JP2007292643A - 周辺物体識別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】適正に路側固定物と他車とを弁別できる「周辺物体識別装置」を提供する。
【解決手段】自車300がガードレール310の右側を走行していたり(a1)、自車300の左方に併走している他車320が存在するために(b1)、自車位置301の左側部に位置する自車との距離が変化しない追尾中物体311/321が発生した場合(a2、b2)、当該追尾中物体311/321に加え、自車の左前方にあって当該追尾中物体311/321と一列を成す、自車進行方向と逆方向の自車速度V0と同じ大きさの相対速度-V0を持つ追尾中物体が存在するかどうかを調べ、そのような追尾中物体312存在する場合には(a1、a2)、追尾中物体311は、路側固定物であると識別する。
【選択図】図3
【解決手段】自車300がガードレール310の右側を走行していたり(a1)、自車300の左方に併走している他車320が存在するために(b1)、自車位置301の左側部に位置する自車との距離が変化しない追尾中物体311/321が発生した場合(a2、b2)、当該追尾中物体311/321に加え、自車の左前方にあって当該追尾中物体311/321と一列を成す、自車進行方向と逆方向の自車速度V0と同じ大きさの相対速度-V0を持つ追尾中物体が存在するかどうかを調べ、そのような追尾中物体312存在する場合には(a1、a2)、追尾中物体311は、路側固定物であると識別する。
【選択図】図3
Description
本発明は、自車周辺の物体を検出、識別する技術に関するものである。
従来より、自車周辺の物体を検出、識別する技術としては、レーダ装置よって自車周辺の物体を検出する装置において、固定物相当の相対速度をすると共に空間的な広がりが自動車に比べて大きい物体がカーブしている道路区間を走行中に検出された場合には、当該検出された物体をカードレールなどの路側固定物であると識別することにより、レーダ装置において検出された物体が路側固定物であるか他車であるかを弁別する技術も知られている(たとえば、特許文献1)。
特開平5-232214号公報
レーダ装置を用いて自車周辺の物体を検出する場合において、自車の側方を近接して併走する他車が存在するときには、当該他車の側面が、自車の側方に近接して存在する連続したカードレールと同様に観測されてしまうことがある。
一方で、前述した特許文献1記載の技術では、固定物相当の相対速度を有する停止中の他車や、空間的な広がりが小さい路側固定物については、レーダ装置において検出された物体が路側固定物であるか他車であるかを正しく弁別することができないという問題があり、この技術のみを用いて、他車と路側固定物の弁別を充分に正しく行うことはできない。
一方で、前述した特許文献1記載の技術では、固定物相当の相対速度を有する停止中の他車や、空間的な広がりが小さい路側固定物については、レーダ装置において検出された物体が路側固定物であるか他車であるかを正しく弁別することができないという問題があり、この技術のみを用いて、他車と路側固定物の弁別を充分に正しく行うことはできない。
そこで、本発明は、検出した自車周辺の物体が、路側固定物であるか他車であるかを、より適正に弁別することを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置を、自車周辺の物体の自車に対する相対位置を検出するレーダ装置と、前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを含めて構成すると共に、前記路側固定物識別手段において、前記識別対象物体と一列を成す位置に他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置に基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別するようにしたものである。
このような周辺物体識別装置によれば、路側に一列に配置されることが多いという路側固定物特有の配置上の特徴に基づいて、レーダ装置が検出した物体が路側固定物であるかどうかを識別するので、自車に対する相対距離が変化しない物体が自車の側方に検出された場合にも、当該物体が他車であるか路側固定物であるかを適正に弁別することができる。
また、前記課題達成のために、本発明は、動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置を、自車の走行速度を検出する自車速度検出手段と、自車周辺の物体の自車に対する相対位置と相対速度とを検出するレーダ装置と、前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを含めて構成すると共に、前記路側固定物識別手段において、前記識別対象物体と一列を成す位置にある、自車の進行方向に対して相対的に逆方向に向かう前記自車速度検出手段が検出した自車の走行速度の大きさと同じ大きさの自車に対する相対速度を有する他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置と相対速度とに基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別するようにしたものである。
このような周辺物体識別装置によれば、路側に一列に配置されることが多いという路側固定物特有の配置上の特徴と、絶対速度は零であるという路側固定物の速度上の特徴との組み合わせに基づいて、レーダ装置が検出した物体が路側固定物であるかどうかを識別するので、自車に対する相対距離が変化しない物体が自車の側方に検出された場合にも、当該物体が他車であるか路側固定物であるかを、より適正に弁別することができるようになる。
また、前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置を、自車が走行中の道路の道路形状を算定する走行中道路算定手段と、自車周辺の物体の自車に対する相対位置を検出するレーダ装置と、前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを含めて構成すると共に、前記路側固定物識別手段において、前記識別対象物体の位置から自車が走行中の道路に沿って自車の進行方向に引いた線上に他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置と前記走行中道路算定手段が算定した現在走行中道路形状とに基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別するようにしたものである。
このような周辺物体識別装置によれば、道路に沿って配置されることが多いという路側固定物特有の配置上の特徴に基づいて、レーダ装置が検出した物体が路側固定物であるかどうかを識別するので、自車に対する相対距離が変化しない物体が自車の側方に検出された場合にも、当該物体が他車であるか路側固定物であるかを適正に弁別することができる。
また、本発明は、前記課題達成のために、自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置を、自車の走行速度を検出する自車速度検出手段と、自車が走行中の道路の道路形状を算定する走行中道路算定手段と、自車周辺の物体の自車に対する相対位置と相対速度とを検出するレーダ装置と、前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを含めて構成すると共に、前記路側固定物識別手段において、前記識別対象物体の位置から自車が走行中の道路に沿って自車の進行方向に引いた線上にあり、かつ、自車の進行方向に対して相対的に逆方向に向かう前記自車速度検出手段が検出した自車の走行速度の大きさと同じ大きさの自車に対する相対速度を有する他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置と前記走行中道路算定手段が算定した現在走行中道路形状とに基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別するようにしたものである。
このような周辺物体識別装置によれば、道路に沿って配置されることが多いという路側固定物特有の配置上の特徴と、絶対速度は零であるという路側固定物の速度上の特徴との組み合わせに基づいて、レーダ装置が検出した物体が路側固定物であるかどうかを識別するので、自車に対する相対距離が変化しない物体が自車の側方に検出された場合にも、当該物体が他車であるか路側固定物であるかを、より適正に弁別することができるようになる。
以上のように、本発明によれば、検出した自車周辺の物体が、路側固定物であるか他車であるかを、より適正に弁別することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1aに、本実施形態に係る車載レーダ装置の構成を示す。
本車載レーダ装置は自動車に搭載される装置であり、図示するように、左方レーダ測位部1、右方レーダ測位部2、左前方レーダ測位部3、右前方レーダ測位部4、物体追尾部5、周辺物体検出部6、ナビゲーション装置7、周辺状況提示部8、表示装置9、警告出力装置10、車両状態センサ11とを含んで構成される。なお、車両状態センサは、車速センサや角速度センサやGPS受信機などの、自車の状態を検出するセンサの集合である。
図1aに、本実施形態に係る車載レーダ装置の構成を示す。
本車載レーダ装置は自動車に搭載される装置であり、図示するように、左方レーダ測位部1、右方レーダ測位部2、左前方レーダ測位部3、右前方レーダ測位部4、物体追尾部5、周辺物体検出部6、ナビゲーション装置7、周辺状況提示部8、表示装置9、警告出力装置10、車両状態センサ11とを含んで構成される。なお、車両状態センサは、車速センサや角速度センサやGPS受信機などの、自車の状態を検出するセンサの集合である。
また、左方レーダ測位部1、右方レーダ測位部2、左前方レーダ測位部3、右前方レーダ測位部4は、同じ構成を有しており、それぞれ、アンテナ101と、送受信機102と、レーダ計測信号処理部103とより構成されている。そして、レーダ計測信号処理部103は、送受信機102を介してアンテナ101を駆動し、所定のスキャン範囲内に存在する物体を検出し、検出された各物体の自身に対する相対距離、相対方向、相対速度を計測し、計測データとして物体追尾部5に出力するスキャン処理を繰り返し行う
ここで、図1bに示すように、左方レーダ測位部1は車両の左側部に配置されており、車両の左方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。また、右方レーダ測位部2は車両の右側部に配置されており、車両の右方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。また、左前方レーダ測位部3は車両の左前部に配置されており、車両の左前方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。そして、右前方レーダ測位部4は車両の右前部に配置されており、車両の右前方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。ただし、これら4つのレーダ測位部に代えて、これら4つのレーダ測位部のスキャン範囲の全体を、全体としてカバーできる、より少数のレーダ測位部を用いてもよい。
ここで、図1bに示すように、左方レーダ測位部1は車両の左側部に配置されており、車両の左方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。また、右方レーダ測位部2は車両の右側部に配置されており、車両の右方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。また、左前方レーダ測位部3は車両の左前部に配置されており、車両の左前方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。そして、右前方レーダ測位部4は車両の右前部に配置されており、車両の右前方をスキャン範囲として、スキャン範囲内の物体を検出する。ただし、これら4つのレーダ測位部に代えて、これら4つのレーダ測位部のスキャン範囲の全体を、全体としてカバーできる、より少数のレーダ測位部を用いてもよい。
次に、物体追尾部5は、左方レーダ測位部1、右方レーダ測位部2、左前方レーダ測位部3、右前方レーダ測位部4から出力された、各レーダ測位部が検出した物体の計測データに基づいて、自車周辺に存在する各物体の追尾を行い、追尾中の各物体毎に、物体追尾情報を生成し管理する物体追尾処理を繰り返し行う。ここで、物体の追尾とは、各時点で計測された計測データを、計測データが計測された物体毎に、当該物体の時系列の計測データとして系列化する処理である。また、ある物体の物体追尾情報とは、このように系列化された当該物体の時系列の計測データを指す。すなわち、物体追尾部5によって、同じ物体に対して各時点で計測された各計測データは、一つの物体の物体追尾情報として管理される。なお、物体追尾部5は、最新のスキャンで対応する計測データが計測されなかった物体については、その追尾を終了し、当該物体についての物体追尾情報を消去する。
そして、周辺物体検出部6は、物体追尾部5が追尾中の各物体について、以下に示す周辺物体識別処理を、当該物体の物体追尾情報を用いて行う。
図2に、この周辺物体識別処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、その物体の物体追尾情報に基づいて、当該物体が、当該物体の位置が自車の左右いずれかの側方にあって、かつ、当該物体までの自車からの距離が過去所定期間内に変化していない物体であるかどうかを調べる(ステップ202)。そして、当該物体の位置が自車の左右いずれかの側方にないか、当該物体までの自車からの距離が過去所定期間内に変化していれば、当該物体は他車であると識別し(ステップ208)、当該物体についての処理を終了する。
図2に、この周辺物体識別処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、その物体の物体追尾情報に基づいて、当該物体が、当該物体の位置が自車の左右いずれかの側方にあって、かつ、当該物体までの自車からの距離が過去所定期間内に変化していない物体であるかどうかを調べる(ステップ202)。そして、当該物体の位置が自車の左右いずれかの側方にないか、当該物体までの自車からの距離が過去所定期間内に変化していれば、当該物体は他車であると識別し(ステップ208)、当該物体についての処理を終了する。
一方、当該物体の位置が自車の左右いずれかの側方にあって、かつ、当該物体までの自車からの距離が過去所定期間内に変化していなければ、さらに、当該物体と一列を成す、相対速度の向きが車両進行方向と反対で、相対速度の大きさが自車の車速の大きさと同じ物体群が存在するかどうかを、物体追尾部5が追尾中の他の物体の物体追尾情報を参照して判定する(ステップ204)。そして、そのような物体群が存在すれば、当該物体は路側固定物であると識別し(ステップ210)、当該物体についての処理を終了する。なお、自車の車速は、車両状態センサ11より取得する。
次に、ステップ204で、当該物体と一列を成す、相対速度の向きが車両進行方向と反対で、相対速度の大きさが車両速度の大きさと同じ物体群が存在しないと判定された場合には、当該物体から自車進行方向に自車が現在位置する道路に沿って引いた延長線の所定距離内に、相対速度の向きが車両進行方向と反対で、相対速度の大きさが自車の車速の大きさと同じ物体が所定数(1または複数)以上存在するかどうかを、物体追尾部5が追尾中の他の物体の物体追尾情報を参照して判定する(ステップ206)。なお、ステップ206では、自車が現在位置する道路の形状をナビゲーション装置7から取得し、取得した道路の形状に従って、前記延長線を当該物体から自車進行方向に引く。なお、ナビゲーション装置7は、地図データを保持し、車両状態センサ11の出力より、地図データを参照しつつ自車の現在位置を算定するものである。また、本実施形態において、ナビゲーション装置7は、自車が現在位置する道路の形状を、算出した現在位置と地図データとに基づいて算定し、周辺物体検出部6に出力する。
さて、次に、ステップ206において、前述した延長線上の所定距離内に所定数以上の物体が存在しないと判定されたならば、当該物体は他車であると識別し(ステップ208)、当該物体についての処理を終了する。一方、延長線上の所定距離内に所定数以上の物体が存在する場合には、当該物体は路側固定物であると識別し(ステップ210)、当該物体についての処理を終了する。
以上、周辺物体検出部6が行う周辺物体識別処理について説明した。
以下、このような周辺物体識別処理の処理例を示す。
いま、自車300が図3a1のように直進道路上のガードレール310の右側を走行している場合と、図3b1のように他車320の右側を併走している場合を考える。
このとき、図3a1の場合には、ガードレール310のガード面におけるレーダ波の反射によって、図3a2に示すように、自車位置301の左側に自車との距離が変化しない追尾中物体311が発生する。また、図3b1の場合にも、他車320の右側面におけるレーダ波の反射によって、図3b2に示すように、自車300の左側に自車300との間の距離が変化しない追尾中物体321が発生する。
以下、このような周辺物体識別処理の処理例を示す。
いま、自車300が図3a1のように直進道路上のガードレール310の右側を走行している場合と、図3b1のように他車320の右側を併走している場合を考える。
このとき、図3a1の場合には、ガードレール310のガード面におけるレーダ波の反射によって、図3a2に示すように、自車位置301の左側に自車との距離が変化しない追尾中物体311が発生する。また、図3b1の場合にも、他車320の右側面におけるレーダ波の反射によって、図3b2に示すように、自車300の左側に自車300との間の距離が変化しない追尾中物体321が発生する。
したがって、いずれの場合も、周辺物体識別処理のステップ202の判定条件を満たし、ステップ204へ処理は進むことになる。
次に、図3a1のように直進道路上のガードレール310の右側を走行している場合には、図3a3に示すようにガードレール310の自車300の左前方部分の柱331で反射したレーダ波が帰還するので、これら自車の左前方のガードレール310の各柱331が、追尾中物体として追尾されることになる。また、これら各柱の自車300に対する相対速度は、自車進行方向と逆方向の自車速度と同じ大きさの速度となる。また、これらの柱と、ガードレール310のガード面は、ほぼ、一列に並ぶことになる。したがって、図3a1のように直進道路上のガードレール310の右側を走行している場合には、図3a2に示すように、自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体311に加え、自車の左前方にあって追尾中物体311と一列を成す、自車進行方向と逆方向の自車速度V0と同じ大きさの相対速度-V0を持つ追尾中物体312が発生する。そして、これにより、周辺物体識別処理のステップ204の判定条件が満たされ、図3a2の自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体311は、ステップ210で、路側固定物であると識別される。なお、ステップ204は、自車の側方にある自車からの距離が過去所定期間内変化していない物体と一列を成す他の物体の群が存在する場合には、当該一列を成す他の物体の相対速度にかかわらず、ステップ210に進んで当該測方にある物体は路側固定物であると識別するようにしてもよい。このようにしても、複数の他車が一列を正確に形成する物体群として検出されることは稀であるので、ある程度、正確に、路側固定物と他車との弁別を行うことができる。
次に、図3a1のように直進道路上のガードレール310の右側を走行している場合には、図3a3に示すようにガードレール310の自車300の左前方部分の柱331で反射したレーダ波が帰還するので、これら自車の左前方のガードレール310の各柱331が、追尾中物体として追尾されることになる。また、これら各柱の自車300に対する相対速度は、自車進行方向と逆方向の自車速度と同じ大きさの速度となる。また、これらの柱と、ガードレール310のガード面は、ほぼ、一列に並ぶことになる。したがって、図3a1のように直進道路上のガードレール310の右側を走行している場合には、図3a2に示すように、自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体311に加え、自車の左前方にあって追尾中物体311と一列を成す、自車進行方向と逆方向の自車速度V0と同じ大きさの相対速度-V0を持つ追尾中物体312が発生する。そして、これにより、周辺物体識別処理のステップ204の判定条件が満たされ、図3a2の自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体311は、ステップ210で、路側固定物であると識別される。なお、ステップ204は、自車の側方にある自車からの距離が過去所定期間内変化していない物体と一列を成す他の物体の群が存在する場合には、当該一列を成す他の物体の相対速度にかかわらず、ステップ210に進んで当該測方にある物体は路側固定物であると識別するようにしてもよい。このようにしても、複数の他車が一列を正確に形成する物体群として検出されることは稀であるので、ある程度、正確に、路側固定物と他車との弁別を行うことができる。
一方、図3b1のように他車320の右側を併走している場合には、図3b2に示すように、自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体321と一列を成す、自車進行方向と逆方向の自車速度V0と同じ大きさの相対速度-V0を持つ追尾中物体は発生せず、周辺物体識別処理のステップ204の判定条件は満たされないので、ステップ206に進んで、追尾中物体321から自車進行方向に自車が現在位置する道路に沿って引いた延長線の所定距離内に、相対速度の向きが車両進行方向と反対で、相対速度の大きさが車両速度の大きさと同じ物体が所定数以上存在するかどうかが調べられる。そして、図3b1の場合には、このステップ206の判定条件も満たされないので、結果、ステップ208で、図3b2の自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体321は他車であると識別される。
次に、自車300が図4aのようにカーブしている道路上のガードレール410の右側を走行している場合を考える。
この場合には、ガードレール410のガード面におけるレーダ波の反射によって、図4bに示すように、自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体411が発生する。したがって、この場合にも場合も、周辺物体識別処理のステップ202の判定条件を満たし、ステップ204へ処理は進むことになる。
この場合には、ガードレール410のガード面におけるレーダ波の反射によって、図4bに示すように、自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体411が発生する。したがって、この場合にも場合も、周辺物体識別処理のステップ202の判定条件を満たし、ステップ204へ処理は進むことになる。
ここで、カーブしている道路であっても、追尾中物体として追尾されるガードレール410の各柱は追尾中物体411とは曲線上に一列に並ぶので、ステップ204で判定条件が満たされると判定され、ステップ210で、路側固定物であると識別されることになる。
しかしながら、このように道路がカーブしている場合や、ガードレールの柱の間隔が広い場合などには、追尾中物体として追尾されるガードレールの各柱が、自車側方の距離が変化しない追尾中物体と一列に並んでいるかどうかの判定は、直進している道路に比べ難しく、ステップ204で判定条件が満たされないと誤判定されてしまう場合がある。そこで、ステップ204の判定条件が満たされない場合には、さらにステップ206の判定を行う。
そして、図4aのように、カーブしている道路上のガードレール410の右側を走行している場合には、図4bの追尾中物体412として追尾されるガードレール410の各柱は、道路に沿って、追尾中物体411から自車進行方向に引いた延長線420上にあり、自車進行方向と逆方向の自車速度V0と同じ大きさの相対速度-V0を持つので、ステップ206の判定条件が満たされることになる。また、この結果、図4bの自車位置301の左側にある自車との距離が変化しない追尾中物体411は、ステップ210で、路側固定物であると識別されることになる。
なお、このステップ206は、自車の側方にある自車からの距離が過去所定期間内変化していない物体から、自車進行方向に自車が現在位置する道路に沿って引いた延長線上に所定数以上の他の物体が存在する場合には、当該他の物体の相対速度にかかわらず、ステップ210に進んで当該測方にある物体は路側固定物であると識別するようにしてもよい。このようにしても、複数の他車が前記延長線上に正確に位置する物体群として検出されることは稀であるので、ある程度、正確に、路側固定物と他車との弁別を行うことができる。
なお、以上で示した図3a2の312ように検出される自車前方領域の、自車300の側方の自車300との間の距離が変化しない追尾中物体311と列を成す物体や、図4bの412ように検出される自車前方領域の、自車300の側方の自車300との間の距離が変化しない追尾中物体411から道路延伸方向に引いた延長線上にある物体は、ガードレールの柱以外の路側固定物、たとえば、看板や電柱などであってもかまわない。
さて、図1に戻り、周辺状況提示部8は、周辺物体検出部6が識別した他車の自車に対する相対位置を表示装置9に表示する処理などを行う。また、周辺物体検出部6が識別した他車や路側固定物に所定距離以内に接近した場合や、当該他車や路側固定物との衝突が予測される状況となったときに警告出力装置10から音声や警告音による警告を出力する処理なども行う。
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように本実施形態によれば、自車に対する相対距離が変化しない自車の側方に検出された物体については、路側に道路に沿って一列に配置されることが多いという路側固定物特有の配置上の特徴に基づいて、当該物体が路側固定物であるか他車であるかを、適正に識別することができる。また、さらに、絶対速度は零であるという路側固定物の速度上の特徴を組み合わせて判定しているので、高い精度で、当該物体が路側固定物であるか他車であるかの判定を行うことができる。
以上のように本実施形態によれば、自車に対する相対距離が変化しない自車の側方に検出された物体については、路側に道路に沿って一列に配置されることが多いという路側固定物特有の配置上の特徴に基づいて、当該物体が路側固定物であるか他車であるかを、適正に識別することができる。また、さらに、絶対速度は零であるという路側固定物の速度上の特徴を組み合わせて判定しているので、高い精度で、当該物体が路側固定物であるか他車であるかの判定を行うことができる。
なお、以上の実施形態におけるレーダ装置は、電磁波を用いるレーダ装置であっても良いし、レーザ光を用いるレーザレーダ装置であってもよい。
1…左方レーダ測位部、2…右方レーダ測位部、3…左前方レーダ測位部、4…右前方レーダ測位部、5…物体追尾部、6…周辺物体検出部、7…ナビゲーション装置、8…周辺状況提示部、9…表示装置、10…警告出力装置、11…車両状態センサ、101…アンテナ、102…送受信機、103…レーダ計測信号処理部。
Claims (4)
- 自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置であって、
自車周辺の物体の自車に対する相対位置を検出するレーダ装置と、
前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを有し、
前記路側固定物識別手段は、前記識別対象物体と一列を成す位置に他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置に基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別することを特徴とする周辺物体識別装置。 - 自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置であって、
自車の走行速度を検出する自車速度検出手段と、
自車周辺の物体の自車に対する相対位置と相対速度とを検出するレーダ装置と、
前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを有し、
前記路側固定物識別手段は、前記識別対象物体と一列を成す位置にある、自車の進行方向に対して相対的に逆方向に向かう前記自車速度検出手段が検出した自車の走行速度の大きさと同じ大きさの自車に対する相対速度を有する他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置と相対速度とに基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別することを特徴とする周辺物体識別装置。 - 自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置であって、
自車が走行中の道路の道路形状を算定する走行中道路算定手段と、
自車周辺の物体の自車に対する相対位置を検出するレーダ装置と、
前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを有し、
前記路側固定物識別手段は、前記識別対象物体の位置から自車が走行中の道路に沿って自車の進行方向に引いた線上に他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置と前記走行中道路算定手段が算定した現在走行中道路形状とに基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別することを特徴とする周辺物体識別装置。 - 自動車に搭載され、前記自動車周辺の物体を識別する周辺物体識別装置であって、
自車の走行速度を検出する自車速度検出手段と、
自車が走行中の道路の道路形状を算定する走行中道路算定手段と、
自車周辺の物体の自車に対する相対位置と相対速度とを検出するレーダ装置と、
前記レーダ装置が、自車に対する相対距離が変化しない物体を自車の側方に検出した場合に、当該検出された物体を識別対象物体として、当該識別対象物体が、路側に固定された物体である路側固定物であるか否かを識別する路側固定物識別手段とを有し、
前記路側固定物識別手段は、前記識別対象物体の位置から自車が走行中の道路に沿って自車の進行方向に引いた線上にあり、かつ、自車の進行方向に対して相対的に逆方向に向かう前記自車速度検出手段が検出した自車の走行速度の大きさと同じ大きさの自車に対する相対速度を有する他の物体が存在するかどうかを、前記レーダ装置が検出した各物体の相対位置と前記走行中道路算定手段が算定した現在走行中道路形状とに基づいて判定し、当該他の物体が存在する場合に、当該識別対象物体を、路側固定物であると識別することを特徴とする周辺物体識別装置。
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