JP2007290605A - 無人ヘリコプタ - Google Patents
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Abstract
【課題】GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる無人ヘリコプタを提供する。
【解決手段】GPS13,14に異常が発生すると、第3のフィルタ23が選択される。第3のフィルタ23は、入力部16を介して入力されるユーザの操舵の操作量に基づいてINS11の出力を補正する。これにより、INS11による積分速度が発散するのを防ぐことが可能となる。結果として、GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】GPS13,14に異常が発生すると、第3のフィルタ23が選択される。第3のフィルタ23は、入力部16を介して入力されるユーザの操舵の操作量に基づいてINS11の出力を補正する。これにより、INS11による積分速度が発散するのを防ぐことが可能となる。結果として、GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無人ヘリコプタに関するものであり、特にその飛行制御技術に関するものである。
従来より、無人ヘリコプタでは、GPS(GLOBAL POSITIONIG SYSTEM)とINS(INERTIAL NAVIGATION SYSTEM)の出力を用いて自律飛行を行っている(例えば、特許文献1参照)。GPSとINSを併用するのは、GPSからの速度データには遅れや誤差が含まれており、また、INSの出力(加速度)には必ずオフセット(バイアス)があるので出力の積分値である速度が時間の経過につれて発散してしまうからである。そこで、GPSとINSの出力をフィルタにより補完することにより、遅れや発散のない速度データを取得している。
しかしながら、従来の無人ヘリコプタでは、例えばソフトウェアのバグや衛星の故障等によりGPSから正常な出力が得られない場合には、INSの出力のみから速度データを算出することになるため、速度データが発散してしまい、結果として機体を安定して制御することができなかった。このため、GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる無人ヘリコプタが望まれていた。
そこで、本願発明は上述したような課題を解決するためになされたものであり、GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる無人ヘリコプタを提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る無人ヘリコプタは、機体の加速度を測定するINSと、ユーザによる操作量を検出する入力手段と、操作量に基づいて、INSの出力を補正する補正手段と、この補正手段による補正値に基づいて飛行制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とする。
上記無人ヘリコプタにおいて、補正手段は、操作量に基づいてINSの出力の積分値を補正するようにしてもよい。また、補正手段は、操作量に基づいてINSの出力のバイアスを算出し、このバイアスに基づいてINSの出力を補正するようにしてもよい。
また、上記無人ヘリコプタにおいて、GPSおよびINSの出力に基づいて機体の速度を算出する算出手段と、この算出手段による速度とINSの出力の積分値とに基づいて、INSの出力のバイアスを算出するバイアス算出手段とをさらに備え、補正手段は、バイアスに基づいてINSの出力を補正するようにしてもよい。
本発明によれば、ユーザによる操作量に基づいてINSの出力を補正することにより、ユーザが無人ヘリコプタの飛行状態、例えば位置や速度を修正する操作に応じてINSの出力を補正し、速度データが発散するのを防ぎ、GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施の形態に係る無人ヘリコプタは、以下に述べるように、ユーザが無人ヘリコプタの飛行状態、例えば、位置や速度を修正する操作に応じてINSの出力を補正するものである。
本実施の形態に係る無人ヘリコプタは、以下に述べるように、ユーザが無人ヘリコプタの飛行状態、例えば、位置や速度を修正する操作に応じてINSの出力を補正するものである。
[制御装置の構成]
図1に示すように、本実施の形態に係る無人ヘリコプタの制御装置は、INS11、磁力計12、GPS13,14、気圧計15等の計測機器と、基地局や予め設定されたプログラムからの指示を検出する入力部16と、センサ部20と、ナビゲーション部30と、目標値算出部40と、制御量算出部50と、駆動部60とを備える。
図1に示すように、本実施の形態に係る無人ヘリコプタの制御装置は、INS11、磁力計12、GPS13,14、気圧計15等の計測機器と、基地局や予め設定されたプログラムからの指示を検出する入力部16と、センサ部20と、ナビゲーション部30と、目標値算出部40と、制御量算出部50と、駆動部60とを備える。
センサ部20は、上記計測機器による測定値に基づいて無人ヘリコプタの飛行状態の現在値を算出するものであり、第1のフィルタ(GPSINS:GPS aided INS)21と、第2のフィルタ(GPSINS)22と、第3のフィルタ(MPINS:Man and Pressure aided INS)23とを備える。ここで、飛行状態の現在値としては、機首方向、ロール角、ピッチ角、機首方向速度および加速度、横方向速度および加速度、上下方向速度および加速度、並びに、高度などが挙げられる。
第1のフィルタ21は、INS11による各方向の加速度の測定値と、磁力計12による方位角の測定値と、GPS13による位置(緯度、経度)や速度の測定値とに基づいて飛行状態の現在値を算出する。
第2のフィルタ22は、INS11による各方向の加速度の測定値と、磁力計12による方位角の測定値と、GPS14による位置(緯度、経度)や速度の測定値とに基づいて飛行状態の現在値を算出する。
第3のフィルタ23は、INS11による各方向の加速度の測定値、磁力計12による方位角の測定値、気圧計15による気圧の測定値、および、入力部16からのユーザの舵の操作量等に基づいて、飛行状態の現在値を算出するものであり、INS11からの加速度のバイアスを算出するバイアス算出部231と、INS11からの加速度を補正しながら飛行状態の現在値を算出する速度算出部232とを備える。このような第3のフィルタ23の動作の詳細については後述する。
ナビゲーション部30は、センサ部20からの現在値と、入力部16から入力される基地局や予め設定されたプログラムからの指示とに基づいてフィルタを選択したり航行目標を決定したりするものであり、フィルタ選択部31と航行目標算出部32とを備える。フィルタ選択部31は、センサ部20からの現在値に基づいて第1〜第3のフィルタ21〜23の中から最適なフィルタを選択し、このフィルタにより算出された現在値を目標値算出部40および制御量算出部50に送出する。航行目標算出部32は、入力部16から入力される基地局や予め設定されたプログラムの指示に基づいて飛行速度や飛行方向等に関する航行目標を算出し、目標値算出部40に出力する。
目標値算出部40は、ナビゲーション部30からの航行目標に基づいて、無人ヘリコプタ1の姿勢角、速度、加速度、位置等の操舵の目標値を算出する。
制御量算出部50は、ナビゲーション部30により選択されたフィルタからの飛行状態の現在値と、目標値算出部40により算出された操舵の目標値とに基づいて、無人ヘリコプタの各アクチュエータの制御量を算出する。具体的には、操舵の目標値に対する現在値の偏差を演算し、この偏差に基づいて現在値が目標値に近づくようにフィードバック制御を行うことにより、無人ヘリコプタの各アクチュエータの制御量を演算する。
駆動部60は、制御量算出部50により算出された制御量に基づいて、無人ヘリコプタのエレベータサーボモータ、エルロンサーボモータ、コレクティブサーボモータ、ラダーサーボモータ、スロットル弁用サーボモータ等を駆動させる駆動信号を生成し、それぞれに入力する。これにより、無人ヘリコプタの各アクチュエータは、制御量算出部50により算出された制御量に基づいて動作する。
このような無人ヘリコプタの制御装置は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、メモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置と、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、タッチパネル、ジョイスティック、スライディングパッド等の外部から情報の入力を検出する入力装置と、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話回線、無線通信等の通信回線や放送信号を介して各種情報の送受信を行うI/F装置と、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electoroluminescence)またはFED(Field Emission Display)等の表示装置を備えたコンピュータと、このコンピュータにインストールされたプログラムとから構成される。すなわちハードウェア装置とソフトウェアとが協働することによって、上記のハードウェア資源がプログラムによって制御され、上述した入力部16、センサ部20、ナビゲーション部30、目標値算出部40、制御量算出部50および駆動部60が実現される。なお、上記プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカードなどの記録媒体に記録された状態で提供されるようにしてもよい。
[フィルタ選択動作]
次に、図2を参照して、ナビゲーション部30のフィルタ選択部31によるフィルタ選択動作について説明する。本実施の形態に係る無人ヘリコプタは、上述したように2つのGPS13,14を有しており、これらに1対1に対応する第1のフィルタ21および第2のフィルタ22、並びに、第3のフィルタ23の何れかの現在値をGPS13,14の状態に応じて選択的に用いるものである。なお、GPS13,14は、同時に異常が発生するのを防ぐため、それぞれ異なる特性を有する機器を用いるのが望ましい。
次に、図2を参照して、ナビゲーション部30のフィルタ選択部31によるフィルタ選択動作について説明する。本実施の形態に係る無人ヘリコプタは、上述したように2つのGPS13,14を有しており、これらに1対1に対応する第1のフィルタ21および第2のフィルタ22、並びに、第3のフィルタ23の何れかの現在値をGPS13,14の状態に応じて選択的に用いるものである。なお、GPS13,14は、同時に異常が発生するのを防ぐため、それぞれ異なる特性を有する機器を用いるのが望ましい。
まず、フィルタ選択部31は、GPS13,14が正常に動作しているか否かを確認する(ステップS1)。この確認は、GPS13,14からの測定値に基づいて行われる。例えば、測定値が所定の値を超えたか否か等により確認される。
GPS13,14が何れも正常であった場合(ステップS1:正常)、フィルタ選択部31は、GPS13,14の特性や各フィルタからの測定値に応じて、第1のフィルタ21および第2のフィルタ22の何れか一方を選択し、選択したフィルタ(GPSINS)の測定値をナビゲーション部30に出力する(ステップS2)。
GPS13,14の何れか一方が異常であった場合(ステップS1:1つ異常)、フィルタ選択部31は、正常な方のフィルタ(GPSINS)を選択し、選択したフィルタの測定値をナビゲーション部30に出力する(ステップS3)。また、対応するフィルタを介して異常が検出されたGPSをリセットさせる(ステップS4)。GPSの異常には、ハード的な異常とソフト的な異常とがある。ハード的な異常とは、受信機やアンテナが物理的に壊れてしまうなど、飛行中に解消できない異常である。ソフト的な異常とは、受信機のソフトウェアのバグ、妨害電波、衛星自体などである。そこで、本実施の形態では、GPSに異常が検出された場合には、GPSを再起動させてソフト的な異常を解消させる。なお、異常なGPSのリセットが終了すると、ステップS1の処理に戻る。
GPS13,14の両方が異常であった場合(ステップS1:2つ異常)、フィルタ選択部31は、第3のフィルタ(MPINS)23を選択し、このフィルタからの出力をナビゲーション部30に出力する(ステップS5)。第3のフィルタ23が選択されると、ナビゲーション部30の航行目標算出部32は、ホバリングをする旨の航行目標を目標値算出部40に出力する。目標値算出部40ではホバリングを実施するための目標値が算出され、この目標値に基づいて制御量算出部50は制御量を算出する。この制御量には、無人ヘリコプタが有するカメラの撮影方向を鉛直下方に向ける制御量も含まれる。ユーザは、基地局に表示されるそのカメラの映像に基づいてコントローラを操作し、ホバリングを維持するように操舵、主に水平方向の移動に関する操舵を行う。第3のフィルタ23は、INS11の測定値に基づいて現在値を算出することになるが、上述したようにそのままではINS11の測定値を積分して得られる速度は発散してしまうので、入力部16を介してホバリングを維持するためのユーザの上記操舵の操作量を取得し、これに基づいてINSの出力を補正する。
なお、本実施の形態においては、このようにホバリングを維持している間に、フィルタ選択部31は、GPS13,14をリセットし(ステップS6)、GPS13,14の異常が解消されるように試みる。このとき、方位や高度については、磁力計12や気圧計15の測定値に基づいて容易に算出することができるので、第3のフィルタ23は、主に水平方向の移動に関する現在値について演算を行えばよい。なお、異常なGPSのリセットが終了すると、フィルタ選択部31は、ステップS1の処理に戻り、GPS13,14の異常が解消されたか否かを確認する。
従来では、GPSに異常が発生した場合には、INSからの測定値が発散して機体が制御不能となるので、予測しない方向へ飛行しないよう故意に無人ヘリコプタを落下させていた。本実施の形態によれば、GPS13,14に異常が発生した場合であっても、第3のフィルタ23を選択することにより、ユーザによる修正操作に基づいてINSの出力を補正し、速度が発散してしまうことを防ぐことができる。また、無人ヘリコプタをホバリングさせている間にGPS13,14の異常を解消させることが可能となる。よって、機体を安定して制御し、無人ヘリコプタの落下等を防ぐことができる。
[第3のフィルタ(MPINS)の動作]
次に、図3を参照して、第3のフィルタの動作について説明する。この第3のフィルタ23は、主にINSの持つバイアスを算出し直すバイアス算出動作とINS11の出力を積分する速度算出動作を行う。なお、図3に示す制御ループは、例えば、20[ms]など所定間隔で実施される。
次に、図3を参照して、第3のフィルタの動作について説明する。この第3のフィルタ23は、主にINSの持つバイアスを算出し直すバイアス算出動作とINS11の出力を積分する速度算出動作を行う。なお、図3に示す制御ループは、例えば、20[ms]など所定間隔で実施される。
(バイアス算出動作)
ナビゲーション部30によりGPS13,14の少なくとも一方が正常であると判定された場合(ステップS11:YES)、バイアス算出部231は無人ヘリコプタの機体の挙動が安定してるか否か確認する(ステップS12)。離陸時や旋回時は、機体の挙動が激しく、GPSもINSも誤差が大きい傾向にあるため、積分計算しても正しいバイアスを算出することができない。このため、バイアス算出部231は、まず、機体の挙動が安定しているか否かを確認する。この確認は、例えば、単位時間当たりのGPSINSによる速度の現在値が、所定の値を越えたか否かを判定することにより行うことができる。
ナビゲーション部30によりGPS13,14の少なくとも一方が正常であると判定された場合(ステップS11:YES)、バイアス算出部231は無人ヘリコプタの機体の挙動が安定してるか否か確認する(ステップS12)。離陸時や旋回時は、機体の挙動が激しく、GPSもINSも誤差が大きい傾向にあるため、積分計算しても正しいバイアスを算出することができない。このため、バイアス算出部231は、まず、機体の挙動が安定しているか否かを確認する。この確認は、例えば、単位時間当たりのGPSINSによる速度の現在値が、所定の値を越えたか否かを判定することにより行うことができる。
機体の挙動が安定していない場合(ステップS12:NO)、バイアス算出部231は、新たなバイアスの算出を行わない。
一方、機体の挙動が安定している場合(ステップS12:YES)、バイアス算出部231は、INS11のバイアスを算出する。この具体的な算出方法について、図3および図4を参照して説明する。
まず、バイアス算出部231は、INS11による機軸加速度103を、INS11が有するジャイロにより測定した機体の姿勢角102と磁力計12により測定した方位角104とに基づいて要素105によりオイラー変換し、地球軸の加速度を算出する。この地球軸に対する加速度を、要素107によってGPSINSによって算出した速度101に基づいて機体の挙動を監視しながら、積分を行う(ステップS13)。これにより、INS11の加速度による地球軸の速度(以下、「積分速度」という。)が算出される。この積分は、例えば10秒など所定時間行われる。
積分が行われると、バイアス算出部231は、この積分が所定時間行われたか否かを確認する(ステップS14)。所定時間積分が行われていない場合(ステップS14:NO)、バイアス算出部231は、ステップS12の処理に戻る。所定時間だけ積分が行われると(ステップS14:YES)、バイアス算出部231は、減算器108によりGPSINSによる速度と、INS11による積分速度との差分をとり、これを積分時間で除することにより、INS11のバイアスを算出する。算出されたバイアスは、加速度補正量として加算器106により地球軸の加速度に加算され、次回のバイアスの算出に用いられる(ステップS15)。これにより、より正確なバイアスを算出することができる。
例えば、図5に示すように、GPSINSによる速度を符号aで表した場合において、時刻t1から時刻t2までの時間T1で積分したときのINS11による積分速度を符号b1で表したとする。このときの、差分c1を時間T1で除することにより、INS11のバイアスが算出される。このバイアスを加速度誤差として時刻t2から時刻t3までの時間T2におけるバイアスの算出に用いることにより、時間T2におけるINS11による積分速度(符号b2)は補正され、GPSINSによる速度とINS11の積分速度との差分c2が小さくなる。
なお、時刻t3から時刻t4の時間は、GPSINSによる速度の変化が大きく、機体の挙動が安定していないことを示している。このような場合、上述したように、要素107による積分は符号b3に示すように途中でリセットされる。このリセットの後、機体の挙動が安定すると、再びバイアスの算出が行われる。算出されたバイアスは、INS11の出力の補正に用いられる。
(速度算出動作)
ナビゲーション部30によりGPS13,14の両方が異常であると判定された場合(ステップS11:NO)、速度算出部232は、次のようにして入力部16を介して入力されるユーザの操作量が正常であるか否かを確認する(ステップS21)。本実施の形態では、第3のフィルタ23が選択されると、無人ヘリコプタに搭載されたカメラを鉛直下方に向け、基地局の表示装置には鉛直下方の映像と、ホバリングするための操舵を行う旨を表示する。ユーザは、その表示にしたがって、基地局の表示装置に表示される無人ヘリコプタの鉛直下方の映像に基づいてジョイスティックなどを操作することにより、無人ヘリコプタがホバリングを維持するための操舵を行う。例えば、映像が表示装置の上側から下側に流れるときは、無人ヘリコプタが機首方向に進んでいることを意味するので、ユーザは、無人ヘリコプタを後退させるための舵を打つ。この操舵の操作量が、例えば、同じ方向に所定時間以上舵が打たれたり、舵が全く打たれなかったりすると、速度算出部232は、操舵が異常であると判断する。
ナビゲーション部30によりGPS13,14の両方が異常であると判定された場合(ステップS11:NO)、速度算出部232は、次のようにして入力部16を介して入力されるユーザの操作量が正常であるか否かを確認する(ステップS21)。本実施の形態では、第3のフィルタ23が選択されると、無人ヘリコプタに搭載されたカメラを鉛直下方に向け、基地局の表示装置には鉛直下方の映像と、ホバリングするための操舵を行う旨を表示する。ユーザは、その表示にしたがって、基地局の表示装置に表示される無人ヘリコプタの鉛直下方の映像に基づいてジョイスティックなどを操作することにより、無人ヘリコプタがホバリングを維持するための操舵を行う。例えば、映像が表示装置の上側から下側に流れるときは、無人ヘリコプタが機首方向に進んでいることを意味するので、ユーザは、無人ヘリコプタを後退させるための舵を打つ。この操舵の操作量が、例えば、同じ方向に所定時間以上舵が打たれたり、舵が全く打たれなかったりすると、速度算出部232は、操舵が異常であると判断する。
ユーザの操作量が異常であると判断された場合(ステップS21:NO)、速度算出部232は、INS11がハードまたはソフト的に異常である、または、第3のフィルタ23がソフト的に異常であると判断し(ステップS31)、速度算出動作を終了する。
一方、ユーザの操作量が正常であると判断された場合(ステップS22:YES)、その操作量をオイラー変換し、地球軸に対する速度(以下、「操舵速度」という)を算出し(ステップS22)、この操舵速度が例えば1[m/s]など所定の速度より高いか否かを判定する(ステップS23)。ここで、操舵速度は、積分速度と目標速度との差、すなわちINS11による積分速度の誤差に相当する。
操舵速度が1[m/s]より低い場合(ステップS23:NO)、第3のフィルタ23は、その操舵速度を航行目標としてナビゲーション部30の航行目標算出部32に入力する。これにより、無人ヘリコプタをゆっくり移動させることができる。
一方、操舵速度が1[m/s]より高い場合(ステップS23:YES)、第3のフィルタ23は、操舵速度をINS11の速度を補正する際の速度の補正量として用いる。1[m/s]より大きな操舵速度が、例えば3秒以上など所定時間連続した場合(ステップS24:YES)、第3のフィルタ23は、例えば80[cm/s]などの所定の速度でINS11からの積分速度を補正する(ステップS25)。このように高い操舵速度が連続して入力されたときには高い速度で補正を行うことにより、バイアスが大きくずれていた場合に、素早く機体の動きを止めることができる。
1[m/s]より高い操舵速度が3秒以上連続しなかった場合(ステップS24:NO)、第3のフィルタ23は、40[cm/s]の速度でINS11からの積分速度を補正する(ステップS30)。
操舵速度による補正量の合計が例えば200[cm/s]など所定の値を超えると(ステップS26)、速度算出部232は、INS11による加速度のバイアスを補正する加速度補正値を算出する(ステップS27)。この加速度補正値は、下式(1)により算出される。下式(1)において、所要時間とは、第3のフィルタ23が選択された時刻または前回の加速度補正値の算出時刻から操舵速度の補正量の合計が200[cm/s]を超えるまでの時間のことを意味する。
加速度補正値=200[cm/s]÷所要時間 ・・・(1)
加速度補正値が算出される(ステップS27)、または、操舵速度の補正量の合計が200[cm/s]を超えない場合(ステップS26:NO)、速度算出部232は、速度を算出する(ステップS28)。この速度の計算は、例えば20[ms]など図3の制御ループを実施する周期毎に行われる。したがって、速度は、下式(2)により算出される。
速度=(INS加速度+加速度補正値)×20[ms] ・・・(2)
上式(2)において、加速度補正値には、上式(1)で算出された加速度補正値が用いられる。なお、上式(1)により最初の加速度補正値が算出されるまでは、バイアス算出部231により算出されたバイアスに対応する加速度補正値が用いられる。
上述した第3のフィルタ23による速度算出動作の結果の一例を図6に示す。図6において、符号dの線はINS11による積分速度、符号eは真の速度、符号fは第3のフィルタ23による速度、符号gはユーザの操舵速度による補正量、符号hはユーザの操舵速度をそれぞれ表してる。なお、図6において、符号eで表す真の速度は、正常に動作するGPSの出力を用いたGPSINSにより測定している。
積分速度(符号d)は時間の経過とももに発散する傾向にあるが、その積分速度(符号d)にユーザの操舵速度による補正量(符号g)を付加した第3のフィルタ23による速度(符号f)は、真の値(e)とほぼ同等の値となっている。このように、本実施の形態によれば、ユーザの操舵によってINS11の積分速度を補正することにより、正確な速度を算出することができる。この速度に基づいて無人ヘリコプタの飛行制御を行うことにより、機体の姿勢を安定させることができる。
次に、第3のフィルタ23による加速度補正値の算出動作の具体例について図7に示す。なお、図7において、図6に示される各値と同等の値には同じ符号が付してある。
上式(1)に示すように、加速度補正値は、ユーザの操舵速度の補正量が所定の値に達するのに要した時間で除した値、すなわち図7の符号iで示す線分の傾きで表される。この場合、操舵速度の補正量が200[cm/s]、この値に達するまでに要した時間は約65[s]であるので、加速度補正量は約3[cm/s]となる。この加速度補正量を用いてバイアスを補正して第3のフィルタ23により速度を算出したところ、符号jで示すように操舵速度の補正量の傾きが小さくなっており、INS11による積分速度の誤差(発散の度合い)が減少したことがわかる。このように、本実施の形態によれば、INS11の積分速度とユーザの操舵により速度を算出する際に、バイアスを補正することにより、ユーザの操舵を少なくし、ユーザの負担を軽減することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ユーザによる操舵の操作量に基づいてINS11の出力を補正することにより、INS11による積分速度が発散するのを防ぐことが可能となるので、GPSに異常が発生した場合であっても、機体を安定して制御することができる。
本発明は、ヘリコプタ、飛行船、熱気球などの浮遊物体に適用することができる。
11…INS、12…磁力計、13,14…GPS、15…気圧計、16…入力部、20…センサ部、21…第1のフィルタ、22…第2のフィルタ、23…第3のフィルタ、30…ナビゲーション部、31…フィルタ選択部、40…目標値算出部、50…制御量算出部、60…駆動部、231…バイアス算出部、232速度算出部。
Claims (4)
- 機体の加速度を測定するINSと、
ユーザによる操作量を検出する入力手段と、
前記操作量に基づいて、前記INSの出力を補正する補正手段と、
この補正手段による補正値に基づいて飛行制御を行う制御手段と
を備えたことを特徴とする無人ヘリコプタ。 - 前記補正手段は、前記操作量に基づいて前記INSの出力の積分値を補正する
ことを特徴とする請求項1記載の無人ヘリコプタ。 - 前記補正手段は、前記操作量に基づいて前記INSの出力のバイアスを算出し、このバイアスに基づいて前記INSの出力を補正する
ことを特徴とする請求項1または2記載の無人ヘリコプタ。 - GPSおよび前記INSの出力に基づいて機体の速度を算出する算出手段と、
この算出手段による速度と前記INSの出力の積分値とに基づいて、前記INSの出力のバイアスを算出するバイアス算出手段と
をさらに備え、
前記補正手段は、前記バイアスに基づいて前記INSの出力を補正する
ことを特徴とする請求項1または2記載の無人ヘリコプタ。
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---|---|
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---|---|---|---|
JP2006122049A Pending JP2007290605A (ja) | 2006-04-26 | 2006-04-26 | 無人ヘリコプタ |
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- 2006-04-26 JP JP2006122049A patent/JP2007290605A/ja active Pending
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