JP2007299989A - 半導体装置の製造方法及び固体撮像装置の製造方法、並びに固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン注入により形成されるパターン線幅等のバラツキの発生を抑えつつ、イオン注入工程を統合できる半導体装置の製造方法及び固体撮像装置の製造方法、並びに固体撮像装置を得、工程を削減し、スループットを向上させ、製造コストを低減し、歩留を向上させる。
【解決手段】半導体基板にイオン打ち込みを行うにあたり、所望のイオン注入領域に開口を有するマスクを半導体基板上に形成し、マスクの開口から半導体基板へイオン注入を行う工程を含む半導体装置100の製造方法において、同一のマスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件で開口からイオン注入を複数回にわたって行い、半導体基板に対して深さ方向に複数のピークP1,P2を有する不純物濃度プロファイルを形成する。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板にイオン打ち込みを行うにあたり、所望のイオン注入領域に開口を有するマスクを半導体基板上に形成し、マスクの開口から半導体基板へイオン注入を行う工程を含む半導体装置100の製造方法において、同一のマスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件で開口からイオン注入を複数回にわたって行い、半導体基板に対して深さ方向に複数のピークP1,P2を有する不純物濃度プロファイルを形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、マスクを半導体基板上に形成し、マスク開口から半導体基板へイオン注入を行う工程を含む半導体装置の製造方法及び固体撮像装置の製造方法、並びに固体撮像装置に関する。
半導体装置の製造においては、不純物の濃度や分布形状を変えて種々の不純物領域を半導体基板内に形成する場合が多々ある。異なる不純物領域を形成する半導体装置としては、例えばCCD(charge coupled device)型固体撮像素子(固体撮像素子)がある。固体撮像素子は、半導体基板内に、画素となる複数の受光部をマトリックス状に配列してなる。各受光部列同士の間にはCCD構造の垂直転送路が受光部列に沿って設けられ、垂直転送路は光電変換を行う受光部から読み出した信号電荷を列終端へ転送する。それぞれの垂直転送路の転送終端は水平転送路へと接続され、水平転送路は出力側に接続された出力部から変換した1画素ずつの信号電圧を出力する。半導体基板上には、ゲート絶縁膜を介して垂直転送電極が形成される。また、CCD型の他にMOS(Metal Oxide Semiconductor)型の固体撮像素子もあるが、信号電荷の取り出し方法が異なるものの、基本的な受光素子の構造は略同一である。
図7は従来の固体撮像装置の要部断面図、図8は異なる不純物領域の形成プロセスに用いられる従来のマスクの平面図である。
固体撮像装置は、P−型の低濃度層1を有し、この低濃度層1内に光を光電変換する光電変換部(フォトダイオード)PDを有する。図中、VCCDは、N型の拡散層からなる垂直転送路、ならびにP型の拡散層からなる分離帯を有する。ここで、3は画素分離帯(LCS)、5は読み出し電圧調整帯(TGI)である。半導体基板の表面には、ゲート絶縁膜(例えばONO膜)が形成され、ONO膜上には1層目ならびに2層目のポリシリコンで形成される転送電極PY1,PY2が形成される。
固体撮像装置は、P−型の低濃度層1を有し、この低濃度層1内に光を光電変換する光電変換部(フォトダイオード)PDを有する。図中、VCCDは、N型の拡散層からなる垂直転送路、ならびにP型の拡散層からなる分離帯を有する。ここで、3は画素分離帯(LCS)、5は読み出し電圧調整帯(TGI)である。半導体基板の表面には、ゲート絶縁膜(例えばONO膜)が形成され、ONO膜上には1層目ならびに2層目のポリシリコンで形成される転送電極PY1,PY2が形成される。
従来、画素分離帯や読み出し電圧調整帯のような不純物領域の形成において、イオン注入における最適な加速電圧が異なるイオン注入工程を行う場合は、複数のマスクを用いて、それぞれの領域を個別にイオン注入して不純物領域を形成していた。
例えば、CCDを例に挙げれば、画素分離帯と読み出し電圧調整帯のイオン注入プロセスは、図8(a)に示す第1のマスクM1により画素分離帯のイオン注入を行い、図8(b)に示す第2のマスクM2により読み出し電圧調整帯のイオン注入を行う。イオン注入条件例としては、画素分離帯形成時は、ボロンBを、イオン加速電圧90keV,ドーズ量4.0×1012cm−2で行い、読み出し電圧調整帯のイオン注入時は、ボロンBを、イオン加速電圧40keV,ドーズ量3.8×1012cm−2で行う。
この他にも、例えば特許文献1に記載のように、イオン注入スルー膜の膜厚を調整して、工程を統合せずに一括してイオン注入を行うものもあった。
特開平8−195441号公報
この他にも、例えば特許文献1に記載のように、イオン注入スルー膜の膜厚を調整して、工程を統合せずに一括してイオン注入を行うものもあった。
最近の回路・配線パターンの更なる微細化に伴って、複数のマスクを用いて繰り返しイオン注入する場合には、マスクの位置合わせ精度が不十分となる場合も考えられ、一枚のマスクで同時にイオン注入する方法の確立が切望されていた。しかしながら、異なる特性の不純物領域の部位に対してイオン注入工程を統合する特許文献1の技術では、イオン注入スルー膜を構成する絶縁膜の厚みを変えて行うため、不純物領域の不純物導入量が複数のイオン注入スルー膜の種類、膜質(組成)及び膜厚に依存するため、不純物の濃度及び分布形状等が安定しないという問題があった。
このような理由から、イオン注入工程が、スループットの向上や製造コストの低減、歩留まりの向上の妨げとなる一要因となっていた。
このような理由から、イオン注入工程が、スループットの向上や製造コストの低減、歩留まりの向上の妨げとなる一要因となっていた。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、イオン注入により形成されるパターン線幅等のバラツキの発生を抑えつつ、イオン注入工程を統合できる半導体装置の製造方法及び固体撮像装置の製造方法、並びに固体撮像装置を提供し、もって、工程を削減し、スループットの向上、製造コストの低減、歩留の向上を図ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 半導体基板にイオン打ち込みを行うにあたり、所望のイオン注入領域に開口を有するマスクを前記半導体基板上に形成し、前記マスクの開口から半導体基板へイオン注入を行う工程を含む半導体装置の製造方法であって、
同一の前記マスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件で前記開口からイオン注入を複数回にわたって行い、前記半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成する半導体装置の製造方法。
(1) 半導体基板にイオン打ち込みを行うにあたり、所望のイオン注入領域に開口を有するマスクを前記半導体基板上に形成し、前記マスクの開口から半導体基板へイオン注入を行う工程を含む半導体装置の製造方法であって、
同一の前記マスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件で前記開口からイオン注入を複数回にわたって行い、前記半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成する半導体装置の製造方法。
この半導体装置の製造方法によれば、イオン注入のためのパターンが統合され、その統合パターンでイオン注入をそれぞれ異なる条件で複数回行われることで、半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルが形成され、異なる不純物領域を、イオン注入スルー膜の厚み等を変更して用いる必要がなくなり、不純物領域におけるパターン線幅等のバラツキの発生を抑えつつ、イオン注入工程の統合が可能となる。
(2) (1)項記載の半導体装置の製造方法であって、
前記相互に異なるイオン注入条件が、イオン加速電圧、ドーズ量、イオン種のいずれかを含む半導体装置の製造方法。
前記相互に異なるイオン注入条件が、イオン加速電圧、ドーズ量、イオン種のいずれかを含む半導体装置の製造方法。
この半導体装置の製造方法によれば、イオン加速電圧、ドーズ量、イオン種のいずれかをイオン注入のパラメータとして、イオン注入の際に同一のマスクを用いて、半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成できる。
(3) 半導体基板に、複数の光電変換部と、該複数の光電変換部に蓄積される電荷を読み出す電荷読み出し部と、隣接する前記光電変換部同士を電気的に分離する画素分離帯とを少なくとも有する固体撮像装置の製造方法であって、
前記電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯、及び前記画素分離帯が前記半導体基板内にイオン注入して形成される不純物層であり、
前記読み出し電圧調整帯と前記画素分離帯とを(1)項又は(2)項記載の方法に基づいて形成する固体撮像装置の製造方法。
前記電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯、及び前記画素分離帯が前記半導体基板内にイオン注入して形成される不純物層であり、
前記読み出し電圧調整帯と前記画素分離帯とを(1)項又は(2)項記載の方法に基づいて形成する固体撮像装置の製造方法。
この固体撮像装置の製造方法によれば、画素分離帯(LCS)と読み出し電圧調整帯(TGI)とが同一の不純物濃度プロファイルとなる構成に変更することで、これまで、各不純物領域を個別に形成していたプロセスを、電極パターンを変更して改善可能となる。すなわち、パターン線幅等のバラツキの発生を抑えつつ、イオン注入工程を統合することができる。
(4) 半導体基板に、複数の光電変換部と、該複数の光電変換部に蓄積される電荷を読み出す電荷読み出し部と、隣接する前記光電変換部同士を電気的に分離する画素分離帯とを少なくとも有する固体撮像装置であって、
少なくとも前記電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯と前記画素分離帯との双方が、前記半導体基板の深さ方向に略同一の複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成している固体撮像装置。
少なくとも前記電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯と前記画素分離帯との双方が、前記半導体基板の深さ方向に略同一の複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成している固体撮像装置。
この固体撮像装置によれば、加速電圧やドーズ量を変えた条件により、複数回のイオン注入で、不純物濃度プロファイルが略同一のピークが形成されて、それぞれのイオン注入領域が読み出し電圧調整帯と画素分離帯として機能する。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、同一のマスクを用い、相互に異なる条件でマスク開口からイオン注入を複数回にわたって行い、半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成するので、イオン注入で形成されるパターン線幅等のバラツキを抑えつつ、イオン注入工程を統合できる。この結果、工程を削減し、スループットを向上させ、製造コストを低減し、歩留を向上させることができる。
本発明に係る固体撮像装置の製造方法によれば、半導体基板に、光電変換部、電荷読み出し部、画素分離帯を有する固体撮像装置において、電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯、及び画素分離帯が、上述の方法に基づいて、半導体基板内にイオン注入して形成される不純物層であるので、画素分離帯と読み出し電圧調整帯とが、イオン注入により形成されるパターン線幅等のバラツキを抑えつつ、イオン注入工程を統合できる。この結果、工程を削減し、スループットを向上させ、製造コストを低減し、歩留を向上させることができる。
本発明に係る固体撮像装置によれば、画素分離帯と電荷読み出し部との双方が、半導体基板の深さ方向に略同一の複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成するので、加速電圧やドーズ量を変えた条件により、複数回のイオン注入で、画素分離帯と読み出し電圧調整帯とを形成する製造が可能となる。
以下、本発明に係る半導体装置の製造方法及び固体撮像装置の製造方法、並びに固体撮像装置の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
以下の実施形態においては、本発明に係る半導体装置の製造方法を固体撮像装置に適用した例について説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
以下の実施形態においては、本発明に係る半導体装置の製造方法を固体撮像装置に適用した例について説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
図1は本発明に係る固体撮像装置の要部断面図、図2は図1の断面をA−Aで示した固体撮像装置の平面図である。
本実施の形態による半導体装置としての個体撮像装置100は、P−型の低濃度層27を有し、この低濃度層27内に光電変換部(フォトダイオード)PDを有する。フォトダイオードPDは、低濃度層27内に形成された、下層側のN型層29ならびに上層側のP+型層31により構成される。
本実施の形態による半導体装置としての個体撮像装置100は、P−型の低濃度層27を有し、この低濃度層27内に光電変換部(フォトダイオード)PDを有する。フォトダイオードPDは、低濃度層27内に形成された、下層側のN型層29ならびに上層側のP+型層31により構成される。
図中、VCCDは、N型の拡散層からなる垂直転送路34、ならびにP型の拡散層からなる分離帯を有する。ここで、35は画素分離帯(LCS)、36は読み出し電圧調整帯(TGI)である。半導体基板の表面には、ゲート絶縁膜(例えばONO膜:SiO2 / SiN / SiO2)が形成され、ONO膜上には1層目ならびに2層目のポリシリコンで形成される転送電極PY1,PY2が形成される。
固体撮像装置100では、半導体基板にイオン打ち込みを行う際に、所望のイオン注入領域に開口を有するレジスト材等からなるマスクを半導体基板上に形成し、このマスクの開口から半導体基板へイオン注入を行う。ここで、本発明においては、同一のマスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件でマスク開口からイオン注入を複数回にわたって行う。すると、半導体基板に対して深さ方向に複数のピーク(不純物濃度のピーク)P1,P2を有する不純物濃度プロファイルが形成される。これにより、画素分離帯や読み出し電圧調整帯のような相互に異なる不純物領域の形成プロセスにおいて、統合マスクを用いてイオン注入プロセスの統合を可能にしている。
本実施の形態による半導体装置の製造方法では、イオン注入のためのパターンを統合し、その統合パターンで相互に異なるイオン注入を複数回行う。相互に異なるイオン注入条件は、イオン加速電圧、ドーズ量、イオン種のいずれかが含まれる。すなわち、イオン注入スルー膜の変更等は行わず、統合したマスクを用いて、加速電圧やドーズ量を互いに変更した条件で、複数回のイオン注入を行う。すると、イオン加速電圧、ドーズ量、イオン種のいずれかが、イオン注入のパラメータとなって半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルが形成される。
したがって、本実施の形態による半導体装置の製造方法によれば、同一のマスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件でマスク開口からイオン注入を複数回にわたって行い、半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成する。このため、異なる不純物領域を、イオン注入スルー膜を変更する等の工程が必要なくなり、パターン線幅等のバラツキの発生を抑えて、効率的にイオン注入工程を統合できる。その結果、パターンの寸法精度を向上させ、かつ、工程を削減し、スループットを向上させ、製造コストを低減し、歩留を向上させることができる。
次に、本発明に係る固体撮像装置の製造方法について、より詳細に説明する。
図3は図1のイオン注入領域を有する固体撮像装置の要部断面図である。
固体撮像装置100は、半導体基板に、複数の光電変換部としてのフォトダイオードPDと、これら複数のフォトダイオードPDに蓄積される電荷を読み出す電荷読み出し部36と、隣接するフォトダイオードPD同士を電気的に分離する画素分離帯35とを少なくとも有する。
図3は図1のイオン注入領域を有する固体撮像装置の要部断面図である。
固体撮像装置100は、半導体基板に、複数の光電変換部としてのフォトダイオードPDと、これら複数のフォトダイオードPDに蓄積される電荷を読み出す電荷読み出し部36と、隣接するフォトダイオードPD同士を電気的に分離する画素分離帯35とを少なくとも有する。
すなわち、この固体撮像装置100は、図3に示すように、N型半導体基板(N−Sub)21と、N型エピタキシャル層23と、P型のオーバーフローバリア層25と、P−型の低濃度層27と、を有する。なお、低濃度層27の導電型は、場合によってはN型でもよく、或いはノンドープの層とすることもできる。その場合には、以降の説明における極性が適宜変更される。
光電変換が行われるフォトダイオードPDは、低濃度層27内に形成された、下層側のN型層29ならびに上層側のP+型層31により構成される。
また、35は画素分離帯、36は読み出し電圧調整帯である。VCCDは、N型の拡散層37からなる垂直転送路、ならびにP型の拡散層39からなる分離帯を有する。
また、35は画素分離帯、36は読み出し電圧調整帯である。VCCDは、N型の拡散層37からなる垂直転送路、ならびにP型の拡散層39からなる分離帯を有する。
さらに、半導体基板の表面には、ゲート絶縁膜(例えばONO膜)45が形成されている。PY1,PY2は各々、1層目ならびに2層目のポリシリコンで形成される転送電極である。また、参照符号47はオーバーコート絶縁膜である。また、転送電極PY1,PY2は、TiN密着層49と、タングステン(W)からなる遮光膜51により覆われている。
フォトダイオードPDは、上面に開口された遮光膜開口部55によって入射光を受光し、これ以外の領域は遮光膜51で覆われる。
なお、固体撮像装置100の基板21と遮光膜51上には、BPSG膜67が形成され、その上には、平坦化層としての窒化シリコン(SiN)膜69が形成されている。この平坦化層69の上には、色付の透明レジストからなる、赤(R),緑(G),青(B)の各色のカラーフィルタ層71,73,75が形成される。そのカラーフィルタ層71,73,75の上に、有機膜からなる平坦化層77を介して、オンチップレンズ79が形成される。
この固体撮像装置100は、電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯36、及び画素分離帯35が半導体基板内にイオン注入して形成される不純物層となる。この読み出し電圧調整帯36と画素分離帯35とは、上記した方法に基づくイオン注入方法、すなわち、同一のマスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件で開口からイオン注入を複数回にわたって行い、半導体基板に対して深さ方向に複数の不純物濃度ピークP1,P2を有する不純物濃度プロファイルを形成することにより形成されている。
換言すると、この固体撮像装置100によれば、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36との双方が、半導体基板の深さ方向に略同一の複数のピークP1,P2を有する不純物濃度プロファイルを形成しているので、イオン注入スルー膜の変更等を行うことなく、統合した同一のマスクを用いて、加速電圧やドーズ量を変えた条件の下、複数回のイオン注入を実施して、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36とを同時に形成する製造方法が適用可能となっている。
つまり、従前では、必要な部位の必要な深さ位置に所望の不純物濃度の領域を形成していたが、実際の製品には、深さ方向に異なる位置に不純物濃度の高い領域を別途形成しても機能上何ら支障がない部位が存在する。このことに着目し、これらの部位同士を同じタイミングで同一のマスクを利用してイオン注入するようにしたことが本発明の大きな特徴である。また、このイオン注入方法を実施できるような複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを持たせたことも特徴である。
次に、図3に示した固体撮像装置の製造方法について説明する。
図4は図3に示した固体撮像装置の製造工程の説明図、図5は図4の製造工程で用いられる統合マスクの平面図、図6はイオン注入領域の拡大図である。
まず、図3に示したN型の半導体基板(N−sub)21上にN型のエピタキシャル層23を形成し、そのN型のエピタキシャル層23内にイオン注入を行い、P型のオーバーフローバリア層25を形成する。
図4は図3に示した固体撮像装置の製造工程の説明図、図5は図4の製造工程で用いられる統合マスクの平面図、図6はイオン注入領域の拡大図である。
まず、図3に示したN型の半導体基板(N−sub)21上にN型のエピタキシャル層23を形成し、そのN型のエピタキシャル層23内にイオン注入を行い、P型のオーバーフローバリア層25を形成する。
次に、図3及び図4(a)に示すように、N型のエピタキシャル層23の、オーバーフローバリア層25よりも基板表面側の部分における低濃度層27において、垂直転送路となるN型の拡散層37、及び分離帯となるP型の拡散層39を形成する。そして、半導体基板の表面にはイオン注入する際のマスクとなるレジスト45をパターニング形成する。
続いて、図4(b),(c)に示すように、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36とを同一のマスクを用いて形成する。このときのマスクは、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36とのイオン注入を同時に行うために、図5にハッチ部分で示すマスク開口を有する統合マスクM3としている。
この統合マスクM3を用いた第一回目のイオン注入は、例えばボロンBをイオン加速電圧90keV,ドーズ量2.0×1012cm−2で行い、第二回目のイオン注入は、例えばボロンBをイオン加速電圧40keV,ドーズ量2.0×1012cm−2で行うこととする。これにより、イオン注入領域となる画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36とに、深さ方向に異なる位置でピークP1,P2の形成された不純物濃度プロファイルが得られることになる。
このように、本実施の形態による製造方法では、従来のように、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36とを個別に形成していた場合と比較して、イオン注入のためのマスクの形成が1回で済み、これにより位置合わせ精度も保証されるので、高精度なイオン注入が可能となる。また、イオン注入工程も簡略化でき、工数の低減によるコストダウンと、スループットの向上が図られる。
また、図6に示すように、垂直転送路34に沿って形成される画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36の不純物濃度プロファイルが場所によらずに同じになる。このため、例えば、図中のA位置、B位置、C位置における垂直転送路34内のポテンシャル電位は、両脇側の不純物層の濃度が同じであるため、いずれも一定になり、安定した電荷転送が可能となる。
ここで、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36の不純物プロファイルが同じになるため、読み出しパルスを印加したときに、画素分離帯35側に読み出しされないように、電極パターンにレイアウト的な工夫が必要となる。そこで、本実施の形態では、読み出し電圧調整帯36と、フォトダイオードPDとの間にスペースSP(図1参照)を設けることで、読み出しパルス印加時において、図中のフォトダイオードPDから図中右側の画素分離帯35側への電荷読み出しを防止している。
続いて、再び図4(c)に戻り、イオン注入の後にレジスト45を除去し、図4(d)に示すように、垂直転送路となる拡散層37上で、電荷転送用の第1層目/第2層目のポリシリコンからなる転送電極PY1,PY2を形成する。
そして、フォトダイオード形成領域をマスク開口とするレジストを形成し、フォトダイオード形成工程を実施する。すなわち、フォトダイオード形成領域における、低濃度領域(P−層)27内にフォトダイオードを構成する下層側のN型層29をヒ素As+のイオン注入によって形成する。
そして、フォトダイオード形成領域をマスク開口とするレジストを形成し、フォトダイオード形成工程を実施する。すなわち、フォトダイオード形成領域における、低濃度領域(P−層)27内にフォトダイオードを構成する下層側のN型層29をヒ素As+のイオン注入によって形成する。
次に、図4(d)に示すように、そのN型層29とPN接合を形成する、上層側の第2導電型層31をボロンB+のイオン注入により形成する。
以降は図3に示したように、転送電極PY1,PY2上にTiN密着層49を形成し、続いて、遮光膜としてのタングステン(W)膜51、BPSG膜67及び窒化シリコン(SiN)膜69を形成し、最終的に図3に示す構成にする。
上記した固体撮像装置100の製造方法によれば、半導体基板に、フォトダイオードPD、電荷読み出し部(読み出し電圧調整帯36)、画素分離帯35を有する固体撮像装置100に対し、電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯36及び画素分離帯35が、上記のイオン注入方法に基づいて、半導体基板内にイオン注入して形成される不純物層であるので、画素分離帯35と読み出し電圧調整帯36とが略同一の不純物プロファイルが形成される。これにより、イオン注入により形成するパターン線幅等のバラツキが抑えられる。そして、従来のイオン注入時における複数のマスクの位置合わせのバラツキの問題を生じることなく、むしろ工程の統合により良化させることができる。また、特に同種のイオン種であれば、チェーンレシピでイオン注入ができるため、コスト低減、歩留向上の効果が高められる。
なお、上述した実施の形態では、同種の不純物層の統合であったが、本発明に係る半導体装置の製造方法は、垂直電荷転送路VCCDと画素分離帯の統合等、異種の不純物の統合も可能とすることができる。例えば、LOGIC品の例として、MOSトランジスタのNchしきい値電圧調整用の不純物層に対するインプラと、P型不純物領域の反転防止用不純物層のインプラの統合がある。即ち、Nchしきい値電圧調整用の不純物層に対するインプラ工程に、加速電圧を変え二重打ちすること等が挙げられる。
また、本発明に係る半導体装置は、CCD型固体撮像装置に限らず、MOS型の撮像装置に対しても好適に用いることができるものである。
35 画素分離帯
36 読み出し電圧調整帯
100 固体撮像装置(半導体装置)
M3 マスク
PD フォトダイオード(光電変換部)
36 読み出し電圧調整帯
100 固体撮像装置(半導体装置)
M3 マスク
PD フォトダイオード(光電変換部)
Claims (4)
- 半導体基板にイオン打ち込みを行うにあたり、所望のイオン注入領域に開口を有するマスクを前記半導体基板上に形成し、前記マスクの開口から半導体基板へイオン注入を行う工程を含む半導体装置の製造方法であって、
同一の前記マスクを用いて、相互に異なるイオン注入条件で前記開口からイオン注入を複数回にわたって行い、前記半導体基板に対して深さ方向に複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成する半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法であって、
前記相互に異なるイオン注入条件が、イオン加速電圧、ドーズ量、イオン種のいずれかを含む半導体装置の製造方法。 - 半導体基板に、複数の光電変換部と、該複数の光電変換部に蓄積される電荷を読み出す電荷読み出し部と、隣接する前記光電変換部同士を電気的に分離する画素分離帯とを少なくとも有する固体撮像装置の製造方法であって、
前記電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯、及び前記画素分離帯が前記半導体基板内にイオン注入して形成される不純物層であり、
前記読み出し電圧調整帯と前記画素分離帯とを請求項1又は請求項2記載の方法に基づいて形成する固体撮像装置の製造方法。 - 半導体基板に、複数の光電変換部と、該複数の光電変換部に蓄積される電荷を読み出す電荷読み出し部と、隣接する前記光電変換部同士を電気的に分離する画素分離帯とを少なくとも有する固体撮像装置であって、
少なくとも前記電荷読み出し部の読み出し電圧調整帯と前記画素分離帯との双方が、前記半導体基板の深さ方向に略同一の複数のピークを有する不純物濃度プロファイルを形成している固体撮像装置。
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