JP2007295831A - 水溶性ポテトペプチドの製造方法 - Google Patents

水溶性ポテトペプチドの製造方法 Download PDF

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正男 大西
Kiyoshi Oba
潔 大庭
Yoichi Kobayashi
洋一 小林
Michihiro Fukushima
道広 福島
Kenichiro Shimada
謙一郎 嶋田
Takako Sasaki
香子 佐々木
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Abstract

【課題】ポテトプロテインからの水溶性ポテトペプチドの製造方法
【解決手段】ポテトプロテインをアルカリ条件下でエンド型アルカリ性プロテアーゼで処理する工程を3回行うことを含む、水溶性ポテトペプチドの製造方法
【選択図】なし

Description

本発明は、ポテトプロテインからの水溶性ポテトペプチドの製造方法に関する。
馬鈴薯でん粉製造時に排出される廃液から回収されたポテトプロテインは、栄養価が高いものの風味に優れないことから、食用には、ほとんど利用されてこなかった。
飼料添加物や調味液原料や栄養剤としての利用、また、より付加価値の高いACE阻害剤としての利用が検討されてきている(特許文献1〜4)。しかし、噴霧乾燥ポテトペプチドの収率が低く、製造コストが高いという欠点があった。
特開平1−020060号公報 特開平7−284369号公報 特開平7−143861号公報 特開2000−004799号公報
本発明は、ポテトプロテインから高収率で風味に優れたポテトペプチドを製造する方法を提供する。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、3工程からなるアルカリ条件下でのプロテアーゼ処理を3回行うことによって、ポテトプロテインから高収率でポテトペプチドを製造することができることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
1.ポテトプロテインをアルカリ条件下でエンド型アルカリ性プロテアーゼで処理する工程を3回行うことを含む、水溶性ポテトペプチドの製造方法、
2.アルカリ条件が、pH9.5〜10.5である、上記1に記載の水溶性ポテトペプチドの製造方法、
3.反応温度が40〜60℃である、上記1又は2に記載の水溶性ポテトペプチドの製造方法、
4.さらに、イオン交換樹脂を用いて精製することを含む、上記1〜3のいずれかに記載の水溶性ポテトペプチドの製造方法。
本発明のポテトペプチドの製造原料であるポテトプロテインとしては、馬鈴薯でん粉製造時に副成するポテトプロテインなど、従来公知のポテトプロテインであればどのようなものでも使用することができる。
本発明に用いる酵素は、エンド型アルカリ性プロテアーゼであり、好ましくは、バチルス属由来であり、より好ましくは「ビオプラーゼ416F」(登録商標)(ナガセケムテックス)である。
本発明におけるポテトプロテインを原料に用いた水溶性ペプチドの製造においては、まずポテトペプチドの5〜15重量%の水懸濁液にアルカリ剤、好ましくは、水酸化ナトリウムを加えてpHを9.5〜10.5に調節する。
pHを調節後、ポテトペプチド懸濁液を80〜90℃に加熱することが、雑菌の混入防止及びポテトペプチドの変性による酵素反応促進の面から望ましい。
エンド型アルカリ性プロテアーゼの作用温度は、40〜60℃であり、好ましくは50〜55℃である。また、エンド型アルカリ性プロテアーゼの作用pHは、9.5〜10.5である。
本発明のポテトペプチドの製造方法は、たとえば、下記のとおりである。
10重量%のポテトペプチドの水懸濁液にアルカリを加えてpHを9.5〜10.5に調節し、この懸濁液を80〜90℃に加熱し、その後液温を50℃まで冷却する。この懸濁液に「ビオプラーゼ416F」をポテトプロテイン1kgあたり10アンソン単位以上添加して、50℃で18時間反応させる。そうすると、pHが6付近まで低下するので、再度アルカリを加えてpHを9.5〜10.5に調整し、1回目と同量の「ビオプラーゼ416F」を添加し、50℃で18時間反応させる。そうすると、pHが8付近まで低下するので、再々度アルカリを加えてpH9.5〜10.5に調整し、1回目、2回目と同量の「ビオプラーゼ416F」を添加し、50℃で18時間反応させる。そうすると、pHが9付近まで低下する。このようにして、本発明の水溶性ポテトペプチドを得ることができる。
本発明の製造方法は、上記構成を採用することによって、ポテトプロテイン300kgから始めて267kgの噴霧乾燥ポテトペプチドを得ることができる。従って、本発明の製造方法による噴霧乾燥ポテトペプチドの収率は89%となる。
酵素処理後の反応液を80℃以上に加熱し、反応液中の酵素を失活させた後、反応液中の不溶分を濾過によって除去する。得られた濾液中にはポテトペプチド中に混在する馬鈴薯特有のポリフェノールが含まれているため、濾液は緑がかった暗色を呈しており、このままでは外観上多様な用途に好ましく適用することができないことから、さらに精製することが望ましい。混在するポリフェノールは、微量金属、特に鉄と反応して呈色している場合が多く、活性炭による吸着脱色はほとんど効果がない。
そこで、イオン交換樹脂を利用すると、緑がかった暗色が除かれて、淡褐色の液が得られ、この液に少量の活性炭を加えて濾過すると、ほとんど無色の精製物を得ることができる。
このようにして得られた精製物を噴霧乾燥することにより、白〜淡黄色の粉末状の本発明の噴霧乾燥ポテトペプチドを高収率で得ることができる。得られた水溶性ポテトペプチドの分子量分布は、分子量100〜500のペプチドが約20〜30%、分子量500〜3000のペプチドが約70〜80%である。また、この水溶性ポテトペプチドはさらにゲル濾過剤を用いて分画処理することにより所望の画分を得ることができる。
本発明の水溶性ポテトペプチドは、水によく溶け、苦味がなく、わずかに甘味と旨味があり、機能性食品として有用であるばかりでなく、調味料原料としてまた栄養剤として食品素材の一部に利用することができる。
以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1(ポテトペプチドの製造)
ポテトプロテイン300kgに水3000L及び水酸化ナトリウム10kgを加え、50℃で10分間攪拌して懸濁させた。この懸濁液を10分間放置し、上清約2000Lを廃棄し、新たに水約3000Lを加え、50℃で10分間攪拌して懸濁させ、この懸濁液を10分間放置した。この懸濁液を10分間放置し、上清約2000Lを廃棄し、新たに水約3000Lを加えた。この懸濁液を90〜95℃で15分間加熱することによって、懸濁液を殺菌した。次いで、水3000Lを加え、pHを9.5〜10.5、温度を40〜60℃に調整した。これに「ビオプラーゼ416F」3kgを加えて、攪拌しながら50℃付近で18時間反応させたところ、反応液のpHは6.0付近となった。
この反応液に、さらに水酸化ナトリウム7kgを加え、pHを9.5〜10.5、温度を40〜60℃に調整した。これに先と等量の「ビオプラーゼ416F」を加えて、攪拌しながら50℃付近で、18時間反応させたところ、反応液のpHは8付近となった。
この反応液に、さらに水酸化ナトリウム2kgを加え、pHを9.5〜10.5、温度を40〜60℃に調整した。これに先と等量の「ビオプラーゼ416F」を加えて、攪拌しながら50℃付近で、18時間反応させた。反応終了後、90〜95℃に加熱し15分間保持して酵素を失活させて18時間静置放冷した。放冷後の反応液は、上澄部分が約1/3で、残余は軽質のコロイド様の不溶分であり、またそのpHは9.0であった。
上記放冷後の反応液に濾過助剤としてケイソウ土105kgを加えて15分間攪拌した後、横型プレス濾過を行い、残渣を水洗し、黒ずんだ灰褐色の濾液2000Lを得た。得られた濾液をイオン交換樹脂に通すことにより、黒ずんだ液は淡黄色の濾液となり、この濾液に攪拌しながら酢酸2Lを加えてpH5.5〜4.5に調整した。その後、脱塩を行い、さらに、活性炭20kgを加えて15分間攪拌した後、横型プレス濾過し、残渣を水洗して濾液1700Lが得られた。濾過途中黒ずんだ灰色だったものが徐々に淡黄色に変わった。この濾液を500Lになるまで減圧濃縮した後、噴霧乾燥して灰色の乾燥物267kgを得た。この乾燥物は水分が2.9%であり、タンパク質が78.7%であり、脂質が0.6%であり、そして灰分が5.3%の淡黄色の粉末であった。また、得られたタンパク質は、分子量が約2000前後のペプチドがそのほとんど占め、苦味もなく、馬鈴薯の風味を有する非常にまろやかな味を呈するものであった。
得られたポテトペプチドの成分(g/100g)を下記に示す。
水分 2.9
タンパク質 78.7
脂質 0.6
炭水化物 12.5
灰分 5.3
ポテトプロテイン及びポテトペプチドのアミノ酸組成を下記に示す。
ポテトプロテイン ポテトペプチド
Asp 8.00 8.94
Thr 3.76 4.22
Ser 3.41 3.60
Glu 7.12 8.43
Gly 3.29 3.52
Ala 3.16 3.96
Cys 0.36 0.17
Val 3.80 4.12
Met 1.22 1.56
Ile 3.64 3.78
Leu 7.27 7.78
Tyr 3.31 3.38
Phe 3.96 3.96
Lys 4.51 4.93
His 1.30 1.27
Arg 3.20 3.54
Pro 3.07 3.54
本発明のポテトペプチドは、植物性天然調味料として、様々な加工食品への利用が可能である。特に、スナック菓子の味付け等、様々な風味付与の可能性がある。
図1は、得られたポテトペプチドの分子量分布の図である。1は、分子量105274であり、2は、分子量2515であり、3は、分子量1058であり、4は、分子量42.4であり、5は、分子量0.01である。

Claims (4)

  1. 下記工程:
    ポテトプロテインをアルカリ条件下でエンド型アルカリ性プロテアーゼで処理する工程を3回行うこと
    を含む、水溶性ポテトペプチドの製造方法。
  2. アルカリ条件が、pH9.5〜10.5である、請求項1に記載の水溶性ポテトペプチドの製造方法。
  3. 反応温度が40〜60℃である、請求項1又は2に記載の水溶性ポテトペプチドの製造方法。
  4. さらに、イオン交換樹脂を用いて精製することを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水溶性ポテトペプチドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011045342A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Cosmo Shokuhin Kk ポテトペプチド混合物の製造方法

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