JP2007296532A - プレス加工品 - Google Patents
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Abstract
【課題】周縁の切り欠き側先端周囲に発生する反りを低減することを可能とした、プレス加工品を提案する。
【解決手段】加工前の部材厚が0.5mm以下の金属板10の周縁に絞り加工を施すことにより縁壁11が成形されているとともに、切り欠き12が形成されたプレス加工品1について、この切り欠き12に対応する周縁側の二箇所の先端部15,15が、いずれも鈍角を呈していることにより、縁壁11に連続する平面部13の反りが低減されている。
【選択図】図2
【解決手段】加工前の部材厚が0.5mm以下の金属板10の周縁に絞り加工を施すことにより縁壁11が成形されているとともに、切り欠き12が形成されたプレス加工品1について、この切り欠き12に対応する周縁側の二箇所の先端部15,15が、いずれも鈍角を呈していることにより、縁壁11に連続する平面部13の反りが低減されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、切り欠きが形成されたプレス加工品であって、この切り欠きが形成された部分以外の周縁に縁壁が成形されたプレス加工品に関する。
周縁に縁壁が成形されるプレス加工品において、縁壁の成形は、絞り加工により行う場合がある。そして、このプレス加工品には、その使用目的に応じて切り欠きが形成される場合がある。
例えば、記録ディスクカートリッジのロータリシャッタは、周縁に縁壁が成形された2個(2枚)のシャッタ部材(プレス加工品)を、互いの縁壁を重ね合わせることにより組み立てて、内部に粉塵等が入り込むことを防止するように構成されている。そして、このロータリシャッタは、カートリッジケースをドライブ装置に装着したときにドライブ装置のヘッドが記録ディスクメディアにアクセスできるように、平面視くさび形のアクセス用の開口部が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
このため、ロータリシャッタを構成するシャッタ部材101には、図7に示すように、開口部の形状に応じた切り欠き110が形成されている。
特開2005−267815号公報
このため、ロータリシャッタを構成するシャッタ部材101には、図7に示すように、開口部の形状に応じた切り欠き110が形成されている。
このようなシャッタ部材101の切り欠き110は、ドライブ装置のヘッドの移動方向の形状に応じて形成されており、従来、シャッタ部材101の周縁であって、切り欠き側の先端部111は90°より小さい角度(鋭角)に形成されている。
ところが、切り欠き110側の先端部111が鋭角に形成されたシャッタ部材101の周縁に、縁壁112を形成する絞り加工を施すと、先端部111の周辺に大きな反りが生じるという問題点を有していた。シャッタ部材101の周縁の先端部111に大きな反りが生じていると、この先端部111がカートリッジの内部において引っ掛り、ロータリシャッタの回転が妨げられる場合や、ロータリシャッタが破損する場合がある。
また、シャッタ部材以外のプレス加工品についても、切り欠きを有しており、周縁に絞り加工により縁壁を形成する場合には、同様に、周縁の切り欠き側先端に大きな反りが生じていた。
また、シャッタ部材以外のプレス加工品についても、切り欠きを有しており、周縁に絞り加工により縁壁を形成する場合には、同様に、周縁の切り欠き側先端に大きな反りが生じていた。
そのため、このようなプレス加工品については、周縁の先端に生じる大きな反りを矯正することを目的として、絞り加工後にこの部分にプレス加工を施していたため、高品質のプレス加工品を成形するためには手間を要していた。
本発明は、前記の問題点を解決するためになされたものであり、周縁の切り欠き側先端周囲に発生する反りを低減することを可能とした、プレス加工品を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被加工材の周縁に絞り加工を施すことにより縁壁が成形されたプレス加工品であって、前記被加工材には、切り欠きが形成されており、前記切り欠きに対応する周縁側の先端部がいずれも鈍角を呈していることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプレス加工品であって、中心から縁壁までの最大幅が、前記被加工材の加工前の部材厚の25倍以上700倍以下の範囲内であることを特徴としている。なお、プレス加工品の最大寸法が被加工材の加工前の部材厚の25倍より小さいと、プレス加工で生じた歪に抗して変形を抑制できる十分な剛性があるため、本発明に係るプレス加工品であるなしに関わらず必要な精度を得ることが可能である。一方、700倍よりも大きいと、精密部品として必要とされるような反りに抑えることは難しい。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のプレス加工品であって、縁壁の高さが、前記被加工材の加工前の部材厚の3倍以上25倍以下の範囲内であることを特徴としている。なお、縁壁の高さが被加工材の加工前の部材厚の3倍よりも小さいと、プレス加工品の形状にもよるが、部材厚と大きさによる剛性が高く、縁壁の成形の精度が低下する可能性が高い。一方、25倍よりも大きい場合は、反りや変形等の不具合が大きくなりやすく、必要な精度を確保することが困難となる。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のプレス加工品であって、前記被加工材の加工前の部材厚が0.5mm以下であることを特徴としている。なお、本発明に係るプレス加工品は、被加工材の部材厚が、より薄い場合に反りを低減する効果が大きくなる傾向にある。そのため、被加工材の加工前の部材厚が0.5mm以下であると効果的であり、好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.25mm以下での効果が顕著である。
かかるプレス加工品は、切り欠きを有し、縁壁が成形されたプレス加工品について、この切り欠きに対応する周縁側の先端部の角度が、いずれも鈍角に成形されているため、この先端部における反りの発生を低減することが可能となっている。そのため、先端部において発生する反りに対する矯正の手間を省くことが可能となり、好適である。また、切り欠きに対応する周縁の先端部の反りが小さく、平面度が良好なため、精密部品等の部材として好適に使用することが可能となる。ここで、本明細書において、「鈍角」とは、角度δが、90°<δ<180°の範囲内であることをいう。
本発明のプレス加工品によれば、切り欠きに対応する周縁の先端部が、鋭角ではないため、プレス加工品の周縁の先端周囲における反りの発生を低減させることが可能となった。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態では、プレス加工品として、磁気媒体を収納するカートリッジの部品、より詳しくは、カートリッジのシャッタ部材を成形する場合について説明する。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係るプレス加工品を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は拡大断面図である。図2は、図1に示すプレス加工品を示す平面図である。図3(a)〜(c)は、本実施形態に係る絞り加工方法の各施工段階を示す断面図である。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係るプレス加工品を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は拡大断面図である。図2は、図1に示すプレス加工品を示す平面図である。図3(a)〜(c)は、本実施形態に係る絞り加工方法の各施工段階を示す断面図である。
本実施形態に係るプレス加工品1は、図1(a)に示すように、被加工材である金属板10の周縁に絞り加工を施すことにより縁壁11が形成されたものである。また、プレス加工品1には、金属板10の中央にバーリング加工を施すことによりボス14が成形されている。そして、プレス加工品1には、扇状の切り欠き12が形成されている。
また、プレス加工品1は、プレス加工品1の中心から周縁(縁壁11)までの最大長(幅)xが、金属板10の加工前の板厚(平面部13の部材厚t)の25倍〜700倍、好ましくは50倍〜550倍の範囲内に成形されている(図1(b)参照)。なお、プレス加工品1の形状は限定されるものではない。
本実施形態では、金属板10として、その板厚(部材厚)が、0.5mm以下、好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.25mm以下のものを使用する。なお、金属板10の板厚は、前記の範囲に限定されるものではない。
縁壁11は、図1(b)に示すように、平面部13に対して、略直角に立設した状態で成形されている。縁壁11の部材厚t1は、平面部13における金属板10の部材厚tよりも若干小さく(平面部13の部材厚tの70%〜95%)成形されている。また、縁壁11の高さh1は、平面部13の部材厚tに対して3倍〜25倍、好ましくは4倍〜18倍に成形されている。ここで、本実施形態に係るプレス加工品1は、平面部13にはプレス加工が施されておらず、平面部13の部材厚tは、加工前の金属板10の板厚が維持されているものとする。また、本実施形態では、縁壁11の部材厚t1が、平面部13の部材厚tよりも小さく成形されるものとしたが、縁壁11の部材厚t1は限定されるものではない。
切り欠き12は、図2に示すように、縁壁11の2点から、ボス14の根元の平面部を残した状態で切り欠くことにより扇状に形成されている。そして、プレス加工品1の周縁における切り欠き12側の二つの先端部15,15は、その角度(以下、「先端角度φ」という場合がある)がいずれも鈍角(好ましくは95°〜120°の範囲内)となるように形成されている。
次に、図面を参照して、本実施形態による絞り加工方法について説明する。
本実施形態では、図1(a)に示すように、金属板10(プレス加工品1)の周縁に、縁壁11を成形する場合について説明する。なお、縁壁11の形状は、円形に限定されるものではなく、プレス加工品1の使用目的に応じて、適宜任意の形状に成形可能である。
本実施形態では、図1(a)に示すように、金属板10(プレス加工品1)の周縁に、縁壁11を成形する場合について説明する。なお、縁壁11の形状は、円形に限定されるものではなく、プレス加工品1の使用目的に応じて、適宜任意の形状に成形可能である。
本実施形態では、図3に示すように、設計されたプレス加工品1の縁壁11の一方の面の形状に沿って凸状に形成されたダイ21と、この縁壁11の他方の面の形状に沿って凹状に形成されたパンチ22と、ダイ21とともに被加工材を狭持するストリッパ23と、を備えたプレス金型20を利用して、プレス加工品1の成形を行う。
ここで、ダイ21は、図3(a)に示すように、ダイプレート24に形成された凹部24aの底面から突出した状態で凸状に固定されている。本実施形態に係るプレス金型20は、ダイ21を変更可能に構成されており、設計されたプレス加工品1の形状に応じて、所望の形状に形成されたダイ21が配置されている。
また、ダイ21は、設計されたプレス加工品1の縁壁11(図1(a)参照)の形状に応じてその形状が形成されている。なお、本実施形態に係るダイ21は、平面視が略円形の円柱状に形成されている。そして、ダイ21のストリッパ23側の表面の周縁には、互いに対向する位置に一対の突部21a,21aが形成されている。また、ダイ21の略中央部には、略円形の凹部21bが形成されており、予め金属板10に成形されたボス14が、絞り加工時に変形することがないように構成されている。なお、ダイ21を構成する材料は限定されるものではなく、金属板10のプレス加工により変形することがない強度を有している公知の材料から適宜選定して使用すればよい。また、ダイ21の凹部21bは、必要に応じて形成されるものであって、必ずしも形成されていなくてもよい。また、ダイ21の形状も平面視が円形に限定されるものではなく、例えば矩形、楕円形、その他多角形等、適宜、設計されたプレス加工品1の形状に応じて形成すればよい。
ダイ21に形成された突部21aは、この突部21aとストリッパ23とにより、絞り加工時に金属板10がずれることがないように強固に金属板10を把持することが可能であればその形状や配置は限定されるものではない。
パンチ22は、図3(a)に示すように、凹部22aを有し、断面視が略凹字を逆さにした形状を呈する鋼製部材であって、その凹部22aに、ダイ21が挿入可能な形状に形成されている。本実施形態では、ダイ21の周縁と、パンチ22の凹部22a内壁面との間に、加工前の金属板10の部材厚tの70%〜95%の幅によるクリアランスが形成されている。なお、パンチ22の形状は限定されるものではなく、ダイ21および設計されたプレス加工品1の縁壁11の形状に応じて適宜設定すればよい。また、ダイ21とパンチ22とのクリアランスの幅は限定されるものではない。
なお、本実施形態では、パンチ22が金属板10の上方から下降することで金属板10に絞り加工を施す構成とするが、パンチ22が下方から上昇する構成としてもよいことはいうまでもなく、パンチ22の動方向は限定されるものではない。
ストリッパ23は、図3(a)に示すように、金属板10のダイ21との当接面と反対側の面から、金属板10に当接して、ダイ21とにより金属板10を把持する板状材である。ストリッパ23は、パンチ22の凹部22a内に配置されており、バネ等の弾性部材23aを介してパンチ22に固定されている。これにより、ストリッパ23が、金属板10を上面から押さえつけた状態で、パンチ22の下降が可能となっている。
なお、ストリッパ23は、ダイ21と把持することにより金属板10を強固に固定することが可能であればその構成は限定されないことはいうまでもない。
なお、ストリッパ23は、ダイ21と把持することにより金属板10を強固に固定することが可能であればその構成は限定されないことはいうまでもない。
本実施形態に係る絞り加工方法は、ダイ21に金属板10を配置する配置工程と、ダイ21の上面に配置された金属板10の上面にストリッパ23を当接させて、金属板10を固定する固定工程と、固定された金属板10の周縁にパンチ22を押し込むことにより縁壁11を成形する絞り工程と、からなる。
<配置工程>
配置工程は、図3(a)に示すように、ダイ21の表面に、ボス14が成形された金属板10を配置する工程である。この時、金属板10は、ダイ21の中央に形成された凹部21bにボス14が挿入された状態で配置されている。なお、金属板10には、予め所定形状の切り欠き12が形成されている。
配置工程は、図3(a)に示すように、ダイ21の表面に、ボス14が成形された金属板10を配置する工程である。この時、金属板10は、ダイ21の中央に形成された凹部21bにボス14が挿入された状態で配置されている。なお、金属板10には、予め所定形状の切り欠き12が形成されている。
配置工程では、ストリッパ23は、パンチ22とともに上昇した位置に配置されており、ストリッパ23とダイ21との間には隙間が形成されて、金属板10の移動が可能な状態となっている。
<固定工程>
固定工程は、図3(b)に示すように、ダイ21の上面に配置された金属板10の上面(ダイ21側と反対側の面)にストリッパ23を押し当てて、このストリッパ23とダイ21とにより、金属板10を把持して固定する工程である。このとき、金属板10は、ダイ21の周縁において互いに対向して形成された突部21aが食い込むことにより、強固に固定されている。
固定工程は、図3(b)に示すように、ダイ21の上面に配置された金属板10の上面(ダイ21側と反対側の面)にストリッパ23を押し当てて、このストリッパ23とダイ21とにより、金属板10を把持して固定する工程である。このとき、金属板10は、ダイ21の周縁において互いに対向して形成された突部21aが食い込むことにより、強固に固定されている。
金属板10の固定は、ストリッパ23を下降させることにより行う。このストリッパ23の下降に伴い、ストリッパ23は金属板10に隙間なく密着する。本実施形態では、ストリッパ23の下降とともに、パンチ22も下降して、金属板10の上面にパンチ22の下端が当接している。なお、固定工程において、パンチ22を下降させることなく、ストリッパ23のみを下降させてもよいことはいうまでもない。
<絞り工程>
絞り工程は、図3(c)に示すように、ダイ21の周縁とダイプレート24との間に形成された溝に、パンチ22を押し込むことにより、固定工程により固定された金属板10の周縁に絞り加工を施す工程である。パンチ22は、ダイ21の周縁から突出した金属板10の周縁部分を下方向に押し曲げることで、縁壁11を成形する。このとき、ダイ21とパンチ22との間のクリアランスは、金属板10の部材厚tよりも小さく(70%〜95%)形成されているため、金属板10の周縁をダイ21の周縁に沿って押し曲げるとともに、パンチ22の凹部22aの内壁面と、ダイ21の外周面により縁壁11部分をしごきつつ、絞り加工を施す。
絞り工程は、図3(c)に示すように、ダイ21の周縁とダイプレート24との間に形成された溝に、パンチ22を押し込むことにより、固定工程により固定された金属板10の周縁に絞り加工を施す工程である。パンチ22は、ダイ21の周縁から突出した金属板10の周縁部分を下方向に押し曲げることで、縁壁11を成形する。このとき、ダイ21とパンチ22との間のクリアランスは、金属板10の部材厚tよりも小さく(70%〜95%)形成されているため、金属板10の周縁をダイ21の周縁に沿って押し曲げるとともに、パンチ22の凹部22aの内壁面と、ダイ21の外周面により縁壁11部分をしごきつつ、絞り加工を施す。
以上、本実施形態に係るプレス加工品によれば、周縁の先端部15,15が鈍角に形成されているため、先端部15,15に生じる反りの低減化が可能となる。
また、プレス金型20は、ダイ21とパンチ22とのクリアランスが、金属板10の板厚tよりもわずかに小さく構成されているため、縁壁11の絞り加工時に、金属板10の周縁をしごきながら加工するため、縁壁11の部材厚t1および高さh1が、一定に成形される。
また、プレス金型20は、ダイ21の上面であって、その周縁に突部21a,21aが形成されているため、金属板10を強固に固定し、パンチ22により押圧力が負荷された際に、金属板10が動くことがない。そのため、パンチ22の加工とともに、金属板10がダイ21の外側に流れ込むことを防止し、縁壁11の高さh1が一定に成形されている。
図4(a)は、本実施例に係るプレス加工品1’のプレス加工後の反りの状況を示す等高線図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。また、図5(a)は、矯正後のプレス加工品1”の反りの状況を示す等高線図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。
本実施例に係るプレス加工品1’は、図4(a)に示すように、切り欠きに対応する周縁側の一方の先端部15aが鋭角、他方の先端部15bが鈍角に形成されている。
図4(a)に示すように、鋭角に形成された一方の先端部15aは、等高線CLが密に描かれており、大きく変形している。これに対し、鈍角に形成された他方の先端部15bは、等高線CLが粗く、変形が小さい。また、図4(b)に示すように、鈍角に形成された他方の先端部15b側の平面部は略平面を成している。
この結果により、切り欠きに対応する先端部15(15a,15b)を鈍角に形成すれば、変形が小さく矯正の必要性がないことが実証された。
この結果により、切り欠きに対応する先端部15(15a,15b)を鈍角に形成すれば、変形が小さく矯正の必要性がないことが実証された。
従来、図4(a)に示す一方の先端部15aに生じる反りを矯正する場合には、図5(a)のB−Bにおいて折り曲げることで調整を行っていた。ところが、図5(a)および(b)に示すように、先端部15aの反りはこの加工により矯正されるものの、B−B断面に沿った平面形状は不規則に変形しており、精密部品として必要な精度を確保することが困難である。したがって、先端部15(15a,15b)を鈍角に形成すれば、この矯正するための工程を省略することが可能となるとともに、高品質なプレス加工品を形成することが可能であることが実証された。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、切り欠きの形状は、切り欠きにより形成される二つの先端部がいずれも鈍角に形成されていれば前記実施形態で示した形状に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。例えば、図6(a)に示すように、切り欠き12の辺12a,12aが中間に折れ点を有していることにより、先端部15,15の先端角度φ、φが鈍角となるように構成してもよい。
例えば、切り欠きの形状は、切り欠きにより形成される二つの先端部がいずれも鈍角に形成されていれば前記実施形態で示した形状に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。例えば、図6(a)に示すように、切り欠き12の辺12a,12aが中間に折れ点を有していることにより、先端部15,15の先端角度φ、φが鈍角となるように構成してもよい。
また、前記実施形態では、プレス加工品として、磁気媒体を収納するカートリッジの部品、より詳しくは、カートリッジのシャッタ部材を成形する場合について説明したが、本発明に係るプレス加工品の使用用途や形状等が限定されないことはいうまでもない。例えば、図6(b)および(c)に示すように、切り欠き12を有し、周縁に縁壁11を有する矩形状のプレス加工品1b,1cについても、同様に構成することが可能である。
また、被加工材の材質は限定されるものではなく、適宜公知の材料の中から、プレス加工品の使用目的に応じた材料を選定して使用すればよい。例えば、ステンレス鋼SUS304−SP、アルミニウム(Al)やステンレス鋼SUS304−CSP等を使用することが可能である。
さらに、プレス金型は、個別の金型として使用してもよく、順送金型の一部として使用してもよいことはいうまでもない。
1 プレス加工品
10 金属板(被加工材)
11 縁壁
12 切り欠き
13 平面部
t 板厚(部材厚)
10 金属板(被加工材)
11 縁壁
12 切り欠き
13 平面部
t 板厚(部材厚)
Claims (4)
- 被加工材の周縁に絞り加工を施すことにより縁壁が成形されたプレス加工品であって、
前記被加工材には、切り欠きが形成されており、
前記切り欠きに対応する周縁側の先端部がいずれも鈍角を呈していることを特徴とする、プレス加工品。 - 中心からの縁壁までの最大幅が、前記被加工材の加工前の部材厚の25倍以上700倍以下の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載のプレス加工品。
- 縁壁の高さが、前記被加工材の加工前の部材厚の3倍以上25倍以下の範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のプレス加工品。
- 前記被加工材の加工前の部材厚が0.5mm以下であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のプレス加工品。
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