JP2007314353A - 水素製造用マイクロリアクターおよびその製造方法 - Google Patents

水素製造用マイクロリアクターおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高耐熱性を有し、比較的厚い絶縁性皮膜を容易に形成でき、焼成時あるいは使用時にクラックの発生が無く、絶縁信頼性が高く、真空あるいは減圧プロセスの必要性が無いために連続生産可能でかつ容易な生産方法で安価な絶縁特性を有する水素製造用マイクロリアクターおよびその製造方法を提供することである。
【解決手段】金属基板の一方あるいは両面に燃料ガスの流路となる凹条溝を形成し、該金属基板の一部あるいは全面に、少なくともアルコキシシラン化合物、縮合触媒、溶媒、水、または/或いは添加剤を含有するゾル溶液を塗布し、その後、乾燥し、その後、焼成することにより、前記金属基板上にシリカ性絶縁層を形成することを特徴とする水素製造用マイクロリアクターの製造方法において、
シリコンアルコキシド化合物を化学式RnSi(OR’)4−n(n=0から3、RおよびR’:任意のアルキル、アリール基)とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料改質装置となるマイクロリアクターに関し、更に詳しくは、メタノール等の炭化水素ガスを水素ガスに改質する改質装置およびその製造方法に関する。
燃料電池は、電気化学反応によって直接電気エネルギーを取り出す発電装置であり、高効率かつクリーンなエネルギーとして注目されている。
これまで燃料電池は宇宙開発や海洋開発用途で開発されてきたが、近年では自動車や家庭用、携帯機器用途のマイクロ燃料電池の開発が進められている。
携帯機器用途の燃料電池は、固体高分子型燃料電池に水素ボンベ、水素吸蔵合金やケミカルハライドの水素源を利用する直接水素型と、メタノールより直接発電するダイレクトメタノール型、燃料ガスを改質して水素を取り出し、その水素を発電に利用する改質型の3種が主に検討されている。
直接型は水素源を小型化するのは困難であるので燃料電池への適応の可能性は低い。
ダイレクトメタノール型は理論上高効率の発電が可能ではあるが、燃料であるメタノールが電解質膜を透過し、空気極でメタノールが副反応をおこすことで電池出力の低下がおこるいわゆるメタノールクロスオーバーの影響により、現状では10W/cm程度の発電能力にとどまっており実用化の観点からでは、電解質膜の更なる研究開発が必要となる。
改質型は上記メタノールクロスオーバーの影響がなく、発電効率の高い燃料電池への展開が注目を集めている。
改質型マイクロ燃料電池は水素と酸素より電気を発電する発電部と、メタノール、ガソリン、ブタンガス等の炭化水素を含む燃料ガスを水蒸気改質して水素を製造し発電部に供給する改質装置部分から構成されている。
例えば、メタノールを原料ガスとするマイクロリアクターの場合、メタノールと水からなる原料ガスを気化させ、改質触媒を担持したマイクロチャンネルと呼ばれる微細なガス流路に導入して水蒸気改質を行う。
マイクロチャンネルは複数のチャンネルを層状にスタックした構造となっており、メタノールから一酸化炭素および水素を得るためのCu/ZnO触媒を有する改質反応層と、水と一酸化炭素から水素と二酸化炭素を得るためのPt、Rh、Ruから選ばれる触媒を有する水性ガスシフト反応層からなる。
改質反応は、吸熱反応であるために流路内に担持した触媒あるいは原料ガスを400℃以上に加熱し、水素発生側に平衡をシフトさせる必要があり、流路の反対面に発熱体を配置して熱を供給する仕組みになっている。
マイクロチャンネルの形成方法の例として、シリコン基板やセラミック基板にマイクロチャンネルを形成した後に触媒を担持して作成したマイクロリアクターが開発されている。(特許文献1参照)
しかし、シリコン基板やセラミック基板を使用した場合、熱の利用効率が悪く、起動時の改質装置の立ち上がり速度が遅いことや、マイクロチャンネルの形成で特殊な加工を必要とし、製造コストが高くなってしまうといった問題がある。
さらには、携帯機器に使用した場合、シリコン基板やセラミック基板では、持ち運び時等の物理的ショックで基板にクラックが発生し故障の原因となる問題もある。
そこで、金属基板を使用したマイクロリアクターが開発されている。(特許文献2、3参照)
金属基板を使用したマイクロ改質器である場合、気体流路の反対面に配置される発熱体は、電気を流すことにより発熱するようなセラミックあるいは金属の発熱体を形成して電気的に温度制御するために金属基板とこの発熱体の間を絶縁することが要求される。
上述の発明では金属基板と発熱体の絶縁は、金属基板を陽極酸化させ金属酸化物を形成しているが、陽極酸化法での絶縁膜はピンホールが発生してしまう問題があった。
また、面内の膜厚の均一性を保つことが困難であり、十分な絶縁性を確保するには全体の膜厚を厚くする必要もあり、製造にも時間がかかり、コストも高くなってしまう。
さらには、他の基板と貼り合せする際の封止工程や、起動、停止の頻繁な熱サイクルに耐え得ることが要求されるため、過度に厚い金属酸化膜を金属に形成した場合、クッラックが生じたり、膜が剥れてしまうといった問題がある。
他の絶縁処理としては耐熱性樹脂などの有機組成物も考えられるが、本目的のように400℃から500℃といった高い温度と、始動と電源オフを繰り返す温度衝撃に耐えうる有機物をもちいるのは困難を極める。
さらにここで考えられる絶縁性皮膜の形成方法としては、たとえば気相成長法(特許文献4参照)、大気開放型の化学気相成長法(CVD法)(特許文献5参照)粉体静電塗装によるガラスの成膜方法(特許文献6参照)等が考えられる。
気相成長法を利用した場合、絶縁膜の成膜速度が遅く、真空バッチプロセスであるために生産性およびコストに問題があり、さらに得られた絶縁膜の膜厚が薄いために十分な絶縁耐圧を確保することが困難であった。
また、大気開放型CVDでは通常の気相成長法とは異なり、減圧プロセスが無いために連続成膜が可能であるという優れた点があるものの、焼成時に熱化学反応を促すために金属基板を高温に加熱する必要がある。
金属基板を高温に酸化した場合、この基板の表面に黒色の酸化膜が形成され、その結果絶縁膜との密着性が低下し剥離を起こしたり、さらには酸化物内へ酸化された金属イオンが絶縁膜中にマイグレーションをおこすことによって、十分な絶縁性皮膜を形成することは困難であった。
さらに粉体静電塗装では焼成時にガラスが溶融するために、絶縁膜は緻密化するが、ガラスを溶融させた後に割れが発生するため除冷に多くの時間を有するので生産性のよい方法とは言い難い。
特開2002−252014号公報 特開2004−256387号公報 特開2004−331434号公報 特開2004−22403号公報 特開2003−132802号公報 特開2001−195978号公報
本発明は上記問題を解決するために考案されたものであり、高耐熱性を有し、比較的厚い絶縁性皮膜を容易に形成でき、焼成時あるいは使用時にクラックの発生が無く、絶縁信頼性が高く、真空あるいは減圧プロセスの必要性が無いために連続生産可能でかつ容易な生産方法で安価な絶縁特性を有する水素製造用マイクロリアクターおよびその製造方法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、燃料を改質して水素ガスを得るためのマイクロリアクターの製造方法において、
金属基板の一方あるいは両面に燃料ガスの流路となる凹条溝を形成し、該金属基板の一部あるいは全面に、少なくともアルコキシシラン化合物、縮合触媒、溶媒、水、または/或いは添加剤を含有するゾル溶液を塗布し、その後、乾燥し、その後、焼成することにより、前記金属基板上にシリカ性絶縁層を形成することを特徴とする水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記アルコキシシラン化合物が、化学式RSi(OR’)4−n(n=0から3、RおよびR’:任意のアルキル、アリール基)で示されることを特徴とする請求項1に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
シリコンアルコキシド化合物が化学式RnSi(OR’)4−n(n=0から3、RおよびR’:任意のアルキル、アリール基)から適切に配合を選ぶことにより、焼成時にクラックが発生することなく絶縁性に十分な膜厚で形成することが可能となるばかりでなく、動作時にかかる温度サイクルによる金属基材とシリカ絶縁膜との熱膨張差によるクラック耐性の大きな絶縁膜を形成することが可能となる。
本発明のシリカ絶縁膜は、800℃まで重量減少が確認されず耐熱性およびクラック耐性の両立が可能となりマイクロリアクター用の絶縁膜として十分使用に耐えうる。
請求項3に記載の発明は、前記縮合触媒が、揮発性あるいは焼成により分解揮発する酸、または、塩基からなることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記溶媒が少なくともアルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミドから選ばれた1種または2種以上の液体からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
溶媒として、少なくともアルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミドから選ばれた1種または2種以上の液体を用いることにより、溶媒沸点で急激に蒸発して乾燥中にシリカ性絶縁層にクラックを生じる事を防止することができる。
請求項5に記載の発明は、前記添加剤が、前記ゾル溶液に均一に混和し、かつ、前記焼成時に熱分解し前記シリカ性絶縁層に残存しない高分子化合物を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
ゾル溶液に上記添加剤を用いることにより、ゾル溶液の表面張力が低下することができ、ゾル溶液の濡れ性が向上し塗布均一性が向上する。
ゾル溶液に上記添加剤を用いることにより、ゾル溶液に増粘性が付与され、添加剤を添加していない系と比較してシリカ絶縁層を厚くすることができる。
さらにはゾル溶液の分散性を安定にする効果がある。
請求項6に記載の発明は、前記シリカ性絶縁層の厚みが0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
請求項7に記載の発明は、前記シリカ性絶縁層の耐熱温度が450℃以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
請求項8に記載の発明は、前記塗布の方法として、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ダイコート法、ドクターコート法、スリットコート法、静電塗装法を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
請求項9に記載の発明は、前記凹条溝の形成方法として、エッチング法、プレス加工法、または、切削加工法を用い、
前記焼成の温度として、400℃以上800℃以下の温度を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、燃料ガスの流路となる凹条溝を設けた金属基板の該凹条溝と反対側の面上に、シリカ性絶縁層を設け、該シリカ性絶縁層上に発熱体を設けたことを特徴とする水素製造用マイクロリアクターである。
本発明によれば、耐熱性、絶縁性に優れた絶縁層を有したマイクロリアクターと、容易で、生産性の高い絶縁処理プロセスを提供する事ができる。
本発明の重要な特徴は、金属基板を使用したマイクロリアクターとなる金属基板にシリコンアルコキシド化合物、縮合触媒、溶媒、および水からなるゾル溶液を塗布・焼成することで絶縁層を形成する点にある。
シリコンアルコキシド化合物が化学式RnSi(OR’)4−n(n=0から3、RおよびR’:任意のアルキル、アリール基から選ばれるもの)から適切に配合を選ぶことにより、焼成時にクラックが発生することなく絶縁性に十分な膜厚で形成することが可能となるばかりでなく、動作時にかかる温度サイクルによる金属基材とシリカ絶縁膜との熱膨張差によるクラック耐性の大きな絶縁膜を形成することが可能となる。
従来の耐熱性シリコーン樹脂ではその可とう性のためクラック耐性はよいが、450℃以上の耐熱性を確保することが困難でこの2つの課題を両立することが不可能である。
本発明の絶縁膜は、800℃まで重量減少が確認されず耐熱性およびクラック耐性の両立が可能となりマイクロリアクター用の絶縁膜として十分使用に耐えうる。
テトラアルコキシシランのみの加水分解によるゾル溶液で絶縁膜を形成した場合、乾燥後焼成すると高度に連続する三次元縮合したシリカ膜が生成する。
この場合、縮合による脱アルコールおよび架橋による体積収縮でクラックが生じやすくなる。
本発明者が検討したところ、この方法でシリカ絶縁膜を形成したところ、厚くとも1μm程度の膜厚でしか形成することが不可能で、実用に十分な絶縁性を確保できなかった。
さらに焼成でクラックが生じなかった基板でも、温度サイクルによってクラックが生じてしまうことがわかった。
そこで本発明では、高度に連続した3次元網目を耐熱性が低下しない程度に分断することでクラック耐性を上げることとし、シリコンテトラアルコキサイドに対して1乃至3アルキルあるいはアリール置換シリコンアルコキサイドを添加する発明にいたった。
すなわち調整するゾル溶液テトラアルコキシシランに対して化学式RnSi(OR’)4−n(n=1〜3)で示されるシリコンアルコキサイド化合物を0.1から30mol%添加する。
0.1mol%以下であると、絶縁性を確保するために絶縁膜を厚くせねばならず、動作中の温度サイクルによってクラックが生じてしまう。
30mol%以上であると、焼成時に置換アルキルあるいはアリールの脱離と系中の水と反応することによってシラノールが生成し、含水率が上がることによる絶縁性低下を招くと同時に、膜質自体が変化して耐熱性が低下することがわかった。
さらに水素製造用マイクロリアクターは外部への熱放出を遮断する目的で真空デュワー中に封止して使用するため、30mol%以上加えると一般的シリコーン樹脂で問題になるような高温真空中での重量減少が確認されている。
より好ましくは0.3mol%以上20mol%以下であることが望ましい。
本発明のRnSi(OR’)4−n(n=0〜3)で示せるシリコンアルコキサイド化合物であるが、シリコン原子に結合したRおよびアルコール性のR’は一般的なアルキルあるいはアリール基を示す。
一般例として、Rはエチル、メチル、フェニル基などでよい。
さらに、アルコール由来のR’はエチル、メチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル基、tert−ブチル基の一種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
しかし、極度に分子量の大きなアルコールを使用すると加水分解しにくくなり、ゲル生成速度が低下する。
さらには、他反応を起こす官能基よって修飾されたアルコールは好ましくない。
R’はメチル基あるいはエチル基であることが望ましい。
ゾル溶液の溶媒としては常温で液体であるアルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、sec−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tret−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等を用いることができ、中でも、メタノール、エタノールおよびsec−プロパノールを用いることが安価であることから望ましい。
溶媒としては上記アルコールを用いることにより、溶媒沸点で急激に蒸発して、乾燥中にシリカ絶縁層のクラック発生防止ができる。
種々の溶媒を混合して用いることにより、乾燥性を向上させることができる。
本発明ではエーテル、エステル、ケトン、およびアミドの溶媒を用いる。
エーテルとしては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノおよびジメチルエーテル、エチレングリコールモノおよびジエチルエーテル、エチレングリコールモノおよびジプロピルエーテル、エチレングリコールモノおよびジブチルエーテル、プロピレングリコールモノおよびジメチルエーテル、プロピレングリコールモノおよびジエチルエーテル、プロピレングリコールモノおよびジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノおよびジブチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等があげられる。エステルであれば酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノおよびジアセテート、プロピレングリコールモノおよびジアセテート、エチレングリコールモノメチルあるいはエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルあるいはエチルエーテルアセテート等が上げられる。
ケトンであればアセトン、エチルメチルケトン、ジエチルケトンメチルブチルケトン、アセチルアセトンが上げられる。
アミドであればジメチルホルムアミド、ジエチルアセトアミドなどがあげられる。
溶媒は、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミドから選ばれた1種または2種以上の混合物であっての良い。
溶媒としては、分子量の大きいアルコールを用いてもよいが、主溶媒として用いるとシリコンアルコキサイドのアルコキシル基との交換が起こり、加水分解速度が低下することがある。
エーテル、エステル、ケトン、アミドの溶媒は種類にもよるが、主溶媒で在るアルコールに対して30%vol以下であることが望ましい。
30%vol以上であると、溶媒の極性が低下することでゾル成分が沈殿することがあるため30%vol以下であることが望ましい。
ゾル溶液の作成にはテトラアルコキシシランの場合、理論的には1分子あたり4等量の水が必要となる。
本発明におけるゾル溶液ではアルコキシシランのアルキルあるいはアリール1乃至2あるいは3置換体の配合量によって理論上4等量より少なくなるが、実際の使用においてはアルコキシシランに対して過剰量の水を添加する。
添加方法としては上述に選定した溶媒を用意し規定量の水を添加する。
さらに、酸および塩基触媒を添加するが、酸が塩酸あるいはアンモニア水溶液のように水溶液である場合、酸あるいは塩基にあらかじめ含まれる水の量を計算し、不足分を添加すればよい。
本発明で詳細な検討を加えた結果、縮合触媒中の水と不足分の水の総量はシリコンアルコキサイド1分子あたり5から50等量の範囲になるようにあらかじめ溶媒に添加調整する。5等量以下であると、焼成後緻密な膜を形成することが困難であるばかりでなく、シリコンアルコキサイドの蒸散によって十分な膜厚を確保することが困難となる。
縮合触媒中の水と不足分の水の総量がシリコンアルコキサイド1分子あたり50等量以上であると、焼成時に膜中に水が残留してしまい絶縁性の低下を招くばかりでなく、焼成時にシリカ絶縁層にクラックが生じやすくなる。
より好ましくは、縮合触媒中の水と不足分の水の総量がシリコンアルコキサイド1分子あたり7当量以上20等量の範囲である。
本発明では、縮合触媒として酸あるいは塩基を添加する。
添加方法はあらかじめ選定した溶媒中に加える。
酸としては乾燥、焼成の時に揮発するものを選定する。
硫酸および燐酸等の不揮発性のものを選定すると、焼成後も膜中に残留して絶縁性の低下を招くことになる。
縮合触媒として利用できる酸としては、無機酸であれば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸が上げられる。
有機酸であれば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、シュウ酸、マロン酸、モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸等が上げられる。
塩基触媒としては、乾燥焼成時に揮発あるいは分解揮発するものを選定すればよく、一例を挙げるとアンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヒドロキシルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウヒドロキシド、アニリン、ピリジン、ピペリジン、エチレンジアミンなどを用いることができる。
これらは少量の添加でも効果があるが、好ましくはアルコキシシランに対して0.001から0.3当量の範囲で添加すればよい。
0.001等量以下であるとゾル溶液を作成したときに十分な縮合が起こりにくく、乾燥や焼成時にアルコキシシラン化合物が蒸発してしまうために厚く塗布することが困難となる。
30等量以上であるとゾルの分散安定が困難となり沈殿を生じることがある。
より好ましくは0.05〜20等量の範囲である。
ゾル溶液に添加する添加剤としては、焼成中に熱分解し、焼成後シリカ絶縁膜中に残留しない水溶性高分子化合物を用いることができる。
ゾル溶液に上記添加剤を用いることにより、ゾル溶液の表面張力が低下することができ、ゾル溶液の濡れ性が向上し塗布均一性が向上する。
ゾル溶液に上記添加剤を用いることにより、ゾル溶液に増粘性が付与され、添加剤を添加していない系と比較してシリカ絶縁層を厚くすることができる。
さらにはゾル溶液の分散性を安定にする効果がある。
添加剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールおよびそのモノアルキルあるいはアリールエーテル乃至エステル化合物、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、およびアクリル酸およびそのエステル共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルエチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉、グリセリン等を用いることができる。
カチオン性界面活性剤であればアルキルアミン塩類、ジアルキルアミン塩類、テトラアルキルアンモニウム塩類等が使用できる。
これら添加剤は使用するアルコキシシラン化合物の総量100重量部に対して0.01重量部以上30重量部以下の範囲で添加すると効果がある。
ゾル溶液の調整方法であるが、上述の主溶媒であるアルコールに添加溶媒を添加し、水、縮合触媒、添加剤を順次攪拌下で加える。
こうしてできた溶媒中に上述したアルコキシシラン化合物を滴下する方法でゾル溶液を調整し、ゾル溶液を作成する。
ゾルの生成が遅い場合は、加温し、また、ゾルの生成が極端に早く沈降が見られる場合は冷却する。
アルコキシシラン化合物は、溶媒(主溶媒であるアルコール類とその他溶媒の総量)に対して5g/L以上200g/L以下の範囲内で調整して用いることが好ましい。
5g/L以下である場合、ゾル分が少なすぎて十分なシリカ絶縁膜の厚みが薄くなってしまう。
また、200g/Lである場合、過度に縮合が進むことがあり極端にゾル溶液が増粘し、場合によっては沈殿を起こし均一なゾル溶液を作成することが困難となる。
アルコキシシラン化合物は、溶媒(主溶媒であるアルコール類とその他溶媒の総量)に対して10g/L量部以上150g/Lであることがより望ましい。
本発明の水素製造用マイクロリアクターに用いる金属材料としては、例えば、Fe−Ni合金、Fe−Ni−Cr合金、アルミニウム合金、銅合金などを用いることができる。
金属基板を使用すれば、持ち運び時などの物理的ショックで携帯電話部材にクラックが発生する問題はない。
また、水素製造用マイクロリアクターにガス流路を形成する製造工程においても、ウエットエッチング法やプレス加工法を使うことができ、高い生産性で製造することができる。
次に、水素製造用マイクロリアクターを説明する。
まず、ガスの流路となる凹状溝を形成する。
凹状溝の形成方法としては、プレス法やウエットエッチング法を用いることができる。
次に、脱脂し、その後、水洗処理し、その後、乾燥し、その後、ゾル溶液を金属材料上に塗布する。
塗布方法としては、スピンコート法、スプレー法、ディッピング法、ダイコート法、静電塗装法を用いることができる。
次に、乾燥することにより、溶媒成分、アルコキシシランの加水分解生成物であるアルコール、および、過剰の水をシリカ絶縁層より除去する。
添加溶媒や選定したアルコキシシラン化合物の種類にもよるが、乾燥温度は90℃〜200℃、乾燥時間は、1時間〜5時間の範囲で行うとよい。
乾燥不足だと、焼成時に残留溶媒あるいは水が突沸して、シリカ絶縁層にクラックを生じる事がある。
焼成雰囲気は不活性ガス中とする事が好ましい。
不活性ガス雰囲気中にて焼成しない場合、1乃至3アルキルあるいはアリール置換アルコキシシラン化合物のアルキルあるいはアリール基が脱離し、そこがシラノール化されることでシリカ絶縁膜の絶縁性が低下してしまう。
不活性ガスとは、基板あるいは塗布膜に対して化学的に反応しないものをさす。
一般的には窒素ガス、ネオンガス、アルゴンガスが上げられるが、コスト的な観点からも窒素ガスであることが望ましい。
焼成は300℃以上800℃の範囲で1〜20時間行うか、室温から温度を適宜上げて、目的とする焼成温度で数時間ホールドしてさらに室温まで除冷する方法を用いてもよい。
このようにして水素製造用マイクロリアクターに緻密なシリカ性絶縁層を形成することができる。
以下、本発明の実施例および比較例の一例を説明する。
(水素製造用マイクロリアクターの製造)
まず、厚み300μmのステンレス板をアルカリ脱脂し、膜厚20μmの市販のドライフイルムレジスト基板片面に貼り合わせた。
次に、幅300μmの溝形状が開孔しているパターンを有するフォトマスクを用いて露光し、その後、アルカリ水溶液のスプレー現像で、ステンレス板に、フォトマスクと同寸法のフォトレジストパターンを形成した。
塩化第二鉄エッチング液を用いてスプレーエッチングすることにより、ドライフイルムレジストを残したハーフエッチング金属平板を作製した。
次に、苛性ソーダ水溶液をスプレーしてフォトレジストを剥膜し、幅350μm、深さ80μmのガスの流路となるマイクロチャンネルをステンレス板に作成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、エタノール:ジメチルフォルムアミド=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら、38%塩酸3.86g(シリカ全量に対して0.15当量)、水36.2g(シリカ全量に対して8当量)を添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を氷冷攪拌下でテトラエトキシシラン50gとメチルトリエトキシシラン5gの混合物を3時間滴下し室温に昇温後、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、前記マイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液をスピンコートで成膜し、100℃下、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から600℃まで1時間昇温後、600℃下で2時間焼成し、その後、1時間掛けて室温まで冷却してシリカ絶縁層を形成した。
次に、シリカ絶縁層上にネガ型レジストを5μmの厚さでコーティングした。
次に、ステンレス板の厚み方向から見て、マイクロチャンネルと同様の形状にシリカ絶縁層をパターニングした。
最後に、マグネトロンスパッタ装置を用いてシリカ絶縁層上にCrを150nm、Wを350nmの厚さで積層した後、レジストを剥離することにより、Cr、Wからなる発熱体を形成し、水素製造用マイクロリアクターを得た。
(水素製造用マイクロリアクターの評価)
シリカ絶縁層の膜厚は触針式膜厚計を用いて測定した。
測定結果を図1に示す。
作成したマイクロチャンネルのシリカ絶縁層に通電することにより、25℃から500℃の熱サイクルを5回加え、シリカ絶縁層表面のクラックおよび剥離の有無を光学顕微鏡、電子顕微鏡で確認した。
測定結果を図1に示す。
絶縁層表面に、スパッタリング法を用いて、1辺が10mmの正方形状のCr、Cuの積パターンを形成し、その正方形パターンを電極として、電極とステンレス板間に電圧を30V印加し、その時のシリカ絶縁層に流れる電流値を測定し、それを基に、シリカ絶縁層の絶縁性を評価した。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、エタノール:ジメチルフォルムアミド=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら38%塩酸4.06g(シリカ全量に対して0.15当量)、水38.0g(シリカ全量に対して8当量)を添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を氷冷攪拌しながら、テトラエトキシシラン50gとジメチルジエトキシシラン5gの混合物を3時間で滴下し室温に昇温後、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液をスピンコート法を用いて成膜し、100℃下、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から600℃まで1時間昇温後、600℃下で2時間焼成し、その後、1時間掛けて室温まで冷却してシリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、イソプロパノール:ジメチルアセトアミド=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら38%塩酸7.42g(シリカ全量に対して0.15当量)、水69.6g(シリカ全量に対して8当量)とメチルセルロース10gを添加して溶媒を調整した。
次に、氷冷攪拌しながら、溶媒にテトラエトキシシラン90gとメチルトリエトキシシラン10gの混合物を3時間で滴下し、その後、室温に昇温後、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液をスピンコート法を用いて成膜し、100℃下、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から800℃まで2時間で昇温後、800℃下で3時間焼成し、その後、2時間掛けて室温まで冷却してシリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、イソプロパノール:ジメチルフォルムアミド=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら38%塩酸7.42g(シリカ全量に対して0.15当量)、水69.6g(シリカ全量に対して8当量)とメチルセルロース10gを添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を30℃加温し、溶媒にテトラエトキシシラン90gとメチルトリエトキシシラン10gの混合物を3時間掛けて滴下し、その後、室温に戻し、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液をスピンコート法を用いて成膜し、100℃下、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から800℃まで2時間掛けて昇温し、その後、800℃下で3時間焼成し、その後、2時間掛けて室温まで冷却してシリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、エタノール:ジメチルフォルムアミド=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら38%塩酸7.42g(シリカ全量に対して0.15当量)、水69.6g(シリカ全量に対して8当量)と分子量1000のポリエチレングリコールを10gを添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を30℃に加温し、該溶媒にテトラエトキシシラン90gとメチルトリエトキシシラン10gの混合物を3時間掛けて滴下し、その後、室温に戻し、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液をスピンコート法を用いて成膜し、100℃下、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から800℃まで2時間掛けて昇温し、その後、800℃下で3時間焼成し、その後、2時間掛けて室温まで冷却してシリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、エタノール:ジメチルフォルムアミド=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら、38%塩酸7.42g(シリカ全量に対して0.15当量)、水69.6g(シリカ全量に対して8当量)と分子量5000のポリアクリル酸10gを添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を30℃加温し、該溶媒にテトラエトキシシラン90gとメチルトリエトキシシラン10gの混合物を3時間掛けて滴下し、その後、室温に戻し、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液をスピンコート法を用いて成膜し、100℃下、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から800℃まで2時間掛けて昇温後、800℃下で3時間焼成し、その後、2時間掛けて室温まで冷却してシリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、イソプロパノール:ジエチレングリコール=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら、38%塩酸7.42g(シリカ全量に対して0.15当量)、水69.6g(シリカ全量に対して8当量)と分子量3000のポリビニルアルコール10gを添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を30℃に加温し、該溶媒にテトラエトキシシラン90gとメチルトリエトキシシラン10gの混合物を3時間掛けて滴下し、その後、室温に戻し、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上に、ゾル溶液をスピンコート法を用いて成膜し、100℃下において、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から800℃まで2時間掛けて昇温後、800℃下で3時間焼成し、その後、2時間掛けて室温まで冷却して、シリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、イソプロパノール:ジエチレングリコール=8:2の体積比で混合した溶媒1000mlを攪拌しながら、38%塩酸7.42g(シリカ全量に対して0.15当量)、水69.6g(シリカ全量に対して8当量)とカルボキシメチルセルロース10gを添加して溶媒を調整した。
次に、溶媒を30℃に加温し、該溶媒にテトラエトキシシラン90gとメチルトリエトキシシラン10gの混合物を3時間掛けて滴下し、その後、室温に戻し、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液を、スピンコート法を用いて成膜し、100℃下において1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から800℃まで2時間掛けて昇温後、800℃下で3時間焼成し、その後、2時間掛けて室温まで冷却することによって、シリカ絶縁層を形成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
<比較例1>
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、エタノール1000mlに、38%塩酸を3.46g、水32.4gを添加してゾル溶媒を作成し、この溶媒を氷冷攪拌しながら、テトラエトキシシラン50g(Xmol)を3時間掛けて滴下し、その後、室温に昇温し、20時間攪拌してゾル溶液を作成した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上にゾル溶液を、スピンコート法を用いて成膜し、100℃下において、1時間乾燥した。
次に、窒素中で室温から600℃まで1時間昇温後、600℃で2時間焼成し、その後、1時間掛けて室温まで冷却し、シリカ絶縁層を形成した。

最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
<比較例2>
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上に、大気開放型CVD装置を用いてテトラエトキシシランをシリカソースとして用いて、大気中で基板加熱温度600℃の条件で成膜することにより、シリカ層を形成した。
シリカ絶縁層の膜厚は2μmであった。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
<比較例3>
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上に、耐熱性縮合硬化型ポリジメチルシロキサン樹脂を膜厚が10μmとなるようにシリカ絶縁層を成膜した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
<比較例4>
ステンレス板をアルミニウム板に変えた以外は実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したアルミニウム板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したアルミニウム板を陽極酸化させて、金属絶縁層を作成した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
<比較例5>
実施例1と同様にマイクロチャンネルを形成した。
次に、マイクロチャンネルを形成したステンレス板をアルカリ脱脂し、その後、酸洗した。
次に、酸洗したマイクロチャンネルを形成したステンレス板上に、特許文献6の方法でガラス粉末を静電塗装法で10μmコートし、膜厚8μmのガラス性絶縁層を形成した。
焼成は1000℃で行った。
焼成後、12時間かけて室温に戻した。
最後に、実施例1と同様に発熱体を形成して、水素製造用マイクロリアクターを得た。
次に、実施例1と同様に、水素製造用マイクロリアクターの評価を行った。
測定結果を図1に示す。
添加剤を含まないゾル溶液を用いた場合、水素製造用マイクロリアクターの耐熱性および絶縁性は低い。
ゾル溶液に添加剤を添加することにより、ゾル溶液を増粘し、ゾル溶液の均一塗布性、乾燥性が向上することができ、ゾル溶液を厚膜に塗ることが可能となり、絶縁信頼性を高めることができた。
水素製造用マイクロリアクターの評価結果を説明するための図である。 本発明の実施例 本発明の実施例の断面図
符号の説明
101…金属基板
102…ガス流路
103…絶縁層
104…発熱体

Claims (10)

  1. 燃料を改質して水素ガスを得るためのマイクロリアクターの製造方法において、
    金属基板の一方あるいは両面に燃料ガスの流路となる凹条溝を形成し、該金属基板の一部あるいは全面に、少なくともアルコキシシラン化合物、縮合触媒、溶媒、水、または/或いは添加剤を含有するゾル溶液を塗布し、その後、乾燥し、その後、焼成することにより、前記金属基板上にシリカ性絶縁層を形成することを特徴とする水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  2. 前記アルコキシシラン化合物が、化学式RSi(OR’)4−n(n=0から3、RおよびR’:任意のアルキル、アリール基)で示されることを特徴とする請求項1に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  3. 前記縮合触媒が、揮発性あるいは焼成により分解揮発する酸、または、塩基からなることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  4. 前記溶媒が少なくともアルコール、ケトン、エーテル、エステル、アミドから選ばれた1種または2種以上の液体からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  5. 前記添加剤が、前記ゾル溶液に均一に混和し、かつ、前記焼成時に熱分解し前記シリカ性絶縁層に残存しない高分子化合物を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  6. 前記シリカ性絶縁層の厚みが0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  7. 前記シリカ性絶縁層の耐熱温度が450℃以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  8. 前記塗布の方法として、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ダイコート法、ドクターコート法、スリットコート法、静電塗装法を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  9. 前記凹条溝の形成方法として、エッチング法、プレス加工法、または、切削加工法を用い、
    前記焼成の温度として、400℃以上800℃以下の温度を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の水素製造用マイクロリアクターの製造方法。
  10. 燃料ガスの流路となる凹条溝を設けた金属基板の該凹条溝と反対側の面上に、シリカ性絶縁層を設け、該シリカ性絶縁層上に発熱体を設けたことを特徴とする水素製造用マイクロリアクター。
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