JP2007309413A - 車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体側への取り付け用のボルト用孔をフランジの中心線に対して左右非対称に配設した外方部材の製造コストを低減することである。
【解決手段】ボルト用孔7が中心線Aに対して左右非対称に配設された円周方向部位におけるフランジ8の外径側への膨出部8aの形状を、中心線Aに対して左右対称に形成することにより、左右の車輪用軸受装置の外方部材1を同じ成形金型を用いて成形可能とし、車体側への取り付け用のボルト用孔7をフランジ8の中心線Aに対して左右非対称に配設した外方部材1の製造コストを低減できるようにした。
【選択図】図2
【解決手段】ボルト用孔7が中心線Aに対して左右非対称に配設された円周方向部位におけるフランジ8の外径側への膨出部8aの形状を、中心線Aに対して左右対称に形成することにより、左右の車輪用軸受装置の外方部材1を同じ成形金型を用いて成形可能とし、車体側への取り付け用のボルト用孔7をフランジ8の中心線Aに対して左右非対称に配設した外方部材1の製造コストを低減できるようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、車輪用軸受装置に関する。
自動車の車輪を支持する車輪用軸受装置には、内径側に複列の軌道面を有し、外径側に車体側への取り付け用のボルトを挿入する複数のボルト用孔が設けられたフランジを有する外方部材と、外方部材の各軌道面と対向する複列の軌道面を外径側に有し、車輪側に取り付けられる内方部材と、これらの外方部材と内方部材の軌道面間に複列に配列された転動体とからなるものがある。
また近年では、自動車の走行安定性を向上させるために、ABS(Antilock Brake System)等が組み込まれることが多く、その制御のために左右の車輪の回転を検出する回転センサが車輪用軸受装置に装着されている。この車輪の回転を検出する回転センサは、円周方向で複数の磁極に着磁された磁気エンコーダと、磁気エンコーダの回転に伴う磁束の変化を検出する磁気センサとからなり、磁気エンコーダが、外方部材と内方部材のうちの車輪側に取り付けられる回転部材側に装着され、磁気センサが車体側に取り付けられる固定部材側に装着される(例えば、特許文献1参照)。
上述した回転センサ付きの車輪用軸受装置は、装置本体は左右の車輪に対して同じものとなるが、磁気センサの出力ケーブルの取り出し方向等が、左右の車輪で逆向きとなるので、車体に組み付けるときに左右の逆組み付けを防止する必要がある。このような回転センサ付きの車輪用軸受装置のように、左右の逆組み付けを防止する必要があるものでは、左右の車輪用軸受装置を識別できるように、車体側に取り付けられる外方部材のフランジに設けられる車体側への取り付け用のボルトを挿入するタップ孔、ボルト孔、圧入孔等の複数のボルト用孔を、フランジの中心線に対して左右非対称に配設したものがある。このようにボルト用孔を左右非対称に配設した外方部材は、ボルト用孔を配設するために、その配設部位でフランジを外径側へ膨出させる膨出形状も、フランジの中心線に対して左右非対称とされている。
上述したように、左右の車輪用軸受装置を識別できるように、車体側に取り付けられる外方部材のフランジに設けられる車体側への取り付け用のボルト用孔を、フランジの中心線に対して左右非対称に配設し、このためのフランジの外径側への膨出形状も左右非対称とした従来の車輪用軸受装置は、鍛造等による外方部材の成形を、左車輪用のものと右車輪用のものとで、別の成形金型を用いて行う必要がある。このため、製造コストが高くなる問題がある。
そこで、本発明の課題は、車体側への取り付け用のボルト用孔をフランジの中心線に対して左右非対称に配設した外方部材の製造コストを低減することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、内径側に複列の軌道面を有し、外径側に車体側への取り付け用のボルトを挿入する複数のボルト用孔が設けられたフランジを有する外方部材と、前記外方部材の各軌道面と対向する複列の軌道面を外径側に有し、車輪側に取り付けられる内方部材と、これらの外方部材と内方部材の軌道面間に複列に配列された転動体とからなり、前記外方部材のフランジに設けられる複数のボルト用孔を、フランジの中心線に対して左右非対称に配設し、これらのボルト用孔が配設されるフランジの円周方向部位を外径側へ膨出させた車輪用軸受装置において、前記ボルト用孔が配設される円周方向部位におけるフランジの外径側への膨出形状を、前記フランジの中心線に対して左右対称とした構成を採用した。
すなわち、ボルト用孔が配設される円周方向部位におけるフランジの外径側への膨出形状を、フランジの中心線に対して左右対称とすることにより、左右の車輪用軸受装置の外方部材を同じ成形金型を用いて成形可能とし、車体側への取り付け用のボルト用孔をフランジの中心線に対して左右非対称に配設した外方部材の製造コストを低減できるようにした。なお、タップ孔、ボルト孔、圧入孔等のボルト用孔は、外方部材の成形後に、切削加工等によってフランジの中心線に対して左右非対称に開けられる。
本発明の車輪用軸受装置は、ボルト用孔が配設される円周方向部位におけるフランジの外径側への膨出形状を、フランジの中心線に対して左右対称とすることにより、左右の車輪用軸受装置の外方部材を同じ成形金型を用いて成形可能としたので、車体側への取り付け用のボルト用孔をフランジの中心線に対して左右非対称に配設した外方部材の製造コストを低減することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。この車輪用軸受装置は従動側の後輪を支持するものであり、図1に示すように、複列の軌道面2a、2bを内径側に有する外方部材1と、外方部材1の各軌道面2a、2bと対向する複列の軌道面4a、4bを外径側に有する内方部材3と、これらの外方部材1と内方部材3の間の軸受空間に複列に配列された転動体としてのボール5とからなり、外方部材1の外径側には、車体側への取り付け用のボルト6を螺合するタップ孔とされた複数のボルト用孔7を有するフランジ8が設けられ、内方部材3の外径側には、ハブボルト9で車輪が取り付けられるフランジ10が設けられている。内方部材3のインボード側の軌道面4bは、内方部材3にかしめ付けで固定された別体の内輪3aの外径面に設けられている。
前記外方部材1と内方部材3の間の軸受空間のアウトボード側はシール部材11で密封され、インボード側は外方部材1に取り付けられたカバー12で密封されている。また、内方部材3の内輪3aのインボード側端部には、円周方向で複数の磁極に着磁された磁気エンコーダ13が装着され、外方部材1に取り付けられたカバー12には、磁気エンコーダ13からの磁束の変化を検出する磁気センサ14が装着されている。磁気センサ14は、カバー12のセンサ孔12aに内向きに挿入され、カバー12の外側にボルト15で固定されたセンサ支持板16に支持されている。
図2(a)、(b)は、それぞれ左車輪用と右車輪用の上記車輪用軸受装置のインボード側からの側面図であり、前記カバー12に装着された磁気センサ14は、左車輪用のものと右車輪用のものとで、左右反対側の位相位置に固定され、その出力ケーブル14aは車両の前方へ向けて、互いに逆向きに取り出されている。なお、図1の縦断面図では、左車輪用と右車輪用のものとを兼用で、構成を分かりやすく示すために、ボルト6、ハブボルト9および磁気センサ14の取り付け位置の相対的な位相を、図2(a)、(b)の各側面図とずらして表示した。
また、前記外方部材1のフランジ8には、円周方向の4箇所で外径側への膨出部8aが形成され、これらの各膨出部8aにボルト用孔7が設けられている。上側の2箇所の各膨出部8aに設けられたボルト用孔7は、フランジ8の中心線Aに対して左右非対称に配設され、左右いずれの車輪用のものも、中心線Aから車両前側のボルト用孔7が35°、車両後側のボルト用孔7が30°の位相位置に配設されている。下側の2箇所の各膨出部8aに設けられたボルト用孔7は、いずれの車輪用のものも、中心線Aに対して左右対称に、中心線Aから前後40°の位相位置に配設されている。
前記外方部材1のフランジ8の膨出部8aは、左右いずれの車輪用のものも、フランジ8の中心線Aに対して左右対称に形成され、ボルト用孔7が左右非対称に配設された上側の2箇所の各膨出部8aは、ボルト用孔7がずれた側の外縁の肉厚tを確保するために、幅広に形成されている。したがって、これらの外方部材1は、いずれの車輪用のものも、同じ成形金型を用いて鍛造等によって成形され、成形後にボルト用孔7が加工される。
図3(a)、(b)は、それぞれ前記外方部材1のフランジ8の変形例を示す。これらの変形例は、いずれも左車輪用のものであり、図3(a)の変形例は、上側の2箇所のボルト用孔7が設けられた各膨出部8aが連なるように形成されている。また、図3(b)の変形例は、上側の2箇所のボルト用孔7の間を除いて、各膨出部8aが連なるように台形状に形成され、下側の2箇所のボルト用孔7は、フランジ8の中心線Aから前後50°の位相位置に左右対称に配設されている。なお、いずれの変形例の場合も、ボルト用孔7がずれた側の外縁の肉厚tは十分に確保されるようになっている。
上述した実施形態では、回転センサが装着される左右の車輪用軸受装置を識別できるように、車体側への取り付け用のボルト用孔をフランジの中心線に対して左右非対称に配設した従動側の後輪を支持するものとしたが、本発明に係る車輪用軸受装置は、回転センサが装着されるのを識別するためのものに限定されることはなく、従動側の前輪や駆動側の前輪または後輪を支持するものにも適用することができる。また、フランジのボルト用孔は、実施形態のタップ孔のほかにボルト孔や圧入孔とするもでき、これらのボルト用孔を配設する位相位置も実施形態や変形例の組み合わせに限定されることはない。
1 外方部材
2a、2b 軌道面
3 内方部材
3a 内輪
4a、4b 軌道面
5 ボール
6 ボルト
7 ボルト用孔
8 フランジ
8a 膨出部
9 ハブボルト
10 フランジ
11 シール部材
12 カバー
12a センサ孔
13 磁気エンコーダ
14 磁気センサ
14a 出力ケーブル
15 ボルト
16 センサ支持板
2a、2b 軌道面
3 内方部材
3a 内輪
4a、4b 軌道面
5 ボール
6 ボルト
7 ボルト用孔
8 フランジ
8a 膨出部
9 ハブボルト
10 フランジ
11 シール部材
12 カバー
12a センサ孔
13 磁気エンコーダ
14 磁気センサ
14a 出力ケーブル
15 ボルト
16 センサ支持板
Claims (1)
- 内径側に複列の軌道面を有し、外径側に車体側への取り付け用のボルトを挿入する複数のボルト用孔が設けられたフランジを有する外方部材と、前記外方部材の各軌道面と対向する複列の軌道面を外径側に有し、車輪側に取り付けられる内方部材と、これらの外方部材と内方部材の軌道面間に複列に配列された転動体とからなり、前記外方部材のフランジに設けられる複数のボルト用孔を、フランジの中心線に対して左右非対称に配設し、これらのボルト用孔が配設されるフランジの円周方向部位を外径側へ膨出させた車輪用軸受装置において、前記ボルト用孔が配設される円周方向部位におけるフランジの外径側への膨出形状を、前記フランジの中心線に対して左右対称としたことを特徴とする車輪用軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006138847A JP2007309413A (ja) | 2006-05-18 | 2006-05-18 | 車輪用軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006138847A JP2007309413A (ja) | 2006-05-18 | 2006-05-18 | 車輪用軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007309413A true JP2007309413A (ja) | 2007-11-29 |
Family
ID=38842464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006138847A Pending JP2007309413A (ja) | 2006-05-18 | 2006-05-18 | 車輪用軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007309413A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010006204A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-01-14 | Ntn Corp | 車輪用軸受装置 |
JP2012224157A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Jtekt Corp | 車両用軸受装置 |
US8465210B2 (en) * | 2007-09-25 | 2013-06-18 | Jtekt Corporation | Rolling bearing unit for wheel |
KR101443511B1 (ko) | 2013-03-26 | 2014-09-19 | 셰플러코리아(유) | 원호형 비대칭 제거부가 형성된 플랜지 일체형 베어링 |
-
2006
- 2006-05-18 JP JP2006138847A patent/JP2007309413A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8465210B2 (en) * | 2007-09-25 | 2013-06-18 | Jtekt Corporation | Rolling bearing unit for wheel |
JP2010006204A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-01-14 | Ntn Corp | 車輪用軸受装置 |
JP2012224157A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Jtekt Corp | 車両用軸受装置 |
KR101443511B1 (ko) | 2013-03-26 | 2014-09-19 | 셰플러코리아(유) | 원호형 비대칭 제거부가 형성된 플랜지 일체형 베어링 |
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