JP2007296125A - 遊技機における物体判別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メダル以外の物体(例えば、「フレキシブル基板」)の使用によるメダルカウントの誤作動を目的とした不正行為を確実に防止することができる遊技機における物体判別方法を提供する。
【解決手段】物体判別装置100を構成する照明装置200のLED210により、メダル投入口12からメダル通路102を通過する物体の一方の面に光を照射し、撮像装置300のCCD310により物体の他方の面の画像を撮像し、取得した画像データを画像処理し、画像処理された画像データに基づいて、画像解析処理を行ない、メダル通路102内にメダル以外の物体が通過することを判別する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、遊技媒体(メダル・パチンコ玉)を用いて遊技を行なうことが可能なパチスロ機やパチンコ機などの遊技機における物体判別方法に関する。
従来より、メダルの投入若しくはBETボタン押下後にスタートレバーを操作して機械的回転リール(以下、リールと記載する)を回転駆動させるとともに、各リールに対応したストップボタンを押下操作することによって各リールを停止させ、リール表示窓内に停止された図柄の組合せに応じてメダルを払い出すパチスロ機と呼ばれる遊技機が知られている。
このようなパチスロ機の場合、メダル投入口から1〜3枚のメダルが投入されスタートレバーが操作されると、リールを回転駆動させて複数の図柄を変動させるとともに、遊技者によるストップボタンの押下操作に応じて、回転している図柄を停止表示させ、入賞役図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された場合には、入賞役に応じた所定枚数のメダルを遊技者に払い出す。
この場合、メダル投入口から投入されたメダルは、メダル通路(案内通路)からメダルホッパーに貯留されることとなる。この時、メダル通路に設けられたメダル計数センサにより、投入されたメダルを順次検出することで、メダルの枚数を計数するようにしている。
ここで、パチスロ機による遊技はメダルの投入枚数によりリールを回転させるため、正規品のメダルではなく、不正品のメダルの使用によりメダル計数センサを作動させることができれば、投資額(メダルの購入金額)を少なくすることができるため、不正メダルの使用やメダル計数センサの誤作動を目的とした不正行為が行なわれることがある。
このような不正行為としては、正規のメダルではなく、不正に製造したメダルを使用する他に、メダル投入口から先端にLEDなどの発光素子を設けたフレキシブル基板を挿入し、LEDを点滅させることによりメダル計数センサを作動(オン)させてメダルのカウント枚数を増やすなどの方法がある。このため、パチスロ機には、不正メダルを用いて遊技を行なうことを防止するためにメダル投入口から投入されたメダルが正規品か不正品かを判別するメダル判別装置を備えている。
この種のメダル判別装置としては、メダルが通過するメダル通路にLEDとCCD(Charge Coupled Devices)を有する撮像装置を設け、LEDによりメダルの表面に光を照射するとともに、このメダルの表面部をCCDにより撮像し、撮像により取得した画像データを基にして、正規のメダルと不正のメダルとを判別するメダル判別装置が知られている。
また、従来公報に開示された従来技術としては、メダルが通過するメダル通路にシャッタを設け、メダル計数センサによりカウントされたメダル枚数が上限値を超えた場合に、シャッタを作動させることによりメダルの通過やフレキシブル基板の使用を阻止するメダル判別装置を備えた遊技機について開示されている(特許文献1参照)。
特開2005−305103号公報
しかしながら、上述したようなLEDにより光照射されたメダルの表面部をCCDにより撮像し、撮像した画像データを基に、正規のメダルと不正のメダルとを判別するメダル判別装置の場合、CCDの撮像対象となるメダルの表面部はLEDによる光が直接照射された面であるため、メダルの明暗を正確に識別する画像データとして取得できない。これにより、判別対象となるメダルの大きさを正確に判定することができないという問題がある。
また、特許文献1に開示された従来公報の場合には、メダル枚数が上限値を超えた場合にのみシャッタが作動し、以降のメダルの通過やフレキシブル基板の使用を防止する機構であるため、メダル枚数が上限値を超えるまでは、多少のメダルカウントの不正は許容することとなるため好ましい対策とは言えない。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、
投入される物体の画像データに基づいて、不正にメダルを獲得しようとする不正行為を確実に防止することができる遊技機における物体判別方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、物体投入口から投入され、遊技機内の案内通路を通過する物体が、第一の物体或いは、当該第一の物体以外の第二の物体であるかを判別する遊技機における物体判別方法において、前記第一の物体或いは、第二の物体が案内通路を通過することを検出する物体通過検出工程と、前記物体通過検出工程により前記第一の物体或いは第二の物体が案内通路を通過したことを検出した際に、前記第一の物体或いは第二の物体の一方の面に対して光を照射する光照射工程と、前記案内通路を介して、前記光照射工程により照射される光の方向と対向する方向から、前記第一の物体或いは第二の物体の他方の面の画像を取得画像データとして撮像する撮像工程と、前記撮像工程により撮像された取得画像データを複数の領域に分割し、当該領域に含まれる画素の輝度値を平均化した画像データに変換し、当該画像データを所定の閾値に基づいて、二値化した二値化画像データに変換する画像処理工程と、前記画像処理工程により画像処理された画像データに基づいて、前記複数の分割された領域に対応する二値化画像データが黒色データであり、当該黒色データが所定範囲内で連続的に存在し、且つ、黒色データが存在する領域の部位よりも下方側には、白色データが連続的に存在するか否かを解析する画像解析工程と、前記画像解析工程による解析結果に基づいて、前記物体が第一の物体か第一の物体以外の第二の物体であるかを判別する物体判別工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、撮像工程では、メダル通路内を通過する物体の光が直接照射されない部位を撮像するので、物体の有無による画像の明暗を明確に識別可能な画像データとして取得することができ、これにより、精度の高い二値化画像データを取得することができ、この二値化画像データの画像解析により物体の大きさ(特に、長さ)を正確に識別できるため、物体がメダル以外の物体(例えば、不正行為に使用される「フレキシブル基板」)であるかを精度良く判別することができる。
また、本発明によれば、光を照射する光照射工程により、メダルの案内通路を通過する物体(第一の物体或いは、第二の物体)の一方の面に光を照射し、撮像工程により物体の他方の面の画像を撮像し、撮像により取得した取得画像データに対する画像データの分割工程と複数の領域に分割された画像データに対する二値化処理工程を行ない、画像解析工程により、二値化データに変換された二値化画像データを対象とし、黒色データが連続して存在し、且つ、連続して存在する黒色データの部位より下方に白色データがあるかの画像解析を行なうので、メダル通路内の物体がメダルとは別の物体であり、且つ、物体は、長尺状の物体(不正行為に使用される「フレキシブル基板」など)であることを正確に精度よく識別することができ、これにより、メダル以外の物体の挿入による不正行為(メダルカウントの不正行為)を確実に防止することができる。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記画像解析工程は、前記画像処理工程により画像処理された二値化画像データに基づいて、前記黒色データに変換された領域が、前記二値化画像データを構成する所定範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続的に存在するかを解析する黒色データ解析工程と、前記黒色データの領域が二値化画像データを構成する所定範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続的に存在する場合には、前記黒色データの領域が連続的に存在する範囲よりも下方の部位において、白色データの領域が所定の範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続して存在するかを解析する白色データ解析工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、黒色データ解析工程により、二値化画像データを構成する所定範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続的に存在するかを解析し、白色データ解析工程により、黒色データの領域が二値化画像データを構成する所定範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続的に存在する場合には、黒色データの領域が連続的に存在する範囲よりも下方の部位において、白色データの領域が所定の範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続して存在するかを解析するので、物体を構成する複数の領域による二値化データに基づいて、物体を構成する領域の大きさ及び長さを精度良く解析することができ、これにより、物体がメダル以外の物体(例えば、長尺状に形成された物体)であることを正確に判別することができる。
本発明の遊技機における物体判別方法は、メダル以外の物体を正確に判別することで、メダル以外の物体(例えば、「フレキシブル基板」)の使用によるメダルカウントの誤作動を目的とした不正行為を確実に防止することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る遊技機における物体判別方法の実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、メダル、コイン、遊技玉又はトークンなどを遊技媒体として用いる各種遊技機に適用することができるが、ここでは、本発明をメダルを遊技媒体として用いるパチスロ機に適用した場合について説明する。
[物体判別装置100の概要及び特徴]
まず最初に、本実施例1に係るパチスロ機1に備えた物体判別装置100の概略及び特徴について説明する。図1は、本実施例1に係る物体判別装置100の概略構成及び物体の画像データA´及び画像処理された画像データAの一例を示す説明図である。なお、図1の例で示す物体は、メダルの枚数カウントに関する不正行為を行なう際に使用される「フレキシブル基板」であるとして説明する。
ここで、本実施例1に係るパチスロ機1では、このパチスロ機1の内部に物体の判別を行なう物体判別装置100を備えており、この物体判別装置100を構成する撮像装置300によりメダル投入口12から投入された物体の画像(画像データA′)を撮像した後、撮像した画像データA´に対して、画像分割処理、画像平均化処理、画像二値化処理を順次行ない、この画像処理により生成した物体の画像データAを画像解析することにより、メダル通路102を通過する物体がメダル以外の物体(本例では、「フレキシブル基板」)であると判別することに特徴がある。
図1に示すように、物体判別装置100は、メダル投入口12からメダル通路102を通過する物体に対して光を照射する照明装置200と、物体の画像を撮像する撮像装置300とで構成され、物体の通過がメダル通過センサ107により検出された時に、照明装置200のLED210により、物体の一方の面(図1の上側)に対して光を照射し、撮像装置300のCCD310による撮像により、物体の他方の面(図1の下側)を対象とする画像データA′を取得する。
同図に示すように、撮像装置300のCCD310により撮像された画像データA´は、画像処理により複数の領域に分割されるとともに、二値化された画像データAとして変換される。ここで、CCD310により撮像される物体の他方の面(図1の下側)は、LED210による光が照射されない部位であることから輝度値が小となり、二値化データは、「黒(1)」となる。
また、物体以外の部位(図1に示すメダル通路102を構成する所定の箇所)は、LED210による光照射が影響される部位であることから輝度値が大となり、これにより、この部位の二値化データは、「白(0)」となり、これにより、図1の画像データAを構成する各領域は、「黒(1)」か「白(0)」何れかの二値化データとして変換(生成)される。
そして、この二値化データとして変換された画像データAを画像解析処理で解析することにより、メダル通路102を通過した物体がメダル(図1では、メダルを円形の点線で示す)であるか、メダル以外の物体(本例で示す「フレキシブル基板」)であるかを判別することとしている。
そして、この画像解析処理では、所定の範囲(メダル通路102を構成する所定箇所)の始点位置(図1の左端)から終点位置(図1の右端)まで連続して「黒色(1)」の二値化データが存在し、且つ、連続して存在する「黒色(1)」の二値化データの下側に「白色(0)」の二値化データが連続して存在する場合には、メダル通路102を通過する物体は、メダル以外の物体(本例で示す「フレキシブル基板」)であると判別することとしている。なお、この二値化画像データに対する「画像解析処理」の詳細については、後述する。
[物体判別装置100の構成及び原理]
次に、物体判別装置100の構成の詳細及び原理を説明する。図2−1は、物体判別装置100の主要部分を示す拡大上視図を、図2−2は、同拡大側面図をそれぞれ示している。
図2−1及び図2−2に示すように、物体判別装置100は、メダル投入口12から投入され、メダルの通過がメダル通過センサ107により検出された時に、メダル通路102を通過するメダルに対して光を照射するLED210とコリメートレンズ220とを有する照明装置200と、メダルの画像を撮像するCCD310と対物レンズ320とを有する撮像装置300とで構成され、両者は、それぞれメダル通路102を介して、対向する位置に配置され、照明装置200のLED210によりメダルに対して光が照射され、撮像装置300のCCD310によりメダルの画像が撮像される。コリメートレンズ220は、LED210からの光(光束)を平行光束にする機能を備えている。また、対物レンズ320は、平行光束をCCD310に収束する機能を備えている。
すなわち、同図に示すように、メダル通路102の一部は、透明なガラス、プラスチック等で形成された透過通路102cとなっており、この透過通路102cの外側にそれぞれ対向して、物体判別装置100を構成する照明装置200と撮像装置300とが設けられている。そして、照明装置200のLED210から照射された光は透過通路102cを介して、物体に対して光を照射し、撮像装置300は、透過通路102cを介して、物体の影となる画像データを撮像することとなる。
この場合、LED210は物体の一方(図2−1の上方、図2−2の右側)から光を照射するため、CCD310により撮像される物体の撮像面(画像データA′)は、従来のような物体の表面に光を直接照射した部分の画像ではなく、光が照射されない物体の影部分を撮像した画像となるため、「黒色(1)」の領域を複数含む二値化画像データとなる。
一方、物体の撮像とほぼ同時に、CCD310により撮像されるメダルがある位置以外のメダル通路102の撮像部位は、LED210による光の影響により輝度値が大となるため、「白色(0)」の領域を複数含む二値化画像データとなる。これにより、物体の画像データは、物体の有無に基づく画像の明暗により、物体の大きさ(特に、物体の長さ)を明確に識別することができる。
[画像処理の概要]
次に、パチスロ機1による画像処理の概要を説明する。ここで、図3では、撮像装置300(CCD310)の撮像により取得された物体の画像データA′と「画像処理」を行なった後の物体の画像データAとをそれぞれ示している。また、図3では、メダル通過センサ107が物体の先端部を検出した時に、この物体をCCD310(図2−1)により撮像する状態を示している。
図3に示すように、撮像装置300のCCD310により撮像されるメダルの画像データA′は、LED210の光照射による輝度値の強弱に応じた白黒画像データとして取得される。前述したように、本実施例1では、実際にCCD310により撮像されるメダルの撮像面は、LED210の光が直接照射されない面(図2−1の下側、図2−2の左側)であるため、CCD310は、光による影響を受けない輝度値が低い画像データ(影画像)を撮像により取得することとなる。
ここで、図3で示す画像データA′は、メダル通路102を構成する複数の領域(図中の格子で示す範囲)を、物体を撮像する画像の領域(所定の撮像範囲)とし、この所定の撮像範囲に物体(本例では、「フレキシブル基板」)を撮像した画像の一例を示している。
そして、この撮像装置300の撮像により取得された画像データA′を対象として、「画像処理」が行なわれることになる。同図に示すように、画像データAを構成する複数の領域は、メダル通路210の所定範囲を縦方向領域と横方向領域として、この領域範囲(1フレーム)内で、CCD310により撮像した物体の画像を示した図であり、縦方向領域は、0〜17の18個に分割され、横方向領域は、A〜Xまでの24個に分割され、全体的には、1フレームを432個(24個×18個=432個)の複数の領域に分割した領域範囲としている。これら複数の領域は、1領域毎にCCD310により撮像された物体とメダル通路102の所定範囲を撮像した画像データが、それぞれLED210により光を照射された際の輝度値に応じて平均化され、且つ、二値化(「黒色(1)」か「白色(0)」)された画像データとして表される。
つまり、CCD310の撮像により取得した画像データAを構成する各領域は、輝度値が低い画像データ「黒色(1)」となり、物体の撮像範囲以外の複数の領域(メダル通路102を構成する複数の領域)は、光の照射による影響により、輝度値が高い二値化データ(「白色(0)」)として変換される。
すなわち、「画像処理」による画像分割化処理により、複数の領域(図3に示す432個の領域)に分割され、画像データの画像平均化処理により、各領域毎の輝度値が平均化された画像データとなる。具体的に説明すると、複数の分割された領域に含まれる画素の平均輝度値が算出され、算出された平均輝度値が領域毎の輝度値となる。次いで、画像データを対象とする二値化処理により「黒(1)」と「白(0)」とに二値化された画像データAとなる。つまり、画像二値化処理により画像データA′を構成する領域毎の輝度値(「黒色」、「灰色(黒色と白色との中間色)」、「白色」)は、所定の閾値に基づいて、二値化データとして画像処理され、図3に示す物体の画像を示す画像データAとなる。
ここで、同図において、画像データAは、長尺状に構成された二値化画像データを示しているため、この物体は、メダルではなく、メダルカウントの誤動作を目的として使用されるフレキシブル基板であると推測することができる。
なお、同図に示すように、複数の領域から構成される二値化画像データとして変換された画像データAには、物体の構成領域を示す画像データ以外に、撮像装置300を構成するCCD310の画素欠陥部位及びCCD310に付着した異物(汚れやゴミ)、対物レンズ320(図2−1)に付着した異物(汚れやゴミなど)による画像データも含まれている。
[パチスロ機1の構成]
次に、図4及び図5を用いて、実施例1に係るパチスロ機1の外観構成と内部構成について詳細に説明する。図4は、実施例1に係るパチスロ機1の外観構成を示す斜視図である。図5は、パチスロ機1の前面ドア2を開いた状態の斜視図をそれぞれ示している。
同図に示すように、パチスロ機1の全体を形成している筐体は、箱状のキャビネット1aと、このキャビネット1aの前部に形成した開口を開閉する前面ドア2とを備える。また、パチスロ機1の上部には、左右対称位置にスピーカ6L,6Rが設けられており、これらのスピーカ6L,6Rは、遊技時の演出に関する効果音や音声などによる演出音を出力する。
また、パチスロ機1の前面部には、略垂直面をなすパネル表示部2a及び液晶表示部2bが設けられている。パネル表示部2aには、リール表示窓4L,4C,4Rが設けられ、このリール表示窓4L,4C,4Rには、水平方向にトップライン5b、センターライン5c及びボトムライン5dの表示ラインが設けられ、斜め方向にクロスアップライン5a及びクロスダウンライン5eの表示ラインが設けられる。
後述するように、遊技者がメダル投入口12に1枚又は2枚のメダルを投入した場合には、それぞれ1本(センターライン5c)又は3本(トップライン5b、センターライン5c及びボトムライン5d)の表示ラインが有効となる。また、遊技者が3−BETボタン15を押下操作するか又は遊技者がメダル投入口12に3枚のメダルを投入すると、5本の各ライン5a〜5eが有効となる。なお、これら各ライン5a〜5eは役の成否に関わる。また、液晶表示部2bは、パチスロ遊技時の各種演出や待機時のデモ表示などを行なう。
前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられており、各リール3L,3C,3Rは、一定の速度(例えば、80回転/分)で回転する。これら3個のリール3L,3C,3Rによりリールユニット3が構成される。各リール3L,3C,3Rは、リール表示窓4L,4C,4Rから目視することができ、各リール3L,3C,3Rが回転中であり、停止ボタン18L,18C,18Rが押下操作可能である場合には、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように透過状態となる。
また、パネル表示部2a及び液晶表示部2bの下方には、略水平面をなす台座部11が設けられている。この台座部11の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口12が設けられており、このメダル投入口12に投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メダル投入口12は、物体判別装置100(図5)を構成するメダル通路102(図6−1)に連絡されており、物体判別装置100によりメダル投入口12から投入されたメダルが正規品のメダルと判定された場合には、このメダルはメダル枚数の計数対象となり、不正品のメダルと判定された場合には、この不正メダルは、メダル返却通路109(図6−1)を通じて、メダル払出口20からメダル受け部19に投出される。
また、台座部11の左側には、クレジットされているメダルを賭けるための1枚賭け用の1−BETボタン13と、2枚賭け用の2−BETボタン14と、3枚賭け用の3−BETボタン15とが設けられている。3−BETボタン15は、所謂MAX−BETボタンであり、1回の押下操作によりクレジットされたメダルから1ゲームに賭け得る最大枚数のメダル(通常は3枚)が賭けられる。
かかる1−BETボタン13,2−BETボタン14,3−BETボタン15を押下操作するか若しくは3枚のメダルがメダル投入口12に投入されると、所定のライン5a〜5eが有効化される。
台座部11の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルをクレジットするか、クレジットしたメダルを払い出すかを押下操作で切り換えるC/Pボタン16が設けられている。所定枚数のメダルがクレジットされた状態でC/Pボタン16が押下されると、クレジットが無効化され該クレジットされた枚数分のメダルが正面下部に開口したメダル払出口20からメダル受け部19に投出される。
なお、本実施例1では、物体判別装置100により正規品のメダルではなく不正品のメダルであると判定された場合には、メダル払出口20からメダルが返却される。また、クレジットが無効化された状態でこのC/Pボタン16が押下されると、クレジットが有効となる。このC/Pボタン16の右側には、遊技者の操作によりリール3L〜3Rを回転駆動させるスタートレバー17が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部11の前面部中央で、スタートレバー17の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン18L,18C,18Rが設けられている。なお、1ゲーム(単位遊技)は、スタートレバー17が操作されることによって開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
各停止ボタン18L,18C,18Rの裏側には、停止スイッチ18LS,18CS,18RS(図示せず)が設けられている。これらの停止スイッチ18LS,18CS,18RSは、対応する停止ボタン18L,18C,18Rの操作(停止操作)を検知するものである。
また、パネル表示部2aには、ボーナス回数表示部8、BETランプ7a〜7c、クレジット表示部9及び払出枚数表示部10が設けられている。ボーナス回数表示部8は、7セグメントLEDにより形成されておりボーナス中の遊技情報を表示する。
BETランプ7a〜7cは、1ゲームを行なうために賭けられたメダル数(以下「BET数」と言う)に応じて点灯するランプであり、具体的には、1−BETランプ7aはBET数が1の時に点灯し、2−BETランプ7bはBET数が2以上である場合に点灯し、3−BETランプ7cはBET数が3以上である場合に点灯する。
また、クレジット表示部9及び払出枚数表示部10は、それぞれ7セグメントのLEDにより形成され、クレジット表示部9にはクレジットされている残メダル枚数が表示される。ここで、通常は、パチスロ機1にクレジットされる最大枚数は50枚であるので、このクレジット表示部9に表示されるクレジット枚数は50以下となる。なお、最大枚数の50枚のメダルがクレジットされている状態で、メダルを投入してもそのまま払い出される。また、払出枚数表示部10には入賞が成立した時のメダル払出枚数が表示される。
[パチスロ機1の裏面の構成]
図5に示すように、キャビネット1aの内部には、図4にも示した3個のリール3L,3C,3Rを備えたリールユニット3が装着されている。また、リールユニット3の下側にはホッパー21(メダル払出装置)が設置されている。
ホッパー21は、メダルを貯留するホッパータンク21aと、このホッパータンク21aに貯留されたメダルを排出するホッパー本体22とを有している。また、このホッパー本体22の内部には、メダル排出機構(図示せず)が設けられており、パチスロ遊技による遊技結果(入賞役)に応じて払い出されるメダルや物体判別装置100により不正メダルと判定されたメダルを排出ノズル23を通じて排出するように構成されている。排出ノズル23から排出されたメダルは、前面ドア2の下方部に開口したメダル払出口20を介して、メダル受け部19に払い出される。また、キャビネット1aの底部の左側には、パチスロ機1のキャビネット1a内に装着された各部品に電力を供給する電源部24が設けられている。
また、前面ドア2の左側には、着脱可能に構成された物体判別装置100が設けられている。物体判別装置100により正規品と判定されたメダルは、ホッパー21に送出され、不正品と判定されたメダルは、メダル返却通路109(図6−1)からメダル払出口20を介して、メダル受け部19に返却される。ここで、この物体判別装置100は、本発明の特徴部分であるため構成や機能の詳細については、後述する。
[物体判別装置100の内部構成]
次に、図6−1及び図6−2を参照して、物体判別装置100の内部構成を説明する。図6−1は、物体判別装置100の内部を示す拡大構成図である。また、図6−2は、図6−1のA−A矢視断面図を示している。また、図6−1及び図6−2は、メダルが正規品であると判定された場合のメダルの動作を示している。また、150aは、物体判別装置100の制御を行なう制御基板を示している。
図6−1に示すように、物体判別装置100は、キャビネット型に形成された外枠体101により構成され、この外枠体101の内部には、メダル投入口12(図4)から投入されたメダルが通過するメダル通路102が形成されている。
このメダル通路102は、メダルの進行方向の上流端に位置するとともに、メダル投入口12に連通されたメダル投入部103と、メダルの進行方向の下流端に位置し、ホッパー21(図5)に連絡されたメダル排出部104と、メダル排出部104側に位置し、メダル受け部19に連絡されたメダル返却部105とにより構成されている。また、このメダル通路102は、湾曲通路102aと斜行通路102bとを有し、メダル投入口12から投入されたメダルが通過する際には、メダル自体の自重によりメダル通路102の上流側(図6−1の上方)から下流側(図6−1の下方)に進行可能となる形状に形成されている。
湾曲通路102aは、メダルの進行方向を急速に変化させるようにメダル通路102の一部を曲折する曲折通路部として形成され、この湾曲通路102aは、湾曲通路102aを通過するメダルの進行速度を減速させる機能を備えている。ここで、図6−1では、メダルの進行速度を減速させるために、湾曲形状としているが、例えば、起毛やメッシュなどによる機械的な接触や摩擦などを利用した減速機構、エアーの噴き付け、磁力や圧力、吸引力などによる減速機構であってもよい。また、複数の減速機構を組み合わせたものであってもよい。
また、メダル通路102を構成する湾曲通路102aの下流端には、磁気センサ106が設けられている。磁気センサ106は、メダル投入部103から湾曲通路102aへと進行するメダルの磁性の有無を検出することによりメダルが正規品か不正品かを判別する機能を有している。具体的には、正規品のメダルは非磁性体の材料で形成されているため、磁気センサ106により検出されたメダルが非磁性体である場合に、正規品のメダルであるとしている。
また、メダル通路102を構成する湾曲通路102aと斜行通路102bとの間には、物体判別装置100を構成する照明装置200(図6−2)及び撮像装置300が設けられている。撮像装置300の下流側には、メダル通過センサ107が設けられている。このメダル通過センサ107には、例えば、赤外線を投光する投光部と受光部とを有する反射型のフォトセンサが使用される。
メダル通過センサ107は、メダルがメダル通路102を通過した際に、メダルから反射される赤外線を受光部が受信することにより、このメダルの通過を検出する。そして、このメダル通過センサ107によりメダルの通過が検出された時に、照明装置200(図6−2)は、LED210から光をメダルに向けて照射するとともに、撮像装置300のCCD310によりメダルの画像を撮像する。前述したように、CCD310の撮像により取得された画像データと予め記憶している基準画像データPとを照合し、両者の画像データが一致するかを判定することにより、投入されたメダルが正規のメダルか不正のメダルかを判定する。
また、メダル通路102の下流側には、メダルの枚数を検出するメダル計数センサ108が設けられており、このメダル計数センサ108は、メダル投入口12から投入されメダル通路102の上流端から下流端にまで進行するメダルを検出することによりメダルの枚数を計数する。このメダル計数センサ108には、発光部と受光部とを互いに対向する位置に設けたフォトカプラなどを採用することができる。
このメダル計数センサ108を通過して計数されたメダルは、ホッパー21(図5)に貯留される。なお、本実施例1では、物体判別装置100により正規のメダルであると判定されたメダルを対象として、メダル計数センサ108による計数が行なわれる。
また、メダル返却部105には、メダル受け部19(図5)に連絡されるメダル返却通路109がメダル返却用の分岐部として接続されており、このメダル返却通路109には、メダル返却装置400が設けられている。メダル返却装置400は、メダル排出部104に向けて進行するメダルの進行方向を、メダル返却通路109側に切り替える通路切替機構410を備えている。
通路切替機構410は、切替ソレノイド411と支軸412を中心に、揺動自在に支持された断面L字状の切替板413とを有している。すなわち、切替板413を揺動させ所定の角度に切替板413を傾斜させることにより、メダルの進行方向をメダル返却通路109側に切替可能にしている。そして、この切替ソレノイド411は、磁気センサ106及び物体判別装置100によるメダルの判別結果に基づいて、作動(ON/OFF)が制御されるようになっている。具体的には、不正品のメダルや所定以上の枚数投入、単位遊技中時には、切替ソレノイド411の作動により、メダル投入口12から投入されたメダルをメダル返却通路109側に進行させて、メダル払出口20を通じてメダル受け部19から返却する。
以上のように構成される物体判別装置100では、メダル投入口12から投入されたメダルは、メダル投入部103から湾曲通路102aを進行し、磁気センサ106によりメダルの磁性特性が検出され、さらに、湾曲通路102a、斜行通路102bを進行したメダルがメダル通過センサ107により検出された場合には、照明装置200のLED210からメダルに対して光が照射され、撮像装置300のCCD310によりメダルの画像が撮像されるとともに、この撮像された画像データが正規のメダルの画像データと一致するかの判定が行なわれる。このため、正規のメダルの画像データは、ROM33(図10)などに格納しておく。
ここで、本例では、メダルを正規のメダルとして説明しているため、通路切替機構410の切替ソレノイド411は作動しないため、切替板413も揺動しない。これにより、メダルはメダル通過センサ107を通過して、メダル計数センサ108まで到達し、このメダル計数センサ108によりメダルの計数が行なわれる。以下、このメダルは、メダル排出部104から排出されホッパー21に貯留される。
[メダル返却時の動作]
次に、図7−1及び図7−2を参照して、メダルが不正品であると判定された場合の動作について説明する。図7−1は、物体判別装置100の内部を示す拡大構成図であり、不正品と判定されたメダルを返却する際の動作を説明する図である。また、図7−2は、図7−1のA−A矢視断面図を示している。ここで、物体判別装置100の構成については、前述した図6−1と同様であるため、構成の詳細については省略する。
すなわち、図7−1に示すように、メダル投入口12から投入されたメダルは、メダル投入部103から湾曲通路102aを進行し、磁気センサ106によりメダルの磁性特性が検出され、さらに、湾曲通路102a、斜行通路102bを進行したメダルがメダル通過センサ107により検出された場合には、照明装置200のLED210からメダルに対して光が照射され、撮像装置300のCCD310によりメダルの画像が撮像されるとともに、この撮像された画像データと基準画像データとの照合により、両者の画像データが一致するかの判定が行なわれる。
そして、本例では、メダルを不正品として説明しているため、通路切替機構410を構成する切替ソレノイド411が作動し、図7−2に示すように、切替板413が時計方向(図中、矢印方向)に向けて傾斜するため、メダルは斜行通路102bからメダル返却通路109、メダル払出口20を通じてメダル受け部19に返却される。
なお、磁気センサ106によりメダル投入口12から投入されたメダルが非磁性体でないと判定された場合にも、同様に、通路切換機構410の作動により、切替板413が傾斜するため、メダルは斜行通路102bからメダル返却通路109、メダル払出口20を通じてメダル受け部19に返却される。
ここで、図8は、メダル通路102内を通過する物体がメダルではなくフレキシブル基板である場合を説明する説明図を示している。すなわち、同図に示すように、フレキシブル基板である場合、メダル投入口12から投入されたフレキシブル基板は、メダル投入部103から湾曲通路102aを進行し、磁気センサ106によりメダルの磁性特性が検出され、さらに、湾曲通路102a、斜行通路102bを進行したフレキシブル基板の先端部がメダル通過センサ107により検出された場合には、照明装置200のLED210からフレキシブル基板の一方の面(図2−1の上側)に対して光が照射され、撮像装置300のCCD310によりフレキシブル基板の他方の面(図2−1の下側)の画像が撮像されるとともに、この撮像された画像データを基にして、前述したように、画像処理および画像解析処理が行なわれる。
[物体判別装置100の電気的構成]
次に、物体判別装置100の電気的構成について詳細に説明する。図9は、物体判別装置100の電気的構成を示すブロック図である。なお、この図9では、メダル通路102内を物体(「フレキシブル基板」)が通過する図を示しているが、勿論、メダルがメダル通路102を通過する場合も、同様のブロック図となる。
同図に示すように、物体判別装置100は、メダル通路102を通過するメダルに対してLED210により光を照射する照明装置200とCCD310によりメダルの画像を撮像する撮像装置300と制御基板150aに設けられた制御部150とで構成され、このうち照明装置200は、LED210とコリメートレンズ220とを有し、撮像装置300は、CCD310と対物レンズ320とを有している。
制御部150と主制御回路71のCPU31とは電気的に接続されている。主制御回路71に備えているCPU31に接続されており、このCPU31には、RAM32aと、画像用RAM32bとROM33とが接続されている。なお、この主制御回路71の構成の詳細については、後述する。
また、制御部150は、LED駆動部151と、メダル通過センサ107を駆動するメダル通過センサ駆動部152と、信号入出力部153と、CCD駆動部154とを有している。LED駆動部151は、LED210に接続され、メダル通路102を通過するメダルがメダル通過センサ107により検出された時に、LED210を駆動し、LED210から光をメダルに照射する。
信号入出力部153は、メダル通過センサ107及びCCD310に接続され、メダル通過センサ107からの信号及びCCD310からの信号を入力し、入力した信号をCPU31に出力する。CCD駆動部154は、CCD310に接続され、メダル通路102を通過するメダルがメダル通過センサ107により検出され、LED駆動部151の駆動により、LED210から光がメダルに照射された時とほぼ同時にCCD310を駆動させる。
メダル返却装置400は、通路切替機構410を構成する切替ソレノイド411とソレノイド駆動部414とを有している。ソレノイド駆動部414は、切替ソレノイド411に接続され、CPU31の制御信号に基づいて、切替ソレノイド411を駆動させる。前述したように、切替ソレノイド411の駆動により、切替板413(図7−2)が所定の角度に揺動するため、切替板413の傾斜に沿って、不正メダルと判定されたメダルをメダル返却通路109からメダル受け部19に返却することができる。
[パチスロ機1の電気的構成:主制御回路71]
次に、図10を参照して、図4に示したパチスロ機1の電気的構成について説明する。図10は、実施例1に係るパチスロ機1の電気的構成(電気回路)を示すブロック図を示している。同図に示すように、パチスロ機1を構成する電気回路は、パチスロ機1の遊技処理動作を全体的に制御する主制御回路71と、この主制御回路71に電気的に接続される各種の周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示部2bとスピーカ6L,6RとLED類201及びランプ類202を制御する副制御回路72とが含まれる。
主制御回路71と各種の制御基板及び各種の周辺装置(アクチュエータ)は、I/Oポート38を介して、電気的に各種信号を入出力可能に接続されている。また、主制御回路71には、外部集中端子板98が接続され、この外部集中端子板98により副制御回路72及び物体判別装置100との間でデータ通信を可能にしている。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるRAM32aと画像用RAM32bとROM33とを有する。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。
乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー17が操作された後の適宜のタイミングで乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えば、ROM33内に格納されている確率抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。なお、マイクロコンピュータ30内のCPU31上で乱数サンプリング用プログラムを実行してソフトウエア的に乱数サンプリングを行うこともできる。この場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37を省略することができる。
マイクロコンピュータ30のROM33には、副制御回路72へ送信するための各種制御指令及びスタートレバー17を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽籤テーブルや停止用当籤役決定テーブル、停止ボタン18L,18C,18Rの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。
また、このROM33には、予め正規のメダルの画像データが格納されている。なお、副制御回路72が主制御回路71へ制御指令や情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
さらに、このROM33内には、表示役に対応する各種の図柄の組合せと、メダルの配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応付けられた表示役特定テーブルが格納されている。この表示役特定テーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時並びに全リール3L,3C,3Rの停止後の表示役の確認を行なう際に参照される。表示役(表示役データ)は、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)であり、遊技者にはこの表示役に対応する利益が付与される。
また、RAM32aには、パチスロ機1の入賞に係わる内部当籤役、持越役、現在の遊技状態などの種々の情報が格納される。また、画像用RAM32bには、撮像装置300のCCD310により撮像されたメダルの画像データが記憶される。
マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ7a、2−BETランプ7b、3−BETランプ7c)と、ボーナス回数表示部8、クレジット表示部9、払出枚数表示部10などの表示部と、メダルを収納しホッパー駆動回路46の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー21(払出しのための駆動部を含む)と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
また、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路50、ホッパー21を駆動制御するホッパー駆動回路46、BETランプ(1−BETランプ7a、2−BETランプ7b、3−BETランプ7c)を駆動制御するランプ駆動回路45並びにボーナス回数表示部8、クレジット表示部9、払出枚数表示部10などの表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30へは、スタートスイッチ17S、BETスイッチ(1−BETスイッチ13S、2−BETスイッチ14S、3−BETスイッチ15S)、リール位置検出回路49、払出完了信号回路47から入力信号が入力され、これらに基づいて制御指令が発生される。
スタートスイッチ17Sは、スタートレバー17の操作を検出するスイッチである。BETスイッチ13S,14S,15Sは、1−BETボタン13,2−BETボタン14,3−BETボタン15の背面に設けられ各1−BETボタン13,2−BETボタン14,3−BETボタン15の操作に応じて信号を発生するスイッチである。
C/Pスイッチ16Sは、C/Pボタン16の背面に設けられC/Pボタン16の操作に応じて信号を発生するスイッチである。リール位置検出回路49は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する回路である。払出完了信号回路47は、ホッパー21から払出されたメダルの枚数が指定された枚数データに達した時にメダル払出完了を示す信号を発生する。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値がRAM32aの所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路49を介してCPU31に入力される。このようにして得られたリセットパルスにより、RAM32aで計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM32a内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM33内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
CPU31は、上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(確率抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定したならば、遊技者が停止ボタン18L,18C,18Rを操作したタイミングで停止スイッチ18LS,18CS,18RS(図示せず)から送られる操作信号並びに決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路50に送出する。ただし、遊技者によるコマンドの入力を受け付ける場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン18L,18C,18Rを操作したとしても、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路50に送出しない。
また、CPU31は、当籤した役の入賞を示す停止態様(即ち入賞態様)になれば、払出指令信号をホッパー駆動回路46に供給してホッパー21から所定枚数のメダルの払出を行う。払出完了信号回路47は、 メダル検出部21Sの計数値(ホッパー21から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了信号を検知するための信号を発生する。
すなわち、メダル検出部21Sは、ホッパー21から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時にメダル払出完了信号を、払出完了信号回路47を介して、CPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路46を介してホッパー21の駆動を停止し、メダル払出処理を終了することになる。
[パチスロ機1の電気的構成:副制御回路72]
続いて、図11を用いて、実施例1に係るパチスロ機1の副制御回路72について説明する。図11は、副制御回路72の電気的構成を示すブロック図である。図11に示すように、この副制御回路72は、バスを介して主制御回路71に接続されるとともに、液晶表示部2bと、スピーカ6L,6Rと、LED類201と、ランプ類202と、音量調節部99とが接続されている。
また、図11に示すように、この副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとからなり、この画像制御回路(gSub)72a及び音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に形成される。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aが主制御回路71へ制御指令や情報などを出力することはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bが画像制御回路(gSub)72aへ制御指令や情報などを出力することもない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89からなる。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポート82は図示)を備えている。この画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信された制御指令に基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理を行う。例えば、主制御回路71からコマンドに対応する特定の画像を表示すべき旨の制御指令を受信したならば、この画像を画像ROM88から取り出して液晶表示部2b上に表示するよう画像制御IC86に指示することになる。
なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、画像制御マイコン81の動作プログラム上でソフトウエア的に乱数サンプリングを実行するよう構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信される制御指令などを受信するポートである。プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラムや後述する各種テーブルを記憶する。ワークRAM84は、画像制御マイコン81が制御プログラムを実行する場合に使用する作業用のメモリ領域として使用され、このワークRAM84には、演出などに関する種々の情報が記憶される。
カレンダIC85は、日付データを記憶するICであり、遊技店の従業員などが図示しない操作部を操作して日付の設定などが行われ、設定された日付がカレンダIC85に格納される。なお、ワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象とされているため、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電力が供給され続け、記憶された情報などの消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容に応じた画像を生成して液晶表示部2bに出力するICである。この画像制御IC86には制御RAM87が含まれており、画像制御マイコン81がこの制御RAM87に対する情報の読み出しや書き込みを行う。
また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルとが展開されており、画像制御マイコン81がこの画像制御IC86のレジスタ及びスプライト属性テーブルを所定のタイミングごとに更新する。
画像制御IC86には、液晶表示部2bと、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。なお、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合には、画像ROM88を画像制御マイコン81に接続する構成とすることもできる。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータなどを格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として用いられる。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示部2bに転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御についても行う。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて音・ランプの種類及び出力タイミングを決定し、所定のタイミングごとに音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介して制御指令を送信する。この制御指令を受信した音・ランプ制御回路(mSub)72bは、画像制御回路(gSub)72aから受信した制御指令に応じて音・ランプの出力のみを行う(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン91、シリアルポート92、プログラムROM93、ワークRAM94、音源IC95、パワーアンプ96及び音源ROM97からなる。
音・ランプ制御マイコン91は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポート92は図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン91内のCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信された制御指令に基づき、プログラムROM93内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。
また、音・ランプ制御マイコン91には、LED類201及びランプ類202が接続されている。音・ランプ制御マイコン91は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信される制御指令に応じて、このLED類201及びランプ類202に出力信号を送信する。これにより、LED類201及びランプ類202が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート92は、画像制御回路(gSub)72aから送信される制御指令などを受信する入力ポートである。プログラムROM93は、音・ランプ制御マイコン91で実行する制御プログラムなどを格納したメモリである。ワークRAM94は、音・ランプ制御マイコン91が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用のワークメモリとして使用される。
音源IC95は、画像制御回路(gSub)72aから送信された制御指令に基づいて音源を生成してパワーアンプ96に出力する。パワーアンプ96は増幅器であり、このパワーアンプ96にはスピーカ6L,6Rが接続されている。パワーアンプ96は、音源IC95から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ6L,6Rから出力させる。音源ROM97は、音源を生成するための音源データ(フレーズなど)を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン91には、音量調節部99が接続されている。この音量調節部99は、遊技店の従業員などにより操作可能となっており、スピーカ6L,6Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン91は、音量調節部99から送信される入力信号に基づいて、スピーカ6L,6Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
[パチスロ機1による物体判別処理手順]
次に、図12のフローチャートを参照して、本実施例1に係る物体判別処理手順を詳細に説明する。この図12に示すフローチャートは、パチスロ機1に備えた物体判別装置100による物体判別処理ルーチンを示している。
すなわち、図12のフローチャートに示すように、先ず、遊技者によるパチスロ遊技が単位遊技中であるか否かを判定し(ステップS10)、単位遊技中であると判定された場合には(ステップS10肯定)、図7−2に示すように、メダル投入口12から投入されたメダルを無条件に返却するべくメダル返却通路109を開口し(ステップS11)、S10に戻る。
具体的には、メダル返却部105に設けたメダル返却装置400の切替ソレノイド411を作動させて切替板413を所定の角度まで揺動させることにより、メダル返却通路109の開口部を開口させる。これにより、メダル投入口12から投入されたメダルは、メダル返却通路109からメダル払出口20(図5)を通じてメダル受け部19に返却される。
ここで、単位遊技とは、メダルの投入後、スタートレバー17(図4)を押下(ON)し、これによりリール3L,3C,3Rが回転し、次いで、遊技者が停止ボタン18L,18C,18Rを押下(ON)する状態を示しており、この場合、パチスロ機1は、メダルの受け付けを禁止としているため、メダル投入口12からメダルが投入されても、このメダルはメダル返却通路109を通じて返却するようになっている。また、実際に単位遊技中であるかの判定は、主制御回路71からのリール回転信号及び停止ボタン18L,18C,18Rによる全リール停止信号の有無に基づいて行なわれる。
一方、ステップS10の判定により、遊技者によるパチスロ遊技が単位遊技中でないと判定された場合には(ステップS10否定)、メダル投入口12から投入されたメダルの通過を許可するべく、図6−2に示すように、メダル返却通路109を閉鎖状態にする(ステップS12)。
具体的には、メダル返却部105に設けたメダル返却装置400の切替ソレノイド411を作動させて切替板413を元の位置まで揺動させることにより、メダル返却通路109の開口部を閉鎖する。これにより、メダルは、メダル返却通路109を通じて返却されることなくメダル通路102を通過することとなる。また、この場合、メダル返却通路109を閉鎖状態にすることで、メダル以外の物体の通過も許可することとなる。
次に、メダル通過センサ107が作動(オン)したか否かを判定する(ステップS13)。その結果、メダル通過センサ107が作動(オン)したと判定した場合には(ステップS13肯定)、CPU31は、照明装置200のLED210を作動(オン)させる(ステップS14)。これにより、LED210からメダル通路102を通過するメダルの一方の面(図2−1の上側)に対して光が照射される。これとは反対に、メダル通過センサ107が作動(オン)していないと判定した場合には(ステップS13否定)、ステップS10に戻る。ここで、メダル通路102を通過する物体がメダルではなく、メダル以外の物体である場合も、この物体に対してLED210から光を照射する。
続いて、撮像装置300のCCD310を作動(オン)させる(ステップS15)。これにより、メダル通路102を通過しているメダル(物体)の他方の面(図2−1の下側)の画像をCCD310により撮像することができる。前述したように、この時にCCD310により撮像されるメダル(物体)の画像は、LED210により光が照射されたメダルの面とは反対の面となるため、影画像となる。続いて、CCD310の撮像により取得された画像データを、画像用RAM32b(図10)に格納する(ステップS16)。
続いて、ステップS16の処理により取得した画像データを対象として、画像データの画像分割処理を行なう(ステップS17)。この画像分割処理により、画像データは複数の領域に分割された画像データとなる。続いて、画像データの画像平均化処理を行なう(ステップS18)。
前述したように、この画像平均化処理は、各領域毎の画像データの輝度値を平均化する処理であり、この画像平均化処理により画像データは、複数の領域の輝度値が平均化された画像データとなる。続いて、画像データを二値化する画像二値化処理を行なう(ステップS19)。この画像二値化処理により、画像データを構成する各領域は、「黒色(1)」か「白色(0)」の何れかに変換された二値化画像データとなる。続いて、ステップS17からステップS19までの処理により二値化画像データに変換された画像データを取得する(ステップS20)。
続いて、ステップS20の処理により取得した物体の二値化画像データを対象として、以下の処理では、物体の画像を示す二値化画像データの解析を行なう。すなわち、二値化画像データの左端から右端まで「黒色(1)」の領域が連続的に存在するかを判定する(ステップS21)。ここで、ステップS21判定により「黒色(1)」の領域が連続的に存在しないと判定された場合には(ステップS21否定)、CPU31は、ステップS10の処理に戻る。
一方、ステップS21判定により「黒色(1)」の領域が連続的に存在すると判定された場合には(ステップS21肯定)、続いて、「黒色(1)」の領域(「黒色(1)」が連続した領域)の下方に存在する二値化データの左端から右端まで、「白色(0)」の領域が連続的に存在するかを判定する(ステップS22)。その結果、「白色(0)」の領域が連続的に存在すると判定された場合には(ステップS22肯定)、メダル通路102を通過する物体は、メダル以外の物体であると判定する(ステップS23)。以下、CPU31は、ステップS10の処理に戻る。これとは反対に、「白色(0)」の領域が連続的に存在しないと判定された場合には(ステップS22肯定)、以下、CPU31は、ステップS10の処理に戻る。
ここで、図13を参照して、図12のフローチャートで示した二値化画像データに対する解析について説明する。図13は、ステップS17〜ステップS19までの処理により二値化された画像データ(二値化画像データ)及び画像の解析手順の詳細を説明する図である。
すなわち、図13に示すように、先ず、縦方向領域の左端(A0〜A17までの領域)の二値化データ(A0〜A17の何れかの領域)が、「黒色(1)」であるか「白色(0)」であるかを解析する。そして、解析結果により、この左端に位置する領域(A0〜A17)の何れかの領域の二値化データが「黒色(1)」である場合に、メダル通路102内にメダル以外の物体が存在すると判定することができる。ここで、図13の例では、領域A10、A11、A12が「黒色(1)」であることから、物体はメダル以外の物体であると判定することができる。これは、メダル通路102内にメダルが存在する場合には、同図の点線で示すように、縦方向領域におけるA0〜A17の領域は、メダルを構成する二値化データの領域とはならないためであり、左端に位置する領域A10、A11、A12が「黒色(1)」の場合、この二値化画像データはメダルを示す画像データでないことがわかる。
次いで、「黒色(1)」と判定された領域の右隣、右隣上、右隣下の順序で同様に各領域(領域B11、B10、B12)が、「黒色(1)」であるか「白色(0)」であるかを判定し、以下、同様に領域C0〜C17〜領域X0〜X17までの二値化画像データの判定を行なう。そして、二値化画像データが「黒色(1)」と判定された領域が連続的に存在すると判定された場合には、メダル通路102内にメダルとは別の物体が存在することを判定することができる。これは、前述したと同様の理由で、メダルの二値化画像データを構成する横方向領域において、左端と同様に右端の領域は、「白色(0)」の領域となるため、「黒色(1)」と判定された領域が連続的に存在する場合には、メダルではなく、このメダルとは別に長尺状の物体が存在すると解析される。
そして、さらに、領域が「黒色(1)」である二値化画像データが連続して存在することが判定結果により解析された場合には、「黒色(1)」が連続して存在する領域の部位の下方に「白色(0)」の二値化画像データが連続して存在するかを判定する。この判定により、「黒色(1)」の部位の下方に「白色(0)」の二値化画像データが連続して存在する場合には、図1に示すように、メダル通路102内にメダル以外の物体(本例で示す「フレキシブル基板」)が存在すると判別することができる。
[実施例1の効果]
上述してきたように、本発明によれば、照明装置200のLED210により、メダル通路102を通過する物体の他方の面に光を照射し、撮像装置300のCCD310により物体の一方の面(光が照射されない面)の画像を撮像し、撮像により取得した取得画像データに対する画像分割処理、画像平均化処理、画像二値化処理により複数の二値化データにより構成される二値化画像データを取得するので、物体の有無による画像の明暗を明確に識別可能な画像データとして取得することができ、これにより、精度の高い二値化画像データを取得することができ、さらに、二値化画像データを対象として、黒色データが所定の範囲内の始点位置から終点位置まで連続して存在し、且つ、この連続して存在する黒色データの部位より下方に白色データが存在するかを解析する構成としたので、メダル通路102内を通過する物体がメダル以外とは別の物体であり、且つ、物体は、長尺状の物体(不正行為に使用される「フレキシブル基板」)であることを正確に精度よく解析することができ、これにより、メダル以外の物体の使用によるメダルカウントの誤作動を目的とした不正行為を確実に防止することができる。
[他の実施例]
さて、これまで本発明の実施例1について説明したが、本発明は上述した実施例1以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。すなわち、前述した実施例1で示す遊技機では、本発明をメダルを遊技媒体として用いるパチスロ機1に適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機、パロットなどの他の遊技機についても同様に適用することができる。さらに、実施例1において説明したパチスロ機1の遊技を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、同様に適用することができる。また、このゲームプログラムを記録する記録媒体としては、フレキシブルディスク(FD)、その他の記録媒体を利用することができ、このゲームプログラムを、ネットワークを介してダウンロードするようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る遊技機における物体判別方法は、不正にメダルを獲得しようとする不正行為を防止することができる遊技機に適する。
実施例1に係るパチスロ機に備えた物体判別装置の概要を説明する説明図である。 実施例1に係る物体判別装置の主要部分を拡大した上視図である。 実施例1に係る物体判別装置の主要部分を拡大した側面図である。 実施例1に係る物体を撮像した画像データA′及び画像処理後の画像データA一例を示す図ある。 実施例1に係るパチスロ機の外観を示す全体斜視図である。 実施例1に係るパチスロ機により前面ドア開放時の構成を示す全体斜視図である。 物体判別装置の内部を示す拡大構成図である(メダル枚数のカウント時)。 図6−1のA−A矢視断面図である。 物体判別装置の内部を示す拡大構成図である(メダルの返却時)。 図7−1のA−A矢視断面図である。 物体判別装置の内部を示す拡大構成図である(フレキシブル基板)。 実施例1に係る物体判別装置の内部構成を示すブロック図である。 実施例1に係る主制御回路の内部構成を示すブロック図である。 実施例1に係る副制御回路の内部構成を示すブロック図である。 実施例1に係る物体判別装置による物体判別処理手順の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係る二値化された画像データ(二値化画像データ)及び画像の解析手順の詳細を説明する図である。
符号の説明
1 パチスロ機
3L,3C,3R リール
11 台座部
12 メダル投入口
16 C/Pボタン
17 スタートレバー
18L,18,18R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU(CentralProcessingUnit)
32a RAM(RandomAccessMemory)
32b 画像用RAM(RandomAccessMemory)
33 ROM(ReadOnlyMemory)
71 主制御回路
72 副制御回路
100 物体判別装置
102 メダル通路
106 磁気センサ
107 メダル通過センサ
108 メダル計数センサ
200 照明装置
210 LED
300 撮像装置
310 CCD

Claims (2)

  1. 物体投入口から投入され、遊技機内の案内通路を通過する物体が、第一の物体或いは、当該第一の物体以外の第二の物体であるかを判別する遊技機における物体判別方法において、
    前記第一の物体或いは、第二の物体が案内通路を通過することを検出する物体通過検出工程と、
    前記物体通過検出工程により前記第一の物体或いは第二の物体が案内通路を通過したことを検出した際に、前記第一の物体或いは第二の物体の一方の面に対して光を照射する光照射工程と、
    前記案内通路を介して、前記光照射工程により照射される光の方向と対向する方向から、前記第一の物体或いは第二の物体の他方の面の画像を取得画像データとして撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程により撮像された取得画像データを複数の領域に分割し、当該領域に含まれる画素の輝度値を平均化した画像データに変換し、当該画像データを所定の閾値に基づいて、二値化した二値化画像データに変換する画像処理工程と、
    前記画像処理工程により画像処理された画像データに基づいて、前記複数の分割された領域に対応する二値化画像データが黒色データであり、当該黒色データが所定範囲内で連続的に存在し、且つ、黒色データが存在する領域の部位よりも下方側には、白色データが連続的に存在するか否かを解析する画像解析工程と、
    前記画像解析工程による解析結果に基づいて、前記物体が第一の物体か第一の物体以外の第二の物体であるかを判別する物体判別工程と
    を含むことを特徴とする遊技機における物体判別方法。
  2. 前記画像解析工程は、
    前記画像処理工程により画像処理された二値化画像データに基づいて、前記黒色データに変換された領域が、前記二値化画像データを構成する所定範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続的に存在するかを解析する黒色データ解析工程と、
    前記黒色データの領域が二値化画像データを構成する所定範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続的に存在する場合には、前記黒色データの領域が連続的に存在する範囲よりも下方の部位において、白色データの領域が所定の範囲の始点位置から終点位置まで隣接した状態で連続して存在するかを解析する白色データ解析工程と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機における物体判別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017207991A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 媒体識別装置、媒体識別方法

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