JP2007309630A - 振動減圧乾燥方法 - Google Patents

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英明 清川
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Abstract

【課題】乾燥処理効率の向上が容易となり、更には、粉体の低含水率(低含液率)化も、高減圧度にしなくても可能となる振動減圧乾燥方法を提供すること。
【解決手段】減圧手段28及び温調ジャケット等の加熱手段18を備えた処理室14の内部に投入された含水粉体である被処理物を、振動により流動化させながら設定減圧度で温調乾燥させる方法。処理室14を加熱手段18で温調するとともに、内部に略処理室の設定温度と略同温度の温調ガスを送入しながら、処理室14の内部を設定減圧度に維持して被処理物を乾燥させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規な構成の振動減圧乾燥方法及び振動減圧乾燥装置に関する。さらに詳しくは、減圧手段及び振動発生手段を備えた処理室の内部に投入された含液粉体である被処理物を、振動により流動化させながら設定減圧度で乾燥させる振動減圧乾燥方法及び振動減圧乾燥装置に関する。
また、本発明は、振動減圧乾燥ばかりでなく、技術的特徴の要部が共通する、静置式ないし攪拌式の減圧乾燥方法又は減圧粉体処理装置にも及ぶ。
ここでは、被処理物として含水粉体を例に採り説明するが、アルコールその他有機溶剤を含む含液粉体の場合も、同様である。また、高減圧度(減圧度が高い)とは、絶対圧が低い高真空度(通常、13.3kPa(100Torr)未満)を意味し、低減圧度(減圧度が低い)とは、絶対圧がそれより高い大気圧側にある低真空度(通常、13.3kPa(100Torr)以上)を意味する。
上記タイプの振動減圧乾燥装置の原型である振動乾燥装置として、特許文献1に下記構成の粉体処理装置(振動乾燥装置)が記載されている(特許請求の範囲等参照)。
「略水平に設置され粉体の入口及び出口並びに粉体から発生する気体を排出する排出口を有し且つ粉体を加熱又は冷却するための熱媒体を流すジャケットを備えた筒形の本体と、この本体を弾性支持機構と、前記本体を振動させて粉体を浮遊させる振動発生装置とを具備して成る粉体の処理装置。」
そして、本願出願人らは、上記振動乾燥装置において、処理室(本体)の内部を高減圧度(13.3kPa未満)として、被処理物(含水粉体、被乾燥物)の乾燥処理の効率向上を図っている。
そして、昨今、更なる被処理物の乾燥処理の効率向上ないし低含水率化(例えば、実質含水率0%)が要望されるようになってきている。
なお、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、処理槽内の粉体を振動流動化させつつ、振動流動層内へ気体を吹込み、機械的振動とガス(気体)の吹き込みとの相乗作用によって該容器内の粉体を攪拌混合する構成の振動乾燥装置(粉体処理装置)が特許文献2に記載されている(特許請求の範囲等参照)。
また、水洗後の機械部品の振動減圧乾燥装置として、乾燥槽(処理室)内に温風を供給する温風供給手段、乾燥槽内に配置された加熱手段及び乾燥槽内を真空吸引する真空吸引手段(減圧手段)を備えた機械部品用振動減圧乾燥装置が特許文献3に記載されている(特許請求の範囲等参照)。しかし、乾燥動作、真空吸引、大気開放を繰り返して乾燥を行う方法であって、加熱乾燥と真空吸引とを同時に行うことを予定していない(段落0017参照)。
特公昭55−37944号公報 特公平6−34916号公報 特開平7−294129号公報
しかし、本発明者らが検討した結果、粉体の被処理品から低含水率の製品を得るには、減圧度(真空度)を高減圧度(高真空度)としなければならず、かつ、処理室(乾燥室)の高気密化が要求されるとともに、減圧手段である真空ポンプ(減圧ポンプ)等も高能力のものが要求されて運転効率も良好とはいえない(運転費が嵩む。)ことが分かった。
本発明者らは、上記にかんがみて、乾燥処理効率の向上が容易となり、更には、粉体の低含水率(低含液率)化も、高減圧度にしなくても可能となる振動減圧乾燥方法及び装置を提供することを目的(課題)とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意開発に努力をした結果、下記構成の振動減圧乾燥方法とすれば、後述の実施例(図3)で示す如く、乾燥処理効率が格段に向上するとともに、低減圧度でも低含水率(低含液率)の製品を得ることを知見して、本発明に想到した。
減圧手段及び振動発生手段を備えた処理室の内部に投入された含液粉体である被処理物を、振動により流動化させながら設定減圧度で乾燥させるに際して、
前記処理室の内部にガス(気体)を送入しながら、前記処理室の内部を設定減圧度に維持して前記被処理物を乾燥させることを特徴とする。
乾燥処理効率が格段に向上する理由は、下記の如くであると推定される。
振動減圧乾燥を高減圧度にすればするほど沸点が下がり、且つ、被処理物の含液(含水)の蒸発も促進される。このため、沸点の低化と蒸発潜熱(熱吸収)により被処理物の温度も低化するとともに振動で流動分散化した粉体相互間の伝熱性の良好な空気相(ガス相)が希薄となるとともに温度も低化する。この結果、熱エネルギーの移動量(熱移動量:伝熱量)が相対的に小さくなる。
そして、この状態で、積極的に少量の空気(ガス)を処理室に入れれば、粒子間の空気相の温度降下が抑制される結果、熱移動量が増大して、低減圧度でも(高真空度でなくても)、乾燥処理効率が向上する。
また、空気(ガス)が設定温度以下でも、粒子間の空気相が移動(流動)することにより粒子間の蒸気(水蒸気)が空気相の移動に同伴し運び去られ相対湿度が低減する。結果として、粒子からの水分蒸発が促進されて乾燥処理効率が向上する。
上記振動減圧乾燥方法において、処理室がさらに温調手段を備え、前記被処理物を設定温度に温調するともに、送入ガスを加熱ガスとすることにより、乾燥処理効率の更なる向上が期待できる。
上記振動減圧乾燥方法において、前記加熱ガスの温度は、前記設定温度と略等しいものとすることが望ましい。液分を含んでいる間は、その被処理物(粉体)温度も含液の蒸気圧温度(設定温度)以上に上がらない。その状態で蒸気圧(飽和蒸気圧)温度以上の加熱ガスに被処理物を曝すと、該被処理物が熱影響(熱変性)を受けるおそれがある。
また、上記各構成の振動減圧乾燥方法において、記処理室の内部の設定減圧度は、前記設定温度における被処理物含液の蒸気圧未満の範囲から適宜設定する。設定減圧度が当該範囲より高いと、減圧乾燥が困難となる。
例えば、被処理物が含水粉体で設定温度を30〜100℃としたとき、設定減圧度を13.3〜50kPa(100〜375Torr)とし、ガス送入前(空運転時)の減圧度を5〜40kPa(37.5〜300Torr)とする。設定減圧度を低減圧度(100Torr以上)とすることにより、装置を高減圧度対応とする必要がなくなる。
そして、上記振動減圧乾燥方法に使用する振動減圧乾燥装置の構成は、下記の如くにすることが望ましい。
粉状体の被処理物を投入可能な処理室、該処理室を強制振動させる振動発生手段、前記処理室の内部を設定温度に温調する温調手段、及び、前記処理室の内部を設定減圧度に減圧する減圧手段を備えた振動減圧乾燥装置において、
さらに、前記処理室の内部へガスを送入するガス送入手段を備えていることを特徴とする。
当該ガス送入手段により、冷風を送入可能とすることにより製品冷却に使用できるとともに、ガス送入量を増大させて、製品排出を促進させることができる。
上記構成において、前記処理室の排気口又は前記減圧手段の減圧配管に製品捕集装置を備えた構成とすることもできる。
製品排出に際して、処理室を振動させるとともにガス送入量を増大させれば、製品を排気口から排出させることができる。従来の如く、処理室底部に配した製品排出バルブからの製品排出が実質的に不要となる。このため、製品排出バルブの操作が実質的に不要となる。また、被処理物を変更した場合に、洗浄後の製品排出バルブに残り易い変更前の被処理物(製品)が、不純物として新たな被処理物(製品)に混入するおそれもない。
本発明の振動減圧乾燥方法の原理は、熱移動を伴う減圧下での他の処理(例えば、冷却処理)に適応したとき、伝熱量の増大により効率向上させることが期待でき、その場合の粉体の振動減圧処理方法は、下記の如くの構成になる。
減圧手段及び振動発生手段を備えた処理室の内部に投入される粉体である被処理物を、振動により流動化させながら設定減圧度で処理するに際して、
前記処理室の内部にガス(気体)を送入しながら、前記処理室の内部を設定減圧度に維持して前記被処理物を処理することを特徴とする。
さらに、本発明の振動減圧乾燥方法における技術的特徴の要部は、静置式ないし攪拌式の減圧乾燥方法乃至減圧粉体処理装置にも適用可能であり、その場合の構成は、下記のような方法及び装置となる。
1)減圧手段を備えた処理室の内部に投入された含液粉体である被処理物を、設定減圧度で乾燥させるに際して、
前記処理室の内部にガス(気体)を送入しながら、前記処理室の内部を設定減圧度に維持して前記被処理物を乾燥させることを特徴とする。
2)粉状体の被処理物を投入可能な処理室、前記処理室の内部を設定温度に温調する温調手段、及び、前記処理室の内部を設定減圧度に減圧する減圧手段を備えた減圧粉体処理装置において、さらに、前記処理室の内部へガスを送入するガス送入手段を備えていることを特徴とする。
3)上記減圧粉体処理装置において、さらに、該処理室内の被処理物を強制攪拌する内部攪拌手段又はドラム回転攪拌手段を備えていることを特徴とする。
次に、本発明を、一実施形態に基づいて、詳細に説明する。以下の説明で、含水率(水分)は、湿量基準含水率(kg/kg(wet stock)×100%)を意味する。
本実施形態の振動減圧乾燥装置の全体構成の概略を、図1に示す。
本振動減圧乾燥装置12は、含液粉体である被処理物を投入可能な処理室(乾燥室)14と、該処理室14に強制振動させる振動発生手段16と、処理室14の内部を加熱(温調)する加熱手段(温調手段)18とを備えている。
ここで粉状とは、材質・形態により異なるが、0.5μm〜3mm(望ましくは1〜1000μm)の粉体、粒体(顆粒体)を含む。材質により異なるが、粒径が小さすぎても、大きすぎても、妥当な振動流動化が困難で、本発明に期待される作用・効果を得難い。
また、被処理物の材質は、金属、セラミックス、プラスチック、塗料、繊維、薬剤等、無機物又は有機物に限定されない。
また、含液粉体は、含水粉体に限られず、アルコールその他有機溶剤を含液とする粉体も含まれる。
そして、上記処理室(乾燥室:処理槽)14は、横置き円筒体で形成された横型で、天井側の一端に被処理物投入口20と底部側の他端に製品排出口(製品排出バルブ22a)22を備えるとともに、天井側の略中央位置に排気口24を備えている。上記横置き円筒体は、圧縮コイルばね26で支持(通常四箇所)されて、前記横置き円筒体に取り付けられた振動モータ(振動発生手段)16により強制振動されるようになっている。
なお、処理室14は竪型であってもよく、振動モータ16の代わりに電磁発振機でもよい。
また、加熱手段(温調手段)18は、横置き円筒体の外周部位に形成された温調ジャケット46と、温調ジャケット46にスチーム温調した温水を循環させるための循環ポンプ48を備えた温水循環配管50とで形成されている(図2参照)。電熱ヒータを円筒体に巻き付けたり、内部にスチーム蛇管を配したりして温調手段(加熱手段)としてもよい。
そして、本実施形態では、処理室14の内部を減圧とする減圧手段28と、処理室14の内部へ温調(加熱)したガス(気体)を送入するガス送入手段30を備えている。
減圧手段28は、排気口24と減圧ポンプ(真空ポンプ)32とが吸引ダクト(吸引パイプ)34で接続されて形成されている。吸引ダクト34の途中に製品捕集装置(サイクロン)36が配されている。製品捕集装置36は、図例では、サイクロンであるが、バッグフィルタ捕集であってもよい。なお、図例中38は、排気蒸気を回収するための凝縮器(コンデンサー)である。また、製品捕集装置36の後に、精密ろ過器、バッグフィルタ等の徐塵装置を配してもよい。さらに、処理室14の内部へ加熱ガスを送入するガス送入手段30は、ブロアー40と、該ブロアー40と処理室14との間に配されガス加熱手段42を備えたガス送入配管44とで形成されている。ガス加熱手段42は、図例の電熱ヒータに限定されず、蒸気(スチーム)加熱やバーナ加熱であってもよい。
上記基本構成を備えた振動減圧乾燥装置12を使用しての乾燥方法の概略を説明する。
処理室14の内部に投入された含水粉体である被処理物を振動により流動化させながら設定減圧度で乾燥させる。このときの振動の条件は、被処理物を流動化できる範囲であれば特に限定されず、被処理物の種類および投入量により異なる。例えば、被処理物が樹脂粉体の場合、振動数:1000〜2000min-1、全振幅:2〜8mmとする。
設定温度(温調温度)も被処理物の種類及び製品要求含水率(含液率)により異なる。有機物や熱変性を嫌う薬品の場合、例えば、30〜100℃(望ましくは40〜80℃)とする。
そして、処理室14を温調手段18(温調ジャケット46)で加熱(温調)するとともに、内部にガスを送入しながら、処理室14の内部を設定減圧度に維持して被処理物を乾燥させる。
ここで送入ガスの温度は、通常、設定温度と略等しいものとする。例えば、設定温度が80℃の場合、±5℃(望ましくは±2℃)以内とする。
なお、送入ガスのガス種は、通常、空気(エア)とするが、被処理物及び被処理物の含液の種類によっては、空気の全部又は一部を、窒素や炭酸ガス等の不活性ガスに、更には、有機溶剤ガスに置換したものとしてもよい。
また、送入ガスは、通常、加熱(温調)した乾燥ガス(乾燥気体)とする。場合によっては、温調しない常温のガス(気体)としたり、湿りガスとしたりすることができる。湿りガスとすることにより被処理物の表面のみが乾燥しないように湿度調節しながら乾燥できる。
また、処理室14の内部の設定減圧度は、設定温度における被処理物含液の蒸気圧未満の範囲内で適宜設定する。例えば、設定温度を30〜100℃としたとき、設定減圧度を13.3〜50kPa(望ましくは20〜40kPa )とし、ガス送入前(空運転時)の減
圧度を5〜40kPa(望ましくは15〜30kPa)とする。
設定減圧度が高真空度過ぎると本発明の目的(低減圧度(低真空度)での運転)に反し、減圧度が低く過ぎると乾燥効率の向上及び製品の低含水率化が困難となる。
上記条件で、運転時間は、例えば60〜250minとする。
そして、乾燥処理が終了したら、適宜、ガス送入手段30を稼動させて処理室14の内部に冷風を送入して被処理物を冷却させる。当然、ガス送入手段30の電熱ヒータ42をオフとする。このとき、適宜、温水ジャケット(加熱手段)に冷水を通過させたり、振動モータ16で製品を流動化させたりすれば、冷却効率が良好となる。
さらに、被処理品が酸化を嫌う薬剤の如く減圧下で冷却することが望ましいときは、適宜エアを送入しながら、振動減圧冷却をすれば、熱移動量の増加によるさらなる冷却処理効率の向上が期待できる。
そして、製品の排出は、本実施形態では、振動モータを運転して製品を流動化させるとともに、ガス送入配管からの送入ガス量を増大させて、排気口24から製品を吸引ダクト34へ排出し、該吸引ダクト34を介して製品捕集装置36で製品の回収(捕集)を行う。なお、従来と同様、製品排出バルブ22aから、振動モータ16を運転して製品を流動化させながら排出して製品回収を行ってもよい。このとき、ガス送入手段30のガス送入量を増大させれば、製品排出バルブ22aの口径が小さなもの(30〜60φ)で済む。
次に、本発明の技術的特徴を適用した各種乾燥装置における流れ図を図4〜6に示す。ここでは、処理室内の被処理物(粉体)を強制攪拌する内部攪拌手段を備えたもの、又は、ドラム回転攪拌手段(コニカル型)を例にとるが、箱形乾燥装置(静置乾燥)にも本発明は勿論適用できる。
図4は縦型攪拌減圧(真空)乾燥装置、図5は横型攪拌減圧(真空)乾燥装置、図6はコニカル型減圧(真空)乾燥装置である。これらの各乾燥装置に、粉体である被処理物の攪拌に際して、粉体の流動化は振動流動に比して弱い。
なお、これらの攪拌手段(攪拌機、ドラム)の回転数は、通常、5〜20rpmとし、減圧度は前述の振動流動乾燥と同様とする。
しかし、振動流動と同様に、攪拌に際して粉体粒子間に大小の微小空隙が発生し、前述と同様の理由により、粒子間相を送入熱風(冷風)が移動して乾燥(冷却)処理効率が増大する。
また、熱風又は冷風の処理室内への送入は、攪拌機に対する粉状処理物の付着防止効果も期待できる。
なお、攪拌機を内部に装着する乾燥装置の場合、攪拌翼と被処理物の磨耗、更には、攪拌軸のシール材(真空処理のため必要)との磨耗により異物(不純物)が、処理物(製品)に混入するおそれがある。
以下、本発明の効果を確認するために比較例とともに行った実施例について説明をする。
図2に使用した加熱乾燥装置の流れ図を示す(各機器の仕様も記載してある。)。図1に対応する部分については同一図符号を付して、それらの説明を省略する。図1と大きく異なる点は、製品捕集装置を、排気口に設けたバッグフィルタ(製品捕集フィルタ)36Aとした点である。
ここで、処理室14の大きさは20cmφ×40cmL(容量:12.56dm3)である。また、被処理物(含水粉体)は、初期含水率約20%のポリアミド樹脂(平均粒径)のものを被処理物として、当該処理室に5kg投入した。
そして、各実施例・比較例は、いずれも温水ジャケット温度及び送入エア温度を平均80℃、振動数:1500min-1、全振幅:3mmとして、下記条件で減圧乾燥処理を行っ
た。なお、送入エア(ガス)は、通常の大気とした。
比較例1:減圧度200Torr(26.6kPa)、
実施例1:減圧度250Torr(33.25kPa)(空運転時測定150Torr(19.95kPa))
加熱エア送入量:30L/min
比較例2:減圧度100Torr(13.3kPa)、
実施例2:減圧度200Torr(26.6kPa)(空運転時測定100Torr(13.3kPa))
加熱エア送入量:30L/min
比較例3:減圧度9Torr(1.17kPa)
ちなみに、60℃、80℃及び100℃の各水蒸気圧は、それぞれ、約150Torr(20kPa)、約355Torr(47kPa)及び約760Torr(101kPa)である。逆に、250Torr、200Torr、100Torr及び9Torrの各水蒸気圧に対応する温度は、約71℃、約67℃、約52℃及び約10℃である。
図3に各比較例・実施例の加熱乾燥処理結果を示す。加熱エアを送入することにより、高減圧度でなくても、含水率0%の製品が、高減圧度(9Torr)で加熱乾燥した比較例3と同様の時間で得られた。また減圧度を200Torrや100Torrの比較例1・2では、実施例の倍近く加熱乾燥処理(運転350min後)しても含水率0%の製品は得られなかっ
た。すなわち、運転350min後における含水率は、比較例1:約2.5%、比較例2:約0.9%であった。
なお、実施例2で、実施例1より高減圧度にかかわらず、含水率が0%とならず(最終含水率:0.01%)で、かつ、該低含水率の製品を得るのに処理時間が長かった(210min運転後)のは、途中で製品捕集バッグに目詰まりが発生したためである。
本発明の一実施形態における振動減圧乾燥装置の流れ図である。 本発明の乾燥処理試験に使用した振動減圧乾燥装置の流れ図である。 振動減圧乾燥処理試験の結果を示すグラフ図である。 縦型攪拌減圧乾燥装置に適用した本発明の流れ図である。 横型攪拌減圧乾燥装置に適用した本発明の流れ図である。 コニカル型型攪拌減圧乾燥装置に適用した本発明の流れ図である。
符号の説明
12 振動減圧乾燥装置
14 処理室(乾燥室)
16 振動発生手段(振動モータ)
18 処理室の加熱手段
24 排気口
28 減圧手段
30 ガス(気体)送入手段
32 減圧ポンプ(真空ポンプ)
36、36A 製品捕集装置
40 ブロアー
42 送入ガスの加熱手段(電熱ヒータ)
44 ガス送入配管
46 温調ジャケット

Claims (12)

  1. 減圧手段及び振動発生手段を備えた処理室の内部に投入された含液粉体である被処理物を、振動により流動化させながら設定減圧度で乾燥させるに際して、
    前記処理室の内部にガス(気体)を送入しながら、前記処理室の内部を設定減圧度に維持して前記被処理物を乾燥させることを特徴とする振動減圧乾燥方法。
  2. 前記処理室がさらに温調手段を備え、前記被処理物を設定温度に温調するともに、前記送入ガスを加熱ガスとすることを特徴とする請求項1記載の振動減圧乾燥方法。
  3. 前記送入ガスの温度を、前記設定温度と略等しくすることを特徴とする請求項2記載の振動減圧乾燥方法。
  4. 前記処理室の内部の設定減圧度を、前記設定温度における前記被処理物の含液の蒸気圧未満とすることを特徴とする請求項2又は3記載の振動減圧乾燥方法。
  5. 前記被処理物が含水粉体で、前記設定温度を30〜100℃としたとき、前記設定減圧度を13.3〜50kPa(100〜375Torr)とし、ガス送入前(空運転時)の減圧度を5〜40kPa(37.5〜300Torr)とすることを特徴とする請求項4記載の振動減圧乾燥方法。
  6. 粉状体の被処理物を投入可能な処理室、該処理室を強制振動させる振動発生手段、前記処理室の内部を設定温度に温調する温調手段、及び、前記処理室の内部を設定減圧度に減圧する減圧手段を備えた振動減圧乾燥装置において、
    さらに、前記処理室の内部へガスを送入するガス送入手段を備えていることを特徴とする振動減圧乾燥装置。
  7. さらに、前記処理室の排気口又は前記減圧手段の減圧配管に製品捕集装置を備えていることを特徴とする請求項6記載の振動減圧乾燥装置。
  8. 前記処理室が横型であるとともに、前記ガス送入手段が、前記処理室内の略全長に亘る多孔パイプ状のガス送入ノズルを備えていることを特徴とする請求項6又は7記載の振動減圧乾燥装置。
  9. 減圧手段及び振動発生手段を備えた処理室の内部に投入された粉体である被処理物を、振動により流動化させながら設定減圧度で処理するに際して、
    前記処理室の内部にガス(気体)を送入しながら、前記処理室の内部を設定減圧度に維持して前記被処理物を処理することを特徴とする粉体の振動減圧処理方法。
  10. 減圧手段を備えた処理室の内部に投入された含液粉体である被処理物を、設定減圧度で乾燥させるに際して、
    前記処理室の内部にガス(気体)を送入しながら、前記処理室の内部を設定減圧度に維持して前記被処理物を乾燥させることを特徴とする減圧乾燥方法。
  11. 粉状体の被処理物を投入可能な処理室、前記処理室の内部を設定温度に温調する温調手段、及び、前記処理室の内部を設定減圧度に減圧する減圧手段を備えた減圧処理装置において、
    さらに、前記処理室の内部へガスを送入するガス送入手段を備えていることを特徴とする減圧粉体処理装置。
  12. さらに、該処理室内の被処理物を強制攪拌する内部攪拌手段又はドラム回転攪拌手段を備えていることを特徴とする請求項11記載の減圧粉体処理装置。
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