JP2007316392A - 開閉体の開閉機構及びこれを備えた画像読取装置 - Google Patents

開閉体の開閉機構及びこれを備えた画像読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な開閉操作性を実現し、構成の簡素化及び配置スペースの縮小を図り、フリーストップ機能などの使い勝手を高める動作特性を実現する。
【解決手段】支軸4を着脱可能に保持するヒンジ装置が、軸線に直交する1方向から支軸を受容可能な開放部57が設けられた軸受け部58を備えたヒンジ本体51と、軸線に直交する1方向から支軸を受容可能な開放部65が設けられた軸受け部66、及び開閉体3と連動回転するように開閉体と連結される連結部67を備え、支軸と同軸的に回転可能にヒンジ本体に保持されたカラー52と、中立位置を挟んで付勢方向が切り替わるようにカラーをヒンジ本体に対して回転付勢するばね54とを有するものとする。
【選択図】図4

Description

本発明は、開閉体を複数の方向に開閉可能とする開閉体の開閉機構及びこれを備えた画像読取装置に関するものである。
画像読取装置、例えば画像読取機能のみを有するスキャナ装置、また画像読取機能を備えた画像形成装置である複写機、ファクシミリ装置、及び複合機などでは、原稿台上に載置された原稿を押さえ付けて原稿台に密着させるプラテンカバーが設けられている。
このプラテンカバーは、一方向に開閉可能としたものが一般的であるが、原稿台上に原稿を載置して読み取りを行わせる読取作業を要領良く行うには、プラテンカバーの開閉方向に応じて装置に対する操作者の位置が限定されてしまうことから、装置の設置場所が制約される不便があり、このような不便を解消するため、プラテンカバーを多方向に開閉可能とした技術が知られている(特許文献1参照)。これは、磁石の着脱性を利用して開閉時に支点とならないヒンジ部を本体側から引き離すことができるようにしたものである。
また、このような開閉体を多方向に開閉可能とする技術は、画像読取装置以外のものでも採用されており、例えば、冷蔵庫のドアを左右いずれの方向からも開閉可能な両開き構造とした技術が知られている(特許文献2参照)。これは、左右のヒンジ部を連動させる機構を設け、開閉時の支点となるヒンジ部を保持状態とする一方で、支点とならないヒンジ部を解除状態とするものである。
特開平8−171325号公報 特開平9−159349号公報
しかしながら、前記の磁石によりヒンジ部を着脱可能とした従来の技術では、ヒンジ部がずれたり外れたりすることでプラテンカバーの開閉を円滑に行うことができず、開閉操作性が低下する難点がある。他方、前記の左右のヒンジ部を連動させる機構を設けた従来の技術では、連動機構のために構造が複雑になると共に大きな配置スペースを確保する必要が生じる不都合がある。
また、プラテンカバーのように上方に開く開閉体では、開閉体が自重で閉動作して作業の邪魔になることから、全閉位置の近傍では閉動作する一方で、全開位置の近傍では自然に開動作して全開状態に保持されると共に、中間位置では任意の角度位置に停止保持されるフリーストップ状態となるようにすると使い勝手が良くなり、開閉体の開閉機構を構成するにあたっては、このようなフリーストップ機能などの使い勝手を高める動作特性が実現されるように工夫することが望まれる。
本発明は、このような発明者の知見に基づき案出されたものであり、その主な目的は、良好な開閉操作性を実現し、構成の簡素化及び配置スペースの縮小を図り、フリーストップ機能などの使い勝手を高める動作特性を実現することができるように構成された開閉体の開閉機構及びこれを備えた画像読取装置を提供することにある。
本発明は、装置本体に対して開閉体を複数の方向に開閉可能にするべく、支軸とこの支軸を着脱可能に保持するヒンジ装置とが前記開閉体及び装置本体に複数設けられ、前記ヒンジ装置が、軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部を備えたヒンジ本体と、軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部、及び前記開閉体と連動回転するように前記開閉体と連結される連結部を備え、前記支軸と同軸的に回転可能に前記ヒンジ本体に保持された連動回転体と、中立位置を挟んで付勢方向が切り替わるように前記連動回転体を前記ヒンジ本体に対して回転付勢する付勢手段とを有し、前記支軸を保持しない初期状態で、前記ヒンジ本体及び連動回転体の各開放部が前記支軸の進入方向に向いた状態で互いに整合し、前記支軸を保持した状態で前記開閉体が開かれると、前記ヒンジ本体及び連動回転体の各開放部が互いにずれて前記支軸の離脱を阻止すると共に、前記開閉体の開度が全閉位置から全開位置まで変化するのに応じて閉方向付勢状態、フリーストップ状態、及び開方向付勢状態となるようにした構成とする。
本発明によれば、ヒンジ装置が支軸を着脱可能に保持するため、支軸やヒンジ本体を開閉体や装置本体に固定すれば良く、ヒンジ装置がずれたり外れたりすることを避けることができるため、開閉体の開閉動作を円滑化して開閉操作性を向上させることができる。また、開閉体の開閉状態に応じてヒンジ装置からの支軸の離脱の阻止及び許容が切り替えられるため、開閉時の支点となるヒンジ装置と支点とならないヒンジ装置とを連動させる機構が不要となり、構成の簡素化及び配置スペースの縮小を図ることができる。さらに、開閉体の開度に応じて閉方向付勢状態、フリーストップ状態、及び開方向付勢状態が切り替えられるため、使い勝手を高めることができる。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、装置本体に対して開閉体を複数の方向に開閉可能にするべく、支軸とこの支軸を着脱可能に保持するヒンジ装置とが前記開閉体及び装置本体に複数設けられ、前記ヒンジ装置が、軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部を備えたヒンジ本体と、軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部、及び前記開閉体と連動回転するように前記開閉体と連結される連結部を備え、前記支軸と同軸的に回転可能に前記ヒンジ本体に保持された連動回転体と、中立位置を挟んで付勢方向が切り替わるように前記連動回転体を前記ヒンジ本体に対して回転付勢する付勢手段とを有し、前記支軸を保持しない初期状態で、前記ヒンジ本体及び連動回転体の各開放部が前記支軸の進入方向に向いた状態で互いに整合し、前記支軸を保持した状態で前記開閉体が開かれると、前記ヒンジ本体及び連動回転体の各開放部が互いにずれて前記支軸の離脱を阻止すると共に、前記開閉体の開度が全閉位置から全開位置まで変化するのに応じて閉方向付勢状態、フリーストップ状態、及び開方向付勢状態となるようにした構成とする。
これによると、ヒンジ装置が支軸を着脱可能に保持するため、支軸やヒンジ本体をずれたり外れたりしないように開閉体や装置本体に確実に固定することができ、開閉体の開閉動作を円滑化して開閉操作性を向上させることができる。また、開閉体の開閉状態に応じてヒンジ装置からの支軸の離脱の阻止及び許容が切り替えられるため、開閉時の支点となるヒンジ装置と支点とならないヒンジ装置とを連動させる機構が不要となり、構成の簡素化及び配置スペースの縮小を図ることができる。さらに、開閉体の開度に応じて閉方向付勢状態、フリーストップ状態、及び開方向付勢状態が切り替えられるため、使い勝手を高めることができる。
この場合、付勢手段は、引張ばねとして、その一端が係合するヒンジ本体側の取付部と他端が係合する連動回転体側の取付部とを、回転中心となる支軸を挟んで相反する側に配置した構成とすると良く、これにより中立位置を挟んで付勢方向が切り替わるように連動回転体を付勢することができる。
なお、支軸及びヒンジ装置は、開閉体及び装置本体のいずれに設けることも可能である。
前記課題を解決するためになされた第2の発明は、前記第1の発明において、前記ヒンジ本体が、前記装置本体側に設けられたガイド部に沿って進退可能な脚部を備え、前記開閉体を閉じる際に、前記支軸が前記ヒンジ装置に保持されたまま、前記開閉体が前記装置本体から離反する方向に移動可能とした構成とする。
これによると、開閉体を装置本体から離反する方向に移動させることができ、例えば画像読取装置では、厚物原稿の読み取り時に開閉体であるプラテンカバーが上昇して原稿台上に載置された厚物原稿を確実に押さえ付けることができる。
前記課題を解決するためになされた第3の発明は、前記第2の発明において、前記ヒンジ装置が、軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部、及び前記装置本体側の面に当接可能な腕部を備え、前記支軸と同軸的に回転可能に前記ヒンジ本体に保持された独立回転体と、この独立回転体の腕部を前記装置本体側の面に当接させる向きに当該独立回転体を前記連動回転体に対して回転付勢する付勢手段とを有し、前記支軸を保持しない初期状態で、前記ヒンジ本体及び独立回転体の各開放部が前記支軸の進入方向に向いた状態で互いに整合し、前記支軸を保持した状態で前記開閉体が前記装置本体から離反移動すると、前記ヒンジ本体及び独立回転体側の各開放部が互いにずれて前記支軸の離脱を阻止するようにした構成とする。
これによると、開閉体が装置本体から離反する方向に移動させた状態でも、ヒンジ装置が支軸を確実に保持することができ、例えば画像読取装置では、厚物原稿の読み取り時に開閉体であるプラテンカバーが外れることなく厚物原稿を確実に押さえ付けることができる。
この場合、独立回転体に作用するばねの付勢力の反力が連動回転体を開方向に回転付勢するのみで、ヒンジ本体と独立回転体との間にばねを介装した場合のように、初期状態においてヒンジ本体が持ち上がる不具合を避けることができる。なお、独立回転体を付勢するばねの付勢力を、連動回転体を閉方向に付勢するばねの付勢力より小さく設定すれば、開放部が互いに整合する初期状態に保持することができる。
前記課題を解決するためになされた第4の発明は、前記第1の発明において、軸線方向が互いに異なる複数の前記支軸と、この複数の支軸に対応する複数の前記ヒンジ装置とを有する構成とする。
これによると、開閉体を多方向に開閉することができ、利便性が向上する。例えば画像読取装置では、方形状をなす原稿台を覆う開閉体としてのプラテンカバーの4辺に、軸線方向が互いに直交する態様で支軸を設けた構成とすると良く、これにより前後左右の4方向でプラテンカバーを開閉することができる。
以下に添付の図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による開閉体の開閉機構が適用された複写機を示す斜視図である。この複写機は、装置本体1の上面に方形状をなす原稿台ガラス2を備え、この原稿台ガラス2上に載置された原稿を押さえ付けて原稿台ガラス2に密着させるプラテンカバー(開閉体)3が、プラテンカバー3に設けられた複数の支軸4と、この複数の支軸4の各々を着脱可能に保持するべく装置本体1に設けられたヒンジ装置5とにより開閉可能に支持されている。
支軸4は、方形状をなすプラテンカバー3の各辺縁部に、2つずつ対をなして同軸的に設けられており、これらの支軸4は、隣り合う辺縁部の支軸4に対して軸線方向が互いに直交する態様で設けられている。他方、ヒンジ装置5は、プラテンカバー3の支軸4に対応して原稿台ガラス2の周縁部に設けられており、これによりプラテンカバー3を前後左右の4方向で開閉することができ、例えば操作者が装置本体1の前後左右いずれの位置にいても、所望の方向にプラテンカバー3を開閉することができる。
図2は、図1に示した複写機の内部構成を示す模式的な断面図である。この複写機の装置本体1は、原稿Aの画像を読み取る原稿読取部11と、ここで生成した画像データに基づいて原稿の画像を記録紙上に形成する画像形成部12とからなっている。
原稿読取部11は、原稿台ガラス2上に載置された原稿に光を照射する光源14と、原稿Aからの反射光を結像レンズ15に導くミラー16・17・18と、結像レンズ15で結像された光を電気信号に変換するイメージセンサ19とを有している。光源14及びミラー16は第1の読取キャリッジ21に搭載され、ミラー17・18は第2の読取キャリッジ22に搭載されており、これら第1及び第2の読取キャリッジ21・22は、ワイヤドラム23及び従動プーリ24に巻き掛けられたワイヤ25により副走査方向に牽引駆動れる。ワイヤ25は、第2の読取キャリッジ22に設けられた半速プーリ26にも巻き掛けられており、第2の読取キャリッジ22が第1の読取キャリッジ21の半分の距離を移動するようになっている。
画像形成部12は、感光体ドラム(像坦持体)31の周囲に、感光体ドラム31の作像面を均一に帯電させる帯電器32と、感光体ドラム31の作像面上に露光用の光束を照射して静電潜像を形成する光走査装置33と、感光体ドラム31の作像面上の静電潜像をトナーで現像する現像プロセスユニット34と、感光体ドラム31の作像面を清掃するクリーニングユニット35とが設けられており、給紙部36の記録紙が画像形成部12に搬送されて、感光体ドラム31の作像面上に形成されたトナー像が転写された後、定着部37を経て排紙部38に排出される。
図3は、図1に示したヒンジ装置5の分解状態の斜視図である。図4は、図1に示したヒンジ装置5の組立状態の斜視図である。図5は、図1に示したヒンジ装置5において、別のヒンジ装置5を支点にしてプラテンカバー3を開閉する際の状態を示す正面図及び背面図である。
ヒンジ装置5は、図3に示すように、支軸4を回転可能に支持するヒンジ本体51と、このヒンジ本体51に回転可能に保持されるカラー(連動回転体)52と、同じくヒンジ本体51に回転可能に保持されるレバー(独立回転体)53と、ヒンジ本体51に対してカラー52を回転付勢する第1のばね(付勢手段)54と、カラー52に対してレバー53を回転付勢する第2のばね(付勢手段)55とを有している。
ヒンジ本体51は、軸線に直交する1方向から支軸4を受容可能な開放部57が設けられた軸受け部58と、この軸受け部58から下方に延出されて、図5に示すように装置本体1側に設けられたガイド孔(ガイド部)59に挿入される脚部60と、軸受け部58から側方に延出されて、先端に第1のばね54が係止されるばね取付部61が設けられた側板部62とを有している。
カラー52は、ヒンジ本体51における円筒状外面をなす軸受け部58と相互補完的な円筒状内面を有する本体部64を備え、ヒンジ本体51の軸受け部58に回転可能に嵌合し、支軸4と同軸的に回転可能にヒンジ本体51に保持される。
本体部64の前面側には、軸線に直交する1方向から支軸4を受容可能な開放部65が設けられた軸受け部66と、プラテンカバー3の開閉動作に連動して回転するようにプラテンカバー3に連結される連結部67とが設けられている。この連結部67は、支軸4を支持するステー41が嵌合する段部68を有し、プラテンカバー3と相対回転不能に連結される。
本体部64の背面側には、第1のばね54が係止されるばね取付部70が軸方向に突出形成されており、本体部64の側面には、第2のばね55が係止されるばね取付部71が側方に突出形成されている。また本体部64の背面側には、ストッパ72が設けられており、このストッパ72は、ヒンジ本体51の側板部62に設けられたガイド孔73に挿通されて、図5(B)に示すように側板部62の背面側に設けられたガイド溝74に嵌合して、ヒンジ本体51に対するカラー52の回転範囲を規定する。
レバー53は、軸線に直交する1方向から支軸4を受容可能な開放部76が設けられた軸受け部77と、この軸受け部77から側方に延出されて、図5(A)に示すように装置本体1側の規制面に当接可能な腕部78とを有している。軸受け部77は、カラー52の内部に収容された状態で、ヒンジ本体51の軸受け部58の端面に当接し、支軸4と同軸的に回転可能にヒンジ本体51に保持される。
図6は、図1に示したヒンジ装置5において、プラテンカバー3を開閉する際の状態を段階的に示す背面図であり、(A)に全閉状態を、(B)に途中の状態を、(C)に全開状態をそれぞれ示している。
プラテンカバー3は、これに相対回転不能に連結されたカラー52のストッパ72が、ヒンジ本体51のガイド溝74に規制されることにより、回転範囲が規定される。すなわち、図6(A)に示すように、ストッパ72がガイド溝74の一方の端部に規制されて全閉位置が規定され、また図6(C)に示すように、ストッパ72がガイド溝74の他方の端部に規制されて全開位置が規定される。
第1のばね54は、引張ばねであり、その一端が係合するヒンジ本体51側の取付部61と、他端が係合するカラー52側の取付部70とが、回転中心となる支軸4を挟んで相反する側に配置されているため、第1のばね54による付勢方向が、図6(B)に示す中立位置を挟んで切り替わる。すなわち、中立位置では第1のばね54が最も延びた状態になり、この第1のばね54が縮むように取付部70を牽引するため、中立位置より閉側では閉方向の回転力が発生し、開側では開方向の回転力が発生する。
このため、全閉位置の近傍では、プラテンカバー3の自重による回転力と第1のばね54による閉方向の回転力とにより、プラテンカバー3が閉方向に付勢され、プラテンカバー3が自然に閉動作する。また全閉状態、及び図5に示すように支軸4が嵌合しない初期状態では、カラー52は、第1のばね54の付勢力とストッパ72による規制により、軸受け部66の開放部65が上を向く初期位置に保持される。
他方、全開位置の近傍では、第1のばね54による開方向の回転力がプラテンカバー3の自重による回転力より大きくなるため、プラテンカバー3が自然に開動作し、図6(C)に示す全開状態では、第1のばね54の付勢力によりプラテンカバー3が全開位置に停止保持される。
また、第1のばね54による開方向の回転力とプラテンカバー3の自重による回転力とが釣り合う角度領域があり、この角度領域では、プラテンカバー3から手を離してもプラテンカバー3が現在の位置に停止保持されるフリーストップ状態となる。このフリーストップ状態となる角度領域は、第1のばね54の配置位置や付勢力を調整することにより適宜に変更することができる。
他方、図4・図5(A)に示すように、第2のばね55は、圧縮ばねであり、カラー52のばね取付部71とレバー53の腕部78との間に介装されて、腕部78を装置本体1側の規制面に圧接させる向きにレバー53を回転付勢する。このため、支軸4が嵌合しない初期状態では、レバー53は、腕部78が装置本体1に当接すると共に開放部76が上を向いた初期位置に保持される。このとき、レバー53に作用する第2のばね55の付勢力の反力がカラー52を開方向に回転付勢するが、第2のばね55はカラー52を閉方向に付勢する第1のばね54より小さな付勢力に設定されているため、カラー52は、第1のばね54の付勢力とストッパ72による規制により、開放部65が上を向いた初期位置に保持される。他方、ヒンジ本体51は、装置本体1側のガイド孔59に脚部60が固定されることで、常時、軸受け部58の開放部57が上を向いている。
このため、支軸4が嵌合しない初期状態では、ヒンジ本体51、カラー52及びレバー53の各開放部57・65・76が共に上を向いた状態で互いに整合しており、別のヒンジ装置5に支軸4を保持させてその支軸4を支点にしてプラテンカバー3を開閉する際には、ヒンジ本体51、カラー52及びレバー53の各軸受け部58・66・77への支軸4の受容、及び各軸受け部58・66・77からの支軸4の離脱が円滑に行われ、プラテンカバー3を円滑に開閉することができる。
図7は、図1に示したヒンジ装置5において、プラテンカバー3を開閉する際の状態を段階的に示す断面図である。図8は、図7に示した状態の模式図である。ここでは、(A)に全閉状態を、(B)に途中の状態を、(C)に全開状態をそれぞれ示している。
カラー52は、図4に示したように、プラテンカバー3側のステー41が連結部67に嵌合することで、プラテンカバー3の開閉動作に連動して回転し、プラテンカバー3を開いた際には、図7(B)・(C)及び図8(B)・(C)に示すように、カラー52の開放部65とヒンジ本体51の開放部57とがずれるため、支軸4の離脱が阻止される。
また、カラー52には、カラー52に対するレバー53の相対回転位置を規定するために腕部78を規制する規制面81が設けられており、第2のばね55により回転付勢されたレバー53が腕部78を規制面81に規制されることで、カラー52に対するレバー53の相対回転が阻止され、プラテンカバー3を開閉する際には、カラー52に追随してレバー53が回転し、このとき、カラー52に対するレバー53の相対回転位置が初期位置から変化するため、レバー53の開放部76がヒンジ本体51の開放部57及びカラー52の開放部65のいずれとも整合しない位置になる。
図9は、図1に示したヒンジ装置5において、厚物原稿の読み取りの際の状態を段階的に示す断面図である。図10は、図9に示した状態の模式図である。
ヒンジ本体51は、装置本体1側に設けられたガイド孔59に脚部60が挿入されて、ガイド孔59に沿って上下動可能となっており、原稿台ガラス2上に厚物原稿を載置して、全開状態からプラテンカバー3を閉じると、図9(A)・図10(A)に示すように、全閉状態の手前で原稿台ガラス2上の厚物原稿にプラテンカバー3が当接し、ここでプラテンカバー3を手で押さえ付けると、厚物原稿に規制されてプラテンカバー3の端部3aが持ち上がろうとする。このとき、カラー52の開放部65がヒンジ本体51の開放部57及びレバー53の開放部76とずれていることから、支軸4の離脱が阻止されるため、プラテンカバー3の端部に作用する上昇力により、図9(B)・図10(B)に示すように、プラテンカバー3の端部3aと共にヒンジ装置5全体が上昇する。
ここで、レバー53は、カラー52に対して腕部78を装置本体1に圧接させる方向(図中反時計回り)に第2のばね55により回転付勢され、腕部78が装置本体1に当接した状態に保持されるため、ヒンジ装置5全体が上昇すると、レバー53が回転して、レバー53の開放部76がヒンジ本体51の開放部57及びカラー52の開放部65とずれるため、支軸4の離脱が阻止され、ヒンジ装置5は支軸4を保持したまま、プラテンカバー3の端部3aから吊り下げられた状態になる。
なお、この例では、支軸4をプラテンカバー3に、ヒンジ装置5を装置本体1にそれぞれ設けたが、これとは逆に、支軸4を装置本体1に、ヒンジ装置5をプラテンカバー3にそれぞれに設けることも可能である。
本発明にかかる開閉体の開閉機構及びこれを備えた画像読取装置は、良好な開閉操作性を実現し、構成の簡素化及び配置スペースの縮小を図り、フリーストップ機能などの使い勝手を高める動作特性を実現することができる効果を有し、開閉体を複数の方向に開閉可能とする開閉体の開閉機構及びこれを備えた画像読取装置、例えば画像読取機能のみを有するスキャナ装置、また画像読取機能を備えた画像形成装置である複写機、ファクシミリ装置、及び複合機などとして有用である。
本発明による開閉体の開閉機構が適用された複写機を示す斜視図 図1に示した複写機の内部構成を示す模式的な断面図 図1に示したヒンジ装置の分解状態の斜視図 図1に示したヒンジ装置の組立状態の斜視図 図1に示したヒンジ装置において、別のヒンジ装置を支点にしてプラテンカバーを開閉する際の状態を示す正面図及び背面図 図1に示したヒンジ装置において、プラテンカバーを開閉する際の状態を段階的に示す背面図 図1に示したヒンジ装置において、プラテンカバーを開閉する際の状態を段階的に示す断面図 図7に示した状態の模式図 図1に示したヒンジ装置において、厚物原稿の読み取りの際の状態を段階的に示す断面図 図9に示した状態の模式図
符号の説明
1 装置本体
2 原稿台ガラス
3 プラテンカバー(開閉体)
4 支軸
5 ヒンジ装置
41 ステー
51 ヒンジ本体
52 カラー(連動回転体)
53 レバー(独立回転体)
54 第1のばね(付勢手段)
55 第2のばね(付勢手段)
57 開放部
58 軸受け部
59 ガイド孔(ガイド部)
60 脚部
65 開放部
66 軸受け部
67 連結部
76 開放部
77 軸受け部
78 腕部

Claims (5)

  1. 装置本体に対して開閉体を複数の方向に開閉可能にするべく、支軸とこの支軸を着脱可能に保持するヒンジ装置とが前記開閉体及び装置本体に複数設けられ、
    前記ヒンジ装置が、
    軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部を備えたヒンジ本体と、
    軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部、及び前記開閉体と連動回転するように前記開閉体と連結される連結部を備え、前記支軸と同軸的に回転可能に前記ヒンジ本体に保持された連動回転体と、
    中立位置を挟んで付勢方向が切り替わるように前記連動回転体を前記ヒンジ本体に対して回転付勢する付勢手段とを有し、
    前記支軸を保持しない初期状態で、前記ヒンジ本体及び連動回転体の各開放部が前記支軸の進入方向に向いた状態で互いに整合し、前記支軸を保持した状態で前記開閉体が開かれると、前記ヒンジ本体及び連動回転体の各開放部が互いにずれて前記支軸の離脱を阻止すると共に、前記開閉体の開度が全閉位置から全開位置まで変化するのに応じて閉方向付勢状態、フリーストップ状態、及び開方向付勢状態となるようにしたことを特徴とする開閉体の開閉機構。
  2. 前記ヒンジ本体が、前記装置本体側に設けられたガイド部に沿って進退可能な脚部を備え、前記開閉体を閉じる際に、前記支軸が前記ヒンジ装置に保持されたまま、前記開閉体が前記装置本体から離反する方向に移動可能としたことを特徴とする請求項1に記載の開閉体の開閉機構。
  3. 前記ヒンジ装置が、
    軸線に直交する1方向から前記支軸を受容可能な開放部が設けられた軸受け部、及び前記装置本体側の面に当接可能な腕部を備え、前記支軸と同軸的に回転可能に前記ヒンジ本体に保持された独立回転体と、
    この独立回転体の腕部を前記装置本体側の面に当接させる向きに当該独立回転体を前記連動回転体に対して回転付勢する付勢手段とを有し、
    前記支軸を保持しない初期状態で、前記ヒンジ本体及び独立回転体の各開放部が前記支軸の進入方向に向いた状態で互いに整合し、前記支軸を保持した状態で前記開閉体が前記装置本体から離反移動すると、前記ヒンジ本体及び独立回転体側の各開放部が互いにずれて前記支軸の離脱を阻止するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の開閉体の開閉機構。
  4. 軸線方向が互いに異なる複数の前記支軸と、この複数の支軸に対応する複数の前記ヒンジ装置とを有することを特徴とする請求項1に記載の開閉体の開閉機構。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の開閉体の開閉機構を備えたことを特徴とする画像読取装置。

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