JP2007321102A - プロピレン系重合体組成物、該組成物からなる成形体 - Google Patents

プロピレン系重合体組成物、該組成物からなる成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】成形性、耐熱性、柔軟性、透明性と低温耐衝撃性とのバランスに優れた組成物、該組成物からなる成形体を提供すること。
【解決手段】(A)シンジオタクティックペンタッド分率が85%以上であり、融点が145℃以上であり、プロピレン単位を90モル%を超える量で含有するシンジオタクティックプロピレン重合体 100〜25重量部と、(B)特定の条件を満たし、プロピレン単位を55〜90モル%の量で含有するプロピレン・α-オレフィン共重合体 0〜75
重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする)と、(A)と(B)との合計100重量部に対し、(C)エチレン単位を50〜99モル%の量で含有するエチレン・α-オレフィン共重合体1〜100重量部とを含んでなるプロピレン系重合体組成
物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロピレン系重合体組成物、該組成物からなる成形体に関する。
ポリプロピレンには、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン等があり、このうちでアイソタクティックポリプロピレンは、安価であり、剛性、耐熱性さらに表面光沢性に優れているため各種用途に広く使用されている。
それに対してシンジオタクティックポリプロピレンは、バナジウム化合物とエーテルおよび有機アルミニウムからなる触媒の存在下に低温重合により得られることが知られている。この方法で得られるポリマーは、そのシンジオタクティシティが低く、本来のシンジオタックティックな性質を表しているとは言い難かった。
近年、J.A.Ewenらにより非対称な配位子を有する遷移金属触媒とアルミノキサンからなる触媒によって、シンジオタクティックペンタッド分率が0.7を越えるようなタクティシティーの高いポリプロピレンを得られることが初めて発見された(非特許文献1:J.Am.Chem.Soc.,1988,110,6255-6256)。
このシンジオタクティックポリプロピレンは、従来のアイソタクティックポリプロピレンに比べ極めて透明性および表面光沢が高く、また柔軟性にも優れるため、従来のアイソタクティックポリプロピレンの用途として知られているフィルム、シート、繊維、射出成形体およびブロー成形体等の用途の他に、これまでアイソタクティックポリプロピレンでは適用できなかった新たな用途が期待されている。
しかしながら、上記のJ.A.Ewenらの方法により得られたシンジオタクティックポリプロピレンでは、アイソタクティックポリプロピレンよりもまだ結晶化速度が著しく、また結晶化度も低いため成形加工性に著しく劣るという問題があった。
なお、本願出願人は、先に以下のような提案をしている。
特開平3-12439号公報(特許文献1)において、13C-NMRにて測定されるメチル基のスペクトルのシンジオタックティックペンタッド結合のピーク強度が全メチル基のピーク強度の0.7以上である実質的にプロピレン単独重合体とエチレンとプロピレンの共重合体からなるシンジオタクティックポリプロピレン樹脂組成物について提案している。該組成物は、高シンジオタクティシティを有し、耐衝撃性、透明性に優れるものであった。
また、特開平07-247387号公報(特許文献2)において、シンジオタクティッ
クポリプロピレン50〜99重量部およびアイソタクティックポリプロピレン1〜50重量部からなる樹脂成分50〜99.9重量部ならびに可塑剤0.1〜50重量部からなるシンジオタクティックポリプロピレン系樹脂組成物について提案している。該組成物は、優れた成形加工性で透明性、柔軟性に優れた成形体が得られることができ結晶化速度が速く、成形加工性に優れるものであった。
また、特開平8-59916号公報(特許文献3)において、13C-NMRによって測定されるシンジオ タクティックペンタッド分率が0.7以上のシンジオ タクティックポリプロピレン97〜99.99重量%およびポリエチレン0.01〜3重量%からなるシンジオ タクティックポリプロピレン樹脂組成物について提案している。該組成物は結晶化
速度が速く、成形加工性に優れるものであった。
特開2000-191852号公報(特許文献4)において、シンジオタクティックポ
リプロピレンと、非晶性プロピレン・α-オレフィン系共重合体からなる軟質透明性シン
ジオタクティックポリプロピレン組成物について提案している。該組成物は、透明性、柔軟性、耐傷付き性、耐熱性に優れるものであった。
また特開2000-191858号公報(特許文献5)において、シンジオタクティッ
クポリプロピレンと、実質的にシンジオタクティック構造である、プロピレン・エチレン共重合体とを含む軟質透明性シンジオタクティックポリプロピレン組成物が開示されている。該組成物は、透明性、柔軟性、耐傷つき性、耐熱性に優れることが記載されている。
しかしながらこれら、上記の何れの公報に記載の組成物においても、成形性、耐熱性、透明性、低温耐衝撃性と柔軟性等のバランスの点でさらなる改良の余地があった。
特開平3-12439号公報 特開平7-247387号公報 特開平8-59916号公報 特開2000-191852号公報 特開2000-191858号公報 J.Am.Chem.Soc.,1988,110,6255−6256
本発明が解決しようとする課題は、上記のような点を解決することであって、成形性、耐熱性に優れ、さらに柔軟性、透明性、低温耐衝撃性に優れた組成物、該組成物からなる成形体を提供することにある。
本発明のプロピレン系重合体組成物(X)は、
シンジオタクティックプロピレン重合体(A) 100〜25重量部と
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B) 0〜75重量部(ただし、(A)と(B
)の合計を100重量部とする)と、
(A)と(B)の合計100重量部に対し、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)
1〜100重量部と
を含んでなり、該重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(B)が下記要件(b)を、該共重合体(C)が下記要件(c)をそれぞれ充足することを特徴とする;
(a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率
)が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
(b):プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%(ただし、該共重合体(B)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれ
る構成単位を10〜45モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16k
g荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)または(b−2)のいずれか一つ以上を満たす;
(b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr
分率)が60%以上である、
(b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす、
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
(c):エチレンから導かれる構成単位を50〜99モル%(ただし、該共重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%(ただしエチレンから
導かれる構成単位と、炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有する。
本発明に係るプロピレン系重合体組成物の好ましい態様としては、
シンジオタクティックプロピレン重合体(A) 98〜40重量部と
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B) 2〜60重量部(ただし、(A)と(B
)の合計を100重量部とする)と、
(A)と(B)の合計100重量部に対し、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)
1〜100重量部と
を含んでなり、該重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(B)が下記要件(b´)を、該共重合体(C)が下記要件(c´)をそれぞれ充足するプロピレン系重合体組成物(X)(以下この組成物を「組成物(i)」と呼ぶことがある。)が挙げられる;
(a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率
)が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
(b´):プロピレンから導かれる構成単位を65〜90モル%(ただし、該共重合体(B)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導か
れる構成単位を10〜35モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16
kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)または(b−2)のいずれか一つ以上を満たす;
(b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr
分率)が60%以上である、
(b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
(c´)エチレンから導かれる構成単位を60〜95モル%(ただし、該共重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を5〜40モル%(ただしエチレンから
導かれる構成単位と、炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有する。
また本発明の好ましい態様としては、
シンジオタクティックプロピレン重合体(A) 100重量部と、
エチレン・α−オレフィン共重合体(C) 1〜100重量部と
を含んでなり、該重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(C)が下記要件(c´)をそれぞれ充足するプロピレン系重合体組成物(X)(以後、この組成物を「組成物(ii)」ということがある。)が挙げられる;
(a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率
)が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
(c´)エチレンから導かれる構成単位を60〜95モル%(ただし、該共重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を5〜40モル%(ただしエチレンから
導かれる構成単位と、炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有する。
前記組成物(X)、(i)、または(ii)は、例えば(1)示差走査型熱量計で求めた110℃での等温結晶化における半結晶化時間(t1/2)が1000sec以下の範囲に
あることが好ましい。
また、前記組成物(X)、(i)、または(ii)は、例えば(2)針侵入温度が145℃以上であることが好ましい。
前記プロピレン・α-オレフィン重合体(B)は、135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]が0.1〜10dL/gの範囲にあり、GPCにより求めた分子量分布(Mw/Mn、Mn:数平均分子量、Mw:重量平均分子量)が3.5以下であることが好ましい。
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(C)は、JIS K-6721に準拠して、190℃で2.16kgの荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、密度が0.910〜0.850(g/cm3)であることが好ましい。
また本発明の成形体は前記プロピレン系重合体組成物(X)を用いてなることを特徴としている。
本発明のプロピレン系重合体組成物(X)は、成形性、耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れている。
本発明の成形体は、耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れている。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、特定の(A)シンジオタクティックプロピレン重合体と、特定の(B)プロピレン・α-オレフィン共重合体と、(C)エチレン・α-オレフィン共重合体を含んでなる。
(A)シンジオタクティックプロピレン重合体
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、下記の特性を有していれば、ホモポリプロピレンであっても、プロピレン・炭素原子数2〜20のα-オ
レフィン(プロピレンを除く)ランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよいが、好ましくはホモポリプロピレンあるいはプロピレン-炭素原子数2
〜20のα-オレフィンランダム共重合体である。特に好ましいのは、プロピレンとエチ
レンまたは炭素原子数4〜10のα-オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンと
炭素原子数4〜10のα-オレフィンとの共重合体であり、ホモポリプロピレンが特に耐
熱性の点などから好ましい。
ここで、プロピレン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンとしては、エチレン、
1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン
、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが挙げられる。なお通常、プロピレンから導かれる構成単
位は、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを含む)から導かれる構成単位
の合計100モル%に対して、90モル%を超える量、好ましくは91mol%以上含んでいる。言い換えると本発明のシンジオタクティックプロピレン重合体(AA)は、通常プロピレン由来の構成単位を90モル%を超えて100モル%以下の量で、および炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を0モル%以
上10モル%未満の量で含有する(ここでプロピレン由来の構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)由来の構成単位との合計を100モル%とする)が、特にプロピレン由来の構成単位を91モル%以上、100モル%以下の量で、および炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を0モル
%以上9モル%以下の量で含有することが好ましい。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)がプロピレン・α-オレフィンランダム
共重合体である場合には、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)か
ら導かれる構成単位を0.3〜7モル%の量で、好ましくは0.3〜6モル%、更に好ましくは0.3〜5モル%の量で含有していることが好ましい。
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、NMR法により測定したシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率、ペンタッドシンジオタクティシテー)が85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、さらに好ましくは94%以上であるものであり、rrrr分率がこの範囲のシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は成形性、耐熱性と透明性に優れ、結晶性のポリプロピレンとしての特性が良好で好ましい。なおrrrr分率の上限は特にはないが100%以下であり通常は例えば99%以下である。
このシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)は、以下のようにして測定される。
rrrr分率は、13C-NMRスペクトルにおけるPrrrr(プロピレン単位が5単位連
続してシンジオタクティック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw (プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(1)により求められる。
rrrr分率(%)=100×Prrrr/Pw …(1)
NMR測定は、たとえば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX-500型NMR測定装置を用い、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)を135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.1〜10dL/g、好ましくは0.5〜10dL/gであることが望ましい。より好ましくは0.50〜8.00dL/g、さらに好ましくは0.95〜8.00dL/g、特に好ましくは1.00〜8.00、よりさらに好ましくは1.40〜8.00dL/gの範囲にあることが望ましく、中でも1.40〜5.00dL/gの範囲にあることが好ましい。このような極限粘度[η]値のシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、良好な流動性を示し、他の成分と配合し易く、また得られた組成物から機械的強度に優れた成形品が得られる傾向がある。
さらに、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融点(Tm)が、145℃以上、好ましくは147℃以上であり、さらに好ましくは150℃以上であり、さらに好ましくは155℃以上であり、特に好ましくは156℃以上である。なおTmの上限は特にはないが、通常は例えば170℃以下である。
さらにシンジオタクティックプロピレン重合体(A)の融解熱量(ΔH)は40mJ/mg以上好ましくは45mJ/mg以上、さらに好ましくは50mJ/mg以上、さらに好ましくは52mJ/mg以上、特に好ましくは55mJ/mg以上であることが好ましい。
示差走査熱量計による測定は、たとえば次のようにして行われる。試料5.00mg程
度を専用アルミパンに詰め、パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を
用い、30℃から200℃までを320℃/minで昇温し、200℃で5分間保持したのち、200℃から30℃までを10℃/minで降温し、30℃でさらに5分間保持したのち、次いで10℃/minで昇温する際の吸熱曲線より融点(Tm)および融解熱量(ΔH)を求める。なお、DSC測定時に、複数のピークが検出される場合は、最も高温側で検出されるピークを、融点(Tm)と定義する。
融点(Tm)がこの範囲にあるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は成形性、耐熱性と機械特性に優れ、結晶性のポリプロピレンとしての特性が良好で好ましい。後述するような触媒系を用い、後述するような重合条件を設定することで、融点(Tm)がこの範囲にあるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)を製造できる。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、示差走査熱量計(DSC)測定で求めた等温結晶化温度をTiso、等温結晶化温度Tisoにおける半結晶化時間をt1/2とした場
合、110≦Tiso≦150(℃)の範囲において下記式(Eq-1)を満たし、
Figure 2007321102
好ましくは、下記式(Eq-2)を満たし、
Figure 2007321102
さらに好ましくは下記式(Eq-3)を満たす。
Figure 2007321102
等温結晶化測定により求められる半結晶化時間(t1/2)は等温結晶化過程でのDSC
熱量曲線とベースラインとの間の面積を全熱量とした場合、50%熱量に到達した時間である。〔新高分子実験講座8 高分子の物性(共立出版株式会社)参照〕
半結晶化時間(t1/2)測定は次のようにして行われる。試料5mg程度を専用アルミ
パンに詰め、パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を用い、30℃か
ら200℃までを320℃/minで昇温し、200℃で5分間保持したのち、該温度(200℃)から各等温結晶化温度までを320℃/minで降温し、その等温結晶化温度に保持して得られたDSC曲線から半結晶化時間(t1/2)を求める。ここで半結晶化時
間(t1/2)は等温結晶化過程開始時間(200℃から等温結晶化温度に到達した時刻)
t=0として求める。本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)については上記のようにしてt1/2を求めることができるが、ある等温結晶化温度、例え
ば110℃で結晶化しない場合は、便宜的に110℃以下の等温結晶化温度で測定を数点実施し、その外挿値より半結晶化時間(t1/2)を求める。
上記(Eq-1)を満たすシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、既存のものに比べて成形性が格段に優れる。ここで成形性が優れるとは、射出、インフレーション、ブロー、押出またはプレス等の成形を行う場合、溶融状態から固化するまでの時間が短いことを示す。また、このようなシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は成形サイクル性、形状安定性、長期生産性などが優れる。
後述するような触媒系を用い、後述するような重合条件を設定することで、上記(Eq−1)を充足するシンジオタクティックプロピレン重合体(A)を製造できる。
本発明のシンジオタクティックプロピレン重合体(A)の好ましい態様としては、前記好ましい態様(△H≧40mJ/mg)を満たすことおよび前記(Eq−1)を満たすこと)に加えて下記要件(n−デカン可溶部量)を同時に満たす態様が挙げられる。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)のn-デカン可溶部量は1(wt%)以下、好ましくは0.8(wt%)以下、さらに好ましくは0.6(wt%)以下であることが望ましい。このn-デカン可溶部量はシンジオタクティックプロピレン重合体(A)乃至これから得られる成形体のブロッキング特性に密接した指標であり、通常n-デカン可溶部量が少ないということは低結晶性成分量が少ないことを意味する。すなわち、本要件(n−デカン可溶部量)をも満たすシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は極めて良好な耐ブロッキング特性を備えるものである。
従って(A)成分の最も好ましい態様の1つは、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%を超える量で含有し、13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペン
タッド分率(rrrr分率)が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、融解熱量(ΔH)が40mJ/mg以上であり、さらに前記(Eq−1)を満たし、かつn−デカン可溶部量が1wt%以下である、シンジオタクティックプロピレン重合体である。
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造にあたっては、
(I)前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物と、
(II)(II-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(II-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および
(II-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種以上の化合物と
からなる重合用触媒(cat-1)、または該触媒(cat-1)が粒子状担体に担持された重合用触媒(cat-2)が好適に利用されるが、生成する重合体がシンジオタクティックプロピレン重合
体(A)としての要件を満たす限りは、シンジオタクティックポリプロピレン重合体(A)の製造に用いられる触媒は、該触媒に何ら限定されない。
Figure 2007321102
前記一般式[1]において、R1、R2、R3およびR4は水素原子、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれ、R2とR3とは互いに結合して環を形成していても良く、R5、R6、R8、R9、R11およびR12は水素、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれ、R7およ
びR10の2つの基は水素原子ではなく、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R5とR6、R7とR8、R8とR9、R9とR10、およびR11とR12から選ばれる一つ以上の隣接基組み合わせにおいて該隣接基は相互に結合して環
を形成していてもよい。
17およびR18は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基またはケイ素原子含有基であり、相互に同一でも異なっていてもよく、置換基は互いに結合して環を形成してもよい。
MはTi、ZrまたはHfであり、Yは炭素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子および孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選んでもよく、jは1〜4の整数である。
(I)架橋メタロセン化合物
以下に、前記一般式[1]で表される架橋メタロセン化合物(I)(本明細書において「成分(I)」ともいう。)の具体例を示す。
シクロプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、シクロブチリデン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、シクロペンチリデン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(3,6
−ジtert−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘプチリデン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチ
ル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シ
クロペンタジエニル(2,7-ジ(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェ
ニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(
シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(3,5-ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テト
ラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペン
タジエニル)(2,7-ジ(4-メチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジナフチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエ
ニル)(2,7-ジ(4-tert-ブチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル(2,7-
ジ(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(3,5-ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(4-メチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブ
チルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジナフチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(4-tert-ブチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジ
ルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド[他には1,3-ジフェニルイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドとも言われる。以
下については別名省略]、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル(2,7-ジ(2,4,6-トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(3,5-ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(4-メチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタ
ジエニル)(2,7-ジナフチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ(4-tert-ブチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェネチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジ(ベンズヒドリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフ
ェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジ(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
、ジ(1-フェニル-エチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロヘキシルメチル)メチレン(シ
クロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジ(シクロヘキシルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロペンチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(シクロペンチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェ
ニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メ
チレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(ベンジル)(n-ブチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(ベンジル)(n-ブチル)メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(ベンジル)(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(ベンジル)(クミル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
シクロプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、シクロプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロブチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、シクロブチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロペンチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロペンチリデ
ン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロ
ヘプチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘプチリデン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-
ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジクミル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジク
ミル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタ
ジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ(トリメチルシリル)-ブチルフルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ(トリメチルシリル)-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジフェニル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジフェニル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジベンジル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジベンジル-ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジn-ブチルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジメチル-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレ
ン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メ
チレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメ
チル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-tert-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-n-ブチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(1-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレ
ン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(2-ナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジ(ナフチルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジ(p-イソプロピルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(ビフェニルメチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、等を例示することができる。
さらには上記記載化合物の「ジルコニウム」を「ハフニウム」や「チタニウム」に変えた化合物や、「ジクロリド」が「ジフロライド」、「ジブロミド」、「ジアイオダイド」や、「ジクロリド」が「ジメチル」や「メチルエチル」となったメタロセン化合物なども挙げられる。
架橋メタロセン化合物(I)は公知の方法によって製造可能であり、その製造法は特に限定されない。公知の製造方法として例えば、本出願人によるWO2001/27124
号およびWO2004/087775号パンフレットに記載の製造方法を挙げることができる。
上記のような架橋メタロセン化合物(I)は、単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
(II-1) 有機アルミニウムオキシ化合物
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる(II-1)有機アルミニウムオキシ化合物(本明細書において「成分(II-1)」ともいう。)としては、従来公知のアルミノキサンをそのまま使用できる。具体的には、下記一般式[2]および/または一般式[3]
Figure 2007321102
(上記式[2]において、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)
(上記式[3]において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)
で表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であり、nが3以上、好ましくは10以上のメチルアルミノキサンが利用される。これらアルミノキサン類に若干の有機アル
ミニウム化合物が混入していても差し支えない。
本発明では、特開平2-78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有
機アルミニウムオキシ化合物を使用することができる。また、特開平2-167305号
公報に記載されている有機アルミニウムオキシ化合物、特開平2-24701号公報、特
開平3-103407号公報に記載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノ
キサンなども好適に利用できる。なお、「ベンゼン不溶性の」有機アルミニウムオキシ化合物とは、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であることをいう。
また、有機アルミニウムオキシ化合物としては下記式[4]のような修飾メチルアルミノキサン等も挙げられる。
Figure 2007321102
(式[4]において、Rは炭素原子数1〜10の炭化水素基、m,nはそれぞれ独立に2以
上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以
外のアルキルアルミニウムを用いて調製される。このような修飾メチルアルミノキサン[4]は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOはUS4960878およびUS5041584で挙げられている方法で調製することができる。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを用いて調製したRがイソブチル基であるものがMMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。このようなMMAOは、各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記式[2]、[3]で表される化合物のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のアルミノキサンとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に溶解する。
さらに、有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記一般式[5]で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもできる。
Figure 2007321102
(式[5]中、Rcは炭素原子数1〜10の炭化水素基を示す。Rdは、互いに同一でも異な
っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数1〜10の炭化水素基を示す。)
(II-2) 架橋メタロセン化合物(a)と反応してイオン対を形成する化合物
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる架橋メタロセン化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物(II-2)(以下、「イオン性化合物」、または「成分(II-2)」と称する場合がある。)としては、特開平1-501950号公報
、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-17900
6号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
好ましく採用されるイオン性化合物は下記一般式[6]で表される化合物である。
Figure 2007321102
式中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニ
ウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。Rf〜Riは、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基である。
前記カルベニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n-プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
上記のうち、Re+としては、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
カルベニウム塩として具体的には、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4-メ
チルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙
げることができる。
アンモニウム塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(
ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボ
レート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシル
メチルアンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムなどが挙げられる。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル
)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジエチルアニリニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえばジ(1-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートなどが挙げられる。
その他、本出願人によって開示(特開2004-51676号公報)されているイオン
性化合物も制限無く使用が可能である。
尚、上記のようなイオン性化合物(II-2)は、2種以上混合して用いることができる。
(II-3) 有機アルミニウム化合物
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる(II-3)有機アルミニウム化合物(本明細書において「成分(II-3)」ともいう。)としては、例えば下記一般式[7]で表される有機アルミニウム化合物、下記一般式[8]で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができる。
Ra mAl(ORb)nHpXq ・・・・ [7]
(式[7]中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)
このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリn-アルキルアルミニウム;
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチ
ルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;
トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;
一般式(i-C49)xAly(C510)z(式中、x、y、zは正の数であり、z≦2xである。)などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;
イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
一般式Ra2.5Al(ORb)0.5などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチ
ルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどの
ジアルキルアルミニウムハライド;
エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;
エチルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
M2AlRa 4 ・・・ [8]
(式[8]中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化
水素基を示す。)
このような化合物としては、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4などを例示する
ことができる。
また、上記一般式[8]で表される化合物に類似する化合物も使用することができ、例えば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙げることができる。このような化合物として具体的には、(C25)2AlN(C25)A
l(C25)2などを挙げることができる。
(II-3)有機アルミニウム化合物としては、入手容易性の点から、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好んで用いられる。
また、上記各成分は、粒子状担体に担持させて用いることもできる。
(III)担体
必要に応じて用いられる担体(III)(本明細書において「成分(III)」ともいう。)は、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。
このうち無機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。
多孔質酸化物として、具体的にはSiO2、Al23、MgO、ZrO、TiO2、B2
3、CaO、ZnO、BaO、ThO2 など、またはこれらを含む複合物または混合物
、例えば天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-V25、SiO2-Cr23、SiO2-TiO2-MgOなどを使用すること
ができる。これらのうち、SiO2および/またはAl23を主成分とするものが好まし
い。
なお、上記無機酸化物は、少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2 、Al(NO3)3 、Na2O、K2O、Li2Oなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差し支えない。
このような多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なるが、好ましく用いられる担体は、粒径が3〜300μm、好ましくは10〜300μm、より好ましくは20〜200μmであって、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜70
0m2/gの範囲にあり、細孔容積が0.3〜3.0cm3/gの範囲にあることが望ましい。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で
焼成して使用される。
無機ハロゲン化物としては、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2等が用いられる。無機ハロゲン化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコールなどの溶媒に無機ハロゲン化物を溶解させた後、析出剤によってを微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。また、イオン交換性層状化合物は、イオン結合などによって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。
また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物として、粘土、粘土鉱物、また、六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物などを例示することができる。
このような粘土、粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイトなどが挙げられ、イオン交換性層状化合物としては、α-Zr(HAsO4)2・H2O、α-Zr(HPO4)2、α-Zr(KPO4)2・3H2O、α-Ti(HPO4)2、α-Ti(HAsO4)2・H2O、α-Sn(HPO4)2・H2O、γ-Zr(HPO4)2、γ-Ti(HPO4)2、γ-Ti(NH4PO4)2・H2Oなどの多価金属の結晶性酸性塩などが挙
げられる。
このような粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上のものが好ましく、0.3〜5cc/gのものが特に好ましい。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により、細孔半径20〜3×104Åの範囲について測定される。
半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/gより小さいものを担体として用いた場合に
は、高い重合活性が得られにくい傾向がある。
粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。
化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理など、何れも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。酸処理は、表面の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mgなどの陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrC
4などの陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3
などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)、[Al134(OH)24]7+、[Zr4(OH
)14]2+、[Fe3O(OCOCH3)6]+などの金属水酸化物イオンなどが挙げられる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4などの金属アルコ
キシド(Rは炭化水素基など)などを加水分解して得た重合物、SiO2などのコロイド
状無機化合物などを共存させることもできる。また、ピラーとしては、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物などが挙げられる。これらのうち、粘土および粘土鉱物が好ましく、モンモリロナイト、バーミキュライト、ペクトライト、テニオライトおよび合成雲母が特に好ましい。
粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は、そのまま用いてもよく、またボールミル、ふるい分けなどの処理を行った後に用いてもよい。また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後に用いてもよい。さらに、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン交換性層状珪酸塩を用いた場合は、担体として機能に加えて、そのイオン交換性の性質及び層状構造を利用することにより、アルキルアルミノキサンのような有機アルミニウムオキシ化合物の使用量を減らすことも可能である。イオン交換性層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出されるが、特に天然産のものに限らず、人口合成物であってもよい。粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状珪酸塩の具体例としては、カオリナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、テニオライト、合成雲母、合成ヘクトライト等を挙げることができる。
有機化合物としては、粒径が3〜300μm、好ましくは10〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体を挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテンなどの炭素原子数2〜14のα-オレフィンを主
成分として生成される(共)重合体またはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体、もしくは共重合体、またはこれら重合体にアクリル酸、アクリル酸エステル、無水マレイン酸等の極性モノマーを共重合またはグラフト重合させて得られる極性官能基を有する重合体または変成体を例示することができる。これらの粒子状担体は、単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
また、上記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられるオレフィン重合用触媒は、上記各成分と共に、必要に応じて後述するような特定の有機化合物成分(IV)を含むこともできる。
(IV)有機化合物成分
本発明において、(IV)有機化合物成分(本明細書において「成分(IV)」ともいう。)は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。このような有機化合物としては、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびスルホン酸塩等が挙げられるが、この限りではない。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造方法
重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。
(1)成分(I)を単独で重合器に添加する方法。
(2)成分(I)をおよび成分(II)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3)成分(I)を担体(III)に担持した触媒成分、成分(II)を任意の順序で重合器
に添加する方法。
(4)成分(II)を担体(III)に担持した触媒成分、成分(I)を任意の順序で重合器
に添加する方法。
(5)成分(I)と成分(II)とを担体(III)に担持した触媒成分を重合器に添加する
方法。
上記(2)〜(5)の各方法においては、各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていてもよい。
成分(II)が担持されている上記(4)、(5)の各方法においては、必要に応じて担持されていない成分(II)を、任意の順序で添加してもよい。この場合成分(II)は、同一でも異なっていてもよい。
また、上記の成分(III)に成分(I)が担持された固体触媒成分、成分(III)に成分(I)および成分(II)が担持された固体触媒成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに、触媒成分が担持されていてもよい。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に、プロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)
から選ばれる少なくとも1種のオレフィンとを重合または共重合することにより得られる。
重合は溶液重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、プロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンとの重合を
行うに際して、成分(I)は、反応容積1リットル当り、通常10-9〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-2モルになるような量で用いられる。
成分(II-1)は、成分(II-1)と、成分(I)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(II-1)/M〕が通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分(II-2)は、成分(II-2)と、成分(I)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(II-2)/M〕が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。成分(II-3)は、成分(II-3)中のアルミニウム原子と、成分(I)中の全遷移金属(M)とのモル比〔(II-3)/M〕が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられる。
成分(IV)は、成分(II)が成分(II-1)の場合には、モル比〔(IV)/(II-1)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(II)が成分(II-2)の場合は、モル比〔(IV)/(II-2)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(II)が成分(II-3)の場合には、モル比〔(IV)/(II-3)〕が通常0.01〜2、好ましくは0.005〜1となるような量で用いられる。
また、このようなオレフィン重合触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通常-50〜
+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。得られるオレフィン重合体の分子量は、重
合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができる。さらに、使用する成分(II)の量により調節することもできる。水素を添加する場合、その量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
重合反応に供給されるオレフィンは、プロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オレフ
ィン(プロピレンを除く)から選ばれる1種以上のオレフィンである。炭素原子数4〜20のα-オレフィンとしては、炭素原子数が4〜20、好ましくは4〜10の直鎖状また
は分岐状のα-オレフィン、たとえば1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン
、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどである。
(B)プロピレン・α-オレフィン共重合体
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)はプロピレンから導かれる構成単位を55
〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)
から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれる構成単位を10〜45モル%の量で含有するプロピレン・α-オレフィン共重合体であって、JIS K−6721に準拠
して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/分の範囲に
あり、かつ下記要件(b−1)および(b−2)のいずれか一つ以上を満たすことを特徴とする。
(b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr
)が60%以上である。
(b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)とJIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFR(g/10分)とが
下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%の量、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導か
れる構成単位を10〜45モル%の量を含有する。
ここでプロピレンから導かれる構成単位、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロ
ピレンを除く)から導かれる構成単位の合計は100モル%である。
また、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)としては、エチレン
、3-メチル-1-ブテン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが挙げられる。特にエチレン、1-ブテン、1-ヘキセン
、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテンが好ましい。
また、上記のようなプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のうちでも、プロピレ
ン・エチレン共重合体が好ましい態様の一つである。
また、上記のようなプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のうちでも、プロピレ
ンから導かれる構成単位とエチレンから導かれる構成単位と1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテンまたは1-オクテンのいずれか(HAOコモノマーということがある)から導かれる構成単位とからなり、エチレンから導かれる構成単位の割合(モル%)がHAOコモノマー由来の構成単位の割合(モル%)よりも多いプロピレン・エチレン・HAO共重合体が好ましい態様の1つである。
またこれら好ましい範囲のポリマーであるプロピレン・エチレン共重合体やプロピレン・エチレン・HAO共重合体においては前記(b−1)および(b−2)のいずれも満た
すことが好ましい。
本発明で使用するプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、JIS K−672
1に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあることが好ましく、0.02〜100g/10分の範囲にあることがより好ましい。
本発明で使用するプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、以下の(b−1)お
よび(b−2)のうち少なくとも1つを満たす。
(b−1)13C−NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率、トライアッドシンジオタクティシテー)が60%以上である。
(b−2)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と、前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
まず要件(b−1)について説明する。
(b−1):プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の13C−NMR法により測定
したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率、トライアッドシンジオタクティシテー)が60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であり、rr分率がこの範囲にあるプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、シンジオタクティ
ックプロピレン重合体(A)と相容性が良好で好ましい。
(b−1)を満たす重合体は、例えばシンジオタクティックポリプロピレンを製造可能な触媒でプロピレンとα−オレフィンとを共重合して得ることができ、また例えば後述するような触媒を用いて製造しても良い。
rr分率は、13C-NMRスペクトルにおけるPrr(プロピレン単位が3単位連続して
シンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw (プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(2)により求められる。
rr分率(%)=100×Prr/Pw …(2)
ここで、mr由来の吸収(プロピレン単位が3単位の内、少なくともシンジオタクティック結合とアイソタクティック結合の両方から由来する吸収、Pmr(吸収強度)の決定に用いる)、rr由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Prr(吸収強度)の決定に用いる)、またはmm由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してアイソタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Pmm(吸収強度)の決定に用いる)と、コモノマーに由来する吸収とが重なる場合には、コモノマー成分の寄与を差し引かずそのまま算出する。
具体的には、特開2002-097325号公報の[0018]〜[0031]までに記載
された「シンジオタクティシティパラメータ(SP値)」の求め方の記載のうち、[00
18]〜[0023]までを行い、第1領域、第2領域、第3領域のシグナルの積算強度か
ら上記式(2)により計算することにより求める。
また本発明では、特にrr1値、具体的には特開2002-097325号公報の[0018]〜[0031]までに記載された「シンジオタクティシティパラメータ(SP値)」の求め方に従って求めた値が、60%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは70%以上であるものであることがより好ましい。rr1値は、言い換えると前記rr値の
計算において、mr由来の吸収(プロピレン単位が3単位の内、少なくともシンジオタクティック結合とアイソタクティック結合の両方から由来する吸収、Pmr(吸収強度)の決定に用いる)、rr由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Prr(吸収強度)の決定に用いる)、またはmm由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してアイソタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収、Pmm(吸収強度)の決定に用いる強度)と、コモノマーに由来する吸収とが重なる場合には、コモノマー成分の寄与を差し引いたものである。
rr値およびrr1値の測定において、NMR測定は、たとえば次のようにして行われ
る。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX-400型NMR測
定装置を用い、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は、8,000回以上とする。
次に要件(b−2)について説明する。
(b−2):本発明で使用するプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、135
℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)とJIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFR(g/10分)とが下記の関係式を満た
す。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
より好ましくは
1.80×MFR(-0.20)≦[η]≦2.50×MFR(-0.19)
この関係式を充足するプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)はシンジオタクティッ
クプロピレン重合体(A)と相容性が良好で好ましい。
上記式を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、例えばシンジオタクテ
ィックプロピレンを製造可能な触媒でプロピレンとα−オレフィンとを共重合して得ることができ、また例えば後述するような触媒を用いて製造しても良い。このような材料はシンジオタクティックプロピレン重合体(A)と相容性が良好で好ましい。
(b−2)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体は、従来のアイソタクティッ
クプロピレン系共重合体に比べて同一[η]で大きなMFRを示す。
これはMacromolecules 31、1335−1340(1998)にも記載のようにアイソタクティックポリプロピレンの絡み合い点間分子量(論文ではMe=6900(g/mol)と報告されている)と、シンジオタクティックポリプロピレンの絡み合い点間分子量(論文ではMe=2170(g/mol)と報告されている)との違いに起因すると考えられる。即ち、同一[η]ではシンジオ構造を持つことにより、アイソ構造を有する材料に対して絡み合い点が多くなり、MFRが大きくなると考えられる。
以上のように(b−1)および(b−2)の内いずれか1つ以上を満たす(B)プロピレン・α−オレフィン共重合体は、アイソタクティック構造を有するプロピレン・α−オレフィン共重合体とは異なった立体規則性を有したポリマーであり、シンジオタクティック構造を有するものと考えられる。このためにプロピレン・α-オレフィン共重合体(B
)は(A)成分と相溶性が良いものと考えられる。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]は、0.1〜10dL/g、好ましくは0.5〜10dL/g、より好ましくは0
.5〜7.0dL/gであることが望ましい。
このプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、X線回折で測定した結晶化度が好
ましくは20%以下、より好ましくは0〜15%である。
このプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、単一のガラス転移温度を有し、示
差走査熱量計(DSC)測定により得られるガラス転移温度(Tg)が、通常は0℃以下であること好ましい。プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のガラス転移温度(T
g)が前記範囲内にあると、耐寒性、低温特性に優れる。
示差走査熱量計は、たとえば次のようにして行われる。試料10.00mg程度を専用アルミパンに詰め、セイコーインスツルメント社製DSCRDC220を用い、30℃から200℃までを200℃/minで昇温し、200℃で5分間保持したのち、200℃から−100℃までを10℃/minで降温し、−100℃でさらに5分間保持したのち、次いで10℃/minで昇温する際の吸熱曲線より前記ガラス転移温度(Tg)を求める。
また、このプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のGPCにより測定した分子量
分布(Mw/Mn、ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)は好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下、さらに好ましくは2.5以下である。
本発明で用いられるプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、
(I')下記一般式[9]で表される架橋メタロセン化合物と、
(II)(II-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(II-2)前記架橋メタロセン化合物(I')と反応してイオン対を形成する化合物、
および
(II-3)有機アルミニウム化合物
から選ばれる少なくとも1種以上の化合物と
からなるオレフィン重合用触媒の存在下に、プロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オ
レフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種オレフィンとを重合することにより製造することができるが、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)としての要件を満たす限りは、製造方法はこれに限定されない。
Figure 2007321102
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R8、R9およびR12は、水素原子、炭化水素基およ
びケイ素含有基から選ばれる原子または基であり各々が同一でも異なっていてもよく、
6とR11は、水素原子、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれる同一の原子また
は同一の基であり、
7とR10は、水素原子、炭化水素基およびケイ素含有基から選ばれる同一の原子また
は同一の基であり、
6、R7、R10およびR11はすべてが同時に水素原子ではなく(すなわち、R6、R7、R10およびR11のすべてが同時に水素原子であることはなく、)、
2とR3とは互いに結合して環を形成しても良く、
5〜R12のうちの隣接する基同士が互いに結合して環を形成してもよい。
13とR14は炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜40のアルキル基、炭素数6〜40のアルキルアリール基、炭素数6〜20のフルオロアリール基、炭素数7〜40のフルオロアルキルアリール基、炭素数6〜20のクロロアリール基、炭素数7〜40のクロロアルキルアリール基、炭素数6〜20のブロモアリール基、炭素数7〜40のブロモアルキルアリール基、炭素数6〜20のヨードアリール基および炭素数7〜40のヨードアルキルアリール基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
13とR14の少なくとも一方は、炭素数7〜18のアリール基、炭素数6〜20のクロロアリール基、炭素数7〜40のクロロアルキルアリール基、炭素数6〜20のブロモアリール基、炭素数7〜40のブロモアルキルアリール基、炭素数6〜20のヨードアリール基、炭素数7〜40のヨードアルキルアリール基および炭素数7〜40のフルオロアルキルアリール基から選ばれ、
MはTi、ZrまたはHfであり、
Yは炭素又はケイ素であり、
Qはハロゲン、炭化水素基、炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子、および孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一のまたは異なる組合せで選ばれ、
jは1〜4の整数である。)。
以下に、上記一般式[9]で表される架橋メタロセン化合物(本明細書において「成分(I')」ともいう。)の具体例を示すが、特にこれによって本発明の範囲が限定される
ものではない。なお、ここでオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレンとは式[10]で示される構造を指し、オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレンとは式[11]で示される構造を指し、ジベンゾフルオレンとは式[12]で示される構造を指す。
Figure 2007321102
ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(p-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(m-ブロモフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(p-ヨードフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フ
ェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シク
ロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(
シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(
トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-
トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フ
ェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シク
ロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(
シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(
トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-
トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(
シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニ
ル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(
シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m
-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニ
ル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(m-トリクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシク
ロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレ
ン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p-ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、
ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシ
クロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェ
ニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジ(3,5-ジトリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(
シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メ
チレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニ
ル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3,5-ジクロロメチル-フェニル)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(4-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(3-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテト
ラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)
メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジ
エニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジ(5-クロロナフチル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-クロ
ロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、
フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、フェニル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(p-ク
ロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、
フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-クロ
ロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニ
ル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒ
ドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジte
rt-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(p-クロ
ロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチ
ル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-クロ
ロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチ
ル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチ
ルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒ
ドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェ
ニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ナフチル(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾ
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾ
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、(p-トリル)(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テト
ラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾ
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾ
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、(p-トリル)(m-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テト
ラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチル
テトラヒドロジシクロペンタフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(トリメチルフェニル)-3,
6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメ
チル-フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-(ジメチルフェニル)-3,6-ジtert-
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p-トリル)(m-トリフルオロメチル-フェ
ニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、等。
さらには上記記載化合物の「ジルコニウム」を「ハフニウム」や「チタニウム」に変えた化合物や、「ジクロリド」が「ジフロライド」、「ジブロミド」、「ジアイオダイド」や、「ジクロリド」が「ジメチル」や「メチルエチル」となったメタロセン化合物なども同様に一般式[9]で表されるメタロセン化合物である。
上記架橋メタロセン化合物(I')は公知の方法を参考にすることによって製造可能で
ある。公知の製造方法として例えば、本出願人によるWO04/029062号パンフレットに記載の製造方法を挙げることができる。
上記のようなメタロセン化合物は、単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の製造に用いられる(II-1)有機アルミニウ
ムオキシ化合物としては、上記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる(II-1)有機アルミニウムオキシ化合物と同じものが用いられる。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の製造に用いられる(II-2)架橋メタロセ
ン化合物(I')と反応してイオン対を形成する化合物としては、上記シンジオタクティ
ックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる(II-2)架橋メタロセン化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物と同じものが用いられる。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の製造に用いられる(II-3)有機アルミニ
ウム化合物としては、上記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる(II-3)有機アルミニウム化合物と同じものが用いられる。
また上記各成分は、粒子状担体に担持させて用いることもできる。必要に応じて用いられる担体は、上記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の製造に用いられる担体と同じものが用いられる。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の製造方法
重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。
成分(I')および成分(II)を任意の順序で重合器に添加する方法。
上記の方法においては、各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていてもよい。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、成分(I')は、反応容積1リットル当り、通常10-9〜10-1モル、好ましくは10-8〜1
-2モルになるような量で用いられる。
成分(II-1)は、成分(II-1)と、成分(I')中の全遷移金属原子(M)とのモル比
〔(II-1)/M〕が通常0.01〜5,000、好ましくは0.05〜2,000となるような量で用いられる。成分(II-2)は、成分(II-2)中のアルミニウム原子と、成分(I')
中の全遷移金属(M)とのモル比〔(II-2)/M〕が、通常1〜1,000、好ましくは1
〜500となるような量で用いられる。成分(II-3)は、成分(II-3)と、成分(a)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(II-3)/M〕が、通常1〜10,000、好ましくは
1〜5,000となるような量で用いられる。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、上記のようなオレフィン重合用触媒の
存在下に、プロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)か
ら選ばれる少なくとも1種のオレフィンとを通常液相で共重合させる。この際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、α-オレフィンを溶媒として用いてもよい。炭化水素媒体と
して具体的には、上記と同様のものが挙げられる。共重合はバッチ法または連続法のいずれの方法でも行うことができる。
重合に用いることのできるα-オレフィンとしては、例えばエチレン、1-ブテン、1-
ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが挙げられる。α-オレフィンは、
1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
オレフィン重合用触媒を用い、共重合をバッチ法で実施する場合には、重合系内のメタロセン化合物の濃度は、重合容積1リットル当り、通常0.00005〜1ミリモル、好ましくは0.0001〜0.50ミリモルの量で用いられる。
また反応時間(共重合が連続法で実施される場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度などの条件によっても異なるが、通常5分間〜3時間、好ましくは10分間〜1.
5時間である。
上記プロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選
ばれる少なくとも1種のオレフィンとは、上述のような特定組成のプロピレン・α-オレ
フィン共重合体(B)が得られるような量でそれぞれ重合系に供給される。なお共重合に際しては、水素などの分子量調節剤を用いることもできる。
上記のようにしてプロピレンと、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを
除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンとを共重合させると、プロピレン・α-
オレフィン共重合体(B)は通常これを含む重合溶液として得られる。この重合溶液は常法により処理され、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)が得られる。
共重合反応は、通常、温度が40〜200℃、好ましくは40℃〜180℃、さらに好ましくは50℃〜150℃の範囲で、圧力が0を超えて〜10Mpa、好ましくは0.5〜10Mpa、より好ましくは0.5〜7Mpaの範囲の条件下に行われる。
エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)
本発明で用いられるエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)としては、エチ
レンから導かれる構成単位を50〜99mol%の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%の量で含有する(エ
チレンとα-オレフィンの合計を100モル%とする)エチレン・α-オレフィン共重合体が望ましい。
好ましくはエチレンから導かれる構成単位を60〜95mol%の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を5〜40モル%の
量で含有する(エチレンとα-オレフィンの合計を100モル%とする)し、密度が91
0〜850kg/m3であり、JIS K-6721に準拠して、190℃で2.16kg
の荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にある。
より好ましくはエチレンから導かれる構成単位を80〜95mol%の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を5〜20モル
%の量で含有する(エチレンとα-オレフィンの合計を100モル%とする)し、密度が
900〜860kg/m3であり、JIS K-6721に準拠して、190℃で2.16
kgの荷重にて測定したMFRが0.05〜50g/10分の範囲にある。
エチレンと共重合させるα-オレフィンは、炭素原子数3〜20のα-オレフィンであり、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-
オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-ヘキサドデセン、
1-オクタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、4-メチル-1- ペンテンなどが挙げ
られる。これらの内でも、炭素原子数3〜10のα-オレフィンが好ましい。特にプロピ
レン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテンが好ましい。これらのα-オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
また、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)は、これらの単位の他に、本
発明の目的を損なわない範囲で、他の重合性モノマーから導かれる単位を含有していてもよい。
このような他の重合性モノマーとしては、たとえばスチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナン等のビニル化合物類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;無水マレイン酸等の不飽和有機酸またはその誘導体;ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン等の共役ジエン類;1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジ
エン、7-メチル-1,6-オクタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、
ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン等の非共役ポリエン類などが挙げられる。なお非共役ジエン、非共役ポリエンを含まないことも好ましい態様の一つである。
エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)は、このような他の重合性モノマー
から導かれる単位を、10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは3モル%以下の量で含有していてもよい。
エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)としては、具体的には、エチレン・
プロピレンランダム共重合体、エチレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・プロ
ピレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン
ランダム共重合体、エチレン・1-ブテン・1-オクテンランダム共重合体、エチレン・4-メチル-1-ペンテンランダム共重合体、エチレン・1-ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1-オクテンランダム共重合体などが挙げられる。これらのうちでも、エチレン・プ
ロピレンランダム共重合体、エチレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・1-ブテン・1-オクテンランダム共重合体、エチレン・1-ヘキセンランダム共重合体、エチレン
・1-オクテンランダム共重合体などが特に好ましく用いられる。これらの共重合体は、
2種以上併用してもよい。
また、本発明で用いられるエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)は、X線
回折法により測定される結晶化度が通常40%以下、好ましくは0〜39%、さらに好ましくは0〜35%である。また本発明で用いられるエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体(C)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が通常0.1〜10dL/g、より好ましくは0.5〜5dL/gである。
本発明においては(C)成分を用いることで、特に耐衝撃性と透明性のバランスが向上する。
上記のようなエチレン・α-オレフィンランダム共重合体は、バナジウム系触媒、チタ
ン系触媒またはメタロセン系触媒などを用いる従来公知の方法により製造することができる。エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)として、たとえば市販品を用いて
もよく、三井化学社製の商品名:「タフマーTM」などを用いてもよい。
プロピレン系重合体組成物(X)
本発明に係るプロピレン系重合体組成物(X)は、
(A)前記シンジオタクティックプロピレン重合体 100〜25重量部と、
(B)前記プロピレン・α-オレフィン共重合体 0〜75重量部(ただし、(A)と(
B)の合計を100重量部とする)と、(A)と(B)の合計100重量部に対し、
(C)前記エチレン・α-オレフィン共重合体1〜100重量部と
を含んでなることを特徴とする。
この範囲にあると、特に成形性と耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れたプロピレン系重合体組成物となるため好ましい。
なお柔軟性が良好で低温耐衝撃性に優れた材料を必要とする場合、
(A)前記シンジオタクティックプロピレン重合体 98〜40重量部と、
(B)前記プロピレン・α-オレフィン共重合体 2〜60重量部(ただし、(A)と(
B)の合計を100重量部とする)と、(A)と(B)の合計100重量部に対し、
(C)前記エチレン・α-オレフィン共重合体1〜100重量部と
を含んでなる組成物(組成物(i)ということがある)が好ましい。
より好ましくはシンジオタクティックプロピレン重合体(A)が10〜49重量部、より好ましくは15〜45重量部、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)が好ましく
は51〜90重量部、より好ましくは55〜85重量部である。
耐熱性に優れ、比較的剛性が高く、低温耐衝撃性が良好な材料を必要とする場合、
(A)前記シンジオタクティックプロピレン重合体100重量部と、
(B)前記プロピレン・α−オレフィン共重合体0重量部と、
(C)前記エチレン・α-オレフィン共重合体1〜100重量部と
を含んでなる組成物(組成物(ii)ということがある)が好ましい。
また本発明の組成物は、成形性、耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、低温耐衝撃性のバランスに優れている。ここで低温耐衝撃性が優れるとは、例えば同じ弾性率の材料で比較した場合に、低温衝撃強度がより高いか、または例えば同じ低温衝撃強度の材料であればより引っ張り弾性率が高いものであることを言う。
ここで成形性が優れているとは、射出、インフレーション、ブロー、押出またはプレス等の成形を行う場合、溶融状態から固化するまでの時間が短いことである。成形性がよい場合は成形サイクル性、形状安定性、長期生産性などが優れる。
具体的には固化するまでの時間は熱示差熱量計(DSC)による110℃における等温結晶化測定から求められる半結晶化時間(t1/2)が好ましくは1000sec以下、よ
り好ましくは500sec以下である。なお熱示差熱量計(DSC)による110℃における等温結晶化測定から求められる半結晶化時間(t1/2)のことを物性(1)というこ
とがある。本発明の組成物は特定の(A)成分、(B)成分を含むことによりt1/2が従
来技術に比べて飛躍的に向上しており、例えば通常用いられるアイソタクティックポリプロピレンなどと同様の成形法で困難なく成形できる。
等温結晶化測定により求められる半結晶化時間(t1/2)は等温結晶化過程でのDSC
熱量曲線とベースラインとの間の面積を全熱量とした場合、50%熱量に到達した時間である。詳しくは新高分子実験講座8 高分子の物性(共立出版株式会社)などの専門書を
参照願いたい。半結晶化時間(t1/2)測定は次のようにして行われる。試料5.00mg程度を専用アルミパンに詰め、パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7
を用い、30℃から200℃までを320℃/minで昇温し、200℃で5分間保持したのち、200℃から等温結晶化温度110℃までを320℃/minで降温し、110℃に温度を保持して得られたDSC曲線から半結晶化時間(t1/2)を求める。ここで半
結晶化時間(t1/2)は110℃の等温結晶化過程開始時間(200℃から110℃に到
達した時刻)t=0として求める。本発明の組成物は上記のようにしてt1/2を求めるこ
とができるが、110℃で結晶化しない場合は、便宜的に110℃以下の等温結晶化温度で測定を数点実施し、その外挿値より半結晶化時間(t1/2)を求める。
また前記プロピレン系重合体組成物(X)について測定した針侵入温度(TMA測定により求められる軟化温度、以下物性(2)ということがある)は好ましくは145℃以上であり、より好ましくは150℃以上である。
TMA測定により求められる軟化温度は以下のように測定することができる。
セイコー社製SS-120または、TA Instrument社製Q-400を用いて、厚さ1mm
のプレスシート試験片を用いて、昇温速度5℃/minで1.8mmφの平面圧子に2kgf/cm2の圧力をかけ、TMA曲線より、針進入温度(℃)を求める。
また、アイゾット衝撃強度(物性(3)ということがある)、引っ張り弾性率(物性(4)ということがある)、ヘイズ(物性(5)ということがある)の測定方法を以下に示す。
アイゾット衝撃強度は3mm厚プレスシートから12.7mm(幅)×3.2mm(厚さ)×64mm(長さ)の試験片を打ち抜き、機械加工のノッチをいれて、0℃で測定を行い、3回の測定の平均値を採用する。
引っ張り弾性率は1mm厚プレスシートより、JIS K6301に準拠して、JIS3号ダンベル用オーダーンベルにより打ち抜き、評価試料に供す。測定には例えば、インストロン社製引張試験機Inston1123を用いて、スパン間:30mm、引張り速度30mm/minで23℃にて測定を行い、3回の測定の平均値を採用する。
ヘイズとしては、厚さ1mmのプレスシート試験片を用いて、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH-20D」にて内部ヘイズの測定を行い、2回の測定の平均値を
採用する。
なお上記各試験においては、プレス成形機にて200℃で5分〜10分余熱後、10MPa加圧下で1〜2分で成形したのち、20℃で10MPaの加圧下で冷却することにより所定の厚みのシートを作製することにより試験片を得る。
また本発明のプロピレン系重合体組成物(X)は、
(2)針侵入温度が145度以上、好ましくは147度以上
(3)アイゾット衝撃強度が50J/m以上、好ましくは100J/m
(4)引っ張り弾性率が1MPa〜2000MPaの範囲、好ましくは1MPa〜1500MPaの範囲
(5)内部ヘイズ値が50%以下、好ましくは40%以下
を満たすことが好ましい。
組成物(i)の場合、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のα-オレフィンとしては、エチレンであるか、エチレンと前記したHAOモノマーとの組み合わせが好ましく、エチレンが特に好ましい。またα-オレフィンから導かれる構成単位は好ましくは10
モル%〜40モル%であることがより好ましく、15〜35モル%であることが特に好ましい。この範囲であれば特に耐熱性、透明性、柔軟性、耐衝撃性に優れた組成物となる。
組成物(i)の場合、半結晶化時間(1)は、好ましくは1000sec以下、より好ましくは500sec以下であり;
針侵入温度(2)は、好ましくは145℃以上、より好ましくは147℃以上、さらに好ましくは150℃以上であり;
アイゾット衝撃強度(3)は好ましくは50J/m以上、より好ましくは100J/m以上であり;
引っ張り弾性率(4)は好ましくは1MPa〜2000MPaの範囲であり以上、より好ましくは1MPa〜1000MPaの範囲でありであり、さらに好ましくは1MPa〜800MPaの範囲であり;
内部ヘイズ(5)は好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。
組成物(i)の場合、(1)〜(5)のうち少なくとも1つ以上の物性が、好ましい範囲を満たすことが好ましく、(1)と(3)と(4)を同時に満たすこと、(2)と(3)と(4)を同時に満たすこと、(3)と(4)と(5)を同時に満たすことのいずれかであることがより好ましく、(1)と(3)と(4)と(5)を同時に満たすか、(2)と(3)と(4)と(5)を同時に満たすことがさらに好ましく、(1)と(2)と(3)と(4)と(5)のすべてを満たすことが特に好ましい。
また組成物(ii)の場合、エチレン・α-オレフィン共重合体(C)のα-オレフィンとしては、1-ブテン、1-オクテンが特に好ましい。またα-オレフィンから導かれる構成
単位は好ましくは5モル%〜40モル%であることがより好ましく、5〜30モル%であることがさらに好ましく、さらに5〜20モル%であることが特に好ましい。この範囲であれば特に耐熱性、透明性、低温耐衝撃性、剛性に優れた組成物となる。
組成物(ii)の場合、半結晶化時間(1)は、好ましくは1000sec以下、より好ましくは500sec以下であり;
針侵入温度(2)は、好ましくは145℃以上、より好ましくは147℃以上、さらに好ましくは150℃以上であり;
アイゾット衝撃強度(3)は好ましくは100J/m以上、より好ましく200J/mはであり;
引っ張り弾性率(4)は好ましくは100MPa〜2000MPaの範囲であり、より好ましくは100MPa〜1000MPaの範囲であり、さらに好ましくは100MPa〜800MPaの範囲であり;
内部ヘイズ(5)は好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。
組成物(ii)の場合、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)のうち少なくとも1つ以上の物性が、好ましい範囲を満たすことが好ましく、(1)と(3)と(4)を同時に満たすこと、(2)と(3)と(4)を同時に満たすこと、(3)と(4)と(5)を同時に満たすことのいずれかであることがより好ましく、(1)と(3)と(4)と(5)
を同時に満たすか、(2)と(3)と(4)と(5)を同時に満たすことがさらに好ましく、(1)と(2)と(3)と(4)と(5)のすべてを満たすことが特に好ましい。
本発明のプロピレン系重合体組成物(X)は、該組成物中にプロピレンから導かれる構成単位を99.0〜35.0モル%、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレン
を除く)から導かれる構成単位を1.0〜65モル%含有する(ここで炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを含む)から導かれる構成単位を100モル%とする)
ことが好ましい。なお、炭素数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)としてエ
チレンを含むことがより好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体組成物(X)には、発明の目的を損なわない範囲で、耐候安定剤、耐熱安定剤、耐電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、核剤、滑剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を必要に応じて配合されていてもよい。
本発明に係るプロピレン系重合体組成物(X)には、本発明の目的を損なわない範囲内で、エラストマー、樹脂など、他の重合体が含まれていてもよい。
グラフト変性
本発明のプロピレン系重合体組成物(X)のうち、少なくとも一部または全部が極性モノマーによりグラフト変性されていても良い。
例えば(A)成分の一部または全部がグラフト変性されていても良く、(B)成分の一部または全部がグラフト変性されていてもよく、(C)成分の一部または全部がグラフト変性されていても良く、(A)成分、(B)成分のそれぞれについて一部または全部がグラフト変性されていても良く、(B)成分、(C)成分のそれぞれについて一部または全部がグラフト変性されていても良く、(A)成分、(C)成分のそれぞれについて一部または全部がグラフト変性されていても良く、また(A)成分、(B)成分、(C)成分のそれぞれについて一部または全部がグラフト変性されていても良い。
この極性モノマーとしては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体、ビニルエステル化合物、塩化ビニル、カルボジイミド化合物などが挙げられる。
極性モノマーとしては、特に不飽和カルボン酸またはその誘導体が特に好ましい。不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、カルボン酸基を1以上有する不飽和化合物、カルボン酸基を有する化合物とアルキルアルコールとのエステル、無水カルボン酸基を1以上有する不飽和化合物等を挙げることができ、不飽和基としては、ビニル基、ビニレン基、不飽和環状炭化水素基などを挙げることができる。
具体的な化合物としては、例えばアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸〔商標〕(エンドシス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸)等の不飽
和カルボン酸;またはその誘導体、例えば酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステル等が挙げられる。かかる誘導体の具体例としては、例えば塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート等が挙げられる。
これらの不飽和カルボン酸および/またはその誘導体は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。これらの中では、不飽和ジカルボ
ン酸またはその酸無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が好ましく用いられる。
変性は、被変性体に、極性モノマーをグラフト重合させることにより得られる。被変性体に、上記のような極性モノマーをグラフト重合させる際には、極性モノマーは、被変性体100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部の量で使用される。このグラフト重合は、通常ラジカル開始剤の存在下に行なわれる。
ラジカル開始剤としては、有機過酸化物あるいはアゾ化合物などを用いることができる。
ラジカル開始剤は、被変性体および極性モノマーとそのまま混合して使用することもできるが、少量の有機溶媒に溶解してから使用することもできる。この有機溶媒としては、ラジカル開始剤を溶解し得る有機溶媒であれば特に限定することなく用いることができる。
また被変性体に極性モノマーをグラフト重合させる際には、還元性物質を用いてもよい。還元性物質を用いると、極性モノマーのグラフト量を向上させることができる。
被変性体の極性モノマーによるグラフト変性は、従来公知の方法で行うことができ、たとえば被変性体を有機溶媒に溶解し、次いで極性モノマーおよびラジカル開始剤などを溶液に加え、70〜200℃、好ましくは80〜190℃の温度で、0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間反応させることにより行うことができる。
また押出機などを用いて、被変性体と極性モノマーとを反応させて、変性プロピレン系重合体組成物を製造することもできる。この反応は、通常被変性体の融点以上、具体的には(B)成分を変性する場合には例えば120〜300℃、好ましくは120℃〜250℃の温度で、通常0.5〜10分間行なわれることが望ましい。また(A)成分を含む被変性体を変性する場合には例えば160〜300℃、好ましくは180℃〜250℃の温度で、通常0.5〜10分間行なわれることが望ましい。
このようにして得られる変性体の変性量(極性モノマーのグラフト量)は、変性体を100重量%とした場合に通常0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜30重量%、さらに好ましくは0.2〜10重量%であることが望ましい。
本発明ではこれらの変性体を用い、さらに必要に応じて(A)成分、(B)成分および(C)成分から選ばれる未変性体の1種以上と混練することで本発明のプロピレン系重合体組成物(X)を得ることができる。
例えば、後述する本発明のプロピレン系重合体組成物(Y)、またはプロピレン系重合体組成物(Y)のペレットを変性して変性体を調製し、この変性体と、さらに必要量の未変性の重合体((A)成分、(B)成分または(C)成分から選ばれる1種以上)とを溶融混練してプロピレン系重合体(X)を製造しても良い。
そして、極性モノマーの、上記方法で得られる少なくとも一部が極性モノマーによりグラフト変性されたプロピレン系重合体組成物(X)100重量%に対する含有量は、通常0.001〜50重量%、好ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは0.001〜5重量%であり、さらに好ましくは0.01〜3重量%である。極性モノマーの含有量の制御は、例えば、グラフト条件を適宜に選択することにより、容易に行なうことができる。
本発明のプロピレン系重合体組成物の少なくとも一部が極性モノマーによりグラフト変
性されている場合には、他の樹脂との接着性、相溶性に優れ、またプロピレン系重合体組成物から得られた成形体表面の濡れ性が改良される場合がある。
また、組成物の少なくとも一部をグラフト変性したものとすることにより、本発明のプロピレン系重合体組成物の有する透明性、低温耐衝撃性、機械物性(剛性または柔軟性)、耐熱性、等の性能を保持しつつ、さらに他の材料との相溶性又は接着性を付加することができる場合もある。
また、極性モノマー、例えば不飽和カルボン酸および/またはその誘導体の含有量が上記範囲にあることにより、本発明のポリオレフィン組成物は、極性基含有樹脂(たとえばポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、PMMA、ポリカーボネート等)に対して高い接着強度を示す。
また、本発明の少なくとも一部がグラフト変性されたプロピレン系重合体組成物には、該変性物の有する特性を損なわない範囲で、他の重合体、例えば熱可塑性樹脂やエラストマー等を配合することができる。それらの配合は、グラフト変性段階でも変性後の混合であってもよい。
また本発明に係るプロピレン重合体組成物の成形性をさらに改善させる、すなわち結晶化温度を高め結晶化速度を速めるために、特定の任意成分である核剤を含んでも良い。この場合、例えば核剤はジベンジリデンソルビトール系核剤、リン酸エステル塩系核剤、ロジン系核剤、安息香酸金属塩系核剤、フッ素化ポリエチレン、2,2-メチレンビス(4
,6-ジtert-ブチルフェニル)燐酸ナトリウム、ピメリン酸やその塩、2,6-ナフタレン酸ジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド等であり、配合量は特に制限はないが、プロピレン系重合体組成物に対して0.1〜1重量部程度があることが好ましい。配合タイミングに特に制限は無く、重合中、重合後、あるいは成形加工時での添加が可能である。
プロピレン系重合体組成物(X)の製造方法
上記のようなプロピレン系重合体組成物は、各成分を上記のような範囲で種々の公知の方法、例えば、スラリー相、溶液相または気相により連続式またはバッチ式に多段重合する方法、ヘンシェルミキサー、V-ブレンダー、リボブレンダー、タンブラブレンダー等
で混合する方法、あるいは混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶融混練後、造粒あるいは粉砕する方法を採用して製造することができる。
本発明のプロピレン系重合体組成物(X)を製造するにあたっては、例えば原料として以下のようなプロピレン系重合体組成物(Y)からなるペレットを用いることもできる。このプロピレン系重合体組成物(Y)は、
シンジオタクティックプロピレン重合体(A1) 1〜65重量部と、
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B1) 99〜35重量部(ただし、(A1)
と(B1)の合計を100重量部とする)とを含んでなり、該重合体(A1)が下記要件(a1)を、該共重合体(B1)が下記要件(b´)をそれぞれ充足する;
(a1):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分
率)が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A1)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する。
(b1):プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%(ただし、該共重合体(B1)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導
かれる構成単位を10〜45モル%の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり
、かつ下記要件(b1−1)または(b1−2)のいずれか一つ以上を満たす;
(b1−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である、
(b1−2)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と、前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
前記ペレットに用いられる(A1)シンジオタクティックプロピレン重合体としては、前記プロピレン系重合体組成物(X)で用いられるプロピレン系重合体と同じ物が挙げられる。その結合様式、プロピレンから導かれる構成単位以外のα-オレフィンから導かれ
る構成単位の種類、存在量、シンジオタクティックペンタッド分率、Tm、△H、[η]等の好ましい態様、製造方法等もすべて前記プロピレン系重合体組成物(X)で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)と同じである。
本発明のペレットに用いられる(B1)プロピレン・α-オレフィン共重合体としては
、前記プロピレン系重合体組成物(X)で用いられるプロピレン・α-オレフィン共重合
体(B)と同じ物が挙げられる。
本発明においては、共重合体の構成単位の種類、比率、rr値、rr1値,[η]、結
晶化度、Tg、Mw/Mn等の好ましい態様、製造方法等もすべて前記プロピレン系重合体組成物(X)で用いられるプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)と同じである。
前記ペレットは、(A1)成分が1〜65重量部、好ましくは1〜40重量部、(B1)成分が99〜35重量部、好ましくは99〜60重量部(ここで(A1)成分と(B1)成分の合計を100重量部とする)であるプロピレン系重合体組成物(Y)からなる。
プロピレン系重合体組成物(Y)からなるペレットの形状としては球状、円柱状、レンズ状、立方体状を例示することができる。これらは、既知のペレット化の方法により製造でき、例えば(A1)成分と(B1)成分を均一に溶融混合し押出機にて押出した後、ホットカットやストランドカットすることで球状、円柱状、レンズ状のペレットが得られる。この場合、カットは水中、空気などの気流中いずれで実施してもよい。またストランド外層と内層を別のポリマーで構成することができる装置を持った押出機を使用すれば、外層に(A1)成分、内層に(B1)成分を配する二重構造のストランドをカットすることで、互着性を一層押えることができて効果的である。立方体状のペレットは例えば、均一混合した後ロール等でシート状に成型し、シートペレタイズ機を使用することで得られる。大きさとしては、ペレットの最長部分の長さが3cm以下が好ましい。これを超える大きさのペレットの場合、計量誤差が大きくなる場合がある。
プロピレン系重合体組成物(Y)からなるペレットは、そのペレットの表面に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、ステアリン酸及びポリオレフィンパウダーのうちの一種又は二種以上が打粉されているものであっても良い。この場合には、互着をさらに押え、あるいはサイロ等から取出す際のペレットのブリッジ現象の抑制の観点から好ましい。打粉量はペレットのサイズ、形状に応じて必要量添加すればよいが通常樹脂組成物ペレットに対して0.05〜3重量部添加する。
また本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、核剤、滑剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されていてもよい。本発明に係るプロピレン系重合体組成物(Y)には、本発明の目的を損なわない範囲内で、他の重合体((A1)プロピレン系重合体、(B1)プロピレン・α-オレフィン共重合体お
よびをエチレン・α-オレフィン共重合体(C)除く)を含んでいても良い。
プロピレン系重合体組成物(Y)ペレットを得る好ましい方法として、(A1)成分と(B1)成分を、(A1)成分の示差走査熱量測定法(DSC)における最高ピーク温度(Tm)以上であり、かつ例えば280℃以下の温度において混練する方法をあげることができる。
プロピレン系重合体組成物(Y)からプロピレン系重合体組成物(X)を得るには、改質しようとする重合体、例えばポリオレフィン系重合体と本発明のポリオレフィン系改質剤と必要に応じてプロピレン系重合体組成物(X)の項で述べたような添加剤とを混練すればよい。混練方法としては本発明のペレットと改質しようとする重合体とを溶融混練することが好ましい。改質剤の配合量は3〜95重量%、好ましくは10〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%である。該量がこの範囲であれば改質効果が十分であり、流動性もよく、成形加工性、強度にも優れ、耐熱性の優れた、改質された重合体組成物が得られる。
前記ペレットは、耐ブロッキング性に優れるため、生産性よく他の重合体を改質することができる。
よって本発明の組成物(X)を、上記ペレットと、必要量の(A)成分と、必要量の(C)エチレン・α-オレフィン共重合体と更に必要に応じて他の重合体((A)シンジオ
タクティックプロピレン重合体、(B)プロピレン・炭素数2〜20のα-オレフィン(
ただしプロピレンを除く)共重合体、(C)エチレン・炭素数3〜20のα-オレフィン
共重合体を除く)、さらに必要に応じて前述した添加剤を配合し混練することによって得ることも可能である。
プロピレン系重合体組成物(X)を用いてなる成形体
上記のような本発明に係るプロピレン系重合体組成物(X)は、成形性、耐熱性に優れ、また柔軟性、低温耐衝撃性、透明性に優れた成形体を得ることができるため、従来シンジオタクティックポリプロピレンを使用することが実用上は難しかった、従来公知のポリオレフィン用途に広く用いることができるが、特にプロピレン系重合体組成物をたとえばシート、未延伸または延伸フィルム、フィラメント、他の種々形状の成形体に成形して利用することができる。またプロピレン系重合体組成物(X)を用いてなる成形体は、成形体の一部にプロピレン系重合体組成物(X)が含まれていればよく、すなわち成形体の一部にプロピレン系重合体組成物(X)が用いられていれば良く、また成形体の全部にプロピレン系重合体組成物(X)が用いられていても良い。成形体の一部にプロピレン系重合体組成物(X)が用いられている例としては、多層積層体が挙げられる。多層積層体として具体的には、少なくともその1層がプロピレン系重合体組成物(X)を含有してなる層である積層体であって、多層フィルム及びシート、多層容器、多層チューブ、水系塗料の一構成成分として含まれる多層塗膜積層体などがあげられる。
成形体としては具体的には、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、真空成形、カレンダー成形、発泡成形、パウダースラッシュ成形などの公知の熱成形方法により得られる成形体が挙げられる。以下に数例挙げて成形体を説明する。
本発明に係る成形体がたとえば押出成形体である場合、その形状および製品種類は特に限定されないが、たとえばシート、フィルム(未延伸)、パイプ、ホース、電線被覆、チューブなどが挙げられ、特にシート(表皮材)、フィルム、チューブ、カテーテル、モノフィラメント(不織布)などが好ましい。
プロピレン系重合体組成物(X)を押出成形する際には、従来公知の押出装置および成形条件を採用することができ、たとえば単軸スクリュー押出機、混練押出機、ラム押出機、ギヤ押出機などを用いて、溶融したプロピレン系重合体組成物を特定のダイスなどから押出すことにより所望の形状に成形することができる。
延伸フィルムは、上記のような押出シートまたは押出フィルム(未延伸)を、たとえばテンター法(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法などの公知の延伸方法により延伸して得ることができる。
シートまたは未延伸フィルムを延伸する際の延伸倍率は、二軸延伸の場合には通常20〜70倍程度、また一軸延伸の場合には通常2〜10倍程度である。延伸によって、厚み5〜200μm程度の延伸フィルムを得ることが望ましい。
また、フィルム状成形体として、インフレーションフィルムを製造することもできる。インフレーション成形時にはドローダウンを生じにくい。
プロピレン系重合体組成物(X)を用いてなるシートおよびフィルム成形体は、帯電しにくく、機械特性、耐熱性、伸縮性、耐衝撃性、耐老化性、透明性、透視性、光沢、剛性、防湿性およびガスバリヤー性に優れており、包装用フィルムなどとして幅広く用いることができる。
この場合、プロピレン系重合体組成物(X)を用いてなるシートおよびフィルム成形体は多層成形体であっても良く、プロピレン系重合体組成物(X)を少なくとも1層含有している多層積層体として用いられる。
また、フィラメント成形体は、たとえば溶融したプロピレン系重合体組成物を、紡糸口金を通して押出すことにより製造することができる。具体的にはスパンボンド法、メルトブロン法が好適に用いられる。このようにして得られたフィラメントを、さらに延伸してもよい。この延伸は、フィラメントの少なくとも一軸方向が分子配向する程度に行えばよく、通常5〜10倍程度の倍率で行うことが望ましい。プロピレン系重合体組成物(X)からなるフィラメントは帯電しにくく、また透明性、柔軟性、耐熱性および耐衝撃性、伸縮性に優れている。
射出成形体は、従来公知の射出成形装置を用いて公知の条件を採用して、プロピレン系重合体組成物を種々の形状に射出成形して製造することができる。前記プロピレン系重合体組成物を用いてなる射出成形体は帯電しにくく、透明性、剛性、耐熱性、耐衝撃性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れてり、自動車内装用トリム材、自動車用外装材、家電製品のハウジング、容器など幅広く用いることができる。
ブロー成形体は、従来公知のブロー成形装置を用いて公知の条件を採用して、プロピレン系重合体組成物をブロー成形することにより製造することができる。この場合、プロピレン系重合体組成物からなるブロー成形体は多層成形体であっても良く、プロピレン系重合体組成物を少なくとも1層含有している。
たとえば押出ブロー成形では、プロピレン系重合体組成物(X)を樹脂温度100℃〜300℃の溶融状態でダイより押出してチューブ状パリソンを形成し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、樹脂温度130℃〜300℃で金型に着装することにより中空成形体を製造することができる。延伸(ブロー)倍率は、横方向に1.5〜5倍程度であることが望ましい。
また、射出ブロー成形では、プロピレン系重合体組成物を樹脂温度100℃〜300℃
でパリソン金型に射出してパリソンを成形し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、樹脂温度120℃〜300℃で金型に着装することにより中空成形体を製造することができる。延伸(ブロー)倍率は、縦方向に1.1〜1.8倍、横方向に1.3〜2.5倍であるであることが望ましい。
プロピレン系重合体組成物を用いてなるブロー成形体は、透明性、剛性または柔軟性、耐熱性および耐衝撃性に優れるとともに防湿性にも優れている。
プレス成形体としてはモールドスタンピング成形体が挙げられ、たとえば基材と表皮材とを同時にプレス成形して両者を複合一体化成形(モールドスタンピング成形)する際の基材をプロピレン系重合体組成物(X)で形成することができる。
このようなモールドスタンピング成形体としては、具体的には、ドアートリム、リアーパッケージトリム、シートバックガーニッシュ、インストルメントパネルなどの自動車用内装材が挙げられる。
プロピレン系重合体組成物(X)を用いてなるプレス成形体は帯電しにくく、剛性または柔軟性、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐老化性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れている。
プロピレン系重合体組成物(X)を用いてなる発泡成形体は高発泡倍率で得られ、また良好な射出成形性を有し、高い剛性と材料強度とを有することが挙げられる。
プロピレン系重合体組成物(X)は自動車のインストゥルメントパネル、ドアトリムなどの内装表皮材などの真空成形体を製造することができる。該成形体は帯電しにくく、柔軟性、耐熱性、耐衝撃性、耐老化性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れている。
プロピレン系重合体組成物(X)は自動車部品、家電部品、玩具、雑貨などのパウダースラッシュ成形体を製造することができる。該成形体は帯電しにくく、柔軟性、耐熱性、耐衝撃性、耐老化性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れている。
また、本発明に係る成形体としては、プロピレン系重合体組成物(X)からなる層を少なくとも一層有する積層体を挙げることができる。
本発明に係るプロピレン系重合体組成物(X)は、例えば容器または不織布に好適である。前記容器としては、例えば冷凍保存容器、レトルトパウチなどの食品容器、ボトル容器などが挙げられる。また医療容器、輸液バッグなども例示できる。
上記してきたように、本発明のプロピレン系重合体組成物(X)は、例えば輸液バッグ、医療容器、自動車内外装材、飲料ボトル、衣装ケース、食品容器、食品包装、レトルト容器、PET代替、パイプ、透明基板、シーラント、透明シーラント、多孔フィルム、マスキングフィルム、コンデンサー用フィルム、積層体(ガラス含む)、発泡体、反射フィルム、ダイシングフィルム、電線ケーブル、防音材、制振材、防振材、吸音材、遮音材、発泡材、建材、建材表皮材、自動車表皮材、太陽電池封止材、耐放射線フィルム、耐γ線フィルム、フローマーク改質材、不織布、改質材、形状記憶材料、合わせガラス用フィルム、防弾材、防弾ガラス用フィルム、プロテクトフィルム、接着剤、相容化材(例えばグラフト変性などしてもよい)、シュリンクフィルム、耐チィッピング材、耐チィッピング性改良材、延伸フィルム、ウエルド改質材、ラップフィルム、キャパシター用フィルム等の用途に幅広く使用することができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例において各物性は以下のように測定した。
物性測定法
[極限粘度[η]]
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
[n-デカン可溶部量]
シンジオタクティックプロピレン重合体のサンプル5gにn-デカン200mlを加え、該重合
体を145℃で30分間加熱溶解した。得られた溶液を約3時間かけて、20℃まで冷却させ、30分間放置した。その後、析出物(n-デカン不溶部)をろ別した。ろ液を約3倍量のアセト
ン中に入れ、n-デカン中に溶解していた成分を析出させた。析出物をアセトンからろ別し、その後乾燥した。なお、ろ液側を濃縮乾固しても残渣は認められなかった。n-デカン可溶部量は、以下の式によって求めた。
n-デカン可溶部量(wt%)=[析出物重量/サンプル重量]×100
[分子量分布(Mw/Mn)]
分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC-2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKg
el GNH6- HTを2本およびTSKgel GNH6- HTLを2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(
武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/
10mLとし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106 については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106 についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
[ポリマー中のエチレン、プロピレン、α-オレフィン含量]
エチレン、プロピレン、α-オレフィン含量の定量化は日本電子(株)製JNM GX-400型NMR測定装置を用いて、下記のように測定した。試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させた。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入して、120℃で13C-NMR測定を行った。積算回数は、8,000回以上とした。得られた13C-NMRスペクトルにより、エチレン、プロピレン、α-オレフィンの組成を定量化した。
[融点(Tm)、融解熱量(ΔH)]
パーキンエルマー社製DSC7を用い、窒素雰囲気下(20ml/min)、約5mgの試料を200℃まで昇温・10分間保持した後、10℃/分で30℃まで冷却した。30℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点、ピークの積算値から融解熱量を算出した。
[半等温結晶化時間(t1/2)]
試料5mg程度を専用アルミパンに詰め、パーキンエルマー社製DSCPyris1ま
たはDSC7を用い、30℃から200℃までを320℃/minで昇温し、200℃で5分間保持したのち、200℃から等温結晶化温度110℃までを320℃/minで降
温し、各等温結晶化温度に保持して得られたDSC曲線から半等温結晶化時間(t1/2
を求めた。ここで半結晶化時間(t1/2)は等温結晶化過程開始時間(200℃から等温
結晶化温度に到達した時刻)t=0として求めた。本発明の組成物は上記のようにしてt1/2を求めることが出来るが、例えば、ある等温結晶化温度、例えば110℃で結晶化し
ない場合は、便宜的に110℃以下の等温結晶化温度で測定を数点実施し、その外挿値より半結晶化時間(t1/2)を求めた。
[ガラス点移転(Tg)]
セイコーインスツルメンツ社製DSCを用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめて、100℃/minで200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/minで-150℃まで降温し、ついで10℃/minで200℃まで昇温した吸熱曲線
よりガラス点移転(Tg)を求めた。
[MFR]
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)およびプロピレン・α-オレフィン共重
合体(B)のMFRは、JIS K-6721に準拠して、230℃で2.16kgの荷
重にて測定した。
エチレン・ブテン共重合体(C)のMFRは、JIS K-6721に準拠して、19
0℃で2.16kgの荷重にて測定した。
[各種測定用プレスシートの作製法]
200℃に設定した神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、10MPaの圧力シート成形した。0.5〜3mm厚のシート(スペーサー形状;240×240×2mm厚の
板に80×80×0.5〜3mm、4個取り)の場合、余熱を5〜7分程度し、10MP
aで1〜2分間加圧した後、20℃に設定した別の神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、10MPaで圧縮し、5分程度冷却して測定用試料を作成した。熱板として5mm厚の真鍮板を用いた。上記方法により作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。
[引張り弾性率]
1mm厚プレスシートより、JIS K6301に準拠して、JIS3号ダンベル用オーダーンベルにより打ち抜き、評価試料に供した。試料は、スパン間:30mm、引張り速度30mm/minで23℃にて測定した。
[Izod衝撃強度]
ASTM D-256に準拠して、3mm厚プレスシートから12.7mm(幅)×3
.2mm(厚さ)×64mm(長さ)の試験片を打ち抜き、機械加工のノッチをいれて、0℃で測定した。
[TMA測定による軟化温度]
JIS K7196に準拠し、厚さ1mmの試験片を用いて、昇温速度5℃/minで1.8mmφの平面圧子に2kgf/cm2の圧力をかけ、TMA曲線より、軟化温度(
℃)を求めた。
[内部ヘイズ(%)]
厚さ1mmの試験片を用いて、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH-20
D」にて測定した。
触媒合成例
[合成例1]
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジル
コニウムジクロリドは、特開2004-189666号の合成例3に記載された方法で製
造した。
[合成例2]
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7-ジフェニル-3,6-ジtert-ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリドは以下のようにして製造した。
((Step1)2,7-Dibromo-3,6-di-tert-butyl-fluoreneの合成
窒素気流下、3,6-di-tert-butylfluorene 15.22g(54.7mmol)に炭酸プロピレン170mLを加え攪拌を行った。この溶液にN-ブロモスクシンイミド 20.52g(115mmol)を添加した。80℃にて5時間加熱攪拌を行った。自然放冷した後、反応溶液を水800mLに加えた。室温で15分間攪拌し、桐山ロートを用いてろ過を行った。得られた白黄色粉末をエタノール 10mLで5回洗浄した。この白黄色粉末
にヘキサンと少量のジクロロメタンの混合溶液を加え、60℃に加熱し全て溶解させた。-20℃で一晩静置させた。析出した結晶をヘキサン5mLで3回洗浄し、白黄色粉末と
して目的物を得た(収量21.16g、収率76%)。
1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ 1.60 (s, tBu(Flu), 18H), 3.75 (s, Flu-9H, 2H), 7.73 (s, Flu, 2H), 7.81 (s, Flu, 2H).
MS (FD) : M/z 436(M+).
(Step2)3,6-Di-tert-butyl-2,7-diphenyl-fluoreneの合成
窒素気流下、2,7-dibromo-3,6-di-tert-butylfluorene 8.15 g (18.7 mmol)、Pd(PPh3)1.08g(0.93mmol)に無水DME 120mLを加え、室温で20分間攪拌を行った。この溶液に、フェニルほう酸5.01g(41.1mmol)のエタノール20mL溶液を添加した。フェニルほう酸の入っていたフラスコをエタノール4mLで2回洗浄し、これも加えた。室温で20分間攪拌した後、2.0mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を37.4mL(74.8mmol)添加した。加熱還流を18時間行った。自然放冷した後、氷浴下で1N塩酸で反応を終了させた。エーテルを添加し分液を行い、水層をジエチルエーテルで2回抽出し、先の有機層とあわせた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーによる分離を行った。得られた白黄色粉末にヘキサンと少量のジクロロメタンの混合溶液を加え、60℃に加熱し全て溶解させた。室温で1時間静置した後、-20℃で13時間静置した。析出した結晶
をヘキサン10mLで3回洗浄し、白色粉末として目的物を得た(収量4.36g、収率54%)。
1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ 1.29 (s, tBu(Flu), 18H), 3.78 (s, Flu-9H, 2H), 7.16 (s, Flu, 2H), 7.34 (br, PhFlu, 10H), 7.97 (s, Flu, 2H).
MS (FD) : M/z 430(M+).
(Step3)6,6-dibenzylfulveneの合成
窒素雰囲気下で500 mLの3口フラスコにシクロペンタジエン 8.0g(121.0mm
ol)、脱水THF 100mLを加えて撹拌した。この混合溶液を氷浴で冷却し、濃度
1.57 mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液80mL(125.6mmo
l)を加えた。その後室温で3時間攪拌し、得られた白色スラリーを氷浴で冷却した後、1,3-ジフェニル-2-プロパノン25.0g(118.0mmol)を脱水THF50mlに溶かした溶液を加えた。その後室温で12時間攪拌し、得られた黄色溶液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。ヘキサン100mLを加えて可溶分を抽出し、この有機相を水、飽和食塩水で洗浄後に硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって黄色固体の目的物を得た(収量3.7g、収率12%)。
1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ 3.69 (s, PhCH2, 4H), 6.60-6.72 (m, Cp, 4H), 7.13-7.32 (m, PhCH2, 10H).
(Step4)(Ph CH2)2C(Cp)(3,6-tBu2-2,7-Ph2-Flu)の合成
窒素気流下、3,6-Di-tert-butyl-2,7-diphenyl-fluorene 1.60g(3.71mmol)に無水THF 40mLを加え攪拌を行った。この溶液を氷浴で冷却し、1.56M
のn-ブチルリチウムのヘキサン溶液2.65mL(4.13mmol)を添加した。室
温で2時間攪拌した。得られた赤色溶液をドライアイス-メタノールバスで-78℃に冷却し、6,6-dibenzylfulvene 1.06g(4.10mmol)のTHF 20mL溶液を2
0分間かけて滴下した。その後徐々に室温まで昇温しながら18時間攪拌した。得られた黒赤色溶液に1N塩酸を60mL添加して反応を終了させた。エーテル80mLを添加し分液を行い、可溶分を抽出した。この有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより、白黄色粉末として目的物を得た(収量0.59g、収率23%)。
1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ 1.25 (s, tBu(Flu), 18H), 2.66 (br, CpH, 1H), 3.22
(br, CH2Ph, 4H), 4.41 (br, Flu-9H, 1H), 5.85-6.51 (m, Cp, 4H), 6.82-7.40 (m, Ph(Flu) and CH2Ph and Flu, 22H), 7.67 (s, Flu, 2H).
MS (FD) : M/z 688(M+).
(Step5)(PhCH2)2C(Cp)(3,6-tBu2-2,7-Ph2-Flu)ZrCl2の合成
窒素雰囲気下、100mLのシュレンク管に(PhCH2)2C(Cp)(3,6-tBu2-2,7-Ph2-Flu) 0.59g(0.855mmol)、無水ジエチルエーテル 40mLを加えて撹拌した。こ
の混合スラリー溶液を氷浴で冷却し、濃度1.56mol/Lのn-ブチルリチウムのヘ
キサン溶液1.21mL(1.88mmol)を加え、徐々に室温まで昇温しながら45時間攪拌した。この赤色反応液をドライアイス/メタノールバスで冷却(-78℃)した
後、四塩化ジルコニウム 0.200g(0.858mmol)を加えた。その後徐々に
室温まで昇温しながら42時間攪拌し、赤橙色懸濁液を得た。
溶媒を減圧乾燥した後、グローブボックス内でヘキサンに溶解させ、セライトを詰めたグラスフィルターを通してヘキサンで洗浄し、ヘキサンに溶解しなかった橙色粉末をジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン溶解部の溶媒を留去し、ジエチルエーテル/冷ペンタンで洗浄した、乾燥させて橙色粉末として目的生成物を得た(収量515mg、収率71%)。
1H NMR (270 MHz, CDCl3): δ 1.30 (s, tBu(Flu), 18H), 3.82 (d, J=15.5 Hz, CH2Ph, 2H), 3.93 (d, J=15.5 Hz, CH2Ph, 2H), 5.80 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.25 (t, J=2.6 Hz, Cp, 2H), 6.97-7.34 (m, Ph(Flu) and CH2Ph, 20H), 7.37 (s, Flu, 2H), 8.32 (s, Flu, 2H).
MS (FD) : M/z 848(M+).
ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジ
ベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドは以下の方法で製造した。
[合成例3]
ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)6,6-ジ(p-クロロフェニル)フルベンの合成
滴下ロートを取りつけた反応容器に、窒素雰囲気下で脱水テトラヒドロフラン40mlおよびシクロペンタジエン2.15ml(25.9mmol)を入れ、この溶液を0℃に冷やしな
がら1.58mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液18.0ml(28.5mmol)
をゆっくり滴下して攪拌した。その後滴下ロートに、脱水テトラヒドロフラン30mlに
4,4'-ジクロロベンゾフェノン5.00g(19.9mmol)を溶かした溶液を入れて0℃に冷やしながらゆっくり滴下し、そのまま室温に戻して一日攪拌した。この反応液をジエチルエーテルで抽出し、有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、分取した有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、硫酸マグネシウムを濾別し、濾液の溶媒をロータリーエバポレーターで減圧留去した。シリカゲルカラムで精製を行い、目的生成物を得た(収量3.37g、収率57%)。目的物の同定は1H-NMRによ
って行った。
1H NMRスペクトル (270 MHz, CDCl3, TMS) : δ 6.21-6.24(m, 2H), 6.60-6.63(m, 2H), 7.23(d, 2H, J =8.1 Hz), 7.37(d, 2H, J =8.6 Hz).
(ii)オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレンの合成
充分に窒素置換した三方コックおよび滴下漏斗、磁気攪拌子を備えた500mlの三つ口フラスコに、フルオレン9.72g(58.6mmol)と2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジ
オール19.6g(134mmol)を室温で添加した。脱水ジクロロメタン85mlを添加し
てマグネティックスターラーで撹拌した後、アイスバスで-8℃に冷却した。ここに、粉
砕した無水塩化アルミニウム38.9g(292mmol)を70分かけて添加した後、0℃で
2時間撹拌し、更にアイスバスを外して室温で19時間撹拌した。G.C.でフルオレンの消失を確認後、黒褐色溶液を氷水150ml中に注いでクエンチした。ジエチルエーテル500mlで可溶分を抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、水洗した。分取した有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、硫酸マグネシウムを濾別し、濾液の溶媒をロータリーエバポレーターで減圧留去した。残さを桐山ロート上に移してヘキサン10ml×6回で洗浄した後、減圧乾燥すると目的物が得られた(収量12.0g,収率53%)。目的物の同定は1H-NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3,TMS):δ/ppm 1.3(s, 12H), 1.4(s, 12H), 1.7(s, 8H), 3.8(s, 2H), 7.4(s, 2H), 7.6(s, 2H).
MS (FD):M/z 386(M+).
(iii)ジ(p-クロロフェニル)シクロペンタジエニル(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
滴下ロートを取りつけた反応容器に、窒素雰囲気下で脱水テトラヒドロフラン40mlおよび前記オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン2.35g(6.08mmol)を入れ
、この溶液を0℃に冷やしながら1.58mol/Lのn-ブチルリチウムのヘキサン溶
液4.62ml(7.30mmol)をゆっくり滴下して攪拌した。この溶液に1,3-ジメチル-
2-イミダゾリジノン0.86ml(7.90mmol)を添加して30分攪拌した後、滴下ロートに、脱水テトラヒドロフラン30mlに6,6-ジ(p-クロロフェニル)フルベン2.00g(6.68mmol)を溶かした溶液を入れて、-78℃に冷やしながらゆっくり滴下し、そのま
まゆっくり室温に戻しながら一日攪拌した。この反応液をジエチルエーテルで抽出し、有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、分取した有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、硫酸マグネシウムを濾別し、濾液の溶媒をロータリーエバポレーターで減圧留去した。シリカゲルカラムで精製したのちにトルエンで再結晶を行って、目的生成物を得た(収量0.714g、収率17%)。目的物の同定は1H -NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H NMRスペクトル (270 MHz, CDCl3, TMS) : δ 0.94(s, 6H), 1.14(s, 6H), 1.27(s,
12H), 1.62(s, 8H), 3.06(b, 2H), 5.30(s, 1H), 6.38-6.50(b, 3H), 7.00-7.29(m, 8H)
FD-MSスペクトル: m/z 684(M+).
(iv)ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒド
ロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
窒素雰囲気下で脱水ジエチルエーテル15mlにジ(p-クロロフェニル)シクロペンタ
ジエニル(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン428mg(0.62mmol
)を入れ、この溶液を0℃に冷やしながら1.58mol/Lのn-ブチルリチウムのヘ
キサン溶液0.87ml(1.37mmol)をゆっくり滴下して一晩攪拌した。その後、-78
℃に冷やしながら四塩化ジルコニウム・テトラヒドロフラン錯体(1:2)224mg(0.59mmol)を入れて一晩攪拌した。このスラリーの揮発分を減圧留去後、残渣を脱水ヘキサン40mlで洗浄し、洗浄液を濾別した。濾液のヘキサン 溶解部を濃縮し、出てきた
固体に脱水ヘキサンを入れて再結晶をしたところ、目的生成物を得た(収量90mg、収率18%)。目的物の同定は1H -NMR,FD-MSスペクトルによって行った。
1H NMR (スペクトル270 MHz, CDCl3) : δ 0.87(s, 6H), 0.99(s, 6H), 1.42(s, 6H), 1.49(s, 6H), 1.64-1.71(m, 8H), 5.51-5.53(m, 2H), 6.17(s, 2H), 6.29-6.31(m, 2H), 7.33(dd, 2H, J =2.16 Hz, 8.37 Hz), 7.46(dd, 2H, J =1.89 Hz, 8.64 Hz), 7.74(dd, 2H, J =2.43 Hz, 8.1 Hz), 7.88(dd, 2H, J =2.16 Hz, 8.37 Hz), 8.08(s, 2H)
FD-MSスペクトル: m/z 844(M+).
[合成例4]
ジフェニルメチレン(3-tert-ブチル-5-エチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
(i)1−エチル−3−tert−ブチルシクロペンタジエンの合成
窒素雰囲気下、磁気攪拌子及び三方コックを備えた300ml三つ口フラスコに脱水ジエチルエーテル200ml、3.0Mエチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液52ml(154mmol)を装入した。氷水浴下、3−tert−ブチルシクロペンテノン17.8g(129mmol)を1時間かけて滴下した。室温で20時間攪拌した後、反応溶液を2N塩酸100mlに注いだ。有機層を分離し、水層をエーテル50mlで2回抽出した。得られた有機層をあわせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で2回、飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。その後カラムクロマトグラフィーで精製し、淡黄色透明液体を20.2g(GC純度75%)得た。収率は78%であった。同定は、1H−NMRスペクトルで行った。以下にその測定
結果を示す。
1H-NMRスペクトル(270MHz,CDCl3,TMS基準): δ/ppm 6.19+6.05+5.81+5.77(m+m+m+m, 2H), 2.91+2.85(m+m, 2H), 2.48−2.27(m, 2H), 1.15−1.08(s+s+m, 12H)
(ii)3−tert−ブチル−1−エチル−6,6−ジフェニルフルベンの合成
窒素雰囲気下、磁気攪拌子及び三方コックを備えた300ml三つ口フラスコに1−エチル−3−tert−ブチルシクロペンタジエン5.11g(23.9mmol)(GC純度75%)、THF150mlを装入した。ドライアイス/メタノール浴下で、1.56Mn−ブチルリチウムヘキサン溶液16ml(25.2mmol)をゆっくりと滴下し、その後20時間室温で攪拌した。得られた反応液に1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン
を3.1ml(28.8mmol)添加し、続いてベンゾフェノン5.3g(28.8mmol)を装入し、還流下で48時間攪拌した。反応溶液を2N塩酸100mlに注いだ。有機層を分離し、水層をヘキサン50mlで2回抽出した。先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。その後カラムクロマトグラフィーで精製し、橙色固体4.2gを得た。収率は56%であった。同定は1H−NMRスペクトルで行った。以下に
その測定結果を示す。
1H-NMR スペクトル(270 MHz, CDCl3, TMS 基準): δ/ppm 7.2−7.4(m, 10H),6.3(m, 1H), 5.7(m, 1H), 1.70+1.85(q, 2H), 1.15(s, 9H), 0.85(t, 3H)
(iii)ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル
)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)の合成
磁気攪拌子及び三方コックを備えた200mlの三口フラスコを充分に窒素置換し、窒素雰囲気下で3.8gの2,7−ジ−tert−ブチルフルオレン(13.7mmmol
)を80mlの脱水ジエチルエーテルに溶解した。氷水浴下、この溶液に9.2mlのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.56M:14.3mmol)を徐々に滴下した後、室温で100時間攪拌した。この反応溶液に4.5gの3-tert-ブチル-1-エチル-6,6-
ジフェニルフルベン(14.3mmol)を加え、還流下で30時間攪拌した。反応溶液を2N塩酸水溶液100mlに氷浴中で注いだ後、ジエチルエーテルを加え有機層を分離し、水層をジエチルエーテル50mlで2回抽出した。先の有機層と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。その後カラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体4.2gを得た。収率は53%であった。同定は、FD−質量分析スペクトル(FD−MS)で行った。以下にその測定結果を示す。
FD-MS: m/z=592(M+)
(iv)ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドの合成
マグネチックスターラーチップおよび三方コックを備えた100mlのシュレンクフラスコを充分に窒素置換し、窒素雰囲気下で1.0gのジフェニルメチレン(3-tert-ブチ
ル−5−エチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)(1.68mmol)を、40mlの脱水ジエチルエーテルに溶解した。この溶液に1.56Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液2.2ml(3.4mmol)を氷浴中で徐々に滴下した後、室温で28時間撹拌した。この反応溶液をドライアイス/メタノール浴で充分に冷却した後、0.39gの四塩化ジルコニウム(1.68mmol)を添加した。徐々に室温に戻しながら48時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。ヘキサンでリスラリーし、珪藻土を充填したガラスフィルターでろ過した。フィルター上の茶色固体を少量のジクロロメタンで抽出しろ別した。得られたヘキサン溶液及びジクロロメタン溶液について各々溶媒を減圧留去した。暗橙色固体をそれぞれ少量のペンタン及びジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥することにより、橙色固体として140mg(0.186mmol)の目的化合物を得た。同定は、1H−NMRスペクトルおよびFD−質量分析スペクトルで行った。
以下にその測定結果を示す。
1H-NMR スペクトル(270 MHz, CDCl3, TMS 基準): δ/ppm 7.90−8.07(m, 5H), 7.75(m,
1H),7.15−7.60(m, 8H), 6.93(m, 1H), 6.15−6.25(m, 2H), 5.6(d, 1H), 2.05+2.25(q,
2H), 0.95−1.15(s+t+s, 30H)
FD-MS: m/z=752(M+)
[重合例]
〔重合例(A−1)〕
(シンジオタクティクプロピレン重合体(A‐1)の合成)
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmo
lを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で45分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー2.38gが得られた。重合活性は0.63kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.9dl/g、Tm=158℃(Tm1=152℃、Tm2=158℃)であり、rrrr分率=93.5%であった。この操作を繰り返して、必要量のポリマーを得て実施例に使用し
た。
〔重合例(A−2)〕
(シンジオタクティクプロピレン重合体(A‐2)の合成)
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150リットル/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,
7-ジフェニル-3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmolを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で10分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー6.95gが得られた。重合活性は7.58kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は2.9dl/g、Tm=162.0℃であり、rrrr分率=95.3%であった。この操作を繰り返して、必要量のポリマーを得て実施例に使用した。
(シンジオタクティクプロピレン重合体(A‐3)
Total社製シンジオタクティックポリプロピレン(商品名:Finaplas1471、MFR=5.0g/10分)を実施例で用いた。物性を表1に示す。
〔重合例A−4〕
(シンジオタクティクプロピレン重合体(A‐4)の合成)
重合系にさらに水素を供給した以外は重合例A−1の製造方法に準じて、前記重合体(A−1)と同じTMA軟化温度、rrrr分率、およびMw/Mnを有し、[η]=1.
4dl/gであるシンジオタクティクプロピレン重合体(A‐4)(プロピレンホモポリマー)を製造した。重合体(A−4)の物性を表3に示す。
〔重合例A−5〕
(シンジオタクティクプロピレン重合体(A‐5)の合成)
重合系にさらに水素を供給した以外は重合例A−1の製造方法に準じて、前記重合体(A−1)と同じTMA軟化温度、rrrr、Mw/Mnを有し、[η]=1.2dl/g
であるシンジオタクティクプロピレン重合体(A‐5)(プロピレンホモポリマー)を用いた。重合体(A−5)の物性を表3に示す。
(シンジオタクティクプロピレン重合体(A‐6)
Total社製シンジオタクティックポリプロピレン(商品名:Finaplas1571、MFR=9.1g/10分)を実施例で用いた。重合体(A−6)の物性を表3に示す。
〔重合例(B−1)〕
(プロピレン・α-オレフィン共重合体(B‐1)の合成)
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサンとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を70℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.66MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を1.36MPaに調整した。次いで、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シ
クロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド 0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキ
サン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温70℃、系内圧力を1.36MPaにエチレンで保ちながら15分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、105gであり、135℃デカリン中で測定した[η]が2.5(dL/g)、MFRが0.7(g/1
0min)であった。得られたポリマーについて測定した物性を表1に示す。またrr1
値は、78%であった。
〔重合例(B−2)〕
(プロピレン・α-オレフィン共重合体(B‐2)の合成)
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサンとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を70℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.64MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を1.34MPaに調整した。次いで、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シ
クロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド 0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキ
サン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温70℃、系内圧力を1.34MPaにエチレンで保ちながら15分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、109gであり、135℃デカリン中で測定した[η]が2.6(dL/g)、MFRが0.6(g/1
0min)であった。得られたポリマーについて測定した物性を表1に示す。またrr1
値は、76%であった。
〔重合例(B−3)〕
(プロピレン・α-オレフィン共重合体(B‐3)の合成)
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサンとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を70℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.67MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を1.37MPaに調整した。次いで、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シ
クロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド 0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキ
サン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温70℃、系内圧力を1.37MPaにエチレンで保ちながら10分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、90gであり、135℃デカリン中で測定した[η]が2.3(dL/g)、MFRが1.0(g/10
min)であった。得られたポリマーについて測定した物性を表1に示す。またrr1
は、75%であった。
〔重合例(B−4)〕
(プロピレン・α-オレフィン共重合体(B‐4)の合成)
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサンと1-ブ
テン20gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を70℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.63MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を1.33MPaに調整した。次いで、ジ(p-クロロフ
ェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド 0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温70℃、系内圧力を1.33MPaにエチレンで保ちながら10分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、102gであり、135℃デカリン中で測定した[η]が2.3(dL/g)、MFR
が1.0(g/10min)であった。得られたポリマーについて測定した物性を表1に示す。またrr1値は、75%であった。
〔重合例B‐5〕
(プロピレン・α-オレフィン共重合体(B‐5)の合成)
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサンとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を50℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.67MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を1.37MPaに調整した。次いで、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シ
クロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド 0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキ
サン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温50℃、系内圧力を1.37MPaにエチレンで保ちながら10分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、78gであり、135℃デカリン中で測定した[η]=3.5(dL/g)であり、13C−NMRにて測定したエチレン含量は18mol%であった。得られたポリマーについて測定した物性を表3に示す。
また、エチレン・ブテン共重合体(C)、およびプロピレン重合体(D−1)〜(D−8)の詳細は以下のとおりである。
(エチレン・ブテン共重合体(C))
エチレン・ブテン−1ランダム共重合体(C−1)〜(C−3)の物性を表1に示す。(プロピレン重合体(D‐1))
プライムポリマー社製PP(商品名F102W、MFR=2.1g/10分)
(プロピレン重合体(D‐2))
プライムポリマー社製PP(商品名J104W、MFR=5.2g/10分)
(プロピレン重合体(D‐3))
プライムポリマー社製PP(商品名B101、MFR=0.7g/10分)
(プロピレン重合体(D‐4))
プライムポリマー社製PP(商品名J106G、MFR=15.0g/10分)
(プロピレン重合体(D‐5))
プライムポリマー社製PP(商品名J107G、MFR=30.0g/10分)
(プロピレン重合体(D‐6))
プライムポリマー社製PP(商品名J108M、MFR=45.0g/10分)
(プロピレン重合体(D‐7))
(プロピレン・エチレン・ブテン共重合体の合成)
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサン、1-ブ
テン110gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を55℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.58MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を0.75MPaに調整した。次いで、合成例2にて合成したジフェニルメチレン(3-tert-ブチル-5-エチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温55℃、系内圧力を0.75MPaにエチレンで保ちながら25分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、120.2gであり、MFRが0.7(g/10min)であった。得られたポリマーについて測定した物性を表4に示す。
(プロピレン重合体(D‐8))
重合温度を40℃とした以外は前記プロピレン重合体(D−7)の製造条件に準じて製造した、前記重合体(D−7)と同じエチレン含量、ブテン含量を有し、[η]=4.0
、Mw/Mn=2.1を有するポリマーを実施例で用いた。 物性を表4に示す。
上記プロピレン重合体(D−1)〜(D−8)の物性を表4に示す。
アイソタクティックプロピレン系重合体(D−1)〜(D−8)と、本発明の(B−1)〜(B−5)、(A−1)、(A−3)、(A−4)、(A−5)、(A−6)のMFRと[η]とをプロットした図を図1に示す。アイソタクティックポリマーと本発明のポリマーとは、式(b−2)で区別されることがわかる。
Figure 2007321102
[実施例1]
〔重合例(A−1)〕で得られたシンジオタクティックポリプロピレン(A-1)10
0重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-1)(MFR(190℃)=4
.0、1-ブテン含量12mol%)25重量部と、該組成物に対して、二次抗酸化剤と
してのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、耐熱安定剤
としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピ
ネートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm
、5分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。成形性と耐熱性に優れ、さらに透明性、低温耐衝撃性に優れている。
[実施例2]
〔重合例(A−1)〕で得られたシンジオタクティックポリプロピレン(A-1)10
0重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-1)(MFR(190℃)=4
.0、1-ブテン含量12mol%)66.7重量部と、該組成物に対して、二次抗酸化
剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、耐熱安
定剤としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プ
ロピネートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50r
pm、5分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。成形性と耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れている。
[実施例3]
〔重合例(A−1)〕で得られたシンジオタクティックポリプロピレン(A-1)75
重量部と、〔重合例(B−1)〕で得られたプロピレン・エチレン共重合体(B-1)25重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-3)(MFR(190℃)=4.0、1-ブテン含量15mol%)25重量部と該組成物に対して、二次抗酸化剤として
のトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、耐熱安定剤とし
てのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピネー
トを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5
分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。成形性と耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、低温耐衝撃性に優れている。
[実施例4]
〔重合例(A−1)〕で得られたシンジオタクティックポリプロピレン(A-1)66
.7重量部と、〔重合例(B−3)〕で得られたプロピレン・エチレン共重合体(B-3
)33.4重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-2)(MFR(190℃)=0.5、1-ブテン含量12mol%)66.7重量部と該組成物に対して、二次
抗酸化剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、
耐熱安定剤としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニ
ル)プロピネートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、
50rpm、5分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。成形性と耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、耐衝撃性に優れている。
[実施例5]
〔重合例(A−2)〕で得られたシンジオタクティックポリプロピレン(A-2)50
重量部と、〔重合例(B−4)〕で得られたプロピレン・エチレン共重合体(B-4)5
0重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-3)(MFR(190℃)=4.0、1-ブテン含量15mol%)25重量部と該組成物に対して、二次抗酸化剤とし
てのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、耐熱安定剤と
してのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピネ
ートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、
5分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。成形性と耐熱性に優れ、さらに透明性、柔軟性、耐衝撃性に優れている。
[参考例1]
〔重合例(A−1)〕で得られたシンジオタクティックポリプロピレン(A-1)10
0重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-1)(MFR(190℃)=4.0、1-ブテン含量12mol%)150重量部と該組成物に対して、二次抗酸化剤と
してのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、耐熱安定剤
としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピ
ネートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm
、5分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。
[比較例2]
Total社製シンジオタクティックポリプロピレン(A-3)(商品名:Finaplas1471、MFR=5.0g/10分、rrrr分率=69%)を100重量部と、エチレン・1-ブテンランダム共重合体(C-1)(MFR(190℃)=4.0、1-ブテン含量12mol%)25重量部と、該組成物に対して、二次抗酸化剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブ
チルフェニル)フォスフェートを0.1重量部、耐熱安定剤としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピネートを0.1重量部、塩酸
吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間溶融混練後、取り出
し20℃設定の冷却プレスでシートとし、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。実施例に比べて成形性と耐熱性に劣る。
[比較例3]
Total社製シンジオタクティックポリプロピレン(A-3)(商品名:Finaplas1471、MFR=5.0g/10分、rrrr分率=69%)60重量部と、〔重合例(B−3
)〕で得られたプロピレン・エチレン共重合体(B-3)40重量部と、該組成物に対し
て、二次抗酸化剤としてのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートを0.1
重量部、耐熱安定剤としてのn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチ
ルフェニル)プロピネートを0.1重量部、塩酸吸収剤としてのステアリン酸カルシウムを0.1重量部配合する。しかる後に東洋精機社製ラボプラストミル(2軸バッチ式溶融混練装置)を用い、設定温度200℃で、樹脂仕込み量40g(装置バッチ容積=60cm3)、50rpm、5分間溶融混練後、取り出し20℃設定の冷却プレスでシートとし
、これを適当な大きさに切断するなどして測定用試料とした。また、該試料を用いてプレスシートを作成して、物性を測定した。各種物性結果を表2に示す。実施例に比べて成形性と耐熱性と耐衝撃性に劣る。
Figure 2007321102
Figure 2007321102
Figure 2007321102
本発明の実施例および比較例記載のシンジオタクティックプロピレン重合体について、特定の等温結晶化温度(Tiso)と該温度における半結晶化時間(t1/2)との関係をプロットした図である。なお太線で囲まれた部分は本発明のシンジオタクティックプロピレン重合体(A)の好ましい性質である不等式(Eq-1)の領域を示す。 本発明の(A)成分または(B)成分に該当するポリマーと、アイソタクティックプロピレン系重合体について、MFRと[η]との関係をプロットした図である。なお太線で囲まれた部分は、本発明の(B)成分の好ましい性質のうちの1つである(b−2)の領域を示し、破線は(b−2)の好ましい範囲を示す。

Claims (9)

  1. シンジオタクティックプロピレン重合体(A) 100〜25重量部と
    プロピレン・α-オレフィン共重合体(B) 0〜75重量部(ただし、(A)と(B
    )の合計を100重量部とする)と、
    (A)と(B)の合計100重量部に対し、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)
    1〜100重量部と
    を含んでなり、該重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(B)が下記要件(b)を、該共重合体(C)が下記要件(c)をそれぞれ充足するプロピレン系重合体組成物(X);
    (a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率
    )が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
    (b):プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%(ただし、該共重合体(B)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導かれ
    る構成単位を10〜45モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16k
    g荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)または(b−2)のいずれか一つ以上を満たす;
    (b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr
    分率)が60%以上である、
    (b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす、
    1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
    (c):エチレンから導かれる構成単位を50〜99mol%(ただし、該共重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%(ただしエチレンか
    ら導かれる構成単位と、炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有する。
  2. シンジオタクティックプロピレン重合体(A) 98〜40重量部と
    プロピレン・α-オレフィン共重合体(B) 2〜60重量部(ただし、(A)と(B
    )の合計を100重量部とする)と、
    (A)と(B)の合計100重量部に対し、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)
    1〜100重量部と
    を含んでなり、該重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(B)が下記要件(b´)を、該共重合体(C)が下記要件(c´)をそれぞれ充足する請求項1に記載のプロピレン系重合体組成物(X);
    (a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率
    )が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
    (b´):プロピレンから導かれる構成単位を65〜90モル%(ただし、該共重合体(B)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンから導か
    れる構成単位を10〜35モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を1
    00モル%とする)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16
    kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)または(b−2)のいずれか一つ以上を満たす;
    (b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr
    分率)が60%以上である、
    (b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
    1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
    (c´)エチレンから導かれる構成単位を60〜95モル%(ただし、該共重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を5〜40モル%(ただしエチレンから
    導かれる構成単位と、炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有する。
  3. シンジオタクティックプロピレン重合体(A) 100重量部と、
    エチレン・α−オレフィン共重合体(C) 1〜100重量部と
    を含んでなり、該重合体(A)が下記要件(a)を、該共重合体(C)が下記要件(c´)をそれぞれ充足する請求項1に記載のプロピレン系重合体組成物(X);
    (a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率
    )が85%以上でありかつDSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する、
    (c´)エチレンから導かれる構成単位を60〜95モル%(ただし、該共重合体(C)中の構成単位の全量を100モル%とする。)の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を5〜40モル%(ただしエチレンから
    導かれる構成単位と、炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有する。
  4. (1)示差走査型熱量計で求めた110℃での等温結晶化における半結晶化時間(t1/2
    )が1000sec以下の範囲にある請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物(X)。
  5. (2)針侵入温度が145℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン系重
    合体組成物(X)。
  6. 前記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.1〜10dL/gの範囲にあり、示差走査熱量計(DSC)測定により求めた融解熱量(ΔH)が40mJ/mg以上である請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物(X)。
  7. 前記プロピレン・α-オレフィン重合体(B)は、GPCにより求めた分子量分布(M
    w/Mn、Mn:数平均分子量、Mw:重量平均分子量)が3.5以下である請求項1または2に記載のプロピレン系重合体組成物(X)。
  8. 前記エチレン・α-オレフィン重合体(C)は、JIS K-6721に準拠して、190℃で2.16kgの荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、密度=0.910〜0.850(g/cm3)である請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物(X)。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物(X)を用いてなる成形体
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