JP2007320057A - 硬質ポリウレタンフォーム積層品 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みを薄くすることが可能で、しかも安価に製造でき、それでいて内部側に高温の熱が達するのを出来るだけ遅くして、遮熱特性に優れ確実に防火性能を向上できる硬質ポリウレタンフォーム積層品を提供する。
【解決手段】硬質ポリウレタンフォーム2の表面側に鋼板1を設けると共に、硬質ポリウレタンフォーム2の裏面側に厚み15〜50μmのアルミニウム箔層を備える裏面材3を設けたサンドイッチ構造を有していて、裏面材3にスレート板4を取り付け可能な硬質ポリウレタンフォーム積層品。
【選択図】図1
【解決手段】硬質ポリウレタンフォーム2の表面側に鋼板1を設けると共に、硬質ポリウレタンフォーム2の裏面側に厚み15〜50μmのアルミニウム箔層を備える裏面材3を設けたサンドイッチ構造を有していて、裏面材3にスレート板4を取り付け可能な硬質ポリウレタンフォーム積層品。
【選択図】図1
Description
本発明は硬質ポリウレタンフォーム積層品に関し、詳しくは、遮熱特性に優れた硬質ポリウレタンフォーム積層品に関する。
工場建屋など各種建築用の内外装に用いる断熱材として、中心部に位置する硬質ポリウレタンフォームを、鋼板、クラフト紙、スレート板などの面材で教示したサンドイッチ構造の硬質ポリウレタンフォーム積層品(以下、ウレタンボードということがある)が多用されている。このラミネートパネルは、建造物に使用される場合には、火災に対しても一定以上の遮熱性能、防火性能が必要とされる。特に、工場建屋では外壁構造全体として防火構造認定を取得されていることが要求される。
具体的には、約860℃で30分間、ガスバーナーによる火炎に晒された場合に、内装(裏面)側の表面温度の最高値が室温+180℃以下で、かつ平均温度で室温+140℃以下の条件を満たすことが、防火構造認定の基準とされている。防火構造を施していない場合、火災時にはウレタンボードは早期に燃え尽きてしまい、建屋の内部構造に容易に高温の熱が達してしまう。
そのため、所定厚み(例えば、20mm以上)を有する耐熱性の高い無機系耐熱材(石膏板、パーライト板、スレート板など)を硬質ポリウレタンフォームに取り付けて、壁材としての防火性能を高めるようにしているが、厚みが厚くならざるを得ず、厚みをより薄くしたい要請が強い。
そこで、例えば、樹脂などの基材表面に特殊な無機系の防火性塗膜を積層したり(例えば、特許文献1)、特殊な耐熱性の高いコア材(例えば、イソシアヌレート変成ポリウレタンフォーム、あるいはフェノール樹脂フォーム)を用いたりする提案がなされている。
しかしながら、いずれも高価な材料を用いることになり、製造コストの高騰は避けられず、より安価な構造の硬質ポリウレタンフォーム積層品に対する要請は強いものがある。
従って、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、厚みを薄くすることが可能で、しかも安価に製造でき、それでいて内部側に高温の熱が達するのを出来るだけ遅くして、遮熱特性に優れ確実に防火性能を向上できる硬質ポリウレタンフォーム積層品を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る硬質ポリウレタンフォーム積層品の特徴構成は、硬質ポリウレタンフォームの表面側に金属面材を設けると共に、前記硬質ポリウレタンフォームの裏面側に厚み15〜50μmのアルミニウム箔層を備える裏面材を設けたサンドイッチ構造を有していて、前記裏面材に無機系耐熱材を取り付け可能なことにある。
この構成によれば、耐輻射熱特性の高いアルミニウム箔層を設けているため、たとえ硬質ポリウレタンフォームが消失するに至ったとしても、遮熱効果を発揮し得、内側への熱伝達を効果的に抑制する。そのため、長時間、建築構造材として形状保持性があり、それだけ建屋内にいる者の脱出可能性を高めることができる。かかる効果を有することから、裏面側に厚み15mm以上のスレート板など無機系耐熱材を取り付けていた従来の場合に比べて、より薄い無機系耐熱材を取り付けることが可能となると共に、特殊な耐熱性の高い高価なコア材を使用する必要もない。なお、アルミニウム箔層の厚みが15μm未満では遮熱効果が乏しく、50μmを超えても遮熱性能の向上の割に材料コストが高くなるので好ましくない。
その結果、厚みを薄くすることが可能で、より安価に製造でき、それでいて内部側に高温の熱が達するのを出来るだけ遅くして、遮熱特性に優れ確実に防火性能を向上できる硬質ポリウレタンフォーム積層品を提供することができた。
前記裏面材が、前記硬質ポリウレタンフォームの裏面側に貼着された紙面材と前記アルミニウム箔層とを有していて、前記裏面材に取り付けられる無機系耐熱材の厚みが15mm以下であることが好ましい。
この構成によれば、硬質ポリウレタンフォームとアルミニウム箔とのいずれに対しても接着性能に優れた紙面材を使用するので、アルミニウム箔層を硬質ポリウレタンフォームの裏面側に積層し易くなる。しかも、無機系耐熱材の厚みが15mm以下となり、建築構造材料としての全体の厚みを薄くできて、軽量化、コスト低減などに寄与し得る。紙面材としては、クラフト紙、薄い樹脂製フィルムを両面または片面に貼着したラミネートクラフト紙などを用いることができる。
本発明に係る実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1にウレタンボードの断面構造を示すように、硬質ポリウレタンフォーム2の表面側に金属面材として鋼板1を貼着してあると共に、硬質ポリウレタンフォーム2の裏面側全面にアルミニウム箔(アルミニウム箔層)を備えた裏面材3を採用し、更に無機系耐熱材4としてスレート板を取り付けたサンドイッチ構造のウレタンボードとした。
かかるウレタンボードに対して下記試験を行い、本実施形態に係る実施例と比較例の防火性能を比較した。
すなわち、幅150mm、長さ150mmの硬質ポリウレタンフォーム(硬質ポリウレタンフォーム原液として、商品名(ソフラン原液システム746−19D。東洋ゴム工業社製)を使用。仕上がり密度:約27kg/m2 )2の表面側に厚み0.27mmのカラー鋼板(日新製鋼社製)1を貼着すると共に、構造を変えた裏面材3を用い、この裏面材3に厚み約6mmのスレート板4を釘打ちして固着し、全体厚みを17mmとした。このウレタンボードに対して、表面(鋼板側)温度が1000℃となるように、バーナー5により30分加熱して、スレート板4の内面側(裏面材とスレート板との間)および裏面側温度について熱電対を接触させて測定した。この場合、温度測定は、それぞれ2〜3点場所を変えて行った。
(実施例1)
裏面材3として、薄いポリエチレンフィルムを両面に被覆したラミネートクラフト紙(密度135g/m2 )を貼着した15μmアルミニウム箔を用いた。この場合、硬質ポリウレタンフォーム2に対向する側に、硬質ポリウレタンフォーム2に対する接着性に優れたラミネートクラフト紙を貼着した(図2,3において、a−1,a−2,a−3)。
裏面材3として、薄いポリエチレンフィルムを両面に被覆したラミネートクラフト紙(密度135g/m2 )を貼着した15μmアルミニウム箔を用いた。この場合、硬質ポリウレタンフォーム2に対向する側に、硬質ポリウレタンフォーム2に対する接着性に優れたラミネートクラフト紙を貼着した(図2,3において、a−1,a−2,a−3)。
(実施例2)
裏面材3として、厚み25μmアルミニウム箔を用いた点以外は、実施例1と同様とした。この場合、硬質ポリウレタンフォーム2に対して、アルミニウム箔をスレート板と共に、釘打ちすることにより固着した(図2,3において、b−1,b−2)。
裏面材3として、厚み25μmアルミニウム箔を用いた点以外は、実施例1と同様とした。この場合、硬質ポリウレタンフォーム2に対して、アルミニウム箔をスレート板と共に、釘打ちすることにより固着した(図2,3において、b−1,b−2)。
(比較例1)
裏面材3として、ラミネートクラフト紙と厚み7μmのアルミニウム箔との組み合わせを用いた点以外は、実施例1と同様とした(図2,3において、c−1,c−2)。
裏面材3として、ラミネートクラフト紙と厚み7μmのアルミニウム箔との組み合わせを用いた点以外は、実施例1と同様とした(図2,3において、c−1,c−2)。
(比較例2)
裏面材3として、ライナー紙(密度225g/m2 )のみを用いた(図2,3において、d−1,d−2)。
裏面材3として、ライナー紙(密度225g/m2 )のみを用いた(図2,3において、d−1,d−2)。
(比較例3)
裏面材3を用いず、硬質ポリウレタンフォーム2に対して、直接スレート板4を釘打ちすることにより固着した(図2,3において、e−1,e−2,e−3)。
裏面材3を用いず、硬質ポリウレタンフォーム2に対して、直接スレート板4を釘打ちすることにより固着した(図2,3において、e−1,e−2,e−3)。
表1、及び図2,3に示すように、実施例1,2では、スレート板の裏面側温度が防火構造認定基準の最高表面温度(室温+180℃以下)を十分に下回っており、優れた防火特性を示すことが分かる。これに対して、比較例では、比較例1が上記最高表面温度を満たすものの僅かであり、比較例2,3では、上記最高表面温度を満たさなかった。これは、実施例1,2が優れた遮熱特性を有する所定厚みのアルミニウム箔層の存在に起因するものと言える。
このように、本実施例構造を有するウレタンボードは、従来のものに比べて厚みを薄くすることができ、しかもアルミニウム箔層を設けるだけであるため、安価に製造でき、それでいて内部側に高温の熱が達するのを出来るだけ遅くして、遮熱特性に優れ確実に防火性能を向上できるウレタンボードを製造できる。
〔別実施の形態〕
(1)アルミニウム箔として、表面に凹凸加工(エンボス加工など)を施して、アルミニウム箔層に空気による断熱層を形成するようにしてもよい。
(1)アルミニウム箔として、表面に凹凸加工(エンボス加工など)を施して、アルミニウム箔層に空気による断熱層を形成するようにしてもよい。
(2)アルミニウム箔を硬質ポリウレタンフォームに取り付ける場合、予め硬質ポリウレタンフォームの表面にプライマーを塗布して接着性を向上させつつ貼着するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、スレート板として厚み6mmのものを使用したが、もとより厚み6〜15mmのものを使用することができ、この場合、一層防火性能が向上し、しかも従来の防火構造(厚み20mm以上)に比べて厚みを薄くできる。
1 表面材
2 硬質ポリウレタンフォーム
3 裏面材
4 無機系耐熱材
2 硬質ポリウレタンフォーム
3 裏面材
4 無機系耐熱材
Claims (2)
- 硬質ポリウレタンフォームの表面側に金属面材を設けると共に、前記硬質ポリウレタンフォームの裏面側に厚み15〜50μmのアルミニウム箔層を備える裏面材を設けたサンドイッチ構造を有していて、前記裏面材に無機系耐熱材を取り付け可能な硬質ポリウレタンフォーム積層品。
- 前記裏面材が、前記硬質ポリウレタンフォームの裏面側に貼着された紙面材と前記アルミニウム箔層とを有していて、前記裏面材に取り付けられる無機系耐熱材の厚みが15mm以下である請求項1の硬質ポリウレタンフォーム積層品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006149650A JP2007320057A (ja) | 2006-05-30 | 2006-05-30 | 硬質ポリウレタンフォーム積層品 |
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Family
ID=38853265
Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013161604A1 (ja) * | 2012-04-26 | 2013-10-31 | 日東電工株式会社 | 輻射熱伝導抑制フィルムおよび輻射熱伝導抑制粘着シート |
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JPS61115623A (ja) * | 1984-11-08 | 1986-06-03 | Kawasaki Steel Corp | 電縫管製造用成形ロ−ル装置 |
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-
2006
- 2006-05-30 JP JP2006149650A patent/JP2007320057A/ja active Pending
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