JP2007320699A - 扁平糸条パッケージの製造方法および製造装置 - Google Patents

扁平糸条パッケージの製造方法および製造装置 Download PDF

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孝之 桐山
Norihito Maki
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【課題】フィラメント数が多くトウ幅が広い扁平糸条であっても、安定したトウ幅に規制でき、撚りの少ない状態で巻き上げ可能な扁平糸条パッケージの製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】ガイドローラーとして、平ローラーと、溝底部の曲率半径Rが5〜15mmのつつみ状ローラーとを、回転軸が実質的に平行となる状態で、先に平ローラーが接触するように使用し、前記平ローラー及び前記つつみ状ローラー間の扁平糸条の長さAが50〜150mm、かつ前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーにおける扁平糸条の抱き角α及びβがいずれも120°以上180°以下となるように両ローラーを配置し、扁平糸条を巻き取る。
【選択図】図1

Description

本発明は扁平糸条の扁平状態を常時維持したまま、パッケージ不良を発生することなく安定した扁平糸条パッケージを製造する製造方法および製造装置に関する。
炭素繊維は、航空宇宙素材、スポーツ、レジャー用素材、圧縮ガス容器などの工業用素材として極めて有用であり幅広い範囲で需要が伸びていくことが期待されている。炭素繊維、ガラス繊維などを補強繊維とする複合材料の分野においてはプリプレグや織物、引抜成型等、用途多様化に伴い、多様な分野で取り扱い性、加工性の容易さが求められている。
例えばプリプレグ用途においては、品位を損なわないように薄く開繊する必要があり、かつ長手方向のトウ幅の安定性が求められている。このためこれらの原材料となる補強繊維糸条においても従来のいわゆるロープ状に代わって、加工前から扁平状である扁平糸条が用いられるようになった。
かかる扁平糸条はその取り扱い性を考慮して一旦ボビンに巻き取りパッケージとしたものが多く使用されているが、このようなパッケージは巻き取り装置でボビンに巻き上げて得られる。その際、ボビン直前でボビンの幅方向にトラバースさせて巻き上げる方法は取られており、該巻き取りトラバース部へ安定して扁平糸条を案内するために、その走行上流側に少なくとも一つ以上のガイドローラーを介している。
しかしながら、該ガイドローラー上において扁平糸条の走行位置がローラー幅方向に変動する(以下、糸揺れと呼称)と、この変動が川下に伝播し、トラバース部での扁平糸条の走行位置が不安定となり、これがパッケージ端面に凹凸の発生するパッケージ不良を生じさせていることが分かった。そのため、該ガイドローラー上で走行位置を安定させて扁平糸条を走行させることが重要である。
繊維糸条の走行位置の安定化技術としては、ローラーに溝を設けることが広く知られている(例えば、特許文献1,2参照)。かかる溝ローラーでは、走行位置の安定化効果は高いものの、上記扁平糸条は複数の単繊維からなるため、溝形状等の条件によっては扁平糸条の端部に折れ、重なり、撚り混入といった扁平状態崩れが発生し、プリプレグ等の高次加工時のワレ、ギャップや厚みムラ等の品位不良や、織物加工時の空隙部発生により複合材料の強度が低下するといった問題があった。もちろん、溝幅を十分大きくする方法もあるが、限られた範囲で全く折れの発生しない幅を設定することは不可能である。
このため、ガイドローラー上での扁平糸条の扁平状態を常に保つために、ガイドローラー上の扁平糸条走行部をフラットにした平ローラーを使用することが考えられる。しかし、この場合には、複数の平ローラー同士をその走行面が平行になるように配列する必要があるが、ごく僅かの平行度のズレが糸走行位置の揺れに繋がるため、生産設備において複数の扁平糸条を全て安定化させて走行させることは不可能である。かといって、平ローラー数を減少させ平行度を合わせやすくしても、隣接する2つのローラー間距離、すなわち扁平糸条がフリーで走行する区間の距離が大きくなるため、糸揺れが大きくなり、巻き取り走行位置が変動してしまう。その結果、前記のとおり、パッケージ不良を生じるばかりか、ガイドローラーの主に幅などの仕様によっては、該ローラーから扁平糸条が脱落して操業トラブルが発生することがある。
また、この脱落防止対策としてツバなどを設置したとしても、ツバに揺れた扁平糸条が接触し、前記、溝ローラーの状況と同様に扁平糸条の端部に折れ、重なり、撚り混入といった扁平状態崩れが発生してしまう等の問題点がある。
このような平ローラー上の走行位置を安定化させる技術としては、コームガイドなどの規制物を用いることが広く知られている(例えば、特許文献3参照)。しかし、かかるコームガイドなどの規制物を用いて扁平糸条を走行させる場合には、扁平糸条の端部が規制物に接触してしまい、接触部で扁平糸条の端部に折れ、重なり、撚り混入といった扁平状態崩れが発生してしまい、さらには、規制物との接触摩擦による擦過によって毛羽や単糸切れが発生するといった問題があった。
また、2つのガイドローラーを使用し、それらを、回転軸の角度差45〜135°かつ両ローラー軸間の最短距離を所定範囲に調整する方法が知られている(特許文献4)。
一方、最近炭素繊維の利用は建築、土木、自動車、エネルギー、コンパウンド等の一般産業用途にまで使用されるようになり、そのため、高強度・高弾性率でより安価な生産性に優れたフィラメント数の多い繊維束が強く求められている。フィラメント数の多い炭素繊維束は、その量のためにトウ幅が広がる傾向があるが、複合材料の強度発現性の観点から、扁平糸条であってもトウ幅、厚みを制御する必要性があった。しかし、炭素繊維製造工程中は、製造する炭素繊維束の強度を発現させるため、トウ幅の広い状態で工程を通過させる必要性があった。
特開2003−041449号公報 特開2001−214325号公報 特開2002−242029号公報 特開2005−247582号公報
しかし、上記の技術では、特にフィラメント数が多くトウ幅が広い扁平糸条を巻き上げる場合には、その性能は必ずしも十分ではなかった。
本発明の目的は、上記従来の問題を解消し、フィラメント数が多くトウ幅が広い扁平糸条であっても、安定したトウ幅に規制でき、撚りの少ない状態で巻き上げ可能な扁平糸条パッケージの製造方法および製造装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明は以下の手段を採用する。
(1)扁平糸条を、ガイドローラーを介して巻き取る扁平糸条パッケージの製造方法であって、
前記ガイドローラーとして、平ローラーと、溝底部の曲率半径Rが5〜15mmのつつみ状ローラーとを、回転軸が実質的に平行となる状態で、先に平ローラーが接触するように使用し、
前記平ローラー及び前記つつみ状ローラー間の扁平糸条の長さAが50〜150mm、かつ前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーにおける扁平糸条の抱き角α及びβがいずれも120°以上180°以下となる条件で、前記扁平糸条を巻き取る扁平糸条パッケージの製造方法。
(2)扁平糸条を、ガイドローラーを介して巻き取る扁平糸条パッケージの製造装置であって、
前記ガイドローラーとして、平ローラーと、溝底部の曲率半径Rが5〜15mmのつつみ状ローラーとを、回転軸が実質的に平行となる状態で具備し、
前記扁平糸条を巻き取っている状態において、前記平ローラー及び前記つつみ状ローラー間の扁平糸条の長さAが50〜150mm、かつ前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーにおける扁平糸条の抱き角α及びβがいずれも120°以上180°以下となるように、前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーが配置されている扁平糸条パッケージの製造装置。
本発明によれば、フィラメント数が多くトウ幅が広い扁平糸条であっても、安定したトウ幅に規制でき、撚りの少ない状態で巻き上げ可能な扁平糸条パッケージの製造方法および製造装置を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面等に基づき、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明の方法により扁平糸条パッケージを製造する装置の概略を示し、扁平糸条3を第1ガイドローラー1及び第2ガイドローラー2を介して巻き取る状態を、両ローラーの回転軸方向から見た図である。このように、本発明では、扁平糸条3を、2つのガイドローラー1及び2を介して巻き取ることで、扁平糸条パッケージを製造する。
本発明は、各種の扁平糸条について適用できるが、中でも、扁平状に巻き取っておくことが特に有益な補強繊維糸条、すなわち、ガラス繊維糸条、アラミド繊維糸条、炭素繊維糸条、黒鉛化繊維糸条に好適に使用できる。特に、炭素繊維糸条や黒鉛化繊維糸条に好適に使用できる。また、1000〜100000本の単繊維からなる、トウ幅が1〜25mmの扁平糸条の場合に好適である。特に、単繊維数の多い扁平糸条でもよく、例えば48000〜100000本の単繊維からなる、トウ幅が10〜25mmの扁平糸条の場合にも好適である。
第1ガイドローラーとしては、平ローラーを使用する。第1ガイドローラーの材質としては、走行させる扁平糸条の張力に対して十分な強度が保証されるものであればよく、炭素鋼、ステンレス鋼、セラミックス、アルミニウムなどが好ましく用いられる。第1ガイドローラーの外径及び幅は、走行させる扁平糸条のトウ幅を考慮して適宜設定することができ、例えば、外径を30〜80mm、幅を30〜100mmとすることができる。走行させる扁平糸条の脱落防止のために、ツバなどを設置することが好ましい。
第2ガイドローラーとしては、つつみ状ローラーを使用する。すなわち、走行位置を規制可能な溝が形成されているローラーを使用する。ローラーに形成されている溝の形状は、例えば、V型、U型、Y型、H型等が挙げられる。図2には、V型の溝が形成されている第2ガイドローラーを、回転軸方向に垂直な方向から見た図である。ただし、走行させる扁平糸条の工程通過性、巻き取り時及び開繊時の扁平糸条のトウ幅安定性、撚り防止の観点から、溝底部の曲率半径Rが5〜15mmのものを用いる。この溝底部の曲率半径Rとは、ローラーの回転軸に垂直な方向からローラーを投影したときの図(図2)における溝底部の曲率半径Rを意味する。この曲率半径Rは、9〜11mmであることが好ましい。第2ガイドローラーの材質としては、走行させる扁平糸条の張力に対して十分な強度が保証されるものであればよく、炭素鋼、ステンレス鋼、セラミックス、アルミニウムなどが好ましく用いられる。
第2ガイドローラーの内径5及び外径6(図2)は、走行させる扁平糸条のトウ幅を考慮して適宜設定することができ、例えば、内径を15〜30mm、外径を30〜50mmとすることができる。第2ガイドローラーの幅4(図2)は、巻き取り時及び開繊時の扁平糸条のトウ幅安定性の観点、及び生産設備で隣接した巻き取り機で巻き取る必要があるために、30mmを超えない範囲で選択することが好ましく、20〜30mmがより好ましい。
このような第1ガイドローラー及び第2ガイドローラーは、回転軸が実質的に平行となる状態で、先に平ローラーが扁平糸条と接触するように配置される。また、扁平糸条を巻き取っている状態において、第1ガイドローラー及び第2ガイドローラー間の扁平糸条の長さAが50〜150mm、かつ第1ガイドローラー及び第2ガイドローラーにおける扁平糸条の抱き角α及びβがいずれも120°以上180°以下となるように配置される。
ここで、第1ガイドローラー及び第2ガイドローラー間の扁平糸条の長さAは、両ローラーとも接触していない両ローラー間の扁平糸条の長さを意味する(図1参照)。この長さAは、巻き取り時の扁平糸条のトウ幅安定性の観点からはできるだけ小さい方が好ましく、また両ローラーの外径の大きさ及び生産設備への影響があるため、100mmよりも小さい方が好ましい。
また、抱き角とは、扁平糸条がガイドローラーに接触している部分の中心角を意味する(図1参照)。抱き角α及びβは、撚りの発生防止、巻き取り時の扁平糸条のトウ幅安定性の観点から、各々独立して120°以上180°以下が好ましい。抱き角α及びβは、各ガイドローラーによりトウ幅を効果的に制御する観点から、各々独立して150°以上180°未満が好ましい。抱き角α及びβは、同じであっても異なっていてもよい。
扁平糸条は、第1ガイドローラー及び第2ガイドローラーを通過するが、その際の両ローラーの回転速度は、扁平糸条とローラーとの接触摩擦による擦過を防止するために、扁平糸条の走行速度と同一の周速度で回転することが好ましい。ただし、その回転方法は、駆動方式でもフリー方式でも問題ない。扁平糸条の走行速度より低速の周速度でガイドローラーが回転した場合、扁平糸条が擦過したり、扁平糸条表面の油剤がローラーに転写し巻付きが発生したりする場合がある。扁平糸条の走行速度より高速の周速度でガイドローラーが回転した場合は、扁平糸条に過張力がかかり毛羽が発生しやすくなる。
扁平糸条は、このような第1ガイドローラー及び第2ガイドローラーを介して巻き取られ、扁平糸条パッケージとなる。第1ガイドローラーと第2ガイドローラーとの間には他のローラーを介さない方が好ましい。扁平糸条を巻き取るにあたっては、第2ガイドローラーを通過した扁平糸条を、トラバース部を介し行うことが好ましい。
このように制御された扁平糸条は、巻き取られる段階で撚りを有していないことが好ましい。ここで、「撚りを有していない」とは、扁平糸条に撚りが全くないか、扁平糸条1m当たりの撚りが0.4ターン以下であることを意味する。また、巻き取られる扁平糸条のトウ幅の変動率は、10%以内であることが好ましい。変動率は後述の実施例で定義している。
また、巻き取られて得られた扁平糸条パッケージから、2kgの張力をかけた状態で開繊した扁平糸条のトウ幅の変動率は、5%以下であることが好ましい。変動率は後述の実施例で定義している。
このような本発明によれば、フィラメント数が多く、トウ幅が広い扁平糸条であっても安定したトウ幅に規制でき、撚りの少ない状態で巻き上げ可能となる。すなわち、ガイドローラーでトウ幅を制御しても扁平糸条に折れや重なることなく、また撚りの発生が少なく、扁平状態を常時維持したまま、端面に凹凸のない形態の良好な扁平糸条パッケージを製造することができる。さらには、加工性、物性発現性に優れた扁平糸条パッケージを製造することができる。この扁平糸条パッケージは、プリプレグや織物、引き抜き成型等の高次加工時に安定したトウ幅の扁平糸条を供給できる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<巻取り時点でのトウ幅及び変動率>
張力をかけずに、炭素繊維ボビンパッケージから連続的に炭素繊維束を引き出し、25cmごとのトウ幅を50点測定し、その平均値を算出した。また、トウ幅の変動率を下記式から算出した。
トウ幅の変動率(%)=(トウ幅の標準偏差)/(トウ幅の平均値)×100
<開繊時のトウ幅及び変動率>
2kgの張力をかけた状態で、炭素繊維ボビンパッケージから連続的に炭素繊維束を引き出し、50mmごとのトウ幅を1000点測定し、その平均値を算出した。また、トウ幅の変動率を下記式から算出した。
トウ幅の変動率(%)=(トウ幅の標準偏差)/(トウ幅の平均値)×100
(実施例1)
炭素繊維扁平糸条(単繊維数50000本、トウ幅20mm)を、図1及び図2に示す構成の、扁平糸条の走行速度と同一の周速度で回転するフリー方式の第1ガイドローラー(アルミニウム製)及び第2ガイドローラー(セラミックス製)を介してボビンに巻き取り、扁平糸条パッケージを得た。第1ガイドローラーとしては、外径55mm、幅80mmの平ローラーを使用した。第2ガイドローラーとしては、外径37mm、内径18mm、幅30mm、溝底部の曲率半径R10mmのつつみ状ローラーを使用した。両ローラー間の扁平糸条の長さAを120mm、各ローラーにおける扁平糸条の抱き角α、βをそれぞれ120°に設定した。巻取り時点でのトウ幅は10.4mm、変動率は9.0%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りは少なく安定した巻形状であった。
(実施例2)
各ローラーにおける扁平糸条の抱き角α、βをそれぞれ150°に設定したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は11.5mm、変動率は8.1%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りは少なく安定した巻形状であった。
(実施例3)
両ローラー間の扁平糸条の長さAを60mmに設定したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は10.1mm、変動率は9.9%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りは少なく安定した巻形状であった。
(実施例4)
両ローラー間の扁平糸条の長さAを60mm、各ローラーにおける扁平糸条の抱き角α、βをそれぞれ150°に設定したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は10.0mm、変動率は9.8%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りはなく、非常に安定した巻形状であった。開繊時のトウ幅を測定したところ、トウ幅は19.3mm、変動率は2.0%であり、トウ幅は非常に安定であった。
(実施例5)
第2ガイドローラーとして、外径40mm、内径27mm、幅24mm、溝底部の曲率半径R9.5mmのつつみ状ローラーを使用したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は9.8mm、変動率は9.9%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りは少なく安定した巻形状であった。
(実施例6)
各ローラーにおける扁平糸条の抱き角α、βをそれぞれ150°に設定したこと以外は、実施例5と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は9.8mm、変動率は8.3%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りは少なく安定した巻形状であった。
(実施例7)
両ローラー間の扁平糸条の長さAを60mmに設定したこと以外は、実施例5と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は10.3mm、変動率は8.3%であり、得られた扁平糸条パッケージの撚りは少なく安定した巻形状であった。
(実施例8)
両ローラー間の扁平糸条の長さAを60mm、各ローラーにおける扁平糸条の抱き角α、βをそれぞれ150°に設定したこと以外は、実施例5と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は10.3mm、変動率は4.9%であり、得られた扁平糸条パッケージは撚りなく、非常に安定した巻形状であった。開繊時のトウ幅を測定したところ、トウ幅は18.3mm、変動率は5.0%であり、トウ幅は非常に安定であった。
(比較例1)
第2ガイドローラーとして、外径100mm、内径50mm、幅30mm、溝底部の曲率半径R2.5mmのつつみ状ローラーを使用したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は10.4mm、変動率は15.9%であり、得られた扁平糸条パッケージは撚りが非常に多く、巻形状は不良であった。
(比較例2)
第2ガイドローラーとして、外径80mm、内径40mm、幅25mm、溝底部の曲率半径R1.5mmのつつみ状ローラーを使用したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は11.0mm、変動率は13.1%であり、得られた扁平糸条パッケージは撚りが非常に多く、巻形状は不良であった。
(比較例3)
第2ガイドローラーとして、外径80mm、内径50mm、幅15mm、溝底部の曲率半径R2.5mmのつつみ状ローラーを使用したこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維扁平糸条パッケージを製造し、評価した。巻取り時点でのトウ幅は10.4mm、変動率は15.9%であり、得られた扁平糸条パッケージは撚りが非常に多く、巻形状は不良であった。
Figure 2007320699
扁平糸条を第1ガイドローラー及び第2ガイドローラーを介して巻き取る状態を、両ローラーの回転軸方向から見た図である。 第2ガイドローラーを、回転軸方向に垂直な方向から見た図である。
符号の説明
1:第1ガイドローラー
2:第2ガイドローラー
3:扁平糸条
4:第2ガイドローラーの幅
5:第2ガイドローラーの内径
6:第2ガイドローラーの外径
A:第1ガイドローラー及び第2ガイドローラー間の扁平糸条の長さ
α:第1ガイドローラーにおける扁平糸条の抱き角
β:第2ガイドローラーにおける扁平糸条の抱き角
R:第2ガイドローラーの曲率半径

Claims (2)

  1. 扁平糸条を、ガイドローラーを介して巻き取る扁平糸条パッケージの製造方法であって、
    前記ガイドローラーとして、平ローラーと、溝底部の曲率半径Rが5〜15mmのつつみ状ローラーとを、回転軸が実質的に平行となる状態で、先に平ローラーが接触するように使用し、
    前記平ローラー及び前記つつみ状ローラー間の扁平糸条の長さAが50〜150mm、かつ前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーにおける扁平糸条の抱き角α及びβがいずれも120°以上180°以下となる条件で、前記扁平糸条を巻き取る扁平糸条パッケージの製造方法。
  2. 扁平糸条を、ガイドローラーを介して巻き取る扁平糸条パッケージの製造装置であって、
    前記ガイドローラーとして、平ローラーと、溝底部の曲率半径Rが5〜15mmのつつみ状ローラーとを、回転軸が実質的に平行となる状態で具備し、
    前記扁平糸条を巻き取っている状態において、前記平ローラー及び前記つつみ状ローラー間の扁平糸条の長さAが50〜150mm、かつ前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーにおける扁平糸条の抱き角α及びβがいずれも120°以上180°以下となるように、前記平ローラー及び前記つつみ状ローラーが配置されている扁平糸条パッケージの製造装置。
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