本発明は、操作パネルにおける表示部でのプレビュー機能、特に、サイズが大きい画像について小画面でプレビュー機能を実現する表示部を備えた画像形成装置及び当該画像形成装置のコンピュータにロードされ前記表示部でプレビュー表示を実行するコンピュータプログラムに関する。
各種機器において操作入力を行う場合に操作パネルの表示部に各種の表示を行うが、これらの表示に例えばプレビュー表示機能及びサムネイル一覧表示機能がある。例えば、特許文献1には、プレビュー表示やサムネイル表示に必要な画像データを保持しておくための記憶領域を縮小するため、画像出力部によって記録シート上に出力されるべき画像の画像データが画像メモリに書き込まれ、カラー表示装置におけるプレビュー表示又はサムネイル表示の際には、その画像メモリに書き込まれて保持されている画像データが読み出され、画像メモリから読み出されたCMYK各色成分の画像データに対して、プレビュー・サムネイル画像処理部によって所定の処理が行われることにより、カラー表示装置に入力すべきRGB各色成分のZビット画像データを生成し、そのビット幅をカラー表示装置に入力すべき画像データのビット幅Zよりも小さくした発明が開示されている。
また、特許文献2には、操作画面用表示部とは別に着脱可能な構成にした操作画面部とプレビュー画面部とを備えたプレビュー画面用表示部を操作部に備え、操作画面部は入力データを入力する複数のキーボタンと、図示しない制御部からの操作情報を表示する操作画面表示用(操作画面用表示部)と、操作画面表示用LCDと一体化されたタッチパネルとを有し、プレビュー画面部は画像読取部から読み取られた画像データをプレビュー画像として表示するプレビュー画面表示用LCD(プレビュー画面用表示部)を備えた発明が開示されている。
特開2005−057598号公報
特開2006−014244号公報
例えば操作部(表示&操作用タッチパネル)で扱えるメモリ容量に制限があるMFP(デジタル複合機− Multi Function Peripheral)機において、広幅や長尺の大画像の場合はプレビュー画像のサイズも大きくなるため前述の特許文献1あるいは2記載の発明を適用したとしてもプレビュー表示ができない。プレビュー表示ができないと、処理の選択や操作に不都合が生じる場合があり、ユーザの操作性に問題を生じていた。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたもので、解決すべき課題は、限られたメモリ容量で大画像のプレビュー表示を可能にすることにある。
前記課題を解決するため、第1の手段は、入力された画像データをプレビュー画像として表示するプレビュー表示手段を操作部に備えた画像形成装置において、前記プレビュー表示手段に複数の領域を設定したプレビュー領域選択画面を表示し、前記複数の領域の中から所望の領域を選択してその領域に対応する画像データをプレビュー表示させる手段を備えていることを特徴とする。
第2の手段は、第1の手段において、前記プレビュー領域選択画面が元画像の縮小画像を背景としていることを特徴とする。
第3の手段は、第1の手段において、プレビュー表示させる手段は前記プレビュー領域選択画面に元画像の縮小画像をグレースケールで表示し、選択された領域をカラー表示することを特徴とする。
第4の手段は、第1の手段において、前記プレビュー表示させる前に元画像の分割数を選択する手段を備えていることを特徴とする。
第5の手段は、第1の手段において、前記プレビュー表示させる画像のサイズに基づいてプレビュー表示画面の分割数を設定する手段を備えていることを特徴とする。
第6の手段は、第1の手段において、前記プレビュー表示画面を隣接する領域に移動させる手段と、前記移動させる手段に対して移動を指示する手段とを備えていることを特徴とする。
第7の手段は、第6の手段において、前記移動を指示する手段が前記プレビュー表示画面に設けられていることを特徴とする。
第8の手段は、第7の手段において、前記プレビュー表示画像が予め前記プレビュー表示画面より大きな表示画面に相当する隣接領域まで含んでいることを特徴とする。
第9の手段は、第6の手段において、前記プレビュー表示させる手段が予め隣接する領域のプレビュー画像を取得し、隣接領域の表示の際、前記隣接する領域のプレビュー画像を表示させることを特徴とする。
第10の手段は、第6の手段において、前記プレビュー表示させる手段が前記移動を指示する手段により表示可能な隣接する領域よりも先の領域の表示を指示されたとき、前記先の領域の画像を取得し、当該先の領域の画像を表示させることを特徴とする。
第11の手段は、第1の手段において、初期画面を前記複数の領域の中から選択する選択手段を備えていることを特徴とする。
第12の手段は、コンピュータに読み込まれ、入力された画像データをプレビュー表示手段にプレビュー画像として表示させるコンピュータプログラムにおいて、前記プレビュー表示手段に複数の領域を設定したプレビュー領域選択画面を表示させる処理と、前記複数の領域の中から所望の領域を選択してその領域に対応する画像データをプレビュー表示させる処理とを含んでいることを特徴とする。
第13の手段は、第12の手段において、プレビュー領域選択画面に元画像の縮小画像をグレースケールで表示し、選択された領域をカラー表示させる処理をさらに含んでいることを特徴とする。
第14の手段は、第12の手段において、前記プレビュー表示させる前に選択された分割数に基づいて元画像の分割する処理をさらに含んでいることを特徴とする。
第15の手段は、第12の手段において、前記プレビュー表示させる画像のサイズに基づいてプレビュー表示画面の分割数を設定する処理をさらに含んでいることを特徴とする。
第16の手段は、第12の手段において、移動指示により前記プレビュー表示画面を隣接する領域に移動させる処理をさらに含んでいることを特徴とする。
第17の手段は、第16の手段において、予め隣接する領域のプレビュー画像を取得する処理を含んでいることを特徴とする。
第18の手段は、第16の手段において、前記移動指示により表示可能な隣接する領域よりも先の領域の表示を指示されたとき、前記先の領域の画像を取得し、当該先の領域の画像を表示させる処理をさらに含んでいることを特徴とする。
第19の手段は、第12の手段において、予め選択された前記所望の領域を初期画面として表示させる処理をさらに含んでいることを特徴とする。
なお、後述の実施形態では、プレビュー表示手段はプレビュー画面部3に、操作部は画像形成装置操作部1に、画像形成装置はデジタル複写機100に、プレビュー領域選択画面は符号62,65,66,67に、プレビュー表示させる手段及び分割数を設定する手段はプレビュー画面制御用CPU102に、元画像の分割数を選択する手段は分割数キー69aに、移動を指示する手段は領域移動ボタン70a,70b,71c,71dに、プレビュー表示画面は符号63,68,70,71に、初期画面を選択する手段はデフォルトプレビュー表示領域選択画面73に、それぞれ対応する。また、プログラムはプログラム用メモリ110に格納される。
本発明によれば、プレビュー表示手段に複数の領域を設定したプレビュー領域選択画面を表示し、前記複数の領域の中から所望の領域を選択してその領域に対応する画像データをプレビュー表示させるので、限られたメモリ容量で大画像のプレビュー表示が可能となる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の各実施例において同等な各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明の実施例1に係る画像形成装置操作部の平面図である。この画像形成装置操作部1は、大きく分けて操作画面部2とプレビュー画面部3とを備えて構成され、操作画面部2は入力データを入力する複数のキーボタン2bと、図示しない制御部からの操作情報を表示する操作画面表示用LCD(操作画面用表示部)2aと、操作画面表示用LCD2aと一体化されたタッチパネル2cとを有し、プレビュー画面部3は画像読取部から読み取られた画像データをプレビュー画像として表示するプレビュー画面表示用LCD(プレビュー画面用表示部)3aを有している。なお、プレビュー画面部3は一点鎖線から着脱可能なように構成されている。
図2は本発明の実施形態に係る複合機の構成図である。
操作部制御基板30上には、本体制御基板50上の本体CPU51とは独立した専用の操作部CPU31が搭載されており、操作部制御基板30と本体制御基板50は同期シリアル等の通信手段60により接続され、描画コマンドやキー入力情報等の双方向データ通信が可能な構成となっている。操作部CPU31には、制御プログラムや画面データが格納されているフラッシュROM32、ワーク領域として使用されるSRAM33、LCDモジュール37をコントロールするLCDコントローラ34、LCDモジュール37上に重ねて配置されるタッチパネル35、キー基板のドライバ36等が接続されている。
また、操作部CPU31は、LCDコントローラ34を介して、LCDモジュール37への表示画素データが格納されるビデオRAM、略してVRAMと呼ばれるSDRAM38へのリード/ライトも可能である他、ドライバ36の先にあるキー基板39上のキースイッチやLED、LCDモジュール37のバックライト制御も可能となっている。LCDコントローラ34は、SDRAM38のリフレッシュ処理や、SDRAM38からLCDモジュール37への表示データ転送(表示信号出力)を行うが、内部レジスタへの設定により、この信号の出力40は抑制可能となっている。また、各制御基板上には、ICカード等の外部記憶媒体の接続手段が付加されており、外部記憶媒体からのデータ読み込みが可能な構成となっている。接続手段としてはカードスロットがあるが、外部記憶媒体からプログラムやデータが読み出せる構成であればこの限りではない。カードスロットへのICカード装着/未装着は入力ポートにて確認可能である。本体制御基板50には、本体CPU51の他、フラッシュROM52、SRAM53、ハードディスク54、NVRAM55を備えている。
図3は、実施例1に係る操作部を備えた画像形成装置としてのデジタル複写機の概略構成図である。この実施例に係るデジタル複写機100の上面にはコンタクトガラス206が設けられている。また、複写機100の上部には自動原稿送り装置(以下、単にADFという)201が設けられており、このADF1はコンタクトガラス206を開閉するように複写機100に図示しないヒンジ等を介して連結されている。このADF201は、複数の原稿からなる原稿束を載置可能な原稿載置台としての原稿トレイ202と、原稿トレイ202に載置された原稿束から原稿を1枚ずつ分離してコンタクトガラス206に向かって搬送する分離・搬送手段と、分離・搬送手段によってコンタクトガラス206に向かって搬送された原稿をコンタクトガラス206上の読取位置に搬送・停止させるとともに、コンタクトガラス206の下方に配設された複写機100の読取手段(公知の露光ランプ251、ミラー252、255、256、レンズ253、CCD254等)250により読み取りが終了した原稿をコンタクトガラス206から搬出する。給紙モータはコントローラからの出力信号によって駆動されるようになっており、コントローラは複写機100から給紙スタート信号が入力されると、給紙モータを正・逆転駆動するようになっている。給紙モータが正転駆動されると、給送ローラ203が時計方向に回転して原稿束から最上位に位置する原稿を給紙し、コンタクトガラス206に向かって搬送する。この原稿の先端が原稿セット検知センサ207によって検知されると、コントローラは原稿セット検知センサ207からの出力信号に基づいて給紙モータを逆転駆動させる。これにより、後続する原稿が進入するのを防止して分離されないようになっている。
また、コントローラは原稿セット検知センサ207が原稿の後端を検知したとき、この検知時点からの搬送ベルトモータの回転パルスを計数し、回転パルスが所定値に達したときに、給送ベルト204の駆動を停止して給送ベルト204を停止することにより、原稿をコンタクトガラス206読取位置に停止させる。また、コントローラは原稿セット検知センサ207によって原稿の後端が検知された時点で、給紙モータを再び駆動し、後続する原稿を上述したように分離してコンタクトガラス206に向かって搬送し、この原稿が原稿セット検知センサ207によって検知された時点からの給紙モータのパルスが所定パルスに到達したときに、給紙モータを停止させて次原稿を先出し待機させる。そして、原稿がコンタクトガラス206の読取位置に停止したとき、複写機100によって原稿の読み取り及び露光が行われる。この読み取り及び露光が終了すると、コントローラには複写機100から信号が入力されるため、コントローラはこの信号が入力すると、搬送ベルトモータを正転駆動して、搬送ベルト216によって原稿をコンタクトガラス206から排送ローラ205に搬出する。
上記のように、ADF201にある原稿トレイ202に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部上のプリントキーが押下されると、一番上の原稿からコンタクトガラス206上の所定の位置に給送される。給送された原稿は、読み取りユニット250によってコンタクトガラス206上の原稿の画像データを読み取り後、給送ベルト204及び反転駆動コロによって排出口A(原稿反転排出時の排出口)に排出される。さらに、原稿トレイ202に次の原稿があることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス206上に給送される。
また第1トレイ208、第2トレイ209、第3トレイ210に積載された転写紙は、各々第1給紙ユニット211、第2給紙ユニット212、第3給紙ユニット213によって給紙され、縦搬送ユニット214によって感光体215に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット250にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット257からのレーザによって感光体215に書き込まれ、現像ユニット227を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は感光体215の回転と等速で搬送ベルト216によって搬送されながら、感光体215上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット217にて画像を定着させ、排紙ユニット218に搬送される。排紙ユニット218に搬送された転写紙は、ステープルモードを行わない場合は、排紙トレイ219に排紙される。
図4は本発明の実施例1における大画像プレビュー表示における処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスは操作パネルの表示画面、オペレーションコントロールシステム(以下、OCSと称す)51、アプリケーション52、メモリコンロトールシステム(以下、MCSと称す)53間の処理のシーケンスを示している。
まず、図4のシーケンス図を参照し、大画像プレビュー表示における処理の流れについて説明する。
このシーケンスでは、文書一覧表示画面(図5参照)での処理、プレビュー領域選択画面(図6参照)での処理、及びプレビュー画面(図7)での処理の大きく分けて3つの処理が実行される。
文書一覧表示画面の処理では、ユーザは図5に示す文書一覧表示画面61でプレビュー表示したい文書を選択し、プレビューキー61aを押す(SQ101)。図5で「文書1」を選択したとすると、このプレビューキー押し下げの情報はOCS51からアプリケーション52に送られ(SQ102)、アプリケーション52はMCS53に対してファイル情報を要求する(SQ103)。MCS53は前記ファイル情報要求に応じて文書1のプレビュー画像サイズをチェックし(S104)、アプリケーション52にファイル情報を返す(SQ105)。アプリケーション52はOCS51に画像転送用領域の確保とプレビュー領域選択画面表示を指示する(SQ106,107)。これによりプレビュー画像サイズが操作部1で取り扱えるサイズを超える場合は、OCS51は画像を分割してプレビュー表示する判断をし、分割後のプレビュー画像を転送するための領域を確保する。同時に、OCS51は図6に示すプレビュー領域選択画面61を操作部1のプレビュー画面部3のレビュー表示用LCD3aに表示させる。
プレビュー領域選択画面の処理では、表示されたプレビュー領域選択画面62(図6)でユーザがプレビュー表示したい領域を選択する(SQ108)。図6では上段右の領域62aを選択したとする。この選択はOCS51からアプリケーション52へ(SQ109)通知され、アプリケーション52はMCS53に対してプレビュー画像削除とプレビュー画像作成を指示する(SQ110,111)。この削除指示は、すでにプレビュー画像がある場合に実行される。MCS53では選択領域のプレビュー画像を作成し(SQ112)、作成が完了するとアプリケーション52に対してプレビュー画像の作成完了を通知する(SQ113)。アプリケーション52は前記通知に基づいてプレビュー画像を取得し(S114)、OCS1にJPEG画像として転送し(SQ115)、プレビュー用アイテム作成と描画を指示する(SQ116,117)。なお、2回目以降、プレビュー用アイテムは使い回しされる。このようにして操作部1の転送用領域にプレビュー画像が転送され、操作部1のプレビュー画面部3のプレビュー表示用LCD3aに図7のようなプレビュー表示画面63が表示される。
プレビュー表示画面63では、戻るキー63aをユーザが押下すると、領域選択画面に戻り(SQ118)、OCS51はアプリケーション52にプレビュー領域選択画面62に戻るように指示し(SQ119)、アプリケーション52からOCS51にプレビュー領域選択画面表示を指示する(SQ120)。したがって、SQ120後の状態では、図6に示したプレビュー領域選択画面62が操作部1のプレビュー画面部3のプレビュー表示用LCD3aに表示された状態となる。
文書一覧表示終了時は、図5に示した文書一覧表示画面61で閉じるキー61bを押下する(SQ121)。これによりOCS51はアプリケーション52に文書一覧表示画面61を閉じるように指示し(SQ122)、アプリケーション52はMCS3に対してプレビュー画面削除を指示する(SQ123)と共に、OCS51に対して文書一覧表示画面61を閉じ(SQ124)、画像転送用領域を開放するように指示する(SQ125)。
このように実施例1では、プレビュー画像を分割して表示し、表示する領域を選択することができるので、限られたリソースでこれまで実現不可であったA0やA1などの大サイズの画像もプレビュー表示を行うことが可能となる。
図8は本発明の実施例2における背景画像付きプレビュー領域選択画面表示の処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスも実施例1と同様に操作パネルの表示画面、OCS51、アプリケーション52、MCS53間の処理のシーケンスを示している。
このシーケンスでは、文書一覧表示画面での処理、プレビュー領域選択画面での処理の大きく分けて2つの処理が実行される。文書一覧表示画面の処理では、ユーザは図9に示す文書一覧表示画面64でプレビュー表示したい文書を選択し、プレビューキー64aを押下する(SQ201)。図9では「文書5」を選択したとする。このプレビューキー押し下げの情報はOCS51からアプリケーション52に送られ(SQ202)、アプリケーション52はさらにMCS53に対してファイル情報を要求する(SQ203)。MCS53は前記ファイル情報要求に応じて文書5のプレビュー画像サイズをチェックし(S204)、アプリケーション52にファイル情報を返す(SQ205)。アプリケーション52はOCS51に画像転送用領域の確保を指示し(SQ205)、また、MCS53側に背景画像削除と背景画像作成(SQ206,207)を指示する。なお、SQ206は背景画像がある場合に、次の背景画像を作成する前に行われる。すなわち、プレビュー画像サイズが操作部1で扱えるサイズを超える場合は、OCS51は画像を分割してプレビュー表示する判断をし、プレビュー領域選択画面の背景画像のための領域と分割後のプレビュー画像を転送するための領域を確保する。
MCS53はプレビュー領域選択画面の背景画像を作成し(SQ205)、背景画像作成完了をアプリケーション52に通知する(SQ206)。この通知に基づいてアプリケーション52は背景画像を取得し(SQ207)、OCS51に背景JPEG画像転送と、プレビュー領域選択画面表示をOCS51に指示する(SQ208,209)。これにより図10に示すような文書5を背景とする背景付きのプレビュー領域選択画面202が操作部1のプレビュー画面部3のプレビュー表示用LCD3aに表示される。
このように実施例2では、プレビュー領域選択画面に元画像の縮小版が表示されるので、ユーザはプレビュー表示させたい部分を容易に選択することができる。
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
図11は本発明の実施例3における選択領域をカラー表示するプレビュー領域選択画面表示の処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスも実施例1と同様に操作パネルの表示画面、OCS51、アプリケーション52、MCS53間の処理のシーケンスを示している。
このシーケンスでは文書一覧表示画面(図9)での処理、プレビュー領域選択画面(図12)での処理、及びプレビュー画面(図14)での処理の大きく分けて3つの処理が実行される。文書一覧表示画面の処理では、ユーザが図9に示す文書一覧画面64でプレビュー表示したい文書を選択してプレビューキー64aを押下すると(SQ301)、このプレビューキー押し下げの情報はOCS51からアプリケーション52に送られ(SQ302)、アプリケーション52はさらにMCS53に対してファイル情報を要求する(SQ303)。なお、図9では「文書5」が選択されているとする。MCS53は前記ファイル情報要求に応じて文書5のプレビュー画像サイズをチェックし(S304)、アプリケーション52にファイル情報を返す(SQ305)。プレビュー画像サイズが操作部1で扱えるサイズを超える場合は、アプリケーション52は画像を分割してプレビュー表示する判断をし、プレビュー領域選択画面の背景画像のための領域と分割後のプレビュー画像を転送するための領域を確保する(SQ306−316)。
すなわち、アプリケーション52はMCSに背景画像削除と背景画像作成を指示し(SQ306,307)、MCS53はプレビュー領域選択画面用の背景画像を作成し(SQ308)、背景画像の作成を完了すると、その旨アプリケーション52に通知する(SQ309)。背景画像としては、グレースケールの背景画像が1つと、選択領域部分のためのカラーの背景画像がプレビュー領域ごとに1つずつ用意される。アプリケーション52は背景画像作成完了通知を受けて、背景画像を取得し(SQ310)、選択領域部分の画像削除と画像作成をMCS53に指示し(SQ311,312)、MCSではSQ312の指示により分割数分の選択領域部分の画像を作成する(SQ313)。分割数分の選択領域部分の画像作成が完了すると、その旨アプリケーション52に通知する(SQ314)。この通知を受けてアプリケーション52では選択領域部分の画像を取得する(SQ315)。この実施例では、プレビュー領域選択画面は図10に示すように9分割なのでカラーの背景画像は9つ用意されることになる(SQ313)。
アプリケーション52はSQ315で選択領域部分画像取得が完了すると、OCS51に対して画像転送用領域確保とプレビュー領域選択画面表示を指示する(SQ316,317)。これにより操作部1の転送用領域に背景画像が転送され、図12に示すプレビュー領域選択画面66が操作部1のプレビュー画面部3のプレビュー表示用LCD3aに表示される。
ユーザは図12に示したプレビュー領域選択画面66でプレビュー表示したい領域を選択する(SQ318)。図13では上段中央を選択したとする。領域を選択するとプレビュー領域選択画面67に示すように選択された部分67aだけがカラー表示に変更される。ユーザは選択に問題なければ選択確定ボタン67bを押し(SQ321)、OCS51はその旨アプリケーション52に通知(SQ322)する。アプリケーション52では、領域選択確定通知を受けてMCS53に対してプレビュー画像削除とプレビュー画像作成を指示し(SQ323,324)MCS53では、プレビュー画像がすでにある場合には、削除して選択領域プレビュー画面を作成する(SQ325)。選択領域プレビュー画面の作成が完了すると、その旨アプリケーション52に通知する(SQ326)。アプリケーション52では、プレビュー画像を取得し(SQ327)、OCS51にJPEG画像転送と、プレビュー用アイテム作成を指示し(SQ328,329)、さらに操作部1に描画指示を通知して図14のプレビュー画面68を表示させる(SQ330)。
以上のように実施例3では、実施例2におけるプレビュー領域選択画面において、選択されている領域のみがカラー表示されるため、視認性が向上する。
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1及び2と同等に構成され、同等に機能する。
図15は本発明の実施例4におけるプレビュー画像分割数を選択してからプレビュー領域選択画面を表示する処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスも実施例1と同様に操作パネルの表示画面、OCS51、アプリケーション52、MCS53間の処理のシーケンスを示している。
このシーケンスでは文書一覧表示画面(図5)での処理、分割数選択画面(図16)での処理、及びプレビュー画面(図6)での処理の大きく分けて3つの処理が実行される。文書一覧表示画面の処理では、ユーザが図5に示す文書一覧表示画面61でプレビュー表示したい文書を選択し、プレビューキー61aを押下する(SQ501)。このプレビューキー押し下げの情報はOCS51からアプリケーション52に送られ(SQ502)、アプリケーション52はMCS53に対してファイル情報を要求する(SQ503)。MCS53は、ファイル情報要求に基づいて選択された文書のプレビュー画像サイズをチェックする(SQ504)。そして、このチェック結果をアプリケーション52に返す(SQ505)。アプリケーション52はプレビュー画像サイズが操作部1で扱えるサイズを超える場合は、画像を分割してプレビュー表示する判断をし、分割後の画像を転送するための領域確保と、分割数選択画面表示とをOCS51に指示する(SQ506,507)。
OCS51は前記指示に応じて図16に示す画像の分割数を選択するための分割数選択画面69を操作部1に表示させる。ユーザが分割数選択画面69から分割数キー69aを押下して分割数を選択すると(SQ508)、OCS51はその旨アプリケーション52に通知し(SQ509)、アプリケーション52からのプレビュー領域選択画面表示通知によりOCS51は図6に示すプレビュー領域選択画面62を操作部1のプレビュー画面部3のプレビュー表示用LCD3aに表示させる(SQ510)。
また、プレビュー画面の領域を伸張する場合には、MCS53はファイルサイズ情報とプレビュー画像の分割数から、1つの領域のプレビュー画像の伸張後のサイズを算出する。MCS53は図17の伸張領域へのプレビュー画像転送の説明図に示すように、操作部1の伸張領域に分割されたプレビュー画像が選択領域と上下左右の5つ分入ると判断した場合、ユーザがプレビュー領域選択画面62で領域を選択したときに、同時に隣接する領域のプレビュー画像も取得して操作部1に転送する。図17の場合は、9分割と16分割のときのみ有効となる。これにより操作部1には予め隣接する領域のプレビュー画像が展開されているため、ユーザが別の領域に表示を移動したときも素早くプレビュー表示を行うことができる。
このように処理すると、ユーザがプレビュー領域の分割数を選択できるので、分割数が多い場合は高解像度のプレビュー画像、少ない場合は広範囲のプレビュー画像を確認することが可能となる。これにより、ユーザの目的に応じたプレビュー表示を行うことができる。また、予め隣接する領域のプレビュー画像を操作部側で保持しておくことにより、領域移動時のレスポンスの向上を図ることができる。
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
図18は本発明の実施例5におけるプレビュー表示から隣接する領域へ移動するときの処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスも実施例1と同様に操作パネルの表示画面、OCS51、アプリケーション52、MCS53間の処理のシーケンスを示している。
このシーケンスではプレビュー領域選択画面(図6)での処理、及びプレビュー画面(図18)での処理の大きく分けて2つの処理が実行される。プレビュー領域選択画面での処理では、ユーザがプレビュー領域選択画面62で、図6に示すように上段右の領域62aを選択してプレビュー画面63(図7)を表示させる(SQ501−SQ510)。このときの処理シーケンスは図4におけるSQ108からSQ117で説明したとおりである。
次いで、プレビュー表示画面63に図19のように隣接する領域に移動できる領域移動ボタン70a,70bを表示し、領域移動のプレビュー表示画面70とする。図19では左と下の領域にしか移動できないため、右と上のボタンはグレー表示され選択できないようになっている。図19においてユーザが左の領域移動ボタン70aを押下すると(SQ511)、OCS51は領域移動ボタン70aが押下されたことをアプリケーション52に通知し(SQ512)、アプリケーション52はMCS53にプレビュー画像の削除とプレビュー画像作成を指示し(SQ513,514)、MCS53では左の領域の画像を取得して移動領域プレビュー画像を作成する(SQ515)。MCS53で移動領域プレビュー画像が作成されると、その旨アプリケーション52に通知し(SQ516)、アプリケーション52はプレビュー画像を取得した(SQ517)後、OCS51にJPEG画像として転送する(SQ518)とともに、描画を指示する(SQ519)。これにより、左の領域の画像が表示される。
このように隣接する領域を表示する場合には、SQ507でプレビュー画像を取得する際、図20の点線に示すように隣接する領域の一部を含めた画像を取得しておく。そして、図19のプレビュー表示画面70では、選択した領域のみの画像を表示し、図20のようにして取得した隣接する領域の画像71aは隠れた状態にしておく。この状態で、ユーザが図19に示す領域移動ボタン71c及び/又は71dを押すことによって、プレビュー画像71bをスクロールし、隣接する画像71aの一部を見ることができる。
図21はプレビュー画像スクロール時の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、プレビュー画面63を表示し(ステップS101)、領域移動ボタン71c,71dを押下すると(ステップS102)操作部取得画像領域内の移動か否かをチェックし(ステップS103)、領域内の移動でなければ、ステップS101に戻り、領域内の移動であれば、領域移動ボタン71c,71dによって指示された移動方向へ表示領域をスクロールし(ステップS104)、ステップS101に戻る。
また、図20のプレビュー画面71において、領域移動ボタン71c,71dで予め取得している隣接する領域の表示できる端まで画像をスクロールし、さらに同じ方向へ領域移動ボタン71c,71dが押されたとき、押された領域移動ボタン71c,71dの方向にある隣接する領域の画像を取得して表示させることもできる。このときの処理手順を図22のフローチャートに示す。図22はプレビュー領域切り替え判断の処理手順を示すフローチャートである。
この処理手順では、プレビュー画面を表示し(ステップS201)、領域移動ボタン71c,71dが押下されると(ステップS202)、操作部取得画像領域内の移動か否かをチェックし(ステップS203)、領域内の移動であれば、領域移動ボタン71c,71dによって指示された指示された移動方向へ表示領域をスクロールして(ステップS204)ステップS201に戻り、領域外の移動であれば、領域移動ボタン71c,71dによって指示された方向の領域のプレビュー画像を取得して(ステップS205)ステップS201に戻る。
このように処理すると、プレビュー表示画面70で隣接する領域に移動できるので、プレビュー領域選択画面62aに戻る必要がなく、操作性の向上を図ることができる。また、 隣接する領域に移動しなくても隣接する領域の一部が確認できるので、領域の境界部分を確認するときの利便性の向上を図ることができる。さらに、隣接する領域の表示限界までスクロールした後に隣接する領域へ移動するので、直感的な操作でプレビュー領域を移動させることができる。
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
図23は本発明の実施例6における最適な分割数のプレビュー領域選択画面を表示する処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスも実施例1と同様に操作パネルの表示画面、OCS51、アプリケーション52、MCS53間の処理のシーケンスを示している。
このシーケンスでは文書一覧表示画面(図5)での処理が実行される。すなわち、ユーザが図5に示す文書一覧表示画面61でプレビュー表示したい文書を選択してプレビューキー61aを押す(SQ601)。OCS51はプレビューキー61aが押されたことをアプリケーション52に通知し(SQ602)、アプリケーション52はMCS53に対してファイル情報、ここでは選択された文書の画像サイズの情報を要求する。MCS53では、前記画像サイズの情報をチェックし、ファイルサイズを認識し、画像サイズが操作部1で扱えるサイズを超える場合は、画像を分割してプレビュー表示すると判断し、その旨アプリケーション52に通知する(SQ605)。アプリケーション52では、分割時のプレビュー画像のサイズから、最適なプレビュー画像の分割数を判断する(SQ606)。
例えば、プレビュー画像のサイズが大きい場合は、分割数が少ないと図24(a)に示すようにプレビュー表示画面72aでスクロールを用いて全体を確認しなければならないという手間が発生する。逆に分割数が多すぎる場合は、図24(b)に示すようにプレビュー表示画面72bの一部しか利用できないという不都合が発生する。そこで、なるべくこのような状況が発生しないような最適な分割数を自動的に判断する。この判断をシーケンスSQ606で行い、OCS51に画像転送用領域確保を指示し(SQ607)、プレビュー領域選択画面表示を通知する(SQ608)。この通知に基づいてOCS51は図5に示すプレビュー領域選択画面61を操作部1のプレビュー画面部3に表示させる。
このように処理すると、プレビュー画像のサイズから自動的にプレビュー画像の分割数を決定するので、ユーザが最適なプレビュー表示をするためにかかる手間を省くことができる。
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
図25は本発明の実施例7における文書一覧選択画面から予め設定した領域のプレビュー表示を行うときの処理のシーケンスを示す図である。このシーケンスも実施例1と同様に操作パネルの表示画面、OCS51、アプリケーション52、MCS53間の処理のシーケンスを示している。
このシーケンスでは文書一覧表示画面(図5)での処理が実行される。すなわち、ユーザが予め図26に示す初期設定画面で、プレビュー画面を分割表示する場合、どの領域をデフォルト表示するかの設定をしておく。図26は上段右の領域73aがデフォルトに設定されている。この条件で、ユーザが図5に示すような文書一覧表示画面61でプレビュー表示したい文書を選択してプレビューキー61aを押す(SQ701)。OCS51はプレビューキー61aが押されたことをアプリケーション52に通知し、アプリケーション52はMCS53に対してファイル情報、ここでは選択された文書の画像サイズの情報を要求する(SQ703)。MCS53では、前記画像サイズの情報をチェックし、ファイルサイズを認識し(SQ704)、画像サイズ情報をアプリケーション52に通知する(SQ705)。アプリケーション52はこの通知を受けてOCS51に対して画像転送用領域を確保するように指示する(SQ706)。アプリケーション52はまた、MCS53に対してプレビュー画像削除とプレビュー画像作成を指示し(SQ707,708)、MCS53では選択領域プレビュー画面を作成する(SQ709)。プレビュー画像の作成が完了すると、その旨アプリケーション52に通知する(SQ710)。アプリケーション52では、プレビュー画像作成完了の通知を受けて初期設定で選択された領域のプレビュー画像を取得し(SQ711)、OCS51にJPEG画像として転送する(SQ712)。さらに、プレビュー用アイテム作成と描画を指示する(SQ713,714)。これにより初期設定で選択された領域のプレビュー画像が文書一覧画面に表示される。
このように処理すると、プレビュー領域選択の手間をかけずに文書一覧画面からプレビュー画面へ表示が切り替わるため、毎回同じ領域のプレビュー画像を確認する場合(スキャンした図面の同じ位置に記入されている図番の確認など)の操作性を向上させることができる。
その他、特に説明しない各部は前述の実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
なお、前記各実施例に示したフローチャートに示した処理、及びシーケンスに示した処理はコンピュータプログラムとして予めプログラム用メモリ110に格納され、プレビュー画面制御用CPU102が図示しないRAMに前記プログラムを展開して実行される。
本発明の実施例1における画像形成装置操作部の平面図である。
実施例1に係る操作部の機能ブロック図である。
実施例1に係るデジタル複写機の概略構成を示す図である。
実施例1における大画像プレビュー表示における処理のシーケンスを示す図である。
実施例1における文書一覧表示画面を示す図である。
実施例1におけるプレビュー領域選択画面を示す図である。
実施例1におけるプレビュー表示画面を示す図である。
実施例2における背景画像付きプレビュー領域選択画面表示の処理のシーケンスを示す図である。
実施例2における文書一覧表示画面を示す図である。
実施例2におけるプレビュー領域選択画面を示す図である。
実施例3における選択領域をカラー表示するプレビュー領域選択画面表示の処理のシーケンスを示す図である。
実施例3におけるプレビュー領域選択画面を示す図である。
実施例3におけるプレビュー領域選択画面の選択状態を示す図である。
実施例3におけるプレビュー表示画面を示す図である。
実施例4におけるプレビュー画像分割数を選択してからプレビュー領域選択画面を表示する処理のシーケンスを示す図である。
実施例4におけるプレビュー領域分割数選択画面を示す図である。
実施例4における伸張領域へのプレビュー画像転送の状態を示す図である。
実施例5におけるプレビュー表示から隣接する領域へ移動するときの処理のシーケンスを示す図である。
実施例5におけるプレビュー表示画面を示す図である。
実施例5における隣接領域のプレビュー表示画面を示す図である。
実施例5におけるプレビュー画像スクロール時の処理手順を示すフローチャートである。
実施例5におけるプレビュー領域切り替え判断の処理手順を示すフローチャートである。
実施例6における最適な分割数のプレビュー領域選択画面を表示する処理のシーケンスを示す図である。
実施例6におけるプレビュー表示画面の分割数選択の理由を説明するための図である。
実施例7における文書一覧選択画面から予め設定した領域のプレビュー表示を行うときの処理のシーケンスを示す図である。
実施例7におけるデフォルトプレビュー表示領域選択画面を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置操作部
2 操作画面部
3 プレビュー画面部
3a プレビュー画面表示用LCD
10 画像形成装置本体
11 本体制御部
61,64 文書一覧表示画面
61a,64a プレビューキー
62,65,66,67 プレビュー領域選択画面
63,68,70,71 プレビュー表示画面
69 プレビュー領域分割数選択画面
69a 分割数キー
70a,70b,71c,71d 領域移動ボタン
73 デフォルトプレビュー表示領域選択画面
100 デジタル複写機
102 プレビュー画面制御用CPU