JP2007308946A - 座金、木質建築物における接合構造及び木質建築物 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質建築物における接合作業を容易に行うことのできる座金を提供する。
【解決手段】座金本体11aに設けられたボルト貫通孔11bの軸方向に伸縮する板バネ12e、12b・・・を座金本体11aに配設し、座金本体11aからの板バネ12e、12b・・・の脱落を防止する枠体12dによって板バネ12e、12b・・・と座金本体11aとを一体化する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、基礎上に設置される木質材からなる建物ユニットや木質材からなる上階と下階の建物ユニットなどの木質建築物における躯体等の接合に用いられる座金、座金を用いた木質建築物における接合構造及び木質建築物に関するものである。
従来、木質建築物における躯体等の接合に用いられる座金34として、図8に示すように、基礎20に建物ユニット40を接合する際に用いるものがある。
この座金34を用いた接合構造100は、基礎20から突設したアンカーボルト32を、建物ユニット40の壁パネル31が備える土台33に設けたボルト挿通孔33aと、座金34のボルト貫通孔34aに通し、この土台33側のボルト32が突出している部分(ボルト挿通孔33aの周囲)に座金34を添設させた状態で、ボルト32に皿ばねナット35を螺着したものである。
特許第3739245号公報
しかしながら、上記した従来の木質建築物における接合構造100では、接合の緩みを防止するための皿ばねナット35の代わりにバネ部材等を別部品として添設しようとすると、部品点数が増えて接合作業が煩雑になるという問題がある。
また、従来の木質建築物における接合構造100では、ボルト32にナット35を螺着させただけなので、地震などの振動による外力が接合部分に加わると、ナット35の螺着が緩み、接合が緩んでしまう恐れがある。
さらに、土台33が木痩せすると、皿ばねナット35の皿ばねによる反発力が弱まるので、経年的に接合が緩んでしまう恐れがある。
そこで本発明は、木質建築物における接合作業を容易に行うことのできる座金を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明は、座金本体に設けられたボルト貫通孔の軸方向に伸縮するバネ部材が前記座金本体に配設され、前記座金本体からの前記バネ部材の脱落を防止する脱落防止手段によって前記バネ部材と前記座金本体とが一体化された座金を特徴とする。
ここで、前記座金本体のボルト貫通孔はその一方の開口端から他方の開口端に向かうにつれて前記ボルト貫通孔の径の大きさを狭めるように形成され、前記ボルト貫通孔に内接するようにリング部材が装着され、前記リング部材は円周方向に分離して離間する端部が形成され、前記リング部材は前記ボルト貫通孔の軸方向に前記バネ部材によって押圧されるような座金であってもよい。
また、本発明は前記座金を用いた木質建築物における接合構造であって、第1構造体から突設したボルトを木質材からなる第2構造体に設けたボルト挿通孔と前記座金本体のボルト貫通孔と前記バネ部材のボルト貫通孔とに挿通し、前記第2構造体側の前記ボルトが突出した部分に前記座金を添設した状態でナットを螺着することを特徴とする。
ここで、前記木質建築物における接合構造に用いられる前記ボルトは前記ナットが螺着される前記ボルトのネジ山の軸方向の幅が他のネジ山よりも幅広く形成されていると共に前記ボルトのネジ山の頂部に溝が形成されていてもよい。
また、本発明は前記座金を用いた木質建築物であって、第1構造体から突設したボルトを木質建築物の躯体である木質材からなる第2構造体に設けたボルト挿通孔と前記座金本体のボルト貫通孔と前記バネ部材のボルト貫通孔とに挿通し、前記第2構造体側の前記ボルトが突出した部分に前記座金を添設した状態でナットを螺着したことを特徴とする。
本発明によれば、座金本体に設けられたボルト貫通孔の軸方向に伸縮するバネ部材を座金本体に配設して、座金本体からのバネ部材の脱落を防止する脱落防止手段によってバネ部材と座金本体とを一体化することにより、接合に用いる部品点数を少なくすることができる。
これにより、構造体の接合作業を容易かつ短時間で行うことができる。
また、座金本体のボルト貫通孔をその一方の開口端から他方の開口端に向かうにつれてボルト貫通孔の径の大きさを狭めるように形成し、円周方向に分離して離間する端部が形成されたリング部材を座金本体のボルト貫通孔に内接するように装着させる。そして、ボルト貫通孔に内接するリング部材をバネ部材によってボルト貫通孔の軸方向に押圧することにより、リング部材はボルト貫通孔の傾斜する内周面に摺接しながら円周方向に縮むと共に、ボルト貫通孔に挿通されるボルトを締め付けて地震などの振動や外力によるボルトの振動や軸回りの回転を防止するので、ボルトに螺着されるナットの緩みを防止することができる。
これにより、木質建築物における構造体の接合を強固にすることができる。
さらに、本発明によれば、第1構造体から突設したボルトを木質材からなる第2構造体に設けたボルト挿通孔と座金本体のボルト貫通孔とバネ部材のボルト貫通孔とに挿通し、第2構造体側のボルトが突出した部分に座金を添設した状態でナットを螺着することにより、木質材からなる第2構造体が木痩せしても、ナットと座金本体との間に介在するバネ部材がその木痩せに追従するように復元してナットと座金本体との間に延在するので、木痩せによる接合の緩みを防止することができる。
また、本発明によれば、ナットが螺着されるボルトのネジ山の軸方向の幅を他のネジ山よりも幅広く形成すると共にボルトのネジ山の頂部に溝を形成することにより、ボルトのネジ山とナットのネジ溝との接触摩擦が増して、ボルトとナットの螺着の緩みを防止することができる。
しかも、ネジ山の頂部に形成された溝によってネジ山の頂部が弾性変形するので、溝が形成されたネジ山が他のネジ山よりも幅広く形成されていてもボルトにナットを容易に螺合することができると共に、地震などの外力がナット若しくはボルトに作用しても、ネジ山の頂部の弾性変形により外力が吸収され、ボルトのネジ山とナットのネジ溝との接触摩擦が保持されるので、螺着の緩みを防止することができる。
以下、本発明に係る木質建築物における接合構造の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2は基礎20に木質建築物としての建物ユニット30を接合した際の接合構造10を示し、第1構造体としての基礎20から突設したボルトとしてのアンカーボルト13を、建物ユニット30の壁パネル31が備える第2構造体としての木質材の土台33(躯体)に設けたボルト挿通孔33aと、座金11が備える座金本体11aのボルト貫通孔11bとに挿通している。
そして、この土台33側のボルト13が突出している部分(ボルト挿通孔33aの周囲)に座金11を添設させた状態で、ナット14を螺着したものである。
尚、土台33のボルト挿通孔33aの大きさは、ボルト13を挿入容易とするために大径のルーズホールとする一方、座金本体11aの突起11dを土台33に食い込ませ、ボルト13による緊結度を高めることにて建物ユニット30の水平方向への変位を防止している。
ここで、木質建築物とは、建物の躯体のうち少なくとも1つの構造体、上記建物ユニット30で言えば、躯体のうち少なくとも土台33が木質材からなる建物のことをいうものである。
また、建物ユニット30は、骨組みとして柱、梁、根太などから形成されていると共に、この骨組みに天井パネルや床パネル、内外壁パネルなどが取付けられてなる。
尚、図2の建物ユニット30では、木質の床パネル36に耐力壁となる木質の壁パネル31が立設される構造となっている。
そして、この建物ユニット30を上下左右方向に複数配置して建物ユニット同士を結合することによりユニット建物が形成されるようになっている。
図1は本発明の木質建築物用金物の一態様として座金11を示すものであり、座金11は鋼板製の座金本体11aと、ボルト13の軸方向に沿って重なるように介在するバネ部材としての板バネ12e、12b、・・・と、座金本体11aのボルト貫通孔11bの内周面111bに内接するように装着されたリング部材としての締付リング12cと、板バネ12e、12b、・・・を囲うように保持して座金本体11aからの脱落を防止する脱落防止手段としての枠体12dとからなる(図1(a))。
この枠体12dは、座金本体11aの上面からボルト貫通孔11bの軸方向に沿って上方に立ち上がる断面視略矩形状の側枠部124と、その側枠部124の先端部124bに備えられた断面視台形状の引掛部124aとが備えられている。
従って、枠体12dはその引掛部124aが備えられた部分の断面形状が鉤状を呈しており、板バネ12e、12b、・・・は、その周縁が枠体12dに囲まれ、かつ引掛部124aに引掛けられる格好で保持されている。
しかも、この側枠部124の脚部125aに一体に備えられた突起部125が座金本体11aの貫通孔11eに嵌め込まれており、これによって枠体12dが座金本体11aに固定され、座金本体11aと板バネ12e、12b、・・・が一体化している。
また、板バネ12eは座金本体11aのボルト貫通孔11bの上部開口端とその周辺の座金本体11aの上面とに跨って配設されている。
尚、図1には図示されていないが各板バネ12e、12bにはボルト貫通孔126、127が設けられており(図5を参照)、土台33に座金11を添設した際に、ボルト13が板バネ12e、12bのボルト貫通孔126、127にも挿通されるようになっている。
また、締付リング12cは、その輪部分の肉厚が下端側に向けて薄肉化して断面視直角三角形状を呈する先細り状のリングであり、締付リング12cの外周面120cはボルト貫通孔11bの内周面111bに当接している。
尚、図1(b)は座金11を添設した後、ボルト13にナット14を螺着した接合状態を示すものであり、ナット14を螺着することにより各板バネ12b、・・・はボルト13の軸方向に縮む(弾性変形)と共に、座金本体11a側に押し付けられ、座金本体11a上の板バネ12eを圧接する。
また、この板バネ12eが圧接されることによって締付リング12cは下方に押圧されて座金本体11aのボルト貫通孔11b内に押し込まれる。
図3は本発明の木質建築物用金物の一態様として座金本体11aを示すものであり、座金本体11aは平面視矩形状で鋼板製の板体からなり、その座金本体11aの中央にボルト貫通孔11bを備え、そのボルト貫通孔11bの周囲に3箇所の貫通孔11eを備えている(図3(a)、(b))。
また、ボルト貫通孔11bは、座金本体11aの上面側の一方の開口端110aから他方の開口端110bに向かうにつれてその径の大きさが狭められている。
これにより、ボルト貫通孔11bの内周面111bは、一方の開口端110aから他方の開口端110b側に向かうにつれてボルト貫通孔11bの中心方向に張り出すように傾斜している(図3(b))。
さらに、座金本体11aにおけるボルト貫通孔11bの周囲には4箇所の孔11cを備え(図3(a))、座金本体11aの一面で孔11cの周辺に沿う筒状突起11dを備えている(図3(b))。
この座金本体11aの筒状突起11dは、しごき成形により加工され、座金本体11を穿孔時に、しごき孔11cの縁に大きなバリを発生させることにより先端尖り状に形成されている(図3(b))。
このように形成された座金本体11aの突起11dは、しごき孔11cの部分を空洞部とし、肉厚を先端ほど薄肉とし、且つ先端の高さを周方向で不均等としている(図3(c))。従って、座金本体11aの突起11dは、小さな押付力で木質材に食い込み容易となっている。
図4に示すように、ボルト13を内包する締付リング12cは、円周方向に伸縮可能となるように円周方向に分離して離間する端部が形成され(図4(a))、その両端部は互いに係合する三角形状の係合切欠123と係合凸部122とを備えている(図4(b))。
また、座金11を添設した後、ボルト13にナット14を螺着した接合状態では(図1(b)を参照)、ボルト貫通孔11bの内周面111bに内接する締付リング12cが板バネ12eにより下方(図2の基礎20側)に押圧される。
そして、その押圧によって締付リング12cの外周面120cはボルト貫通孔11bの傾斜する内周面111bに押し付けられながら摺接して、ボルト13を内包して圧着するまで縮まるようになっている(図1(b))。その際、締付リング12cの離間する両端部は互いに密着係合、若しくは近接しており(図4(c))、その結果、締付リング12cの円周長さが縮み、ボルト13を締め付けることとなる。
図5に示すように、板バネ12e、12bは平面視筒状に形成されていると共に(図5(a)、(c))、ボルト13が挿通される各ボルト貫通孔126、127の中心方向に向けて板バネ本体128、129が傾斜している(図5(b)、(d))。
尚、ボルト13にナット14を螺着した接合状態では(図1(b))、板バネ12e、12bの各ボルト貫通孔126、127の周縁部が下方に押圧されることにより板バネ12e、12bの形状が略扁平状になるまで弾性変形して、全体が軸方向に縮むこととなる。
図6に示すように、枠体12dの側枠部124は平面視筒状に形成され、その円環状脚部125aの円周方向の3箇所には筒状の突起部125を一体に備えている(図6(a))。
この突起部125は、側枠部124の円環状脚部125aから下方に突出するように備えられている(図6(b))。
また、突起部125の外径は、座金本体11aに形成された貫通孔11eの径と略同一か若しくは貫通孔11eの径よりも大きく形成されており(図1を参照)、この突起部125が座金本体11aの貫通孔11eに押し込まれて貫通孔11eに圧着されることにより、座金本体11aから枠体12dが外れないようになっている。
また、側枠部124の円環状先端部124bの円周方向の3箇所には引掛部124aが備えられている(図6(a))。
この引掛部124aは側枠部124の中心方向に突出してその開口内に張り出すように形成されており(図6(a))、この引掛部124aによって板バネ12e、12b、・・・が枠体12d内から飛び出さないように保持されている(図1(a))。
図7は本発明の実施の形態に係るアンカーボルト13の形状を示すものであり、アンカーボルト13は丸棒状に形成され、その外周面に沿って断面視台形状のネジ山131が複数形成され、ナット14が螺着されるボルト13の外周面には断面視台形状のネジ山132が複数形成されている(図7(a)、(b))。
このナット14が螺着されるネジ山132は、その軸方向の幅が他のネジ山131よりも幅広く形成されている。
また、ナット14が螺着されるボルト13のネジ山132の頂部132aには網目状の溝132bが転造形成されている(図7(b))。
この溝132bが形成されることにより、ネジ山132の頂部132aは、溝132bの隙間を塞ぐような変形、例えば、ネジ山132の断面視台形状の頂部132aがさらに先細るように変形する。
すなわち、ナット14のネジ溝がボルト13のネジ山132に螺着される際など、ボルト13のネジ山132に加わる様々な外力に対して頂部132aが弾性変形するようになっている。
このように構成された本発明は、座金本体11aに設けられたボルト貫通孔11bの軸方向に伸縮する板バネ12e、12b・・・をボルト貫通孔11bの上部開口端とその周辺の座金本体11aの上面に跨って配設し、座金本体11aからボルト貫通孔11bの軸方向に沿って立ち上がると共に板バネ12e、12b・・・の周縁を囲う枠体12dを座金本体11aに固定する。そして、枠体12dの先端部124bに引掛部124aが備えられることにより断面形状が鉤状を呈する枠体12dによって板バネ12e、12b・・・を枠体12d内に保持することにより、座金本体11aと板バネ12e、12b・・・とを一体化するので、接合に用いる部品点数を少なくすることができる。
これにより、土台33と基礎20との接合作業を容易かつ短時間で行うことができる。
また、座金本体11aの上面側におけるボルト貫通孔11bの一方の開口端110aから座金本体11aの下面側の他方の開口端110bに向かうにつれてボルト貫通孔11bの径の大きさを狭めると共に、ボルト13を内包して円周方向に伸縮する締付リング12cをボルト貫通孔11bの内周面111bに内接するように装着させる。そして、板バネ12e等によって締付リング12cを下方に押圧することにより、締付リング12cはボルト貫通孔11bの傾斜する内周面111bに摺接しながら縮むと共に、ボルト貫通孔11bに挿通されるボルト13を締め付けるので、地震などの振動や外力によるボルト13の振動や軸回りの回転を防止することができる。
しかも、地震などの振動や外力によってボルト13の軸方向に外力が加わると、板バネ12b、・・・、12eが縮み、その反発力によって締付リング12cがさらに下方に押圧され、ボルト13を締め付けるので、振動や外力を締付リング12cの締付力に変えることができる。
これにより、ボルト13とナット14の螺着の緩みが防止され、土台33と基礎20との接合を強固にすることができる。
また、本発明は、基礎20から突設したアンカーボルト13を、建物ユニット30の壁パネル31が備える木質材の土台33に設けたボルト挿通孔33aと座金本体11aのボルト貫通孔11bと各板バネ12e、12bのボルト貫通孔126、127とに挿通し、この土台33側のボルト13が突出している部分(ボルト挿通孔33aの周囲)に座金11を添設させた状態で、ボルト13にナット14を螺着することにより、木質材からなる土台33が木痩せしても、ナット14と座金本体11aとの間に介在する複数の板バネ12e、12b、・・・がその木痩せに追従するように復元してナットと座金の間に延在するので、木痩せによる接合の緩みを防止することができる。
さらに、本発明は、ナット14が螺着されるボルト13のネジ山132の軸方向の幅を他のネジ山131よりも幅広く形成することにより、ボルト13のネジ山132とナット14のネジ溝との接触摩擦が増して、ボルト13とナット14の螺着の緩みを防止することができる。
しかも、ネジ山132の頂部132aに形成された溝132bによってネジ山132の頂部132aが弾性変形するので、溝132aが形成されたネジ山132が他のネジ山131よりも幅広く形成されていてもボルト13にナット14を容易に螺合することができる。
さらに、地震などの外力がナット14若しくはボルト13に作用しても、ネジ山132の頂部132aの弾性変形により外力が吸収され、ボルト13のネジ山132とナット14のネジ溝との接触摩擦が保持されるので、螺着の緩みを防止することができる。
また、本発明によれば、締付リング12cによりボルト13を締め付けてボルト13の振動や軸回りの回転を防止する第1の緩み防止作用と、頂部132aに溝が形成された幅広いネジ山132部分にナット14を螺着させる第2の緩み防止作用との2重の緩み防止作用を発揮するので、地震などの大きな振動やその他の大きな外力による接合の緩みを防止することができることのみならず、強固な接合を長期に渡り保持することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態に係る木質建築物における接合構造10は、基礎20と建物ユニット30とを接合するものであるが、これに限定されるものではなく、上階建物ユニットと下階建物ユニット、若しくは上階建物ユニットと屋根との接合に本発明に係る木質建築物における接合構造を適用してもよい。
また、上記実施の形態に係る座金11の複数の板バネ12b、12eの代わりに、バネ部材としてつるまきバネなどのような一本のバネを用いてもよい。
さらに、本発明の木質建築物用金物は、ユニット建物に限らず、広く一般の木質建築物に適用することができる。
また、図2の建物ユニット30は、床パネル36を張り付け後に壁パネル31が立設される床勝ち仕様であり、床パネル36の下に土台33が設けられるようになっているが、これに限定されるものではなく、壁パネル31を立設してから床パネル36を張り付ける壁勝ち仕様の建物ユニットにおいて、壁パネル31の下端に土台33が設けられた構造に上記実施の形態に係る接合構造を適用してもよい。
さらに、上記実施の形態では、側枠部124の突起部125を、座金本体11aに形成された貫通孔11eに押し込んで枠体12dを座金本体11aに固定するようになっているが、これに限定されるものではなく、突起部125が貫通孔11eから外れる恐れがある場合には、例えば、突起部125を貫通孔11e内に接着剤等で固定したり、枠体に備えられたネジ溝を有する突起部を貫通孔11eに嵌め込んだ状態で座金本体11aの下面側から突起部をネジ止め固定したりしてもよい。
また、上記実施の形態では、断面形状が鉤状の枠体12dを用いて板バネ12e、12b・・・と座金本体11aとを一体化しているが、一体化する枠体の形状は鉤状に限られないし、必ずしも枠体12dを用いて一体化する必要はなく、作業時に座金本体11aから脱落しない程度に一体化できる部材、例えば粘着テープや接着剤で座金本体11aにバネ部材を一体化しておくようにしてもよい。
(a)は本発明の実施の形態の木質建築物用金物に係る座金の断面図であり、(b)は接合時における断面図である。 本発明の実施の形態に係る木質建築物における木質建築物用金物を用いた接合構造の構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態の木質建築物用金物に係る座金本体を示し、(a)は平面図、(b)は図3(a)をA−A方向に見た断面図、(c)は座金本体に設けられた突起の斜視図である。 本発明の実施の形態の木質建築物用金物に係る座金の締付リングを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は接合時の側面図である。 本発明の実施の形態の木質建築物用金物に係る座金の板バネを示し、(a)、(c)は平面図、(b)、(d)は断面図である。 本発明の実施の形態の木質建築物用金物に係る座金の枠体を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の実施の形態の木質建築物用金物に係るボルトを示し、(a)は斜視図、(b)はナットを螺着した際の断面図である。 従来技術に係る木質建築物における接合構造の構成を示す説明図である。
符号の説明
10 接合構造
11 座金
11b ボルト貫通孔
12b、12e 板バネ(バネ部材)
12c 締付リング(リング部材)
12d 枠体(脱落防止手段)
13 アンカーボルト(ボルト)
14 ナット
20 基礎(第1構造体)
30 建物ユニット(木質建築物)
33 土台(第2構造体)
33a ボルト挿通孔
124a 引掛部
124b 先端部
126、127 ボルト貫通孔
131、132 ネジ山
132a 頂部
132b 溝

Claims (5)

  1. 座金本体に設けられたボルト貫通孔の軸方向に伸縮するバネ部材が前記座金本体に配設され、
    前記座金本体からの前記バネ部材の脱落を防止する脱落防止手段によって前記バネ部材と前記座金本体とが一体化されていることを特徴とする座金。
  2. 前記座金本体のボルト貫通孔はその一方の開口端から他方の開口端に向かうにつれて前記ボルト貫通孔の径の大きさを狭めるように形成され、
    前記ボルト貫通孔に内接するようにリング部材が装着され、
    前記リング部材は円周方向に分離して離間する端部が形成され、
    前記リング部材は前記ボルト貫通孔の軸方向に前記バネ部材によって押圧されることを特徴とする請求項1に記載の座金。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の座金を用いた木質建築物における接合構造であって、
    第1構造体から突設したボルトを木質材からなる第2構造体に設けたボルト挿通孔と前記座金本体のボルト貫通孔と前記バネ部材のボルト貫通孔とに挿通し、前記第2構造体側の前記ボルトが突出した部分に前記座金を添設した状態でナットを螺着することを特徴とする木質建築物における接合構造。
  4. 前記ボルトは前記ナットが螺着される前記ボルトのネジ山の軸方向の幅が他のネジ山よりも幅広く形成されていると共に前記ボルトのネジ山の頂部に溝が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の木質建築物における接合構造。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の座金を用いた木質建築物であって、
    第1構造体から突設したボルトを木質建築物の躯体である木質材からなる第2構造体に設けたボルト挿通孔と前記座金本体のボルト貫通孔と前記バネ部材のボルト貫通孔とに挿通し、前記第2構造体側の前記ボルトが突出した部分に前記座金を添設した状態でナットを螺着したことを特徴とする木質建築物。
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