JP2007290147A - 画像形成装置及びレーザビーム制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力された画像信号が表す画像の特徴によらず、適正な形状の画像出力を可能にし、特に文字や細線を適正に出力する。
【解決手段】画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置において、画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を検出し、この検出された所定の特徴に応じてレーザビームの生成パラメータを制御する。生成パラメータは、レーザビームの強度および変調率のうちの少なくとも1つである。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置及びレーザビーム制御方法に関し、特に、画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置及び該画像形成装置に適用されるレーザビーム制御方法に関する。
近年、画像信号をデジタル的に処理し、プリンタに出力してカラー画像を得るプリント装置や、原稿を電気的に読み取り、得られた画像信号を基に用紙上にプリント出力することにより、画像複写を行なうデジタル複写機等が登場してきている。こうした装置では、文字や細線をその大きさや幅に関わらず適正に再現したいという要請がある。
一方、記録情報に応じて光変調されたレーザビーム光を感光体上に照射し、電子写真プロセスによって感光体の静電潜像を現像し、転写紙上に転写する画像形成装置が提案されている。更に、最近では転写紙上に複数色の現像像を重ね、フルカラー画像を形成するカラー画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような画像形成装置では、微少に絞られたレーザビームスポットを用いて感光体上に潜像形成を行うことにより、文字や細線を適正に再現でき、高品質な画像の再現に優れている。
特開平06−166219号公報
しかしながら、上記従来のレーザビーム光を利用する画像形成装置には以下のような問題があった。
一般に上記レーザビームスポットのレーザパワー分布は、ほぼガウス分布になっており、連続したレーザビーム走査が行われた場合の総パワー分布は画素毎のパワー分布の積和となり、その結果、現像像のサイズは、画像信号が本来表すべき画像のサイズとは異なるものになる。
特に電子写真方式の画像形成装置の場合、図37に示すように、感光体に形成される静電潜像は、上記レーザパワー分布と感光体の光減衰特性とを掛け合わせた形状となり、概略、所定の現像閾値より深い潜像部位に、その深さに応じてトナーが付着することになる。したがって形成された現像像(B)のサイズは、入力画像(A)のサイズとは異なるものとなる。図37は、入力された画像信号が本来表すべき画像(A)と、出力された現像像(B)との違いの一例を示す図である。
図37に示すように、入力された画像信号が本来表すべき画像のサイズと画像形成装置によって出力される画像のサイズとが異なるといった問題が生じる。
さらに、入力された画像信号が本来表すべき画像のサイズと画像形成装置によって出力される画像のサイズとの比率は一定ではなく、入力された画像信号が本来表すべき画像の形状、サイズによって異なり、一律な補正を行うだけでは適正な出力画像を得ることができないといった問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、入力された画像信号が表す画像の特徴によらず、適正な形状の画像出力が可能であり、特に文字や細線を適正に出力することが可能な画像形成装置、レーザビーム制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置において、画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された所定の特徴に応じて前記レーザビームの生成パラメータを制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
また、請求項11記載の発明によれば、画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置に適用されるレーザビーム制御方法において、画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を検出する検出ステップと、前記検出ステップにおいて検出された所定の特徴に応じて前記レーザビームの生成パラメータを制御する制御ステップとを有することを特徴とするレーザビーム制御方法が提供される。
本発明によれば、画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置において、画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を検出し、この検出された所定の特徴に応じてレーザビームの生成パラメータを制御する。
これにより、入力された画像信号が表す画像の特徴によらず、適正な形状の画像出力が可能となり、特に文字や細線を適正に出力することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置のプリンタ部の構成を示す断面図である。この画像形成装置は、複数感光ドラムを有する電子写真方式カラー複写機である。
まず、プリンタ部の構成及び動作について説明する。なお、本発明は、図1に示すプリンタ部に限らず、白黒電子写真方式プリンタ等の他のプリンタにも適用可能である。
図1において、301はポリゴンスキャナであり、後述するビデオ処理部116(図2)にて生成されたレーザ光を感光ドラム上に照射するとともに感光ドラムの軸方向に走査する。302、303、304、305は、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画像形成部である。各画像形成部は同一の構成を備えており、ここでは代表して、マゼンタの画像形成部302の構成を説明する。
318は感光ドラムであり、レーザ光の露光により潜像を形成する。313は現像器であり、感光ドラム318上にトナー像の現像を行う。314は現像器313内のスリーブであり、現像バイアスを印加し、トナー現像を行う。315は1次帯電器であり、感光ドラム318を所望の電位に帯電させる。317はクリーナであり、転写後の感光ドラム318の表面を清掃する。316は補助帯電器であり、クリーナ317で清掃された感光ドラム318の表面を除電し、1次帯電器315にて良好な帯電が得られるようにする。330は前露光ランプであり、感光ドラム318上の残量電荷を消去する。306は転写ベルトである。319は転写帯電器であり、転写ベルト306の背面から放電を行い、感光ドラム318上のトナー画像を転写部材に転写する。
309及び310はカセットであり、転写部材を収納する。308は給紙部であり、カセット309またはカセット310から転写部材を供給する。311は吸着帯電器であり、給紙部308により給紙された転写部材を転写ベルト306に吸着させる。312は転写ベルト駆動ローラであり、転写ベルト306の回転を行うと同時に、吸着帯電器311と対になって転写ベルト306に転写部材を吸着帯電させる。
324は除電帯電器であり、転写部材を転写ベルト306から分離しやすくするための除電を行う。325は剥離帯電器であり、転写部材が転写ベルト306から分離する際の剥離放電による画像の乱れを防止する。326、327は定着前帯電器であり、分離後の転写部材へのトナーの付着力を補い、画像の乱れを防止する。322、323は転写ベルト除電帯電器であり、転写ベルト306を除電し、転写ベルト306を静電的に初期化するためのものである。328はベルトクリーナであり、転写ベルト306の汚れを除去する。307は定着器であり、転写ベルト306から分離され、定着前帯電器326、327で再帯電された転写部材上のトナー画像を転写部材上に熱定着させる。
329は紙先端センサであり、給紙部308により転写ベルト306上に給紙された転写部材の先端を検知する。紙先端センサ329からの検出信号はプリンタ部からリーダ部に送られ、リーダ部からプリンタ部に画像信号を送る際に必要な副走査同期信号として用いられる。
図2は、図1に示すプリンタ部の動作制御を行う制御部の構成を示す回路図である。
図2において、116はビデオ処理部であり、図示しない原稿読み取り装置(リーダ部)又は外部インターフェースを介して送られてきた各色M、C、Y、Kの画像信号を処理し、パルス幅変調(PWM)されたレーザ光信号を生成する。117はプリンタ制御部であり、プリンタ部に含まれる各種モータ、ソレノイド、クラッチ(図示せず)などの動作を制御すると共に、スリーブ314へ供給する現像バイアスや、転写帯電器319などの各種帯電器へ供給する帯電電圧などを生成する。そして、118は、プリンタ部全体の制御を行うCPUである。
次に、ビデオ処理部116の基本的な構成及び動作を以下に説明する。なお、本実施の形態に係る詳細な構成及び動作については後述する。
例えば、外部インターフェースからプリンタ部に入力された各色M、C、Y、Kの8ビットの画像信号MRV、CRV、YRV、KRV(以下「画像信号RV」と略す)が、基本的にフリップフロップ(FF)101でラッチされた後、セレクタ105dを介して、データ変換テーブルである複数のLUTl05a,105b,105cのいずれかに入力される。
画像信号RVと同期して2ビットのタグ信号MTAG、CTAG、YTAG、KTAGがプリンタ部に入力される。このタグ信号は、画像信号が表す各オブジェクトの属性を示すものであり、本実施の形態においては文字、グラフィック、画像の3種の属性によって異なったタグ信号が送られる。タグ信号MTAG、CTAG、YTAG、KTAGはセレクタ105dに入力され、セレクタ105dは、タグ信号に応じてLUTを選択し、選択したLUTに、入力された画像信号を出力する。
LUTl05a,105b,105cはそれぞれRAMで構成され、各RAMには例えばCPU118によって予め、所望の入出力特性が得られるようなプリンタガンマ特性が書き込まれる。LUT105a,105b,105cではそれぞれ、入力された各色の画像信号に対して、オブジェクト毎の属性に適したガンマ補正が各色独立に行われる。
LUTl05a,105b,105cでガンマ補正されたM、Cの画像信号はFiFoメモリ106、107に、またY、Kの画像信号はLiFoメモリ108、109に入力される。
リーダ部からプリント部に主走査同期信号RLSYNC*が送られ、これが低レベル(L)であるとき、FiFoメモリ106、107又はLiFoメモリ108、109の書き込みアドレスカウンタがリセットされる。また、リーダ部からプリント部に主走査ビデオイネーブル信号RLVE*が送られ、これが低レベル(L)であるとき、リーダ部から送られた各画像信号の画素が、クロックRCLKに同期してFlFoメモリ106、107又はLiFoメモリ108、109にそれぞれ書き込まれる。
次に、プリンタ部の各色独立な主走査同期信号PLSYNC*が低レベル(L)であるとき、それに対応する色のFiFoメモリ、LiFoメモリの読み出しアドレスカウンタがリセットされる。また、プリンタ部の各色独立なビデオイネーブル信号PVE*が低レベル(L)であるとき、プリンタ部の各色独立な画像信号に対応した画素クロックPCLKに同期して各色独立の画像信号PVが、対応する色のFiFoメモリまたはLiFoメモリから読み出される。なお、色M、Cについては正像イメージで、色Y、Kについては鏡像イメージで読み出され、各色の画像信号がレーザ制御部111に入力される。なお、主走査同期信号PLSYNC*、ビデオイネーブル信号PVE*、画素クロックPCLKは、同期制御部110から出力される。
ここで、レーザ制御部111の内部構成を、図3を参照して説明する。
図3は、図2に示すレーザ制御部111の内部構成を示す回路図である。レーザ制御部111は、色M、C、Y、Kにそれぞれ対応した4つの独立な回路ブロックから構成される。
レーザ制御部111に入力された各色の画像信号PVは、各色独立な4つのD/A変換器141により、M、C、Y、Kのアナログ画像信号MAV、CAV、YAV、KAVにそれぞれ変換される。同時に各色の画像信号PVは、4つのゼロデータ判定回路142に入力される。
アナログ画像信号MAV、CAV、YAV、KAVは、4つの2値化回路144によってそれぞれ2値化される。
図4は、2値化回路144の内部構成を示す図である。4つの2値化回路144は同一の構成であるので、その1つだけを説明する。
図4において、図2に示す同期制御部110から出力された画素クロックPCLKが三角波発生回路144aに入力され、三角波発生回路144aは、画素クロックPCLKに基づいて三角波信号を発生する。この三角波信号は、ゲイン設定部114bにおいて、ゲインが設定され、オフセット設定部144cにおいてオフセットレベルが設定される。そしてコンパレータ144dが、オフセット設定部144cから出力された三角波信号と、アナログ画像信号MAV、CAV、YAV、KAVのうちの対応の信号とを比較し、これによってパルス幅変調を行う。
図3に戻り、4つのゼロデータ判定回路142はそれぞれ、8ビットの画像信号PVに対応したNOR回路で構成されており、入力した画像信号PVの値が“0”レベルであるか、“1”レベル以上であるかを判定し、“0”レベルであると判定した場合に、レーザのパルス発光を停止させる各色独立のPWMOFF*信号を生成する。
一方、上述のように2値化回路144によってパルス幅変調された画像信号(パルス幅変調信号)はそれぞれ、4つのOR回路145でブランキング信号BLANKとの論理和をとられた後、4つのAND回路146にそれぞれ入力される。また、ゼロデータ判定回路142からそれぞれ出力されたPWMOFF*信号は、4つのAND回路147でレーザオフ信号LOFF*との論理積がそれぞれとられた後、4つのAND囲路146に出力される。
4つのAND囲路146からそれぞれ出力された画像信号は、4つのレーザドライブ回路143へそれぞれ出力される。4つのレーザドライブ回路143では、各色独立なM、C、Y、Kの各画像に対応したレーザ駆動信号がそれぞれ生成され、このレーザ駆動信号によって半導体レーザが駆動される。その結果、各色に対応したレーザビームが発光される。
図5は、レーザビームを発生する半導体レーザおよび走査光学系の構成を示す斜視図である。
4つのレーザドライブ回路143にはそれぞれ半導体レーザが含まれ、各半導体レーザがレーザ駆動信号によってそれぞれ駆動され、レーザビームがそれぞれ発生される。図5では、4つ半導体レーザのうちの1つである半導体レーザ501を図示する。半導体レーザ501から放射されたレーザビームは、コリメータレンズ502によりコリメート(レーザ光を平行化するための光学調整)されたのち、シリンドリカルレンズ503によって、ポリゴンミラー504の反射面上に線状に結像される。本実施の形態においては、コリメートされたレーザビーム幅がポリゴンミラー504の反射面よりも広い走査光学系であるオーバー・フィールド・スキャナーを用いている。ポリゴンミラー504で反射された光ビームは、f−θ特性を有する結像レンズであるシリンダーレンズ505およびトーリックレンズ506を介して感光ドラム318上に結像される。
また、感光ドラム318上を走査するレーザビームは画像域外で、走査幅の先頭位置に配置されたBDミラー507によって反射された後、フォトダイオードなどの受光素子で構成されたレーザ検知部508により検知される。こうしたレーザ検知信号BDは、各色M、C、Y、K独立に得られ、同期制御部110(図2)に入力され、これに基づき水平同期信号が形成される。
上記のブランキング信号BLANKは同期制御部110で生成されるが、このブランキング信号BLANKは、レーザビームを画像域外で発光させて、レーザ検知部508で検知させるための信号である。
図2に戻って、同期制御部110は、水晶発振子が発生する基準クロックCLKと、各色のレーザ検知信号BDとに基づいて、プリンタ部のM、C、Y、K独立な主走査同期信号PLSYNC*、ブランキング信号BLANK、各色M、C、Y、K独立な画素クロックPCLKを生成する。また、各色のレーザ検知信号BDに基づいて、プリンタ部のM、C、Y、K独立な主走査イネーブル信号PVE*を生成する。
図6は、同期制御部110が生成する各信号を示すタイミングチャートである。
同期制御部110に入力された各色のレーザ検知信号BD(図6(A))は、コンパレータ(図示せず)に入力され、そこで基準値RLEVと比較され、デジタルBD信号BDSYNC(図6(B))として出力される。一方、画像クロックPCLKの2倍以上の周波数をもったクロックCLK(図6(G))が水晶発振子(図示せず)により発生され、これが同期制御部110に入力されている。同期制御部110は、デジタルBD信号BDSYNCの立ち下がりエッジを基準として、クロックCLKに同期した主走査同期信号PLSYNC*(図6(D))および画素クロックPCLK(図6(E))を出力する。ブランキング信号BLANK(図6(C))は、レーザ検知信号BDの周期より短い時間を計時するカウンタ(同期制御部110に内蔵)によって作成される。このカウンタはデジタルBD信号BDSYNCの立ち下がりエッジでリセットされる。
図7は、図3に示すレーザドライブ回路143の内部構成を示すブロック図である。
図7において、同期制御部110にて生成されたブランキング信号BLANKにより、半導体レーザ(LD)501が連続点灯レーザビームを画像記録区域外においても発生する。その際、フォトダイオード(PD)122にてレーザビームの強度が検出される。このフォトダイオード122は、図5に示すレーザ検知部508を構成する。
フォトダイオード122は、レーザビームの強度に応じたモニタ電流Iを出力する。モニタ電流Iは、電流−電圧変換器123により電圧Vに変換され、サンプルホールド回路(S/H)124に送られる。サンプルホールド回路124は、端子133に入力されたゲート信号で電圧Vをサンプリングし、これによって、少なくとも1水平走査区間のサンプルレベルが信号Vとしてホールドされる。そして、この信号Vが定電流回路126に入力され、またバイアス設定回路125からの設定信号が定電流回路126に入力される。定電流回路126は、バイアス設定回路125から入力された設定信号に応じたバイアス電流(定電流)Iを発生するとともに、信号Vの大きさに応じて、このバイアス電流Iの大きさを制御する。バイアス電流Iは半導体レーザ501に供給される。バイアス電流Iについては、図10を参照して後述する。
すなわち、レーザビーム強度が所定値よりも低い場合、モニタ電流Iが小さくなり、信号Vのレベルも小さくなる。定電流回路126は、信号Vのレベルが小さくなると、バイアス設定回路125からの設定信号により設定されたバイアス電流Iの大きさを増加させる。一方、レーザビーム強度が所定値よりも高い場合、モニタ電流Iが大きくなり、信号Vのレベルも大きくなる。定電流回路126は、信号Vのレベルが大きくなると、バイアス設定回路125からの設定信号により設定されたバイアス電流Iの大きさを減少させる。
このように1水平走査毎にレーザビーム強度を検出し、半導体レーザ501に流れるバイアス電流Iの大きさをフィードバック制御することが行われ、これにより、レーザ発光領域外におけるレーザビーム強度を一定に保持することが可能となる。
次に、入力された画像信号に応じてレーザビームを発光するための制御について、図7を参照して説明する。
図3に示す2値化回路144から出力されるパルス幅変調信号の表すパルス幅とレーザ光量との関係は、図8に示すグラフのような特性カーブで表される。この特性カーブの比較的リニアな部分を利用する必要があるが、本実施の形態では、画像信号が00H〜FFH(16進)の範囲の値であるので、画像信号が01Hであるときのパルス幅値から画像信号がFFHであるときのパルス幅値までの範囲を利用する。
また、00Hの画像信号が、図3に示すレーザ制御部111に入力された場合は、ゼロデータ判定回路142がPWMOFF*信号を生成し、AND回路147に出力する。これにより、00Hの画像信号がレーザ制御部111に入力された場合は、パルス幅変調された画像信号は、レーザ発光OFF側に固定される。
パルス幅変調された画像信号(パルス幅変調信号)は、図3のAND回路146からレーザドライブ回路143のスイッチング回路130(図7)に入力され、スイッチング回路130は、半導体レーザ501に流れる動作電流Iをパルス幅変調信号に応じてオンオフする。すなわち、レーザ発光領域における半導体レーザ501の動作電流Iがオンオフされ、画像信号に応じてオンオフするレーザビームが半導体レーザ501から射出される。
このように、第1の実施の形態においては、画像信号が00Hである場合にはレーザ発光をオフする。また、画像信号が01H〜FFHである場合には、個体差や温度変動の影響を受けることなく、パルス幅変調信号の表すパルス幅とレーザ光量の平均値とがリニア特性を有する範囲にて、レーザビームを変調発光させることができる。
さて、本実施の形態においては、出力された現像像が、入力された画像信号の表す画像と同じになるようにするために、画像の形状に応じてレーザビーム強度およびレーザビーム変調率を調整する。これを以下に説明する。なお、レーザビーム変調率とは、画像信号に応じてパルス幅変調信号を生成し、このパルス幅変調信号により半導体レーザ501を駆動してレーザビームを発生させる場合において、パルス幅変調信号におけるパルス幅の変調率をいう。
前述したように、レーザビームスポットのレーザパワー分布はほぼガウス分布曲線になっており、連続したレーザビーム走査が行われた場合の総パワー分布は、画素毎のパワー分布の積和となる。その結果、現像像のサイズは、画像信号が本来表すべき画像のサイズとは異なってしまう。すなわち、細線や点の画像のように、現像すべき画素が離散的な画像の場合、形成される静電潜像の深さは浅いものとなり、現像すべき画素が連続するベタ画像の場合に比べて、現像に供される単位面積あたりの平均トナー量が少なくなる。結果として、細線画像の細り、点(ドット)画像のかすれ等が発生してしまう。
本実施の形態においては、画像の形状(以下、これを「画像パターン」という)に応じて、レーザビームの強度または変調率を段階的に変化させるようにする。その際、入力画像信号が表す画像がハーフトーン画像である場合はレーザビームの変調率を変化させ、また、入力画像信号が、画像の最大濃度またはその近傍を表す信号である場合は、レーザビームの強度を変化させるようにする。
初めに、上述したレーザビームの強度を変えることによる補正と、レーザビームの変調率を変えることによる補正との使い分けを、以下に説明する。
一般に、本実施の形態におけるような電子写真方式の画像形成装置では、環境変化や経年変化により現像特性や感光体特性が変化し、階調再現特性が変化する。そのため、その時々の画像形成装置の階調再現特性によって、再現される画像は異なってしまう。一方、階調再現特性の変化を補正するために、データ変換テーブルLUT(Look Up Table)を用いて入力画像信号を補正したのち、該補正後の画像信号に基づいて画像形成を行う方法が一般的に用いられている。特に、ハーフトーン画像のように画像を構成する画素が離散的に配置される場合、形成される潜像の深さが浅くなるので、階調再現特性の変化の影響がより大きなものとなる。
本実施の形態においては、このような階調再現特性の変化に適応するために、画像構成画素が離散的に配置される場合で、かつ入力画像信号がハーフトーン画像を表している場合は、レーザビームの変調率を補正する。なお、後述するLUTを用いる補正方法により、環境変化等により階調再現特性が変化した際に、LUTデータを更新することにより、常に最適な補正量が得られるようになっている。
一方、入力画像信号が、最大濃度を表す画像信号であり、変調量が飽和している場合、LUTを用いた補正ができなくなる。本実施の形態においては、入力画像信号が、最大濃度またはその近傍を表す画像信号であり、変調量が飽和する可能性がある場合には、レーザビームの強度を補正する。入力画像信号が、最大濃度またはその近傍を表す画像信号である場合、形成される潜像が、中間調データによって形成される潜像に比較して深いものとなり、前述したような階調再現特性の変化の影響が比較的少ない。また、人間の視覚特性は画像濃度が高いほどその変化に対しては鈍感になる傾向があるので、入力画像信号が、最大濃度またはその近傍を表す画像信号である場合には、前述した階調再現特性の変化に伴う補正量の変更を行わない。すなわち、レーザパワーの変調のみでも、出力画像品質に問題が生じない。
次に、画像パターンの判別と、画像パターンに応じたレーザビーム強度および変調率の決定とについて説明する。
図2において、画像信号RVがパターン認識部160に入力される。パターン認識部160には、複数の所定の画像パターンが予め登録されている。なお、画像信号が表わす画面は、主走査方向および副走査方向に各7画素分の大きさからなる複数のエリアに分割されており、所定の画像パターンは、このエリアの大きさの画像パターンである。パターン認識部160は、画像信号RVの表す画像を複数の所定の画像パターンと比較し、その比較結果に基づきパターン信号Ptnを出力する。
また、本実施の形態においてはレーザビームのパルス幅変調方式を用いているので、レーザビームの変調率の補正は、入力された画像信号を補正することによって行われる。そのため、上記比較結果に応じて、レーザビームの変調率の補正値を決定するためのLUTの選択が行われる。
すなわち、パターン認識部160には、最大256種の所定の画像パターンが登録されており、入力された画像信号RVの表す画像を、登録された複数の所定の画像パターンと比較し、画像信号RVの表す画像に該当する所定の画像パターンを抽出する。そして、抽出された所定の画像パターンに対応する画像パターン信号Ptnを、LUT161およびセレクタ121へ出力する。なお、上記の所定の画像パターンは、例えば太さ、向きの異なる細線や大きさの異なる点(ドット)、その他L字パターン等、さまざまな画像をサンプリング解析した結果から抽出して得られた画像パターンである。図9は、7×7画素の所定の画像パターンの一例を示す図である。
レーザビーム強度補正値決定用のLUT161には、画像パターン信号Ptnでそれぞれ特定される所定の画像パターンの各々に対応したレーザビーム強度補正値が予め登録されている。
また、8ビット入力、3ビット出力のセレクタ121は、入力された画像パターン信号Ptnに応じて8水準の補正水準Pstep_nをセレクタ120へ出力する。セレクタ120は、補正水準Pstep_nに応じて、レーザビーム変調率の補正値決定用すなわち入力画像信号補正用の複数のLUT119の中から1つを選択し、該選択されたLUTに、セレクタ103から入力された画像信号を送出する。
つぎにまず、レーザビーム強度の補正について、図2を参照して説明する。
本実施の形態では、静電潜像を構成する画素配置の連続性度合を考慮してレーザビーム強度補正値が予め決められており、各所定の画像パターンに対応した各レーザビーム強度補正値が、レーザビーム強度補正値決定用のLUT161に設定されている。したがって、LUT161に入力されたパターン信号Ptnは、LUT161によってレーザビーム強度補正データPadjに変換され、レーザ制御部111に出力される。
レーザ制御部111では、レーザドライブ回路143(図3)に入力された画像信号に応じてパルス幅変調信号が生成され、このパルス幅変調信号により半導体レーザ501(図5)が駆動されるが、このパルス幅変調信号が、レーザビーム強度補正データPadjによって補正される。この補正について以下に説明する。
図10は、半導体レーザ501に流れる動作電流と半導体レーザ501の発光量との関係を示す特性図である。
本実施の形態では、レーザ発光領域に係る動作電流と、レーザ発光領域外に係るバイアス電流とを調節することによって半導体レーザ501の駆動を制御している。また、動作電流を画像信号に応じてスイッチングすることによりパルス幅変調を行なっている。
レーザ発光領域における動作電流と発光量との間の関係がリニアである特性グラフを仮想的に延長した場合に、発光量0となる電流量を閾値電流量とする。このとき、本実施の形態では、該閾値電流量以上のレーザ発光領域の電流(変調電流)を主走査補正用の電流とし、またバイアス電流を副走査補正用の電流とする。なお、閾値電流量以下の動作電流をオフセット電流とする。
そして、図7に示すレーザドライブ回路143の動作電流変調回路137において、図10に示す電流−発光量特性に基づき、適正な標準電流値が設定され、該設定された標準電流値が、レーザビーム強度補正データPadjに応じて画素毎に補正される。
すなわち、図2において、レーザビーム強度補正データPadjが、ビデオ処理部116のラインメモリ(図示せず)に記憶され、主走査同期信号PLSYNC*に同期して順次読み出される。読み出されたレーザビーム強度補正データPadjは、画像形成開始位置に合わせるべくカウンタ(図示せず)によって所定時間遅延された後、画素クロックPCLKに同期して動作電流変調回路137(図7)へ送られる。動作電流変調回路137は、標準電流値をレーザビーム強度補正データPadjに応じて画素毎に補正し、これを動作電流設定部127へ送り、これにより動作電流が設定される。
このように補正された動作電流によって主走査1ライン内の各画素においてレーザ光量が制御される。これにより、所定の画像パターンに応じた適切なレーザビーム強度による露光が行われ、静電潜像が形成され、現像が行われる。したがって、入力画像信号が表す画像がどんな画像パターンに相当する場合でも、入力画像信号が本来表すべき画像を出力画像として再現することが可能となる。
次に、レーザビーム変調率の補正について説明する。
上述したように、図3におけるレーザ制御部111では、レーザドライブ回路143に入力された画像信号に応じてパルス幅変調信号が生成され、このパルス幅変調信号により半導体レーザ501(図5)が駆動されるが、本実施の形態では、上記の動作電流を画像信号に応じてスイッチングすることによりパルス幅変調を行なっている。本実施の形態では、このパルス幅変調において、各画像パターンに対応した複数のレーザビーム変調率補正値を予め設定し、入力画像信号に応じてレーザビーム変調率補正値を選択する、そして、この選択されたレーザビーム変調率補正値を用いてレーザビームのパルス幅変調率を補正する。
すなわち、図2に示されるビデオ処理部116において、レーザビーム変調率の補正を行うためのデータ変換テーブルである複数のLUT119が設けられている。LUT119は、例えば8テーブルから成り、それらのうちから1つがセレクタ120によって選択される構成となっている。パルス幅変調率の補正量は、パターン信号Ptnおよび入力画像信号レベルに対応して予め実験的に決定されている。また、このパルス幅変調率の補正量は、画像形成装置の環境(温度や湿度)等の変化に応じて更新される。
パルス幅変調率の補正量は、8水準の比率に振りわけられる。このようにして設定された補正水準をPstep_n(n=0〜+7)とすると、パルス幅変調が施される水準毎の各入力画像信号に対する補正後の出力データが以下のように算出される。
はじめに、パターン信号Ptnが8ビット入力、3ビット出力のセレクタ121に入力され、パターン信号Ptnに対応した8水準の補正水準Pstep_nがセレクタ120へ出力される。セレクタ120は、補正水準Pstep_nに応じて、レーザビーム変調率の補正値決定用すなわち入力画像信号補正用の複数のLUT119の中から1つを選択し、該選択されたLUTに、セレクタ103から入力された画像信号を送出する。
主走査方向の各画素の補正水準Pstep_nは、ビデオ処理部116のラインメモリ(図示せず)に記憶され、主走査同期信号PLSYNC*に同期して順次読み出される。読み出された補正水準Pstep_nは、画像形成開始位置に合わせるべくカウンタ(図示せず)によって所定時間遅延された後、画素クロックPCLKに同期してセレクタ120に入力される。セレクタ120は、入力された補正水準Pstep_nに応じて、複数のLUT119の中から1つを選択し、セレクタ103から入力された画像信号Din_x_nを、該選択された1つのLUTへ送る。選択された1つのLUTでは、自LUTに設定されているレーザビーム変調率の補正値を用いて画像信号Din_x_nを補正し、画像信号Dout_x_nを出力する。出力された画像信号Dout_x_nは、セレクタ105dに送られる。
このようにして補正された画像信号Dout_x_nに基づいて、以降、主走査1ライン内の画素毎にレーザビームのパルス幅が制御される。これにより、所定の画像パターンに応じた適切なレーザビーム強度による露光が行われ、静電潜像が形成され、現像が行われる。したがって、入力画像信号が表す画像がどんな画像パターンに相当する場合でも、入力画像信号が本来表すべき画像を出力画像として再現することが可能となる。
さらに、複数のLUT119に設定された補正データは、画像形成装置に装着された温湿度センサの出力結果に応じて更新される。すなわち、8水準の補正値が、複数の環境温度、湿度に応じて予め実験的に決められてROMに登録されている。そして、上記温湿度センサの出力結果に応じて、8水準の補正値がROMから読み出され、LUT119に設定された補正データが更新される。これにより、環境変化があっても常に適正な補正量を適用することが可能となっている。
以上説明したように、第1の実施の形態においては、入力された画像信号が表す画像の形状に応じて、レーザビームの強度および変調率を変更し、これにより、入力された画像信号が表す画像と同一サイズの出力画像を得ることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態の構成は、基本的に第1の実施の形態の構成と同じであるので、第2の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態の構成を流用する。
第2の実施の形態においても、外部インターフェースからプリンタ部に入力された各色M、C、Y、Kの8ビットの画像信号MRV、CRV、YRV、KRVが、基本的にフリップフロップ(FF)101でラッチされた後、セレクタ105dを介して、データ変換テーブルである複数のLUTl05a,105b,105cのいずれかに入力される。
画像信号RVと同期して2ビットのタグ信号MTAG、CTAG、YTAG、KTAGがプリンタ部に入力される。このタグ信号は、画像信号が表す各オブジェクトの属性を示すものであり、本実施の形態においては文字、グラフィック、画像の3種の属性によって異なったタグ信号が送られる。タグ信号MTAG、CTAG、YTAG、KTAGはセレクタ105dに入力され、セレクタ105dは、入力された画像信号を、タグ信号に応じて選択したLUTに出力する。
LUTl05a,105b,105cはそれぞれRAMで構成され、各RAMには例えばCPU118によって予め、所望の入出力特性が得られるようなプリンタガンマ特性が書き込まれる。LUT105a,105b,105cではそれぞれ、入力された各色の画像信号に対して、オブジェクト毎の属性に適したガンマ補正が各色独立に行われる。
LUTl05a,105b,105cでガンマ補正されたM、Cの画像信号はFiFoメモリ106、107に、またY、Kの画像信号はLiFoメモリ108、109に入力される。
リーダ部からプリント部に主走査同期信号RLSYNC*が送られ、これが低レベル(L)であるとき、FiFoメモリ106、107又はLiFoメモリ108、109の書き込みアドレスカウンタがリセットされる。また、リーダ部からプリント部に主走査ビデオイネーブル信号RLVE*が送られ、これが低レベル(L)であるとき、リーダ部から送られた各画像信号の画素が、クロックRCLKに同期してFlFoメモリ106、107又はLiFoメモリ108、109にそれぞれ書き込まれる。
ところで、第2の実施の形態においても、入力された画像信号が表す画像と、該画像信号に基づき出力された現像像との違いを無くすために、所定の画像パターンに応じてレーザビーム強度および変調率を調整する。
ただし第2の実施の形態においては、各オブジェクトに応じてレーザビーム強度および変調率の調整量を変更する。すなわち、オブジェクトが文字である場合には、調整量を大きく設定し、これにより、文字の再現性を向上させて可読性を上げるようにする。一方、オブジェクトが画像である場合に、調整量を小さく設定する。すなわち、画像パターンの連続的な変化に対してレーザビーム強度および変調率の離散的な調整を行うと、出力画像の粒状性の低下等の画像品質の低下が発生する。ところが、オブジェクトが画像である場合に変調率の調整量を小さく設定すると、こうした画像品質の低下を抑制することができる。
具体的には、図2に示すレーザビーム強度補正値決定用のデータ変換テーブルLUT161および変調率決定用の複数のデータ変換テーブルLUT119において、各オブジェクトおよび各画像パターンに対応した補正値をそれぞれ設定する。
そして本実施の形態においても、図2において画像信号RVがパターン認識部160に入力される。パターン認識部160には、7×7画素分のエリアにおける複数の所定の画像パターンが予め登録されている。パターン認識部160は、画像信号RVの表す画像を複数の所定の画像パターンと比較し、その比較結果に基づきパターン信号PtnをLUT161およびセレクタ121へ出力する。
また、第2の実施の形態においてもレーザビームのパルス幅変調方式を用いているので、レーザビームの変調率の補正は、入力された画像信号を補正することによって行われる。そのため、上記パターン信号Ptnに応じて、レーザビームの変調率の補正値を決定するための複数のLUT119の選択が行われる。
LUT161では、入力されたパターン信号Ptnに応じてレーザビーム強度補正データPadjを読み出し、これをレーザ制御部111に出力する。レーザビーム強度補正データPadjを受け取ったレーザ制御部111では、レーザドライブ回路143が、画像パターンに対応した適切なレーザビーム強度による露光を行う。
また、セレクタ121,120によって、パターン信号Ptnおよびタグ信号MTAG、CTAG、YTAG、KTAGに応じて、複数のLUT119のうちの1つが選択される。
以上により、入力された画像信号が表す画像の形状によらず、適正な形状の画像出力が可能となる。
以上説明したように、第2の実施の形態においては、入力された画像信号が表す画像の形状に応じてレーザビームの強度をおよび変調率を変更することにより、入力された画像信号が表す画像の形状、サイズによらず、かつオブジェクト毎に最適な出力画像を得ることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明に係る第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態の構成は、基本的に第1の実施の形態の構成と同じであるので、第3の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態の構成を流用する。
第3の実施の形態は、リーダ部が原稿画像を読み取り、得られた画像データに基づいてプリンタ部が画像形成を行う一連の複写動作に関連する。
本実施の形態においても、入力された画像信号の表す画像と出力された現像像との違いを無くすために、画像のパターンに応じてレーザビーム強度を調整している。また、第2の実施の形態と同様に、画像の属性に応じてレーザビーム強度の調整量を変更している。すなわち、画像属性が文字である場合には、調整量を大きく設定し、これにより、文字の再現性を向上させて可読性を上げるようにする。一方、画像属性が画像である場合に、調整量を小さく設定する。すなわち、画像パターンの連続的な変化に対してレーザビーム強度および変調率の離散的な調整を行うと、出力画像の粒状性の低下等の画像品質の低下が発生する。ところが、画像属性が画像である場合に変調率の調整量を小さく設定すると、こうした画像品質の低下を抑制することができる。
第3の実施の形態においては、リーダ部にて読み取られた画像の属性を判別する処理を行い、文字部及び階調画像部の分離を行い、各属性に応じて第2の実施の形態と同様のタグ信号を生成している。
図11は、第3の実施の形態におけるリーダ部に含まれるデジタル画像処理部の第1の構成部分を示すブロック図である。このデジタル画像処理部は、第1及び第2の構成部分からなる。
図11において1240はCPUであり、CPUバス1243を介してROM1241及びRAM1242を制御する。ROM1241には、各種制御プログラムが格納されており、この各種制御プログラムがCPU1240によってRAM1242上に読み出されて実行されることにより、画像処理が行われる。RAM1242は、CPU1240の作業領域として使用される。また、1500は操作部であり、リーダ部の動作状態や動作条件がCPU1240により表示される液晶表示器LCDなどからなる表示部と、オペレータからの指示を入力するためのキーボードやタッチパネルとから構成される。
図12は、第3の実施の形態におけるリーダ部に含まれるデジタル画像処理部の第2の構成部分を示すブロック図である。この第2の構成の各ブロックは、図11に示すCPUバス1243を介してCPU1240に接続され、該CPU1240によって動作を制御される。
リーダ部では、原稿台ガラス上のカラー原稿がハロゲンランプからの光を反射し、その反射光が3ラインセンサに導かれて電気信号に変換される。
図12に示すように、3ラインセンサを構成するCCD1201が電気信号(アナログ画像信号)をA/D変換器およびサンプルホールド部(A/D&S/H)1202へ出力する。この電気信号は、A/D変換器およびサンプルホールド部1202でサンプルホールドされ、A/D変換されて、例えばRGB各8ビットのデジタル信号に変換される。このRGBデジタル信号に対して、シェーディング補正部1203でシェーディング及び黒補正が施された後、入力マスキング部1204でNTSC信号への変換が行われ、色変換部1205で所定の色変換処理が施される。なお、色変換部1205における色変換処理の詳細については後述する。
1206は合成部であり、色変換部1205から入力された画像信号と画像メモリ部1208に記憶された出力データとの合成などを行い、その合成結果を対数変換器(LOG)1207及び黒文字判定部1113KMへ出力する。対数変換器1207から出力されたCMY画像信号に対しては、遅延部(DL4)1250で、黒文字判定部1113KMから出力された黒文字判定信号との位相合わせがされる。さらに、操作部1500において変倍設定がなされていた場合には、変倍部B1234において変倍処理が施される(黒文字信号も同様に変倍)。なお、変倍部B1234においては、画像メモリ部1208で施される圧縮処理がローパスフィルタとして働くため、実際には拡大処理が施される。もちろん、操作部1500において変倍設定がなされていない場合には、画像信号は変倍部B1234をスルーする。そして、変倍部B1234の出力(画像信号はYMC各8ビット、黒文字判定信号は6ビット)は画像メモリ部1208に入力される。
画像メモリ部1208は、圧縮部、画像メモリ、伸張部の3つに大別され、図1に示す4つの画像形成部302〜305でそれぞれ行われる画像形成での位置ずれに対応した、同一画像の異なる位置を示す4組のCMYデータを出力する。画像メモリ部1208における圧縮、伸張処理は下記の通りである。
変倍部B1234から入力されたCMY信号各8ビットは、画像メモリ部1208の圧縮部においてL*a*b*信号に変換され、4×4画素ブロック単位で符号化される。この符号化は、ベクトル量子化や所謂JPEG方式等の非可逆符号化によって行われる。
圧縮部で得られた符号データは、少なくとも原稿1枚分の容量を持つ画像メモリに記憶される。画像メモリに記憶された符号データは、領域生成部A1220から送られた信号1221に従って、CMYK用に時分割で読み出され、伸張部において、圧縮部での符号化と逆の手順で伸張され、CMY信号各8ビット、計124ビットの信号としてマスキング・UCR部1212に出力される。
一方、黒文字判定信号は、圧縮分遅延部、非圧縮メモリ4プレーン分(32Mbits×6×4)、伸長分遅延部より構成され、マスキング・UCR部1212には各色に対応して、各6ビットずつ供給される。
マスキング・UCR部1212は、画像メモリ部1208から出力された4組のCMYデータ及び黒文字判定データを受け取り、画像特性及びプリンタ特性に適したCMYKデータを生成する。なお、画像メモリ部1208の読出し部およびマスキング・UCR部1212は、4つの画像形成部302〜305における各画像形成の位置ずれに対応したCMYKデータを生成するために、CMYK各色に対応した4系統を備えている。
画像メモリ部1208から出力されたCMYデータは、マスキング・UCR部1212においてUCRおよびマスキング処理を施され、黒文字判定データに基づいた黒(K)データが生成される。また、CMYデータは、プリンタ特性に適した色データに変換され、編集部1213でフリーカラー処理およびペイント処理を施され、次のガンマ補正部1214でプリンタ特性に応じたガンマ補正を施される。ガンマ補正後のCMYKデータは、変倍部A1211で変倍処理(実際には縮小)を施され、更にエッジ強調部1215で2ビットの黒文字判定信号に基づいて4種類のエッジ強調がなされた後、プリンタ部(カラーLBP1216)へ送られて、画像形成が行われる。プリンタ部には黒文字判定信号も最終画像信号と同期して送られる。
領域生成部A1220から画像メモリ部1208へ出力される信号1221は、画像メモリ部1208を制御する信号であり、ライトイネーブル信号2ビット(主走査と副走査各1ビット)と、リードイネーブル信号5ビット(主走査1ビット、副走査4ビット)との計7ビットからなる。
領域生成部A1220は信号1238をエリアメモリ部1231に出力する。信号1238は、信号ITOPに同期して画像信号とエリア信号とのタイミング調整をすべく、画像メモリ部1208内の圧縮部および伸張部それぞれの遅延を考慮して生成される。信号1238は、色変換部1205、合成部1206、編集部1213、マスキング・UCR部1212における各メモリを制御するライトイネーブル信号2ビット(主走査と副走査各1ビット)と、リードイネーブル信号5ビット(主走査1ビット、副走査4ビット)との計7ビットからなる。
1230は領域生成部Bであり、編集部1213で行われる各編集処理において必要となるエリア信号を生成する。領域生成部B1230は、詳細は後述するが、各エリア信号を記憶するビットマップメモリ、及び該ビットマップメモリを制御するビットマップメモリ制御部(例えば、AGDC(Advanced Graphics Controller))により構成される。該ビットマップメモリへの書き込みはCPU1240により行われ、一方、読み出しは信号DTOP、HSNCに同期して行われる。即ち、原稿を光学的にスキャンして得られた画像信号DTOP、HSNCと同期して行われる。また、領域生成部B1230からの出力信号は、色変換部1205における色変換のイネーブル信号、合成部1206における画像合成のイネーブル信号、編集部1213におけるフリーカラーまたはペイント処理のイネーブル信号として利用される。
エリアメモリ部1231、遅延部(DL1)1232、遅延部(DL2)1233、変倍部C1235、遅延部(DL3)1237は、画像信号とエリア信号とを同期させるべくタイミング調整を行う。
遅延部(DL1)1232は、領域生成部B1230から合成部1206に送られるエリア信号を、色変換部1205における色変換処理による遅延分だけ遅らせる。なお、遅延部(DL1)1232は、Dフリップフロップ(F/F)およびFIFOで構成され、画素遅延はDフリップフロップで行われ、ライン遅延はFIFOで行われる。
遅延部(DL2)1233は、エリアメモリ部1231から出力されるエリア信号を、マスキング・UCR部1212におけるマスキング・UCR処理による遅延分だけ遅らせて、イネーブル信号2241、2242として編集部1213に出力する。なお、遅延部(DL2)1233も、Dフリップフロップ(F/F)およびFIFOで構成され、画素遅延はDフリップフロップで行われ、ライン遅延はFIFOで行われる。
遅延部(DL3)1237は、領域生成部B1230から出力される信号を、色変換部1205、合成部1206、対数変換器(LOG)1207における各処理による遅延分と、遅延部(DL4)1250における遅延分との合計分だけ遅らせて、変倍部C1235に出力する。なお、遅延部(DL3)1237も、Dフリップフロップ(F/F)およびFIFOで構成され、画素遅延はDフリップフロップで行われ、ライン遅延はFIFOで行われる。
変倍部C1235は、変倍部B1234と全く同じ機能を備え(遅延数も同じ)、具体的には拡大処理が行われる。
エリアメモリ部1231は、画像メモリ部1208との間の遅延調整のための回路である。
図13は、エリアメモリ部1231の詳細構成を示すブロック図である。
エリアメモリ部1231は、基本的に同一構成である4つのメモリ部8101、8102、8103、8104から構成される。4つのメモリ部8101、8102、8103、8104は、各色の画像形成部302〜305(図1)にそれぞれ対応する。
メモリ部8101、8102、8103、8104の各々には、主走査同期信号HSNCと画像クロックVCKとが入力される。また、共通の制御信号として領域生成部A1220から出力された信号1238が入力される。この信号1238には、主走査ライトイネーブル信号WLE、主走査リードイネーブル信号RLE、副走査ライトイネーブル信号WVEが含まれる。さらに、M用メモリ部8101にはマゼンタ副走査リードイネーブル信号MRVEが、C用メモリ部8102にはシアン副走査リードイネーブル信号CRVEが、Y用メモリ部8103にはイエロー副走査リードイネーブル信号YRVEが、K用メモリ部8104にはブラック副走査リードイネーブル信号KRVEが、それぞれ入力される。そして、メモリ部8101、8102、8103、8104の各々において、変倍部C1235(図12)から入力された2ビットのエリア信号の書き込み及び読み出しが行われる。
メモリ部8101、8102、8103、8104の各々の内部構成は同一であるので、代表してM用メモリ部8101の構成を、図14を参照して説明する。
図14は、M用メモリ部8101の内部構成を示す回路図である。
M用メモリ部8101は、メモリ8201、ライトアドレスカウンタ8202、リードアドレスカウンタ8205、ANDゲート8203、NANDゲート8209、インバータ8207,8213、セレクタ8208、バッファ8210,8211、レジスタ8212より構成される。
ライトアドレスカウンタ8202は主走査カウンタおよび副走査カウンタにより構成される。主走査カウンタとしてのライトアドレスカウンタ8202は、主走査ライトイネーブル信号WLEの立ち上がりエッジによってリセットされ、イネーブル時にカウントアップを行う。また、副走査カウンタとしてのライトアドレスカウンタ8202は、副走査ライトイネーブル信号WVEの立ち上がりエッジによってリセットされ、イネーブル時にカウントアップを行う。
リードアドレスカウンタ8205も主走査カウンタおよび副走査カウンタにより構成される。主走査カウンタとしてのリードアドレスカウンタ8205は、主走査リードイネーブル信号RLEの立ち上がりエッジによってリセットされ、イネーブル時にカウントアップを行う。また、副走査カウンタとしてのリードアドレスカウンタ8205は、マゼンタ副走査リードイネーブル信号MRVEの立ち上がりエッジによりリセットされ、イネーブル時にカウントアップを行う。
レジスタ8212は、図11に示すCPU1240から送られた値を格納する。メモリ8201にデータ(エリア信号)を書き込みすべき時には、レジスタ8212に値「0」がCPU1240から送られる。また、メモリ8201からデータ(エリア信号)を読み出すべき時には、レジスタ8212に値「1」がCPU1240から送られる。
メモリ8201へのデータの書き込み(ライト)時には、レジスタ8212から値「0」がセレクタ8208に出力され、セレクタ8208はライトアドレスカウンタ8202からの出力値を選択する。これによって、メモリ8201へライトアドレスが出力される。また、レジスタ8212からの値「0」が反転端子を介して送られたバッファ8210がイネーブルとなり、入力したエリア信号をメモリ8201へ出力する。
さらに、レジスタ8212からの値「0」がインバータ8213を介して値「1」となって、バッファ8211の反転端子に送られ、バッファ8211がディセーブルとなる。また、インバータ8213からの値「1」は、メモリ8201の反転OEN端子、およびNANDゲート8209に送られる。なお、主走査ライトイネーブル信号WLEおよび副走査ライトイネーブル信号WVEがANDゲート8203に入力され、ANDゲート8203の出力信号がNANDゲート8209に入力される。また、画像クロックVCKがインバータ8207を介してNANDゲート8209に入力される。NANDゲート8209の出力信号はメモリ8201の反転WEN端子に入力される。この結果、メモリ8201の反転OEN端子が「1」となるとともに、反転WEN端子が画像クロックVCKの立ち下がり時に「0」となる。これにより、バッファ8210から入力されたデータ(エリア信号)がメモリ8201に書き込まれる。
一方、メモリ8201からのデータの読み出し(リード)時には、レジスタ8212から値「1」がセレクタ8208に出力され、セレクタ8208はリードアドレスカウンタ8205からの出力値を選択する。これによって、メモリ8201へリードアドレスが出力される。また、レジスタ8212から値「1」が出力されることによって、バッファ8210がディセーブル、バッファ8211がイネーブル、メモリ8201の反転OEN端子が「0」、反転WEN端子が画像クロックVCKの立ち下がり時に「1」となる。これにより、メモリ8201に格納されていたデータ(エリア信号)がバッファ8211を介して読み出される。
このようにして各色毎のメモリ8101〜8104からそれぞれ読み出された各2ビットのエリア信号のうち第0ビットは、遅延部(DL2)1233(図12)に出力される。また第1ビットは、遅延部(DL2)1233及びマスキング・UCR部1212(図12)に出力される。
以上説明したような構成により、それぞれタイミングが異なるエリア信号を画像信号と同期させることができ、あたかも1プレーンの如く扱うことができる。
次に、図12に示す黒文字判定部1113KMの構成を説明する。
図15は、図12に示す黒文字判定部1113KMの内部構成を示すブロック図である。
黒文字判定部1113KMは、文字の太さ判定部114KM、エッジ検出部115KM、彩度判定部116KM及びLUT117KMで構成される。
図16は、エッジ検出部115KMの内部構成を示すブロック図である。
エッジ検出部115KMは、輝度算出回路201KM、エッジ最小方向検出部202KM、エッジ最小方向スムージング部203KM、エッジ検出部204KMからなる。
図17は、図16に示す輝度算出回路201KMの内部構成を示すブロック図である。
輝度算出回路201KMでは、図12に示す合成部1206から入力されたRGB画像信号の各色成分に対し、乗算器301KM、302KM、303KMで各係数0.25、0.5、0.25がそれぞれ乗算される。その後、加算器304KM、305KMで加算され、下記式(1)に基づいた輝度信号Yが算出される。
Y=0.25R+0.5G+0.25B (1)
図18は、図16に示すエッジ最小方向検出部202KMの内部構成を示すブロック図である。
エッジ最小方向検出部202KMでは、輝度算出回路201KMから出力された輝度信号Yが、FIFO401KM、402KMにより各1ラインずつ遅延した3ライン分に拡張される。そして、4方向のエッジ成分をそれぞれ算出するためのラプラシアンフィルタ403KM〜406KMにかけられ、得られた4方向のエッジ成分のうち、エッジ成分の絶対値が最小の値をとる方向を求め、その方向をエッジ最小方向とする。
次に、図16に示すエッジ最小方向スムージング部203KMが、エッジ最小方向検出部202KMで求めたエッジ最小方向のエッジ成分に対してスムージング処理を施す。こうしたエッジ最小方向検出部202KMおよびエッジ最小方向スムージング部203KMの処理を繰り返すことにより、エッジ成分の最も大きい方向のみを保存し、その他の方向を平滑化することができる。例えば、複数の方向に対してエッジ成分が大きい網点の画像では、エッジ成分が平滑化されてその特徴が減少し、一方、一方向にのみエッジ成分が存在する文字/細線の画像では、その特徴が保存される。必要に応じてこのスムージング処理を繰り返すことで、線成分と網点成分との分離がより一層効果的に行われ、従来のエッジ検出法では検知できなかった、網点中に存在する文字成分も検知することが可能となる。
その後、図16に示すエッジ検出部204KMが、エッジ最小方向検出部202KMにおけるラプラシアンフィルタ403KM〜406KMにかけられて得られたエッジ成分のうち、絶対値が所定値以下のものを除去し、所定値より大きいもののみを値“1”として出力する。
図19は、輝度データYが表す画像の例(A)と、エッジ検出信号が表す画像の例(B)とを示す図である。
なお、黒文字判定信号を、7×7、5×5、3×3画素のブロックサイズで膨張した3つの信号と、膨張なしの信号と、エッジなしの信号との5つのコードで表したものが、図15に示すエッジ検出部115KMからの出力信号“edge”(3ビット)である。ここで、信号の膨張とは、ブロック内の全ての画素の信号値をOR演算することを言う。
図20は、図15に示す彩度判定部116KMの詳細な構成を示す図である。
図12の合成部1206から黒文字判定部1113KMへ出力されたRGB画像信号は、図15の黒文字判定部1113KMの彩度判定部116KMへ送られる。彩度判定部116KMでは、図20に示すように、最大値検出部(Max(R,G,B))601KMと最小値検出部(Min(R,G,B))602KMが、このRGB画像信号を受け取って、最大値max(R、G、B)および最小値min(R、G、B)をそれぞれ抽出する。最大値max(R、G、B)および最小値min(R、G、B)は、減算器603KMへ送られ、それらの差ΔCが算出され、次のLUT(ルックアップテーブル)604KMへ送られる。LUT604KMでは、図21に示すような特性に従ってデータ変換が行われ、彩度信号Crが生成される。
図21は、LUT604KMに格納された変換データの表す、差ΔCと彩度信号Crとの変換特性を示す図である。
図21に示すように、この変換特性では、差ΔCが“0”に近い程、彩度信号Crのレベルが高く、有彩色の度合いが強い。逆に、差ΔCが“0”から離れる程、彩度信号Crのレベルが低く、無彩色に近くなる。
図15に戻って、彩度判定部116KMは、前述のようにLUT604KMから出力された彩度信号Crに基づいて、色、黒、中間(色と黒の間の色)、白をそれぞれ2ビットで表現した信号“col”を生成し、出力する。
図22は、図15に示す文字の太さ判定部114KMの詳細な構成を示す図である。
図12の合成部1206から黒文字判定部1113KMへ出力されたRGB画像信号は、図15の黒文字判定部1113KMの文字の太さ判定部114KMへ送られる。文字の太さ判定部114KMでは、図22に示すように、最小値検出部2011KMがRGB画像信号を受け取る。最小値検出部2011KMでは、入力されたRGB画像信号の最小値であるMINRGBを求める。次に、平均値検出部2012KMにおいて、注目画素近傍の5×5画素の最小値MINRGBの平均値AVE5と、注目画素近傍の3×3画素の最小値MINRGBの平均値AVE3とを求め、文字/中間調検出部2013KMに出力する。
文字/中間調検出部2013KMでは、画素毎に注目画素の濃度を検出するとともに、注目画素の濃度とその近傍の平均濃度との間の変化量を検出し、注目画素が、文字領域または中間調領域の一部であるか否かの判別を行う。
図23は、図22に示す文字/中間調検出部2013KMの内部構成を示すブロック図である。
文字/中間調検出部2013KMでは、まず、平均値AVE3に所定のオフセット値OFST1を加え、この合計値をコンパレータ2031KMにおいて平均値AVE5と比較する。コンパレータ2031KMは、上記合計値が平均値AVE5よりも大きいときに高レベル信号を出力する。また、コンパレータ2032KMにおいては、上記合計値を所定のリミット値LIM1と比較する。コンパレータ2032KMは、上記合計値がリミット値LIM1よりも大きいときに高レベル信号を出力する。コンパレータ2031KMおよびコンパレータ2032KMの各出力信号はOR回路2033KMに出力される。
OR回路2033KMは、(AVE3+OFST1>AVE5)または(AVE3+OFST1>LIM1)であるとき、高レベルの文字/中間調領域信号BINGRAを出力する。すなわち、注目画素近傍に濃度変化が存在する場合(文字のエッジ部)、または注目画素付近が所定値以上の濃度を持っている場合(文字の内部及び中間調部)に、文字/中間調領域信号BINGRAが高レベルになる。
図22に戻って、網点領域検出部2014KMは、網点領域を検出する。
図24は、図22に示す網点領域検出部2014KMの内部構成を示すブロック図である。
まず、図22に示す最小値検出回路2011KMで検出された最小値MINRGBに、加算器2040KMが所定のオフセット値OFST2を加え、得られた合計値をコンパレータ2041KMおよびコンパレータ2042KMへ送る。コンパレータ2041KMは、上記合計値を平均値AVE5と比較し、合計値が平均値AVE5よりも大きいとき高レベル信号をOR回路2043KMに出力する。また、コンパレータ2042KMは、上記合計値を所定のリミット値LIM2と比較し、合計値が所定のリミット値LIM2よりも大きいとき高レベル信号をOR回路2043KMに出力する。
OR回路2043KMは、(MINRGB+OFST2>AVE5)または(MINRGB+OFST2>LIM2)であるとき、高レベルの信号BINAMIを出力する。
次に、信号BINAMI信号を用いて、エッジ方向検出回路2044KMが、画素毎のエッジ方向の検出を行い、エッジ方向信号DIRAMIを出力する。
図25は、エッジ方向検出回路2044KMで行われるエッジ方向検出のルールを示す図である。
エッジ方向検出回路2044KMでは、信号BINAMIが表す注目画素近傍の8画素の信号が、図25に示す条件(A)〜(D)を満たすか否かを判別し、4ビットのエッジ方向信号DIRAMIを生成する。すなわち、図25(A)の条件を満たすならばエッジ方向信号DIRAMIのビット0を“1”(高レベル)に、図25(B)の条件を満たすならばエッジ方向信号DIRAMIのビット1を“1”に、図25(C)の条件を満たすならばエッジ方向信号DIRAMIのビット2を“1”に、図25(D)の条件を満たすならばエッジ方向信号DIRAMIのビット3を“1”にする。図25(A)〜(D)の条件を満たさないならば、それぞれ“0”(低レベル)にする。なお、図25において“H”は高レベル、“L”は低レベルを示し、“×”は、H,Lのいずれであってもよい。
図24に戻って、対向エッジ検出回路2045KMは、エッジ方向信号DIRAMIに基づいて、注目画素を囲む5×5画素の領域内で、互いに対向するエッジを検出し、対向エッジ信号EAAMIを出力する。
図26は、注目画素を中心とした周辺画素のエッジ方向信号DIRAMIの値を示す図である。
注目画素のエッジ方向信号DIRAMIの4ビットの値をA33とし、周辺画素のエッジ方向信号DIRAMIの4ビットの値をA11〜A15、A21〜A25、A31〜A32、A34〜A35、A41〜A45、A51〜A55とする。こうしたエッジ方向信号DIRAMIの値が並べられた2次元座標を用いて、対向エッジ検出のルールを以下に説明する。
(条件1)値A11、A21、A31、A41、A51、A22、A32、A42、A33のいずれかのビット0が“1”(高レベル)であり、かつ、値A33、A24、A34、A44、A15、A25、A35、A45、A55のいずれかのビット1が“1”であること。
(条件2)値A11、A21、A31、A41、A51、A22、A32、A42、A33のいずれかのビット1が“1”であり、かつ、値A33、A24、A34、A44、A15、A25、A35、A45、A55のいずれかのビット0が“1”であること。
(条件3)値A11、A12、A13、A14、A15、A22、A23、A24、A33のいずれかのビット2が“1”であり、かつ、値A33、A42、A43、A44、A51、A52、A53、A54、A55のいずれかのビット3が“1”であること。
(条件4)値A11、A12、A13、A14、A15、A22、A23、A24、A33のいずれかのビット3が“1”であり、かつ、値A33、A42、A43、A44、A51、A52、A53、A54、A55のいずれかのビット2が“1”であること。
上記(条件1)〜(条件4)のうちのいずれか1つを満たしたとき、すなわち、対向エッジが検出されたとき、対向エッジ信号EAAMIを高レベルにする。
図24に戻って、膨張回路2046KMは、対向エッジ信号EAAMIに基づいて、3×4画素の領域の膨張を行い、注目画素の近傍3×4画素の領域に、対向エッジ信号EAAMIが高レベルである画素があれば、注目画素の対向エッジ信号EAAMIを高レベルに置き換える。
つぎに、収縮回路2047KMと膨張回路2048KMとを用いて、5×5画素の領域で孤立した検出結果を除去し、出力信号EBAMIを得る。ここで、収縮回路とは、入力された全ての信号が高レベルであるときのみ、高レベル信号を出力する回路のことである。
そしてカウント部2049KMにおいて、膨張回路2048KMからの出力信号EBAMIが高レベルである画素の個数を、所定の大きさを持つウインドウ内で数える。本実施の形態では、注目画素を含む5×64画素の領域における高レベル画素の個数を9つのウインドウによって数えるようにする。
図27は、カウント部2049KMにおいて高レベル画素数が数えられる9つのウインドウを示す図である。
1つのウインドウにおけるサンプル点は、主走査方向に4画素おきに9点、副走査方向に5ライン分の合計45点である。図27(1)〜(9)に示すように、1つの注目画素に対して、この1つのウインドウが主走査方向に移動することにより、ウインドウが9つ用意されることになる。すなわち、注目画素を中心として5×64画素の領域を参照したことになる。そして、それぞれのウインドウにおいて、膨張回路2048KMからの出力信号EBAMIが高レベルである画素の個数をカウントし、この個数が所定のしきい値を越えた場合に、網点領域信号AMIを高レベルにする。
以上のような網点領域検出部2014KMでの処理により、孤立点の集合として検出された網点画像を、領域信号として検出することが可能になる。
図22に戻って、文字/中間調領域信号BINGRAと網点領域信号AMIとが、OR回路2015KMに入力され、OR回路2015KMで論理和演算が行われ、入力画像の2値化信号PICTが生成される。
この2値化信号PICTはエリアサイズ判定回路2016KMに入力され、エリアサイズ判定回路2016KMは、2値化信号PICTのエリアサイズを判定する。
図28は、図22に示すエリアサイズ判定回路2016KMの内部構成を示すブロック図である。
エリアサイズ判定回路2016KMは、例えば7つの収縮回路2081KMと7つの膨張回路2082KMとを含み、それぞれ参照する領域のサイズが異なっている。2値化信号PICTが、収縮回路の大きさに合わせてライン遅延された後に、まず収縮回路2081KMに入力される。本実施の形態では、23×23画素の大きさから35×35画素まで7種類の収縮回路を用意している。収縮回路2081KMから出力された信号は、ライン遅延された後に膨張回路2082KMに入力される。本実施の形態では、収縮回路2081KMの出力に対応して、27×27画素から39×39画素まで7種類の膨張回路を用意している。そして膨張回路2082KMから信号PICT_FHが出力される。
この出力信号PICT_FHは、注目画素が文字画像の一部である場合に、その文字の太さによって定まる。これを、図29を参照して説明する。
図29は、文字の太さに応じて出力信号PICT_FHを定める様子を示す図である。
例えば、2値化信号PICTが幅26画素をもつ帯状の画像を表す場合、27×27画素より大きいサイズの収縮を行うと、出力信号PICT_FHは全て0になる。また、25×25画素より小さいサイズの収縮を行った後にそれぞれのサイズに応じた膨張を行うと、幅30画素の帯状の画像の出力信号PICT_FHが得られる。
図28に戻って、これらの出力信号PICT_FHをエンコーダ2083KMに入力し、エンコーダ2083KMは、注目画素が属する領域を表す画像領域信号ZONE_Pを出力する。
図30は、図28に示すエンコーダ2083KMが画像領域信号ZONE_Pを生成する際に使用するエンコードルールを示す図である。
このエンコードルールによって、広い領域において信号PICT_FHが高レベル(H)である写真画像や網点画像は、右端列に示すように画像領域信号ZONE_P=7として定義され、エリアサイズが最大値よりも小さい(細い)文字画像や線画像は、その大きさ(太さ)に応じた画像領域信号ZONE_Pが定義される。本実施の形態では、画像領域信号ZONE_Pを3ビットで構成し、文字(線)の太さを8段階で表す。最も細い文字(線)を0とし、最も太い文字(線)を7とする。
図28に戻って、エンコーダ2083KMから出力された画像領域信号ZONE_Pは、ZONE補正部2084KMに入力される。
図31は、図28に示すZONE補正部2084KMの内部構成を示すブロック図である。
ZONE補正部2084KMでは、画像領域信号ZONE_Pが複数のFIFO(fifo)によりライン遅延されたあと、平均値算出部2110KMに入力される。平均値算出部2110KMは、10×10画素の平均値を算出する。画像領域信号ZONE_Pでは、文字画像や線画像が太いほど信号値が大きく、細いほど信号値が小さくなっているため、この平均値算出部2110KMの出力信号が、そのまま補正ZONE信号となる。
なお、補正に用いるためのブロックサイズは、文字画像(線画像)の太さを判定するためのブロックサイズの大きさに応じて定めることが望ましい。この補正ZONE信号を用いて、文字の太さ判定部114KM以後の処理を行うことで、急激に文字/線の太さが変化する部分においても、太さの判定は滑らかに変化し、黒文字処理の変化による画像品位の低下がより改善される。
また、前述の通り、画像領域信号ZONE_Pが7であるエリアは、中間調領域とみなすことができる。そこで、これを利用して、ZONE信号とエッジ信号edgeとにより、網点や中間調の領域内に存在する文字/線を、他の領域の文字/線と区別することが可能である。以下にこの区別する方法を説明する。
図32は、網点や中間調の領域内に存在する文字/線を検出のためのアルゴリズムを示す図である。
まず、前述の2値化信号PICTに対して、5×5膨張部2111KMで、5×5画素のブロックで膨張処理を行う。この処理により、不完全な検出になりやすい網点領域に対して、その検出領域を補正する。次に、5×5膨張部2111KMからの出力信号に対して、11×11収縮部2112KMにおいて11×11画素のブロックの収縮処理を行う。これらの処理によって得られた信号FCHは、2値化信号PICTに対して、3画素分収縮した信号となる。この様子を図33に示す。
図33は、図32に示すアルゴリズムによる検出処理の様子を具体的に示す図である。
図33に示すように、信号FCHとZONE信号とエッジ信号edgeとを組み合わせることで、白地画像中のエッジと、網点/中間調画像中のエッジとの区別ができ、網点画像中においても、網点成分を強調してしまうことなく、また、写真の縁などの、黒文字処理が不必要な部分を処理すること無く、黒文字処理を行うことができる。
図15に戻って、LUT117KMは、信号ZONE、信号FCH、エッジ信号edge、および信号colに基づいてデータ変換を行い、黒文字判定を行う。
図34および図35は、図15に示すLUT117KMにおいて行われるデータ変換の基となる変換テーブルを示す図である。
文字の太さ判定部114KMから出力される信号ZONEおよび信号FCHと、エッジ検出部115KMから出力される信号edgeと、彩度判定部116KMから出力される信号colとに基づいて、制御信号ucr、filter、senが出力される。制御信号 ucr、filter、senはそれぞれ、6ビットからなり、マスキングUCR係数、空間フィルタ係数、プリンタ解像度をそれぞれ制御するための信号である。
この変換テーブルにおいて、col=1は黒を示し、col=0は黒以外を示す。FCH=0は画像の縁を示し、FCH=1は画像の縁ではないことを示す。ucr=0は黒が多いことを示し、ucrが7に近づくほど順に黒が少なくなることを示す。filter=0はスムージング、filter=1は強いエッジ強調、filter=2は中ぐらいのエッジ強調、filter=3は弱いエッジ強調を示す。sen=0は200線を示し、sen=1は400線を示す。
図34および図35に示すように変換テーブルを設定することによって、下記のような特徴をもつ黒文字判定が行われる。
(1)文字の太さに応じて多値の黒文字処理が可能である。
(2)エッジ領域の範囲が複数用意されているため、文字の太さに応じて黒文字処理領域を選択することができる。本実施の形態では、最も細い文字に対して最も広い領域で処理する。
(3)文字画像のエッジと文字画像の内部との間で、処理の度合に差を付けて黒文字処理を行い、より滑らかな黒の量の変化を実現する。
(4)網点/中間調中の文字を、白地中の文字と区別して処理を行う。
(5)文字画像のエッジ、文字画像の内部、網点/中間調画像に対して、それぞれ空間フィルタの係数を変える。また、文字エッジに対しても、太さに応じて係数を変化させる。
(6)最も細い文字に対してのみプリンタの解像度を変化させる。
(7)色文字に対しては、マスキングUCR係数以外は、全て黒文字と同じ処理を行う。
なお、図34および図35に示すような変換テーブルに限らず、入力信号に対してさまざまな組み合わせにより、各種の色々な出力信号を発生させる変換テーブルが考えられる。
なお、本実施の形態では、操作部1500(図11)から設定できる動作モードは、文字モード、写真モード、文字/写真モード、地図モードの4つである。文字モードは文字原稿を、写真モードは写真原稿を、文字/写真モードは文字写真混在原稿を、地図モードは地図原稿をそれぞれ最適に再現するためのモードであり、各々異なる黒文字判定を行う。
図12に示すマスキング・UCR部1212、エッジ強調部1215は、図15に示すLUT117KMから出力される制御信号ucr、filterによって制御される。これを、以下に説明する。
マスキング・UCR部1212は、制御信号ucrに基づき、黒信号Kの生成および出力マスキング処理を行う。
図36は、マスキング・UCR部1212で行われるマスキング・UCR処理における演算式を示す図である。
まず、マスキング・UCR部1212に入力された画像信号の値C1、M1、Y1のうちの最小値であるMinCMYを求める。そして、図36(A)に示す数式により値K1を算出する。
次に、値C1、M1、Y1、K1に対して、図36(B)に示す数式により、4×8のマトリックスでマスキングを行い、値C2、M2、Y2、K2を算出する。
図36(B)に示す数式において、係数m11〜m84は、使用するプリンタに応じて定まるマスキング係数、k11〜k84は、制御信号ucrにより決定されるUCR係数である。UCR係数は、網点/中間調画像(ZONE信号が7)に対しては全て1.0に設定され、最も細い文字画像(ZONE信号が0)に対しては黒(K)単色が出力されるような値に設定される。また、中間の太さの文字画像に対しては、太さに応じた色味の変化がなめらかにつながるようにUCR係数を設定し、黒(K)の量を制御する。
また、図12のエッジ強調部1215では、5×5画素のフィルタを2つ用意し、1つ目のフィルタの出力信号を2つ目のフィルタに入力するようにしている。フィルタ係数として、(1:スムージング1)、(2:スムージング2)、(3:エッジ強調1)、(4:エッジ強調2)を用意し、LUT117KM(図15)からの制御信号filterによってフィルタ係数を画素ごとに切り替える。また、2つのフィルタを用いることにより、スムージングの後にエッジ強調をしてモアレを軽減したエッジ強調を実現し、また2種類のエッジ強調係数を組み合わせることにより、より高品位の画像の出力を可能にしている。
図11および図12に示すデジタル画像処理部によって各種の画像処理が施された後、画像信号がプリンタ部に送られるとともに、黒文字判定信号も画像信号に同期してプリンタ部に送られる。
第3の実施の形態においては、黒文字判定信号が、図2に示すレーザビーム強度補正値決定用LUT161に入力され、黒文字判定信号に応じてレーザビーム強度補正値が決定され、レーザビーム強度補正データPadjに変換され、レーザ制御部111へ出力される。レーザ制御部111では、レーザビーム強度補正データPadjがレーザドライブ回路143(図3)に入力され、レーザドライブ回路143では、画像パターンに対応したレーザビーム強度によって露光がおこなわれる。これによって、画像パターンによらず入力画像信号に対応した画像再現が可能となる。
また、黒文字判定信号が、図2に示すセレクタ120に入力され、セレクタ120は、この黒文字判定信号に従って、パルス幅変調率の補正用の複数のLUT119のうちから1つを選択する。
以上説明したように、第3の実施の形態においても、入力された画像信号の表す画像の形状に応じてレーザビームの強度および変調率を変更することにより、入力された画像信号の表す画像の形状、サイズによらず、かつオブジェクト毎に最適な出力画像を得ることができる。
〔他の実施の形態〕
なお、上記の各実施の形態では、本発明を、複数ドラムを有する電子写真方式カラー複写機に適用する場合を例に挙げて説明したが、これらに限らず、本発明は、各種方式の電子写真複写機やプリンタ、モノカラー方式複写機、電子写真以外の画像形成装置にも適用できることは言うまでもない。
また、本発明の目的は、前述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その拡張機能を拡張ボードや拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置のプリンタ部の構成を示す断面図である。 図1に示すプリンタ部の動作制御を行う制御部の構成を示す回路図である。 図2に示すレーザ制御部の内部構成を示す回路図である。 図3に示す2値化回路の内部構成を示す図である。 レーザビームを発生する半導体レーザおよび走査光学系の構成を示す斜視図である。 同期制御部が生成する各信号を示すタイミングチャートである。 図3に示すレーザドライブ回路の内部構成を示すブロック図である。 パルス幅変調信号の表すパルス幅とレーザ光量との関係を示すグラフである。 7×7画素の所定の画像パターンの一例を示す図である。 半導体レーザに流れる動作電流と半導体レーザの発光量との関係を示す特性図である。 第3の実施の形態におけるリーダ部に含まれるデジタル画像処理部の第1の構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態におけるリーダ部に含まれるデジタル画像処理部の第2の構成を示すブロック図である。 図12に示すエリアメモリ部の詳細構成を示すブロック図である。 図13に示すM用メモリ部の内部構成を示す回路図である。 図12に示す黒文字判定部の内部構成を示すブロック図である。 図15に示すエッジ検出部の内部構成を示すブロック図である。 図16に示す輝度算出回路の内部構成を示すブロック図である。 図16に示すエッジ最小方向検出部の内部構成を示すブロック図である。 輝度データYが表す画像の例(A)と、エッジ検出信号が表す画像の例(B)とを示す図である。 図15に示す彩度判定部の詳細な構成を示す図である。 図20に示すLUTに格納された変換データの表す、差ΔCと彩度信号Crとの変換特性を示す図である。 図15に示す文字の太さ判定部の詳細な構成を示す図である。 図22に示す文字/中間調検出部の内部構成を示すブロック図である。 図22に示す網点領域検出部の内部構成を示すブロック図である。 エッジ方向検出回路で行われるエッジ方向検出のルールを示す図である。 注目画素を中心とした周辺画素のエッジ方向信号DIRAMIの値を示す図である。 カウント部において高レベル画素数が数えられる9つのウインドウを示す図である。 図22に示すエリアサイズ判定回路の内部構成を示すブロック図である。 文字の太さに応じて出力信号PICT_FHを定める様子を示す図である。 図28に示すエンコーダにおけるエンコードルールを示す図である。 図28に示すZONE補正部の内部構成を示すブロック図である。 網点や中間調の領域内に存在する文字/線を検出のためのアルゴリズムを示す図である。 図32に示すアルゴリズムによる検出処理の様子を具体的に示す図である。 図15に示すLUTにおいて行われるデータ変換の基となる変換テーブル(1/2)を示す図である。 図15に示すLUTにおいて行われるデータ変換の基となる変換テーブル(2/2)を示す図である。 マスキング・UCR部で行われるマスキング・UCR処理における演算式を示す図である。 入力された画像信号が本来表すべき画像(A)と、出力された現像像(B)との違いの一例を示す図である。
符号の説明
101 フリップフロップ(FF)
103 セレクタ
l05a,105b,105c LUT
105d セレクタ
106〜109 FiFoメモリ
110 同期制御部
111 レーザ制御部
116 ビデオ処理部
117 プリンタ制御部
118 CPU
119 LUT
120 セレクタ
121 セレクタ
143 レーザドライブ回路
160 パターン認識部
161 LUT
301 ポリゴンスキャナ
302〜305 画像形成部
306 転写ベルト
313 現像器
318 感光ドラム
501 半導体レーザ
502 コリメータレンズ
503 シリンドリカルレンズ
504 ポリゴンミラー
505 シリンダーレンズ
506 トーリックレンズ
507 BDミラー
508 レーザ検知部

Claims (20)

  1. 画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置において、
    画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された所定の特徴に応じて前記レーザビームの生成パラメータを制御する制御手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記レーザビームの生成パラメータは、前記レーザビームの強度および変調率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成が行われるべき画像が、2値濃度によって構成された画像である場合、前記検出手段によって検出される所定の特徴は、前記2値濃度のうちの一方の濃度によって構成された画像の大きさであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記一方の濃度によって構成された画像は、線状画像または点状画像であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記検出手段は、前記画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を、該画像を構成する複数の領域の各々において検出し、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出された各領域における所定の特徴に応じて、対応領域において前記レーザビームの生成パラメータを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記検出手段は、前記画像形成が行われるべき画像を構成する複数の領域の各々を、文字画像からなる文字領域と、ハーフトーン画像からなる中間調領域とのいずれかに判別し、
    前記制御手段は、前記検出手段によって判別された文字領域または中間調領域に応じて、各領域において前記レーザビームの生成パラメータを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 前記検出手段は、前記画像形成が行われるべき画像を構成する複数の領域の各々におけるオブジェクトを検出し、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出された各領域のオブジェクトに応じて、対応領域において前記レーザビームの生成パラメータを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  8. 前記オブジェクトは、文字、グラフィック、画像、およびエッジ部のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記検出手段によって、前記画像形成が行われるべき画像がハーフトーン画像であることが検出された場合には、前記レーザビームの変調率を変化させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記検出手段によって、前記画像形成が行われるべき画像が2値濃度によって構成された画像であることが検出された場合には、前記レーザビームの強度を変化させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  11. 画像信号に応じて変調されたレーザビームを走査することにより画像形成を行う画像形成装置に適用されるレーザビーム制御方法において、
    画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにおいて検出された所定の特徴に応じて前記レーザビームの生成パラメータを制御する制御ステップと
    を有することを特徴とするレーザビーム制御方法。
  12. 前記レーザビームの生成パラメータは、前記レーザビームの強度および変調率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
  13. 前記画像形成が行われるべき画像が、2値濃度によって構成された画像である場合、前記検出ステップにおいて検出される所定の特徴は、前記2値濃度のうちの一方の濃度によって構成された画像の大きさであることを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
  14. 前記一方の濃度によって構成された画像は、線状画像または点状画像であることを特徴とする請求項13記載のレーザビーム制御方法。
  15. 前記検出ステップでは、前記画像形成が行われるべき画像の所定の特徴を、該画像を構成する複数の領域の各々において検出し、
    前記制御ステップでは、前記検出ステップにおいて検出された各領域における所定の特徴に応じて、対応領域において前記レーザビームの生成パラメータを制御することを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
  16. 前記検出ステップでは、前記画像形成が行われるべき画像を構成する複数の領域の各々を、文字画像からなる文字領域と、ハーフトーン画像からなる中間調領域とのいずれかに判別し、
    前記制御ステップでは、前記検出ステップにおいて判別された文字領域または中間調領域に応じて、各領域において前記レーザビームの生成パラメータを制御することを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
  17. 前記検出ステップでは、前記画像形成が行われるべき画像を構成する複数の領域の各々におけるオブジェクトを検出し、
    前記制御ステップでは、前記検出ステップにおいて検出された各領域のオブジェクトに応じて、対応領域において前記レーザビームの生成パラメータを制御することを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
  18. 前記オブジェクトは、文字、グラフィック、画像、およびエッジ部のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項17記載のレーザビーム制御方法。
  19. 前記制御ステップでは、前記検出ステップにおいて、前記画像形成が行われるべき画像がハーフトーン画像であることが検出された場合には、前記レーザビームの変調率を変化させることを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
  20. 前記制御ステップでは、前記検出ステップにおいて、前記画像形成が行われるべき画像が2値濃度によって構成された画像であることが検出された場合には、前記レーザビームの強度を変化させることを特徴とする請求項11記載のレーザビーム制御方法。
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JP2009294382A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Canon Inc 画像形成装置、その制御方法及び制御プログラム

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