JP2007311880A - スキャナ装置、端末装置、及び、スキャンデータ処理プログラム - Google Patents

スキャナ装置、端末装置、及び、スキャンデータ処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】Scan To Email機能に好適なスキャナ装置、端末装置及びスキャンデータ処理プログラムを提供すること。
【解決手段】ネットワークを介して中継サーバ5に接続され、画像読取部19が読み取ったスキャンデータを直接的に又は間接的に中継サーバ5にメール送信可能にするスキャナ装置10において、中継サーバ5にネットワークを介してスキャンデータを送信不可であることを検出し、且つ、外部記憶装置8に情報を書き込み可能であることを検出したときに、スキャンデータを、スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータとともに外部記憶装置8に記憶させるデータ送信プログラム49を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、Scan To Email機能の実行に使用されるスキャナ装置、端末装置、及び、スキャンデータ処理プログラムに関する。
従来より、スキャナ装置とパソコンをネットワークで接続する環境において、スキャナ装置が読み込んだスキャンデータを、スキャナ装置からインターネットなどのネットワークを介してパソコンにメール送信し、スキャンデータを受信したパソコンがEmailクライアントアプリケーションを起動してスキャンデータを電子メールに自動的に添付するScan To Email機能が知られている。Scan To Email機能は、ユーザが、スキャナ装置が読み取ったスキャンデータをパソコンに保存した後、メールアプリケーションを立ち上げ、スキャンデータの保存先から電子メールにスキャンデータを添付する操作をしなくてよい点で便利である。
このようなScan To Email機能の使い勝手を良くするために、例えば特許文献1に記載されるスキャナ装置は、登録された電子メールから切り出した情報にスキャンデータを添付して添付メールを作成し、切り出した情報に含まれる宛先に添付メールを送信する。
具体的には、特許文献1に記載されるスキャナ装置は、電子メールの題名、本文、宛先、差出人等の情報を含む電子メールをパソコンからネットワークを介して受信すると、受信した電子メールを電子メールリストに登録する。その後、ユーザがスキャナ装置へ来て電子メールリストの中から送信したい電子メールを選択してから、原稿をスキャナ装置に読み込ませると、選択した電子メールに読み込んだスキャンデータを添付した添付メールを作成する。添付メールは、選択した電子メールの情報(本文、題名、宛先など)が自動挿入され、自動挿入された宛先に送信される。そのため、特許文献1に記載されるスキャナ装置によれば、詳細な情報を添付メールに記載して相手方に伝えることが可能になり、より使いやすいScan To Email機能を得ることができる。
特開2002−215549号公報
しかしながら、従来のスキャナ装置は、以下の問題があった。
従来のスキャナ装置は、ユーザがスキャナ装置の電子メール一覧の中から電子メールを選択したことを条件に原稿を読み取り、Scan To Email機能を発揮する。ネットワークが故障等により使用できない場合には、スキャナ装置は、パソコンから電子メールを受信して電子メール一覧に登録することができなくなるため、Scan To Email機能を実行できなかった。この場合、ユーザは、Scan To Email機能を通常のスキャン機能に切り替えて原稿をスキャナ装置に読み取らせ、読み込んだスキャンデータを記憶媒体に記憶させた後、その記憶媒体をパソコンに持ち帰ってパソコンにセットし、その後に、メールアプリケーションを起動して電子メールの宛先などを入力し、保存先にあるスキャンデータを電子メールに添付して添付メールを作成する作業をしなければならず、不便であった。
(2)また、スキャナ装置をネットワークを介して複数のパソコンに接続して共有する場合、個人宛の宛先アドレスデータ(例えば、担当者の宛先アドレスデータなど)はユーザのパソコン側に登録され、共用される宛先アドレスデータ(例えば、取引会社の総合宛先アドレスデータなど)はスキャナ装置側に登録されるか、或いはスキャナ装置の近傍に置かれたアドレス一覧表に記載されていることが多いと考えられる。スキャナ装置に通常のスキャン動作を行わせてスキャンデータを記憶媒体に記憶させ、パソコンでスキャンデータを電子メールに添付して添付メールを送信する場合、添付メール作成時に、スキャナ装置側で管理される宛先アドレスデータを調べて添付メールの宛先に書き込まなければならず、面倒であった。
この点、取引会社の宛先アドレスデータをパソコンに登録しておけばよいとも考えられるが、個人的に使用頻度の低い宛先アドレスデータを個々のパソコンに登録させるのは、手間や時間などを考えると好ましくない。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、Scan To Email機能に好適なスキャナ装置、端末装置及びスキャンデータ処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係るスキャナ装置、端末装置及びスキャンデータ処理プログラムは、上記課題を解決するために次のような構成を有している。
(1)ネットワークを介して中継サーバに接続され、画像読取手段が読み取ったスキャンデータを直接的に又は間接的に前記中継サーバにメール送信可能にするスキャナ装置において、前記中継サーバに前記ネットワークを介して前記スキャンデータを送信可能か否かを検出する接続検出手段と、外部記憶装置に情報を書き込み可能か否かを検出する書込検出手段と、前記接続検出手段が、前記中継サーバに前記ネットワークを介して前記スキャンデータを送信不可であることを検出し、且つ、前記書込検出手段が、前記外部記憶装置に情報を書き込み可能であることを検出したときに、前記スキャンデータを、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータとともに前記外部記憶装置に記憶させる記憶手段と、を有することを特徴とする。
尚、本明細書における「ネットワーク」とは、スキャナ装置を中継サーバに接続する網の構造体をいい、スキャナ装置を端末装置を介して中継サーバに間接的に接続する構造やスキャナ装置を中継サーバに直接的に接続する構造を含むものとする。
また、本明細書における「中継サーバ」とは、スキャナ装置と添付メールの宛先となる受信端末との間を中継するサーバをいい、例えばSMTPサーバをいう。
(2)(1)に記載の発明において、前記宛先アドレスデータを記憶するアドレス記憶手段と、前記アドレス記憶手段に記憶される前記宛先アドレスデータの中から、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータを選択する選択手段と、を有することを特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載の発明において、前記スキャンデータとともに、前記スキャンデータを電子メールに添付して添付メールを作成することを指示するメール作成指示情報を前記外部記憶装置に記憶させるメール作成指示記憶手段を有することを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)の何れか1つに記載の発明において、前記接続検出手段が前記中継サーバに前記スキャンデータを送信可能であることを検出しているときに、前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータを前記ネットワークを介して前記中継サーバに送信可能にする送信手段を有することを特徴とする。
(5)(1)乃至(4)の何れか1つに記載の発明において、前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記ネットワークを介して前記中継サーバに送信することを指示する送信指示情報を前記外部記憶装置に記憶させる送信指示記憶手段と、前記書込検出手段が、前記外部記憶装置に情報を書き込み可能であることを検出し、且つ、前記接続検出手段が、前記中継サーバに前記ネットワークを介して前記スキャンデータを送信不能であることを検出した後、前記接続検出手段が前記ネットワークを介して前記中継サーバに前記スキャンデータを送信可能であることを検出し、更に、前記送信指示情報が前記外部記憶装置に記憶されている場合に、前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記外部記憶装置から取得して前記中継サーバに送信可能にする送信実行手段とを有することを特徴とする。
(6)スキャナ装置に接続され、前記スキャナ装置が読み取ったスキャンデータをネットワークを介して中継サーバへ送信可能にする端末装置において、前記スキャンデータと、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータとを記憶する外部記憶装置が接続され、前記外部記憶装置から前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータを取得するデータ取得手段と、前記データ記憶手段が前記外部記憶装置から取得した前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記ネットワークを介して前記中継サーバへ送信可能にするデータ処理手段と、を有することを特徴とする。
(7)スキャンデータ処理プログラムにおいて、コンピュータを、スキャナ装置が読み取ったスキャンデータと、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータと、前記添付メールを作成するメールアプリケーションを起動する起動情報とを記憶する外部記憶装置から前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータと前記起動情報を取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段が前記外部記憶装置から取得した起動情報に基づいて、前記メールアプリケーションを実行し、前記外部記憶装置から取得した前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記ネットワークを介して前記中継サーバへ送信可能にするデータ処理手段として機能させること、を特徴とする。
上記構成を有する本発明のスキャナ装置は、ネットワークを介して中継サーバにスキャンデータを送信できないときでも、外部記憶装置に情報を書き込める状態であれば、ユーザがセットした原稿を画像読取手段に読み取らせて取得したスキャンデータと、そのスキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータとを外部記憶装置に記憶させる。よって、本発明のスキャナ装置によれば、ネットワークを介して中継サーバに未接続の場合でも外部記憶装置を利用してScan To Email機能を使用することができ、使い勝手がよい。また、外部装置記憶手段に記憶した宛先アドレスデータを利用して添付メールの宛先を設定できるので、ユーザが宛先を入力する手間を省くことができ、使い勝手がよい。
また、本発明のスキャナ装置は、宛先アドレスデータをアドレス記憶手段に記憶しており、アドレス記憶手段に記憶されている宛先アドレスデータの中から、スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータを選択できるので、宛先アドレスデータの入力に手間がかからない。
また、本発明のスキャナ装置は、スキャンデータとともに、スキャンデータを電子メールに添付して添付メールを作成することを指示するメール作成指示情報を外部記憶装置に記憶するので、外部記憶装置のメール作成指示情報に基づいて添付メールを自動的に作成することができる。
また、本発明のスキャナ装置は、ネットワークを介して中継サーバにスキャンデータを送信可能であるときには、外部記憶装置に情報を書き込めるか否かを問わず、スキャンデータと宛先アドレスデータをネットワークを介して中継サーバに送信可能にするので、ネットワークを介してスキャンデータを送信可能であるときに誤って外部記憶装置にスキャンデータや宛先アドレスデータを記憶しない。
また、本発明のスキャナ装置は、ネットワークを介して中継サーバにスキャンデータを送信不能である場合でも、スキャンデータと宛先アドレスデータと送信指示情報とを記憶した外部記憶装置が接続されていれば、ネットワークを介して中継サーバにスキャンデータを送信不能な状態から送信可能な状態になったときに、スキャンデータと宛先アドレスデータとを中継サーバにネットワークを介して自動的に送信可能にする。よって、本発明のスキャナ装置によれば、ネットワークを介して中継サーバへスキャンデータを送信できない状態から送信できる状態に復帰したときに、自動的にスキャンデータと宛先アドレスデータとを送信可能な状態にすることができ、利便性がよい。
また、本発明の端末装置は、スキャンデータと宛先アドレスデータとを記憶する外部記憶装置が接続され、外部記憶装置から取得したスキャンデータと宛先アドレスデータをネットワークを介して中継サーバへ送信可能にするので、端末装置がスキャナ装置にネットワークを介して接続しない場合でも、スキャンデータの添付や宛先アドレスデータの入力にかかる手間を省き、Scan To Email機能の使い勝手を良くすることができる。
また、本発明のスキャンデータ処理プログラムは、添付メールを作成するメールアプリケーションを起動する起動情報が外部記憶装置に記憶されているときに、起動情報に基づいてメールアプリケーションを実行し、外部記憶装置から取得したスキャンデータと宛先アドレスデータとをネットワークを介して中継サーバへ送信可能にするので、スキャナ装置にネットワークを介して接続しないコンピュータであっても、スキャンデータの添付又は宛先アドレスデータの入力にかかる手間を省き、Scan To Email機能の使い勝手を良くすることができる。
次に、本発明に係るスキャナ装置、端末装置、及び、スキャンデータ処理プログラムの一実施の形態について図面を参照して説明する。
<ネットワークシステム>
図1は、ネットワークシステム1のブロック図である。
ネットワークシステム1は、「端末装置」の一例であるパソコン2が「スキャナ装置」の一例である複合機10にLAN3を介して1台又は2台以上接続している。また、ネットワークシステム1は、パソコン2が複合機10にプリンタ接続ケーブル4を用いて1対1の関係でも接続される。かかるネットワークシステム1では、LAN3、プリンタ接続ケーブル4、パソコン2を用いて複合機10を「中継サーバ」の一例であるSMTPサーバ5に通信可能に接続させるネットワークが構築され、複合機10が読み取ったスキャンデータを直接的に又は間接的にSMTPサーバ5にメール送信可能にしている。
<複合機の構成>
図2は、図1に示す複合機10の外観斜視図であって、原稿カバー20を閉じた状態を示す。
複合機10は、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、コピー機能、メール機能など多機能を有するものであり、画像形成ユニット11と「画像読取手段」の一例である画像読取ユニット12とで外観を構成されている。
画像形成ユニット11は、箱状の本体ケーシング13を備え、記録用紙を収容する給紙カセット14が本体ケーシング13に着脱可能に取り付けられている。本体ケーシング13は、給紙カセット14からピックアップした記録用紙に画像を形成し、本体ケーシング13の上面に設けた排紙面16に画像形成済みの記録用紙を排紙するプリンタ部15(図1参照)が内蔵されている。
図3は、図1に示す複合機10の外観斜視図であって、原稿カバー20を開いた状態を示す。
画像読取ユニット12は、ケーシング17が図示しないヒンジ部を介して画像形成ユニット11の本体ケーシング13に揺動可能に連結されている。ケーシング17は、中空の箱状をなし、原稿を載置するためのプラテンガラス18が上面に設けられている。ケーシング17には、プラテンガラス18に載置された原稿を読み取るための画像読取部19(図1参照)が内蔵されている。ケーシング17は、図示しないヒンジ部を介して原稿カバー20を揺動可能に保持している。
図2に示すように、原稿カバー20には、ADF機構21が設けられ、原稿セット面22にセットされた原稿を自動的に1枚ずつプラテンガラス18上へ送り出し、原稿を連続して読み取るようになっている。
図2に示すように、画像読取ユニット12には、データの入力や表示等を行うための操作パネル23が設けられている。操作パネル23は、枚数などの数値を入力するテンキー24や、スキャナモードとコピーモードとファクシミリモードとプリントモードとを切り替えるモード切替キー25、設定項目や設定値などの選択を行うナビゲーションキー26、設定項目や設定値などを確定させる確定キー27、設定項目や設定値などをクリアするクリアキー28、Scan To Email機能の実行を選択する実行キー29などのキー類からなる操作部30(図1参照)を備える。また、操作パネル23の中心には、データを表示するための表示部31が設けられている。本実施形態では、表示部31は液晶ディスプレイで構成されている。
<複合機の電気制御構成>
複合機10は、周知のコンピュータ機能を有し、図1に示すCPU41によって動作を制御される。CPU41には、ROM42、RAM43、EEPROM44、パラレルインターフェース(以下「パラレルI/F」という。)45、USBインターフェース(以下「USBI/F」という。)46、LANインターフェース(以下「LANI/F」という。)47、USBI/F48などが接続している。これらの機能は周知であるので説明を割愛する。また、CPU41には、画像読取部19、プリンタ部15、表示部31、操作部30、ADF機構21などが接続している。
ROM42には、データ送信プログラム49や非常時データ送信プログラム50、メールアプリケーション66等が格納されている。
データ送信プログラム49は、図4に示すデータをパソコン2に送信したり、「外部記憶装置」の一例であるUSBメモリ8に記憶させるものである。データ送信プログラム49の詳細については後述する。
非常時データ送信プログラム50は、パソコン2に送信できなかったスキャンデータを、事後的にパソコン2へ送信するものである。非常時データ送信プログラム50については後述する。
メールアプリケーション66は、宛先欄、題名欄、本文欄、添付データ欄などを含む電子メールを作成し、複合機10からSMTPサーバ5へ直接送信するものである。
EEPROM44には、アドレス記憶手段51が設けられている。アドレス記憶手段51は、複合機10に登録された宛先アドレスデータを記憶するものである。
<パソコンの電気制御構成>
パソコン2は周知のコンピュータであって、図1に示すCPU52によって動作を制御される。CPU52には、ROM53、RAM54、HDD(Hard Disk Drive)55、パラレルI/F56、USBI/F57、LANI/F58、USBI/F59、入出力I/F60などが接続している。これらの機能は周知であるので説明を割愛する。入出力I/F60には、キーボード61とマウス62とディスプレイ63が接続している。
HDD55には、スキャンデータ処理プログラム64やメールアプリケーション65等が格納されている。
スキャンデータ処理プログラム64は、「起動情報」の一例であるアプリケーション認識情報に基づいてメールアプリケーション65を起動し、複合機10から受信したスキャンデータ又はUSBメモリ8から読み込んだスキャンデータを電子メールに添付して添付メールを作成し、SMTPサーバ5、POPサーバ6を介して受信端末7へ送信するものである。スキャンデータ処理プログラム64の詳細については後述する。
メールアプリケーション65は、宛先欄、題名欄、本文欄、添付データ欄などを含む電子メールを作成するものである。
<Scan To Email機能>
続いて、Scan To Email機能について説明する。
Scan To Email機能は、複合機10が取得したスキャンデータを電子メールに添付して、SMTPサーバ5に送信するものであるが、本実施形態では、特に、複合機10が、LAN3やプリンタ接続ケーブル4、パソコン2などのネットワークを介してSMTPサーバ5に接続されない場合でも、スキャンデータを取得してSMTPサーバ5に送信可能にする点に特徴を有する。かかる機能は、スキャンデータを取得する処理と、取得したスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信可能にする処理とに大きく分けられる。前者の処理は、上述したデータ送信プログラム49により実行され、後者の処理は、上述したスキャンデータ処理プログラム64により実行される。以下、各プログラムについて複合機10やパソコン2の動作を交えて説明する。
<データ送信プログラム>
図5は、図1に示すデータ送信プログラム49のフロー図である。図6は、図5に示すデータ送信プログラム49に続くフロー図である。図7は、図6に示すデータ送信プログラム49に続くフロー図である。
データ送信プログラム49は、複合機10がScan To Email機能の実行命令を入力したときをトリガとしてROM42から読み出されて実行され、以下に説明するデータ送信処理を行う。
すなわち、複合機10は、Scan To Email機能の実行命令を受信すると、先ずステップ1(以下「S1」と略記する。)において、複合機10のパラレルI/F45又はUSBI/F46にプリンタ接続ケーブル4が接続し、パソコン2にケーブル接続されているか否かを判断する。
複合機10がパソコン2にケーブル接続されている場合には(S1:Yes)、S2において、プラテンガラス18に載置された原稿を画像読取部19に読み取らせる。そして、S3において、例えば「データはパソコンとSMTPサーバの何れに送信しますか?0:パソコン 1:SMTPサーバ」との確認メッセージを表示部31に表示し、データ送信経路をユーザに指示させる。そして、S4において、例えば、「添付メールの宛先を設定しますか?1:内蔵メモリ 2:手入力 3:未入力」との確認メッセージを表示部31に表示し、宛先入力方法を指定する指示をユーザに与える。そして、S5において、ユーザが指定した宛先入力方法は内蔵メモリ、手入力、未入力の何れかを判断する。
ユーザが、ナビゲーションキー26を操作して「1:内蔵メモリ」を選択し、確定キー27を押下すると(S5:内蔵メモリ)、S6において、アドレス記憶手段51から登録された宛先アドレスデータと表示名を読み出して宛先一覧表を作成し、その宛先一覧表を表示部31に表示する。ユーザがナビゲーションキー26を操作して宛先一覧表の中から、スキャンデータを添付した添付メールの宛先となる受信端末7の宛先アドレスデータを選択すると、S11へ進む。
一方、ユーザがナビゲーションキー26を操作して「2:手入力」を選択し、確定キー27を押下すると(S5:手入力)、S7において、表示部31に宛先を入力する画面を表示する。ユーザが、テンキー24などを用いて受信端末7の宛先アドレスデータを入力すると、S11へ進む。
更に、ユーザがナビゲーションキー26を操作して「3:未入力」を選択し、確定キー27を押下すると(S5:未入力)、S8において、S3で設定された数値(「0」or「1」)に基づいて、データ送信経路がパソコン2とSMTPサーバ5の何れであるかを判断する。言い換えれば、パソコン2を経由して間接的にスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信するか、パソコン2を経由せずに直接的にスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信するかを判断する。データ送信経路がパソコン2であると判断した場合には(S8:PC)、S11へ進む。一方、データ送信経路がSMTPサーバ5であると判断した場合には(S8:SMTP)、宛先が未設定ではSMTPサーバ5へスキャンデータを送信することができないので、S9において、例えば「宛先が設定されていないため送信できません。」とのエラーメッセージを表示部31に表示し、S10において、例えば「宛先を入力して下さい。」との入力指示を表示部31に表示した後、S5へ戻る。
S11においては、S3で指示されたデータ送信経路にてスキャンデータと宛先アドレデータをデータ送信する。、データ伝送経路がPCである場合には、パソコン2への接続を行い、S2で取得したスキャンデータと、S6又はS7で宛先設定された場合には設定された宛先アドレスデータとをデータ送信する。この時点では、複合機10はプリンタ接続ケーブル4を介してパソコン2に接続されているため(S1:Yes)、接続ケーブル4を介してパソコン2へデータを送信する。
これに対して、S1において、複合機10にパソコン2がケーブル接続されていないと判断した場合には(S1:No)、S12において、LANI/F47を検出したかを判断する。具体的には、複合機10のLANI/F47にLAN3が接続しているか否かを判断する。LAN3が接続していれば(S12:Yes)、上述したS2〜S11の処理を実行する。尚この時点では、複合機10は、プリンタ接続ケーブル4ではなくLAN3を介してパソコン2に接続するので(S1:No、S12:Yes)、S11においては、LAN3を介してスキャンデータと宛先アドレスデータとを送信する。
上記S2〜S11の処理は、複合機10がSMTPサーバ5へ直接的に又はパソコン2を介してSMTPサーバ5へ間接的にスキャンデータを送信できる状態で行われる正常動作である。S1及びS12は、複合機10がプリンタ接続ケーブル4とパソコン2を介して或いはLAN3を介してSMTPサーバ5に通信可能に接続し、スキャンデータを送信可能か否かを検出する。この意味で、S1とS12の処理が、「接続検出手段」に相当する。また、複合機10がSMTPサーバ5にスキャンデータを送信可能である場合には、USBメモリ8の挿入・未挿入にかかわらず、スキャンデータと宛先アドレスデータをパソコン2又はSMTPサーバ5へ送信する(S11参照)。この意味で、S11の処理が、「送信手段」に相当する。
これに対して、S13以降の処理は、複合機10が接続ケーブル4を介してパソコン2に接続されておらず、且つ、LAN3を介してパソコン2又はSMTPサーバ5に接続されない状態で行われる動作である(S1:No、S12:No)。本実施形態はS13以降の処理に特徴を有する。
複合機10が、プリンタ接続ケーブル4とLAN3の何れを介してもパソコン2に接続していない場合には(S1:No、S12:No)、S13において、USBメモリ8がUSBI/F48に挿入されているか否かを判断する。USBメモリ8に情報を書き込むことが可能か否かを判断するためである。この意味で、S13の処理は「書込検出手段」に相当する。USBメモリ8がUSBI/F48に挿入されていると判断した場合には(S13:Yes)、USBメモリ8に情報を書き込むことが可能であるので、図6のS17へ進む。
USBメモリ8がUSBI/F48に挿入されていないと判断した場合には(S13:No)、画像読取部19が取得したスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信することもUSBメモリ8に記憶することもできない。そこで、S14において、例えば「プリンタ接続ケーブル又はLANを複合機に接続するか、USBメモリをUSBポートに挿入して下さい。」とのエラーメッセージを表示部31に表示し、Scan To Email機能を実行できない原因をユーザに知らせる。
そして、S15において、USBメモリ8がUSBポートに挿入されてUSBI/F48に接続されたか否かを判断する。エラーが解消したか否かを判断するためである。USBメモリ8が挿入されたと判断した場合(S15:Yes)には、エラーが解消したので、図6のS17へ進む。
一方、USBメモリ8が挿入されないと判断した場合には(S15:No)、エラーが解消しないので、S16において、所定時間経過したか否かを判断する。エラー状態が長時間継続すると、他の機能を阻害する恐れがあるからである。所定時間経過するまでは(S16:No)、そのまま待機する。一方、所定時間経過した場合には(S16:Yes)、スキャンデータの保存先がなく、待機していても無駄であるため、処理を終了する。尚、取得したスキャンデータは、処理終了と同時に破棄することが望ましい。記憶領域の空きを確保して、複合機10の他の機能に影響を及ぼさないためである。
図6のS17においては、複合機10がSMTPサーバ5にデータ送信できない状態で(図5のS1:No、S12:No参照)、USBメモリ8が挿入されていることを確認すると(図5のS13:Yes又はS15:Yes参照)、例えば「USBメモリにデータを保存してもいいですか?1:Yes 2:No」との確認メッセージを表示部31に表示する。ここでいう「データ」は、通常動作においてSMTPサーバ5へ送信されるべきデータ(スキャンデータと宛先アドレスデータ)を含むものとする。そして、ユーザが、USBメモリ8にデータを保存する保存命令を入力したか否かを判断する。
ユーザがテンキー24又はナビゲーションキー26を用いて「2:No」を選択し、確定キー27を押下した場合には、保存命令が無いと判断する(S17:No)。この場合には、ユーザはUSBメモリ8を使用する意図がなく、それ以上Scan To Email機能を継続できないので、S18において、例えば、「Scan To Email機能が実行できません。USBポート又はLANポートを確認して下さい。」とのエラーメッセージを表示した後、処理を終了する。この場合、複合機10は、記憶領域を確保して他の機能に影響を及ぼさないようにする観点より、スキャンデータを削除することが望ましい。ユーザは、エラーメッセージを見てScan To Email機能を実行できない理由を知り、プリンタ接続ケーブル4やLAN3を用いて複合機10をパソコン2に接続し、スキャンデータをSMTPサーバ5へ送信できる環境を作った後、Scan To Email機能を再実行する。
ユーザがテンキー24又はナビゲーションキー26を用いて「1:Yes」を選択し、確定キー27を押下した場合には、保存命令があると判断する(S17:Yes)。この場合には、USBメモリ8にスキャンデータを保存する意志がユーザにあるので、S19において、プラテンガラス18に載置された原稿を画像読取部19に読み取らせ、Scanを実行する。そして、S20において、図5のS3に示す処理と同様にして、データ送信経路をユーザに指示させる。そして、S21において、S20で指示されたデータ伝送経路に基づいて、図4に示すヘッダ部の宛先フラグに「0」又は「1」と立てる。ここで、宛先フラグ「0」は、複合機10からスキャンデータを提供する提供先をパソコン2とし、スキャンデータをパソコン2を介して間接的にSMTPサーバ5へ送信することを意味する。また、宛先フラグ「1」は、スキャンデータを提供する提供先をSMTPサーバ5とし、スキャンデータをSMTPサーバ5へ直接送信することを意味する。
その後、S22において、宛先入力方法の指定指示をした後、S23において、宛先入力方法が内蔵メモリ、手入力、未入力であるかを判断する。そして、宛先入力方法が内蔵メモリであると判断した場合には(S23:内蔵メモリ)、S24において、内蔵メモリから受信端末7の宛先アドレスデータを選択した後、S29へ進む。また、宛先入力方法が手入力であると判断した場合には(S2:手入力)、S25においてユーザが受信端末7の宛先アドレスデータをキー入力した後、S29へ進む。さらに、宛先入力方法が未入力であると判断した場合には(S23:未入力)、S26へ進み、宛先フラグに「1」と「0」の何れが立っているのか確認する。そして、宛先フラグに「0」が立てられている場合には、データ伝送経路がパソコン2であることを意味するので(S26:PC)、そのままS29へ進む。
一方、宛先フラグに「1」が立てられている場合には、データ伝送経路がSMTPサーバ5であることを意味するので(S26:SMTP)、S27においてエラーメッセージを表示した後、S28において宛先入力を指示する。これらS23〜S28の処理は、上述したS2〜S10と同様であるので説明を省略する。尚、S24の処理では、アドレス記憶手段51に記憶されている宛先アドレスデータの中から、スキャンデータを添付した添付メールの宛先(受信端末7)を示す宛先アドレスデータを選択している。この意味でS24の処理は「選択手段」に相当する。
そして、S29において、図4に示すように、「メール作成指示情報」の一例であるアプリケーション認識情報をデータのヘッダ部に付けてUSBメモリ8に保存する。アプリケーション認識情報は、パソコン2のHDD55に格納されるメールアプリケーション65を自動的に起動させるものである。アプリケーション認識情報をUSBメモリ8に記憶することにより、パソコン2にUSBメモリ8を接続したときにパソコン2がメールアプリケーション65を起動していない場合でも、パソコン2にメールアプリケーション65を自動的に起動させて添付メールを作成することが可能になる。この意味で、S29の処理は、「メール作成指示記憶手段」に相当する。
そして、S30において、図4に示すように、データ部にS19にて取得したスキャンデータと、S24又はS25にて宛先を設定した場合には宛先アドレスデータとを付けてUSBメモリ8に保存する。かかるS30の処理は、「記憶手段」に相当する。
ここで、複合機10は、SMTPサーバ5にデータ送信可能な正常時には、プリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してパソコン2へアプリケーション認識情報を送信することによりパソコン2にScan To Email機能の実行を要求し、スキャンデータと宛先アドレスデータとをパソコン2へ送信する。よって、上記S29、S30の処理により、USBメモリ8には、正常時に複合機10がパソコン2へ送信すべきデータが記憶される。S29とS30においてデータをUSBメモリ8に記憶した後、図7のS31へ進む。
図7のS31においては、例えば「ネットワーク復旧後にスキャンデータを再送信しますか?1:Yes 2:No」との再送信確認メッセージを表示部31に表示する。そして、S32において、再送信指示があるか否かを判断する。ユーザが、テンキー24又はナビゲーションキー26を用いて「2:No」を選択し、確定キー27を押下した場合には、再送信指示が無いと判断し(S32:No)、再送信フラグを「OFF」に設定したまま処理を終了する。従って、この場合、USBメモリ8には、アプリケーション認識情報と、宛先フラグ「0」又は「1」と、再送信フラグ「OFF」と、スキャンデータと、宛先アドレスデータとが記憶される(図4参照)。
一方、ユーザがテンキー24又はナビゲーションキー26を用いて「1:Yes」を選択し、確定キー27を押下した場合には、再送信指示があると判断する(S32:Yes)。この場合には、S33において、図4に示す再送信フラグに「ON」を設定する。ネットワークが回復した後に複合機10からSMTPサーバ5へ直接的に又は間接的にデータを送信可能にすることを複合機10に認識させるためである。これにより、USBメモリ8には、アプリケーション認識情報と、宛先フラグ「0」又は「1」と、再送信フラグ「ON」と、スキャンデータと、宛先アドレスデータとが記憶される(図4参照)。
かかるS33の処理は、スキャンデータと宛先アドレスデータとを直接的に又は間接的にネットワークを介してSMTPサーバ5へ送信することを指示するので、「送信指示記憶手段」に相当する。また、再送信フラグは、「ON」又は「OFF」によりスキャンデータと宛先アドレスデータとをSMTPサーバ5へ送信するか否かを指示するので、「送信指示情報」に相当する。
それから、S34において、USBメモリ8が複合機10のUSBポートに挿入され、USBI/F48に接続されているか否かを判断する。USBメモリ8の情報を読み込めるか否かを判断するためである。USBメモリ8が未挿入の場合には(S34:No)、スキャンデータと宛先アドレスデータをUSBメモリ8から読み込めないので、USBメモリ8が挿入されるまで待機する。
一方、USBメモリ8が挿入されている場合には(S34:Yes)、スキャンデータと宛先アドレスデータをUSBメモリ8から読み込むことが可能なので、データを再送信する経路を確認する。すなわち、S35において、複合機10のパラレルI/F45又はUSBI/F46がプリンタ接続ケーブル4を介してパソコン2のパラレルI/F56又はUSBI/F57に接続されているか否かを判断する。複合機10がプリンタ接続ケーブル4を用いてパソコン2に接続されたと判断した場合には(S35:Yes)、S37へ進む。
これに対して、複合機10がプリンタ接続ケーブル4を用いてパソコン2に接続されていないと判断した場合には(S35:No)、S36において、複合機10のLANI/F47がLAN3に接続されているか否かを判断する。複合機10のLANI/F47がLAN3に接続されていないと判断した場合には(S36:No)、S34に戻って処理を繰り返す。一方、複合機10のLANI/F47がLAN3に接続されていると判断した場合には(S36:Yes)、S37へ進む。
S37においては、図4のUSBメモリ8に記憶される宛先フラグに「1」が立っているか、「0」が立っているかを判断する。宛先フラグに「0」が立っている場合には、パソコン2経由でスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信することを意味するので(S37:0)、S38において、パソコン2へアプリケーション認識情報とスキャンデータと宛先アドレスデータとを送信する。このとき、複合機10は、プリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してデータ送信するが、プリンタ接続ケーブル4とLAN3の両者が複合機10とパソコン2を接続している場合には、プリンタ接続ケーブル4を優先するものとする(S35:Yes)。1対1で接続するプリンタ接続ケーブル4の方がデータ転送時間が短く、データ転送効率も良いからである。パソコン2へのデータ送信が終了したら、処理を終了する。
一方、宛先フラグに「1」が立っている場合には、スキャンデータをSMTPサーバ5へ直接送信することを意味するので(S37:1)、S39において、LAN3を介してSMTPサーバ5へスキャンデータと宛先アドレスデータを送信する。SMTPサーバ5へのデータ送信が終了したら、処理を終了する。
上記S38及びS39の処理では、複合機10がUSBメモリ8に情報を書込可能であり、且つ、SMTPサーバ5へデータ送信不能であることを確認した後、SMTPサーバ5にデータ送信可能になったことを確認し、更にUSBメモリ8の再送信フラグが「ON」に設定されている場合に、スキャンデータと宛先アドレスデータとをUSBメモリ8から取得してSMTPサーバ5へ送信可能にしている。この意味でS38とS39の処理は「送信実行手段」に相当する。
<非常時データ送信プログラム>
ところで、複合機10は、直接的に或いはパソコン2を介して間接的にSMTPサーバ5に接続しない間に、複合機の電源が落とされたり、USBメモリ8が挿し変えられる等の非常事態が生じることがある。図5、図6、図7に示すように、データ送信プログラム49は非常事態発生時に行っていた動作の続きを非常事態解消後に再開できないプログラム構成になっている。そのため、複合機10は、非常時データ送信プログラム50を電源投入後一定間隔で実行し、非常事態解消後にUSBメモリ8のデータをSMTPサーバ5に送信できるようにしている。
図8は、図1に示す非常時データ送信プログラム50のフロー図である。
非常時データ送信プログラム50は、S41において、USBメモリ8が複合機10のUSBポートに挿入され、USBI/F48に接続されているか否かを判断する。USBメモリ8が複合機10のUSBポートに挿入されていないと判断した場合には(S41:No)、ユーザがUSBメモリ8からデータを読み込んで送信する意図がないと考えられるので、S41に戻って待機する。
USBメモリ8が複合機10のUSBポートに挿入されている場合には(S41:Yes)、S42において、USBメモリ8に記憶されている再送信フラグが「ON」であるか否かを判断する。再送信フラグが「OFF」である場合には(S42:No)、ユーザがスキャンデータと宛先アドレスデータをプリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介して再送信する意図を持たないと考えられるので、S41に戻って待機する。
一方、再送信フラグが「ON」である場合には(S42:Yes)、ユーザがスキャンデータと宛先アドレスデータをプリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介して送信する意図を持つと考えられるので、S43において、複合機10がパソコン2にプリンタ接続ケーブル4を用いて接続されているか否かを判断する。複合機10がパソコン2にプリンタ接続ケーブル4を介して接続されている場合には(S43:Yes)、S45へ進む。
一方、複合機10がパソコン2にプリンタ接続ケーブル4を介して接続されていない場合には(S43:No)、S44において、複合機10のLANI/F47がLAN3に接続されているか否かを判断する。複合機10のLANI/F47がLAN3に接続されていない場合には(S44:No)、データ送信できないのでS41に戻り、複合機2がプリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してパソコン2又はSMTPサーバ5に接続されるのを待つ。
複合機10のLANI/F47がLAN3に接続された場合には(S44:Yes)、S45へ進む。
そして、S45において、図4のUSBメモリ8が記憶するデータの宛先フラグに「0」と「1」の何れが立っているかを判断する。宛先フラグに「0」が立っている場合には、パソコン2へスキャンデータと宛先アドレスデータを送信することを意味するので、S46において、プリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してパソコン2へアプリケーション認識情報とスキャンデータと宛先アドレスデータを送信する。データ送信が完了したら、処理を終了する。
これに対して、宛先フラグに「1」が立っている場合には、SMTPサーバ5へスキャンデータと宛先アドレスデータを直接送信することを意味するので、S47において、LAN3を介してSMTPサーバ5へスキャンデータと宛先アドレスデータを送信する。データ送信が完了したら、処理を終了する。
<スキャンデータ処理プログラム>
複合機10がスキャンデータと宛先アドレスデータをSMTPサーバ5へ直接送信する場合には、複合機10がメールアプリケーション66を起動してスキャンデータを電子メールの添付データ欄に添付し、電子メールの宛先欄に受信端末7の宛先アドレスデータを挿入することにより添付メールを作成し、作成した添付メールをSMTPサーバ5へ送信する。これに対して、複合機10がスキャンデータと受信端末7の宛先アドレスデータをパソコン2を介してSMTPサーバ5へ間接的に送信する場合には、パソコン2が添付メールを作成する。そのため、パソコン2のROM53又はHDD55にはスキャンデータ処理プログラム50が格納されている。
パソコン2は、プリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介して複合機10からスキャンデータを受信したときをトリガとして、スキャンデータ処理プログラム50をHDD55から読み出して実行する。
図9は、スキャンデータ処理プログラム64のフロー図である。
スキャンデータ処理プログラム50は、先ずS51において、複合機10からプリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してScan To Emailの要求を受けたか否かを判断する。Scan To Emailの要求があったか否かは、パソコン2が複合機10からアプリケーション認識情報を受信したか否かにより判断する。要求があると判断した場合には(S51:Yes)、S52において、電子メールを作成するためのメールアプリケーション65を起動する。尚、既にメールアプリケーション65が立ち上がっている場合には、そのままメールアプリケーション65を立ち上げておく。
そして、S53において、メールアプリケーション65を実行し、電子メールの宛先欄に受信端末7の宛先アドレスデータを挿入するとともに、スキャンデータを電子メールの添付データ欄に添付し、添付メールを送信可能な状態にする。その後、S59へ進む。
これに対して、複合機10からプリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してScan To Emailの要求がないと判断した場合には(S51:No)、S54において、USBメモリ8がパソコン2のUSBポートに挿入され、USBI/F59に接続されたか否かを判断する。USBメモリ8がパソコン2のUSBポートに挿入されていないと判断した場合には(S54:No)、S51に戻り、スキャンデータと宛先アドレスデータを取得できないので、USBメモリ8が挿入されるまで待機する。
一方、USBメモリ8がパソコン2のUSBポートに挿入されていると判断した場合には(S54:Yes)、S55において、USBメモリ8が記憶するデータの中にアプリケーション認識にあるか否かを判断する。アプリケーション認識情報がUSBメモリ8に記憶されていない場合には(S55:No)、USBメモリ8に記憶されているデータはScan To Email機能を実行するためのデータでないと考えられるので、S51に戻って待機する。
一方、アプリケーション認識情報がUSBメモリ8に記憶されていると判断した場合には(S55:Yes)、USBメモリ8に記憶されているデータはScan To Email機能を実行するためのデータであると考えられるので、S56において、メールアプリケーション65を起動する。
メールアプリケーション65は、S57において、USBメモリ8からスキャンデータと宛先アドレスデータを読み込んで取得する。よって、S57の処理は「データ取得手段」に相当する。そして、S58において、受信端末7の宛先アドレスデータを電子メールの宛先欄に挿入するとともに、スキャンデータを電子メールの添付データ欄に添付する。よって、S58の処理は「データ処理手段」に相当する。その後、S59に進む。
S59においては、添付メールの宛先欄に受信端末7の宛先アドレスデータが挿入されているか否かを判断する。受信端末7の宛先アドレスデータが添付メールの宛先欄に挿入されている場合には(S59:Yes)、S60において、宛先アドレスデータに対応する受信端末7に添付メールを自動送信する。その後、処理を終了する。
宛先アドレスデータが添付メールの宛先欄に挿入されていない場合には(S59:No)、添付メールを受信端末7へ送信できないので、S61において、例えば「宛先がありません。入力して下さい。」とのエラーメッセージをパソコン2のディスプレイ63に表示し、ユーザに受信端末7の宛先アドレスデータを添付メールの宛先欄に入力させる。そして、S62において、ユーザがパソコン2のディスプレイ63に表示される送信ボタンをキーボード61やマウス62を用いてクリックすることにより、ユーザが入力した宛先アドレスデータに対応する受信端末7に添付メールを送信する。つまり、ユーザの指示を待って添付メールを受信端末7に手動で送信する。メール送信が完了したら、処理を終了する。
<実施例1>
実施例1では、複合機10がSMTPサーバ5にスキャンデータを送信不能であるときに、ネットワークの復旧を待たずにパソコン2からSMTPサーバ5へスキャンデータを送信可能にする場合について説明する。
ユーザが複合機10の実行キー29を押下しても、複合機10がプリンタ接続ケーブル4を用いてパソコン2に接続されておらず、且つ、LAN3が故障などしてパソコン2又はSMTPサーバ5に接続されない場合には、複合機10はスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信できない状態になる(図5のS1:No、S2:No参照)。
この場合に、ユーザがUSBメモリ8を複合機10のUSBポートに挿入してデータの保存命令を複合機10に入力し、Scanを実行すると、データ伝送経路を指示するメッセージが表示部31に表示されるので、ユーザはパソコン2経由の伝送経路を選択する(図5のS13:Yes、S15:Yes、図6のS17:Yes、S19、S20参照)。すると、複合機10では「0」が立てられた宛先フラグをUSBメモリ8に記憶する(図6のS21参照)。
その後、複合機10の表示部31に宛先入力方法を設定するメッセージが表示されるので、ユーザは設定した宛先入力方法に従って、添付メールの宛先となる受信端末7を示す宛先アドレスデータを内蔵メモリから選択して若しくは手入力によって入力したり、或いは未入力のままにする(図6のS22、S23、S24、S25参照)。宛先入力方法の設定に従って宛先入力が終了すると、複合機10がアプリケーション認識情報とスキャンデータとをUSBメモリ8に記憶し、更にユーザが宛先アドレスデータを入力した場合には、入力された宛先アドレスデータをUSBメモリ8に記憶する(図6のS29、S30参照)。
その後、複合機10の表示部31に再送信確認メッセージが表示されるが、例えばユーザが添付メールの送信を急いでいる場合には、ネットワークの復旧を待てない。そこで、ユーザは、再送信しないことを複合機10に入力し、複合機10側の処理を終了させる。
ユーザはUSBメモリ8を複合機10から引き抜いてパソコン2へ持ち帰り、パソコン2に接続する(図9のS51:No、S54:Yes参照)。パソコン2は、USBメモリ8に記憶されるアプリケーション認識情報に基づいてメールアプリケーション65を起動する(図9のS55:Yes、S56参照)。
メールアプリケーション65は、USBメモリ8からスキャンデータと受信端末7の宛先アドレスデータとを読み出し、電子メールの宛先欄に受信端末7の宛先アドレスデータを自動挿入するとともに、電子メールの添付データ欄にスキャンデータを自動的に添付する(図9のS57、S58参照)。そして、添付メールをSMTPサーバ5へ送信する(図9のS59:Yes、S60参照)。送信した添付メールは、POPサーバ6を介して受信端末7に受信される。
尚、ユーザが複合機10で宛先アドレスデータを入力しなかった場合には、電子メールの宛先欄が空欄にされ、添付メールを受信端末7に送信できない(図9のS59:No参照)。そこで、複合機10は、ユーザが電子メールの宛先欄に受信端末7の宛先アドレスデータを入力し、メール送信指示をパソコン2に入力するのを待ってから、添付メールをSMTPサーバ5へ送信する(図9のS61、S62参照)。
<実施例2>
実施例2では、複合機10がSMTPサーバ5にスキャンデータを送信不能であるときに、ネットワークの復旧を待って複合機10からSMTPサーバ5へスキャンデータを直接送信可能にする場合について説明する。
LAN3の故障等により、複合機10がSMTPサーバ5へデータ送信不可能である場合には(図5のS1:No、S12:No参照)、ユーザは、実施例1と同様、USBメモリ8を複合機10に挿入して保存命令を入力した後、Scanを実行することにより、スキャンデータを複合機10に取得させる(図6のS17:Yes、S19参照)。そして、ユーザはデータ伝送経路をSMTPサーバ5経由とすることを複合機10に入力し、宛先フラグ「1」をUSBメモリ8に記憶させる(図6のS20、S21参照)。
ユーザが宛先入力方法を設定し、設定した宛先入力方法に従って受信端末7の宛先アドレスデータを入力すると、複合機10がアプリケーション認識情報とスキャンデータと宛先アドレスデータとをUSBメモリ8に記憶する(図6のS23:内蔵メモリ、S24、S23:手入力、S25、S29、S30参照)。
ここで、複合機10からSMTPサーバ5へ直接データ送信する場合には、宛先アドレスデータの入力が必須である。そのため、ユーザが宛先入力方法を未入力に設定した場合でも、複合機10は宛先入力があるまで待ち、宛先入力後にデータをUSBメモリ8に記憶する(図6のS23:未入力、S26:SMTP、S27、S28、S23:内蔵メモリ、S24、S23:手入力、S25、S29、S30参照)。従って、複合機10がスキャンデータをSMTPサーバ5へ直接送信する場合には、USBメモリ8にはアプリケーション認識情報とスキャンデータとともに宛先アドレスデータが必ず記憶される。
ネットワークが復旧するまではUSBメモリ8に記憶したスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信できないので、ユーザは、再送信指示を複合機10に入力する(図7のS31、S32:Yes参照)。すると、複合機10は、再送信フラグ「ON」をUSBメモリ8に記憶する(図7のS33参照)。
複合機10は、USBメモリ8をUSBI/F48に接続されたまま待機する(図7のS34:Yes参照)。その後、複合機10のLANI/F47がLAN3との接続を確立し、ネットワークが復旧すると(図7のS36:Yes参照)、複合機10は、USBメモリ8の宛先フラグが「1」であることを確認した上で、SMTPサーバ5へデータ送信する(図7のS39参照)。尚、複合機10は、SMTPサーバ5へデータを送信するに当たり、メールアプリケーション66を起動する。メールアプリケーション66は、受信端末7の宛先アドレスデータを電子メールの宛先欄に挿入し、スキャンデータを電子メールの添付データ欄に添付することにより、添付メールを作成する。従って、複合機10は添付メールをSMTPサーバ5へ送信する。
<実施例3>
実施例3では、複合機10がSMTPサーバ5にスキャンデータを送信不能であるときに、パソコン2との接続確立を待った後、パソコン2へスキャンデータなどを再送信し、パソコン2が作成した添付メールをSMTPサーバ5へ送信する場合について説明する。
ユーザが、複合機10にUSBメモリ8を挿入し、データの保存命令、データ送信経路、宛先アドレスデータを設定することにより、USBメモリ8にアプリケーション認識情報、宛先フラグ「0」、スキャンデータ、宛先アドレスデータを記憶することは実施例1と同様である(図5及び図6参照)。
ユーザは、複合機10とパソコン2との接続確立を待ってからデータ送信するために、再送信指示を複合機10に入力する(図7のS31、S32:Yes参照)。すると、複合機10は再送信フラグ「ON」をUSBメモリ8に記憶する(図7のS33参照)。
複合機10は、USBメモリ8を挿入されたまま待機する(図7のS34:Yes参照)。その後、ユーザがプリンタ接続ケーブル4をパソコン2と複合機10に接続して、複合機10とパソコン2との接続が確立すると(図7のS35:Yes参照)、複合機10はUSBメモリ8の宛先フラグに「0」が立てられていることを確認した上で、USBメモリ8に記憶されているデータをパソコン2へプリンタ接続ケーブル4を介して送信する。
パソコン2は、複合機10からプリンタ接続ケーブル4を介して受信したアプリケーション認識情報に基づいて、複合機10からI/F経由にてScan To Emailの要求があると判断し、メールアプリケーション65を起動する(図9のS51:Yes、S52参照)。尚、パソコン2は、例えばユーザがパソコン2を用いて新規メールを作成している途中でプリンタ接続ケーブル4からアプリケーション認識情報を受信した場合には、既に起動されているメールアプリケーション65をそのまま立ち上げておく。そして、プリンタ接続ケーブル4から受信した受信端末7の宛先アドレスデータを電子メールの宛先欄に挿入するとともに、プリンタ接続ケーブル4から受信したスキャンデータを電子メールの添付データ欄に添付する(図7のS53参照)。
そして、パソコン2は電子メールの宛先欄に宛先アドレスデータが挿入されていることを確認して、添付メールをSMTPサーバ5へ送信する(図7のS59:Yes、S60参照)。尚、ユーザが複合機10に宛先アドレスデータを入力しなかった場合には、添付メールの宛先欄が空欄のままである。この場合には、ユーザが添付メールの宛先欄に宛先アドレスデータを入力して送信指示を入力するのを待って、添付メールをSMTPサーバ5へ送信する(図7のS59:No、S61、S62参照)。
<実施例4>
実施例4では、複合機10がデータ送信プログラム49の実行を中断された場合について説明する。
例えば、複合機10が複数のユーザに共有され、ネットワークを介してSMTPサーバ5に接続されていないときに、第1ユーザがUSBメモリ8にアプリケーション認識情報、宛先フラグ「0」又は「1」、再送信フラグ「ON」、スキャンデータ、宛先アドレスデータを記憶させ、それらのデータを再送信するためにUSBメモリ8を複合機10に挿入していることがある。第2ユーザは、スキャンデータの送信を急ぐ場合には、ネットワークが復旧する前に第1ユーザのUSBメモリ8を引き抜いて第2ユーザのUSBメモリ8に挿し替え、スキャンを実行し、第2ユーザのUSBメモリ8にアプリケーション認識情報、宛先フラグ「0」、再送信フラグ「OFF」、スキャンデータ、宛先アドレスデータを記憶させた後、第2ユーザのUSBメモリ8を引き抜いて第1ユーザのUSBメモリ8に挿し戻す。この場合、第2ユーザの操作によって、第1ユーザによって実行されたデータ送信プログラム49が中断され、第1ユーザのUSBメモリ8からデータをSMTPサーバ5へ再送信することができなくなる。
このような不具合が生じたときに、第1ユーザのスキャンデータをSMTPサーバ5へ送信できるようにするために、複合機10は非常時データ送信プログラム50を一定間隔で実行している。
複合機10は、USBI/F48に接続されている第1ユーザのUSBメモリ8に再送信フラグ「ON」が記憶されていることを確認すると(図8のS41:Yes、S42:Yes参照)、プリンタ接続ケーブル4又はLAN3に通信可能に接続してスキャンデータなどをSMTPサーバ5へ送信可能になるまで、言い換えればネットワークが復旧するまで待機する(図8のS43:No、S44:No参照)。
ネットワークが復旧すると(図8のS43:Yes、S44:Yes参照)、複合機10は、USBI/F48に接続される第1ユーザのUSBメモリ8から宛先フラグを読み込んでデータ送信経路を判別し、判別したデータ送信経路に従ってUSBメモリ8から読み込んで取得したデータを送信する(図8のS45:0、S46、S45:1、S47参照)。
尚、ネットワーク復旧前に複合機10の電源を落としたことにより、データ送信プログラム49を実行して第1ユーザのデータをネットワークを介してSMTPサーバ5へ送信できなくなった場合でも、複合機10は、電源再投入後に非常時データ送信プログラム50を実行することにより、複合機10に挿入した第1ユーザのUSBメモリ8からスキャンデータと宛先アドレスデータを取得して、パソコン2を介して間接的に又はパソコン2を介せずに直接的にSMTPサーバ5へメール送信可能にすることができる。
<作用効果>
以上説明したように本実施形態の複合機10は、LAN3が故障したり、複合機10がプリンタ接続ケーブル4又はLAN3を介してSMTPサーバ5に接続されていない等の理由により、プリンタ接続ケーブル4、パソコン2、LAN3などによって構築されるネットワークを介してスキャンデータをSMTPサーバ5に送信できない場合でも(図5のS1:No、S12:No参照)、USBメモリ8を複合機10のUSBI/F48に接続して情報を書き込める状態にしていれば(図5のS13:Yes、S15:Yes参照)、ユーザが画像読取ユニット12にセットした原稿を画像読取部19に読み取らせて取得したスキャンデータと、そのスキャンデータを添付した添付メールの宛先(受信端末7)を示す宛先アドレスデータとをUSBメモリ8にSMTPサーバ8に送信可能な状態で記憶させる(図6のS30参照)。よって、本実施形態の複合機10によれば、SMTPサーバ5に未接続の場合でもUSBメモリ8を利用すればScan To Email機能を使用することができ、使い勝手がよい。また、USBメモリ8に記憶した宛先アドレスデータを利用して添付メールの宛先を設定できるので、ユーザが宛先を入力する手間を省くことができ、使い勝手がよい。
また、本実施形態の複合機10は、宛先アドレスデータをアドレス記憶手段51(図1参照)に記憶しており、アドレス記憶手段51に記憶されている宛先アドレスデータの中から、スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータを選択できるので(図6のS24参照)、宛先アドレスデータの入力に手間がかからない。
また、本実施形態の複合機10は、スキャンデータとともに、スキャンデータを電子メールに添付して添付メールを作成することをメールアプリケーション65の起動を指示するアプリケーション認識情報をUSBメモリ8に記憶するので(図6のS29参照)、USBメモリ8のアプリケーション認識情報に基づいてパソコン2のメールアプリケーションを自動的に起動し(図9のS55:Yes、S56参照)、添付メールを自動的に作成することができる(図9のS57、S58参照)。
また、本実施形態の複合機10は、SMTPサーバ5にスキャンデータを送信可能であるときには、USBメモリ8に情報を書き込めるか否かを問わず、スキャンデータと宛先アドレスデータをSMTPサーバ5に送信可能にするので(図5のS1:No、S12:No、S11参照)、ネットワークを介してスキャンデータを送信可能であるときに誤ってUSBメモリ8にスキャンデータや宛先アドレスデータを記憶しない。
また、本実施形態の複合機10は、ネットワークを介してSMTPサーバ5にスキャンデータを送信不能である場合でも(図5のS1:No、S12:No参照)、スキャンデータと宛先アドレスデータと再送信フラグ「ON」とを記憶したUSBメモリ8が接続されていれば(図7のS33、S34参照)、SMTPサーバ5にスキャンデータを送信不能な状態から送信可能な状態になったときに(図7のS35:Yes、S36:Yes参照)、スキャンデータと宛先アドレスデータとをSMTPサーバ5に自動的に送信可能にする(図7のS38、S39参照)。よって、本実施形態の複合機10によれば、SMTPサーバ5へスキャンデータを送信できない状態から送信できる状態に復帰したときに、自動的にスキャンデータと宛先アドレスデータとをUSBメモリ8から読み出して送信可能な状態にすることができ、利便性がよい。
また、本実施形態のパソコン2は、スキャンデータと宛先アドレスデータとを記憶するUSBメモリ8がUSBI/F59に接続され(図9のS54:Yes参照)、USBメモリ8から取得したスキャンデータと宛先アドレスデータをSMTPサーバ5へ送信可能にするので(図9のS57、S58参照)、パソコン2が複合機10にネットワークを介して接続していない場合でも、スキャンデータの添付や宛先アドレスデータの入力にかかる手間を省き、Scan To Email機能の使い勝手を良くすることができる。
また、本実施形態のスキャンデータ処理プログラム64は、添付メールを作成するメールアプリケーションを起動するアプリケーション認識情報がUSBメモリ8に記憶されているときに(図9のS55:Yes参照)、アプリケーション認識情報に基づいてメールアプリケーションを実行し、USBメモリ8から取得したスキャンデータと宛先アドレスデータとをSMTPサーバ5へ送信可能にするので(図9のS56、S57、S58参照)、複合機10にネットワークを介して接続していないパソコン2であっても、スキャンデータの添付又は宛先アドレスデータの入力にかかる手間を省き、Scan To Email機能の使い勝手を良くすることができる。
<変形例>
尚、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、外部記憶装置としてUSBメモリ8を用いたが、CD−ROMやDVD、フロッピー(登録商標)ディスクなどを外部記憶装置として使用してもよい。
(2)例えば、上記実施形態では、Scan To Email機能の実行を複合機10側で設定したが、パソコン2側で設定するようにしてもよい。この場合にも、パソコン2が実行命令を複合機10に送信した後は、複合機10がデータ送信プログラム49、非常時データ送信プログラム50、メールアプリケーション66によってスキャンデータと宛先アドレスデータをSMTPサーバ5に送信可能とすることは上記実施形態と同様である。尚、正常時や非常時に、複合機10からパソコン2へスキャンデータと宛先アドレスデータとを送信する場合には、パソコン2から受信した実行命令に含まれるデータからパソコン2を特定し、パソコン2宛てにスキャンデータと添付メールの宛先である宛先アドレスデータとを送信する。パソコン2から操作できるようにすることにより、複合機10から離れた位置でも複合機10がScan To Email機能を実行できるか否かを知ることができる。
(3)例えば、上記実施形態では、原稿カバー20を開閉して原稿を1枚ずつプラテンガラス18に設置し、原稿を読み取る場合を例に挙げて説明したが、ADF機構21を用いて原稿を読み取る場合でも適用可能である。この場合、ADF機構21を用いて取得したスキャンデータは、ひとまとめにUSBメモリ8に記憶したりSMTPサーバ5へ送信可能にする等の処理をしてもよいし、1枚ずつUSBメモリ8に記憶したりSMTPサーバ5へ送信可能にする等の処理をしてもよい。
(4)上記実施形態では、添付メールの宛先欄に宛先アドレスデータを挿入した場合には、添付メールを自動送信するようにしたが、本文や題名等の入力後にユーザが送信指示をするのを待って添付メールを送信するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係り、ネットワークシステムのブロック図である。 図1に示す複合機の外観斜視図であって、原稿カバーを閉じた状態を示す。 図1に示す複合機の外観斜視図であって、原稿カバーを開いた状態を示す。 複合機からパソコンへメール送信されるデータの構造を示す図である。 図1に示すデータ送信プログラムのフロー図である。 図5に示すデータ送信プログラムに続くフロー図である。 図6に示すデータ送信プログラムに続くフロー図である。 図1に示す非常時データ送信プログラムのフロー図である。 図1に示すスキャンデータ処理プログラムのフロー図である。
符号の説明
2 パソコン(端末装置)
5 SMTPサーバ(中継サーバ)
8 USBメモリ(外部記憶装置)
10 複合機(スキャナ装置)
12 画像読取ユニット
51 アドレス記憶手段
49 データ送信プログラム(接続検出手段、書込検出手段、記憶手段、選択手段、メール作成指示記憶手段、送信手段、送信指示記憶手段、送信実行手段)
64 スキャンデータ処理プログラム(データ取得手段、データ処理手段)

Claims (7)

  1. ネットワークを介して中継サーバに接続され、画像読取手段が読み取ったスキャンデータを直接的に又は間接的に前記中継サーバにメール送信可能にするスキャナ装置において、
    前記中継サーバに前記ネットワークを介して前記スキャンデータを送信可能か否かを検出する接続検出手段と、
    外部記憶装置に情報を書き込み可能か否かを検出する書込検出手段と、
    前記接続検出手段が、前記中継サーバに前記ネットワークを介して前記スキャンデータを送信不可であることを検出し、且つ、前記書込検出手段が、前記外部記憶装置に情報を書き込み可能であることを検出したときに、前記スキャンデータを、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータとともに前記外部記憶装置に記憶させる記憶手段と、
    を有することを特徴とするスキャナ装置。
  2. 請求項1に記載するスキャナ装置において、
    前記宛先アドレスデータを記憶するアドレス記憶手段と、
    前記アドレス記憶手段に記憶される前記宛先アドレスデータの中から、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータを選択する選択手段と、
    を有することを特徴とするスキャナ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するスキャナ装置において、
    前記スキャンデータとともに、前記スキャンデータを電子メールに添付して添付メールを作成することを指示するメール作成指示情報を前記外部記憶装置に記憶させるメール作成指示記憶手段を有することを特徴とするスキャナ装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載するスキャナ装置において、
    前記接続検出手段が前記中継サーバに前記スキャンデータを送信可能であることを検出しているときに、前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータを前記ネットワークを介して前記中継サーバに送信可能にする送信手段を有することを特徴とするスキャナ装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載するスキャナ装置において、
    前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記ネットワークを介して前記中継サーバに送信することを指示する送信指示情報を前記外部記憶装置に記憶させる送信指示記憶手段と、
    前記書込検出手段が、前記外部記憶装置に情報を書き込み可能であることを検出し、且つ、前記接続検出手段が、前記中継サーバに前記ネットワークを介して前記スキャンデータを送信不能であることを検出した後、前記接続検出手段が前記ネットワークを介して前記中継サーバに前記スキャンデータを送信可能であることを検出し、更に、前記送信指示情報が前記外部記憶装置に記憶されている場合に、前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記外部記憶装置から取得して前記中継サーバに送信可能にする送信実行手段と
    を有することを特徴とするスキャナ装置。
  6. スキャナ装置に接続され、前記スキャナ装置が読み取ったスキャンデータをネットワークを介して中継サーバへ送信可能にする端末装置において、
    前記スキャンデータと、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータとを記憶する外部記憶装置が接続され、前記外部記憶装置から前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータを取得するデータ取得手段と、
    前記データ記憶手段が前記外部記憶装置から取得した前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記ネットワークを介して前記中継サーバへ送信可能にするデータ処理手段と、
    を有することを特徴とする端末装置。
  7. コンピュータを、
    スキャナ装置が読み取ったスキャンデータと、前記スキャンデータを添付した添付メールの宛先を示す宛先アドレスデータと、前記添付メールを作成するメールアプリケーションを起動する起動情報とを記憶する外部記憶装置から前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータと前記起動情報を取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段が前記外部記憶装置から取得した起動情報に基づいて、前記メールアプリケーションを実行し、前記外部記憶装置から取得した前記スキャンデータと前記宛先アドレスデータとを前記ネットワークを介して前記中継サーバへ送信可能にするデータ処理手段として機能させること、
    を特徴とするスキャンデータ処理プログラム。
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