JP2007319896A - アルミニウム系部材の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッド材やフラックスを用いずにアルミニウム系材料からなる被接合部材を相互に接合でき、形状に制限されないアルミニウム系部材の接合方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム系材料1,2からなる2つの被接合部材を相互に接合する。被接合部材の接合面に銀被覆層3,4を形成し、銀被覆層3,4上に平均粒子径50nm以下の銀粒子を配設し、両被接合部材を相互に押圧しながら、280℃以上でアルミニウム系部材1,2の固相線温度以下の温度に加熱する。前記押圧は2MPa以上の圧力で行う。前記銀被覆層は無電解メッキまたは電解メッキ処理により形成する。
【選択図】図2
【解決手段】アルミニウム系材料1,2からなる2つの被接合部材を相互に接合する。被接合部材の接合面に銀被覆層3,4を形成し、銀被覆層3,4上に平均粒子径50nm以下の銀粒子を配設し、両被接合部材を相互に押圧しながら、280℃以上でアルミニウム系部材1,2の固相線温度以下の温度に加熱する。前記押圧は2MPa以上の圧力で行う。前記銀被覆層は無電解メッキまたは電解メッキ処理により形成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、純アルミニウム、アルミニウム合金等のアルミニウム系材料からなる2つの被接合部材を相互に接合するアルミニウム系部材の接合方法に関する。
純アルミニウム、アルミニウム合金等のアルミニウム系材料は、表面に酸化被膜が形成されているため、該アルミニウム系材料からなる2つの被接合部材を相互に接合することが難しいという問題がある。
前記問題を解決するために、従来、例えばAl−Mn系合金からなる芯材をAl−Si系合金からなる皮材で被覆したクラッド材を用いてろう付けする方法、或いは金属粉末含有非腐食性フラックスを用いてろう付けする方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
前記金属粉末含有非腐食性フラックスは、金属粉末としてSi粉末もしくはSi合金粉末またはこれらを主体とした粉末を含み、該金属粉末はその大きさが平均10μm以下で最大30μm以下のものである。前記フラックスによれば、アルミニウム系材料の表面に塗布されたケイ素がろう付け温度で該アルミニウム系材料中に急速に拡散し、該アルミニウム系材料の表層部の組成がAl−Si共晶組成に近くなることにより溶融し、ろうを形成するとされている。
しかしながら、前記クラッド材を用いてろう付けする方法、または前記金属粉末含有非腐食性フラックスを用いてろう付けする方法では、被接合部材の形状自由度が制限されるという不都合がある。
特開平10−34375号公報
特開平6−277873号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、クラッド材やフラックスを用いずにアルミニウム系材料からなる2つの被接合部材を相互に接合することができ、形状に制限されることのないアルミニウム系部材の接合方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、アルミニウム系材料からなる2つの被接合部材を相互に接合するアルミニウム系部材の接合方法において、各被接合部材の接合面に銀被覆層を形成し、該銀被覆層上に平均粒子径50nm以下の銀粒子を配設し、両被接合部材を相互に押圧しながら、280℃以上で該アルミニウム系部材の固相線温度以下の温度に加熱することを特徴とする。
本発明では、まず、各被接合部材の接合面に銀被覆層を形成する。前記銀被覆層は、例えば、無電解メッキまたは電解メッキ処理により形成することができる。
次に、前記銀被覆層上に平均粒子径50nm以下の銀粒子を配設する。そして、両被接合部材を相互に押圧しながら、280℃以上で該アルミニウム系部材の固相線温度以下の温度に加熱する。このようにすると、前記加熱により、前記銀粒子の活性表面が露出し、該銀粒子同士、または該銀粒子と前記銀被覆層の銀とが反応すると共に、該銀被覆層の銀が前記アルミニウム系部材中に拡散する。
この結果、本発明によれば、クラッド材やフラックスを用いずに各被接合部材を相互に強固に接合することができ、各被接合部材が形状により制限されることがない。
尚、金属部材同士の接合に銀ろう材を用いることは公知であり、例えば、Cu:25〜30%と、Hf,Zn,Zr,Be,Liのうちの1種または2種以上:0.2〜5%と、O2:100ppm以下を含有し、残りがAgおよび不可避的不純物からなる組成を有するAgろう材素地中に最大粒径50μm以下の金属間化合物粒子が分散している組織を有するものが知られている(特許文献2参照)。しかし、前記銀ろう材は、融点が高いので、アルミニウム部材には使用することができない。
本発明において、前記押圧は、反応層に空隙を形成させないように行うことが好ましく、このために2MPa以上の圧力で行うことが好ましい。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の接合方法を示す平面図であり、図2は図1のII−II線断面図である。
本実施形態の接合方法は、純アルミニウムの他、A1050材、A2024材、A5052材等のアルミニウム合金からなるアルミニウム系部材に適用することができる。
本実施形態の接合方法では、まず、図1,2に示すように、被接合部材となるアルミニウム系部材1,2の少なくとも接合面に銀被覆3,4を形成する。前記銀被覆3,4は、例えば、それ自体公知の方法により無電解メッキまたは電解メッキにより形成することができる。前記無電解メッキまたは電解メッキによれば、工程中にアルミニウム系部材の表面に形成されている酸化被膜層を薄くすることができ、アルミニウム系部材1,2の地金と銀被覆3,4とが部分的に接触することができる。
次に、銀被覆層3,4上に平均粒子径50nm以下の銀粒子を配設する。前記銀粒子は、一般に銀ナノ粒子と呼ばれるものであり、相互に凝集して粗大化することを防止するために、粒子表面に有機物からなるコーティング膜が形成されている。前記コーティング膜を形成する有機物としては、例えば、ドデカンチオール、オクタデカンチオール等を挙げることができる。示差熱分析によれば、ドデカンチオールからなる前記コーティング膜の耐熱温度は200℃であり、オクタデカンチオールからなる前記コーティング膜の耐熱温度は220℃である。
前記銀粒子は、トリエチレングリコール等の溶剤に分散させたペーストとして銀被覆層3,4上に塗布することにより、銀粒子層5を形成する。銀粒子層5は、例えば、0.005〜0.1g/cm2の量のAgを含むように形成される。
次に、銀被覆層3が形成されたアルミニウム系部材(被接合部材)1と、銀被覆層4が形成されたアルミニウム系部材(被接合部材)2とを、銀粒子層5を介して重ね合わせ、銀粒子層5に空隙を形成させないように押圧する。前記押圧は、例えば、2MPa以上の圧力で行う。
そして、アルミニウム系部材1,2を、280℃以上、アルミニウム系部材1,2の固相線温度以下の温度で加熱する。このようにすると、前記温度は前記銀粒子のコーティング膜の耐熱温度以上であるので、該コーティング膜が分解し、該銀粒子の表面が露出する。前記銀粒子の表面は活性に富んでいるので、該表面が露出すると、該銀粒子同士または、該銀粒子と銀被覆層3,4中の銀とが反応し、相互に強固に接合される。
また、銀被覆層3,4は、前記メッキにより形成されているので、部分的にアルミニウム系部材1,2の地金と接触しており、AgはAl中への固溶限が比較的大きいため、銀被覆層3,4中のAgがアルミニウム系部材1,2の地金中に拡散する。この結果、銀被覆層3,4を介して、アルミニウム系部材1,2を強固に接合することができる。
尚、一般に、熱処理型アルミニウム合金の溶体化温度は495〜550℃の範囲であるので、本実施形態の接合方法では、被接合部材を前記範囲の溶体化温度で前述のようにして接合した後、急冷することにより、接合と同時に溶体化処理を行うことができる。
次に、本発明の実施例と比較例とを示す。
本実施例では、アルミニウム合金(A1050材)からなる10mm×50mm×1mmのアルミニウム系部材1,2を用意した。
次に、アルミニウム系部材1,2の表面を50容量%の硝酸で酸洗して、該表面に形成されている酸化被膜を除去した後、常法に従って無電解メッキを行い、厚さ約2μmの銀被覆層3,4を形成した。
次に、20μmの厚さのマスクを用いて、アルミニウム系部材2の先端部の銀被覆層4上に、銀粒子ペーストを塗布し、5mm×5mmの面積の銀粒子層5を形成した。前記銀ペーストは、平均粒子径15nmの銀粒子をトリエチレングリコールに分散したもので、該銀粒子はドデカンチオールからなるコーティング膜(耐熱温度200℃)を備える。前記銀粒子層5は、0.02g/cm2のAgを含んでいた。次に、アルミニウム系部材2を、大気中、150℃の温度に5分間保持して溶媒を蒸発させた。
次に、銀被覆層3が形成されたアルミニウム系部材1と、銀被覆層4が形成されたアルミニウム系部材2とを、銀粒子層5を介して重ね合わせ、5MPaの圧力(以下、接合圧力と記載する)で押圧した。そして、アルミニウム系部材1,2を、60℃/分の速度で450℃の接合温度まで昇温し、該接合温度に10分間保持して接合した。
接合後、図1に矢示するように、アルミニウム系部材1,2を相互に離間するように引っ張り、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、接合温度を350℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、接合温度を280℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、銀粒子の平均粒子径を25nmとし、接合温度を350℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、銀粒子の平均粒子径を25nmとし、接合温度を280℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を25nmとし、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を25nmとし、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、銀粒子の平均粒子径を50nmとし、接合温度を350℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、銀粒子の平均粒子径を50nmとし、接合温度を280℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を50nmとし、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を350℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例5〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を280℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例6〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を50nmとし、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を350℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例5〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を280℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例6〕
本比較例では、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表1に示す。
表1から、銀粒子の平均粒子径が50nm以下であり、接合温度が280℃以上であるとき(実施例1〜7)には、接合部のせん断強度が43〜52MPaであり、優れたせん断強度を得ることができることが明らかである。しかし、銀粒子の平均粒子径が50nm以下であっても、接合温度が280℃未満の250℃であるとき(比較例1〜3)には、接合部のせん断強度が14〜16MPaであり、実施例1〜7に比較して十分なせん断強度を得ることができないことが明らかである。
また、銀粒子の平均粒子径が50nmを超える65nmであるとき(比較例4〜6)には、接合温度に関わらず、接合部のせん断強度が14〜16MPaであり、実施例1〜7に比較して十分なせん断強度を得ることができないことが明らかである。
本実施例では、接合温度を350℃とし、接合圧力を2MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、接合温度を350℃とし、接合圧力を1MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、接合温度を350℃とし、接合圧力を0.5MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、接合温度を320℃とし、接合圧力を2MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、接合温度を320℃とし、接合圧力を1MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、接合温度を320℃とし、接合圧力を0.5MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表2に示す。
表2から、接合圧力が2MPa未満の1〜0.5MPaの場合(実施例9,10,12,13)であっても、30〜35MPaとそれ自体優れた接合強度を得ることができる。しかし、接合圧力が2MPa以上の場合(実施例8,11)には、表1に示す実施例1〜7と同程度の44〜45MPaというさらに優れた接合強度を得ることができることが明らかである。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、接合温度を490℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、接合温度を280℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
〔比較例7〕
本比較例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
〔比較例7〕
本比較例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、接合温度を250℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、銀粒子の平均粒子径を50nmとし、接合温度を490℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、銀粒子の平均粒子径を50nmとし、接合温度を320℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
〔比較例8〕
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を320℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
〔比較例8〕
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、銀粒子の平均粒子径を65nmとし、接合温度を320℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、銀粒子をオクタデカンチオールからなるコーティング膜(耐熱温度220℃)を備えるものとし、接合温度を350℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、接合温度を350℃とし、接合圧力を2MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA2024材を用い、接合温度を350℃とし、接合圧力を1MPaとした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
本実施例では、アルミニウム合金としてA5052材を用い、接合温度を400℃とした以外は、実施例1と全く同一にして、アルミニウム系部材1,2を接合した。接合後、実施例1と全く同一にして、接合部のせん断強度を測定した。結果を表3に示す。
表3から、アルミニウム系部材1,2の材質、接合圧力に関わらず、銀粒子の平均粒子径が50nm以下であり、接合温度が280℃以上であるとき(実施例14〜21)には、接合部のせん断強度が35〜50MPaであり、優れたせん断強度を得ることができることが明らかである。しかし、銀粒子の平均粒子径が50nm以下であっても、接合温度が280℃未満の250℃であるとき(比較例7)には、接合部のせん断強度が14MPaであり、実施例14〜21に比較して十分なせん断強度を得ることができないことが明らかである。また、銀粒子の平均粒子径が50nmを超える65nmであるとき(比較例8)にも、接合部のせん断強度が12MPaであり、実施例14〜21に比較して十分なせん断強度を得ることができないことが明らかである。
1,2…アルミニウム系部材、 3,4…銀被覆層、 5…銀粒子。
Claims (3)
- アルミニウム系材料からなる2つの被接合部材を相互に接合するアルミニウム系部材の接合方法において、
各被接合部材の接合面に銀被覆層を形成し、該銀被覆層上に平均粒子径50nm以下の銀粒子を配設し、両被接合部材を相互に押圧しながら、280℃以上で該アルミニウム系部材の固相線温度以下の温度に加熱することを特徴とするアルミニウム系部材の接合方法。 - 請求項1において、前記押圧は2MPa以上の圧力で行うことを特徴とするアルミニウム系部材の接合方法。
- 請求項1または請求項2において、前記銀被覆層は無電解メッキまたは電解メッキ処理により形成することを特徴とするアルミニウム系部材の接合方法。
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