JP2007305777A - 再生増幅器およびレーザ装置 - Google Patents

再生増幅器およびレーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 パルス光を発生するレーザ装置などに用いられる再生増幅器において、増幅効率の低下を抑えつつ出力の安定化をはかることを目的としている。
【解決手段】 再生増幅器において、入力したパルス光を周回させる共振器と、前記共振器内で周回しているパルス光を増幅するレーザ媒質と、前記レーザ媒質で増幅されたパルス光の前記共振器内での光強度を検出するパルスモニタと、前記パルスモニタで検出された光強度の値が、設定されたしきい値を超えたときに第1の信号を発生するしきい値処理部と、前記しきい値処理部から入力した第1の信号に基づいて共振器外にパルス光を出力する出力スイッチと、を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、パルス光を発生するレーザ装置などに用いられる再生増幅器に関するものである。
従来、発振器と再生増幅器を有し、パルスレーザビームを発生するレーザ装置において、減衰器により、出力レーザビームのパルスのエネルギーレベルを設定するようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平6−291399号公報
特許文献1に開示された従来の再生増幅器においては、出力の安定化のために、減衰器で減衰させて出力レベルを限定するようにしているので、増幅効率が低下してしまうという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、再生増幅器において、増幅効率の低下を抑えつつ出力の安定化をはかることを目的としている。
この発明に係る再生増幅器は、入力したパルス光を周回させる共振器と、前記共振器内で周回しているパルス光を増幅するレーザ媒質と、前記レーザ媒質で増幅されたパルス光の前記共振器内での光強度を検出するパルスモニタと、前記パルスモニタで検出された光強度の値が、設定されたしきい値を超えたときに第1の信号を発生するしきい値処理部と、前記しきい値処理部から入力した第1の信号に基づいて共振器外にパルス光を出力する出力スイッチと、を備えたものである。
この発明は、再生増幅器において、増幅効率の低下を抑えつつ出力の安定化を実現することができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1による再生増幅器は、高電圧を高速にオン/オフできる高圧電源とポッケルスセルとサーキュレータなどからなる入出力スイッチを有し、この入出力スイッチにより共振器内に入力してからレーザ媒質で増幅されたパルス光について、共振器内での光強度をモニタし、設定されたしきい値を超えたときに入出力スイッチにより共振器外に出力するようにしたので、増幅効率の低下を抑えつつ出力の安定化を実現することができるものである。
図1は、この発明の実施の形態1による再生増幅器を用いたレーザ装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図1において、レーザ装置は、主発振器1と再生増幅器とで構成され、ここで、再生増幅器は、トリガ発生部2、パルスピックアップ3、サーキュレータ4、偏光子5、1/4波長板6、ポッケルスセル7、第1の全反射鏡8、レーザ媒質9、第2の全反射鏡10、第1の遅延部11、高圧電源12、パルスモニタ13、しきい値処理部14、遅延部としての第2の遅延部15、第3の遅延部16から構成される。なお、第1の全反射鏡8および第2の全反射鏡10で共振器17を構成する。また、サーキュレータ4、偏光子5、1/4波長板6、ポッケルスセル7、および高圧電源12で入力スイッチおよび出力スイッチとしての入出力スイッチを構成する。
次に動作について説明する。主発振器1は、一般的な数MHzから数GHzの繰り返しで、パルス光としてのレーザ発振光(波長帯1.0μm)を出力する。トリガ発生部2は、主発振器1のパルス光の一部または全部の出力に同期した信号が入力され、入力された信号を間引いて所望の繰り返しとなったトリガ信号を出力する。この繰り返しは、再生増幅器から出力されるパルス光の繰り返しとなり、一般的な数Hzから数百kHzが選択される。トリガ信号は分岐されて、パルスピックアップ3、第1の遅延部11、第2の遅延部15に出力される。
パルスピックアップ3は、主発振器1から入射したパルス光のうち、トリガ発生部2からのトリガ信号に同期したパルス光のみを選択して出力し、サーキュレータ4に入射させる。サーキュレータ4は、パルスピックアップ3側から入射したパルス光を、共振器17側に出力し、共振器17側から入射したパルス光を装置出力側に出力する。なお、パルスピックアップ3は、例えば、ポッケルスセルと偏光子により構成される。また、サーキュレータ4は、例えば、偏光子、1/2波長板、およびファラデーローテータにより構成される。
サーキュレータ4から共振器17側に出力されたパルス光は、偏光子5で反射して、1/4波長板6、ポッケルスセル7を透過して第1の全反射鏡8で反射され、再び、ポッケルスセル7、1/4波長板6を透過する。この時、ポッケルスセル7には電圧が印可されておらず、1/4波長板6は入射したパルス光の偏光方向に対して複屈折軸が45度をなすように設置されている。従って、パルス光は1/4波長板6を2回通過することにより、偏光子5から入射したパルス光と直交した偏光に変換されて、再度、偏光子5に入射し、偏光子5を透過する。レーザ媒質9は、励起光源(図示は省略)から出力された励起光を吸収して、エネルギーが蓄積されており、入射したパルス光を増幅して出力する。従って、偏光子5を透過したパルス光は、レーザ媒質9で増幅され、第2の全反射鏡10で反射されて、再度、レーザ媒質9で増幅されて偏光子5に入射する。
レーザ媒質9は、活性イオンとしてYbが添加されているKYW結晶(Yb:KYW)である。励起光源(図示は省略)は、半導体レーザであり、連続波の励起光(波長帯0.9μm)を出力する。なお、Yb系のレーザ媒質は、利得帯域が比較的広く、数十〜数百フェムト秒のパルス幅を有する超短パルスを増幅することができ、さらに、蛍光寿命が長く、高出力で高効率な半導体レーザからの連続波の励起光を使用することができるため、小型で高出力な超短パルス光発生装置としてのレーザ装置を構成することができる。ただし、パルスの励起光を使用するように構成することも可能である。
高圧電源12は、ON信号が入力したときにポッケルスセル7に電圧を印可し、OFF信号が入力したときにポッケルスセル7に印可した電圧をオフにするものである。トリガ発生部2から出力されたトリガ信号は、共振器17に入射したパルス光が偏光子5と第2の全反射鏡10の間を伝搬している間に電圧がONになるように第1の遅延部11でタイミングが調整されて、ON信号として高圧電源12に入力される。ON信号が入力された高圧電源12は、ポッケルスセル7に1/4波長電圧を印可する。
上述のようにレーザ媒質9で増幅されたパルス光は、偏光子5を透過して、再度、1/4波長板6、ポッケルスセル7、第1の全反射鏡8、ポッケルスセル7、1/4波長板6の順に伝搬する。この時には、ポッケルスセル7に1/4波長電圧が印可されているので、1/4波長板6による偏光の変化を補償し、パルス光の偏光状態を変化させない。すなわち、パルス光は常に偏光子5を透過して、共振器17内に閉じ込められて周回し、レーザ媒質9で繰り返し増幅される。
パルスモニタ13は、共振器17内で繰り返し増幅されるパルス光のうち、第1の全反射鏡8からわずかに漏れる成分を検出して、しきい値処理部14に入射させる。しきい値処理部14は、パルスモニタ13で検出された光強度の値が、あらかじめ設定されたしきい値を超えたときに、第3の遅延部16に第1の信号を出力する。第3の遅延部16は、共振器17を周回するパルス光が、偏光子5と第2の全反射鏡10の間を伝搬している時期にポッケルスセル7に印可されている電圧がオフになるようにタイミングを調整し、高圧電源12にOFF信号として第1の信号を入力させる。
偏光子5を透過して、1/4波長板6、ポッケルスセル7、第1の全反射鏡8、ポッケルスセル7、1/4波長板6の順に伝搬したパルス光は、ポッケルスセル7に電圧が印可されていないため、1/4波長板6を2回通過することにより、偏光子5を透過したパルス光と直交した偏光に変換されて、偏光子5で反射され、サーキュレータ4から装置出力側に出力される。
ところで、例えばパルスモニタ13やしきい値処理部14が正常に動作せず、第3の遅延部16から第1の信号が高圧電源12にOFF信号として正常に入力しなかった場合、パルス光が共振器17に閉じ込められて過大に増幅されてしまう可能性がある。これを回避するため、トリガ発生部2で出力されてから分岐されたトリガ信号は、第2の遅延部15で所定の遅延が与えられて第2の信号として出力され、高圧電源12にOFF信号として入力されるように構成している。高圧電源12には、第3の遅延部16と第2の遅延部15から、2つの信号が入力されることになる。高圧電源12は、入力された2つの信号のうち、先に入力した信号のみに応答してポッケルスセル7に印可している電圧をオフにする。
そして、正常に動作しているときには、第2の遅延部15から出力される第2の信号が、第3の遅延部16から出力される第1の信号よりも遅れて適切なタイミングで高圧電源12に入力するように、各遅延量が設定されている。これにより、正常に動作しているときには、第2の遅延部15より出力される第2の信号は、再生増幅器の動作に影響を与えない。一方、正常に動作しなかった場合には、第2の遅延部15から高圧電源12にOFF信号が入力され、ポッケルスセル7に印可した電圧を強制的にオフにするので、パルス光が過大に増幅されることを防ぐことができる。
以上のように、この発明の実施の形態1による再生増幅器においては、パルスモニタ13でモニタした共振器17内のパルス光のピーク強度が、しきい値処理部14で設定されたしきい値を超えて増幅されたときにパルス光を外部に出力するので、安定した出力が得られる。
また、従来、パルスの励起光を使用する再生増幅器では、パルスが最大に増幅される条件で外部に出力されるため、再生増幅器から出力されるパルスエネルギーを調整するには励起エネルギーの調整を行う必要があるが、励起パワーを調整した場合、再生増幅器に用いるレーザ媒質の熱条件が変化し、出力が安定するまで時間がかかってしまい、高速に出力を調整することが困難であった。これに対して、この発明の実施の形態1による再生増幅器によれば、しきい値処理部14のしきい値の設定値を調整することにより、励起パワーを変化させずにパルスエネルギーを調整することができるため、出力エネルギーの調整が容易で、レーザ媒質9の熱条件の変化がないため高速に調整が可能である。
また、従来、連続波励起の再生増幅器では、増幅後の残留利得が次のパルスの増幅に使用されるため、残留利得の量が次のパルス出力に大きな影響を与える。従って、例えば、機械的振動などによる擾乱が発生した場合に、一定周回でパルスを抜き出すと。パルス毎の出力エネルギーが不安定になることがあった。これに対して、この発明の実施の形態1による再生増幅器によれば、連続波励起の再生増幅器において効率が最も高くなるようにしきい値を設定することができるので、高効率な再生増幅器を構成することが可能である。
また、減衰器を使用せずに出力の安定化が可能なので、高効率な再生増幅器を構成することができる。
また、第2の遅延部15からの第2の信号により、共振器17内のパルス強度によらず強制的にポッケルスセル7に印可した電圧をオフにするので、パルスモニタ13やしきい値処理部14が正常に動作しなかった場合や、断線などで装置の動作不良が発生した場合でも、パルス光が過大に増幅されることを防ぐことができ、信頼性の高い再生増幅器を構成することができる。
なお、第2の遅延部15を省略した構成としても良く、増幅効率の低下を抑えつつ出力エネルギーの安定化をはかることが可能である。
また、第1の遅延部11および第3の遅延部16を省略した構成も可能であり、トリガ発生部2と高圧電源12を直接接続し、また、しきい値処理部14と高圧電源12を直接接続するようにしても良い。このとき、接続するケーブルの長さなどで遅延時間を調整することで、パルス光が偏光子5と第2の全反射鏡10の間を伝搬している間に、ポッケルスセル7の電圧を印可またはオフにすることができる。
また、パルスピックアップ3を省略した構成も可能であり、主発振器1の出力を全て増幅して出力するようにしても良い。
また、パルスモニタ13は第1の全反射鏡8からわずかに漏れる成分を検出する構成を示したが、この構成に限られるものではなく、第2の全反射鏡10の漏れや、その他の光学部品の反射光を用いても良い。
また、1/4波長板等の共振器17内の光学部品による反射光が共振器17を周回すると、ダブルパルスが発生したり、パルス光の位相を変化させて、再生増幅器出力後のパルス圧縮器(図示は省略)でパルスが十分に圧縮できなくなったりする可能性がある。上述の再生増幅器の共振器17では、1/4波長板6を用いて、共振器17内にパルスを閉じ込めている間、ポッケルスセル7に電圧が印可されているとしているが、1/4波長板6を取り除いて、共振器17内にパルスを閉じ込めている間にポッケルスセル7の電圧をオフ、パルス光の入射時および出力時に電圧を印可するように構成しても良い。これにより、1/4波長板の反射光の影響を排除できると共に、共振器17内の光学部品が減るので、共振器内の損失が低下し、再生増幅器として高効率化をはかることができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による再生増幅器は、高電圧の印加のみ高速な第1の高圧電源と第1のポッケルスセルなどからなる入力スイッチと、高電圧の印加のみ高速な第2の高圧電源と第2のポッケルスセルなどからなる出力スイッチとをそれぞれ有し、入力スイッチにより共振器内に入力してからレーザ媒質で増幅されたパルス光について、共振器内での光強度をモニタし、設定されたしきい値を超えたときに出力スイッチにより共振器外に出力させるようにしたので、増幅効率の低下を抑えつつ出力の安定化を実現することができるものである。
この発明の実施の形態1による再生増幅器では、1台の高圧電源で、高速に電圧を印可した後、さらに、高速に電圧をオフにする場合、電源が大きく複雑になるという問題点があった。これは、高速に高電圧をオフにする電源回路は技術的に難しく、その回路構成が大きく複雑になるためである。この発明の実施の形態2による再生増幅器は、高電圧の印加のみ高速な高圧電源2台を用いて、上述のような課題を解決するための構成を開示するものである。
図2は、この発明の実施の形態2による再生増幅器を用いたレーザ装置を示す構成図である。なお、各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。図2において、レーザ装置は、主発振器1と再生増幅器とで構成され、図1で示した主発振器1〜共振器17(サーキュレータ4と高圧電源12を除く)と同様の構成に加え、第1の高圧電源12a、第2の偏光子18、第2のポッケルスセル19、第2の高圧電源20から構成される。第2のポッケルスセル19は、レーザ媒質9と第2の全反射鏡10の間に配置されており、第2のポッケルスセル19とレーザ媒質9の間に第2の偏光子18が配置されている。なお、主発振器1〜共振器17(サーキュレータ4と高圧電源12を除く)は、特に明示しない限り、図1で示した主発振器1〜共振器17(サーキュレータ4と高圧電源12を除く)と同様の機能を有する。また、偏光子5、1/4波長板6、ポッケルスセル7、および第1の高圧電源12aで入力スイッチを構成し、第2の偏光子18、第2のポッケルスセル19、および第2の高圧電源20で出力スイッチを構成する。
次に動作について説明する。トリガ発生部2は、主発振器1のパルス光出力の一部または全部の出力に同期した電気信号が入力され、入力された電気信号を間引いて所望の繰り返しとなったトリガ信号を出力する。トリガ信号は分岐されて、パルスピックアップ3、第1の遅延部11、第2の遅延部15に出力される。
パルスピックアップ3は、主発振器1から入射したパルス光のうち、トリガ発生部2からのトリガ信号に同期したパルス光のみを選択して出力し、共振器17に入射させる。共振器17に入射したパルス光は、偏光子5で反射して、1/4波長板6、ポッケルスセル7を透過して第1の全反射鏡8で反射され、再び、ポッケルスセル7、1/4波長板6を透過する。この時、ポッケルスセル7には電圧が印可されておらず、1/4波長板6は入射したパルス光の偏光方向に対して複屈折軸が45度をなすように設置されている。従って、パルス光は1/4波長板6を2回通過することにより、偏光子5より入射したパルス光と直交した偏光に変換されて、再度、偏光子5に入射し、偏光子5を透過する。レーザ媒質9は、励起光源(図示は省略)より出力された励起光を吸収して、エネルギーが蓄積されており、入射したパルス光を増幅して出力する。従って、偏光子5を透過したパルス光は、レーザ媒質9で増幅され、第2の偏光子18、第2のポッケルスセル19を透過し、第2の全反射鏡10で反射されて、再度、第2のポッケルスセル19を透過し、第2の偏光子18に入射する。ここで、第2のポッケルスセル19には電圧は印可されていないため、第2の偏光子18に入射したパルス光は、第2の偏光子18を透過して、再度、レーザ媒質9に入射して増幅されて、偏光子5に入射する。
第1の高圧電源12aは、トリガ信号が入力されたときにポッケルスセル7に電圧を印可するものである。トリガ発生部2から出力されたトリガ信号は、共振器17に入射したパルス光が偏光子5と第2の全反射鏡10の間を伝搬している間に第1の高圧電源12aの電圧が印可されるように第1の遅延部11でタイミングが調整されて、第1の高圧電源12aに入力される。トリガ信号が入力された第1の高圧電源12aは、ポッケルスセル7に1/4波長電圧を印可する。
上述のようにレーザ媒質9で増幅されたパルス光は、偏光子5を透過して、再度、1/4波長板6、ポッケルスセル7、第1の全反射鏡8、ポッケルスセル7、1/4波長板6の順に伝搬する。この時には、ポッケルスセル7に1/4波長電圧が印可されているので、1/4波長板6による偏光の変化を補償し、パルス光の偏光状態を変化させない。すなわち、パルス光は常に偏光子5を透過して、共振器17内に閉じ込められて周回し、レーザ媒質9で繰り返し増幅される。
パルスモニタ13は、共振器17内で繰り返し増幅されるパルス光のうち、第1の全反射鏡8からわずかに漏れる成分を検出して、しきい値処理部14に入射させる。しきい値処理部14は、パルスモニタ13で検出された光強度の値が、あらかじめ設定されたしきい値を超えたときに、第3の遅延部16に第1の信号を出力する。第3の遅延部16は、共振器17を往復するパルス光が、第2の偏光子18と第1の全反射鏡8の間を伝搬している時期に第2のポッケルスセル19に1/4波長電圧が印可されるようにタイミングを調整し、第2の高圧電源20に第1の信号を入力させる。
レーザ媒質9側から第2の偏光子18に入射したパルス光は、第2のポッケルスセル19、第2の全反射鏡10、第2のポッケルスセル19の順に伝搬し、第2の偏光子18に入射する。この時、第2のポッケルスセル19には1/4波長電圧が印可されているので、直交した偏光に変換されて、第2の偏光子18で反射して外部に出力される。
ところで、例えばパルスモニタ13やしきい値処理装置14が正常に動作せず、第3の遅延部16から第1の信号が第2の高圧電源20に正常に入力しなかった場合、パルス光が共振器17に閉じ込められて過大に増幅されてしまう可能性がある。これを回避するため、トリガ発生部2で出力されてから分岐されたトリガ信号は、第2の遅延部15で所定の遅延が与えられて第2の信号として出力され、高圧電源12に入力されるように構成している。第2の高圧電源20には、第3の遅延部16と第2の遅延部15から、2つの信号が入力されることになる。第2の高圧電源20は、入力された2つの信号のうち、先に入力した信号のみに応答して第2のポッケルスセル19に1/4波長電圧を印可する。
そして、正常に動作しているときには、第2の遅延部15から出力される第2の信号が、第3の遅延部16から出力される第1の信号よりも遅れて適切なタイミングで第2の高圧電源20に入力するように、各遅延量が設定されている。これにより、正常に動作しているときには、第2の遅延部15から出力される第2の信号は、再生増幅器の動作に影響を与えない。一方、正常に動作しなかった場合には、第2の遅延部15から第2の高圧電源20に第2の信号が入力され、第2のポッケルスセル19に強制的に1/4波長電圧を印可するので、パルス光が過大に増幅されることを防ぐことができる。
このように構成すれば、第1の高圧電源12aはパルス光を入射するときのみ高速に動作し、パルス光が共振器17に閉じ込められている間、印可している電圧を保持して、パルス光が出力されてから次のパルス光が入射するまでの間に電圧をオフにすれば良い。そして、第2の高圧電源20は、共振器17に閉じ込められているパルス光を外部に出力するときにのみ高速に動作し、パルス光が出力されてから次のパルス光が入射するまでの間に電圧をオフにすれば良い。これにより、それぞれの高圧電源について、高速な動作は1回の増幅について1回のみであり、高圧電源の構成が簡略化できる効果がある。
以上のように、この発明の実施の形態2による再生増幅器においては、上述のように、高圧電源の構成が簡略化できる効果とともに、実施の形態1と同様の効果を奏する。すなわち、パルスモニタ13でモニタした共振器17内のパルス光の強度が、しきい値処理部14で設定されたしきい値に増幅されたときにパルス光を外部に出力するので、安定した出力が得られる。
また、しきい値処理部14のしきい値を調整することにより、励起パワーを変化させずにパルスエネルギーを調整することができるため、出力エネルギーの調整が容易で、レーザ媒質9の熱条件の変化がないため高速に調整が可能である。
また、連続波励起の再生増幅器において効率が最も高くなるようにしきい値を設定することができるので、高効率な再生増幅器を構成することが可能である。
また、減衰器を使用せずに出力の安定化が可能なので、高効率な再生増幅器を構成することができる。
また、第2の遅延部15からの第2の信号により、共振器17内のパルス強度によらず強制的に第2のポッケルスセル19に1/4波長電圧を印可するので、パルスモニタ13やしきい値処理部14が正常に動作しなかった場合や、断線などで装置の動作不良が発生した場合でも、パルス光が過大に増幅されることを防ぐことができ、信頼性の高い再生増幅器を構成することができる。
なお、第2の遅延部15を省略した構成としても良く、増幅効率の低下を抑えつつ出力エネルギーの安定化をはかることが可能である。
また、第1の遅延部11および第3の遅延部16を省略した構成も可能であり、トリガ発生部2と第1の高圧電源12aを直接接続し、また、しきい値処理部14と第2の高圧電源20を直接接続するようにしても良い。このとき、接続するケーブルの長さなどで遅延時間を調整することで、タイミングを調整することができる。
また、パルスピックアップ3を省略した構成も可能であり、主発振器1の出力を全て増幅して出力するようにしても良い。
また、パルスモニタ13は第1の全反射鏡8からわずかに漏れる成分を検出する構成を示したが、この構成に限られるものではなく、第2の全反射鏡10の漏れや、その他の光学部品の反射光を用いても良い。
また、1/4波長板等の共振器17内の光学部品による反射光が共振器17を周回すると、ダブルパルスが発生したり、パルス光の位相を変化させて、再生増幅器出力後のパルス圧縮器(図示は省略)でパルスが十分に圧縮できなくなったりする可能性がある。上述の再生増幅器の共振器17では、1/4波長板6を用いて、共振器17内にパルスを閉じ込めている間、ポッケルスセル7に電圧が印可されているとしているが、1/4波長板6を取り除いて、共振器17内にパルス光を入射する前に電圧を印可しておき、パルスを閉じ込めている間にポッケルスセル7の電圧をオフにするように構成してもよい。これにより、1/4波長板の反射光の影響を排除できると共に、共振器17内の光学部品が減るので、共振器内の損失が低下し、再生増幅器として高効率化をはかることができる。
なお、実施の形態1、2に示した構成は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、共振器17は、第1の全反射鏡8と第2の全反射鏡10で構成し、いわゆるファブリ−ペロー型として示したが、リング型も可能である。スイッチもポッケルスセルを利用したものでなくても良く、要するに上述のスイッチとしての機能をもつものであれば良い。また、パルス光や励起光の波長や、部品の材料は適宜選択可能である。レーザ媒質はYb:KYWに限られず、Yb:YAG、Nd:YAGなど、レーザ材料として機能する他のものを用いることが可能である。
また、上述のように、この発明に係る再生増幅器は、レーザ装置への適用に有用であるが、用途はこれに限られるものではない。例えば、光検出器で受光するパルス光を増幅するための前置増幅器などに適用することも可能である。
この発明の実施の形態1による再生増幅器を用いたレーザ装置を示す構成図 この発明の実施の形態2による再生増幅器を用いたレーザ装置を示す構成図
符号の説明
1 主発振器
2 トリガ発生部
4 サーキュレータ
5 偏光子
6 1/4波長板
7 ポッケルスセル
8 第1の全反射鏡
9 レーザ媒質
10 第2の全反射鏡
12 高圧電源
12a 第1の高圧電源
13 パルスモニタ
14 しきい値処理部
15 第2の遅延部
17 共振器
18 第2の偏光子
19 第2のポッケルスセル
20 第2の高圧電源

Claims (6)

  1. 入力したパルス光を周回させる共振器と、
    前記共振器内で周回しているパルス光を増幅するレーザ媒質と、
    前記レーザ媒質で増幅されたパルス光の前記共振器内での光強度を検出するパルスモニタと、
    前記パルスモニタで検出された光強度の値が、設定されたしきい値を超えたときに第1の信号を発生するしきい値処理部と、
    前記しきい値処理部から入力した第1の信号に基づいて共振器外にパルス光を出力する出力スイッチと、
    を備えたことを特徴とする再生増幅器。
  2. トリガ信号を発生するトリガ発生部と、
    前記トリガ信号に基づいて前記共振器内にパルス光を入力する入力スイッチと、
    前記トリガ信号に所定の遅延を与えて第2の信号として出力する遅延部と、を備え、
    前記出力スイッチは、前記遅延部からの第2の信号が前記しきい値処理部からの第1の信号よりも先に入力したとき、この入力した第2の信号に基づいて共振器外にパルス光を出力することを特徴とする請求項1に記載の再生増幅器。
  3. 前記しきい値処理部は、前記しきい値の設定値を調整可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の再生増幅器。
  4. 前記レーザ媒質は、連続波の励起光で励起されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の再生増幅器。
  5. 前記レーザ媒質は、活性イオンとしてYbが添加されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の再生増幅器。
  6. パルス光としてのレーザ光を発生する主発振器と、
    前記主発振器で発生したパルス光が入力される請求項1〜請求項5のいずれかに記載の再生増幅器と、
    を備えたことを特徴とするレーザ装置。
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