JP2007291129A - 神経損傷の処置に(2−イミダゾリン−2−イルアミノ)キノキサリンを使用する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な視神経および網膜保護剤の提供。
【解決手段】該神経細胞に対する有害作用を受けているかまたは受ける恐れのある哺乳動物に、神経細胞の損傷または死滅を抑制または防止するのに有効な量の式:
Figure 2007291129

[式中、2-イミダゾリン-2-イルアミノ基はキノキサリン環骨格の5−又は6位であり、x、y及びzは残りの5−、6−、7−又は8位のいずれにあってもよく、水素、ハロゲン、低級アルキル等から選択することができる。Rは2−又は3位の置換基を表わし、水素、低級アルキル等である。]で示される化合物の提供。
【選択図】なし

Description

本発明は、哺乳動物の神経細胞(網膜、視神経および脊髄を包含する)を、有害な刺激から保護する方法に関する。有害刺激は、圧迫性もしくは機械的作用または外傷もしくはストレス因子を包含し、これは例えば神経への血流障害、並びに網膜および視神経に関しては緑内障、網膜色素変性および加齢性黄斑変性を包含するが、それらに限定されない。
緑内障は、少なくとも初めは眼圧の上昇により特徴付けられた眼疾患である。緑内障は、その病因により、原発性または続発性として分類されている。原発性緑内障は、成人において独立した症状であって、慢性の開放隅角緑内障、または慢性の閉塞隅角緑内障であり得る。原発性開放隅角緑内障は最もよく起こる形態の緑内障で、他に原因が見当たらない。閉塞隅角緑内障は通例、前房隅角の「浅い」人が罹り、前房の側部(または隅角)が互いに近づいて小柱網からの房水流出をブロックすることによって起こる。続発性緑内障は、その名が示すように、ブドウ膜炎、眼内腫瘍または拡大した白内障のような既存の眼疾患から生じる。
原発性緑内障の原因は、未だ充分解明されていない。その眼圧上昇は、房水流出遮断の結果であり得る。慢性開放隅角緑内障においては、前房およびその解剖学的構造は正常に見えるが、房水の排出は妨げられる。急性および慢性の閉塞隅角緑内障においては、前房が浅く、透過角が狭く、虹彩がシュレンム管の入口の小柱網を閉塞し得る。瞳孔の拡張により、虹彩根部が隅角に対して前方に押されるか、または瞳孔ブロックを起こして、眼圧上昇を急進し得る。前房隅角の狭い眼は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障に患る素因を有する。
続発性緑内障は、後房から前房、次いでシュレンム管への房水の流れのいかなる妨害によっても起こる。前房の炎症性疾患は、膨隆虹彩における完全な虹彩後癒着を起こすことにより房水排出を妨げ得、排液路を滲出物で閉塞し得る。他の通常の原因は、眼内腫瘍、拡大した白内障、網膜中心静脈閉塞、眼の外傷、手術操作および眼内出血である。
すべての種類を考慮すると、緑内障は、40歳を超えるすべての人の約2%に起こり、視力が急速に損われるまで何年間も無症候性であり得る。緑内障性神経損傷が一病理学的過程の最終結果であるのかどうか、また、最終的疾患の発現に複数のメカニズムが関与するのかどうかは、明らかでない。
緑内障過程早期には1種を越える病理メカニズムが関与し得るという証拠が増しつつある。例えば、Ruben,S.T.、Hitchingsら、Eye8(5)、第516〜20頁(1994)参照。そのような危険因子としては、高眼圧、緑内障の家系、年齢、および眼の後房の内部構造における頂部の陥凹対乳頭比がある。一研究によると、視野欠損のない高眼圧眼においては、緑内障誘発性欠損の発症予測に最も重要な因子は陥凹対乳頭比と年齢である。Johnson,C.A.、Brandt,J.D.ら、Arch.Ophthalmol.113(1)、第70〜76頁(1995)。これらの研究が示唆するところによると、視神経円板または網膜に対する神経損傷のない高眼圧患者が存在する。Pfeiffer N.、Bach M.、Ger.J.Ophthalmol.1(1)、第35〜40頁(1992)も参照されたい。緑内障性視野欠損は正常眼圧眼にも起こることが知られている。一つの理論として、眼圧が統計学的に正常であって視神経乳頭が緑内障性視野欠損を起こし易いかどうかは、視神経円板の大きさに左右される。Burk,R.O.、Rohrschneider,K.、Noack,H.ら、Graefes Arch. Clin. Exp. Ophthalmol. 230(6)、第552〜60頁(1992)。正常眼圧での視野欠損を別の(未確認の)病理メカニズムで説明付ける理論もある。Trick,G.L.、Doc. Ophthalmol.85(2)、第125〜33頁(1993)。理論はどうであれ、統計学的に正常な眼圧での緑内障性視野欠損は、臨床的に認識されている症状である。
高眼圧は、緑内障発症の危険因子として一般に知られているが、緑内障性視野欠損に不可欠な症状ではない。神経細胞損傷は、高眼圧があってもなくても起こり得、また、高眼圧を経験した患者に必ずしも起こるものではない。脈絡膜潅流(循環)の増加が高眼圧患者の緑内障性視神経損傷の防止に役立ち得ることが、二つの研究により示唆されている。Schmidt,K.G.、von Ruckmann,A.ら、Ophthalmologica、212(1)、第5〜10頁(1998)、およびKerr J.、Nelson P、O'Brien C、Am J. Ophthalmol.、126(1)、第42〜51頁(1998)。すなわち、緑内障は、高眼圧を伴うかまたは伴わない視神経損傷として発現する複合症候群として特徴付けられることが、最近明らかになっている。更に、それぞれの症状(高眼圧または緑内障性神経細胞損傷)が相互に独立して起こり得るらしいとも考えられている。本発明は、眼圧の正常レベル範囲内への治療的低下にもかかわらず損傷または損失する網膜神経節細胞および視神経を保護し;いわゆる正常眼圧緑内障の場合に該細胞を損傷から保護し;並びに眼圧低下を意図した処置法に十分応答しない緑内障眼において上記細胞を保護する方法を提供する。
手術が指示されない場合、局所用β−アドレナリン受容体拮抗薬が、従来、緑内障処置薬物として選択されている。しかし、αアドレナリン作用薬が高眼内圧の処置に使用するために最近承認されたので、これが緑内障処置剤の主流となるであろう。この種の薬物としてはα作用薬活性を持つ種々のキノキサリン誘導体があり、これらはDanielewiczらが米国特許第3,890,319号及び同4,029,792号において治療剤として最初に提案した。これらの特許には、心血管系の調節剤として、次式で示される化合物が開示されている:
Figure 2007291129
[式中、2-イミダゾリン-2-イルアミノ基はキノキサリン環骨格の5位、6位、7位又は8位のいずれにあってもよい。また、x、y及びzは残りの5位、6位、7位又は8位のいずれにあってもよく、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、又はトリフルオロメチルから選択することができる。Rはキノキサリン環骨格の2位又は3位にあってもよい任意の置換基を表わし、水素、低級アルキル又は低級アルコキシでありうる]。
この本発明に有用な化合物はDanielewiczらが概説した手法に従って製造することができる。米国特許第3,890,319号及び同4,029,792号の内容は共にそのまま参考文献として本明細書の一部を構成する。
「ネコ、ウサギ及びサルにおける比較的選択的なα作用薬(UK-14,304-18)の眼効果(Ocular Effects of a Relatively Selective Alpha-2 Agonist(UK-14,304-18)in Cats, Rabbits and Monkeys)」[J.A. Burkeら, Current Eye Rsrch., 5(9)665〜676頁(1986)]には、ウサギ、ネコ及びサルにおいて、下記キノキサリン誘導体(一般名ブリモニジン(brimonidine))が眼圧を低下させる効力を持つことが示されている。この研究では、化合物が実験動物の角膜に局所投与された。
Figure 2007291129
緑内障の続発症の一つが視神経乳頭に対する損傷であることは古くから知られている。視神経乳頭または視神経円板は、網膜血管系に沿って、網膜上層に沿って分布する網膜神経節細胞(RGC)体の軸索が、外側膝状体へのシグナルを伝達するために集合し束になるところにある(図6参照)。視神経乳頭損傷(臨床的にカッピングと呼ばれる)は、視神経乳頭の神経繊維の陥凹部分として見られる。カッピングは、視神経繊維の死滅、および構造的支持を提供する細胞外マトリックスである篩板の変化の結果である。周辺視力の損失がRGC死滅の結果であり、これは通例、網膜神経節細胞の50%もが損傷または損失され得るほど疾患が進行するまで気付かれない。治療されず放置された緑内障は、視界のかすみまたは視力の鈍りを経て完全な失明に至るまで進行し得る。
残念ながら、薬物の投与又は房水流出を促進するための手術による眼圧の統計学的正常レベルへの長期低下にもかかわらず、緑内障状態における神経の損傷は多くの患者に依然見られる。この見かけ上の矛盾は、Cioffi と Van Buskirk が「前視神経の微小血管系(Microvasculature of Anterior Optic Nerve)」と題する報文[Surv. of Opthalmol. 38, Suppl., S107-16頁, 考察S116-17頁, 1994年5月]の中で取扱っている。その中では次のように述べられている:
「眼圧(IOP)が増大する疾患という緑内障の伝統的定義は、臨床状態を単純化しすぎている。正常値よりも高いIOPを持たない緑内障患者もいるし、IOPの最大限の低下にも関わらず視神経損傷が進行し続ける場合もある。」
緑内障に伴う神経損傷が、眼圧の実質的低下後にも進行し得るという事実は、眼圧非依存性の要因が多くの場合に原因となるということを強く示唆する。例えば下記文献を参照されたい:Schulzer M, er al., “Biostatistical evidence for two distinct chronic open-angle glaucoma populations”Br. J. Ophthal. 第74916-74200頁(1990); Lamping KA, et al., “Long-term evaluation of initial filtration surgery”Ophthalmolgy 93(1) 第91-101頁(1986); Migdal, 1994; Spaeth GL “Proper outcome measurements regarding glaucoma: the inadequacy of using intraocular pressure alone.”Eur. J. Ophthal. 6(2) 第101-105頁(1996)。
このような原因は、次のものを包含すると提案されている:(1)網膜神経節細胞のアポトーシス(プログラムされた細胞死)の誘導であり、これは遺伝学的にコントロールされた過程で、これによって、不必要なまたは損傷された細胞が炎症応答を引き起こすことなく死滅する[例えば、Quigley HAら、Invest.Ophth. Vis. Sci,、36、第774〜786頁(1995)、“Retinal Ganglion Cell Death in Experimental Glaucoma and after Axotomy Occurs by Apoptosis”]、および(2)初めに損傷を受けた神経細胞の死滅または損傷の後、細胞(一次傷害によって損傷を受けなかった細胞)に影響を及ぼす更なる神経変性。一次損傷に対する二次の神経細胞損傷は、周囲のRGCの死および変性によって放出された興奮性神経伝達物質の過剰蓄積および生じた他の有害環境条件の結果として起こる。緑内障性視神経障害のより軽い要因または解明が進んでいない要素には、次のものがある:細胞外マトリックス代謝異常およびそれ故RGCの損傷感受性を導く遺伝的決定子;高IOPとの関連の有無にかかわらず虚血を促進する血管の欠陥;および代謝疾患。本発明のもう一つの利点は、本発明化合物は一次的および二次的のいずれの原因による神経障害箇所でも保護を提供するので、より直接的でより広いレベルの神経保護を提供するということである。
網膜色素変性は、網膜を冒す一群の遺伝性疾患の名称である。網膜は眼の後部の内表面をなす光受容細胞を含む複数の細胞層から成る敏感な神経組織である。そのような疾患は、光受容細胞(いわゆる杆体および錐体)が徐々に破壊され変性することによって特徴付けられ、それによって徐々に視力が失われる。網膜色素変性の患者は米国で10万人いると推定される。杆体は網膜中心部(黄斑として知られる)の外側に集中しており、周辺視力および夜間視力に必要である。錐体は黄斑内に集中しており、中央視力および色覚に必要である。杆体および錐体の両方が、光を電気インパルスに変換するのに与る細胞であり、インパルスは情報を網膜神経節細胞に伝達し、外側膝状体を経て、視覚を知覚する脳の部分に伝達される。すなわち、網膜色素変性では、緑内障の場合とは異なる種類の網膜細胞が冒される。あらゆる種類の網膜色素変性において非常に一般的なのは、杆体および錐体の進行性の損傷および変性である。どの種類の細胞が主に冒されるかによって、症状は異なり、症状は夜盲、周辺視野欠損(トンネルビジョンとも称される)、および周辺視野が狭まるのに先立つ色識別能低下を包含する。
網膜色素変性の症状は、思春期および若年成人に知覚されることが多く、通例、生涯を通して進行する。進行速度および視力損失の程度は様々である。今のところ網膜色素変性の治療方法は見出されていない。
治癒されないにしろ、ある用量のビタミンAにより、一部の患者において網膜色素変性の進行が少し遅延されることがわかっている。研究者は、網膜色素変性を起こす遺伝子のいくつかを見出している。現在では、X染色体網膜色素変性または常染色体優性網膜色素変性のいくつかの家族において、血液および他の細胞由来の遺伝学的材料を試験して罹患家族のメンバーが複数の網膜色素変性遺伝子のうちの一つを有するかどうか調べることができ、従って、該疾病による傷害が現れる前に治療を開始することが可能である。本発明の一課題は、神経保護化合物によって光誘導傷害に対して光受容細胞を保護する研究に特に関連して、本発明の化合物および方法によって光受容細胞(杆体および錐体)を保護することである。
加齢性黄斑変性(ARMD)は、黄斑および網膜中心が変性する疾患である。これは西洋で50歳以上の人における視覚障害の主要な原因となっている。北欧系に特に罹患率が高いが、アフリカ系アメリカ人およびスペイン系には稀である。罹患率は加齢と共に高まり、55歳までの人口の15%、75歳までの人口の30%以上が冒されている。黄斑変性によって中心視が損なわれて、読んだり、運転したりすることが不可能になり得るが、緑内障の場合とは異なって、周辺視は損なわれないので完全な盲目にはならない。黄斑変性は通例、眼科的検査によって明らかになる。
黄斑変性は、ドライ(非新生血管)またはウェット(新生血管)に分類される。滲出型または「ウェット」型の黄斑変性では、網膜の層が液で持ち上げられ、網膜剥離および視覚の波状歪みが起こる。異常血管が網膜中または網膜下へも侵入し得、滲出し得る新生血管膜が形成されて更に視力が損なわれる。進行した症例では、瘢痕組織が形成され、不可逆的な暗点または盲点が生じる。ドライ黄斑変性はより一般的であるが、通例、網膜の一層またはそれ以上が変性および萎縮するに従って、より軽度でより進行の遅い視力障害をもたらす。黄色沈着物(「ドルーゼン」と称される)または色素凝集魂が生じ得る。
いずれの型でも、冒される網膜部分は、網膜の最も敏感な部分である黄斑である(3)。それ故、黄斑変性患者は中心視が損なわれ、細かいものを見る力が低下する。周辺視に変化は起こらない。
加齢性黄斑変性の場合、処置方法の提案および研究がなされているが、臨床的適用における有効性は低い。レーザー光凝固術が、滲出または出血血管を封止するのに有効である。しかしながら、それによって通例、低下した視力を回復することはできず、更なる視力損失を遅延または防止できるに過ぎない。従来のレーザーによる滲出型黄斑変性処置は通例、限られた期間しか有効でない。なぜなら異常血管が再び生じる傾向にあるからである。
より新しい治験アプローチである光力学療法が、ウェット(新生血管)ARMDの処置にいくらかの有望な結果をもたらしている。光感受性色素を患者に全身的に注射し、その色素はウェットARMDの異常組織(例えば異常血管)にのみ取り込まれる。“低温”レーザーを眼に照射すると、異常血管の細胞壁に取り込まれた色素が活性化されて酸化的化合物を形成し、これが新生血管組織中で凝血を導く。このようにして液滲出が止められ、残留液が再吸収されて、視力が改善される。しかし、4〜12週間で血塊が身体に吸収されてしまうので、この処置を反復しなければならず、しかもレーザー処置は網膜に光損傷を与える恐れがある。本発明のもう一つの態様は、このARMD療法の一部として用いられるレーザー光による損傷から網膜を保護するために、本発明化合物を投与し得るということである。
特殊な鉗子を眼に挿入し、新生血管膜を引き出すという侵入的な外科的方法も開発されている。しかし、血管新生はしばしば再発する。
網膜を養う細胞、網膜色素上皮細胞および光受容組織が、実験室内で増殖させたヒト胎児組織から採取され、移植されている。遺伝性網膜疾患を有するラットを用いた研究では、ヒト胎児網膜色素上皮は眼に外科的導入されると正常に機能し、視力を回復した。しかし、ヒトに移植する研究では、最初は効果があるものの、拒絶の故に3箇月以内に無効となっている。
このように、神経細胞に対する1種またはそれ以上の有害作用による進行性損傷を停止または遅延することのできる神経保護作用を有する薬剤の必要性が未だ満足されていないことが明らかである。
哺乳動物の眼および脊髄の神経細胞を有害作用から保護する新規方法を見出した。本発明の方法は、1種またはそれ以上のある種のアリール−イミノ−2−イミダゾリン(本明細書中に記載)、その塩およびそれらの混合物の有効量を、全身的、局所的、髄膜下、硬膜外に、または眼球内注射により哺乳動物に投与することを含んで成る。
前記症状のあるヒトの緑内障網膜を処置するために、本発明の活性化合物(またはその混合物もしくは塩)を、本発明に従って、眼科学的に許容し得る担体と混合して眼に投与する。適当な(例えば従来の)眼科学的に許容し得る担体のいずれを使用してもよい。被投与眼に対して、長期的または永久的な悪影響を実質的に及ぼさない担体は、眼科学的に許容し得る。眼科学的に許容し得る担体の例は、水(蒸留水または脱イオン水)、塩水および他の水性媒体を包含する。本発明によると、活性化合物は好ましくは、溶液として眼に投与できるように、投与に用いる担体に可溶である。しかし、活性化合物(またはその混合物もしくは塩)の、適当な担体中の懸濁液を使用してもよい。
本発明によると、活性化合物の有効量を眼にデリバーするように、眼科学的に許容し得る担体中に充分な濃度で存在する活性化合物(またはその混合物もしくは塩)を投与する。眼科用処置溶液は、1種またはそれ以上の活性化合物を、好ましくは約0.0001〜10%(w/v)、より好ましくは約0.0005〜0.5%(w/v)の濃度範囲で含有する。
本発明に従って活性化合物を処置する眼に投与するために、哺乳動物の眼に直接に薬物を投与するためのどのような方法を用いてもよい。「直接投与」とは、結果として化合物が全身的に利用可能となる通常の全身的薬物投与方法(例えば患者血管への直接注射、経口投与など)を除外することを意図する。活性化合物を哺乳動物眼に直接投与することによる、哺乳動物に対する主な作用は、好ましくは眼圧低下である。より好ましくは、有用な活性化合物を眼に局所適用するか、または眼に直接注射する。化合物を眼科用溶液(点眼剤)として眼に局所適用した場合に、特に良好な結果が得られる。
局所的な眼科用製剤、例えば点眼剤、ゲルまたはクリームの使用は、適用、および用量デリバリーが容易で、全身的副作用(例えば、心臓血管血圧降下)が少ない故に好ましい。眼科用局所製剤の例を表1に示す。略号q.s.は、所望の効果または体積を達成するのに充分な量を意味する。
Figure 2007291129
表1に記載の眼科用製剤中に、種々の保存剤を使用し得る。好ましい保存剤は、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀および硝酸フェニル水銀を包含するが、それらに限定されない。同様に、上記のような眼科用製剤中に、種々の好ましい賦形剤を使用し得る。そのような賦形剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、および精製水を包含するが、それらに限定されない。
浸透圧調節剤は、必要に応じて、または好都合に加え得る。浸透圧調節剤は、塩(とりわけ、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)、マンニトールおよびグリセリン、または他の適当な眼科学的に許容し得る浸透圧調節剤を包含するが、それらに限定されない。
眼科学的に許容し得る製剤が得られるのであれば、どのような緩衝剤およびpH調節手段を用いてもよい。緩衝剤は、酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤およびホウ酸緩衝剤を包含するが、それらに限定されない。製剤のpHを調節するために、必要に応じて酸または塩基を使用し得る。
同様に、眼科学的に許容し得る抗酸化剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンを包含するが、それらに限定されない。
眼科用溶液(点眼剤)は、硝子体内に神経保護をもたらす所望の濃度を得るのに必要な頻度で哺乳動物眼に投与し得る。前記のようなARMDのレーザー処置における光保護のような鋭敏な神経保護効果を達成するためには、処置に先立って保護剤を投与してレーザー処置中に最適な保護を提供することが有利であり得る。網膜神経節細胞を、例えば緑内障または「ドライ」ARMDの神経障害作用による損傷から保護する場合のように長期的な処置を行うためには、所望の硝子体内濃度または濃度範囲を常に維持するのに必要な頻度で薬物を投与し得る。換言すれば、αアドレナリン作動剤を活性成分として含有する眼科用溶液(または他の製剤)を、眼において活性成分の有益な神経保護作用を維持するのに必要な頻度で哺乳動物眼に投与する。当業者は理解するであろうが、投与頻度は活性成分の性質および眼科用製剤中のその濃度によって変化する。このような記載において、本発明の眼科用製剤を哺乳動物眼に、およそ1日1回または2回投与し得ると考えられる。
本発明の化合物を使用するARMD処置は、血管新生の処置を対象とする前記処置法とは異なる処置アプローチを取る。α−アドレナリン作動剤による処置は、変性過程の有害作用によって起こる損傷、または処置に使用するレーザー光による損傷から、黄斑の網膜細胞を保護する。そのような有害作用は、光反応性色素を使用するかまたは使用しないレーザー処置によるレーザー光損傷、およびドライ型ARMDに伴う萎縮を包含するが、それらに限定されない。すなわち、本発明のα−アドレナリン作動剤は、単独で、または前記療法のいずれかと組み合わせて投与し得る。
本発明の新規方法は、予防的処置として、すなわち神経に損傷が起こる前に、または病態(例えば緑内障、網膜色素変性またはARMD)の長期進行が起こる前に投与を行う場合に、特に有効である。本発明化合物が神経保護において果たす役割に関して特定の理論で制限することを意図するわけではないが、出願人は、本発明の化合物および方法がα刺激によってbFGF(神経細胞生存因子)発現の上方調節を起こし、この体内放出が、有害作用から細胞が受けるアポトーシス(プログラムされた細胞死)シグナルにもかかわらず、細胞に生存するようシグナルを与えることによって神経保護を提供し得ると仮定する。α作動に応答してbFGFの体内濃度が上昇すると、細胞生存と細胞死とのシグナルバランスが、細胞生存促進の方向にシフトし得る。更に、bcl−2ファミリーのある種の因子も産生されることがわかった(これはその産生をコードするmRNAの発現が向上することにより測定される)。そのような因子bcl−2およびbcl−xもアポトーシスプログラムを抑制する。このような因子は、神経細胞に対する有害作用の結果産生され得るbcl−2アポトーシス因子(例えばbadおよびbax)の存在または誘導を打ち消し得る。
すなわち、細胞生存シグナルを神経に与える本発明化合物は、細胞死を抑制する化合物と組み合わせて有利に使用し得ると更に考えられる。そのような細胞死抑制化合物は、NMDA拮抗剤、特にメマンチン(memantine)(過剰グルタメートの興奮毒性作用をブロックする);一酸化窒素シンセターゼ阻害剤;フリーラジカルスカベンジャーおよびカルシウムチャンネルブロッカーを包含する。
神経圧搾モデル、及び神経損傷と神経回復の評価におけるその有意性に関する議論と参考書目については、「視神経損傷後の機能的回復と形態学的変化(Functional Recovery and Morphological Changes after Injury to the Optic Nerve)」[Sabel, B.A.及びAschoff, A., Neuropsychobiology, 28, 62〜65頁(1993)]を参照のこと。
哺乳動物の視神経の損傷は、哺乳動物の中枢神経系(CNS)の他の部分の場合と同様に、軸索変性とそれに続く細胞体の喪失をもたらし、生き残ったニューロンからの軸索再生の不全を伴う。損傷を受けた神経の変性は、最初は直接的なニューロン損傷に帰することができるだろう。しかし、直接損傷を受けた軸索だけでなく一次的な損傷を免れた軸索でも起こるその後の進行性変性の原因は、損傷直後の神経で起こる付随する生理学的生化学的事象にあり、それら二次的作用が主として長期の機能的な結果を決定すると考えられる。
損傷直後に誘発される応答は、その後の変性応答に強い影響を及ぼす。したがって、この即時応答を減少又は緩和する処置は、二次的な変性過程を最適に防止又は遅延させると考えられる。即時応答をモニターするには、非観血的な技術を使用することが明らかに好ましい。ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)モニタリング技術を最も初期の外傷後事象を測定できるように適合させることは、有効な非観血的方法であることがわかっている。この技術を使用すれば、成体ラットの視神経にインビボで加えられる十分制御された圧搾損傷の前後に、損傷の即時効果をリアルタイムかつオンラインで評価することができる。この実験法では、損傷を受けた視神経の代謝活性の測定値が、損傷を受けた軸索とそれらに付随する非ニューロン細胞の活性を表わすので、これにより、有害なストレスに対処する潜在能力が評価される。またこのモデルは、そのようなストレスによる神経細胞の損傷又は死を克服又は緩和しうる種々の薬剤の活性をモニターする際にも有効である。
虚血性事象を完全に除外できる条件下において、最初期の損傷誘発性応答は、神経のエネルギー状態の減少である。エネルギー状態の減少は、1)遊離脂肪酸レベルの損傷後上昇(これはミトコンドリアの機能を妨害し、電子輸送の脱共役を誘発しうる)と、2)細胞内遊離Ca2+の著しい上昇に関係づけることができる。一般に軸索損傷後は、電位感受性チャネル(L、T又はN型)又はレセプター作動性Ca2+チャネルによるCa2+の取り込みを刺激する細胞外カリウムイオンの増大が起こることが知られている。細胞内遊離Ca2+の著しい上昇は、細胞の生存に不利な過程(Ca2+依存性酵素(主としてリパーゼ、プロテアーゼ及びエンドヌクレアーゼ)が関与する過程を含む)を加速し、それがミトコンドリアの損傷を引き起こし、ついには細胞死をもたらす。これらの事象を克服するため、細胞は、イオン恒常性を活発に修復するためにより多くのエネルギーを必要とする。損傷部位のエネルギー需要の増大とミトコンドリア機能不全がもたらすエネルギー維持の減少との組み合わせが、損傷後に起こる不可逆的神経損傷と神経変性の主な理由であろう。したがって、代謝活性の初期測定により、その軸索、それに付随するグリア細胞及び非ニューロン細胞体の運命を示すことができるだろう。上述の議論からすると、損傷後の神経で起こる変性過程を防止するには、ミトコンドリア活性の復旧が極めて重要でありうるということになる。
神経圧搾モデルの神経に加えられる損傷は十分に制御され較正された再現性のある損傷であるから、初期外傷後代謝欠損と、長期の形態学的生理学的効果を持つ薬物その他の処置によって起こりうるそれらの軽減とを相関させることができる。
添付の図と考察から、グルタメートが誘発する毒性と神経圧搾モデルにおける物理的傷害の両方に対し、神経保護が神経細胞に付与されることは明らかである。
神経細胞に対する傷害の前又は後の期間(ただし細胞死の前)に、式Iの薬物を哺乳動物の脊髄ニューロン又は網膜および視神経に投与することにより、眼の神経細胞に対して神経保護が付与されることをここに発見した。
Figure 2007291129
[式中、2-イミダゾリン-2-イルアミノ基はキノキサリン環骨格の5位又は6位のいずれにあってもよい。x、y及びzは残りの5位、6位、7位又は8位のいずれにあってもよく、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、又はトリフルオロメチルから選択することができる。Rはキノキサリン環骨格の2位又は3位の任意の置換基を表わし、水素、低級アルキル又は低級アルコキシでありうる。]
定義
AGN191103と呼ばれる化合物は次式の化学構造を持つ。これは6-メチル-(2-イミダゾリン-2-イルアミノ)キノキサリンという化学名でも知られている。
Figure 2007291129
MK-801と呼ばれる神経保護剤はジゾシルパイン(dizocilpine)という名前でも知られており、次の化学構造を持つ。
Figure 2007291129
この物質はMerck Index(第11版)のモノグラフ番号3392にも記述されている。
有害作用または有害刺激とは、神経細胞に有害または破壊的な事象であると定義される。これは哺乳動物に対する外的な事象に限定されず、病態および生理学的事象(例えば卒中または心臓発作)であって、一連の事象によって神経細胞に有害または破壊的なものを包含する。有害作用の例は、圧迫性もしくは機械的作用または外傷もしくはストレス因子を包含し、これは例えばグルタメート神経毒性、神経への血流障害(虚血)、および網膜または視神経に関しては網膜色素変性および加齢性黄斑変性および緑内障であるが、それらに限定されない。
ヒト用量と投与
本発明の方法は、ヒトを含む任意の哺乳動物の処置に有効である。
本発明では、視神経及び網膜に対する有害な刺激がその神経細胞を死滅させない又は永続的な損傷を加えない期間又は時点に、哺乳動物を医薬的に有効な量の神経保護剤で処置する。保護剤は経口投与または眼に局所投与してもよいし、下記の又は当技術分野で知られる他の任意の適当なデリバリー手段で投与してもよい。
本発明によれば、神経損傷を処置するため又は神経細胞死を予防するために、医薬有効量の保護剤を単独で投与することができる。別法として、保護剤を抗緑内障剤(例えばβ遮断剤、α作用薬、ピロカルピンなどのムスカリン剤、炭酸脱水酵素阻害剤(CAI)その他の正常な眼圧(IOP)の維持又は上昇したIOPの低下に有効な薬物)と連続して、又は同時に投与してもよい。保護剤の最も有効な投与法及び用量管理法は、処置しようとする疾患のタイプ、その疾患の重篤度と経過、過去の治療、その患者の健康状態とその薬剤に対する反応、及び治療医の判断に依存する。一般に、神経保護剤は、血清又は硝子体内濃度を0.01nM〜500nMとする用量で投与すべきである。神経が損傷を受ける前に保護剤を投与することが好ましい。ただし、効果は減少するものの、損傷が起こってから投与することもできる。
例えばMK-801などの保護剤の従来の投与法と標準的な用量管理法を使用することができる。IOP低下剤などの薬物と神経保護剤の併用に関する最適な用量は、当技術分野で知られる方法を用いて決定することができる。神経保護剤の投与量は、その保護剤と併用する薬物の用量及びその処置法に対するその患者の反応に基づいて、個々の患者について調節することができる。保護剤は一度に患者に投与してもよいし、一連の処置として患者に投与してもよい。
薬剤は、局所的に(例えば眼神経保護のために眼球内注射によって硝子体内に、又は脊髄保護のために髄膜内もしくは硬膜外に)投与することができる。本発明の多くの薬剤は、全身的投与、例えば経口投与、もしくは静脈内投与、又は筋肉内注射することができる。更に、網膜および視神経保護用の薬剤であって、角膜を透過し得、充分な硝子体液内濃度を達成できるもの(例えばAGN191103およびブリモニジン)は、眼に局所投与することもできる。
また、これらの治療で使用される組成物は種々の形態をとりうる。例えば固体、半固体又は液体剤形(錠剤、丸剤、散剤、防腐または非防腐溶液剤又は懸濁剤、リポソーム、坐剤、注射及び注入溶液など)が挙げられる。これらの組成物が、当業者に知られる従来の医薬的に許容できる担体を含むことも好ましい。
以下の非限定的実施例に、1)グルタメート誘発毒性からの神経細胞保護の評価、及び2)物理的損傷の神経圧搾モデルにおいて神経保護剤によって付与される神経保護の評価方法、に使用されるアッセイと測定法について説明する。
神経細胞に対してグルタメートが誘発する興奮毒性作用のモデルにおける神経保護を評価するための実験手法
低密度ラット海馬ニューロン培養物をGoslin及びBankerの手法によって調製した。陶製ラック内でカバーグラスを互いに付き合わないように浄化および滅菌した(コーエンカバーグラス染色ラック;Thomas Scientific)。カバーグラス(13mm)を染色ラックに入れ、蒸留水ですすぐ(各1分間を4回)ことによってほこりを除去し、濃硝酸内に36時間入れた。カバーグラスを蒸留水(3時間にわたって4回交換)ですすぎ、乾熱滅菌した(225℃で終夜)。そのカバーグラスを24ウェル培養皿の各ウェルに一枚ずつ移した。同時培養中カバーグラスをグリア上に支持するために、培養皿上にパラフィン滴を置き、カバーグラスを導入する前にUV照射を行なった(30分間)。1mg/mLのポリ-L-リジン臭化水素酸塩(PLL)(Sigma;分子量30,000〜70,000)をホウ酸緩衝液(0.1M、pH8.5)に溶解し、濾過し、滅菌したものを用いて、各カバーグラスを終夜おおった。PLLを除去し、カバーグラスを蒸留水ですすぎ(各2時間を2回)、培地[追加グルコース(600mg/L)と10%ウマ血清を含有するイーグル塩入りイーグルMEM]を加え、その培養皿を培養器中に保存した。
Levinson及びMcCarthyが記述した方法と同様の方法(ただし、培養物が主として1型大グリア細胞を含有するように低密度でプレーティング)で、新生児ラットの脳から大グリア細胞培養物を調製した。各ウェルに10細胞を接種した。グリア培養物に培地を週に2回補給し、接種の約2週間後、コンフルエントになった後に使用した。使用の前日に、培地を除去し、ニューロン維持培地(N2補足物を含むMEM)を加え、培養を続けた。3×104個の生きたラット海馬神経(E18胚)を、培地中に保ったPLL処理カバーグラスに接種した。3〜4時間後、ほとんどのニューロンが付着した時、そのカバーグラスを維持培地中のグリア細胞を含む培養皿に、そのニューロン側がニューロンの生存と発生を補助するグリア細胞と向き合うように移した。グリア細胞増殖を減少させるため、接種の2日後に、シトシンアラビノシド(1-b-D-アラビノフラノシルシトシン)(Calbiochem)(最終濃度5×10M)を培養物に加えた。培養第6日に、細胞を1mMグルタメート、もしくはグルタメートとAGN-191103 - 0.1nM(分子量=200)又はMK-801 - 10nMで処理した(各処理につき2〜3枚のカバーグラスを使用した)。
24時間培養した後、細胞をトリパンブルーで染色した。無作為に選択した培養視野(各カバーグラスにつき5視野)から、生きているニューロンと死んだニューロンを数えた。死滅細胞の割合を計算した。
神経圧搾損傷法と損傷後の複合活動電位(CAP)の測定
パートA
代謝測定
動物の利用は、動物の研究利用に関するARVO決議(ARVO Resolution on the use of animals in research)に従った。体重300〜400gの雄スプレーグ・ドーリー(SPD)ラットをペントバルビトンナトリウム(腹腔内投与、35mg/kg)で麻酔した。必要時の人工換気のために気管にカニューレを挿入した。その動物の頭を頭部固定具で適当に固定し、双眼手術顕微鏡下に外眼角切開を行ない、結膜を角膜へ向かって外側に切開した。眼球後退筋を分離した後、視神経を同定し、鈍的離断により眼球近くで3 0 3.5mmの長さを暴露した。硬膜を傷つけず、神経を損傷しないように注意した。ライトガイドホルダー(下記参照)の第1部分を視神経の下に挿入し、神経をライトガイド管内に緩やかに納めた。次に、ライトガイドが視神経の表面上で損傷を加えようとする部位から1mmの位置にくるように、第2部分を固定した。
表面蛍光−反射率測定
ミトコンドリア内NADH酸化還元状態のモニターは、ピーク強度が450nmにある青色光の放出をもたらす366nmにおけるNADHの蛍光(これに対しその酸化型NAD+はこの蛍光を欠く)に基づいて行なった。366nm励起光の供給源は、強力な366nmフィルター(Corning 5860(7-37)+9782(4-96))を装着した100W空冷水銀ランプである。可撓性Y字型光ファイバー束(ライトガイド)を用いて視神経との光の送受信を行なうことにより、インビボ測定を技術的に可能にした。励起光は励起ファイバー束を通して神経に転送される。神経から放出された光は、第2のファイバー束を通して転送された後、1チャネル直流蛍光−反射計に接続した2つの光電子増倍管によって450nmの蛍光光(90%)と366nmの反射光(10%)を測定するために、90:10の比率に分割される。動物間の変動を最小限に抑えるため、記録の開始時に標準シグナル較正操作を行なった。実験中の蛍光及び反射シグナルの変化を、較正したシグナルから計算する。このタイプの較正は、絶対的ではないものの、それでも種々の動物と異なる研究室間で信頼性と再現性のある結果を与えることがわかっている。
反射光の変化は、動脈血圧と神経容量の変化から派生する血流動態的効果と視神経の動きがもたらす組識吸収の変化に相関した。蛍光測定値は、蛍光から反射光(366nm)を差引いて(1:1比)補正された蛍光シグナルを得ることにより、NADH酸化還元状態評価用に充分補正されることがわかった。
代謝測定
まだ麻酔されている動物を上述の手術から30分間で回復させた後、無酸素状態と酸素過剰状態にさらした。ラットに100%窒素を2分間呼吸させることによって無酸素状態にした後、空気に戻した。動物が正常な呼吸を自発的に取り戻さない場合は、気道に2回吹き込むことにより換気した。酸素過剰状態は、動物に100%酸素を6〜10分間呼吸させることによって誘導した。視神経の代謝活性を評価するために、無酸素状態と酸素過剰状態に反応して起こる反射光強度と蛍光強度の相対変化を、圧搾損傷の前後に測定した。
代謝測定の実験法
較正したクロスアクション(cross-action)鉗子を用いて、眼とライトガイドホルダーの間にある神経に、120gに相当する圧力で30秒間、十分に較正した適度の圧搾損傷を加えた。
パートB
生理学的測定
複合活動電位(CAP)を記録するための実験設定:電気生理学的測定のために視神経を除去する前に、ラットを70mg/kgのペントバルビトンで深く麻酔した。頭蓋から皮膚を除去し、視神経を眼球からはずした。ほぼ完全に断頭し、骨鉗子で頭蓋骨を開いた。大脳を外側にずらし、視神経の頭蓋内部分を露出させた。視交叉のレベルで切開することにより、神経の全長を摘出できるようにし、それを、NaCl(125mM)、KCl(5mM)、KHPO(1.2mM)、NaHCO(26mM)、MgSO(0.6mM)、CaCl(24mM)、D-グルコース(11mM)からなる新鮮な冷クレブズ溶液(95%O及び5%COに曝気したもの)の入ったバイアルに移した。神経を維持したこの溶液内では、電気的活性が少なくとも3〜4時間は安定なままだった。回収の1時間後に、神経を37℃のクレブズ溶液に浸した。圧搾の両側で測定するには神経が小さ過ぎたので、電気生理学的記録は圧搾損傷に対して遠位の神経から得た。次に、それらの神経端を、浸漬溶液に浸した2つの吸引(suction)Ag-AgCl電極に接続した。近位端の電極を通して刺激パルスをかけ、活動電位を遠位電極によって記録した。Grass SD9刺激器(2V、50μs)を電気刺激に使用した。シグナルをMedelec PA63前置増幅器に転送し、そこからMedelec MS7筋電計とAA7T増幅器に転送した。溶液、刺激器及び増幅器は共通する接地を持った。8つの平均CAPの最大振幅を記録し、ポラロイドカメラで写真撮影した。左神経(非損傷)を用いて、正常な神経の対照値を測定し、圧搾鉗子を較正した。
視覚誘発電位(VEP)応答の記録
損傷を受けた薬物処置ラットを損傷後2週間調べることにより、それらの機能の回復を評価した。この実験群では、光刺激に反応して起こる電場電位のパターンを一次視覚皮質から記録した。光によって誘発される電位は、網膜に端を発し、生き残った軸索に沿って伝搬されて、その最終標的である視覚皮質に至る。一次的変性過程と二次的変性過程を生き残った軸索のみが、活動電位を伝導することができる。処置動物及び非処置動物の電場電位のパターンを比較分析することにより、軸索生存に対するその処置の効果が明らかになるだろう。
麻酔したラット(Rumpon, Ketalar)を小動物定位装置に入れた。頭蓋骨を暴露した後、皮質の損傷を最小限に抑えるため硬膜を傷つけずに、円筒状ドリルビットで2つの穴を開けた。鼻骨の上に開けた1つの穴を対照点として使用した。第2の穴はブレグマ#8mm、側部(lateral)#3mmの座標を持つOC1領域に開けた。ネジに取り付けた金接触ピンを電極として使用し、それを穴の中にねじ込み、アクリル接着剤で頭蓋骨に接着した。毎分平均90スイープのストロボ刺激によって電場電位を誘発した。そのフラッシュ誘発電位をLab Viewデータ捕捉処理システムを用いて分析した。電場電位をデジタル化し、オフライン分析のために保存した。
パートC
神経保護特性に関する薬物試験の効果の測定
最初の実験群では代謝測定を行なった。各薬物をいくつかの異なる濃度で腹腔内注射した。各薬物を動物8匹の群と8匹の対照(緩衝液賦形剤で処理した損傷動物)で試験した。いずれの場合も、損傷の前、損傷の0.5時間後、及びその後4〜6時間の毎時間に、代謝測定値をオンラインで得た。得られたデータをANOVAで分析した。
長期効果の測定、生理学的活性
CAP
損傷直後に、試験しようとする薬物を10匹の動物に注射し、10匹の対照動物に賦形剤を注射した。2週間後、各神経のCAPを吸引電極を用いてインビトロで記録した。反対側を内部対照として使用した。その結果は、試験した薬物が、生き残った軸索の救出及び/又は変性の減速に対して何らかの潜在効果を持つかどうかを示した。肯定的な結果を示した有望な薬物については、それぞれの至適用量を決定した。
VEP応答
年齢と性別が合致した2つの群で、無処置のSPDラットの皮質に電極を埋め込んだ。移植の直後に左眼を覆っておいて、右眼に光をフラッシュしながら、左側からのVEP応答を記録した。次に、十分に制御された圧搾損傷を視神経に負わせ、予め決定しておいた至適用量の薬物を直ちに投与した。対照動物は、薬物ではなく賦形剤を投与する点以外は同様に扱った。手術の1日、1週間、2週間及び4週間後に、各動物についてVEP応答を記録した。
同様に、脊髄虚血モデルにおいて神経細胞損傷が起こることがわかり、誘導した脊髄低体温が神経保護作用を有することが示唆されている。Marsala,M.、Gulik,J.、Ishikawa,T.およびYaksh,T.L.、Journal of Neuroscience Methods 74、第97〜106頁(1997)。虚血による神経細胞死のメカニズムは、神経、例えば視神経および網膜において本発明化合物の投与により有効に処置されることのわかっている細胞死と同様のメカニズムによるものと考えられる。Marsala、Galikらの研究(前掲書)において、低酸素神経脱分極およびグルタメート毒性が挙げられている。
最近の研究により、アドレナリンα2A受容体が、ヒト脊髄に存在する主要なαサブタイプであることがわかった。α2A作動剤が、脊髄のα2A受容体に結合し、それを活性化することによって、痛覚脱失または鎮静に有用であり得ることが予め示唆されていた。例えばLawhead,R.G.、Blaxall,H.S.およびBylund、D.B.、Anesthesiology、77(5)983−91(1992)を参照されたい。そのような作動剤が、脊髄細胞に神経保護をもたらし得ることが新たにわかった。本発明化合物の有効量を、脊髄神経保護のために、「用量と投与」の項で述べたように、髄膜下、硬膜外または全身的(例えば経口または注射による)に投与し得る。そのような脊髄への投与は、虚血および外傷のような有害作用から脊髄神経細胞を保護し得る。
脊髄虚血の動物モデル;そのような虚血の誘導方法、髄膜下透析を用いる虚血時および虚血後に放出された体内化合物の量の測定方法、並びに虚血後の神経組織および行動神経学的機能の組織学的研究が、下記論文に記載されている;Marsala,M.、Malmberg,A.B.、およびYaksh、T.L.、J.Neuroscience Methods、62、第43〜53頁(1995);Taira,Y.、Marsala,M.、Stroke、27(10)、第1850〜58頁(1996);Marsala、M.、Vanicky,I.、Yaksh、T.L.、Stroke、25(10)、第2038〜46頁(1994)。
そのような引用を組み合わせて、本発明化合物の有効性を試験する実験を行う。化合物を試験動物(例えば、ラット)に投与し、その後、脊髄虚血、次いで再潅流を誘導するか、または較正した神経圧搾損傷を起こす。髄膜下透析によって、グルタメートおよび他の体内化合物の放出を測定する。更に、異痛の誘導および運動能力の低下のような神経学的行動変化を試験して、神経保護化合物で処置していない対照動物群と比較して本発明化合物が脊髄神経保護に有用であることを示す。
様々な具体例と態様に関して本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるわけではなく、特許請求の範囲の解釈によってのみ解釈されるべきである。
図1は、グルタメートによる処置で死滅した細胞の割合をグルタメート処置後の日数毎に表わした棒グラフである。そのような処置をしなくても起こる細胞死を測定するために、グルタメートで処置しなかった対照も含めてある。また、AGN191103とグルタメートの両方による処置後と、MK-801とグルタメートによる処置後に測定した値も示す。MK-801はNMDA拮抗剤として作用する、当技術分野でよく知られる神経保護剤である。NMDA受容体は神経伝達物質のなかでグルタメートを結合する。グルタメート;AGN191103+グルタメート;及びMK-801+グルタメートに関する棒の真下に示す数字は、各群に使用したグルタメートと薬物の濃度である。第8日では、AGN191103とMK-801が、グルタメート誘発性神経毒性からの細胞保護に関して同程度の効果を示す。この図のデータを得る際に使用した実験法については実施例1で詳述する。 図2は、視神経繊維に関して測定した複合活動電位(CAP)のグラフである。左側の枠内は、AGN191103で処置した視神経(上側の線)と、対照として使用した非処置神経(下側の線)に関して損傷(すなわち神経圧搾(nerve crush))の2週間後に測定したもので、右側の枠内は非損傷視神経の対照CAPである。このグラフの縮尺を各枠内に記載する。損傷後横座標の目盛りは、非損傷グラフの目盛りの25倍である(単位:ミリボルトとミリ秒)。複合活動電位の値は、各曲線下の面積の積分値として計算される。曲線の不規則性は複合応答の分散の特徴である。ある神経細胞は他の神経細胞より伝導が速いので、測定される電圧の振幅が時間とともに変化する。 図3は、ラットの視神経圧搾によって損傷し、1)賦形剤のみ、2)クロニジン、及び3)AGN191103で処置した細胞に関する最大CAP振幅を、マイクロボルト(μV)で示した棒グラフである。各薬剤を4種類の濃度(試験対象の体重の倍数として投与)で試験した。それらをグラフ上の棒に表わす。その薬理が極めて詳しくわかっている基準α作用薬化合物としてクロニジンを選択し、それを被験化合物AGN191103と比較した。クロニジンは賦形剤のみの場合と比べていくらか神経保護活性を示したが、それはAGN191013の最大CAP応答の約半分であった。 図4は、視覚誘発電位応答のグラフであり、視覚(光)刺激の結果として視覚皮質の表面に誘発される電位活性(脳波と同等)を示している。この試験は生体ラットで行われ、網膜から視神経を通って外側膝状体核に入り、最終的に脳の後ろ側にある視覚皮質に至る全視覚系の完全性を測定するものである。左側の枠は神経圧搾損傷を伴わない場合の応答を示し、右側の枠は、神経圧搾に先立ってAGN191103で処置したラット(上側;ポジティブと記したもの)と対照ラット(下側;ネガティブと記したもの)に関して損傷の2週間後に測定した応答を示す。両グラフの尺度をμV対ミリ秒の単位で縦軸の下に示す。 図5は神経保護におけるブリモニジンの局所作用を測定した試験の結果を示す棒グラフである。ラットの急性網膜虚血モデルを、有害作用の提供に使用した。虚血傷害の1時間前にブリモニジンを局所的に適用した(一方の眼に10μl、他方の眼には塩類液10μl)。傷害の1週間後にERG(網膜電位図)を記録した。棒グラフには、ERGシグナルの回復率を用量に相関して示す。この結果は、ブリモニジンが用量依存的に局所的神経保護を提供することを示している。 図6は、前房および後房を示す眼の外皮切断面図である。前房は房水で満たされ、眼の水晶体周囲で後房と隔てられる。後房は、眼の形状を維持する粘性透明液体である硝子体液(6)で満たされている。眼の後方には、網膜(4)、視神経乳頭(3)および視神経(5)がある。網膜の下には、網膜色素上皮および脈絡膜(2)があり、これは網膜神経細胞の維持および支持に関与している。更に、網膜の図には、網膜を構成する神経細胞と関連ヘルパー細胞の層を示す。水晶体から入った光に接する第一の細胞層は網膜神経節細胞(7)で、脈絡膜側の網膜基底部の光受容細胞(8)に至り、これは杆体(9)と錐体(10)から成る。

Claims (5)

  1. 哺乳動物の視神経および網膜を保護するための医薬組成物であって、該神経細胞に対する有害作用を受けているかまたは受ける恐れのある哺乳動物に、神経細胞の損傷または死滅を抑制または防止するのに有効な量で投与する式:
    Figure 2007291129
    [式中、2-イミダゾリン-2-イルアミノ基はキノキサリン環骨格の5位又は6位のいずれにあってもよい。x、y及びzは残りの5位、6位、7位又は8位のいずれにあってもよく、水素、ハロゲン、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、又はトリフルオロメチルから選択することができる。Rはキノキサリン環骨格の2位又は3位の任意の置換基を表わし、水素、C1-3アルキル又はC1-3アルコキシでありうる。]
    で示される化合物または薬学的に許容し得るその塩またはそれらの混合物を含有し、有害作用は、ドライARMDに関連する萎縮、ウェットARMDの処置において眼に照射されるレーザー光、および網膜色素変性に関連する光受容細胞損傷から成る群から選択する組成物。
  2. 有害作用はドライARMDに関連する萎縮である請求項1に記載の組成物。
  3. 有害作用は、ウェットARMDの処置において眼に照射されるレーザー光である請求項1に記載の組成物。
  4. 有害作用は網膜色素変性に関連する光受容細胞損傷である請求項1に記載の組成物。
  5. 式Iで示される化合物が
    Figure 2007291129
    である請求項1に記載の組成物。
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