JP2007304154A - プラスチック光伝送体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 任意の拡散状態を短時間で実現することができるとともに、屈折率分布の制御が容易であり、かつ樹脂の劣化を最小限に止め、生産効率を向上させることができるプラスチック光伝送体の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 透明な樹脂と、屈折率が該透明な樹脂と異なり、透明かつ拡散可能な1種以上の添加剤とを含んで構成される同軸多層構造のプラスチック光伝送体を、4MPa〜6MPaの範囲に加圧された炭酸ガス雰囲気下で処理して、前記添加剤をプラスチック光伝送体の周辺部又は中心部に向かって拡散させ、連続的に屈折率が変化する領域を形成することを含むプラスチック光伝送体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチック光伝送体の製造方法に関し、より詳細には、屈折率分布を有するプラスチック光伝送体の製造方法に関する。
線状体又は棒状体の中心から外周に向かって、連続的に屈折率が変化する領域を有するプラスチック製の屈折率分布型光伝送体が既に提案され、実用化されている。
このような光伝送体を製造する方法は、種々提案されている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
特許文献1の方法は、予め作製した重合体製中空管の中空内に、その中空管の重合体を溶解し、かつ高屈折率の非重合性化合物を含有する重合性溶液を充填し、この充填した重合性溶液中の高屈折率の非重合性化合物の中心部への拡散を促しながら重合し、ロッド状のプリフォ−ムを得た後、所望の径になるように溶融して引き伸ばすというバッチプロセスを採用している。
また、特許文献2の方法は、透明な重合体の溶融液からなる第1の材料と、その屈折率が前記重合体と異なる透明で拡散可能な非重合性の材料、あるいは、その屈折率が前記重合体と異なる透明で拡散可能な非重合性の材料と前記重合体の溶融液とを含む少なくとも1種類の材料とを、第1の材料及び少なくとも1種類の材料が互いに同心状の流れを形成するような関係で共存させ、拡散可能な材料を所定時間、流れの径方向に拡散させる。この方法によって、屈折率分布を有するプラスチック光伝送体を製造することができる。
特許文献3の方法は、屈折率分布を形成するための物質を重合体中で拡散させる際、この物質の拡散速度を速めるために、物質の濃度が異なる2層間の接触面積を広げて拡散を行い、その後、径を縮小してより小径の所望の径の母材又は屈折率分布型光ファイバーそのものを製造する方法である。
特許第3332922号 特許第3471015号 特許第3533263号
しかし、特許文献1の方法は、バッチプロセスを採用するために生産性に劣るという課題がある。
また、特許文献2の方法では、拡散を重合体の溶融状態で行うと、高温であるため、重合体の熱劣化が生じ、また、重合体のガラス転移状態で行うと、必要な拡散を行わせるための時間が長時間になり、生産性が劣るという課題を有する。
さらに、特許文献3の方法では、拡散が高温の重合体の溶融状態で行われるため、重合体の熱劣化が避けられないという課題がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、任意の拡散状態を短時間で実現することができるとともに、屈折率分布の制御が容易であり、かつ樹脂の劣化を最小限に止め、生産効率を向上させることができるプラスチック光伝送体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のプラスチック光伝送体の製造方法は、透明な樹脂と、該透明な樹脂と屈折率が異なり、透明かつ拡散可能な1種以上の添加剤とを含んで構成される同軸多層構造のプラスチック光伝送体を、4MPa〜6MPaの範囲に加圧された炭酸ガス雰囲気下で処理して、前記添加剤をプラスチック光伝送体の周辺部又は中心部に向かって拡散させ、連続的に屈折率が変化する領域を形成することを含むことを特徴とする。
このプラスチック光伝送体の製造方法では、添加剤の拡散を100℃以下で行うことが好ましい。
また、1mm以下の径を有するプラスチップ光伝送体を炭酸ガス雰囲気下で処理することが好ましい。
本発明によれば、樹脂の劣化がなく、伝達損失が良好で屈折率分布を有する光伝送体を高い製造効率で製造することが可能となる。
本発明のプラスチック光伝送体の製造方法は、概して、透明な樹脂と、該透明な樹脂と屈折率が異なり、透明かつ拡散可能な1種以上の添加剤(以下単に「拡散可能な添加剤」ということがある)とを含んで構成されるプラスチック光伝送体を、使用する透明な樹脂及び/又は拡散可能な添加剤の種類及び/又は組成を選択するか、拡散を行なう条件を変えることを通して、屈折率分布が所望のものになるように制御して製造する方法である。
本発明において、透明な樹脂とは、650nm、780nm等の波長の光の透過率が90%以上、好ましくは93%以上の樹脂を意味する。その種類は、特に限定されず、当該分野で公知のものを用いることができる。具体例としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチルメタクリレート樹脂、ポリパーフルオロメタクリレート樹脂、ポリシクロヘキシルメタクリレート樹脂、ポリ2、2、2−トリフルオロエチルメタアクリレート樹脂、ポリ(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル−α−フルオロアクリレート)樹脂、ポリペリフルオロブタニルビニルエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。本発明のプラスチック光伝送体の製造方法では、なかでも、高温で比較的劣化しやすいポリ塩化ビニル系樹脂に好適である。
ポリ塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルモノマー及び/又は塩化ビニルと共重合可能なモノマーを、重合又は共重合して得られる(共)重合体もしくはその後塩素化物である。
塩化ビニルと共重合可能なモノマーとしては、公知のビニルモノマーのすべてが含まれ、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン類:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類:エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類:メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。 なお、ポリ塩化ビニル系樹脂は、上述したものに限定されず、例えば、同出願人の特開2005−36195号公報、特開2005−36196号公報、特開2005−36216号公報等に記載されたもの、記載された方法及びそれに準じて形成されたもの等をも用いることができる。また、その場合の触媒として、ジルコニウム化合物及びアルミニウム化合物やアルキルリチウム等を利用することが有効である。
本発明の拡散可能な添加剤としては、650nm、780nm等の波長の光の透過率が90%以上、好ましくは93%以上であり、同時に使用する透明な樹脂中を拡散し得る性質を有していることが最も重要であり、屈折率が上述した透明な樹脂と異なるものであれば、いかなるものを使用してもよい。
ポリ塩化ビニル系樹脂に対する拡散可能な添加剤としては、ポリ塩化ビニル系樹脂の結晶化度を低下させて、光散乱を減少させるもの、任意にポリ塩化ビニル系樹脂の粒子構造を消滅させるもの、屈折率を増減し得るものとして機能するものであってもよい。また、別の観点から、SP値が7.5〜12.0(cal/cm31/2程度の範囲であるもの等であってもよい。ここで、SP値とは、Hoyらの方法(POLYMER HANDBOOK, Third edition, VII/519(Wiley Interscience 社発行)によって規定された値である。
このような添加剤としては、例えば、アルキル基部分の炭素数が1〜8、好ましくは炭素数が1〜6であるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジル、ポリ(メタ)アクリル酸フェニル、ポリ(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸1−フェニルエチル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリクロロスチレン等が挙げられる。
また、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィン;リン酸トリフェニル、リン酸トリエチル、リン酸トリ−2-エチルヘキシル等のリン酸エステル;アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソデシル等のアジピン酸エステル;アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジイソオクチル等のアゼライン酸エステル;セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル等のセバシン酸エステル;二塩基酸とグリコールとを重縮合させたものを基本構造とするポリマー又はオリゴマーが挙げられる。二塩基酸としてはセバシン酸、アゼライン酸、アジピン酸、フタル酸などが挙げられ、グリコールとしてはプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオールなどが挙げられる。
さらに、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸イソトリデシル等のフタル酸エステル;ピロメリット酸オクチルエステル等のピロメリット酸エステル;トリメリット酸とアルコールとのエステル化反応で得られるエステル、すなわち、下記式(I)
Figure 2007304154
(式中、R1〜R3は、同一又は異なって、アルキル基を示す。ここで、R1〜R3のアルキル基としては、それぞれ異なっていてもよいが、3つが同じであることが好ましい。また、炭素数1〜12、さらに炭素数4〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。)
で表わされるトリメリット酸エステルを用いてもよい。トリメリット酸エステルとしては、例えば、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリ−2-エチルヘキシル、トリメリット酸トリn−オクチル、トリメリット酸トリイソノニル、トリメリット酸トリイソデシル等のトリメリット酸トリアルキルが挙げられる。また、トリメリット酸と複数種のアルコールとのエステルであってもよい。なかでも、トリメリット酸トリ-2-エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソデシルが好ましい。
加えて、旭電化製UL−6等の下記式(II)
Figure 2007304154
[式中、R4は、任意の官能基、xは1〜4の整数を示す。R4としては、例えば、炭素数1〜6の低級アルキル基(メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル等)、アリール基(フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル等)、
Figure 2007304154
等が例示される。なお、置換基R4は、xが2〜4の場合には、その数に応じて2〜4価の置換基となり得る。具体的には、xが2、R4が−(CH24−である化合物が挙げられる。]
で表されるジペンタエリストールエステルを用いてもよい。
さらに、ジフェニルスルホンおよびジフェニルスルホン誘導体、ジフェニルスルフィド、ジフェニルスルホキシド等の硫黄化合物を用いてもよい。ジフェニルスルホン誘導体としては4,4'−ジクロロジフェニルスルホン、3,3',4,4'−テトラクロロジフェニルスルホン等が挙げられる。
特に、ポリ塩化ビニル系樹脂に対して高い透明性を付与するという観点からは、硫黄化合物(特に、ジフェニルスルホン)、リン酸エステル(特に、トリフェニルホスフェート)、トリメリット酸エステル、ジペンタエリストールエステル等が好ましい。これらは比較的屈折率が高い又は低いため(例えば、ジフェニルスルホン及びトリフェニルホスフェートの屈折率は1.630と高く、トリメリット酸エステルの屈折率は1.480〜1.490と低く、ジペンタエリストールエステル(旭電化製UL−6)の屈折率は1.456と低い)、ポリ塩化ビニル系樹脂の屈折率を増減して、適当な値に調節することができる。これら化合物は単独、混合物のいずれで使用してもよいが、混合物を用いた場合には、より厳密な屈折率の制御が可能となる。
その屈折率が、透明な樹脂よりも高い及び低い透明で拡散可能な2種の添加剤の混合物を用いて各層の総添加剤濃度をほぼ等しくすると、同軸多層構造の光伝送体を製造する上で、各層の溶融粘度をほぼ等しくできるので、各層界面の平滑性制御が容易となる。
また、高屈折率添加剤のみ又は低屈折率添加剤のみを拡散させた場合と比較して、これと同じ屈折率差を得るために樹脂に含有させる添加剤の量が相対的に減るので、樹脂のガラス転移温度の低下の度合いを減少させ、得られる光伝送体の耐熱性も向上することになる。
本発明のプラスチック光伝送体は、このような拡散可能な添加剤が、全重量の50重量%未満で拡散されている。これにより、透明な樹脂、特に、ポリ塩化ビニル系樹脂の特性を優勢に維持することができる。特に、硫黄化合物、リン酸エステル、トリメリット酸エステル及び/又はジペンタエリストールエステルをポリ塩化ビニル系樹脂に含有させる場合には、25重量%以下であることが好ましい。これにより、ポリ塩化ビニル系樹脂のガラス転移点を適当な値に維持し、必要な強度を確保することができる。 本発明のプラスチック光伝送体は、光伝送体の中心部の屈折率を周辺部のそれよりも高くすることにより、集光性をもたせることができ、中心部の屈折率を周辺部のそれよりも低くすることにより、光発散性をもたせることができる。
本発明の同軸多層構造のプラスチック光伝送体を製造する方法は、特に限定されず、当該分野で公知の種々の方法を利用することができる。例えば、透明な樹脂と、拡散可能な添加剤とを含む混合物を、少なくとも2種類以上準備し、これらを同軸多層紡糸する方法、これらの混合物を回転する円筒内側に順次キャストして多層プリフォームを作製したのち、溶融紡糸する方法、同軸多層プリフォームを押出成形したのち、溶融紡糸する方法等が挙げられる。
このようなプラスチック光伝送体は、拡散の条件、炭酸ガスの圧力、拡散の時間、温度等を調節して処理することにより、屈折率が連続的に変化する領域の拡がりを調整することができる。炭酸ガスの圧力を低く、拡散時間を短く、あるいは温度を低くするほど、屈折率が連続的に変化する領域は狭まり、相対的に急俊な屈折率勾配を与えることができる。炭酸ガスの圧力を高く、拡散時間を長く、あるいは温度を高くすれば、その領域は拡がり、相対的に緩やかな屈折率勾配を実現することができる。
本発明においては、処理する際の炭酸ガス雰囲気の圧力を、4MPa〜6MPaとする。炭酸ガスの圧力が4MPa未満であると、拡散速度を速める効果がなく、樹脂の熱劣化が起こりうる高温での拡散処理が必要となる。6MPaを超えると、拡散処理後の脱ガス時にファイバーが発泡する。
この際の温度は、樹脂の劣化によるファイバー性能の低下を避けるために、100℃以下が好ましい。
また、炭酸ガス雰囲気下での処理の時間は、特に限定されるものではなく、例えば、上述した圧力及び温度の場合には、30分間〜10時間程度、1〜5時間程度、さらに2〜4時間程度が適している。
なお、得られた光伝送体を処理する際、例えば、金属製のリールに光伝送体を巻きつけた状態で、このリールを温度、圧力制御可能な槽内に設置し、液化二酸化炭素の貯蔵タンクから二酸化炭素を槽内に供給し、所定の温度及び圧力で所定時間維持する。その後、槽内圧力を徐々に降下させ、光伝送体を取り出すことが好ましい。槽内圧力の急激な降下は、ファイバー発泡の原因となり得るため、槽内を常温に戻して及び/又は圧力を徐々に降下させて取り出すことがより好ましい。
また、炭酸ガス雰囲気下での処理は、添加剤をプラスチック光伝送体の周辺部又は中心部に向かって所望な状態で拡散させるために、プラスチック光伝送体の径が、1mm程度以下、800μm、600μm、500μm、300μm、200μm程度以下、10μm、50μm、80μm、100μm程度以上の状態で行うことが好ましい。このような径を有する光伝送体を用いることにより、樹脂の劣化を招くことなく、所望の拡散状態を容易に得ることができる。
本発明のプラスチック光伝送体には、透明な樹脂が有する特性、例えば、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、電気絶縁性、難燃性、機械強度等を損なわない範囲で、必要に応じて、当該分野で公知の配合剤、例えば、熱安定剤、熱安定化助剤、滑剤、加工助剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤等を配合してもよい。配合剤は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱安定剤としては、例えば、ジメチル錫メルカプト等の有機錫系安定剤、ステアリン酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、等が挙げられる。安定化助剤としては、例えば、エポキシ化大豆油等が挙げられる。滑剤としては、内部滑剤及び外部滑剤が挙げられる。内部滑剤は、例えば、ラウリルアルコール等、外部滑剤は、例えば、モンタン酸ワックス等が挙げられる。加工助剤としては、例えば、重量平均分子量10万〜200万のアルキルアクリレート−アルキルメタクリレート共重合体であるアクリル系加工助剤が挙げられ、具体例としては、n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体等の耐熱向上剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。
なお、本発明の光伝送体は、この光伝送体よりも屈折率の低い他材料からなるクラッド層で覆われていてもよい。
以下、本発明の光伝送体の実施例を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
塩素含有率64.3%、重合度550の塩素化ポリ塩化ビニル樹脂100重量部にジフェニルスルホンを10重量部配合した樹脂組成物を内層に、前記塩素化ポリ塩化ビニル樹脂100重量部にジフェニルスルホンを7重量部及びトリメリット酸トリ−2-エチルヘキシルを3重量部配合した樹脂組成物を中間層に、前記塩素化ポリ塩化ビニル樹脂100重量部にトリメリット酸トリ−2-エチルヘキシルを10重量部配合した樹脂組成物を外層となるように3台の単軸押出機及び3層金型を用いて成形し、直径が20mmの同軸3層構造の光ファイバーのプリフォームを得た。
得られたプリフォームを、円筒型加熱機に供給し、加熱延伸して直径0.5mmの光ファイバーを作製した。
得られた光ファイバーを、金属製のリールに巻き取り、温度、圧力制御可能な槽内に設置した。液化二酸化炭素の貯蔵タンクから二酸化炭素を槽内に供給し、75℃、5MPaで3時間保持した。その後、槽内を常温にしてから槽内圧力を徐々に下げ、光ファイバーを取り出した。
得られた光ファイバーの屈折率分布を、溝尻光学工業所製、透過型二光束干渉顕微鏡を用いて測定した。その結果を図1に示す。
この光ファイバーは、図1に示されるように、中心軸部分から周辺部にかけて屈折率が連続的に低下する形の屈折率分布を有するものとなった。
光ファイバーの伝送損失をOcean Optics社製スペクトロメーター及び白色光源を用い、カットバック法により測定したところ、397dB/kmであった。
(比較例1)
実施例1で得られた金属製のリールに巻き取られた光ファイバーを、温度、圧力制御可能な槽内に設置した。液化二酸化炭素の貯蔵タンクから二酸化炭素を槽内に供給し、120℃、3MPaで3時間保持した。その後槽内を常温にしてから槽内圧力を徐々に下げ、光ファイバーを取り出した。
得られた光ファイバーの屈折率分布を、溝尻光学工業所製、透過型二光束干渉顕微鏡を用いて測定した。その結果を図1に示す。
この比較例の光ファイバーは、図1に示されるように中心軸部分から周辺部にかけて屈折率が連続的に低下する形の屈折率分布を有していた。
光ファイバーの伝送損失をOcean Optics社製スペクトロメーター及び白色光源を用いカットバック法により測定したところ、526dB/kmであった。
つまり、良好な屈折率分布を、実施例1と同じように短時間で得るためには、高温での処理が必要となり、その結果、樹脂の劣化が進み、伝送損失が実施例1よりも相当高い値となることが確認された。
(比較例2)
実施例1で得られた金属製のリールに巻き取られた光ファイバーを、温度、圧力制御可能な槽内に設置した。液化二酸化炭素の貯蔵タンクから二酸化炭素を前記槽内に供給し、75℃、7MPaで3時間保持した。その後、槽内を常温にしてから槽内圧力を徐々に下げ、光ファイバーを取り出した。
得られた光ファイバーには気泡が多数発生していた。
本発明は、屈折率分布型ポリマー光ファイバー、屈折率分布型導波路、屈折率分布型ロッドレンズ、シングルモードポリマー光ファイバー、光機能性を有するポリマー光ファイバー等の多岐にわたるプラスチック光伝送体とその製造方法に適用可能なものである。特に、ポリ塩化ビニル系樹脂等の高温で比較的劣化しやすい樹脂を使用する屈折率分布型プラスチック光伝送体の製造方法に有用である。
本発明のプラスチック光伝送体の製造方法によって得られた光伝送体の屈折率分布を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 透明な樹脂と、該透明な樹脂と屈折率が異なり、透明かつ拡散可能な1種以上の添加剤とを含んで構成される同軸多層構造のプラスチック光伝送体を、4MPa〜6MPaの範囲に加圧された炭酸ガス雰囲気下で処理して、前記添加剤をプラスチック光伝送体の周辺部又は中心部に向かって拡散させ、連続的に屈折率が変化する領域を形成することを含むプラスチック光伝送体の製造方法。
  2. 添加剤の拡散を100℃以下で行う請求項1に記載のプラスチック光伝送体の製造方法。
  3. 1mm以下の径を有するプラスチップ光伝送体を炭酸ガス雰囲気下で処理する請求項1又は2に記載のプラスチック光伝送体の製造方法。


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