JP2007302032A - 空気圧供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気圧供給装置における通路を簡易に形成する。
【解決手段】空気圧供給装置は、空気圧源40を備える。空気圧源40は、ドライブシャフト31(車軸ハブ)内のハブ空気通路L1に介装される。車輪10のホイール11に組み付けられるホイールキャップ51には、キャップ空気通路L2を形成する通路形成部51bが一体成形される。通路形成部51bは、ホイールキャップ51の中央部位から周縁側部位に向けて径方向に延びる。キャップ空気通路L2は、通路形成部51b内に形成されており、その内径側の開口端が管継手54,55を介してハブ空気通路L1に接続され、その外径側の開口端が管継手52,53を介してコネクタ13に接続される。空気圧源40からの圧縮空気は、ハブ空気通路L1、管継手54,55、キャップ空気通路L2、管継手54,55およびコネクタ13を通してタイヤ空気室R1に供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気圧供給装置に関し、特に、車両のタイヤに圧縮空気を供給可能な空気圧供給装置に関する。
この種の空気圧供給装置は、例えば下記特許文献1に記載されていて、空気圧源から車軸ハブに設けたハブ空気通路を通して、前記ホイールに組み付けられるタイヤ内の空気室に圧縮空気を供給可能である。このため、タイヤ内の空気室の空気圧が設定下限圧よりも小さくなったときは、この空気室内に空気圧源から圧縮空気を供給して、同空気室の空気圧を標準状態に維持することが可能である。
特開2000−255228号公報
ところで、上記した特許文献1に記載されている空気圧供給装置では、ホイールのディスク部にホイール空気通路が形成されていて、空気圧源からハブ空気通路とホイール空気通路を通して、タイヤ内の空気室に圧縮空気が供給されるようになっている。しかし、通常、ホイールは車両重量を支えるための剛性、強度などを要求されるものであるため、ホイールに空気通路を形成する場合には、ホイールの剛性、強度などを十分に考慮することが必要であって、通路の形成が困難であるという問題がある。
したがって、本発明では、上記した問題に対処するために、簡易に形成可能な通路を備えた空気圧供給装置を提供することをその目的をしている。
上記目的を達成するために、本発明は、空気圧供給装置において、空気圧源から車軸ハブに設けたハブ空気通路と、車輪のホイールに組み付けられるホイールキャップに設けたキャップ空気通路を通して、前記ホイールに組み付けられるタイヤ内の空気室に圧縮空気を供給可能であることに特徴がある。
この空気圧供給装置においては、ホイールキャップにキャップ空気通路が設けられている。ホイールキャップは、車両重量を支えるための剛性、強度などをホイールほどに要求されていないため、一般に樹脂で製造することができ、ホイールキャップにキャップ空気通路を簡易に形成することが可能である。また、上記のようにホイールキャップは車両重量を支えるための剛性、強度などを要求されていないため、キャップ空気通路を形成する通路形成部の肉厚を薄くする等、最適な通路設計を行うことも可能である。
また、本発明の実施に際して、前記空気圧源は、空気を断熱圧縮して圧縮空気を生成するポンプを備えていることも可能である。
この場合には、空気がポンプによって断熱圧縮される際に高温とされるが、この空気は、ホイールよりも車輪の外方側に配置されているホイールキャップに設けたキャップ空気通路を通ってタイヤ内の空気室に供給される。このため、キャップ空気通路内にて走行風等による冷却効果により冷却された空気をタイヤ内へ供給することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記キャップ空気通路を形成する通路形成部に、冷却部材が設けられていることも可能である。
この場合には、キャップ空気通路内にて効果的に冷却された空気をタイヤ内へ供給することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記ホイールキャップには、前記キャップ空気通路内の空気の状態を検出する空気状態検出センサが組み付けられていることも可能である。
この場合には、空気状態検出センサ(例えば、空気圧センサ、温度センサなど)を用いてキャップ空気通路内の空気の状態を検出することで、タイヤ内の空気室の空気の状態(例えば、空気圧、温度など)を推定することが可能である。このとき、ホイールキャップはホイールに比して小型、軽量であり、取り扱いが容易であるため、その組み付け作業性を容易にすることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記空気状態検出センサは、前記ホイールキャップの略軸中心に組み付けられていることも可能である。
この場合には、空気状態検出センサに作用する遠心力が小さくて、同空気状態検出センサの故障の発生を抑制することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記キャップ空気通路は、前記ホイールキャップの径方向に延びていて、内径側で前記ハブ空気通路に接続され、外径側で前記ホイールのリム部に設けたコネクタに接続されており、このキャップ空気通路と前記空気状態検出センサは、前記ホイールキャップの軸中心に対して対称に配置されていることも可能である。
この場合には、ハブ空気通路とタイヤ内の空気室を接続する通路形成部材による回転バランスのアンバランス量を空気状態検出センサの重量にて少なくすることが可能である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明による空気圧供給装置の第1実施形態を概略的に示していて、この第1実施形態の空気圧供給装置は、車輪10およびこの車輪10を一体的に回転可能に支持する車輪支持部材20を備えた車両に搭載されている。
車輪10は、金属製(例えば、アルミニウム合金)のホイール11の外周にゴム製のタイヤ12が装着されて構成されている。ホイール11は、ディスク部11aとリム部11bを有していて、そのディスク部11aにて車輪支持部材20に一体的に組み付けられている。
タイヤ12は、ホイール11のリム部11bとでその内部にタイヤ空気室R1を形成している。タイヤ空気室R1には、ホイール11のリム部11bに組み付けたコネクタ13を通して圧縮空気が供給可能とされている。このコネクタ13を通した圧縮空気の供給については、後述する。
車輪支持部材20は、ナックルアーム21にアクスルハブ22が組み付けられて構成されている。ナックルアーム21は、図示を省略するアブソーバ、サスペンションアームなどを介して車体に連結されている。アクスルハブ22は、円筒状の軸部22a、円板状のフランジ部22bおよび軸線方向に貫通するスプライン孔を有していて、その軸部22aにてナックルアーム21に軸受23,24を介して軸線回りに回転可能に支持され、そのフランジ部22bにてディスクロータ25を介してハブボルト26およびハブナット27によりホイール11を一体的に保持している。アクスルハブ22のスプライン孔にはドライブシャフト31のスプライン部が嵌合されている。
ドライブシャフト31は、車軸ハブとして機能するものであり、その外側端に設けたボルト部31aにてハブ締結ナット32によりアクスルハブ22と一体的に回転可能に組み付けられている。ドライブシャフト31内には、軸線方向に延びるハブ空気通路L1が形成されていて、このハブ空気通路L1には空気圧源40が介装されている。
空気圧源40は、ポンプ41、切換弁42およびリリーフ弁43を備えている。ポンプ41は、ドライブシャフト31の回転運動を、例えばピストンの往復運動に変換し、ポンプ室内の空気を断熱圧縮して圧縮空気を生成するものであり、生成された圧縮空気がハブ空気通路L1を通してタイヤ12側へ吐出されるようになっている。
切換弁42は、3ポート2位置のパイロット弁であって、弁体42aおよびスプリング42bを備えている。弁体42aは、開位置(非作動状態)にてポンプ41とハブ空気通路L1間を連通し、閉位置(作動状態)にてポンプ41とハブ空気通路L1間の連通を遮断して同ポンプ41を大気に連通させる。スプリング42bは、タイヤ空気室R1の空気圧が設定下限値未満であるとき弁体42aが開位置にあり、タイヤ空気室R1の空気圧が同設定下限値以上であるとき弁体42aが閉位置に切り換えられるように所定の付勢力に設定されている。
リリーフ弁43は、切換弁42との接続位置よりもハブ空気通路L1の下流側に介装されていて、弁体43aおよびスプリング43bを備えている。弁体43aは、閉位置(非作動状態)にてハブ空気通路L1と大気間の連通を遮断し、開位置(作動状態)にてハブ空気通路L1を大気に連通させる。スプリング43bは、タイヤ空気室R1の空気圧が設定上限値未満であるとき弁体43aが閉位置にあり、タイヤ空気室R1の空気圧が同設定上限値以上であるとき弁体43aが開位置に切り換えられるように所定の付勢力に設定されている。
上記ホイール11には、ホイールキャップ51が組み付けられている。ホイールキャップ51は、肉厚が薄く形成された樹脂製のものであり、車内側(裏面側)に設けた係止部51aと、キャップ空気通路L2を形成する通路形成部51bを一体に備えている。係止部51aは、ホイール11のリム部11bの内周に脱着可能とされている。通路形成部51bは、ホイールキャップ51の中央部位から外径側の周縁部位に向けて径方向に延びていて、ホイールキャップ51の裏面からホイール11に向けて所定厚さだけ突設されている。
キャップ空気通路L2は、通路形成部51b内に形成されていて、外径側でその開口端に組み付けた管継手52とコネクタ13の開口端に組み付けた管継手53を介してコネクタ13と接続されている。管継手52,53は、例えばカプラ式のものであって、ホイールキャップ51に設けた飾り孔(図示省略)を利用して互いに脱着可能とされている。
また、キャップ空気通路L2は、内径側でその開口端に組み付けた管継手54とハブ空気通路L1の開口端に組み付けた管継手55を介してハブ空気通路L1と接続されている。管継手54,55は、管継手52,53と同様、例えばカプラ式のものであって、ホイールキャップ51に設けた飾り孔を利用して互いに脱着可能とされている。管継手55には、空気状態検出センサとしての空気圧センサ61が脱着可能に接続されている。
空気圧センサ61は、キャップ空気通路L2内の空気圧を検出して、その検出信号をタイヤ空気圧警報ECU(図示省略)に出力するものであり、ホイールキャップ51の略軸中心に組み付けられている。タイヤ空気圧警報ECUは、空気圧センサ61により検出された検出信号に基づいて、タイヤ空気室R1内の空気圧を推定し、この推定したタイヤ空気室R1内の空気圧が上記設定下限値未満であると判定したとき、コンビネーションメータに内蔵されたウォーニングランプを点灯させて運転者に警告する。
上記のように構成した第1実施形態の空気圧供給装置においては、タイヤ空気室R1の空気圧が標準状態にあって設定下限値以上であるとき、切換弁42が閉位置に切り換えられていて、ポンプ41とハブ空気通路L1間の連通が遮断されている。このため、タイヤ空気室R1の空気圧が標準状態に維持されている。
一方、タイヤ空気室R1の空気圧が設定下限値未満となったときは、切換弁42が開位置に切り換えられて、ポンプ41がハブ空気通路L1に連通される。これにより、圧縮空気がポンプ41からハブ空気通路L1および管継手54,55を経てキャップ空気通路L2に導入され、キャップ空気通路L2から管継手52,53およびコネクタ13を通してタイヤ空気室R1内に供給される。そして、タイヤ空気室R1の空気圧が設定下限値以上となったときは、切換弁42が閉位置に切り換えられて、ポンプ41とハブ空気通路L1間の連通が遮断される。その結果、タイヤ空気室R1の空気圧が標準状態に維持されるようになる。
なお、タイヤ空気室R1の空気圧が設定上限値以上となったときは、リリーフ弁43の作動によりタイヤ空気室R1内の空気が上記とは逆方向に流れて、リリーフ弁43を通して大気に放出される。したがって、この場合にも、タイヤ空気室R1の空気圧が標準状態に維持される。
ところで、この空気圧供給装置においては、ホイールキャップ51に通路形成部51bが樹脂により一体成形されている。このため、キャップ空気通路L2を簡易に形成することが可能である。また、ホイールキャップ51は、車両重量を支えるための剛性、強度などをホイール11ほどに要求されていないため、キャップ空気通路L2を形成する通路形成部51bの周囲の肉厚を薄くできて、最適な通路設計を行うことが可能である。
また、この空気圧供給装置においては、空気圧源40が、空気を断熱圧縮して圧縮空気を生成するポンプ41を備えている。これにより、空気がポンプ41によって断熱圧縮される際に高温とされるが、この空気は、ホイール11よりも車輪10の外方側に配置されているホイールキャップ51に設けたキャップ空気通路L2を通ってタイヤ空気室R1に供給される。その結果、キャップ空気通路L2内にて走行風等による冷却効果により冷却された空気をタイヤ空気室R1へ供給することが可能である。
また、この空気圧供給装置においては、空気圧センサ61がホイールキャップ51に組み付けられている。このとき、ホイールキャップ51はホイール11に比して小型、軽量であり、取り扱いが容易であるため、その組み付け作業性を容易にすることが可能である。
また、この空気圧供給装置においては、空気圧センサ61がホイールキャップ51の略軸中心に組み付けられている。これにより、空気圧センサ61に作用する遠心力が小さくて、この空気圧センサ61の故障の発生を抑制することが可能である。
上記第1実施形態においては、空気圧センサ61がホイールキャップ51の略軸中心に組み付けられるように実施したが、例えば図2に示すように、空気圧センサ61がホイールキャップ51の略軸中心以外の部位に組み付けられるように実施することも可能である。なお、この第2実施形態の他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、上記第1実施形態と同じ部材または同じ機能を果たす部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
この第2実施形態においては、キャップ空気通路L2と空気圧センサ61が、ホイールキャップ51の軸中心に対して対称に配置された状態で管継手54に接続されている。これにより、ハブ空気通路L1とタイヤ空気室R1を接続する通路形成部材、すなわち、通路形成部51bおよび管継手52,54などによる回転バランスのアンバランス量を空気圧センサ61の重量にて少なくすることが可能である。
上記第1および第2実施形態においては、キャップ空気通路L2を形成する通路形成部51bがホイールキャップ51の車内側にて単に一体成形されているにすぎながったが、例えば図3に示すように、キャップ空気通路L2を形成する通路形成部51bに、冷却部材としての冷却フィン51cを一体成形して実施することも可能である。これによっても、キャップ空気通路L2内にて効果的に冷却された空気をタイヤ空気室R1へ供給することが可能である。
また、キャップ空気通路L2を形成する通路形成部51bをホイールキャップ51に一体成形することに代えて、例えばホイールキャップ51に金属パイプを埋設してキャップ空気通路L2として機能させるようにしてもよく、また、金属パイプを埋設する代わりに、金属パイプをホイールキャップ51の車内側に固定するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態においては、空気圧源40が空気を断熱圧縮して圧縮空気を生成するポンプ41を備えるように構成して実施したが、これに限らず、例えば空気圧源がエアコンプレッサや、圧力タンクなどを備えるように構成して実施することも可能である。
また、上記第1および第2実施形態においては、空気状態検出センサとしてキャップ空気通路L2内の空気圧を検出可能な空気圧センサ61を用いたが、これに加えてまたは代えて、例えばキャップ空気通路L2内の空気の温度を検出可能な温度センサを用いてもよい。
本発明による空気圧供給装置の第1実施形態を示す概略図である。 本発明による空気圧供給装置の第2実施形態を示す概略図である。 第1実施形態および第2実施形態の変形実施形態を示す要部断面図である。
符号の説明
10…車輪、11…ホイール、11a…ディスク部、11b…リム部、12…タイヤ、R1…タイヤ空気室、13…コネクタ、20…車輪支持部材、21…ナックルアーム、22…アクスルハブ、31…ドライブシャフト(車軸ハブ)、L1…ハブ空気通路、40…空気圧源、41…ポンプ、42…切換弁、43…リリーフ弁、51…ホイールキャップ、51a…係止部、51b…通路形成部、51c…冷却フィン(冷却部材)、L2…キャップ空気通路、52〜55…管継手、61…空気圧センサ(空気状態検出センサ)

Claims (6)

  1. 空気圧源から車軸ハブに設けたハブ空気通路と、車輪のホイールに組み付けられるホイールキャップに設けたキャップ空気通路を通して、前記ホイールに組み付けられるタイヤ内の空気室に圧縮空気を供給可能な空気圧供給装置。
  2. 請求項1に記載の空気圧供給装置において、前記空気圧源は、空気を断熱圧縮して圧縮空気を生成するポンプを備えていることを特徴とする空気圧供給装置。
  3. 請求項2に記載の空気圧供給装置において、前記キャップ空気通路を形成する通路形成部に、冷却部材が設けられていることを特徴とする空気圧供給装置。
  4. 請求項1〜3のうちの何れか一つに記載の空気圧供給装置において、前記ホイールキャップには、前記キャップ空気通路内の空気の状態を検出する空気状態検出センサが組み付けられていることを特徴とする空気圧供給装置。
  5. 請求項4に記載の空気圧供給装置において、前記空気状態検出センサは、前記ホイールキャップの略軸中心に組み付けられていることを特徴とする空気圧供給装置。
  6. 請求項4に記載の空気圧供給装置において、前記キャップ空気通路は、前記ホイールキャップの径方向に延びていて、内径側で前記ハブ空気通路に接続され、外径側で前記ホイールのリム部に設けたコネクタに接続されており、このキャップ空気通路と前記空気状態検出センサは、前記ホイールキャップの軸中心に対して対称に配置されていることを特徴とする空気圧供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017085882A (ja) * 2016-11-07 2017-05-18 横浜ゴム株式会社 走行車両

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