JP2007297313A - 生薬造粒粒子の製造方法および生薬造粒粒子、錠剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子を提供する。また、錠剤中における生薬乾燥エキスの含有量が不均で、口腔内崩性に優れた錠剤を提供する。
【解決手段】生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有する生薬造粒粒子の製造方法であって、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備える生薬造粒粒子の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有する生薬造粒粒子の製造方法であって、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備える生薬造粒粒子の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、生薬乾燥エキスを含有する生薬造粒粒子の製造方法および生薬造粒粒子、錠剤に関し、特に、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子を製造することができる生薬造粒粒子の製造方法に関する。
生薬エキスを含有する生薬造粒粒子を製造する方法として、従来から、攪拌造粒により多孔性の粉体に生薬エキスを吸着させる造粒方法がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2001−294533号公報
特開2002−265389号公報
しかしながら、従来の造粒方法で得られた生薬造粒粒子には、生薬乾燥エキスの凝集物が多く含有されている。このため、以下に示すような問題があった。
(1)従来の技術で製造された生薬造粒粒子を打錠して得られた錠剤中における生薬乾燥エキスの含有量が不均一となってしまう。
(2)従来の技術で製造された生薬造粒粒子を打錠して得られた錠剤は、チュアブル錠などの口腔内崩壊錠剤とした場合に、口腔内崩性が不十分である。
また、従来の造粒方法では、攪拌造粒により造粒するので、造粒工程と乾燥工程の2工程を別々の装置で行なう必要があり、手間がかかることが問題となっていた。
(1)従来の技術で製造された生薬造粒粒子を打錠して得られた錠剤中における生薬乾燥エキスの含有量が不均一となってしまう。
(2)従来の技術で製造された生薬造粒粒子を打錠して得られた錠剤は、チュアブル錠などの口腔内崩壊錠剤とした場合に、口腔内崩性が不十分である。
また、従来の造粒方法では、攪拌造粒により造粒するので、造粒工程と乾燥工程の2工程を別々の装置で行なう必要があり、手間がかかることが問題となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子および生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子を製造できる生薬造粒粒子の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、口腔内崩性に優れた錠剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、口腔内崩性に優れた錠剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を採用した。
本発明の生薬造粒粒子の製造方法は、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有する生薬造粒粒子の製造方法であって、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備えることを特徴とする。
また、上記の生薬造粒粒子の製造方法においては、流動層造粒法によって造粒することを特徴とする方法とすることができる。
本発明の生薬造粒粒子の製造方法は、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有する生薬造粒粒子の製造方法であって、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備えることを特徴とする。
また、上記の生薬造粒粒子の製造方法においては、流動層造粒法によって造粒することを特徴とする方法とすることができる。
また、本発明の生薬造粒粒子は、上記の生薬造粒粒子の製造方法で製造されたことを特徴とする。
上記の生薬造粒粒子においては、前記生薬乾燥エキスが、生薬の浸出液を乾燥させた粉末状のものであるものとすることができる。
また、上記の生薬造粒粒子においては、前記固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩が、ステアリン酸塩を含むものとすることができる。
また、上記の生薬造粒粒子においては、前記生薬乾燥エキスと、前記固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩との配合比が、1:0.001〜1:0.1の範囲であることを特徴とするものとすることができる。
上記の生薬造粒粒子においては、前記生薬乾燥エキスが、生薬の浸出液を乾燥させた粉末状のものであるものとすることができる。
また、上記の生薬造粒粒子においては、前記固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩が、ステアリン酸塩を含むものとすることができる。
また、上記の生薬造粒粒子においては、前記生薬乾燥エキスと、前記固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩との配合比が、1:0.001〜1:0.1の範囲であることを特徴とするものとすることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の錠剤は、上記のいずれかに記載の生薬造粒粒子を含有することを特徴とする。
上記の錠剤においては、口腔内崩壊錠剤であるものとすることができる。
上記の錠剤においては、口腔内崩壊錠剤であるものとすることができる。
本発明の生薬造粒粒子の製造方法は、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備えるので、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの凝集が固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩によって防止される。したがって、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子を製造することができる。
また、本発明の錠剤は、本発明の生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子を含有するので、錠剤中における生薬乾燥エキスの含有量が不均で、口腔内崩性に優れたものとなる。
また、本発明の錠剤は、本発明の生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない生薬造粒粒子を含有するので、錠剤中における生薬乾燥エキスの含有量が不均で、口腔内崩性に優れたものとなる。
次に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施の形態に限定されない。
<生薬造粒粒子>
本発明の生薬造粒粒子は、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有するものである。造粒粒子の好ましい平均粒子径は、50〜500μm(レーザー回析)である。
(1) 生薬乾燥エキス
本発明において用いられる生薬乾燥エキスとしては、生薬の浸出液を濃縮し、噴霧乾燥あるいは冷却乾燥させることにより粉末状されたものが挙げられる。生薬乾燥エキスとして生薬の浸出液を乾燥させた粉末状のものを用いることで、高含有の造粒粒子が得られ、物性や風味に影響を与えない製剤を調整することができる。
生薬乾燥エキスとしては、具体的に例えば、シャクヤク乾燥エキス、ホップ乾燥エキス、コウボク乾燥エキス、アカメガシワエキス、ソウジュツ乾燥エキス、カンゾウ乾燥エキス、ゲンノショウコ乾燥エキス、ソヨウ乾燥エキス、チンピ乾燥エキス、センナ乾燥エキス、トウキ乾燥エキスなどを用いることができる。好ましい平均粒子径は、1〜100μm(レーザー回析)である。
本発明の生薬造粒粒子は、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有するものである。造粒粒子の好ましい平均粒子径は、50〜500μm(レーザー回析)である。
(1) 生薬乾燥エキス
本発明において用いられる生薬乾燥エキスとしては、生薬の浸出液を濃縮し、噴霧乾燥あるいは冷却乾燥させることにより粉末状されたものが挙げられる。生薬乾燥エキスとして生薬の浸出液を乾燥させた粉末状のものを用いることで、高含有の造粒粒子が得られ、物性や風味に影響を与えない製剤を調整することができる。
生薬乾燥エキスとしては、具体的に例えば、シャクヤク乾燥エキス、ホップ乾燥エキス、コウボク乾燥エキス、アカメガシワエキス、ソウジュツ乾燥エキス、カンゾウ乾燥エキス、ゲンノショウコ乾燥エキス、ソヨウ乾燥エキス、チンピ乾燥エキス、センナ乾燥エキス、トウキ乾燥エキスなどを用いることができる。好ましい平均粒子径は、1〜100μm(レーザー回析)である。
(2) 固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩
本発明において用いられる固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩としては、以下にしめす固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩のうちの1種のみを用いてもよいが、1種以上用いてもよい。
本発明において用いられる固体の飽和脂肪酸としては、常温で固体の飽和脂肪酸であれば、如何なるものであってもよいが、炭素数14〜炭素数18の飽和高級脂肪酸を用いることが望ましい。具体的には、例えば、炭素数14のミリスチン酸や、炭素数16のパルチミン酸、炭素数18のステアリン酸などを好ましく用いることができる。特に、ステアリン酸は、分散性がよいため好ましい。
本発明において用いられる固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩としては、以下にしめす固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩のうちの1種のみを用いてもよいが、1種以上用いてもよい。
本発明において用いられる固体の飽和脂肪酸としては、常温で固体の飽和脂肪酸であれば、如何なるものであってもよいが、炭素数14〜炭素数18の飽和高級脂肪酸を用いることが望ましい。具体的には、例えば、炭素数14のミリスチン酸や、炭素数16のパルチミン酸、炭素数18のステアリン酸などを好ましく用いることができる。特に、ステアリン酸は、分散性がよいため好ましい。
また、本発明において用いられる固体の飽和脂肪酸塩としては、常温で固体の飽和脂肪酸塩であれば、如何なるものであってもよいが、炭素数14〜炭素数18の飽和高級脂肪酸塩を用いることが望ましい。また、本発明において用いられる飽和脂肪酸塩を構成する塩としては、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムを挙げることができ、好ましくは、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム塩である。具体的には、例えば、炭素数14のミリスチン酸塩や、炭素数18のステアリン酸塩などを好ましく用いることができる。特に、ステアリン酸塩は、分散性がよいため、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの凝集を効果的に防止でき、好ましい。本発明において好適に用いられるステアリン酸塩としては、具体的には、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。特に好ましくは、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムである。また、好ましい平均粒子径は、1〜100μm(レーザー回析)である。
また、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩との配合比は、1:0.001〜1:0.1の範囲であることが望ましく、1:0.005〜1:0.05の範囲であることがより望ましい。上記の配合比が1:0.001未満であると、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩の量が不足して、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの凝集が十分に防止できない場合がある。また、上記の配合比が1:0.1を超えると、生薬造粒粒子の製造過程においてぬれにくく、造粒粒子が形成されない場合がある。
(3)生薬造粒粒子の含有しうる他の成分
本発明の生薬造粒粒子においては、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩の他に以下に示すものを含有することができる。
本発明の生薬造粒粒子の含有しうる他の成分としては、特に制限はなく、例えば、粒子状の薬物を用いることができる。粒子状の薬物としては、薬物単品、倍散された薬物粒子、担持粒子に担持された薬物粒子などを挙げることができる。
また、ここで用いられる薬物としては、具体的には、タンニン酸ベルベリン、ロートエキス散、ロートエキス、アルジオキサ、塩化ベルベリン、次硝酸ビスマス、塩酸プソイドエフェドリン、塩酸フェニレフリン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、ベラドンナ総アルカロイド、アスピリン、アセトアミノフェン、エタンザミド、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセンNa、ロキソプロフェンNa、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸カルビノキサミン、臭化水素酸デキストメトルファン、無水カフェイン、タンニン酸アルブミン、オオバク、ゲンオショウコウ、オウレン、センブリ、塩酸ロペラミド、銅クロロフィリンK、銅クロロフィリンK、アカメガシワ、カンゾウ、グリチルリチン酸及びその塩類、硫酸プソイドフェドリン、ベラドンナエキス等があげられる。
本発明の生薬造粒粒子においては、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩の他に以下に示すものを含有することができる。
本発明の生薬造粒粒子の含有しうる他の成分としては、特に制限はなく、例えば、粒子状の薬物を用いることができる。粒子状の薬物としては、薬物単品、倍散された薬物粒子、担持粒子に担持された薬物粒子などを挙げることができる。
また、ここで用いられる薬物としては、具体的には、タンニン酸ベルベリン、ロートエキス散、ロートエキス、アルジオキサ、塩化ベルベリン、次硝酸ビスマス、塩酸プソイドエフェドリン、塩酸フェニレフリン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、ベラドンナ総アルカロイド、アスピリン、アセトアミノフェン、エタンザミド、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセンNa、ロキソプロフェンNa、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸カルビノキサミン、臭化水素酸デキストメトルファン、無水カフェイン、タンニン酸アルブミン、オオバク、ゲンオショウコウ、オウレン、センブリ、塩酸ロペラミド、銅クロロフィリンK、銅クロロフィリンK、アカメガシワ、カンゾウ、グリチルリチン酸及びその塩類、硫酸プソイドフェドリン、ベラドンナエキス等があげられる。
(4)造粒剤
さらに、本発明の生薬造粒粒子は、造粒剤を含有している。造粒剤としては、好ましくは水溶性セルロース類を用いることができる。ここで用いられる水溶性セルロース類としては、具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ−ス等が挙げられる。水溶性セルロース類の中でも、ヒドロキシプロピルセルロースが、硬度の観点から特に好ましい。
生薬造粒粒子中の薬物原料と造粒剤との配合比は、質量比で100/1〜100/12とすることができ、好ましくは100/2〜100/10、特に好ましくは100/4〜100/8である。上記の質量比が100/1未満であると、造粒子強度が弱くなり、良好な造粒粒子を形成することができなくなる。
また、上記の質量比が100/12を超えると、凝集が生じ団粒が発生する。
なお、ここでの薬物原料とは、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩と、必要に応じて添加される生薬造粒粒子の含有しうる他の成分とからなるものを意味する。
さらに、本発明の生薬造粒粒子は、造粒剤を含有している。造粒剤としては、好ましくは水溶性セルロース類を用いることができる。ここで用いられる水溶性セルロース類としては、具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ−ス等が挙げられる。水溶性セルロース類の中でも、ヒドロキシプロピルセルロースが、硬度の観点から特に好ましい。
生薬造粒粒子中の薬物原料と造粒剤との配合比は、質量比で100/1〜100/12とすることができ、好ましくは100/2〜100/10、特に好ましくは100/4〜100/8である。上記の質量比が100/1未満であると、造粒子強度が弱くなり、良好な造粒粒子を形成することができなくなる。
また、上記の質量比が100/12を超えると、凝集が生じ団粒が発生する。
なお、ここでの薬物原料とは、生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩と、必要に応じて添加される生薬造粒粒子の含有しうる他の成分とからなるものを意味する。
また、本発明の生薬造粒粒子は、必要に応じて、造粒補助剤を含有していてもよい。造粒補助剤としては、デンプン又は乳糖などを用いることができる。
<生薬造粒粒子の製造方法>
本発明の生薬造粒粒子を製造するには、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合して混合物とする(混合工程)。
その後、得られた混合物を、例えば500μm以下の篩で篩い、篩過したものを、必要に応じて添加される上述した生薬造粒粒子の含有しうる他の成分とともに流動層造粒機に入れ、流動層造粒法により流動層造粒機内の薬物原料を流動させて造粒剤を噴霧し、乾燥する方法によって製造できる。
本発明の生薬造粒粒子を製造するには、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合して混合物とする(混合工程)。
その後、得られた混合物を、例えば500μm以下の篩で篩い、篩過したものを、必要に応じて添加される上述した生薬造粒粒子の含有しうる他の成分とともに流動層造粒機に入れ、流動層造粒法により流動層造粒機内の薬物原料を流動させて造粒剤を噴霧し、乾燥する方法によって製造できる。
一般に、生薬乾燥エキスは、吸湿性が非常に高い。このため、生薬乾燥エキスを流動層造粒法により造粒すると、流動層造粒機内での生薬乾燥エキスの吸湿によって流動性が低下してしまうため、効率よく造粒できない。また、生薬乾燥エキスを流動層造粒法により造粒した場合、流動層造粒機内で生薬乾燥エキスが凝集するので、得られた生薬造粒粒子は、生薬乾燥エキスの凝集物が多く含有するものとなってしまう。
これに対し、上述した実施形態の生薬造粒粒子に製造方法では、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備えるので、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩によって、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの吸湿が防がれ、生薬乾燥エキスの吸湿に起因する流動層造粒機内の薬物原料の流動性の低下や、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの凝集が防止される。したがって、上述した実施形態の生薬造粒粒子に製造方法を用いて得られた生薬造粒粒子は、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ないものとなる。
これに対し、上述した実施形態の生薬造粒粒子に製造方法では、造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備えるので、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩によって、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの吸湿が防がれ、生薬乾燥エキスの吸湿に起因する流動層造粒機内の薬物原料の流動性の低下や、生薬造粒粒子の製造過程における生薬乾燥エキスの凝集が防止される。したがって、上述した実施形態の生薬造粒粒子に製造方法を用いて得られた生薬造粒粒子は、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ないものとなる。
また、上述した実施形態の生薬造粒粒子に製造方法では、流動層造粒法によって造粒するので、造粒と乾燥の2工程を1つの装置で行なうことができる。よって、攪拌造粒を行う場合と比較して手間がかからず、容易に製造できる。
なお、上述した実施形態においては、生薬造粒粒子を流動層造粒法によって造粒する方法について例を挙げて説明したが、本発明は、流動層造粒法に限定されるものではなく、例えば、転動造粒法によって行なってもよい。好ましくは、流動層造粒法である。また、造粒粒子の好ましい平均粒子径は、50〜500μm(レーザー回析)である。
<錠剤>
本発明の錠剤は、本発明の生薬造粒粒子を含有するものである。本実施形態においては、本発明の錠剤の一例として、錠剤が、チュアブル錠、トローチなどの口腔内崩壊錠剤である場合について説明する。
(5)口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量
口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量は、25〜65質量%の範囲とすることができ、好ましくは25〜60質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量が25質量%未満であると、生薬の効果が得られにくい。また、口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量が65質量%を超えると、打錠障害をひきおこす可能性がある。
本発明の錠剤は、本発明の生薬造粒粒子を含有するものである。本実施形態においては、本発明の錠剤の一例として、錠剤が、チュアブル錠、トローチなどの口腔内崩壊錠剤である場合について説明する。
(5)口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量
口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量は、25〜65質量%の範囲とすることができ、好ましくは25〜60質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量が25質量%未満であると、生薬の効果が得られにくい。また、口腔内崩壊錠剤中における生薬造粒粒子の含有量が65質量%を超えると、打錠障害をひきおこす可能性がある。
(6)錠剤の含有しうる他の成分
本実施形態の口腔内崩壊錠剤において、本発明の生薬造粒粒子の他に含有しうる他の成分としては、特に制限はなく、例えば、賦形剤、崩壊剤、矯味成分、滑沢剤、色素などを含有することができる。
本実施形態の口腔内崩壊錠剤において、本発明の生薬造粒粒子の他に含有しうる他の成分としては、特に制限はなく、例えば、賦形剤、崩壊剤、矯味成分、滑沢剤、色素などを含有することができる。
賦形剤としては、糖アルコール造粒粒子を用いることができる。糖アルコール造粒粒子としては、糖アルコールと結合剤とを含有するものを挙げることができる。
ここで用いられる糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトールなどから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の糖アルコールの中でも特に、エリスリトール、キシリトール、マンニトールが好ましく使用される。
ここで用いられる結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、部分α化デンプン等が挙げられる。上記の結合剤の中でも特に、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましく使用される。
ここで用いられる糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトールなどから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の糖アルコールの中でも特に、エリスリトール、キシリトール、マンニトールが好ましく使用される。
ここで用いられる結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、部分α化デンプン等が挙げられる。上記の結合剤の中でも特に、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましく使用される。
口腔内崩壊錠剤中における糖アルコール造粒粒子の含有量は、30〜70質量%とすることが好ましく、より好ましくは35〜70質量%、さらに好ましくは35〜65質量%である。
口腔内崩壊錠剤中における糖アルコール造粒粒子の含有量が30質量%未満であると、適当な崩壊性が得られない。
また、口腔内崩壊錠剤中における糖アルコール造粒粒子の含有量が70質量%を超えると、打錠障害をひきおこす可能性がある。
口腔内崩壊錠剤中における糖アルコール造粒粒子の含有量が30質量%未満であると、適当な崩壊性が得られない。
また、口腔内崩壊錠剤中における糖アルコール造粒粒子の含有量が70質量%を超えると、打錠障害をひきおこす可能性がある。
なお、賦形剤としては、糖アルコール造粒粒子のみを単独で用いてもよいが、糖アルコール造粒粒子に代えて、または糖アルコール造粒粒子とともに、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、乳糖、白糖、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、カオリン等から選ばれる1種又は2種以上の賦刑剤を組み合わせて用いることができる。
また、本発明において用いられる崩壊剤としては、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドンなどから選ばれる1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の崩壊剤の中でも特に、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウムが崩壊性の観点から好ましく、最も好ましいのはクロスポビドンである。
口腔内崩壊錠剤中における崩壊剤の含有量は、0.5〜20質量%、好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは3〜6質量%である。
口腔内崩壊錠剤中における崩壊剤の含有量を上記範囲内とした場合、口腔内での崩壊性や崩壊時の舌触りが良好なものとなる。
口腔内崩壊錠剤中における崩壊剤の含有量を上記範囲内とした場合、口腔内での崩壊性や崩壊時の舌触りが良好なものとなる。
本発明において用いられる矯味成分としては、甘味剤、酸味剤、香味剤を挙げることができる。
甘味剤としては、アスパルテーム、サッカリンナトリウム、ステビア、ソーマチン等が挙げられ、好ましくはアスパルテームである。口腔内崩壊錠剤中における甘味剤の含有量は、0.3〜2.5質量%とすることが望ましい。
酸味剤としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸などが挙げられ、好ましくはクエン酸である。口腔内崩壊錠剤中における酸味剤の含有量は、0.1〜1.0質量%とすることが望ましい。
香味剤としては、メントール、カンフル、ボルネオール、リモネンなどのモノテルペン類、それらを含有する精油が挙げられ、好ましくは、メントール(精油としてはハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油など)、リモネン(オレンジ油など)である。口腔内崩壊錠剤中における香味剤の含有量は、0.1〜2.5質量%とすることが望ましい。
甘味剤としては、アスパルテーム、サッカリンナトリウム、ステビア、ソーマチン等が挙げられ、好ましくはアスパルテームである。口腔内崩壊錠剤中における甘味剤の含有量は、0.3〜2.5質量%とすることが望ましい。
酸味剤としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸などが挙げられ、好ましくはクエン酸である。口腔内崩壊錠剤中における酸味剤の含有量は、0.1〜1.0質量%とすることが望ましい。
香味剤としては、メントール、カンフル、ボルネオール、リモネンなどのモノテルペン類、それらを含有する精油が挙げられ、好ましくは、メントール(精油としてはハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油など)、リモネン(オレンジ油など)である。口腔内崩壊錠剤中における香味剤の含有量は、0.1〜2.5質量%とすることが望ましい。
また、本実施形態の口腔内崩壊錠剤には、上記の他、本発明を損なわない範囲で、例えば、滑沢剤、色素などの他の任意成分を配合することができる。
本発明において用いられる滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる
本発明において用いられる滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる
また、本実施形態の口腔内崩壊錠剤の硬度は、2〜10kgとすることができ、特に4〜7kgであることが望ましい。口腔内崩壊錠剤の硬度は、モンサント型の錠剤強度試験機を使用し、常法に従って測定することができる。
また、口腔内崩壊錠剤の崩壊性は、口腔内崩壊錠剤を口腔内に入れて舌で継続的に転がしたときに、口腔内崩壊錠剤が完全に崩壊するまでの崩壊時間を測定することによって調べることができる。本実施形態の口腔内崩壊錠剤においては、崩壊時間が60秒以下の範囲、さらに45秒以下の範囲であることが好ましい。
また、口腔内崩壊錠剤の崩壊性は、口腔内崩壊錠剤を口腔内に入れて舌で継続的に転がしたときに、口腔内崩壊錠剤が完全に崩壊するまでの崩壊時間を測定することによって調べることができる。本実施形態の口腔内崩壊錠剤においては、崩壊時間が60秒以下の範囲、さらに45秒以下の範囲であることが好ましい。
<口腔内崩壊錠剤の製造方法>
本発明の口腔内崩壊錠剤を製造するには、例えば、本発明の生薬造粒粒子と、その他の含有しうる前記各成分とを所定の割合で混合し、打錠することによって得られる。ここでの打錠には、錠剤の成型に一般に用いられている打錠装置を用いることができる。打錠装置としては、例えば、単発錠剤機や、ロータリー式錠剤機などを用いることができる。
本発明の口腔内崩壊錠剤を製造するには、例えば、本発明の生薬造粒粒子と、その他の含有しうる前記各成分とを所定の割合で混合し、打錠することによって得られる。ここでの打錠には、錠剤の成型に一般に用いられている打錠装置を用いることができる。打錠装置としては、例えば、単発錠剤機や、ロータリー式錠剤機などを用いることができる。
また、打錠の際の打錠圧力は、硬度や口腔内の崩壊性に応じて適宜設定することができる。具体的には、打錠の際の打錠圧力は、口腔内崩壊錠剤としての硬度と崩壊性を適度に調整するため、4〜30kNとすることが好ましく、より好ましくは6〜20kN、さらに好ましくは10〜18kNにするとよい。
本実施形態の口腔内崩壊錠剤は、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない本発明の生薬造粒粒子を含有するものであるので、打錠前の原料を混合する際に、生薬乾燥エキスを容易に均一に原料中に混合することが可能となり、錠剤中における生薬乾燥エキスの含有量が均一なものとなる。また、本実施形態の口腔内崩壊錠剤は、生薬乾燥エキスの凝集物の含有量が少ない本発明の生薬造粒粒子を含有するものであるので、口腔内崩性に優れたものとなる。
なお、上述した実施形態においては、口腔内崩壊錠剤について例を挙げて説明したが、本発明の錠剤は、口腔内崩壊錠剤に限定されるものではなく、例えば、通常の水で服用する錠剤としてもよい。
なお、上述した実施形態においては、口腔内崩壊錠剤について例を挙げて説明したが、本発明の錠剤は、口腔内崩壊錠剤に限定されるものではなく、例えば、通常の水で服用する錠剤としてもよい。
「実施例」
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜実施例6>
表1に示す種類および量の生薬乾燥エキスと、表1に示す量のステアリン酸マグネシウムとをビニール袋に入れてよく振って混合し、混合物とした(混合工程)。その後、得られた混合物を500μmの篩で篩い、篩過したものを、表1に示す他の成分とともに流動層造粒機に入れ、流動層造粒法により流動層造粒機内の薬物原料を流動させて造粒剤であるヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を表1に示す量で噴霧し、乾燥する方法によって造粒し、実施例1〜実施例6の生薬造粒粒子を得た。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜実施例6>
表1に示す種類および量の生薬乾燥エキスと、表1に示す量のステアリン酸マグネシウムとをビニール袋に入れてよく振って混合し、混合物とした(混合工程)。その後、得られた混合物を500μmの篩で篩い、篩過したものを、表1に示す他の成分とともに流動層造粒機に入れ、流動層造粒法により流動層造粒機内の薬物原料を流動させて造粒剤であるヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を表1に示す量で噴霧し、乾燥する方法によって造粒し、実施例1〜実施例6の生薬造粒粒子を得た。
<比較例1>
表1に示す種類および量の生薬乾燥エキスと、表1に示す量のD-マンニトールとをビニール袋に入れてよく振って混合し、混合物とした。その後、得られた混合物を500μmの篩で篩い、篩過したものを、表1に示す他の成分とともに流動層造粒機に入れ、実施例1と同様にして比較例1の生薬造粒粒子を得た。
表1に示す種類および量の生薬乾燥エキスと、表1に示す量のD-マンニトールとをビニール袋に入れてよく振って混合し、混合物とした。その後、得られた混合物を500μmの篩で篩い、篩過したものを、表1に示す他の成分とともに流動層造粒機に入れ、実施例1と同様にして比較例1の生薬造粒粒子を得た。
なお、実施例1〜実施例6および比較例1においては、流動層造粒機として、フロイント産業株式会社製のスパイラーフローSFC-5型(商品名)を用いた。
また、表1に示す生薬乾燥エキスとしては、下記に示すものを用いた。なお、表1に示す生薬乾燥エキスは、生薬の水浸出液を減圧濃縮し、噴霧乾燥させることにより粉末状されたものである。また、以下に示す(原料:製品)とは、生薬乾燥エキスの原料である生薬と、生薬から得られた生薬乾燥エキスとの質量比を意味する。
シャクヤク乾燥エキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=7:1)
ソウジュツ乾燥エキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=10:1)
コウボク乾燥エキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=12:1)
アカメガシワエキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=8:1)
シャクヤク乾燥エキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=7:1)
ソウジュツ乾燥エキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=10:1)
コウボク乾燥エキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=12:1)
アカメガシワエキス(日本粉末株式会社製)(原料:製品=8:1)
また、表1に示す生薬乾燥エキスの他の原料としては、下記に示すものを用いた。
ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)
タンニン酸ベルベリン(アルプス薬品工業株式会社製)
ロートエキス3倍散(アルプス薬品工業株式会社製)
D-マンニトール(ペアリトール50C:商品名)(ロケットジャパン株式会社製)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L:商品名)(日本曹達株式会社製)
ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)
タンニン酸ベルベリン(アルプス薬品工業株式会社製)
ロートエキス3倍散(アルプス薬品工業株式会社製)
D-マンニトール(ペアリトール50C:商品名)(ロケットジャパン株式会社製)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L:商品名)(日本曹達株式会社製)
このようにして得られた実施例1〜実施例6および比較例1の生薬造粒粒子100gを1000μmの篩で篩過し、篩過しなかったものの中に含まれる生薬乾燥エキスの凝集物を集め、質量を測定することによって、生薬造粒粒子中の凝集物の量を求めた。その結果を表1に示す。
なお、篩過しなかったものの中における生薬乾燥エキスの凝集物の選別は、目視観察による色と触感とによって行なった。
なお、篩過しなかったものの中における生薬乾燥エキスの凝集物の選別は、目視観察による色と触感とによって行なった。
表1より、実施例1〜実施例6の生薬造粒粒子は、いずれも生薬造粒粒子中の凝集物の量が1g以下であり、比較例1の生薬造粒粒子と比較して、生薬造粒粒子中の凝集物の量が非常に少ないことが確認できた。また、実施例1、実施例3〜実施例6の生薬造粒粒子では、生薬造粒粒子中に凝集物が確認されなかった。
<実施例7〜実施例12>
表2に示す量のシャクヤク乾燥エキスと、表2に示す種類および量の固体の飽和脂肪酸または固体の飽和脂肪酸塩とをビニール袋に入れてよく振って混合し、混合物とした(混合工程)。その後、得られた混合物を500μmの篩で篩い、篩過したものを、表2に示す他の成分とともに流動層造粒機に入れ、実施例1と同様にして実施例7〜実施例12の生薬造粒粒子を得た。
表2に示す量のシャクヤク乾燥エキスと、表2に示す種類および量の固体の飽和脂肪酸または固体の飽和脂肪酸塩とをビニール袋に入れてよく振って混合し、混合物とした(混合工程)。その後、得られた混合物を500μmの篩で篩い、篩過したものを、表2に示す他の成分とともに流動層造粒機に入れ、実施例1と同様にして実施例7〜実施例12の生薬造粒粒子を得た。
なお、実施例7〜実施例12においては、実施例1と同様の流動層造粒機、生薬乾燥エキスを用いた。また、生薬乾燥エキスおよび固体の飽和脂肪酸または固体の飽和脂肪酸塩の他の原料においても実施例1と同様のものを用いた。
このようにして得られた実施例7〜実施例12の生薬造粒粒子中の凝集物の量を実施例1と同様にして求めた。その結果を表2に示す。
表2より、実施例7〜実施例12の生薬造粒粒子は、いずれも生薬造粒粒子中の凝集物の量が1g以下であり、生薬造粒粒子中の凝集物の量が非常に少ないことが確認できた。また、実施例7〜実施例10、実施例12の生薬造粒粒子では、生薬造粒粒子中に凝集物が確認されなかった。
表2より、実施例7〜実施例12の生薬造粒粒子は、いずれも生薬造粒粒子中の凝集物の量が1g以下であり、生薬造粒粒子中の凝集物の量が非常に少ないことが確認できた。また、実施例7〜実施例10、実施例12の生薬造粒粒子では、生薬造粒粒子中に凝集物が確認されなかった。
<実施例13〜実施例14>
実施例1または実施例6の生薬造粒粒子と、その他の含有しうる各成分とを、表3に示す所定の割合でV型混合機(V−5型:商品名)(徳寿製作所)を用いて混合し、ロータリー式錠剤機(菊水製作所製)で15kNの打錠圧力で打錠することによって、表3に示す直径(杵)、厚さ4mmの実施例13〜実施例14の錠剤を得た。
実施例1または実施例6の生薬造粒粒子と、その他の含有しうる各成分とを、表3に示す所定の割合でV型混合機(V−5型:商品名)(徳寿製作所)を用いて混合し、ロータリー式錠剤機(菊水製作所製)で15kNの打錠圧力で打錠することによって、表3に示す直径(杵)、厚さ4mmの実施例13〜実施例14の錠剤を得た。
<比較例2>
表1と同様のアカメガシワエキスとケイ酸カルシウムとを100:25で混合してから造粒した生薬造粒粒子と、その他の含有しうる各成分とを、実施例13と同様にして混合し、打錠することによって、表3に示す直径(杵)、厚さ4mmの比較例2の錠剤を得た。
なお、比較例2の生薬造粒粒子に用いたケイ酸カルシウムとしては、(フローライト:商品名)(株式会社トクヤマ製)のものを用いた。
表1と同様のアカメガシワエキスとケイ酸カルシウムとを100:25で混合してから造粒した生薬造粒粒子と、その他の含有しうる各成分とを、実施例13と同様にして混合し、打錠することによって、表3に示す直径(杵)、厚さ4mmの比較例2の錠剤を得た。
なお、比較例2の生薬造粒粒子に用いたケイ酸カルシウムとしては、(フローライト:商品名)(株式会社トクヤマ製)のものを用いた。
なお、表3に示す生薬造粒粒子の他の原料としては、下記に示すものを用いた。
マンニトール造粒粒子:表1と同様のD−マンニトールを流動層でヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液で造粒した造粒粒子。なお、D−マンニトールとヒドロキシプロピルセルロースとの質量比は、D−マンニトール:ヒドロキシプロピルセルロース=100:4であった。
ラクトミン(わかもと製薬株式会社製)
クロスポビドン(アイエスピージャパン株式会社製)
アスパルテーム(味の素株式会社製)
ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)
マンニトール造粒粒子:表1と同様のD−マンニトールを流動層でヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液で造粒した造粒粒子。なお、D−マンニトールとヒドロキシプロピルセルロースとの質量比は、D−マンニトール:ヒドロキシプロピルセルロース=100:4であった。
ラクトミン(わかもと製薬株式会社製)
クロスポビドン(アイエスピージャパン株式会社製)
アスパルテーム(味の素株式会社製)
ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)
このようにして得られた実施例13〜実施例14、比較例2の錠剤を用いて以下に示す口中崩壊試験を行い、崩壊時間を求めた。その結果を表3に示す。
<口中崩壊試験>
錠剤を口腔内に入れ、舌で転がしながら錠剤を崩壊させ、錠剤が完全に崩壊するまでの時間を測定した。なお、口中崩壊試験の結果は、成人男性3人と成人女性3人とにより評価した結果の平均値とした。
表3より、実施例13〜実施例14の錠剤は、いずれも比較例2の錠剤と比較して、崩壊時間が短いことが確認できた。
錠剤を口腔内に入れ、舌で転がしながら錠剤を崩壊させ、錠剤が完全に崩壊するまでの時間を測定した。なお、口中崩壊試験の結果は、成人男性3人と成人女性3人とにより評価した結果の平均値とした。
表3より、実施例13〜実施例14の錠剤は、いずれも比較例2の錠剤と比較して、崩壊時間が短いことが確認できた。
<実施例15〜実施例18>
実施例1の生薬造粒粒子と、その他の含有しうる各成分とを、表4に示す所定の割合で実施例13と同様にして混合し、打錠することによって、表4に示す直径(杵)、厚さ4mmの実施例15〜実施例18の錠剤を得た。
実施例1の生薬造粒粒子と、その他の含有しうる各成分とを、表4に示す所定の割合で実施例13と同様にして混合し、打錠することによって、表4に示す直径(杵)、厚さ4mmの実施例15〜実施例18の錠剤を得た。
なお、表4に示す生薬造粒粒子の他の原料としては、下記に示すものを用いた。
マンニトール造粒粒子:実施例13と同様のものを用いた。
キシリトール造粒品:キシリトールとトウモロコシデンプンとを90:10で混合した混合品を流動層でヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液で造粒した。なお、混合品とヒドロキシプロピルセルロースとの質量比は100:4であった。
エリスリトール造粒品:エリスリトールとトウモロコシデンプンとを90:10で混合した混合品を流動層でヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液で造粒した。なお、混合品とヒドロキシプロピルセルロースとの質量比は100:4であった。
カルボキシメチルスターチナトリウム(ロケットジャパン株式会社製)
カルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業株式会社製)
アスパルテーム:実施例13と同様のものを用いた。
香料:実施例13と同様のものを用いた。
ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)
マンニトール造粒粒子:実施例13と同様のものを用いた。
キシリトール造粒品:キシリトールとトウモロコシデンプンとを90:10で混合した混合品を流動層でヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液で造粒した。なお、混合品とヒドロキシプロピルセルロースとの質量比は100:4であった。
エリスリトール造粒品:エリスリトールとトウモロコシデンプンとを90:10で混合した混合品を流動層でヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液で造粒した。なお、混合品とヒドロキシプロピルセルロースとの質量比は100:4であった。
カルボキシメチルスターチナトリウム(ロケットジャパン株式会社製)
カルボキシメチルセルロース(ニチリン化学工業株式会社製)
アスパルテーム:実施例13と同様のものを用いた。
香料:実施例13と同様のものを用いた。
ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)
このようにして得られた実施例15〜実施例18の錠剤を用い、実施例13と同様にして口中崩壊試験を行い、崩壊時間を求めた。その結果を表4に示す。
表4より、実施例15〜実施例18の錠剤は、いずれも比較例2の錠剤と比較して、崩壊時間が短いことが確認できた。
表4より、実施例15〜実施例18の錠剤は、いずれも比較例2の錠剤と比較して、崩壊時間が短いことが確認できた。
Claims (8)
- 生薬乾燥エキスと、固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを含有する生薬造粒粒子の製造方法であって、
造粒する前に、生薬乾燥エキスと固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩とを混合する混合工程を備えることを特徴とする生薬造粒粒子の製造方法。 - 流動層造粒法によって造粒することを特徴とする請求項1に記載の生薬造粒粒子の製造方法。
- 請求項1または請求項2に記載の生薬造粒粒子の製造方法で製造されたことを特徴とする生薬造粒粒子。
- 前記生薬乾燥エキスが、生薬の浸出液を乾燥させた粉末状のものであることを特徴とする請求項3に記載の生薬造粒粒子。
- 前記固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩が、ステアリン酸塩を含むことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の生薬造粒粒子。
- 前記生薬乾燥エキスと、前記固体の飽和脂肪酸及び/または固体の飽和脂肪酸塩との配合比が、1:0.001〜1:0.1の範囲であることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の生薬造粒粒子。
- 請求項3〜請求項6のいずれかに記載の生薬造粒粒子を含有することを特徴とする錠剤。
- 口腔内崩壊錠剤であることを特徴とする請求項7に記載の錠剤。
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JP2006125460A JP2007297313A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 生薬造粒粒子の製造方法および生薬造粒粒子、錠剤 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009090027A3 (de) * | 2008-01-17 | 2010-05-06 | Ipc Process-Center Gmbh & Co. Kg | Trägerpellets, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung |
JP2013018769A (ja) * | 2011-06-14 | 2013-01-31 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 生薬含有固形製剤 |
KR20130076730A (ko) | 2011-12-28 | 2013-07-08 | 라이온 가부시키가이샤 | 구강내 붕괴정 및 그 제조 방법 |
JP2017075136A (ja) * | 2015-06-08 | 2017-04-20 | ロート製薬株式会社 | 内服組成物 |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006125460A patent/JP2007297313A/ja not_active Withdrawn
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US11191726B2 (en) | 2008-01-17 | 2021-12-07 | Ipc Process-Center Gmbh & Co. Kg | Carrier pellets, method for production thereof and use thereof |
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