JP2007305355A - 端子及び端子付きアルミ電線とその製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミ電線の絶縁体を剥離して露出させたアルミニウム製の導線端部に超音波溶接される溶接部4を有する端子に於けるものである。その溶接部4は底板部5と底板部5の左右各端縁部11,11に起立状に連結された一対の圧着片6,6とを有する。かつ、圧着片6,6の基端部12,12と左右各端縁部11,11とを連結するコーナー部7,7近傍に肉薄部8,8を設けたものである。
【選択図】図2
Description
また、上記コーナー部の外面に傾斜面を配設して上記肉薄部を形成してもよい。
本発明に係る端子、及び、端子付きアルミ電線とその製法によれば、超音波溶接装置のホーンの押圧力にて圧着片を十分に弾性開脚変形させることができ、そして、導線端部からホーンを離間させた超音波溶接完了状態で、圧着片の弾性的復元力によって導線端部を強固に挟圧保持することができる。
さらに、端子を導線端部にカシメ加工して接続する従来の接続方法とは異なり、超音波溶接した部分が剥離することがなくその接続強度と導通性を維持することができる。また、超音波溶接の完了とほぼ同時に、圧着片による導線端部の挟圧保持を完了することができる。つまり、超音波溶接後にカシメ加工する従来例のように工程数が増加することがないので、接続作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
従来、特に自動車等に使用される従来の端子は、振動に耐えうる強度が必要となるため端子の横断面は比較的厚く形成しなければならなかった。つまり、超音波溶接装置のホーンの押圧力では、従来の端子の凹型溶接部が有する一対の側壁部を弾性開脚変形させることがほとんどできなかった。これに対し、本発明では、コーナー部近傍に肉薄部を形成したので、端子断面の平均肉厚寸法が比較的厚く形成されていても、圧着片をホーンの押圧力で十分に弾性開脚変形させることができる。さらに、図16に示すような、上方(溶接部の開口部側)への引っ張りにも強くなるので、自動車等の振動にも耐えうる接続強度が得られる。このように、本発明の端子を接続した自動車用アルミ電線の信頼性が向上すると共に、歩留りの向上や工程数の低減等を実現でき、生産性を一層向上させることができる。
従って、本発明の端子は、自動車のバッテリーケーブルに使用する導線断面積の大きいアルミ電線の接続に好適であり、バイクや軽自動車にアルミ電線を配線する場合に本発明の端子を用いるのも好ましい。また、本発明の端子を、ハイブリッド車・電気自動車のバッテリーとインバーター間に配線されるアルミ電線や、インバーターとモーター間に配線されるアルミ電線の接続端子として用いるのも望ましい。
本発明に係る端子は、自動車やバイクに搭載された電気機器に電線を接続するために用いられる端子である。
図1は、本発明に係る端子の第1の実施形態を示す斜視図であり、図に於て、本発明の端子13は、図外の電気機器の端子等に接続される端子接続部16と、図示省略の電線の導線端部が超音波溶接される横断面凹型の溶接部4とを有する。なお、端子接続部16には、電気機器の端子等を挿入して接続するための孔部17が形成されている。
なお、図3〜図7に於て、図2と同一の符号は図2と同様の構成であるので説明を省略する。
図8に示すように、本発明の端子と接続するアルミ電線1は、アルミニウム製の多数本の素線22を撚り合わせた導線(撚線)40を絶縁体3で被覆して成形されており、ここでは、自動車のバッテリーケーブル等に使用される導線40の断面積の大きい(例えば、断面積が38cm2 〜60cm2 の)ものを用いる。なお、アルミニウム製とは、純粋アルミニウム製とアルミニウム合金製をいうと定義する。
次に、アルミ電線1の絶縁体3を剥離してアルミニウム製の導線端部2を露出させる。そして、露出させた導線端部2を溶接部4の圧着片6,6の間(底板部5の上)に設置する。
なお、図3〜図7に示す端子13を用いてアルミ電線1と接続する場合も、上記説明した接続方法と同様であるので説明を省略する。
また、ここで使用するアルミ電線は、図9に示すのと同じアルミ電線である。
以下、従来の端子とアルミ電線とを接続する方法について説明する。
その結果、2方向の上記引張力に対して、本発明の端子を用いた場合の接続強度は、従来の端子を用いた場合に比べて、1.2 倍程度の接続強度を有することがわかった。
さらに、端子を導線端部にカシメ加工して接続する従来の接続方法とは異なり、超音波溶接した部分が剥離することがなくその接続強度と導通性を維持することができる。また、超音波溶接の完了とほぼ同時に、圧着片6,6による導線端部2の挟圧保持を完了することができる。つまり、超音波溶接後にカシメ加工する従来例のように工程数が増加することがないので、接続作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
従来、特に自動車等に使用される従来の端子は、振動に耐えうる強度が必要となるため端子の横断面は比較的厚く形成しなければならなかった。つまり、図12に示すように、超音波溶接装置のホーンの押圧力では従来の端子の側壁部23を弾性開脚変形させることがほとんどできなかった。これに対し、本発明では、コーナー部7近傍に肉薄部8を形成したので、端子断面の平均肉厚寸法が比較的厚く形成されていても、圧着片6をホーンの押圧力で十分に弾性開脚変形させることができる。さらに、図16に示すような、上方(溶接部の開口部側)への引っ張りにも強くなるので、自動車等の振動にも耐えうる接続強度が得られる。このように、本発明の端子を接続した自動車用アルミ電線の信頼性が向上すると共に、歩留りの向上や工程数の低減等を実現でき、生産性を一層向上させることができる。
従って、本発明の端子は、自動車のバッテリーケーブルに使用する導線断面積の大きいアルミ電線の接続に好適であり、バイクや軽自動車にアルミ電線を配線する場合に本発明の端子を用いるのも好ましい。また、本発明の端子を、ハイブリッド車・電気自動車のバッテリーとインバーター間に配線されるアルミ電線や、インバーターとモーター間に配線されるアルミ電線の接続端子として用いるのも望ましい。また、このようにアルミ電線を用いることで車体を軽量化することができ、燃費が一層向上することとなる。
さらに、端子を導線端部にカシメ加工して接続する従来の接続方法とは異なり、超音波溶接した部分が剥離することがなくその接続強度と導通性を維持することができる。また、超音波溶接の完了とほぼ同時に、圧着片6,6による導線端部2の挟圧保持を完了することができる。つまり、超音波溶接後にカシメ加工する従来例のように工程数が増加することがないので、接続作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
従来、特に自動車等に使用される従来の端子は、振動に耐えうる強度が必要となるため端子の横断面は比較的厚く形成しなければならなかった。つまり、図12に示すように、超音波溶接装置のホーンの押圧力では従来の端子の側壁部23を弾性開脚変形させることがほとんどできなかった。これに対し、本発明では、コーナー部7近傍に肉薄部8を形成したので、端子断面の平均肉厚寸法が比較的厚く形成されていても、圧着片6をホーンの押圧力で十分に弾性開脚変形させることができる。さらに、図16に示すような、上方(溶接部の開口部側)への引っ張りにも強くなるので、自動車等の振動にも耐えうる接続強度が得られる。
従って、本発明の端子は、自動車のバッテリーケーブルに使用する導線断面積の大きいアルミ電線の接続に好適であり、バイクや軽自動車にアルミ電線を配線する場合に本発明の端子を用いるのも好ましい。また、本発明の端子を、ハイブリッド車・電気自動車のバッテリーとインバーター間に配線されるアルミ電線や、インバーターとモーター間に配線されるアルミ電線の接続端子として用いるのも望ましい。また、このようにアルミ電線を用いることで車体を軽量化することができ、燃費が一層向上することとなる。
さらに、端子を導線端部にカシメ加工して接続する従来の接続方法とは異なり、超音波溶接した部分が剥離することがなくその接続強度と導通性を維持することができる。また、超音波溶接の完了とほぼ同時に、圧着片6,6による導線端部2の挟圧保持を完了することができる。つまり、超音波溶接後にカシメ加工する従来例のように工程数が増加することがないので、接続作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
従来、特に自動車等に使用される従来の端子は、振動に耐えうる強度が必要となるため端子の横断面は比較的厚く形成しなければならなかった。つまり、図12に示すように、超音波溶接装置のホーンの押圧力では従来の端子の側壁部23を弾性開脚変形させることがほとんどできなかった。これに対し、本発明では、コーナー部7近傍に肉薄部8を形成したので、端子断面の平均肉厚寸法が比較的厚く形成されていても、圧着片6をホーンの押圧力で十分に弾性開脚変形させることができる。さらに、図16に示すような、上方(溶接部の開口部側)への引っ張りにも強くなるので、自動車等の振動にも耐えうる接続強度が得られる。
従って、本発明の端子は、自動車のバッテリーケーブルに使用する導線断面積の大きいアルミ電線の接続に好適であり、バイクや軽自動車にアルミ電線を配線する場合に本発明の端子を用いるのも好ましい。また、本発明の端子を、ハイブリッド車・電気自動車のバッテリーとインバーター間に配線されるアルミ電線や、インバーターとモーター間に配線されるアルミ電線の接続端子として用いるのも望ましい。また、このようにアルミ電線を用いることで車体を軽量化することができ、燃費が一層向上することとなる。
さらに、端子を導線端部にカシメ加工して接続する従来の接続方法とは異なり、超音波溶接した部分が剥離することがなくその接続強度と導通性を維持することができる。また、超音波溶接の完了とほぼ同時に、圧着片6,6による導線端部2の挟圧保持を完了することができる。つまり、超音波溶接後にカシメ加工する従来例のように工程数が増加することがないので、接続作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
従来、特に自動車等に使用される従来の端子は、振動に耐えうる強度が必要となるため端子の横断面は比較的厚く形成しなければならなかった。つまり、図12に示すように、超音波溶接装置のホーンの押圧力では従来の端子の側壁部23を弾性開脚変形させることがほとんどできなかった。これに対し、本発明では、コーナー部7近傍に肉薄部8を形成したので、端子断面の平均肉厚寸法が比較的厚く形成されていても、圧着片6をホーンの押圧力で十分に弾性開脚変形させることができる。さらに、図16に示すような、上方(溶接部の開口部側)への引っ張りにも強くなるので、自動車等の振動にも耐えうる接続強度が得られる。
従って、本発明の端子は、自動車のバッテリーケーブルに使用する導線断面積の大きいアルミ電線の接続に好適であり、バイクや軽自動車にアルミ電線を配線する場合に本発明の端子を用いるのも好ましい。また、本発明の端子を、ハイブリッド車・電気自動車のバッテリーとインバーター間に配線されるアルミ電線や、インバーターとモーター間に配線されるアルミ電線の接続端子として用いるのも望ましい。また、このようにアルミ電線を用いることで車体を軽量化することができ、燃費が一層向上することとなる。
さらに、端子を導線端部にカシメ加工して接続する従来の接続方法とは異なり、超音波溶接した部分が剥離することがなくその接続強度と導通性を維持することができる。また、超音波溶接の完了とほぼ同時に、圧着片6,6による導線端部2の挟圧保持を完了することができる。つまり、超音波溶接後にカシメ加工する従来例のように工程数が増加することがないので、接続作業を迅速かつ簡単に行うことができる。
従来、特に自動車等に使用される従来の端子は、振動に耐えうる強度が必要となるため端子の横断面は比較的厚く形成しなければならなかった。つまり、図12に示すように、超音波溶接装置のホーン15の押圧力では従来の端子の側壁部23を弾性開脚変形させることがほとんどできなかった。これに対し、本発明では、コーナー部7近傍に肉薄部8を形成したので、端子断面の平均肉厚寸法が比較的厚く形成されていても、圧着片6をホーン15の押圧力で十分に弾性開脚変形させることができる。さらに、図16に示すような、上方(溶接部の開口部側)への引っ張りにも強くなるので、自動車等の振動にも耐えうる接続強度が得られる。
従って、本発明の端子は、自動車のバッテリーケーブルに使用する導線断面積の大きいアルミ電線の接続に好適であり、バイクや軽自動車にアルミ電線を配線する場合に本発明の端子を用いるのも好ましい。また、本発明の端子を、ハイブリッド車・電気自動車のバッテリーとインバーター間に配線されるアルミ電線や、インバーターとモーター間に配線されるアルミ電線の接続端子として用いるのも望ましい。また、このようにアルミ電線を用いることで車体を軽量化することができ、燃費が一層向上することとなる。
2 導線端部
3 絶縁体
4 溶接部
5 底板部
6 圧着片
7 コーナー部
8 肉薄部
9 切欠溝
10 傾斜面
11 端縁部
12 基端部
13 端子
14 超音波溶接装置
15 ホーン
Claims (7)
- アルミ電線(1)の絶縁体(3)を剥離して露出させたアルミニウム製の導線端部(2)に超音波溶接される溶接部(4)を有する端子に於て、
上記溶接部(4)は底板部(5)と該底板部(5)の左右各端縁部(11)(11)に起立状に連結された一対の圧着片(6)(6)とを有し、上記圧着片(6)(6)の基端部(12)(12)と上記左右各端縁部(11)(11)とを連結するコーナー部(7)(7)近傍に肉薄部(8)(8)を設けたことを特徴とする端子。 - 上記コーナー部(7)近傍に切欠溝(9)を設けて上記肉薄部(8)を形成した請求項1記載の端子。
- 上記コーナー部(7)の外面に傾斜面(10)を配設して上記肉薄部(8)を形成した請求項1記載の端子。
- アルミ電線(1)の絶縁体(3)を剥離して露出させたアルミニウム製の導線端部(2)に超音波溶接される溶接部(4)を有する端子に於て、
上記溶接部(4)は底板部(5)と該底板部(5)の左右各端縁部(11)(11)に起立状に連結された一対の圧着片(6)(6)とを有し、該圧着片(6)(6)を上記底板部(5)より肉薄に形成したことを特徴とする端子。 - アルミ電線(1)の絶縁体(3)を剥離して露出させたアルミニウム製の導線端部(2)を端子(13)の溶接部(4)に超音波溶接した接続構造を有する端子付き電線に於て、 上記溶接部(4)は底板部(5)と該底板部(5)の左右各端縁部(11)(11)に起立状に連結された一対の圧着片(6)(6)とを有し、上記圧着片(6)(6)の基端部(12)(12)と上記左右各端縁部(11)(11)とを連結するコーナー部(7)(7)近傍に肉薄部(8)(8)を設け、超音波溶接の完了状態で上記導線端部(2)が上記圧着片(6)(6)にて弾発的に挟圧保持されていることを特徴とする端子付きアルミ電線。
- アルミ電線(1)の絶縁体(3)を剥離して露出させたアルミニウム製の導線端部(2)を端子(13)の溶接部(4)に超音波溶接した接続構造を有する端子付き電線に於て、 上記溶接部(4)は底板部(5)と該底板部(5)の左右各端縁部(11)(11)に起立状に連結された一対の圧着片(6)(6)とを有し、該圧着片(6)(6)を上記底板部(5)より肉薄に形成し、超音波溶接の完了状態で上記導線端部(2)が上記圧着片(6)(6)にて弾発的に挟圧保持されていることを特徴とする端子付きアルミ電線。
- 底板部(5)と該底板部(5)の左右各端縁部(11)(11)に起立状に連結された一対の圧着片(6)(6)とを有する溶接部(4)を具備し、かつ、上記圧着片(6)(6)の基端部(12)(12)と上記左右各端縁部(11)(11)とを連結するコーナー部(7)(7)近傍に肉薄部(8)(8)を設けた端子(13)を予め作製し、次に、アルミ電線(1)の絶縁体(3)を剥離してアルミニウム製の導線端部(2)を露出させ、該導線端部(2)を上記圧着片(6)(6)の間に設置し、超音波溶接装置(14)のホーン(15)にて上記導線端部(2)を上記底板部(5)側へ押圧して圧縮変形させると同時に、該圧縮変形する上記導線端部(2)にて上記圧着片(6)(6)が弾性的開脚変形して、該導線端部(2)が上記底板部(5)及び上記圧着片(6)(6)に溶接され、その後、上記ホーン(15)を上記導線端部(2)から離間した超音波溶接の完了状態で上記圧着片(6)(6)をその弾性的復元力にて上記導線端部(2)に弾発的に挟圧保持させることを特徴とする端子付きアルミ電線の製法。
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