JP2007317833A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 局所的範囲の不純物を活性化することによって、微細構造の半導体装置を製造することができる方法を提供する。
【解決手段】 不活性な不純物(例えば、p型不純物のボロン)を含んでいる半導体領域(半導体基板2)の少なくとも一部に加速粒子(例えば、水素イオン)を照射し、加速粒子(水素イオン)が通過する領域に含まれている不活性な不純物(ボロン)を、加速粒子(水素イオン)の通過による電子阻止能によって活性化する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体領域に含まれている不活性な不純物を活性化することによって、半導体領域の導電型を調節する技術に関する。
半導体領域の導電型は、一般的に、半導体領域に含まれている活性な不純物の導電型で決定される。半導体領域が不純物を含んでいても、その不純物が不活性であれば、その不純物は半導体領域の導電型に影響しない。
半導体領域の局所的範囲を反対導電型に反転したい場合が多く存在する。例えばスーパージャンクション構造を実現するためには、第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域が繰返し配置されている構造を実現する必要があり、半導体領域の局所的範囲を反対導電型に反転することができれば、スーパージャンクション構造を実現することができる。
半導体領域の局所的範囲を反対導電型に反転する技術が特許文献1に記載されている。この技術では、n型の半導体基板の一部にp型不純物(例えば、ボロン)を導入する。不純物を導入しただけでは、その不純物は不活性であり、p型不純物が導入された範囲の半導体領域の導電型をp型に反転することができない。そこで特許文献1の技術では、半導体基板を1000℃程度にまで加熱する。この加熱処理によって、導入したp型不純物が活性化し、p型不純物が導入された範囲の半導体領域の導電型がp型に反転する。
特開2002−83962号公報
半導体構造の微細化が進んでおり、導電型を反転したい範囲と、導電型を反転させたくない範囲が微細化している。例えば、スーパージャンクション構造の特性を改善するためには、サブミクロンの幅の範囲内で導電型を反転するとともに、反転領域と反転領域の間にサブミクロンの幅で反転しない範囲を残すことが必要とされている。
特許文献1に記載されている技術、すなわち、局所的範囲に不純物を導入して活性化する技術では、微細構造が作りにくい。不純物は、一般的に、イオン注入法や熱拡散法によって半導体領域に導入される。イオン注入法や熱拡散法では、微細な範囲に不純物を局所的に導入することが困難であり、不純物の導入範囲が周囲に広がってしまう。また、導入した不純物を活性化する段階でも、不純物の導入範囲が周囲に広がってしまう。局所的範囲に不純物を導入して活性化する技術では、微細構造が作りにくい。
本発明は、上記の問題点を解決するために創案された。
本発明では、不活性な不純物を活性化することによって、半導体領域の導電型を調整する。本発明では、不純物の導入範囲を限定された微細範囲に留めることが困難であるのに対し、不純物の活性化範囲については限定された微細範囲に留めることが可能であることを活用する。
(請求項1に記載の発明)
本発明の半導体装置の製造方法は、不活性な不純物を含んでいる半導体領域の少なくとも一部に加速粒子を照射し、その加速粒子が通過する領域に含まれている不活性な不純物を電子阻止能によって活性化させる工程を備えている。
ここで「加速粒子」は、通過した半導体領域を電子阻止能によって発熱させることができるものであればよく、イオン、電子線、放射線(中性子線、X線等)等を含む。
本発明の製造方法によれば、加速粒子が半導体領域を通過することによって生じる電子励起等の非弾性衝突(電子阻止能)によって、加速粒子が通過した領域では半導体領域が発熱する。この発熱によって、その領域に含まれている不活性な不純物が活性化される。局所的範囲の導電型を調整するために、不純物の導入範囲を局所的範囲に限定する必要がなく、加速粒子の通過領域を局所的範囲に限定すればよい。本発明の製造方法によると、半導体領域の局所的範囲の導電型を反転させることもできるし、全体としては非導電型の半導体領域内の局所的範囲に導電型領域を形成造することもできる。
(請求項2に記載の発明)
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体領域の局所的範囲の導電型を反転させて半導体装置を製造するのに特に適している。このためには、活性な第1導電型の不純物と不活性な第2導電型の不純物を含んでいる半導体領域の少なくとも一部に加速粒子を照射し、加速粒子が通過する領域に含まれている不活性な第2導電型の不純物を電子阻止能によって活性化させる工程を備えている。
本発明の製造方法によれば、加速粒子が半導体基板を通過することによって生じる電子励起等の非弾性衝突(電子阻止能)によって、加速粒子が通過した領域の半導体領域だけが発熱し、加速粒子が通過しない領域の半導体領域は発熱しない。局所的に発熱するために、局所的範囲でのみ第2導電型の不純物が活性化される。したがって、第1導電型の半導体領域の局所的範囲の導電型が反転する。局所的範囲に不純物を導入する必要がなく、加速粒子の通過領域を制約することによって導電型を反転する範囲と反転しない範囲を調整することが可能となる。
(請求項3に記載の発明)
本発明の製造方法は、第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域が繰返し形成されているスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造に特に適している。このためには、活性な第1導電型の不純物と不活性な第2導電型の不純物を含んでいる半導体領域の表面に開孔群が形成されているマスクを配置する工程を実施する。ここで、開孔と開孔が離隔しているように、開孔群を分散して配置する。本発明の製造方法は、マスク越しに半導体領域に向けて加速粒子を照射し、開孔群を通過した加速粒子が通過する領域に含まれている不活性な第2導電型の不純物を電子阻止能によって活性化する工程を備えている。
本発明の製造方法によれば、マスクに形成されている開孔に臨む範囲では導電型が反転し、マスクで遮蔽されている範囲では導電型が反転しない。開孔と開孔が離隔している開孔群を設けておくことによって、第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域が繰返し形成されているスーパージャンクション構造を実現することができる。導電型が反転するための不純物の導入範囲を制約する必要がなく、開孔のサイズと密度によってスーパージャンクション構造の微細度を決定することができる。
スーパージャンクション構造では、第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域繰り返し方向における幅を微細化することによって、オフ耐圧を維持しながら、不純物濃度を濃くすることができる。不純物濃度を濃くすることができれば、半導体装置のオン抵抗(あるいはオン電圧)を低下することができる。
本製造方法によると、マスクに形成する開孔のサイズと密度によってスーパージャンクション構造の微細度を決定することができ、そしてマスクに形成する開孔のサイズと密度は微細化しやすいことから、微細なスーパージャンクション構造の実現することができる。高いオフ耐圧と低いオン抵抗(あるいはオン電圧)を備えた半導体装置を製造することができる。
(請求項4に記載の発明)
加速粒子を照射するのに先立って、半導体領域(請求項2と3の発明の場合には第1導電型の半導体領域)に不活性な不純物(請求項2と3の発明の場合には不活性な第2導電型の不純物)を導入する工程を備えていることが好ましい。
この場合、最初は不活性な不純物を含んでいない半導体基板に対して、本発明の製造方法を実施することができる。市販の半導体基板を使用することが可能となる。
(請求項5に記載の発明)
不純物導入工程では、導入する不純物が活性化する温度よりも低い温度にまで半導体領域を加熱することが好ましい。
本発明者の研究によって、導入する不純物が活性化する温度よりも低い温度にまで加熱することで、不純物の導入を促進できることが確認された。不純物が活性化されないようにしながら、不純物の導入を促進することができる。したがって、短時間で不活性な不純物を半導体領域に導入することができる。また、半導体領域を加熱しながら不純物を導入することによって、半導体領域に発生する結晶欠陥を抑制することができる。
(請求項6に記載の発明)
不純物導入工程を実施した後に、不純物を導入することによって半導体領域に形成された欠陥が回復する温度よりも高く、導入した不純物が活性化する温度よりも低い温度にまで半導体領域を加熱する工程を実施してもよい。
本発明者の研究によって、導入した不純物が活性化する温度よりも低い温度にまで加熱することで、不純物を導入することによって半導体領域に生成された結晶欠陥を回復させることができることが確認された。結晶欠陥が少なく、特性に優れた半導体装置を製造することができる。
(請求項7に記載の発明)
活性化工程で照射する加速粒子が、半導体領域の表面から裏面まで貫通することが好ましい。
この場合、半導体領域内の深い範囲まで、不純物を活性して導電型を調整することが可能となる。必要であれば、幅が狭くて高さが高いスーパージャンクション構造を実現することができる。
(請求項8に記載の発明)
加速粒子は、荷電粒子であってもよい。
荷電粒子であれば、例えばイオン注入機を用いて加速することができる。イオン注入機は、半導体領域に不純物を導入する際に広く用いられている。新たな設備導入が不必要であり、半導体装置を製造するスペースを省スペース化することができる。
(請求項9に記載の発明)
荷電粒子を利用する場合、水素イオンを利用することが好ましい。
水素イオンは、質量が軽い。したがって、半導体領域を活性化する工程で、半導体領域に結晶欠陥が生じ難い。また、比較的小さいエネルギーで加速することによって、半導体領域内の深い範囲まで注入することができる。
本発明の製造方法によると、不純物を注入する工程が簡単化される。また微細範囲で局所的に不純物を活性化することができる。本発明の製造方法によると、微細構造を製造することが可能となる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。
(第1形態)
不純物導入工程で不純物としてボロンを注入する場合、半導体領域を300℃程度に加熱する。この温度は、ボロンが活性化する温度よりも低く、かつボロンを導入することによって半導体領域に結晶欠陥が発生し難い温度である。
(第2形態)
不純物導入工程で不純物としてボロンを注入する場合、不純物導入工程を実施した後に、半導体領域を600℃程度に加熱する。この温度は、ボロンが活性化する温度よりも低く、かつボロンを導入したことによって半導体領域に形成された結晶欠陥を回復することができる温度である。
本発明の半導体装置の製造方法を、図1〜図7を参照して説明する。本実施例では、活性なn型不純物を含むn型半導体領域の広い範囲に導入した不活性なp型不純物の局所的範囲に、半導体基板の表側から裏側に向けて水素イオンを通過させることによって、通過範囲内の不活性なp型不純物を局所的に活性化し、n型半導体領域とp型半導体領域の繰り返し構造(スーパージャンクション構造)を形成する場合について説明する。
図1は、半導体装置の概略構成図である。図2〜図6は、半導体装置の製造工程を説明する図である。図7は、半導体基板の表側から裏側に向けて通過させる水素イオンについて説明する図である。。
まず、図1を用いて半導体装置1の概略構成を説明する。
半導体装置1は、トレンチゲート電極を有する縦型のMOSFETとして構成されている。
半導体装置1には表面側(図1に示す上側)にソース電極S、及びゲート電極Gが設けられている。ソース電極Sとゲート電極Gは、層間絶縁膜で絶縁されている。また、半導体装置1には裏面側(図1に示す下側)にドレイン電極Dが設けられている。
このドレイン電極D上にn型のドレイン領域10が形成されている。ドレイン領域10上にスーパージャンクション構造を備えるドリフト領域20が形成されている。ドリフト領域20上にはp型のボディ領域30が形成されている。p型ボディ領域30内にはn型のソース領域40とp型のボディコンタクト領域50が選択的に形成されている。n型のソース領域40とp型のボディコンタクト領域50はソース電極Sと接している。
ドリフト領域20に形成されているスーパージャンクション構造では、ボディ領域30とドレイン領域10を結ぶ方向(図1に示す上下方向)に伸びるn型領域21とp型領域22が、ボディ領域30とドレイン領域10を結ぶ方向に直交する面内において交互に繰り返し形成されている。
また、半導体装置1の表面からドリフト領域20を結ぶ方向に伸びるトレンチゲート電極60が設けられている。トレンチゲート電極60は、n型のソース領域40に隣接して設けられている。また、トレンチゲート電極60は、p型のボディ領域30を貫通してスーパージャンクション構造を構成するn型領域21まで到達している。そして、トレンチゲート電極60は、p型ボディ領域30に対してゲート絶縁膜61を介して対向している。
次に、図2〜図6を参照して、半導体装置1の製造方法の主要な工程を説明する。
まず、活性化されたn型不純物(リン等)を含むn型の半導体基板を準備する。あるいは、ノンドープの半導体基板に、イオン注入法や熱拡散法等によってn型不純物を導入し、熱処理を実施して不純物を活性化し、n型の半導体基板を準備する。n型不純物の不純物濃度は1E17cm−3に設定する。
次に、準備したn型半導体基板を300℃に加熱しながら、p型不純物としてボロンをイオン注入機(図示していない。)によって導入する。ボロンの不純物濃度は2E17cm−3に設定する。すなわち、n型不純物濃度の2倍とする。
一般的に、イオン注入は、基板温度が高い状態で行った方が、導入時に半導体基板2に発生する結晶欠陥24が少ないことが知られている(図2参照)。また、イオン注入は、基板温度が高い状態で行った方が、イオン注入が促進され、イオン注入を短時間で行うことができることが知られている。なお、半導体基板を高温(1000℃程度)で加熱すると、導入したボロンが活性化するが、この工程では、ボロンは不活性状態のままである必要がある。したがって、結晶欠陥24が発生し難く、なおかつ不純物が活性化し難い300℃でイオン注入を実施する。
この工程は、特許請求の範囲の「不純物導入工程」の一実施例である。
上記したように、300℃の温度下でボロンを導入することによって、結晶欠陥24は発生し難くなるが、なお多少の結晶欠陥24は発生する。そこで、発生した結晶欠陥24を回復して再結晶化するために、半導体基板に600℃程度の温度で熱処理を施す。
結晶性の高いシリコン等で構成されている半導体基板に既に導入されたボロンは、導入工程のときと比較して活性化され難い。そこで、半導体基板に600℃程度の熱処理を施しても短時間であれば活性化され難い。これによって、図3に示すように結晶欠陥24を回復するとともに、ボロンを不活性状態のまま維持することができる。
この工程は、特許請求の範囲の「半導体領域を加熱する工程」の一実施例である。
次に、図4に示すように、半導体基板2の表面にステンシルマスク3を配置する。ステンシルマスク3は、1枚のプレートに、1μmの幅の開孔が1μmの間隔をもって設けられている。開孔や開孔の間隔は、0.1μm程度まで微細化することができる。
ステンシルマスク3を、半導体基板2の表面に配置したら、イオン注入機等を用いて加速した水素イオンを、半導体基板2の表面に向けて(図4に示す上方から下方に向けて)照射する。水素イオンは、ステンシルマスク3が配置されていない部分で、半導体基板2を貫通する。
この水素イオンが半導体基板2内で起こす、半導体基板2を構成するシリコンとの衝突の態様には、水素イオンの加速エネルギーやシリコンの構造が関与する。照射された水素イオンのエネルギーの損失は、エネルギーが比較的小さい場合には、シリコン原子との弾性衝突による核阻止能が支配的となる。一方、エネルギーが比較的大きい場合には、シリコン原子との非弾性衝突による電子阻止能が支配的となる。
ここで、図7に、水素イオンの加速エネルギーと、半導体基板2に照射した水素イオンが到達する半導体基板2の表面からの深さの関係を示す。これによれば、水素イオンの加速エネルギーを5eVとすれば、水素イオンは電子阻止能が支配的な状態で、100μmの厚さの半導体基板2を余裕をもって貫通することができる。この際、水素イオンは、1μmの距離を通過する毎に、計算上近似的に14.22kevのエネルギーを損失する。水素イオンの照射面積が1cmであって、そのうち半分がステンシルマスク3で覆われている場合、1.45E13/cmの水素イオンを照射すると、水素イオンの電子阻止能によって、ステンシルマスク3の開孔部が位置する半導体基板2の表側から裏側までのみが全長にわたって約1000℃に加熱される。
水素イオンが通過して加熱された部分は、約1000℃で熱処理が施された状態となって、p型不純物が活性化されてp型半導体領域となる。
これによって、図5に示すように、幅1μm毎のn型半導体領域21とp型半導体領域22の繰り返し領域が形成される。この繰り返し領域によって、半導体装置1のドリフト領域20のスーパージャンクション構造を形成する。
そして、図6に示すように、ドリフト領域20の下にn型のドレイン領域を形成する。また、ドリフト領域20上にp型のボディ領域30を結晶成長した後、ボディ領域30の表面にソース領域40とボディコンタクト領域50を選択的に形成する。ついでボディ領域30の表面からソース領域40とボディ領域30を貫通してスーパージャンクション構造のn型領域21に亘るトレンチ62を形成する。次に、表面側にマスク(特に図示していない。)を施して、トレンチ62内壁にゲート酸化膜(SiO)61を形成する。さらに、トレンチ62内に電極部材を充填してトレンチゲート電極60を形成する(併せて図1参照)。そして、トレンチゲート電極60にゲート電極Gを接続し、ソース領域40とボディコンタクト領域50にソース電極Sを接続し、ドレイン領域にドレイン電極Dを接続する。
ソース領域40、ボディコンタクト領域50、トレンチゲート電極60を表面側に形成するのは公知の構成であり、これらの領域を形成するための製造方法も公知の方法であるので、詳細な説明は省略する。
本実施例の半導体装置の製造方法によれば、ステンシルマスク3に形成されている開孔に臨む範囲では導電型がn型からp型に反転し、ステンシルマスク3で遮蔽されている範囲では導電型が反転しない。このように、ステンシルマスク3に、開孔と開孔が離隔している開孔群を設けておくことによって、n型の半導体領域とp型の半導体領域が繰返し形成されているスーパージャンクション構造を実現することができる。導電型が反転するための不純物の導入範囲を制約する必要がなく、ステンシルマスク3の開孔のサイズと密度によってスーパージャンクション構造の微細度を決定することができる。
そしてステンシルマスク3に形成する開孔のサイズと密度は微細化しやすいことから、微細なスーパージャンクション構造の実現することができる。高いオフ耐圧と低いオン抵抗(あるいはオン電圧)を備えた半導体装置を製造することができる。
また、本実施例の半導体装置の製造方法では、半導体領域を300℃程度で加熱しながらp型不純物としてボロンを導入している。これによって、ボロンの導入を促進することができる。したがって、ボロンが活性化されないようにしながら、ボロンの導入を促進することができ、ボロンが不活性な状態のまま短時間で導入することができる。また、半導体領域を加熱しながらボロンを導入することによって、半導体領域に発生する結晶欠陥を抑制することができる。
また、本実施例の半導体装置の製造方法では、ステンシルマスク3開孔に臨む範囲にボロンを導入した後に、半導体領域を600℃で加熱している。これによって、ボロンが導入されたことによって半導体領域に発生した結晶欠陥を回復させることができる。従来のように半導体領域に導入した不純物を活性化するときに、半導体領域全体を1000℃程度で加熱(アニール)する場合には、この際に結晶欠陥が回復される。本実施例の製造方法では、半導体領域全体を加熱するわけではないので、このように、不純物は活性化しないが結晶欠陥を回復する温度で半導体領域を加熱することが好ましい。これによって、結晶欠陥が少なく、特性に優れた半導体装置を製造することができる。
また、本実施例の半導体装置の製造方法では、加速粒子として水素イオンを用いている。水素イオンは荷電粒子であるので、イオン注入機を用いて加速することができる。イオン注入機は、半導体領域に不純物を導入する際に用いているので、新たな設備導入が不必要であり、半導体装置を製造するスペースを省スペース化することができる。また、水素イオンは、質量が軽い。したがって、半導体領域を活性化する工程で、半導体領域に結晶欠陥が生じ難い。また、比較的小さいエネルギーで加速することによって、半導体領域内の深い範囲まで注入することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本実施例では、本発明をMOS型FETの製造に適用した場合について説明したが、IGBTの製造に適用してもよい。
また、横型のMOS型FETに形成されるスーパージャンクション構造や、ダイオードのアノードとカソード間に形成されるスーパージャンクション構造を形成する際に、本発明の製造方法を適用することもできる。
また、本実施例の製造方法では、スーパージャンクション構造のn型領域とp型領域の繰り返し領域を形成する際に、不活性なp型不純物を含むn型半導体領域に水素イオンを貫通させて局所的にp型不純物を活性化させる方法について説明したが、本発明の製造方法を用いてスーパージャンクション構造以外の半導体領域を形成してもよい。
また、本実施例の製造方法では、活性なn型不純物と不活性なp型不純物を含む半導体領域に、水素イオンを照射して、n型半導体領域中に局所的にp型半導体領域を形成する場合について説明したが、活性なp型不純物と不活性なn型不純物を含む半導体領域に、水素イオンを照射して、p型半導体領域中に局所的にn型半導体領域を形成してもよい。すなわち、実施例では、特許請求の範囲でいう「第1導電型」がn型であり、「第2導電型」がp型である場合について説明したが、「第1導電型」がp型であり、「第2導電型」がn型であってもよい。また、同様にi型半導体領域中に局所的にn型半導体領域やp型半導体領域を形成してもよい。
本実施例の製造方法では、半導体基板2にp型不純物としてボロンを導入する際に、半導体基板2を300℃で加熱して、p型不純物を半導体領域に導入することによってp型不純物の半導体領域への導入を促進した場合について説明したが、p型不純物を導入する際に半導体基板2を必ずしも加熱しなくてもよい。
本実施例の製造方法では,p型不純物としてボロンを導入した後に、半導体基板を600℃で加熱して、不純物を半導体領域に導入することによって発生した欠陥を回復させたが、この工程(半導体領域を加熱する工程)は実施しなくてもよい。
本実施例の製造方法では、半導体基板2に第2導電型がp型であって、p型不純物としてボロンを導入する場合について説明したが、導入される第2導電型の不純物はボロンに限定されるものではない。不純物導入工程において半導体基板2を加熱するのに好ましい温度(ボロンの場合は300℃)や、不純物導入工程後に半導体基板2を加熱するのに好ましい温度(ボロンの場合は600℃)は、導入される不純物の種類によって相違する。
本実施例の製造方法では、不活性な不純物を含む半導体領域に、加速粒子として水素イオンを貫通させて局所的に不純物を活性化させる方法について説明したが、加速粒子は、通過した半導体領域が電子阻止能によって高温で発熱するものであればよく、水素イオンではなくてもよい。例えば、電子線、放射線(中性子線、X線等)等でもよい。
縦型のMOS型FETである半導体装置1の概略構成図である。 半導体装置1の製造工程を説明する図である。 半導体装置1の製造工程を説明する図である。 半導体装置1の製造工程を説明する図である。 半導体装置1の製造工程を説明する図である。 半導体装置1の製造工程を説明する図である。 水素イオンの加速エネルギーと水素イオンの導入の深さの関係を示す図である。
符号の説明
1 半導体装置
2 半導体基板
3 ステンシルマスク
10 ドレイン領域
20 ドリフト領域
21 n型半導体領域
22 p型半導体領域
30 ボディ領域
40 ソース領域
50 ボディコンタクト領域
60 トレンチゲート電極
61 ゲート絶縁膜
62 トレンチ
D ドレイン電極
G ゲート電極
S ソース電極

Claims (9)

  1. 不活性な不純物を含んでいる半導体領域の少なくとも一部に加速粒子を照射し、加速粒子が通過する領域に含まれている不活性な不純物を電子阻止能によって活性化する工程を備えている半導体装置の製造方法。
  2. 活性な第1導電型の不純物と不活性な第2導電型の不純物を含んでいる半導体領域の少なくとも一部に加速粒子を照射し、加速粒子が通過する領域に含まれている不活性な第2導電型の不純物を電子阻止能によって活性化する工程を備えており、
    第1導電型の半導体領域内の局所的範囲に第2導電型の半導体領域を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域が繰返し形成されているスーパージャンクション構造を有する半導体装置の製造方法であって、
    活性な第1導電型の不純物と不活性な第2導電型の不純物を含んでいる半導体領域の表面に、分散して配置されている開孔群が形成されているマスクを配置する工程と、
    マスク越しに半導体領域に向けて加速粒子を照射し、開孔群を通過した加速粒子が通過する領域に含まれている不活性な第2導電型の不純物を電子阻止能によって活性化する工程を備えており、
    第1導電型の半導体領域と第2導電型の半導体領域が繰返し形成されているスーパージャンクション構造を実現することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 加速粒子を照射するのに先立って、半導体領域に不活性な不純物を導入する工程を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの製造方法。
  5. 不純物導入工程では、導入する不純物が活性化する温度よりも低い温度にまで半導体領域を加熱することを特徴とする請求項4の製造方法。
  6. 不純物導入工程を実施した後に、不純物を導入することによって半導体領域に形成された欠陥が回復する温度よりも高く、導入した不純物が活性化する温度よりも低い温度にまで半導体領域を加熱する工程を実施することを特徴とする請求項4又は5の製造方法。
  7. 活性化工程で照射する加速粒子が、半導体領域の表面から裏面まで貫通することを特徴とする1〜6のいずれかの製造方法。
  8. 加速粒子が、荷電粒子であることを特徴とする請求項1〜7の製造方法。
  9. 荷電粒子が、水素イオンであることを特徴とする請求項8の製造方法。
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