杭・本設柱に先行して夜間作業で仮杭・仮柱を設置する必要があるため、工期短縮やコストダウンが難しいといった課題もあった。
また、前記杭の打設孔などを掘削する掘削機械としてリバース掘削機等を走行経路上空から吊下して使用するとしても、掘削作業の進展に伴う揚泥管の複数回にわたる継ぎ足し・切り離し作業の発生により、作業効率低下が懸念される。また、前記リバース掘削機を掘削領域からひきあげて鉄筋籠の建込み等を行う場合、リバース掘削機や揚泥管等の周囲に配置された各種の付帯物を撤去した上で改めて鉄筋籠の建込み作業を行う必要があり、上記の揚泥管の取扱いと相まって更なる作業効率低下の惧れもある。更に、掘削断面が円形となることで、杭など地下構造物に必要とされる支持力を確保するために掘削孔が大口径となりやすい。そのため、孔壁防護工などを確実に施工しなければ、掘削作業によって前記走行経路の周辺地山を崩落させる懸念も残されていた。
そこで本発明はこのような課題に着目してなされたもので、建築限界間が小さい施工現場においても、良好な作業連続性と施工効率とを確保した地下構造物施工を可能とする、地下構造物施工方法を提供する。
上記目的を達成する本発明の地下構造物施工方法は、車両の走行経路の周辺上方に設けた作業構台より、前記走行経路に隣接して杭または地中連続壁などの地下構造物を施工する方法であって、前記作業構台に反力を得て、当該作業構台より前記走行経路上方を跨って仮設ステージを延伸する工程と、前記仮設ステージと前記地下構造物の構築位置との間を結ぶ、筒状連絡体を設置する工程と、前記仮設ステージ上から前記構築位置まで前記筒状連絡体を介して吊下された水平多軸掘削機により、前記地下構造物のコンクリート打設領域の掘削を行う工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記地下構造物施工方法は、前記コンクリート打設領域から前記筒状連絡体を介して前記水平多軸掘削機の引き上げ作業を行う工程と、前記筒状連絡体を介して前記コンクリート打設領域に鉄筋籠の建込みを行う工程と、前記筒状連絡体を介して前記コンクリート打設領域にコンクリートを打設する工程と、を含むとしてもよい。
また、前記地下構造物施工方法において、前記仮設ステージは、前記作業構台から反力を得るヒンジ支点と前記作業構台から得た反力を当該仮設ステージに伝達するヒンジ支点とを少なくとも有する上部支持構造体により、前記作業構台から前記走行経路に向かって延伸されるものである、とすれば好適である。
また、前記地下構造物施工方法において、前記仮設ステージは、前記筒状連絡体を把持して固定するチャッキング装置を備えるとすれば好適である。
また、前記地下構造物施工方法において、前記仮設ステージは、前記筒状連絡体および前記鉄筋籠を挿通可能な連通孔を備えて、前記連通孔を挿通させた前記筒状連絡体を前記チャッキング装置にて把持すると共に、前記仮設ステージにおけるチャッキング装置の平面位置を調整するスライド機構を備えて、前記筒状連絡体に合わせて前記仮設ステージにおけるチャッキング装置の平面位置を調整するものである、とすれば好適である。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明の杭施工方法によれば、建築限界間が小さい施工現場においても、良好な作業連続性と施工効率とを確保した地下構造物施工が可能となる。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本実施形態においては、車両の走行経路の一例として鉄道車両の軌道を想定し、当該軌道間のスペースなど軌道に隣接した箇所に地下構造物としての地中連続壁を施工する状況を想定するが、これに適用対象が限定されるものではなく、自動車道などの各種走行経路の周辺に杭または地中連続壁など各種地下構造物(施工に地中掘削およびコンクリート打設を伴うもの)を施工するいずれの状況にも適用可能である。
図1は本実施形態における地下構造物施工方法の施工形態概要を示す図である。本実施形態の地下構造物施工方法における施工形態の全体像をまずは概説しておく。この施工現場では、図1に示すように、駅舎5のプラットフォーム6に面して、鉄道車両10が走行する走行経路たる軌道11が複線化しており、この複線化した軌道11の間に所定延長分の地中連続壁20を施工する。そして地中連続壁20の上端に柱部材21を立設し、柱部材21相互間および柱部材21と既存の本設床版31との間に適宜な梁部材を横架する。この梁部材上に本設床版31を敷設し、更にこの本設床版31上に覆工板などを敷設して既存の作業構台30を前記軌道11上にまで延伸するのである。こうしてプラットフォーム6から軌道11の上空に至るまで作業構台30が形成され、各種構造物の構築に供されることとなる。
次に、本実施形態における地下構造物施工方法の実際手順を述べる。以下、上述した図1とあわせて、各手順に対応した各図に基づき、説明を行うものとする。図2は本実施形態の地下構造物施工方法における、(a)工程1、(b)工程2を示す図である。前記工程1では、前記作業構台30に反力を得て、当該作業構台30より前記軌道11上方を跨って仮設ステージ70を延伸する作業を行う。そのため、前記反力を得るべく、前記作業構台30から反力を得るヒンジ支点71と前記作業構台30から得た反力を当該仮設ステージ70に伝達するヒンジ支点72とを少なくとも有する上部支持構造体75を構築する。本実施形態における上部支持構造体75としては、例えばトラス構造体を示すものとする。勿論、前記仮設ステージ70を作業構台30上から軌道11上に延伸しうる反力が得られる手法であれば、前記トラス構造体75以外の、例えば前記ヒンジ支点71などに立設した柱から前記ヒンジ支点72をワイヤ等で吊るといった種々の形態を採用できる。
前記トラス構造体75が構築されたならば、軌道11上で地中連続壁20の施工を行うための仮設ステージ70をクレーン40で軌道11上に吊下し、前記トラス構造体75に接続固定して作業構台30からの反力を得る。これにて作業構台30から仮設ステージ70の延伸がなされる。
前記仮設ステージ70は、図6(a)に示すように、前記筒状連絡体37および後述する鉄筋籠80を挿通可能な連通孔76を備えて、前記連通孔76に挿通させた前記筒状連絡体37をチャッキング装置77にて把持すると共に、前記仮設ステージ70におけるチャッキング装置77の平面位置を調整するスライド機構たるスライドジャッキ90を備えて、前記筒状連絡体37に合わせて前記仮設ステージ70におけるチャッキング装置77の平面位置を調整する。
前記チャッキング装置77は、図7で示すように、油圧シリンダ78で発生させたチャッキング力を、支点79でチャッキングアーム74に伝達し、当該チャッキングアーム74が前記チャッキング力に応じて内空を狭める方向に可動することで、前記内空に挿通した前記筒状連絡体37の前記チャッキングアーム74による締め付け、つまりチャッキングを実行するものである。なお、ここで示したチャッキング装置は、図示するような断面円形のものを挟み込むようになっているが、これに適宜なアタッチメント120を装着することで、水平多軸掘削機60の掘削断面(矩形)に対応して前記筒状連絡体37の断面形状が角形である状況に則して、チャッキングアーム74の前記内空の形状が角形であるものとする。つまり、前記チャッキング装置は、筒状連絡体37の断面形状に応じてチャッキングアーム74の内空形状を種々採用できる。
また、前記仮設ステージ70は、前記トラス構造体75により作業構台30から延伸に必要な反力を得ており、構造上は他に反力を得るために支柱等を設ける必要性はないが、地震や事故等の緊急時に際して安全性を高めるために補助的に支柱を備えるとしてもよい。この場合、図6(b)に示すように、補助脚110を前記仮設ステージ70の下面においてジャッキシリンダ111を介して設置する。このジャッキシリンダ111の伸縮動作により、前記補助脚110は仮設ステージ70から前記地中連続壁20の構築位置25の周囲に向けて開脚される。勿論、前記トラス構造体75により仮設ステージ70は十分な反力を得ている為、補助脚110の設置は必須ではない。
以上のように仮設ステージ70を設置したならば、次に工程2では、前記クレーン40から前記仮設ステージ70の連通孔76に筒状連絡体37を吊下して挿通し、チャッキング装置にて把持・固定を行う。また、この筒状連絡体37の下端は、地中連続壁20の構築位置25に予め設置しておいた受け桁36と接合しておく。
なお、筒状連絡体37は、例えば鋼製のケーシングパイプなどを採用することができるが、これに限定されるものではなく、少なくとも前記水平多軸掘削機60や揚泥ホース61等が、鉄道車両10や軌道11と分離可能(外からの視認が困難な意も含む)である材質、形状であれば種々採用できる。したがって、例えばメッシュ状、柵状などに成型された鋼製、合成樹脂製などの筒状体なども採用できる。
図3は本実施形態の地下構造物施工方法における、(a)工程3、(b)工程4を示す図である。次に、工程3において、前記作業構台30上のベースマシン200から、筒状連絡体37の内空を通し、前記地中連続壁20の構築位置25に向けて、コンクリート打設領域50の掘削用として用いる水平多軸掘削機60を吊下し、地盤切削を行う。ここで吊下される水平多軸掘削機60は、カッターモータ62にてカッタービット63を回転駆動させ、修正板64による掘削方向の修正動作を受けつつ地盤100を切削する(図8参照)。切削された土砂は孔内水とともに揚泥ポンプ等により揚泥ホース61を介してベースマシン200のある地上に排出される。揚泥ホース61はリール65により送り出しも巻取りも自在となっているから、水平多軸掘削機60の上下動に応じて過不足なく適宜な吊下長をスムーズに維持できる。
前記筒状連絡体37を介して前記地中連続壁20の構築位置25に配置された水平多軸掘削機60は、前記構築位置25からコンクリート打設領域50の掘削を行う工程を実施する。工程3においては、前記水平多軸掘削機60が水平2軸のカッターモータ62を駆動しカッタービット63の回転による地盤切削を行う。これにより地盤100を切削し、前記コンクリート打設領域50の掘削を実行する。コンクリート打設領域50の掘削を行うこの工程3では、前記工程1、2と同様に、前記鉄道車両10の運行有無に関係なく昼夜連続で作業を行える。なぜなら、前記揚泥ホース61等は前記筒状連絡体37の内空に収容されており、鉄道車両10やプラットフォーム6の利用者等から隔絶されているためである。
前記水平多軸掘削機60は、前記カッターモータ62を駆動してカッタービット63を回転させ地盤100を切削していくが、この切削にあたっては、静水圧と自然泥水により孔壁面を安定させると共に、切削された土砂を、カッタービット63内を流れる循環水と共に揚泥ポンプで地表の掘削タンク(図示せず)に送って沈殿させる。この沈殿処理により回収された水は再びコンクリート打設領域50内へ循環させる。
上述のようにコンクリート打設領域50の掘削が進行し、掘削完了となれば、次に図3(b)に示すようにコンクリート打設領域50への鉄筋籠80の建込みを行う。この工程4は、前記工程1〜3の工程と同じく、前記鉄道車両10のの運行有無に関係なく昼夜連続で作業を行える。ここではまず、前記水平多軸掘削機60と揚泥ホース61を、筒状連絡体37内空を介してコンクリート打設領域50よりベースマシン200により吊り上げて撤去すると共に、ベースマシン200を仮設ステージ70より退去させる。一方で、前記コンクリート打設領域50内の所定位置に、鉄筋籠80の建込みによるコンクリート打設領域50の孔内水位上昇を抑制するための水中サンドポンプ150を設置しておく。以上の処理が完了したならば、前記仮設ステージ70の連通孔76を通じて鉄筋籠80をクレーン40により吊下し、前記コンクリート打設領域50に建て込む。
コンクリート打設領域50に鉄筋籠80が建て込まれたならば、次に、前記コンクリート打設領域50へのコンクリート打設作業を行う。図4は本実施形態の杭施工方法における、(a)工程5、(b)工程6を示す図である。この工程5では、前記仮設ステージ70からコンクリート打設領域50内に達するトレミー管などのコンクリート配送手段160を含むコンクリート打設装置161の設置と、当該コンクリート打設装置161の設置や資材の揚重用設備162(門型の小型クレーンなど)の設置を行う。これでコンクリート打設前の準備が整うこととなる。
続いて、前記作業構台30または仮設ステージ70上にコンクリートポンプ車、ミキサー車などコンクリート運搬手段165を導いて、前記コンクリート打設装置161へのコンクリート供給を実施する。前記コンクリート運搬手段165から供給されたコンクリートは、前記トレミー管などのコンクリート配送手段160を通じて、コンクリート打設領域50内に流入し、コンクリート打設が実行される。なお、このコンクリート打設作業も、前記各工程と同様に前記鉄道車両10の運行有無に関係なく昼夜連続で作業を行える。なぜなら、コンクリート打設に際しては、コンクリート配送手段160を筒状連絡体37内に通し、仮設ステージ70上からコンクリートポンプ車等にて打設するため、運行中の鉄道車両10と作業領域が分離され、互いに支障することはないためである。
コンクリート打設が終了すれば、続いて工程6にて、筒状連絡体37、チャッキング装置77、仮設ステージ70、および受け桁36の撤去作業を前記クレーン40等により実行する。また、これらの撤去作業が完了すれば、前記トラス構造体75も不要となるから、当該トラス構造体75の撤去作業を行うこととする。
他方、コンクリート打設が終了し養生中の地中連続壁20に対し、壁体上端170の処理やアンカーボルトの設置を行っておく。
最後に、前記壁体上端170への柱部材21の設置とそれ以降の作業について説明する。図5は本実施形態の杭施工方法における、(a)工程7、(b)工程8を示す図である。図に示す通り、前記壁体上端170への本設鉄骨など柱部材21の立設を行うと共に、柱部材21相互間および柱部材21と既存の本設床版31との間に適宜な梁部材を横架する。
そして、この梁部材上に本設床版31を敷設し、更にこの本設床版31上に覆工板などを敷設して既存の作業構台30を前記軌道11上にまで延伸するのである。こうしてプラットフォーム6から軌道11の上空に至るまで作業構台30が形成され、各種構造物の構築に供されることとなる。なお、前記柱部材21や本設床版31、仮設ステージ70の施工は夜間作業で行うものとする。
以上、工程1〜工程8までの作業を、必要となる地中連続壁の施工規模に応じて適宜繰り返し行うこととなる。
本発明によれば、作業用のクレーンは鉄筋籠建込及び鉄骨建方作業にのみ使用し、コンクリート打設領域の掘削には水平多軸掘削機、コンクリート打設には例えばコンクリートポンプ車を使用するため、作業機械のコストを低減し作業性が従来の装置立てより向上する。また、前記水平多軸掘削機がリバース掘削機などの他掘削機に比べて薄型で、列車軌道などの走行経路の間隔が狭い状況であっても対応がしやすい。また、スリムな外形の水平多軸掘削機を採用することで、筒状連絡体を介しての水平多軸掘削機の引き上げや吊下、或いは走行経路方向の水平移動なども可能となり、掘削機械をコンクリート打設領域より動かすたびに周囲の構築物を撤去させるなどの手間を想定する必要がない。
加えて、水平多軸掘削機の揚泥経路は揚泥管ではなく揚泥ホースであるから、リバース掘削機を採用する場合に懸念されるような、揚泥管の複数回にわたる継ぎ足し・切り離し作業の発生による作業効率低下は発生しない。また、水平多軸掘削機による掘削断面は矩形となり、杭など地下構造物に必要とされる支持力を確保するために掘削孔が必要以上に大口径となる懸念が少なく、地表面近傍における孔壁防護工を低減あるいは不要とできる。
また、筒状連絡体を介して作業を行えるため、掘削作業やコンクリート打設等に関する昼夜間連続施工が可能となり、工事全体の工期短縮やコストダウンを図ることが可能となる。また、掘削作業やコンクリート打設等に関する昼夜連続施工が可能となることにより、場所打ち杭や地中連続壁の品質向上や孔壁の安定化が従来と比してより図れることとなる。また、前記筒状連絡体を利用することで、水平多軸掘削機により掘削作業を行う際に、作業構台上まで掘削泥水を送水可能で、また当該送水に関する配管経路(揚泥ホース)を筒状連絡体に収めて、トラブル時であっても走行車両等に掘削泥水等が飛散する危惧を払拭できる。
また、クレーンにて移設可能な仮設ステージを使用することで、杭や地中連続壁のコンクリート打設領域掘削、鉄筋籠建込及びコンクリート打設といった一連の作業を軌道など走行経路の上空から施工可能なため、走行経路や走行車両に近接した作業を低減し、走行車両の乗客等に対する施工の圧迫感を抑制できる。更に、前記仮設ステージ上からの作業を走行経路平行方向及び直角方向の2方向へ向けて進めることが可能で施工自由度が従来より高まる。
なお、仮設ステージ及び当該仮設ステージに係る上載荷重は、上部支持構造体などにより作業構台から得た反力で支持することが可能なため、施工箇所付近に仮設ステージ支持用に堅固な支持脚等を設置する必要がなくなる。
したがって、建築限界間が小さい施工現場においても、良好な作業連続性と施工効率とを確保した地下構造物施工が可能となる。
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本実施形態における地下構造物施工方法の施工形態概要を示す図である。 本実施形態の地下構造物施工方法における、(a)工程1、(b)工程2を示す図である。 本実施形態の地下構造物施工方法における、(a)工程3、(b)工程4を示す図である。 本実施形態の地下構造物施工方法における、(a)工程5、(b)工程6を示す図である。 本実施形態の地下構造物施工方法における、(a)工程7、(b)工程8を示す図である。 本実施形態における仮設ステージの、(a)平面図、(b)側面図である。 本実施形態におけるチャッキング装置の、(a)平面図、(b)側面図、(c)正面図である。 本実施形態における水平多軸掘削機の説明図である。
符号の説明
1 駅舎 6 プラットフォーム
10 走行車両、鉄道車両 11 走行経路、軌道
20 地中連続壁 21 柱部材
25 地中連続壁の構築位置 30 作業構台
31 本設床版 36 受け桁
37 筒状連絡体 40 クレーン
50 コンクリート打設領域 60 水平多軸掘削機
61 揚泥ホース 62 カッターモータ
63 カッタービット 64 修正板
65 リール 70 仮設ステージ
71、72 ヒンジ支点 74 チャンキングアーム
75 上部支持構造体、トラス構造体 76 連通孔
77 チャッキング装置 78 油圧シリンダ
79 支点 90 スライド機構、スライドジャッキ
80 鉄筋籠 100 地盤
110 補助脚 111 ジャッキシリンダ
120 アタッチメント 150 水中サンドポンプ
160 コンクリート配送手段 161 コンクリート打設装置
162 揚重用設備 165 コンクリート運搬手段
170 壁体上端 200 ベースマシン

Claims (5)

  1. 車両の走行経路の周辺上方に設けた作業構台より、前記走行経路に隣接して杭または地中連続壁などの地下構造物を施工する方法であって、
    前記作業構台に反力を得て、当該作業構台より前記走行経路上方を跨って仮設ステージを延伸する工程と、
    前記仮設ステージと前記地下構造物の構築位置との間を結ぶ、筒状連絡体を設置する工程と、
    前記仮設ステージ上から前記構築位置まで前記筒状連絡体を介して吊下された水平多軸掘削機により、前記地下構造物のコンクリート打設領域の掘削を行う工程と、
    を含むことを特徴とする地下構造物施工方法。
  2. 請求項1において、
    前記コンクリート打設領域から前記筒状連絡体を介して前記水平多軸掘削機の引き上げ作業を行う工程と、
    前記筒状連絡体を介して前記コンクリート打設領域に鉄筋籠の建込みを行う工程と、
    前記筒状連絡体を介して前記コンクリート打設領域にコンクリートを打設する工程と、
    を含むことを特徴とする地下構造物施工方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記仮設ステージは、前記作業構台から反力を得るヒンジ支点と前記作業構台から得た反力を当該仮設ステージに伝達するヒンジ支点とを少なくとも有する上部支持構造体により、前記作業構台から前記走行経路に向かって延伸されることを特徴とする地下構造物施工方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記仮設ステージは、前記筒状連絡体を把持して固定するチャッキング装置を備えることを特徴とする地下構造物施工方法。
  5. 請求項4において、
    前記仮設ステージは、前記筒状連絡体および前記鉄筋籠を挿通可能な連通孔を備えて、前記連通孔を挿通させた前記筒状連絡体を前記チャッキング装置にて把持すると共に、前記仮設ステージにおけるチャッキング装置の平面位置を調整するスライド機構を備えて、前記筒状連絡体に合わせて前記仮設ステージにおけるチャッキング装置の平面位置を調整することを特徴とする地下構造物施工方法。
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