JP2007313790A - インキ量検知装置、印刷装置およびインキ量検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】温湿度等の周囲環境の変化や、経時変化によるインキの変質があっても安定したインキの有無を検出することが可能なインキ量検知装置、孔版印刷装置およびインキ量検知方法を提供する。
【解決手段】インキ量検知装置12は、インキローラ1と、ドクターローラ2と、これらローラの間に形成されるインキ溜まり3のインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極13Aと、検出された静電容量を電気的に処理するインキ量検知回路16を形成されたインキ量検知回路基板15と、検知電極13Aをインキ量検知回路基板15に接続するハーネス14Aと、検知電極13Aの近傍であってインキ溜まり3に接触しない位置に配置された非検知電極13Bと、非検知電極13Bをインキ量検知回路基板15に接続する、ハーネス14Aの浮遊容量を補償する補償用ハーネス14B等とから主に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インキ量検知装置およびこれを有する孔版印刷装置等を含む印刷装置およびインキ量検知方法に関する。
従来より簡便な印刷方式として製版装置一体型の感熱デジタル式の孔版印刷装置が知られている。これは、厚みが大体1〜3μmの熱可塑性樹脂フィルムに、多孔質支持対としての和紙繊維とか合成繊維、あるいは和紙と合成繊維とを混抄したものを貼り合わせたラミネート構造の孔版原紙とも呼ばれる感熱孔版マスタ(以下、「マスタ」という)に対して、微細な発熱素子が1列ないしは複数列に並んだサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラ等のマスタ搬送手段で搬送することにより、サーマルヘッドの発熱素子に接触しているマスタの熱可塑性樹脂フィルム(以下、単に「フィルム」というときがある)部分を画像情報に基づいて穿孔することで、マスタに穿孔画像を形成した後、この穿孔・製版されたマスタを印刷ドラム外周部に巻着されている版胴の外周面に巻き付け、プレスローラや圧胴等の押圧手段によって印刷用紙(以下、「用紙」という)を版胴外周面に押し付けることで版胴の開孔部分およびマスタの穿孔部分からインキを滲出させ、このインキを用紙に転移させて印刷画像を形成するものである。
通常の孔版印刷装置では、主としてエマルションインキを使用している。これは、暴露・放置状態での乾燥低減のため、その主成分が水と油を混合させたエマルションインキであり、さらに詳しくは水分とか顔料を油分でくるんだ状態のW/O型のインキである。
このインキは、版胴内部においてインキ供給装置(インキ供給手段)を構成しているインキ供給部材としてのインキローラとインキ量規制部材ないしはインキ量計量部材としてのドクターローラ上で一定量に保ちながら均一に攪拌・混練された後、版胴内周面に供給され、版胴に形成された多数の微細な孔を通して版胴外周面上のマスタに供給される。マスタのフィルムには原稿から読み取った画像情報やパーソナルコンピュータ等から送信されてくる画像情報に基づいて、加熱溶融・穿孔してインキの通り道をつくり、インキが用紙上に転移・転写される仕組みとなっている。
従来の印刷ドラム内のインキ量検知方法としては、例えば回転するインキローラとわずかな隙間を置いて平行に配置されたドクターローラ等との間上にインキ溜まりを形成し、そのインキ溜まり部分のインキの静電容量を検出する方法を採っているのが一般的である。インキ溜まりのインキ量は、所定の静電容量を基準値と設定して、常に一定量となるように制御される。
このようなインキの静電容量を検出することでインキ量を検出する方式では、インキ溜まり部分のインキが温度や湿度などの周囲環境の変化、あるいは経時変化等によって、インキの単位量当たりの静電容量が変化するため、これを考慮した次のような検知方式が提案されている(例えば、特許文献1ないし4参照)
すなわち、特開2002−1916号公報記載の技術では、温度や湿度などの周囲環境を検出する手段等を有し、この手段により検出された環境情報等に応じて、インキの静電容量を検知する検知電極の位置を可変させる機構を有する検知方式が提案されている。
特開平11−101680号公報記載の技術では、配線部の浮遊容量や漏洩抵抗の影響を排除するために、シールドドライブ回路を使用する方式が提案されている。
特許第3662808号公報記載の技術では、検出装置内に配置した基準容量(第1のコンデンサ)と、液体溜まり部に対向して設けられた検知電極で得られる容量(第2のコンデサ)とを、それぞれを積分回路動作させて各出力信号の電圧値を比較する方式が提案されている。
また、特開2001−287341号公報記載の技術では、インキ溜まり部のインキの通常量の検知としてインキ溜まりに部内に差し込まれる針部と、インキ溜まり部のインキの異常増加を検出する手段として、その異常増加したインキに接触する異常増加検知部(インキとの接触面積を稼ぐように針部(インキ検知針)の上部に設けた傾斜面状部)とを同一電極に配置することにより、目的の異なる2種類のインキ量検知を行うことが提案されている。
特開2002−1916号公報 特開平11−101680号公報 特許第3662808号公報 特開2001−287341号公報
しかしながら、特開2002−1916号公報記載の技術では、検知電極の位置を可変する機構が必要であるため、それを実施するための装置が大きくなると同時に、製造コストがかかりすぎるという問題点がある。
特開平11−101680号公報記載の技術では、配線部(ハーネス)が長いほど、周囲環境の変化による浮遊容量の影響が大きくなってしまい、初期の設定値からのズレが生じてしまうため、このズレ量を見込んだ、初期の設定値としているのが実情である。
特許第3662808号公報記載の技術では、検出装置内に一定容量のコンデンサを配置しているため、ハーネス・配線により検知電極と接続されている場合では、検出装置内のコンデンサと、配線を含んだ検知電極が受ける浮遊容量に差違が発生するため、浮遊容量の影響を無視できないという問題点がある。
特開2001−287341号公報記載の技術では、使用環境や経時変化により静電容量が低下した場合を検知するためには異常増加検知部の検知電極を大きくする必要があり、実施装置内へ配置するのが困難である。
なお、特開平11−101680号公報の段落「0006」ないし「0020」にも、従来技術に対する配線部分の浮遊容量や漏洩抵抗に関して言及されているため、本明細書では重複を避ける上から簡潔に記載したことを付記しておく。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、温湿度等の周囲環境の変化や、経時変化によるインキの変質があっても安定したインキの有無を検出することが可能なインキ量検知装置、これを有する印刷装置およびインキ量検知方法を提供することを主な目的とする。その他、後述の効果、実施形態等に記載の利点・効果を得ることも目的としている。
上述した課題を解決すると共に上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・発明特定事項(以下、「構成」という)を採っている。
請求項1記載の発明は、インキ溜まりのインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極を有し、該検知電極がインキ量検知回路基板に検知用ハーネスを介して接続されているインキ量検知装置おいて、上記検知電極近傍であって、上記インキ溜まりに接触しない位置に、非検知電極を配置し、該非検知電極を、上記検知用ハーネスの浮遊容量を補償する補償用ハーネスを介して上記インキ量検知回路基板に接続したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインキ量検知装置において、上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記補償用ハーネスとを、同一経路上に、かつ、ほぼ同じ長さになるように配置したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のインキ量検知装置において、上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記補償用ハーネスとを、保持部材で分離整列・固定したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一つに記載のインキ量検知装置において、上記インキ量検知回路は、上記検知電極により検出される上記静電容量に応じた検知パルスを出力する検知パルス生成回路と、上記非検知電極を介して検出される上記補償用ハーネスの浮遊容量に応じた補償パルスを出力する補償パルス生成回路と、上記検知パルス生成回路および上記補償パルス生成回路を駆動する基準パルスを生成する基準パルス生成回路とを有し、上記検知パルス生成回路より出力される検知パルス出力信号と上記補償パルス生成回路より出力される補償パルス出力信号とを比較し、上記検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を判定する比較判定手段を具備することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載のインキ量検知装置において、上記検知電極と上記非検知電極とが、それぞれ送信電極と受信電極との一対で構成されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5のインキ量検知装置において、上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記一対の検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記一対の補償用ハーネスとを、同一経路上に、かつ、ほぼ同じ長さになるように配置したことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載のインキ量検知装置において、上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記一対の検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記一対の補償用ハーネスとを、保持部材で分離整列・固定したことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5ないし7の何れか一つに記載のインキ量検知装置において、上記検知電極と上記非検知電極との送信側にパルスまたは交流信号をそれぞれ印加する印加手段と、上記検知電極と上記非検知電極との受信側からの各出力電圧を増幅する増幅回路と、各増幅回路により増幅された各出力電圧を差動増幅する差動増幅回路とを有し、上記差動増幅回路により差動増幅された出力電圧を一定の閾値と比較することにより、上記検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を判定する比較判定手段を具備することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一つに記載のインキ量検知装置において、インキを供給するインキ供給部材と、該インキ供給部材と所定の隙間を置いて配置され、上記インキ供給部材上のインキ量を規制するインキ量規制部材とを有し、上記インキ溜まりは、上記インキ供給部材と上記インキ量規制部材との間上に形成されることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、版胴の外周面に版を巻装する、該版胴を外周部に備えた印刷ドラムと、上記版胴上の版に直接的または間接的に被印刷媒体を押し付けながら印刷を行う印刷装置において、請求項1ないし9の何れか一つに記載のインキ量検知装置を有することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、インキ溜まりのインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極が、インキ量検知回路基板に検知用ハーネスを介して接続されているインキ量検知装置を使用するインキ量検知方法おいて、上記検知電極近傍であって、上記インキ溜まりに接触しない位置に、非検知電極を配置し、該非検知電極を、上記検知用ハーネスの浮遊容量を補償する補償用ハーネスを介して上記インキ量検知回路基板に接続し、上記検知電極に接続された検知パルス生成回路で得られる検知パルス出力信号と、上記非検知電極に接続された補償パルス生成回路で得られる補償パルス出力信号とを比較し、上記検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を検知することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、インキ溜まりのインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極が、送信用と受信用との一対で構成されていると共に、インキ量検知回路基板に送信用と受信用との一対の検知用ハーネスを介して接続されているインキ量検知装置を使用するインキ量検知方法おいて、上記検知電極近傍であって、上記インキ溜まりに接触しない位置に、送信用と受信用との一対の非検知電極を配置し、該一対の非検知電極を、上記一対の検知用ハーネスの浮遊容量を補償する送信用と受信用との一対の補償用ハーネスを介して上記インキ量検知回路基板に接続し、上記検知電極と上記非検知電極との送信側にパルスまたは交流信号をそれぞれ印加し、上記検知電極と上記非検知電極との受信側からの各出力電圧を比較し、上記一対の検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を検知することを特徴とする。
本発明によれば、上記課題を解決して新規なインキ量検知装置、これを有する印刷装置およびインキ量検知方法を提供することができる。主な発明の効果を挙げれば、以下のとおりである。
本発明によれば、温湿度等の使用環境変化による、ハーネス(配線)部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化が、検知用ハーネスを介して検知電極と補償用ハーネスを介して非検知電極とに同等に付加されることにより、それらの差分のみを抽出することで、配線部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化を無視することができ、検知電極とインキ溜まりとの接触の有無検知が正確に行える(請求項1ないし4、9、10、11)。
本発明によれば、使用環境変化による、ハーネス(配線)部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化が、送受信用の検知用ハーネスを介して各検知電極と送受信用の補償用ハーネスを介して各非検知電極とに同等に付加されることにより、それらの差分のみを抽出することで、配線部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化を無視することができ、検知電極とインキ溜まりとの接触の有無検知が正確に行えると同時に、経時変化等によりインキの特性が変化し、静電容量が小さくなった場合でも、各電極による差分のみの増幅が可能となるので、検知電極とインキ溜まりとの接触の有無検知がより正確に行える(請求項1、5ないし8、9、10、12)。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態および実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。図9を始めとして、実施形態や変形例等を示す各図に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、同一符号を付す。公開特許公報等の構成要素をそのまま引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
まず、図9を参照して、本発明を適用する印刷装置の一例としての感熱デジタル式の孔版印刷装置の全体構成とその動作について簡単に説明する。
図9において、符号65は、装置本体フレームを示す。装置本体フレーム65の上部にある、符号80で示す部分は原稿読取部を、その下方の符号90で示す部分は製版給版部を、その左側に符号8で示す部分は印刷ドラム7等が配置された印刷ドラム部を、その左の符号70で示す部分は排版部を、製版給版部90の下方の符号110で示す部分は給紙部を、印刷ドラム7の下方の符号10で示す部分は印圧部を、装置本体フレーム65の左下方の符号130で示す部分は排紙部を、それぞれ示している。
次に、この孔版印刷装置の動作についてその細部構成を含めて説明する。
先ず、原稿読取部80の上部に配置された原稿載置台(図示せず)に、印刷すべき画像を持った原稿60を載置し、これに前後して、孔版印刷装置に配設されていて各装置部に供給する電力をオン/オフする図示しない電源スイッチをオンした後、図示しない操作パネルの製版スタートキー(図示せず)を押す。この製版スタートキーの押下に伴い生成されるスタート信号がトリガとなって、先ず排版工程が実行される。すなわち、この状態においては、印刷ドラム7の版胴6外周面に前回の印刷で使用された使用済みの版としての使用済みマスタ61bが装着されたまま残っている。
印刷ドラム7が反時計回り方向に回転し、版胴6外周面の使用済みマスタ61bの後端部が排版部70における排版剥離ローラ対71a,71bに近づくと、同ローラ対71a,71bは回転しつつ一方の排版剥離ローラ71aで使用済みマスタ61bの後端部をすくい上げ、排版剥離ローラ対71a,71bの左方に配設された排版コロ対73a,73bと排版剥離ローラ対71a,71bとの間に掛け渡された排版搬送ベルト対72a,72bで矢印Y1方向へ搬送されつつ排版ボックス74内へ排出され、使用済みマスタ61bが印刷ドラム7の外周面から引き剥がされ排版工程が終了する。このとき印刷ドラム7は反時計回り方向への回転を続けている。剥離排出された使用済みマスタ61bは、その後、圧縮板75により排版ボックス74の内部で圧縮される。
排版工程と並行して、原稿読取部80では原稿の画像読み取りが行われる。すなわち、図示しない原稿載置台に載置された原稿60は、分離ローラ81、前原稿搬送ローラ対82a,82bおよび後原稿搬送ローラ対83a,83bのそれぞれの回転により矢印Y2からY3方向に搬送されつつ露光読み取りに供される。この際、原稿60が多数枚あるときは、分離ブレード84の作用でその最下部の原稿のみが搬送される。原稿60の画像読み取りは、コンタクトガラス85上を搬送されつつ、蛍光灯86により照明された原稿60の表面からの反射光を、ミラー87で反射させレンズ88を通して、CCD(電荷結合素子)等からなる画像センサ89に入射させることにより行われる。その画像が読み取られた原稿60は原稿トレイ80A上に排出される。画像センサ89で光電変換された電気信号は、装置本体フレーム65内の図示しないアナログ/デジタル(A/D)変換装置に入力されデジタル画像信号に変換される。
一方、この画像読み取り動作と並行して、デジタル信号化された画像情報に基づき製版および給版工程が行われる。すなわち、製版給版部90の所定部位にセットされた版の一例としてのマスタ61は、ロール状に巻かれたロール状態から引き出され、マスタ61を製版する製版手段としてのサーマルヘッド91にマスタ61を介して押圧しているプラテンローラ92、および送りローラ対93a,93bの回転により、間欠的に搬送路の下流側に搬送される。このように搬送されるマスタ61に対して、サーマルヘッド91の主走査方向に一列に配列された多数の微小な発熱素子が、上記A/D変換装置から送られてくるデジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱素子に接触しているマスタ61の熱可塑性樹脂フィルム部分が加熱・溶融穿孔される。このように、画像情報に応じたマスタ61の位置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
画像情報が書き込まれた製版済みマスタ61aの先端は、給版ローラ対94a,94bにより印刷ドラム7の外周部側へ向かって送り出され、図示しないガイド部材により進行方向を下方へ変えられ、図9に示す給版位置状態にある印刷ドラム7の拡開したクランパ11(二点鎖線で示す)へ向かって垂れ下がる。このとき印刷ドラム7の版胴6からは、排版工程により使用済みマスタ61bを既に除去されている。
そして、製版済みマスタ61aの先端が、一定のタイミングでクランパ11によりクランプされると、印刷ドラム7は支軸5を中心として図中矢印方向(時計回り方向)に回転しつつ外周面に製版済みマスタ61aを徐々に巻きつけていく。製版済みマスタ61aの後端部は、製版完了後にカッタ95により一定の長さに切断される。
一版の製版済みマスタ61aが印刷ドラム7の版胴6外周面に巻装されると製版および給版工程が終了し、印刷工程が開始される。先ず、給紙台66上に積載された被印刷媒体としての用紙62のうちの最上位の1枚が、給紙コロ111および分離コロ対112a,112bによりレジストローラ対113a,113bに向けて矢印Y4方向に送り出され、さらにレジストローラ対113a,113bにより印刷ドラム7の回転と同期した所定のタイミングで印圧部10に送られる。送り出された用紙62が、印刷ドラム7とプレスローラ9との間にくると、印刷ドラム7の外周面下方に離間していたプレスローラ9が上方に移動されることにより、印刷ドラム7の版胴6外周面に巻装された製版済みマスタ61aに押圧される。こうして、版胴6の開孔部分および製版済みマスタ61aの穿孔部分(共に図示せず)からインキが滲み出し、この滲み出たインキが用紙62の表面に転移されて、印刷画像が形成される。
この際、印刷ドラム7の内周側では、図示しないインキ分岐管からインキローラ1とドクターローラ2との間に形成されたインキ溜まり3にインキが補給され、印刷ドラム7の回転方向と同一方向に、かつ、印刷ドラム7の回転速度と同期して回転しながら版胴6内周面に転接するインキローラ1により、インキが版胴6の内周側に供給される。インキとしては、例えばW/O型のエマルションインキ系のものが好ましく使用される。
印圧部10において印刷画像が形成された用紙62は、排紙部130における排紙剥離爪114により印刷ドラム7から剥がされ、吸着用ファン118に吸引されつつ、吸着排紙入口ローラ115および吸着排紙出口ローラ116に掛け渡された搬送ベルト117の反時計回り方向の回転により、矢印Y5のように排紙部130の下流側へ向かって搬送され、排紙台67上に順次排出積載される。このようにして版付け印刷とも呼ばれる試し刷りが終了する。
次に、図示しない操作パネルのテンキー(図示せず)で印刷枚数をセットし、図示しない操作パネルに配設されている印刷速度設定キー(図示せず)で所望の印刷速度を設定し、印刷スタートキー(図示せず)を押すと上記試し刷りと同様の工程で、給紙、印刷および排紙の各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の全工程が終了する。
次に、従来の印刷ドラム部8周りを補足説明する。印刷ドラム部8は、図18(b)に示すように、製版給版部90で製版され搬送されてきた製版済みマスタ61aをその外周面に巻装する版胴6と、版胴6を外周部に備えた印刷ドラム7と、印刷ドラム7の版胴6外周面の一部にその軸線方向に延在して製版済みマスタ61aの先端部を挟持する開閉可能なクランパ11と、印刷ドラム7の回転方向と同方向に回転しながら印刷ドラム7の内周面にインキを供給するインキ供給部材としてのインキローラ1と、インキローラ1と所定の微小な隙間を置いて平行に配置され、インキローラ1との間上に断面ほぼ楔形状のインキ溜まり3を形成すると共にインキローラ1外周面上のインキ量を規制するインキ量規制部材としてのドクターローラ2と、インキ溜まり3へインキを供給するインキ分岐管(図示せず)等とを有する。ここで、インキローラ1、ドクターローラ2および上記インキ分岐管は、インキ供給手段を構成している。
インキローラ1に対向する印刷ドラム7の版胴6外周面の近傍には、上下に揺動し用紙62を版胴6へ押し付ける押圧手段としてのプレスローラ9が配置されている。
版胴6は、周知の多孔性円筒状をなし、印刷ドラム7の両端部に配設された図示しない端板の外周面にネジ等の締結手段で締結されている。印刷ドラム7は、版胴6と共に上記各端板を介して支軸5の周りに回動自在に支持されている。印刷ドラム7の版胴6は、支軸5の中心軸線方向に延在して設けられていて、インキ通過性の多数かつ微細な開孔部6aが形成されたステンレススチール等の金属製の支持円筒体と、この支持円筒体の外周面に巻き付けられ、その外周面にインキを保持、拡散し、押圧によりインキを吐出する層としての多孔質弾性体層(図示しない樹脂もしくは金属製のメッシュスクリーン層)との2層構造となっている。
上記支持円筒体には、クランパ11の周辺を除くその円周上の所定の範囲にわたり開孔部6aが形成された印刷可能領域と、開孔部6aが形成されていないインキ不通過性の非印刷領域とが形成されている。非印刷領域は上記支持円筒体の両側端縁部にも設けられている。
印刷ドラム7は、例えば特開平5−229243号公報の図2および図3に示されている版胴装置(55)と同様にユニット化されていて、ドラムユニットを構成している。このドラムユニットを介して、印刷ドラム7は、図9に示す装置本体フレーム65に対して着脱自在となっている。装置本体フレーム65側には、上記特開平5−229243号公報の図2に示されている保持手段(36)と同様の着脱手段が配設されていて、装置本体フレーム65に装着される印刷ドラム7を着脱自在に保持するようになっている。印刷ドラム7は、図示しない駆動モータにより時計回りおよび反時計回り方向に回転駆動される。
支軸5は、上記特開平5−229243号公報の図2に示されていると同様に、その両端部を前フレームおよび後フレーム(共に図示せず)に形成された挿通孔に挿入されていて、図示しない固定具を用いてネジ等により、上記前フレームおよび上記後フレームに固定されている。
インキローラ1は、アルミニウム、ステンレスなどの金属により形成され、図示しないギヤ列により印刷ドラム7と共に時計回り方向に回転する。ドクターローラ2は、鉄やステンレスなどの金属で形成され、図示しないギヤ列により反時計回り方向に回転する。インキローラ1およびドクターローラ2は、支軸5に垂設された図示しないインキ側板に軸受(図示せず)を介して回転自在に軸支されている。
インキ供給装置4は、上述したインキ供給手段(インキローラ1、ドクターローラ2およびインキ分岐管)の他に、例えば、特開2004−98507号公報の図1に示されていると同様の構成要素、すなわち同公報の図1に示されているインキパックホルダ(57)に着脱可能に設けられると共にインキポンプ(50)に接続されたインキ供給管(53A)の口金受け(12)に対して着脱可能な口金部(60)を備え、インキを収納したインキパック(51)と、インキ供給管(53A)を介してインキ分配管(53b)へインキを送出するピストンロッド(58)を備えた往復ポンプからなるインキポンプ(50)と、リンク(63)および円板(62)等の運動変換手段を介してインキポンプ(50)を駆動するポンプモータ(56)等とを具備している。
(第1の実施形態)
図1ないし図5を参照して、第1の実施形態を示す。第1の実施形態は、図9に示した孔版印刷装置等に適用される。まず、図1を参照して、第1の実施形態のインキ量検知装置12を説明する。
インキ量検知装置12は、同図に示すように、インキローラ1と、ドクターローラ2と、インキ溜まり3のインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極13Aと、検知電極13Aにより検出された静電容量を電気的に処理するインキ量検知回路16を形成されたインキ量検知回路基板15(図1中一点鎖線で囲んで示す)と、検知電極13Aをインキ量検知回路基板15に接続する検知用ハーネス14A(以下、「ハーネス14A」ともいう)と、検知電極13Aの近傍であってインキ溜まり3に接触しない位置に配置された非検知電極13Bと、非検知電極13Bをインキ量検知回路基板15に接続する、検知用ハーネス14Aの浮遊容量を補償する補償用ハーネス14Bと、インキ量検知回路基板15から検知電極13Aまでのハーネス14Aおよびインキ量検知回路基板15から非検知電極13Bまでのハーネス14Bと分離整列・固定する図3に示す保持部材21とから主に構成されている。
ここで、インキ溜まり3のインキ量またはインキ10の有無を検知することは、孔版印刷装置においては印刷ドラム7の版胴6内周面に供給されるインキ量またはインキ10の有無を間接的に検知することである。
検知電極13Aおよび非検知電極13Bは、共に従来と同様の針状部材からなり、同一の材質および形状寸法で形成されていて、共通化が図られている。検知電極13Aは、その先端部が所定のインキ量が存在する大きさのインキ溜まり3内に埋没・挿入されるように配置される。インキローラ1は、検知電極13Aと対向する対向電極とされて接地されている。ここに、検知電極13Aと対向電極としてのインキローラ1とにより、コンデンサ(静電容量)Cが形成され、両電極間のインキの誘電率(ε)によって静電容量(以下、単に「容量」ともいう)の値が決まるように設定されていると共に、検知電極13Aの先端部である下端部はインキ溜まり3のインキ量が所定量以上有るときにはインキ溜まり3中に存在するように配置設定されている。一般に、印刷用のインキの誘電率(ε)は、空気の誘電率と比較して100倍程度も大きいため、コンデンサCの容量は検知電極13Aの先端部がインキ溜まり3のインキに接しているか否かにより大きく変化する。
検知電極13Aは、ハーネス14Aを介して、インキ量検知回路16を構成するIC構成のワンショットマルチバイブレータ18(検知パルス生成回路もしくは検知パルス生成手段)の入力端子に接続されている。非検知電極13Bは、ハーネス14Bを介して、インキ量検知回路16を構成するIC構成のワンショットマルチバイブレータ19(補償パルス生成回路もしくは補償パルス生成手段)の入力端子に接続されている。
検知電極13Aは、上述したように、その先端部が所定のインキ量が存在する大きさのインキ溜まり3に接触するように配置されているのに対し、非検知電極13Bは、検知電極13Aの近傍であってインキ溜まり3に常に接触しない位置に配置されていることが一つの特徴となっている。
また、インキ量検知回路基板15のワンショットマルチバイブレータ18(以下、単に「バイブレータ18」ともいう)から検知電極13Aまでのハーネス14Aと、インキ量検知回路基板15のワンショットマルチバイブレータ19(以下、単に「バイブレータ19」ともいう)から非検知電極13Bまでのハーネス14Bとは、上記保持部材21を介して、同一経路上に、かつ、ほぼ同じ長さになるように配置されている。図1および後述の第2の実施形態の図7を含め、図を見やすくするためにあたかも各ハーネス14A,14Bの経路および長さが異なるように示されているが、この限りでないことは無論のことである。
ここで、「ほぼ同じ長さ」とは、各ハーネス14A,14Bの長さが等しいことを含む他、各ハーネス14A,14Bの長さが、ハーネス14Aによる浮遊容量および漏洩抵抗の影響がインキ量の検知に対して実質的に無視し得る程度の誤差・公差設定範囲内にあることを意味する。さらには、上述の効果を奏すると共に安価である点から、バイブレータ18の入力端子から検知電極13Aまでのハーネス14Aの長さLAと、バイブレータ19の入力端子から電極13Bまでのハーネス14Bの長さLBとが等しい場合(LA=LB)、すなわち同一のハーネスを使用して共通化を図れる場合が最も好ましい。
ここで、ハーネスとは、ワイヤ(電線)ハーネスを含み、電極と回路基板とを接続する端子または接続端子(コネクタ)を含む配線部分を意味する。図3に示すように、各ハーネス14A,14Bは、コスト的に最も安価である点から、例えば銅製の導線1本を絶縁材等で被覆した単線が好ましく用いられる。また、特開平11−101680号公報で提案されているシールドドライブ回路としても構成可能なシールド線(同軸ケーブル)を用いてもよい(上記内容は、図7に示す第2の実施形態でも同様)。
保持部材21は、ドラムユニットの図示しない後フレームに配置されたインキ量検知回路基板15まで、支軸5等の不動部材に適宜の位置を固定されて、各ハーネス14A,14Bの配回しを案内している。それ故に、上記ドラムユニットを図9に示した装置本体65から離脱した際にも、各ハーネス14A,14Bに手等を触れるようなことがなく、保持部材21によって各ハーネス14A,14Bは剛体的にしっかりと保持・固定されていて、振動等によっても動かないようになされている。
インキ量検知回路16は、検知電極13Aにより検出されるコンデンサC(静電容量)に応じた検知パルスを出力する上記したバイブレータ18(検知パルス生成回路)と、非検知電極13Bを介して検出されるハーネス14Bの浮遊容量に応じた補償パルスを出力する上記したバイブレータ19(補償パルス生成回路)と、各バイブレータ18,19を駆動する基準パルスを生成するIC構成のマルチバイブレータ17(基準パルス生成回路)とから主に構成されている。
各バイブレータ18、19は、図2(a)、(b)にタイミング例1,2として示すように、マルチバイブレータ17(以下、単に「バイブレータ17」ともいう)の出力端子から出力される基準パルスOUT0がLレベルになるエッジで起動されるように、換言すれば基準パルスOUT0の立下りでトリガされて、各出力端子から検知パルスOUTA、補償パルスOUTBがそれぞれ出力されるように接続されている。バイブレータ17は、抵抗R1,R0を通じて充電され抵抗R0を通じて放電されるコンデンサC1を有して充放電を繰り返すことにより、出力端子から図2(a)、(b)に示すような基準パルスOUT0を出力する。
一方、バイブレータ18は、抵抗RAとコンデンサC(インキ溜まり3の静電容量)とによる時定数により、発振時定数が決定されて出力端子から図2(a)、(b)に示すような検知パルスOUTAを出力する。ここに、バイブレータ18から出力される検知パルスOUTAは、バイブレータ17からの基準パルスOUT0をトリガとしているため、基準パルスOUT0の立下りに同期して発振している。
また、バイブレータ19は、抵抗RBと主としてハーネス14Bの浮遊容量とによる時定数により、発振時定数が決定されて出力端子から図2(a)、(b)に示すような補償パルスOUTBを出力する。ここに、バイブレータ19から出力される補償パルスOUTBは、バイブレータ17からの基準パルスOUT0をトリガとしているため、補償パルスOUTBの立下りに同期して発振している。
図1、図2および図4に示すように、バイブレータ17の起動によって、バイブレータ18側では、ハーネス14Aが受ける浮遊容量と検知電極13Aが受ける静電容量とに対し、抵抗RAにて充電され、検知パルスOUTAが生成される。一方、バイブレータ19側では、バイブレータ17の起動によって、ハーネス14Bが受ける浮遊容量と非検知電極13Bが受ける静電容量とに対し、抵抗RBにて充電され、補償パルスOUTBが生成される。
検知電極13Aにより検出されるコンデンサ(静電容量)Cは、インキ溜まり3が大きくインキが有るとき、つまり検知電極13Aがインキ溜まり3内に浸漬する表面積が大きいほど静電容量が大きくなるため、図4(b)に示すように検知パルス幅は大きくなり、インキ溜まり3が小さくインキが無い初期インキ無し状態のとき、つまり検知電極13Aがインキ溜まりに浸漬せずに空気中に存在するときには静電容量が小さくなるため、図4(a)に示すように検知パルス幅が小さくなる。
このように、検知電極13Aにより検出されるコンデンサ(静電容量)Cは、インキ溜まり3と接触している表面積(領域)に比例しており、接触表面積が大きいほど、大きな検知パルスが出力される。
既存方式は、図2(a)を借りて説明すると、基準パルスOUT0と検知パルスOUTAとのパルス幅の差t1の比較であった。図2(a),(b)に示す基準パルスOUT0は、インキ量検知回路基板内に配置される回路素子で生成されるため、環境変化による浮遊容量の変化の影響がほとんどないが、図1に示したように検知電極13A側とインキ量検知回路基板15が検知用ハーネス14Aで接続されている場合は、同図に示すパルス幅の差t1,t3のように、ハーネス14Aおよび検知電極13Aに対する環境変化による浮遊容量の変化の影響が大きい。そのため、基準パルスOUT0と検知パルスOUTAとのパルス幅の差に着目している現状の方式では、インキ溜まり3のインキ有無の正確な比較ができなかった。
これに対し、本実施形態では上述したように、検知電極13Aと同一の非検知電極13Bをインキ溜まり3に常に接触しない検知電極13A近傍の位置に配置すると共に、各ハーネス14A,14Bを同一経路上に、同一の線長で、保持部材21を介して分離整列し固定することで、各ハーネス14A,14Bに及ぼす浮遊容量の変化の影響を同一にすることが可能になり、図2(a)、(b)に示したパルス幅の差t2,t4のように、浮遊容量の変化の影響を無視できる。
その上で、図4(a)に示すように検知電極13Aがインキ溜まり3に非接触状態であるときの検知パルスOUTAと補償パルスOUTBとのパルス幅の差t5と、検知電極13Aがインキ溜まり3に接触状態であるときの検知パルスOUTAと補償パルスOUTBとのパルス幅の差t6とを比較することで、検知電極13Aとインキ溜まり3との接触状態が、環境変化に影響されずに安定的に検知できる。なお、検知パルスOUTAと補償パルスOUTBとのパルス幅の差tは、これに相当するものとして区間tと呼ぶこともできる。
検知電極13Aのインキ溜まり3との接触状態の判定、すなわちインキ溜まり3のインキ有無状態の判定を行うために、図1に示すように、検知パルスOUTAを出力するバイブレータ18の出力端子と、補償パルスOUTBを出力するバイブレータ19の出力端子とに、CPU等を有するシステムマイコン20を接続・配置している。システムマイコン20は、バイブレータ18より出力される検知パルスOUTA(出力信号)と、バイブレータ19よりより出力される補償パルスOUTBと(出力信号)とを比較し、検知電極13Aとインキ溜まり3との接触の有無を判定する比較判定手段としての機能を有する。
システムマイコン20の上記CPUは、基準クロックを発生する発振子を備えており、この発振子により生成されるクロックパルスを用いて計数動作を行うタイマ手段としてのタイマユニット(図示せず)を内蔵している。
すなわち、インキ溜まり3のインキ有無状態の判定は、図4(a)に示すように、インキ未投入状態における検知パルスOUTAと補償パルスOUTBとのパルス幅の差t5をシステムマイコン20の上記タイマユニットにて計数し、その状態からある一定時間変化(増加)した場合、検知電極13Aがインキ溜まり3に接触していると判断する。
または、図4(b)に示すように、検知パルスOUTAと補償パルスOUTBとのパルス幅の差t6をシステムマイコン20の上記タイマユニットにて計数し、ある一定時間以上であった場合に、検知電極13Aがインキ溜まり3に接触していると判断する。ある一定時間は、システムマイコン20で制御可能であり、システムマイコン20に接続された図示しない操作パネル(操作部)からの指示による変更も可能である。
また、図1に示したバイブレータ19の抵抗RBを、例えば可変抵抗とすることによって調整式とし、t5の値を前もって、ある一定値とすることも可能である。さらには、抵抗RBを可変抵抗とするのに代えて、信号に応じて可変操作可能な電子ボリュームを用いて、システムマイコン20に接続された図示しない操作パネル側で可変操作指示するようなことも可能である。
インキの種類によってインキ溜まり3の静電容量が大きい場合は、図5に示すように、基準パルスOUT0の1サイクル以上の検知パルスOUTAとなる場合がある。インキ溜まり3のインキ有無状態の判定を、タイミングで行う場合は、上記した条件を無視する回路の付加や、システムマイコンの制御機能の付加を行えばよい。
インキ溜まり3のインキ有無状態の判定は、上述したものに限らず、各電極13A,13Bの静電容量に各々抵抗を接続し、これにより積分回路を生成させ、それによって得られた電圧を平滑化し、その電圧差を比較することでも可能である。電圧差の比較は、システムマイコンで制御可能であり、操作パネルからの指示・変更も可能である。
上述したとおり、本実施形態では、課題を解決する手段欄に記載した請求項11記載の発明に係るインキ量検知方法を使用していたと言える。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、温湿度等の使用環境変化による、ハーネス(配線)部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化が、検知用ハーネス14Aを介して検知電極13Aと、補償用ハーネス14Bを介して非検知電極13Bとに同等に付加されることにより、インキ量検知回路16によってそれらの差分のみを抽出することで、配線部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化を無視することができ、検知電極13Aとインキ溜まり3との接触の有無検知が正確に行える。
(第2の実施形態)
図6ないし図8を参照して、第2の実施形態を示す。第2の実施形態は、図9に示した孔版印刷装置等に適用される。まず、図6を参照して、第2の実施形態のインキ量検知装置の原理に係るインキの等価回路を説明する。
同図に示すインキの等価回路は、静電容量Cが、使用条件や経時変化で大きく変化する。すなわち、孔版印刷装置等で使用されるエマルションインキ等のインキ、特には水分とか顔料を油分でくるんだ状態のW/O型のインキでは、使用条件や経時変化によって、インキの水分が蒸発して油分および顔料だけが残ってしまい、インキ中の水分含有量が低下することに伴い容量Cも小さくなってしまう。
使用するインキの特性上、抵抗Rは非常に大きな値であり、容量Cのみの等価回路として扱うことが可能である。それ故に、インキの等価回路は、直列の容量Cで結合されているとみなせるので、交流やパルス状の波形を入力とした場合に、特有の波状の出力が得られる。その、出力は容量Cに比例して大きくなるため、検知電極の送信側、受信側間に存在するインキの量と、その静電容量特性に比例した出力が得られることとなる。
第2の実施形態は、図1ないし図4等に示した第1の実施形態と比較して、図1に示した第1の実施形態のインキ量検知装置12に代えて、図7に示すインキ量検知装置22を用いる点が主に相違する。この相違点以外は、第2の実施形態は第1の実施形態と同様である。インキ量検知装置22は、図1に示したインキ量検知装置12と比較して、検知電極13Aおよび非検知電極13Bに代えて、
それぞれ送受信用の検知電極23Aおよび非検知電極23Bを用いる点、ハーネス14A,14Bに代えて、それぞれ送受信用のハーネス24A,24Bを用いる点、およびインキ量検知回路16を形成されたインキ量検知回路基板15に代えて、インキ量検知回路26を形成されたインキ量検知回路基板25を用いる点が相違する。
すなわち、インキ量検知装置22は、図7に示すように、インキローラ1と、ドクターローラ2と、インキ溜まり3のインキ量に相当する静電容量を検知する送受信用の検知電極23A(送信用の検知電極23A1および受信用の検知電極23A2の一対で構成される)と、検知電極23Aにより検出された静電容量を電気的に処理するインキ量検知回路26を形成されたインキ量検知回路基板25(図7中一点鎖線で囲んで示す)と、インキ量検知回路26を構成する印加手段としてのパルス発生回路27と、インキ量検知回路基板25のパルス発生回路27と送信用の検知電極23A1とに接続された送信用の検知用ハーネス24A1(以下、「ハーネス24A1」ともいう)と、受信用の検知電極23A2とインキ量検知回路基板25とに接続された受信用の検知用ハーネス24A2(以下、「ハーネス24A2」ともいう)と、検知電極23Aの近傍であってインキ溜まり3に接触しない位置に配置された送受信用の非検知電極23B(送信用の非検知電極23B1および受信用の非検知電極23B2の一対で構成される)と、インキ量検知回路基板25のパルス発生回路27と送信用の非検知電極23B1とに接続された、送信用のハーネス24A1の浮遊容量を補償する送信用の補償用ハーネス24B1(以下、「ハーネス24B1」ともいう)と、受信用の非検知電極23B2とインキ量検知回路基板25とに接続された、受信用のハーネス24A2の浮遊容量を補償する受信用の補償用ハーネス24B2(以下、「ハーネス24B2」ともいう)と、パルス発生回路27およびインキ量検知回路基板25から検知電極23Aまでの送受信用のハーネス24A1,24A2を分離整列・固定する図3に示す保持部材21と、パルス発生回路27およびインキ量検知回路基板25から非検知電極23Bまでの送受信用のハーネス24A1,24A2を分離整列・固定する図3に示す保持部材21とから主に構成されている。
検知電極23Aおよび非検知電極23Bは、共に従来と同様の針状部材からなり、同一の材質および形状寸法で形成されていて、共通化が図られている。検知電極23Aは、その先端部が所定のインキ量が存在する大きさのインキ溜まり3内に埋没・挿入されるように配置される。ここに、検知電極23Aと対向電極としてのインキローラ1とにより、コンデンサ(静電容量)Cが形成され、両電極間のインキの誘電率(ε)によって静電容量の値が決まるように設定されていると共に、検知電極23Aの先端部である下端部はインキ溜まり3のインキ量が所定量以上有るときにはインキ溜まり3中に存在するように配置設定されている。
検知電極23Aは、上述したように、その先端部が所定のインキ量が存在する大きさのインキ溜まり3に接触するように配置されているのに対し、非検知電極23Bは、検知電極23Aの近傍であってインキ溜まり3に常に接触しない位置に配置されていることが一つの特徴となっている。
検知電極23Aの送信用の検知電極23A1と受信用の検知電極23A2との間隔は、インキ溜まり3が小さくインキ無しと判定される時に、検知電極23A1と検知電極23A2とに付着残存したインキが接触しないよう、3〜10mmの間隔を開けて保持することが望ましい。
また、パルス発生回路27の出力端子から検知電極23A1までのハーネス24A1と、検知電極23A2からインキ量検知回路基板25のオペアンプ28の入力端子までのハーネス24A2と、パルス発生回路27の出力端子から非検知電極23B1までのハーネス24B1と、検知電極23B2からインキ量検知回路基板25のオペアンプ29の入力端子までのハーネス24B2とは、上記保持部材21を介して、同一経路上に、かつ、ほぼ同じ長さになるように配置されている。
ここで、「ほぼ同じ長さ」とは、各ハーネス24A1,24A2,24B1,24B2の長さが等しいことを含む他、各ハーネス24A1,24A2,24B1,24B2の長さが、ハーネス24A1,24A2による浮遊容量および漏洩抵抗の影響がインキ量の検知に対して実質的に無視し得る程度の誤差・公差設定範囲内にあることを意味する。さらには、上述の効果を奏すると共に安価である点から、パルス発生回路27の出力端子から検知電極23A1までのハーネス24A1の長さLA1と、検知電極23A2からインキ量検知回路基板25のオペアンプ28の入力端子までのハーネス24A2の長さLA2と、パルス発生回路27の出力端子から非検知電極23B1までのハーネス24B1の長さLB1と、検知電極23B2からインキ量検知回路基板25のオペアンプ29の入力端子までのハーネス24B2の長さLB2と等しい場合(LA1=LA2=LB1=LB2)、すなわち同一の4本のハーネスを使用して共通化を図れる場合が最も好ましい。
保持部材21は、ドラムユニットの図示しない後フレームに配置されたインキ量検知回路基板25まで、支軸5等の不動部材に適宜の位置を固定されて、各ハーネス24A1,24A2と、各ハーネス24B1,24B2との配回しを案内している。それ故に、上記ドラムユニットを図9に示した装置本体65から離脱した際にも、各ハーネス24A1,24A2,24B1,24B2に手等を触れるようなことがなく、保持部材21によって各ハーネス24A1,24A2と各ハーネス24B1,24B2とは剛体的にしっかりと保持・固定されていて、振動等によっても動かないようになされている。
本実施形態によれば、検知電極23Aと同一の非検知電極23Bをインキ溜まり3に常に接触しない検知電極23A近傍の位置に配置すると共に、各ハーネス24A1,24A2,24B1,24B2を同一経路上に、同一の線長で、保持部材21を介して分離整列し固定することで、各ハーネス24A1,24A2,24B1,24B2に及ぼす浮遊容量の変化の影響を同一にすることが可能になる。つまり、送信側の各電極23A1,23B1および各ハーネス24A1,24B1と、受信側の各電極23A2,23B2および各ハーネス24A2,24B2とに生成される浮遊容量を同一にすることが可能となる。
インキ量検知回路26は、検知電極23A1と非検知電極23B1との送信側にパルスをそれぞれ印加する印加手段としてのパルス発生回路27と、検知電極23A2と非検知電極23B2との受信側からの各出力電圧を増幅する増幅回路としてのオペアンプ28,29と、各オペアンプ28,29により増幅された各出力電圧を差動増幅する差動増幅回路30と、差動増幅回路30により差動増幅された出力電圧を積分する積分回路31と、積分回路31により積分された出力電圧を平滑化する平滑回路32とから主に構成されている。
印加手段としてのパルス発生回路27は、これに限らず、検知電極23A1と非検知電極23B1との送信側に交流信号をそれぞれ印加する印加手段としての交流発生回路でもよい。
上述の構成に基づき、図8に示すタイミングチャートを参照して、インキ量検知装置22の動作を説明する。パルス発生回路27から図8に示すパルス状の出力電圧信号OUT0がハーネス24A1,24B1を介して、検知電極23A1と非検知電極23B1との送信側にそれぞれ出力・印加されると、ハーネス24A2を介して受信側の検知電極23A2から特有の出力信号(図8に示すOUTAの波形と相似でこれよりも微小な出力電圧信号)がオペアンプ28に入力されると同時に、ハーネス24B2を介して受信側の非検知電極23B2から特有の出力信号(図8に示すOUTBの波形と相似でこれよりも微小な出力電圧信号)がオペアンプ29に入力される。
オペアンプ28に入力された出力電圧信号は増幅されて図8に示すOUTAの出力電圧信号となり、またオペアンプ29に入力された出力電圧信号は増幅されて図8に示すOUTBの出力電圧信号となる。上述したように、送信側の各電極23A1,23B1および各ハーネス24A1,24B1と、受信側の各電極23A2,23B2および各ハーネス24A2,24B2とに生成される浮遊容量を同一にすることが可能となっているので、差動増幅回路30の働きによって、上記同一の浮遊容量の影響を受けている部分が相殺・差し引かれて、検知電極24A側のインキ検知に関する部分の電圧信号が出力される。
次いで、積分回路31により差動増幅された出力電圧が積分され、さらに平滑回路32によって平滑化された出力電圧信号が平滑回路32の出力端子に出力される。
検知電極23Aのインキ溜まり3との接触状態の判定、すなわちインキ溜まり3のインキ有無状態の判定を行うために、図8に示すように、平滑回路32の出力端子に、CPU等を有するシステムマイコン33を接続・配置している。システムマイコン33は、積分回路31および平滑回路32を介して差動増幅回路30より出力される差動増幅された出力電圧を、システムマイコン33自体が内蔵しているROMに予め記憶された一定の閾値(一定の電圧値)と比較することにより、検知電極23Aとインキ溜まり3との接触の有無を判定する比較判定手段としての機能を有する。別の観点からは、システムマイコン33は、図8の最下段に示す差動増幅後の判定回路としての機能構成を有している。
すなわち、インキ溜まり3のインキ有無状態の判定は、図8の最下段に示すように、システムマイコン33が平滑回路32によって平滑化された出力電圧を、一定の閾値と比較することで判定する。一定値はシステムマイコン33で制御可能であり、操作パネルからの指示・変更も可能である。
上述したとおり、本実施形態では、課題を解決する手段欄に記載した請求項12記載の発明に係るインキ量検知方法を使用していたと言える。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、温湿度等の使用環境変化による、ハーネス(配線)部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化が、送信側の各電極23A1,23B1および各ハーネス24A1,24B1と、受信側の各電極23A2,23B2および各ハーネス24A2,24B2とに生成される浮遊容量を同一にすることができ、インキ量検知回路26によってそれらの差分のみを抽出することで、配線部分に対しての浮遊容量や漏洩抵抗の変化を無視することができ、検知電極23Aとインキ溜まり3との接触の有無検知が正確に行える。
加えて、経時変化等によりインキの特性が変化し、インキ溜まり3の静電容量が小さくなった場合でも、各検知電極23A,23Bによる差分のみの増幅が可能となるので、検知電極23Aとインキ溜まり3との接触の有無検知がより正確に行える。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態や実施例あるいは変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述したや実施例あるいは変形例等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や実施例あるいは変形例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
本発明のインキ量検知装置は、インキの静電容量が例えばエマルションインキなどを使用する孔版印刷機やオフセット印刷機等において、インキ供給部材とインキ量規制部材との間にインキ溜まりを形成し、そのインキ溜まりのインキ量やインキの有無検知を行う装置に適用可能である。
すなわち、本発明のインキ量検知装置を適用可能な印刷装置は、図9に示した印刷ドラム7を備え、製版印刷一体型の孔版印刷装置に限らず、版胴上の製版済みの版(マスタ等)にインキを供給するインキ溜まりを形成するタイプのものであれば、例えばA4版専用の印刷ドラムを備えた孔版印刷装置や多色孔版印刷装置あるいは両面孔版印刷装置等の種々の印刷装置に適用できることはいうまでもない。
例えば、特開平8−118774号公報に開示されているような2ドラム対向式転写胴介在型1パス同時両面印刷方式の印刷装置や、特開平9−95033号公報に開示されているような1ドラム分割印刷同時反転式両面印刷方式の印刷装置、あるいは特開平10−129100号公報に開示されているような1ドラム分割印刷転写胴1パス両面印刷方式の印刷装置にも適用可能である。
つまり、本発明を適用可能な印刷装置は、版胴の外周面に版(マスタ等)を巻装する、版胴を外周部に備えた印刷ドラムと、版胴上の版に直接的または間接的に被印刷媒体を押し付けながら印刷を行う印刷装置であればよい。この際、版胴上の版に間接的に被印刷媒体を押し付ける押圧手段としては、上記例の転写胴が挙げられる。
また、インキ量検知装置およびインキ量検知方法に代えて、液体溜まりの液体量に相当する静電容量を検知する液体量検知装置および液体量検知方法にも準用可能である。この場合、課題を解決する手段の欄に記載した用語に関して、インキを「液体」に読み替えればよい。
本発明の第1の実施形態を示す孔版印刷装置におけるインキ量検知装置のシステム的な回路図である。 (a)は、第1の実施形態のインキ量検知回路で得られるタイミング例1を、(b)は、同インキ量検知回路で得られるタイミング例2を示す各種出力パルスのタイミングチャートである。 本発明の第1および第2の実施形態におけるインキ量検知装置で使用されるハーネスを案内保持する保持部材の断面図である。 (a)は、第1の実施形態のインキ量検知回路で得られる初期インキ無し状態を、(b)は、同インキ量検知回路で得られるインキ有り状態を示す各種出力パルスのタイミングチャートである。 インキ溜まりの静電容量が大きい場合の各種出力パルスのタイミングチャートである。 インキの等価回路を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示す孔版印刷装置におけるインキ量検知装置のシステム的な回路図である。 第2の実施形態のインキ量検知回路で用いるパルス信号、得られる動作波形出力信号、差動増幅後の判定回路で得られる波形出力信号を説明するタイミングチャートである。 本発明を適用する孔版印刷装置の全体構成を示す簡略的な正面図である。
符号の説明
1 インキローラ(インキ供給部材、対向電極)
2 ドクターローラ(インキ量規制部材)
3 インキ溜まり
4 インキ供給装置
5 支軸
6 版胴
7 印刷ドラム
12,22 インキ量検知回路
13A,23A(23A1,23A2) 検知電極
13B、23B(23B1,23B2) 非検知電極
14A,24A(24A1,24A2) 検知用ハーネス
14B,24B(24B1,24B2) 補償用ハーネス
15,25 インキ量検知回路基板
16,26 インキ量検知回路
17 バイブレータ(基準パルス生成回路、基準パルス生成手段)
18 バイブレータ(検知パルス生成回路、検知パルス生成手段)
19 バイブレータ(補償パルス生成回路、補償パルス生成手段)
20,33 システムマイコン(比較判定手段)
21 保持部材
27 パルス発生回路(印加手段)
28,29 オペアンプ(増幅回路、増幅手段)
30 差動増幅回路(差動増幅回路、差動増幅手段)
61 マスタ(版)
62 用紙(被印刷媒体)

Claims (12)

  1. インキ溜まりのインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極を有し、該検知電極がインキ量検知回路基板に検知用ハーネスを介して接続されているインキ量検知装置おいて、
    上記検知電極近傍であって、上記インキ溜まりに接触しない位置に、非検知電極を配置し、該非検知電極を、上記検知用ハーネスの浮遊容量を補償する補償用ハーネスを介して上記インキ量検知回路基板に接続したことを特徴とするインキ量検知装置。
  2. 請求項1記載のインキ量検知装置において、
    上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記補償用ハーネスとを、同一経路上に、かつ、ほぼ同じ長さになるように配置したことを特徴とするインキ量検知装置。
  3. 請求項2記載のインキ量検知装置において、
    上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記補償用ハーネスとを、保持部材で分離整列・固定したことを特徴とするインキ量検知装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載のインキ量検知装置において、
    上記インキ量検知回路は、上記検知電極により検出される上記静電容量に応じた検知パルスを出力する検知パルス生成回路と、上記非検知電極を介して検出される上記補償用ハーネスの浮遊容量に応じた補償パルスを出力する補償パルス生成回路と、上記検知パルス生成回路および上記補償パルス生成回路を駆動する基準パルスを生成する基準パルス生成回路とを有し、
    上記検知パルス生成回路より出力される検知パルス出力信号と上記補償パルス生成回路より出力される補償パルス出力信号とを比較し、上記検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を判定する比較判定手段を具備することを特徴とするインキ量検知装置。
  5. 請求項1記載のインキ量検知装置において、
    上記検知電極と上記非検知電極とが、それぞれ送信用と受信用との一対で構成されていると共に、送信用の検知電極に送信用の検知用ハーネスが、受信用の検知電極に受信用の検知用ハーネスが、送信用の非検知電極に送信用の補償用ハーネスが、受信用の非検知電極に受信用の補償用ハーネスが接続されていることを特徴とするインキ量検知装置。
  6. 請求項5のインキ量検知装置において、
    上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記一対の送受信用の検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記一対の送受信用の補償用ハーネスとを、同一経路上に、かつ、ほぼ同じ長さになるように配置したことを特徴とするインキ量検知装置。
  7. 請求項6記載のインキ量検知装置において、
    上記インキ量検知回路基板から上記検知電極までの上記一対の送受信用の検知用ハーネスと、上記インキ量検知回路基板から上記非検知電極までの上記一対の送受信用の補償用ハーネスとを、保持部材で分離整列・固定したことを特徴とするインキ量検知装置。
  8. 請求項5ないし7の何れか一つに記載のインキ量検知装置において、
    上記インキ量検知回路は、上記検知電極と上記非検知電極との送信側にパルスまたは交流信号をそれぞれ印加する印加手段と、上記検知電極と上記非検知電極との受信側からの各出力電圧を増幅する増幅回路と、各増幅回路により増幅された各出力電圧を差動増幅する差動増幅回路とを有し、
    上記差動増幅回路により差動増幅された出力電圧を一定の閾値と比較することにより、上記検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を判定する比較判定手段を具備することを特徴とするインキ量検知装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか一つに記載のインキ量検知装置において、
    インキを供給するインキ供給部材と、該インキ供給部材と所定の隙間を置いて配置され、上記インキ供給部材上のインキ量を規制するインキ量規制部材とを有し、
    上記インキ溜まりは、上記インキ供給部材と上記インキ量規制部材との間上に形成されることを特徴とするインキ量検知装置。
  10. 版胴の外周面に版を巻装する、該版胴を外周部に備えた印刷ドラムと、上記版胴上の版に直接的または間接的に被印刷媒体を押し付けながら印刷を行う印刷装置において、
    請求項1ないし9の何れか一つに記載のインキ量検知装置を有することを特徴とする印刷装置。
  11. インキ溜まりのインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極が、インキ量検知回路基板に検知用ハーネスを介して接続されているインキ量検知装置を使用するインキ量検知方法おいて、
    上記検知電極近傍であって、上記インキ溜まりに接触しない位置に、非検知電極を配置し、該非検知電極を、上記検知用ハーネスの浮遊容量を補償する補償用ハーネスを介して上記インキ量検知回路基板に接続し、
    上記検知電極に接続された検知パルス生成回路で得られる検知パルス出力信号と、上記非検知電極に接続された補償パルス生成回路で得られる補償パルス出力信号とを比較し、上記検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を検知することを特徴とするインキ量検知方法。
  12. インキ溜まりのインキ量に相当する静電容量を検知する検知電極が、送信用と受信用との一対で構成されていると共に、インキ量検知回路基板に送信用と受信用との一対の検知用ハーネスを介して接続されているインキ量検知装置を使用するインキ量検知方法おいて、
    上記検知電極近傍であって、上記インキ溜まりに接触しない位置に、送信用と受信用との一対の非検知電極を配置し、該一対の非検知電極を、上記一対の検知用ハーネスの浮遊容量を補償する送信用と受信用との一対の補償用ハーネスを介して上記インキ量検知回路基板に接続し、
    上記検知電極と上記非検知電極との送信側にパルスまたは交流信号をそれぞれ印加し、上記検知電極と上記非検知電極との受信側からの各出力電圧を比較し、上記一対の検知電極の上記インキ溜まりとの接触の有無を検知することを特徴とするインキ量検知方法。
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