JP2007295239A - 音響機器用樹脂成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】制振・制音特性や音響特性と、寸法精度、耐熱性、及び表面平滑性を兼ね備えた音響機器部品用の樹脂成形体を提供する。
【解決手段】非晶性熱可塑性樹脂を含有し、23℃中、片端固定定常加振法において、半値幅法により測定した2次共振ピークの損失係数(η)が0.02以上である樹脂組成物を成形してなる音響機器用樹脂成形体。
【選択図】なし

Description

本発明は、家電、自動車等向けのスピーカー等の音響機器用の樹脂成形体に関する。
オーディオ、ゲーム機、ラジオ等の家電製品や、車載用オーディオ、ビデオ等のスピーカー等の音響機器用の部品の素材としては、金属、木材、紙、樹脂などが使用されているが、近年、形状の自由度、軽量性の点等の理由で樹脂製の成形体を使用することが最も一般的になってきている。
これら音響機器用の部品には、音質向上のための制振、制音特性や音響特性、寸法精度、車内の高温雰囲気にも耐え得るような耐熱性、更に優れた表面外観が要求されており、現状では、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、PBT樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂などから構成された成形体が使用されている。
特許文献1,2には、ポリプロピレン樹脂に特定のガラス繊維や無機フィラーを配合した樹脂組成物をスピーカーフレームに使用することや、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリアミド樹脂のポリマーアロイにマイカを配合した樹脂組成物を音響機器用の成形体に使用することの開示があるが、特に寸法精度、表面外観の面で充分とは言えない。
また、特許文献3には、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂のポリマーアロイに無機充填材を配合したスピーカー振動板についての開示がある。特許文献3に開示されているスピーカー振動板は、寸法精度、耐熱性、表面外観といった要求性能を満足しており、高い性能を有したものであるが、昨今、音響機器用部品に要求の高まっている制振、制音特性や音響特性においては、充分な性能を有しているとは言えない。
従って、制振・制音特性や音響特性と寸法精度、耐熱性、及び表面平滑性を兼ね備えた音響機器用部品の要求が高まっているのが現状である。
特開2001−119791号公報 特開平9−302222号公報 特開2006−33024号公報
本発明は、制振・制音特性や音響特性と、寸法精度、耐熱性、及び表面平滑性を兼ね備えた音響機器部品用の樹脂成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決する為に鋭意検討を重ねた結果、非晶性熱可塑性樹脂を含有する特定の樹脂組成物を材料として用いた場合に前記課題を解決出来ることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の音響機器用樹脂成形体は、非晶性熱可塑性樹脂を含有し、23℃中、片端固定定常加振法において、半値幅法により測定した2次共振ピークの損失係数(η)が0.02以上である樹脂組成物を成形してなることを特徴とする。
本発明の音響機器用樹脂成形体は、制振・制音特性や音響特性と、寸法精度、耐熱性、及び表面平滑性を兼ね備えており、家電製品、自動車などのスピーカー等、音響機器の性能向上に大きく寄与するものである。
本発明において、音響機器用樹脂成形体とは、家電製品、ゲーム機、パソコン、自動車等に使用されるスピーカーなどの音響機器に用いられるスピーカー筐体、スピーカーフレーム、スピーカー底板、スピーカーホーン、イコライザー、振動板、スピーカーグリル等の樹脂製部品を総称して言う。
本発明で用いる樹脂組成物は、非晶性熱可塑性樹脂を含有し、23℃中、片端固定定常加振法において、半値幅法により測定した2次共振ピークの損失係数(η)が0.02以上、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.03〜0.09である。損失係数が0.02以上であれば、優れた制振、制音特性や音響特性を有した部品が得られ、スピーカー等の音質向上が可能となる。なお、ここでいう損失係数は、試験片として127mm×12.7mm×3.2mmの短冊試験片を用い、JIS G0602−1993に記載の方法で測定できる。
本発明で用いる樹脂組成物は、ASTM−D648の応力1.82MPaの条件で測定した荷重たわみ温度が90℃以上であることが好ましい。荷重たわみ温度が90℃以上であれば、自動車の車内等の高温環境下においても熱変形を起こさない部品を得ることが可能となる。
本発明で用いる樹脂組成物が含有する非晶性熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ゴム補強のポリスチレン樹脂(ハイインパクト−ポリスチレン樹脂)、ABS樹脂等のスチレン系樹脂;ポリカーボネイト樹脂、ポリカーボネイト樹脂/ABS樹脂アロイ、ポリカーボネイト樹脂/ポリブチレンテレフタレート樹脂アロイ等のポリカーボネイト系樹脂:変性ポリフェニレンエーテル樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂、またはハイインパクト−ポリスチレン樹脂とのアロイ)、ポリフェニレンエーテル樹脂/ポリプロピレン樹脂アロイ、ポリフェニレンエーテル樹脂/ポリフェニレンサルファイド樹脂アロイ等のポリフェニレンエーテル系樹脂等を使用することが出来る。これらのうちでも、ポリカーボネイト系樹脂やポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましく、耐熱性、寸法精度、表面外観、軽量化の面からポリフェニレンエーテル系樹脂がより好ましい。
非晶性熱可塑性樹脂の他に含有する樹脂としては特に限定されないが、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックから構成されるブロック共重合体(以下、「ブロック共重合体」と称す。)、ポリオレフィン系化合物が、損失係数を向上させることが可能となり好ましい。具体的には、以下の組成物(1)、(2)が好ましい例として挙げられる。
(1)非晶性熱可塑性樹脂97〜70重量部と、ブロック共重合体3〜30重量部とからなる樹脂組成物。
(2)非晶性熱可塑性樹脂96.9〜50重量部と、ブロック共重合体3〜30重量部と、ポリオレフィン系化合物0.1〜20重量部とからなる樹脂組成物。
ここで、ブロック共重合体のビニル芳香族化合物重合体ブロックを構成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のうちから1種又は2種以上が選ばれ、中でもスチレンが特に好ましい。また、共役ジエン化合物重合体ブロックを構成する共役ジエン化合物としては、例えばイソプレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン等のうちから1種又は2種以上が選ばれ、中でもイソプレン及びブタジエンが好ましく、イソプレンが特に好ましい。
ブロック共重合体の、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックの質量比(ビニル芳香族化合物重合体ブロック/共役ジエン化合物重合体ブロック)は、好ましくは5/95〜60/40、より好ましくは10/90〜30/70である。ビニル芳香族化合物重合体ブロックの質量比が60%を超えると損失係数を充分に高めることができない可能性があり、逆に5%未満とするとマトリックスとなる非晶性熱可塑性樹脂との相溶性が悪くなり、機械的物性の低下が起こる可能性がある。
また、ブロック共重合体の共役ジエン化合物重合体ブロック部分は、熱安定性の面から不飽和度が60%を超えない程度にまで選択的に水添されていることが好ましく、不飽和度が20〜50%となるように水添されていることが特に好ましい。
ブロック共重合体の含有量は、樹脂分中の3〜30重量部であり、好ましくは4〜20重量部、より好ましくは5〜15重量部である。ブロック共重合体の含有量が3重量部未満では、損失係数を充分に高めることができない可能性があり、30重量部を超えると、機械的強度が低下する可能性がある。
ポリオレフィン系化合物としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン等のオレフィン系モノマーの単独重合体や、エチレン−プロピレン系共重合体、エチレン−エチレンアクリレート系共重合体等のオレフィン系モノマーを含む共重合体を挙げることができるが、ポリプロピレン及びエチレン−プロピレン系共重合体が好ましい。
オレフィン系化合物の含有量は、樹脂分中の0.1〜20重量部であり、好ましくは3〜15重量部、より好ましくは5〜10重量部である。オレフィン系化合物の含有量が20重量部を超えると、機械的強度の低下や成形品の表面に剥離が発生する可能性がある。
また、非晶性熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル系樹脂である場合には、カップリング構造を有する、共役ジエン単量体単位とビニル芳香族単量体単位とからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添共重合体であって、且つ共役ジエン単量体単位とビニル芳香族単量体単位とからなる(非水添)ランダム共重合体ブロックを水素添加して得られる水添ランダム共重合体ブロックを有する水添共重合体(以下、「水添共重合体」と称す。)も、損失係数を向上させることが可能となり好ましい。具体的には、以下の組成物(3)が好ましい例として挙げられる。
(3)ポリフェニレンエーテル系樹脂70〜95重量部と、水添共重合体5〜30重量部とからなる樹脂組成物。
水添共重合体の含有量は、損失係数の向上と機械的強度のバランスを考慮すると5〜30重量部であり、好ましくは7〜25重量部、より好ましくは10〜20重量部である。
本発明で用いる樹脂組成物は、部品に剛性、強度が要求される場合には、タルク、クレーの少なくとも1種を樹脂分100重量部に対して2〜40重量部、好ましくは10〜30重量部含有してもよい。タルク、クレー配合での強化を行うことにより、表面平滑性の良好な成形体を得ることができる。タルク、クレーの配合量が2重量部未満では、剛性、強度は殆ど向上しない可能性があり、40重量部を超えると材料が脆くなり、表面平滑性も低下する可能性がある。用いるタルクの平均粒径は、20μm以下であることが好ましく、クレーの平均粒径は、1.0μm以下であることが好ましい。
本発明で用いる樹脂組成物には、必要に応じて通常の熱可塑性樹脂に添加される添加剤、例えば熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、滑剤、染料、顔料などを配合することも特に制限されるものではない。
本発明で用いる樹脂組成物は、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、押出機などの従来公知の技術を用いて調整することができるが、押出機を用いて調整するのが好ましい。
本発明の音響機器用樹脂成形体は、一般的な射出成形、インジェクションプレス成形、ガスインジェクション成形等の公知の成形方法にて成形を行なうことによって得られる。また、成形品に塗装等の表面華飾を行うことも特に制限されるものではない。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明がこれらの例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用した成分は以下のものである。
(1)非晶性熱可塑性樹脂
1)ポリフェニレンエーテル樹脂
極限粘度[η]が0.52(30℃、クロロホルム中)であるポリ2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル
2)ハイインパクト−ポリスチレン樹脂
「PSJポリスチレンH9405」、PSジャパン社製
3)ポリスチレン樹脂
「PSJポリスチレン685」、PSジャパン社製
4)ポリカーボネイト樹脂
「パンライトK−1300」、帝人化成社製
(2)ブロック共重合体
水添スチレン−イソプレンブロック共重合体(「ハイブラー7125」、クラレ社製)
(3)ポリオレフィン系化合物
ポリプロピレン樹脂(「ノバテックPP EA9BT」、日本ポリプロピレン社製)
(4)水添共重合体
<水添触媒の調整>
水添反応に用いる水添触媒は、次のように製造した。
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン2リットルを仕込み、ビス(η−シクロペンタジエニル)−ジ−p−トリルチタニウム40ミリモルと分子量が約1,000の1,2−ポリブタジエン(1,2−ビニル結合量約85%)150グラムとを溶解した後、n−ブチルリチウム60ミリモルを含むシクロヘキサン溶液を添加して、室温で5分反応させ、直ちにn−ブタノール40ミリモルを添加して攪拌することにより、水添触媒を得た。
<水添共重合体の作成>
内容積が10リットルの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を用いて、共重合を以下の方法で行った。
シクロヘキサン10重量部を反応器に仕込んで温度80℃に調整した後、n−ブチルリチウムを全モノマー(反応器に投入するブタジエンモノマー及びスチレンモノマーの総量)の重量に対して0.076重量%、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウム1モルに対して0.4モル添加し、その後モノマーとしてスチレン11重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を約6分間かけて添加し、反応器内温を約80℃に調整しながら30分間反応させた。
次に、ブタジエン33重量部とスチレン56重量部とを含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を60分間かけて一定速度で連続的に反応器に供給した。この間、反応器内温は約80℃になるように調整し、共重合体を得た。得られた共重合体のスチレン含有量は67重量%であり、スチレン重合体ブロックの含有量は11重量%、ブタジエン部のビニル結合量は18重量%であった。
次に、得られた共重合体に使用したn−ブチルリチウム1モルに対してジメチルジクロロシラン0.6モル添加し10分間カップリング反応した。
更に前記水添触媒を共重合体の重量に対してチタンとして100重量ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。
反応終了後にメタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体の重量に対して0.3重量%添加し、水添ブロック共重合体を得た。
得られた水添ブロック共重合体の重量平均分子量は20万、水添率は99%、tanδ(損失正接)のピーク温度は10℃であった。また、示差走査熱量測定(DSC測定)の結果、結晶化ピークは無かった。
(5)タルク
「ハイトロンA」、竹内化学工業社製
(6)難燃剤
芳香族燐酸エステル系難燃剤「CR741」、大八化学製
<実施例1〜8、比較例1〜3>
表1に示す組成の各成分を温度290〜320℃、スクリュー回転数500rpmに設定したニ軸押出機(「ZSK−40」、WERNER&PFLEIDERE社製)にて溶融混練りし、樹脂組成物ペレットを得た。
このペレットを用いてシリンダー温度280〜300℃、金型温度60〜100℃にて射出成形を行い、組成物物性評価用のテストピース、及び図1に示すスピーカーホーン模擬成形品を作成し、以下の方法により各種試験を行なった。評価結果を表1に示す。
(1)組成物の物性
1)損失係数η
JIS G0602−1993に準拠して測定した。
すなわち、23℃中にて損失係数測定装置(松下インターテクノ社製)を用い、片端固定定常加振法により試験片(127mm×12.7mm×3.2mmの短冊試験片)を電磁加振させ、その応答速度を読み伝達関数を得た。次に、その2次共振ピークの絶対値から3dB下がった点での周波数を読み、半値幅法から損失係数ηを求めた。
2)荷重たわみ温度
ASTM D−648に準拠して測定(荷重:1.82MPa)。
3)比重
ASTM D−792に準拠して測定。
4)曲げ弾性率
ASTM D−790に準拠して測定(23℃)。
(2)成形体の評価
スピーカーホーン模擬成形品について、以下の特性を評価した。
1)音質評価(制振・制音特性、音響特性)
成形品を実際のスピーカーに組み込み、アッセンブルした後の音質評価を行い、以下の基準で評価した。
◎:音質が非常に良好。
○:音質が良好。
△:一般的な音質。
2)反り
成形品の反りについて、目視評価を実施し、以下の基準で評価した。
○:反りは確認できない。
△:若干の反りが確認できる。
×:明らかに反りが確認できる。
3)耐熱性
成形品を80℃オーブン中に24時間放置した後の変形について目視評価を実施し、以下の基準で評価した。
○:変形は確認できない。
△:若干の変形が確認できる。
×:明らかに変形が確認できる。
4)表面平滑性(表面外観)
成形品の表面平滑性について、目視評価を実施し、以下の基準で評価した。
◎:フィラー浮き等の表面荒れは全く確認できず、表面状態非常に良好。
○:フィラー浮き等の表面荒れは殆ど確認できず、表面状態良好。
×:明らかにフィラー浮きによる表面荒れ確認でき、表面状態不良。
Figure 2007295239
表1に示す様に、本発明の成形品は、音質と、寸法精度、耐熱性、及び表面平滑性を兼ね備えていることが分かる。
一方、損失係数が0.02未満の樹脂組成物を用いた比較例1、3の成形品は、音質の向上が認められなかった。また、非晶性熱可塑性樹脂を含有しない樹脂組成物を用いた比較例2の成形品は、音質の向上効果は認められたものの、成形品の反り、耐熱性の面で不十分であった。
本発明の音響機器用樹脂成形体は、制振・制音特性や音響特性と、寸法精度、耐熱性、及び表面平滑性を兼ね備えており、家電製品、ゲーム機、パソコン、自動車等に使用されるスピーカーなどの音響機器に用いられるスピーカー筐体、スピーカーフレーム、スピーカー底板、スピーカーホーン、イコライザー、振動板、スピーカーグリル等の部品の性能向上が可能となる。
実施例で評価用に用いたスピーカーホーン模擬成形品の形状を示す図である。

Claims (7)

  1. 非晶性熱可塑性樹脂を含有し、23℃中、片端固定定常加振法において、半値幅法により測定した2次共振ピークの損失係数(η)が0.02以上である樹脂組成物を成形してなることを特徴とする音響機器用樹脂成形体。
  2. 前記樹脂組成物のASTM−D648の応力1.82MPaの条件で測定した荷重たわみ温度が90℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の音響機器用樹脂成形体。
  3. 前記樹脂組成物が、非晶性熱可塑性樹脂97〜70重量部と、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックから構成されるブロック共重合体3〜30重量部とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の音響機器用樹脂成形体。
  4. 前記樹脂組成物が、非晶性熱可塑性樹脂96.9〜50重量部と、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックから構成されるブロック共重合体3〜30重量部と、ポリオレフィン系化合物0.1〜20重量部とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の音響機器用樹脂成形体。
  5. 前記非結晶性熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の音響機器用樹脂成形体。
  6. 前記樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂70〜95重量部と、カップリング構造を有する、共役ジエン単量体単位とビニル芳香族単量体単位とからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添共重合体であって、且つ共役ジエン単量体単位とビニル芳香族単量体単位とからなるランダム共重合体ブロックを水素添加して得られる水添ランダム共重合体ブロックを有する水添共重合体5〜30重量部とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の音響機器用樹脂成形体。
  7. 前記樹脂組成物が、樹脂分100重量部に対して、タルク、クレーの少なくとも1種を2〜40重量部含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の音響機器用樹脂成形体。
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