JP2007291889A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Koji Yumitatsu
孝治 弓達
Akira Sakata
晃 坂田
Hiroyuki Kinugawa
浩行 衣川
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Abstract

【課題】シュー(3b)とベーン(7b)との周方向壁面間に配置され、ロータ(2)をハウジング(3a、3b)に対して進角方向又は遅角方向に付勢する付勢部材(21)をもつバルブタイミング調整装置において、前記ベーンを進角方向又は遅角方向に付勢する前記付勢部材の動作中における湾曲を防止する。
【解決手段】前記シューと前記ベーンの周方向壁面部に組み付けられて前記付勢部材の端部を支持する一対のホルダ(23、25)を有し、前記一対のホルダの少なくとも一方は、その組み付け対象に対し角度可変とした。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の運転状況に応じて吸気バルブと排気バルブの一方もしくは両方の開閉タイミングを自動的に変化させるためのバルブタイミング調整装置に関する。
従来のバルブタイミング調整装置として、内周面に複数のシューを有して内燃機関の出力で回転駆動されるハウジング(本発明の第1回転体に相当)と、前記シューの周方向両側壁面との間で遅角油圧室と進角油圧室を形成する複数のベーンを有し前記ハウジング内に相対回動可能に収納され且つ内燃機関のカムシャフトに連結されたロータ(本発明の第2回転体に相当)と、機械的付勢力で作動して前記ハウジングと前記ロータとの相対的回動を拘束し且つ前記機械的付勢力に抗する方向の流体制御圧力で作動して前記拘束を解除するロック手段とを備えたものは既に知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献に係るバルブタイミング調整装置は、ハウジングの各シューとロータの各ベーンの周方向壁面間に進角油圧室と遅角油圧室を形成し、ベーンを進角方向に付勢する付勢手段として圧縮バネを用い、この圧縮バネの両端部を一対のホルダで支持している。
前記圧縮バネの一端部はシューに一体化されたホルダに形成された穴に収納され、前記圧縮バネの他端部はベーンに一体化されたホルダに形成された穴に収納されている。
しかし、一対のホルダはそれぞれの組み付け対象であるシュー及びベーンにそれぞれ固定されているので、バルブタイミングの変更に際しロータが回転することによりベーンとシューが相対的に円運動をするとき、前記圧縮バネの両端部で圧縮バネの端部を受ける座面の角度が変化する。このため、前記圧縮バネは該ばねの中間部が座屈した如き状態に湾曲した状態となりバネとしての機能を阻害される。
前記圧縮バネの湾曲現象は大動作角度のバルブタイミング装置の場合に顕著に現れ、湾曲の程度が大きくなると前記圧縮バネは直線上での伸縮ができないことから付勢部材本来の機能を十分に果たさなくなり、また、湾曲により変形した部位がハウジングやロータの内、外壁などに干渉して損傷をもたらす場合も懸念される。
国際公開第WO001/055562号公報
従来のバルブタイミング調整装置は、ベーンを進角方向に付勢する付勢手段としての圧縮バネがバルブタイミングの変更に際して外力により本来のばね機能を発揮できないほど湾曲する場合があることからこれを解消したいとの課題があった。
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、ベーンを進角方向又は遅角方向に付勢する付勢部材の動作中における湾曲を防止することのできるバルブタイミング調整装置を提供することを目的とする。
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、シューとベーンとの周方向壁面間に配置され、第2回転体を第1回転体に対して進角方向又は遅角方向に付勢する付勢部材を、シューとベーンの周方向壁面部に組み付けられて前記付勢部材の端部を一対のホルダで支持し、この一対のホルダの少なくとも一方は、その組み付け対象に対し可動で角度可変とした。
この発明によれば、付勢部材の両端部が当接する一対の座面が平行に維持されるので外力作用時における当該付勢部材の湾曲が防止される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
[全体構成]
図1は実施の形態1によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す軸方向断面図である。図2は図1の径方向径方向断面であるA−A断面を示す。図1、2共、ハウジング1(以下、第1回転体という。)に対してロータ2(以下、第2回転体という。)が最進角位置にある状態を示す。図3は付勢部材の支持構造を拡大して示した斜視図、図4は第1回転体1に対して第2回転体2が最遅角位置にある状態を示す。
これらの図を適宜参照しつつ、バルブタイミング調整装置の概略構造を説明する。図1において、第1回転体1は図示しないエンジンのクランクシャフトとチェーンを介して同期回転されるようになっている。第2回転体2は第1回転体1内に配設されていて且つ、図示しない吸気又は排気カムシャフト(以下、カムシャフトという。)の端面に一体的に固定されている。
本実施の形態1におけるバルブタイミング調整装置は、これら第1回転体1と第2回転体2により概略構成されている。
第1回転体1はクランクシャフトの回転駆動力を受けるスプロケット3aを外側に有し、内側には、径内方向へ突出した複数のシュー3bを有するケース3と、このケース3の内空間塞ぐフロントカバー4とリアカバー5から概略構成されており、ボルト6により一体的に固定されている。
図1、2において、第2回転体2は、カムシャフトの端面に図示しないワッシャを介して図示しないセンターボルトにより一体的に締結されたボス部7aと、このボス部7aの外周部から径方向へ突出した複数(3つ)のベーン7bを有している。
ベーン7bはシュー3bによって区画された第1回転体1の複数(3つ)の内空間をそれぞれ遅角油圧室8と進角油圧室9に区画している。遅角油圧室8は、第2回転体2を第1回転体1に対して遅角側に相対回動させるときに油圧供給を受ける油圧室である。進角油圧室9は、第2回転体2を第1回転体1に対して進角側に相対回動させるときに油圧供給を受ける油圧室である。
3つの各遅角油圧室8には油圧を給排する遅角油路10が連通し、3つの各進角油圧室9には油圧を給排する進角油路11が連通している。また、ベーン7bには遅角油圧室8と進角油圧室9間のオイル漏れを防止するシール材12が挿入され、板バネ13で径外方向にシール材12を付勢している。
なお、シュー3bにおける遅角油圧室8と進角油圧室9間のオイル漏れを防止するため、シュー3bとボス7a間のクリアランスを微小にしている。
ケース3のシュー3bには径方向に貫通する収納孔14が形成されている。この収納孔14内にはその軸方向に沿って往復摺動可能な略円柱形状のロックピン15、ロックピン15を常に径内方向に付勢する圧縮バネ16、圧縮バネ16の一端側を係止するストッパ17が配設されている。ストッパ17は収納孔14の外側に脱落しないようにシャフト18によりケース3に一体化されている。
ボス7aの外周部には、第1回転体1に対する第2回転体2の相対位置が最進角位置にあるとき(図2)、ロックピン15が圧縮バネ16の付勢力により径内方向へ前進して嵌合する嵌合穴19(後述する図4に明示)が形成されている。この嵌合穴19には解除油路20が連通している。
図2乃至図4において、進角油圧室9内にはベーン7bを進角方向に付勢する付勢部材の一例として圧縮バネ21が配設されている。本実施の形態1では圧縮バネ21は2つ並列配置されているが、その支持構造は並列配置された2つ共、同一であるので1つについて説明する。
圧縮バネ21の両端部は、シュー3bのホルダ収納部22に収納されたホルダ23、ベーン7bのホルダ収納部24に収納されたホルダ25で保持されている。この保持状態で圧縮バネ21の付勢力により、第2回転体2は第1回転体1に対して進角方向に常に付勢している。
ホルダ23、25は細長い軸体をなし、軸長手方向からみた形状が一部に円弧を含むD形の形状をしている。これらホルダ23、25を収納するホルダ収納部22、24はホルダ23、25の円弧状の周面に沿う円弧状の内周壁を有する。これらホルダ収納部22、24に収納されたホルダ23、25はその組み付け対象であるシュー3b、ベーン7bの各ホルダ収納部22、24内で第1回転体1(第2回転体2)の回転中心軸線と平行な当該ホルダの回転中心軸線(ホルダの円弧の中心を通る軸線)を中心に回転可能である。
[ガイド部材]
ホルダ23とホルダ25との間は圧縮バネ21を挿通するガイド部材により架橋状に連結されている。しかも、ホルダ23とホルダ25との間の距離は変化するのでこれに適合するようになっている。ガイド部材はホルダ23、25を機械的に連結して圧縮バネ21の両端部の座面、つまり、ホルダ23側の座面23aとホルダ25側の座面25aとを平行に保持するとともに、圧縮バネ21の湾曲を機械的な構造で抑える。
圧縮バネ21を挿通して組み立てる構成の組立て性を考慮してガイド部材はホルダ23、25のそれぞれに分割して設けられ、また、一方のガイド部材が他方のガイド部材及びホルダを串刺し状に貫通可能とすることでホルダ23、25間の間隔の変化に適合できるようにしてある。
一方のホルダ、例えばホルダ23に設けたガイド部材23bは筒状の筒状体をなし基端部でホルダ23と一体化している。この筒状体の基端部の外周部は該筒状体の径よりひとまわり大きく環状に座繰りされて座面23aを構成している。この座面23aに圧縮バネ21の一端部が当接装着される。一方、ホルダ25に設けたガイド部材25bはガイド部材23bの前記筒状体の内径部に嵌合挿通可能な棒状をしている。この棒状をしたガイド部材25bはその基端部でホルダ25aと一体化している。このガイド部材25b基端部の外周部は該棒状体の径より大きい前記ホルダ23における座繰り部と同径の環状に座繰りされて座面25aを構成している。この座面25aに圧縮バネ21の他端部が当接装着される。
ホルダ23、25間の距離が狭まる方向に変位するときにガイド部材25bが退避するための領域として、ガイド23bの筒部の内径と同径の孔がホルダ23を貫通し、さらにシュー3bにも凹状の退避部22bが該孔の延長上に形成されている。当該バルブタイミング調整装置が動作中においてガイド部材25bがホルダ23と共に揺動するのでシュー3bに形成される退避部22bはこの揺動範囲を包囲できる大きさの空間で構成されている。
圧縮バネ21のホルダへの組み付けに際しては、ガイド部材25bで圧縮バネ21を挿通し、さらにガイド部材25bをガイド部材23bに嵌合させ、この状態を保持しつつ圧縮バネ21を適量圧縮してホルダ25をホルダ収納部24に、ホルダ23をホルダ収納部22にそれぞれ圧縮バネ21の弾性力を利用して座面23a、25bを突っ張るようにして押圧した状態で収納する。この収納状態でホルダ23、25の軸方向(長手方向)の一端部はフロントカバー4の内面に摺動可能に接し、ホルダ23、25の他端部はリアカバー5の内面に摺動可能に接している。
第2回転体2が第1回転体1に対して相対的に回動するとき、ホルダ23、25間の距離が伸縮するがこれに伴い、ホルダ23、25はホルダ収納部22、24内で回動する。その際、その組み付け対象であるシュー3b、ベーン7bに対して角度を変えつつ各ホルダの回転中心軸線を中心に回動し、ホルダ23、25はガイド部材で連結されているので、座面25a、23aは平行に保持され、かつ、ガイド部材23b、25bにより圧縮バネ21の湾曲が防止される。また、ホルダ23、25間の距離が狭まるとき、ガイド部材25bが退避部22bに退避してホルダ23、25とガイド部材との正常な連結関係が維持される。
[動作態様]
バルブタイミング調整装置の動作を説明する。
第1回転体1に対する第2回転体2の相対位置が最進角位置にあるとき、ロックピン15は圧縮バネ16の付勢力により嵌合穴19に嵌合している(ロックピン嵌合状態)。
[遅角動作]
遅角動作の場合、ロックピン15は圧縮バネ16の付勢力に抗して収納孔14内を径外方向に摺動し嵌合穴19より解除される。
ロックピン15が解除された第2回転体2は、遅角油路10を介して遅角油圧室8内にオイルが供給され、進角油圧室9内のオイルが進角油路11を介して排出されることにより、圧縮バネ21の付勢力に抗して遅角側に相対的に回動する。その際、ホルダ23、25は、ガイド部材23b、25bに沿って摺動することで、ホルダ収納部22、24内を図2に示した矢印B方向に回転し、常に圧縮バネ21が当接する両座面23a、25aを平行に維持する。また、ガイド部材25bは退避穴22b内へ退避していく。
[進角動作]
進角動作の場合、進角油路11を介して進角油圧室9内にオイルが供給され、遅角油圧室8内のオイルが遅角油路10を介して排出されることにより、圧縮バネ21の付勢力を受けながら進角側に相対回動する。その際、ホルダ23、25はガイド23b、25bに沿って摺動することで、ホルダ収納部22、24内を図4に示す矢印C方向に回転し、常に圧縮バネ21の座面23a、25aを平行に維持する。
第1回転体1に対する第2回転体2の相対位置が最進角位置になると、ロックピン15は圧縮バネ16の付勢力により収納孔14内を径内方向に摺動し、嵌合穴19に嵌合する。
以上のように、第1回転体1に対する第2回転体の相対位置がどの位置であっても、常に圧縮バネ21の座面23a、25aを平行に維持することができる。これにより、第1回転体に対して第2回転体2が相対回動することにより圧縮バネ21が湾曲することがなくなるため、負荷が軽減し圧縮バネ本来の機能を果たすことができる。
[ホルダ収納部の形状]
本実施の形態において、組み付け対象に対して角度可変に組み付けられるホルダ23、25を可動に収容するホルダ収容部22、24の内壁は図5に示すようにその軸長手方向からみた形状が円弧状をなし、円弧の両端部に相当する開口端部22aが前記ホルダの抜き出しを防止するアンダーカット部(成形品の型抜きに障害となる凸部またはこれに類する径上部)を構成している。ここで、アンダーカット部は、たとえば、円弧の中心を中心とする両開口端部22a、22a’のなす角度(内壁側)θ1が180度を超えるようにして形成する。これにより、両開口端部22a、22a’の間隔は円弧の直径よりも狭くなり、ホルダ23、25が回動してもホルダ収容部22、24から外れなくなる。
アンダーカット部は上記に限らず、例えば、上記角度θ1が180度以下で開口端部を円弧の内側に突出した構成とすることも可能である。その場合でも、ホルダ23、25との接触面積が小さくなるとホルダの摺動性に影響が出るのでその点を考慮する必要がある。
上記角度θ1が180度を超える構成では、アンダーカット部の形成と接触面積の確保の両者を満足する。アンダーカット部を形成することにより、バルブタイミング調整装置の動作中におけるホルダ23、25の脱落が確実に防止される。
[ホルダの形状]
ホルダ収容部22、24の内壁部に収容されるホルダ23、25の形状について、各周壁部が、図6に示すように、その軸長手方向からみた角度θ2が180度以上とした。これにより周壁面積が半円周を超えて大きくなることから摺動面を得てホルダ収納部22、24との摺動性が良好になる。なお、図6では図の煩雑を避けるため圧縮バネ21を省略して示している。
[ホルダの材質]
遅角油圧室8と進角油圧室9とを区画するシール手段として設けられたシール材12は、耐磨耗性を有する材料が用いられる。また、熱膨張、熱収縮なども考慮しなければならない。ホルダ23、25についても、その材料に対する条件がシール材12と一致するので、ホルダ23、25はシール手段の材質と同じとした。その材料としては、耐磨耗性や熱膨張に優れた材料、例えば、充填材が配合された樹脂材料や銅系、鉄系焼結材料などが適当である。
[潤滑用油溝を有したホルダ]
ホルダ23、25はバルブタイミング調整に際して、ホルダ収納部22、24と摺接して角度を変位する。このように角度可変のホルダ23、25は円弧状をした外周部に潤滑油溝を形成する。その形成態様は図7(a)に示すように軸方向に平行な複数の油溝30として形成してもよいし、或いは、図7(b)に示すように軸方向に直交する方向と平行な複数の油溝31として形成してもよい。何れの例にしても、進角油圧室9内のオイルが油溝を介して導かれるので摺動面同士の摺動性が良好となり、ホルダ23、25の角度変位動作が円滑になる。
実施の形態2.
本実施の形態2を図8により説明するが、図8に示したバルブタイミング調整装置は以下に述べる退避穴の配置やガイド部材などを除き実施の形態1で図1、図2など説明したバルブタイミング調整装置と同じ構成であるので、要部構造部のみ符号で示した。
[ガイド部材を退避させる退避部]
実施の形態1では、棒形状のガイド部材25bは、ガイド部材23bが有する孔の内径部に嵌合し、遅角側に動作するにつれ、シュー3bの退避穴22bに退避する構造であるが、本実施の形態では、図8(a)、(b)に示すようにガイド部材23bとガイド部材25bの形状を入れ替えた構成とした。
図8(a)、(b)において、ガイド部材23b’を棒状にし、ガイド部材25bを筒状にし、これに伴い、ベーン7b側に棒状をしたガイド部材23b’を退避させる退避穴24bを形成した。
ここで、実施の形態1における退避部22bは、ケース3を焼結成形で製造する場合、成形用の型にしたがい軸方向に一様な形状となるので、退避部22bも図3で示したように軸方向に貫通した溝状とならざるを得ない。しかし、溝状に形成したときには軸方向の両開放部の一方についてはベーン7bとフロントカバー4との隙間、両開放部の他方についてはベーン7bとリアカバー5との隙間からそれぞれオイルが遅角油圧室8に漏れるおそれがある。
これに対して、ベーン7bは機械加工可能であるので、本実施の形態2のようにベーン7b側に棒状をしたガイド部材23b’を退避させる退避部として、溝形状とすることも勿論可能であるが、軸方向の中間部に退避穴24bとして形成することができる。つまり、退避穴24bをフロントカバー4やリアカバー5側に開放した溝ではなく、ベーン7bの内部に食い込む袋状の凹部として形成することができるので、退避穴24bにオイルが入ってもこの退避穴24bからオイルが漏れ出すことはないので、ケース3を焼結成形で製造し、退避部22bを貫通溝で形成した場合に比べて、ベーン7bとフロントカバー4またはリアカバー5との隙間から漏れるオイルを軽減することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3を図9により説明するが、図9に示したバルブタイミング調整装置は以下に述べるホルダの配置などを除き実施の形態1の図1、図2などで説明したバルブタイミング調整装置と同じ構成であるので、要部構造部のみ符号で示した。
[ガイド部材によるシール機能]
実施の形態1において図2、図4などで示したように、ベーン7bに組み付けられるホルダ25を収納するホルダ収納部24の位置はベーン7bの外周近傍であり、かつ、圧縮バネ21により押圧されていて、その押圧方向の力のベクトルは回転体1の内壁に向かう成分を有している。
そこで、図9(a)、(b)に示すように、ホルダ収納部24の位置を少しベーン7bの外周寄りの位置に変更して、ホルダ25の外周面がベーン7bと回転体1の内周面に共通に接触する態様にすることにより、ホルダ25でシール手段たるシール材12の機能を兼用した。
ホルダ23、25の材質は実施の形態1で説明したようにシール材12の材質と同じにする例があるのでそれに倣い本実施の形態においてもシール材12と同じ材質とすれば、良好にシール機能を果たすことができる。但し、実施の形態1で説明した潤滑用油溝を有するホルダの例は該潤滑用油溝がシール機能を損なうのでシール手段と兼用する本実施の形態3における図9に示したホルダ25には適用できない。
以上の各実施の形態では、ロックピン15を最進角位置でロックした構造であるが、最遅角位置でロックした構造とすることもできる。また、ベーン7bを進角方向に付勢する付勢手段としての圧縮バネ21であったので進角油圧室9に設ける例で説明したが、これに限らず、ベーン7bを遅角方向に付勢する付勢手段として遅角油圧室8に圧縮バネ21を配置する構成のバルブタイミング調整装置を構成することもでき、かかる場合においても既述の実施の形態例に準じて本発明を実施することができる。
また、以上の各実施の形態では、一対のホルダ23、25の両者をその組み付け対象に対し角度可変としたが、一対のホルダ23、25の何れか一方だけをその組み付け対象に対し角度可変とし、他方をその組み付け対象に対し固定した構成でも原理上は同様の作用、利益を得る。
バルブタイミング調整装置の内部構成を示す軸方向断面図である。 最進角状態のバルブタイミング調整装置であって、図1におけるA−A断面図である。 圧縮バネの支持構造を拡大して示したバルブタイミング調整装置の部分分解斜視図である。 最遅角状態のバルブタイミング調整装置であって、図1におけるA−A断面図である。 ホルダ収容部の内壁形状を示した断面図である。 圧縮バネを省略して示した、ホルダ及びガイド部材の組立て状態における断面図である。 (a)、(b)共、潤滑油溝を有したホルダの斜視図である。 (a)は最進角状態のバルブタイミング調整装置であって、ホルダの退避部を第2回転体に形成した場合の断面図、(b)は最遅角状態の同断面図である。 (a)は最進角状態のバルブタイミング調整装置であって、ホルダでシール手段を兼用した場合の断面図、(b)は最遅角状態の同断面図である。
符号の説明
1 ハウジング(第1回転体)、2 ロータ(第2回転体)、3b シュー、7 ロータ、7b ベーン、8 遅角油圧室、9 進角油圧室、12 シール材、15 ロックピン、19 嵌合穴、21 圧縮バネ(付勢部材)、22,24 ホルダ収納部、22a,22a’ 開口端部、22b,24b 退避穴、23,25 ホルダ、23a,25a 座面、23b,23b’,25b,25b’ ガイド部材、30,31 油溝。

Claims (8)

  1. 内周面に複数のシューを有して内燃機関の出力で回転駆動される第1回転体と、前記シューの周方向両側壁面との間で遅角油圧室と進角油圧室を形成する複数のベーンを有し前記ハウジング内に相対回動可能に収納され且つ内燃機関のカムシャフトに連結された第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との相対的回動を拘束及び前記拘束を解除するロック手段とを備えたバルブタイミング調整装置において、
    前記シューと前記ベーンとの周方向壁面間に配置され、前記第2回転体を前記第1回転体に対して進角方向又は遅角方向に付勢する付勢部材と、
    前記シューと前記ベーンの周方向壁面部に組み付けられて前記付勢部材の端部を支持する一対のホルダを有し、
    前記一対のホルダの少なくとも一方は、その組み付け対象に対し角度可変であることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記一対のホルダ間は、前記付勢部材を挿通するガイド部材により架橋状に連結されていることを特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記第1回転体に組み付けられた前記ホルダの退避部を前記第2回転体に形成したことを特徴とする請求項2記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記組み付け対象に対して角度可変に組み付けられる前記ホルダを可動に収容するホルダ収容部の内壁はこのホルダ収容部を該ホルダ収容部の軸方向からみた形状が円弧状をなし、円弧の両端部に相当する開口端部が前記ホルダの抜き出しを防止するアンダーカット部を構成していることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記内壁に収容される前記ホルダの周壁部はこのホルダを該ホルダの軸方向からみた角度が180度以上であることを特徴とする請求項4記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記遅角油圧室と前記進角油圧室とを区画するシール手段を有し、前記ホルダは前記シール手段の材質と同一であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記第2回転体に設けた前記ガイド部材で前記シール手段を兼用したことを特徴とする請求項6記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記ホルダに潤滑用の油溝を形成したことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のバルブタイミング調整装置。
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WO2011036720A1 (ja) * 2009-09-25 2011-03-31 三菱電機株式会社 バルブタイミング調整装置
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