JP2007300726A - 偏心ロータと同ロータを備えた扁平コアレス振動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】空心コイルの重畳配置構造に着眼してここに生じた軸方向空間に偏心ウエイトの一部分と火花消去素子を配備し、小径ながら大振動量と長寿命を確保する。
【解決手段】印刷配線板1の一側に整流子が、他側の回転中心に軸受2が備えられ、この径方向外方に有効導体部が組み合わせるマグネットのほぼ着磁磁極開角の第1、第2及び第3巻線型空心コイル3A〜が備えられ、偏心ウエイトの主要部が軸受を介して反対側に配され第1空心コイルの両側に第2、第3空心コイルが部分的に重畳されることによって第1空心コイルの両外方に生じた軸方向空間Kに、第1空心コイルの厚み内になるように形成した偏心ウエイト補填部4bが収納されて第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳され、さらに火花消去素子の一部が配されて樹脂Jで一体化された。
【選択図】 図2
【解決手段】印刷配線板1の一側に整流子が、他側の回転中心に軸受2が備えられ、この径方向外方に有効導体部が組み合わせるマグネットのほぼ着磁磁極開角の第1、第2及び第3巻線型空心コイル3A〜が備えられ、偏心ウエイトの主要部が軸受を介して反対側に配され第1空心コイルの両側に第2、第3空心コイルが部分的に重畳されることによって第1空心コイルの両外方に生じた軸方向空間Kに、第1空心コイルの厚み内になるように形成した偏心ウエイト補填部4bが収納されて第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳され、さらに火花消去素子の一部が配されて樹脂Jで一体化された。
【選択図】 図2
Description
この発明は、移動体通信装置のサイレントコール手段などに用いられる扁平コアレス振動モータとその主要部材である偏心ロータの改良に関する。
従来、ページャや携帯電話機等のサイレントコール手段として図5に示すように円筒直流モータMの出力軸Sにタングステンの偏心ウエイトWを配し、回転時にこの偏心ウエイトWの遠心力の差を利用して振動を発生させるようにしたものが知られている。
ところが、上記従来の出力軸Sに偏心ウエイトWを付加するものでは、ページャなどの機器側において、この偏心ウエイトWの旋回空間を配慮しなくてはならないなど、設計的な制約がある問題があった。
最近では、このような円筒型直流モータも細筒が求められ、直径が4mm程度のものが使われ始めている。しかしながら、振動量を得るため、モータ本体は4mmでも出力軸に配した偏心ウエイトの旋回空間は6mm程度あり、また、円筒型はそのままでは載置することができず、通常は取り付け部材が必要となって、かなりの占有空間を設定せざるを得ず、携帯機器の薄型化にネックとなっている。また効率も20〜30%台のため、消費電流が大となってしまう問題がある。このため、3mm以下の厚みが容易に確保でき、径方向に有効導体部が確保できる扁平型モータが再認識され始めている。
本出願人は先に出力軸をなくして、本来通常回転型等分配置した3個の空心コイルの内1個を反対側に移相して偏らせて配置することにより、内蔵するロータ自体を偏心させた扁平コアレス型振動モータを特許第2137724号(対照米国特許5036239号)として提案している。(特許文献1参照)
本出願人は先に出力軸をなくして、本来通常回転型等分配置した3個の空心コイルの内1個を反対側に移相して偏らせて配置することにより、内蔵するロータ自体を偏心させた扁平コアレス型振動モータを特許第2137724号(対照米国特許5036239号)として提案している。(特許文献1参照)
上記のような片側に3個の電機子コイルを配置した内蔵型偏心ロータを備えたものは、小型化されるほど電機子巻線の間隔がなくなり、その端末を結線するに当たっては電機子巻線を損傷しないようにして整流子に結線するのが至難の技となる。また、各電機子コイルは基準電気開角であるマグネットの磁極開角より小にせざるを得ないので、さらなる効率の向上が望まれている。
また、特開2001−190052に示すように、空間位相が等しくなるように同一位置に大中の2個の空心コイルを径方向に重畳させ、小コイルの代わりに抵抗を挿入させたものがある。しかしながら、トルクに何ら寄与しない抵抗を挿入するのでさらに効率が悪化する。(特許文献2参照)
この効率向上策として本出願人らは、マグネットの磁束を有効に生かすべく、先に軸方向空隙型であって有効導体部がマグネットのほぼ着磁磁極開角まで開いた第1、第2及び第3の空心コイルを有し、ロータ自体で回転時に遠心力を発生させるようにした偏心ロータであって、印刷配線板の一側の中心に整流子を配し、この整流子の他側に軸受を備えた樹脂製の軸ホルダ部を有し、前記第1、第2の空心コイルを配置開角で約15度〜60度ずらして重畳させ、第3の空心コイルを第1のコイルと第1、第2の空心コイルと重畳しないように配したものを提案している。(特許文献3参照)
また、特開2001−190052に示すように、空間位相が等しくなるように同一位置に大中の2個の空心コイルを径方向に重畳させ、小コイルの代わりに抵抗を挿入させたものがある。しかしながら、トルクに何ら寄与しない抵抗を挿入するのでさらに効率が悪化する。(特許文献2参照)
この効率向上策として本出願人らは、マグネットの磁束を有効に生かすべく、先に軸方向空隙型であって有効導体部がマグネットのほぼ着磁磁極開角まで開いた第1、第2及び第3の空心コイルを有し、ロータ自体で回転時に遠心力を発生させるようにした偏心ロータであって、印刷配線板の一側の中心に整流子を配し、この整流子の他側に軸受を備えた樹脂製の軸ホルダ部を有し、前記第1、第2の空心コイルを配置開角で約15度〜60度ずらして重畳させ、第3の空心コイルを第1のコイルと第1、第2の空心コイルと重畳しないように配したものを提案している。(特許文献3参照)
ところで、最近の携帯機器は益々小型化、薄型化、しかもゲームなどの多機能化志向が強く、振動報知手段として振動モータも長寿命なものが望まれる。ブラシ、コミュテータからなる整流装置を搭載する直流モータでは、この長寿命化のためには、火花消去素子の搭載が望まれるが、厚みが3mm以下で直径10mm以下、たとえば極限の直径8mmまで追い込まれたモータは、起動トルクも少なく、内蔵の偏心ロータも小型となって、空心コイルと重心移動手段としての偏心ウエイトを配置する空間の確保が必要となっている。
長寿命化のため3個のチップコンデンサなどの火花消去素子を搭載する必要があるが、この搭載面積が通常では確保できない。起動トルクを確保するには、当然ながら組み合わせるマグネットの磁極の開角まで有効導体部を確保する巻線型空心コイルが必要になる。
長寿命化のため3個のチップコンデンサなどの火花消去素子を搭載する必要があるが、この搭載面積が通常では確保できない。起動トルクを確保するには、当然ながら組み合わせるマグネットの磁極の開角まで有効導体部を確保する巻線型空心コイルが必要になる。
この発明の目的は、有効導体部をマグネットの磁極の開角まで確保することによって高効率を得るようにし、空心コイルの重畳配置構造に着眼し平面視で軸方向空間を利用して偏心ウエイトと火花消去素子を配備し、大振動量と長寿命を確保するものである。
上記の基本的な課題解決手段は、請求項1に示す発明のように印刷配線板には一側の回転中心に配された整流子と、他側の回転中心に配された軸受と、この軸受の径方向外方に配されたもので有効導体部が組み合わせるマグネットのほぼ着磁磁極開角となる第1、第2及び第3の巻線型空心コイルと、前記軸受を介して第1の巻線型空心コイルの反対側に配された主要部と、第1の巻線型コイルの厚み内になるように形成された補助部とからなる偏心ウエイトとが備えられ、
前記第1の巻線型空心コイルの両側に前記第2の巻線型空心コイルと第3の巻線型空心コイルが部分的に重畳されることによって第1の巻線型空心コイルの両外方に軸方向空間が生じるように構成し、
前記偏心ウエイトの補填部が前記軸方向空間に収納されて平面視で前記第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳されたもので達成できる。
具体的には、請求項2に示す発明のように前記軸方向空間にはさらに火花消去素子の少なくとも一部が配されて樹脂で一体化されたもので達成できる。
より具体的には、請求項3に示す発明のように前記印刷配線板の一側外周に結線ランドが形成され、この結線ランドには前記各巻線型空心コイルの端末が他側から導出結線されて前記樹脂の土手部で覆われているもので達成できる。
これらの偏心ロータを扁平コアレスモータにするには、請求項4に示す発明のように前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏心ロータと、この偏心ロータを支承する軸と、このロータに軸方向空隙を介して磁界を与えるマグネットと、前記整流子を介して各巻線型空心コイルに電力を与えるブラシと、このブラシの基端が植設されたブラシベースと、これらを格納したハウジングからなり、前記軸は外方に突き出ないように前記ハウジングの一方に固定されると共に、偏心ロータを装着後、前記ハウジングの他方で受け止めたもので達成できる。
前記第1の巻線型空心コイルの両側に前記第2の巻線型空心コイルと第3の巻線型空心コイルが部分的に重畳されることによって第1の巻線型空心コイルの両外方に軸方向空間が生じるように構成し、
前記偏心ウエイトの補填部が前記軸方向空間に収納されて平面視で前記第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳されたもので達成できる。
具体的には、請求項2に示す発明のように前記軸方向空間にはさらに火花消去素子の少なくとも一部が配されて樹脂で一体化されたもので達成できる。
より具体的には、請求項3に示す発明のように前記印刷配線板の一側外周に結線ランドが形成され、この結線ランドには前記各巻線型空心コイルの端末が他側から導出結線されて前記樹脂の土手部で覆われているもので達成できる。
これらの偏心ロータを扁平コアレスモータにするには、請求項4に示す発明のように前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏心ロータと、この偏心ロータを支承する軸と、このロータに軸方向空隙を介して磁界を与えるマグネットと、前記整流子を介して各巻線型空心コイルに電力を与えるブラシと、このブラシの基端が植設されたブラシベースと、これらを格納したハウジングからなり、前記軸は外方に突き出ないように前記ハウジングの一方に固定されると共に、偏心ロータを装着後、前記ハウジングの他方で受け止めたもので達成できる。
上記請求項1に示す課題解決手段によれば、磁極の開角である基準電気開角まで有効導体部が来るように各空心コイルのサイズが設定できるので組み合わせるマグネットの磁界を有効に受けられ高効率となり振動量を十分に確保しながらも空心コイルが3個になるので、常時2個は通電されることになって安定した回転トルクが生じ、ずらして重畳することによってできる空間を利用して偏心ウエイトの偏心量を確保でき、偏心ウエイトの一部が印刷配線板と第2、第3の巻線型空心コイルに挟まれるので、落下などの耐衝撃性が良好となる。
また、請求項2に示す課題解決手段によれば、チップ型火花消去素子も容易に配置できるのでモータに構成すれば長寿命が期待できる。
請求項3に示す課題解決手段によれば、印刷配線板の他側に各巻線型空心コイル端末の半田結線のスペースが採れにくいものでも、空心コイルが邪魔にならないので容易に半田付けでき、樹脂の土手部で保護されるので断線がでにくく、この土手部によって偏心ウエイトの耐衝撃性が十分に確保できる。
請求項4に示す課題解決手段によれば、小型ながら火花消去素子が内蔵されているので長寿命が期待でき、出力軸が突き出ないので薄型振動モータが得られる。
また、請求項2に示す課題解決手段によれば、チップ型火花消去素子も容易に配置できるのでモータに構成すれば長寿命が期待できる。
請求項3に示す課題解決手段によれば、印刷配線板の他側に各巻線型空心コイル端末の半田結線のスペースが採れにくいものでも、空心コイルが邪魔にならないので容易に半田付けでき、樹脂の土手部で保護されるので断線がでにくく、この土手部によって偏心ウエイトの耐衝撃性が十分に確保できる。
請求項4に示す課題解決手段によれば、小型ながら火花消去素子が内蔵されているので長寿命が期待でき、出力軸が突き出ないので薄型振動モータが得られる。
印刷配線板の一側の回転中心に配された整流子と、他側の回転中心に配された軸受と、この軸受の径方向外方に配され有効導体部が組み合わせるマグネットのほぼ着磁磁極開角となっている第1、第2及び第3の巻線型空心コイルと、前記軸受を介して第1の巻線型空心コイルの反対側に配される主要部と、第1の巻線型コイルの厚み内になるように形成した補填部とからなる偏心ウエイトとが備えられ、前記第1の巻線型空心コイルの両側に前記第2の巻線型空心コイルと第3の巻線型空心コイルが部分的に重畳されることによって第1の巻線型空心コイルの両外方に軸方向空間が生じるように構成され、
前記偏心ウエイトの補填部が前記軸方向空間に入り込ませて平面視で前記第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳させ、さらに、この軸方向空間に火花消去素子の一部を収納させたものである。
前記偏心ウエイトの補填部が前記軸方向空間に入り込ませて平面視で前記第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳させ、さらに、この軸方向空間に火花消去素子の一部を収納させたものである。
図1は本発明の第1の実施例の偏心ロータの整流子側からみた平面図である。
図2は同ロータの反整流子側からみた平面図である。(実施例1)
図3は図2の同ロータをA−A線で切断した状態で格納した本発明の扁平型振動モータの縦断面図である。(実施例2)
図4は図3の同モータの動作説明図である。
図5は従来の円筒形振動モータの斜視図である。
図2は同ロータの反整流子側からみた平面図である。(実施例1)
図3は図2の同ロータをA−A線で切断した状態で格納した本発明の扁平型振動モータの縦断面図である。(実施例2)
図4は図3の同モータの動作説明図である。
図5は従来の円筒形振動モータの斜視図である。
図1、図2において、1は、銅箔を両面に形成した厚みが0.1mm程度の印刷配線板で中心に軸透通孔1aを配し、外形が平面から見て略扇形に形成されている。印刷配線板1の一側には、対向するセグメント同士を直結や他側も利用してスルーホールS1、外径穴のハーフスルーホールS2などでショートした6個の整流子セグメントランドa、b、c、d、eおよびfが金メッキされて整流子SCとして形成されている。
この印刷配線板1の他側には、中心に軸受2が填め込まれ、その周囲に電機子3として有効導体部分(径方向)の中心の開角がほぼ90度(マグネットの磁極開角に等しい)になるようにした第1の巻線型空心コイル3Aをガイド孔1b等を利用して配置している。
この第1の巻線型空心コイル3Aに配置開角で約60度反時計方向にずらし、前記ガイド孔1bを共用して第2の巻線型空心コイル3B(ここでは生産上前記第1の巻線型空心コイル3Aと同型)が部分的に重畳されて接着され、さらに、前記第2の巻線型空心コイル3Bから配置開角でほぼ120度時計回転方向に離れた位置に第3の巻線型空心コイル3C(ここでも第1の巻線型空心コイル3Aと同形)が同様に前記第1の巻線型空心コイルと部分的に重畳して配置されている。すなわち、前記第2、第3の巻線型空心コイル3B、3Cの両側は、有効導体部分(径方向)の中心の開角がほぼ90度のため、平面視で180°以上となって反対側に少し突き出ている。
このため、通常はタングステン製の偏心ウエイトをこれらの巻線型空心コイルの軸受を介した反対側に納めるようにするものでは、平面視で小にならざるを得ないので、単なる銅とタングステンの比重差を利用しても期待した偏心量は確保するのが小形になればなるほど難しいものとなる。
前記第1の巻線型空心コイル3Aの両側外方と第2、第3の巻線型空心コイル3B、3Cの軸方向下方に軸方向空間Kが生じることになる。これらの巻線型空心コイル3A、3B及び3Cの端末は各巻き終わりが一括されて結線ランド1cに、各巻き初めは、それぞれ結線ランド1d、1eおよび1fに半田付けされるのであるが、これらの各結線ランドは、同符号で示すように一側(コミュテータ側)の外周にハーフスルーホールで形成されており、前記各端末は他側からこの一側に導出されて半田結線される。その後樹脂Jで一体に成形される。
後述の図3に示すように、これらの端末結線ランドはマグネットMg側に少し突き出すようにリング状に前記樹脂Jで形成された土手部Jaで覆われる。
なお、ここでは、空心コイルに邪魔されないで半田結線容易にできる手段として一側に結線ランドを設けるもので説明したが、第2、第3の空心電機子コイルを載置する前に各端末を半田結線してからやれば、他側(コイル側)に形成した結線ランドだけでもよい。
さらに、比重18程度のタングステン製の偏心ウエイト4が軸受2を介して前記第1の巻線型空心コイル3Aの反対側にその主要部4aが来るように、かつ、後述の図3に示すように第2の巻線型空心コイル3Bより軸方向上面に突き出ないように配置されて樹脂で前記印刷配線板1と一体化している。ここで、前記偏心ウエイト4の補填部4bは前記第1の巻線型空心コイル3Aの厚み内になるように薄くなっていて前記軸方向空間Kに前記偏心ウエイトの補填部4bが収まるように形成される。さらに、この偏心ウエイト4には抜け止め用突起4cが設けられている。
前記軸方向空間Kには、さらにチップコンデンサなどの火花消去素子5の一部が載置されている。このため、平面視で火花消去素子5の配置空間はデットスペースを利用しているので、収納効率がよく、配置空間の占有率がよくなる。偏心ウエイト4もこの軸方向空間Kに入り込むことによって重量が補填できることになる。
しかも、前記偏心ウエイト4は補填部4bが第2、第3の巻線型空心コイル3B、3Cと印刷配線板1で挟まれるので、耐衝撃性が確保できる。
この第1の巻線型空心コイル3Aに配置開角で約60度反時計方向にずらし、前記ガイド孔1bを共用して第2の巻線型空心コイル3B(ここでは生産上前記第1の巻線型空心コイル3Aと同型)が部分的に重畳されて接着され、さらに、前記第2の巻線型空心コイル3Bから配置開角でほぼ120度時計回転方向に離れた位置に第3の巻線型空心コイル3C(ここでも第1の巻線型空心コイル3Aと同形)が同様に前記第1の巻線型空心コイルと部分的に重畳して配置されている。すなわち、前記第2、第3の巻線型空心コイル3B、3Cの両側は、有効導体部分(径方向)の中心の開角がほぼ90度のため、平面視で180°以上となって反対側に少し突き出ている。
このため、通常はタングステン製の偏心ウエイトをこれらの巻線型空心コイルの軸受を介した反対側に納めるようにするものでは、平面視で小にならざるを得ないので、単なる銅とタングステンの比重差を利用しても期待した偏心量は確保するのが小形になればなるほど難しいものとなる。
前記第1の巻線型空心コイル3Aの両側外方と第2、第3の巻線型空心コイル3B、3Cの軸方向下方に軸方向空間Kが生じることになる。これらの巻線型空心コイル3A、3B及び3Cの端末は各巻き終わりが一括されて結線ランド1cに、各巻き初めは、それぞれ結線ランド1d、1eおよび1fに半田付けされるのであるが、これらの各結線ランドは、同符号で示すように一側(コミュテータ側)の外周にハーフスルーホールで形成されており、前記各端末は他側からこの一側に導出されて半田結線される。その後樹脂Jで一体に成形される。
後述の図3に示すように、これらの端末結線ランドはマグネットMg側に少し突き出すようにリング状に前記樹脂Jで形成された土手部Jaで覆われる。
なお、ここでは、空心コイルに邪魔されないで半田結線容易にできる手段として一側に結線ランドを設けるもので説明したが、第2、第3の空心電機子コイルを載置する前に各端末を半田結線してからやれば、他側(コイル側)に形成した結線ランドだけでもよい。
さらに、比重18程度のタングステン製の偏心ウエイト4が軸受2を介して前記第1の巻線型空心コイル3Aの反対側にその主要部4aが来るように、かつ、後述の図3に示すように第2の巻線型空心コイル3Bより軸方向上面に突き出ないように配置されて樹脂で前記印刷配線板1と一体化している。ここで、前記偏心ウエイト4の補填部4bは前記第1の巻線型空心コイル3Aの厚み内になるように薄くなっていて前記軸方向空間Kに前記偏心ウエイトの補填部4bが収まるように形成される。さらに、この偏心ウエイト4には抜け止め用突起4cが設けられている。
前記軸方向空間Kには、さらにチップコンデンサなどの火花消去素子5の一部が載置されている。このため、平面視で火花消去素子5の配置空間はデットスペースを利用しているので、収納効率がよく、配置空間の占有率がよくなる。偏心ウエイト4もこの軸方向空間Kに入り込むことによって重量が補填できることになる。
しかも、前記偏心ウエイト4は補填部4bが第2、第3の巻線型空心コイル3B、3Cと印刷配線板1で挟まれるので、耐衝撃性が確保できる。
前記火花消去素子5の厚みや偏心ウエイト4の補填部4bと前記第1の巻線型空心コイル3Aの厚みをほぼ同じにすれば第2の巻線型空心コイル3Bの載置に当たって水平度が得られる。
また、ここでは、第1の巻線型空心コイル3Aと第2の巻線型空心コイル3Bのずらし具合は60度に設定したが、ずらし具合は火花消去素子5のサイズ次第ではこれに限定されるものではない。
また、ここでは、第1の巻線型空心コイル3Aと第2の巻線型空心コイル3Bのずらし具合は60度に設定したが、ずらし具合は火花消去素子5のサイズ次第ではこれに限定されるものではない。
このようにした印刷配線板1の外周には、前述のように端末一括結線ランド1cと、端末結線ランド1d、1e及び1fが形成され、これらの結線ランドに前記各所定の巻線型空心コイルの端末を半田結線され、樹脂J(ここでは図面上内部構成確認容易性から透明となっている)で一体化し偏心ロータRとして完成する。
このようにすれば、ロータが小径で火花消去素子が搭載困難であっても平面視で死点を利用していることになるので容易に搭載できる。
このようにすれば、ロータが小径で火花消去素子が搭載困難であっても平面視で死点を利用していることになるので容易に搭載できる。
上記図1、2に示す偏心ロータを備えた扁平型振動モータは図3に示すような軸固定型なものになる。すなわち、前記偏心ロータRを回転自在に支承する軸6は、一端がハウジングの一方を構成するケース7の浅いバーリング部7aにはめ込まれ、外方からレーザ溶接Lすることによってケース7に強固に固着される。
この軸6の他端は、前記偏心ロータRを装着後、ハウジングの他方を構成するブラケット8にはめ込まれて、径方向の動きが押さえ込まれるようになっている。前記ケース7の開口部とブラケット8の外周は組み付け後、レーザ溶接Lして強固に組み立てられるようになっている。
このブラケット8には、前記整流子SCに摺接させた正負のブラシ9、9を基端で植設したフレキシブル基板からなるブラシベース10が載置される。
さらに前記ブラケット8の上部にN、S交互に4極に磁化されたドーナッツ型希土類マグネットMgが載置され、前記偏心ロータRに軸方向空隙を介して臨ませている。
前記ブラシベース10の一部は前記ブラケット8の前記マグネットMgを横断する位置の下方に空けられた透孔8aを介して側方に導出されて給電端子8bとして構成される。
図中、7bは故意に外径違いにした2枚のポリエステルフィルムからなる摺動用スラストワッシャである。
また、この偏心ロータRは、外周がマグネットMg側に少しリング状に土手部Jaが前記樹脂Jで形成され、偏心ウエイト4の耐衝撃性を良好に確保している。
この軸6の他端は、前記偏心ロータRを装着後、ハウジングの他方を構成するブラケット8にはめ込まれて、径方向の動きが押さえ込まれるようになっている。前記ケース7の開口部とブラケット8の外周は組み付け後、レーザ溶接Lして強固に組み立てられるようになっている。
このブラケット8には、前記整流子SCに摺接させた正負のブラシ9、9を基端で植設したフレキシブル基板からなるブラシベース10が載置される。
さらに前記ブラケット8の上部にN、S交互に4極に磁化されたドーナッツ型希土類マグネットMgが載置され、前記偏心ロータRに軸方向空隙を介して臨ませている。
前記ブラシベース10の一部は前記ブラケット8の前記マグネットMgを横断する位置の下方に空けられた透孔8aを介して側方に導出されて給電端子8bとして構成される。
図中、7bは故意に外径違いにした2枚のポリエステルフィルムからなる摺動用スラストワッシャである。
また、この偏心ロータRは、外周がマグネットMg側に少しリング状に土手部Jaが前記樹脂Jで形成され、偏心ウエイト4の耐衝撃性を良好に確保している。
図4に示すものは、上記の図3に示すモータの動作説明図で、正負の一対のブラシ9、9が磁極の開角でその摺接位置はちょうどニュートラルゾーンになっている。
この図4では、負のブラシ9が整流子セグメントcと同セグメントdをちょうど跨いだとき、すなわち、正のブラシ9から整流子セグメントbを介して供給され、全コイルの有効導体部を矢印yの方向に流れる電流により、このコイルに臨ませたマグネットMgの磁極に合わせてフレミングの左手の法則に基づいて発生する力が同一方向の矢印Yに向くようになるので反トルクは生じない。
この場合、第2の巻線型空心コイル3Bと第1の巻線型空心コイル3Aとの重畳させる位置は、良好な整流特性と火花消去素子5を配置させるために前述したように配置開角で60度に設定されている。
このようにすると、ロータがいずれの位置に停止しても少なくとも2個の空心コイルには必ずトルクが生じるので容易に起動できるようになり、マグネットの有効断面積をフルに利用できるので高効率となる。
この図4では、負のブラシ9が整流子セグメントcと同セグメントdをちょうど跨いだとき、すなわち、正のブラシ9から整流子セグメントbを介して供給され、全コイルの有効導体部を矢印yの方向に流れる電流により、このコイルに臨ませたマグネットMgの磁極に合わせてフレミングの左手の法則に基づいて発生する力が同一方向の矢印Yに向くようになるので反トルクは生じない。
この場合、第2の巻線型空心コイル3Bと第1の巻線型空心コイル3Aとの重畳させる位置は、良好な整流特性と火花消去素子5を配置させるために前述したように配置開角で60度に設定されている。
このようにすると、ロータがいずれの位置に停止しても少なくとも2個の空心コイルには必ずトルクが生じるので容易に起動できるようになり、マグネットの有効断面積をフルに利用できるので高効率となる。
上記各実施例では、印刷配線板の整流子セグメントを金メッキした平板型整流子にし、軸方向摺接型ブラシを採用したが、厚みが許容されれば円筒形でブラシを径方向摺接型にしてもよいのはもちろんである。
なお、上記の以外にも、本発明はその技術的思想、または特徴から逸脱しない範囲で他のいろいろな形態で実施することができる。そのため上記の実施の形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。
この発明の技術的範囲は特許請求の範囲に示すもので明細書本文には拘束されない。
なお、上記の以外にも、本発明はその技術的思想、または特徴から逸脱しない範囲で他のいろいろな形態で実施することができる。そのため上記の実施の形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。
この発明の技術的範囲は特許請求の範囲に示すもので明細書本文には拘束されない。
1 印刷配線板
a、b、c、d、e、f 整流子セグメントランド
2 軸受
3 電機子
3A、3B、3C、巻線型空心コイル
4 偏心ウエイト
5 火花消去素子
6 軸
7 ケース
8 ブラケット
Mg マグネット
9 ブラシ
10 ブラシベース
J 樹脂
R 偏心ロータ
a、b、c、d、e、f 整流子セグメントランド
2 軸受
3 電機子
3A、3B、3C、巻線型空心コイル
4 偏心ウエイト
5 火花消去素子
6 軸
7 ケース
8 ブラケット
Mg マグネット
9 ブラシ
10 ブラシベース
J 樹脂
R 偏心ロータ
Claims (4)
- 印刷配線板には一側の回転中心に配された整流子と、他側の回転中心に配された軸受と、この軸受の径方向外方に配されたもので有効導体部が組み合わせるマグネットのほぼ着磁磁極開角となる第1、第2及び第3の巻線型空心コイルと、前記軸受を介して第1の巻線型空心コイルの反対側に配される主要部と第1の巻線型コイルの厚み内になるように形成した補填部とからなる偏心ウエイトとが備えられ、
前記第1の巻線型空心コイルの両側に前記第2の巻線型空心コイルと第3の巻線型空心コイルが部分的に重畳されることによって第1の巻線型空心コイルの両外方に軸方向空間が生じるように構成し、
前記偏心ウエイトの補填部が前記軸方向空間に収納されて平面視で前記第2、第3の巻線型空心コイルの一部と重畳された偏心ロータ。 - 前記軸方向空間にはさらに火花消去素子の少なくとも一部が配されて樹脂で一体化された請求項1に記載の偏心ロータ。
- 前記印刷配線板の一側外周に結線ランドが形成され、この結線ランドには前記各巻線型空心コイルの端末が他側から導出結線されて前記樹脂の土手部で覆われている請求項2に記載の偏心ロータ。
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏心ロータと、この偏心ロータを支承する軸と、このロータに軸方向空隙を介して磁界を与えるマグネットと、前記整流子を介して各巻線型空心コイルに電力を与えるブラシと、このブラシの基端が植設されたブラシベースと、これらを格納したハウジングからなり、前記軸は外方に突き出ないように前記ハウジングの一方に固定されると共に、偏心ロータを装着後、前記ハウジングの他方で受け止めた扁平コアレス振動モータ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006125942A JP2007300726A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 偏心ロータと同ロータを備えた扁平コアレス振動モータ |
US11/528,731 US20070194642A1 (en) | 2006-02-23 | 2006-09-27 | Eccentric rotor and flat motor comprising same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006125942A JP2007300726A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 偏心ロータと同ロータを備えた扁平コアレス振動モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007300726A true JP2007300726A (ja) | 2007-11-15 |
Family
ID=38769747
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006125942A Pending JP2007300726A (ja) | 2006-02-23 | 2006-04-28 | 偏心ロータと同ロータを備えた扁平コアレス振動モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007300726A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101101444B1 (ko) * | 2010-06-07 | 2012-01-03 | 삼성전기주식회사 | 편평형 진동 모터 |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006125942A patent/JP2007300726A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101101444B1 (ko) * | 2010-06-07 | 2012-01-03 | 삼성전기주식회사 | 편평형 진동 모터 |
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