JP2007320802A - SiCセラミックス及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より生産性が高く、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCセラミックス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】SiCセラミックスであって、平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=1μmφ以下のアモルファスCからなる出発原料より構成され、焼結体のβ−SiCとしての相対密度が90%以上であるものとする。このとき、B及びCの混合物をB−C系焼結助剤として含むことが好ましい。さらに、上記組成からなる焼結体中に、SiCに対して外割りで3〜15vol%のカーボンナノファイバーを略均質に分散させた状態で含むことがより好ましい。
【選択図】図4
【解決手段】SiCセラミックスであって、平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=1μmφ以下のアモルファスCからなる出発原料より構成され、焼結体のβ−SiCとしての相対密度が90%以上であるものとする。このとき、B及びCの混合物をB−C系焼結助剤として含むことが好ましい。さらに、上記組成からなる焼結体中に、SiCに対して外割りで3〜15vol%のカーボンナノファイバーを略均質に分散させた状態で含むことがより好ましい。
【選択図】図4
Description
本発明は、高温構造材料として有効に使用されるSiCセラミックス及びその製造方法に関する。
セラミックスは、高融点、高弾性、高硬度であり、高温強度特性にも優れ、耐酸化特性もよく、しかも軽量であるので、高温構造材料として最も優れた材料と言える。
その中でも、SiCセラミックスは、上記何れの特性をも含む機械的性質にバランス良く優れており、実用化を目指して種々の研究開発がこれまで行われている。
その中でも、SiCセラミックスは、上記何れの特性をも含む機械的性質にバランス良く優れており、実用化を目指して種々の研究開発がこれまで行われている。
しかしながら、SiCは共有性の高い結合を持つ材料で理論密度に焼結させることは難しく、Prochazkaがβ−SiCの微粉末にCとBを添加し常圧焼結による緻密化に成功して以来、より高密度で機械的特性の優れた焼結体の作製を目指して多種多様な焼結方法の改良が行われてきた(非特許文献1)。
このように、現在の状況下では、より生産性が高く、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCセラミックスを実現すると共に、その製造方法を確立することが、SiCセラミックスの実用化に当たって切望されていた。
このように、現在の状況下では、より生産性が高く、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCセラミックスを実現すると共に、その製造方法を確立することが、SiCセラミックスの実用化に当たって切望されていた。
また、セラミックスの実用化における最大の弱点は、材料自身の固有の性質に基づく「脆性、強度的な信頼性の低さ」である。これを解決することが、構造用セラミックスの当面の大きな課題である。
現在までに研究されている脆性の改善方法としては、セラミックス自身の焼結密度を製造工程の改善により向上させる外に、1)金属との複合化、2)粒子分散、3)繊維強化、等がある。
1)の方法は、複合化した金属の延性を利用して高靭性化するもので、高温構造材料には不適当である、
2)の方法は、セラミックスマトリックス中に異種の粒子を分散させるものであり、
3)は、各種の繊維をセラミックスマトリックスに複合化して高靭化しようとするものであり、複合化する物質の選択の多様さおよび有効性の点から2)および3)の研究が現在盛んとなってきている。
現在までに研究されている脆性の改善方法としては、セラミックス自身の焼結密度を製造工程の改善により向上させる外に、1)金属との複合化、2)粒子分散、3)繊維強化、等がある。
1)の方法は、複合化した金属の延性を利用して高靭性化するもので、高温構造材料には不適当である、
2)の方法は、セラミックスマトリックス中に異種の粒子を分散させるものであり、
3)は、各種の繊維をセラミックスマトリックスに複合化して高靭化しようとするものであり、複合化する物質の選択の多様さおよび有効性の点から2)および3)の研究が現在盛んとなってきている。
これらの内、主相(マトリックス)及び繊維を構成要素とする、3)に係る繊維強化型セラミックスは、構成要素であるマトリックス及び繊維を適当に組み合わせることによって、目的の性能をもつ複合セラミックスを創製することが可能なものであり、近年、特に注目されている。
なお、繊維強化セラミックスに使われる繊維は、耐熱性、高温強度およびマトリックスとの適合性などの条件を満たさなければならないとされる。
なお、繊維強化セラミックスに使われる繊維は、耐熱性、高温強度およびマトリックスとの適合性などの条件を満たさなければならないとされる。
また、複合セラミックスの特性は、繊維の直径の大きさによっても変わり得る。
強化繊維として直径がナノサイズの繊維を用いた場合、強度と靭性の両方が同時に向上することが知られており、これらの材料は、一般にセラミックスナノコンポジットと呼ばれている。
その中でも、炭素材は、ナノテクノロジーを認識させた重要な対象物質であり、現在もナノテクノロジーに期待される高機能性への挑戦課題の中核を構成している。ナノ相炭素材としては、フラーレン、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube:CNT)およびカーボンナノファイバー(Carbon Nano Fiber:CNF)等が現在代表的なものとして挙げられる。
強化繊維として直径がナノサイズの繊維を用いた場合、強度と靭性の両方が同時に向上することが知られており、これらの材料は、一般にセラミックスナノコンポジットと呼ばれている。
その中でも、炭素材は、ナノテクノロジーを認識させた重要な対象物質であり、現在もナノテクノロジーに期待される高機能性への挑戦課題の中核を構成している。ナノ相炭素材としては、フラーレン、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube:CNT)およびカーボンナノファイバー(Carbon Nano Fiber:CNF)等が現在代表的なものとして挙げられる。
なお、高強度で軽量なカーボンファイバー自体の開発は40年以上前から行われ、航空機、スポーツ器具などには複合材料として利用されている。これらのファイバーは非常に大きな弾性率Eと引っ張り強度σt(ファイバー:2〜5GPa、ウィスカー:20GPa)をもっているが、格子欠陥が多いために理論最大強度よりも低い値に止まっている。
これに対して、構造完全性の高いCNTやCNFは、従来のファイバーをしのぐ引っ張り強度と弾性率を有するばかりでなく、ナノメートルスケールの細い円筒構造から優れた機械的強度を示す。
これに対して、構造完全性の高いCNTやCNFは、従来のファイバーをしのぐ引っ張り強度と弾性率を有するばかりでなく、ナノメートルスケールの細い円筒構造から優れた機械的強度を示す。
しかしながら、CNTやCNFは、その分散性の悪さやマトリックス界面での結合力の制御が困難であるという課題があり、これらの繊維を添加分散させたセラミックス複合材料に関しては、現状では実現が極めて困難だと言う問題があった。
S.R.M.Prochazka, J.Am.Ceram.Soc., 58(1975年)72.
S.R.M.Prochazka, J.Am.Ceram.Soc., 58(1975年)72.
従って本発明は、上記の諸課題を解決し、より生産性が高く、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCセラミックス及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、本願発明者は、放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering :SPS)法を用いた合成同時焼結に対する報告例のないSiCを、金属SiとアモルファスCの混合粉体から、SPSを用いて直接緻密な単一相SiCセラミックスを合成同時焼結によって調製することで上記課題を悉く解決可能なことを見い出し、本発明を完成した。
本願発明者は、さらに、SiとCとの混合粉体からなる出発原料にCNFを適量添加し、これを同様にSPS法を用いて合成同時焼結によって調製することで、より強化したSiCセラミックス(CNF添加SiCナノコンポジット)を得ることが可能なことを見い出し、本発明の更なる改良を実現した。
本願発明者は、さらに、SiとCとの混合粉体からなる出発原料にCNFを適量添加し、これを同様にSPS法を用いて合成同時焼結によって調製することで、より強化したSiCセラミックス(CNF添加SiCナノコンポジット)を得ることが可能なことを見い出し、本発明の更なる改良を実現した。
上記課題を解決可能な本発明のSiCセラミックスは、(1)SiCセラミックスであって、平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=50μmφ以下のアモルファスCからなる出発原料より構成され、焼結体のβ−SiCとしての相対密度が90%以上であることを特徴とするものである。
ここで、(2)B−C系焼結助剤としてB及びCの混合物とからなる添加物を含むことが好ましい。このとき、(3)前記添加物が0.1mass%以上1.0mass%以下のBと1.0mass%以上10mass%以下のCとの組成からなっていればより好ましい。
又本発明は、(4)さらに、前記焼結体中にカーボンナノファイバー(CNF)を略均質に分散させた状態で含むことを特徴とするSiCセラミックスである。このように、最終的にSiC中にCNFが分散した状態で得られるSiCセラミックスについては、CNF添加SiCナノコンポジットとも称される。
ここで、(5)前記カーボンナノファイバーを、3〜15vol%、SiCに対して外割りで含むことが好ましい。
ここで、(5)前記カーボンナノファイバーを、3〜15vol%、SiCに対して外割りで含むことが好ましい。
なお、(6)上記のSiCセラミックス或いはCNF添加SiCナノコンポジットは、原料となる混合粉体を、放電プラズマ焼結法を用いて合成同時焼結することにより調製されることが好ましい。
又本発明は、SiCセラミックスを製造するための方法であって、(7)平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=50μmφ以下のアモルファスCからなる出発原料を秤量して準備する工程と、前記出発原料を水又はメタノール中に溶解して湿式混合を行ったのち乾燥することにより混合粉を得る工程と、さらに、前記混合粉を放電プラズマ焼結法により加圧しながら加熱昇温し、前記混合粉から直接SiCを合成同時焼結することによって所望のSiCセラミックスを得る工程と、を含むことを特徴とするものである。
このとき、(8)さらに前記出発物質に、0.1mass%以上1.0mass%以下のBと1.0mass%以上10mass%以下のCとの組成からなるB−C系焼結助剤を添加し、これらを水又はメタノール中に溶解して前記湿式混合を行ったのち乾燥することにより前記混合粉を得る工程としても構わない。
また、(9)さらにSiCに対して外割りで3〜15vol%のカーボンナノファイバーを、水又はメタノール中にて分散処理を行った後、前記出発物質及び/又は前記B−C系焼結助剤に添加し、これらを水又はメタノール中に溶解して前記湿式混合を行ったのち乾燥することにより前記混合粉を得る工程としても構わない。
また、(10)前記放電プラズマ焼結法による加圧及び加熱が、前記混合粉を、10−2Pa以下の略真空中で、10〜100MPaの圧力で加圧しながら、1700〜1900℃の温度、及び1〜60分の条件で加熱する工程からなるものであればより好ましい。
[用語の定義]
尚本明細書において、パルス通電加圧焼結(Pulsed Electric-current Pressure Sintering: PECPS)法または放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering :SPS)法とは、導電性の型内に原料粉末を充填した後、例えば一軸加圧状態においてOn−Off直流パルス電流を型内に流して加熱する焼結方法を指し示すものとする。
粉体が高い電気伝導度を示すのであれば、電流は圧粉体中にも流れて粒子の隙間に放電プラズマが誘導され、粒子表面が局所的に極めて高温度にまで加熱される。さらに、粒子表面はこのプラズマ処理により活性化され焼結性が向上するため、難焼結性物質の緻密化、低温焼結が必要な粉体材料の固化、燃焼接合に応用されている。
尚本明細書において、パルス通電加圧焼結(Pulsed Electric-current Pressure Sintering: PECPS)法または放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering :SPS)法とは、導電性の型内に原料粉末を充填した後、例えば一軸加圧状態においてOn−Off直流パルス電流を型内に流して加熱する焼結方法を指し示すものとする。
粉体が高い電気伝導度を示すのであれば、電流は圧粉体中にも流れて粒子の隙間に放電プラズマが誘導され、粒子表面が局所的に極めて高温度にまで加熱される。さらに、粒子表面はこのプラズマ処理により活性化され焼結性が向上するため、難焼結性物質の緻密化、低温焼結が必要な粉体材料の固化、燃焼接合に応用されている。
従来法がヒーターなどにより外部から加熱するのに対し、上記の通りSPS法では対象粉末にパルス状の大電流(例えば数千アンペア等)を流し、粉末粒子同士の僅かな空隙の部分で放電を起こさせ、その際発生する熱を利用して加熱、焼結を行う。
そのため、このSPS法によれば、従来の電気炉焼結法、ホットプレス(HP)法等に比べて低温で迅速かつ均一な加熱・焼結が可能であることから、粒成長抑制や整粒等の微細組織の制御が可能であると言われる。
このように、SPS法は、高性能焼結体が作製可能な焼結方法である。
以下に説明する本発明の一実施例では、全て放電プラズマ焼結(SPS)法と称している。
そのため、このSPS法によれば、従来の電気炉焼結法、ホットプレス(HP)法等に比べて低温で迅速かつ均一な加熱・焼結が可能であることから、粒成長抑制や整粒等の微細組織の制御が可能であると言われる。
このように、SPS法は、高性能焼結体が作製可能な焼結方法である。
以下に説明する本発明の一実施例では、全て放電プラズマ焼結(SPS)法と称している。
高速焼結とは、電磁波照射、パルス大電流の通電等により、材料を迅速に高温加熱して焼結する手法を指し示すものとする。通常の電気炉での焼結に比べて粒成長を抑制した緻密化が可能で、ナノセラミックスの合成に適している。
ナノセラミックスとは、ナノサイズの結晶粒から構成された無機化合物を指し示すものとする。ナノ構造化セラミックスとも称される。一般に、結晶粒径が100nm以下のものがこれに該当する。主相(マトリックス)の結晶粒径がマイクロメートル域にあっても、その結晶粒内又は結晶粒界にナノメートルサイズの構造が付与された複合体(ナノコンポジット)もナノセラミックスの範疇に入る。これらのナノ構造化したセラミックスでは、曲げ強度や破壊靱性値を始めとする強度特性と並んで諸々の機能特性も大きく向上する。ナノセラミックスの合成には、放電プラズマ焼結やマイクロ波加熱等の高速焼結も取り入れられている。
ナノコンポジットとは、主相の結晶粒或いは主相に複合化された組織因子が100nm以下のナノサイズ域にある複合材料のことを指し示すものとする。ナノコンポジットは、大きく、(A)主相の粒内にナノ粒子を分散させたもの(粒内ナノ複合型)、(B)主相の粒界にナノサイズの微粒子や空隙を意図的に分散させたもの(粒界ナノ複合型)、(C)粒内と粒界の両方にナノ粒子を分散させたもの(粒界/粒内ナノ複合型)、(D)主相と分散相がともにナノサイズのもの(ナノナノ複合型)の4種に区分される。これらによれば、破壊靱性や高温強度の向上と言った効果が得られる傾向がある。
本発明によれば、より生産性が高く、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCセラミックス及びその製造方法を提供することが出来る。
また、カーボンナノファイバー(CNF)をSiCセラミックスに添加することにより、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCナノコンポジットを提供することが出来る。
下記に何ら限定されない本発明の一実施例によれば、CNFを10vol%SiCセラミックスに添加することにより、室温における曲げ強度が、560から720MPaへ、約30%向上する。また、高温(1200℃)大気中における曲げ強度が、560から890MPaへ、約60%向上する。
下記に何ら限定されない本発明の一実施例によれば、CNFを10vol%SiCセラミックスに添加することにより、室温における曲げ強度が、560から720MPaへ、約30%向上する。また、高温(1200℃)大気中における曲げ強度が、560から890MPaへ、約60%向上する。
したがって、本発明により得られたSiCセラミックス或いはSiCナノコンポジットは、高温環境下で使用する耐熱耐食性材料、例えばガスタービンエンジンその他セラミックスエンジン周辺の機器部材としても使用し得る。
このように、本発明によれば、放電プラズマ焼結(SPS)法を用いた合成同時焼結を採用することにより、従来のβ−SiC粉末の高温焼結やホットプレス焼結に比較してより短時間かつ省エネルギーで高密度のSiCセラミックス焼結体を製造することが可能となる。
以下、添付図面に基づき、本発明の一実施形態に付き説明する。
以下では、放電プラズマ焼結(SPS)法により本発明のSiCセラミックスを調製する場合(焼結助剤を添加した場合も含む)について説明したのち、さらに出発原料にCNFを適量添加し、これを同様にSPS法を用いて焼結することにより強化したSiCセラミックス(CNF添加SiCナノコンポジット)を調製する場合について順次説明する。
まず最初に、夫々秤量した混合した所定の組成の混合粉体から本発明のSiCセラミックス焼結体を調製する要領について説明する。焼結温度或るいはCNFの添加量の変化に伴うSiCセラミックス或いはCNF添加CNFナノコンポジットの諸特性については、実施例を用いて後に説明する。
図1及び図2は本発明に係るSiCセラミックスについて得られる諸特性を示す図表、図3は本発明のSiCセラミックスを製造するために用いる放電プラズマ焼結装置のシステム構成を示す概念図、図4は放電プラズマ焼結法により本発明のSiCセラミックスを調製するに当たっての工程図、図5は種々の組成の混合圧粉体をSPS法により加圧昇温した際における、混合圧粉体の温度及びZ軸方向の変位を示す図、図6及び図7はB−C系焼結助剤を添加した組成の混合圧粉体をSPS法により焼結した際における、SiCセラミックスの相対密度及び平均粒径並びに種々の機械的特性を示す図、図8はSiCセラミックスの高温曲げ強度を示す図、図9及び図10はCNFを添加して得たSiCナノコンポジットの相対密度及び平均粒径並びに種々の機械的特性を示す図である。
以下では、放電プラズマ焼結(SPS)法により本発明のSiCセラミックスを調製する場合(焼結助剤を添加した場合も含む)について説明したのち、さらに出発原料にCNFを適量添加し、これを同様にSPS法を用いて焼結することにより強化したSiCセラミックス(CNF添加SiCナノコンポジット)を調製する場合について順次説明する。
まず最初に、夫々秤量した混合した所定の組成の混合粉体から本発明のSiCセラミックス焼結体を調製する要領について説明する。焼結温度或るいはCNFの添加量の変化に伴うSiCセラミックス或いはCNF添加CNFナノコンポジットの諸特性については、実施例を用いて後に説明する。
図1及び図2は本発明に係るSiCセラミックスについて得られる諸特性を示す図表、図3は本発明のSiCセラミックスを製造するために用いる放電プラズマ焼結装置のシステム構成を示す概念図、図4は放電プラズマ焼結法により本発明のSiCセラミックスを調製するに当たっての工程図、図5は種々の組成の混合圧粉体をSPS法により加圧昇温した際における、混合圧粉体の温度及びZ軸方向の変位を示す図、図6及び図7はB−C系焼結助剤を添加した組成の混合圧粉体をSPS法により焼結した際における、SiCセラミックスの相対密度及び平均粒径並びに種々の機械的特性を示す図、図8はSiCセラミックスの高温曲げ強度を示す図、図9及び図10はCNFを添加して得たSiCナノコンポジットの相対密度及び平均粒径並びに種々の機械的特性を示す図である。
[第1実施形態]
はじめに、SPS法により本発明のSiCセラミックスを調製する要領に付き説明する。図4はSPS法により本発明のSiCセラミックスを調製するに当たっての工程図である。図中に記されている数値或いは焼結条件等は、次に説明する実施例1及び2で用いた数値であり、本発明はこれらに何ら限定されない。
はじめに、SPS法により本発明のSiCセラミックスを調製する要領に付き説明する。図4はSPS法により本発明のSiCセラミックスを調製するに当たっての工程図である。図中に記されている数値或いは焼結条件等は、次に説明する実施例1及び2で用いた数値であり、本発明はこれらに何ら限定されない。
まず、出発原料の秤量からスタートする(S1)、本実施形態では、出発原料は平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=1μmφ以下のアモルファスCより構成される。好ましくは、上記出発原料はSiとCの等モル混合粉体とされる。
さらに、必要に応じ、B−C系焼結助剤としてB及びCの混合物とからなる添加物を含めても良い。この添加物は、0.1mass%以上1.0mass%以下のBと1.0mass%以上10mass%以下のCとの組成からなることが好適である。
さらに、必要に応じ、B−C系焼結助剤としてB及びCの混合物とからなる添加物を含めても良い。この添加物は、0.1mass%以上1.0mass%以下のBと1.0mass%以上10mass%以下のCとの組成からなることが好適である。
これらの出発原料は、水又はアルコール中に溶解して湿式混合(S2)を行ったのち乾燥(S3)される。これにより、焼結対象となる混合粉体が得られる。
なお、第2実施形態及び実施例2として説明する通り、CNF強化SiCナノコンポジットを得る場合には、さらに適量のCNFが添加される。
なお、第2実施形態及び実施例2として説明する通り、CNF強化SiCナノコンポジットを得る場合には、さらに適量のCNFが添加される。
ステップS3で得られた焼結対象となる混合粉体は、必要に応じ圧縮成形(S4a)及び静水圧プレス(S4b)が行われた後、SPS法により加圧しながら加熱昇温される(S5)。
なお、SPS法は、
・焼結することが難しい材料の焼結が可能、
・焼結時間が短い、
・硬度等の機械的特性が向上する、
・焼結体の微細組織の制御が行いやすい、
・焼結できる材料範囲が広い
等の特徴を有する有用な手法である。
放電プラズマ焼結装置の概要に関しては図3に示す通りである。ここで、図3に示す通り、図4の1a〜1dの各原料からなる圧縮成形粉体Pは、真空チャンバー1内に設置された、カーボンよりなるモールド型6にセットされる。
・焼結することが難しい材料の焼結が可能、
・焼結時間が短い、
・硬度等の機械的特性が向上する、
・焼結体の微細組織の制御が行いやすい、
・焼結できる材料範囲が広い
等の特徴を有する有用な手法である。
放電プラズマ焼結装置の概要に関しては図3に示す通りである。ここで、図3に示す通り、図4の1a〜1dの各原料からなる圧縮成形粉体Pは、真空チャンバー1内に設置された、カーボンよりなるモールド型6にセットされる。
図3に示す放電プラズマ焼結装置10は、真空チャンバー1と、パルス電流発生器9と、一部真空チャンバー1内に設置され、パルス電流発生器9に夫々接続される上方及び下方の電極4,5と、上方及び下方の電極4,5を夫々押圧し、プランジャ7を介して圧縮成形粉体Pを加圧する加圧手段8と、モールド型6内にセットされた圧縮成形粉体Pに加圧手段8からの押圧力を伝達するプランジャ7と、から構成される。
本実施例では、モールド型6とプランジャ7はカーボンより構成される。真空チャンバー1と、電極4,5は、それぞれ水冷され得る。また、加圧手段8は、一例ではロードセルからなる。さらに、真空チャンバー1には、真空/空気/Arガスの雰囲気制御ユニット2が、導入管3を介して接続されており、内部の気圧等を自在に制御し得る様構成されている。
本実施例では、モールド型6とプランジャ7はカーボンより構成される。真空チャンバー1と、電極4,5は、それぞれ水冷され得る。また、加圧手段8は、一例ではロードセルからなる。さらに、真空チャンバー1には、真空/空気/Arガスの雰囲気制御ユニット2が、導入管3を介して接続されており、内部の気圧等を自在に制御し得る様構成されている。
上で説明した通り、SPS法は、一例では黒鉛型に材料を挿入して加圧しつつ、例えば10V程度の電圧と数百A以上の電流をパルス状に流すことによって対象物を焼結するものである。このとき、黒鉛型が加熱されるとともに、粉体粒子同士の接触部に放電プラズマが発生して焼結を促進するとされる。
本法をセラミックスの調製に適用すると、通常の電気炉加熱等に比べて200〜500℃も低い温度で、かつ数分〜数十分の短時間で焼結できる。さらに、互いの焼結性が良くない相が組み合わさったコンポジットの焼結にも適用できる。このように、本法は焼結組織のナノサイズ化やナノコンポジットの合成に有効な手法である。
本法をセラミックスの調製に適用すると、通常の電気炉加熱等に比べて200〜500℃も低い温度で、かつ数分〜数十分の短時間で焼結できる。さらに、互いの焼結性が良くない相が組み合わさったコンポジットの焼結にも適用できる。このように、本法は焼結組織のナノサイズ化やナノコンポジットの合成に有効な手法である。
上記SPS法による加圧及び加熱の条件は、混合粉体の量、質その他によっても変動するが、予め得られた上記混合粉体を、10−2Pa以下の略真空中で、10〜100MPaの圧力で加圧しながら、1700〜1900℃の温度、及び1〜60分の条件で加熱することが好ましい。
以上の工程から、予め準備したSiとCを主成分とする混合粉体から直接SiCを合成同時焼結することによって、本発明に係るSiCセラミックス焼結体を調製することができる。
本実施形態によれば、最終的に焼結体のβ−SiCとしての相対密度が90%以上のSiCセラミックスが得られる。得られたSiCセラミックスに係る機械的特性ついての評価(S6)については、後記実施例にて説明する。
[第2実施形態]
又以下では、さらに出発原料にCNFを適量添加することによって得られるCNF添加SiCナノコンポジットを調製する要領に付き説明する。工程図及び放電プラズマ焼結装置の概要に関しては、先に説明した図3及び図4に示す通りであり、詳細な説明はここでは省略する。
又以下では、さらに出発原料にCNFを適量添加することによって得られるCNF添加SiCナノコンポジットを調製する要領に付き説明する。工程図及び放電プラズマ焼結装置の概要に関しては、先に説明した図3及び図4に示す通りであり、詳細な説明はここでは省略する。
本実施形態では、出発原料である第1実施形態記載の粉体に、さらに、SiCに対して外割りで3〜15vol%のCNFを強化剤として添加する処理を行った。このとき、CNFについては、超音波ホモジナイザーその他の手段により水又はメタノール中にて分散処理を行った後(S2’)、第1実施形態記載の粉体に添加した。
次に、CNFを含む粉体を、ステップS2にて水又はアルコール中に溶解して湿式混合を行ったのち、乾燥(S3)することにより、焼結対象となる混合粉体を得た。
得られた混合粉体は、第1実施形態と同様に、必要に応じて圧縮成型(S4a)及び静水圧プレス(S4b)した後、SPS法を用いて合成同時焼結される(S5)。これにより、所望の焼結体が調製される。
次に、CNFを含む粉体を、ステップS2にて水又はアルコール中に溶解して湿式混合を行ったのち、乾燥(S3)することにより、焼結対象となる混合粉体を得た。
得られた混合粉体は、第1実施形態と同様に、必要に応じて圧縮成型(S4a)及び静水圧プレス(S4b)した後、SPS法を用いて合成同時焼結される(S5)。これにより、所望の焼結体が調製される。
このように、本実施形態によれば、カーボンナノファイバーを略均質に分散させた状態で含むSiCセラミックス焼結体(CNF添加SiCナノコンポジット)を得ることが出来る。
以下、一実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。実施例1ではSPS法により本発明のSiCセラミックスを実際に調製(焼結助剤を添加した場合も含む)した一例について説明し、実施例2では、さらに出発原料にCNFを適量添加し、これを同様にSPS法を用いて合成同時焼結することにより強化したSiCセラミックス(CNF添加SiCナノコンポジット)を実際に調製した一例について説明する。
ここで、図1はSPS法を用い、種々の焼結温度の下で得られる本発明のSiCセラミックスに係る諸特性を示す図表である。実施例1の解説で更に用いる図3〜図8の説明については前記の通りである。
ここで、図1はSPS法を用い、種々の焼結温度の下で得られる本発明のSiCセラミックスに係る諸特性を示す図表である。実施例1の解説で更に用いる図3〜図8の説明については前記の通りである。
[単一相SiCセラミックスの合成同時焼結と機械約特性]
上記した通り、SiCは共有性の高い結合を持つ材料で理論密度に焼結させることは難しく、これまでより高密度で機械的特性の優れた焼結体の作製を目指して多種多様な焼結方法の改良が行われてきた。
本実施例では、SiとCの等モル混合粉体に、0.2mass%Bと2.0mass%Cを添加し、SPS法を用いて、合成同時焼結により緻密な単一相SiCセラミックスを作製することを試み、その生成過程並びに機械的特性について評価を行った一例につき説明する。比較として、無焼結助剤焼結体も調製した。
上記した通り、SiCは共有性の高い結合を持つ材料で理論密度に焼結させることは難しく、これまでより高密度で機械的特性の優れた焼結体の作製を目指して多種多様な焼結方法の改良が行われてきた。
本実施例では、SiとCの等モル混合粉体に、0.2mass%Bと2.0mass%Cを添加し、SPS法を用いて、合成同時焼結により緻密な単一相SiCセラミックスを作製することを試み、その生成過程並びに機械的特性について評価を行った一例につき説明する。比較として、無焼結助剤焼結体も調製した。
[粉体及び焼結体の調製]
はじめに、出発原料として、Si(高純度化学、純度≧99%、平均粒径Ps〜2μmφ)、減圧下で脱気処理(800℃−2h)したアモルファスC(三菱化学、99%、Ps〜30nmφ)、アモルファスB(H.C.Starck-V Tech Ltd,〜96%,Ps〜30nmφ)を使用した(図4の1a〜1c)。
はじめに、出発原料として、Si(高純度化学、純度≧99%、平均粒径Ps〜2μmφ)、減圧下で脱気処理(800℃−2h)したアモルファスC(三菱化学、99%、Ps〜30nmφ)、アモルファスB(H.C.Starck-V Tech Ltd,〜96%,Ps〜30nmφ)を使用した(図4の1a〜1c)。
これらの原料を、Si/C=1:1モルとし、さらに、SiCに対してB−C系焼結助剤として最適な0.2mass%Bと2.0mass%Cを添加することによって得た組成の混合粉体を、メタノール中に溶解し、そして遊星ボールミル(ジルコニアボール(2mmφ))を用いて90min湿式混合した(図4のS1,S2)。
次に、得られた混合粉体を室温で乾燥後、一軸金型成形(98MPa)、静水圧プレス処理(294MPa)してから、放電プラズマ焼結装置(住友石炭鉱業,SPS−510A)内に設置したカーボン製モールド(40φ−15φ−40hmm)内に充填した(図4のS3,S4a、S4b)。
その後、真空中(〜10−2Pa)一軸加圧(40MPa)しながらDCパルス電流(ON/OFF=12:2)を流し、昇温速度100℃/min,1700〜1900℃の温度範囲で10min保持後、降温速度〜50℃/minの条件で焼結した(図4のS5)。
なおここで、図3のモールド6に外部より、混合圧粉体Pから〜5mmの位置まで〜3mmφの孔を開け、その孔底部の温度を単色温度計を用いて測定し、また、加圧昇温中の圧粉体の加圧軸(Z−軸)方向の収縮量を測定した。さらに、昇温中の試料を急冷して取り出し、X線回折(XRD)による生成相の同定、および微細構造のSEM観察を行った。
なおここで、図3のモールド6に外部より、混合圧粉体Pから〜5mmの位置まで〜3mmφの孔を開け、その孔底部の温度を単色温度計を用いて測定し、また、加圧昇温中の圧粉体の加圧軸(Z−軸)方向の収縮量を測定した。さらに、昇温中の試料を急冷して取り出し、X線回折(XRD)による生成相の同定、および微細構造のSEM観察を行った。
[粉体及び焼結体の評価]
得られた焼結体についてSEM写真によりその表面を観察したところ、組成i)Si/Cのみ,及びii)Si/C+(B&C)の混合圧粉体を1800℃で熱処理して得られたセラミックスに関し、i)Si/Cのみの混合粉体からは粒子の粗大化が起こって緻密化しなかったが、ii)Si/C+(B&C)組成では焼結助剤効果(B&C)により高密度に焼結した。
得られた焼結体についてSEM写真によりその表面を観察したところ、組成i)Si/Cのみ,及びii)Si/C+(B&C)の混合圧粉体を1800℃で熱処理して得られたセラミックスに関し、i)Si/Cのみの混合粉体からは粒子の粗大化が起こって緻密化しなかったが、ii)Si/C+(B&C)組成では焼結助剤効果(B&C)により高密度に焼結した。
次に、組成i)Si/C(成形嵩密度72.9%)、ii)Si/C+(B&C)(成形嵩密度67.1%)の混合圧粉体を室温(R.T.)から1800℃まで加圧昇温する際のZ軸の変位を図5(a),(b)に、温度を(d)に示す。
上記i)、ii)何れの組成のものに関しても、〜680℃付近から圧粉体の膨張が始まり、1100〜1200℃にかけては急激な収縮が起きている。また、図5(d)の曲線にもこの温度付近で、試料の発熱によるプログラムされた昇温速度からの偏り(温度上昇)が認められる。
上記i)、ii)何れの組成のものに関しても、〜680℃付近から圧粉体の膨張が始まり、1100〜1200℃にかけては急激な収縮が起きている。また、図5(d)の曲線にもこの温度付近で、試料の発熱によるプログラムされた昇温速度からの偏り(温度上昇)が認められる。
また、ii)Si/C+(B&C)組成に関し、昇温時〜1000℃で採取した試料は、XRD解析の結果混合粉体であったが、〜1100℃に加熱した試料からはβ−SiCの生成が確認され、〜1200℃でほぼ完全にβ−SiCに転換していた。
さらに前述の収縮が、Si+C→β−SiCの生成時の固有体積減少(ΔV/V=−33%)に対応するので、これら一連の現象はSPS加熱昇温時1100〜1200℃という低温度でSi+C→βSiCの自己燃焼合成(SHS)が起こっていると推定される。
多くの高融点無機化合物は生成時に発熱反応を示すが、生成熱が比較的低いSiC(生成熱:69kJ/mol)の場合はSHSが励起されても継続せず、SiCへの転換が不完全になりやすいが、SPSプロセスでは、加熱と同時に混合圧粉体の粒子間にDC大電流のON/OFFパルスが誘導されるので、持続的にSHSが生じると考えられる。この混合粉体からのβ−SiCの直接生成は、通常のホットプレスではこの様な低温では生成しない。
さらに前述の収縮が、Si+C→β−SiCの生成時の固有体積減少(ΔV/V=−33%)に対応するので、これら一連の現象はSPS加熱昇温時1100〜1200℃という低温度でSi+C→βSiCの自己燃焼合成(SHS)が起こっていると推定される。
多くの高融点無機化合物は生成時に発熱反応を示すが、生成熱が比較的低いSiC(生成熱:69kJ/mol)の場合はSHSが励起されても継続せず、SiCへの転換が不完全になりやすいが、SPSプロセスでは、加熱と同時に混合圧粉体の粒子間にDC大電流のON/OFFパルスが誘導されるので、持続的にSHSが生じると考えられる。この混合粉体からのβ−SiCの直接生成は、通常のホットプレスではこの様な低温では生成しない。
[焼結体の微細構造]
図1に、放電プラズマ焼結法を用い、種々の焼結温度の下で得られる本発明のSiCセラミックスに係る諸特性を示す図表を示す。図1は、組成ii)Si/C+(B&C)の混合圧粉体を1700〜1900℃の温度範囲でSPS処理して得られたSiCセラミックスの相対密度と機械的特性と平均粒子径Gsの温度変化を図表に纏めたものである。
また、図6に、上記ii)に係るB−C系焼結助剤を添加した組成の混合圧粉体をSPS法により焼結した際における、SiCセラミックスの相対密度及び平均粒径の変化をグラフ化して示す。図6の(a)が相対密度の変化を、(b)が平均粒径の変化を示している。
図1に、放電プラズマ焼結法を用い、種々の焼結温度の下で得られる本発明のSiCセラミックスに係る諸特性を示す図表を示す。図1は、組成ii)Si/C+(B&C)の混合圧粉体を1700〜1900℃の温度範囲でSPS処理して得られたSiCセラミックスの相対密度と機械的特性と平均粒子径Gsの温度変化を図表に纏めたものである。
また、図6に、上記ii)に係るB−C系焼結助剤を添加した組成の混合圧粉体をSPS法により焼結した際における、SiCセラミックスの相対密度及び平均粒径の変化をグラフ化して示す。図6の(a)が相対密度の変化を、(b)が平均粒径の変化を示している。
まず、各温度(1700℃、1750℃、1800℃、1850℃、1900℃)における焼結体の平均粒子径Gsを、焼結体破面のSEM写真からインターセプト法により求めた結果につき説明する。焼結体の平均粒子径Gsは、図1及び図6(b)に示す通り、温度上昇に伴い1.8μmから5.8μmまで増加した。
相対密度に関して順に説明すると、破面のSEM写真より、1700℃の温度で焼結した試料の微細組織には、SiC粒子の粒成長は認められず、連結した大きな空洞(Voids)が多数観察された。そのため、図1及び図6(a)に示す通り、焼結体の相対密度は〜80%に留まっている。
しかし、SPS温度が1750℃に達すると微細組織は大幅に変化し、結晶粒界にのみ気孔が存在する高密度で均質な組織が観察され、図1及び図6(a)に示す通り、1800℃では、相対密度が〜95%以上になり、1900℃では、96%に達した。
このように、ii)Si/C+(B&C)組成に関し、SPS(1800℃/40MPa/10min)処理して得られた焼結体のβ−SiCとしての相対密度は95%に達した(焼結温度1800℃)。
比較のため、市販のβ−SiCの微粉末および組成i)Si/Cの混合物(焼結助剤無し)を同一条件下でSPS焼結(1800℃/40MPa/10min)するとその相対密度は、それぞれ60%弱と75%であった。このことからも、焼結助剤の有用性が窺える。
比較のため、市販のβ−SiCの微粉末および組成i)Si/Cの混合物(焼結助剤無し)を同一条件下でSPS焼結(1800℃/40MPa/10min)するとその相対密度は、それぞれ60%弱と75%であった。このことからも、焼結助剤の有用性が窺える。
[焼結体の常温での機械的特性]
図7(a)に3点曲げ強度σb、(b)にビッカース硬度Hvおよび(c)に破壊靭性値KICの焼結温度依存性を示す。データは測定試料数10個の平均値を示している。セラミックスの組成は上記同様、ii)Si/C+(B&C)である。これらの機械的特性値は、図1にも登載している。
図7(a)に3点曲げ強度σb、(b)にビッカース硬度Hvおよび(c)に破壊靭性値KICの焼結温度依存性を示す。データは測定試料数10個の平均値を示している。セラミックスの組成は上記同様、ii)Si/C+(B&C)である。これらの機械的特性値は、図1にも登載している。
本実施例で得られたSiCセラミックスのビッカース硬度Hvは、図7(b)に示す様に、1750℃焼結試料の22.7GPaから温度の上昇とともに緩やかに増加し、1900℃焼結体で最高値29.6GPaを示した。この温度依存性は、図6(a)に示した相対密度の増加傾向と概略一致する。このHvの最高値は、従来報告されている値よりも格段に向上している。
また、曲げ強度σbと破壊靭性値KICについては、それぞれ1800℃焼結体で最高値560MPa、5.6MPa・m1/2を示した。
また、曲げ強度σbと破壊靭性値KICについては、それぞれ1800℃焼結体で最高値560MPa、5.6MPa・m1/2を示した。
このように、本実施例では1800℃で作製されたSiCセラミックスが最も高い機械的特性、すなわち、曲げ強度σb(560MPa)、ビッカース硬度Hv(27.2GPa)および破壊靭性値KIC(5.6MPa・m1/2)を示すことが明らかとなった。
なお、本実施例にて得られたSiCセラミックスの高温強度特性に関しては、実施例2の項にて図8を用いて纏めて説明する。
なお、本実施例にて得られたSiCセラミックスの高温強度特性に関しては、実施例2の項にて図8を用いて纏めて説明する。
又以下では、より優れた特性を実現するために、上記手法にて作製するSiCにさらに、カーボンナノファイバー(CNF)を添加してSiCナノコンポジットを合成同時焼結によって得る実施例につき説明する。
ここで、図2はCNF添加量の多寡に応じたSiCナノコンポジットの諸特性の変化を示す図表である。)実施例2の解説で更に用いる図3〜5及び図8〜10の説明については上記した通りである。
ここで、図2はCNF添加量の多寡に応じたSiCナノコンポジットの諸特性の変化を示す図表である。)実施例2の解説で更に用いる図3〜5及び図8〜10の説明については上記した通りである。
先に説明した通り、近年、セラミックスを種々の炭素繊維やセラミックス繊維で強化してセラミックス基複合材料(CMC)を作製し、高温環境下での破局的な破壊を防止する研究が行われている。一方、特異な物性を示すカーボンナノチューブ(CNT)の研究開発の延長上に見い出されたカーボンナノファイバー(CNF)は、優れた物理的性質・機械的強度を示すことから、ナノテクノロジーの中心材料の一つとして注目を集めているが、CNFの分散性の悪さやマトリックス界面での結合力の制御が困難であるため、CNFを添加分散させたCMCを得ることも、これまで実現されていなかった。
本実施例では、SiとCの等モル混合粉体に0.2mass%Bと2.0mass%Cを添加し、SPSを用いて、合成同時焼結により緻密なCNF強化SiC複合材料を作製することを試みた。以下では、その生成過程並びに機械的特性について説明する。
比較例は、無焼結助剤焼結体、及び上記実施例1に係るCNF無添加焼結体とする。
比較例は、無焼結助剤焼結体、及び上記実施例1に係るCNF無添加焼結体とする。
[粉体及び焼結体の調製]
本実施例では、出発原料として、実施例1に記載の粉体に、更に強化材のCNF(VGCF−H,昭和電工,純度99%,直径≦150nmφ,長さ4〜5μml)を追加している。CNFの添加量は3〜15vol%とすることが好ましい。本実施例では、10vol%をSiCに対して外割りで添加した。
本実施例では、出発原料として、実施例1に記載の粉体に、更に強化材のCNF(VGCF−H,昭和電工,純度99%,直径≦150nmφ,長さ4〜5μml)を追加している。CNFの添加量は3〜15vol%とすることが好ましい。本実施例では、10vol%をSiCに対して外割りで添加した。
まず、CNFをメタノール中で超音波ホモジナイザー(周波数20kHz、出力300W)を用いて15min分散処理を行う。その後、実施例1に係る出発原料に相当するSi/C+(B&C)の混合粉に上記処理を行ったCNFを3〜15vol%添加し、同様に湿式混合した。
これらの混合粉体を、実施例1と同様にSPS法を用いて、昇温速度100℃/min、1700〜1900℃の温度範囲で10min保持後、降温速度〜50℃/minの条件で焼結した。
これらの混合粉体を、実施例1と同様にSPS法を用いて、昇温速度100℃/min、1700〜1900℃の温度範囲で10min保持後、降温速度〜50℃/minの条件で焼結した。
[粉体及び焼結体の評価]
得られたSi/C+(B+C)+10vol%CNF組成の焼結体破面のSEM写真から、CNFはナノ形状、構造を維持しながら良好に分散した状態で緻密化(相対密度:95%)している様子が確認された。なお、一般に、繊維強化セラミックスの考え方として、繊維を複合させた時、繊維とマトリックスがその界面では強く結合し、繊維は構造を維持することが望ましいと考えられる。
また、XRD解析結果からSiCとCNFの回折ピークのみ観察され、他の生成物は認められなかった。
得られたSi/C+(B+C)+10vol%CNF組成の焼結体破面のSEM写真から、CNFはナノ形状、構造を維持しながら良好に分散した状態で緻密化(相対密度:95%)している様子が確認された。なお、一般に、繊維強化セラミックスの考え方として、繊維を複合させた時、繊維とマトリックスがその界面では強く結合し、繊維は構造を維持することが望ましいと考えられる。
また、XRD解析結果からSiCとCNFの回折ピークのみ観察され、他の生成物は認められなかった。
また、図5(c)に、iii)Si/C+(B&C)+10vol%CNF(成形嵩密度68.9%)の混合圧粉体を室温(R.T.)から1800℃まで加圧昇温した際のZ軸の変位を示す。
上記実施例1の場合と同様、本実施例においても、〜680℃付近から圧粉体の膨張が始まり、1100〜1200℃にかけては急激な収縮が起きている。
したがって、本実施例の場合も、Si+C→β−SiCの生成時の固有体積減少(ΔV/V=−33%)に相当する収縮が1100〜1200℃にかけて起こっているものと考えられ、実施例1同様、加熱昇温時1100〜1200℃という低温度でSi+C→βSiCの自己燃焼合成(SHS)が起こっているものと推定される。
上記実施例1の場合と同様、本実施例においても、〜680℃付近から圧粉体の膨張が始まり、1100〜1200℃にかけては急激な収縮が起きている。
したがって、本実施例の場合も、Si+C→β−SiCの生成時の固有体積減少(ΔV/V=−33%)に相当する収縮が1100〜1200℃にかけて起こっているものと考えられ、実施例1同様、加熱昇温時1100〜1200℃という低温度でSi+C→βSiCの自己燃焼合成(SHS)が起こっているものと推定される。
[焼結体の機械的特性]
図2に、CNF添加量の多寡に応じたSiCナノコンポジットの諸特性の変化を示す図表を示す。同様に、図9及び10に、CNF添加量の多寡に応じたSiCナノコンポジットの相対密度、平均粒径、及び種々の機械的特性の変化をグラフ化して示す。
図2に、CNF添加量の多寡に応じたSiCナノコンポジットの諸特性の変化を示す図表を示す。同様に、図9及び10に、CNF添加量の多寡に応じたSiCナノコンポジットの相対密度、平均粒径、及び種々の機械的特性の変化をグラフ化して示す。
はじめに、図1及び図2に示す通り、ii)Si/C+(B&C)混合粉体をSPS(1800℃/40MPa/10min)処理して得られた、先の実施例1に係る単一相SiCセラミックスの室温での機械的特性は、3点曲げ強度σb=560MPa、荷重19.8N−15sで測定したビッカース硬度Hv=27GPa、IF法で評価した破壊靭性値KIC=5.6MPa・m1/2、平均結晶粒径Gsは4.0μmであった。
その一方、本実施例では、図2、9及び10に示す通り、Si/C+(B&C)混合粉体に対するCNF添加量を変えることで機械的特性等も変化し、iii)CNFをSi/C+(B&C)に3〜15vol%添加した複合体の室温での曲げ強度σbは、x=10vol%の時最高値(720MPa)を示した。このように、CNFを添加した場合、常温でも約30%の曲げ強度向上効果が得られる。
この理由は、CNFが均一に分散することで、SiC単体に比べて粒成長が抑制されて微細(Gs〜1.4μm)かつ緻密な組織が実現できたこと、さらに曲げ強度測定時にCNFの引っ張り強度が大きい(〜2.20GPa)ため、複合体が破断する時に応力をCNFが負担したこと等によるものと考えられる。
この理由は、CNFが均一に分散することで、SiC単体に比べて粒成長が抑制されて微細(Gs〜1.4μm)かつ緻密な組織が実現できたこと、さらに曲げ強度測定時にCNFの引っ張り強度が大きい(〜2.20GPa)ため、複合体が破断する時に応力をCNFが負担したこと等によるものと考えられる。
[焼結体の高温強度特性]
また高温曲げ強度は、10vol%CNF添加複合材料と単相SiCセラミックスを比較した。図8に各試料の3点曲げ強度σbの温度依存性を示す。図8の(a)は単相SiCセラミックス、(b)は10vol%CNF添加複合材料に関する特性である。単相SiCセラミックスは、B−C系焼結助剤を添加したii)の組成に係るものである。
単相SiCセラミックスは1200℃までほぼ一定の強度(σb〜560MPa)を示したが、CNF添加量複合材料のσbは上昇傾向を示し、1200℃で890MPaの値が得られ、CNF添加による高温強度の向上(約60%)が確認された。
また高温曲げ強度は、10vol%CNF添加複合材料と単相SiCセラミックスを比較した。図8に各試料の3点曲げ強度σbの温度依存性を示す。図8の(a)は単相SiCセラミックス、(b)は10vol%CNF添加複合材料に関する特性である。単相SiCセラミックスは、B−C系焼結助剤を添加したii)の組成に係るものである。
単相SiCセラミックスは1200℃までほぼ一定の強度(σb〜560MPa)を示したが、CNF添加量複合材料のσbは上昇傾向を示し、1200℃で890MPaの値が得られ、CNF添加による高温強度の向上(約60%)が確認された。
[変形例]
以上、本発明を実施例その他により詳細に説明したが、本発明は上記各例記載の構成及び条件に何ら限定されず、種々の変形が可能である。
以上、本発明を実施例その他により詳細に説明したが、本発明は上記各例記載の構成及び条件に何ら限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記各例では、SiとCとからなる出発物質に加える添加物としてB−C系焼結助剤を用いたが、その他、公知の焼結助剤を添加しても構わない。
また、湿式混合を行うに当たり、上記各例ではメタノールを用いたが、その他のアルコール或いは水を用いても構わない。
さらに、上記各例では、出発原料をSiとCの等モル混合粉体としたが、SiとCの比率もこれに限定されない。
また、湿式混合を行うに当たり、上記各例ではメタノールを用いたが、その他のアルコール或いは水を用いても構わない。
さらに、上記各例では、出発原料をSiとCの等モル混合粉体としたが、SiとCの比率もこれに限定されない。
上記各例では、放電プラズマ法によりSiCセラミックスを得るに当たり、一軸金型成形により混合粉を加圧成形することによって成形体を得ていたが、成形体の形成手段は一軸金型成形に特に限定されない。
その他、各種原料の平均粒径や、放電プラズマ焼結を行う際の雰囲気、圧力、温度、電流、その他のパラメータに関しては、各例で挙げたものに何ら限定されない。
このように、本発明は上記実施形態等に記載の構成に限定されるものではなく、当業者であれば、以上に開示された基本的技術思想及び教示に基づき、種々の変形例を想到出来る事は自明である。
以上に説明したとおり、本願発明は、より生産性が高く、更に常温及び高温環境下における機械的特性に優れたSiCセラミックス及びその製造方法を提供する新規かつ有用なるものであることが明らかである。
P 圧縮成形粉体
1a〜1d 原料
1 真空チャンバー
2 雰囲気制御ユニット
3 導入管
4 電極
5 電極
6 モールド型
7 プランジャ
8 加圧手段
9 パルス電流発生器
10 放電プラズマ焼結装置
1a〜1d 原料
1 真空チャンバー
2 雰囲気制御ユニット
3 導入管
4 電極
5 電極
6 モールド型
7 プランジャ
8 加圧手段
9 パルス電流発生器
10 放電プラズマ焼結装置
Claims (10)
- SiCセラミックスであって、
平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=1μmφ以下のアモルファスCからなる出発原料より構成され、
焼結体のβ−SiCとしての相対密度が90%以上であることを特徴とするSiCセラミックス。 - さらに、B−C系焼結助剤としてB及びCの混合物とからなる添加物を含むことを特徴とする請求項1に記載のSiCセラミックス。
- 前記添加物が0.1mass%以上1.0mass%以下のBと1.0mass%以上10mass%以下のCとの組成からなることを特徴とする請求項2に記載のSiCセラミックス。
- さらに、前記焼結体中にカーボンナノファイバーを略均質に分散させた状態で含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のSiCセラミックス。
- 前記カーボンナノファイバーを、3〜15vol%、SiCに対して外割りで含むことを特徴とする請求項4に記載のSiCセラミックス。
- 前記SiCセラミックスは、原料となる混合粉体を、放電プラズマ焼結法を用いて合成同時焼結することにより調製されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のSiCセラミックス。
- SiCセラミックスを製造するための方法であって、
平均粒径Ps=10μmφ以下のSiと、平均粒径Ps=1μmφ以下のアモルファスCからなる出発原料を秤量して準備する工程と、
前記出発原料を水又はアルコール中に溶解して湿式混合を行ったのち乾燥することにより混合粉を得る工程と、
さらに、前記混合粉を放電プラズマ焼結法により加圧しながら加熱昇温し、前記混合粉から直接SiCを合成同時焼結することによって所望のSiCセラミックスを得る工程と、
を含むことを特徴とするSiCセラミックスの製造方法。 - さらに、前記出発物質に、0.1mass%以上1.0mass%以下のBと1.0mass%以上10mass%以下のCとの組成からなるB−C系焼結助剤を添加し、
これらを水又はアルコール中に溶解して前記湿式混合を行ったのち乾燥することにより前記混合粉を得る工程を含むことを特徴とする請求項7に記載のSiCセラミックスの製造方法。 - さらに、SiCに対して外割りで3〜15vol%のカーボンナノファイバーを、水又はメタノール中にて分散処理を行った後、前記出発物質及び/又は前記B−C系焼結助剤に添加し、
これらを水又はアルコール中に溶解して前記湿式混合を行ったのち乾燥することにより前記混合粉を得る工程を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載のSiCセラミックスの製造方法。 - 前記放電プラズマ焼結法による加圧及び加熱が、前記混合粉を、10−2Pa以下の略真空中で、10〜100MPaの圧力で加圧しながら、1700〜1900℃の温度、及び1〜60分の条件で加熱する工程からなることを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載のSiCセラミックスの製造方法。
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JP2006152333A Pending JP2007320802A (ja) | 2006-05-31 | 2006-05-31 | SiCセラミックス及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2007320802A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2006
- 2006-05-31 JP JP2006152333A patent/JP2007320802A/ja active Pending
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