JP2007295750A - ブラシレスモータ用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁石ロータの回転位置を正確に計測できると同時に、ブラシレスモータの駆動効率の低下を最低限に抑えること。
【解決手段】磁石ロータ14の回転位置を電機子コイルに発生する誘導起電力に基づいて検出するロータ位置推定手段20と、該回転位置に応じて各電機子コイルへの通電を切り換える分配回路25と、通電を遮断した電機子コイルで発生する逆起電圧を減少させるために他の電機子コイルへの通電を所定時間オフするオフ時間生成回路18とを有するブラシレスモータ用制御装置において、中間オフ生成回路18を駆動させないときに発生する逆起電圧の平均発生時間をT1=100μSを実験により算出し、オフ時間を逆起電圧発生時間と同じT1=100μSとした場合の、減少された後の逆起電圧の平均発生時間T2=65μSを事前に実験により算出し、前記オフ時間を、T2=65μS以上、T1=100μS以下である80μSとしている。
【選択図】図1

Description

この発明は、ブラシレスモータのうちのセンサレスモータを制御するために用いられるブラシレスモータ用制御装置に関し、さらに詳細には、電機子コイルで発生する逆起電圧の発生時間を減少させるブラシレスモータ用制御装置に関するものである。
従来、ブラシレスモータのうち、センサレスモータが広く使用されている。このとき、ステータコア側の3相電機子コイルに発生する誘起電圧の電圧を測定することにより、磁石ロータの回転位置を検出し、3相電機子コイルへの通電タイミングを決定している。一般に回転位置検出回路は、発生した誘導起電力のゼロクロス点を検出することにより、磁石ロータの位置を検出している。
一方、3相電機子コイルには、通電を遮断したときに逆起電圧が発生する。この逆起電圧が長い時間発生して、逆起電圧が誘導起電圧のゼロクロス点まで至ると、ゼロクロス点の検出ができなくなるため、磁石ロータの回転位置検出ができず、適切な駆動信号を送ることができなくなり、センサレス駆動が脱調する問題があった。
この問題を解決するために、特許文献1においては、3相電機子コイルの1相に誘起電圧が発生するタイミングで、そのとき通電している他相の通電を所定の期間オフすることが提案されている。これにより、他方の相に自己誘導の逆起電圧を発生させる。ここで、例えば、3相電機子コイルがスター結線されているものとした場合、この他相に発生した逆起電圧は、一方の相の自己誘導の逆起電圧と必ず逆の極性となる。これにより、電機子コイルの一方の相の端子とスター結線した中心点との電位差が大きくなり、通電蓄積エネルギが早く放出され、一方の相において、自己誘導の逆起電圧が発生する期間を短縮できることが、開示されている。
特に、段落(0086)には、以下の記載がある。
「通電をオフする期間は、通電蓄積エネルギが放出されるのに十分な期間がマイクロコンピュータ16において算出され中間オフ制御信号に設定されている。通電蓄積エネルギが放出されるのに十分な期間は、3相電機子巻線52やスイッチング素子群14、磁石回転子54の回転数などが決まると実験的に求めることができ、磁石回転子54の回転数に従い適切な期間が設定される。」
特開2005-086944号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術には、次のような問題があった。
すなわち、オフ時間に関して、「通電蓄積エネルギが放出されるのに十分な期間であり、3相電機子巻線52やスイッチング素子群14、磁石回転子54の回転数などが決まると実験的に求めることができ、磁石回転子54の回転数に従い適切な期間が設定される。」と記載されているが、それ以上の具体的な記載はない。
発生する逆起電圧を減少させることを目的としているのであるから、当然オフ時間は、発生する逆起電圧の時間に対して、少なくともそれ以上の時間となると考えられる。
しかし、特許文献1に記載された技術においては、オフ時間を長くすると、逆起電圧が発生する相において電流値に歪が発生するため、ブラシレスモータの駆動効率が低下する問題がある。この技術的課題に関して、特許文献1には、全く開示されていない。従って、特許文献1の技術をそのまま実施すると、オフ時間が長くなりすぎて、ブラシレスモータの駆動効率が低下する問題があった。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、磁石ロータの回転位置を正確に計測できると同時に、ブラシレスモータの駆動効率の低下を最低限に抑えたブラシレスモータ用制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のブラシレスモータ用制御装置は、次のような構成を有している。
(1)磁石ロータと複数相の電機子コイルとを備えたブラシレスモータを制御するためのものであって、磁石ロータの回転位置を電機子コイルに発生する誘導起電力に基づいて検出する回転位置検出手段と、該回転位置に応じて各電機子コイルへの通電を切り換える通電駆動手段と、通電を遮断した電機子コイルで発生する逆起電圧を減少させるために他の電機子コイルへの通電を所定時間オフする逆起電圧減少手段とを有するブラシレスモータ用制御装置において、前記逆起電圧減少手段を駆動させないときに発生する逆起電圧の発生時間をT1とし、前記オフ時間を前記逆起電圧発生時間と同じT1とした場合の、減少された後の逆起電圧の発生時間T2を事前に実験またはシミュレーションにより算出し、前記オフ時間を、T2以上、T1以下とする。
(2)(1)に記載するブラシレスモータ用制御装置において、前記オフ時間T3=T2+T4としたときに、付加時間T4を、ブラシレスモータのコイル特性のバラツキ、及び温度特性のバラツキに基づいて決定することを特徴とする。
ここで、コイル特性とは、コイル抵抗値がプラスマイナス5%程度バラツキを持つことをいう。また、温度特性とは、ブラシレスモータが150度程度に加熱されたときのコイル抵抗のバラツキをいう。経験的に、温度特性によるバラツキは、プラスマイナス10〜15%程度である。
(3)(1)または(2)に記載するブラシレスモータ用制御装置において、前記ブラシレスモータに流れる電流量を検出する電流量検出手段を有し、前記T2を、前記電流量検出手段が検出した電流量に応じて変更することを特徴とする。
(4)(1)または(2)に記載するブラシレスモータ用制御装置において、前記磁石ロータの回転数を検出する回転数検出手段を有し、前記T2を、前記回転数検出手段が検出した磁石ロータの回転数に応じて変更することを特徴とする。
(5)(4)に記載するブラシレスモータ用制御装置において、前記回転数に応じた所定時間の変更が、通電する電気角に対する一定値とすることを特徴とする。
次に、上記構成を有する本発明のブラシレスモータ用制御装置の作用及び効果について説明する。
回転位置検出手段は、磁石ロータの回転位置を電機子コイルに発生する誘導起電力に基づいて検出する。ここで、コイル1からコイル2への通電を切り換えるときを考えると、コイル1への通電を遮断したときに、コイル1には、逆起電圧が発生する。逆起電圧現象手段は、逆起電圧が発生するタイミングで、コイル2に通電している通電をT2以上T1以下のオフ時間だけ、通電を遮断する。
ここで、例えば、スター結線されているものとした場合、コイル1に発生した逆起電圧は、コイル2の自己誘導の逆起電圧と必ず逆の極性となる。このため、コイル2の一方の相の端子とスター結線した中心点との電位差が大きくなり、通電蓄積エネルギが早く放出され、コイル1において、自己誘導の逆起電圧が発生する期間を短縮できる。
同時に、逆起電圧減少手段を駆動させないときに発生する逆起電圧の発生時間をT1とし、前記オフ時間を前記逆起電圧発生時間と同じT1とした場合の、減少された後の逆起電圧の発生時間T2を事前に実験またはシミュレーションにより算出し、オフ時間を、T2以上、T1以下としているので、オフ時間を電流値に歪が発生しない範囲とすることができるため、ブラシレスモータの駆動効率を低下させることがない。
すなわち、従来技術では、オフ時間に関して、「通電蓄積エネルギが放出されるのに十分な期間であり、3相電機子巻線52やスイッチング素子群14、磁石回転子54の回転数などが決まると実験的に求めることができ、磁石回転子54の回転数に従い適切な期間が設定される。」と記載されているのみであり、オフ時間を長くした場合に、逆起電圧が発生する相において、電流値に歪が発生し、ブラシレスモータの駆動効率を低下させることに関する技術的課題の認識は全く無い。
それに対して、本発明では、オフ時間を最適とすることにより、ブラシレスモータの駆動効率の低下を防止することを技術的課題としている。
また、オフ時間T3=T2+T4としたときに、付加時間T4を、ブラシレスモータのコイル特性のバラツキ、及び温度特性のバラツキに基づいて決定している。製品としてのブラシレスモータのバラツキのうち、逆起電圧の発生時間に影響を与えるのは、コイル特性のバラツキと温度特性のバラツキである。従って、付加時間として、コイル特性のバラツキと温度特性のバラツキとを考慮すれば、適正なオフ時間の決定を行うことができる。
また、逆起電圧の発生する時間は、ブラシレスモータに流れる電流量に比例するので、ブラシレスモータに流れる電流量を検出する電流量検出手段を有し、T2を、電流量検出手段が検出した電流量に応じて変更することにより、短すぎず、かつ長すぎることのない適正なオフ時間を決定することができる。
また、逆起電圧の発生する時間は、磁石ロータの回転数に比例するので、磁石ロータの回転数を検出する回転数検出手段を有し、T2を、回転数検出手段が検出した磁石ロータの回転数に応じて変更することにより、短すぎず、かつ長すぎることのない適正なオフ時間を決定することができる。
また、回転数に応じた所定時間の変更を、通電する電気角に対する一定値とすることによれば、複雑な変更を行わずに、簡易的にオフ時間をほぼ適正な数値に変更することができる。
以下、本発明に係るブラシレスモータ用制御装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、本発明の1実施の形態であるブラシレスモータのセンサレス駆動回路の構成を示す。センサレス駆動回路は、モータ本体であるブラシレスモータ11、ブラシレスモータ11に駆動電流を流すためのインバータ部12、及びインバータ部12を制御するための制御部13より構成されている。
ブラシレスモータ11は、磁石ロータ14に対して、U相コイル21、V相コイル22、及びW相コイル23が、スター結線されている。
インバータ部12は、従来のブラシレスモータのセンサレス回路とほぼ同じトランジスタの構成なので詳細な説明を割愛するが、電源Bのアース側と各相と接続する箇所に抵抗15が装着され、配線16により、制御部13の電流検知回路17と接続している。
制御部13には、誘起電圧検知回路19がある。誘起電圧検知回路19は、U相コイル21、V相コイル22、及びW相コイル23と接続され、各相で発生する誘起電圧を検知する。また、誘起電圧検知回路19と接続され、誘起電圧検知回路19が検知した誘起電圧のタイミングに基づいて磁石ロータの回転位置を推定するロータ位置推定回路20がある。また、インバータ部12と接続され、各相において流れた電流値を検知するための電流検知回路17がある。また、電流検知回路17と接続され、コイルへの通電を所定時間オフするための逆起電圧減少手段である中間オフ生成手段18がある。
ロータ位置推定回路20と中間オフ生成回路18とが、アンド回路24の入力に接続されている。アンド回路24の出力は、ノーマルオンのスイッチ26の端子に接続している。スイッチ26のノーマルオフ端子には、強制駆動回路27が接続されている。スイッチ26のコモン端子には、分配回路25が接続されている。分配回路26はまた、インバータ部12内にあって、U相コイル21、V相コイル22、及びW相コイル23に電流を供給するトランジスタのベース端子に接続されている。
次に、中間オフ生成回路18の内容を説明する。
誘起電圧検知回路19は、U相コイル21、V相コイル22、及びW相コイル23に発生する誘起電圧の電圧を測定している。ロータ位置推定回路20は、誘起電圧検知回路19からの出力に基づいて、磁石ロータ14の回転位置を検出し、3相電機子コイルへの通電タイミングを決定している。具体的には、ロータ位置推定回路20は、発生した誘導起電力のゼロクロス点を検出すること等により、磁石ロータ14の位置を検出している。
一方、各相コイルには、通電を遮断したときに逆起電圧が発生する。この逆起電圧が長い時間発生して、逆起電圧が誘導起電圧のゼロクロス点まで至ると、ゼロクロス点の検出ができなくなるため、磁石ロータの回転位置検出ができず、適切な駆動信号を送ることができなくなり、センサレス駆動が脱調する問題がある。
この問題を解決するために、中間オフ生成回路18は、3相コイルの1相に誘起電圧が発生するタイミングで、そのとき通電している他相の通電を所定の期間オフしている。これにより、他方の相に自己誘導の逆起電圧を発生させる。ここで、3相コイルはスター結線されているので、この他相に発生した逆起電圧は、一方の相の自己誘導の逆起電圧と必ず逆の極性となる。これにより、電機子コイルの一方の相の端子とスター結線した中心点との電位差が大きくなり、通電蓄積エネルギが早く放出され、一方の相において、自己誘導の逆起電圧が発生する時間を短かくすることができる。
発生する逆起電圧を減少させることを目的としているのであるから、当然オフ時間は、発生する逆起電圧の時間に対して、相当な余分時間を見込んだ時間となると考えられる。例えば、逆起電圧が平均として100μSの時間発生すると仮定すると、製品としてブラシレスモータを製造し、販売した場合、製品毎のバラツキがあるため、場合によっては、逆起電圧発生時間が、110〜120μS以上となることも想定される。これらを全て網羅して対策使用とすると、120μS以上のオフ時間を設定する必要があると考えられる。
図3に、オフ時間がゼロの場合、すなわち、逆起電圧を減少させるための中間オフ生成回路18がない場合の各相電圧のデータを時系列グラフで示す。上段がU相コイル21の電圧であり、中段がV相コイル22の電圧であり、下段がW相コイル23の電圧である。
図中T1で示すのが、逆起電圧の発生している時間である。実験した平均測定値は、T=100μSである。U、V、Wの相でT1はほぼ同じ時間である。
図4に、逆起電圧を減少させるための中間オフ生成回路18が、120μSのオフ時間を発生した場合のデータを時系列グラフで示す。オフ時間を120μSに設定しているのは、上記で説明したように、製品としてブラシレスモータを製造し、販売した場合、製品毎のバラツキがあるため、場合によっては、逆起電圧発生時間が、110〜120μS以上となることも想定されるからである。
120μSのオフ時間TO2を発生させたときに、逆起電圧の発生時間T3は、T3=70μSと短くなっている。
図2に、本願発明によるデータを示す。すなわち、中間オフ生成回路18が、80μSのオフ時間を発生した場合のデータを時系列グラフで示す。80μSのオフ時間TO1を発生させたときに、逆起電圧の発生時間T2は、T2=65μSとなっている。図4のように、120μSのオフ時間を設定したときより、図2のように、80μSのオフ時間を設定したときの方が、逆起電圧の発生時間が、5μS短くなっている。
この理由について説明する。図4のように、120μSのオフ時間を設定したときの方が、80μSのオフ時間を設定したときより逆起電圧の発生時間が長いのは、図4にAで示すように、U相コイル21において、ひずみ電流が発生するためである。すなわち、ひずみ電流が発生することにより、逆起電圧に影響を与えるためである。
ひずみ電流の発生は、逆起電圧の発生時間を長くすると同時に、モータの効率も低下させる問題がある。
従来、逆起電圧を減少させる手段として、中間オフ生成回路18を用いて、3相コイルの1相に誘起電圧が発生するタイミングで、そのとき通電している他相の通電を所定の期間オフすることが知られていた。しかし、具体的にオフ時間をどのように設定することが技術的に良いかという課題については、知られていなかった。
特に、オフ時間を長くしたときに、逆起電圧が発生している相において、ひずみ電流が発生することは、知られていなかった。さらに、発生したひずみ電流が、逆起電圧の発生時間を長くする問題があることについて、知られていなかった。
本出願人は、オフ時間により発生するひずみ電流が、逆起電圧の発生時間を長引かせることを発見し、ひずみ電流の発生を回避することにより、最適なオフ時間を設定できることを確認した。
次に、最適なオフ時間の設定について説明する。例えば、図3に示すように、中間オフ生成手段18を有しない場合に、逆起電圧が平均値として100μS発生する場合について説明する。設定するオフ時間をT3とする。
図2に示す実験によれば、オフ時間を80μSに設定したときの逆起電圧の平均値が65μSと最低値となることが、確認されている。従って、平均値で考えるならば、オフ時間を、65μSに設定するのが良いのであるが、製品としてのブラシレスモータには、コイル特性によるバラツキと温度特性によるバラツキとが存在する。
コイル特性とは、コイル抵抗値がプラスマイナス5%程度バラツキを持つことをいう。また、温度特性とは、ブラシレスモータが150度程度に加熱されたときのコイル抵抗のバラツキをいう。経験的に、温度特性によるバラツキは、プラスマイナス10〜15%程度である。これらのバラツキと安全率を見込んで本実施例のブラシレスモータでは、65μSに対して、最大23%のバラツキを考慮して、T3を+15μSに定めて、オフ時間をT2+T3=65μS+15μS=80μSとしている。
65μSという数値は、標準的な電流がブラシレスモータに通電されていたときの、最適なオフ時間T2である。一般的に電流値が大きくなれば、発生する逆起電圧の発生時間は当然長くなり、また、電流値が小さくなれば、発生する逆起電圧の発生時間は当然短くなる。従って、図1に示す第1実施例では、電流検知回路17により、ブラシレスモータに流れている電流値を、インバータ部12で検出し、中間オフ生成回路18にフィードバックしているので、電流値が標準値より大きいときには、65μSを少し長い設定値に変更し、電流値が標準値より小さいときには、65μSを少し短い設定値に変更している。
T3は、変更せずに一律に+15μSとしている。
以上詳細に説明したように、本実施例のブラシレスモータ用制御装置によれば、磁石ロータ14とU相コイル21、V相コイル22、及びW相コイル23とを備えたブラシレスモータ11を制御するためのものであって、磁石ロータ14の回転位置を電機子コイルに発生する誘導起電力に基づいて検出するロータ位置推定手段20と、該回転位置に応じて各電機子コイルへの通電を切り換える分配回路25と、通電を遮断した電機子コイルで発生する逆起電圧を減少させるために他の電機子コイルへの通電を所定時間オフするオフ時間生成回路18とを有するブラシレスモータ用制御装置において、中間オフ生成回路18を駆動させないときに発生する逆起電圧の平均発生時間をT1=100μSを実験により算出し、オフ時間を逆起電圧発生時間と同じT1=100μSとした場合の、減少された後の逆起電圧の平均発生時間T2=65μSを事前に実験により算出し、前記オフ時間を、T2=65μS以上、T1=100μS以下である80μSとしているので、オフ時間を電流値に歪が発生しない範囲とすることができるため、ブラシレスモータの駆動効率を低下させることがないため、逆起電圧の発生時間を最短とすることができる。
さらに、オフ時間T3=T2+T4としたときに、付加時間T4を、ブラシレスモータのコイル特性のバラツキ、及び温度特性のバラツキに基づいて決定しているので、最適なオフ時間を設定することができる。すなわち、製品としてのブラシレスモータのバラツキのうち、逆起電圧の発生時間に影響を与えるのは、コイル特性のバラツキと温度特性のバラツキである。従って、付加時間として、コイル特性のバラツキと温度特性のバラツキとを考慮すれば、適正なオフ時間の決定を行うことができる。
さらに、ブラシレスモータに流れる電流量を検出する電流検知回路17を有し、T2を、電流検知回路17が検出した電流量に応じて変更しているので、T2を、電流検知回路17が検出した電流量に応じて変更することにより、短すぎず、かつ長すぎることのない適正なオフ時間を決定することができ、逆起電圧の発生時間を最短とすることができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2実施例は、電流検知回路17の代わりに、ブラシレスモータ11の磁石ロータ14の回転数を検知する回転数検出手段を備えている点が、第1実施例と相違しているのみで、他の点は同じなので、同じ構成については、詳細な説明を省略する。
磁石ロータ14の回転数は、ブラシレスモータ11に供給する電流値と比例関係にあるので、電流検知回路17の代わりに、磁石ロータ14の回転数を検出しても同じである。すなわち、磁石ロータ14の回転数が標準値より大きいときには、65μSを少し長い設定値に変更し、磁石ロータ14の回転数が標準値より小さいときには、65μSを少し短い設定値に変更している。
T3は、変更せずに一律に+15μSとしている。
次に、本発明の第3の実施例について図5を用いて説明する。第3実施例は、図1において、電流検知回路17の代わりに、電気角10度オフ回路28が設けられている。電気角10度オフ回路28は、回転数を検知する代わりに、電気角で一律に10度オフ時間を与えている。
これによれば、回転数に応じた所定時間の変更を、通電する電気角に対する一定値とすることにより行っているので、複雑な変更を行わずに、簡易的にオフ時間をほぼ適正な数値に変更することができる。これにより、制御装置を簡便にできる利点がある。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して以下のように実施することができる。
本実施例では、実験によりT2=65μSを決定しているが、シミュレーションによりT2を決定しても良い。また、T4の決定をコイル特性のバラツキと温度特性のバラツキとから、一定値としているが、T4について簡単な変数として用いても良い。
本発明の一実施の形態であるブラシレスモータ用制御装置の構成を示すブロック図である。 中間オフ生成回路18が、80μSのオフ時間を発生した場合の時系列データである。 オフ時間がゼロの場合の各相電圧の時系列データである。 中間オフ生成回路18が、120μSのオフ時間を発生した場合の時系列データである。 本発明の別の実施の形態であるブラシレスモータ用制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 ブラシレスモータ
12 インバータ部
13 制御部
14 磁石ロータ
17 電流検知回路
18 中間オフ生成回路
19 誘起電圧検知回路
20 ロータ位置推定回路
21 U相コイル
22 V相コイル
23 W相コイル
25 分配回路

Claims (5)

  1. 磁石ロータと複数相の電機子コイルとを備えたブラシレスモータを制御するためのものであって、磁石ロータの回転位置を電機子コイルに発生する誘導起電力に基づいて検出する回転位置検出手段と、該回転位置に応じて各電機子コイルへの通電を切り換える通電駆動手段と、通電を遮断した電機子コイルで発生する逆起電圧を減少させるために他の電機子コイルへの通電を所定時間オフする逆起電圧減少手段とを有するブラシレスモータ用制御装置において、
    前記逆起電圧減少手段を駆動させないときに発生する逆起電圧の発生時間をT1とし、
    前記オフ時間を前記逆起電圧発生時間と同じT1とした場合の、減少された後の逆起電圧の発生時間T2を事前に実験またはシミュレーションにより算出し、
    前記オフ時間を、T2以上、T1以下とすることを特徴とするブラシレスモータ用制御装置。
  2. 請求項1に記載するブラシレスモータ用制御装置において、
    前記オフ時間T3=T2+T4としたときに、
    付加時間T4を、ブラシレスモータのコイル特性のバラツキ、及び温度特性のバラツキに基づいて決定することを特徴とするブラシレスモータ用制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載するブラシレスモータ用制御装置において、
    前記ブラシレスモータに流れる電流量を検出する電流量検出手段を有し、
    前記T2を、前記電流量検出手段が検出した電流量に応じて変更することを特徴とするブラシレスモータ制御装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載するブラシレスモータ用制御装置において、
    前記磁石ロータの回転数を検出する回転数検出手段を有し、
    前記T2を、前記回転数検出手段が検出した磁石ロータの回転数に応じて変更することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  5. 請求項4に記載するブラシレスモータ用制御装置において、
    前記回転数に応じた所定時間の変更が、通電する電気角に対する一定値とすることを特徴とするブラシレスモータ用制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018174606A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ブラザー工業株式会社 ブラシレスモータ装置,画像形成装置,およびブラシレスモータの制御方法

Cited By (1)

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JP2018174606A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 ブラザー工業株式会社 ブラシレスモータ装置,画像形成装置,およびブラシレスモータの制御方法

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