JP2007305133A - 3次元スキャンデータを使用して本来の設計意図を確認するためのシステム及び方法 - Google Patents

3次元スキャンデータを使用して本来の設計意図を確認するためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】未処理3次元スキャンデータから立体及び表面モデリング媒介変数のプログラムによる抽出及び操作ができるようにする。
【解決手段】自動化プロセスは、未処理3次元スキャンデータを読取り、CAD部品モデリングを実行できるようにするために、CADシステムと通信する。ユーザーは、メッシュモデル(未処理3次元スキャンデータから形成される)を多数のメッシュ領域に分割する自動化された機能を提供される。ユーザーに、設計意図が計算されるメッシュ領域と共に設計意図の類型を選択できるようにするグラフィックユーザーインターフェースが提供される。各設計意図は、設計意図の類型に依存するベクター、平面またはポリラインにより示される。モデリング特徴の媒介変数に対するユーザーの要求に応じて、要請される媒介変数値に対する最上の近似値が、一セットの機能を使用して未処理3次元スキャンデータを処理することにより計算される。
【選択図】図2

Description

本発明の具体的な実施例は、一般に、コンピューター援用設計(Computer Aided Design:以下、CAD)に関するもので、さらに詳細には、部品再設計過程の途中に、本来の設計意図(original design intents)を確認するための3次元スキャンデータ逆設計(reverse engineering)に関するものである。
CAD応用プログラム(CAD applications)は、作られる実際的な物理的装置の生産プロセス(process)の一部分であって、2次元及び3次元対象物のコンピューターモデルを生成するに使用される。モデルは、頻繁に、個別的に設計されなければならない多数の部品を含む。モデルの部品を設計する者は、モデルの部品を設計するために、専門化されたモデリング特徴(modeling feature)を使用する。(設計意図と呼ばれる)代表的なモデリング特徴は、突出(extrusion)、リボルビング(revolving)、シェリング(shelling)、面取り(filleting)、スウィーピング(sweeping)、ロフティング(lofting)、ブレンディング(blending)、エンボシング(embossing)、パターンコピー(pattern copying)などを含む。設計意図は、媒介変数として示されて、モデル設計者は時々、設計過程の途中に、設計意図に対する相異なる媒介変数値をもって試験する。一応設計者が設計に満足すると、実際の物理的装置は、モデルを使用して生産される。
3次元スキャニングは、スキャンされた3次元対象物の形状を表す高解像度の点(point)を集めて、3次元対象物に対する物理的な幾何学的形状情報を収集する。一応収集されると、未処理3次元スキャンデータは、3次元対象物の設計を複製するか修正するための追加的な処理のために、CAD部品モデルに変換され得る。CAD応用プログラムに提供し、対象物を再設計できるようにするための、3次元対象物に対する3次元スキャンデータを収集するこのような過程は、逆設計(reverse engineering)と呼ばれる。
残念ながら、逆設計の途中に3次元スキャナーにより収集された未処理スキャンデータは、単に対象物の最終的な幾何学的形状のみを表す。3次元スキャンデータが単に対象物の最終的な幾何学的形状のみを表すという事実は、本来の設計意図とその媒介変数値の根源を明かし難くする。例えば、2次元プロファイルの突出、方向と距離、2次元プロファイルのリボルビング、回転軸と角度、一定のまたは変化する面取り半径、ドラフティング平面(drafting plane)及び抜き勾配、スウィーピング経路曲線、湾曲されたパイプの中心線などの特徴(feature)に対する媒介変数値と本来の設計意図を3次元スキャンデータから決定し難い。本来の設計意図を決定することが不可能であるため、逆設計の正確性及び生産性が劣るようになる。
未処理3次元スキャンデータを使用し、核心的な本来の設計意図を明かして計算することにおいて、プログラムによりユーザーを助けるCADシステムを、自動化された処理作業(computerized process working)に提供することが好ましい。
本発明の具体的な実施例は、ユーザーが未処理3次元スキャンデータから立体及び面モデリング媒介変数(solid and surface modeling parameters)をプログラムにより抽出して操作できるようにする。自動化されたプロセスは、未処理3次元スキャンデータを読み取り、CAD部品モデリングを行えるCADシステムと通信する。ユーザーに、メッシュ法線(normal)または曲率(curvature)値などの幾何学的な値を概算することにより、(未処理3次元スキャンデータから形成される)メッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割するようにする自動化された機能が提供される。設計意図が計算される一つ以上のメッシュ領域と共に設計意図の類型をユーザーが選択できるようにするグラフィックユーザーインターフェースが提供される。また、ある設計意図は、よく形状化されたメッシュ領域において、プログラムにより見つけ出される。各設計意図は、設計意図の類型によって、ベクター、平面、またはポリライン(poly-line)により表される。付加的に、モデリング特徴の媒介変数に対するユーザーの要求に応じて、要求される媒介変数値に最も近い値が、一セットの機能を使用し未処理3次元スキャンデータを処理して計算される。その後、ユーザーは、このような近似値を使用するか、その値を手動で修正することができる。
本発明の一様態によると、3次元スキャンデータを使用して逆設計を行う間に、本来の設計意図を近似させるための方法は、3次元対象物の形状を示す3次元スキャンデータの集合を提供する段階を含む。3次元スキャンデータは、3次元対象物を示すメッシュモデルとして結合される多数のメッシュとして結合される。また、この方法は、分割手段(segmentation facility)を通じて、メッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割する。付加的に、この方法は、メッシュ領域及び本来の設計特徴である設計意図の類型を選択する。選択されたメッシュ領域に対する 設計意図の選択された類型に関する近似値がプログラムにより計算される。この計算は、選択されたメッシュ領域に対する3次元スキャンデータを使用する。
本発明の他の一様態によると、3次元スキャンデータを使用して本来の設計意図を近似させるためのシステムは、分割手段を含む。分割手段は、3次元対象物の3次元スキャンデータから形成されるメッシュモデルをプログラムにより多数のメッシュ領域に分割する。また、このシステムは、メッシュ領域及び設計意図の類型を選択できるようにするユーザーインターフェースを含む。この設計意図は、本来の設計特徴である。付加的に、システムは、CAD応用プログラムと通信する設計意図手段を含む。この設計意図手段は、選択されたメッシュ領域に対する設計意図の選択された類型に関する近似値をプログラムにより計算する。選択されたメッシュ領域に対する3次元スキャンデータは、設計意図の選択された類型に対する近似値を計算する時に使用される。
本発明は、添付された特許請求の範囲の特性と共に強調される。本発明の追加的な長所のみならず、上記の本発明の長所は、添付された図面に係る、後述する説明を参照すると、さらに容易に理解できる。
本発明の例示的な実施例は、ユーザーに、3次元スキャンデータからの3次元対象物の逆設計を行う過程で、本来のモデル設計意図を近似させるための道具を提供する。自動化されたプロセスにより、ユーザーは、特定のメッシュ領域を照準することができて、ユーザーが媒介変数値を得ることにおいて関心を持つ本来の設計特徴の特定な類型をユーザーが具体化することができる。本発明は、本来の設計意図を推測するために、根源的なメッシュデータをプログラムにより分析して、本来の設計意図に対する値に関して、最上の概算値(estimation)をユーザーに提示する。以後、ユーザーは、その近似値を使用するか、あるいは立体モデル部品を生成させる過程における要求に従って、その近似値を修正することができる。
図1は、本発明の例示的な実施例を実行するに適合した環境を示す。コンピューティング装置2は、スキャンされた3次元対象物に対する未処理3次元スキャンデータ4の集合を含む。未処理3次元スキャンデータ4は、3次元スキャナーから収集される。また、コンピューティング装置2は、CAD応用プログラム6、設計意図手段8、及び分割手段10をホスト(host)する。コンピューティング装置2は、ワークステーション、サーバー、ラップトップ、コンピューター本体(mainframe)、PDA、一緒に作動する装置のクラスター(cluster)、仮想の装置、または、ここで論議されるCAD応用プログラム6、設計意図手段8及び分割手段10を支援できるまた他のコンピューティング装置である。設計意図手段8及び分割手段10は、さらに後述する実行可能なソフトウェアプロセスである。設計意図手段8及び分割手段10は、応用プログラムプロセス(application process)、応用プログラムプラグイン(pluged-in)、または独立型の応用プログラムとして具現できる。本発明の一具現例において、設計意図手段8は、CAD応用プログラム6内に道具として統合される。他の具現例において、設計意図手段8は、CAD応用プログラム6と通信するが、CAD応用プログラムの部分ではない。また他の具現例において、分割手段10は、設計意図手段8の部分である。
未処理スキャンデータ4は、スキャンされた対象物の形状を示す3次元高解像度点の集合である。一具現例において、未処理スキャンデータ4は、一セットの三角形メッシュであるが、他の形態のスキャンデータを使用することも、本発明の範囲内にあると見なされる。例えば、未処理スキャンデータ4は、点、四角形メッシュ、四面体形メッシュ、または六面体形メッシュである。集合的に、メッシュのセットは、スキャンされた対象物の表面を示すメッシュモデルを形成する。分割手段10により、ユーザーは、曲率値に従ってメッシュモデル12をプログラムによりメッシュ領域14、16、18に分割することができる。メッシュモデルのより多い湾曲された断片(curved segment)は、滑らかな表面の幻影(illusion)を示すために、結果的に非常に多い数のメッシュを生じさせるようになる。設計意図手段8は、コンピューティング装置2と通信する画面30(display)上にグラフィックユーザーインターフェース32(Graphical User Interface; 以下、GUI)を生成させる。GUI(32)により、ユーザーは、メッシュモデルにおいて特定のメッシュ領域14、16,18を選択することができて、また、ユーザーが本来の媒介変数値を計算しようとする設計意図の特定な類型を選択することができる。設計意図手段8は、未処理スキャンデータ4を、以下でさらに説明するように、一セットの機能を通じて分析して、ユーザー20により要請される設計意図に対する近似値を計算する。
図2は、未処理3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための本発明の実施例による一連の段階の流れ図である。連続的な段階は、未処理3次元スキャンデータ4の集合の提供と共に始まる(段階110)。未処理3次元スキャンデータは、設計意図を決定するプロセスの動的部分として集められるか、既に蓄積されたスキャンデータである。メッシュモデル12は、もしデータが既にモデルとして結合されていなかったら、スキャンデータ4から生成される(段階112)。分割手段10は、メッシュモデル12をプログラムにより多数のメッシュ領域14、16、18に分割するためのユーザーの命令に応じて活用される(段階114)。その後、設計意図手段は、特徴がよく保存された領域から自動的に幾つかの設計意図を把握する。次いで、画面30上のメッシュモデル12を見るユーザー20は、一つ以上のメッシュ領域14、16及び/または18、並びに、ユーザーが設計意図手段8を通じて本来の設計媒介変数値の近似値を計算しようとする設計意図の類型を選択するために、GUI(32)を使用する(段階116)。その後、設計意図手段8は、選択されたメッシュ領域14、16及び/または18に対する設計意図の類型に関する値を計算するために、以下でさらに説明するように、未処理スキャンデータ4を分析する(段階118)。
上記のように、本発明により、ユーザーは、設計意図手段8を通じて本来の設計意図に対する値を決定しようとするメッシュ領域を選択することができる。本発明をさらに好ましく表現するために、多い数の異なる類型の設計意図に対する決定が論議される。以下で論議される明細書は、例示的に解釈されて、特に列挙しない他の設計意図もまた本発明の範囲内にあると認められる。
計算された設計意図は、設計意図の類型に依存する一つ以上のベクター、平面またはポリラインにより示される。例えば、突出方向、リボルビング中心、及び分解方向は、ベクターにより示されて、分解方向は、一つ以上のベクターにより示されて、突出プロファイル、リボルビングプロファイル、スウィーピング経路曲線、湾曲されたパイプの中心線、面取り中心、仮想の鋭いエッジ(virtual sharp edge)、ビードライン(bead line)、シルエット曲線(silhouette curve)、及び分解曲線は、ポリラインにより示されて、直交平面(orthogonal planes)、及びミラーリング平面は、平面により示される。設計意図手段は、メッシュからベクター、平面及びポリラインの方向を決定するために、エラー最小化技法(erorr minimization routine)を実行する。ベクターは、位置(X、Y、Z)と方向(I、J、K)変数を有する。平面は、位置(X、Y、Z)と法線方向(I、J、K)変数を有する。ポリラインは、多角形エッジ(polygon edges)から(言い換えると、平面に多角形エッジの投影体(projection)を提供するシルエットポリライン生成(silhourtte poly-line creation)から)生じる多数の直線断片である。、
設計意図手段8は、メッシュから設計意図を決定するために、エラー最小化技法を実行する。矩形形状に対する一つの例を以下に説明する。
1)突出が基本スケッチ(base sketch)を使用して生成される。その形状は、矩形と知られている。矩形の寸法は、XとY、及び突出距離Zと呼ばれる。X、Y及びZは、矩形ボックスの幅、奥行及び高さである。これらは、モデルの媒介変数である。
2)スケッチ線がお互い垂直であるという制限が本質的に強制されて、他の制限が追加され得る。
3)ユーザーは、全体メッシュに対して(偏差(deviation)を最小化する)エラーを最小化することを望むか、または選択的に、選択されたメッシュ領域に対してエラーを最小化することを望む。
4)媒介変数X、Y、Zは、偏差を最小化するために、自動的に外れた値を除去する技術(automatic outlier removel techniques)(ここで、外れた値は、ノイズデータをいう)と共に、多重変数最適化プロセス(multivariable optimization process)を使用して調整される。
5)多重変数最適化は、たくさんの数値的設定(numerical setting)に使用される。例えば、直線をデータに合わせるために、ユーザーは、線方程式y=m×x+b(ここで、b及びmは、変数であり、y及びxは、2つのデータセット)と共に始める。ユーザーは、m及びbの開始値(starting value)を選択する。エラーは、データセットのy値と、開始値mとb、及びxを使用して計算されたy値との間の差(または、“二乗した(squared)”距離;距離二乗の和)である。その後、m及びbは、エラーが最小化されるまで調整される。これは、最小二乗エラー最小化(Least Squares Minimization of error)または多重変数最適化である。
設計意図手段8は、突出方向設計意図を決定するために使用される。ユーザーは、平面形のプロファイルを突出させる時、側面となる、メッシュ領域または複数の領域を選択する。次いで、設計意図手段8は、突出方向を最適に表現できるベクターを計算する。このようなプロセスは、図3a及び3bに示されている。図3aにおいて、ユーザーは、GUI(32)の制御道具180を通じて、メッシュモデル200において前方の四つの円筒形状領域202、204、206、208を選択する。また、ユーザーは、また一つの制御道具190を通じて‘突出軸’方法を選択する。突出軸Aに対する概算(estimation)から始めて、領域(N)内の全ての面の全ての法線ベクターと突出軸との間の角度を決定すると、領域内の全ての面に対するAN値が得られる(これは、突出軸に対する現在最上の概算値(current best estimate)と多角形面法線(polygon face normal)との間の角度である)。最小化段階は、一セットのAN測定値間の差異を最小化するために行われる。最小化段階後に、AN平均値が得られる。AN=90°−抜き勾配である(したがって、AN=90°ならば、突出された部分では、抜き勾配はない)。また、外れた値の除去、標本抽出比率(sampling ratio)及び突出ベクターに対する最大角度のような軸に係る追加的なオプション(options)がユーザーにより第3の制御道具195を通じて構成され得る。四つの領域202、204、206、208を選択した後に、設計意図手段8は、突出方向に対するベクターを計算する。行列(matrix)方程式の解を含むメッシュデータに対する突出方向アルゴリズムが使用される。ユーザーが選択したメッシュ領域に対する計算された突出方向ベクター220が、図3bにおいて、閉曲線により囲まれている。メッシュ領域のボディー内部の突出方向ベクター220の部分は、破線で表示される。
リボルビング中心設計意図を決定するプロセスは、類似している。ユーザーは、(平面形のプロファイルを回転させる時、側面となる)一つ以上のメッシュ領域を選択する。次いで、設計意図手段8は、リボルビング中心軸を最上に表現できるベクターを計算する。このようなプロセスは、図4a、図4b及び図4cを参照して理解できる。図4aにおいて、ユーザーは、選択制御道具180を使用して円錐(cone)形状からなる一番目に作図された円筒形状領域202(領域2)を選択する。これは、円筒のリボルビング軸を概算する際に好ましい。ユーザーは、‘リボルビング軸’方法を選択するために、GUI(32)の方法制御道具190を使用する。行列方程式の解を含む回転ベクターアルゴリズムが使用される。図4aで選択された領域に関しては、図4bにおいて、閉曲線で囲まれた破線は、計算されたリボルビング中心230を示す。また、リボルビング中心は、多数の領域において探知される。図4cにおいて、ユーザーは、選択制御道具180でメッシュモデル240から領域1(242)、領域2(244)及び領域3(246)を選択する。設計意図手段8は、ユーザーが選択した三つの領域242、244、246に対して描写されたリボルビング中心250を計算する。
また、設計意図手段8は、突出プロファイル設計意図を決定するために使用される。ユーザーは、(平面形のプロファイルを突出させる時、側面となる)メッシュ領域または複数の領域と、プロファイルが生成されるスケッチ平面とを選択する。設計意図手段8は、突出された立体(solid)の領域データのシルエット曲線を生成させて、このシルエット曲線を(突出軸法線(extrusion axis normal)と共に)スケッチ平面上に投影させる。平面上の一連の線形断片(シルエット曲線の投影体)は、ポリライン(突出プロファイル)で表される。このようなプロセスは、図5a及び図5bを参照して理解できる。図5aにおいて、もしユーザーが前方の四つの円筒形状領域202、204、206、208、及び後方の四つの円筒形状領域201、203、205、207を選択したら、且つ‘突出プロファイル’方法を選択したら、図5bに示された、計算された突出プロファイル260設計意図が生成される。設計意図手段8は、突出方向命令を使用して、突出方向を内部的に決定する。全ての平面化された(投影された)データを使用して、設計意図手段8は、突出プロファイルとなるポリラインを生成するために、このようなデータに一連の線を最もよく一致させる。その結果は、正確な円というよりは、ポリラインである。
リボルビングプロファイル設計意図を決定するために、ユーザーは、(平面形のプロファイルをリボルビングした時、側面となる)メッシュ領域または複数の領域、及びリボルビング中心軸を選択する。設計意図手段8は、選択されたメッシュ領域または複数の領域の回転イメージ(rotation image)を生成して、回転イメージと回転軸を通過する平面との間の断面ポリライン(cross sectional poly-line)を生成させる。このようなプロセスは、図6a及び図6bを参照して理解できる。図6aにおいて、ユーザーは、モデル240から三つの領域242、244、246を選択して、リボルビング断面(revolving section)または‘リボルビングプロファイル’を決定するために、GUI(32)を通じて設計意図手段8により利用可能になる‘リボルビングプロファイル’命令を使用する。リボルビングプロファイルは、リボルビング軸の周りを回転するために使用でき、且つ立体を生成するために使用できる、2次元スケッチの概算値である。図6aのモデル240から選択された領域に対して計算されるリボルビングプロファイル270は、図6bに示される。中心軸周りに図6bのパターン270を回転させることは、選択された領域242、244、246を最適に合わせるようになる。リボルビングプロファイル270を決定するために、設計意図手段は、(‘突出方向’機能及び領域データの投影を使用することとは対照的に)‘リボルビング中心’命令が使用されて、リボルビングされた立体に相応する全ての領域データが、リボルビング軸が同一平面上にある状態で、この中心に対してスケッチ平面に回転する方式で投影されることを除いては、以上で論議した突出プロファイルに対する方式と同一な方式で行う。点は少なくなり、MST接近法(minimal spanning tree approach)がポリラインを形成するために使用される。代表的なMST接近法が、浦項工科大学校情報研究所(POSTECH、Information Reserch Laboratories)のリインコン(LEE, In-Kwon)により発表された“整理されていない点からの曲線再建(Curve Reconstruction from Unorganized Points)”に示されている。
また、設計意図手段8は、与えられたメッシュ領域が、ある平面に対称となる時、ミラーリング平面設計意図を決定するために使用される。ミラーリング平面を確認するために、ユーザーは、メッシュ領域(または複数の領域)を選択して、ミラーリング平面にほぼ近接する平面を初期近似値(initial approximation)として特定する。設計意図手段8は、与えられたメッシュ領域または複数の領域を複写して、これまたはこれらを、与えられた平面に対称するように変換させる。設計意図手段8は、逐次最近点アルゴリズム(Iterative Closest Points Algorithm;以下、ICPアルゴリズム)を使用して、重なる部分内の点間の距離の和を最小化するために、複写されたメッシュ領域または複数の領域を変換して、ICPアルゴリズムから生成される変換行列は、ミラーリング平面を調整するために使用される。設計意図手段8は、変換行列を蓄積して、アルゴリズムが収斂するまでこれを、与えられた平面に逐次的に適用して、その後、結果をユーザー20に出力する。
ミラーリング平面を決定するプロセスは、図7a及び図7bを参照して理解できる。図7aに、モデル300に対するミラーリング平面302が示される。ミラーリング平面302は、ユーザーにより与えられる初期近似値を示す。全ての領域に対し、本発明の設計意図手段8を使用する‘ミラーリング平面’命令を実行することにより、結果的に図7bに示されたモデル300に対するミラーリング平面304を計算するようになる。ミラーリング平面304は、ユーザーにより提供された近似させた平面302に変換行列を適用することにより計算される。
スウィーピング経路曲線設計意図(sweeping path curves design intent)を決定するために、ユーザーは、プロファイル曲線をスウィーピングする時に側面となる、メッシュ領域または複数の領域を選択する。このようなプロセスは、図8a及び図8bを参照して理解できる。図8aでは、スウィーピングされた表面を含むモデル310(図8aでは、上部領域/面312のみが直接的に見える)に対する三つの領域312、314、316がユーザーにより選択される。その後、設計意図手段は、図8bに示されたようなモデル310に対するスウィーピング曲線318を概算する。次いで、三つの側面を有するプロファイルを、図示されたポリライン318に沿ってスウィーピングすることにより、表面(surface)が生成される。アルゴリズムは、スウィーピングプロファイル上に開始地点(starting point)を提供する(案内曲線は、ユーザーが最終的に決定しようとするものである)。断面曲率(曲率は、断面方向(section direction)に依存し、離散の計算値(discrete calculation)である)は、メッシュ表面上に(離散点で)局部的に決定される。局部的な最小及び最大曲率に帰着される断面方向が計算されて、これは、主曲率(principal curvature)方向である。断面方向は、それぞれの与えられた地点においてお互い垂直である。ソフトウェアは、(離散の断面曲率計算に基づいて)主曲率方向に基づいた曲率流れを追跡する。一つの案内曲線が(与えられた表面に対して無限な数の案内曲線が存在するため)初期調査位置に基づいて計算される。
また、設計意図手段8は、湾曲されたパイプ設計意図の中心線を決定するために使用できる。この手段は、スウィーピング経路曲線設計意図の場合と類似した作業流れを使用する。ユーザー20は、円形のプロファイルをスウィーピングする時に側面となる、メッシュ領域または複数の領域を選択する。このようなプロセスは、以上で論議したスウィーピング経路曲線の場合と同様に機能を行う。このようなプロセスは、図9a及び図9bを参照して理解できる。図9aに、中心に曲線を有するパイプ350の不完全なスキャンデータが示される。設計意図手段は、パイプ350の中心線を決定することにより、本来の設計意図を計算することができて、図9bに示したように、中心線を通過する最も適合した曲線352を生成する。中心線を決定するプロセスは、図9c〜図9eでさらに説明されて、図9cに示されたように、選択された領域に対する‘中間軸’の決定から始まる。中間軸は、一セットの点(位置(locus))であり、ここで、点355は、領域に内接する球353(sphere)(最大球)の中心点である。中間軸点は、少なくなり、MST(357)が図9d及び図9eに示されたように計算される。MST点を連続的に連結する一セットの線断片(line segment)であるポリラインが生成される。本来の点群(point cloud)は、最大球を使用する中間軸接近法を使用して少なくなり、MSTが中間軸点から生成される。連続的な断片は、図9eにおいて閉曲線で囲まれており、湾曲されたパイプ中心を示すポリライン359である。
また、設計意図手段は、分解方向設計意図を計算することができる。上部の鋳型と底部の鋳型とからなる2つの鋳型(mold)により成型品(molded part)を生成する時、鋳型は円滑に分離できて、成型品に影響を与えてはいけない。例えば、両側に配置される2つの鋳型を使用して砂時計(の外側表面)を成型することができる。上部と下部に鋳型があるとしたら、これらを除去することは不可能である。ソフトウェアは、分解に対する一つ以上の可能な方向(分解方向)を計算する。これらは、分解のための実現可能な全ての方向を示す、一つまたは複数のベクターや円錐として可視化できる。分解方向は、部品のアンダーカットを最小化しようとする。許容されるアンダーカットの量(amount)に関する許容公差(tolerance)媒介変数がこの手段に適用できる。アンダーカットの最小化は、図10を参照して理解できる。成型品360は、表面362、364、366、368、370、372、374、376を含む。設計意図手段8は、最も少ない数の表面と交差する分解方向の発見を試みる。垂直線の方向380は、もし分解方向として使用されたら、この方向でベクターが2以上の表面と交差するため(即ち、四つの表面362、364、366、368と交差する)、多い量のアンダーカットを生じさせる。これと対照的に、水平線の方向390は、(ただ2つの表面と交差するため)少ないアンダーカットを生じさせて、分解方向に対するさらに可能性の高い候補となる。推定される分解方向に関するメッシュ上の法線角度の計算は、分解方向に対する一つ(後で多数)の可能な方向を決定するために使用される。また、本発明は、与えられた分解方向と抜き勾配にしたがってモデルを移動させる時、モデルを二つのアンダーカットから自由なモデルに分離させる曲線である、分解曲線(parting curve)を生成する。
付加的に、設計意図手段8はまた、円形パターン軸(circular pattern axis)設計意図を決定するために使用できる。円形パターン軸設計意図を決定するために、ユーザーは、円形パターンにより生成され得るメッシュ領域または複数の領域を選択する。その後、設計意図手段は、領域間における登録(registration)により変換行列(transform matrix)を計算する。領域間における登録は、3次元モデルを幾何学的に整列させる。登録プロセスは、主軸変換アルゴリズム(Principal Axis Transform Algorithm: 以下、PATアルゴリズム)及びICPアルゴリズムを利用する。PATアルゴリズムは、モデルの主軸(principal axis)と重力中心を整列させる。ICPアルゴリズムは、変換されたモデルの標準内で対応する点間の距離の反復的に最小化する。PATは、粗悪な初期整列として使用されて、ICPは、精巧な整列として使用される。登録プロセスの結果は、変換行列(回転、並進移動(translation))で表現される。設計意図手段8は、n個の入力領域から一つの基準領域を選択する。そして、n−1個の変換行列が、基準領域に対するn−1個の領域からのn−1回の登録により計算される。その後、応用プログラムは、計算された変換行列から回転中心軸を抽出する。
同様に、設計意図手段8は、線形パターン軸(linear pattern axis)設計意図を決定するために使用できる。線形パターン軸設計意図を決定するために、ユーザーは、線形パターンにより生成され得るメッシュ領域または複数の領域を選択する。その後、設計意図手段は、領域間における“回転が遮断されて抑制された登録(rotation locked constrained registration)”により変換行列を計算する。回転が遮断されて抑制された登録プロセスは、登録上の変換の回転項目(rotation term)を無視することを除いては、上記のような登録プロセスと同一な方法により(言い換えると、ただ並進移動の変換(translational transform)のみで)作動する。その後、応用プログラムは、計算された変換行列から並進移動パターン軸(translational pattern axis)を抽出する。
付加的に、設計意図手段8は、ポリラインで表示される面取り中心、仮想の鋭いエッジ、ビードライン及びシルエット曲線を決定するために使用できる。面取り中心に対して、ユーザーは、面取りにより生成され得るメッシュ領域または複数の領域を選択する。設計意図手段8は、面取り領域から抽出される中心を使用して、ポリラインを計算する。仮想の鋭いエッジに関しては、ユーザーはメッシュ領域または複数の領域を選択して、設計意図手段は、拡張されて適合になった表面またはメッシュを計算する。その後、設計意図手段は、拡張された実体(expanded entity)間で交差ポリラインを計算する。ビードラインに関しては、ユーザーは、ビードライン領域を含むメッシュ領域または複数の領域を選択する。次いで、設計意図手段8は、メッシュ領域からグルーブ領域(groove region)を抽出して、グルーブの中心線を通過するポリラインを計算する。シルエット曲線に関しては、ユーザーは、メッシュ領域または複数の領域、及び方向ベクター(または平面)を選択する。もし、平面が選択されたら、設計意図手段は、メッシュ領域(または複数の領域)を、選択された平面に投影(project)させる。その後、設計意図手段は、投影されたメッシュ領域または複数の領域の境界ループ(boundary loop)からポリラインを生成する。もし、ベクターが選択されたら、設計意図手段は、分解線(parting line)としてポリラインを計算する。
一応、本発明の具体的な実施例が要請された設計意図を計算すると、ユーザーは、その内部に多いメッシュを含ませるか、それからメッシュを除外させるか、形状を滑らかにするか、他のメッシュ編集道具を使用して、メッシュ領域を修正することができる。メッシュを追加する時、本発明は、ユーザーがメッシュのファイル(file)を選択して、これをプログラム内に取り込み可能にする。領域が、このように新しく取り込んだメッシュにより生成されて、次いで、ユーザーは、このように生成された領域を一つの領域に追加するために、‘領域併合(Merge Region)’命令を使用する。また、ユーザーは、‘メッシュ併合(mesh merge)’及び‘メッシュ結合(mesh combine)’のような基本的なメッシュ作業を実行することができる。‘メッシュ併合’作業は、重なる領域に平均化作業(averaging operation)を実行して、多数のメッシュを一つのメッシュに併合する。開始メッシュ(starting mesh)に穴(hole)がある以下の例で、もしユーザーが穴を有しない取り込んだメッシュを使用してメッシュ併合作業を行うと、この時、‘併合されたメッシュ(merged mesh)’は、穴を有する開始メッシュと、穴を有しない取り込んだメッシュとの平均である。取り込んだメッシュからのデータは、開始メッシュ内の穴を埋めるために使用される。‘メッシュ結合’機能は、メッシュ併合作業と同様に、しかし平均化無しで行われる。
メッシュ編集段階の後に、設計意図手段8は、自動的に設計意図を再計算する。その後、以上で論議された設計意図決定プロセスは、新しいデータに対して実行される。設計意図手段8は、3次元ボディーモデリング特徴(3D body modeling feature)、整列(alignment)及び2次元スケッチプロファイル(2D sketch profile)などのような全ての他の実体(entity)を含む追跡連合(tracing association)により、変化を伝播する。
上記した特徴の利益は、図11a〜図11eを参照して理解できる。粗悪な品質のスキャンデータから始めて、修正無しで実行することは、正確ではないCAD立体(solid)に帰着される。図11aは、不正確なCAD立体を生じさせる粗悪なメッシュ400を示す。図11bは、不正確なCAD立体を生成させるに使用された粗悪なデータ402を示す。しかしながら、本発明は、ユーザーが、よりよいメッシュを生成させるために、メッシュを追加または除去するか、‘スムース(smooth)’及び‘穴埋め(hole fill)’のようなメッシュ作業を行うことにより、スキャンデータを修正できるようにする。メッシュ編集作業が粗悪なスキャンデータ402に対して実行された以後の改善されたメッシュは、図11cにモデル404で示される。以上で論議したように、本発明の具体的な実施例は、複数のセットのスキャンデータを、図11dにモデル410で示されたように、結合できるようにする。結合された複数のセットのデータは、メッシュ内の不足空間(void)412、414、416、418を埋めるか、ノイズを平均化するか、悪いデータを除去するために使用される。メッシュに対するデータ追加や除去を含むメッシュ作業は、設計意図を再計算する設計意図手段により自動的に追跡される。このような変化は、ベクター、平面、及びポリラインの計算に影響を与える。再計算は、図11eに図示の更新されたCAD立体420の自動再生性に反映されたように、3次元物体モデリング特徴、整列及び2次元スケッチプロファイルのような他の実体に影響を及ぼす。
‘リボルビング角度(Revolving Angle)’及び‘突出距離(Extrusion Distance)’特徴に関しては、個々の多角形に対する一セットの測定値が角度や距離のような寸法を決定するために回転の円を描く方向または突出の線形に伸びる方向で生成される。このような寸法は全て、初期スケッチ平面を必要とする(そして、リボルビング角度は、リボルビング中心線をさらに必要とする)。リボルビング角度特徴の決定は、図12a及び図12bを参照して理解できる。モデル430の領域432における各面の中心とスケッチ平面434との間の角度(角度1(440)、角度2(442)、角度3(444))が測定される。外れた値が、各多角形面の法線とスケッチ平面の法線及びリボルビング軸436に基づいて濾過される。リボルビング軸は、データ点(選択された領域内の全ての点)における全ての位置法線ベクターと交差する線により定義される。‘データ点における位置法線ベクター’は、スキャンデータ点から出発して、法線方向に向かう方向ベクターである。領域(外れた値濾過プロセスにより除去されなかったもの)内の面に対する残存角度測定値は、互いに平均化される(残存面に対する最大及び最小角度もまた蓄積される)。平均値(残存面に対する平均角度)は、まるで最大/最小角度がスケッチに対するリボルビング角度として使用するようユーザーに提案されるように、ユーザーに提案される。
突出距離特徴の計算は、図13を参照して論議される。以上で論議したリボルビング角度の計算と同様に、突出距離550、552、554は、各面の中心542、544、546からスケッチ平面540まで測定される。外れた値が、各多角形面の法線とスケッチ平面540の法線と(これらは、許容可能な角度公差内でお互い平行しなければならない)に基づいて濾過される。領域(外れた値濾過プロセスにより除去されなかったもの)内の面に対する残存距離測定値は、互いに平均化される(残存面に対する最大及び最小距離もまた蓄積される)。平均値(残存面に対する平均距離)は、まるで最大/最小距離がスケッチに対する突出距離として使用するようユーザーに提案されるように、ユーザーに提案される。
また、本発明の具体的な実施例は、ユーザーのために、ドラフティング(drafting)、くり抜き(hollowing)、及び面取り特徴に対して要求される寸法を設定する時、最上の概算値を計算する。
ユーザーがドラフティング特徴を追加する時、ドラフティング対話窓が現れる。対話窓で、ユーザーは、未処理3次元スキャンデータ形状に対する最も適合した角度である、抜き勾配を計算するために、グラフィックボタンをクリックすることができる。本発明は、未処理3次元スキャンデータと、抜き勾配測定の基準になる中立平面から上方に少し移動する平面との間の交差曲線を計算する。交差曲線から抽出された点において、自体の法線ベクターが交差曲線に接する平面が生成される。その後、このような平面と未処理3次元スキャンデータとの間の交差線が計算される。中立平面の法線ベクターと、定義された平面(抜き勾配が疑問の平面)との間で、角度が平均化される。本発明は、三つの角度値、即ち、最小角度、最大角度、及び平均角度をユーザーに提案する。
抜き勾配計算プロセスは、図14に示される。モデル500において、2つの領域502、504(法線領域−図14において、平坦な基本領域502;ドラフティングされた領域(drafted region)−図14において、角度を有する傾斜した領域504)を選択することにより、2つの領域は、平面形表面(planar surface)506、508に合わせられ得る。合わせられる表面が曲面形表面であり得るため、作業が平面形の合わせられる表面に対するものに制限されないことは、自明である。このような表面を延長させて交差するようにすることにより、交差線510が決定される(非平面形表面の場合は、曲線が決定される)。それぞれ二つずつの線(516,518)(520、522)を合わせた各平面上で、交差曲線に垂直な2つの平面512、514を生成することにより、そして、このような線の交差角(または抜き勾配)524、526を決定することにより、抜き勾配が2回抽出される。ユーザーは、逆設計プロセスにおいて、抜き勾配を選択するために、平均、最大または最小交差角(抜き勾配)を使用することができる。データ集合(data gathering)の方向を定めるための平面を使用して、断面データ(section data)が生成される(図14に、角度が計算される2つの平面が示されている)。ベクター(線)が、エラー最小化技術を使用して、このような断面データに合わせられる。角度は、このようなベクターに基づいて計算される。平面を合わせることは、エラー最小化技術に従う。平行ではない二つの線は、直線またはベクター上で交差する。
上記のように、本発明の具体的な実施例は、図15a乃至図15cに示されたように、くり抜き(またはシェリング)厚を決定するために使用できる。ユーザーがくり抜き特徴を追加する時、くり抜き対話窓が現れる。対話窓において、ユーザーは、未処理3次元スキャンデータ形状を従うために最も適合した壁厚(wall thickness)を計算するために、グラフィックボタンをクリックすることができる。設計意図手段8は、くり抜き特徴が追加されるべきボディー上の点を抽出して、次いで、局部表面(local surface)上のU及びV方向ベクターのベクター積(dU×dV)を求めることにより、概算できる法線方向に沿う半直線(ray)を生成させる。このプロセスは、図15aに示されている。抽出された点580、590間の距離は平均化されて、半直線582、592と未処理3次元スキャンデータとの間の交差点(intersection point)が決定される。距離平均化の代わりに、くり抜かれた外皮層(hollowed shell)間の偏差に基づき、偏差が最小化されるまでくり抜き距離を調整しエラーを最小化する、エラー最小化技術を使用することができる。三つの厚さ値、即ち、最小、最大、及び平均の厚さ値がユーザーに提案される。外れた値は、交差点の法線ベクターと半直線との間の角度差に基づいて除去される。もし、角度が、指定された許容可能な公差より大きければ、これは、くり抜き厚の計算において考慮されない。
くり抜き技術は、まず、窪んでいない立体を生成するために、メッシュの外側表面を使用する。外側表面として使用されていないメッシュの内側部分がある。メッシュの内側部分は、くり抜き厚を決定するために使用される。厚さの計算は、まず、(局部の生成された表面または立体上で局部のU軸及びV軸方向に垂直な)表面に対する局部法線ベクター(local normal vector)を計算することにより決定される。このような法線方向において、表面と未処理メッシュ(未処理3次元スキャンデータ)との間の距離は、局部的なくり抜き距離である。完全なくり抜き区域(全ての距離測定値)が、このような局部的なくり抜き距離(厚さ)から生成される。ユーザーは、くり抜き区域(hollowing field)の平均、最大または最小の均一なくり抜き厚さを有するように、選択することができる。本来の立体/表面と、新しく生成されるくり抜かれた表面とを含む新しい立体を生成させるために、残存する立体/表面の内部に新しい表面が生成される。図15bは、メッシュの外部から生成される立体600を示す。図15cは、図15bの立体600の断面610を示す。断面610は、局部のU軸612及びV軸614、法線ベクター616、及び法線ベクター616とメッシュ620との間の局部的な交差部分618を示す。図15dは、本発明により行われるくり抜き作業以後の図15bの立体630を示す。
面取りは、凹凸状にエッジを滑らかにすることである。本発明は、面取り半径を計算するために使用できる。面取り半径は、一定または変化する。ユーザーが面取り特徴を追加する時、面取り対話窓が現れる。対話窓で、ユーザーは、未処理3次元スキャンデータ形状を従うために最も適合した面取り半径を計算するために、グラフィックボタンをクリックすることができる。本発明は、面取りに関して、ユーザーにより指定されるエッジから点を抽出する。その後、法線ベクターが点においてエッジに接するようになる平面を定義する。設計意図手段8は、点においてエッジに接する法線ベクターを有する平面と、未処理3次元スキャンデータとの間の交差曲線を計算する。それぞれの交差曲線は、円弧と線とに自動的に分解される。応用プログラムは、以上で論議した定義された平面と、未処理3次元スキャンデータとの間で計算される全ての交差曲線に関する分解された交差曲線から中心弧(center arc)の半径を平均する。もし、面取りオプションが一定の値であれば、三つの半径値、即ち、最小、最大、及び平均半径がユーザーに提供される。もし、面取りオプションが変化する半径を有すれば、半径は、ユーザーが半径変化の傾向が分かるよう、新しい2次元グラフ窓に表示される。また、設計意図手段8は、2次元グラフから最も近い曲線を自動に合わせる。
面取り半径を計算するプロセスが図16に示されている。面取り部を有する一領域の部分650が選択される。この部分に曲線が描かれて、平面662、664、666、668、670が曲線に垂直に生成される。曲線は、面取り部周辺の幾つかの点を選択することにより、補間法(interpolation)から生成される。ユーザーは、曲線を選択して、(図示したように)曲線に対して同一に分布される分割区域の数を指定することができ、また、ユーザーは、面取り半径を調査するために、曲線に沿った個別的な点を選択することができる。図16において、5個の抽出区域が、均一ではない面取り部に対する面取りプロファイルを決定するために調査される。面取り部に対して結果的に選択される半径は、全ての面取り測定値の平均値、最大値、または最小値であり、あるいは、均一ではない面取り半径の場合は、(グラフ680に示されたように、)後続の補間法が、変化する半径の面取り部(varying radius fillet)に対して使用される。
また、本発明は、一つ以上の媒介物上にまたは内に収録される一つ以上のコンピューター用プログラムとして提供できる。媒介物は、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、コンパクトディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュメモリカード、PROM、RAM、ROM、または磁気テープなどである。一般に、コンピューター用プログラムは、いかなるプログラミング言語でも行うことができる。使用可能な言語の例は、FORTRAN、C、C++、C#、またはJAVA(登録商標)を含む。ソフトウェアプログラムは、目的コード(object code)として、一つ以上の媒介物上にまたは内に蓄積され得る。FPGAまたはASIC上で、ハードウェア加速が使用され得て、コードの全てまたは一部が駆動され得る。コードは、仮想マシン(virtual machine)のような仮想の環境で駆動され得る。コードを駆動する多数の仮想マシンは、一つの処理装置に常駐し得る。
発明の効果
以上のように、3次元スキャンデータを使用して本来の設計意図を確認するためのシステム及び方法を提供することにより、本発明は、ユーザーが未処理3次元スキャンデータから立体及び面モデリング媒介変数(solid and surface modeling parameters)をプログラムにより抽出して、操作できるようにし、本来の設計意図を確認することができるようにする効果が得られる。
本発明の範囲を逸脱することなく変更を加えることができるため、以上の説明に含まれるか、添付図面に示された全ての内容は、例示的に解釈されて、文言的に解釈されてはいけない。図面に示された構造と連続する段階は、本発明の範囲を逸脱することなく変更を加えることができ、ここに含まれた例示は、本発明の多数の可能な説明の一例に過ぎないことは、当業者にとって明らかである。
本発明の具体的な実施例を行うのに適合した環境を示した図である。 未処理3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための本発明の実施例により進行される連続する段階を示した流れ図である。 突出方向(extrusion direction)を計算するためのメッシュ領域(mesh region)の選択を示した図である。 図3aで選択されたメッシュ領域に対する計算された突出ベクター(vector)を示した図である。 リボルビング中心(revolving center)を計算するためのメッシュ領域の選択を示した図である。 図4aで選択されたメッシュ領域に対するリボルビング中心を表現する計算されたベクターを示した図である。 多数の選択されたメッシュ領域に対する計算されたリボルビング中心を示した図である。 突出プロファイル(profile)を計算するためのメッシュ領域の選択を示した図である。 図5aで選択されたメッシュ領域に対する突出プロファイルを表現する計算されたポリライン(poly-line)を示した図である。 リボルビングプロファイルを計算するためのメッシュ領域の選択を示した図である。 図6aで選択されたメッシュ領域に対するリボルビングプロファイルを表現する計算されたポリラインを示した図である。 ミラーリング平面(mirroring plane)を計算するためのメッシュ領域の選択を示した図である。 図7aで選択されたメッシュ領域に対するミラーリング平面を表現する計算された平面を示した図である。 スウィーピング経路曲線(sweeping path curve)を計算するための三つのメッシュ領域の選択を示した図である。 図8aで選択されたメッシュ領域に対するスウィーピング経路曲線を表現する計算されたポリラインを示した図である。 湾曲されたパイプの中心線を計算するためのメッシュ領域の選択を示した図である。 図9aで選択されたメッシュ領域に対する湾曲されたパイプの中心線を表現する計算されたポリラインを示した図である。 湾曲されたパイプに対する中心線を決定するために使用される中間軸(medial axis)と最大限の適合した球(maximal fitting sphere)を示した図である。 最小スパニングツリー(Minimum Spanning Tree:以下、MST)、及び連続するMST点を連結するポリラインを示した図である。 最小スパニングツリー(Minimum Spanning Tree:以下、MST)、及び連続するMST点を連結するポリラインを示した図である。 分割方向(parting direction)意図を把握する過程において、アンダーカット(undercutting)の最小化を示した図である。 不正確なCAD立体(solid)を生じさせる粗悪なメッシュを示した図である。 図11aの粗悪なメッシュに使用される粗雑なデータを示した図である。 メッシュ編集後のメッシュを示した図である。 多数のセットのデータを結合した後のメッシュを示した図である。 再生成されたCAD立体を示した図である。 リボルビング角度の計算を示した図である。 リボルビング角度の計算を示した図である。 本発明による突出距離の計算を示した図である。 本発明による抜き勾配(drafting angle)の計算を示した図である。 局部表面法線(local surface normal)の計算を示した図である。 メッシュの外側から生成される立体を示した図である。 図15bの立体の断面を示した図である。 本発明により行われるくり抜き(hollowing)作業以後の図15bの立体を示した図である。 本発明の面取り(filleting)作業を示した図である。 本発明の面取り(filleting)作業を示した図である。

Claims (28)

  1. 3次元スキャンデータを使用して逆設計を行う途中に、本来の設計意図を近似させるための方法であって、
    3次元対象物の形状を示す3次元スキャンデータの集合を提供する段階と、
    分割手段を通じて、メッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割する段階と、
    メッシュ領域及び本来の設計特徴である設計意図の類型を選択する段階と、
    選択されたメッシュ領域に対する設計意図の選択された類型に関する近似値をプログラムにより計算する段階とを含み、
    前記3次元スキャンデータは、多数のメッシュとして結合されて、前記多数のメッシュは、3次元対象物を示すメッシュモデルとして結合されて、
    前記計算する段階は、選択されたメッシュ領域に対する3次元スキャンデータを使用することを特徴とする、3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  2. 前記分割手段は、幾何学的な値を概算することにより、メッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割することを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  3. 前記幾何学的な値は、メッシュ曲率値及びメッシュ法線値のいずれか一つであることを特徴とする、請求項2に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  4. メッシュモデルから形成されるCADモデルにおいて、一つの指定された特徴を選択する段階と、
    3次元スキャンデータを使用して、前記指定された特徴に対して概算された媒介変数値をプログラムにより計算する段階と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  5. 前記多数のメッシュは、三角形メッシュ、四角形メッシュ、及び点からなるグループのいずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  6. 前記設計意図は、ベクターに対する計算により示されることを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  7. 前記設計意図は、突出方向、分解方向、円形パターン軸、線形パターン軸、円錐軸(Cone axis)、円筒軸、及びリボルビング中心のいずれか一つであることを特徴とする、請求項6に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  8. 前記設計意図は、平面に対する計算により示されることを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  9. 前記設計意図は、直交(orthogonal)平面及びミラーリング(mirroring)平面のいずれか一つであることを特徴とする、請求項8に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  10. 前記設計意図は、ポリラインに対する計算により示されることを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  11. 前記設計意図は、突出プロファイル、リボルビングプロファイル、スウィーピング経路曲線、湾曲されたパイプの中心線、面取り中心、仮想の鋭いエッジ、ビードライン、シルエット曲線及び分解曲線のいずれか一つであることを特徴とする、請求項10に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  12. 前記設計意図は、抜き勾配、一定の面取り半径、変化する面取り半径、リボルビング角度、突出距離、及びくり抜き壁厚特徴のいずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
  13. 3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を近似させるためのシステムであって、
    プログラムにより3次元対象物の3次元スキャンデータから形成されたメッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割する分割手段と、
    本来の設計特徴である設計意図の類型及びメッシュ領域を選択できるようにするユーザーインターフェースと、
    CAD応用プログラムと交信する設計意図手段と、を含み、
    前記設計意図手段は、選択されたメッシュ領域に対する設計意図の選択された類型に関する近似値をプログラムにより計算して、
    前記計算は、選択されたメッシュ領域に対する3次元スキャンデータを使用することを特徴とする、3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するためのシステム。
  14. 3次元対象物の形状を示す多数の点をスキャンする3次元スキャナーをさらに含み、
    前記多数の点は、多数のメッシュとして結合されて、前記多数のメッシュは、3次元物体の表面を示すメッシュモデルとして結合されることを特徴とする、請求項13に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するためのシステム。
  15. 前記設計意図は、ベクター、平面、及びポリラインのいずれか一つとして示されることを特徴とする、請求項13に記載の3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するためのシステム。
  16. 3次元スキャンデータを使用して逆設計を行う途中に、本来の設計意図を近似させるためにコンピューターで実行可能な命令(instruction)を受容して、コンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物であって、
    3次元対象物の形状を示す3次元スキャンデータの集合を提供するための命令と、
    分割手段を通じてメッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割するための命令と、
    メッシュ領域及び本来の設計特徴である設計意図の類型を選択するための命令と、
    選択されたメッシュ領域に対する設計意図の選択された類型に関する近似値をプログラムにより計算するための命令と、を含み、
    前記3次元スキャンデータは、多数のメッシュとして結合され、前記多数のメッシュは、3次元対象物を示すメッシュモデルとして結合されて、
    前記計算するための命令は、選択されたメッシュ領域に対する3次元スキャンデータを使用することを特徴とする、コンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  17. 前記分割手段は、幾何学的な値を概算することにより、メッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割することを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  18. 前記幾何学的な値は、メッシュ法線値及びメッシュ曲率値のいずれか一つであることを特徴とする、請求項17に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  19. 前記命令は、
    メッシュモデルから形成されるCADモデルにおいて、指定された特徴を選択するための命令と、
    3次元スキャンデータを使用して、指定された特徴に対して概算された媒介変数値をプログラムにより計算するための命令と、をさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  20. 前記多数のメッシュは、三角形メッシュ、四角形メッシュ及び点からなるグループのいずれか一つであることを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  21. 前記設計意図は、ベクターに対する計算により示されることを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  22. 前記設計意図は、突出方向、分解方向、円形パターン軸、線形パターン軸、円錐軸(Cone axis)、円筒軸、及びリボルビング中心のいずれか一つであることを特徴とする、請求項21に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  23. 前記設計意図は、平面に対する計算により示されることを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  24. 前記設計意図は、直交平面及びミラーリング平面のいずれか一つであることを特徴とする、請求項23に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  25. 前記設計意図は、ポリラインに対する計算により示されることを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  26. 前記設計意図は、突出プロファイル、リボルビングプロファイル、スウィーピング経路曲線、湾曲されたパイプの中心線、面取り中心、仮想の鋭いエッジ、ビードライン、シルエット曲線、及び分解曲線のいずれか一つであることを特徴とする、請求項25に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  27. 前記設計意図は、抜き勾配、一定の面取り半径、変化する面取り半径、リボルビング角度、突出距離、及びくり抜き壁厚特徴のいずれか一つであることを特徴とする、請求項16に記載のコンピューティング装置と共に使用する形体を有した物理的な媒介物。
  28. 3次元スキャンデータを使用して逆設計を行う途中に、本来の設計意図を近似させるための方法であって、
    3次元対象物の形状を示す3次元スキャンデータの集合を提供する段階と、
    分割手段を通じて、メッシュモデルを多数のメッシュ領域に分割する段階と、
    メッシュ領域及び本来の設計特徴である設計意図の類型を、ユーザーインターフェースを通じて選択する段階と、
    選択されたメッシュ領域に対する設計意図の選択された類型に関する近似値をプログラムにより計算する段階と、を含み、
    前記3次元スキャンデータは、多数のメッシュとして結合されて、前記多数のメッシュは、3次元対象物を示すメッシュモデルとして結合されて、
    前記選択する段階は、メッシュモデル内のメッシュ領域に対する少なくとも一つの設計意図をプログラムにより確認した後に行われて、
    前記計算する段階は、選択されたメッシュ領域に対する3次元スキャンデータを使用することを特徴とする、3次元スキャンデータを使用して、本来の設計意図を確認するための方法。
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