JP2007315627A - 基板熱処理用プレート及び基板熱処理装置 - Google Patents

基板熱処理用プレート及び基板熱処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガラス基板等の基板を熱処理用プレートの表面に密接させた状態で熱処理を施す際に、ガラス基板に接触傷が付くという不具合或いはガラス基板が割れ破壊するという不具合を効果的に回避する。
【解決手段】 基板Gを熱処理エリア2Aに搬入し且つその基板Gに対して熱処理を施すと共に、熱処理が施された基板Gを熱処理エリア2Aから搬出するように構成し、更に熱処理エリア2Aに、表面3Sに基板Gを実質的に密接させた状態で基板Gに対して熱処理を施す基板熱処理用プレート3を配設すると共に、その熱処理用プレート3の表面3Sに、フッ素樹脂(好ましくは帯電防止性を有する)を被覆材料とするコーティング層を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板熱処理用プレート及び基板熱処理装置に係り、詳しくは、基板をプレートの表面に密接させた状態で、該プレートにより基板を加熱処理または冷却処理するための技術に関する。
周知のように、プラズマディスプレイ(PDP)用、液晶ディスプレイ(LCD)用、或いは半導体ウエハ等の平板状の基板は、基板製造ラインに沿って搬送されつつ、熱処理等の各種処理を受ける。その一例として、PDP用やLCD用等のガラス基板にパターニングを施す際には、その初期段階において、ガラス基板にレジスト液を塗布する塗布工程や、その塗布されたレジスト液を乾燥させる乾燥工程を経るのが通例である。
この場合、上記の乾燥工程においては、熱処理エリアにガラス基板を搬入して該ガラス基板に熱処理を施した後、そのガラス基板を熱処理エリアから搬出することが行われる。この際に行われる熱処理としては、レジスト液が塗布されたガラス基板を加熱する処理と、その加熱されたガラス基板を室温程度まで冷却する処理とに大別される。
この種の熱処理を行う装置として、例えば下記の特許文献1によれば、表面が水平面とされたホットプレートとコールドプレートとを隣接させて配置し、これらのプレートの表面にガラス基板を水平姿勢で載せた状態で、ガラス基板に対して加熱処理または冷却処理を施すようにした装置が開示されている。尚、この装置は、ガラス基板を搬送する搬送爪が、プレートの表面に対してガラス基板を斜めに持ち上げると共に、斜めに下ろす動作を行うようになっている。
また、他の例として、下記の特許文献2によれば、上下方向に分離構成された複数の多段式の処理室を有し、これらの処理室にガラス基板を収容して各処理室毎に各ガラス基板に対して熱処理をそれぞれ施すことが開示されている。この場合、各ガラス基板は、各処理室毎に出し入れされるようになっており、これらの処理室としては、ホットプレートを設けた加熱処理室やコールドプレートを設けた冷却処理室などが存在している。
更に、他の例として、下記の特許文献3によれば、傾斜姿勢のガラス基板を浮上ユニットによりその表裏面に対して非接触で搬送し、ガラス基板の表面および裏面に近接する位置に遠赤外線ヒータ(ホットプレート)を装備して乾燥させることが開示されている。この場合、上記の浮上ユニットは、その表面に高温空気の噴射による高温気体膜を発生させるものであって、ガラス基板に生じる撓みが高温気体膜で支持されるようになっている。
したがって、公知のガラス基板熱処理装置としては、特許文献1、2に開示されているように、ホットプレート等にガラス基板を接触させた状態で熱処理を施す所謂接触式のものと、特許文献3に開示されているように、ホットプレート等に対してガラス基板を離隔させた状態で熱処理を施す所謂非接触式のものとが現存することになる。
特開平7‐330149号公報 特開平11‐238456号公報 特開2003‐267548号公報
ところで、上記の接触式のガラス基板熱処理装置は、ホットプレートやコールドプレートからなるプレートの表面にガラス基板を適切に密接させなければ、そのガラス基板がプレートによって均一な熱処理を受けることができなくなるという問題を有している。詳述すると、上記の特許文献1に開示された装置のように、プレートの表面に単に自重によりガラス基板を載せるだけのもの等であれば、プレートの表面の平面度或いはガラス基板の平面度が適正でないこと等に起因して、プレートの表面とガラス基板との間に部分的な隙間が生じるばかりでなく、特に、LCD用等のように、薄肉大型であって撓みが生じ易いガラス基板においては、自重による載置のみに委ねていたのでは、プレートの表面とガラス基板との間に生じる部分的な隙間をなくすことは極めて困難である。
そのため、熱処理時におけるガラス基板の温度分布を均一にすることができず、例えば上記のガラス基板上に塗布されたレジスト液を均一に乾燥させることが困難となって、乾きムラが生じるなどの不具合を招く。そして、このような不具合は、最終的には、ディスプレイの画像の品位低下につながり、致命的な問題を惹き起こすおそれがある。
このような観点から、接触式のガラス基板熱処理装置においては、負圧による吸引力等の外力を均一にガラス基板に作用させることにより、プレートの表面にガラス基板を確実に密接させることが行われている。しかしながら、このような手法を採用した場合には、以下に示すような新たな問題を招来することになる。
すなわち、この種のプレートはアルミニウム等の金属製であって、その表面には金属メッキが施されたり或いは金属薄膜が形成されるのが通例である。そのため、例えば加熱されたホットプレートの表面にガラス基板を接触させて密接状態とした場合には、ガラス基板の熱膨張に起因して、ホットプレートの表面に沿ってガラス基板が滑動し、そのガラス基板の滑動部に接触傷が付くという品質面で許容し難い問題を招くおそれがある。
また、このようなガラス基板の滑動が生じない程度まで、ホットプレートによるガラス基板の負圧吸引保持力等を高めた場合には、ガラス基板が熱膨張しようとするのに対して、ホットプレート側からは負圧吸引保持力等によってガラス基板の熱膨張を阻止する力が働く結果として、ガラス基板に不当な圧縮応力等が作用することになり、ガラス基板が割れ破壊するという不具合をも招くおそれがある。
そして、上記のようなガラス基板の接触傷や割れ破壊の問題は、加熱されたガラス基板をコールドプレートの表面に密接させて冷却する過程においても、ガラス基板がコールドプレートとの接触により収縮することを考慮すれば、同様にして生じ得ることになる。
本発明は、上記事情に鑑み、ガラス基板等の基板を熱処理用プレートの表面に密接させた状態で熱処理を施す際に、ガラス基板に接触傷が付くという不具合或いはガラス基板が割れ破壊するという不具合を効果的に回避することを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、表面に基板を密接させた状態で該基板に対して熱処理を施す基板熱処理用プレートであって、前記基板が実質的に密接する表面に、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層が形成されていることに特徴づけられる。
ここで、上記の「基板が実質的に密接する表面」とは、基板とプレートの表面との間に、不当な熱分布の不均一の原因となるような部分的な隙間が生じない程度に、両者を密接させた状態を意味する。したがって、プレートの表面の平面度と基板の接触面の平面度とを積極的に高めるなどの工夫を講じたり、或いは、プレートの表面に基板を外力(例えば負圧)により密接させるなどの工夫を講じることが好ましい。
このような構成の基板熱処理用プレートによれば、その表面にフッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層が形成されていることから、このプレートの表面にガラス基板等の基板を実質的に密接させて加熱処理または冷却処理を施した場合に、フッ素樹脂が有している好適な特性によって、基板の熱膨張または収縮に起因する接触傷や割れ破損等の発生確率が極めて低くなるという利点を享受できる。すなわち、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層は、例えばガラス(PDP用やLCD用等のガラス)よりも硬度が低く且つアルミニウムや鋼等の金属或いは無電解ニッケル等の金属メッキよりも滑り性に優れている。したがって、このコーティング層に、PDP用やLCD用等のガラス基板或いは半導体ウエハ等の平板状の基板が実質的に密接した状態で、プレートによる加熱処理や冷却処理を受けることに伴って、基板に熱膨張または収縮が生じ得る状態となった場合には、基板が強い吸引保持力等でコーティング層に密接していても、このコーティング層の優れた滑り性が有効利用されて、基板はコーティング層の表面に沿って円滑に滑動しつつ熱膨張または収縮することになる。これにより、基板がプレートの表面に密接した状態で熱処理が行われることに起因する割れ破損の発生確率が激減すると共に、上記のように基板が滑動しても、コーティング層の硬度が低いことから、基板には接触傷が付き難くなり、基板の高品質維持が図られる。また、フッ素樹脂は、耐熱性、耐候性、耐薬品性に優れるため、長期間に亘って上記の特性を維持することができる。
この場合、前記コーティング層の被覆材料は、導電性もしくは帯電防止性を有していることが好ましい。
このようにすれば、既述の良好な滑り性及び低硬質性に加えて、導電性もしくは帯電防止性を有するコーティング層が表面に形成された基板熱処理用プレートを得ることができる。すなわち、熱処理を終えた基板を熱処理用プレートから引き離す際には、当該プレートと基板との間に空気摩擦が生じることに起因して基板に剥離帯電が起き、ゴミ等の異物を引き付けるおそれがあるが、上記のようにコーティング層が帯電防止性を有していれば、このような不具合の発生を有効に抑止することが可能となる。このような観点から、コーティング層の被覆材料は、体積固有抵抗が1×10〜1×1012Ω・cm、更には1×10〜1×1011Ω・cmの範囲内にあることが好ましい。そして、コーティング層の被覆材料の具体例としては、熱可塑性フッ素樹脂95〜30重量%とエピハロヒドリンの重合体50〜70重量%とからなる混合物に、0.05〜5.00重量%のイオン電解質を添加した半導電性フッ素樹脂組成物、或いは、フッ素−シロキサングラフトポリマーと、その硬化剤と、酸化スズ及び/または酸化アンチモンからなる導電性酸化物によって被覆された繊維状酸化チタンや導電性を有する無機材フィラーなどの導電材とを備えた組成物を挙げることができる。
以上のようなコーティング層が形成された基板熱処理用プレートは、基板を加熱するホットプレートであってもよく、また加熱された基板を冷却するコールドプレートであってもよい。
更に、以上の基板熱処理用プレートにより熱処理を受ける基板は、ガラス基板であることが好ましいが、半導体ウエハ等からなる基板が排除されるわけではない。尚、ガラス基板の中でも、PDP用、LCD用、或いは有機EL用等のようにフラットパネルディスプレイ用のガラス基板であることがより好ましい。
このようにすれば、近年におけるガラス基板の大型化の推進が顕著化されても、既に述べた種々の利点を享受することが可能である。
一方、上記技術的課題を解決するためになされた本発明に係る装置は、基板を熱処理エリアに搬入し且つ該基板に対して熱処理を施すと共に、熱処理が施された基板を前記熱処理エリアから搬出するように構成された基板熱処理装置であって、前記熱処理エリアに、表面に基板を実質的に密接させた状態で該基板に対して熱処理を施す基板熱処理用プレートを配設すると共に、該熱処理用プレートの表面に、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層を形成したことに特徴づけられる。
このような構成によれば、基板を熱処理エリアに搬入した段階で、その熱処理エリアに配設された基板熱処理用プレートの表面に基板が実質的に密接されて熱処理が実行されると共に、熱処理の実行後に基板が基板熱処理用プレートから引き離されて熱処理エリアから搬出される。その場合に、基板熱処理用プレートの表面には、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層が形成されている。したがって、この装置による作用効果その他この装置に関する事項は、上記の段落[0017]及び段落[0018]で述べた事項と実質的に同一となるため、ここでは便宜上、その説明を省略する。
また、この装置における熱処理用プレートの表面に形成されたコーティング層の被覆材料は、導電性もしくは帯電防止性を有していることが好ましい。
このような構成の装置も、既に段落[0019]で述べた基板熱処理用プレートを備えていることから、既に段落[0020]で述べた事項と実質的に同一の作用効果を享受することが可能である。
以上のように本発明によれば、基板熱処理用プレートの表面に、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層が形成されていることから、このプレートの表面にガラス基板等の基板を実質的に密接させて加熱処理または冷却処理を施した場合に、フッ素樹脂が有している良好な滑り性及び低硬質性によって、基板の熱膨張または収縮に起因する接触傷や割れ破損等の発生確率が極めて低くなるという利点を享受できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る基板熱処理装置の縦断側面図、図2は、その装置の概略正面図、図3は、その装置の主要部の部品分解配列斜視図、図4及び図5は、その装置を使用して基板に熱処理を施す際の手順を示す概略側面図である。
図1及び図2に示すように、基板熱処理装置1は、ケーシング2の内部空間2A(熱処理エリア)に、平板状の基板熱処理用プレートであるホットプレート3を収容してなると共に、このホットプレート3及びその表面3Sは、上部よりも下部が前方(図1の右方)に位置するように傾斜し、それらの水平面に対する傾斜角度αは、70〜85°とされている。そして、このホットプレート3の表面部分には、その背面側に設けられた負圧室4に通じる複数の貫通孔5が形成され、負圧発生手段6の動作によって複数の貫通孔5を通じてホットプレート3の表面3Sに負圧が発生するように構成されている。また、このホットプレート3は、その背面側に加熱手段7を有し、この加熱手段7によってホットプレート3の表面が例えば80〜200℃(本実施形態では100〜120℃程度)に加熱されるように構成されている。尚、ホットプレート3の表面部分には、全域に亘って貫通孔5が形成されているが、図2には便宜上、ホットプレート3の表面部分の一部領域のみに貫通孔5を図示している。
詳述すると、図3(便宜上、各構成要素を水平姿勢で図示した斜視図)に示すように、ホットプレート3は、アルミニウムからなる平板の表面3Sに、フッ素樹脂を被覆材料とし且つ帯電防止性を有するコーティング層が形成されると共に、複数の貫通孔5が穿設されたトッププレート3xを有する。尚、本実施形態では、上記のコーティング層が、フッ素−シロキサングラフトポリマーと、そのフッ素‐シロキサングラフトポリマーの硬化剤と、酸化スズ及び/または酸化アンチモンからなる導電性酸化物によって被覆された繊維状酸化チタンなどの導電材とを備えた組成物を被覆材料としている。そして、フッ素−シロキサングラフトポリマーと導電材との重量和に占める導電材の重量割合は、80%以下とされている。また、この被覆材料の体積固有抵抗は、1×10〜1×1011Ω・cmの範囲内にある。
このような構成のトッププレート3xの背面側には、中間プレート3yが着接固定されると共に、この中間プレート3yの背面側には、表面にヒータH(例えばニクロム線)が配列されたボトムプレート3zが固定されている。この場合、トッププレート3xと中間プレート3yとの間には、上述の負圧室4と貫通孔5とを繋ぐ流路(図示略)が形成されると共に、中間プレート3yとボトムプレート3zとの間にヒータHが挟み込まれることにより上述の加熱手段7が構成されている。そして、ヒータHは、複数(本実施形態では3行2列の計6個)に同一面上で分割され、これによりトッププレート3xの表面の温度分布を微調整可能としている。尚、このホットプレート3で熱処理を受けるガラス基板Gは、PDP用のガラス基板であって、フォトレジスト工程においてレジスト膜が表面に形成されたガラス基板である。
一方、図1及び図2に示すように、ケーシング2の熱処理エリア2Aにおけるホットプレート3の表面側には、ガラス基板Gをホットプレート3の表面と平行な傾斜姿勢で搬送する搬送手段8が配設されている。この搬送手段8は、ホットプレート3から表面側に離隔し且つホットプレート3の下方にその下辺に沿う方向に複数配列された受けローラ8Uを有し、これらの受けローラ8Uは、ホットプレート3の表面3Sと直交する軸廻りに回転するように構成されている。また、この搬送手段8は、ホットプレート3から表面側に離隔し且つホットプレート3の上下方方向中間部に複数配列されたガイドローラ8Gを有し、これらのガイドローラ8Gは、ホットプレート3の傾斜方向と平行な軸廻りに回転可能に保持され、且つ受けローラ8Uの配列方向と平行な方向に沿って配列されている。
そして、複数の受けローラ8Uの周溝上にガラス基板Gの下縁が載置されると共に、複数のガイドローラ8Gの外周端にガラス基板Gの裏面上部が接触し、受けローラ8Uが回転することにより、ガラス基板Gがガイドローラ8Gによって傾斜姿勢を維持されつつ工程流れ方向の下流側(図2の左側)に搬送されるようになっている。この場合、複数のガイドローラ8Gは、ガラス基板GのサイズSに応じて高さ位置の調整が可能となるように、ホットプレート3の表面3Sと平行な方向に沿って上下昇降可能な昇降部材9に保持されている。
更に、トッププレート3xの下方には、その表面3Sよりも前方に突出する複数(例えば3個)の受け渡し部材10が、トッププレート3xの表面3Sと直交する方向に出退可能に保持されると共に、トッププレート3xの上下方向中間部には、トッププレート3xの表面3Sと直交する方向に出退可能な複数本のピン部材11が保持され、それらのピン部材11は、トッププレート3xの表面3Sを基準として出没するように構成されている。そして、受け渡し部材10の上面には、ガラス基板Gの下縁が所定の時期に載置されると共に、ピン部材11の先端は、ガラス基板Gの裏面に所定の時期に当接するように構成されている。
この場合、図1に示すように、受け渡し部材10及びピン部材11の動作によってガラス基板Gをホットプレート3の表面3Sに密接させた状態の下では、ケーシング2の上方から矢印Aで示すように熱処理エリア2Aに流入した外気(20〜25℃程度)が、ホットプレート3に密接しているガラス基板Gの表面側を流下して、矢印Bで示すようにケーシング2の下方から外部に排出されるようになっている。
次に、上記構成を備えた装置1を使用して、ガラス基板Gを熱処理する方法について説明する。
先ず、ガラス基板Gの表面にレジスト膜を塗布した前工程から、基板熱処理装置1の搬送手段8に傾斜姿勢で搬送されてきたガラス基板Gは、図4(a)に示すように、ホットプレート3の表面側に位置した段階では、ガラス基板Gの下縁が受けローラ8U上に載置されると共にその裏面がガイドローラ8Gの外周端に接触して傾斜姿勢に維持され、且つピン部材11の先端は、ガラス基板Gの裏面から離反している。
このような状態から、図4(b)に示すように、受け渡し部材10がガラス基板Gの下方を表面側に突出動してその先端がガラス基板Gの下縁よりも表面側に位置すると共に、ピン部材11も表面側に突出動してその先端がガラス基板Gの裏面に接触もしくは略接触する。この後、図4(c)に示すように、受け渡し部材10が上昇することにより、図4(d)に示すように、ガラス基板Gの下縁が受け渡し部材10上に移載され、更に、図4(e)に示すように、受け渡し部材10とピン部材11とが同寸法だけ表面側に突出動することにより、ガイドローラ8Gの外周端がガラス基板Gの裏面から離隔して非接触状態となる。このような状態の下で、図4(f)に示すように、ガイドローラ8Gがガラス基板Gの上縁よりも上方に位置するように上昇した後、受け渡し部材10とピン部材11とが同速度で後退動することにより、図4(g)に示すように、ガラス基板Gの裏面がホットプレート3の表面3Sに接触し且つ負圧により実質的に密接した状態となる。
これにより、ガラス基板Gは、裏面側からホットプレート3により加熱され、ガラス基板Gの表面に塗布されているレジスト膜が乾燥する。この場合、ガラス基板Gは、裏面側から加熱されるため、レジスト膜も裏面側から加熱されて乾燥していくことになるので、仮にガラス基板Gが表面側から加熱されてレジスト膜の表層部のみが乾燥して被膜となり内部が適切に乾燥しなくなるという不具合が有効に回避される。
しかも、ホットプレート3の表面3S(トッププレート3xの表面)には、フッ素樹脂を主たる被覆材料とするコーティング層が形成されているため、ガラス基板Gが加熱に伴う熱膨張を生じても、アルミニウム等の金属或いは無電解ニッケル等の金属メッキに比してフッ素樹脂の摩擦係数が小さい(滑り性が良い)ことから、ガラス基板Gの裏面がコーティング層(3S)の表面に沿って円滑に滑動する。この結果、ガラス基板Gが加熱により熱膨脹を生じた場合に、負圧によりガラス基板Gがホットプレート3の表面3Sに強く吸引保持されていても、ガラス基板Gは容易に拡大変形できることになり、その拡大変形が阻止されることに起因して生じ得るガラス基板Gのヒビ割れ或いは完全な割れ等の発生確率が極めて低くなる。更に、このコーティング層(3S)は、ガラス基板Gよりも低硬度であるため、コーティング層(3S)の表面に沿ってガラス基板Gが滑動しても、そのガラス基板Gの滑動面(裏面)に接触傷が付く等の不具合は生じ難くなる。
そして、この時点では、ガラス基板Gの表面側を外気が上方から下方に向って流下しているので、ガラス基板Gの下部が相対的に低温になるという事態が回避され、ガラス基板Gの表面側における熱分布(温度分布)は、好適に均一な状態となる。
このようにして、ガラス基板Gが加熱されてレジスト膜が乾燥した後は、上記とは逆に、図5(a)に示す状態から、負圧吸引が停止された後、図5(b)に示すように、受け渡し部材10とピン部材11とが表面側に同速度で突出動し、ガラス基板Gは、ホットプレート3の表面3Sから引き離される。この引き離し時には、ホットプレート3の表面3Sとガラス基板Gとの間に空気摩擦が生じるが、コーティング層(3S)の被覆材料には導電材が配合されて帯電防止性を有している(上記の滑り性を損なわない程度に導電材が配合されている)ため、ガラス基板Gに剥離帯電が起きてゴミ等の異物を引き付ける等の不具合が回避される。
更にこの後、図5(c)に示すように、ガイドローラ8Gが下降し、然る後、図5(d)に示すように、受け渡し部材10とピン部材11とが僅かに後退動することにより、ガラス基板Gの裏面にガイドローラ8Gの外周端が接触もしくは略接触する。このような状態から、図5(e)に示すように受け渡し部材10が下降していくことにより、図5(f)に示すように、ガラス基板Gの下縁が受けローラ8U上に移載され、更に図5(g)に示すように、受け渡し部材10とピン部材11とが後退動することにより、ガラス基板Gは、受けローラ8Uとガイドローラ8Gとによって傾斜姿勢で搬送可能に保持された状態となる。
このようにして加熱処理を受けたガラス基板Gは、受けローラ8Uとガイドローラ8Gとによって工程流れ方向下流側に搬送されるが、図2に示すように、上記のホットプレート3を備えた基板熱処理装置1の工程流れ方向下流側には、コールドプレート30を備えた第2の基板熱処理装置1Xが隣接して設置されている。この第2の基板熱処理装置1Xは、加熱されたガラス基板Gをコールドプレート30により20〜25℃に冷却する点と、外気が矢印A、Bで示す経路に沿ってケーシング2内を流下するように構成されていない点とを除外すれば、上述のホットプレート3を備えた基板熱処理装置1と構成が同一である。
したがって、この第2の基板熱処理装置1Xによっても、ガラス基板Gは、図4(a)〜(g)及び図5(a)〜(g)と同様の動作によりコールドプレート30の表面に実質的に密接した状態で冷却処理を受け、この冷却処理後に更に工程流れ方向下流側に搬送される。この場合、ガラス基板Gがコールドプレート30の表面に密接した状態で冷却される場合には、ガラス基板Gの温度低下に伴う収縮が顕著となるが、コールドプレート30の表面にも、フッ素樹脂を主たる被覆材料とするコーティング層が形成されていることから、負圧による吸引保持力に抗してガラス基板Gがコールドプレート30の表面に沿って容易に滑動でき、接触傷や割れの発生等が適切に回避される。また、冷却処理を受けたガラス基板Gがコールドプレート30の表面から引き離される際にも、コーティング層が帯電防止性を有していることから、ガラス基板Gに剥離帯電が起きてゴミ等の異物を引き付ける等の不具合が回避される。
尚、以上の実施形態は、傾斜した縦姿勢に配列されたホットプレート及びコールドプレートの表面に、同じく傾斜した縦姿勢のガラス基板を実質的に密接させて熱処理を施す場合に本発明を適用したが、これらのプレート及びガラス基板の姿勢は、特に限定されるものではない。したがって、例えば当該プレートの表面が水平面をなし、その表面にガラス基板が水平姿勢で実質的に密接する場合にも、同様にして本発明を適用することが可能である。この場合には、ガラス基板は、その両側縁を搬送爪により保持されて当該プレートに対する接近動及び離反動並びに搬送が行われる。
また、以上の実施形態は、PDP用のガラス基板に本発明を適用したが、これ以外の基板、例えばLCD用やFED用または有機EL用のガラス基板、或いは半導体ウエハ用の基板などについても同様にして本発明を適用することが可能である。
更に、以上の実施形態は、フォトレジスト工程においてレジスト膜が表面に形成されたガラス基板に本発明を適用したが、レジスト膜以外の膜が塗布等されたガラス基板、或いはその他の乾燥や冷却を要するガラス基板にも同様にして本発明を適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る基板熱処理装置の概略構成を示す縦断側面図である。 上記の基板熱処理装置の概略構成を示す正面図である。 図3(a)は、上記の基板熱処理装置の構成要素である基板熱処理用プレートを示す部品分解配列斜視図、図3(b)は、そのプレートを組み付けた状態を示す斜視図である。 図4(a)〜(g)は、上記の基板熱処理装置を使用してガラス基板に対し熱処理を施す方法の実施状況をそれぞれ示す概略側面図である。 図5(a)〜(g)は、上記の基板熱処理装置を使用してガラス基板に対し熱処理を施す方法の実施状況をそれぞれ示す概略側面図である。
符号の説明
1 基板熱処理装置
1X 基板熱処理装置(第2の基板熱処理装置)
2A 熱処理エリア
3 ホットプレート(基板熱処理用プレート)
3S ホットプレートの表面(コーティング層)
8 搬送手段
8U 受けローラ
8G ガイドローラ
10 受け渡し部材
11 ピン部材
30 コールドプレート(基板熱処理用プレート)
A、B 気流
G 基板(ガラス基板)

Claims (7)

  1. 表面に基板を密接させた状態で該基板に対して熱処理を施す基板熱処理用プレートであって、
    前記基板が実質的に密接する表面に、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層が形成されていることを特徴とする基板熱処理用プレート。
  2. 前記コーティング層の被覆材料が、導電性もしくは帯電防止性を有していることを特徴とする請求項1に記載の基板熱処理用プレート。
  3. 基板を加熱するホットプレートであることを特徴とする請求項1または2に記載の基板熱処理用プレート。
  4. 加熱された基板を冷却するコールドプレートであることを特徴とする請求項1または2に記載の基板熱処理用プレート。
  5. 前記基板が、ガラス基板であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の基板熱処理用プレート。
  6. 基板を熱処理エリアに搬入し且つ該基板に対して熱処理を施すと共に、熱処理が施された基板を前記熱処理エリアから搬出するように構成された基板熱処理装置であって、
    前記熱処理エリアに、表面に基板を実質的に密接させた状態で該基板に対して熱処理を施す基板熱処理用プレートを配設すると共に、該熱処理用プレートの表面に、フッ素樹脂を被覆材料とするコーティング層を形成したことを特徴とする基板熱処理装置。
  7. 前記熱処理用プレートの表面に形成されたコーティング層の被覆材料が、導電材を更に含有していることを特徴とする請求項6に記載の基板熱処理装置。
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