JP2007294835A - 微小ボールをピックアップするための装置およびその制御方法 - Google Patents

微小ボールをピックアップするための装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微小ボールを1個単位でピックアップできる装置を提供する。
【解決手段】容器10は、複数の微小ボールBを溜めるための貯留空間S1と、この貯留空間S1の上で、複数の微小ボールBが浮遊可能な浮遊空間S2とを内部Sに含む。容器10は、浮遊空間S2に対して上方からアクセスするための開口12を含む。保持部20は、微小ボールBを1個単位で吸引保持可能な吸引口23を含む先端部20aを有する。保持部20は、容器10の開口12に先端部20aをセットすることにより、吸引口23が浮遊空間S2に面する。気体供給手段40は、容器10の内部Sに側方から気体を供給することにより、浮遊空間S2に複数の微小ボールBを浮遊させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半田ボールなどの導電性ボールを含む微小ボールをピックアップできる装置およびその制御方法に関するものである。
LSI(Large Scale Integration)を始めとする半導体デバイスを実装する際、電気的な接続を得るために、微小な導電性ボールが用いられている。導電性ボールを半導体ウエハや回路基板などの基板(ワークピース)の所定の位置にマウントする方法の1つとしては、多数の開口を備えたマスクを用いて多数の導電性ボールを基板の所定の位置に配置する方法が知られている。これに続いて、基板に対する導電性ボールの搭載状況を判定し、導電性ボールの配置漏れがある場合は、その位置に対して個別に導電性ボールを配置する。この搭載抜けの補填を含む作業をリペアと称する。リペアを行なう際には、吸引管などを用いて、微小な導電性ボールを1つだけピックアップする必要がある。
特許文献1には、トレイに収納されたはんだボールを吸引吸着させるノズルを備えた装置が開示されている。ノズルは、外側円筒部の内側に内側円筒部を引き込ませた二重構造であって、外側円筒部と内側円筒部とによって、ノズルの先端部に、はんだボールよりもわずかに大径で、はんだボールの径よりもわずかに浅い凹部が形成されている。また、トレイには、ノズルが進入する部分に、ゴム製のシャッターが設けられている。シャッターには、中央部分から外側部分に向かう放射状の切り込みが形成されている。この装置では、ノズルからエアを吸引し、はんだボールをノズルの先端部の凹部に吸着させる。このとき、エアの吸引力により、ノズルの先端部にブドウの房状に複数のはんだボールが吸着されるため、シャッターによってはんだボールをすり切るようになっている。
特開2003−198114号公報
特許文献1に記載の装置では、エアの吸引力により、ノズルの先端部にブドウの房状に吸着された不要なボール(余剰ボール)を、ゴム製のシャッターですり切るようになっている。このようなシャッターによる分離は、製造誤差、組み立て誤差、経時変化などの要因により、分離性能に大きな変化が発生しやすく、信頼性を確保することが難しい。半導体デバイス、光学デバイス、集積回路装置、あるいは表示装置などを製造する際に、基板上に導電性の微小ボールを搭載したり、基板上に搭載される導電性の微小ボールの搭載抜けを補充(補填)する目的では、導電性ボールがピックアップできないと、作業性が低下する。また、予期しない余分なボールがピックアップされてしまうと、それだけで様々な工程を経て製造されたデバイスの価値がなくなる。したがって、余剰のボールを高い確率で、確実に排除することは重要である。
本発明の1つの目的は、半田ボールなどの導電性ボールを含む微小ボールを1個単位で基板の所定の位置に搭載するための装置、特に、半導体デバイス、光学デバイス、集積回路装置、あるいは表示装置などを製造する際に、基板上に搭載される導電性の微小ボールの搭載抜けを補充(補填)するリペア装置に好適に用いることができる装置およびその制御方法を提供することである。
また、ボールを1個単位でピックアップする技術は、リペア装置、リペア方法に限らず、種々のボール搭載装置、ボール搭載方法などの重要な技術となりうる。本発明の他の目的の1つは、基板上に1つまたは複数の微小ボールを搭載するボール搭載装置に好適に用いることができる装置およびその制御方法を提供することである。
本発明の一態様は、少なくとも1つの微小ボールをピックアップするための保持部を有する装置である。この装置は、さらに、容器と気体供給手段とを有する。容器は、複数の微小ボールを溜めるための貯留空間と、この貯留空間の上で、複数の微小ボールが浮遊可能な浮遊空間とを内部に含むためものである。この容器は、さらに、浮遊空間に対して上方からアクセスするための開口を含む。気体供給手段は、容器の内部に側方から気体を供給することにより、浮遊空間に複数の微小ボールを浮遊させるためのものである。さらに、保持部は、微小ボールを1個単位で吸引保持可能な吸引口を含む先端部を備え、この保持部は、容器の開口に先端部をセットすることにより、吸引口が浮遊空間に面するように設けられている。
本発明の他の態様は、上記の容器および気体供給手段を有し、さらに、保持部が、吸引口を含む先端部を備え、その吸引口の直径は微小ボールの直径より小さく、さらに、容器の開口に先端部をセットすることにより、吸引口が浮遊空間に面する装置である。
これらの装置によれば、容器の内部に側方から気体を供給して、浮遊空間に複数の微小ボールを浮遊させ(舞い上がらせ)、保持部の先端部の吸引口により微小ボールをピックアップする。このため、微小ボールを1個単位で確実にピックアップできる。しかも、発明者らの実験によると、保持部の先端部に不要なボール(余剰ボール)が吸着される可能性をほぼ排除できる。
さらに、浮遊空間に複数の微小ボールを浮遊させ、これらの微小ボールの中から微小ボールを1個単位でピックアップし、その後、浮遊空間における複数の微小ボールの浮遊を止めることにより、ピックアップされた微小ボールと、ピックアップされなかった微小ボールとを選別できる。したがって、余剰ボールを保持部からすり切るための機構を省略することも可能である。このため、シャッター機構などの信頼性に左右されることがなくなり、ピックアップされた余剰ボールを排除するというプロセス自体を省略することが可能となる。このことは、簡易な構成により、余剰ボールがピックアップされる可能性を高い確率で排除できることを意味する。したがって、この装置によれば、微小ボールを一個単位で確実にピックアップできる。
この装置の容器は、浮遊空間に露出した面を含むものであっても良い。さらに、保持部の先端部が、吸引口が配置された先端面を含む場合、保持部は、先端面が、容器の露出した面とほぼ一致するようにセット可能であることが好ましい。このようにすることにより、保持部の先端部の周面(側面)に余剰ボールが吸着される可能性をさらに低減できる。
本発明の他の態様は、上述した容器、保持部および気体供給手段を含む装置の制御方法である。この制御方法は、以下の工程を含む。
(a1)保持部の先端部を、吸引口が、容器の開口を介し、浮遊空間に面するように前進させること。
(a2)気体供給手段により、容器の内部に気体を吹き出させることで、微小ボールを浮遊空間において浮遊させること。
(a3)吸引口に、微小ボールを吸引吸着させること。
(a4)浮遊空間における複数の微小ボールの浮遊を止めること。
(a5)保持部の先端部を後退させて、ピックアップされた微小ボールを搬送すること。
本発明に含まれる装置の一形態では、保持部は、微小ボールを1個単位で吸引保持可能な1つの吸引口を含む先端部を有していてもよい。1つの微小ボールを基板の所定の位置に搭載することが出来る装置は、微小ボールの搭載抜けを補充(補填)するボール搭載システム(リペア装置)に好適である。
また、本発明に含まれる装置の他の形態では、保持部は、微小ボールを1個単位で吸引保持可能な複数の吸引口を含む先端部を有していてもよい。半導体ウエハは、一般に、規則的に配置された複数の半導体チップから構成されているため、微小ボールを所定のパターンで基板の所定の位置に搭載することが出来る装置は、半導体ウエハに、所定の配列パターンで導電性ボールを配列するボール搭載システムに好適である。
保持部が微小ボールを1個単位で吸引保持可能な複数の吸引口を含む先端部を有している場合、先端部の先端面に、微小ボールを1個単位でそれぞれ吸引保持可能な複数の吸引口が所定のパターンで配置されていることが好ましい。複数の吸引口は、例えば、グリッド状に配置してもよい。規則的に配置された複数の半導体チップから構成される基板に、所定の配列パターンで、導電性ボールなどの微小ボールを搭載する際に好適である。
微小ボールが酸化しやすい導電性ボールなどの場合には、気体供給手段によって容器の内部に供給する気体は、窒素ガスや不活性ガスなどであることが好ましい。湿度などが適切に制御された空気によるエアブローを採用することも可能である。
本発明の一態様にかかるボールピックアップ装置において、気体供給手段は、容器の開口を介し、浮遊空間に面するようにセットされた保持部の先端面に沿った気体の流れを形成するように、容器の内部に気体を吹き出すための吹出ノズルを備えていることが好ましい。このようにすることにより、微小ボールが保持部の先端部にピックアップされやすい状態で浮遊空間に舞い上がらせることができる。また、余剰ボールが保持部にピックアップされることを防止できる。
したがって、気体供給手段は、容器の側部の上半分部の範囲にセットされた吹出ノズルを備えていることが好ましい。気体の供給部である吹出しノズルの位置を容器の開口に近づけることにより、微小ボールをピックアップできる確率がさらに向上する。気体供給手段が、容器の側部の上半分部の範囲にセットされた吹出ノズルを備えている場合、容器の内部を部分的に上下に分割するように、整流板を設けてもよい。
この装置に含まれる容器は、気体を排出するための口を備えていることが好ましい。排出するための口は、第1の直径となる部分を含む孔と、第1の直径となる部分と対向する部分であって、第1の直径よりも小さい第2の直径となる部分を含み、孔に挿入された部材とを含み、第1の直径と第2の直径との差は、公差を含めて微小ボールの直径未満であることがさらに好ましい。第1の直径を備えた孔の内周に沿って、微小ボールの直径よりも小さな幅のスリットを形成できるので、排気用に充分な開口面積を確保でき、また、微小ボールの排出を確実に防止できる。
微小ボールとしては、例えば、直径が1mm以下、具体的には、直径30〜300μm程度の半田ボール、金ボール、または銅ボールなどが挙げられる。近年、半導体デバイスあるいは光学デバイスなどは、集積化が進んでおり、ハンドリングが要求される微小な導電性ボールは、ますます小径になってきている。このため、場合によっては、数10〜数100μm程度の微小ボールをピックアップすることが要求される。したがって、排気するための口もまた、数10〜数100μm程度、場合によっては、数μm程度の精度が要求される。しかしながら、容器の壁などに形成された、直径数μm〜数百μm程度の微細な径の孔により、充分な開口面積を得るためには、多くの孔を形成する必要がある。これに対し、容器の壁などに第1の直径となる部分を含む孔を設け、第1の直径よりも小さい第2の直径となる部分を含む部材を孔の内部に挿入し、孔と部材との間のクリアランスを排気口とすることにより、微細な幅の排気口を簡単に形成することができる。
本発明に含まれる装置の一形態は、容器の上部を外面側からカバーで覆い、容器とカバーとの間に排気経路を形成するものである。この場合、容器の上部に孔を形成し、カバーから突出したピン(円筒部材)を容器の孔に挿入することにより、排気経路を簡単に構成できる。
貯留空間の上に形成される浮遊空間において、個々の微小ボールを、セットされた保持部の近傍まで舞い上がった状態とするための1つの好ましい形態は、吹出ノズルにより容器の上方の面および/または容器の上方にセットされた保持部の先端面に沿った気流を形成し、容器の上部に配置された微小な複数の排気口から気体を排出する構成である。このようにすることにより、浮遊空間に面するようにセットされた保持部の先端面に沿った気体の流れを安定して形成することができ、微小ボールが浮遊し易く、ピックアップされ易い装置を提供できる。
本発明の一態様にかかる装置によれば、吸引口が、容器の開口を介し、浮遊空間に面するように容器にセットされる第1のポジションと、吸引口が、容器から外れる第2のポジションとの間で、容器および/または保持部を移動可能な移動手段をさらに有することが好ましい。1個単位でピックアップされた微小ボールを移動手段により種々の用途に利用できる。例えば、ピックアップされた微小ボールは、基板の搭載抜けを補充(補填)するボール搭載システム(リペア装置)に適用できる。また、所定の配列パターンと対応するようにピックアップされた複数の微小ボールは、所定の配列パターンで導電性ボールを配列するボール搭載システムに好適である。移動手段および保持部は、ボール搬送手段としても用いることができる。移動手段および保持部をボール搬送手段として用いる場合には、移動手段は保持部を移動させるものであることがさらに好ましい。
すなわち、本発明のさらに他の態様は、本発明に含まれる、微小ボールをピックアップ可能な装置と、基板を支持する基板支持機構とを有し、保持部に保持された微小ボールを基板に搭載可能なボール搭載システムである。
また、本発明のさらに他の形態は、複数の微小ボールを溜めるための貯留空間と、この貯留空間の上で、複数の微小ボールが浮遊可能な浮遊空間とを内部に含むための容器であって、さらに、浮遊空間に対して上方からアクセスするための開口を含む容器と、微小ボールを1個単位で吸引保持可能な吸引口を含む先端部を有する保持部とを用いて、微小ボールをピックアップする方法である。この方法は、以下のステップを含む。
(b1)保持部の先端部を容器の開口にセットし、吸引口が浮遊空間に面するようにすること。
(b2)容器の内部に気体を吹き出させることにより、微小ボールを浮遊空間において浮遊させること。
(b3)吸引口を浮遊空間に対して負圧にすることにより、微小ボールを吸引口に吸着させること。
(b4)気体の吹き出しを止めること。
(b5)保持部の先端部を後退させて、ピックアップされた微小ボールを搬送すること。
この方法によれば、保持部の先端部に、浮遊空間において浮遊している複数の微小ボールから微小ボールを1個単位で良好に吸着させ、微小ボールを1個単位で使用することができる。
図1に、リペア用のボール搭載システムとしてのボール搭載装置(以下、リペア装置という)の一例を側面図により示している。図2に、図1のリペア装置に含まれるボールピックアップ装置の一例を平面図により示している。図3に、図2のボールピックアップ装置において、保持部の先端部を容器の上部である上壁の内面に合わせた状態を、保持部の先端部近傍を拡大して断面図により示している。図4に、図2のボールピックアップ装置において、保持部を引き上げている途中の状態を、保持部の先端部近傍を拡大して断面図により示している。なお、図4は、後述する図11の保持部の先端部近傍の拡大図でもある。
リペア装置90aは、ボールピックアップ装置1aと、基板(ワークピース)91を支持する基板支持機構92とを有している。このリペア装置90aは、例えば、8インチあるいは12インチ程度の半導体ウエハを基板91として、この半導体ウエハ91の搭載面である上面91aの所定の位置に微小ボールBを個別に搭載することが可能な装置である。このリペア装置90aは、半導体ウエハ91の上面91aのうち、微小ボールBが搭載されるべき場所であって、微小ボールBが搭載されていない場所(ボール抜け位置)に対し、吸引管20bを備えた保持部20の先端部20aに保持された微小ボールBを個別に搭載可能である。ボールピックアップ装置1aは、保持部20の先端部20aに微小ボールBを1個単位で吸着保持させるための装置である。
なお、基板91は、半導体ウエハに限らず、板状の印刷回路ボードや、テープ状のCOF(Chip on Film)などであってもよい。
微小ボールBは、例えば、導電性微小ボール(導電性微小粒子)であり、直径30〜300μm程度の半田ボール、金ボール、または銅ボールが含まれる。なお、この明細書で開示する技術は、スペーサなどの微小ボール、樹脂(プラスチック)あるいはセラミックなどからなる非導電性の微小ボール、非導電性の微小ボールの表面に、メッキなどの処理によって金属膜を施した微小ボールなどを、基板にマウントする際にも用いることができる。また、この明細書で開示する技術は、例えば直径が1mm以下、さらには、数10〜数100μm程度のボールをハンドリングする技術として有効である。
以下に、ボールピックアップ装置1aを詳しく説明する。図1および図2に示すように、ボールピックアップ装置1aは、容器10と、先端部20aに微小ボールBを1個単位で吸引保持可能な保持部20を有するヘッド21と、容器10と基板支持機構92との間において保持部20を移動させるための移動装置30と、微小ボールBを浮遊させるための気体を容器10の内部に供給するガス供給装置40と、保持部20の管路(吸引管)20bを介して容器10の内部の気体を吸引することにより保持部20の先端部20aに設けられた吸引口23に吸引力を与えるための吸引装置50と、容器10を上方から覆うカバー70と、これらの装置を制御するための制御部60とを備えている。
容器10は、複数の微小ボールBを溜めるための貯留空間S1と、この貯留空間S1の上で、複数の微小ボールBが浮遊可能な浮遊空間S2とを内部Sに含む、あるいは設けるためのものである。貯留空間S1と浮遊空間S2とは連通した空間である。本例においては容器10の内部Sの空間のうち、微小ボールBが浮遊していない状態で溜まっている部分が貯留空間S1であり、その上部の浮遊可能な空間が浮遊空間S2である。したがって、容器10の上壁(上部)11の内面11aが、浮遊空間S2に臨む(面した)露出した面となる。容器10の上壁11は、浮遊空間S2に対して上方からアクセスするための円筒状の開口12を含んでいる。開口12には、保持部20をセット可能である。
ヘッド21は、微小ボールBを1個単位で吸引保持可能な大きさの1つの吸引口23を含む先端部20aを備える保持部20と、この保持部20を支持する支持部(ベース)22とを有している。保持部20の先端部20aは、全体として下側の吸引口23に向けて細くなった円錐台状である。先端部20aの下端の先端面24は、平坦(水平)であって、その外形が円形状である。先端面24に円形の吸引口23が設けられている。保持部20は、その内部に、ガスを吸引するための円筒状の管路20bを有している。この保持部20の管路20bは、その先端(開口端)の吸引口23の径(内径)D2が微小ボールBの外径Rよりも細い。この保持部20は、容器10の開口12に先端部20aをセットすることにより、吸引口23を浮遊空間S2に露出させることができ、吸引装置50によって管路20bの先端からガスを吸引することにより、保持部20の先端部20aに微小ボールBを1個単位で吸着できる。
移動装置30は、保持部20の先端部20aの吸引口23が、容器10の開口12を介し、浮遊空間S2に面するように(浮遊空間S2に向かった状態で)、先端部20aの先端面24が容器10の上壁11の内面11aと実質的に一致するように、容器10にセットされる第1のポジションと、保持部20の先端部20aが容器10の上壁11の内面11aよりもこの容器10の外界側(外側あるいは上側)に外れる第2のポジションとの間で、保持部20を備えるヘッド21を移動させる。すなわち、第1のポジションでは、吸引口23が容器10の浮遊空間S2に露出し、第2のポジションでは、吸引口23が容器10から外れる。移動装置30は、さらに、保持部20を備えるヘッド21を、ボールピックアップ装置1aでボールをピックアップするためのポジションと、基板支持機構92に支持された基板91の上面91aの所望の場所に微小ボールBを搭載可能なポジションとの間で、移動させる機能も備えている。
このリペア装置90aにおいては、保持部20は、図1および図3に示す第1のポジションにセットされる。この第1のポジションでは、先端部20aは、浮遊空間S2に向け、容器10の上部に設けられた開口12に挿入され、先端面24が浮遊空間S2に臨む容器10の上壁11の内面11aとほぼ一致するようにセットされる。次に、保持部20は、図4に示すような保持部20を引き上げている途中の状態を経て、保持部20の先端部20aが容器10の上壁11の内面11aよりもこの容器10の外界側に外れる第2のポジションに移動される。さらに、保持部20は、第2のポジションを経て、図1に仮想線で示すポジション、すなわち、基板支持機構92に支持された基板91の上面91aの所望の場所に微小ボールBを搭載可能なポジションに移動される。微小ボールBを所望の位置に搭載した後は、さらに、微小ボールBをピックアップする必要があれば、保持部20は、図3に示したボールをピックアップするための第1のポジションにセットされる。
図3に示すピックアップ装置1aの各サイズを決定するためには、以下のような点を考慮することが望ましい。まず、上壁11の開口12の直径D1が微小ボールBの直径R以下であると、保持部20を引き上げる際に、保持部20の先端部20aの吸引口23に吸引吸着している微小ボールBが開口12の縁に接触して落下してしまう。また、保持部20の管路20bの直径(吸引口23の直径)D2が微小ボールBの直径R以上であると、保持部20の管路20bの内部に微小ボールBが入り込んでしまう。また、上壁11の開口12を介して保持部20の先端部20aを上壁11の内面11aとほぼ一致するようにセットするためには、保持部20の先端面24の直径D3は、上壁11の開口12の直径D1以下とする必要がある。
本例においては、微小ボールBの直径R、上壁11の開口12の直径D1、保持部20の先端面24の直径D3、および保持部20の管路20bの直径(吸引口23の直径)D2は、以下のような関係となるように設定されている。
D1>D3>R>D2 …(1)
また、図1、図3、および図4に示すように、保持部20の先端部20aは、円錐台状で、先端面24側に向かって径が小さくなるようなテーパー状の周面20cを有している。このテーパー状の周面20cの勾配は、当該周面20cと上壁11の開口12を規定する壁面とが接触するまで保持部20を前進させたときに、保持部20の先端面24が上壁11の内面11aとほぼ一致する状態となるように設定されている。
保持部20にテーパー状の周面20cを設けることは、保持部20のセット位置を決定しやすくするだけでなく、保持部20をセットしたときに、保持部20と上壁11との間(壁面20cと開口12を規定する壁面との間)に、微小ボールBが漏れるような(通過するような)空隙を形成しないためにも好ましい。すなわち、保持部20をセットした状態において、保持部20と上壁11との間に微小ボールBの直径R以上の空隙が存在すると、微小ボールBがこの空隙を介して流出するおそれがある。なお、保持部20をセットしたときに、保持部20と上壁11との間に完全に空隙が無い状態にする必要は通常ない。空隙が微小ボールBの直径R未満であれば、微小ボールBの流出は防止でき、空隙は排気口の一部として利用できる。
直径Rが100μm程度の半田ボールを1個単位でピックアップするためには、各サイズの一例は、次のようなものが挙げられる。上壁11の開口12の直径D1は270μm、保持部20の管路20b(吸引口23)の直径D2は50μm、保持部20の先端面24の直径D3は150μm。なお、上壁11の開口12の直径D1、保持部20の先端面24の直径D3、および保持部20の管路20b(吸引口23)の直径D2の寸法は、これらに限定されるものではない。各サイズは、微小ボールBの直径R、種類などを鑑みて任意に決定することができる。
ガス供給装置40は、微小ボールBを浮遊空間S2において強制的に浮遊させるためのガスを容器10の内部Sに供給するためのものである。この装置40は、吹出すために加圧されたガスを供給するガス供給部41と、容器10の内部Sの上半分の範囲にガスを噴出するようにセットされた吹出ノズル42とを備えている。このボールピックアップ装置1aでは、吹出ノズル42は、容器10の周壁(側壁)17に設けられており、容器10の上壁11の内面11a(浮遊空間S2に露出する面)に沿って、水平方向にガスを吹出すようになっている。すなわち、吹出ノズル42は、容器10の内部Sに気体を吹き出し、容器10の開口12を介し、浮遊空間S2に面するようにセットされた保持部20の先端面24に沿った気体の流れを形成する。
また、本例では、微小ボールBとして半田ボールを用いているため、半田ボールBの酸化を促進しないように、ガス供給部41から窒素ガスを吹出すようにしている。なお、ガス供給部41から吹出すガスは、不活性ガス、例えば、アルゴン、ヘリウムなどであってもよいが、窒素ガスは好適な例である。また、使用する微小ボールBによっては、湿分除去などの調整を済ませた空気をガス供給部41から吹出しても良い。
容器10の内部Sの上半分の範囲にセットされた吹出ノズル42から内部Sに窒素ガスを導入(ブロー)することにより、貯留空間S1に溜められた複数の微小ボールBを、この貯留空間S1の上の浮遊空間S2に舞い上がらせることができる。浮遊空間S2においては、微小ボールBがばらばらな状態で、容器10の上部の内面11aの近傍まで舞い上がり、1個単位で保持部20の先端部20aにキャッチされる。これは、容器10の内部Sの上半分の範囲にセットされた吹出ノズル42から、容器10の内部Sにガスをブローすることにより、容器10の内部Sの上側の気圧が下がり、それにより微小ボールBが容器10の上側に舞い上げられるためと考えられる。そして、そのような状態で浮遊している微小ボールBが1個単位で保持部20にキャッチされ易い。
また、吸引口23を完全に塞ぐように吸引吸着された(吸着力の強い状態で吸引吸着された)微小ボールBは、上述の気流により吹き飛ばされることは殆ど無い。一方、1つの吸引口23に対して複数のボールが吸引された状態となっている余剰ボールは、吸引口23を完全に塞ぐことなく、中途半端に吸引吸着されていることが多い。このため、余剰ボールは、上述の気流により容易に吹き飛ばされる。このように、浮遊空間S2に面するようにセットされた保持部20の先端面24に沿った気体の流れは、高い選択性を有した状態で、吸引口23を完全に塞ぐように吸引吸着された微小ボールBと、これ以外の余剰ボールとを分けることができる。
容器10の内部Sに供給された窒素ガスは、容器10の上壁11の四方に配置された排出口(排気口)13から排出される。この容器10は、容器10とカバー70との間に、排気経路14を備えている。排気口13は、容器10にセットされたヘッド21の先端面24の周りに位置するように、4つ設けられている。なお、排気口13の配置および数は任意である。
図5に、排気口13の近傍を縦断面図により示してある。図6に、排気口13の近傍を横断面図により示してある。カバー70は、容器10の上壁11の上側に設置されるものであり、容器の上壁11の四隅の丸孔15に対向する位置に丸孔71が形成され、その丸孔71にピン(円筒部材)16が取り付けられている。したがって、容器10の上にカバー70を配置すると、カバー70から突き出たピン16が、容器10の丸孔15のそれぞれに挿入され、丸孔15とピン16とのクリアランスの部分が排出口13として利用される。
図5および図6に示すように、四隅の排出口13は、それぞれ、第1の直径R1を有する丸孔15と、第1の直径R1よりも小さい第2の直径R2を有し、丸孔15の内部に設置あるいは挿入されたピン16とを含む。丸孔15の第1の直径R1とピン16の第2の直径R2との差は、公差を含めて微小ボールBの直径R未満である。したがって、万一、ピン16が丸孔15の一方に偏り、ピン16と丸孔15とが接した状態になっても、最大で微小ボールBの直径Rよりも狭い幅の隙間が形成されるだけである。したがって、丸孔15の内周、すなわち、ピン16の外周に沿って形成される隙間(スリット)13の幅は、微小ボールBの直径Rより狭くなり、微小ボールBが排出口13にはまり込んだり、排出口13を通って流出することを防止できる。一方、このタイプの排出口13は、丸孔15の内周に沿って形成されるので、丸孔15の径を適当に調整することにより開口面積を確保することが可能である。したがって、微小ボールBを浮遊するために容器10にブローされるガスを滞りなく排出するのに充分な開口面積の排出口13を形成でき、排気経路14にガスを排気できる。
したがって、微小ボールBの直径Rおよび丸孔15の直径R1とピン16の直径R2との差(公差を含む、クリアランスCが均等であれば、その2倍)Ctotalは、以下のような関係となるように設定されている。
R>2×C=Ctotal…(2)
丸孔15の直径R1とピン16の直径R2との差Ctotalが、微小ボールBの直径R以上であると、丸孔15とピン16との組立て結果によっては、排気口13を通って微小ボールBが流出するおそれがある。このボールピックアップ装置1aは、直径Rが100μm程度の半田ボールBを1個単位でピックアップするためのものである。したがって、丸孔15の直径R1とピン16の直径R2との差(公差を含む)Ctotalが100μm未満、好ましくは、80μm以下となるように設定されている。
次に、このボールピックアップ装置1aを備えるボール搭載システム(リペア装置)90aの動作の一例について説明する。リペア装置90aは制御ユニット60により操作される。制御ユニット60は、ヘッド21、移動装置30、ガス供給装置40、吸引装置50などの動作を制御するものである。制御ユニット60は、保持部20の吸引口23が、容器10の開口12を介し、浮遊空間S2に面し、かつ、容器10の上壁11の内面11aとほぼ一致するように、保持部20を第1のポジションに前進させる機能と、ガス供給装置40により容器10の内部Sに気体(窒素ガス)を吹き出させることにより、容器10の内部Sの気体を循環させ、浮遊空間S2にボールBを浮遊させる機能とを含む。ガスブローすることにより、貯留空間S1に溜められていた複数の微小ボールBを浮遊空間S2において強制的に浮遊させることができる。
制御ユニット60は、さらに、管路20bを介して容器10の内部Sの気体を吸引し、その吸引力により、吸引口23にボールBを吸着させる(ピックアップする)機能を含む。これにより、浮遊空間S2に強制的に浮遊させた複数の微小ボールBのうちから微小ボールBを1個単位で吸引吸着できる。
さらに、制御ユニット60は、ガス供給装置40により容器10の内部Sへの気体(窒素ガス)の吹き出しを停止し、浮遊空間S2におけるボールBの浮遊を停止させる機能を含む。これにより、保持部20の吸引口23に吸引吸着されたボールBを他のボールから選別できる。
さらに、制御ユニット60は、保持部20の先端部20aを後退させて、ボールBを搬送する機能(保持部20の先端部20aが容器10の上壁11の内面11aよりも容器10の外界側に外れるように保持部20を第2のポジションに後退させる機能)と、基板支持機構92に支持された基板91の上面91aの所望の場所に保持部20によりピックアップされた微小ボールBを搭載するためのポジションに搬送する機能とを含む。これらにより、基板91にボールBを搭載することができる。例えば、基板91のボール搭載抜け位置にボールBを搭載することができる。
図7に、リペア方法(ボールピックアップ方法、ボールピックアップ装置1aの制御方法)の一例を説明するためのフローチャートを示してある。このリペア方法は、図7中の破線で囲まれたボールピックアップに関わるプロセス(ボールピックアップ方法、ステップ102からステップ106まで)110を含む。まず、ステップ101において、基板支持機構92に支持されている基板91のボール搭載状況を判断し、微小ボールBの搭載抜けがある場合(微小ボールBの搭載が必要である場合)には、その抜けの部分に微小ボールBを搭載するためのリペア作業を開始する。なお、基板支持機構92に支持されている基板91のボール搭載状況の判断は、基板91の上方に配置した検査用カメラなどを用いて行われる。また、ボール抜け位置に、個別にボールBを搭載する前に、必要に応じてフラックスを塗布するなどの作業を含めてもよい。微小ボールBの搭載抜けが無いあるいは無くなったら(微小ボールBの搭載が不要である場合)、リペア作業を終了する。
次に、微小ボールBを1個単位でピックアップする処理を実行する。ステップ102において、保持部20を移動装置30により動かし、図8に示すように、その先端部20aを、容器10の上壁11の開口12を介し、浮遊空間S2に向けて進める。そして、先端面24が、浮遊空間S2に露出した容器10の上壁11の内面11aと実質的に一致するように、保持部20を第1のポジションにセットする。これにより、吸引口23が浮遊空間S2に面する。なお、保持部20の先端部20aを浮遊空間S2に臨む(面した)露出した面11aとほぼ(実質的に)一致させるとは、製品公差、駆動装置(移動装置)30の誤差などは許容され、保持部20の先端部20aを,露出した面11aと一致させる意図で移動した結果であれば、種々の状態を含むものである。
先端部20aが第1のポジションにセットされると、ステップ103において、吸引装置50により保持部20の先端部20aからガスの吸引を開始する。これと同時にまたは前後して、ガス供給装置40により、容器10の内部Sへ窒素ガスを吹き出させる。吹出ノズル42から吹き出された窒素ガスは、図9に矢印で示すように、容器10の内部Sを、内部Sに露出した内面11aおよび先端面24に沿って流れる。保持部20の先端部20a付近を内面11aに沿って流れる気体の流速は、保持部20の先端部20aに1個吸着保持されたはんだボールBを吹き飛ばさない流速であり、且つ保持部20の先端部20aに付着した余分なはんだボールBを吹き飛ばす流速である。好ましい流速は、はんだボールBが保持部20に1個吸着される範囲の値である。具体的には、ボール径、吸引力、吹出ノズル42の位置、吹出ノズル42の個数や流速等のパラメータを変えて実験し求められる。このようなことから、保持部20の先端部20aが、内面11aよりはんだボールBの直径Rの数倍程度突出していても、保持部20の先端部20aにはんだボールBを1個確実に吸着保持できる。また、保持部20の先端部20aが、内面11aよりはんだボールBの半径程度窪んでいる場合も同様である。即ち、容器10の側面17aから吹出す気体は、はんだボールBを浮遊させる作用を有する他に、保持部20の先端部20aに余分なはんだボールBを吸着させない作用と、保持部20の先端部20aに付着した余分なはんだボールBを除去する作用とを有している。この窒素ガスは、排気口13および排気経路14を介して、容器10の外部(容器10の外界)に排出される。
このような窒素ガスの流れに起因して、図9に示すように、貯留空間S1に溜められていた複数の微小ボールBは、浮遊空間S2に舞い上がり、浮遊する。吸引口23が浮遊空間S2に対して負圧になっているため、ステップ104において、浮遊空間S2を浮遊している複数の微小ボールBのうち、保持部20の先端部20a近傍に浮遊することになった微小ボールBのうちの1つが吸引口23に吸着される(ピックアップされる)。
なお、この過程の詳細な状況の解析は途上である。発明者らの実験によると、先端面24の位置を、空間に露出する内面11aに一致させることにより、先端面24の面積に関わらず、1個の微小ボールBをほぼ確実にキャッチできる。また、容器10の内部に気体をブローする際に、吹き出し口(吹出しノズル)42を容器10の下側に配置して貯留空間S1に直に気体をブローするよりは、吹き出し口(吹出しノズル)42を容器10の上側に配置してブローを行い、容器10の内部Sの気圧の変化あるいは微小ボールBに浮力を与えるようにして浮遊させた方がキャッチできる確率が高い。さらに、微小ボールBの径Rあるいは重量などの条件により、最適なブロー量は若干変化するようであり、径が大きなボールをピックアップする際はブロー量を若干多くすることが好ましいと判断されている。
また、この段階で、保持部20にボールBが吸引吸着されているかどうかを判断してもよい。この判断は、例えば、管路20bを流れる気体の流量により判断することが可能である。すなわち、保持部20にボールが吸引吸着されると、ボールBにより吸引口23が塞がれるため、保持部20にボールBが吸引吸着されていないときと比べ、管路20bを流れる気体の流量が小さくなる。
所定の時間、容器10の内部Sへの窒素ガスの吹き出しを行った後、ステップ105において、容器10の内部Sへの窒素ガスの吹き出しを停止する。図10に示すように、保持部20の先端部20aに微小ボールBが吸着されて、それ以外の微小ボールBは貯留空間S1に戻るので、1個の微小ボールBを他のボールから選別してピックアップすることができる。
ステップ106において、保持部20を移動装置30により引き上げ、保持部20の先端部20aが容器10の上壁11の内面11aから後退させた第2のポジションに移動させる。なお、現在のところ、発明者らの実験によると、保持部20の先端部20aには、微小ボールBが1個単位で吸着されている。万一、保持部20の先端部20aに、複数の微小ボールBが付着した場合に備えて、上壁11の開口12の端の寸法D1を適当な値にセットし、保持部20の先端部20aが容器10の上壁11の開口12を通過する際に不要なボール(余剰ボール)が削ぎ落とされるようにすることも有効である。
ステップ102〜106のボールをピックアップする処理110により、図11に示すように、保持部20の先端部20aに微小ボールBが1個単位で吸着された状態で、この微小ボールBを、他の微小ボールBとは分けて、保持部20と共に上壁11の開口12よりも上方に引き上げることができる。したがって、微小ボールBを1個単位で基板91に搭載できる。
ステップ107において、保持部20を、その先端部20aが容器10の上壁11の内面11aよりもこの容器10の外界側に外れる第2のポジションから、基板支持機構92に支持された基板91の上であって、基板91の上面91aの所望の場所に微小ボールBを搭載可能なポジションに移動させる。ステップ108において、保持部20の吸引を停止する。これにより、保持部20の先端部20aに1個単位で吸着されていた微小ボールBが基板91の上面91aの所望の位置に搭載(マウント)される。ステップ101に戻って、上記の処理を繰り返す。
このように、本例のボールピックアップ装置1aは、1個の微小ボールBをピックアップするヘッド21と、ボールBを貯留する容器10とを含む。ヘッド21には、ボールBを吸引保持する吸着孔(吸引口)23がその先端面24に設けられている。また、容器10は、気体を吹出す気体吹出口42が内部Sの側面17aに、そしてヘッド21の先端部20aがその上面11aに、配設される構造となっている。ヘッド21の先端部20aと容器10の内部Sの上面11aはほぼ同じ高さである。ボールBは、気体吹出口42から吹出した気体によって容器10内を浮遊し、ヘッド21の吸着孔23に吸引保持される。吸着孔23の吸引力等によりその周りに付着した余分なボールBは、気体により吹き飛ばされる等して除去される。ボールBを吸引保持したヘッド21は、ボールBを搭載すべき箇所へ移動し、吸引保持したボールBを基板91の所定位置に搭載する。
以上のように、本例のボールピックアップ装置1aは、微小ボールBが浮遊可能な浮遊空間S2と、その浮遊空間S2に臨む(面した)露出面(容器10の上壁11の内面)11aと、保持部20とを備えており、この保持部20は、微小ボールBを1個単位で吸引保持可能な先端部20aを浮遊空間S2に向けて露出面11aとほぼ一致するようにセット可能となっている。このため、余剰ボールを保持部20からすり切る機構を用いることなく、微小ボールBを1個単位で良好にピックアップすることができる。したがって、ピックアップ装置1aの構成を簡易にでき、さらに微小ボールBの損傷を最小限に止めることができ、すり切る機構の精度などに依存することなく確実に微小ボールを1個単位でピックアップできる。
また、このボールピックアップ装置1aによれば、内部Sに、微小ボールBを溜める貯留空間S1と、その上に形成される浮遊空間S2とを備え、上部(上壁)11に開口12が設けられた容器10を有している。そして、保持部20の先端面24は、容器10の上部11に設けられた開口12を介し、浮遊空間S2に向けて容器10の上部11の露出面11aとほぼ一致するようにセット可能である。したがって、貯留空間S1に溜められた微小ボールBを、この貯留空間S1の上に形成される浮遊空間S2に舞い上がらせた状態で、保持部20の先端部20aに微小ボールBを吸着させることができる。したがって、微小ボールBを1個単位でより良好にピックアップすることができる。
このボールピックアップ装置1aにおいては、露出した面は、浮遊空間に臨む面であれば、容器10の上壁11の内面11aに限定されるものではない。また、露出した面は、必ずしも、フラットで平坦な壁面でなくてもよい。すなわち、浮遊空間S2にドーム状の部材が面しているような構成では、露出面は、ドーム状の部材の内面11a(湾曲面)であってもよい。
強制的に浮遊させるためのガスを容器10の内部Sに供給するシステムであると、保持部の吸引能力とは独立に、貯留空間S1に貯留されている微小ボールBを、浮遊空間S2において容器10の上部11の露出した面11aの近傍まで良好に舞い上がらせることができ、保持部の吸引能力を、微小ボールを保持し、所望の場所で適切に離脱させるのに適したものにすることができる。ガスを使用した浮遊方法は、適当な時間だけ微小ボールを浮遊させるのに適している。また、ガスを使用した浮遊方法を用いると、静電気などの、ピックアップしたボールを基板に搭載したりする際に障害となりやすい条件を除去する装置を省略できる。
ボールピックアップ装置1aにより1個単位で選別された微小ボールは、リペア目的ではなく、基板に導電性ボールを搭載するために利用しても良い。その他に、液晶ディスプレイを製造する際のスペーサ用のボールを搭載するため、微小ボールを用いた微細構造を含む製品を製造するためなどに、ピックアップ装置は適用可能である。
図12に、ボール搭載システム(ボール搭載装置)の他の例を側面図により示している。図13に、図12のボール搭載システムに含まれるボールピックアップ装置の一例を縦断面図により示している。図14に、図13中のXIV-XIV線に沿って切断した断面図を示している。
半導体ウエハ91は、規則的に配置された複数の半導体チップから構成されている。このため、半導体ウエハ91に複数の導電性微小ボール(例えば、半田ボール)Bを初期搭載する際は、1つあるいは複数の半導体チップに対応した、基板の複数の所定の位置に、複数の微小ボールBを一度に搭載することができれば都合がよい。このボール搭載装置(ボール搭載システム)90bは、1つあるいは複数の半導体チップの電極パターンに対応するように吸引吸着された複数の微小ボールBを、半導体ウエハ91の搭載面である上面91aに搭載するための装置である。なお、本例においても、基板91は、半導体ウエハに限定されるものではなく、板状の印刷回路ボードや、テープ状のCOF(Chip on Film)などであってもよい。
ボール搭載装置90bは、ボールピックアップ装置1bと、基板(ワークピース)91を支持する基板支持機構92とを有している。このボール搭載装置90bは、例えば、8インチあるいは12インチ程度の半導体ウエハを基板91として、この半導体ウエハ91の搭載面である上面91aに、複数の微小ボールBを、一連の処理(アクション)にて同時に搭載することが可能な装置である。
図13および図14に示すように、ボールピックアップ装置1bは、容器10と、先端部20aに微小ボールBを1個単位で複数個、吸引保持可能な保持部20を有するヘッド21と、容器10と基板支持機構92との間において保持部20を移動させるための移動装置30と、微小ボールBを浮遊させるための気体を容器10の内部に供給するガス供給装置40と、容器10の内部の気体を吸引することで保持部20の先端部20aに吸引力を与えるための吸引装置50と、これらの装置を制御するための制御部60とを備えている。
ヘッド21は、微小ボールBを1個単位で吸引保持するための吸引口23を複数含む先端部20aを有する保持部20を有する。したがって、微小ボールBは1個単位で、複数の吸引口23のそれぞれに保持されるので、微小ボールBを複数個同時に吸引保持可能である。保持部20は、容器10の開口12に先端部20aをセットすることにより、複数の吸引口23が浮遊空間S2に面するようになっている。
詳しくは、先端部20aは、先端面24を含み、その先端面24に、微小ボールを1個単位で吸引保持可能な複数の吸引口23が所定のパターンで配置されている。本例では、先端面24には、1つの半導体チップの電極位置と対応するように、複数の吸引口23が、4×5、計20個、グリッド状に配置されている。
ガス供給装置40のガス供給部41からは、供給管43により気体、例えば、窒素ガスが供給される。容器10は、側面17aの上部に、水平方向に配置された複数の吹出ノズル42を備えており、これらの吹出ノズル42は、ガス供給管43とヘッダー44を介して接続され、複数の吹出ノズル42からほぼ均一な速度で窒素ガスが容器10の内部空間Sへ吹出される。
排気口13は、吹出ノズル42側とは反対側に、2×5、計10箇所に設けられている。吹出ノズル42から吹き出されたガスは、保持部20の先端面24に沿って流れ、その後、保持部20に対して吹出ノズル42側とは反対側に設けられた各排気口13から排気経路14に向かって流れる。なお、本例においても、排気口13の配置および数は任意であるが、容器10の開口12を介し、浮遊空間S2に面するようにセットされた先端面24に沿った気体の流れを良好に形成するためには、排気口13は、吹出ノズル42側とは反対側に設けることが好ましい。他の構成は、第1の実施形態と同様であるため、図面に同符号を付して重複する説明は省略する。
図15に、ボール搭載方法(ボールピックアップ装置1bの制御方法)の一例を説明するためのフローチャートを示してある。まず、基板支持機構92に基板91をセットし、ステップ301において、基板91に微小ボールBを搭載する必要がある場合には、ボール搭載作業を開始する。
次に、微小ボールBのピックアップする処理110を実行する。この処理110は、第1の実施形態と同様であり、保持部20に複数の吸引口23にそれぞれボールBが吸引吸着される。すなわち、保持部20には、複数のボールBがピックアップされ、それらが複数の吸引口23のパターンにしたがってグリッド状に保持される。
ステップ302において、保持部20を、その先端部20aが容器10の上壁11の内面11aよりもこの容器10の外界側に外れる第2のポジションから、基板支持機構92に支持された基板91の上であって、基板91の上面91aの所望の場所に微小ボールBを搭載可能なポジションに移動させる。ステップ303において、保持部20の吸引を停止する。これにより、保持部20の先端部20aにグリッド状に保持されていた微小ボールBが、基板91の上面91aの、1つの半導体チップに対応する所望の位置に搭載(マウント)される。さらに基板91の上面91aに微小ボールBをマウントする必要がある半導体チップのパターンがあれば、ステップ301に戻って、上記の処理を繰り返す。基板91に対する微小ボールBの搭載が終了した場合、すなわち、微小ボールBの搭載が不要となった場合に、ボール搭載作業を終了する。
本例のボール搭載装置90bおよびボールピックアップ装置1bによれば、複数の微小ボールBをピックアップすることができる。本例のボール搭載装置90bおよびボールピックアップ装置1bは、複数のボールBを、1つの半導体チップに対応するように、基板91の上面91aに、所望の位置に搭載(マウント)する際に好適である。
図16に、ボールピックアップ装置の他の例を縦断面図により示してある。図17に、図16中のXVII-XVII線に沿って切断した断面図を示してある。
このボールピックアップ装置1cは、保持部20の先端面24の1つの矩形状の範囲に、複数の吸引口23が複数の共通したパターンで配置されている。したがって、このボールピックアップ装置1cは、複数の半導体チップを形成するための基板91に多数の微小ボールBを搭載するためのシステムに適している。例えば、先端面24の配置は、1枚の矩形状の基板91の電極パターンに対応しており、保持部20に吸引吸着された複数の微小ボールBを、基板(半導体ウエハ)91の搭載面である上面91aに搭載する際に好適である。なお、本例においても、基板91は、半導体ウエハに限定されるものではなく、板状の印刷回路ボードや、テープ状のCOF(Chip on Film)などであってもよい。
詳しくは、先端部20aは、先端面24を含み、その先端面24に、微小ボールを、1個単位でそれぞれ吸引保持可能な複数の吸引口23が所定のパターンで配置されている。本例では、先端面24には、複数の半導体チップの電極位置と対応するように、複数の吸引口23が、3×3、計9個を1セットとして、グリッド状に配置されている。さらに、これらが、互いに並ぶように配置された18個の半導体チップと対応するように、3×6、計18セット並んで配置されている。容器10の開口12に先端部20aをセットすることにより、複数の吸引口23が浮遊空間S2に面する。したがって、保持部20には、微小ボールBが1個単位で複数個同時に、複数の吸引口23のパターンで吸引保持される。
このボールピックアップ装置1cは、2つのガス供給装置40を備え、それぞれの供給管43を介して容器10に対して、対向する2箇所から気体を供給するようになっている。これらの供給管43は、容器10の水平方向に延びたバッファ46を介して、容器10の側面17aの上部に水平に設けられたスリット状の気体吹出しノズル42に繋がる。バッファ46は、内部の静圧がほぼ一定になるような適当な容量を備えており、水平方向に延びたスリット状の吹出ノズル42から容器10の内部Sの浮遊空間S2に対してほぼ均一な速度で気体が吹き出される。また、容器10の内部Sには、容器10の内部Sを部分的に上下に分割するように、整流板80が設けられている。
このボールピックアップ装置1cでは、吹出ノズル42を介して、容器10の内部に吹き出された気体は、浮遊空間S2に面するようにセットされた保持部20の先端面24に沿った気体の流れとなる。そして、先端面24に対して吹出ノズル42と反対側の排気口13から排出されることにより、先端面24に沿った、ほぼ均一な速度の気体の流れが形成される。先端面24に沿ったこの気流は、上述したように、微小ボールBが浮遊し、さらに、1つの吸引口23が1つの微小ボールBを吸着し、保持するために重要な役割を果たす。整流板80は、浮遊空間S2に面するようにセットされた保持部20の先端面24と対向するように配置されており、上記のような気流を形成するための補助的な機能を果たす。なお、このボールピックアップ装置1cにおいて、排気口の数、形状、配置は、これに限定されるものではない。
本例のボールピックアップ装置1cは、ボールピックアップ装置1bと置換して、図12に示したボール搭載装置90bに含めることができる。本例のボールピックアップ装置1cは、複数のボールBを、複数の半導体チップに対応するように、基板91の上面91aに、所望の位置に搭載(マウント)する搭載システムに好適である。
また、上述したボールピックアップ装置1aと、ボールピックアップ装置1bまたは1cとを含む搭載システムも本発明の形態の1つに含まれる。さらに、上述したボールピックアップ装置1a、1bおよび1cのヘッド21を置換したり、ヘッド21の保持部20または先端部20aのみを置換したりすることができる構成を含む搭載システムも本発明の形態の1つに含まれる。このような搭載システムにおいては、ボールピックアップ装置1bまたは1cの形態により、多数の微小ボールBを基板91に初期搭載し、その後、ボールピックアップ装置1aの形態に変更することにより、配置ミスが発見された箇所に1個単位で微小ボールBを搭載できる。
ボールピックアップ装置1a、1bおよび1cにおいて、容器10から気体を排出するための排出口13は、上記に限定されない。例えば、容器10内の気体は、メッシュなどの微小ボールが通過しない多孔部材を介して排出しても良い。第1の直径R1となる部分を含む孔15と、第1の直径R1となる部分と対向する部分であって、第1の直径R1よりも小さい第2の直径R2となる部分を含む部材16との組み合わせによる排出口13は、穴15の内側に沿って、連続した開口を形成できるので、メッシュなどに比べると開口面積を確保し易い。
また、ボールピックアップ装置1aおよび1bでは、第1の直径R1を有する丸孔15と、第1の直径R1よりも小さい第2の直径R2を有し、丸孔15の内部に設置された(挿入された)円筒部材16とによって、排出口(排気口)13を構成しているが、排出口(排気口)は、第1の直径となる部分を含む孔と、第1の直径となる部分と対向する部分であって、第1の直径よりも小さい第2の直径となる部分を含み、孔の内部に設置された(挿入された)部材とを有したものであれば良い。
すなわち、排出口(排気口)の構成は、丸孔と円筒部材の組み合わせに限定されるものではなく、例えば、容器の内側に向かって径が小さくなるような円錐台形状の空間を形成する孔と、この孔に挿入可能な円錐台形状の部材とを含む排出口(排気口)であっても良く、円柱状の孔と、太鼓のように中央が膨らんだ挿入部材との組み合わせであっても良い。
いずれの場合においても、孔と部材との間の最も近接している部分のクリアランスが、排出口(排気口)からの排出量を決定する。したがって、第1の直径となる部分を含む孔と、第1の直径となる部分と対向する部分であって、第1の直径よりも小さい第2の直径となる部分とのクリアランスを制御することによって、排出口(排気口)から排出されるガスの量を決定することができる。
さらに、排出口(排気口)13は、容器10の上壁11ではなく、周壁17などに設けてもよい。また、排出口(排気口)は、開口(孔)のみによって形成してもよい。
また、保持部と容器との位置を変更するための移動装置は、容器と保持部との相対位置を変化させるものであればよい。したがって、移動手段は、保持部のみならず、容器を移動するものであっても良く、双方を移動するものであっても良い。また、容器と保持部との位置を決める移動装置は、そのような動きを行なう専用の装置でも良く、上記例のようにボール搭載のためのボール搬送手段と兼用されていても良い。さらに、保持部の移動を手動で行なうものであっても良い。
ボールピックアップ装置1a、1bおよび1cやボール搭載システム90aおよび90bの制御は、制御ユニット60において、プログラムにより制御されているが、そのような制御用のプログラム(プログラム製品)は、ROMなどの適当な記録媒体に記録して提供することもできる。
本発明の第1の実施形態にかかるボール搭載装置(リペア装置)を示す側面図。 図1のボール搭載装置が備えるボールピックアップ装置の一例を示す平面図。 図2のボールピックアップ装置において、保持部の先端部を容器の上壁(上部)の内面(露出面)に合わせた状態を、当該保持部の先端近傍を拡大して示す断面図。 図2のボールピックアップ装置において、保持部を引き上げている途中の状態を、当該保持部の先端近傍を拡大して示す断面図。 排気口の近傍を示す縦断面図。 排気口の近傍を示す横断面図。 ボールピックアップ方法を含むリペア方法の一例を説明するためのフローチャート。 図2に示したボールピックアップ装置の一部を、保持部の先端を容器の上壁(上部)の内面(露出面)に合わせた状態で示す断面図。 図2に示したボールピックアップ装置の一部を、図8に続き、ガスの吹き出しを開始した状態で示す断面図。 図2に示したボールピックアップ装置の一部を、図9に続き、ガスの吹き出しを停止した状態で示す断面図。 図2に示したボールピックアップ装置の一部を、図10に続き、保持部を引き上げている途中の状態で示す断面図。 本発明の第2の実施形態にかかるボール搭載装置を示す側面図。 図12のボール搭載装置が備えるボールピックアップ装置の一例を示す縦断面図。 図13中のXIV-XIV線に沿って切断して示す断面図。 ボールピックアップ方法を含むボール搭載方法の一例を説明するためのフローチャート。 図12のボール搭載装置が備えるボールピックアップ装置の他の例を示す縦断面図。 図16中のXVII-XVII線に沿って切断して示す断面図。
符号の説明
1a、1b、1c ボールピックアップ装置、 10 容器
11 上壁(上部)、 11a 上壁の内面(上部の露出面)
12 開口、 13 排出口(排気口)
15 丸孔(孔)、 16 ピン(部材)
20 保持部、 20a (保持部の)先端部
23 吸引口、 24 先端面
30 移動装置(移動手段)
40 ガス供給装置(気体供給手段)、 42 吹出ノズル
90a リペア装置(ボール搭載システム)
90b ボール搭載装置(ボール搭載システム)
91 半導体ウエハ(基板)
92 基板支持機構、 B 微小ボール

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの微小ボールをピックアップするための保持部を有する装置であって、
    複数の微小ボールを溜めるための貯留空間と、この貯留空間の上で、複数の微小ボールが浮遊可能な浮遊空間とを内部に含むための容器であって、さらに、前記浮遊空間に対して上方からアクセスするための開口を含む容器と、
    前記容器の内部に側方から気体を供給することにより、前記浮遊空間に複数の微小ボールを浮遊させるための気体供給手段とをさらに有し、
    前記保持部は、微小ボールを1個単位で吸引保持可能な吸引口を含む先端部を備え、前記開口に前記先端部をセットすることにより、前記吸引口が前記浮遊空間に面する、装置。
  2. 請求項1において、前記容器は、前記浮遊空間に露出した面を含み、
    前記先端部は、前記吸引口が配置された先端面を含み、
    前記保持部は、前記先端面が、前記露出した面とほぼ一致するように、セット可能である、装置。
  3. 請求項1において、前記先端部は、先端面を含み、その先端面に、複数の前記吸引口が所定のパターンで配置されている、装置。
  4. 請求項3において、前記先端面に、前記複数の吸引口がグリッド状に配置されている、装置。
  5. 請求項3において、前記気体供給手段は、前記開口を介し、前記浮遊空間に面するようにセットされた前記先端面に沿った気体の流れを形成するように、前記容器の内部に気体を吹き出すための吹出ノズルを備えている、装置。
  6. 請求項1において、前記気体供給手段は、前記容器の側部の上半分部の範囲にセットされた吹出ノズルを備えている、装置。
  7. 請求項6において、前記容器の内部を部分的に上下に分割するように設けられた整流板をさらに有する、装置。
  8. 請求項1において、前記吸引口が、前記開口を介し、前記浮遊空間に面するように前記容器にセットされる第1のポジションと、前記吸引口が、前記容器から外れる第2のポジションとの間で、前記容器および/または前記保持部を移動可能な移動手段をさらに有する、装置。
  9. 請求項1において、前記容器の上部に、この容器の内部から気体を排出するための口が設けられている、装置。
  10. 請求項9において、前記排出するための口は、
    第1の直径となる部分を含む孔と、
    前記第1の直径となる部分と対向する部分であって、前記第1の直径よりも小さい第2の直径となる部分を含み、前記孔に挿入された部材とを含んでおり、
    前記第1の直径と第2の直径との差は、公差を含めて微小ボールの直径未満である、装置。
  11. 少なくとも1つの微小ボールをピックアップするための保持部を有する装置であって、
    複数の微小ボールを溜めるための貯留空間と、この貯留空間の上で、複数の微小ボールが浮遊可能な浮遊空間とを内部に含むための容器であって、さらに、前記浮遊空間に対して上方からアクセスするための開口を含む容器と、
    前記容器の内部に側方から気体を供給することにより、前記浮遊空間に複数の微小ボールを浮遊させるための気体供給手段とをさらに有し、
    前記保持部は、吸引口を含む先端部を備え、前記吸引口の直径は微小ボールの直径より小さく、さらに、前記開口に前記先端部をセットすることにより、前記吸引口が前記浮遊空間に面する、装置。
  12. 請求項11において、前記先端部は、先端面を含み、その先端面に、複数の前記吸引口が所定のパターンで配置されている、装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の装置と、
    基板を支持する基板支持機構とを有し、
    前記保持部に保持された微小ボールを前記基板に搭載可能なボール搭載システム。
  14. 微小ボールをピックアップするための装置の制御方法であって、
    前記装置は、
    複数の微小ボールを溜めるための貯留空間と、この貯留空間の上で、複数の微小ボールが浮遊可能な浮遊空間とを内部に含むための容器であって、さらに、前記浮遊空間に対して上方からアクセスするための開口を含む容器と、
    微小ボールを1個単位で吸引保持可能な吸引口を含む先端部を有する保持部であって、前記開口に前記先端部をセットすることにより、前記吸引口が前記浮遊空間に面する保持部と、
    前記容器の内部に側方から気体を供給することにより前記浮遊空間に複数の微小ボールを浮遊させるための気体供給手段とを有し、
    当該制御方法は、
    前記保持部の前記先端部を、前記吸引口が、前記開口を介し、前記浮遊空間に面するように前進させることと、
    前記気体供給手段により、前記容器の内部に気体を吹き出させることで、微小ボールを前記浮遊空間において浮遊させることと、
    前記吸引口に、微小ボールを吸引吸着させることと、
    前記浮遊空間における複数の微小ボールの浮遊を止めることと、
    前記保持部の前記先端部を後退させて、ピックアップされた微小ボールを搬送することを含む、装置の制御方法。
  15. 複数の微小ボールを溜めるための貯留空間と、この貯留空間の上で、複数の微小ボールが浮遊可能な浮遊空間とを内部に含むための容器であって、さらに、前記浮遊空間に対して上方からアクセスするための開口を含む容器と、
    微小ボールを1個単位で吸引保持可能な吸引口を含む先端部を有する保持部とを用いて、微小ボールをピックアップする方法であって、
    この方法は、
    前記保持部の前記先端部を前記開口にセットし、前記吸引口が前記浮遊空間に面するようにすることと、
    前記容器の内部に気体を吹き出させることにより、微小ボールを前記浮遊空間において浮遊させることと、
    前記吸引口を前記浮遊空間に対して負圧にすることにより、微小ボールを吸引口に吸着させることと、
    前記気体の吹き出しを止めることと、
    前記保持部の前記先端部を後退させて、ピックアップされた微小ボールを搬送することとを含む、方法。
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