JP2007317737A - 部品の実装方法と実装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】常にほぼ最小限の低速下降ストロークを設定して部品を基板に無理無く当接させて所定の押圧力とし生産性、歩留まり共に高められるようにすることができる部品の実装方法と実装装置を提供する。
【解決手段】部品を移載ヘッドにより高速VHから低速VLに切り換え基板に近づけて押し付け、所定の押圧力PSにて実装することを1つの基板に繰り返し行うのに、部品実装時に移載ヘッドが部品を基板に当接させたときの当たり高さHSを検出して記憶し、過去の当たり高さHSの検出データから次の部品実装時の当たり高さを予測して、予測した当たり高さに対し低速下降開始高さHCを設定して次の部品の実装を行なう。
【選択図】図2
【解決手段】部品を移載ヘッドにより高速VHから低速VLに切り換え基板に近づけて押し付け、所定の押圧力PSにて実装することを1つの基板に繰り返し行うのに、部品実装時に移載ヘッドが部品を基板に当接させたときの当たり高さHSを検出して記憶し、過去の当たり高さHSの検出データから次の部品実装時の当たり高さを予測して、予測した当たり高さに対し低速下降開始高さHCを設定して次の部品の実装を行なう。
【選択図】図2
Description
本発明は部品の実装方法と実装装置に関し、例えば、半導体ウエハなどの配線といった電気、電子構造を担持した各種基板に電子部品などを実装する場合の部品の実装方法と実装装置に関するものである。
従来、図7に示すようなサーボモータaにて移載ヘッドbを下降させて電子部品cをプリント配線基板dの上に押し付けて実装する実装装置において、移載ヘッドbの電子部品cを吸着してプリント配線基板dに押し付ける吸着ノズルeと移載ヘッドbとの間に設けた圧力センサfによって、電子部品cの実装時に電子部品cに働く押圧力を検出し、その検出結果に基づき部品移載ヘッドbの目標下降位置を予め決定し、位置検出手段により検出される目標下降位置まで移載ヘッドbを下降させて電子部品cを実装する実装技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、電子部品の種類にかかわらず一定の押圧力での実装ができ、一定の押し付け量を設定して実装する場合のように、微小部品などに過剰な押圧力となって割れや破損が生じるのを防止することができる。特許文献1は、また、予め設定した目標下降位置となったときの押圧力の検出結果に基づいて目標下降位置を補正する技術も開示している。このような制御のために、予め設定した目標下降位置などを記憶しておく記憶手段には、電子部品に関する部品データが記憶される部品データ記憶エリアと、補正された目標移動位置が記憶される移動位置データ記憶エリアとが設定される。
一方、電子部品を基板に実装するのに、図8に示すように電子部品が基板に当接することのない高さに設定された低速下降開始位置までヘッドを高速にて下降させた後、低速に切り換えて部品を基板に当接させて押し付けていき所定の押圧力が検出されると下降を停止して実装を終了する制御が一般的に行われている(例えば、特許文献2参照。)。これにより、高速下降工程の採用で実装タクトを短縮しながら、高速下降工程に続く低速下降工程にて電子部品が基板に強く当接して割れたり破損することを防止することができる。特許文献2は、特に、前記低速下降動作工程において、第1の所定量だけ下降動作する都度、待ち時間にて現在押圧力を検出することを繰り返しながら、現押圧力が0を越えた時点、つまり当たり検出時点から、第2の下降量だけ下降する都度、待ち時間にて現在押圧力を検出することを繰り返しながら、現在圧力が設定値になる下降を終了することにより、破損しやすい低誘電率物質に対応して低く設定した押圧力を過不足なく再現して安定した実装ができる技術を開示している。
特開平8−23193号公報
特開2006−73745号公報
ところで、本発明者等は図6に示す特許文献2に記載のように高速下降から低速下降に切り換えて部品を基板に押し当て所定の押圧力となるように押圧する工程にて半導体ウエハよりなる基板に電子部品を実装する実装作業において、ときとして高速下降工程にて電子部品が半導体ウエハに当接してしまい、半導体ウエハや電子部品に過剰な負荷を与えて割れや破損が発生してしまうことを経験している。
これには、特許文献2に記載の高速下降から低速下降に切り換える低速下降開始位置をより高く設定することで対応することができる。しかし、より高く設定する低速下降開始位置は、どのような条件変化の場合にも高速下降工程にて電子部品が半導体ウエハに当接しないことを保証する高さであり、多くの場合その高さは過剰となって実装タクトを徒に長引かせる原因になり生産性に影響する。
また、特許文献1に記載の技術を適用しても、押圧力と移載ヘッドの押し付け高さとの実測値から予め設定した目標下降位置まで押し付けて実装するのでは対応できないし、予め設定した目標下降位置をそれによる実装時に検出した押圧力にて補正するにしても、次の実装からしか反映されないし、次の実装時にはそれと一致しない実装条件になっていることも考えられ十分な対応にはならない。
そこで、本発明者は、通常に設定した低速下降開始位置より前に電子部品が半導体ウエハに早期に当接してしまう挙動につき検討すべく、電子部品を押圧力の制御のもとに半導体ウエハに実装する時の押圧力を検出する圧力センサからの出力によって、電子部品が半導体ウエハに当接したときの移載ヘッドの当たり高さを検出しデータ取りしたところ、当たり高さが1つの半導体ウエハへの電子部品の実装過程で連続に変化することのあるのを知見した。このような変化は時として見られ、同種の傾向を示す場合もあるが、その時々で異なったりもする。これは、半導体ウエハの厚さが0.3mm〜0.5mm程度と薄くなり、また、直径が4吋から6吋と大型化する中、定盤jと半導体ウエハとの間に異物が挟まっている部分をピークとする浮き上がり変形や、電子部品の実装をヒータで加熱した定盤j上で行うような場合の定盤jの表面が温度分布の変化に伴い波打ち、またその波打ち形状が経時的に変化するのに対応した変形によるものと思われるが、そのような変化が発生した半導体ウエハごとの、また変化が発生した半導体ウエハの各位置ごとの変化量は一定せず対応するのは困難である。
したがって、従来技術からは生産性と歩留まりとから判断したぎりぎりのバランス点にて低速下降開始位置を設定するしかなく、特許文献2に記載の低速下降工程にて部品の基板への当たり時点で第1の下降量から第2の下降量に切換えて負荷を軽減する方式においても半導体ウエハの上記のような変形により過剰な押し付け量、過剰な押圧力となることは解消されない。このため、現状では半導体ウエハが薄く大きくなるほど割れや破損が生じやすく、電子部品が0.3mm×0.3mmと小型で1mm程度の狭い間隔で実装されるものもあるなどして半導体ウエハの増大に伴い実装点数が2万点などと増大し実装不良となる確率が増すので、歩留まりが勢い低下する。
本発明者はさらに研究を重ね、上記のような半導体ウエハの変形がなだらかな変化をなすことに着目して、直近の実装時を含む過去の実装時の当たり高さデータから次の実装時の当たり高さを予測し上記のような問題に対応できる技術を見出した。
本発明はそのような新たな知見に基づきなされたもので、その目的は、部品を実装しながら基板のその時々に変化する高さに対応したほぼ最小限の低速下降ストロークを設定して部品を基板に無理無く当接させて所定の押圧力とし生産性、歩留まり共に高められる部品の実装方法と実装装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の部品の実装方法は、部品を移載ヘッドにより高速から低速に切り換え基板に近づけて押し付け、所定の押圧力にて実装することを1つの基板に繰り返し行うのに、部品実装時に移載ヘッドが部品を基板に当接させたときの当たり高さを検出して記憶し、過去の当たり高さ検出データから次の部品実装時の当たり高さを予測して、予測した当たり高さに対し低速下降開始高さを設定して次の部品の実装を行なうことを特徴としている。
このような方法では、移載ヘッドにより部品を基板に順次に実装するのに、部品を高速から低速に切り換えて基板に当接し押し付けるときに検出する初期の当たり高さが基板の表面高さを反映しているのを利用し、次の実装時に記憶している過去の当たり高さから基板の実装済み表面の高さ変化、形状変化などの情報が得られる。得られた高さ情報から次の実装時の基板の表面高さ、つまり当たり高さがほぼ予測でき、この予測した当たり高さに対し低速下降開始高さを設定して高速から低速に切り換えることにより、部品の実装がその時々の基板の表面高さの変化にほぼ対応した必要最小限の低速ストロークにて部品を基板に無理無く当接させてから所定の押圧力として達成できる。
このような方法は、部品を基板の各位置に移載して押し付け実装する移載ヘッドと、移載ヘッドが部品を基板に押し付け実装するときの押圧力を検出する押圧力検出手段と、移載ヘッドが部品を基板に押し付け実装するときの部品を基板に当接させた当たり高さを検出する当たり高さ検出手段と、移載ヘッドによる部品実装時に検出した当たり高さを記憶する記憶手段と、部品を移載ヘッドにより高速から低速に切り換え基板に近づけて押し付け、所定の押圧力となるように制御して実装を行いながら、過去の当たり高さ検出データから次の部品実装時の当たり高さを予測して、予測した押し付け高さに対し低速下降開始高さを設定して次の部品の実装を行なう制御手段とを備えたことを特徴とする部品の実装装置によって自動的に達成することができる。
予測した当たり高さと実際の当たり高さとの差が許容範囲を外れた場合は、不良と判定する、さらなる構成では、
予測した当たり高さと実際の当たり高さとの差が許容範囲を外れていると、何らかの異常によるものとみなせるところを、不良と判定することで何らかの異常に即応できる。
予測した当たり高さと実際の当たり高さとの差が許容範囲を外れていると、何らかの異常によるものとみなせるところを、不良と判定することで何らかの異常に即応できる。
不良と判定したとき、部品の実装を停止する、さらなる構成では、
不良の判定により部品の実装を停止することで、異常への対応をするのに部品の実装が無駄に進行するのを防止することができる。
不良の判定により部品の実装を停止することで、異常への対応をするのに部品の実装が無駄に進行するのを防止することができる。
本発明の部品の実装方法と実装装置によれば、部品を実装しながら、部品を高速から低速に切り換えて基板に当接し押し付けるときの当たり高さで基板の表面高さを反映させて、過去の当たり高さから予測した次の実装時の当たり高さに対する低速切り換え位置を設定し、部品の所定の押圧力での実装がその時々の基板の表面高さの変化に対応したほぼ必要最小限の低速ストロークにて部品を基板に無理無く当接させて達成でき、生産性、歩留まり共に向上する。
予測した当たり高さと実際の当たり高さとの差が許容範囲を外れていると、何らかの異常によるものとみなせるのを、不良と判定して何らかの異常に即応し、生産性、歩留まりが低化するのを防止できる。
不良の判定により部品の実装を停止して、部品の実装が無駄に進行するのを防止し、異常への対応ができる。
以下、本実施の形態に係る部品の実装方法と実装装置について、図1〜図6を参照しながら説明し本発明の理解に供する。
部品の実装は、例えば図1に示すような部品の実装装置を用い部品1を移載ヘッド2により図2に示す高速VHから低速VLに切り換えて定盤10上の基板3に近づけて当接させた後、さらに低速VLLにて押し付け、図2に示す所定の押圧力PSにて実装することを1つの基板に繰り返し行う場合の一例である。移載ヘッド2はマイクロコンピュータなどの制御装置8による動作制御のもとに図示しない移動ロボットによって例えば直交するXY2方向に移動されて部品供給部で供給される部品1を例えば吸着ノズル4により吸着して保持し、定盤10上に位置決めされた基板3上に移載し実装することを繰り返す。移載ヘッド2は移動ロボット上で例えばサーボモータ5からの回転を運動変換機構6を介し受けて上下動され、部品1の吸着保持と、基板3への移載、実装を行う。移載ヘッド2は下降して吸着ノズル4に吸着している部品1を基板3に当接させて押圧し実装するのに、その下降位置に応じた押圧力Pを働かせる圧縮ばね7と、そのときの押圧力Pを検出する圧力センサ9とを持っている。また、移載ヘッド2は部品1を基板3に所定の押圧力PSにて実装するのに、制御装置8によって所定高さまでは高速VHで下降させた後、基板3の近傍で低速VLに切り換えて部品1を基板3に無理無く近づけて当接させ、そのごさらに低速VLLにて部品1を押圧する制御を受ける。制御装置8はこのような制御のために移載ヘッド2の移動位置を検出する移動位置検出手段11によって低速下降開始位置つまり低速下降開始高さHCを検出し速度の切り換えを行う。圧力センサ9は圧電素子などのロードセルを用いればよいし、移動位置検出手段11はサーボモータ5に連結したロータリエンコーダ11aとカウンタ11bとを組み合わせたものを採用すればよい。しかし、押圧力Pの検出や移動位置つまり下降位置ないしは定盤10からの高さHの検出はどのように行ってもよい。
本実施の形態の部品の実装方法は、部品実装時に移載ヘッド2が部品1を基板3に当接させたときの定盤10からの図2に示す当たり高さHSを検出して記憶し、過去の当たり高さHSの検出データから次の部品実装時の当たり高さHTを予測して、予測した当たり高さHTに対し低速への切り換え高さ、つまり低速下降開始位置HCを設定して次の部品1の実装を行なう。このように、移載ヘッド2により部品1を基板3に順次に実装するのに、部品1を高速VHから低速VLに切り換えて基板3に当接し押し付けるときに検出する当たり高さHSは、図2に示す基板3の定盤10からの表面高さを反映している。これにより、図3(a)のX方向に実装を進めていく場合を想定して、次の実装時に記憶している例えば図3(a)に実線矢印の先端で示す過去の当たり高さHS1やHS2から基板3の実装済み表面の高さ変化、形状変化などの情報が得られる。得られた高さ情報から次の実装時の基板3の図3(a)に破線矢印の先端で示す表面高さHT1やHT2、つまり当たり高さHT1、HT2がほぼ予測でき、この予測した当たり高さHT1、HT2に対し低速下降開始位置HCを設定し、この位置で高速VHから低速VLに切り換えることにより、部品1の実装がその時々の基板3の表面高さの変化にほぼ対応した図2、図3(a)に示すほぼ必要最小限の低速ストロークLSにて部品1を基板3に無理無く当接させてから更に低速VLLにて所定の押圧力PSとして達成できる。
図3(a)は基板3が半導体ウエハであって定盤10との間に1つの異物21が挟まった場合に生じる半導体ウエハの定盤10からの浮き状態を模式的に示したもので、半導体ウエハは異物21の挟まり位置で浮き量ΔFがピークをなして周辺へ向け徐々に小さくなるように変形する。このような変形は図3(b)に破線の平面上格子と比較して実線の曲面上格子で示すように挟まっている異物21を中心とした360°まわりに生じ、半導体ウエハの表面形状は3次曲面となる。また、半導体ウエハは定盤10の経時的な表面の形状変化に沿うことによっても変形する。このような定盤10の変形は、内蔵するヒータで加熱しながら部品1の実装を行うような場合に、ヒータによる加熱をしてから熱が定盤10の全域に飽和するまでの間に著しく生じるが、熱の飽和までには長い時間が掛かるので生産性の面から熱が飽和するのを待たずに実装を開始するため、半導体ウエハが定盤10の経時的な表面変化の影響を受けながら実装することになる。この場合の半導体ウエハの変形はヒータの設置本数や配置などによって例えば図3(c)に一方向での実線で示すように複数のピークを持ったうねり形状になる場合が多い。
このような半導体ウエハの変形を配慮して、半導体ウエハに生じるであろうピーク高さに対応して図3(a)に実線で示すような部品実装時の低速下降開始高さHC1を設定するのでは、ピーク高さ位置から遠ざかる部分ほど過剰度が増し、基板3の全体での実装に大きな時間ロスをもたらし、既述したように生産性が大きく低下する。これを低速下降開始高さHCを低く設定するのでは、その低くした度合に応じ変形した半導体ウエハの高い部分に高速下降時の部品1が当接してしまう確率が増大し、部品1や基板3である半導体ウエハに割れや破損が生じ、それが半導体ウエハであると歩留まり率に大きく影響する。
これに対し本実施の形態の実装方法で次の部品実装時に過去の当たり高さHSから予測した次の当たり高さHTに対して順次設定していく低速下降開始高さHCは、既述したようにその時々の実装時の半導体ウエハの表面高さに対応した図3(a)に示す破線のようになり、HC1に対しHCが低くなっている分だけ高速下降域を多く採れるので生産性が向上する。
ここで、過去の当たり高さHSによる次の当たり高さHTの予測につき詳述すると、図3(a)に示す実線矢印1〜2までの実装位置での当たり高さに変化はなく、実装が進んでも次の実装に対して予測する当たり高さは過去の当たり高さを変えずに設定して誤差はない。実線矢印2から実線矢印7のピーク点までの実装において当たり高さが徐々に増大するが、次の部品実装時の当たり高さHTを直前の実測当た高さHSとして予測し設定していくだけでも小さな誤差で問題なく実装していける。ピークから高さが低くなる変化に対しても同様である。
しかし、実測した過去の当たり高さの増大変化を見ながらピーク点に近づくにつれ直前の実測当たり高さに対する次の実装時の当たり高さを高くするように予測すれば誤差をなくせるし、ピーク点に近づくほど高さの増大割合が小さくなることも反映して実際に近い当たり高さを予測できるようになる。この場合、実線矢印7で示すピーク点までの当たり高さを過去の当たり高さHS1とした高さ変化から破線矢印8aで示す次の実装時の当たり高さHT1を予測するのに、実線矢印7で示す位置がピークで破線矢印8aで示す次の実装位置がピーク点から下がっているとの予測はできないので、直前での当たり高さHS1に対する極小増大率が反映したより小さな増大率での当たり高さHT1とされて実際の当たり高さHSよりは+ΔH高めになる。しかし、その差ΔHは半導体ウエハの全高さ変化からして微小であり低速下降域の増大になるにしても時間ロス上無視できる程度に納まる。そして、前記次の実装時に検出される実測の当たり高さHSは、その直前であるピーク位置に部品1を実装したときの実測当たり高さHSよりも低くなることで、実線矢印9で示すさらに次の実装時の当たり高さHTは実際の当たり高さHSと差なく予測でき、これのような条件は実線矢印10の位置まで続く。実線矢印10の実装位置は半導体ウエハの異物21によるピークからの最終降下位置となっていて、実線矢印10以前の当たり高さHSを過去の当たり高さHS2として破線矢印11aで示す次の実装位置での当たり高さHT2を予測するのに、今度は過去の当たり高さHS2の情報が低くなっていくことを示していることが反映して、実際の当たり高さよりも−ΔH低く予測されるが、ピークからの変化の場合同様に高さの変化率が微小となっていることも反映してその差ΔHは極小となり、低速下降開始位置が実際の高さより若干低くなるものの部品1や半導体ウエハの損傷の面で無視できる程度のものである。従って、ピーク位置に部品1を実装しても部品1はもとより半導体ウエハにも損傷は生じない。これ以降は当たり高さHSに変化はなく実装が進んでも次の実装に対して予測する当たり高さHTは過去の当たり高さHSを変えずに設定して誤差はない。このような当たり高さHTの予測は部品の実装順序などに関係なく実装位置を変えていく方向に並ぶ過去の当たり高さHSと次の実装位置との関係において、どの方向にも予測していける。
もっとも、各実装位置での実際の当たり高さHSは、図3(b)に示す半導体ウエハ上のXY座標で示される各実装位置MPに対応して検出し、記憶することができる。従って、定盤10の熱的な要因による経時的な形状変化が装置ごとに特定して半導体ウエハの形状変化に影響しているような場合、基板3ごとの実測データを実装開始からの経過時間情報との関係から整理し記憶しておき、その時々に共通する形状条件となる基板3について実測し記憶している当たり高さHSのデータを読み出して適用すれば、図3(a)を参照して上記したような形状が下がり始める位置や下がり終えた位置などでの予測ずれの問題がなくなる。
このような当たり高さデータは図3(b)の実線格子の交差部で示す各実装位置MPに対応したもので、連続性はないが、図3(b)の実線格子が示す3次曲面のデータDに変換する演算をして記憶しておき用いることもできる。このように3次曲面データDを演算したとき基板3の厚みを差し引いたものとしておけば、読み出したデータDにそのとき用いる基板3の厚みを加算すれば用いる基板3の表面高さデータとして用いることができる。この場合、図3(c)に示すように各実装位置での当たり高さHSのデータにバラツキがあると、3次曲面のデータDは近似曲面として演算することで、実装上無視できる程度の大小差を除去した滑らかな3次曲面のデータDとすることができる。複数の基板3での実測当たり高さHSのデータを平均すると汎用性、精度を上げることができる。
また、半導体ウエハの異物などによる変形が異物21を挟み汲んでいる部分を中心としたほぼ回転対称形になるような場合、1つの半径線上で当たり高さHSの実測データが揃えば、それを基に全体の3次曲面を演算により求め、対応することもできる。さらに、異物21による当たり高さHSのピーク部を中心としたXY2方向での過去の当たり高さHSのデータから全体の3次曲面を演算により求めることもできる。
このような方法を実現するのに図1に示す部品の実装装置は、既述した部品1を基板3の各位置に移載して押し付け実装する移載ヘッド2、移載ヘッド2が部品1を基板3に押し付け実装するときの押圧力PSを検出する押圧力検出手段としての圧力センサ9、移載ヘッド2が部品1を基板3に押し付け実装するときの部品1を基板3に当接させた当たり高さHSを検出する当たり高さ検出手段としての移動位置検出手段11に加え、さらに、移載ヘッド2による部品実装時の当たり高さHSを記憶する記憶手段12を制御装置8の内部機能などとして備え、制御装置8は、部品1を移載ヘッド2により図2に示すように高速VHから低速VLに切り換え基板3に近づけて当接させ、当接したときの当たり押圧力POを検出した時点からさらに低速VLLに切り換えて押し付け、所定の押圧力PSとなるように制御して実装を行うが、記憶している過去の当たり高さHSの記憶データD0から次の部品実装時の当たり高さHTを予測して、予測した当たり高さHTに対し低速VLへの切り換え高さ、つまり低速下降開始位置HCを設定して次の部品1の実装を行なうようにしている。ここで、記憶データDOは図1に示すように次の実装時の直前の当たり高さHS1つから、1つの基板1についての全当たり高さHSのデータDO1、複数の基板3個々についての全当たり高さデータDO1、DO2・・DOnまでを記憶手段12に蓄積していき利用する。
ここで、制御装置8は、予測した当たり高さHTと実際の当たり高さHSとの差±ΔHが許容範囲を外れるか否かを内部機能の判定手段13などにより判定し、外れていると不良として判定する。これにより、予測した当たり高さHTと実際の当たり高さHSとの差±ΔHが許容範囲を外れて、何らかの異常によるものとみなせるところを、不良と判定することで何らかの異常に即応できる。そこで、制御装置8は不良と判定したとき、部品1の実装を停止することにより、作業者に異常をいち早く気付かせ、また異常への対応を即時に行わせることができるし、部品1の実装が無駄に進行するのを防止することができる。また、不良の判定は異常表示ランプやブザーなどによる告知を併せて行うのが好適である。
図4に示す制御装置8による実装制御の1つの具体例について説明すると、ステップS1にて過去の実装時の当たり高さのデータがあるか否か判定する。当たり高さのデータがなければステップS2にて低速下降開始高さを初期設定値に設定し、当たり高さのデータがあればステップS3にて過去の当たり高さのデータから次の実装時の低速下降開始高さを予測し設定する。次いで、ステップS4にて設定された高速下降を開始し、ステップS5にて設定された低速下降開始高さになると、ステップS6にて低速下降に切り換える。この低速下降においてステップS7にて当たり圧力が検出されると、ステップS8にてそのときの当たり高さを検出し過去の当たり高さとして記憶する。その後、ステップS9にてさらに低速での押圧下降に移行し、ステップS10にて所定の押圧力になるとステップS11にて下降を停止して実装を終了し、ステップS12にて上昇復帰する。
図5に示す制御装置8による実装制御の別の具体例では、図4に示すような実装制御において、過去の当たり高さのデータが3次曲面を演算するだけのデータが揃ったことをステップS21にて確認すると、ステップS22にて過去の当たり高さのデータから3次曲面を演算し、これを演算した環境ないしは条件データと共に記憶しておく。データが揃っていないと図4の例のステップS3以下の実装制御を実行する。ステップS23にて次の実装時の当たり高さを予測できる、つまり現環境ないしは条件に対応する3次曲面データがあるか否かを判定し、あれば、ステップS24にて対応する3次曲面データから次の実装時の当たり高さを予測して、図4の例のステップS4以下の実装制御を行う。現環境、条件に対応する3次曲面データがなければ、図4の例のステップS3以下の実装制御を行う。いずれの場合も、図4の例のステップS8での実測当たり高さのデータを次以降の実装時の当たり高さの予測に活かすことができる。
図6に示す制御装置8による実装制御の今1つの具体例では、先の例の場合同様に、高速下降から低速下降に切り換えた後、ステップS31にて当たり圧力を検出し、この検出時にステップ32にて当たり高さを読み込むが、ステップS33にて予測した当たり高さと今回の実測当たり高さとの差の絶対値ΔHが所定範囲、つまり許容範囲か否かを判定し、外れているとステップS34にて不良と判定し、ステップS35にて実装を停止し、その旨報知しステップS36にて制御を終了する。絶対値ΔHが許容値範囲内であるとステップS37にて正常と判定して図4の例のステップS9以下の実装制御を行う。
本発明は部品を基板に実装するのに無理無く当接させて所定の押圧力とし生産性、歩留まり共に高められる。
1 部品
2 移載ヘッド
3 基板
4 吸着ノズル
5 サーボモータ
7 圧縮ばね
8 制御装置
9 圧力センサ
10 定盤
11 移動位置検出手段
12 記憶手段
13 判定手段
2 移載ヘッド
3 基板
4 吸着ノズル
5 サーボモータ
7 圧縮ばね
8 制御装置
9 圧力センサ
10 定盤
11 移動位置検出手段
12 記憶手段
13 判定手段
Claims (6)
- 部品を移載ヘッドにより高速から低速に切り換え基板に近づけて押し付け、所定の押圧力にて実装することを1つの基板に繰り返し行うのに、部品実装時に移載ヘッドが部品を基板に当接させたときの当たり高さを検出して記憶し、過去の当たり高さ検出データから次の部品実装時の当たり高さを予測して、予測した当たり高さに対し低速下降開始高さを設定して次の部品の実装を行なうことを特徴とする部品の実装方法。
- 予測した当たり高さと実際の当たり高さとの差が許容範囲を外れた場合は、不良と判定する請求項1に記載の部品の実装方法。
- 不良と判定したとき、部品の実装を停止する請求項2に記載の部品の実装方法。
- 部品を基板の各位置に移載して押し付け実装する移載ヘッドと、移載ヘッドが部品を基板に押し付け実装するときの押圧力を検出する押圧力検出手段と、移載ヘッドが部品を基板に押し付け実装するときの部品を基板に当接させた当たり高さを検出する当たり高さ検出手段と、移載ヘッドによる部品実装時に検出した当たり高さを記憶する記憶手段と、部品を移載ヘッドにより高速から低速に切り換え基板に近づけて押し付け、所定の押圧力となるように制御して実装を行いながら、過去の当たり高さ検出データから次の部品実装時の当たり高さを予測して、予測した押し付け高さに対し低速下降開始位置を設定して次の部品の実装を行なう制御手段とを備えたことを特徴とする部品の実装装置。
- 制御手段は、予測した当たり高さと実測した当たり高さとの差が許容範囲を外れた場合は、不良と判定する請求項4に記載の部品の実装装置。
- 制御手段は、不良と判定したとき、部品の実装を停止する請求項5に記載の部品の実装装置。
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JP2006143136A Pending JP2007317737A (ja) | 2006-05-23 | 2006-05-23 | 部品の実装方法と実装装置 |
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JP (1) | JP2007317737A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015216286A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | ヤマハ発動機株式会社 | 部品実装装置、及び検知装置 |
WO2016129105A1 (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 富士機械製造株式会社 | 実装処理ユニット、実装装置及び実装処理ユニットの制御方法 |
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2006
- 2006-05-23 JP JP2006143136A patent/JP2007317737A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015216286A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | ヤマハ発動機株式会社 | 部品実装装置、及び検知装置 |
WO2016129105A1 (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 富士機械製造株式会社 | 実装処理ユニット、実装装置及び実装処理ユニットの制御方法 |
JPWO2016129105A1 (ja) * | 2015-02-13 | 2017-11-24 | 富士機械製造株式会社 | 実装処理ユニット、実装装置及び実装処理ユニットの制御方法 |
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