JP2007301880A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク貯留部と排気部とを有するインク供給部材をヘッドホルダに搭載し、ヘッドホルダの前面側から背面側の電気回路基板へ2つのフレキシブルフラットケーブルを引き上げて接続する構造において、フレキシブルフラットケーブルへのインク付着をなくし、またフレキシブルフラットケーブルの引き回しの無駄をなくし、コストの削減や2つのフレキシブルフラットケーブルの電気特性の均等化を図る。
【解決手段】ヘッドホルダ8の前面側に取り付けられるインクジェットヘッド1には、その背面に2つのフレキシブルフラットケーブル12L,12Rが、互いに離反する方向に引き出されるようにして並設され、2つのフレキシブルフラットケーブルのうち、一方12Rはヘッドホルダ8に搭載されているインク供給部材23のインク貯留部24と排気部25との間に形成された空間部26を通って、他方12Lは空間部26とは反対側のインク貯留室24の側方を通って、前面側から背面側に引き上げられ、それぞれ電気回路基板22に接続される。
【選択図】図2
【解決手段】ヘッドホルダ8の前面側に取り付けられるインクジェットヘッド1には、その背面に2つのフレキシブルフラットケーブル12L,12Rが、互いに離反する方向に引き出されるようにして並設され、2つのフレキシブルフラットケーブルのうち、一方12Rはヘッドホルダ8に搭載されているインク供給部材23のインク貯留部24と排気部25との間に形成された空間部26を通って、他方12Lは空間部26とは反対側のインク貯留室24の側方を通って、前面側から背面側に引き上げられ、それぞれ電気回路基板22に接続される。
【選択図】図2
Description
本発明は、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関し、特に、インクジェットヘッドと電気回路基板とがフレキシブルフラットケーブルで接続され、インクジェットヘッドと電気回路基板との間にインク供給部材が配置される構造を有するインクジェット記録装置に関するものである。
従来からインクジェット記録装置に適用されるインクジェットヘッドとしては、被記録媒体と対向する前面にノズルが配置されて内部にインク流通路を有するキャビティ部と、このキャビティ部内のインクに選択的に吐出圧力を与えるアクチュエータと、このアクチュエータに駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブルとを備えた構造が知られている。このようなインクジェットヘッドは、本出願人が特許文献1に開示しているように、ヘッドホルダに取り付けられてインクジェット記録装置に搭載される。
ところで、インクジェットヘッドは近年の記録の高速化や高密度化に対応するために、ノズル数ひいてはノズル列数が増加する傾向にある。従って、特許文献1では、2つのインクジェットヘッドをヘッドホルダにおける被記録媒体と対向する前面に並設して、ノズル列の増加に対応している。そして、各インクジェットヘッドからはフレキシブルフラットケーブルが互いに離反する方向に引き出されて、ヘッドホルダの背面側に取り付けられた1枚の電気回路基板における対向する位置にそれぞれ接続されている。
特許文献1では、ヘッドホルダにおける電気回路基板とインクジェットヘッドの間には、インク供給源からのインクをインクジェットヘッドに供給するためのインク供給部材(インクタンクに相当)が搭載されている。特許文献1のインク供給部材は、略直方体形状に形成されているため、各インクジェットヘッドから互いに離反する方向に引き出された2つのフレキシブルフラットケーブルは、インクジェットヘッドのあるヘッドホルダの前面側からインク供給部材の側方を通って、ヘッドホルダの背面側の電気回路基板まで、側面視で左右対称的に引き上げられるように構成されている。
一方、本出願人は、特許文献2にて、ヘッドホルダに搭載されるインク供給部材として、インクを貯留するインク貯留部(ダンパー装置に相当)とインク貯留部から気泡を除去するための排気部(排気装置に相当)とが一体的に連結された構造を開示している。この構造では、前記排気部がインク貯留部のインクに含まれる気泡を除去するから、気泡がインクジェットヘッド内に混入して吐出不良等を引き起こすことを防止することができる。
特開2005−178306号公報(図2及び図3参照)
特開2005−125636号公報(図4参照)
しかしながら、特許文献1のインク供給部材に代えて、特許文献2のインク供給部材をヘッドホルダに搭載する場合には、特許文献2のインク供給部材が、インク貯留部の側面に排気部が連結された複雑な形状を有しているため、2つのフレキシブルフラットケーブルを、側面視左右対称形に引き回す単純な構成にすることができない。
具体的には、特許文献2では、2つのインクジェットヘッドが、インク供給部材におけるインク貯留部の前面に対応して配置され、さらに、排気部がインク貯留部の側方に突出するように連結されている。従って、2つのインクジェットヘッドのフレキシブルフラットケーブルをインク供給部材の側方を通って背面側に引き回そうとすると、排気部が配置された側に引き出されるフレキシブルフラットケーブルは、排気部の側方(インク貯留部の反対側)を通る分だけその長さが他方のフレキシブルフラットケーブルよりも長くなるから、コストが嵩んだり、他方のフレキシブルフラットケーブルと電気的特性が揃わなかったりするという問題を招来する。
さらに、排気部がフレキシブルフラットケーブルで覆われるので、排気部の外部開口端から気泡を排出する際にインクも排出され、このインクがフレキシブルフラットケーブルに付着し端子部分等に流れると電気的短絡を起こす。また、排気部を閉塞したり、開放して気泡を排出する制御が困難になるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するものであって、インク貯留部と排気部とを有するインク供給部材をヘッドホルダに搭載し、ヘッドホルダの前面側から背面側の電気回路基板へ2つのフレキシブルフラットケーブルを引き上げて接続する構造において、排気部から気泡の排出にともない排出されるインクがフレキシブルフラットケーブルに付着することがないようにし、またフレキシブルフラットケーブルの引き回しの無駄をなくし、コストの削減や電気特性の均等化が可能となるインクジェット記録装置の実現を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるインクジェット記録装置は、複数のノズルが開口されたキャビティ部と、このキャビティ部のインクに吐出圧力を与えるアクチュエータと、一方の端部が前記アクチュエータに電気的に接続されるフレキシブルフラットケーブルとを有し、前記ノズルから選択的にインクを吐出するインクジェットヘッドと、前記フレキシブルフラットケーブルの他方の端部と電気的に接続される電気回路が形成された電気回路基板と、前記インクジェットヘッドが記録媒体と対向する前面側に備えられ、前記電気回路基板が背面側に備えられるヘッドホルダとを有するインクジェット記録装置において、前記ヘッドホルダは実質上箱形状に形成され、前記インクジェットヘッドと前記電気回路基板とは前記ヘッドホルダの背面側からの平面視で重なる位置に配置され、前記ヘッドホルダには、前記インクジェットヘッドと前記電気回路基板との間に、インク供給源からのインクを前記インクジェットヘッドに供給するためのインク供給部材が搭載され、前記インク供給部材には、インクを貯留するインク貯留部とこのインク貯留部に接続されそのインク貯留部から気泡を除去するための排気部とが備えられ、そのインク貯留部と排気部の外部開口端との間に、前面側から背面側に貫通する空間部が形成され、前記インクジェットヘッドの背面には、2つの前記フレキシブルフラットケーブルが、互いに離反する方向に引き出されるようにして並設され、2つの前記フレキシブルフラットケーブルのうちの、一方は前記空間部を通って、他方は前記空間部とは反対側の前記インク貯留室の側方を通って、それぞれ前記電気回路基板に接続され、前記排気部の外部開口端は、前記一方のフレキシブルフラットケーブルの前記インク貯留室とは反対側において外部に開口していることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記排気部は、前記インク貯留部を前記外部開口端を通じて外部に対し開閉する排気弁を有し、前記ヘッドホルダ外に設けられた操作手段によって、前記排気弁が開閉操作されることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において、前記ヘッドホルダ外に、前記排気部の外部開口端に対し密着離脱可能に設けられ、前記外部開口端に対し密着した状態において前記インク貯留部から気泡を貯留する吸引手段をさらに備えることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記フレキシブルフラットケーブルは帯形状を呈し、前記空間部は前記フレキシブルフラットケーブルの帯形状の断面に対応したスリット状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のインクジェット記録装置において、前記インク供給部材のインク貯留室と排気部とを連結する連結部分は、前記フレキシブルフラットケーブルを前記アクチュエータから引き出す位置における前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向に直交する幅または幅を延長した領域と、平面視にて一部重なる部分を有し、前記一方のフレキシブルフラットケーブルは前記連結部分を回避するように中途部または他方の端部が幅方向に偏倚した帯形状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記フレキシブルフラットケーブルは、複数のケーブルをその長手方向に連結して構成されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記各フレキシブルフラットケーブルは、前記アクチュエータに接合される平坦部と、この平坦部の一端に連続し前記アクチュエータを駆動するためのチップ状回路が搭載された可撓部とを有し、前記ヘッドホルダは、前面側に前記インクジェットヘッドが取り付けられる底板を有するとともに、その底板に前記フレキシブルフラットケーブルの可撓部を前記底板の背面側に引き出すためのスリット孔が前記可撓部毎に穿設され、前記底板の背面側には、前記各可撓部に対して、前記可撓部のチップ状回路と接触するとともに前記可撓部を前記電気回路基板へ案内するヒートシンクが設けられ、前記一方のフレキシブルフラットケーブルに対するヒートシンクは、前記空間部に沿って設けられていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、インクジェットヘッドの背面に、互いに離反する方向に引き出されるようにして並設される2つのフレキシブルフラットケーブルのうち、一方は、インク供給部材のインク貯留部と排気部の外部開口端との間に形成された空間部を通り、他方は、前記空間部と反対側のインク貯留室の側方を通って、それぞれ電気回路基板に接続され、排気部の外部開口端が、一方のフレキシブルフラットケーブルのインク貯留室とは反対側において外部に開口しているから、排気部から気泡とともにインクが排出されてもフレキシブルフラットケーブルに付着することがなく、それによる短絡事故を回避することができる。また、2つのフレキシブルフラットケーブルの長さを揃えることが可能となる。これにより、2つのフレキシブルフラットケーブルの電気的な特性のバラツキを防止でき、またケーブルの長さが短くなることで部材のコストダウンも可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、上記のように排気部の外部開口端が、一方のフレキシブルフラットケーブルのインク貯留室とは反対側において外部に開口しているから、外部開口端を外部に対し開閉する排気弁を、操作手段により容易に開閉操作でき、適宜インク貯留部に蓄積された気泡を外部に排出できる。その結果、インク貯留部の気泡がインクジェットヘッドに混入して吐出不良を引き起こすことを防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、上記のように排気部の外部開口端が、一方のフレキシブルフラットケーブルのインク貯留室とは反対側において外部に開口しているから、排気部の外部開口端に対し吸引手段を容易に密着離脱でき、インク貯留部に蓄積された気泡を確実に外部に排出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、空間部はフレキシブルフラットケーブルの帯形状の断面に対応したスリット状に形成されているから、インク供給部材全体の大きさを著しく大きくすることなく空間部を設けることができる。
請求項5に記載の発明によれば、インク供給部材におけるインク貯留室と排気部との連結部分と、アクチュエータから引き出す位置におけるフレキシブルフラットケーブルの幅との位置関係に応じて、フレキシブルフラットケーブルを、その長手方向の中途部または他方の端部を幅方向に偏倚させた帯形状にあらかじめ形成しているから、空間部を通過させる一方のフレキシブルフラットケーブルを、長手方向の途中で捩れさせたり曲げたりすることなく、電気回路基板に接続することができる。
請求項6に記載の発明によれば、フレキシブルフラットケーブルは、複数のケーブルがその長手方向に連結されているから、アクチュエータに接続するケーブルと電気回路基板に接続するケーブルとを分け、インクジェットヘッド単体を取り扱うときには、電気回路基板に接続するケーブルを連結しない状態で作業できる。換言すれば、インクジェットヘッド単体を取り扱うときにフレキシブルフラットケーブルの長さを短くできるから、フレキシブルフラットケーブルとアクチュエータとの剥離やフレキシブルフラットケーブルの破損の虞を低減することができる。
請求項7に記載の発明によれば、アクチュエータから互いに離反する方向に引き出されヘッドホルダの底板の背面側に引き上げられるフレキシブルフラットケーブルの各可撓部にそれぞれ対応して、ヘッドホルダの底板の背面側に2つのヒートシンクが設けられているから、各ヒートシンクによって、可撓部のチップ状回路が個別に放熱され且つ電気回路基板に案内される。
以下に本発明の基本的な実施形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本発明を適用したインクジェット記録装置100を示している。実施形態のインクジェット記録装置100は、例えば、単独のプリンタ装置としてだけでなく、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device )のプリンタ機能としても適用することができるものである。インクジェット記録装置100は、本体フレーム2の内部に備えられ、被記録媒体である用紙PAにインクを吐出させて記録するインクジェットヘッド1がキャリッジ3に搭載されて、主走査方向(Y方向)に沿って走行するように構成されている。
キャリッジ3は、本体フレーム2内に主走査方向(Y方向)に沿って平行状に設けられた後ガイド軸6と前ガイド軸7とに摺動自在に載置されており、本体フレーム2の右後側に配置されたキャリッジ駆動モータ17と、無端帯であるタイミングベルト18とにより、主走査方向(Y方向)へ往復移動するように構成されている。本体フレーム2内には、インク供給源(インクタンク)5a〜5dが静置され、インク供給管14を介してキャリッジ3側にインクを供給するようになっており、この実施形態では4色のインク(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)が備えられている(図1参照)。
用紙PAは、図示しない公知の用紙搬送機構により、主走査方向(Y方向)と直交する副走査方向(X方向)に沿って、インクジェットヘッド1の下面側を水平状に搬送される(図1の矢印A方向)。この用紙PAに対して、主走査方向(Y方向)に移動するインクジェットヘッド1のノズル4(図5参照)から下向きにインクが吐出されて記録が行われる。
搬送される用紙PAの幅より外側では、その一端側(この実施形態では図1の左側)に設けられたフラッシング位置にインク受け部20が配置され、他端側に設けられたヘッド待機位置にメンテナンスユニット21が配置されている。これにより、記録動作中に定期的にインクジェットヘッド1はフラッシング位置でノズルの目詰まりを防止するためのインクの吐出を行って、このインクをインク受け部20で受け、ヘッド待機位置では、メンテナンスユニット21でノズル面を払拭してクリーニングを行うとともに、色毎にインクと気泡を選択的に吸引するための回復処理を、後述する排気部25と協働して行う。
キャリッジ3には、ヘッドホルダ8が搭載されている。ヘッドホルダ8は、図2に示すように、上面を開放し底板8aを有する実質上箱形状に形成され、さらに底板8aの下面側に凹部8bが下向きに開口形成されている。凹部8bには、全体として略扁平形状を有するインクジェットヘッド1が、ノズル4が開口する面を下向きに露出させて収容され、且つ凹部8bの天井面となる底板8aとほぼ平行になるように所定の間隔をおいて接着剤で固着される。なお、説明では、インクジェットヘッド1のノズルの開口面側を前面もしくは下面、その反対側を背面もしくは上面として記載する。
ヘッドホルダ8の背面側には、電気回路が形成された剛性のある電気回路基板22が、ヘッドホルダ8の上面開口の対向する二辺を橋渡して固定されている。この電気回路基板22は、ヘッドホルダ8の背面側からの平面視で、インクジェットヘッド1と重なる位置に配置され、後述するフレキシブルフラットケーブル12L,12Rを介してインクジェットヘッド1と接続され、また、図示しないフレキシブルフラットケーブルを介して本体フレーム2の内部に静置された本体側制御基板と接続されている。このインクジェットヘッド1と電気回路基板22との間であって、ヘッドホルダ8の底板8aの上面側には、インク供給部材23が搭載されている(図2参照)。インク供給部材23は、インク供給管14(14a〜14d)を介して供給されたインクを一旦貯留して、インクジェットヘッド1に供給するように構成されている。
インクジェットヘッド1は、複数のノズル4を外部に開口させ内部にインク流路を有するキャビティ部10と、このキャビティ部10内のインクに複数のノズル4から選択的に吐出する圧力を与える圧電アクチュエータ11と、この圧電アクチュエータ11に駆動信号を出力するフレキシブルフラットケーブル12L,12Rとが積層配置される構造を有している。
この実施形態では、図3に示すように、1つのキャビティ部10の背面に、2つの圧電アクチュエータ11がY方向に並んで積層され、各圧電アクチュエータ11にそれぞれフレキシブルフラットケーブル12L,12Rが積層され、2つのフレキシブルフラットケーブルが、Y方向に沿って、互いに離反する方向に引き出されている。そして、キャビティ部10の背面に、2つの圧電アクチュエータ11を一括して囲むように、補強フレーム15が積層されている。
インクジェットヘッド1のキャビティ部10には、図4の下面図に示すように、ノズル4の列が、キャリッジ3のX方向(副走査方向)に長く10列形成されている。10列のノズル列のうち、4列はブラックインク(Bk)に対応し、残りは2列ずつマゼンタインク(M)とシアンインク(C)とイエローインク(Y)とに対応している。この実施形態では、図4の左側のノズル列から順に、シアン、シアン、イエロー、ブラック、ブラック、ブラック、ブラック、イエロー、マゼンタ、マゼンタのインク色が割り当てられている。
キャビティ部10は、特開2002−67312号公報、特開2001−219560号公報などで公知のものと同様に、その上面のX方向の一端側にインク取入口13(図3)が8個開口し、後述するインク貯留部24のインク流出口41a〜41dから各インク取入口13に個別に供給されたインクを、それぞれマニホールド室70を介して多数の圧力室71に分配し、各圧力室71に対応する圧電アクチュエータ11の駆動により、各圧力室71に連通するノズル4から選択的に吐出するように構成されている(図4参照)。
フレキシブルフラットケーブル12L,12Rは、帯状を呈し、その一端は圧電アクチュエータ11の上面に積層状態に接合される平坦部12aとなり、平坦部12aに連続する他端側は可撓部12bとなる。可撓部12bには、圧電アクチュエータ11を駆動するためのチップ状回路12cが搭載されている(図2、図5及び図6参照)。この実施形態のフレキシブルフラットケーブル12L,12Rは、圧電アクチュエータ11と接続される側の第1のケーブル121と、電気回路基板22に接続される側の第2のケーブル122とを長手方向に連結して構成されている。
第1のケーブル121は平坦部12aを含んでおり、図5及び図6に示すように、平坦部12aの圧電アクチュエータ11と対向する面には、圧電アクチュエータ11と電気的に接続するための端子電極12dが複数形成されている。これらの端子電極12dは、すべての圧力室71と対応する圧電アクチュエータ11の作動部とそれらの共通電極とに接続される。第1のケーブル121には、第2のケーブル122に比べて長さの短い可撓部12bが含まれ、この可撓部12bにチップ状回路12cが搭載され、可撓部12bの平坦部12aと反対側の端部には、第2のケーブル122と接続するための接続端子12eが設けられている。
第2のケーブル122は全体が可撓性を有し、第1のケーブル121に比べて長さの長い可撓部12bが含まれており、その一端に第1のケーブル121と接続するための接続端子12fが、他端に電気回路基板22上のコネクタ12hと接続するための接続端子12gがそれぞれ設けられている。フレキシブルフラットケーブル12の形状については、後述する。
ヘッドホルダ8の底板8aには、図2に示すように、フレキシブルフラットケーブル12L,12Rの可撓部12bを前面側から背面側に挿通させるX方向に長いスリット孔80が、2個Y方向に間隔をおいて穿設されている。2個のスリット孔80に隣接するヘッドホルダ8の底板8aの上面側には、ヒートシンク82が取り付けられている。ヒートシンク82は、底板8aに平行な底面と、ヘッドホルダ8のY方向に対向する側壁と平行に立ち上がる側面とが側面視L字状をなすように折り曲げ形成された熱伝導性の良好な金属部材である。
フレキシブルフラットケーブル12L,12Rの可撓部12bは、ヒートシンク82の底面と底板8aとの間に通され、チップ状回路12cがヒートシンク82の底面に、ゴム状弾性体81に押圧されて熱伝導可能に接触され、チップ状回路12cの発熱をヒートシンク82によって放熱させるようにしている。また、ヒートシンク82の側面の下端部寄りの位置で、第1のケーブル121の接続端子12eと第2のケーブル122の接続端子12fとが接続され、第2のケーブル122はヒートシンク82に側面に沿って、ヘッドホルダ8の背面側に位置する電気回路基板22に案内される(図2参照)。
補強フレーム15は、キャビティ部10を補強するための扁平な部材であり、キャビティ部10よりも剛性に優れた素材(例えば、SUSなどの金属板)からなる枠形状で、平面視において外形が、キャビティ部10よりもひと回り大きく形成されている。この補強フレーム15を、キャビティ部10の背面に沿って、圧電アクチュエータ11を囲むように積層することで、薄い扁平形状のキャビティ部10の変形や歪みを防止している。補強フレーム15の枠部のうち、X方向の一方の端部にはその表裏面を貫通して、キャビティ部10のインク取入口13と、後述するインク貯留部24のインク流出口41a〜41dとを接続するための、接続穴15aが8個並んで穿設されている。
次に、インク供給部材23について説明する。インク供給部材23は、内部が複数のインク室27〜30に区画されインク色毎に分離してインクを貯留するインク貯留部24と、インク貯留部24中に滞留する気泡を除去するための排気部25とが一体的に連結されている。排気部25は、インク貯留部24と後述する連結部分24aによって連結されている。
各インク室27〜30のインク流出口41a〜41dは、インク貯留部24の底面におけるX方向の一方側の位置に設けられており、ヘッドホルダ8の底板8aに貫通形成された開口部(図示せず)の内側で、インクジェットヘッド1のインク取入口13と、補強フレーム15の接続穴15a及び弾性シール部材(図示せず)を介して接続され、インク室27〜30からインクジェットヘッド1の各インク取入口13にインクが色毎に独立して供給される。
インク貯留部24と排気部25との連結部分24aは、インク貯留部24のインク流出口41a〜41dが設けられている側(X方向の一方側)に偏って配置され、インク貯留部24からY方向側方に延びており、インク貯留部24と排気部25との間に、フレキシブルフラットケーブル12Rの帯形状の断面に対応したスリット状の空間部26が、前面側から背面側に貫通し、かつ平面視でX方向の他方側から切り込み状に形成されている。空間部26は平面視切り込み状に形成するだけでなく、必要に応じて平面視長孔状に形成してもよい。詳細には、連結部分24aは、X方向におけるその領域が、フレキシブルフラットケーブル12Rを圧電アクチュエータ11から引き出す位置におけるフレキシブルフラットケーブルの長手方向に直交する幅と、平面視で一部重なる部分を有するように設けられている。換言すると、平面視において、圧電アクチュエータ11からの引き出し位置におけるフレキシブルフラットケーブル12RのX方向の幅が、連結部分24aにおけるX方向の幅と重なっている。
インクジェットへッド1の2つのフレキシブルフラットケーブル12L,12Rのうち、排気部25が設けられている側に引き出される一方12Rは排気部25とインク貯留部24との間に形成された空間部26を通って立ち上がり、他方12Lはインク貯留部24の排気部と反対側の側方を通って立ち上がり、背面側に配置された電気回路基板22の対向する位置に接続される。これにより、一方のフレキシブルフラットケーブル12Rは、排気部25の外側を通る場合に比べて引き回しの距離が短くなるので、前記他方のフレキシブルフラットケーブル12Lとその長さ寸法を同じにすることができる。
2つのフレキシブルフラットケーブル12L,12Rは、いずれも、圧電アクチュエータ11との接続位置から、電気回路基板22との接続位置までを繋ぐように延びるが、引き回しに際してインク供給部材22の連結部分24a及び電気回路基板22との接触を避けるために、その帯形状がその幅方向に適宜偏倚した形状に形成されている。
この実施形態では、排気部25の無い側の側方(図2の左側)を通って引き上げられる他方のフレキシブルフラットケーブル12Lは、図5に示すように、その中途部(詳細には第2のケーブル122の中途部)の幅が、平坦部12aの幅(圧電アクチュエータ11からの引き出し位置の幅)に対して幅方向(X方向)に、L1だけ偏倚して形成されている。これは、図7に示すように電気回路基板22の左側部に平面視直角に切り欠かれた切欠部22aをフレキシブルフラットケーブル12Lが通る位置で、フレキシブルフラットケーブル12Lの幅方向側縁と、それと対向する切欠部22aの辺との干渉を避けるためである。
一方、排気部25のある側(図2の右側)に引き出され、空間部26を通って引き上げられる一方のフレキシブルフラットケーブル12Rは、図6に示すように、その中途部(詳細には第2のケーブル122の中途部)の幅が、平坦部12aの幅(圧電アクチュエータ11からの引き出し位置の幅)に対して幅方向(X方向)に、前記L1よりも大きいL2だけ偏倚して形成されている。これは、フレキシブルフラットケーブル12Rの幅方向側縁と、インク供給部材22の連結部分24aとの干渉を避けるためである。
次に、この実施形態に適用しているインク供給部材23の詳細な構成について、図8(a)、図8(b)、及び図9を用いて説明する。なお、以下に説明するインク供給部材23の内部の構成は一例であり、これに限定するものではない。
インク供給部材23は、上ケース31と下ケース32と2枚の可撓性膜33、34(図2参照)とで、インク貯留部24及び排気部25を構成しており、可撓性膜33、34は、合成樹脂製で空気及び液体非透過性のフィルムである。インク貯留部24には、インク色毎にインク室27〜30が設けられており、各インク室27〜30は、主仕切り壁35と副仕切り壁36、37とによって区画されている。
主仕切り壁35は、下ケース32に、その下面の大部分を開放して形成された開口部と平行状で且つ間隔をおいて一体的に形成され、副仕切り壁36は、下ケース32に、主仕切り壁35の上面から立ち上がるように一体的に形成され(図2,図9参照)、副仕切り壁37は、上ケース31における、下ケース32の副仕切り壁36を上方に延長した位置に形成されている(図8(a)参照)。
可撓性膜33は、下ケース32におけるインク貯留部24の下面の開口部を覆うように貼着され、可撓性膜34は、上ケース31におけるインク貯留部24と排気部25との両方に跨ってこれらを覆うように貼着されている。
インク室のうち、ブラックインク(Bk)用のインク室27は、下ケース32における主仕切り壁35の下面と可撓性膜33との間に形成された第1室27aと、下ケース32の主仕切り壁35の上面において副仕切り壁36で区画された第2室27bと、上ケース31において副仕切り壁37で区画された第3室27cとで構成されている。第3室27cの上面は、可撓性膜34で覆われている。
インク室のうち、シアンインク(C)用のインク室28、マゼンタインク(M)のインク室29、イエローインク(Y)のインク室30は、それぞれ上ケース31において副仕切り壁37で区画された第1室28a、29a、30aと、下ケース32の主仕切り壁35の上面において副仕切り壁36で区画された第2室28b、29b、30bとを有している。第1室28a、29a、30aの上面は、可撓性膜34で覆われている。
上ケース31の底壁38には、カラーインク用(シアン、マゼンタ、イエロー)の第1室28a、29a、30aと第2室28b、29b、30b室とを、それぞれ連通させる通路孔39と、ブラックインク用の第2室27bと第3室27cとを連通させる空気孔40が穿設されている。
インクジェットヘッド1にインクを流出させるためのインク流出口41a〜41dは、図8(b)及び図9に示すように、各色の第2室27b〜30bにおける下面に並んで位置し、可撓性膜33よりも下方に延長した位置で、下向きに開口している。
インク供給部材23の一端(平面視でインク流出口41a〜41dの反対側)に設けられたインク流入口47a〜47dには、インク供給源(インクタンク)5a〜5dからのインク供給チューブ14a〜14dが各々接続されている。ブラックインク(BK)は、インク流入口47aから凹通路48を通ってその第1室27aに流入し、通路42を通って第2室27bに流入する(図8(b)及び図9参照)。他のカラーインク(シアン、マゼンタ、イエロー)は、インク流入口47b〜47dから凹通路48、連通路49(下ケース32と上ケース31とに連続するように形成されている)を通って、上ケース31に形成されているそれぞれの第1室28a〜30aに流入したのち、通路孔39を通って、下ケース32に形成されているそれぞれの第2室28b〜30bに流入する(図8(a)、図8(b)及び図9参照)。
第1室27a〜30aに流入した各インクは、それぞれ対向する可撓性膜33、34によって、その動圧変動を吸収(緩衝)するようにしている。インク供給部材23は、可撓性膜33とヘッドホルダ8の底板8aとの間に、可撓性膜33の変形のための間隙が確保されてヘッドホルダ8に固着されている。
この構成のインク貯留部24では、インクに含まれる気泡が、各第2室27b〜30bの上方に分離浮上して蓄積され、徐々にその量が増加するから、溜まった気泡を外部に排出するために、上ケース31には、各インク流出口41a〜41dの上方に対応する位置において、それぞれ各第2室27b〜30bの上部に連通する複数の排気孔53が貫通形成されている(図8(a)参照)。各排気孔53は、上ケース31の上面に互いに独立して溝状に凹み形成された排気通路51の端部にそれぞれ連通し、その排気通路51は連結部分24aに沿ってY方向に延びて他端が排気部25の通路孔56と接続されている。排気通路51と通路孔26の上面は、可撓膜34で覆われている。
シアンインク(C)用、イエローインク(Y)用及びマゼンタインク(M)用の各排気孔53は、上ケース31から各第2室28b〜30b内に垂下する筒状部材(図示せず)内を貫通して形成され、後述するように排気孔から気泡の排出動作を行ったとき、各第2室28b〜30bの上部に筒状部材の高さ(所定量)分だけ空気を残留させるようにしている。ブラックインク用の排気孔53も、同様に構成しても良いが、第3室27cを設けることによって所定量の空気が確保されている。
排気部25には、インク色ごとに、4つの通路孔56が上下方向に長く且つ上下に開口するように形成されている(図8(a)参照)。各通路孔56は、図2に示すように、上半の大径部56aと下半の小径通路56bとからなっている。小径通路56bの下端は、インクヘッドヘッド1のノズル4の開口面とほぼ同一平面上において外部に開口している。大径部56aには、排気弁57が挿入され、この排気弁57には小径通路56bに挿通される小径のバルブロッド58が一体的に形成されている。排気弁57の下端面側にバルブロッド58に被嵌されてシール用のオーリング等のパッキン59が配置されている。バルブロッド58の下端は小径通路56bの外部開口端近傍まで延びている。大径部56a内に設けたコイルバネ等のばね手段60にて排気弁57を常時下向きに押圧している。この状態で、パッキン59が通路孔56の大径部56aの底面に押圧されて、弁閉止となる(図2参照)。
メンテナンスユニット21は、インクジェットヘッド1のノズル4の開口面を開閉可能に覆うキャップ部材76と、排気部25の外部開口端すなわち各小径通路56bの外部開口端を個別に開閉可能に覆う複数の小キャップ部材72とを備える。両キャップ部材76,72は、公知のメンテナンスユニットと同様に上下移動機構73により、キャリッジ3が待機位置(図1において右端位置)に移動したときに、ノズル4の開口面及び排気部26の外部開口端に密着するように上昇し、他の位置ではそれらの面から離隔するように下降する。
各小キャップ部材72は、そのキャップ部材72よりも突出した突起部72a(請求項の操作手段に相当)をそれぞれ有し、排気部25の外部開口端に密着したとき、突起部72aによりバブルロッド58をばね手段60の付勢力に抗して押し上げ、パッキン59を大径部56aの内底部から離し、弁開放状態にする。また、各小キャップ部材72は共通の流路を介して吸引手段である吸引ポンプ74に接続され、吸引ポンプ74の駆動により各インク室の第2室27b〜30b内に蓄積した気泡が一括して吸引排出される。
また、キャップ部材76は、公知のメンテナンスユニットと同様に吸引ポンプ74に接続され、吸引ポンプ74の駆動によりノズル4から増粘したインクや異物が吸引除去される。
キャップ部材76と小キャップ部材72は、切替弁75により択一的に吸引ポンプ74に接続される。キャップ部材76と小キャップ部材72は、上下移動機構73により、同時にノズル4の開口面及び排気部26の外部開口端に密着する。なお、ノズル22からのインク吸引のみ、または第2室27b〜30bの気泡の排出のみを、それぞれ単独に行い、あるいは各突起部72aをそれぞれ独立して移動可能にし各第2室27b〜30bの気泡の排出を個別に行うように構成してもよい。また、上記のように吸引ポンプ74の吸引動作に代えて、インクタンク5側から、インクに正圧を加えて、ノズル22から増粘したインクや異物を吸引除去したり、第2室27b〜30bの気泡を排出することもできる。あるいは、吸引動作とインクへの正圧印加を併用することもできる。
上記構成のインクジェット記録装置100では、ヘッドホルダ8に搭載されているインク供給部材23が、インク貯留部24の側部に排気部25が一体的に並設された形態であるが、インク貯留部24と排気部25との間に空間部26が形成されているから、排気部側25側に引き出される一方のフレキシブルフラットケーブル12Rを、前記空間部26を通して電気回路基板22側に引き上げて接続することができる。これにより、前記一方のフレキシブルフラットケーブル12Rと、排気部25側と反対側に引き出される他方のフレキシブルフラットケーブル12Lとの長さを揃えることができ、電気的特性のバラツキを防止することができる。また、引き回し長さを短くすることで、フレキシブルフラットケーブル12のコストダウンも図ることができる。
また、排気部25の外部開口端が、フレキシブルフラットケーブル12Rの引き回しの外に開口するから、小キャップ部材72及び突起部72aが排気部25の外部開口端に対して容易に離脱することができ、排気部25の外部開口端から気泡とともに排出されたインクがフレキシブルフラットケーブルの端子部を電気的に短絡させるということも回避できる。
また、空間部26を通る一方のフレキシブルフラットケーブル12Rを、インク貯留部24と排気部25との連結部分24aと接触しないように、あらかじめその長手方向の中途部を幅方向に偏倚させて形成しているから、空間部26を通すためにフレキシブルフラットケーブル12Rを捻ったり曲げたりする必要がなく、すっきりと配置することができる。
この実施形態では、フレキシブルフラットケーブル12Rの中途部を幅方向に偏倚させているが、圧電アクチュエータ11と電気回路基板22との平面視における位置関係に応じて、フレキシブルフラットケーブル12Rの電気回路基板22側となる他端を幅方向に偏倚させてもよい。
また、フレキシブルフラットケーブル12L、12Rは、2本のケーブル121,122を長手方向に連結して構成しているため、インクジェットヘッド1をヘッドホルダ8に取り付ける前の製造工程では、第1のケーブル121と第2のケーブル122とを連結せずに、ケーブル長さが短い状態で、インクジェットヘッド1を取り扱うことができる。従って、作業中にケーブルを引っ掛けたりする虞が低減し、フレキシブルフラットケーブル12の電気的断線や圧電アクチュエータ11からの剥離を防止することができる。
1 インクジェットヘッド
8 ヘッドホルダ
10 キャビティ部
11 圧電アクチュエータ
12 フレキシブルフラットケーブル
21 メンテナンスユニット
22 電気回路基板
23 インク供給部材
24 インク貯留部
24a 連結部分
25 排気部
26 空間部
81 弾性部材
82 ヒートシンク
100 インクジェット記録装置
8 ヘッドホルダ
10 キャビティ部
11 圧電アクチュエータ
12 フレキシブルフラットケーブル
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23 インク供給部材
24 インク貯留部
24a 連結部分
25 排気部
26 空間部
81 弾性部材
82 ヒートシンク
100 インクジェット記録装置
Claims (7)
- 複数のノズルが開口されたキャビティ部と、このキャビティ部のインクに吐出圧力を与えるアクチュエータと、一方の端部が前記アクチュエータに電気的に接続されるフレキシブルフラットケーブルとを有し、前記ノズルから選択的にインクを吐出するインクジェットヘッドと、
前記フレキシブルフラットケーブルの他方の端部と電気的に接続される電気回路が形成された電気回路基板と、
前記インクジェットヘッドが記録媒体と対向する前面側に備えられ、前記電気回路基板が背面側に備えられるヘッドホルダとを有するインクジェット記録装置において、
前記ヘッドホルダは実質上箱形状に形成され、前記インクジェットヘッドと前記電気回路基板とは前記ヘッドホルダの背面側からの平面視で重なる位置に配置され、
前記ヘッドホルダには、前記インクジェットヘッドと前記電気回路基板との間に、インク供給源からのインクを前記インクジェットヘッドに供給するためのインク供給部材が搭載され、
前記インク供給部材には、インクを貯留するインク貯留部とこのインク貯留部に接続されそのインク貯留部から気泡を除去するための排気部とが備えられ、そのインク貯留部と排気部の外部開口端との間に、前面側から背面側に貫通する空間部が形成され、
前記インクジェットヘッドの背面には、2つの前記フレキシブルフラットケーブルが、互いに離反する方向に引き出されるようにして並設され、2つの前記フレキシブルフラットケーブルのうちの、一方は前記空間部を通って、他方は前記空間部とは反対側の前記インク貯留室の側方を通って、それぞれ前記電気回路基板に接続され、
前記排気部の外部開口端は、前記一方のフレキシブルフラットケーブルの前記インク貯留室とは反対側において外部に開口していることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記排気部は、前記インク貯留部を前記外部開口端を通じて外部に対し開閉する排気弁を有し、前記ヘッドホルダ外に設けられた操作手段によって、前記排気弁が開閉操作されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記ヘッドホルダ外に、前記排気部の外部開口端に対し密着離脱可能に設けられ、前記外部開口端に対し密着した状態において前記インク貯留部から気泡を吸引する吸引手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記フレキシブルフラットケーブルは帯形状を呈し、前記空間部は前記フレキシブルフラットケーブルの帯形状の断面に対応したスリット状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク供給部材のインク貯留室と排気部とを連結する連結部分は、前記フレキシブルフラットケーブルを前記アクチュエータから引き出す位置における前記フレキシブルフラットケーブルの長手方向に直交する幅または幅を延長した領域と、平面視にて一部重なる部分を有し、
前記一方のフレキシブルフラットケーブルは前記連結部分を回避するように中途部または他方の端部が幅方向に偏倚した帯形状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。 - 前記フレキシブルフラットケーブルは、複数のケーブルをその長手方向に連結して構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記各フレキシブルフラットケーブルは、前記アクチュエータに接合される平坦部と、この平坦部の一端に連続し前記アクチュエータを駆動するためのチップ状回路が搭載された可撓部とを有し、
前記ヘッドホルダは、前面側に前記インクジェットヘッドが取り付けられる底板を有するとともに、その底板に前記フレキシブルフラットケーブルの可撓部を前記底板の背面側に引き出すためのスリット孔が前記可撓部毎に穿設され、前記底板の背面側には、前記各可撓部に対して、前記可撓部のチップ状回路と接触するとともに前記可撓部を前記電気回路基板へ案内するヒートシンクが設けられ、
前記一方のフレキシブルフラットケーブルに対するヒートシンクは、前記空間部に沿って設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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