JP2007303735A - 過熱水蒸気発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】過熱水蒸気の生成に要する加熱手段の数を減らし、コンパクトな過熱水蒸気発生器を提供する。
【解決手段】過熱水蒸気発生器1は、水および水蒸気が流通する金属パイプ12と、熱を発生させる内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14と、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14にて発生した熱を金属パイプ12に伝える伝熱媒体部材15としてのアルミニウムとを備え、金属パイプ12は、一方向に流体が流れる入側流通路部分123と、入側流通路部分123で流れる流体と逆の方向に流体が流れる出側流通路部分124とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、過熱水蒸気発生器に関する。
近年、家庭用としても過熱水蒸気を使って食品を調理する過熱水蒸気調理器が開発されている。過熱水蒸気調理器については、健康面において従来の加熱調理器とは異なる効果の検証や、マイクロ波加熱やオーブン加熱との複合加熱調理方法の提案がなされている。
従来の過熱水蒸気調理器では、多段階の加熱手段を用いて過熱水蒸気を生成する。例えば、第一段階として、水蒸気発生装置を用いて水を加熱して水蒸気を発生させ、第二段階として、過熱水蒸気生成装置を用いて水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成する。これらの加熱手段としては、水や水蒸気を加熱容器に供給し、その容器をヒータで加熱する装置や、水や水蒸気の流通路とヒータを一体に形成して加熱する装置などが知られている。
特許第3671924号公報(特許文献1)の調理器では、調理容器の外に水を加熱する蒸気発生手段と、蒸気発生手段で発生した蒸気をさらに高温に加熱する蒸気過熱手段とを設け、この二段階で過熱水蒸気を得、得られた過熱水蒸気を調理容器の内部に導入して加熱調理を行う。
特開2004−138346号公報(特許文献2)では、従来の過熱水蒸気発生器の代表的なものとして、水を蒸発させるための蒸発手段と、水蒸気を調理室内または調理室外で過熱する過熱手段を設けた構造が提案されている。
これらのように、従来の過熱水蒸気発生器は、水を100℃に加熱し、水蒸気を発生させる水蒸気発生手段と、水蒸気発生手段で発生した100℃の水蒸気をさらに加熱して過熱水蒸気を生成する過熱水蒸気生成手段とを含む。
特許第3671924号公報 特開2004−138346号公報
しかしながら、過熱水蒸気発生器をより一層普及させ、炊飯器や他の調理機器、家電機器への応用展開を図るには、過熱水蒸気発生器の小型化が求められる。特許第3671924号公報(特許文献1)および特開2004−138346号公報(特許文献2)の調理器では、過熱水蒸気を得るための加熱手段が二段階になっており、調理室に対して過熱水蒸気発生器のサイズが大型になるので無駄なスペースが多い。
そこで、この発明の目的は、過熱水蒸気の生成に要する加熱手段の数を減らし、コンパクトな過熱水蒸気発生器を提供することである。
この発明に従った過熱水蒸気発生器は、水および水蒸気が流通する流通路と、熱を発生させる発熱体と、発熱体にて発生した熱を流通路に伝える伝熱媒体とを備え、流通路は、一方向に流体が流れる第一の流通路部分と、第一の流通路部分で流れる流体と逆の方向に流体が流れる第二の流通路部分とを有する。
過熱水蒸気を生成するためには、水を加熱して水蒸気を発生させ、発生した水蒸気をさらに加熱する必要がある。
一段階の加熱手段によって水から過熱水蒸気を得るためには、例えば、過熱水蒸気を得るのに必要な温度に加熱容器内を保ち、その加熱容器に水を供給して貯め、その水を、加熱容器内にて水から水蒸気を経て過熱水蒸気まで加熱することが考えられる。しかし、このようにした場合、容器内の水を加熱している間に水を連続して供給することができないために、一度に得られる過熱水蒸気の量は加熱開始前に供給した水の量によって制限される。また、一度に供給する水の量を減らして、少量の水を高温で加熱すると加熱室内で突沸が生じ、水滴が水蒸気に混じって吐き出されるという問題がある。一方、給水量が多いと、水を加熱する場所を広くとる必要があり、加熱装置が大型になってしまう。
本発明では、伝熱媒体を介して発熱体によって水の流通路を加熱することで、水は流れながら加熱されて水蒸気になり、さらに加熱されて過熱水蒸気となる。このとき、過熱水蒸気が得られるほどの高温に流通路を予め加熱しておくと、水が流通路の内部に進入したときに突沸し、突沸によって生じた水の飛沫が過熱水蒸気に混入する可能性がある。たとえば、この過熱水蒸気発生器を加熱調理に用いた場合、水の飛沫が食品にかかるという不都合が生じる恐れがある。そこで、水の流通方向が流通路内で一定にならないよう、ある一方向に水が流れる第一の流通路部分と、第一の流通路部分で流れる水と逆の方向に水が流れる第二の流通路部分とを有する流通路内に水を流しながら流通路を加熱する。
このように、水や水蒸気の流通方向が流通路内でほぼ180°転換されるような流通路では、水は流通路内を進むにつれて流通路の壁面と衝突を繰り返して流通方向を転換することになる。水が突沸して水の飛沫が生じても、水の飛沫は、加熱されている流通路の壁に衝突しながら流通路内を進行するため、流通路内を進行中に容易に水蒸気となる。このようにすることにより、過熱水蒸気に液体の水が混入することを防ぐことができるとともに、一段階の加熱手段によって水から過熱水蒸気を生成することができる。
この発明に従った過熱水蒸気発生器では、流通路は金属によって形成され、発熱体は複数のシーズヒータであり、伝熱媒体は流通路とシーズヒータとの間を充填するアルミニウムであることが好ましい。
このようにすることにより、シーズヒータに通電して発生した熱が、アルミニウムと流通路を通して流通路内の水にまで速やかに伝達される。
この発明の過熱水蒸気発生器においては、流通路は、発熱体によって挟まれていることが好ましい。
このようにすることにより、発熱体で発生した熱を流通路に効率よく伝達することができる。
この発明の過熱水蒸気発生器においては、流通路では、水蒸気を放出する出側流通路部分が、水が供給される入側流通路部分の上に配置されていることが好ましい。
このようにすることにより、流通路内を流通する水は、重力に抗して下から上へと進行する。したがって、過熱水蒸気に水の飛沫が混入することをより確実に防ぐことができる。
この発明の過熱水蒸気発生器においては、流通路と発熱体と伝熱媒体とを包囲する断熱部材をさらに備えることが好ましい。
このようにすることにより、発熱体にて発生した熱の損失を防ぎ、より効率よく水を加熱して過熱水蒸気を得ることができる。
この発明の過熱水蒸気発生器においては、温度センサをさらに備えることが好ましい。
高温では流通路や伝熱媒体、発熱部材が変形する恐れがある。温度センサを備えることにより、熱変形の危険を予測し、未然に防ぐことができる。また、この過熱水蒸気発生器によって得られる過熱水蒸気の温度は発熱体の温度に依存するので、過熱水蒸気発生器に備えた温度センサによって発熱体の温度を検知し、発熱体の温度を制御すれば、所望の温度の過熱水蒸気を生成することも可能となる。
この発明の過熱水蒸気発生器においては、流通路は、発泡金属を有することが好ましい。
このようにすることにより、水は、発泡金属の空隙を徐々に通過しながら流通路内を進む。発泡金属は、流通路内の空洞に比べて優れた熱伝達率を示すので、水を加熱する面積が増大する。また、発泡金属の金属部分が水の流通の抵抗になり、水の供給量を増やしても、流通路内部で水の流速を抑えることができるため、水が流通路および発泡金属など高温部分に接触する時間を長く確保することができる。したがって、より確実に過熱水蒸気が得られる。
以上のように、この発明によれば、一段階の加熱手段によって水から過熱水蒸気を生成することができるため、過熱水蒸気発生器がコンパクトになる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器の概略的な全体を示す側面図である。
図1に示すように、過熱水蒸気発生器1は、U字形状に形成されており、水および水蒸気が流通する流通路として金属パイプ12と、熱を発生させる発熱体として内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14と、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14にて発生した熱を金属パイプ12に伝える伝熱媒体としての伝熱媒体部材15とを含む。金属パイプ12の両端はそれぞれ水が供給される入側流通路部分としての給水口121と、過熱水蒸気を外部へ放出する出側流通路としての吐出口122となっており、給水口121には外部から過熱水蒸気発生器1へ水を供給するための給水管5、吐出口122には過熱水蒸気発生器1で発生した水蒸気を外部へ移動させる吐出管6が接続されている。金属パイプ12は、給水口121に近い部分に、ある一方向に流体が流れる第一の流通路部分としての入側流通路部分123と、吐出口122に近い部分に、入側流通路部分123と逆の方向に流体が流れる第二の流通路部分としての出側流通路部分124とを含む。金属パイプ12と内側シーズヒータ13、外側シーズヒータ14との距離をDとする。過熱水蒸気発生器1は、吐出口122が給水口121の上方にあるよう配置する。
過熱水蒸気発生器1は、鋳型の中に金属パイプ12と、外側シーズヒータ14と、内側シーズヒータ13とを配置し、伝熱媒体部材15としてアルミニウムを流し込んで製作する。
金属パイプ12の材質は、アルミニウムを鋳込んだときに熱変形しないように、例えばNi−Fe−Co系合金など耐熱温度が400℃以上である合金であることが好ましい。また、金属パイプ12の肉厚は、薄い方が熱伝達の効率は良いが、あまりに薄いと鋳込む際の圧力で変形する。これを考慮して、本発明の実施の形態では、外径は6mm、肉厚は0.5mmとする。
シーズヒータは電力密度10W/cmの電熱線を用い、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14とで金属パイプ12を挟む。シーズヒータの外径を6.5mmとすると、金属パイプ12とシーズヒータ間の距離Dは、10mmとするのが好ましい。
金属パイプ12とシーズヒータとは、接近している方が熱伝達の効率は良い。しかし接近しすぎると、伝熱媒体部材15として金属パイプ12とシーズヒータ間を埋めるアルミニウムの量が少なくなり、過熱水蒸気発生器1全体の強度が弱くなる。このことを考慮して、本発明の実施の形態では、金属パイプ12とシーズヒータ間の距離Dは10mmとする。
過熱水蒸気1を用いて過熱水蒸気を得るためには、まず、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14に通電し、発熱させる。十分に加熱されたら、過熱水蒸気発生器1へ給水管5から水を供給する。
外部から給水管5を通って供給された水は、金属パイプ12の給水口121から金属パイプ12の内部へと流れ込む。水は、まず給水口121に近い入側流通路部分123を通りながら加熱され、金属パイプ12の形状に沿って流通方向を変化させながら、吐出口に近い出側流通路部分124へと進む。この間、水は内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14とで加熱された金属パイプ12の壁面から絶えず加熱され、次第に水蒸気となり、さらに加熱されて過熱水蒸気となる。生成した過熱水蒸気は吐出口122から放出され、吐出管6を通って外部へ移動する。
過熱水蒸気が得られるほどの高温に金属パイプ12を予め加熱しておくと、水が金属パイプ12の内部に進入したときに突沸し、突沸によって生じた水の飛沫が過熱水蒸気に混入する可能性がある。このような状況で過熱水蒸気発生器を加熱調理に用いた場合、水の飛沫が食品にかかるという不都合が生じる恐れがある。そこで、水の流通方向が流通路内で一定にならないよう、ある一方向に水が流れる第一の流通路部分として入側流通路部分123と、第一の流通路部分で流れる水と逆の方向に水が流れる第二の流通路部分として出側流通路部分124とを有する金属パイプ12に水を流しながら金属パイプ12を加熱する。
水や水蒸気の流通方向が金属パイプ12内でほぼ180°転換されるので、水は金属パイプ12内を進むにつれて金属パイプ12の壁面と衝突を繰り返して流通方向を転換することになる。水が突沸して水の飛沫が生じても、水の飛沫は加熱されている金属パイプ12の壁に衝突しながら進行するため、金属パイプ12内を進行中に容易に水蒸気となる。このようにすることにより、加熱調理に用いる過熱水蒸気に液体の水が混入することを防ぐことができるとともに、一段階の加熱手段によって水から過熱水蒸気を生成することができる。
また、伝熱媒体部材としてアルミニウムを用いることで、発熱体で発生した熱を金属パイプ12と金属パイプ12内の水にまで効率よく伝達することができる。
さらに、過熱水蒸気発生器1では、水蒸気を放出する吐出口122が、水が供給される給水口121の上に配置されていることにより、金属パイプ12内を流通する水は、重力に抗して下から上へと進行することができずに、重力に従って下に溜まる。したがって、過熱水蒸気に水の飛沫が混入することをより確実に防ぐことができる。
従来、伝熱媒体としてアルミニウムを鋳込んで形成したヒータユニット(「アルミ鋳込みヒータユニット」ともいう)では、熱効率の低いことが問題であり、熱効率を上げることが課題となっていた。本発明の実施の形態によれば、金属パイプ12は、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14とで挟まれている。このようにすることにより、シーズヒータで発生した熱を効率よく金属パイプ12へと伝えることができ、従来の課題であった熱効率の上昇を達成することができる。例えば、毎分30ccの水を過熱水蒸気発生器1に供給すると、吐出口122から液体の水の混じらない過熱水蒸気が得られた。
図2は、図1のII−II線の方向から見た過熱水蒸気発生器1の断面を示す断面図である。
図2に示すように、過熱水蒸気発生器1の断面については長円形または円形に形成する。過熱水蒸気発生器1の断面のほぼ中心を通るように金属パイプ12が伝熱媒体部材15の中に配置され、金属パイプ12の下を内側シーズヒータ13が通り、金属パイプ12の上を外側シーズヒータ14が通っている。
過熱水蒸気発生器1では、伝熱媒体部材15がアルミニウムで構成されている。アルミニウムは熱伝導に優れているために、シーズヒータを埋め込んでいるアルミニウムが外気に触れていると、シーズヒータで発生した熱を外部へ放散しやすい。したがって、外部への放熱を防ぎ、内部の金属パイプ12を効率よく加熱する必要がある。そこで、ヒータユニット全体に断熱対策を施す必要がある。
図3は、この発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器の外周に筒状の断熱材を装着した状態を示す斜視図(A)と、その断熱材単独の外観を示す斜視図(B)である。
図3の(B)に示すように、断熱材16は筒状である。図3の(A)に示すように、過熱水蒸気発生器1は、断熱材16の内部に挿入されて、全体が断熱材16で覆われる。
図4は、過熱水蒸気発生器の全体を断熱材で覆った状態を示す側面図である。
U字形状の過熱水蒸気発生器1は、断面形状を円形または長円形とし、図4に示すように、筒状の断熱材16に全体を断熱材16内に収める。伝熱媒体部材15が外気に触れないように、過熱水蒸気発生器1を断熱材16に挿入し、過熱水蒸気発生器1全体を断熱材16で覆う。断熱材16の材質は、耐熱温度が高いセラミックウールが適している。セラミックウールの耐熱温度は700℃以上である。
この構成によれば、過熱水蒸気発生器1は断熱材16により隙間無く覆われ、断熱性能に優れたヒータユニットとなる。また、筒状の断熱材16をヒータユニットのサイズより40mm程度延長することで金属パイプ12の給水口121と吐出口122、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14の端子部についても保護、断熱することができる。
断熱材16で覆われた過熱水蒸気発生器1は全体が断熱されているため、外部への放熱は小さい。したがって、シーズヒータに電力を供給し続けると、過熱水蒸気発生器1内の温度が上昇し続け、過熱水蒸気発生器1の耐熱温度を超えてしまう。アルミ鋳込みヒータユニットの場合、耐熱温度はアルミニウムのグレードによって決まる。
本発明の実施の形態では、鋳込み用に用いられるAl−Si−Cu系合金のADC12(JIS呼称)を伝熱媒体部材15として選定し、ヒータユニットの耐熱温度を350℃として使用している。鋳込み用合金のADC12は、機械的強度は低いが流動性に優れたグレードである。
図5は、この発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器に温度センサを装着した状態を示す図である。
図5に示すように、過熱水蒸気発生器1は、温度センサとして温度サーミスタ170を装着し、ヒータユニットの温度を監視している。温度サーミスタ170は、測定用素子171とリード線172から構成されている。測温部171にはリード線172が接続されている。
温度サーミスタ170を装着することによって、シーズヒータの温度を監視するとともに、生成される過熱水蒸気の温度を監視することができる。
このようにすることにより、例えば過熱水蒸気発生器1を加熱調理器に備える場合、加熱調理に用いる過熱水蒸気の温度を100℃から300℃までの範囲で制御することができるので、調理する食品に応じた最適な温度で加熱調理を行うことができる。
温度サーミスタ170を過熱水蒸気発生器1に装着するためには、まず断熱材16の表面に、温度サーミスタ170の測温部である測定用素子171の形状に合う穴を開けておく。過熱水蒸気発生器1を断熱材16に挿入する前に、伝熱媒体部材15の表面に温度センサ170を装着する。この状態で、過熱水蒸気発生器1を断熱材16に挿入して、予め断熱材16に開けておいた穴から温度サーミスタ170のリード線172を引き出す。このようにすることにより、断熱を損なうことなく測温することができる。
シーズヒータ形状は、外径6.5mmの円柱であり、伝熱媒体部材であるアルミニウムに埋め込まれている。したがって、温度センサをシーズヒータの表面に取り付けて表面温度を直接測定することは困難である。しかし、アルミニウムは熱伝達率が大きいので、過熱水蒸気発生器1の表面に温度センサ170を装着することで間接的にシーズヒータの表面温度を知ることができる。
このようにすることにより、得られる過熱水蒸気の温度を制御することが可能である。金属パイプ12内の過熱水蒸気の温度は、発熱体である内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14の温度に依存する。過熱水蒸気発生器1に備えた温度サーミスタ170によって内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14の温度を検知し、内側シーズヒータ13と外側シーズヒータ14の温度を制御すれば、所望の温度の過熱水蒸気を生成することが可能となる。
また、このようにすることにより、温度サーミスタ170を使用して過熱水蒸気発生器1の過熱防止制御が可能である。前述のように、過熱水蒸気発生器1の伝熱媒体部材15として用いたアルミニウムは、耐熱温度が350℃程度である。したがって、ヒータユニットの最高温度が350℃を超えるとアルミニウム合金が熱変形し、過熱水蒸気発生器1の変形が起こる危険性がある。過熱水蒸気発生器1の表面に温度センサ170を備え、シーズヒータの温度を間接的に知ることにより、熱変形の危険を予測し、未然に防ぐことができる。
図6は、この発明の一つの実施の形態として、水の流通路である金属パイプ内に、通気性を有する伝熱体である発泡金属を挿入した状態を示す図である。
発泡金属は、溶融した金属中にガスを吹き込み、発泡剤を投入して発泡状態のまま凝固させて製造される。発泡金属の材料としては、比較的融点が低いアルミニウム合金が多く用いられている。
図6に示すように、本発明のヒータユニットの金属パイプ12内に、外径4.5mm、長さ20mmの円柱状発泡金属18を挿入すると、発泡金属18はU字形状の金属パイプ12の内部で留まる。発泡金属18をアルミニウム合金とすると、熱伝達率が高いため、金属パイプ12内の発泡金属18の挿入部分は、その他の空洞と比べて優れた熱伝達率を示す。
このようにすることにより、水は、発泡金属18の空隙を徐々に通過しながら金属パイプ12内を進む。発泡金属18は、金属パイプ12内の空洞に比べて優れた熱伝達率を示すので、水を加熱する面積が増大する。また、発泡金属18の金属部分が水の流通の抵抗になり、水の供給量を増やしても、金属パイプ12内部で水の流速を抑えることができるため、水が金属パイプ12および発泡金属18などの高温部分に接触する時間を長く確保することができる。したがって、より確実に過熱水蒸気が得られる。
前述の実施の形態では発泡金属を用いたが、開孔発泡させたグラファイト発泡体を発泡金属に代えて使用すれば、さらに好ましい。開孔発泡させたグラファイト発泡体は、高い伝熱性と500℃までの耐熱性および耐食性を有するので、さらに確実に過熱水蒸気を得ることができる。
以下、上記の実施の形態の応用例として、過熱水蒸気発生器1を設置した加熱調理器について説明する。
図7は、この加熱調理器を前方から見たときの概略的な全体を示す斜視図である。図8は、図7に示す加熱調理器を後方から見たときの、概略的な全体を示す斜視図である。
図7と図8に示すように、加熱調理器100は、過熱水蒸気発生器1と、給水タンク2と、貯水槽3と、給水ポンプ4と、加熱室7とを備える。給水タンク2に供給された水は、貯水槽3に貯められる。貯水槽3に貯められた水は、ここから給水ポンプ4によって過熱水蒸気発生器1へと供給される。給水ポンプ4と過熱水蒸気発生器1とは、給水管5によって接続されている。過熱水蒸気発生器1は、給水口121が下に、吐出口122が上になるように配置されている。過熱水蒸気発生器1と加熱室7とは、吐出管6によって接続されている。貯水槽3の水は、給水管5を通って過熱水蒸気発生器1へと供給される。水は過熱水蒸気発生器1によって過熱水蒸気となり、吐出管6を通って加熱室7へと移動し、加熱調理に用いられる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
本発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器の概略的な全体を示す側面図である。 図1のII−II線の方向から見た過熱水蒸気の断面を示す断面図である。 本発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器の外周に筒状の断熱材を装着した状態を示す斜視図(A)と、その断熱材単独の外観を示す斜視図(B)である。 過熱水蒸気発生器の全体を断熱材で覆った状態を示す側面図である。 本発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器に温度センサを装着した状態を示す斜視図である。 本発明の一つの実施の形態として、この過熱水蒸気発生器に使用するU字形状のヒータユニットに形成された金属パイプ内に、通気性を有する伝熱体である発泡金属を挿入した状態を示す側面図である。 本発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器を設置した加熱調理器を前方から見たときの、加熱調理器の概略的な全体を示す斜視図である。 本発明の一つの実施の形態として、過熱水蒸気発生器を設置した加熱調理器を後方から見たときの、加熱調理器の概略的な全体を示す斜視図である。
符号の説明
1:過熱水蒸気発生器、12:金属パイプ、13:内側シーズヒータ、14:外側シーズヒータ、15:伝熱媒体部材、123:入側流通路部分、124:出側流通路部分。

Claims (7)

  1. 水および水蒸気が流通する流通路と、
    熱を発生させる発熱体と、
    前記発熱体にて発生した熱を前記流通路に伝える伝熱媒体とを備え、
    前記流通路は、一方向に流体が流れる第一の流通路部分と、前記第一の流通路部分で流れる流体と逆の方向に流体が流れる第二の流通路部分とを有する、過熱水蒸気発生器。
  2. 前記流通路は金属によって形成され、前記発熱体は複数のシーズヒータであり、前記伝熱媒体は前記流通路と前記シーズヒータとの間を充填するアルミニウムである、請求項1に記載の過熱水蒸気発生器。
  3. 前記流通路は、前記発熱体によって挟まれている、請求項1または請求項2に記載の過熱水蒸気発生器。
  4. 前記流通路では、水蒸気を放出する出側流通路部分が、水が供給される入側流通路部分の上に配置されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の過熱水蒸気発生器。
  5. 前記流通路と前記発熱体と前記伝熱媒体とを包囲する断熱部材をさらに備える、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の過熱水蒸気発生器。
  6. 温度センサをさらに備える、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の過熱蒸気発生器。
  7. 前記流通路は、発泡金属を有する、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の過熱蒸気発生器。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2363640A1 (de) * 2009-12-22 2011-09-07 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Dampferzeugungssystem für ein Haushaltsgerät und Verfahren zum Montieren eines solchen Dampferzeugungssystems
JP2012239671A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Panasonic Corp 炊飯器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2363640A1 (de) * 2009-12-22 2011-09-07 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Dampferzeugungssystem für ein Haushaltsgerät und Verfahren zum Montieren eines solchen Dampferzeugungssystems
JP2012239671A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Panasonic Corp 炊飯器

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