JP2007321165A - ポリオレフィン - Google Patents

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フェルドマン,ジェラルド.
Elisabeth Hauptman
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Elizabeth Forrester Mccord
マッコード,エリザベス,フォレスター.
Maurice S Brookhart Iii
ブルックハート,マウリス,エス.,サード.
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Abstract

【課題】新規のポリオレフィンの提供。
【解決手段】アルキル分岐の少なくとも53パーセントがエチル分岐であることを特徴とする、ホモポリエチレン、またはα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、若しくはスチレン類からなる群から選択されるモノマーの1種若しくは複数種とエチレンとのコポリマーであって、ただし、前記ホモポリエチレン、またはシクロペンテン、ノルボルネン類若しくはスチレン類とエチレンとのコポリマーが、1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐を有することを条件とするポリエチレンまたはコポリマー。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレンおよびある種のエチレンのコポリマーを製造するための重合触媒の一部として用いることができる、選択されたホスフィン配位子を含有する陽イオンニッケル錯体を用いて製造することのできる、新規なポリオレフィンに関する。
エチレンのホモポリマーおよびコポリマーを含むオレフィンポリマーは、重要な経済品目であり、毎年何十億キログラムが製造されている。ポリオレフィンは、様々な商品用の成形用樹脂、包装および建築用フィルム、エラストマーなどの多くの用途に有用である。これらのポリオレフィンは、遷移金属類を含有する様々な触媒を用いることによって製造されることが多い。どの触媒を用いるかは、得られるポリマーがどの様な構造であるかを決定するために重要であり、ポリマーのコストの重要な部分であることが多い。したがって、新規なポリマーを製造し、および/またはコストを下げるような新規のオレフィンの重合触媒が、絶えず求められている。
非特許文献1中の15ページで、トリス−t−ブチルホスフィンおよびニッケルが存在する「高分子量ポリエチレン」の調製について報告している。
特許文献1は、オレフィン重合のためのある種の最近の金属触媒について記載している。本明細書中に記載されるホスフィンを含むt−ブチルは、この参考文献では言及されていない。
特許文献2は、メチルおよびヘキシルまたはより長い分岐のみを有するポリエチレンを製造する、アミノビス(イミノ)ホスホラン配位子を含有するある種のニッケルエチレン重合触媒について記載している。本明細書中に記載される触媒およびポリマーは開示されていない。
特許文献3および特許文献4は、ある種の2座配位子と組み合わせたある種の金属を用いる様々なオレフィンの重合について記載している。ニッケル化合物と本明細書で開示される配位子との具体的な組合せについては言及されていない。
特許文献5は、配位子を含むある種のVA族元素を有するVIIIB族金属の化合物ついて記載している。これらの化合物は、エチレン/一酸化炭素共重合体の製造に有用であると言われている。
非特許文献2は、ある種のオレフィンの2量化、オリゴマー化用などのための触媒として、ある種のニッケル−ホスフィン化合物の用途について記載している。ポリマーの調製については記載されていない。
特許文献6は、同量のメチルおよびエチル分岐(本明細書中の定義と同じ)が存在するエチレンおよび4−メチル−1−ヘキセンの共重合体について記載している。過半数の分岐がエチルであるポリマーについての記述はない。
欧州特許出願公開第454,231号明細書 欧州特許出願公開第381,495号明細書 国際公開第96/37552号パンフレット 国際公開第96/37523号パンフレット 国際公開第96/375536号パンフレット 米国特許第3,265,622号明細書 国際公開第96/23010号パンフレット 欧州特許出願公開第416,815号明細書 米国特許第5,198,401号明細書 国際公開第97/02298号パンフレット 米国特許出願第08/991,372号明細書 米国特許出願第09/006,536号明細書 G.Wilke、M.Tsutsui編、Fundamental Research in Homogeneous Catalysis、3巻、Plenum Press,New York、1979年、1〜24ページ B.Bogdanovic、他 Ind.Eng.Chem.、62巻、34〜44ページ、1970年 W.Beck、他、Chem.Rev.、88巻、1405〜1421ページ、1988年 S.H.Strauss、Chem.Rev.、93巻、927〜942ページ、1993年 M.Brookhart、他、Organometallics、11巻、3920〜3922ページ、1992年 Angew.Chem.、Int.Ed.Engl.、34巻、1143〜1170ページ、1995年 J.BoorJr.、Ziegler−Natta Catalysts and Polymerizations、Academic Press、New York、1979年 「A Quantitative Analysis of Low Density(Branched)Polyethylenes by Carbon−13 Fourier Transform Nuclear Magnetic Resonace at 67.9MHz」、D.E.Axelson、他、Macromolecules、12巻、41〜52ページ、1979年 「Fine Branching Structure in High−Pressure、Low Density Polyethylenes by 50.10−MHz 13C NMR Analysis」、T.Usami他、Macromolecules、17巻、1757〜1761ページ、1984年 「Quantification of Branching in Polyethylene by 13C NMR Using Paramagnetic Relaxation Agents」、J.V.Prasad、他、Eur.Polym.J.、27巻、251〜254ページ、1991年 A.Jerschow他(Macromolecules、28巻、7095〜7099ページ、1995年) Karsch、H.H.およびSchmidbaur、Z.Naturforsch.、32b巻、762ページ、1977年
本発明は、選択されたホスフィン配位子を含有する陽イオンニッケル錯体を用いて製造することのできる、多くの用途に有用な新規のポリオレフィンを提供する。
本発明のポリオレフィンは、エチル分岐を含むポリオレフィンである。すなわち、本発明のポリオレフィンは、エチル分岐を含むポリオレフィンであって、前記エチル分岐の少なくとも53パーセントがsec−ブチル末端分岐の一部であることを特徴とし、ただし、前記ポリオレフィンは1000のメチレン基につき少なくとも50の分岐を有することを条件とする。
また、本発明のポリエチレンまたはコポリマーは、アルキル分岐の少なくとも53パーセントがエチル分岐であることを特徴とする、ポリエチレン、またはα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、ノルボルネン類若しくはスチレン類からなる群から選択されるモノマーの1種または複数種とエチレンとのコポリマーであり、ただし、前記ポリエチレン、またはシクロペンテン若しくはスチレン類とエチレンとのコポリマーは1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐を有することを条件とする。
さらに、本発明のポリオレフィンは、1000のメチレン基につき少なくとも2.0の分岐末端のメチル基を含むことを特徴とする、1種または複数種のノルボルネン類とエチレンとのコポリマーである。
なお、本発明のポリオレフィンを製造するための第1の方法は、不活性液体中で、 式NiAQ(I)またはL56NiAQ(VIII)の第1の化合物と、式(t−ブチル)2PEP(t−ブチル)2(II)または(t−ブチル)3P(III)の第2の化合物と、A-またはQ-を引き抜いてアニオンWA-またはWQ-を形成する能力を有する中性ルイス酸である第3の化合物W(IV)とを、WA-またはWQ-が弱く配位するアニオンであるという条件で、接触させることにより重合触媒系を生成するステップと、前記重合触媒系を、エチレンと、またはエチレンと1種またはそれ以上のα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、ノルボルネン類、またはスチレン類との混合物と、接触させるステップとを含み、ただし、前記エチレンと、またはエチレンとα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、ノルボルネン類、またはスチレン類との混合物との接触を、約−20℃から約+70℃の温度で行うことを条件とし、(t−ブチル)3Pが存在するとき、1種またはそれ以上のα−オレフィン類、内部オレフィン、スチレン類、ノルボルネン類またはシクロペンテンも存在し、QおよびAが、いずれもヒドロカルビル(hydrocarbyl)またはハイドライドでないとき、Wはヒドロカルビルまたはハイドライド基をNiに移動させる能力を有し、ここで、L5およびL6はそれぞれ独立に、弱く配位する中性単座配位子であるか、またはL5およびL6は一緒になって、弱く配位する中性2座配位子であり、Qは、1価アニオン、Aは、1価アニオン、Eは、−CH2−、−O−、または−NH−である。
また、本発明のポリオレフィンを製造するための第2の方法は、不活性液体中で、約−20から約+70の温度で、式[L1234Ni]+-(VI)の化合物を、エチレンと、またはエチレンおよび1種またはそれ以上のα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、ノルボルネン類、またはスチレン類と接触させるステップを含み、上式で L1およびL2は一緒になって、(t−ブチル)2PEP(t−ブチル)2(II)であり、L1およびL2はともに(t−ブチル)3P(III)であり、またはL1は(t−ブチル)3P(III)であり、L2は空の配位座、エチレンまたはエチレンによって置換されることが可能な中性単座配位子であり、Eは、−CH2−、−O−、または−NH−であり、L3およびL4は一緒になってπ−アリルまたはπ−ベンジル基であり、またはL3はエチレンであり、L4はモノアニオン−R12であり、またはL3はエチレンを越えて付加することができるモノアニオン基であり、L4はエチレンで置換されることが可能な中性配位基またはニッケル周囲の空の配位座であり、またはL3およびL4は一緒になって、モノアニオンのオリゴマーのアゴスティックな基であり、Xは、相対的に非配位のアニオン、R1は、ポリマーアルキレン基、R2は、ポリマー末端基であり、ただし、(t−ブチル)3Pが存在するとき、1種またはそれ以上のα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、ノルボルネン類またはスチレン類も存在する。
また、本明細書には、式[L1234Ni]+-(VI)の化合物も開示され、L1およびL2は一緒になって(t−ブチル)2PEP(t−ブチル)2(II)であり、またはL1およびL2はともに(t−ブチル)3P(III)であり、またはL1は(t−ブチル)3P(III)であり、L2は、空の配位座、エチレンまたはエチレンで置換されることが可能な中性単座配位子であり、Eは、−CH2−、−O−、または−NH−であり、L3およびL4は一緒になってπ−アリルまたはπ−ベンジル基であり、またはL3はエチレンであり、L4はモノアニオン−R12であり、またはL3は、エチレンを越えて付加することができるモノアニオン基であり、L4はエチレンで置換されることが可能な中性配位基またはニッケル周囲の空の配位座であり、またはL3およびL4は一緒になってモノアニオンのオリゴマーのアゴスティックな基であり、Xは、相対的に非配位のアニオン、R1は、ポリマーアルキレン基、R2は、ポリマー末端基であり、ただし、(t−ブチル)3Pが存在するとき、シクロペンテン、ノルボルネン類またはスチレン類に由来する繰り返し単位も存在する。
本発明により、多くの用途に有用な新規のポリオレフィンを提供できる。
本明細書中において、ある種の用語を用いてある種の化学基または化合物を定義する。これらの用語は以下のように定義される
・「ヒドロカルビル基」は、炭素および水素のみを含む一価の基である。別に記載のない限り、本明細書中のヒドロカルビル基は、1から約30の炭素原子を含むことが好ましい。
・本明細書中で、「置換ヒドロカルビル」は、1種またはそれ以上の置換基を含み、置換基が、これらの基を含む化合物が供されるプロセス条件のもとで不活性であるヒドロカルビル基を意味する。また、置換基は、実質的にプロセスを妨害しない。別に記載のない限り、本明細書中の置換ヒドロカルビル基は、1から約30の炭素原子を含むことが好ましい。「置換」の意味には、複素芳香環が含まれる。適当な置換基には、ハロ、エステル、ケト(オキソ)、アミノ、イミノ、チオエーテル、アミド、およびエーテルが含まれる。好ましい置換基は、ハロ、エステルおよびエーテルである。
・「α−オレフィン」は、式CH=CHR12の化合物を意味し、ここでR12は飽和ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、より好ましくはn−アルキルである。R12は、1から20の炭素原子を有することが好ましく、1から12の炭素原子がより好ましい。
・「内部オレフィン」は、式R1314C=CR1516の化合物を意味し、ここでR13およびR15はそれぞれ独立にアルキルであり、R14およびR16はそれぞれ独立に、アルキルまたはハロゲンである。R14およびR16は、ハロゲンであることが好ましい。内部オレフィンにおいては、いずれのアルキル基も1から20の炭素原子を含むことが好ましく、1から10の炭素原子がより好ましい。
・「不活性液体」は、活性触媒形成(適当な場合)または重合を実質的に妨害しない液体を意味する。触媒および/または触媒成分および/または単量体は、不活性液体に可溶であることは必ずしも必要ではないが、不活性液体に少なくともわずかに可溶であることが好ましい。本明細書中の用途に適当な不活性液体には、炭化水素類、および過フッ化炭化水素類が含まれる。具体的に有用な不活性液体には、トルエン、ベンゼン、シクロペンテン(共重合できる)、塩化メチレンおよびヘキサンが含まれる。
・「アルキルアルミニウム化合物」は、少なくとも1つのアルキル基が、アルミニウム原子に結合した化合物を意味する。アルコキシド、酸素、およびハロゲンなどの他の基が、化合物中のアルミニウム原子に結合していてもよい。
・「中性ルイス塩基」は、イオンではないが、ルイス塩基として作用することができる化合物を意味する。このような化合物の例には、エーテル類、アミン類、スルフィド類、および有機ニトリル類が含まれる。
・「中性ルイス酸」は、イオンではないが、ルイス酸として作用することができる化合物を意味する。
・「中性配位子」は、イオンではないが、たとえば電気的に中性の配位子を意味する。
・「エチレンで置換されることが可能」は、エチレンによって配位金属原子から置換されることが可能な配位子を意味する。
・「弱く配位する配位子」は、(II)または(III)によって置換されるように、ニッケル原子から比較的容易に置換される配位子を意味する。
・「化合物HX」は、(相対的に)非配位的なモノアニオンの酸、またはその等価体、すなわち、当該酸を発生する化合物の組合せを意味する。非配位性のアニオンは、当業者には良く知られており、例えば、非特許文献3および非特許文献4を参照されたい。このような非配位性アニオンの相対的配位能は、これらの参考文献における、非特許文献3の1411ページ、および非特許文献4の932ページ、表IIIに記載されている。本プロセスでは、HXの代用として、酸性アルミナ類、粘土類およびジルコニア類など、本明細書中で相対的に非配位性アニオンを有する酸であると考えられる「固体」酸も有用である。
好ましい相対的に非配位性のアニオンxは、BF4 -、PF6 -、BAF、{テトラキス[2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート}、トリフルオロメタンスルホナート、トルエンスルホナート、およびトリフルオロアセタートであり、具体的には、BAFが好ましい。これらのアニオンの酸は知られており、例えば、HBF4は市販されており、HBAFは非特許文献5に記載されている方法によって製造することができる。
・「π−アリル基」は、η3様式で金属中心に結合した3つの隣接sp炭素原子を有するモノアニオンを意味する。3つのsp炭素原子は、他のヒドロカルビル基または官能基で置換されていてもよい。代表的なπ−アリル基には、
Figure 2007321165
が含まれ、ここでRは、ヒドロカルビルである。
・「π−ベンジル基」は、sp炭素原子のうち2つが芳香環の一部であるπ−アリル配位子を意味する。代表的なπ−ベンジル基には、
Figure 2007321165
が含まれる。
通常、π−ベンジル化合物は、室温でさえかなり容易にオレフィンの重合を開始させるが、π−アリル化合物はそうとは限らない。π−アリル化合物による開始は、1つまたはそれ以上の以下の方法を用いることによって改善することができる。
・約80などの高温を用いる。
・R2およびR5を、2,6−ジイソプロピルフェニルの代わりに2,6−ジメチルフェニルとするように、α−ジイミン配位子の大きさを減少させる。
・単純なπ−アリル自体よりむしろ、
Figure 2007321165
を用いるなど、π−アリル配位子をよりバルキーにする。
・機能的π−アリルまたはπ−ベンジル基を用いる間にルイス酸を存在させる。トリフェニルボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、およびトリス(3,5−トリフルオロメチルフェニル)ボランなどの相対的に弱いルイス酸が好ましい。適当な官能基には、クロロおよびエステルが含まれる。モンモリロナイトなどの「固体」酸を用いることもできる。
本明細書中で重合されるオレフィンは、エチレン、スチレン類、ノルボルネン類およびシクロペンテンである。本明細書中で、「スチレン類」は、下記式(VII)
Figure 2007321165
の化合物を意味し、ここで、R3、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、これらはすべて重合プロセスにおいて不活性である。R3、R4、R5、R6およびR7はすべて水素、すなわち、(VII)はスチレンであることが好ましい。
「ノルボルネン類」は、単量体が、下記式で表され、置換または非置換で、「a」が単結合または2重結合を表し、ノルボルナジエンを含む、構造中に少なくとも1つのノルボルネン−官能基を含むことを特徴とすることを意味する。
Figure 2007321165
代表的な単量体は、下記の化合物(XXXV)および(XXXX)であり、
Figure 2007321165
ここで、R46、R47、R48およびR49は独立に、水素、ハロゲン、またはヒドロカルビルであり、ただし、ヒドロカルビル基がビニルの場合を除き、ヒドロカルビルがいずれもアルケニルのとき、末端2重結合は無く、すなわち2重結合は内部であり、または一緒になったR46およびR48は、炭素環(飽和、非飽和または芳香性)の一部であるか、一緒になったR46およびR47および/またはR48およびR49は、アルキリデン基である。これらの構造において、「z」は、1から5である。
このようなノルボルネン類の例には、ノルボルナジエン、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、シクロペンタジエンの3量体、上式でR46、R47、R48およびR49が、ハロゲン、またはペルフルオロメチルおよびペルフルオロデシルなどのCW2W+1など(wは、1から20)の完全ハロゲン化アルキル基であるハロゲン化ノルボルネン類が含まれる。本明細書中に記載される重合プロセスにおいて、製造されたポリマーは、約10以上の平均重合度を有することが好ましく、約20以上がより好ましく、約50以上が特に好ましい。
1種またはそれ以上のノルボルネン類をエチレンと共重合させると、エチレン由来のセグメントに分岐を有するポリマーを製造することができる。この分岐は、エチレン由来のポリマーセグメント中に存在するポリマー中のメチル基の量を測定することによって容易に検出される。すなわち、4,5−ジメチルノルボルネンにおけるように、元々のノルボルネンの一部であったメチル基は、この分岐の目的ではカウントされない。1000のメチレン(−CH2−)基につき少なくとも約3.0のメチル基のあることが好ましく、少なくとも約5.0のメチル基のあることがより好ましい。少なくとも約0.5(1000のメチレン基につき)の分岐がエチル分岐であること、および/または少なくとも約1.0の分岐がアミルまたはそれ以上の長さであることも好ましい。これらの分岐は、後述するNMR法によって容易に検出される。
オレフィンを製造するための第1の重合方法において、化合物NiAQ(I)を用いることができる。これは、Ni[II]化合物である。AおよびQに有用なアニオンは、クロライド、ブロマイド、ヨウダイド、オクトアートまたはアセタートなどのカルボキシラート、およびアセチルアセトナートである。AおよびQとして好ましいアニオンは、アセチルアセトナートである。代わりに使える化合物はL56NiAQ(VIII)である。この化合物における好ましいAおよびQアニオンは、前に列挙したアニオン、およびアルキル、具体的にはメチル、およびハイドライドである。L5およびL6は、弱く配位する単座配位子または2座配位子である。例えば、有用な化合物(VIII)は、(1,2−ジメトキシエタン)NiBr2である。L5およびL6として有用な単座配位子は、テトラヒドロフランであり、一方、有用な2座配位子には、1,2−ジメトキシエタン、N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミンおよび1,5−シクロオクタジエンが含まれる。
(II)においては、Eは−CH2−であるのが好ましい。
第1の重合方法におけるモル比(II):(I)または(III):(I)は、決定的なものではない。というには、任意の適度な濃度で活性触媒が生成するからである。しかし、出発物質を最も効率よく利用するためには、モル比(II):(I)は約1、モル比(III):(I)は約1から約2であることが好ましい。
第1の重合方法は、(II)が存在するときには、約0℃から約120、好ましくは約25から約100で行い、(III)が存在するときには、約−80から約100、好ましくは約0から約80℃で行う。また、プロセス混合物は、均一で適度に早い重合のために撹拌することが好ましい。第1の重合方法における(エチレン)圧は決定的なものではないが、大気圧から約150MPaが有用な圧力範囲である。
第1の重合方法における第3の化合物Wは、A-またはQ-を(I)から引き抜いて、それぞれWA-またはWQ-を形成することのできる中性ルイス酸である。
式は、次のように書ける。
NiAQ+W→[NiA]+[WQ]- (1)
この引き抜きのために有用なルイス酸には、B(C653、AlCl3、MgCl2およびメチルアルミノキサン(methyl aluminoxane)が含まれる、ヒドロカルビルアニオン、好ましくはアルキルアニオン、より好ましくはメチルアニオン、またはハイドライドアニオンが(I)のニッケル原子と結合しない時には、W(または別のW)は、ヒドロカルビルまたはハイドライドアニオンをニッケル原子まで移動させなければならない。例えば、Wとしてアルキルアルミニウム化合物を用いると、式は次のように書ける。
NiAQ+R2 9AlCl→[NiR9+[R9AlClAQ]- (2)
この式は、R2 9AlClの1分子のみを用いて示されている。ニッケル上にR9基を置くためにアルキルアルミニウム化合物1分子、およびAアニオンを引き抜くためのもう1分子を用いることによって本質的に同じ効果が得られる。ヒドロカルビル基をニッケル原子に移動させるために好ましい中性ルイス酸は、アルキルアルミニウム化合物類である。適当なアルキルアルミニウム化合物には、アルキルアルミニウムセスキオキシド[(R8AlO)n]が含まれ、具体的にR8はメチルである。アルキルアルミニウムセスキオキシドは、好ましいアルキルアルミニウム化合物である。Wは、2つの化合物、B(C653などの強いルイス酸、およびトリエチルアルミニウムなどのアルキル化剤の混合物を構成することもできる。化学量論的またはより多くの中性ルイス酸が好ましく、モル比W:(I)は約1から約100がより好ましい。
エチレンは、シクロペンテンおよび/またはスチレン類と共重合させることができる。スチレン自体は、好ましいスチレン単量体である。通常、(エチレンとの)コモノマーの濃度増加は、生成物ポリマー中の当該コモノマー由来の繰り返し量を増加させる。
本明細書中の第2の重合方法においては、用いられる単量体および製造されるポリマーを含み、第1の重合方法の場合に好ましい条件と同一の条件が好ましい。第2の重合方法は、不活性液体中で行うのが好ましいが、液体または固体およびエチレンなどの気体、またはリビングポリマー粒子およびエチレンなどの気体といった不均一系などの他の方法によって行うこともできる。触媒または活性重合部位をアルミナまたはジルコニアなどの支持体に固定してもよい。オレフィン重合を行うこのような方法は、当技術分野では知られている。
第2の重合方法においては、化合物(VI)を重合触媒として用いることができる。(VI)は、重合プロセスに直接加えてもよいし、重合開始前にin situで生成させてもよく、重合開始後、すなわち重合中間体として生成させることができる。(VI)を製造する方法は、1996年8月1日公告の特許文献7に報告されている方法と類似している。その出願では、他の窒素配位子のα−ジイミンのニッケル錯体を、重合に用いるために製造している。類似の錯体(II)および(III)は、特許文献7に記載されている方法と同様の方法によって製造することができる。
例えば、前記の式(2)は、式(VI)の化合物の部分的形成を示している。(II)または(III)の存在下で、(II)または(III)は、(VI)のL1およびL2ととなり、R9はL3、すなわちエチレンを越えて付加することができるモノアニオン基であり、L4はニッケル周囲の空の配位座である。式(2)の反応をジエチルエーテルなどの溶媒中で行った場合は、エーテルがL4、すなわちエチレンで置換されることが可能な中性配位基となることができる。
(VI)を製造する方法には、
下記の化合物(XIII)と、
Figure 2007321165
(II)あるいは(III)およびMX(Mは、ナトリウムなどの1価の金属、およびXは、相対的に非配位性のアニオン)との反応や;(tmeda)NiMe2の(II)との反応、それに続くHX(Xは、相対的に非配位性のアニオン)あるいはメチルの引き抜きで相対的に非配位性のアニオンを生成できるB(C653などのルイス塩基との反応が含まれる。
アニオンであって、エチレンまたは他のオレフィンを越えて付加することができる基には、アリル、ベンズアリルおよびビニルを含むヒドロカルビル、およびハイドライドが含まれる。エチレンまたは他のオレフィンを越えて付加することができる好ましい基は、1から4の炭素原子を有するアルキルおよびハイドライドであり、メチルが特に好ましい。
3がエチレンで、L4がモノアニオン−R12のとき、(VI)は下式のように表され、
Figure 2007321165
「リビング」ポリマーと考えることができる。R2基は、ポリマー「断片」−R12にとっての末端基であり、エチレン(または他のオレフィン)分子を越えて付加した、ニッケル上の元の基(original group)から生じたと考えることができる。分子のR1部分は、エチレン繰り返し単位などのポリマーの1つまたはそれ以上の繰り返し単位(または当初のポリマー:incipient polymer)であって、例えば式−(CH2CH2X−(xは、1以上の整数)で表される。(IX)においてニッケル原子に配位したエチレン分子は、Ni−R1結合を越えて付加することが可能であり、別のオレフィン分子がニッケル原子に配位し、それによって重合を続ける。
リビング末端ポリマーの別の潜在的形態は、いわゆるアゴスティックなリビング末端である。これは、下記のタイプをしており、
Figure 2007321165
ここで、R11はそれぞれ独立に、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである。この形態のリビング末端は、オレフィン末端基がシクロペンテンなどの環状オレフィンであったり、両方のR11が一緒になって環を形成している場合に、好ましいと考えられている。例えば、末端基がシクロペンテン由来であった場合には、両方のR11が一緒になって−(CH23−となる。
本明細書中の触媒系において(III)を用いてポリエチレンまたはエチレンのコポリマーを製造する場合、ポリマーは例外的に高い割合のエチル分岐を有することがある。触媒系に(III)が存在する場合、エチレンの共重合体と同様、ホモポリエチレンも生成しうる。ホモポリエチレンは、エチレンのコポリマーと本質的に同一の方法で製造される。完全に直鎖状のホモポリエチレンが分岐を有しないのは言うまでもないが、分岐ホモポリエチレンを製造すると、通常1から数個の炭素を含む分岐分布を有する。このようなポリマーではエチル分岐が認められることが多いが、通常はエチル分岐が、存在する全分岐のうちで高いパーセンテージを構成するわけではない(分岐の数および大きさの測定および算出方法については、 製造例の直前のNMRポリマー分析を参照されたい)。(II)を含有する触媒によって製造されるポリマーの一部は、例外的に高い割合のエチル分岐を含むことを見出した。本明細書中の新規なポリマーは、1000のメチレン基あたり少なくとも約1.0以上の総分岐を有し、少なくとも約5以上の総分岐を有するのが好ましく、これらの分岐の少なくとも約50パーセントがエチル分岐であり、これらの分岐の少なくとも約65パーセントがエチル分岐であるのが好ましい。エチル分岐のパーセンテージは、存在するエチル基を含む総分岐(メチル基)数に基づいたもので、存在する総分岐中の、または存在するエチル分岐中の、総炭素原子数に基づくものではないことに注意されたい。
本明細書中に記載される触媒系において(II)を用いてホモポリエチレンまたはポリエチレンのコポリマーを製造する場合、得られるポリマーが、例外的に高い割合でsec−ブチル[−CH(CH3)CH2CH3]末端分岐中のエチル分岐を有することがしばしばある。本明細書中における「分岐」の定義については、下記を参照されたい。sec−ブチル基は下記のように分岐の末端に位置し、
Figure 2007321165
はポリマーの「主鎖」(高度に分岐したポリマーにおいては、どれが「主鎖」であるかはより語義論的な議論となろう)を表し、xは2以上の整数である。このようなポリマーは、1000のメチレン基につき約50以上の総分岐を有し、約75から約160の総分岐を有するのが好ましく、存在するエチル分岐の少なくとも約53パーセントがsec−ブチル末端分岐の一部であり、これらのエチル分岐の少なくとも約58パーセントがsec−ブチル末端分岐の一部であるのが好ましい。
相対的に高レベルのsec−ブチル末端分岐またはエチル分岐を有するポリエチレンは、ホモポリエチレンまたはエチレンのシクロペンテンおよび/またはスチレン類とのコポリマーであってもよい。フェニル環ペンダント基(pendant phenyl rings)あるいはシクロペンテンに由来する環状ユニットは、これらのポリマーにおいて分岐の量および分岐タイプを算出する目的の場合には「分岐」とは見なすべきではない。同様に、スチレン類がフェニル環上に置換された1種またはそれ以上のアルキル基を有している場合にも、これらのアルキル基は、分岐または分岐の部分とは見なされない。
本明細書中の重合プロセスは、様々な液体、具体的には非プロトン性の有機性液体の存在下で行うことができる。触媒系、エチレン、およびポリエチレンは、これらの液体に可溶あるいは不溶であってもよいが、これらの液体が重合の起きるのを妨げてはならないことは明らかである。適当な液体には、アルカン類、シクロアルカン類、選択されたハロゲン化炭化水素類、および芳香族炭化水素類が含まれる。具体的に有用な溶媒には、ヘキサン、トルエンおよびベンゼンが含まれる。
本明細書中のエチレン重合は、初期には固体状態でも行うことができる。例えば、シリカまたはアルミナなどの基質上に遷移金属化合物を担持させ、(必要ならば)それをルイス酸(Wなど、例えば、アルキルアルミニウム化合物)またはブレンステッド酸を用いて活性化し、これをエチレンに接触させることによって行うことができる。あるいは、アルキルアルミニウム化合物などのルイス酸を、先ずシリカまたはハロゲン化マグネシウムなどの支持体と反応させ、次いで、遷移金属を含有する化合物を添加してもよい。支持体は、ルイス酸またはブレンステッド酸の代わりとなることもでき、例えば、モンモリロナイトなどの酸性粘土類を用いてもよい。担持触媒を製造する別の方法は、シリカまたはアルミナなどの支持体上で重合を開始するか、あるいは該支持体上で、シクロペンテンなどの別のオレフィンまたはオレフィンのオリゴマーの遷移金属錯体を少なくとも形成させることである。これらの「不均一」触媒を用い、気相または液相における重合を触媒することができる。気相というのは、エチレンが気相にある間に、エチレンを移送して触媒粒子と接触させることを意味している。
前述の重合触媒系は、別のタイプの重合触媒と組み合わせて用いることができる。これには、前述の2つの異なる重合触媒も含まれると考えられるが、第2の活性重合触媒として、別のタイプの触媒を用いることがより一般的である。例えば、いわゆるチーグラー−ナッタタイプおよび/またはメタロセンタイプの触媒をも用いることができる。これらのタイプの触媒は、ポリオレフィンの分野では良く知られており、例えば、メタロセンタイプの触媒に関する情報については、非特許文献6、特許文献8および特許文献9、およびチーグラー−ナッタタイプの触媒に関する情報については、非特許文献7を参照されたい。最近の適当な金属遷移触媒は、特許文献7および特許文献10、および1997年12月16日出願の特許文献11、および1998年1月13日出願の特許文献12に見出される。これらのタイプの触媒、および第1の活性重合触媒にとって有用な重合条件の多くは一致していることから、第1および第2の活性重合触媒を用いる重合条件に容易に到達できる。Wが、第1の活性重合触媒を用いる重合にときどき必要であるのと同様に、メタロセンまたはチーグラー−ナッタタイプの重合にも「助触媒」または「活性化剤」を必要とすることがときどきある。多くの場合、両方のタイプの重合触媒のためこれらの目的で、アルキルアルミニウム化合物などの同一の化合物を用いることができる。
第1の活性重合触媒および第2の活性重合触媒によって製造されるポリマーは、順に、すなわち、直列の2つの重合容器を用い、触媒の一方(第1または第2)を用いる重合と、それに続く、もう一方の触媒を用いる重合で製造される。しかし、第1および第2の活性重合触媒を同一容器中で、すなわち同時に用いて重合を行うことが好ましい。これは、ほとんどの場合に第1および第2の活性重合触媒はお互いとの適合性があり、また他の触媒が存在してもその特徴となるポリマーを生成することから可能となる。
2つ以上の重合触媒を用いることによって製造されるポリマーは、分子量および/または分子量分布および/または融点および/または結晶性レベルおよび/またはガラス転移温度または他の因子が異なることがある。コポリマーの場合、異なる重合触媒が、存在する単量体を異なる相対速度で重合すると、ポリマーのコモノマー比率が異なることがある。
オレフィンモノマーは、単一のオレフィン、またはコポリマーを製造するためのオレフィン類の混合物でもよい。また、特に第1および第2の活性重合触媒によって同時にポリマーが製造される重合プロセスにおいては、オレフィンモノマーが同一であることが好ましい。2つ以上の触媒を用いる一部のプロセスにおいては、第1の活性重合触媒が、第2の活性重合触媒では重合されないモノマーを重合し、および/または第2の活性重合触媒が、第1の活性重合触媒では重合されないモノマーを重合することがありうる。その場合、2種の化学的に異なるポリマーが生成する。別の態様では、2つのモノマーが存在し、一方の重合触媒でコポリマーが生成し、もう一方の重合触媒で、ホモポリマーを生成するか、種々のモノマーのモル比または繰り返し単位が異なる、2種のコポリマーが生成することもある。他の類似の組合せは、当業者には明らかであろう。
製造例においては、通常、以下の手順を用いて、分岐、ポリマー中の分岐長の分布(1000のメチレン基当たりのメチル基総数によって測定されるような単純な分岐数とは限らない)、および本明細書に記載されるポリマーに関する微構造情報を定量的に測定した。100MHz13CNMRスペクトルは、Varian Unity400MHzスペクトロメータ上で得られた。この測定には、典型的には10〜20wt%ポリマー溶液および1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)中0.05M濃度のCr(アセチルアセトナート)3についての10mmプローブを用い、16から18μsecの90度パルス、35kHZのスペクトル幅、5〜10sの緩和遅延(relaxation delay)、0.64secの取得時間およびインバース・ゲーテッド・デカップリング(inverse gated decoupling)を使用して、120〜140℃で
非ロック式(unlocked)で測定した。試料は、データを取得する前に少なくとも15分間予熱した。通常、データ取得時間は、1試料につき10時間であった。炭素のT1値をこれらの条件下で測定すると、すべて0.9s未満であった。測定された最長のT1は、14ppmの鎖末端共鳴であるBu+の場合で、0.84sであった。一部の試料は、同様の取得パラメータのもとで、30℃で(ロックし)クロロホルム−d1、すなわちCDCl3−d1中で測定した。0.05MCr(アセチルアセトナート)3を含む代表的な試料についてCDCl3中、周囲温度でT1を測定すると、すべて0.68s未満であった。スペクトルは、溶媒、すなわち127.9ppmのTCB高磁場共鳴または77ppmのクロロホルム−d1の3重線のいずれかを基準にする。DEPT135スペクトル(A Dept135 spectrum)を大部分の試料について行い、メチルおよびメチンをメチレンから区別した。メチルは化学シフトによってメチンと区別された。EOCとは、鎖末端(end−of−chain)のことである。帰属は、以下の命名スキームを基準とする。
1. xBy:Byは、y個の炭素長の分岐であり、xは、論じられている炭素で、分岐の末端のメチルには1の番号を付ける。したがって、ブチル分岐の末端から2番目の炭素は、2B4である。y以上の長さの分岐は、y+と表す。
2. xCBy:CByは、「ブロッキング(blocking)炭素」(4級炭素、非プロトン化炭素)と該官能基から次に最も近いメチン(the next nearest methine)との間の、y個のメチレンを含むコモノマー末端分岐(comonomer ended branch)。xは、論じられている炭素で、ブロッキング炭素に最も近いメチレンに1の番号を付ける。
3. バックボーンのメチレンは、大文字Sで表し、それぞれのメチレンが分岐点メチンからどれ程離れているかを示すギリシャ文字を付ける。したがって、Sベータベータは、次の構造における中央のメチレンを表す。RCHRCH2CH2CH2CHRR。ガンマ+は、分岐点からガンマおよびそれより遠い位置のメチレンを意味する。
4. xByまたはxCByにおけるxがTによって置き換えられる時には、その分岐のメチン炭素を表す。
5. 2つのギリシャ文字が続くTは、メチン炭素を示すとともに、次のメチンまでどれ程離れているかを示している。2つのギリシャ文字が続くMは、メチル分岐を示すとともに、2つの隣接する分岐点(branch points)までの距離を示す。例えば、高度な立体規則性ポリプロピレンにおけるメチルおよびメチンは、PベータベータおよびTベータベータで表されるであろう。
それぞれの分岐における固有の炭素の総数(Integrals of unique carbons)を測定し、1000のメチレン当たりの分岐数として記録した(バックボーンおよび分岐中のメチレン、およびコモノマー末端分岐中のメチレンを含む)。これらの総数は、豊富に存在する分岐の場合には+/−5%、1000のメチレンにつき10未満程度で存在する分岐の場合には+/−10または20%の正確さがある。
このようなタイプの分析は一般的に知られており、例えば、非特許文献8、非特許文献9、および非特許文献10を参照されたい(最後の論文にはいくつかの重大な誤植があると考えられるので注意されたい)。
本明細書中に記載されるポリマーの多くは、特異な分岐を有すると考えられる。すなわち、「正常な」配位重合で予想されるよりも多くのまたは少ない分岐を有し、あるいは分岐のサイズの分布が予想されるものと異なり、「分岐上分岐」も存在する。これは、ポリマー上の主鎖(main chain)からの分岐が、それ自体1つまたはそれ以上の分岐を含むことを意味する。任意の特定ポリマーにおいて十分な分岐上分岐がある場合には、「主鎖」という概念は、多少、語義論的な議論となるかもしれない。
ポリマーのヒドロカルビル分岐は、メチンまたは4級炭素原子に対してのメチル基、または一方の端がメチル基で終了し、他方の端がメチンまたは4級炭素原子に連結している連続するメチレンのグループを意味する。分岐の長さは、最も近いメチンまたは4級炭素原子に対するメチル基からの炭素数として定義されるが、最も近いメチンまたは4級炭素原子に対するメチル基は含めるものの、メチンまたは4級炭素原子は含めない。連続するメチレン基の数が「n」であれば、その分岐はn+1個の炭素原子を含む、あるいは分岐長はn+1である。したがって、構造(ポリマーの一部を表す)−CH2CH2CH[CH2CH2CH2CH2CH(CH3)CH2CH3]CH2CH2CH2CH2−は、2つの分岐、すなわちメチル分岐およびエチル分岐を含む。
シクロペンテンおよびエチレンのコポリマーについての13C NMRピークは、非特許文献11のラベリングスキームおよび帰属に基づいて記述した。3連子(triads)および5連子(pentads)は、1−cme、1,3−ccmcc、1,3−cmc、2−cme、2−cmc、1,3−eme、3−cme、および4,5−cmc、などとして記述する(e=エチレン、c=シクロペンテン、およびm=メタシクロペンテン[すなわち、1,3エンチェインメント(1,3 enchainment)である]。
化合物(t−Bu)2PCH2P(t−Bu)2は、以下の公表されている手順に従って合成することができる。すなわち非特許文献12である。P(t−Bu)3は、Strem Chemicals(Newburyport、MA、U.S.A.)から購入することができた。Ni(acac)2(acac=アセチルアセトナート)は、Aldrich Chemical Company(Milwaukee、WI、U.S.A.)から購入することができる。
製造例においては、以下の略語を用いる。
acac − アセチルアセトナート
Bu − ブチル
DME − 1,2−ジメトキシエタン
GPC − ゲル浸透クロマトグラフィ
Me − メチル
Mn − 数平均分子量
Mw − 重量平均分子量
PD − 多分散度(polydispersity)、Mw/Mn
PE − ポリエチレン
TCB − トリクロロベンセン
TCE − トリクロロエチレン
tmeda − N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
製造例においては、別に記載のない限りは、すべての圧力はゲージ圧である。
(製造例1)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、Ni(acac)2(26mg、0.10mmol)および(t−Bu)2PCH2P(t−Bu)2(30mg、0.10mmol)の40mLのトルエン溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(5.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、690kPaのエチレン中18.5時間、700rpmで撹拌した。この間、反応温度は29〜30℃に保たれた。
次いでエチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することにより反応混合物をクエンチした。次いで、得られた混合物を、100mLのメタノールおよび10mLの濃HClとともにビーカー中で撹拌した。最後に、200mLの水を加えると、溶液から油が分離した。次いで、この混合物を分液ロートに移し、油を水相から分離した。水相を3×100mLのヘキサンで抽出し、ヘキサン抽出物を油と混ぜた。得られた溶液を乾燥し(MgSO4)、真空で濃縮すると、粘り気のある、透明で無色の油として無定形ポリエチレン13.4gが得られた。分岐分布を13C NMRによって定量した。1000のCH2当たりの分岐:全メチル(139)、メチル(82)、エチル(22.3)、プロピル(2.1)、ブチル(9.7)、アミル(0.9)、≧ヘキシル(Hex)および鎖末端(21.6)、≧アミル(Am)および鎖末端(23.8)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(32.6)。DSC:Tm=−42℃、Tg=−67℃。GPC(テトラヒドロフラン中、対ポリスチレン):Mn=11,400、Mw=16,800;Mw/Mn=1.47.
以下の表は、得られたポリマーの13C NMRスペクトルを、判明した帰属と一緒に示している。
Figure 2007321165
(製造例2)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、Ni(acac)2(18mg、0.07mmol)およびP(t−Bu)3(29mg、0.14mmol)のトルエン42mL溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(3.5mmol)を加えた。得られた反応混合物を、7分間撹拌した。この間に、反応温度は27℃から45℃に上昇した。次いでエチレン圧を抜き、反応混合物をクエンチし、空気中で25mLのイソプロパノールを添加することによって生成物を沈殿させた。得られた混合物をビーカーに移し、100mLのメタノールおよび10mLの濃HClとともに撹拌した。生成物ポリマーをろ過し、メタノールおよびIrganox(登録商標)1010の2重量%アセトン溶液で洗浄した。ポリマーを乾燥すると、白色の粉末としてポリエチレン4.07gが得られた。DSC:Tm=105℃(ΔHf=74J/g)。定量的13C NMRは、この試料が1000のメチレンにつき26のメチル末端分岐を含むことを示した。分岐の分布は以下の通りであった(1000のメチレン当たりの分岐):メチル(〜0)、エチル(20.8)、プロピル(未決定)、ブチル(2.5)、アミル(.1)、≧ヘキシル(Hex)および鎖末端(1.8)、≧アミル(Am)および鎖末端(2.1)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(5.2)。GPC(テトラヒドロフラン中、対ポリスチレン):Tm=105℃(74J/g)、Mn=6,210、Mw=15,000;Mw/Mn=2.42.
以下の表は、得られたポリマーの13C NMRスペクトルを、判明した帰属と一緒に示している。
Figure 2007321165
(製造例3)
100mLのオートクレーブに、Ni(acac)2(73mg、0.28mmol)およびP(t−Bu)3(115mg、0.57mmol)のシクロペンテン(50mL)溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(7mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(14.2mmol)を加えた。反応混合物を、690kPaのエチレン中で30分間撹拌すると、この間に、反応温度は27℃と46℃との間を変化した。次いでエチレン圧を抜き、反応物を、 製造例2と同一の手順を用いて後処理(worked up)すると、白色の固体としてエチレン/シクロペンテンコポリマー5.03gが得られた。定量的13C NMRは、このポリマーがエチレンユニット46.7モル%、シス−1,2−エンチェインド(enchained)・シクロペンテンユニット8.3モル%、およびシス−1,3−エンチェインド・シクロペンテンユニット45.0モル%を含むことを示した。
(製造例4)
100mLのオートクレーブに、Ni(acac)2(18mg、0.07mmol)、P(t−Bu)3(29mg、0.14mmol)、シクロペンテン(10mL、114mmol)、およびトルエン(32mL)の溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(3.54mmol)を加えた。反応混合物を、690kPaのエチレン中で7分間撹拌すると、この間に、反応温度は23℃と39℃との間を変化した。次いでエチレン圧を抜き、反応物を、製造例2と同一の手順を用いて後処理すると、白色の固体としてエチレン/シクロペンテンコポリマー3.94gが得られた。DSC:Tm=85℃(41J/g)。定量的13C NMRは、このポリマーがエチレンユニット81.8モル%、シス−1,2−エンチェインド・シクロペンテンユニット4.7モル%、およびシス−1,3−エンチェインド・シクロペンテンユニット13.4モル%を含むことを示した。GPC(トリクロロベンゼン中、対ポリエチレン):Mn=14,000、Mw=28,900;Mw/Mn=2.07.
(製造例5)
100mLのオートクレーブに、Ni(acac)2(73mg、0.28mmol)、P(t−Bu)3(115mg、0.57mmol)、スチレン(5.00g、48.0mmol)、およびトルエン(50mL)の溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(7mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(14.2mmol)を加えた。反応混合物を、690kPaのエチレン中で11分間撹拌すると、この間に、反応温度は27℃と39℃との間を変化した。次いでエチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することによって反応混合物をクエンチした。得られた混合物を200mLのメタノールおよび20mLの濃HClとともにビーカーに移した。沈殿したポリマーをろ過し、さらにメタノールで洗浄し、乾燥すると、エチレン/スチレンコポリマー2.50gが得られた。DSC:Tm=86℃(45J/g)。GPC(トリクロロベンゼン対直鎖状ポリエチレン、135℃):Mn=17,700,Mw=34,900;PD=1.98.定量的13C NMRは、このコポリマーがエチレンユニット91.7モル%およびスチレンユニット8.3モル%を含むことを示した。1000のメチレン基につき1.8のエチル分岐も観察された。
以下の表は、得られたポリマーの13C NMRスペクトルを、判明した帰属と一緒に示している。
Figure 2007321165
(製造例6)
100mLのオートクレーブに、Ni(acac)2(73mg、0.28mmol)、P(t−Bu)3(115mg、0.57mmol)、4−ビニル安息香酸メチル(1.00g、6.2mmol)、およびトルエン(50mL)の溶液を充填した。次いで、この混合物に、210kPaのエチレン中、トルエン(7mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(14.2mmol)を加えた。反応混合物を、210kPaのエチレン中で1時間撹拌すると、この間に、反応温度は25℃と28℃との間を変化した。次いでエチレン圧を抜き、反応物を、 製造例5で用いたのと同一の手順によって後処理した。沈殿したポリマーをろ過し、さらにメタノールで洗浄し、乾燥すると、エチレン/4−ビニル安息香酸メチルコポリマー0.93gが得られた。DSC:Tm=115℃(114J/g)。
GPC(トリクロロベンゼン 対 直鎖状ポリエチレン、135℃):Mn=2,620、Mw=10,700;PD=4.10.定量的13CNMRは、この共重合体がエチレンユニット99.3モル%および4−ビニル安息香酸メチルユニット0.7モル%を含むことを示した。
(合成例1)
t Bu) 2 PCH 2 P( t Bu) 2 の合成
オーブン乾燥した500mLの丸底シュレンク・フラスコに、4.4gの(t−Bu)2PCH2Li(下記参照)および200mLのTHFを充填し、得られた黄色の溶液を−78℃まで冷却した。撹拌した溶液に、注射器で(t−Bu)2PCl(5.0mL.5.7g、1.2当量)を10分間かけて加えた。反応混合物を、−78℃で2時間撹拌させ、ついで、周囲温度まで温めた。凝縮器(condenser)をフラスコに取り付け、混合物を24時間加熱還流した。その後で反応混合物を周囲温度まで冷却させ、揮発性物質を真空で除去した。生成物を3×30mLのヘキサン類で抽出し、N2中でCelite(登録商標)の詰め物(pad)を通してろ過した。ヘキサン類を除去すると、粘りけのある黄色の液体7.85g(97%)が得られた。δ1.05ppmの小さな多重線が、1H NMRによって検出された唯一の不純物であった。31P{1H}NMRにおける唯一の共鳴がδ18.9ppmに観察された。前記生成物1.1gの20mLヘキサン類溶液を、塩基性Al23の詰め物を通してろ過し、追加のヘキサン類で溶離して、揮発性物質を除去することによって結晶性生成物が得られ、透明な蝋質の結晶0.95gが得られた。
(t−Bu) 2 PCH 2 Li
ドライボックス中で、200mLの丸底シュレンク・フラスコに、15.9gの(t−Bu)2PCH3(下記参照)および40mLのヘキサン類を充填した。t−BuLi(1.7M溶液58.6mL、1.0当量)を注射器で加えた。反応混合物を、9日間加熱還流した。この間に、灰色がかった白色の固体が生成し、これを中間多孔度のフリット(medium porosity frit)上に単離し、2×5mLのペンタンで洗浄し、真空で乾燥すると、4.4gの(t−Bu)2PCH2Liが得られた。ろ液を反応フラスコに戻し、40mLのメチルシクロヘキサンを加え、混合物を加熱還流した。2日間の還流の後、追加の3.8gの(t−Bu)2PCH2Liを単離した。
注:この物質およびろ液は極めて自然発火性であり、細心の注意を払って取り扱わなければならない。1H NMR(THF−d8):δ0.80(d、JPH=9.1、18H)、−1.42(d、JPH=1.3、2H)。31P{1H}NMR(THF):δ45.3。
(t−Bu) 2 PCH 3
ドライボックス中で、29.66gの(t−Bu)2PClをEt2O〜50mLで希釈し、500mLの丸底シュレンク・フラスコに加えた。滴下ロートに、152.5mLのメチルリチウムを充填し、2時間かけて、撹拌した(t−Bu)2PCl溶液に滴加した。添加を続けるにつれて、反応混合物は、無色の均一溶液から、白色の沈殿をともなう黄色の溶液になった。
添加終了後、滴下ロートをスバ・シール(suba seal)に付け替え、混合物を一昼夜撹拌させた。次いで、フラスコをドライボックスから取り出し、シュレンク・ラインに取り付け、0℃まで冷却し、脱気した5.0mLのH2Oを20分間で注射器から注意深く加え、続いて脱気した50mLのH2Oを添加した。2相の溶液となった。有機層を、カニューレによって〜10gのMgSO4を含む500mLの丸底シュレンク・フラスコに移した。水層を、脱気した〜100mLの石油(petroleum)で抽出した。合わせた有機層を含むフラスコにガラスストッパーを取り付け、−10℃まで冷却し、シュレンク・ラインを用いて揮発性物質を除去した。次いで、フラスコをドライボックスに移し、淡黄色の残渣をCelite(登録商標)の薄い詰め物を通してろ過した。MgSO4およびCelite(登録商標)を追加のEt2O15mLで洗浄し、洗浄液を最初のろ液に加え、次いで、50mLのシュレンク・フラスコに移した。フラスコをボックスから取り出し、シュレンク・ラインに取り付け、0℃まで冷却してEt2Oを除去し、次いで、蒸留ヘッドを取り付けた。残渣を、固定真空度の真空(static vacuum)中[Variac(登録商標)、設定40、]、液体N2で冷却した受器中に蒸留すると、透明な蒸留物26.3g(89.1%収率)が得られた。1H NMR(C66):δ1.03(d、JPH=10.8、18H)、0.82(d、JPH=4.7、3H)。13C{1H}NMR(C66):δ30.26(d、JPC=21.95)、29.29(d、JPC=13.92)、4.20(d、JPC=25.1)。31P{1H}NMR(ヘキサン類):δ12.3
(合成例2)
(t−Bu 2 PCH 2 P−t−Bu 2 )NiBr 2 の合成
(DME)NiBr2(0.250g、0.810mmol)を、窒素中で20mLのCH2Cl2に懸濁した。この混合物に、t−Bu2PCH2P−t−Bu2(0.247g、0.810mmol)を加えた。紫色の溶液がゆっくりと生成した。反応混合物を、周囲温度で15.5時間撹拌した。次いで、これをろ過し、ろ液を真空で濃縮乾固すると、赤紫色の粉末が得られた。CH2Cl2/ペンタンから−40℃で再結晶すると、紫色の結晶性固体として(t−Bu2PCH2P−t−Bu2)NiBr20.336gが得られた(79%)。1H NMRδ2.71(t、2H、CH2)、1.70(多重線、36H、t−Bu)。31P NMR(CDCl3)δ−6.42。
(製造例7)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、(t−Bu2PCH2P−t−Bu2)NiBr2(52mg、0.10mmol)の40mLのトルエン・スラリを充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(5.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、690kPaのエチレン中24時間、約700rpmで撹拌した。この間、反応温度は26℃〜28℃に保たれた。次いでエチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することにより反応混合物をクエンチした。次いで、得られた混合物を、100mLのメタノールおよび10mLの濃HClとともにビーカー中で撹拌した。最後に、100mLの水を加えると、溶液から油が分離した。次いで、この混合物を分液ロートに移し、油を水相から分離した。水相を3×100mLのヘキサンで抽出し、ヘキサン抽出物を油と混ぜた。得られた溶液を乾燥し(MgSO4)、真空で濃縮すると、粘りけのある透明で無色の油として無定形ポリエチレン10.4gが得られた。分岐分布を13C NMRによって定量した。1000のCH2当たりの分岐:総メチル末端分岐数(143.6)、メチル(86.4)、エチル(22.3)、プロピル(1.3)、ブチル(9.2)、アミル(0.8)、≧ヘキサン(Hex)および鎖末端(21.2)、≧アミル(Am)および鎖末端(23.9)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(33.1)。GPC(TCB対直鎖状PE):Mn=3,410、Mw=7,860;Mw/Mn=2.3。
(合成例3)
(P−t−Bu 3 )NiBr 2 の合成
(DME)NiBr2(0.500g、1.62mmol)を、窒素中でCH2Cl220mLに懸濁した。この混合物に、p−t−Bu3(0.328g、1.62mmol)を加えた。エメラルドグリーンの溶液がゆっくりと生成した。反応混合物を、周囲温度で19時間撹拌した。次いで、これをろ過し、ろ液を真空で濃縮乾固すると、緑色の固体が得られた。CH2Cl2から−40℃で再結晶すると、緑色の粉末として0.260gの(PtBu3)NiBr2が得られた(38%)。
(製造例8)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、(P−t−Bu3)NiBr2(42mg、0.10mmol)の40mLのトルエン溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(5.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、100psi(約690kPa)のエチレン中35分間、700rpmで撹拌した。反応の初めの2分間に、反応温度は24℃から50℃に上昇し、その後、35分後に32℃になるまでゆっくりと低下した。エチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することにより反応混合物をクエンチした。次いで、得られた混合物を、100mLのメタノールおよび10mLの濃HClとともにビーカー中で撹拌した。沈殿したポリマーをろ過し、メタノールで洗浄して乾燥すると、ポリエチレン4.91gが得られた。分岐分布を13C NMRによって定量した。1000のCH2当たりの分岐:総メチル末端分岐数(7.5)、メチル(2.1)、エチル(2.4)、プロピル(0.3)、ブチル(0.4)、アミル(0.7)、≧へキシル(Hex)および鎖末端(4)、≧アミル(Am)および鎖末端(2.3)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(2.7)。DSC:Tm=127.2℃(152J/g)。GPC(TCB中、対直鎖状PE):Mn=9,580、Mw=45600;Mw/Mn=4.76。
(製造例9)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、(P−t−Bu3)NiBr2(42mg、0.100mmol)およびノルボルネン(3.00g、31.9mmol)の40mLのトルエン溶液を充填した。次いで、この混合物に、350kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(10.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、350kPaのエチレン中6分間、600rpmで撹拌した。反応の初めの3分間に、反応温度は31℃から61℃に上昇し、その後、6分後に57℃になるまで低下した。エチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することにより反応混合物をクエンチした。次いで、得られた混合物を、100mLのメタノールおよび10mLの濃HClとともにビーカー中で撹拌した。沈殿したポリマーをろ過し、メタノールで洗浄して乾燥すると、エチレン/ノルボルネンコポリマー8.80gが得られた。定量的13C NMRは、共重合体が、ノルボルネンユニット9モル%およびエチレンユニット91モル%を含むことを示した。さらに、13C NMRによって以下の分岐(1000のCH2につき)が検出された:総メチル末端分岐数(4.1)、メチル(1.2)、エチル(1.1)、プロピル(.1)、ブチル(.3)、アミル(3.1)、≧ヘキシル(Hex)および鎖末端(7.1)、≧アミル(Am)および鎖末端(1.3)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(1.7)。DSC:Tm=109,115℃(43J/g)。GPC(TCB中、対直鎖状PE):Mn=3,390、Mw=13,500;Mw/Mn=3.98。
(製造例10)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、(P−t−Bu3)NiBr2(42mg、0.100mmol)およびノルボルネン(6.00g、63.7mmol)の40mLのトルエン溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(10.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、690kPaのエチレン中8分間、600rpmで撹拌した。反応の間に、反応温度は27℃から53℃に上昇した。エチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することにより反応混合物をクエンチした。次いで、得られた混合物を、200mLのメタノールおよび10mLの濃HClとともにビーカー中で撹拌した。沈殿したポリマーをろ過し、メタノールで洗浄して乾燥すると、エチレン/ノルボルネンコポリマー11.21gが得られた。定量的13C NMRは、コポリマーが、ノルボルネンユニット15モル%およびエチレンユニット85モル%を含むことを示した。さらに、13C NMRによって以下の分岐(1000のCH2につき)が検出された:総メチル末端分岐数(3.5)、エチル(1.4)、プロピル(.5)、ブチル(.2)、アミル(.2)、≧へキシル(Hex)および鎖末端(5.8)、≧アミル(Am)および鎖末端(1.5)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(2)。DSC:Tm=65℃(40J/g)。GPC(TCB中、対直鎖状PE):Mn=1,460、Mw=5,300;Mw/Mn=3.64。
(製造例11)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、(P−t−Bu3)NiBr2(5mg、0.012mmol)およびノルボルネン(10.00g、106.2mmol)の40mLのトルエン溶液を充填した。次いで、この混合物に、140kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(10.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、140kPaのエチレン中22分間、600rpmで撹拌した。反応の間、反応温度は30℃のままであった。エチレン圧を抜いた。メタノール/HCl後処理により、エチレン/ノルボルネンコポリマー3.82gが得られた。定量的13C NMRは、コポリマーが、ノルボルネンユニット85モル%およびエチレンユニット15モル%を含むことを示した。13C NMRによって分岐を検出することはできなかった。GPC(TCB中、対直鎖状PE):Mn=5,295、Mw=33,000;Mw/Mn=6.29。
(製造例12)
真空にした100mLのオートクレーブに、窒素中で、Ni(acac)2(26mg、0.100mmol)、t−Bu3P(40mg、0.200mmol)およびエンド−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸のジメチルエステル(3.00g、14.27mmol)の40mLのトルエン溶液を充填した。次いで、この混合物に、350kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(20.00mmol)を加えた。得られた反応混合物を、周囲温度(〜25℃〜30℃)で50psi(約345kPa)のエチレン中17時間、700rpmで撹拌した。次いで、エチレン圧を抜いた。メタノール/HCl後処理により、コポリマー0.640gが得られた。定量的13C NMRは、このコポリマーが、ノルボルネンジエステル1.36モル%を含むことを示した。さらに、13C NMRによって以下の分岐(1000のCH2につき)が検出された:総メチル末端分岐数(14.4)、メチル(8.8)、エチル(.7)、≧アミル(Am)および鎖末端(5.8)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(5)。
(製造例13)
真空にした100mLのオートクレーブに、Ni(acac)2(18mg、0.070mmol)、P−t−Bu3(29mg、0.143mmol)、1−ヘキセン(2.50g、29.7mmol)およびトルエン(40mL)の溶液を充填した。次いで、この混合物に、690kPaのエチレン中、トルエン(10mL)に溶かした修飾メチルアルミノキサン(3.5mmol)を加えた。反応混合物を、690kPaのエチレン中で15分間撹拌すると、この間に、反応温度は、29℃と41℃との間を変化した。次いで、エチレン圧を抜き、空気中で50mLのイソプロパノールを添加することにより反応混合物をクエンチした。得られた混合物を、200mLのメタノールおよび10mLの濃HClを入れたビーカー中に移した。沈殿したポリマーをろ過し、さらにメタノールで洗浄して乾燥すると、粘り気のある蝋質の固体としてエチレン/1−ヘキセンコポリマー3.43gが得られた。GPC(トリクロロベンゼン中、対直鎖状ポリエチレン、135℃):Mn=2,330、Mw=5,970;PD=2.36。定量的13C NMRは、この試料が、1000のメチレンにつき72.6のメチル末端分岐を含むことを示した。分岐の分布は以下の通り(1000のメチレンにつき)
:メチル(4.1)、エチル(6.6)、プロピル(1)、ブチル(55.3)
、アミル(.3)、≧へキシル(Hex)および鎖末端(4.6)、≧アミル(Am)および鎖末端(8.9)、≧ブチル(Bu)および鎖末端(59.7)。
本明細書に記載の発明につき以下に列記する。
1. エチル分岐を含むポリオレフィンであって、前記エチル分岐の少なくとも53パーセントがsec−ブチル末端分岐の一部であることを特徴とし、ただし前記ポリオレフィンは1000のメチレン基につき少なくとも50の分岐を有することを条件とするポリオレフィン。
2. 前記ポリオレフィンが、ホモポリエチレン、またはエチレンとシクロペンテンおよび/またはスチレン類とのコポリマーであることを特徴とする前記1.に記載のポリオレフィン。
3. 前記ポリオレフィンが、ホモポリエチレンであることを特徴とする前記1.に記載のポリオレフィン。
4. アルキル分岐の少なくとも53パーセントがエチル分岐であることを特徴とする、ホモポリエチレン、またはα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、若しくはスチレン類からなる群から選択されるモノマーの1種若しくは複数種とエチレンとのコポリマーであって、ただし、前記ホモポリエチレン、またはシクロペンテン、ノルボルネン類若しくはスチレン類とエチレンとのコポリマーが、1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐を有することを条件とするポリエチレンまたはコポリマー。
5. アルキル分岐の少なくとも53パーセントがエチル分岐であることを特徴とするホモポリエチレンであり、ただし、前記ホモポリエチレンが1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐を有することを条件とするホモポリエチレン。
6. 1000のメチレン基につき少なくとも2.0の分岐末端のメチル基を含むことを特徴とする、1種または複数種のノルボルネン類とエチレンとのコポリマー。
7. 1000のメチレン基につき少なくとも0.5の分岐がエチル分岐であることを特徴とする前記6.に記載の1種または複数種のノルボルネン類とエチレンとのコポリマー。
8. 1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐がアミル分岐またはより長鎖の分岐であることを特徴とする前記6.または前記7.に記載の1種または複数種のノルボルネン類とエチレンとのコポリマー。
本発明の新規なポリオレフィンは、様々な商品用の成形用樹脂、包装および建築用フィルム、エラストマーなどの多くの用途に有用である。

Claims (2)

  1. アルキル分岐の少なくとも53パーセントがエチル分岐であることを特徴とする、ホモポリエチレン、またはα−オレフィン類、内部オレフィン、シクロペンテン、若しくはスチレン類からなる群から選択されるモノマーの1種若しくは複数種とエチレンとのコポリマーであって、ただし、前記ホモポリエチレン、またはシクロペンテン、ノルボルネン類若しくはスチレン類とエチレンとのコポリマーが、1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐を有することを条件とするポリエチレンまたはコポリマー。
  2. アルキル分岐の少なくとも53パーセントがエチル分岐であることを特徴とするホモポリエチレンであり、ただし、前記ホモポリエチレンが1000のメチレン基につき少なくとも1.0の分岐を有することを条件とするホモポリエチレン。
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