JP2007302025A - ドア補強構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の側面衝突時に乗員に対する補強部材による衝撃を効果的に軽減する。
【解決手段】サイドドア10は、ベルトライン部24に設けられたインナリインフォースメント30によって車両前後方向において補強されている。ここで、車両の側面衝突時には、インナパネル22が下側へ移動されることで、ボルト38の足部38Aがインナパネル22の結合孔28に対し結合孔28上周縁の開放部分から離脱されて、インナパネル22からインナリインフォースメント30が離脱される。このため、インナリインフォースメント30の車幅方向内側への移動が抑制されて、乗員44に対するインナリインフォースメント30による衝撃を効果的に軽減できる。
【選択図】図1
【解決手段】サイドドア10は、ベルトライン部24に設けられたインナリインフォースメント30によって車両前後方向において補強されている。ここで、車両の側面衝突時には、インナパネル22が下側へ移動されることで、ボルト38の足部38Aがインナパネル22の結合孔28に対し結合孔28上周縁の開放部分から離脱されて、インナパネル22からインナリインフォースメント30が離脱される。このため、インナリインフォースメント30の車幅方向内側への移動が抑制されて、乗員44に対するインナリインフォースメント30による衝撃を効果的に軽減できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両のドアを補強するドア補強構造に関する。
ドア補強構造としては、サイドドアのベルトライン部にベルトラインレインフォースフォースメントが設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このドア補強構造では、ベルトライン部に、乗員の側部に対応する部分において、剛性低下部分が設けられることで、車両の側面衝突時に乗員に対するベルトラインレインフォースフォースメントによる衝撃が軽減されている。
実公平7−33932号公報
本発明は、上記事実を考慮し、車両の側面衝突時に乗員に対する補強部材による衝撃を効果的に軽減できるドア補強構造を得ることが目的である。
請求項1に記載のドア補強構造は、車両のドアのベルトライン部に設けられ、前記ドアを補強する補強部材と、車両の側面衝突時に前記ドアから前記補強部材を離脱させる離脱手段と、を備えている。
請求項2に記載のドア補強構造は、請求項1に記載のドア補強構造において、前記ドア及び補強部材の少なくとも一方を貫通されて前記ドアに前記補強部材を結合させる結合手段を備え、前記離脱手段として、当該ドア及び補強部材の少なくとも一方に設けられ前記結合手段が貫通された貫通孔の周縁を開放させた、ことを特徴としている。
請求項3に記載のドア補強構造は、請求項1又は請求項2に記載のドア補強構造において、前記ドアの内部を開口させる開口部に前記補強部材を設けた、ことを特徴としている。
請求項1に記載のドア補強構造では、車両のドアのベルトライン部に設けられた補強部材がドアを補強している。
ここで、車両の側面衝突時には、離脱手段がドアから補強部材を離脱させる。このため、乗員に対する補強部材による衝撃を効果的に軽減することができる。
請求項2に記載のドア補強構造では、ドア及び補強部材の少なくとも一方を結合手段が貫通されて、ドアに補強部材が結合されている。
ここで、離脱手段として、当該ドア及び補強部材の少なくとも一方に設けられ結合手段が貫通された貫通孔の周縁を開放させている。これにより、車両の側面衝突時には、当該ドア及び補強部材の少なくとも一方への結合手段の貫通が解除されることで、ドアから補強部材を離脱させることができる。
請求項3に記載のドア補強構造では、ドアの内部を開口させる開口部に補強部材が設けられている。このため、ドアに補強部材が設けられる前には、ドアの内部が開口部において開口されるため、ドアの内部に対する作業を容易に行うことができる。
図1には、本発明の実施の形態に係るドア補強構造が適用されて構成された車両のドアとしてのサイドドア10が車両前方から見た断面図(図3の1−1線断面図)にて示されており、図2には、サイドドア10が車両前方から見た断面図(図3の2−2線断面図)にて示されている。さらに、図3には、サイドドア10が車両左方から見た側面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向外方(車両右方)を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示す。
本実施の形態におけるサイドドア10は、上側部分が窓部12にされている。窓部12には、外周において、車両側面視略逆U字状の枠部14が設けられており、枠部14内は、窓ガラス16によって閉じられている。
サイドドア10は、下側部分が本体部18にされている。本体部18は、車幅方向外側の略矩形板状のアウタパネル20と、車幅方向内側の略矩形板状のインナパネル22と、を有しており、アウタパネル20とインナパネル22とは、上端部を除く外周部分において、互いに結合されて、アウタパネル20とインナパネル22との間に空間が形成されている。
図4に詳細に示す如く、本体部18の上部には、車幅方向内側部分において、ベルトライン部24が設けられている。
インナパネル22の上部には、車両前後方向中間部分において、略矩形状の開口部26が形成されており、開口部26は、本体部18の内部(アウタパネル20とインナパネル22との間の空間)を開口させると共に、開口部26の上端は、インナパネル22の上端縁から開放されている。インナパネル22には、開口部26の車両前側、車両後側及び下側において、貫通孔としての結合孔28が貫通形成されており、開口部26の車両前側及び車両後側の結合孔28は、離脱手段として、上周縁がインナパネル22の上端縁から上側へ開放されると共に、開口部26の下側の所定数(本実施の形態では3つ)の結合孔28は、離脱手段として、上周縁が開口部26の下端縁から上側へ開放されている。
インナパネル22の開口部26には、補強部材としての略6角形筒状(閉断面状)のインナリインフォースメント30が設けられている。インナリインフォースメント30は、車幅方向外側の断面略横U字形板状のアウタ部材32と、車幅方向内側の断面略横U字形板状のインナ部材34と、を有しており、アウタ部材32の上端部32Aとインナ部材34の上端部34Aとは結合(溶接)されると共に、アウタ部材32の下端部32Bとインナ部材34の下端部34Bとは結合(溶接)されている。
インナ部材34はアウタ部材32より車両前後方向に突出されており、インナ部材34の上端部34Aの車両前側端及び車両後側端には、円状の挿通孔36(図2参照)が貫通形成されている。アウタ部材32はインナ部材34より下方に突出されており、アウタ部材32の下端部32Bには、円状の挿通孔36(図1参照)が所定数(本実施の形態では3つ)貫通形成されている。
インナパネル22の結合孔28形成部分とインナリインフォースメント30の挿通孔36形成部分とは、結合手段を構成するボルト38及びナット40の締結によって、結合されている。図5に詳細に示す如く、ボルト38の足部38A(ネジ形成部)は結合孔28及び挿通孔36を貫通されており、ボルト38の頭部38Bがインナパネル22の結合孔28周辺部分に係止されると共にナット40がインナリインフォースメント30の挿通孔36周辺部分に係止された(固定されてもよい)状態で、ボルト38の頭部38Bとナット40との間にインナパネル22及びインナリインフォースメント30が挟持されることで、インナパネル22にインナリインフォースメント30が結合されている。
また、本体部18の車幅方向内側部分には、意匠部材としてのドアトリム(図示省略)が設けられており、ドアトリムは、インナパネル22及びインナリインフォースメント30の車両内側を被覆している。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のサイドドア10では、本体部18のベルトライン部24において、インナパネル22にインナリインフォースメント30が車両前後方向に沿って設けられており、インナリインフォースメント30によってサイドドア10が車両前後方向において補強されている。
このため、車両の前面衝突時及び後面衝突時には、インナリインフォースメント30によって衝突荷重が車両前後方向に伝達されて、サイドドア10の車両前後方向における変形が抑制される。
ここで、車両の側面衝突時には、図1及び図2に2点鎖線で示す如く、衝突相手42によってサイドドア10の本体部18が上側を中心として車幅方向内側へ回動(変形)されて、インナパネル22が下側へ移動されることで、インナパネル22の結合孔28に貫通されるボルト38の足部38Aが結合孔28に対し結合孔28上周縁の開放部分から離脱されて、インナパネル22からインナリインフォースメント30が離脱される。なお、インナパネル22からインナリインフォースメント30が完全に離脱されても、インナリインフォースメント30は本体部18のアウタパネル20やドアトリムによって保持される。
このため、インナリインフォースメント30の車幅方向内側への移動が抑制されて、サイドドア10の車幅方向内側の乗員44の特に肩部及び胸部に対するインナリインフォースメント30による衝撃を効果的に軽減することができる。
さらに、インナリインフォースメント30をインナパネル22に結合するボルト38の足部38Aが貫通される結合孔28の上周縁が開放されることで、車両の側面衝突時に、足部38Aの結合孔28への貫通が解除されて、インナパネル22からインナリインフォースメント30が離脱される。このため、簡単な構成でインナパネル22からインナリインフォースメント30を離脱させることができる。
また、インナパネル22の開口部26にインナリインフォースメント30が設けられているため、インナパネル22にインナリインフォースメント30及びドアトリムが結合される前には、本体部18の内部が開口部26において開口される。このため、本体部18の内部に対する作業を容易に行うことができる。特に、インナパネル22にインナリインフォースメント30及びドアトリムを結合する前に、ドアミラー(図示省略)をアウタパネル20にインナパネル22の車幅方向内側から結合する作業を行うことで、インナリインフォースメント30のアウタ部材32及びインナ部材34に当該作業を行うための作業穴を設ける必要がなくなり、インナリインフォースメント30の車両前後方向における剛性が低下することを防止できる。
なお、本実施の形態では、インナパネル22の結合孔28及びインナリインフォースメント30の挿通孔36にボルト38の足部38Aが貫通された構成としたが、インナパネル22の結合孔28及びインナリインフォースメント30の挿通孔36の何れか一方にボルト38の足部38Aが貫通された構成としてもよい。この場合、ボルト38の頭部38Bがインナリインフォースメント30に固定されると共にナット40がインナパネル22の結合孔28周辺部分に係止された状態で、ボルト38の頭部38Bとナット40との間にインナパネル22(インナリインフォースメント30を含んでもよい)が挟持される構成にするのが好ましい。
10 サイドドア(ドア)
24 ベルトライン部
26 開口部
28 結合孔(貫通孔、離脱手段)
30 インナリインフォースメント(補強部材)
38 ボルト(結合手段)
40 ナット(結合手段)
24 ベルトライン部
26 開口部
28 結合孔(貫通孔、離脱手段)
30 インナリインフォースメント(補強部材)
38 ボルト(結合手段)
40 ナット(結合手段)
Claims (3)
- 車両のドアのベルトライン部に設けられ、前記ドアを補強する補強部材と、
車両の側面衝突時に前記ドアから前記補強部材を離脱させる離脱手段と、
を備えたドア補強構造。 - 前記ドア及び補強部材の少なくとも一方を貫通されて前記ドアに前記補強部材を結合させる結合手段を備え、
前記離脱手段として、当該ドア及び補強部材の少なくとも一方に設けられ前記結合手段が貫通された貫通孔の周縁を開放させた、
ことを特徴とする請求項1記載のドア補強構造。 - 前記ドアの内部を開口させる開口部に前記補強部材を設けた、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のドア補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006129666A JP2007302025A (ja) | 2006-05-08 | 2006-05-08 | ドア補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006129666A JP2007302025A (ja) | 2006-05-08 | 2006-05-08 | ドア補強構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007302025A true JP2007302025A (ja) | 2007-11-22 |
Family
ID=38836349
Family Applications (1)
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JP2006129666A Pending JP2007302025A (ja) | 2006-05-08 | 2006-05-08 | ドア補強構造 |
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JP (1) | JP2007302025A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013006546A (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-10 | Mitsubishi Motors Corp | 車両用ドア構造 |
-
2006
- 2006-05-08 JP JP2006129666A patent/JP2007302025A/ja active Pending
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