JP2007318842A - 整流子構造 - Google Patents

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嘉顕 堂下
Shinji Mito
信二 三戸
Keiichi Kamimura
敬一 上村
Masayuki Kuwano
雅幸 桑野
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Abstract

【課題】アークの発生を抑制し、エネルギー損失の少ない整流子構造を提供すること
【解決手段】各セグメント16はいずれかの均圧結線18a〜18iで短絡されている。各均圧結線18a〜18iにはそれぞれ消弧回路50a〜50iが接続されている。消弧回路50a〜50iは第1ダイオードのカソードと陽極側給電線とが接続され、第1ダイオードのアノードと第2ダイオードのカソードと均圧結線18a〜18iとが接続され、第2ダイオードのアノードと陰極側給電線とが接続されて構成される回路である。各セグメント16に電源電圧を超える電圧が発生すると、各セグメント16の電気エネルギーは消弧回路50a〜50iを通り電源回路に戻る。
【選択図】図5

Description

本発明は、整流子構造に関する。
直流モータは、その構造上、固定子と回転子間の電気的結合を、機械的な構造による整流子とブラシによる整流子構造により行っている。しかし、整流子構造には、整流子とブラシの接触による磨耗などの物理的な問題と、整流子とブラシ間に発生するアークによる消耗や磨耗などの電気的な問題とがあり、いずれも直流モータの機能を維持する上でネックとなっている。そこで、従来から、直流モータに用いられる整流子の磨耗を小さくして、直流モータの維持を容易にし、さらには、整流子、ひいてはモータの長寿命化を図るための様々の提案がなされている。
なかでも、整流子とブラシの間に発生するアークは、整流子やブラシの磨耗、消耗に限らず、エネルギー損失、整流不良の原因となり、その発生の抑制が課題であり、そのアークを抑制する方法として、整流子とブラシの間にバリスタを接続する方法が良く知られている。しかし、この方法は接続したバリスタによるエネルギー損失が大きいことが問題とされている。
そこで、直流モータの筒状の整流子片の各整流子片間に、閾値電圧が10ボルト以下の定電圧ダイオードを接続する構造をもつ直流モータが考案されている。この考案によれば、直流モータの最小アーク発生電圧は10〜15ボルトであることから、閾値電圧が10ボルト以下の定電圧ダイオードを各整流子片間に接続すれば、ブラシとコミテータとの間の電圧が抑えられるようになり、アーク発生の防止がなされる。(特許文献1参照。)
実開平7−16582号公報
上記特許文献によれば、整流子とブラシの間に発生した電気エネルギーの電位差を所定の範囲に抑えることによって、アークの発生は抑えることができる。しかしながら、整流子とブラシの間に発生した電気エネルギーは定電圧ダイオードを通して、前記電気エネルギーと電位差の大きい電極側のブラシへ流れる。つまり整流子とブラシ間に生じた電気エネルギーは消費されるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたものである。その目的は、アークの発生を抑制するとともに、エネルギー損失の少ない整流子構造を提供することにある。
請求項1に記載の整流子構造は、周方向に複数個配置されたn個のセグメントと、隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルと、前記セグメントに摺接する陽極ブラシ及び陰極ブラシと、カソードが陽極側電源に接続されるn個の第1ダイオードと、アノードが陰極側電源に接続されるn個の第2ダイオードとを備え、前記各セグメントは前記各第1ダイオードのアノードおよび前記各第2ダイオードのカソードの両方と接続することを要旨とする。
請求項2に記載の整流子構造は、請求項1に記載の整流子構造において、前記陽極ブラシ及び前記陰極ブラシは、回転子に備えられたブラシホルダに設けられ、前記セグメント、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードは、固定電機子に設けられたことを要旨と
する。
請求項3に記載の整流子構造は、周方向に複数配置されたセグメントと、隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルと、前記セグメントに摺接する陽極ブラシもしくは陰極ブラシと、前記ブラシが2つのセグメントを短絡終了する位置において、ブラシが離間する側のセグメントの接触範囲内に配置したサブブラシと、カソードが陽極側電源に接続される少なくとも1個の第1ダイオードと、アノードが陰極側電源に接続される少なくとも1個の第2ダイオードとを備え、前記サブブラシは前記各第1ダイオードのアノードおよび前記各第2ダイオードのカソードの両方と接続することを要旨とする。
請求項4に記載の整流子構造は、周方向に複数配置されたセグメントと、所定角度離間したセグメントを接続する複数の均圧結線と、隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルと、前記セグメントに摺接する陽極ブラシもしくは陰極ブラシと、前記ブラシが2つのセグメントを短絡終了する位置において、ブラシが離間する側のセグメントと均圧結線にて接続するセグメントの接触範囲内に配置したサブブラシと、カソードが陽極側電源に接続される少なくとも1個の第1ダイオードと、アノードが陰極側電源に接続される少なくとも1個の第2ダイオードとを備え、前記サブブラシは前記各第1ダイオードのアノードおよび前記各第2ダイオードのカソードの両方と接続することを要旨とする。
請求項5に記載の整流子構造は、請求項3もしくは請求項4に記載の整流子構造において、前記陽極ブラシ、前記陰極ブラシ、前記サブブラシ、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードは、固定子に設けられ、前記セグメントは回転電機子に設けられたことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、整流子構造には、周方向にn個のセグメントが備えられ、隣り合うセグメント間には直列に接続するコイルが備えられ、セグメントに摺接する陽極ブラシ及び陰極ブラシが備えられている。さらに、第1ダイオードのカソード側は陽極側電源に接続し、第2ダイオードのアノード側は陰極側電源に接続し、各セグメントと第1ダイオードのアノードと第2ダイオードのカソードとが接続している。従って、セグメントの電位が電源電圧の範囲を超える、例えば、アークの生じるような状態になると、第1ダイオードと第2ダイオードからなる消弧回路によってセグメントの電位を下げることができる。詳しくは、セグメントの電位が陽極側電源電圧より高くなった場合は、その陽電位のエネルギーは第1ダイオードを通して陽極電源回路に戻り、セグメントの電圧が陰極側電源電圧より低くなった場合は、その陰電位のエネルギーは第2ダイオードを通して陰極電源に戻ることになる。その結果、前記整流子構造は、各セグメントの電圧が一定範囲内に抑制されることから、アークの発生を抑制することができて、セグメントの寿命を延ばすことができ、ひいてはモータの寿命を延ばすことができる。そして、アークの発生を抑止することからアークによるエネルギー損失も抑制することができる。又、セグメントに発生した電源電圧を越える電気エネルギーを、電源回路に戻すことから、エネルギー損失をさらに減少させることができる。
請求項2の発明によれば、整流子構造は、陽極ブラシ及び陰極ブラシは、回転子に備えられたブラシホルダに設けられ、セグメント、第1ダイオード及び第2ダイオードは、固定電機子に設けられている。従って、固定されていて、かつ、回転子よりも広い範囲をもつ固定電機子側に、前記整流子構造のセグメント、第1ダイオード及び第2ダイオードを備えることができるので、整流子構造の構成や提供および消弧回路の配置が容易になる。その結果、この整流子構造は、モータに容易に備えることができる。
請求項3の発明によれば、整流子構造には、周方向に複数のセグメントが備えられ、隣
り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルが備えられ、セグメントに摺接する陽極ブラシもしくは陰極ブラシが備えられている。さらに、第1ダイオードのカソード側は陽極側電源に接続し、第2ダイオードのアノード側は陰極側電源に接続し、サブブラシと第1ダイオードのアノードと第2ダイオードのカソードとが接続している。又、陽極ブラシまたは陰極ブラシが短絡終了するセグメントする位置において、ブラシが離間する側のセグメントにはサブブラシが配置されている。従って、セグメントの電位が電源電圧の範囲を超える、例えば、アークが生じやすいような状態になると、サブブラシに接続された第1ダイオードと第2ダイオードからなる消弧回路によってセグメントの電位を下げることができる。詳しくは、セグメントの電位が陽極側電源電圧より高くなった場合は、その陽電位のエネルギーはサブブラシから第1ダイオードを通して陽極電源回路に戻り、セグメントの電圧が陰極側電源電圧より低くなった場合は、その陰電位のエネルギーはサブブラシから第2ダイオードを通して陰極電源に戻ることになる。その結果、この整流子構造は、各セグメントの電圧が一定範囲内に抑制されることから、アークの発生を抑制することができ、ブラシ及びセグメントの寿命を延ばすことができ、ひいてはモータの寿命を延ばすことができる。又、アークの発生を抑止することからアークによるエネルギー損失も抑制することができる。さらに、セグメントに発生した電源電圧を越える電気エネルギーを、電源回路に戻すことから、エネルギー損失をさらに減少させることができる。そのうえ、消弧回路を各セグメントにではなく、各サブブラシに備えればよいので、消弧回路の数を減らすことができて整流子構造を小型化することができる。
請求項4の発明によれば、整流子構造には、周方向に複数のセグメントが備えられ、所定角度離間したセグメントを接続する複数の均圧結線が備えられる。又、隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルが備えられ、セグメントに摺接する陽極ブラシもしくは陰極ブラシが備えられている。さらに、第1ダイオードのカソード側は陽極側電源に接続し、第2ダイオードのアノード側は陰極側電源に接続し、サブブラシと第1ダイオードのアノードと第2ダイオードのカソードとが接続している。又、陽極ブラシもしくは陰極ブラシが短絡終了するセグメントする位置において、ブラシが離間する側のセグメントと均圧結線で接続されたセグメントの範囲内にはサブブラシが配置されている。従って、セグメントの電位が電源電圧の範囲を超える、例えば、アークが生じやすいような状態になると、均圧結線で接続されたセグメントに摺接するサブブラシに接続された、第1ダイオードと第2ダイオードからなる消弧回路によってセグメントの電位を下げることができる。詳しくは、セグメントの電位が陽極側電源電圧より高くなった場合は、その陽電位のエネルギーは均圧結線で接続されたセグメントに摺接するサブブラシから第1ダイオードを通して陽極電源回路に戻り、セグメントの電圧が陰極側電源電圧より低くなった場合は、その陰電位のエネルギーは均圧結線で接続されたセグメントに摺接するサブブラシから第2ダイオードを通して陰極電源に戻ることになる。その結果、この整流子構造は、各セグメントの電圧が一定範囲内に抑制されることから、アークの発生を抑制することができ、ブラシ及びセグメントの寿命を延ばすことができ、ひいてはモータの寿命を延ばすことができる。又、アークの発生を抑止することからアークによるエネルギー損失も抑制することができる。さらに、セグメントに発生した電源電圧を越える電気エネルギーを、電源回路に戻すことから、エネルギー損失をさらに減少させることができる。そのうえ、消弧回路を各セグメントにではなく、サブブラシに備えればよいので、消弧回路の数を減らすことができて整流子構造を小型化することができる。さらに、サブブラシの配置位置を均圧結線で接続されたいずれかのセグメントとすることができるのでサブブラシの配置位置の自由度が高くなり、設計や製造の自由度を高くすることができる。
請求項5の発明によれば、整流子構造は、陽極ブラシ、陰極ブラシ、サブブラシ、第1ダイオード及び第2ダイオードは固定子に設けられ、セグメントは回転電機子に設けられている。従って、固定されていて、かつ、電機子よりも広い範囲をもつ固定子側に、整流子構造の陽極ブラシ、陰極ブラシ、サブブラシ、第1ダイオード及び第2ダイオードを備
えることができるので、整流子構造の構成や提供および消弧回路の配置が容易になる。その結果、この整流子構造は、モータに容易に備えることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータ1は、ハウジングケース2と、該ハウジングケース2に収容された界磁体としてのロータ20と、該ロータ20の外周側に配置された電機子体としての電機子ステータ10と、整流子17と、給電部30と、ブラシ装置31とを備えた直流モータである。
ハウジングケース2は、有底円筒状をなす第1収容部3a及び円筒状をなす第2収容部3bよりなる電機子収容部3と、有底円筒状をなすブラシ装置収容部4とから構成されている。ブラシ装置収容部4は、ねじ5にて電機子収容部3に対して固定されている。前記第1収容部3aの開口部と第2収容部3bの一端側開口部とは、略円筒状をなす電機子ステータ10を固定している。
図2に示すように、電機子ステータ10は、ステータコア11と複数のコイル12a〜12i(図5参照)とを備えている。ステータコア11は、円筒部11aを備えており、該円筒部11aの内周面から複数(本実施形態では9個)のティース部11bが径方向内側に向かって延設されている。ティース部11bは周方向に等角度間隔に配置されている。これらのティース部11bには、絶縁カラー13を介して巻線14が集中巻き、且つ短節巻方式にて巻回されてコイル12a〜12iが構成されている。本実施形態では、ティース部11bは9個であるため、コイルの数Qは「9」となっている。
図1に示すように、前記第2収容部3bの反電機子ステータ10側の開口部には、円環状をなす整流子固定部15が固定されている。言い換えると、整流子固定部15は、第2収容部3bを介して電機子ステータ10に固定されている。整流子固定部15の反電機子ステータ10側の面には、周方向に沿って配列された複数(本実施形態では36個)のセグメント16(図3参照)から構成される整流子17が固定されている。尚、図5に示すように、各セグメント16に対して、周方向一方向に順にセグメント番号を「1」〜「36」と付すことにする。又、本実施形態において、セグメント番号が「1」から周方向一方向に順に第1〜第4セグメントとし、その第1〜第4セグメントが9組(第1〜第4セグメントを含む9個のセグメントグループ)配置されている。つまり、1番目の組のセグメント16はセグメント番号「1」「2」「3」「4」であり、2番目の組のセグメント16はセグメント番号「5」「6」「7」「8」であり、…、9番目の組のセグメント16はセグメント番号「33」「34」「35」「36」である。そして、各組のセグメント16の第1セグメントは「1」「5」「9」…「33」であり、各組のセグメント16の第2セグメントは「2」「6」「10」…「34」であり、各組のセグメント16の第3セグメントは「3」「7」「11」…「35」であり、各組のセグメント16の第4セグメントは「4」「8」「12」…「36」である。
図5に示すように、各コイル12a〜12iは、各組のセグメント16の第1,第2セグメント間に接続されている。
即ち、コイル12aは、巻線14が番号「1」のセグメント16から延びて所定のティース部11b(図2参照)に巻回され、番号「2」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12bは、巻線14が番号「5」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「6」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12cは、巻線14が番号「9」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「10」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12dは
、巻線14が番号「13」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「14」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12eは、巻線14が番号「17」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「18」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12fは、巻線14が番号「21」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「22」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12gは、巻線14が番号「25」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「26」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12hは、巻線14が番号「29」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「30」のセグメント16に接続され構成されている。コイル12iは、巻線14が番号「33」のセグメント16から延びて所定のティース部11bに巻回され、番号「34」のセグメント16に接続され構成されている。
又、各セグメント16間において、90°の間隔を有してそれぞれ配置される4つのセグメント16同士(8個おきのセグメント16同士)を同電位とすべく均圧結線18a〜18iにより短絡される。
均圧結線18aは番号「1」「10」「19」「28」のセグメント16を短絡し、均圧結線18bは番号「2」「11」「20」「29」のセグメント16を短絡する。又、均圧結線18cは番号「3」「12」「21」「30」のセグメント16を短絡し、均圧結線18dは番号「4」「13」「22」「31」のセグメント16を短絡する。又、均圧結線18eは番号「5」「14」「23」「32」のセグメント16を短絡し、均圧結線18fは番号「6」「15」「24」「33」のセグメント16を短絡する。又、均圧結線18gは番号「7」「16」「25」「34」のセグメント16を短絡し、均圧結線18hは番号「8」「17」「26」「35」のセグメント16を短絡する。そして、均圧結線18iは番号「9」「18」「27」「36」のセグメント16を短絡する。このように均圧結線18a〜18iによって、90°の間隔を有してそれぞれ配置される4つのセグメント16同士を短絡させることにより、各セグメント16は、コイル12a〜12iのいずれかに接続される。又、各均圧結線18a〜18iにより、コイル12a〜12iは、図4に示すように、直列に接続されて1つの閉ループ(コイル12h→コイル12f→コイル12d→コイル12b→コイル12i→コイル12g→コイル12e→コイル12c→コイル12a→コイル12h)を構成する。
図5に示すように、各均圧結線18a〜18iには、それぞれ図6に示す消弧回路50a〜50iが接続されている。
消弧回路50a〜50iは、それぞれ整流子固定部15に設けられており、その一端には給電部30の陽極側に接続している陽極側電源としての陽極側給電線39aが接続され、他端には給電部30の陰極側に接続している陰極側電源としての陰極側給電線39bが接続されている。詳しくは、消弧回路50aは、第1ダイオード51aと第2ダイオード52aからなる回路であり、第1ダイオード51aのカソードと、陽極側給電線39aとが接続される。さらに、第1ダイオード51aのアノードと第2ダイオード52aのカソードと均圧結線18aとが接続され、第2ダイオード52aのアノードと陰極側給電線39bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路50bは、第1ダイオード51bと第2ダイオード52bからなる回路であり、第1ダイオード51bのカソードと陽極側給電線39aとが接続される。さらに、第1ダイオード51bのアノードと第2ダイオード52bのカソードと均圧結線18bとが接続され、第2ダイオード52bのアノードと陰極側給電線39bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路50cは、第1ダイオード51cと第2ダイオード52cからなる回路であり、第1ダイオード51cのカソードと陽極側給電線39aとが接続される。さらに、第1ダイオード51cのアノードと第2ダイオード52cのカソードと均圧結線18cとが接続され、第
2ダイオード52cのアノードと陰極側給電線39bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路50d〜50iについても、それぞれに対応する第1ダイオード51d〜51iと、それぞれに対応する第2ダイオード52d〜52iと、それぞれに対応する均圧結線18d〜18iとから、前記消弧回路50a〜50cと同様に構成される回路であるので、詳しい説明を省略する。
図1に示すように、電機子ステータ10の内側に備えられたロータ20は、回転軸21と該回転軸21に固定されたロータコア22とを備えている。回転軸21は、一端側を前記第1収容部3aの径方向中央に設けられた軸受23にて支持され、他端を前記ブラシ装置収容部4の底部中央に設けられた軸受24にて支持されて回転可能となっている。
図2に示すように、ロータコア22には、界磁極を構成する複数(本実施形態では16個)の永久磁石25が埋設されている。即ち、本実施形態のモータ1は、埋込磁石型モータ(IPMモータ)である。本実施形態では、同じ磁極の2個の永久磁石25が径方向外側に向かって開口するV字状をなして1つの界磁極を構成している。従って、16個の永久磁石25にて8個の界磁極が構成されており、本実施形態における界磁極の数2Pは「8」である。16個の永久磁石25にて構成された8つの界磁極は、N極とS極とが周方向に交互に配置されている。又、図5においては、2つの永久磁石25にて構成された界磁極を1つの長方形にて図示している。
尚、前記コイルの数(Q)「9」は、界磁極の数(2P)「8」をもとに設定されている。詳しくは、コイルの数Qは、「界磁極の数2P×3/4」よりも大きく且つ「界磁極の数2P×3/2」よりも小さい範囲内で、コイルの数Qと界磁極の数2Pとが異なるように設定されている。
又、前記整流子17を構成する複数のセグメントの数は、「(界磁極の数2P/2)×Q」即ち「P×Q」にて設定されている。従って、本実施形態では、Pは「4」、Qは「9」であることから、セグメントの数は「36」と設定されている。
図1に示すように、前記ブラシ装置収容部4には、給電部30及びブラシ装置31が収容されている。給電部30は、同心円状となるように配置された円環状をなすスリップリング32,33を備えている。2つのスリップリング32,33は、陽極側のスリップリング32の外周側に陰極側のスリップリング33が位置するようにブラシ装置収容部4の底部に固定されている。これら2つのスリップリング32,33は、図示しない電源装置に接続されており、モータ1に電流を供給する。
ブラシ装置31は、中央に貫通孔を有する円柱状のブラシホルダ34を備えている。ブラシホルダ34は、前記貫通孔を前記ロータ20の回転軸21に嵌挿させて固定されると共にねじ35にてロータコア22に固定されて回転軸21と一体に回転する。そして、ブラシホルダ34には、整流子17側に開口部を有する複数(本実施形態では8個)の整流用ブラシ収容部34a(図1では1つのみ図示している)が周方向に等角度間隔に凹設されている。各整流用ブラシ収容部34aには、陽極側整流用ブラシ36(本実施形態では4個備えられている。図1では1つのみ図示している)と陰極側整流用ブラシ37(本実施形態では4個備えられている。図3参照)とが収容されている。詳しくは、本実施形態では、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37は、それぞれ「界磁極の数2P/2」個備えられている。そして、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37は、該陽極側整流用ブラシ36及び該陰極側整流用ブラシ37間に「360°/界磁極の数2P」の奇数倍にて求められる角度(本実施形態では45°)の間隔を有して配置されると共に、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37は周方向に交互に配置されている。これらの各陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37は、整流用
ブラシ収容部34aに収容されたコイルばね38によって整流子17側に付勢され、整流子17と摺接する。
又、ブラシホルダ34には、給電部30側に開口部を有し、陽極側給電用ブラシ41及び陰極側給電用ブラシ42を収容する複数(本実施形態では8個)の給電用ブラシ収容部34b(図1では2つのみ図示している)が凹設されている。陽極側給電用ブラシ41を収容する4個の給電用ブラシ収容部34bは、開口部が陽極側のスリップリング32と対向する位置、且つ前記陽極側整流用ブラシ36が収容された整流用ブラシ収容部34aと周方向位置が等しい位置に位置するように凹設されている。又、陰極側給電用ブラシ42を収容する4個の給電用ブラシ収容部34bは、開口部が陰極側のスリップリング33と対向する位置、且つ前記陰極側整流用ブラシ37が収容された整流用ブラシ収容部34aと周方向位置が等しい位置に位置するように凹設されている。各陽極側給電用ブラシ41及び陰極側給電用ブラシ42は、給電用ブラシ収容部34bに収容されたコイルばね43によって陰極側及び陽極側のスリップリング32,33側に付勢されてスリップリング32,33と摺接する。
尚、図3に示すように、陽極側整流用ブラシ36と陽極側給電用ブラシ41とは電気的に接続されており、スリップリング32から供給された電流は、陽極側給電用ブラシ41を介して陽極側整流用ブラシ36に流れるようになっている。同様に、陰極側給電用ブラシ42と陰極側整流用ブラシ37とは電気的に接続されており、陰極側整流用ブラシ37を流れた電流は、陰極側給電用ブラシ42を介してスリップリング33に流れるようになっている。
上記のように構成されたモータ1に陽極側のスリップリング32を介して電流が供給されると、その電流は、陽極側給電用ブラシ41、陽極側整流用ブラシ36、及び整流子17を介して電機子ステータ10のコイル12a〜12iに供給される。そして、電流が供給されたコイル12a〜12iにて回転磁界が発生され、ロータ20が回転される。ロータ20が回転すると、その回転と共にブラシ装置31が回転し、整流子17に摺接する陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37の位置が変化する。それに伴ってコイル12a〜12iの整流が順次行われ、電流が供給されるコイル12a〜12iが順次切り替わり、ロータ20は連続回転する。尚、コイル12a〜12iに供給された電流は、陰極側整流用ブラシ37、及び陰極側給電用ブラシ42を流れた後、陰極側のスリップリング33を介して電源装置側に流出する。
例えば、図5に示すように、陽極側整流用ブラシ36の1つがセグメント番号「1」及び「2」のセグメント16間を跨ぐように位置された時、コイル12aは陽極側整流用ブラシ36にてされて整流が行われており、磁束を発生しない。又、コイル12a〜コイル12iは均圧結線18a〜18iにて短絡されていることから、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37間では、コイル12hとコイル12fとコイル12dとコイル12bとが直列に接続された状態になると共に、コイル12cとコイル12eとコイル12gとコイル12iとが直列に接続された状態になる。即ち、本実施形態の巻線14の結線構造では、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37間に、整流が行われているコイル12a〜12iを除くコイル12a〜12iによって、2つに分岐された並列回路が1つ構成されるようになっている。従って、コイル12a以外の8つのコイル12b〜12iには電流が流れて磁束が発生される。
図5に示す状態から、ロータ20がセグメント16の周方向の幅半分だけ回転した時、陰極側整流用ブラシ37の1つがセグメント番号「33」及び「34」のセグメント16間を跨ぐように位置されているため、コイル12iは整流中であり磁束を発生しない。又、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37間では、コイル12aとコイル1
2cとコイル12eとコイル12gとが直列に接続された状態になると共に、コイル12hとコイル12fとコイル12dとコイル12bとが直列に接続された状態になる。従って、コイル12i以外の8つのコイル12a〜12hには電流が流れて磁束が発生される。
さらに、ロータ20がセグメント16の周方向の幅半分だけ回転した状態の時、陽極側整流用ブラシ36の1つがセグメント番号「29」及び「30」のセグメント16間を跨ぐように位置されているため、コイル12hは整流中であり磁束を発生しない。又、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37間では、コイル12aとコイル12cとコイル12eとコイル12gとが直列に接続された状態になると共に、コイル12fとコイル12dとコイル12bとコイル12iとが直列に接続された状態になる。従って、コイル12h以外の8つのコイル12a〜12g及び12iには電流が流れて磁束が発生される。
従って、モータ1に電流が供給されてロータ20が回転すると、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37は、整流子17に摺接して9つのコイル12a〜12iが構成する1つの閉ループ上を移動していく。又、「360°/(界磁極の数2P/2)」にて求められた90°の間隔を有して配置される4つのセグメント16同士が均圧結線18a〜18iにて短絡されると共に、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37は両ブラシ36,37間に「360°/界磁極の数2P」の奇数倍にて求められる角度を有して配置されている。そのため、ロータ20が回転することにより、陽極側整流用ブラシ36及び陰極側整流用ブラシ37のいずれか1つにより短絡される1つのコイルが順次切り替わっていき、コイル12a〜12iに供給される電流の向きが順次切り替わっていく。
ここで、ブラシ36及び37とセグメント16の間には、周知なように、ブラシ36または37が、セグメント16に接触し始める時とセグメント16から離間する時にアークが発生する。特に、ブラシがセグメントから離間する時に大きなアークが発生し、この時のアークによってブラシの摩耗が大きく進行する。
図7に基づいてアークの発生について説明する。
図7の陽極側整流用ブラシ36は、その大部分を番号「2」のセグメント16と接触し、番号「1」のセグメント16とは点で接触している状態を示す。このとき、陽極側整流用ブラシ36から番号「1」と「2」のセグメント16には電流が供給されており、コイル12cを介し陰極側整流用ブラシ37に至る回路(以下、コイル12c回路)と、コイル12hを介し陰極側整流用ブラシ37に至る回路(以下、コイル12h回路)との両回路には電流が流れている。この時、番号「1」と「2」のセグメント16は陽極側整流用ブラシ36に短絡されている状態であるため、番号「1」と「2」のセグメント16に跨り接続されているコイル12aには電流は流れていない。
図7の状態から、陽極側整流用ブラシ36が矢印の方向に移動すると、該陽極側整流用ブラシ36は、番号「1」のセグメント16とは離間し、番号「2」のセグメントにのみ接触する。ブラシ36が番号「1」のセグメント16から離間したことにより、コイル12c回路は、ブラシ36から直接には電流の供給を受けることができなくなり、ブラシ36からコイル12aを介して電流の供給を受けることになる。ところが、コイル12aには直前まで電流は流れておらず、ブラシ36による番号「1」と「2」のセグメント16の短絡状態が解消されて、コイル12aに突然電圧が印加されても、コイルの特性により、コイル12aにはすぐには電流が流れない。そのため、コイル12c回路は、コイルの特性により電流を流し続けようとするものの、ブラシ36からコイル12aを介して十分な電流を供給されないことになる。その結果、コイル12c回路と接続する番号「1」の
セグメント16の電位は急激に低下する。そして、番号「1」のセグメント16の電位とブラシ36の間の電位差が所定以上になると、番号「1」のセグメント16とブラシ36の間にアークが発生することとなる。
次に、図7の陰極側整流用ブラシ37は、番号「15」と「16」のセグメント16と接触している状態を示す。このとき、陰極側整流用ブラシ37には番号「15」と「16」のセグメント16から電流が帰還しており、陽極側整流用ブラシ36からコイル12bに至る回路(以下、コイル12b回路)と、陽極側整流用ブラシ36からコイル12gに至る回路(以下、コイル12g回路)との両回路には電流が流れている。この時、番号「15」と「16」のセグメント16は陰極側整流用ブラシ37に短絡されている状態であるため、番号「15」と「16」のセグメント16に跨り接続されているコイル12iには電流は流れていない。
図7の状態から、陰極側整流用ブラシ37が矢印の方向に移動すると、いずれ、該陰極側整流用ブラシ37は、番号「15」のセグメント16とは離間し、番号「16」のセグメントにのみ接触する。そして、ブラシ37が番号「15」のセグメント16から離間したとき、コイル12b回路は、ブラシ37には直接には電流を帰還させることができなくなり、ブラシ37へはコイル12iを介して電流を帰還することになる。ところが、コイル12iには直前まで電流は流れておらず、ブラシ36による番号「15」と「16」のセグメント16の短絡状態が解消されて、コイル12iに突然電圧が印加されても、コイルの特性により、コイル12iにはすぐには電流が流れない。そのため、コイル12b回路は、コイルの特性により電流を流し続けようとするものの、ブラシ37へコイル12iを介して十分に電流を帰還できないことになる。その結果、コイル12b回路と接続する番号「15」のセグメント16の電位は急激に上昇する。そして、番号「15」のセグメント16の電位とブラシ37の間の電位差が所定以上になると、番号「15」のセグメント16とブラシ37の間にアークが発生することとなる。
図7に基づいて、消弧回路50a〜50iの機能について説明する。
ブラシ36,37とセグメント16の間にアークが発生してアーク電流が流れる瞬間のアーク電圧(ブラシ36,37とセグメント16との間の電位差)は約14V(銅の場合)である。電源電圧(本実施例では14V以下)が該アーク電圧よりも低ければ、陽極側整流用ブラシ36がセグメント16から離間し、アークが発生するときの該セグメント16の電位(陽極電位からアーク電圧を引いた値)は、陰極側給電線39bの電位よりも低くなる。又、陰極側整流用ブラシ37がセグメント16から離間し、アークが発生するときの該セグメント16の電位(陰極電位にアーク電圧を加えた値)は、陽極側給電線39aの電位よりも高くなる。
消弧回路50a〜50iの第1ダイオード51a〜51iのアノードと第2ダイオード52a〜52iのカソードとは、均圧結線18a〜18iを介して各セグメント16に短絡している。このような構成によれば、セグメント16の電位が陰極側給電線39bよりも低くなった場合には、該セグメント16に陰極側給電線39bから第2ダイオード52a〜52iを介して電流を流して、陽極側整流用ブラシ36と該セグメント16間の電位差が約14V以下になるようにする。それにより、ブラシ36と該セグメント16との間にアークが発生することを防止する。又、セグメント16の電位が陽極側給電線39aよりも高くなった場合には、該セグメント16から陽極側給電線39aに第1ダイオード51a〜51iを介して電流を流して、陰極側整流用ブラシ37とセグメント16間の電位差が約14V以下になるようにする。それにより、ブラシ37とセグメント16との間にアークが発生することを防止する。
例えば、図7に示す、消弧回路50aは、第1ダイオード51aのアノードと第2ダイ
オード52aのカソードと番号「1」のセグメント16に短絡している均圧結線18aとが接続されている。このとき、図7の状態から、陽極側整流用ブラシ36が矢印の方向に移動すると、コイル12c回路は、ブラシ36からコイル12aを介して電流の供給を受けなければならなくなる。ところが、コイル12aに突然電圧が印加されても、コイルの特性により、コイル12aにはすぐには電流が流れない。コイル12c回路は、コイルの特性により電流を流し続けようとするものの、ブラシ36からコイル12aを介して十分な電流を供給されないこととなる。その結果、コイル12c回路に接続する番号「1」のセグメント16の電位は急激に低下する。このとき、ブラシ36の電位が、陰極側給電線39bから第2ダイオード52aの電圧降下電圧(約0.6〜1V)を引いた電位よりも低くなると、番号「1」のセグメント16には陰極側給電線39bから第2ダイオード52aを介して電流が流れる。番号「1」のセグメント16に電流が供給される結果、番号「1」のセグメント16の電位の低下が抑制され、番号「1」のセグメント16とブラシ36との間の電位差が広がらず、番号「1」のセグメント16とブラシ36の間にアークが発生することを防止できる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態では、電機子ステータ10は、ロータ20の外周側に配置されているため、電機子ステータ10がロータ20の内側に配置される場合よりも電機子ステータ10の単位角度当たりの面積が広い。従って、このような電機子ステータ10に第2収容部3bを介して固定される整流子17は、消弧回路50a〜50iを備えることが容易であり、消弧回路を備える整流子固定部15を提供することが可能となる。
(2)本実施形態では、消弧回路50a〜50iによって、ブラシ36,37から離間した各セグメント16の電位は、陽極側給電線39aにダイオードの電圧降下電圧を加えた値と、陰極側給電線39bから前記電圧降下電圧を引いた値の間に収まるようにした。従って、ブラシ36または37と各セグメント16の間の電位を、アークが発生する電圧約14V以下とすることができた。その結果、ブラシ36または37と各セグメント16の間にアークが発生せず、各セグメント16、陽極側整流用ブラシ36、及び陰極側整流用ブラシ37に加えられるダメージを軽減することができる。
(3)本実施形態では、第1ダイオード51a〜51i及び第2ダイオード52a〜52iに電流が流れる際にエネルギーの損失が生じる。例えば、そのエネルギー損失は、本実施形態の場合、ダイオードの電圧降下は0.5V〜1Vであり、電流は3A〜5Aであることから、1.5W〜5W(瞬時)である。しかしながら、このエネルギーの損失はアークの発生によるエネルギーの損失よりも小さい。例えば、アーク電圧が13V〜14Vであり、アーク電流が3A〜5Aである場合、エネルギー損失は36W〜70Wである。その結果、モータ1のエネルギー損失が減少することにより、電源電流も減少して、モータ1の効率を上げることができる。
(4)本実施形態では、各セグメント16間において、90°の間隔を有してそれぞれ配置される4つのセグメント16同士を同電位とすべく均圧結線18a〜18iにより短絡し、さらに、均圧結線18a〜18iにて、それぞれ消弧回路50a〜50iを接続する。従って、それぞれの均圧結線18a〜18iに、ひとつの消弧回路50a〜50iを設ければ、各セグメントに消弧回路を設けた事と等価になる。従って、各セグメントに消弧回路を備える必要が無く、消弧回路の数を減らして構造を容易にすることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。
図8に示すように、本実施形態のモータ101は、固定子102と回転子である電機子103を備えている。固定子102は、円筒状のヨーク104と6個の界磁極としての永
久磁石105とを備え、該ヨーク104の内周面に等角度(60°)間隔に配置固定されている。つまり、本実施形態では、界磁極の数2Pを「6」としている。これら永久磁石105の内側には、電機子103が回転可能に収容されている。
電機子103は、回転軸103aを有している。回転軸103aには、電機子コア(以下、単にコアとする)103bが固定されている。コア103bは8個のティース、即ち第1〜第8ティース106a〜106hを有し、各ティース106a〜106h間には8個のスロット、即ち第1〜第8スロット107a〜107hが形成されている。尚、第1スロット107aは第4,第5ティース106d,106eの間のスロットとし、第1〜第8ティース106a〜106h及び第1〜第8スロット107a〜107hは図8において時計回り方向に順に配置されている。
又、電機子103は、整流子108を有している。整流子108は24個のセグメントを有し、各セグメントは周方向一方向に順にセグメント番号を「1」〜「24」と付すことにする。又、各セグメントは整流子108上に等角度間隔に設けられている。このセグメントの個数の「24」は、前記界磁極の数2P及び後述するコイル数Cを用い、次式「(界磁極の数2P×コイル数C)/2」から求められる。尚、番号「1」のセグメントは前記第1スロット107aの周方向中央位置にあるセグメント(前記第4,第5ティース106d,106eの中間位置にあるセグメント)であり、番号「1」〜「24」のセグメントは図8において時計回り方向に順に配置されている。
ここで、本実施形態の電機子103の巻線結線を説明する。
図8及び図9に示すように、番号「1」のセグメントに結線した巻線109(図8において破線で示す)を、第3スロット107cと第2スロット107b間の第6ティース106fに所定ターン数にて巻回した後、番号「10」のセグメントに結線させる。次いで、番号「10」のセグメントに結線した巻線109を、第6スロット107fと第5スロット107e間の第1ティース106aに所定ターン数にて巻回した後、番号「19」のセグメントに結線させる。次いで、番号「19」のセグメントに結線した巻線109を、第1スロット107aと第8スロット107h間の第4ティース106dに所定ターン数にて巻回した後、番号「4」のセグメントに結線させる。
次いで、番号「4」のセグメントに結線した巻線109(図8において実線で示す)を、第4スロット107dと第3スロット107c間の第7ティース106gに所定ターン数にて巻回した後、番号「13」のセグメントに結線させる。次いで、番号「13」のセグメントに結線した巻線109を、第7スロット107gと第6スロット107f間の第2ティース106bに所定ターン数にて巻回した後、番号「22」のセグメントに結線させる。次いで、番号「22」のセグメントに結線した巻線109を、第2スロット107bと第1スロット107a間の第5ティース106eに所定ターン数にて巻回した後、番号「7」のセグメントに結線させる。
次いで、番号「7」のセグメントに結線した巻線109(図8において2点鎖線で示す)を、第5スロット107eと第4スロット107d間の第8ティース106hに所定ターン数にて巻回した後、番号「16」のセグメントに結線させる。次いで、番号「16」のセグメントに結線した巻線109を、第8スロット107hと第7スロット107g間の第3ティース106cに所定ターン数にて巻回した後、前記番号「1」のセグメントに結線させ、巻線109の巻回を終了する。
即ち、本実施形態では、2個おきの番号「1」,「4」,…,「22」のセグメントが使用されており、該番号「1」,「4」,…,「22」のセグメントへの結線とティース106a〜106hへの巻回(この場合、集中巻き)とを交互に繰り返して、8個の電機
子コイル、即ち第1〜第8コイル110a〜110hが構成されている。つまり、本実施形態では、コイル数Cを「8」としている。又、本実施形態では、第6コイル110f(第6ティース106f)と番号「10」のセグメントへの結線を挟んで第1コイル110a(第1ティース106a)とが、ティース2個おきとなっており、これがコイル110a〜110hの全部にわたって繰り返される。つまり、本実施形態では、1本の巻線109を切断することなく、コイル110a〜110hの全部が巻回できるように構成されている。尚、この場合、連続して巻回される2つのコイル110a〜110h間で結線される番号「1」,「4」,…,「22」のセグメントは、それらコイル110a〜110hが巻回される各ティース106a〜106h間の周方向中央に位置している。又、本実施形態では、コイル110a〜110hの全部が1つの閉ループを構成するように直列に接続されている。
前記整流子108には、図示しないブラシホルダにて保持された6個のブラシ、即ち第1〜第6ブラシ111a〜111fがそれぞれ摺接する。各ブラシ111a〜111fは、幅方向(周方向)の中心線が各永久磁石105の周方向の中心線と一致するように、等角度(60°)間隔に配置されている。尚、第1〜第6ブラシ111a〜111fは図8において時計回り方向に順に配置され、第1,第3,第5ブラシ111a,111c,111eは陽極側(+極側)ブラシであり、第2,第4,第6ブラシ111b,111d,111fは陰極側(−極側)ブラシである。そして、各ブラシ111a〜111fは、整流子108から電機子103の回転のための駆動電流を供給する。
ここで、図8及び図9に示すように、仮に第1ブラシ111aが番号「22」のセグメントにのみ接触している時(非整流時)、給電を行っている陽極側のブラシは第1ブラシ111aであり、陰極側のブラシは第4ブラシ111dである。この場合、これら両ブラシ111a,111d間には、第5コイル110eと第8コイル110hと第3コイル110cと第6コイル110fとが直列に接続した状態となるとともに、第2コイル110bと第7コイル110gと第4コイル110dと第1コイル110aとが直列に接続した状態となる。つまり、本実施形態の巻線109の結線構造では、給電を行っている一対の陽極側及び陰極側ブラシ(この場合、ブラシ111a,111d)間の並列回路数が「2」となるように構成されている。
図9に示すように、前記整流子108の第1〜第6ブラシ111a〜111fには、絶縁体141を介してブラシの反時計回りの方向に、第1〜第6消弧ブラシ140a〜140fがセグメントに接触するように固着されている。又、各第1〜第6ブラシの中心線と、各第1〜第6消弧ブラシの中心線の間隔はセグメント一つ分である。
第1〜第6消弧ブラシ140a〜140fは、第1〜第6ブラシ111a〜111fと同様の部材からなり、その幅は第1〜第6ブラシ111a〜111fよりも狭く構成され、第1〜第6ブラシ111a〜111fに絶縁体141により固着されている。又、第1〜第6ブラシ111a〜111fがセグメントに摺接する機構によりセグメントへ好適に摺接されており、第1〜第6消弧ブラシはそれぞれ短絡線142a〜142fを介して対応する消弧回路150a〜150fに接続されている。
図10に示す消弧回路150a〜150fは、それぞれ固定子102(ブラシホルダ)に設けられており、その一端には図示しない電源給電部の陽極側に接続している陽極側電源としての陽極側給電線139aが接続され、他端には電源給電部の陰極側に接続している陰極側電源としての陰極側給電線139bが接続されている。詳しくは、消弧回路150aは、第1ダイオード151aと第2ダイオード152aからなる回路であり、第1ダイオード151aのカソードと、陽極側給電線139aとが接続される。さらに、第1ダイオード151aのアノードと第2ダイオード152aのカソードと短絡線142aとが
接続され、第2ダイオード152aのアノードと陰極側給電線139bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路150bは、第1ダイオード151bと第2ダイオード152bからなる回路であり、第1ダイオード151bのカソードと陽極側給電線139aとが接続される。さらに、第1ダイオード151bのアノードと第2ダイオード152bのカソードと短絡線142bとが接続され、第2ダイオード152bのアノードと陰極側給電線139bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路150cは、第1ダイオード151cと第2ダイオード152cからなる回路であり、第1ダイオード151cのカソードと陽極側給電線139aとが接続される。さらに、第1ダイオード151cのアノードと第2ダイオード152cのカソードと短絡線142cとが接続され、第2ダイオード152cのアノードと陰極側給電線139bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路150d〜150fについても、それぞれに対応する第1ダイオード151d〜151fと、それぞれに対応する第2ダイオード152d〜152fと、それぞれに対応する短絡線142d〜142fとから、前記消弧回路150a〜150cと同様に構成される回路であるので、詳しい説明を省略する。
ここで、ブラシ111a〜111fとセグメントの間には、周知なように、ブラシ111a〜111fのいずれかが、セグメントに接触し始める時とセグメントから離間する時にアークが発生する。特に、ブラシがセグメントから離間する時に大きなアークが発生し、この時のアークによってブラシの摩耗が大きく進行する。
図11に基づいてアークの発生について説明する。
図11の第1ブラシ111aは、その大部分を番号「23」のセグメントと接触し、番号「22」のセグメントとは点で接触している状態を示す。このとき、第1ブラシ111aから番号「22」のセグメントには電流が供給されており、コイル110eを介し陰極側の第4ブラシ111dに至る回路(以下、コイル110e回路)と、コイル110bを介し陰極側の第4ブラシ111dに至る回路(以下、コイル110b回路)との両回路には電流が流れている。
図11の状態から、整流子108が矢印の方向に移動することによりセグメントが矢印の方向に移動すると、第1ブラシ111aは、番号「22」のセグメントとは離間し、番号「23」のセグメントにのみ接触する。第1ブラシ111aが番号「22」のセグメントから離間したことにより、コイル110b回路は、第1ブラシ111aから直に電流の供給を受けることができなくなり、又、コイル110e回路も、第1ブラシ111aから直に電流の供給を受けることができなくなる。ところが、コイル110b回路も、コイル110e回路も、コイルの特性により電流を急にとめることができず、電流を流し続けようとする。その結果、第1ブラシ111aから電流が供給されない番号「22」のセグメントの電位は急激に低下する。そして、番号「22」のセグメントの電位と第1ブラシ111aの間の電位差が所定以上になると、番号「22」のセグメントと第1ブラシ111aの間にアークが発生することとなる。
図9、10に基づいて、消弧回路150a〜150fの機能について説明する。
第1〜第6ブラシ111a〜111fとセグメントの間にアークが発生してアーク電流が流れる瞬間のアーク電圧(第1〜第6ブラシ111a〜111fとセグメントとの間の電位差)は約14V(銅の場合)である。電源電圧(本実施例では14V以下)が該アーク電圧よりも低ければ、陽極の第1,3,5ブラシ111a,111c,111eがセグメントから離間し、アークが発生するときの該セグメントの電位(陽極電位からアーク電圧を引いた値)は、陰極側給電線139bの電位よりも低くなる。又、陰極の第2,4,6ブラシ111b,111d,111fがセグメントから離間し、アークが発生するときの該セグメントの電位(陰極電位にアーク電圧を加えた値)は、陽極側給電線139aの電位よりも高くなる。
消弧回路150a〜150fの第1ダイオード151a〜151fのアノードと第2ダイオード152a〜152fのカソードとは、短絡線142a〜142fを介して第1〜第6消弧ブラシ140a〜140fに接続している。このような構成によれば、セグメントの電位が陰極側給電線139bよりも低くなった場合には、該セグメントに陰極側給電線139bから第2ダイオード152a〜152fを介して電流を流して、陽極の第1,3,5ブラシ111a,111c,111eと該セグメント間の電位差が約14V以下になるようにする。それにより、陽極側の前記ブラシと該セグメントとの間にアークが発生することを防止する。又、セグメントの電位が陽極側給電線139aよりも高くなった場合には、該セグメントに陽極側給電線139aに第1ダイオード51a〜51iを介して電流を流して、陰極の第2,4,6ブラシ111b,111d,111fとセグメント間の電位差が約14V以下になるようにする。それにより、陰極側の前記ブラシと該セグメントとの間にアークが発生することを防止する。
例えば、図10に示す、消弧回路150aは、第1ダイオード151aのアノードと第2ダイオード152aのカソードと短絡線142aを介して消弧ブラシ140aに接続されている。このとき、図9の状態から、整流子108が矢印の方向に移動することによって、図11の状態から「22」と「23」のセグメントが矢印の方向に移動すると、コイル110b回路と110e回路は、第1ブラシ111aから電流の供給を受けられなくなる。ところが、コイル110b回路と110e回路は、急に電流の供給が停止しても、その特性により、急に電流の流れを止めることはできず、電流を流し続けようとする。しかし、番号「22」のセグメントからは電流は供給されない。その結果、番号「22」のセグメントの電位は急激に低下する。このとき、番号「22」のセグメントの電位が、陰極側給電線139bから第2ダイオード152aの電圧降下電圧(約0.6〜1V)を引いた電位よりも低くなると、番号「22」のセグメントには陰極側給電線139bから第2ダイオード152aと、短絡線142aと、消弧ブラシ140aを介して電流が流れる。番号「22」のセグメントに電流が供給される結果、番号「22」のセグメントの電位の低下が抑制され、番号「22」のセグメントと第1ブラシ111aとの間の電位差が広がらず、番号「22」のセグメントと第1ブラシ111aの間にアークが発生することを防止できる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態では、それぞれ消弧回路150a〜150fと接続する第1〜第6消弧ブラシ140a〜140fを、第1〜第6ブラシ111a〜111fに絶縁体141を介して固着した。そのため、消弧回路150a〜150fは面積の広い固定子102側に設けることができ、電機子103側に配置される場合よりも消弧回路150a〜150fの配置の自由度が高い。
(2)本実施形態では、第1〜第6ブラシ111a〜111fから離間した各セグメントの電位は、消弧回路150a〜150fによって、陽極側給電線139aにダイオードの電圧降下電圧を加えた値と、陰極側給電線139bから前記電圧降下電圧を引いた値の間に収まるようにした。これによって、第1〜第6ブラシ111a〜111fと各セグメントの間の電位は、アークが発生する電圧約14V以下とすることができた。その結果、第1〜第6ブラシ111a〜111fと各セグメントの間にアークが発生せず、各セグメント、第1〜第6ブラシ111a〜111fに加えられるダメージを軽減することができる。
(3)本実施形態では、第1ダイオード151a〜151f及び第2ダイオード152a〜152fに電流が流れる際にエネルギーの損失が生じる。例えば、そのエネルギー損失は、本実施形態の場合、ダイオードの電圧降下は0.5V〜1Vであり、電流は3A〜
5Aであることから、1.5W〜5W(瞬時)である。しかしながら、このエネルギーの損失はアークの発生によるエネルギーの損失よりも小さい。例えば、アーク電圧が13V〜14Vであり、アーク電流が3A〜5Aである場合、エネルギー損失は36W〜70Wである。その結果、モータ101のエネルギー損失が減少することにより、電源電流も減少して、モータ101の効率を上げることができる。
(4)本実施形態では、第1〜第6消弧ブラシ140a〜140fは、絶縁体141を介して第1〜第6ブラシ111a〜111fに固着した。従って、電機子103側の各セグメントにそれぞれ消弧回路を設ける必要は無いため、消弧回路の数を少なくすることができ、モータ101の構造を容易にすることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図12に示すように、本実施形態では、永久磁石225の極数が「6」、コイル212a〜212hの総数が「8」として構成されるモータである。このモータには、外周面に24個のセグメント216が固着されてなる整流子217が備えられている。ここで、各セグメント216に対して、図12のようにセグメント番号を「1」〜「24」と付すことにする。
巻線214は、図示しない所定のティースに巻回、所謂集中巻きにて巻回されて、各コイル212a〜212hを構成している。具体的に、巻線214は、番号「2」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「3」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212aを構成している。又、巻線214は、番号「5」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「6」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212bを構成している。又、巻線214は、番号「8」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「9」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212cを構成している。又、巻線214は、番号「11」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「12」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212dを構成している。又、巻線214は、番号「14」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「15」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212eを構成している。又、巻線214は、番号「17」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「18」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212fを構成している。又、巻線214は、番号「20」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「21」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212gを構成している。又、巻線214は、番号「23」のセグメント216から所定ティースに巻回され、番号「24」のセグメント216に戻るように巻装され、コイル212hを構成している。
前記整流子217において、120°間隔に配置されたセグメント216同士が均圧結線218a〜218hにより短絡されている。具体的には、均圧結線218aにより、番号「1」「9」「17」のセグメント216が短絡され、均圧結線218bにより、番号「2」「10」「18」のセグメント216が短絡されている。又、均圧結線218cにより、番号「3」「11」「19」のセグメント216が短絡され、均圧結線218dにより、番号「4」「12」「20」のセグメント216が短絡されている。又、均圧結線218eにより、番号「5」「13」「21」のセグメント216が短絡され、均圧結線218fにより、番号「6」「14」「22」のセグメント216が短絡されている。又、均圧結線218gにより、番号「7」「15」「23」のセグメント216が短絡され、均圧結線218hにより、番号「8」「16」「24」のセグメント216が短絡されている。
又、前記整流子217には、陽極(+極)及び陰極(−極)で対をなす一対のメインブラシ236a,236bと一対のサブブラシ237a,237bとの2組4個の給電ブラシがそれぞれ摺接する。各ブラシ236a,236b,237a,237bは、同形状をなしており、その幅がセグメント216の幅と略同じとなるように構成されている。尚、メインブラシ236a,236bは低抵抗に、サブブラシ237a,237bは高抵抗にそれぞれ構成されている。
又、陽極側メインブラシ236aと陰極側メインブラシ236bとは、互いに180°間隔を有して配置されている。陽極側サブブラシ237aは、陽極側メインブラシ236aから反回転方向に(120°−θ3(所定角度))だけずれた位置に配置されている。陰極側サブブラシ237bは、陰極側メインブラシ236bから反回転方向に(120°−θ3(所定角度))だけずれた位置に配置されている。因みに、この場合、短絡したセグメント216同士が一致する位置に配置した場合の同極の各ブラシ236a,236b,237a,237bの電気的な合計幅は、該セグメント216の幅より大きくなる。
そのため、例えば、図12のように陽極側メインブラシ236aが番号「2」のセグメント216にのみ接触している場合、陽極側サブブラシ237aは番号「2」のセグメント216と短絡された番号「10」のセグメント216と回転方向上流側の番号「9」のセグメント216に跨って接触する。このとき、サブブラシ237aは、その大部分が番号「10」のセグメント216に接触している。又、この場合、陰極側メインブラシ236bは番号「14」のセグメント216にのみ接触し、陰極側サブブラシ237bは番号「14」のセグメント216と短絡された番号「22」のセグメント216と回転方向上流側の番号「21」のセグメント216に跨って接触する。このとき、サブブラシ237bは、その大部分が番号「22」のセグメント216に接触している。
つまり、前記所定角度θ3を設定したことにより、整流子217が矢印方向に回転するようにモータを回転させる場合、各メインブラシ236a,236bに対して各サブブラシ237a,237bの整流終了時間(セグメント216から離間する時間)が所定時間だけ遅くなるようになっている。
前記整流子217には、陽極消弧ブラシ240aと陰極消弧ブラシ240bがそれぞれ摺接する。消弧ブラシ240a,240bは、その幅がセグメント216の幅よりも少し狭く構成されている。尚、消弧ブラシ240a,240bは高抵抗に構成されている。
陽極消弧ブラシ240aは陽極側サブブラシ237aの消弧用のブラシであり、陰極消弧ブラシ240bは陰極側サブブラシ237bの消弧用のブラシである。そして、陽極消弧ブラシ240aは、陽極側サブブラシ237aから反回転方向に(120°−15°)だけずれた位置に配置されている。又、陰極消弧ブラシ240bは、陰極側サブブラシ237bから反回転方向に(120°−15°)だけずれた位置に配置されている。ちなみに前記120°は各均圧結線218a〜218hが短絡した各セグメントの隣接するセグメント間の周方向の角度であり、前記15°は整流子217に備えられたセグメント216の隣接するセグメント間の周方向の角度である。
又、消弧ブラシ240a,240bはメインブラシ236a,236bやサブブラシ237a,237bと同様の機構によりセグメント216へ好適に摺接されており、消弧ブラシ240a,240bは短絡線242a,242bを介して消弧回路250a,250bに接続されている。
消弧回路250a,250bは、それぞれ図示しない固定子側に設けられており、その一端には図示しない電源給電部の陽極側に接続している陽極側電源としての陽極側給電線
239aが接続され、他端には電源給電部の陰極側に接続している陰極側電源としての陰極側給電線239bが接続されている。詳しくは、消弧回路250aは、第1ダイオード251aと第2ダイオード252aからなる回路であり、第1ダイオード251aのカソードと、陽極側給電線239aとが接続される。さらに、第1ダイオード251aのアノードと第2ダイオード252aのカソードと短絡線242aとが接続され、第2ダイオード252aのアノードと陰極側給電線239bとが接続されることにより構成される回路である。消弧回路250bは、第1ダイオード251bと第2ダイオード252bからなる回路であり、第1ダイオード251bのカソードと陽極側給電線239aとが接続される。さらに、第1ダイオード251bのアノードと第2ダイオード252bのカソードと短絡線242bとが接続され、第2ダイオード252bのアノードと陰極側給電線239bとが接続されることにより構成される回路である。
ここで、メインブラシ236a,236bやサブブラシ237a,237bとセグメントの間には、周知なように、ブラシがセグメントに接触し始める時とセグメントから離間する時にアークが発生する。特に、ブラシがセグメントから離間する時に大きなアークが発生し、この時のアークによってブラシの摩耗が大きく進行する。本実施形態の場合、メインブラシ236a,236bがセグメントから離間する時は、サブブラシ237a,237bによってアークの発生が抑止されるが、サブブラシ237a,237bがセグメントから離間する時はアークの発生を十分に抑止することはできない。
図14に基づいてアークの発生について説明する。
図14は、サブブラシ237aは、その大部分を番号「10」のセグメントと接触し、番号「9」のセグメントとは点で接触している状態を示す。このとき、サブブラシ237aから番号「9」のセグメントには陽極側メインブラシ236aが流すよりも少ない電流を、コイル212cを介し陰極側サブブラシ237bに至る回路(以下、コイル212c回路)と、コイル212aを介し陰極側サブブラシ237bに至る回路(以下、コイル212a回路)に流している。
図12の状態から整流子217が矢印の方向に移動することにより、図14に示す各セグメント216が矢印の方向に移動すると、サブブラシ237aは、番号「9」のセグメントとは離間し、番号「10」のセグメントにのみ接触する。そのため、陽極側サブブラシ237aが番号「9」のセグメントから離間したことにより、コイル212c回路は、陽極側サブブラシ237aから直に電流の供給を受けることができなくなり、又、コイル212fは、サブブラシ237aによる番号「9」と「10」の短絡が解消されて突然電圧が印加されることになる。ところが、コイル212c回路は、コイルの特性により電流を急にとめることができず、電流を流し続けようとする。又、コイル212fは、コイルの特性により、急には電流を流すことができない。その結果、陽極側サブブラシ237aから電流が供給されない番号「9」のセグメントの電位は急激に低下する。そして、番号「9」のセグメントの電位と陽極側サブブラシ237aの間の電位差が所定以上になると、番号「9」のセグメントと陽極側サブブラシ237aの間にアークが発生することとなる。
図12、13に基づいて、消弧回路250a,250bの機能について説明する。
サブブラシ237a,237bとセグメント216の間にアークが発生してアーク電流が流れる瞬間のアーク電圧(サブブラシ237a,237bとセグメントとの間の電位差)は約14V(銅の場合)である。電源電圧(本実施例では14V以下)が該アーク電圧よりも低ければ、陽極側サブブラシ237aがセグメント216から離間し、アークが発生するときの該セグメント216の電位(陽極電位からアーク電圧を引いた値)は、陰極側給電線239bの電位よりも低くなる。又、陰極側サブブラシ237bがセグメント216から離間し、アークが発生するときの該セグメント216の電位(陰極電位にアーク
電圧を加えた値)は、陽極側給電線239aの電位よりも高くなる。
消弧回路250aの第1ダイオード251aのアノードと第2ダイオード252aのカソードとは、短絡線242aを介して陽極消弧ブラシ240aに接続している。消弧回路250bの第1ダイオード251bのアノードと第2ダイオード252bのカソードとは、短絡線242bを介して陰極消弧ブラシ240bに接続している。このような構成によれば、陽極消弧ブラシ240aの摺接するセグメントの電位が陰極側給電線239bよりも低くなった場合には、該セグメントに陰極側給電線239bから第2ダイオード252aを介して電流を流して、陽極側サブブラシ237aと該セグメント216間の電位差が約14V以下になるようにする。それにより、陽極側サブブラシ237aと該セグメント216との間にアークが発生することを防止する。又、陰極消弧ブラシ240bの摺接するセグメントの電位が陽極側給電線239aよりも高くなった場合には、該セグメントから陽極側給電線239aに第1ダイオード251bを介して電流を流して、陰極側サブブラシ237bと該セグメント間の電位差が約14V以下になるようにする。それにより、陰極側サブブラシ237bとセグメント216との間にアークが発生することを防止する。
例えば、図13に示す、消弧回路250aは、第1ダイオード251aのアノードと第2ダイオード252aのカソードと短絡線242aを介して消弧ブラシ240aに接続されている。このとき、図12の状態から、整流子217が矢印の方向に移動すると、コイル212c回路は、陽極側サブブラシ237aから電流の供給を受けられなくなる。又、コイル212fには、突然電圧が印加されることとなる。ところが、コイル212c回路は、急に電流の供給が停止しても、その特性により、急に電流の流れを止めることはできず、電流を流し続けようとする。又、コイル212fは、その特性により、急に電流を流すことができない。しかし、番号「9」のセグメントからは電流は供給されない。その結果、番号「9」のセグメントの電位は急激に低下する。このとき、番号「9」のセグメントの電位が、陰極側給電線239bから第2ダイオード252aの電圧降下電圧(約0.6〜1V)を引いた電位よりも低くなると、番号「9」のセグメントには陰極側給電線239bから電流が流れる。具体的には、番号「9」のセグメントには、第2ダイオード252aと短絡線242aと陽極消弧ブラシ240aと「17」のセグメント216と均圧結線218aとを介して電流が流れる。番号「9」のセグメントに電流が供給される結果、番号「9」のセグメントの電位の低下が抑制され、番号「9」のセグメントと陽極側サブブラシ237aとの間の電位差が広がらず、番号「9」のセグメントと陽極側サブブラシ237aの間にアークが発生することを防止できる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態では、消弧回路250a,250bによって、サブブラシ237a、237bから離間した各セグメント216の電位は、陽極側給電線239aにダイオードの電圧降下電圧を加えた値と、陰極側給電線239bから前記電圧降下電圧を引いた値の間に収まるようにした。これによって、サブブラシ237a,237bと各セグメント216の間の電位は、アークが発生する電圧約14V以下とすることができた。その結果、サブブラシ237a,237bと各セグメント216の間にアークが発生せず、各セグメント16、陽極側サブブラシ237a、陰極側サブブラシ237bに加えられるダメージを軽減することができる。
(2)本実施形態ではば、第1ダイオード251a,251b及び第2ダイオード252a,252bに電流が流れる際にエネルギーの損失が生じる。例えば、そのエネルギー損失は、本実施形態の場合、ダイオードの電圧降下は0.5V〜1Vであり、電流は3A〜5Aであることから、1.5W〜5W(瞬時)である。しかしながら、このエネルギーの損失はアークの発生によるエネルギーの損失よりも小さい。例えば、アーク電圧が13
V〜14Vであり、アーク電流が3A〜5Aである場合、エネルギー損失は36W〜70Wである。その結果、モータのエネルギー損失が減少することにより、電源電流も減少して、モータの効率を上げることができる。
(3)本実施形態では、各セグメント216間において、120°の間隔を有してそれぞれ配置される3つのセグメント216同士を同電位とすべく均圧結線218a〜218hにより短絡したことで、メインブラシ236a,236bは一対のみの構成とすることができる。それにより、サブブラシ237a,237bも一対で構成でき、消弧ブラシ240a,240bも一対で構成することができる。従って、消弧回路250a,250bは一対の構成だけでよく、消弧回路の数を減らして構造を容易にすることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1実施形態では、消弧回路50a〜50iは、それぞれ整流子固定部15に設けられた。しかしこれに限らず、消弧回路50a〜50iは他の固定部、例えば電機子収容部3やブラシ装置収容部4に設けてもよい。そうすれば、消弧回路の配置の自由度が高くなりモータ1に消弧回路を容易に備えることができる。
・第1〜第3実施形態では、第1ダイオード51a〜51i,151a〜151f,251a,251b及び、第2ダイオード52a〜52i,152a〜152f,252a,252bは普通のダイオードである。しかしこれに限らず、例えばショットキーバリアダイオードでも良い。ショットキーバリアダイオードは、電圧降下が少ないため、エネルギー損失が少なく、周波数応答が良いため、高回転のモータにも用いることができ、より高性能な消弧回路を提供することができる。その他のダイオードでも、製造や特性に応じたダイオードを選択することができる。
・第2実施形態では、消弧ブラシ140a〜140fは第1〜第6ブラシ111a〜111fより狭く構成した。しかしこれに限らず、消弧ブラシの幅は140a〜140fセグメントの幅かそれ以下であれば良い。消弧ブラシが大きくなれば、磨耗に強くなり、接触抵抗も低下させることができる。
・第2実施形態では、第1〜第6ブラシ111a〜111fの片側に消弧ブラシ140a〜140fを設けた。しかしこれに限らず、第1〜第6ブラシ111a〜111fの両側に消弧ブラシと消弧ブラシにつながる消弧回路を設けてもよい。そうすれば、消弧回路を持つ両方向回転可能なモータを提供することができる。
・第2実施形態では、消弧ブラシ140a〜140fは第1〜第6ブラシ111a〜111fに固着した。しかし、これに限らず、消弧ブラシはセグメントに摺接すればどのような支持構造でもよい。
・第1実施形態のモータの整流子構造は均圧結線18a〜18iを備える構造とした。しかしこれに限らず、モータは均圧結線を持たない整流子構造であってもよい。その場合は、各セグメントに消弧回路を備えるように構成する。そうすれば、均圧結線を備えない整流子構造のモータにも、消弧回路を備えることができる。これにより、アークの発生を抑止しセグメントとブラシの寿命を延ばし、ひいてはモータの寿命も延ばすことができる。さらに、エネルギー損失も少なくすることができる。
第1実施形態のモータの軸方向断面図。 第1実施形態のモータの径方向断面図。 第1実施形態の整流子の概略構成図。 第1実施形態のコイルの結線図。 第1実施形態のモータの展開図。 第1実施形態の消弧回路の回路図。 第1実施形態における消弧回路の作用を説明するための説明図。 第2実施形態のモータ概略構成図。 第2実施形態のモータの展開図。 第2実施形態の消弧回路の回路図。 第2実施形態における消弧回路の作用を説明するための説明図。 第3実施形態のモータの展開図。 第3実施形態の消弧回路の回路図。 第3実施形態における消弧回路の作用を説明するための説明図。
符号の説明
C…コイル数、2P…界磁極の数、θ3…角度、1,101…モータ、2…ハウジングケース、3…電機子収容部、3a…第1収容部、3b…第2収容部、4…ブラシ装置収容部、5,35…ねじ、10…電機子ステータ、11…ステータコア、11a…円筒部、11b…ティース部、12a〜12i,110a〜110h,212a〜212h…コイル、13…絶縁カラー、14,109,214…巻線、15…整流子固定部、16,216…セグメント、17,108,217…整流子、18a〜18i,218a〜218h…均圧結線、20…ロータ、21…回転軸、22…ロータコア、23…軸受、24…軸受、25,105,225…永久磁石、30…給電部、31…ブラシ装置、32,33…スリップリング、34…ブラシホルダ、34a…整流用ブラシ収容部、34b…給電用ブラシ収容部、36…陽極側整流用ブラシ、37…陰極側整流用ブラシ、38,43…コイルばね、39a,139a,239a…陽極側給電線、39b,139b,239b…陰極側給電線、41…陽極側給電用ブラシ、42…陰極側給電用ブラシ、50a〜50i,150a〜150f,250a,250b…消弧回路、51a〜51i,151a〜151f,251a,251b…第1ダイオード、52a〜52i,152a〜152f,252a,252b…第2ダイオード、102…固定子、103…電機子、103a…回転軸、103b…電機子コア、104…ヨーク、106a〜106h…第1〜第8ティース、107a〜107h…第1〜第8スロット、111a〜111f…第1〜第6ブラシ、140a〜140f…第1〜第6消弧ブラシ、141…絶縁体、142a〜142f,242a,242b…短絡線、236a…陽極側メインブラシ、236b…陰極側メインブラシ、237a…陽極側サブブラシ、237b…陰極側サブブラシ、240a…陽極消弧ブラシ、240b…陰極消弧ブラシ。

Claims (5)

  1. 周方向に複数個配置されたn個のセグメントと、
    隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルと、
    前記セグメントに摺接する陽極ブラシ及び陰極ブラシと、
    カソードが陽極側電源に接続されるn個の第1ダイオードと、
    アノードが陰極側電源に接続されるn個の第2ダイオードと
    を備え、
    前記各セグメントは前記各第1ダイオードのアノードおよび前記各第2ダイオードのカソードの両方と接続することを特徴とする整流子構造。
  2. 請求項1に記載の整流子構造において、
    前記陽極ブラシ及び前記陰極ブラシは、回転子に備えられたブラシホルダに設けられ、
    前記セグメント、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードは、固定電機子に設けられたことを特徴とする整流子構造。
  3. 周方向に複数配置されたセグメントと、
    隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルと、
    前記セグメントに摺接する陽極ブラシもしくは陰極ブラシと、
    前記ブラシが2つのセグメントを短絡終了する位置において、ブラシが離間する側のセグメントの接触範囲内に配置したサブブラシと、
    カソードが陽極側電源に接続される少なくとも1個の第1ダイオードと、
    アノードが陰極側電源に接続される少なくとも1個の第2ダイオードと
    を備え、
    前記サブブラシは前記各第1ダイオードのアノードおよび前記各第2ダイオードのカソードの両方と接続することを特徴とする整流子構造。
  4. 周方向に複数配置されたセグメントと、
    所定角度離間したセグメントを接続する複数の均圧結線と、
    隣り合うセグメント間にて直列に接続する複数のコイルと、
    前記セグメントに摺接する陽極ブラシもしくは陰極ブラシと、
    前記ブラシが2つのセグメントを短絡終了する位置において、ブラシが離間する側のセグメントと均圧結線にて接続するセグメントの接触範囲内に配置したサブブラシと、
    カソードが陽極側電源に接続される少なくとも1個の第1ダイオードと、
    アノードが陰極側電源に接続される少なくとも1個の第2ダイオードと
    を備え、
    前記サブブラシは前記各第1ダイオードのアノードおよび前記各第2ダイオードのカソードの両方と接続することを特徴とする整流子構造。
  5. 請求項3もしくは請求項4に記載の整流子構造において、
    前記陽極ブラシ、前記陰極ブラシ、前記サブブラシ、前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードは、固定子に設けられ、
    前記セグメントは回転電機子に設けられたことを特徴とする整流子構造。
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