JP3360456B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3360456B2
JP3360456B2 JP33979494A JP33979494A JP3360456B2 JP 3360456 B2 JP3360456 B2 JP 3360456B2 JP 33979494 A JP33979494 A JP 33979494A JP 33979494 A JP33979494 A JP 33979494A JP 3360456 B2 JP3360456 B2 JP 3360456B2
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好彦 廣田
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿サイズの検出を行
うデジタルカラー複写機等の画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】デジタ
ルフルカラー複写機では、原稿サイズの検出やシェーデ
ィング補正等の前処理を行うために予備的な読取動作を
行うものがある(以下、この読取動作を予備スキャンと
いう)。また、複写機の中には、原稿の下地が複写紙上
で白色に再現されるように原稿の下地レベルに基づい
て、RGB画像データを補正する処理、いわゆるAE処
理を実行するものがある。ところが、このAE処理は、
モノクロ原稿に対して有効な処理であり、フルカラー原
稿や写真原稿に対しAE処理を施すと、用紙上に再現さ
れる画像が全体的にくすんだ感じになる。このため、従
来の複写機では、モノクロモードが設定された場合にの
みAE処理を実行していた。
【0003】また、原稿がモノカラーであるかまたはフ
ルカラーであるのかを判定するACS(Auto Color Sel
ection)を実行するものがある。このACS及びAE処
理を行うには、事前に原稿サイズを検出する必要があ
る。これは、原稿サイズが小さい場合、予備スキャン時
に読み取られる画像データに原稿以外のデータが多く含
まれ、ACS及びAE処理の精度が低下するためであ
る。ところが、原稿サイズを検出した後に、上記ACS
及びAE処理に用いる原稿の画像データを読み取るに
は、予備スキャンを2度行うこととなり、複写動作に要
する時間が長くなるため好ましくない。これに対し、一
般的な複写機では予備スキャン時にイメージリーダが往
復動作することに着目し、往時に読み取る画像データに
基づいて原稿サイズを検出し、イメージリーダが戻って
くるときにAE処理用の画像データを読み取ることが考
えられる。しかしながら、イメージリーダの行きと帰り
とではイメージリーダの備えるRGBセンサの並びが逆
になるため、同一ラインのデータを得るために新たなラ
イン間補正が必要となる。さらに、イメージリーダの行
きと帰りとで同一の読取条件を実現するには、スキャン
むらや移動に伴う振動を精度良く抑える必要があり、困
難である。
【0004】本発明の第1の目的は、原稿の種類によら
ず、適切なAE処理を実行する画像処理装置を提供する
ことである。また、本発明の第2の目的は、より効率よ
く前処理を実行する画像処理装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる第1の画
像処理装置は、原稿のRGB画像データを読み取る読取
手段と、入力されるRGB画像データに基づいて用紙上
に画像を形成する画像形成手段と、読取手段により読み
取られた各画素毎のRGB画像データに基づいて、モノ
クロ画素であるか否かを判断する判断手段と、判断手段
によりモノクロ画素であると判断された画素についての
濃度ヒストグラムを形成するヒストグラム形成手段と、
ヒストグラム形成手段により形成された、モノクロ画像
と判断された画素についての濃度ヒストグラムに基づい
て、原稿の下地レベルを検出する検出手段と、検出手段
により検出された原稿の下地レベルに基づいて、画像形
成手段により用紙上に形成される画像の下地レベルが所
定のレベルとなるように、画像形成手段に入力されるR
GB画像データを補正する補正手段とを備える。ここ
で、上記画像処理装置であって、判断手段は、読取手段
により読み取られた各画素毎にRGB画像データの最小
値を検出する最小値検出手段と、読取手段により読み取
られた各画素毎にRGB画像データの最大値を検出する
最大値検出手段と、最大値検出手段により検出された最
大値と最小値検出手段により検出された最小値との差を
各画素毎に求める演算手段とを備え、演算手段により求
められた差が所定値以下の画素をモノクロ画素であると
判断することが望ましい。また、検出手段は、ヒストグ
ラム形成手段により形成された濃度ヒストグラムにおい
て、低濃度レベル側からみて最初に現れる最大頻度値の
濃度を原稿の下地レベルとして検出し、上記補正手段
は、検出手段により検出された原稿下地レベルに基づい
て、画像形成手段により用紙上に形成される画像の下地
が白色となるように、画像形成手段に入力されるRGB
画像データを補正することが望ましい。更に、上記画像
処理装置においては、読取手段により読み取られた原稿
の総画素数を求める第1累計手段と、判断手段によりモ
ノクロ画素であると判断された画素についての各濃度レ
ベルにおける頻度の合計値を求める第2累算手段と、第
2累算手段により求められた合計値の第1累計手段によ
り求められた原稿の総画素数に対する割合を求める演算
手段と、演算手段により求められる割合に基づいて、原
稿がフルカラー原稿であるのか、もしくはモノクロ原稿
であるのかを判定する判定手段とを備えてもよい。
【0006】また、本発明の第2の画像処理装置では、
原稿のRGB画像データを読み取る読取手段と、読取手
段により基準原稿を読み取って得られるRGB画像デー
タに基づいて、読取手段により読み取られた原稿のRG
B画像データにシェーディング補正を施すシェーディン
グ補正手段と、入力される原稿のRGB画像データに基
づいて用紙上に画像を形成する画像形成手段と、読取手
段により読み取られた各画素毎のRGB画像データに基
づいて、モノクロ画素であるか否かを判断する判断手段
と、判断手段によりモノクロ画素であると判断された画
素についての濃度ヒストグラムを形成するヒストグラム
形成手段と、ヒストグラム形成手段により形成された
モノクロ画像と判断された画素についての濃度ヒストグ
ラムに基づいて、原稿の下地レベルを検出する検出手段
と、検出手段により検出した下地レベルと上記基準原稿
の下地レベルとの差異に基づいて、画像形成手段により
用紙上に形成される画像が所定の下地レベルとなるよう
に、当該画像形成手段に入力されるRGB画像データを
補正する補正手段とを備える。
【0007】また、本発明の第3の画像処理装置では、
原稿を載置する原稿ガラスと、均一な階調及び色成分か
らなり、原稿ガラス上に載置された原稿を押さえるカバ
ーと、原稿ガラス上に載置された原稿を含むカバー全体
のRGB画像データを読み取る読取手段と、読取手段に
より読み取られるカバーのRGB画像データ基づいて、
原稿ガラス上での原稿の存在範囲を検出する第1検出手
段と、読取手段により読み取られたRGB画像データに
基づいて、各画素毎にモノクロ画素であるか否かを判断
する判断手段と、第1検出手段により検出された原稿の
存在範囲内にある画素のRGB画像データ基づいて、
用紙上に画像を形成する画像形成手段と、第1検出手段
により検出された原稿の存在範囲内にある画素の内、判
断手段によりモノクロ画素であると判断された画素の占
める割合を求める第1演算手段と、第1演算手段により
求められた割合に基づいて、原稿がフルカラー原稿であ
るのか、もしくはモノクロ原稿であるのかを判定する判
定手段と、第1検出手段により検出された原稿の存在範
囲内において、判断手段によりモノクロ画素であると判
断された画素についての濃度ヒストグラムを形成するヒ
ストグラム形成手段と、ヒストグラム形成手段により形
成された、モノクロ画像と判断された画素についての
度ヒストグラムに基づいて、原稿の下地レベルを検出す
る第2検出手段と、第2検出手段により検出した原稿の
下地レベルに基づいて、上記画像形成手段により用紙上
に形成される画像の下地レベルが所定のレベルとなるよ
うに、画像形成手段に入力されるRGB画像データを補
正する補正手段とを備える。上記第3の画像処理装置に
おいて、判断手段は、読取手段により読み取られた各画
素毎にRGB画像データの最小値を検出する最小値検出
手段と、読取手段により読み取られた各画素毎にRGB
画像データの最大値を検出する最大値検出手段と、最大
値検出手段により検出された最大値と最小値検出手段に
より検出された最小値との差を各画素毎に求める第2演
算手段とを備え、第2演算手段により求められた差が所
定値以下の画素をモノクロ画素であると判断することが
望ましい。また、第2検出手段は、ヒストグラム形成手
段により形成されたヒストグラムにおいて、低濃度レベ
ル側からみて最初に現れる最大頻度値の濃度を原稿の下
地レベルとして検出し、上記補正手段は、第2検出手段
により検出された原稿の下地レベルに基づいて、画像形
成手段により用紙上に再現される画像の下地が白色とな
るように、画像形成手段に入力されるRGB画像データ
を補正することが望ましい。
【0008】
【作用】上記第1の画像処理装置では、読取手段により
読み取られた原稿のRGB画像データのうち、判断手段
によりモノクロ画素であると判断される画素についての
み、ヒストグラム形成手段により濃度ヒストグラムを形
成する。検出手段は、モノクロ画素についての濃度ヒス
トグラムに基づいて、原稿の下地レベルを検出する。補
正手段は、検出手段により検出された原稿の下地レベル
に基づいて、画像形成手段により用紙上に形成される画
像の下地レベルが所定のレベルとなるように、画像形成
手段に入力されるRGB画像データを補正する。このよ
うに、原稿の下地レベルを検出する際に、有彩色画素の
データを排除することで、フルカラー原稿においても適
切なAE処理を実行することができる。ここで、より望
ましい構成の画像処理装置においては、判断手段は、読
取手段により読み取られた各画素毎にRGB画像データ
の最小値を検出する最小値検出手段と、読取手段により
読み取られた各画素毎にRGB画像データの最大値を検
出する最大値検出手段と、最大値検出手段により検出さ
れた最大値と最小値検出手段により検出された最小値と
の差を各画素毎に求める演算手段とを備え、演算手段に
より求められた差が所定値以下の画素をモノクロ画素で
あると判断する。また、上記検出手段は、ヒストグラム
形成手段により形成される濃度ヒストグラムにおいて、
低濃度レベルからみて最初に現れる最大頻度値の濃度を
原稿の下地レベルであると判断し、補正手段は、検出手
段により検出された原稿の下地レベルに基づいて、画像
形成手段により用紙上に形成される画像の下地が白色と
なるように、画像形成手段に入力されるRGB画像デー
タを補正する。また、更に、上記画像処理装置において
は、読取手段により読み取られた原稿の総画素数を求め
る第1累計手段と、判断手段によりモノクロ画素である
と判断された画素についての各濃度レベルにおける頻度
の合計値を求める第2累算手段と、第2累算手段により
求められた合計値の第1累計手段により求められた原稿
の総画素数に対する割合を求める演算手段と、演算手段
により求められる割合に基づいて、原稿がフルカラー原
稿であるのか、もしくはモノクロ原稿であるのかを判定
する判定手段とを備えることで、フルカラー原稿につい
てAE処理を実行するとともに、ACSも実行すること
ができる。
【0009】上記第2の画像処理装置では、読取手段に
より読み取られた原稿のRGB画像データを、シェーデ
ィング補正手段が読取手段により読み取られた基準原稿
のデータに基づいてシェーディング補正を施す。読取手
段により読み取られた原稿のRGB画像データであっ
て、判断手段によりモノクロ画素であると判断された画
素についてヒストグラム形成手段が形成する濃度ヒスト
グラムに基づいて、検出手段は原稿の下地レベルを検出
する。補正手段は、検出手段により検出された原稿の下
地レベルと基準原稿の下地レベルとの差異に基づいて、
画像形成手段により用紙上に形成される画像の下地レベ
ルが所定のレベルとなるように、当該画像形成手段へ入
力されるRGB画像データを補正する。これにより、フ
ルカラー原稿の場合であっても、原稿の下地レベルを正
確に検出し、かつこれに基づいて、シェーディング補正
に用いる基準原稿との下地レベルのずれを補正すること
ができる。
【0010】上記第3の画像処理装置では、第1検出手
段により、読取手段により読み取られるカバーのRGB
画像データに基づいて、原稿ガラス上に載置された原稿
の存在する範囲を検出することができる。第1演算手段
は、第1検出手段により検出された原稿の存在範囲内に
ある画素の内、判断手段によりモノクロ画素であると判
断された画素の占める割合を求める。判定手段は、第1
演算手段により求められた割合に基づいて、原稿がフル
カラー原稿であるのか、もしくはモノクロ原稿であるの
かの判定を行う。また、ヒストグラム形成手段は、第1
検出手段により検出された原稿の存在範囲内において、
判断手段によりモノクロ画素であると判断されたがそに
ついての濃度ヒストグラムを形成する。第2検出手段
は、ヒストグラム形成手段により形成された濃度ヒスト
グラムに基づいて、原稿の下地レベルを検出する。補正
手段は、第2検出手段により検出された下地レベルに基
づいて、画像形成手段により用紙上に形成される画像が
所定の下地レベルとなるように、当該画像形成手段に入
力されるRGB画像データを補正する。これにより、読
取手段による原稿の1回の読取動作によって、原稿の種
類の判断、及び適切なAE処理を実行することができ
る。ここで、より望ましい構成の画像処理装置において
は、判断手段は、読取手段により読み取られた各画素毎
にRGB画像データの最小値を検出する最小値検出手段
と、読取手段により読み取られた各画素毎にRGB画像
データの最大値を検出する最大値検出手段と、最大値検
出手段により検出された最大値と最小値検出手段により
検出された最小値との差を各画素毎に求める第2演算手
段とを備え、第2演算手段により求められた差が所定値
以下の画素をモノクロ画素であると判断する。また、上
記第2検出手段は、ヒストグラム形成手段により形成さ
れる濃度ヒストグラムにおいて、低濃度レベルからみて
最初に現れる最大頻度値の濃度を原稿の下地レベルであ
ると判断し、補正手段は、第2検出手段により検出され
た原稿の下地レベルに基づいて、画像形成手段により用
紙上に形成される画像の下地が白色となるように、画像
形成手段に入力されるRGB画像データを補正する。
【0011】
【実施例】以下、添付の図面を用いて本実施例の画像処
理装置について以下の順で説明する。 (a)画像処理装置の構成 (a-1)複写機本体の構成 (a-2)操作パネル (b)読取信号処理部20における各処理の説明 (b-1)A/D変換部 (b-2)シェーディング補正部 (b-2-1)ピーク値ホールド回路 (b-2-2)逆数変換処理 (b-3)ライン間補正部 (b-3-1)ライン間補正処理 (b-3-2)補間処理 (b-4)AE処理部 (b-4-1)ヒストグラム生成部 (b-4-2)原稿サイズ検出部 (b-4-3)AE処理部 (b-5)変倍・移動処理部 (b-5-1)縮小補間部 (b-5-2)変倍・移動処理部 (b-5-2-1)変倍処理 (b-5-2-2)移動処理 (b-5-2-3)イメージリピート (b-5-3)拡大補間部 (b-6)画像インターフェース部 (b-7)HVC変換部 (b-7-1)HVC変換 (b-7-2)画質モニタ機能 (b-8)濃度変換部 (b-9)UCR/BP処理部 (b-10)色補正部 (b-11)領域判別部 (b-11-1)文字(エッジ)の判定 (b-11-1-1)1次微分フィルタ (b-11-1-2)2次微分フィルタ (b-11-1-3)エッジ判定 (b-11-2)黒の判定 (b-11-3)黒文字誤判別領域の抽出 (b-11-4)網点領域の判別 (b-11-5)他の判別 (b-12)MTF補正部 (b-12-1)フルカラー標準モード設定時におけるMTF補
正 (b-12-1-1)黒エッジ部 (b-12-1-1-1)BKの印字処理中 (b-12-1-1-2)C,M,Yの印字処理中 (b-12-1-2)色エッジ部 (b-12-1-3)ハイライト平坦部 (b-12-1-4)非エッジ部 (b-12-2)フルカラー写真モード設定時におけるMTF補
正 (b-12-2-1)黒エッジ部及び色エッジ部 (b-12-2-2)ハイライト平坦部 (b-12-2-3)非エッジ部 (b-12-3)モノカラー標準モード設定時におけるMTF補
正 (b-12-3-1)エッジ部 (b-12-3-2)ハイライト平坦部 (b-12-4)モノカラー写真モード設定時におけるMTF補
正 (b-12-4-1)エッジ部 (b-12-4-2)ハイライト平坦部 (b-12-5)モノクロ標準モード設定時 (b-12-5-1)エッジ部 (b-12-5-2)ハイライト平坦部 (b-12-6)モノクロ写真モード設定時におけるMTF補正 (b-12-7)MTF補正部1600の説明 (b-13)γ補正部
【0012】(a)画像処理装置の構成 (a-1)複写機本体の構成 図1は、本実施例で用いるデジタルカラー複写機の概略
構成図である。デジタルカラー複写機は、原稿画像を読
み取るイメージリーダ部100と、イメージリーダ部1
00で読み取った画像データを再現する複写部200と
に大きく分けられる。イメージリーダ部100におい
て、スキャナ10は、原稿を照射する露光ランプ12
と、原稿からの反射光を集光するロッドレンズアレー1
3、及び集光された光を電気信号に変換する密着型のC
CDカラーイメージセンサ14を備えている。CCDカ
ラーイメージセンサ14は、R(赤),G(緑),B
(青)の各成分のデジタル画像データの読み取りを行う
ために所定の間隔で配置された3ラインのCCDからな
る。スキャナ10は、原稿画像の読み取り時には、モー
タ11により駆動されて、矢印の方向(副走査方向)に
移動し、まず、シェーディング補正用の白色板16のデ
ータを読み取った後、プラテン15上に載置された原稿
を走査する。露光ランプ12により照射された原稿面の
画像は、CCDイメージセンサ14で光電変換される。
CCDイメージセンサ14により得られるR,G,Bの3
色の多値電気信号は、読取信号処理部20において、シ
ェーディング補正、ライン間補正の施されたY(イエロ
ー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、BK(ブラッ
ク)の8ビットの階調データに変換され、MTF補正及
びγ補正等が施された後に、同期用バッファメモリ30
に記憶される。
【0013】次に、複写部200において、プリンタヘ
ッド部31は、入力される階調データをD/A変換して
半導体レーザ駆動信号を生成し、この駆動信号により半
導体レーザを発光させる。この半導体レーザは、発光時
の立ち上がり応答を良くするために常に微弱な発光状態
にされている。この際に半導体レーザが発光する微弱な
光をバイアス光という。
【0014】階調データに対応してプリンタヘッド部3
1から発生されるレーザビームは、反射鏡37を介し
て、回転駆動される感光体ドラム41を露光する。感光
体ドラム41は、1複写毎に露光を受ける前にイレーサ
ランプ42で照射され、帯電チャージャ43により一様
に帯電されている。この状態で露光を受けると、感光体
ドラム41上に原稿の静電潜像が形成される。C(シア
ン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、BK(ブラッ
ク)のトナー現像器45a〜45dのうちの何れか1つ
だけが選択され、感光体ドラム41上の静電潜像を現像
する。現像されたトナー像は、転写チャージャ46によ
り転写ドラム51上に巻き付けられた複写紙に転写され
る。ファーブラシ47は、転写ドラムの用紙外に転写さ
れたトナーを回収する。
【0015】上記印字工程は、Y(イエロー)、M(マ
ゼンダ)、C(シアン)及びBK(ブラック)の4色に
ついて繰り返し行われている。このとき、感光体ドラム
41と、転写ドラム51の動作に同期して、スキャナ1
0はスキャン動作を繰り返す。その後、複写紙は、分離
爪47を作動させることで転写ドラム51から分離さ
れ、定着装置48を通ってトナー像が定着された後、排
紙トレー49に排紙される。なお、複写紙は、用紙カセ
ット50より給紙され、転写ドラム51上のチャッキン
グ機構52によりその先端がチャッキングされ、転写時
に位置ずれが生じないようにしている。
【0016】(a-2)操作パネル 図2は、本実施例の複写機の備える操作パネル25の正
面図である。操作パネル25は、表示部71を備える。
使用者により画質モニタ選択キー77が押下された場
合、表示部71は、コピー枚数や複写倍率などの通常の
表示以外に、マスキング係数、シェープネス、γカーブ
及びカラーバランスの4種類の作像条件を表示する。こ
の場合、後に説明するように複写機は、表示部71に表
示される作像条件に基づいて形成される8つの画像を1
枚の複写紙上にプリントアウトする。上記4種類の作像
条件は、画質選択キー74a〜dを操作することでそれ
ぞれ変更することができる。使用者は、実際にプリント
アウトされた上記8つの画像から好みの画像の番号をテ
ンキー72を用いて選択した後にプリントキー73を押
下することで、所望する作像条件(即ち画質)の印字出
力を得ることができる。また、キー75は、サービスマ
ンモードに入るためのキーであり、このモードが選択さ
れた場合にはLED75aが点灯する。サービスマンモ
ードは、後に説明するようにHVC変換部1000で用
いるHVC変換用の係数a1,a2,a3を設定するモー
ドである。また、ネガ/ポジ反転キー76は、複写紙上
に再現される原稿を反転する際に用いられる。
【0017】(b)読取信号処理部20における各処理
の説明 以下、上記デジタルカラー複写機が備える読取信号処理
部20で実行される各処理の概略説明を行う。この概略
説明の後、それぞれの処理について詳細に説明する。
【0018】次の図3及び図4は、上記読取信号処理部
20の処理ブロック図である。CCDイメージセンサ1
4により読み取られたアナログの画像データOSR1及
び2,OSG1及び2,OSB1及び2は、A/D変換
部300に入力される。A/D変換部300は、上記入
力信号を8ビットのデジタル画像データR17〜10、G
17〜10、B17〜10に変換してシェーディング補正部40
0に出力する。
【0019】シェーディング補正部400では、露光ラ
ンプ12による原稿の照明むら等による読取データのば
らつきを修正する。まず、均一な白色板16の主走査方
向の複数ライン分のデータを読み取る。読み取られた複
数ラインのデータについて、副走査方向の同一ライン上
に並ぶ画素のデータを比較する。ここで、各画素につい
て最も明るい(白い)データをシェーディング補正用の
データとする。これにより、インクの飛び散り等の白色
板16の汚れが原因で生じる不良データを削除し、精度
の良いシェーディング補正を可能にする。また、本実施
例のシェーディング補正部400では、シェーディング
補正データの算出時に実行される逆数変換処理におい
て、入力データより多ビットの出力データを用いる。こ
れにより、より高精度のシェーディング補正を実現す
る。シェーディング補正の施されたRGB画像データの
各成分R27〜20、G27〜20、B27〜20は、次のライン間
補正部500に入力される。
【0020】CCDイメージセンサ14には、RGB画
像データを読み取るために3ラインのCCDが所定の間
隔をもって設けられている(図8参照)。以下、RGB
画像データの各成分を、単にRデータ、Gデータ、Bデ
ータと記す。ライン間補正部500は、Rデータ及びG
データを一旦メモリに格納して所定時間だけ遅延させる
ことで上記所定の間隔によって生じるBデータとのずれ
を修正する。本実施例の複写機では、画像を形成する複
写紙の最大サイズがA3に特定されることに注目し、複
写倍率に応じて、1ライン内の有効ドット数を制御す
る。これにより上記ずれの修正に必要なメモリ容量の増
加を抑える。また、ライン間データの補間処理を実行し
てより細かい読取データのずれを修正する。上記ずれの
修正されたデータは、AE処理部600へ入力されると
共に、変倍・移動処理部800へ入力される。
【0021】AE処理部600は、原稿サイズの検出、
ACS(Auto Color Selectionの略)、AE処理を実行す
る。ここで、原稿サイズの検出とは、プラテン15上に
載置された原稿の存在範囲を主走査方向1ライン単位で
検出するものである(図17参照)。ACSとは、原稿
中に占めるモノクロ画素の割合より、原稿がフルカラー
であるのか、もしくはモノクロであるのかを判別するこ
とである。AE処理とは、原稿中の最も明るい色が白色
(階調レベル255)となるように原稿の下地レベルを
定める処理であるが、これをフルカラー原稿に対して施
すと、複写紙上に再現される画像は全体的に色あせた感
じになる。そこで、本実施例の複写機では、上記ACS
の結果に基づいて、原稿の下地レベルを定め、フルカラ
ー原稿に対するAE処理を禁止する。
【0022】変倍・移動処理部800では、入力される
37〜30データ、G37〜30データ、B37〜30データに対
して、不要領域データの削除、縮小補間処理、縮小,等
倍,拡大出力、イメージリピート及び拡大補間処理を実
行する。上記不要領域とは、原稿台上で原稿の存在して
いない領域と、原稿画像を縮小したため生じる領域との
2つがあり、AE処理部600での原稿サイズの検出結
果に基づいて実行される。例えば原稿を50%に縮小す
るには、本来ならば読取密度を400dpiのスキャナ
のかわりに200dpiのスキャナを用いて原稿の画像
データを読み取り、読み取って得られる画像データを4
00dpiの密度で印字処理すべきである。しかし実際
には400dpiのスキャナで読み取って得られる画像
データを半分に間引いて、400dpiの密度で印字処
理を行う。この場合、細い線のデータが消去されてしま
い、再現画像の画質が低下する。そこで、縮小率に応じ
たサイズで補間処理を実行する。これにより、再現画像
の画質の低下を防止する。また、原稿を拡大する場合
に、単純にデータを水増しするだけではエッジのがたつ
きが目立つ等、画像の劣化が激しい。そこで、原稿を拡
大する場合には、拡大倍率に応じて画像データにスムー
ジング処理を施す。これにより、拡大時の画像の劣化を
防止する。なお、使用者により操作パネル上の画質モニ
タ選択キー77が押下された場合には、原稿画像の一部
を8回イメージリピートして出力する。
【0023】画像インターフェース部1000には、外
部装置900から入力されたR,G,Bの各データ(R
-VIDEO7〜0,G-VIDEO7〜0,B-VIDEO7〜0)と内部デー
タ(R67〜60,G67〜60,B67〜60)との選択及びはめ
込み合成を行う。また、RGBインターフェースやプリ
ンタインターフェースにイメージデータを伝送するとき
のタイミング信号を生成する。
【0024】図4に示すHVC変換部1100では、C
CDカラーイメージセンサ14によりカラーパッチを実
際に読み取って得られるRGBデータ(R57〜50,G
57〜50,B57〜50)と、ROMに記憶されている上記カ
ラーパッチRGBデータとに基づいて、明度信号(V
7〜0)、色差信号(WR8〜0、WB7〜0)を生成し、さら
に、色差信号から彩度データ(W7〜0)及び色相信号
(H7〜0)を生成する。これにより各CCD素子の読取
特性のばらつきを修正する。また、HVC変換部110
0は画質制御回路1103を備える。画質制御回路11
03は、使用者による画質モニタ選択キー77の押下に
応答して、上記変倍・移動処理部800でイメージリピ
ートされる8つの画像のそれぞれについて異なる作像条
件(マスキング係数、シェープネス、γカーブ及びカラ
ーバランス)を設定する。
【0025】濃度補正部1200は、露光ランプによる
原稿の反射光量に比例して変化するRGBデータ(R
67〜60,G67〜60,B67〜60)を、濃度に比例して変化
するデータ(DR7〜0,DG7〜0,DB7〜0)に変換す
る。また、ネガポジ反転部1250は、編集エリア信号
である−NEGA信号(ネガポジ反転信号)を受け
て、”L”のときDR7〜0,DG7〜0,DB7〜0,DV
7〜0を反転出力(ネガ出力)し、”H”のときにはその
まま通過させる。
【0026】UCR/BP処理部1300は、D
7〜0,DG7〜0,DB7〜0のデータの最小値(MIN
(DR,DG,DB))を算出し、これを墨色であると
して、そのある割合をBKデータとして扱い、プリンタ
で黒色トナーを加える(BP処理)操作と、上記加えた
BKデータに応じてC,M,Y色材料の量を少なくする
下色除去(UCR処理)を実行する。
【0027】色補正部1400では、所定のマスキング
演算処理を実行し、上記原稿とコピーの色再現を合わ
す。これは、CCDイメージセンサ14の読取画素毎に
配設されている色分解フィルタの分光特性が図45に斜
線で示す不要透過領域を有し、プリンタ側で用いられる
C,M,Yの色トナーも図46に斜線で示す不要吸収成
分を有していることによる。
【0028】領域判別部1500では、原稿画像中の黒
文字部分の判別と、網点領域の判別処理を実行する。上
記黒文字判別は、大別すれば、文字(エッジ)部分の検
出と、黒色の検出、そして誤って黒色として検出されや
すい領域の検出とに分けられる。文字(エッジ)部分の
検出は、微分フィルタを用いて検出する。また、黒色の
検出は、彩度の値に基づいて行う。本実施例の複写機の
場合、CCDカラーイメージセンサ14の画像データの
読み取り時の振動で、R,G,B各のデータが僅かにず
れた場合に生じる誤判定を、彩度データにスムージング
処理を施すことで防止する。また、明度が低くかつ彩度
も低い文字を黒文字であると誤判定することを防止する
ために、色べた部分を判別する。黒文字であると判定さ
れた場合であっても、色べた部分であると判定された箇
所については、上記黒文字であるとの判定を取り消す。
これにより正確な黒文字判別を実現する。
【0029】MTF補正部1600は、領域判別部15
00による領域判別結果により認識される原稿の画素の
種類及び印字状況に基づいて、画素データに対して最も
適当なエッジ強調処理及びスムージング処理を実行す
る。特にフルカラー標準モードでコピーを行う際、黒色
のエッジ部分ではC,M,Yのデータについてエッジ強
調を行わず、かつC,M,Yデータの最小値を画像デー
タとして用いることで、C,M,Yデータの微細なはみ
出し線を消去する(図68(a)参照)。また、モノカ
ラー標準モード又は写真モードでコピーを行う際、BK
の印字処理中にはエッジ強調を行わない。これにより、
色文字のエッジ部分が黒く縁取られることを防止する。
また、領域判別部1500において認識された画素の種
類に応じて画素クロック1サイクル単位でのレーザ発光
デューティ比を変更する。ここで、発光デューティ比と
は、画素クロックが1サイクルする間にレーザ発光しな
い期間を設けた場合におけるレーザ発光期間の割合をい
う。網点画素の場合には、モアレの発生を防止するため
に発光デューティ比を100%に設定する。また、網点
以外の画素の場合には、ライン間ノイズを目立たなくす
るために発光デューティ比を、例えば80%に設定す
る。さらに、エッジの立ち上がり及び立ち下がり部分の
画素データに所定値を加算し、感光体ドラム41上に形
成したトナー像を複写紙上に転写する際に生じるエッジ
の立ち上がり部分でのトナーの付きすぎ及び立ち下がり
部分でのトナーのかすれを補正する。
【0030】γ補正部1700は、MTF補正後のイメ
ージデータ(VIDEO37〜30)に対し、使用者の好み
に応じてγカーブを変更して所望する画質のデータを出
力する。使用者は、操作パネル25上に設けられている
画質選択キー74cの操作により、γカーブ切換信号G
2〜0を変更することができる。
【0031】(b-1) A/D変換部 A/D変換部300は、上記入力信号を8ビットのデジ
タル画像データR17〜10、G17〜10、B
17〜10に変換してシェーディング補正部400に出
力する。図5は、A/D変換部300の構成図である。
CCDイメージセンサ14は、クロック信号発生部30
1から出力される所定のCCD駆動信号に従って動作
し、露光ランプ12による原稿画像の反射光量に比例す
るR,G,Bのアナログ画像データOSR1及び2、O
SG1及び2、OSB1及び2を出力する。ここで、O
SR1,OSG1,OSB1は、偶数ドットのアナログ
画像データであり、OSR2,OSG2,OSB2は、
奇数ドットのアナログ画像データである。R、G,Bの
各画像データは、R−A/D変換部307、G−A/D
変換部308、B−A/D変換部309にそれぞれ入力
される。A/D変換部307〜309の構成及び処理内
容は同じである。ここでは、A/D変換処理についてB
−A/D変換部309を用いて説明する。A/D変換部
309内には、A/D変換を行う前に奇数ドット及び偶
数ドットの各画像データの最適化処理を行う処理部31
0及び311が設けられている。最適化処理部310及
び311の構成及び処理内容は同じである。ここでは、
最適化処理について偶数ドットデータ最適化処理部31
1を用いて説明する。偶数ドットデータ最適化処理部
11に入力された偶数ドットのアナログ画像データOS
B2は、サンプリングホールド回路302によって、リ
セット・ノイズが除去され、VCA回路303により信
号が増幅され、クランプ回路304により所定のDCレ
ベルに調節される。
【0032】ここで、上記処理のレベルは、D/Aコン
バータ305からのVG2B,VC2B等の制御電圧に
従って設定される。SCLK信号は、サンプリングホー
ルド回路に対するサンプリングパルスである。−BKH
D信号(ここで、信号の前に付されている”−”は、信
号BKHDの反転信号であることを意味する。以下、全
ての信号に対して同じ。)は、アナログSWのスイッチ
ングを行い、VCA回路303で信号を増幅するために
一旦DCレベルを0Vにクランプするための信号であ
る。−CLAMP信号は、フィードバックランプ回路3
04によってD/Cコンバータ305の制御電圧にDC
レベルをクランプするためのクランプパルスである。
【0033】ここで、上記処理のレベルは、D/Aコン
バータ305からのVG2B,VC2B等の制御電圧に
従って設定される。SCLK信号は、サンプリングホー
ルド回路に対するサンプリングパルスである。−BKH
D信号(ここで、信号の前に付されている”−”は、信
号BKHDの反転信号であることを意味する。以下、全
ての信号に対して同じ。)は、アナログSWのスイッチ
ングを行い、VCA回路303で信号を増幅するために
一旦DCレベルを0Vにクランプするための信号であ
る。−CLAMP信号は、フィードバッククランプ回路
304によってD/Cコンバータ305の制御電圧にD
Cレベルをクランプするためのクランプパルスである。
【0034】(b-2)シェーディング補正部 シェーディング補正部400では、露光ランプ12によ
る原稿の照明むら等による読取データのばらつきを修正
する。まず、均一な白色板16の主走査方向の複数ライ
ン分のデータを読み取る。読み取れた複数ラインのデー
タについて、副走査方向の同一ライン上に並ぶ画素のデ
ータを比較する。ここで、各画素について最も明るい
(白い)データをシェーディング補正用のデータとす
る。これにより、インクの飛び散り等の白色板16の汚
れが原因で生じる不良データを削除し、精度の良いシェ
ーディング補正を可能にする。また、シェーディング補
正部400では、シェーディング補正データの算出時に
実行される逆数変換処理において、入力データより多ビ
ットの出力データを用いる。これにより、より高精度の
シェーディング補正を実現する。
【0035】図6は、シェーディング補正部400の構
成図である。A/D変換部300から出力される各8ビ
ットのR17〜10,G17〜10,B17〜10のデ
ジタル画像データは、それぞれ、R−補正部401、G
−補正部402、B−補正部403に入力される。この
ようにR17〜10,G17〜10,B17〜10の各
画像データついて独立してシェーディング補正を実行
することで、RGBデジタル画像データを読み取るため
に設けられている3ラインのCCDの各々の読取データ
について適切なシェーディング補正を行うことができ
る。補正部401〜403の構成及び処理内容は同じで
ある。以下、本実施例のシェーディング補正についてB
−補正部403を用いて説明する。
【0036】(b-2-1)ピーク値ホールド回路 CCDイメージセンサ14が白色板16の主走査方向の
所定の第1ラインを読み取って得られるデータB17〜10
が入力された場合、ピーク値ホールド回路404は、デ
ータをそのままシェーディングメモリ405に格納す
る。ピーク値ホールド回路404は、白色板16の第2
ラインの画像データの入力に同期してシェーディングメ
モリ405に格納している第1ライン後にデータを順に
読み出し、対応画素毎にそのデータ値を比較する。そし
て、より明るい(白い)データの値をホールドし、当該
データをシェーディングメモリ405に格納する。第
3、第4のラインのデータについても同じ処理を施す。
このように、白色板16の複数ラインのデータのうち各
画素の最も明るい(白い)データの値をシェーディング
補正用のデータとして格納することで、白色板16に付
着したインクやごみ等による不良データの影響を除去す
る。
【0037】ピーク値ホールド回路404に入力される
−SHWR信号は、シェーディング補正用のデータの読
み取り時以外では”H”を維持する。−SHWR信号の
値が”H”の場合、ピーク値ホールド回路404にはデ
ータの入力が禁止される。この結果、シェーディングメ
モリ405内に格納されたデータは、その値が保持され
る。一方、ピーク値ホールド回路404にシェーディン
グ補正用のデータが入力される場合、−SHWR信号
は”L”に切り換えられる。−SHWR信号の値が”
L”の期間中、ピーク値ホールド回路404は、読み込
まれるシェーディング補正用のデータとシェーディング
メモリ405に格納されている対応する画素のデータと
を比較してより大きな値のデータをシェーディングメモ
リ405に出力する。シェーディングメモリ405には
初期値として値0のデータが格納されている。従って、
前記したように第1ラインのデータはそのままシェーデ
ィングメモリに格納される。第2ライン以降のデータが
入力された場合、シェーディングメモリ405から対応
する画素のデータを読み出して上記比較処理を実行させ
る。−SHWR信号は、CCDイメージセンサ14によ
り原稿画像の画像データの読み取りが開始されると、再
び”H”に戻り、データの入力を禁止してシェーディン
グメモリ405に格納されているデータを保持する。
【0038】(b-2-2)逆数変換処理 シェーディングメモリ405に格納されたシェーディン
グ補正データは、次の逆変換テーブル406に入力され
る。逆数変換テーブル406は、8ビットの入力データ
Dinに対して次の「数1」に示す演算処理を実行し、1
2ビットの逆数変換データDoutを出力する。
【数1】Dout=255×Q/Din (但し、Din≧4ならば、Dout=1とする。) ここで、Doutを12ビットデータとしたのは、Dinの
値が異なるにもかかわらず、その差が僅かであるために
その逆数変換データDoutの値が同じ値となることを避
け、シェーディング補正の精度を一定のレベルに維持す
るためである。図7のグラフは、DinとDoutの関係を
示す。Dinの値が極端に低い場合、例えばDin=255
×Q/4以下では、Doutの値が急激に増加する。これ
が原因で生じるシェーディング補正のエラーを防止する
ため、逆数変換テーブル406は、Doutの値が4(1
6進数ではFFF)以上となる場合には、Doutの値を
強制的に1(16進数では400)に変換してシェーデ
ィング補正を無効にする。
【0039】シェーディング補正は、原稿画像のデータ
17〜10に上記「数1」により求められる逆数データを
乗算器407において掛け合わすことで実行される。こ
の演算は、次の「数2」に示される。
【数2】 B27〜20=B17〜10×Dout =B17〜10×255×Q/Din 上記「数2」の計算は、B17〜10のデータ値を255×
Qの値に正規化するものである。上記係数Qは、ホワイ
トバランスを補正するためにシェーディング補正用の白
色板16の分光分布に従ってR,G,B毎に定められる
値である。これは、複写機に配設されるシェーディング
補正用の板16が、完全な白色(R=255,G=25
5,B=255)でなく、R,G,B何れかの色に偏っ
ている場合、例えば僅かに緑がかっているような場合
(R=200,G=242,B=211)を考慮したも
のである。上記場合にR,G,Bの各Qの値は、QR
200/255、QG=242/255、QB=211/
255である。また、上記「数2」に示す係数255の
値は、下地レベルを定める係数Xであり、この値を例え
ば240に変更することで、下地レベルの変更を行うこ
とができる。本実施例の複写機では、図3に示したAE
処理部600において、モノクロ画素の原稿全体に占め
る割合に応じて上記係数255の値を変更する処理、即
ちAE処理を実行する。
【0040】(b-3)ライン間補正部 図8に示すように、CCDイメージセンサ14には、R
GB画像データを読み取るために3ラインのCCDが8
0μmの間隔で設けられている。本実施例の複写機の場
合、1画素の幅は10μmであり、上記3ラインのCC
Dは、8ライン分の間隔で設けられていることになる。
このため、RGB画像データのB成分(Bデータ)に対
してG成分(Gデータ)は8ライン、R成分(Rデー
タ)は16ライン先行して読み取られる。実際には、ス
キャナ10の副走査方向への移動速度によって上記先行
するライン数は変化する。即ち、副走査方向の複写倍率
Yを掛け合わせた数(8×Yライン,16×Yライン)
が実際の先行するライン数となる。ライン間補正部50
0は、Rデータ及びGデータを一旦メモリに格納して所
定のタイミングで遅延させ、Bデータとのずれを修正す
る。複写倍率を2倍にすると、各ライン間のデータのず
れは2倍に増え、当該ずれを修正するのに必要なメモリ
の容量も2倍になる。ライン間補正部500では、画像
を形成する複写紙の最大サイズがA3であることに注目
し、複写倍率に応じて、1ライン内の有効ドット数を制
御する。具体的には、複写倍率を2倍にした場合には、
1ラインで読み取る範囲を1/2の範囲にする。これに
より上記ずれの修正に必要なメモリ容量の増加を抑え
る。また、ライン間データの補間処理を実行すること
で、より細かな読取データのずれを修正する。
【0041】(b-3-1)ライン間補正処理 図9は、ライン間補正処理部501及び補間処理部50
2の構成図である。シェーディング補正部400より入
力される画像データR27〜20及びG27〜20は、フィール
ドメモリ503及び505に入力される。フィールドメ
モリ503〜505は、256K×8ビットの容量をも
つ。R,G,Bの画像データは8ビットのデジタルデー
タである。CCDイメージセンサ14の読み取る原稿の
最大サイズがA3であり、解像度が400dpiの場
合、主走査方向1ライン分のデータ量は、約5kビット
である。従って、1つのフィールドメモリには、51ラ
イン分の画像データを格納することができる。読み取っ
た原稿を副走査方向に拡大(Y倍)して印字出力する場
合、原稿の各ラインの画像データをY回繰り返し読み取
り、副走査方向のデータ量をY倍に水増しする。ここ
で、上記したように、Rデータは、Bデータに対して1
6×Yラインだけ先行しており、Gデータは、Bデータ
に対して8×Yラインだけ先行している。このずれを補
正するには、フィールドメモリ503〜505が8×Y
ライン分のデータを格納できることが要求される。とこ
ろが、先に説明したように、フィールドメモリ503〜
505は、51ライン分のデータしか格納することがで
きない。即ち、このままではY=51/8=6.375
倍までしか複写倍率を上げることができないことにな
る。そこで、ライン間補正処理部501は、印字可能な
複写紙の最大サイズが予め特定される(多くの複写機の
場合A3である。)ことに注目し、主走査方向に倍率X
(但し、X≧1である)の逆数に比例してイメージスキ
ャナで原稿を読み取る範囲を限定する。これにより主走
査方向1ライン分のデータ量は、約5k/Xビットとな
り、フィールドメモリには、256k/約5k×(1/
X)≒51×Xライン分のデータを格納することが可能
となる。このように、ライン間補正部500ではメモリ
を増加せずに最大の複写倍率値を増加する。
【0042】図10は、ライン間補正処理部501に入
力される−FIFOEN信号、−FRES1信号、−F
RES2信号、−FRES3信号、及びライン間補正処
理部501に入力/出力されるR,G,Bデータを示す
タイムチャートである。 −TG信号は、CCDイメージセンサ14の主走査方向
1ラインの読取周期tに同期して出力されるトリガ信号
である。 −FIFOEN信号は、主走査方向の複写倍率により定
まる読み取り範囲内で”L”となる信号である。−FR
ES1信号は、フィールドメモリ503及び505に入
力される書き込み開始信号であり、周期T={INT
(8×Y)+1}×tで立ち上がる。 −FRES2信号は、フィールドメモリ503及び50
5に対して読み出し開始信号であり、−FRES1信号
と同期した周期Tの信号である。フィールドメモリ50
3及び505は、−FRES1信号の立ち上がりに同期
してデータの書き込みを開始する。そして、周期T経過
後に−FRES2信号の立ち上がりに同期して読み出さ
れる。また、−FRES2信号は、フィールドメモリ5
04に対して書き込み開始信号として働く。フィールド
メモリ504は、−FRES2信号の立ち上がりに同期
してフィールドメモリ503から出力されるデータを書
き込む。 −FRES3信号は、上記−FRES1及び−FRES
2信号に対して1ライン分の読み取り期間tだけ進んで
いる周期Tの信号である。ここで、−FRES3信号を
1ライン分の読み取り期間tだけ進ましているのは、次
の補間処理部502における補間処理をRGB画像デー
タの緑色成分Gデータに合わす処理を実行するためであ
る。
【0043】(b-3-2)補間処理 −FRES1〜3信号の立ち上がり、即ち周期Tは、I
NT関数により整数化され−TG信号に同期する。この
ためフィールドメモリ503〜505からのデータの出
力は、期間t(即ち複写倍率1/8倍)単位でしか調節
できない。補間処理部502では、複写倍率が小数部分
を有する場合に、上記ライン間補正処理部501で補正
することのできなかった{8×Y−INT(8×Y)}
ライン分のデータのずれを補う。
【0044】ライン間補正処理部501において、Rデ
ータは、2T−tだけ遅延して出力される。Gデータ
は、Tだけ遅延して出力される。ところが実際にはR,
G,Bの各画像データは、互いに8×Yライン分ずれて
いる。この8×Yにより生じる小数部分のため、Rデー
タは、Gデータに対してa={8×Y−INT(8×
Y)}だけ先行する。一方、Bデータは、Gデータに対
してb=[1−{8×Y−INT(8×Y)}]先行
する。図11は、フィールドメモリ504より出力され
るR27〜20データと、フィールドメモリ505より
出力されるG27〜20データと、 27〜20 データ
との読取位置に関するデータのずれについて示す。
【0045】図9に示すようにRデータは、2つの信号
に分岐される。一方の枝を流れるデータはラインメモリ
507により1ライン分遅延される。ここで、第mライ
ンのデータをRmで表すと、乗算器506にはRmデータ
が入力される。乗算器508にはRm+1のデータが入力
される。乗算器506では、次の「数3」の演算が実行
される。
【数3】Rx×Rm ここで、Rxは、次の「数4」により求められる係数で
ある。
【数4】 256:1=Rx:1−a1 =Rx:1−{8×Y−INT(8×Y)} ∴Rx=256[1−{8×Y−INT(8×Y)}] また、演算器508では、次の「数5」に示す演算が実
行される。
【数5】(1−Rx)×Rm+1 ここで、Rxは上記「数4」で求められる係数である。
【0046】演算器506及び508より出力されたデ
ータは、加算器509において加算される。以上の演算
を実行することで、Rデータについての複写倍率の小数
部分にかかる補間処理が達成される。
【0047】同じく図9に示すようにBデータも2つの
信号に分岐される。一方の枝を流れるデータはラインメ
モリ511により1ライン分遅延される。ここで、第m
ラインのデータをBmで表すと、演算器510にはBm
ータが入力される。演算器512にはBm+1のデータが
入力される。演算器510では、次の「数6」の演算が
実行される。
【数6】(1−Bx)×Bm ここで、Bxは、次の「数7」により求められる係数で
ある。
【数7】 256:1=255−Bx:1−b1 =255−Bx:8×Y−INT(8×Y) ∴Bx=256[1−{8×Y−INT(8×Y)}] また、演算器512では、次の「数8」に示す演算が実
行される。
【数8】Bx×Bm+1 ここで、Bxは、上記「数7」により求められる係数で
ある。
【0048】演算器510及び演算器512により出力
されたデータは、加算器513において、加算される。
以上の演算を実行することで、Bデータについての複写
倍率の小数部分にかかる補間処理が達成される。このよ
うに、Gデータを基準として、R及びBデータの補間処
理を実行することで、1/2024倍単位で複写倍率の
設定を行うことが可能になる。補間処理部502により
上記補間処理の施されたR37〜30データ,G37〜30デー
タ,B37〜30データは、それぞれ変倍・移動処理部80
0へ出力されると共に、AE処理部600に入力され
る。
【0049】(b-4)AE処理部 AE処理部600は、原稿サイズの検出、ACS(Auto
Color Selectionの略)、AE処理を実行する。原稿サイ
ズの検出とは、プラテン15上に載置された原稿の存在
範囲を主走査方向1ライン単位で検出することをいう。
本実施例の複写機では、原稿カバーを所定の均一濃度の
色にすることで、原稿との境界線を検知する。ACSと
は、検出された原稿サイズから、原稿中に占めるモノク
ロ画素の割合を求め、求めた割合から、原稿がフルカラ
ー原稿であるのか、もしくはモノクロ原稿であるのかを
判別することをいう。AE処理とは、原稿の中で一番明
るい色が複写紙上で白色(階調レベル255)に再現さ
れるように原稿の下地レベルを補正する処理である。と
ころがこのAE処理をフルカラー原稿に施すと、複写紙
上に再現される画像が全体的に色褪せた感じになる。そ
こで、AE処理部600では、上記ACSによる判定の
結果に基づいて、AE処理を実行する。図12は、AE
処理部600の構成を示すブロック図である。ヒストグ
ラム生成部602は、原稿画像中にあるモノクロ256
階調データのヒストグラム求める。原稿サイズ検出部6
50では、原稿サイズの検出を行う。ラインデータモニ
タ部700は、RGB画像データ1ライン分のデータを
ストアしてモニタし、露光ランプ12やCCDセンサ1
4等のトラブルによる信号の読取異常を検出する。
【0050】(b-4-1)ヒストグラム生成部 図13は、ヒストグラム生成部602の構成を示す図で
ある。ヒストグラム生成部602は、入力されるR
37〜30、G37〜30、B37〜30の全画素データを適当に間
引いて得られる画素データのうち、モノクロ画素の階調
データについてのヒストグラムを求める。ヒストグラム
生成部602で求められるヒストグラムは、後に説明す
るAE処理において、原稿内でモノクロ画素が占める割
合を求める際に用いられる。主走査方向の画素データの
間引きは、主走査1/16dot間引き回路603〜6
05において行われる。主走査1/16dot間引き回
路603〜605は、主走査方向のデータを16ドット
に1回の割合でヒストグラムメモリ606〜608のA
DR端子に出力する。これにより、主走査方向のデータ
量は1/16に間引かれる。また、副走査方向のデータ
の間引きは、V方向カウンタ616、比較器617、及
びNANDゲート619により行われる。比較器617
は、V方向カウンタ616によるカウント出力がヒスト
グラムメモリ制御部618より出力されるVdot7〜0
に等しくなると”L”の信号を出力する。V方向カウン
タ616は、比較器617より−CLR端子に”L”の
信号が出力された場合にカウント値をリセットする。N
ANDゲート619は、主走査方向同期信号−HD、副
走査方向同期信号−VD、及び比較器617から共に”
L”の信号が入力されたときに”L”の信号をヒストグ
ラムメモリ606〜608の−CS端子にそれぞれ入力
する。これにより副走査方向のデータ量は、1/(Vd
ot2〜0の値)に間引かれる。また、R37〜30、G
37〜30、B37〜30の各データがモノクロ画素のデータで
あるのか否かについての判断は、最小値検出部612、
最大値検出部613、演算器614、及び比較器615
において行われる。この判断は、モノクロ画素ではR,
G,Bの各画像データの差が殆ど無いことを利用して行
う。最小値検出部612は、同時に入力されるR,G,
B各データのうち最も小さな値のデータを出力する。最
大値検出部613は、同時に入力されるR,G,B各デ
ータのうち最も大きな値のデータを出力する。演算器6
14は、両者の差を求め、これを出力する。比較器61
5は、演算器614で求められた差の値が、ヒストグラ
ムメモリ制御部618より出力される基準値SREF
17〜10よりも小さい場合には、これをモノクロ画素であ
ると判断して”L”の信号を、ヒストグラムメモリ60
6〜608の−WE端子に出力する。ここで、SREF
17〜10の値をある程度大きな値に設定すれば、原稿の下
地がカラーである場合であってもヒストグラム化を行な
い、故意に下地の色をハイキーにすることができる。ヒ
ストグラムメモリ606〜608は、適当に間引いて得
られる画素データのうち、モノクロ画素であると判断さ
れた画素データの各階調データの頻出度を計数する。例
えば、CPU1による初期化の後、−CS端子及び−W
E端子に共に”L”の信号が入力される時、ヒストグラ
ムメモリ606は、ADR端子に入力される画素データ
の値の頻度値をDout端子よりRAE15〜10として出力
する。加算器609は、入力された頻度値に1を加えた
後、ヒストグラムメモリ606のDin端子にこの値を入
力する。ヒストグラムメモリ607及び608において
も同様の動作が行われる。以上のようにして、ヒストグ
ラム生成部602は、原稿画像に含まれるモノクロ画素
についてヒストグラムを生成する。図14は、ある原稿
について生成されたヒストグラムである。ここで、階調
レベルm=0は黒色、m=255は白色である。図中A
の範囲のデータは、後に説明するように、原稿内のモノ
クロ画素の占める割合を求める際には排除される。これ
は、本実施例の複写機の原稿押さえ板が鏡面圧板であ
り、原稿以外の範囲は”黒”として読み取られるためで
ある。
【0051】(b-4-2)原稿サイズ検出部 原稿サイズ検出部650は、複写動作の実行前にCCD
イメージセンサ14により行われる予備スキャンにより
プラテン15上に載置された原稿の存在範囲を主走査方
向1ライン単位で検出する(図16参照)。本実施例の
複写機では、原稿カバーを所定の均一濃度の色にするこ
とで、原稿との境界線を検知する。図16に示すよう
に、予備スキャンは、最大原稿サイズに相当する領域
(A3)に対して行われる。この原稿サイズ検出部65
0で検出された原稿のサイズは、後に説明するAE処理
において、原稿内でモノクロ画素の占める割合を求める
際に用いられる。図15は、原稿サイズ検出部650の
構成を示す図である。原稿サイズ検出部650では、入
力されるR97〜90,G97〜90,B97〜90の画像データに
基づいて、原稿サイズデータSZD7〜0をCPU1に出
力する。NANDゲート654は、入力される
97〜90,G97〜90,B97〜90が、原稿の画素データで
あると判断される場合に”H”のSZON信号を出力す
る。NANDゲート654には、原稿の読取可能な範囲
内で”H”から”L”に切り替わる−HD信号と、比較
部653から出力される比較結果信号が入力される。上
記比較部653は、入力されたR97〜90、G97〜90、B
97〜90を5:6:5の比率で混合して得られる濃淡デー
タS7〜0が、原稿下地レベルSREF7〜0以下の場合
に、”L”の比較結果信号を出力する。上記濃淡データ
7〜0は、入力されたR97〜90、G97〜90、B
97〜90を、乗算器651で各々×5,×6,×5倍した
後、演算器652で合算したものを1/16倍して得ら
れるデータである。SZON信号の入力されるシフトレ
ジスタ回路655は、4ドット毎にSZON信号の値を
抽出してANDゲート656に出力する。ANDゲート
656では、SZON信号が全て”H”になった場合に
のみ”H”の信号を出力する。これは、原稿領域が16
ドット(約1mm)以上、連続して検出されたことを意
味する。これにより原稿サイズの誤判定を防止すること
ができる。ANDゲート656から出力される信号の値
が”L”から”H”に切り替わるのに応答して、D−F
F659は、図16のタイムチャートに示すように”
H”のVCLKEN信号を出力する。また、原稿領域が
終了し、SZON信号の値が”L”に切り替わるのに応
答して、D−FF659は、図16のタイムチャートに
示すようにVCLKEN信号の値を”L”に切り換え
る。VCLKEN信号によって原稿下地エリアのVCL
K信号がイネーブルされ、ANDゲート658よりLA
STCK信号が出力される。LASTCK信号は、原稿
エリアの主走査後端側におけるVCLKEN信号の立ち
下がりに応じてディスイネーブルされ、原稿エリア後端
部の主走査アドレスHAC〜0をD−FF660にラッチ
する。また、LASTCK信号は、フリップフロップ6
64においてFIRSTCK信号を生成し、1ラインの
先頭で−TG信号によりクリヤされているD−FF66
1の出力を”H”に変更する。即ち、1ラインの最初の
LASTCK信号の立ち上がりの時に、FIRSTCK
信号も立ち上がる。このFIRSTCK信号でD−FF
661にラッチされた主走査アドレスが、原稿エリア先
頭アドレスになる。D−FF660及びD−FF661
にラッチされたアドレスを、次にラインの−TG信号の
立ち上がり時にANDゲート665より出力される”
H”の信号によりD−FF662及びD−FF663で
再度ラッチし、原稿サイズアドレス信号(LASTSZ
C〜0及びFIRSTSZC〜0)を作成する。CPU1
は、これらの信号を読み込むため、再度ラッチを行う−
TG信号を、一旦、−TGSTP信号でディスイネーブ
ルし、SZSEL1,0によって必要なアドレス信号を
選択して読み込む。セレクタ667は、入力されるSZ
SEL0及び1が”0”ならば、原稿後端アドレスの下
位8ビットを選択し、SZSEL0が”0”、SZSE
L1が”1”ならば、原稿後端アドレスの上位5ビット
を選択し、これを原稿サイズデータSZD7〜0としてC
PU1に出力する。更に、セレクタ667は、SZSE
L0が”1”、SZSEL1が”0”ならば、原稿先端
アドレスの下位8ビットを選択し、SZSEL0及び1
が”1”ならば、原稿先端アドレスの上位5ビットを選
択し、原稿サイズデータSZD7〜0としてCPU1に出
力する。CPU1は、上記データ読み込み動作を繰り返
し実行することで、副走査方向の原稿エリアも認識す
る。
【0052】ここで、順次検出された主走査の先頭、後
端アドレスより原稿の主走査方向及び副走査方向の位置
に対応したビットマップメモリ上に原稿内を0、外を1
として、原稿サイズデータSZD7〜0を書き込む(図1
7参照)。上記ビットマップメモリは、CPU1内に設
けられている。次に、ビットマップメモリ内の1→0及
び0→1への変化点が副走査方向に対して連続的な線と
して存在するかを判定する。このとき不連続と検出すれ
ばその主走査アドレス1→0、0→1の変化点を前後ラ
インの変化情報より修正する。これは、ブック原稿の綴
じ込み部において、原稿が原稿ガラス面から浮かぶ箇所
が黒く読み取られたり、あるいは原稿の端部の汚れによ
って誤検知してしまったアドレス情報を修正する目的で
行う。このようにして、ビットマップメモリ上の1から
0、または0から1への変化点を全て判断及び修正した
後に、コピー動作開始に同期してCPU1がビットマッ
プ情報に基づいて順次主走査側の原稿有効領域を決定す
る。
【0053】CPU1により決定された原稿有効領域の
画像サイズデータSZD7〜0は、後述する変倍・移動処
理部800の変倍・移動制御回路801に送られる。変
倍・移動制御回路801では、送られて来た原稿有効領
域のデータに基づいて、原稿領域以外は、”H”、原稿
領域では”L”のDCLR1信号を生成し、画像処理に
不必要な領域をマスクする。これにより、図17に示す
ように、原稿が斜めに置かれていても、領域外を原稿配
置に合わせてマスクすることができる。なお、−TGS
TP信号及び−SZCS信号は、CPU1がSZD7〜0
の信号を読取にくい場合にONにされる。−OE2信号
は、CPU1のソード信号である。
【0054】(b-4-3)AE処理 CPU1は、上記ヒストグラム生成部602において生
成されたモノクロ画素に関するヒストグラム及び原稿サ
イズ検出部650において検出された原稿用紙のサイズ
とに基づいて、前にシェーディング補正部400の説明
で記した下地レベルの係数値Xを定める。図18〜図2
0は、CPU1の実行するAE処理のフローチャートで
ある。予備スキャンの終了後(ステップS600)、原
稿サイズ検出部650により求められる原稿サイズよ
り、原稿領域外の総ドット数を求める(ステップS60
1)。次に、最大の原稿サイズ(A3)の総ドット数に
対して主走査方向及び副走査方向の間引き率を掛け合わ
せてヒストグラムメモリ606〜608にそれぞれ記憶
され得る総ドット数Tnを求めると共に、原稿サイズ検
出部650において検出された原稿サイズ以外の領域に
あるドット数に対して主走査方向及び副走査方向の間引
き率を掛け合わせて領域外ドット数Unを求める(ステ
ップS602)。次に、ヒストグラムメモリ606〜6
08にそれぞれ格納されている総度数RSn,GSn,
BSnを調べ、その中で最大値Sn=MAX(RSn,
GSn,BSn)を求める(ステップS603)。この
ようにして求められた総ドット数Tn、領域外ドット数
Un及び最大値Snより、原稿画像においてモノクロ画
素の占める割合BKn=(Sn−Un)/(Tn−U
n)を求める(ステップS604)。ここで、Sn及び
Tnの値よりUnを差し引くのは、領域外の画素データ
が0に近い”黒”データとして読み取られているためで
ある。このようにして求められた割合BKnの値が所定
のしきい値TH1以下の場合には(ステップS605で
NO)、原稿はカラーであると判断し、下地レベルの係
数値Xを255に設定する(ステップS606)。ま
た、BKnの値が所定のしきい値TH1以上の場合には
(ステップS605でYES)、モノクロ原稿であると
判断し、更に以下に説明するようにヒストグラムの分布
を解析する。
【0055】CPU1は、R,G,Bそれぞれのヒスト
グラムデータ毎に255からあるレベルLV1までの各
階調レベルの度数RS(m),GS(m),BS(m)
(但し、255≧m≧LV1の関係を満たす)を調べる
(ステップS607)。次に各階調レベルの度数RS
(m),GS(m),BS(m)より各総度数RPn,
GPn,BPnを求め、求めたRPn,GPn,BPn
の最大値Pn=MAX(RPn,GPn,BPn)を求
めると共に、最大値Pnよりモノクロ原稿の下地比率W
Hn=Pn/(Sn−Un)を求める(ステップS60
8)。下地比率WHnの値が所定のしきい値TH2より
も大きければ(ステップS609でYES)、R,G,
B毎に、階調値255からみて最初に現れる極大値の階
調レベルRX,GX,BXを調べる(ステップS61
0)。階調レベルRX,GX,BXの全てが存在する場
合(ステップS611でYES)、更にそれらのうちの
最小値MIN(RX,GX,BX)を求め、求めた最小
値の値を下地レベルの係数値Xとする(ステップS61
2)。ここで、下地レベルとして最小値MIN(RX,
GX,BX)を用いるのは、R,G,B毎に下地レベル
を定めると下地以外のカラーバランスが崩れるためであ
る。また、原稿よりR,G,Bのヒストグラム曲線のう
ちの1つが極大値を持たない場合や(ステップS611
でNO)、下地比率WHnの値が所定のしきい値TH2
よりも小さい場合(ステップS609でNO)には、原
稿の下地レベルが255以上であるか、または下地のな
い写真等の原稿であると判断して(ステップS61
4)、下地レベルの係数値をX=255に設定する(ス
テップS615)。また、RX,GX,BXがそれぞれ
存在する場合であっても、写真モード設定時には、係数
値をX=255に設定する(ステップS613でYE
S)。
【0056】標準モード設定時には、AE処理が実行さ
れる(ステップS616でYES)。後に説明するよう
に、AE処理の実行時には係数Pの値は1に設定される
(ステップS617)。また、露出レベルがマニュアル
設定される場合には(ステップS616でNO)、後に
「表1」を用いて説明するように、1〜7の設定値に応
じて係数Pの値を定める(ステップS618)。この場
合、係数Xの値は、全て255に設定される。シェーデ
ィング補正部400の説明に記したように、シェーディ
ング補正用の板16は、必ずしも理想的な白色ではない
ため、この分光分布比をCCDイメージセンサ14の
R,G,Bの感度比に置き換えた値をRN:GN:BN
とする。シェーディング補正用の板16のG波長域の感
度をWH1、コピーの濃度階調ダイナミックレンジの最小
値をWH2とすると、シェーディング補正の逆数変換テー
ブルの所望値255×Qに対して、以下の「数9」によ
りR,G,B毎にQを求める(ステップS619)。
【数9】QR=P×(RN/GN)×10WH1-WH2×(2
55/X) QG=P× 1 ×10WH1-WH2×(255/
X) QB=P×(BN/GN)×10WH1-WH2×(255/
X) 上記係数Pは、下地レベルのマニュアル設定時に用いら
れる係数であり、AE処理の実行時には1に設定されて
いる。下地レベルがマニュアル設定される場合には、下
地レベルの係数値Xは、255に設定される。次の「表
1」に、AE処理時と、下地レベルのマニュアル設定時
における係数Pの値と係数Xの値とを示す。表示するよ
うに、マニュアルで設定することのできる下地レベル
は、7段階である。設定値は、4を中心として3→2→
1となるほど下地がとぶように係数Pの値が設定され、
5→6→7となるほど下地がかぶるように係数Pの値が
設定される。
【表1】 上記ステップS619にて求めたQR,QG,QBのそれ
ぞれの値に基づいて、R,G,B毎に逆数変換テーブル
406に変換データをダウンロードする(ステップS6
20)。以上のAE処理により原稿が写真や有彩色であ
っても再現するコピーのカラーバランスが原稿と異なる
ことがないように、原稿の下地を最適に処理する。
【0057】上記AE処理では、下地レベルの係数値X
及び係数Pを変更してシェーディング補正を適正化する
ものであるが、これに限定されず、例えば、図73に示
すγ補正部1700で使用する下地除去レベルUDC
7〜0及び傾き補正値GDC7〜0を変更して行うものであ
ってもよい。この場合、下地除去レベルUDC7〜0及び
傾き補正値GDC7〜0は、次の「数10」に示すLOG
補正式に基づいて定められる。
【数10】UDC7〜0=−(255/DMAX)×lo
g(X/255) GDC7〜0={255/(255−UDC7〜0)}×1
28 但し、シェーディング補正の所望する値255×Qは、
X=255として設定する。
【0058】更に、ヒストグラムデータの解析中に求め
られた原稿の無彩色比率は、原稿がカラー原稿であるの
かモノクロ原稿であるのかを示す信号である。このた
め、上記原稿の無彩色比率を原稿の識別に用いれば、フ
ルカラーPPCとしてACS動作を行うことができる。
原稿がモノクロ原稿であれば、BKトナーのみを使用し
て印字処理を実行するようにすることも可能であり、こ
の場合には、トナーの消費量の節約、及び印字処理の高
速化を図ることができる。また、原稿下地がカラーであ
っても、故意に下地を飛ばすことができる。これは、S
REF7〜0のレベルを大きくして無彩色として扱われ
る範囲を広げ、広げた範囲内でR,G,Bデータのヒス
トグラム化を行うことで実現される。この場合に無彩色
比率を求める必要はなく、ヒストグラムの解析を実行し
て原稿下地レベルXの検出すればよい。また更に、原稿
下地レベルの係数値Xを求めるため、R,G,Bデータ
のヒストグラムより、最大極大値を検出しているが、平
均階調レベルと最大値、最小値とを求め、原稿の平均的
な明るさと、階調ダイナミックレンジから係数値Xを求
めてもよい。
【0059】(b-5)変倍・移動処理部 変倍・移動処理部800では、入力されるR37〜30デー
タ、G37〜30データ、B37〜30データに対して、不要領
域データの削除、縮小補間処理、縮小,等倍,拡大出
力、イメージリピート及び拡大補間処理を実行する。上
記不要領域とは、原稿台上で原稿の存在していない領域
と、原稿画像を縮小したため生じる領域との2つがあ
り、AE処理部600での原稿サイズの検出結果に基づ
いて実行される。例えば原稿を50%に縮小するには、
本来ならば読取密度を400dpiのスキャナのかわり
に200dpiのスキャナを用いて原稿の画像データを
読み取り、読み取って得られる画像データを400dp
iの密度で印字処理すべきである。しかし実際には40
0dpiのスキャナで読み取って得られる画像データを
半分に間引いたデータが用いられる。この場合、細い線
のデータが消去されてしまい、再現画像の画質が低下す
る。そこで、縮小率に応じたサイズで補間処理を実行す
る。これにより、再現画像の画質の低下を防止する。ま
た、原稿を拡大する場合に、単純にデータを水増しする
だけではエッジのがたつきが目立つ等、画像の劣化が激
しい。拡大補間部では、拡大倍率に応じてスムージング
処理を施す。これにより、拡大時の画像の劣化を防止す
る。なお、使用者により操作パネル上の画質モニタ選択
キー77が押下された場合には、原稿画像の一部を8回
イメージリピートして出力する。
【0060】図21は、Rデータ、Gデータ、Bデータ
がそれぞれ入力される変倍・移動処理部800の構成を
示す。領域外イレース部805では、入力された画像デ
ータDin(R37〜30,G37〜30,B37〜30)から不要な
領域の画像データを消去する。ここで不要な領域とは、
図22(a)に示すように、原稿台ガラス15上に載置
された原稿用紙以外の部分をいう。この不要な領域での
読み取りデータの値は、黒色のデータであり、コピーの
品質低下の原因となる。この不要な領域のデータは、変
倍・移動制御回路801より出力されるDCLR1信号
の出力に基づいて実行される。DCLR1信号は、水平
方向同期信号である−TG信号と、イメージデータの同
期信号であるVCLK信号とに基づいて切り替えられ
る。制御回路801は、VCLK信号によりイメージデ
ータの終了を検知する。そして−TG信号により次のラ
インの同期信号が立ち上がるまでの間に読み取られたデ
ータを不要領域のデータと判断して領域外イレース部8
05にデータ消去を実行させる。
【0061】(b-5-1)縮小補間部 縮小補間部806は、順に入力される画素データをその
前後にある画素のデータを用いて補間する。縮小補間部
806には、領域外イレース部805により不要領域の
データの消去されたR37〜30,G37〜30,B37〜30の各
データが入力される。縮小補間部806で補間処理を実
行するのは、以下の理由による。一般に原稿画像の縮小
は、画像データを間引くことで実行される。例えば、読
み取った原稿画像を半分に縮小して出力するには、画像
データを1つ置きに間引くことで、データ量を半分にす
る。図23(a)に示すように、400dpiで画像デ
ータを読み取るCCDイメージスキャナで読み取られた
画像を、半分に縮小する場合、本来ならば図23(b)
に示すように原稿画像の画像データを200dpiのイ
メージスキャナで読み取り、400dpiで印字出力す
ることが必要である。しかし、実際には、図23(c)
に示すように、400dpiで原稿の画像データを読み
取った際に得られる画像データのうち、所定の位置にあ
る画素のデータを用いて読取解像度を変更する。しかし
原稿画像が網点の場合、縮小率を大きくするとモアレが
生じる。また、単純にデータを間引くため、縮小率に比
例して画像の解像度が低下する。また、一般にモノクロ
2値画像の場合、そのモノクロ各画素の存在確立が50
%の場合は稀であり、通常は白色画素の占める割合が大
きい。このような場合に単純にデータを間引くとデータ
の欠損を生じる。このデータの欠損による影響を緩和す
るため、縮小補間部806において、その前後のデータ
と共に所定の補間処理を施す。演算器807は、次の
「数11」に示される演算を実行する。
【数11】W=a・y+(1−a)・(x+z)/2 ここで、係数aの値は、主走査方向の倍率Xの値であ
る。また、xは、n+1番目のデータの値である。y
は、n番目のデータの値である。zは、n−1番目のデ
ータの値である。上記式で求められるWは、主走査方向
の複写倍率に基づいて補間処理の施されたn番目の画像
データの値である。
【0062】(b-5-2)変倍・移動処理部 演算器807により上記補間処理の施された画像データ
は、次の変倍メモリ1及び2に入力される。変倍メモリ
1及び2に入力される信号は、次の通りである。WCK
(ライトクロック)信号は、データを書き込む際に使用
され、複写倍率によりその周期が制御される信号であ
る。RCK(リードクロック)信号は、データを読み出
す際に用いられ、複写倍率により周期が制御される信号
である。−WE(ライトイネーブル)信号1,2は、デ
ータの書き込みを禁止する信号である。−RE(リード
イネーブル)信号1,2は、データの読み出しを禁止す
る信号である。−WRST(ライトアドレスリセット)
信号1,2と−RRST(リードアドレスリセット)信
号1,2は、変倍メモリからデータの読み出しを開始す
る際に出力される信号である。変倍・移動制御回路80
1は、変倍メモリ1もしくは2の何れか一方に−WE信
号を出力する一方で、他方の変倍メモリには−RE信号
を出力し、変倍メモリ1もしくは2の何れか一方の変倍
メモリにデータを書き込む間に、他方の変倍メモリに格
納されたデータを読み出す。
【0063】変倍移動処理部803は、上記したWCK
信号/RCK信号の周期及び立ち上がりパルスのデュー
ティ比を変更することで、変倍処理を実行する。また、
−WE信号及び−RE信号の位相を変更することで、画
像の移動を実行する。また、更に−WRST信号及びR
RST信号の位相を変更して画像のリピート位置を制御
する。
【0064】(b-5-2-1)変倍処理 図24〜図26は、読取データを等倍、拡大及び縮小し
て出力する際の入力データDinとWCK信号及びRCK
信号そして出力データDoutのタイミング関係を表す。 (i)等倍出力 図24は、読取画像を等倍出力する際の上記各信号のタ
イミング関係を示す図である。この場合WCK信号とR
CK信号とは、各画素データの入力タイミングと同じ周
期tc及び所定のデューティ比dに設定される。変倍メ
モリ1では、−WE1信号が”L”の間、WCK信号の
パルスの立ち上がりに同期して画像データDinを順に格
納する。次に−RE1信号が”L”に切り替わるのを待
ち、メモリに格納した画像データをRCK信号の立ち上
がりパルスに同期して順に出力する。変倍メモリ2の場
合でも同様である。このようなタイミングでデータの書
き込み及び読み出しを実行することで、等倍の画像デー
タが出力される。なお、先に説明したように、変倍メモ
リ1にデータが書き込まれている間に、変倍メモリ2に
データが書き込まれるようなことはない。一方の変倍メ
モリにデータの書き込み許可がなされているときには、
他方の変倍メモリにはデータを読み出すことしか許可さ
れない。
【0065】(ii)拡大出力 図25は、読取画像を主走査方向にX倍(但し、X>1
である)して出力する場合の上記各信号のタイミング関
係を示す図である。この場合、WCK信号は、周期
c,デューティ比dに設定される。一方、RCK信号
は、周期tc×X,デューティ比をd/Xに設定され
る。なお、図25は、X=2の場合について示す図であ
る。変倍メモリへのデータの書き込み及び読み出しの手
順は、上記図24を用いて説明した等倍出力の場合と同
じである。しかし、変倍メモリからデータを読み出す際
のRCK信号の周期がX倍されている。これは、データ
DoutがX倍に水増しされて出力されることを意味す
る。このようなタイミングでデータの書き込み及び読み
出しを実行することで、主走査方向にX倍に拡大された
データDoutが出力される。ここで、倍率Xの値は、少
数部分を含むものであってもよい。次に説明するように
画像を縮小する場合とは異なり、データの読み出すタイ
ミングを主走査方向の倍率Xの値に比例して延長するだ
けだからである。
【0066】(iii)縮小出力 図26は、読取画像を主走査方向にX倍(但し、X<1
である。)して出力する場合の上記各信号のタイミング
関係を示す図である。この場合、WCK信号は、周期t
c/X,デューティ比d×Xに設定される。一方、RC
K信号は、周期tc,デューティ比dに設定される。な
お、図26は、X=1/2の場合について示す。変倍メ
モリへのデータの書き込み及び読み出しは上記図24を
用いて説明した等倍出力の場合と同じである。しかし、
変倍メモリにデータを書き込む際のWCK信号の周期が
X倍されている。これは、図示されるように、データD
inを半分に間引いて変倍メモリに読み取ることを意味す
る。変倍メモリに格納されたデータを等倍出力の場合と
同じ周期及びデュ−ティ比のRCK信号を用いて読み出
すことで、主走査方向にX倍に縮小されたデータDout
が出力される。
【0067】(b-5-2-2)移動処理 制御回路801では、−WE1,2信号及び−RE1,
2信号の位相を制御することで出力データの移動処理を
実行する。ここで、出力データの移動とは、図27
(a)及び(b)に示すように、読み取った原稿の画像
を複写紙上で左右に移動させることをいう。図28
(a)は、変倍・移動制御部801から各変倍メモリ1
及び2に入力される−WRST1及び−RRST2の波
形と、−WRST2及び−RRST1の波形とを示す。
図28(b)は、(a)の波形に同期して出力される各
信号(Din,-WE1,-WE2,-RE1,-RE2,Dout)の波形を示す。
読み取った原稿画像のデータを複写紙上で右に移動して
出力させるには、図28(b)に示すように、−RE1
及び−RE2を”L”に切り換えるタイミングを遅らせ
る。当該タイミングを遅らせることで、変倍メモリより
データが読み出されるタイミングが遅延する。これによ
り複写紙上に形成される原稿画像は、全体的に右に移動
することになる。また、読み取った原稿画像を複写紙上
で左方向に移動させて出力させるには、図28(c)に
示すように−WE1,2信号を”L”に切り換えるタイ
ミングを遅らせる。変倍メモリは、−WE1,2信号
が”L”に切り替わった後に入力されるラインデータを
スタートアドレスから書き込む。このようにして書き込
まれたデータを通常のタイミングで読み出せば、複写紙
上に全体的に左側に移動された画像が形成される。な
お、読み取った原稿画像を複写紙上で上下に移動させる
には、CCDイメージセンサ14の原稿読取開始時間
と、複写紙の現像開始のタイミングを調節して行う。こ
の処理の詳細な説明は省略する。
【0068】(b-5-2-3)イメージリピート 変倍・移動制御回路801は、−WRST1,2信号及
び−RRST1,2信号の出力制御を行うことで、図2
9に示すように1枚の複写紙上に読取原稿の画像を複数
回出力するイメージリピートを実行する。例えば、主走
査方向の1ライン上に等間隔に2回同じイメージデータ
を出力させるには、図30に示すように、−RRST
1,2信号を当該ラインの読み出しの最初と中間時にそ
れぞれ1回出力すればよい。変倍メモリは−RRST信
号の出力に応じて格納されているデータを最初のアドレ
スより出力する。これにより主走査方向1ライン上に同
一のイメージデータが2回繰り返して出力される。これ
を読取画像データの各ラインについて繰り返し実行する
ことでイメージリピートが実現される。使用者により画
質モニタ選択キー77が押下された場合には、原稿の一
部の画像を8回イメージリピートして出力する。
【0069】上記図24〜図26の何れかのタイミング
で変倍メモリ1または2から読み出されたデータは、領
域外イレース部808により不要領域のデータの白色デ
ータへの変更がなされる。ここで不要領域とは、図22
(b)に示すように、例えば原稿用紙のサイズがA3で
あって、これをA4に縮小して出力するような場合に生
じる領域をいう。この領域のデータを白色データに変更
するのは、A3からA4に縮小コピーを取る際に、複写
紙にA3サイズの複写紙が選択されていたような場合に
上記不要領域が黒色で塗りつぶされ、見苦しくなること
を防ぐためである。
【0070】(b-5-3)拡大補間部 拡大補間部804は、入力データに対して、その拡大率
に応じた補間処理を実行する。これは、読取画像を拡大
する場合、単純に読取データを水増しするだけでは、エ
ッジ部分のがたつきが目立つ等、画像の劣化が著しいた
めである。拡大補間部804では、領域外イレース部8
08より出力された画像データをスムージングフィルタ
809〜816に入力する。スムージングフィルタ80
9〜916には、画素列の中央の注目画素と外の隣接画
素のそれぞれに、拡大倍率に応じて適当な荷重(重み付
け)係数が与えられている。スムージングフィルタ80
9〜816は、順に拡大倍率×1〜×8に対応する。例
えば、拡大倍率×1のフィルタ809では、注目画素の
みが処理の対象となり、荷重係数の値は1に設定され
る。即ち、スムージングフィルタ809では、入力され
た画像データをそのままセレクタ818に出力する。主
走査倍率検出回路817は、変倍メモリに入力されるR
CK信号の周期及びデューティ比より主走査方向の複写
倍率Xの整数値を求め、求めた倍率値をセレクタ818
に入力する。セレクタ818は、入力された倍率値に対
応するスムージングフィルタからのデータを出力データ
outとして出力する。
【0071】(b-6)画像インターフェース部 変倍・移動処理部800より出力されるR47〜40デー
タ,G47〜40データ,B47〜40データは、画像インター
フェース部1000に入力される。画像インターフェー
ス部1000では、外部から入力されたR,G,Bの各
データ(R-VIDEO7〜0,G-VIDEO7〜0,B-VIDEO7〜0
と上記R47〜40データ,G47〜40データ,B47〜40デー
タとの選択及びはめ込み合成を行う。また、RGBイン
ターフェースやプリンタインターフェースにイメージデ
ータを伝送するときのタイミング信号も生成する。
【0072】(b-7)HVC変換部 図31に示したHVC変換部1100は、入力されるR
GBデータ(R57〜50,G57〜50,B57〜50)から、明
度信号(V7〜0)、色差信号(WR7〜0、WB7〜0)を生成
し、さらに、色差信号から彩度データ(W7〜0)及び色
相信号(H7〜0)を生成する。使用者によりサービスマ
ンモード設定キー75が押下された場合に、予めセット
されたカラーパッチを読み取り、実際に読み取られたR
GBデータの値に基づいて上記データを求める。これに
より各CCD素子の読取特性のばらつきを修正する。
【0073】(b-7-1)HVC変換 入力されたRGBデータは、演算器1101に入力され
る。演算器1101は、次の「数12」に示す各変換式
を実行して、明度信号(V7〜0)、色差信号(WR7〜0
WB7〜0)を出力する。
【数12】V=a1・R+a2・G+a3・B (但し、a1+a2+a3=1の式を満たす。) WR=(R−V)/(1−a1) WB=(B−V)/(1−a3) 上記a1,a2の係数値は、通常のTVのRGB画像デー
タの場合、a1=0.3,a2=0.1程度に設定される。
これは、RGB画像データの混合率が3:6:1である
ことを意味する。この混合率は、CCDイメージセンサ
の特性や縮小光学系のレンズの色特性により若干変化す
る。例えば、本実施例の複写機で用いたCCDイメージ
センサ14では、a1=0.35,a2=0.55程度であ
る。上記a1,a2の係数値は、図32に示すフローチャ
ートに従って定められる。まず、使用者によりサービス
マンモード設定キー75が押下された後(ステップS1
100でYES)、原稿台ガラス15上に、カラーパッ
チを載置する。プリントキー73の押下を待って、CC
Dイメージセンサ14によりカラーパッチのRGBデー
タを読み取る(ステップS1111)。予め記憶してあ
る標準値より実際のカラーパッチの明度Vの値を読み出
す(ステップS1112)。この後、読み取られたRG
B画像データと明度Vの値から、最小二乗法を用いてa
1及びa2の値を定める(ステップS1113)。使用者
によりサービスマンモード設定キー75が再び押下され
るのを待って(ステップS1114でYES)、LED
75aを消灯した後に通常モードに復帰する(ステップ
S1115)。
【0074】演算器1101で求められた色差信号(WR
7〜0、WB7〜0)は、図33に示すように、色空間上の色
相面の直交座標軸で表される。彩度信号W7〜0は、上記
色差信号(WR7〜0,WB7〜0)を演算器1102に入力し
て求める。演算器1102は、次の「数13」の演算を
実行して彩度信号W7〜0を出力する。
【数13】W=(WR2+WB21/2
【0075】(b-7-2)画質モニタ機能 HVC変換部1100には、上記演算器1101及び1
102の外に、使用者の画質調節キー74a〜dの操作
により選択される画質(マスキング係数、シャープネ
ス、γカーブ、カラーバランス)の調節信号を制御する
画質制御回路1103を備える。画質制御回路1103
は、以下に説明する画質モニタ機能を実行制御する回路
である。
【0076】フルカラー複写機では使用者は、所望する
画像がどのような作像条件で得られるのかを知ることが
難しい。しかし、1枚複写する毎に異なる作像条件を設
定し、所望する画質のコピーが得られるまでこれを繰り
返し行うことは不経済である。本実施例の複写機は、実
際にプリントアウトされた複数の画像から好みの画像を
選択するだけで、容易に所望する画像を得ることができ
る画質モニタ機能を備える。具体的には、操作パネル2
5上に設けられている画質モニタ設定キー77の押下に
対応して、まず、最初に原稿面上の一部の画像を図35
に示すように8個にイメージリピートし、各々に対し
て、異なるマスキング係数、シャープネス(エッジ強調
・スムージングレベル)、γカーブ、カラーバランス
(下地除去・傾き補正レベル)を設定したものをプリン
トアウトする。使用者は、プリントアウトされた画像よ
り、好みの画質の画像を選択し、操作パネル25上に設
けられているテンキー72から該当する画像の番号を入
力する。画質制御回路1103は、入力された番号に対
応する画像の形成条件のデータ(マスキング補正係数切
換信号MA2〜0、シェープネス切換信号SH2〜0、γカ
ーブ切換信号GA2〜0、カラーバランス切換信号CO
2〜0)を該当する処理部へ出力する。
【0077】変倍・移動処理部800は、画質モニタ設
定キー77の押下に応じて原稿の一部の画像データを8
回イメージリピートする。図34は、画質制御回路11
03の回路構成を示す。主走査方向のライントリガ信号
である−TG信号によりリセットされた主走査カウンタ
1104は、VCLK信号に同期してカウントを開始す
る。主走査カウンタ1104のカウント出力は、それぞ
れ比較器1105,1106,1107,1108のP
端子に入力される。比較器1105〜1108のQ端子
には、それぞれXEC〜0,XFC〜0,XGC〜0,0が入
力される。上記XEC〜0,XFC〜0,XGC〜0は、それ
ぞれ変倍・移動処理部800で実行されるイメージリピ
ートのリピートポイントに該当する主走査方向のカウン
ト値である(図35下段参照)。各比較部1105〜1
108は、主走査カウンタ1104から入力されるカウ
ント値がそれぞれQ端子から入力されるカウント値と一
致した場合に”L”の信号を出力する。NANDゲート
1109は、何れかの比較部から”L”の信号が入力さ
れた場合に”L”のカウンタ・パルス信号(以下、CP
信号という)を遅延回路1110を介してモニタエリア
カウンタ1111に出力する。モニタエリアカウンタ1
111では、入力されるCP信号をクロック信号として
動作して、NUM2-0信号を出力する。モニタエリアカ
ウンタ1111は、ロードデータであるLD2-0信号に
よりイメージリピートされる画像の識別番号が指定され
る。カウントダウン信号は、モニタエリアカウンタ11
11をアップカウントするのか、もしくはダウンカウン
トするのかを設定する。
【0078】主走査方向の画像の識別番号の切替は、C
P信号を作成する比較器1105〜1108の基準値
(XEC-0,XFC-0,XGC-0,0)によって行われ、
副走査方向の画像識別番号の切替は、モニタエリアカウ
ンタ1111に入力するカウントダウン信号とLD2-0
信号の値を変化させることによって行われる。例えば、
LD2〜0信号の値が5の場合には、モニタエリアカウン
タ1111には、画像の識別番号の初期値として5が設
定される。カウントダウン信号によりダウンカウントが
設定されている場合には、モニタエリアカウンタ111
1は、最初の”L”のCP信号の入力に対応してカウン
トダウンされた値4を、NUM2〜0信号の値として出力
する。以下、モニタエリアカウンタ1111は、”L”
のCP信号の入力に対応して、順に4→3→2→1のN
UM2〜0信号を繰り返し出力する。副走査方向に2枚目
の画像の出力が開始するのに同期して、カウントダウン
信号は、モニタエリアカウンタ1111をアップカウン
トさせる。ここで、LD2〜0信号の値を3に設定する
と、モニタエリアカウンタ1111からは、4→5→6
→7のNUM2〜0信号が出力される(図35参照)。モ
ニタエリアカウンタ1111から出力されるNUM2〜0
信号は、それぞれセレクタ1114,1117,112
0,1123に入力される。セレクタ1114,111
7,1120,1123のS端子には、それぞれ選択信
号であるMSEL0〜3が入力されている。各MSEL
0〜3は、通常は、”H”が設定されており、これに対
してセレクタ1114,1117,1120,1123
は、B端子に入力されている固定値M2〜0,S2〜0,G
2〜0,C2〜0を、それぞれY端子から出力する。
【0079】使用者によりマスキング係数設定キー74
aが押下された場合には、MSEL0が”L”に切り換
えられ、セレクタ1114のA端子に入力されるNUM
2〜0がY端子からMA2〜0として出力される。即ち、こ
の場合、複写紙上には、マスキング係数切換信号MA
2〜0の値を4→3→2→1と切り換えた画像が4つイメ
ージリピートされ、次の段にマスキング係数切換信号M
2〜0の値を4→5→6→7と切り換えた画像が4つイ
メージリピートされたものがプリントアウトされる。こ
の後、使用者により、例えば6番の画像識別信号が入力
されると、固定値M2〜0の値が、6に更新される。引き
続き、使用者によりシェープネス設定キー74bが押下
された場合には、MSEL1の値が”L”に切り換えら
れ、セレクタ1117のA端子に入力されるNUM2〜0
がY端子からSH2〜0として出力される。この場合、複
写紙上には、シェープネス切換信号SH2〜0の値を4→
3→2→1と切り換えた画像が4つイメージリピートさ
れ、次の段にシャープネス切換信号SH2〜0の値を4→
5→6→7と切り換えた画像が4つイメージリピートさ
れたものがプリントアウトされる。この際、セレクタ1
117以外のセレクタ1114,1120,1123か
らは、固定値M2〜0,G2〜0,C2〜0が各Y端子から出
力される。なお、固定値M2〜0の値は、更新された値6
である。この後、使用者により、例えば2番の画像識別
信号が入力されると、固定値S2〜0の値が、2に更新さ
れる。以下、同様にしてγカーブ設定キー74cまたは
カラーバランス設定キー74dが押下された場合には、
複写紙上には、γカーブ切換信号GA2〜0またはカラー
バランス切換信号CO2〜0の値を4→3→2→1と切り
換えた画像が4つイメージリピートされ、次の段にγカ
ーブ切換信号GA2〜0またはカラーバランス切換信号C
2〜0の値を4→5→6→7と切り換えた画像が4つイ
メージリピートされたものがプリントアウトされる。こ
の後、使用者による画像識別番号の入力に応じて固定値
2〜0またはC2〜0が更新される。以上の処理により使
用者は、迅速に好みの画質のプリントを得ることが可能
になる。
【0080】以下、4種類の画像調整切替信号によって
設定される内容について説明する。マスキング係数切換
信号MA2−0は、に説明する色補正部の欄でも述べ
るように、マスキング係数を切り替え、コピーの色合い
調整を行う。これは、図36に示すように、本来原稿と
コピーの色差が無くなるように係数を最小二乗法等の手
法により求めて行う。その係数に対して、再現されるコ
ピーの色循環を時計方向、あるいは反時計方向に回転す
るように他の6種類の係数を設定する。次の「表2」
は、MA2〜0の値と、設定されるマスキング係数との
関係を示す。
【表2】 通常、5Rという原稿色は、マスキング係数切換信号M
2〜0の値が4のとき、コピーの色も5Rになるよう
にマスキング係数を設定する。マスキング係数切換信号
MA2〜0の値が、3→2→1と小さくなるのに伴い、
5Y側に(時計方向に)再現されるように(色循環図が
回転するように)、マスキング係数が設定される。逆に
マスキング係数切換信号MA2〜0が5→6→7と大き
くなるのに伴い、5RP側に再現されるようにマスキン
グ係数が設定される。なお、マスキング係数切換信号M
2〜0の値が0のときには、セピアカラー用のマスキ
ング係数が設定される。即ち、色補正部1400で述べ
るように、−SEPIA信号が”L”ならば、マスキン
グ係数切換信号MA2〜0の値が0となるようにマスキ
ング係数選択ブロック内のセピアカラー用係数を選択す
る。
【0081】シャープネス切換信号SH2〜0は、画像の
シャープネスを調整する信号である。これは、MTF補
正部1600の説明で述るようにエッジ強調量係数と、
スムージングフィルタサイズを変更することで、画像の
シャープさを調節する。次の「表3」は、SH2〜0の値
に対するエッジ強調係数ED7〜0の値と、スムージング
フィルタのサイズSD7〜0との関係を示す。
【表3】 表示するように、SH2〜0の値が4より小さくなると、
エッジ強調量係数ED7〜0の値が大きくなるように、エ
ッジ強調係数切り換えブロックで選択される。SH2〜0
の値が4以下であれば、スムージングフィルタをかけて
いないデータをSD7〜0として、スムージングフィルタ
切換ブロックで選択する。逆に、SH7〜0が大きくなる
のに伴い、ED7〜0を小さくし、スムージングフィルタ
のサイズが大きいフィルタをフィルタ1とする。これに
よって、SH2〜0が小さいほど画像がシャープになり、
大きいほど画像が滑らかになる(ぼける)。
【0082】γカーブ切換信号GA2〜0は、γカーブを
選択する信号でγ補正部1700で説明するように、画
像の明暗調節とコントラスト調整を図74及び図75に
示すグラフに従って設定する。GA2〜0の値が4のとき
には、明暗及びコントラスト何れの調整も入出力のデー
タが等しいようにしている。明暗調整は、GA2〜0の値
が大きくなるとシャドー型カーブが選択され、小さくな
るとハイライト型カーブが選択される。コントラスト調
整では、GA2〜0が大きくなるとハイライトシャドー型
が選択され、小さくなると中間調強調型が選択される。
【0083】CO2〜0は、3種類のカラーバランスと画
像の彩度及びコピー濃度を調整するものである。カラー
バランスの調整には、C−R調整、M−G調整、Y−B
調整がある。C−R調整を例にとると、CO2〜0の値が
4よりも大きくなると、傾き補正レベルGDC7〜0を、
Cトナー現像に128(傾き=1)より大きくし、M,
Y現像に128より小さくして、画像データのシアン濃
度をマゼンタ、イエロー濃度よりも強調する。逆にCO
2〜0の値が、”4”よりも小さくなると、GDC
7〜0を、Cトナー現像に128(傾き=1)より小さく
し、M,Y現像に128より大きくして、画像データの
シアン濃度をマゼンタ、イエロー濃度より弱くすること
でレッド濃度を強くする。同様にM−G調整,Y−B調
整もC,M,Y現像時のGDC7〜0を「表4」に示すよ
うに調整している。表示されているように、C−R調整
では、Cの量をΔだけ増加した場合、M,Yのそれぞれ
の値を−Δ/2だけ増加してやる。即ち、複写紙に単位
面積当たりに付着されるトナー量を変えずにC,M,Y
トナーの付着量を調整する。
【表4】 表示するように、CO2〜0の値が4の時は、どの現像工
程であってもGDC7〜0=128とし、BK現像時に
は、GDC7〜0=128のまま可変しない。この調整
は、図37に示すように色循環を操作していることにな
る。彩度調整は、CO2〜0の値が4より大きくなると、
GDC7〜0をC,M,Y現像時に128より小さくし
て、BK現像時に128より大きくする。これにより有
彩色成分(C,M,Y)の濃度を弱くし、無彩色成分
(BK)の濃度を強くする。CO2〜0の値が”4”より
小さくなると、逆の処理を行う。この調整は、図38に
示す色循環を操作していることになる。カラーバランス
調整で重要なことは、コピー全体の濃度、即ち複写紙に
単位面積当たりに付着されるトナー量を変えないことで
ある。これは、単位面積当たりに付着されるトナー量が
変化すると、画像調整前後で原稿全体の濃度が変化する
だけでなく、定着温度が変化して光沢が変化したり、ト
ナーの定着不良が発生するためである。この時、もう一
方のパラメータである下地除去レベルUDC7〜0は0の
ままである。なお、コピー濃度調整は、C,M,Y,B
Kの現像工程に関係なく動作させる。CO2〜0の値が4
よりも大きければ濃くなり、小さければ薄くなる。
【0084】(b-8)濃度補正部 濃度補正部1200は、露光ランプによる原稿の反射光
量に比例して変化するRGBデータ(R67〜60,G
67〜60,B67〜60)を、濃度に比例して変化するデータ
(DR17〜10,DG17〜10,DB17〜10)に変換する。
図39は、濃度変換部1200の構成を示す図である。
入力されたR67〜60,G67〜60,B67〜60のデータは、
それぞれLOGテーブル1201〜1203に入力され
る。LOGテーブル1201〜1203は、同一のテー
ブルであり、図40に示すテーブルである。LOGテー
ブル1201〜1203では、次の「数14」に示す変
換処理を実行して得られる濃度データ(DR17〜10,D
17〜10,DB17〜10)を出力する。
【数14】DR=−(255/DMAX)×LOG(R
/255) DG=−(255/DMAX)×LOG(G/255) DB=−(255/DMAX)×LOG(B/255) 但し、DMAXは、最大反射濃度値である。
【0085】また、RGBデータ(R67〜60
67〜60,B67〜60)は、重み付け部1204で5:
6:5の比で重み付けされ、次の加算部1205で混合
された後に、LOGテーブル1206に入力される。L
OGテーブル1206より出力されるDV17〜10は、モ
ノカラー時の濃度レベルを表す信号である。
【0086】次のネガポジ反転部1250は、−NEG
A信号(ネガポジ反転信号)が”L”のときにDR
17〜10,DG17〜10,DB17〜10,DV17〜10を反転出
力(ネガ出力)し、”H”の時にはそのまま通過させ
る。上記−NEGA信号は、使用者により操作パネル2
5上に設けられているネガ/ポジ反転キー76により設
定されるオプショナル信号である。通常のコピー時に
は、”H”に保持されている。
【0087】(b-9)UCR/BP処理部 フルカラー再現に必要なシアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)、黒(BK)の各色データは、
面順次方式によって1スキャン毎に作成され、計4回の
スキャンによりフルカラーを再現される。ここで、黒の
印字も行うのは、シアン,マゼンタ,イエローを重ね合わ
せて黒を再現しても、各トナーの分光特性の影響により
鮮明な黒の再現が難しいためである。そこで、本実施例
の複写機では、データY,M,Cによる減法混色法と黒デ
ータKによる墨加刷によって、黒の再現性を向上し、フ
ルカラーを実現する。
【0088】UCR/BP処理部1300は、DR
27〜20,DG27〜20,DB27〜20のデータの最小値(M
IN(DR,DG,DB))を算出し、これを墨色であ
るとして、そのある割合をBKデータとして扱い、プリ
ンタで黒色トナーを加える処理(以下、この処理をBP
処理という。)と、上記加えたBKデータに応じてC,
M,Y色材料の量を少なくする下色除去処理(以下、こ
の処理をUCR処理という。)を実行する。
【0089】図41は、UCR/BP処理部1300の
構成を示す図である。入力された濃度データD
27〜20,DG27〜20,DB27〜20のデータは、それぞ
れ最小値検出回路1301に入力される。最小値検出回
路1301は、図42(a)に示すように、入力された
DR27〜20,DG27〜20,DB27〜20のデータの最小値
(MIN(DR,DG,DB))を検出して出力する。
次の差分回路1302では、CPU1より送られてくる
下地レベルXのデータ(図中、BPCと表す)を最小値
(MIN(DR,DG,DB)から差し引く。なお、U
CR処理時は、このデータは0である。
【0090】HVC変換部1100で算出された彩度信
号W7〜0は、UCRテーブル1303に入力される。同
じくUCRテーブル1303に入力される−CMY/K
信号は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)の印字行程の際に”L”に設定され、BK(黒)の
印字行程の際に”H”に切り替えられる。UCRテーブ
ル1303は、UCR処理時にはUCR係数データα
(W)を出力すると共に、BP処理時にはBP係数デー
タβ(W)を出力する。図43にUCRテーブルを示
す。読取画像が無彩色(白黒)の場合には、黒色のトナ
ーのみで画像を再現した方がトナーの付着量が少なく、
黒が引き締まって見る。従って、彩度信号W7 〜0信号の
値が小さい場合には、UCRテーブル1303は、出力
するα(W)及びβ(W)の値を大きくして下色除去量
及び黒色加算量を共に増加する。一方、読取画像が有彩
色(カラー)の場合には、α(W)及びβ(W)値が余
り大きいと逆に濁った色が再現される。このため、彩度
信号W7〜0の値が大きな場合には、UCRテーブル13
03は、出力するα(W)及びβ(W)値を小さく設定
する。このように彩度信号W7〜0の値の大きさに応じて
出力するα(W)及びβ(W)値を変更することで、よ
り適切なUCR/BP処理を実行する。
【0091】UCRテーブル1303より出力されたα
(W)もしくはβ(W)は、演算器1304に入力され
る。演算器1304は、UCR処理時にはMIN(D
R,DG,DB)の各データにα(W)/256を掛け
合わして下色除去量(図42(b)で破線で示す量)を
減算器1305〜1307に出力する。減算器1305
〜1307では、次の「数15」が実行され、UCR処
理の施されたC07〜0,M07〜0,Y07〜0が出力され
る。
【数15】C0=DR−MIN(DR,DG,DB)×
α(W)/256 M0=DG−MIN(DR,DG,DB)×α(W)/
256 Y0=BR−MIN(DR,DG,DB)×α(W)/
256
【0092】一方、演算器1304は、BP処理時には
次の「数16」の演算を実行する。すなわち、所定の下
色レベルのデータBPCを差し引いたMIN(DR,D
G,DB)の各データにβ(W)/256を掛け合わ
し、加算する黒色トナー量BK(図42(b)参照)を
出力する。
【数16】BK=(MIN(DR,DG,DB)−k)
×β(W)/256
【0093】(b-10)色補正部 CCDイメージセンサ14の読取画素毎に配設されてい
る色分解フィルタの分光特性は、図45に斜線で示す不
要透過領域を有する。また、プリンタ側で用いられる
C,M,Yの色トナーも図46に斜線で示す不要吸収成
分を有している。色補正部1400は、所定のマスキン
グ演算処理を実行し、上記原稿とコピーの色再現を合わ
す。色補正部1400では、UCR処理されたC
7〜0,M07〜0,Y07〜0及びその非線形項である
{(C0+M0)/2)}2,{(M0+Y0)/
2)}2,{(Y0+C0)/2)}2、さらに定数項を
次の「数17」に示すマトリクス計算してC,M,Yデ
ータを求める。色補正部1400では、この処理により
原稿とコピーの色再現性を整合する。
【数17】 マスキング係数c11〜c17,m21〜m27,y3
1〜y37の各係数は、以下の手順で定められる。ま
ず、CCDイメージスキャナ14にテストチャートを読
み取らせてテスト用プリントを形成する。次に出力され
たテスト用プリントをCCDイメージセンサ14に読み
取らせる。ここで、テストチャートの読取データと、実
際にプリントされたテスト用プリントの読取データとを
比較し、両データの差が最小となるように上記各係数の
値を定める。具体的には、シアン作像時にマスキング係
数c11〜c17が設定される。マゼンタ作像時にマス
キング係数m21〜m27が設定される。イエロー作像
時には、マスキング係数y31〜y37が設定される。
【0094】図44は、色補正部1400の構成を示す
図である。入力されるC07〜0,M07〜0,Y07〜0
各データは、それぞれ、乗算器1409〜1411に入
力されると共に、演算器1402〜1404に入力され
る。演算器1402〜1404には、各A端子にC0,
M0,Y0の順にデータが入力され、各B端子にM0,
Y0,C0の順にデータが入力される。演算器1402
〜1404では、A端子に入力されたデータとB端子に
入力されたデータの平均値を求め、これを出力する。演
算器1402〜1404より出力された各データは、次
の演算器1405〜1407のX端子に入力される。各
演算器1405〜1407では、入力データの二乗を2
56で割った値を乗算器1412〜1414に出力す
る。各乗算器1409〜1414には色補正制御部14
01よりマスキング係数c11〜c17,m21〜m2
7,y31〜y37が入力される。各乗算器1409〜
1414での乗算結果は、演算器1415のA〜F端子
にそれぞれ入力される。また、演算器1415には、色
補正制御部1401より定数項データがG端子に直接入
力される。演算器1415は、A〜Fのデータ合計値よ
り定数項データDを差し引いた値を次のセレクタ141
6に出力する。即ち以上の処理により、上記「数17」
のマトリクス計算が実行される。
【0095】シアン、マゼンタ、イエローの各作像時
に、上記色補正部1401は、前記した手順で定められ
るマスキング係数の他に故意に色相のバランスを変更す
るようなマスキング係数等、同時に8種類のマスキング
係数を設定することができる。これらの係数の内、何れ
のデータをマスキング係数として出力するかは、マスキ
ング係数切換信号MA2〜0とセピアエリア信号−SEP
IAによってリアルタイム(1ドット毎)に切換える。
【0096】色補正部1401は、BK(黒)の印字工
程の際には”H”の−CMY/K信号を出力し、他の
(シアン、マゼンタ、イエローの)印字工程では”L”
の−CMY/K信号を出力する。セレクタ1416
は、”H”の−CMY/K信号の入力に対応してBK
7〜0データを次のセレクタ1417に出力する。一
方、”L”の−CMY/K信号の入力に対応して演算器
1415からのデータを次のセレクタ1417に出力す
る。
【0097】色補正制御部1401は、使用者により操
作パネルを介して入力されるモノカラー再現色データに
応じてプリンタの作像工程(C,M,Y,BK)に応じ
て切り替わる係数(MM7〜0:C18,M18,Y18、BK
18)を乗算器1408に出力する。乗算器1408は、
モノカラー用の濃度データDV17〜10に上記係数M
7〜0を掛け合わしてモノカラーデータをセレクタ14
17に出力する。
【0098】また、色補正制御部1401には、画素ご
とに属性をもつ編集エリア信号であるモノカラーエリア
(−COLMONO)信号及びモノクロエリア(−BK
MONO)信号が入力される。−COLMONO信号及
び−BKMONO信号は、ORゲート1418に入力さ
れる。−COLMONO信号及び−BKMONO信号の
両方が”L”、即ち画素データがフルカラーモードエリ
アのデータである場合、ORゲート1418は、セレク
タ1417に”L”の信号を出力する。この場合、セレ
クタ1417は、セレクタ1416より入力されたフル
カラーデータをVIDEO7〜0信号として出力する。
【0099】しかし、−COLMONO信号及び−BK
MONO信号の何れか一方が”H”の場合、即ち画素デ
ータがモノカラーモードエリアもしくはモノクロモード
エリアのデータである場合、ORゲートは、セレクタ1
417のS端子に”H”の信号を出力する。この場合、
セレクタ1417は、乗算器1408に入力されたモノ
カラーデータをVIDEO7〜0信号として出力する。
【0100】(b-11)領域判別部 図47及び図48は、原稿画像中の黒文字部分の判別
と、網点領域の判別処理を実行する領域判別部1500
の構成を示す図である。黒文字判別は、大別すれば”文
字(エッジ)の判定”、”黒の判定”、”黒文字誤判別
領域の抽出”、そして後に説明するMTF補正部160
0で黒文字の再現性を向上するために実行する”黒エッ
ジ再生信号の生成”の4つの処理に分類される。以下、
この4つの処理について説明する。
【0101】(b-11-1) 文字(エッジ)の判定 文字は、基本的に”エッジ部分”及びそのエッジ部分に
挟まれた”べた塗り”部分の2つの要素より成り立って
いる。また、線の細い文字の場合には、エッジのみとな
る。即ち、文字の判定は、エッジの判定を行うことで達
成される。
【0102】HVC変換部1100で作成された明度信
号V7〜0は、N/P反転部1501を介して、ラインメ
モリ1502に入力される。N/P反転部1501は、
入力される−NEGA信号が”L”の場合に入力された
データを反転して出力する。ここで、−NEGA信号
は、使用者により操作パネル25のネガ/ポジ反転キー
76により設定されるオプショナル信号である。
【0103】ラインメモリ1502より読み出されるデ
ータは、それぞれ5×5マトリクスよりなる主走査方向
の1次微分フィルタ1503及び副走査方向の1次微分
フィルタ1504に入力されると共に、2次微分フィル
タ1508に入力される。ここで、エッジの判定に1次
微分フィルタ及び2次微分フィルタの双方を使用するの
は、各フィルタに以下のような特徴があるからである。
図49(a)は、太さの異なる5つのラインの明度分布
を示すものであり、図中右へ行くに従って太いラインと
なる。図49(b)は、上記各ラインの1次微分結果を
示す図である。また、図49(c)は、上記各ラインの
2次微分結果を示す図である。図より理解されるよう
に、1次微分フィルタは、太いライン(幅4ドット以
上)のエッジ部分で2次微分フィルタよりも高い検出値
を出力する。一方、2次微分フィルタは、細いライン
(幅4ドット未満)のエッジ部分で1次微分フィルタよ
りも高い検出値を出力する。即ち、幅4ドット以上の太
いエッジ部分の検出には1次微分フィルタが適してお
り、幅4ドット未満の細いラインのエッジ部分の検出に
は2次微分フィルタが適している。本実施例の領域判別
部1500では、各フィルタの当該特徴に注目し、1次
微分フィルタ及び2次微分フィルタの何れか一方の微分
値がそれぞれの所定のしきい値を越えた場合にエッジ部
分であると判定する。これによりラインの太さによらず
一定のエッジ検出精度を維持する。
【0104】(b-11-1-1)1次微分フィルタ 図47に示すラインメモリ1502から読み出されるデ
ータは、5×5マトリクスよりなる主走査方向の1次微
分フィルタ1503及び副走査方向の1次微分フィルタ
1504に入力される。主走査方向の1次微分フィルタ
1503は、図50に示すフィルタが用いられる。ま
た、副走査方向の1次微分フィルタ1504は、図51
に示すフィルタが用いられる。各1次微分フィルタ15
03及び1504により求められた微分結果は、次の演
算器1505及び1506に入力され、その絶対値が求
められる。ここで、1次微分結果の絶対値を求めるの
は、図50及び図51に示した1次微分フィルタ150
3及び1504内に負の係数が存在するためである。1
次微分フィルタ1503及び1504による1次微分結
果の絶対値は、次の演算器1507において平均値が求
められる。このように平均値を求めるのは、主走査方向
及び副走査方向の双方の1次微分結果を考慮に入れるた
めである。このようにして求められた平均値FL17〜10
は、図48に示すエッジ判定コンパレータ1521,1
524,1526及び1528のそれぞれに入力され
る。
【0105】(b-11-1-2)2次微分フィルタ 図47に示すラインメモリ1502から読み出されるデ
ータは、2次微分フィルタ1508にも入力される。2
次微分フィルタ1508は、図52に示すフィルタが用
いられる。2次微分結果D7〜0は、演算器1509によ
り絶対値FL27〜20が求められる。これは、上記1次微
分フィルタと同じくフィルタ内に負の係数が存在するた
めである。この絶対値FL27〜20は、図48に示すエッ
ジ判定コンパレータ1522,1523,1525及び
1527のそれぞれに入力される。また、2次微分結果
7〜0は、VMTFテーブル1512に入力される。図
59は、VMTFテーブル1512を示す図である。V
MTFテーブル1512は、入力される2次微分結果D
7〜0に対応する明度エッジ成分VMTF7〜0を出力す
る。
【0106】(b-11-1-3) エッジ判定 図48に示すエッジ判別コンパレータ1521は、1次
微分結果FL17〜10と第1エッジリファレンスレベ
ルEDGref17〜10とを比較する。ここで、1次微分結
果FL17〜10が第1エッジリファレンスレベルEDGr
ef17〜10よりも大きな場合には、”L”の信号を出
力する。また、エッジ判別コンパレータ1522は、2
次微分結果FL27〜20と第2エッジリファレンスレ
ベルEDGref27〜20とを比較する。ここで、2次微分
結果が第2エッジリファレンスレベルEDGref27〜20
よりも大きな場合には、”L”の信号を出力する。エッ
ジ判定コンパレータ1521及び1522における判定
結果は、ANDゲート1533に入力される。ANDゲ
ート1533は、エッジ判定コンパレータ1521又は
1522の少なくとも一方から”L”の信号を受け取っ
た場合には、エッジ部分であることを意味する”L”の
−EG1信号を出力する。
【0107】(b-11-2)黒の判定 黒の判定は、彩度データW7〜0の値に基づいて行われ
る。即ち、彩度データW7〜0の値が所定の基準値以下の
場合にこれを黒と判定する。ところが、彩度データW
7〜0の値は、黒色の画素であるにもかかわらず大きな値
となることがある。例えば、CCDイメージセンサ14
の画像データの読み取り時の振動で、図53上段に示す
ように、R,G,B各のデータの位相が僅かながらずれ
た場合、黒の画素であるにもかかわらず、図53下段に
示すように、彩度データW7〜0の値は大きくなる。この
場合に上記基準で黒の判定を行えば、カラー画素である
と誤判定してしまう。本実施例では、まず、HVC変換
部1100で求められた彩度データW7〜0をラインメモ
リ1514に入力して3×3マトリクスのデータにした
後、図54に示すスムージングフィルタ1515を用い
てスムージング処理を施す。スムージング処理の施され
た彩度データWS7〜0は、図53下段に示すようになだ
らかな値に変更される。これにより上記の誤判定が回避
される。
【0108】スムージング処理の施された彩度データW
7〜0は、図48に示す彩度判定コンパレータ1529
で彩度リファレンスデータWREF7〜0と比較される。
彩度データWS7〜0の値が彩度リファレンスデータWR
EF7〜0の値よりも小さい場合、この彩度データWS
7〜0をもつ画素は、黒色であると判定する。この場合、
コンパレータ1529は、”L”の−BK信号をORゲ
ート1537に出力する。
【0109】上記彩度リファレンスデータWREF7〜0
は、ラインメモリ1502に入力された明度データV
7〜0をWREFテーブル1513に入力して得る。WR
EFテーブル1513は、図55に示すように、明度デ
ータV7〜0が所定の値よりも明るい場合には、WREF
7〜0の値をその明るさに比例して小さくすることを特徴
とする。これは、明度の明るい箇所では、誤判定により
生じる黒色画素が目立つことを考慮したものである。
【0110】以上、文字(エッジ)判定及び黒の判定の
行われた画素が、エッジ部分の画素であり(−EG1
号が”L”である)、黒色画素であって(−BK信号
が”L”である)、かつ−BKEGEN信号が”L”の
場合、ORゲート1537は、当該画素が黒色のエッジ
部分であることを意味する”L”の−BKEG信号を出
力する。
【0111】(b-11-3)黒文字誤判別領域の抽出 上記文字(エッジ)判定及び黒の判定のみでは、明度デ
ータV7〜0の値が低く、かつ彩度データWS7〜0の値も
低い(例えば濃い青色や深緑色の)文字を黒文字のエッ
ジ部分と誤判別することがある。また、図56に示すよ
うに、シアンとイエローといった反対色に対応する画像
の隣り合う箇所では、その色の移り変わり部分において
彩度データW7〜0の値が一旦低くなる。即ち、色の移り
変わりの部分で黒色に変化する箇所が生じる。上記文字
(エッジ)判定及び黒の判定のみでは、この箇所を黒文
字のエッジ部分であると誤って判定してしまう。エッジ
部分であると誤判定された場合、シアンと、イエローの
色の移り変わりに黒いラインが描かれてしまう。このよ
うなケースは、雑誌の表紙などで黄色の下地に青色の文
字が印刷されるような場合に発生し易い。
【0112】本実施例では、黒文字誤判別領域の抽出処
理として上記課題を解消するために色べた部分を判別す
る。そして、上記黒文字と判定された場合であっても、
この色べた部分であると判定された部分についてはその
判定をキャンセルする。これにより、より確実な黒文字
の判定を実現する。
【0113】色べた部分は、非エッジ部であって、カラ
ーモードエリアの画素であり、さらに明度の低い画素が
所定の範囲内に一定レベル以上存在することを特徴とす
る。この特徴に基づいて、色べた部の判定は以下のよう
に実行される。1次微分フィルタの結果FL17〜10及び
2次微分フィルタの結果FL27〜20がエッジ判定コンパ
レータ1523及び1524において第3エッジリファ
レンスレベルEDGref37〜30及び第4エッジリファレンス
レベルEDGref47〜40の値よりも低い場合、ORゲート1
534は、非エッジ部の画素であることを意味する”
L”の−BETA1信号を出力する。また、彩度判定コ
ンパレータ1530において彩度データWS7〜0の値が
所定の基準値WREF27〜20より小さい場合、コンパレ
ータ1530は、この部分がカラーデータであることを
意味する”L”の−COL信号を出力する。更に、明度
判定コンパレータ1531は、明度データV17〜10の値
が所定の基準値Vref17〜10よりも小さい場合、”L”
の−VL1信号を出力する。ORゲート1538は、そ
れぞれ”L”の−BETA1信号、−COL信号及び−
VL1信号の入力に対して、当該画素が非エッジ部であ
って、カラーモードエリアの画素であり、さらに明度の
低い画素であることを意味する”L”の−CAN信号を
出力する。この部分は、非背景部の有彩色平坦部である
と見なされる。次のカウンタ1542は”L”の−CA
N信号の数を、9×9画素単位でカウントする。カウン
ト判定コンパレータ1543は、カウンタ1542より
入力されるカウント結果データCnt15〜10の値が基準
値Cntref7〜0よりも小さな場合に”L”の−BKE
GON信号を出力する。
【0114】ORゲート1544には、上記−BKEG
信号と−BKEGON信号とが入力される。上記BKE
G信号は、ORゲート1544に同一画素についての信
号が入力されるように遅延回路1541により遅延され
ている。ORゲート1544に黒のエッジ部であるとの
判定結果を表す”L”の−BKEG信号が入力されてい
る場合であっても、所定の範囲内にカラーデータが所定
の基準値以上存在し、色べた部分であると判断された場
合には、”H”の−BKEGON信号が入力され、上記
黒のエッジ部であるとの判定をキャンセルし、”H”の
−PAPA信号を出力する。本実施例では、無彩色の下
地に黒文字が描かれている場合にのみエッジ強調処理を
実行する。また、所定の範囲内に色べた部分と判定され
た画素が所定の基準値に満たない場合、黒のエッジ部分
であるとの判定を維持して”L”の−PAPA信号を出
力する。
【0115】(b-11-4)網点領域の判別 図47に示すように、ラインメモリ1502より出力さ
れるデータは、白網点検出フィルタ1510及び黒網点
検出フィルタ1511に入力される。各フィルタは、図
57に示すように注目画素Xを取り囲む8方向の前後2
画素の平均に対して注目画素が、あるレベル(AMIRE
F7〜0)よりもすべての方向に対して大きい(白網点)
か小さいか(黒網点)を判定し、更に孤立点化するため
に注目画素が回りの8個の画素よりも大きいとき、白網
点と判定し、(−WAMI=”L”)、さらにすべて小
さい時、黒網点と確定(−KAMI=”L”)する。
【0116】具体的には、図47に示す白網点検出フィ
ルタ1510は、次の「数18」に示す各条件式を満足
し、かつ次の「数19」に示す条件式をすべて満足する
場合にのみ”L”の−WAMI信号を出力する。
【数18】X−(a11+a22)/2>AMIREF7〜0 X−(a31+a32)/2>AMIREF7〜0 X−(a51+a42)/2>AMIREF7〜0 X−(a53+a43)/2>AMIREF7〜0 X−(a55+a44)/2>AMIREF7〜0 X−(a35+a34)/2>AMIREF7〜0 X−(a15+a24)/2>AMIREF7〜0 X−(a13+a23)/2>AMIREF7〜0
【数19】X>a22 X>a32 X>a42 X>a43 X>a44 X>a34 X>a24 X>a23
【0117】また、黒網点検出フィルタ1511は、次
の「数20」に示す各条件式を満足し、かつ次の「数2
1」に示す各条件式をすべて満足する場合にのみ”L”
の−KAMI信号を出力する。
【数20】X−(a11+a22)/2<AMIREF7〜0 X−(a31+a32)/2<AMIREF7〜0 X−(a51+a42)/2<AMIREF7〜0 X−(a53+a43)/2<AMIREF7〜0 X−(a55+a44)/2<AMIREF7〜0 X−(a35+a34)/2<AMIREF7〜0 X−(a15+a24)/2<AMIREF7〜0 X−(a13+a23)/2<AMIREF7〜0
【数21】X<a22 X<a32 X<a42 X<a43 X<a44 X<a34 X<a24 X<a23
【0118】白及び黒網点検出フィルタ1510及び1
511より出力された−WAMI信号及び−KAMI信
号は、それぞれ、図48に示すカウンタ1550及び1
551に入力される。カウンタ1550及び1551
は、41×9画素マトリクス内の各信号の”L”の信号
の数をカウントする。各カウンタ1550及び1551
より出力されるカウンタ値は、最大値検出回路1552
に入力される。最大値検出回路1552では、入力され
たカウンタ値のより大きなほうを網点個数(Amicn
7〜0)として出力する。Amicnt7〜0は、4個の
網点個数判定コンパレータ1553〜1556に入力さ
れる。各コンパレータ1553〜1556では、図58
に示すように4段階の網点判定リファレンスレベル(C
NTREF17〜10、CNTREF27〜20、CNTREF37〜30
CNTREF47〜40)によって2値化される。各コンパレ
ータ1553〜1556は、Amicnt7〜0が網点判
定リファレンスレベル(CNTREF17〜10、CNTREF
27〜20、CNTREF37〜30、CNTREF47〜40)よりも大
きい場合に”L”の信号(−AMI0,−AMI1,−
AMI2,−AMI3)を出力する。
【0119】(b-11-5)他の判別 明度データV7〜0を図48に示す明度判定コンパレータ
1532に入力して、第2明度リファレンスレベルVRE
F27〜20と比較する。ここで、明度データV7〜0が、第
2明度リファレンスレベルVREF27〜20よりも大きな値
の場合、この部分がハイライト部分であることを意味す
る”L”の−VH1信号を出力する。また、黒の判定の
場合と同様に、非エッジ部分の判定を行う。1次微分フ
ィルタの結果FL17〜10及び2次微分フィルタの結果F
27〜20がエッジ判定コンパレータ1527及び152
8において第7エッジリファレンスレベルEDGref77〜70
及び第8エッジリファレンスレベルEDGref87〜80の値よ
りも低い場合、ORゲート1536は、非エッジ部の画
素であることを意味する”L”の−BETA2信号を出
力する。ORゲート1539は、それぞれ”L”の−V
H1信号及び−BETA2信号の入力に対して、当該部
分がハイライト平坦部であることを意味する”L”信号
を出力する。この信号は遅延回路1546により遅延さ
れ、−HLIGHT信号として出力される。
【0120】また、1次微分フィルタの結果FL17〜10
及び2次微分フィルタの結果FL27 〜20は、エッジ判定
コンパレータ1525及び1526に入力され、第5エ
ッジリファレンスレベルEDGREF57〜50及び第6エッ
ジリファレンスレベルEDGREF67〜60と比較され、大
きければANDゲート1535よりエッジ部であること
を意味する”L”の−EG2信号が出力される。−EG
2信号は遅延回路1545により遅延され、−MAMA
信号として出力される。
【0121】(b-12)MTF補正部 図60及び図61は、MTF補正部1600の構成を示
す図である。MTF補正部1600は、領域判別部15
00による領域判別結果(−AMI0〜−AMI3、−
MAMA、−PAPA、−EDG、−HLIGHT)に
より認識される画素の種類、及び状態信号(MODE、
−CMY/K、−BKER、−COLER)により認識
される印字状況に基づいて、画素データ(MVIDEO
7〜0またはVIDEO7〜0)に対して最も適当なエッジ
強調処理及びスムージング処理を実行する。また、認識
された画素の種類に応じて画素クロック1サイクル単位
でのレーザ発光デューティ比を変更する。ここで、発光
デューティ比とは、画素クロックが1サイクルする間に
レーザ発光しない期間を設けた場合におけるレーザ発光
期間の割合をいう。さらに、エッジの立ち上がり及び立
ち下がり部分の画素データに所定値を加算し、感光体ド
ラム41上に形成したトナー像を複写紙上に転写する際
に生じるエッジの立ち上がり部分でのトナーのつき過ぎ
及び立ち下がり部分でのトナーのかすれを補正する。
【0122】MTF補正部1600は、−CMY/K信
号より現在印字処理中のトナーの色を認識する。−CM
Y/K=”L”の場合には、C(シアン),M(マゼン
タ),Y(イエロー)のトナーについての印字処理を行
っていることが認識される。また、−CMY/K=”
H”の場合には、BK(ブラック)のトナーについての
印字処理を行っていることが認識される。また、MOD
E、−BKER、−COLERの3つの信号より、フル
カラー標準モード(-BKER="H",-COLER="H",MODE="H")、
フルカラー写真モード(-BKER="H",-COLER="H",MODE="
L")、モノカラー標準モード(-BKER="H",-COLER="L",MOD
E="H")、モノカラー写真モード(-BKER="H",-COLER="L",
MODE="L")、モノクロ標準モード(-BKER="L",-COLER="
L",MODE="H")、またはモノクロ写真モード(-BKER="L",-
COLER="L",MODE="L")の何れのモードが設定されている
かを認識する。さらに、領域判別結果に基づいて、印字
処理する画素の種類が、ハイライト平坦部(-HLIGHT="
L")の画素、非エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="H",-PAPA="
H")の画素、色エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="L",-PAPA="
H")の画素及び黒エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="L",-PAPA
="L")の画素の何れであるのかを認識する。以下、上記
各モード設定時における各種の画素について実行される
MTF補正について説明した後に図60及び図61に示
す構成図に基づいてMTF補正部1600の説明を行
う。
【0123】(b-12-1)フルカラー標準モード設定時(-BK
ER="H",-COLER="H",MODE="H")におけるMTF補正 次の表5は、フルカラー標準モード設定時に、MTF補
正パラメータ制御部1601に入力される各データの信
号のレベルと、各信号のレベルが意味する印字状況と、
この場合にMTFパラメータ制御部1601より出力さ
れるDMPX0、DMPX1、DMPX5及びDMPX
6の各信号レベルとを表示する。
【表5】
【0124】(b-12-1-1)黒エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG
="L",-PAPA="L") (b-12-1-1-1)BKの印字処理中(-CMY/K="H") フルカラー標準モード設定時におけるBK(ブラック)
のトナーの印字処理中、黒エッジ部の画素については、
通常の画像データSD7〜0に明度エッジ成分VMTF
7〜0を加算したデータをVIDEO37〜30として出力す
る。ここで、濃度エッジ成分DMTF7〜0のかわりに明
度エッジ成分VMTF7〜0を使用するのは、明度エッジ
成分の方が濃度エッジ成分よりも下地からの画像エッジ
に対して敏感に反応するためである。ここで、画素が網
点画像を構成する場合、その程度(網点の密度)に応じ
てエッジ強調量(明度エッジ成分VMTF7〜0の値)を
制限する。これにより、網点画像をエッジ強調した場合
に生じるモアレの発生を防止する。
【0125】(b-12-1-1-2)C,M,Yの印字処理中(-CM
Y/K="L") C,M,Yの印字処理にある黒エッジ部の画素について
は、エッジ強調は行わず、5×5又は3×3画素マトリ
クス内で最も小さな値のデータMIN7〜0をVIDEO
37〜30として出力する。このように、所定のマトリクス
内の最小値データをC,M,Yの画像データとすること
で、図68(a)に破線で囲まれた部分に示されるC,
M,Yデータの微細なはみ出し線を消去し、図68
(b)に破線で囲まれた部分に示す状態に変更する。図
68(a)に破線で囲まれた部分に示すC,M,Yデー
タの微細なはみ出し線を消去するのに、所定のマトリク
ス内の最小値のデータMIN7〜0を用いるのは、以下の
理由による。従来、上記微細なはみ出し線を消去するた
め、C,M,Yの各画像データの値からエッジ検出結果
(本実施例ではFL17〜10又はFL27〜20)を差し引い
たデータをC,M,Yの各画像データとして使用する複
写機があった。しかし、上記従来の複写機では、黒文字
のエッジ部分周辺のCMYデータの値まで0になってし
まい、図69(a)に示すように、黒文字のエッジ部分
周辺に白抜けが生じるといった課題があった。そこで、
本実施例では、上記所定のマトリクス内の最小値のデー
タMIN7〜0を用いることで、図68(b)に示すよう
に黒文字内部のC,M,Yの各画像データの値のみを0
にする。これにより図69(b)に示すように、白抜け
のない、エッジ強調された黒文字を印刷することができ
る。
【0126】(b-12-1-2)色エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG
="L",-PAPA="H") 前に説明したように、本実施例の領域判別1500で
は、”(b-11-3)黒文字誤判別領域の抽出”の処理を実行
し色文字と黒文字のエッジ部分を区別する。MTF補正
部1600は、フルカラー標準モード設定時における色
エッジ部の画素については、BKトナーの印字処理中は
エッジ強調を行わずに通常の画素データSD7〜0をVI
DEO37〜30として出力する。また、C,M,Yの印字
処理中は、画素データSD7〜0に濃度エッジ成分データ
DMTF7〜0を加算したデータをVIDEO37〜30とし
て出力する。MTF補正部1600は、色文字のエッジ
部分の画素のデータに対してBK印字処理中のエッジ強
調を取りやめる。これによりエッジ強調された文字の周
囲が黒く縁取られることを排除する。
【0127】(b-12-1-3)ハイライト平坦部(-HLIGHT="
L") ハイライト平坦部では、エッジ強調せず、スムージング
処理の施されたFSD7〜0を画像データVIDEO
37〜30として用いる。これによりハイライト部でのノイ
ズを目立たなくする。
【0128】(b-12-1-4)非エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG
="H",-PAPA="H") 非エッジ部、即ち、色べた部では、エッジ強調せず、通
常の画素データSD7〜0をVIDEO37〜30として出力
する。
【0129】(b-12-2)フルカラー写真モード設定時(-BK
ER="H",-COLER="H",MODE="L")におけるMTF補正 次の表6は、フルカラー写真モード設定時に、MTF補
正パラメータ制御部1601に入力される各データの信
号レベルと、各信号レベルの意味する印字状況と、この
場合にMTFパラメータ制御部1601より出力される
DMPX0、DMPX1、DMPX5及びDMPX6の
各信号レベルとを表示する。
【表6】
【0130】(b-12-2-1)黒エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG
="L",-PAPA="L")及び色エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="
L",-PAPA="H") フルカラー写真モード設定時には、その中間調画素の階
調特性を損なわないようにするためにスムージング処理
の施されたデータFSD7〜0に濃度エッジ成分データD
MTF7〜0を加算したものを画素データVIDEO
37〜30として出力する。このようなエッジ強調処理を実
行することで、階調特性を壊さずに適切なエッジ強調を
実現する。
【0131】(b-12-2-2)ハイライト平坦部(-HLIGHT="
L") ハイライト部では、C,M,Y,BKの印字処理中にエ
ッジ強調は行わず、スムージング処理の施されたFSD
7〜0を画素データVIDEO37〜30として出力する。こ
れによりハイライト部分でのノイズを目立たなくする。
【0132】(b-12-2-3)非エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG
="H",-PAPA="H") 非エッジ部、即ち、色べた部に対しては、C,M,Y,
BKの印字処理中にエッジ強調処理は行わず、スムージ
ング処理の施されたFSD7〜0をVIDEO37〜30とし
て出力する。これにより写真画像の階調特性を維持す
る。
【0133】(b-12-3)モノカラー標準モード設定時(-BK
ER="H",-COLER="L",MODE="H")におけるMTF補正 次の表7は、モノカラー標準モード設定時に、MTF補
正パラメータ制御部1601に入力される各データの信
号レベルと、各信号レベルの意味する印字状況と、この
場合にMTFパラメータ制御部1601より出力される
DMPX0、DMPX1、DMPX5及びDMPX6の
各信号レベルとを表示する。
【表7】
【0134】(b-12-3-1)エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="
L") モノカラー標準モード設定時におけるBKの印字処理中
は、エッジ強調を行わず、通常の画素データSD7〜0
VIDEO37〜30として出力する。また、C,M,Y印
字処理中には、通常の画素データSD7〜0に濃度エッジ
成分データDMTF7〜0を加算したものをVIDEO
37〜30として出力する。これにより色文字のエッジ部分
が黒く縁取られることを防止する。
【0135】(b-12-3-2)ハイライト平坦部(-HLIGHT="
L")及び非エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="H") ハイライト平坦部では、C,M,Y,BKの印字処理中
にエッジ強調処理は行われず、スムージング処理の施さ
れたFSD7〜0をVIDEO37〜30として出力する。こ
れによりハイライト部分でのノイズを目立たなくする。
また、非エッジ部、即ち、色べた部に対してはエッジ強
調は行わず、C,M,Y,BKの印字処理中にエッジ強
調処理は行われず、スムージング処理の施されたFSD
7〜0をVIDEO37〜30として出力する。
【0136】(b-12-4)モノカラー写真モード設定時(-BK
ER="H",-COLER="L",MODE="L")におけるMTF補正 次の表8は、モノカラー写真モード設定時に、MTF補
正パラメータ制御部1601に入力される各データの信
号レベルと、各信号レベルの意味する印字状況と、この
場合にMTFパラメータ制御部1601より出力される
DMPX0、DMPX1、DMPX5及びDMPX6の
各信号レベルとを表示する。
【表8】
【0137】(b-12-4-1)エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="
L") モノカラー写真モード設定時には、その中間調画素の階
調特性を損なわないようにするため画素データとしてス
ムージング処理の施されたデータFSD7〜0を使用す
る。エッジの強調は、C,M,Yの印字処理中において
のみデータFSD7〜0に濃度エッジ強調成分DMTF
7〜0を加算して行われる。このようにすることで、色文
字のエッジ部分が黒く縁取られることを防止する。
【0138】(b-12-4-2)ハイライト平坦部(-HLIGHT="
L")及び非エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="H") ハイライト平坦部では、C,M,Y,BKの印字処理中
にエッジ強調処理は行われず、スムージング処理の施さ
れたFSD7〜0をVIDEO37〜30として出力する。こ
れによりハイライト部分でのノイズを目立たなくする。
また、非エッジ部、即ち、色べた部に対しては、C,
M,Y,BKの印字処理中にエッジ強調処理は行われ
ず、スムージング処理の施されたFSD7〜0をVIDE
37〜30として出力する。
【0139】(b-12-5)モノクロ標準モード設定時(-BKER
="L",MODE="H")におけるMTF補正 次の表9は、モノクロ標準モード設定時に、MTF補正
パラメータ制御部1601に入力される各データの信号
レベルと、各信号レベルの意味する印字状況と、この場
合にMTFパラメータ制御部1601より出力されるD
MPX0、DMPX1、DMPX5及びDMPX6の各
信号レベルとを表示する。
【表9】
【0140】(b-12-5-1)エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="
L") モノクロ標準モードの設定時には、画素データとして通
常のデータSD7〜0を使用し、エッジの強調は、BKの
印字処理中に明度エッジ成分VMTF7〜0を上記データ
SD7〜0に加算して行う。C,M,Y印字処理中は、エ
ッジ強調を行わない。
【0141】(b-12-5-2)ハイライト平坦部(-HLIGHT="
L")及び非エッジ部(-HLIGHT="H",-EDG="H") ハイライト平坦部では、C,M,Y,BKの印字処理中
にエッジ強調処理は行われず、スムージング処理の施さ
れたFSD7〜0をVIDEO37〜30として出力する。こ
れによりハイライト部分でのノイズを目立たなくする。
また、非エッジ部に対しては、C,M,Y,BKの印字
処理中にエッジ強調処理を行わず、通常のデータSD
7〜0をVIDEO37〜30として出力する。
【0142】(b-12-6)モノクロ写真モード設定時におけ
るMTF補正 次の表10は、モノクロ写真モード設定時に、MTF補
正パラメータ制御部1601に入力される各データの信
号レベルと、各信号レベルの意味する印字状況と、この
場合にMTFパラメータ制御部1601より出力される
DMPX0、DMPX1、DMPX5及びDMPX6の
各信号レベルとを表示する。
【表10】 モノクロ写真モード設定時には、その中間調画素の階調
特性を損なわないようにするため、画像データとしてス
ムージング処理の施されたデータFSD7〜0を使用す
る。エッジの強調は、上記スムージング処理の施された
データFSD7〜0に濃度エッジ成分データDMTF7〜0
を加算して行われる。ハイライト平坦部及び非エッジ部
では、その中間調画素の階調特性を損なわないようにす
るため、画像データとしてスムージング処理の施された
データFSD 7〜0を使用する。
【0143】(b-12-7)MTF補正部1600の説明 次に、図60及び図61に示すMTF補正部1600の
構成に基づいて、MTF補正部1600の実行するMT
F補正について説明する。MTF補正パラメータ制御部
1601には、前に説明した領域判別部1500より各
1ビットの−AMI0信号〜−AMI3信号、−HLI
GHT信号、−EDG信号、−PAPA信号、−MAM
A信号とが入力される。更に、制御部1601には、各
1ビットのMODE信号、−CMY/K信号、−BKE
R信号そして−COLER信号が入力される。MODE
信号は、原稿の種類を表す信号であり、写真モードの場
合には”L”であり、通常モードの場合には”H”であ
る。−CMY/K信号は、印字状況を示す状態信号であ
り、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の
トナーについての印字処理中は”L”であり、BK(ブ
ラック)のトナーについての印字処理中は”H”であ
る。−BKER信号は、モノクロモードで信号処理を実
行することを要求する信号である。−COLER信号
は、モノカラーモードで信号処理をすることを要求する
1ビットの信号である。−BKER信号及び−COLE
R信号は、エリア信号である。MTF補正パラメータ制
御部1601は、入力される上記8種類の信号の値に基
づいて、上記「表5」〜「表10」に示すようにDMP
X0〜DMPX6を出力すると共に、次の「表11」に
示すようにLIMOSを出力する。
【表11】 LIMOS信号は、イメージデータに対するレーザダイ
オードの発光デューティ比を変更する信号である。ここ
で、発光デューティ比とは、画素クロックが1サイクル
する間にレーザ発光しない期間を設けた場合におけるレ
ーザ発光期間の割合をいう。また、レーザダイオードの
発光デューティ比の変更とは、画素クロック1周期中に
所定の割合の非発光期間を設けることをいう。図62
は、画素クロックに同期して送られてくるイメージデー
タの値に対応して生成される発光デューティ非100%
のLD駆動信号と、制限パルスにより発光デューティ比
を80%に制限されたLD駆動信号とを示す図である。
本実施例では、LIMOS=”L”の場合に発光デュー
ティ比を、100%に設定する。また、LIMOS=”
H”の場合に発光デューティ比を、80%に設定する。
表示されるように、MODE=”H”の場合、即ち標準
モード設定時におけるエッジ部(−MAMA=”L”)
及び網点部(−AMI0=”L”)の画素に対してはL
IMOS=”L”を設定する。これにより、エッジ部分
や網点部分の再現性を向上させる。一方、標準モード設
定時における非エッジ部及び写真モード設定時には、L
IMOS=”H”として非発光期間を設ける。これによ
り、主走査方向に生じるライン間ノイズを目立たなくす
る。
【0144】MODE信号、−CMY/K信号、−BK
ER信号及び−COLER信号は、そのままNANDゲ
ート1602に入力され、−PAPA信号は、反転され
た後にNANDゲート1602に入力される。これらの
5つの信号が入力されたNANDゲート1602は、D
MPX7信号をセレクタ1603のS端子に出力する。
NANDゲート1602は、MODE信号、−CMY/
K信号、−BKER信号及び−COLER信号が”H”
であって、−PAPA信号が”L”の場合にのみ”L”
の信号を出力する。即ち、ANDゲート1602は、フ
ルカラー標準コピーモード設定時であって、黒エッジ部
のBK印字処理中にのみ”L”の信号をセレクタ160
3のS端子に出力する。セレクタ1603は、”H”信
号の入力に対して濃度データVIDEO7〜0を出力
し、”L”信号の入力に対してマスキング処理の施され
た明度データMVIDEOを出力する。
【0145】セレクタ1603のA端子にはマスキング
処理された画像データMVIDEO 7〜0がC,M,Y,
Kの順で入力され、B端子には、濃度変換されたVID
EO7〜0データがC,M,Y,Kの順で入力される。セ
レクタ1603より出力されるデータは、それぞれ5×
5マトリクスのデータを形成するラインメモリ1604
を介してラプラシアンフィルタ1605、スムージング
フィルタ1607〜1609、5×5マトリクス最小値
検出フィルタ1612、3×3マトリクス最小値検出フ
ィルタ1613、そしてプリンタエッジ補正部1615
に入力される。
【0146】ラプラシアンフィルタ1605は、図63
に示すフィルタであり、中央に位置する注目画素のデー
タを強調データに変換する。ラプラシアンフィルタ16
05より出力されたデータは次のDMTFテーブル16
06に入力される。DMTFテーブル1606は、図6
4に示す変換を実行して濃度エッジ成分データDMTF
7〜0を出力する。.
【0147】スムージングフィルタ1607〜1609
は、入力されるデータを、それぞれ300dpi、20
0dpi及び100dpi相当にまで平滑化するフィル
タであり、例えば、図65〜図67に示すフィルタを用
いる。各フィルタによりスムージング処理の施された各
データは、スムージングしていないデータと共にスムー
ジングフィルタ制御部1610に入力される。スムージ
ングフィルタ制御部1610は、HVC変換部1100
より出力されるシャープネス切換信号SH2〜0が入力
される。このシャープネス切換信号SH2〜0は、図3
4に示した画質制御回路1103にて設定される信号で
ある。スムージングフィルタ制御部1610は、入力さ
れたシャープネス切換信号SH2〜0の値に応じてスム
ージングされていないデータ及びスムージングフィルタ
1607〜1609によりスムージングされたデータか
ら該当するデータを選択してSD7〜0として出力す
る。またシャープネス切換信号SH2〜0は、エッジ強
調係数制御部1611から出力される8種類のエッジ強
調係数ED7〜0をリアルタイム(1画素毎)に切り換
えることができ、複数のシャープネスを同時に8エリア
まで変更することができる。
【0148】5×5マトリクス最小値検出フィルタ16
12及び3×3マトリクス最小値検出フィルタ1613
では、各マトリクスの中央に注目画素を配置した場合の
当該マトリクス内にあるデータの最小値を出力するフィ
ルタである。最小値検出フィルタ1612及び1613
から出力される最小値データは、セレクタ1614に入
力される。セレクタ1614は、フィルタ選択信号FS
EL2の値に応じて上記入力される最小値データの内の
何れか一方のデータを選択し、MIN7〜0として出力す
る。フィルタ選択信号FSEL7〜0の値は、実験的に定
められる。このように、所定の画素マトリクス内の最小
値データを注目画素のデータとすれば、線の細い文字部
は削除されることとなる。即ち、図68(a)に破線で
囲まれた部分に示されるC,M,Yデータの微細なはみ
出し線を消去し、図68(b)に破線で囲まれた部分に
示す状態に変更する。図68(a)に破線で囲まれた部
分に示すC,M,Yデータの微細なはみ出し線を消去す
るのに、所定のマトリクス内の最小値のデータMIN
7〜0を用いるのは、以下の理由による。従来、上記微細
なはみ出し線を消去するため、CMYデータの値からエ
ッジ検出結果FL17〜10又はFL27〜20を差し引いたデ
ータをC,M,Yの画像データとして使用する複写機が
あった。しかし、上記従来の複写機では、黒文字のエッ
ジ部分周辺のCMYデータの値まで0になってしまい、
図69(a)に示すように、黒文字のエッジ部分周辺に
白抜けが生じる。そこで、本実施例では、上記所定のマ
トリクス内の最小値のデータMIN7〜0を用いること
で、図68(b)に示すように黒文字内部のCMYデー
タの値のみを0にする。これにより図69(b)に示す
ように、白抜けのない、エッジ強調された黒文字を印刷
することができる。
【0149】プリンタエッジ補正部1615は、感光体
ドラムに形成されたトナー像を複写紙に転写する際に生
じる印字特性を考慮に入れたエッジ補正処理を実行す
る。ここで、印字特性とは、例えば文字のエッジ部で
は、エッジの両端部に同量のトナーが付着すべきである
のに対して、その印字開始位置には多めのトナーが付着
する一方で、エッジの終端部分では、逆にトナーがかす
れ気味になることをいう。これは、エッジの立ち上がり
または立ち下がりの程度が大きく、かつ下地となる立ち
上がり前の画素のデータの値がほぼ0であると見なされ
るような場合に発生する。これに対して、エッジ補正
は、図70(a)に示すように、所定のデータ値を持つ
エッジ部分のデータに対して、斜線で示す領域のデータ
を付加して行われる。図70(b)に実線で補正前に用
紙に付着するトナーの量を示すと共に、点線で補正後の
用紙に付着するトナーの量とを示す。図示するように、
補正後では、エッジの立ち上がり部分でのトナーのつき
過ぎ、及び立ち下がり部分でのトナーのかすれが軽減さ
れる。
【0150】図71は、プリンタエッジ補正部1615
の構成図である。減算器1650は、中心画素のデータ
を(L)で表した場合に、(L+1)番目の画素のデー
タから(L)番目のデータを差し引いた値を求める。ま
た、減算器1651は、(L−1)番目のデータから
(L)番目のデータを差し引いた値を求める。比較器1
653は、減算器1650で求められた差が所定の基準
値REF17〜10よりも大きな場合には、”L”の信号を
0端子に出力する。また、比較器1654は、減算器
1651で求められた差が所定の基準値REF27〜20
りも大きな場合には、”L”の信号をS1端子に出力す
る。また、比較器1652は、(L)番目のデータと基
準値REF37〜30とを比較する。ここで、(L)番目の
データの値が基準値REF37〜30よりも小さい場合に
は、”L”の信号をS2端子に出力する。S2、S1及び
0の3つの端子に”L”が入力された場合、当該画素
は、図72(b)に示すようにエッジの谷間にあり、か
つ所定値以下のデータであることが分かる。この場合、
セレクタ1655は、加算データPD7〜0をADD
17〜10として出力する。また、S1の端子に”H”の信
号が入力され、S0及びS2の端子に”L”の信号が入力
された場合、当該画素は、図72(a)に示すようにエ
ッジの立ち上がり部分であり、かつ所定値以下の画素で
あることがわかる。この場合、セレクタ1655は、加
算データPD17〜10をADD17〜10として出力する。ま
た、S0の端子に”H”の信号が入力され、S1及びS2
の端子に”L”が入力された場合、当該画素は、図72
(c)に示すように、エッジの立ち下がり部分であり、
かつ所定値以下の画素であることが分かる。この場合、
セレクタ1655は、加算データPD27〜20をADD
17〜10として出力する。セレクタ1655は、S2
子、S1端子及びS0端子に入力される各信号が上記組み
合わせ以外の場合には全て値0のデータをADD17〜10
として出力する。
【0151】更に、図61に示すMTF補正部の構成に
基づいて、MTF補正部1600の実行するMTF補正
について説明する。図示するセレクタ1616及びセレ
クタ1617は、前述したように、印字処理にある画素
の種類に応じて明度エッジ成分データVMTF7〜0
濃度エッジ成分データDMTF7〜0もしくはエッジ強
調量0のデータから適当なデータを選択してエッジ強調
成分データUSM7〜0として出力する。セレクタ16
16及びセレクタ1617には、MTF補正パラメータ
制御部1601より出力されるDMPX0及びDMPX
1がそれぞれ入力される。DMPX0及びDMPX1
は、各モード設定時における印字処理中にある画素の種
類に応じて前に説明した「表5」〜「表10」に示すよ
うに出力される。
【0152】また、セレクタ1622及びセレクタ16
23は、領域判別部1500より入力される網点判別結
果−AMI0〜−AMI3に基づいてエッジ強調係数E
7〜0を抑制して出力する。セレクタ1622のD端子
に入力されるエッジ強調係数ED7〜0はCPU1により
設定される信号であり、エッジ強調の程度(シャープネ
ス)を制御する係数である。また、セレクタ1623の
A端子〜C端子には、それぞれ、係数ED7〜0信号を1
/4倍,2/4倍,3/4倍にしたデータが入力され
る。MTF補正パラメータ制御部1601より、セレク
タ1622にはDMPX2及びDMPX3が入力され、
セレクタ1623にはDMPX4が入力される。DMP
X2〜DMPX4は、次の「表12」に示すように−A
MI0〜−AMI3の値に基づいて出力される。−AM
I0〜−AMI3の全てが”H”である場合、即ち、領
域判別部1500で網点画像でないと判別された場合に
は、エッジ強調係数ED7〜0をそのままED17〜10とし
て演算器1618に出力する。前に説明したように領域
判別部1500では、網点の度合いが高くなるのに従
い、−AMI0、−AMI1、−AMI2、−AMI3
を順に”L”に切り換えて出力する。MTF補正パラメ
ータ制御部1601では、この網点度に応じてA端子〜
C端子に入力されたデータを選択して出力する。
【表12】 演算器1618は、エッジ強調量USM7〜0にエッジ強
調係数ED17〜10を掛け合わせて得られるデータをエッ
ジ強調量USM17〜10として出力する。
【0153】セレクタ1626及びセレクタ1627に
は、MTF補正パラメータ制御部1601より出力され
るDMPX5及びDMPX6がそれぞれ入力される。こ
こでは、印字に用いる画像データを、印字処理にある画
素の種類に応じて通常の画素データSD7〜0、スムージ
ング処理の施されたデータFSD7〜0、図60に示した
セレクタ1614より出力されるデータMIN7〜0より
選択してVIDEO17〜10として出力する。DMPX5
及びDMPX6は、各モード設定時における印字処理中
にある画素の種類に応じて前に説明した「表5」〜「表
10」に示すように出力される。
【0154】加算器1624は、エッジ強調量USM
17〜10を画素データVIDEO17〜10に加算し、これを
VIDEO27〜20として出力する。加算器1628は、
VIDEO27〜20にプリンタエッジ補正部1615より
出力される加算データADD17〜10を加算し、これをV
IDEO37〜30として出力する。前に説明したように、
加算データADD17〜10は、エッジの立ち上がりまたは
立ち下がり部分にある画素のデータに対して加算するデ
ータである。
【0155】(b-13) γ補正部 MTF補正後のイメージデータ(VIDE
37〜30)は、図73に示すγ補正部1700に入
力される。γ補正部1700では、使用者の好みに応じ
てγカーブを変更し、所望する画質のデータに変更して
出力する。VIDEO37〜30は、γカーブ切換信号
GA2〜0と共にγ補正テーブル1702に入力され
る。γカーブ切換信号GA2〜0は、図34に示した画
質制御回路1103にて設定される信号である。γ補正
テーブル1702は、γカーブ切換信号GA2〜0をテ
ーブルのBANK信号として8種類の階調カーブをリア
ルタイムに切り換えることができる。この8種類の階調
カーブを図74及び図75に示す。図74は、明暗調整
モード設定時のγカーブ切換信号GA2〜0の値に対応
する階調カーブを示す。また、図75は、コントラスト
調整モード設定時のγカーブ切換信号GA2〜0に対応
する階調カーブを示す。γ補正テーブル1702では、
γカーブ切換信号GA2〜0により選択された階調カー
ブに従い、VIDEO37〜30のデータDin7〜0
対応するデータDout7〜0をVIDEO47〜40
して出力する。γ補正テーブル1702より出力された
VIDEO47〜40は、演算器1703及び1704
において、次の「数22」に示す演算が施される。
【数22】VIDEO77〜70=(VIDEO
47〜40−UDC7〜0)×GDC7〜0/128 (但し、値が256を越える場合には、VIDEO
77〜70=256とする。)ここで、下地除去データU
DC7〜0及び傾き補正データGDC7〜0は、次の
「表13」に示すように、CO2〜0に対応してカラー
バランス制御部701が出力する8種類のデータであ
る。
【表13】 図76は、CO2〜0の値が1〜7の各々の場合におけ
るVIDEO47〜40とVIDEO77〜70との関
係を示すグラフである。図77に示すように、VIDE
47〜40に対して、下地除去データUDC7〜0
除去し、傾き補正データGDC7〜0分だけ傾きを補正
する。
【0156】
【発明の効果】本発明の第1の画像処理装置では、検出
手段が原稿の下地レベルを検出する際に、原稿の画像デ
ータより有彩色画素のデータを排除し、モノクロ画素に
ついての濃度ヒストグラムを用いるため、フルカラー原
稿においても適切なAE処理を実行することができる。
また、より望ましい構成の画像処理装置では、無彩色画
素の各RGB画像データの値がほぼ等しくなることを利
用して、フルカラー原稿中にある各画素がモノクロ画素
であるか否かを、有効に判断することができる。更に、
上記第1の画像処理装置に、読取手段により読み取られ
た原稿の総画素数を求める第1累計手段と、判断手段に
よりモノクロ画素であると判断された画素についての各
濃度レベルにおける頻度の合計値を求める第2累算手段
と、第2累算手段により求められた合計値の第1累計手
段により求められた原稿の総画素数に対する割合を求め
る演算手段と、演算手段により求められる割合に基づい
て、原稿がフルカラー原稿であるのか、もしくはモノク
ロ原稿であるのかを判定する判定手段とを備えること
で、フルカラー原稿についてAE処理を実行するととも
に、ACSも実行することができる。
【0157】第2の画像処理装置では、これにより、フ
ルカラー原稿の場合であっても、原稿の下地を正確に検
出し、かつこれに基づいて、シェーディング補正に用い
る基準原稿との下地レベルのずれを補正することができ
る。
【0158】第3の画像処理装置では、読取手段による
1回の読取動作によって、原稿サイズの検出、原稿がフ
ルカラーであるのか、もしくはモノクロであるのかとい
った原稿の種類、及び原稿がフルカラー原稿の場合にお
ける適切なAE処理を同時に実行することが可能とな
る。また、より望ましい構成の画像処理装置では、無彩
色画素の各RGB画像データの値がほぼ等しくなること
を利用して、フルカラー原稿中にある各画素がモノクロ
画素であるか否かを、有効に判断することができる。ま
た、より望ましい上記第2検出手段においては、ヒスト
グラム形成手段により形成される濃度ヒストグラムにお
いて、低濃度レベルからみて最初に現れる最大頻度値の
濃度を原稿の下地レベルであると判断し、補正手段は、
第2検出手段により検出された原稿の下地レベルに基づ
いて、画像形成手段により用紙上に形成される画像の下
地が白色となるように、画像形成手段に入力されるRG
B画像データを補正する。これにより、フルカラー原稿
であっても原稿の下地レベルを白色に補正する、適切な
AE処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例のデジタルカラー複写機の構成断面
図である。
【図2】 操作パネル25の正面図である。
【図3】 読取信号処理部20の処理ブロック図であ
る。
【図4】 読取信号処理部20の処理ブロック図であ
る。
【図5】 A/D変換部300の構成図である。
【図6】 シェーディング補正部400の構成図であ
る。
【図7】 8ビットの入力データDinに対して逆数変換
テーブル406から出力される12ビットの逆数変換デ
ータDoutの関係を示すグラフである。
【図8】 CCDイメージセンサ14の構成を示す図で
ある。
【図9】 ライン間補正処理部501及び補間処理部5
02の構成図である。
【図10】 ライン間補正処理部501に入力される−
FIFOEN信号、−FRES1信号、−FRES2信
号、−FRES3信号、及びライン間補正処理部501
に入力/出力されるR,G,Bデータを示すタイムチャ
ートである。
【図11】 フィールドメモリ504より出力されるR
27〜20データと、フィールドメモリ505より出力
されるG27〜20データと、 27〜20 データとの
読取位置に関するデータのずれについて示す図である。
【図12】 AE処理部600の構成を示すブロック図
である。
【図13】 ヒストグラム生成部602の構成を示す図
である。
【図14】 ある原稿の濃度ヒストグラムを示す図であ
る。
【図15】 原稿サイズ検出部650の構成を示す図で
ある。
【図16】 原稿台ガラス上に載置された原稿と、原稿
サイズ検出部650における各信号との関係を示す図で
ある。
【図17】 原稿台ガラス上に載置された原稿と、変倍
・移動処理回路801より出力されるDCLR1信号と
の関係を示す図である。
【図18】 CPU1の実行するAE処理のフローチャ
ートである。
【図19】 CPU1の実行するAE処理のフローチャ
ートである。
【図20】 CPU1の実行するAE処理のフローチャ
ートである。
【図21】 Rデータ、Gデータ、Bデータがそれぞれ
入力される変倍・移動処理部800の構成を示す。
【図22】 (a)は、原稿台ガラス15上に載置され
た原稿用紙以外の部分を示し、(b)は、原稿を縮小す
ることで生じる余白部分を示す。
【図23】 (a)は、400dpiの密度での読取デ
ータD1,D2,…を示し、(b)は、200dpiの
密度での読取データD1',D2',…を示し、(c)
は、400dpiで読み取られたデータを半分に間引い
て200dpiとして用いる際の読取データD1",D
2",…を示す。
【図24】 読取画像を等倍出力する際の上記各信号の
タイミング関係を示す図である。
【図25】 読取画像を主走査方向にX倍(但し、X>
1である)して出力する場合の上記各信号のタイミング
関係を示す図である。
【図26】 読取画像を主走査方向にX倍(但し、X<
1である。)して出力する場合の上記各信号のタイミン
グ関係を示す図である。
【図27】 (a)及び(b)は、読み取った原稿の画
像の左右への移動を示す図である。
【図28】 (a)は、変倍・移動制御部801から各
変倍メモリ1及び2に入力される−WRST1及び−R
RST2の波形と、−WRST2及び−RRST1の波
形とを示し、(b)は、(a)の波形に同期して出力さ
れる各信号(Din,-WE1,-WE2,-RE1,-RE2,Dout)の波形を
示し、(c)は、−WE1,2信号を”L”に切り換え
るタイミングを遅らした場合の波形を示す図である。
【図29】 1枚の複写紙上に読取原稿の画像を複数回
出力するイメージリピートを示す図である。
【図30】 イメージリピートを行う際の各信号のタイ
ミングを示すタイムチャートである。
【図31】 HVC変換部1100を構成する処理ブロ
ックを示す図である。
【図32】 明度信号(V7〜0)、色差信号(WR
7〜0、WB7〜0)を求める際に使用するa,a
係数値を定める際のフローチャートである。
【図33】 色差信号(WR7〜0、WB7〜0)を色空間
上の色相面の直交座標軸で表したものである。
【図34】 画質制御回路1103の回路構成を示す図
である。
【図35】 画質モニタ機能により複写紙上にプリント
アウトされる画像と、画質制御回路1103内の各信号
との関係を示す図である。
【図36】 マスキング係数切換信号MA2〜0の値
と、色循環との関係を示す図である。
【図37】 カラーバランス切り換え信号CO2〜0
値と、色循環との関係を示す図である。
【図38】 彩度調整を行う際の色循環の様子を示す図
である。
【図39】 濃度変換部1200の構成を示す図であ
る。
【図40】 LOGテーブル1201〜1203の図で
ある。
【図41】 UCR/BP処理部1300の構成を示す
図である。
【図42】 (a)及び(b)は、UCR/BP処理を
説明するための図である。
【図43】 UCRテーブルを示す図である。
【図44】 色補正部1400の構成を示す図である。
【図45】 Gフィルターの分光特性を示す図である。
【図46】 Mトナーの分光特性を示す図である。
【図47】 領域判別部1500の構成を示す図であ
る。
【図48】 領域判別部1500の構成を示す図であ
る。
【図49】 (a)は、太さの異なる5つのラインの明
度分布を示し、(b)は、(a)の各ラインの1次微分
結果を示す図であり、(c)は、(a)の各ラインの2
次微分結果を示す図である。
【図50】 主走査方向の1次微分フィルタ1503を
示す図である。
【図51】 副走査方向の1次微分フィルタ1504を
示す図である。
【図52】 2次微分フィルタ1508を示す図であ
る。
【図53】 R,G,B各のデータの位相が僅かながら
ずれたため、黒の画素であるにもかかわらず、彩度デー
タW7〜0の値が大きくなる場合を示し、当該彩度デー
タW7〜0をスムージングして得られるWS7〜0を重
ねて表した図である。
【図54】 スムージングフィルタ1515を示す図で
ある。
【図55】 WREFテーブルを示す図である。
【図56】 黒文字と誤判別されやすい領域のRGB画
像データ及び彩度データW7〜0、色差信号WR及びWBを
示す図である。
【図57】 白網点検出フィルタ1510及び黒網点検
出フィルタ1511において、注目画素Xを取り囲む8
方向の前後2画素の位置を示す図である。
【図58】 4段階の網点判定リファレンスレベル(C
NTREF17〜10、CNTREF27〜20、CNTREF
37〜30、CNTREF47〜40)と、−AMI0〜
−AMI3との関係を示す図である。
【図59】 VMTFテーブルを示す図である。
【図60】 MTF補正部1600の構成を示す図であ
る。
【図61】 MTF補正部1600の構成を示す図であ
る。
【図62】 画素クロックに同期して送られてくるイメ
ージデータの値に対応して生成される発光デューティ比
100%のLD駆動信号と、制限パルスにより発光デュ
ーティ比を80%に制限されたLD駆動信号とを示す図
である。
【図63】 ラプラシアンフィルタ1605を示す図で
ある。
【図64】 DMTFテーブル1606を示す図であ
る。
【図65】 入力される400dpiのデータを300
dpi相当に平滑化するスムージングフィルタである。
【図66】 入力される400dpiのデータを200
dpi相当に平滑化するスムージングフィルタである。
【図67】 入力される400dpiのデータを100
dpi相当に平滑化するスムージングフィルタである。
【図68】 (a)は、C,M,YデータがBkデータ
からわずかにはみ出していることを示し、(b)は、
C,M,Yデータの値を所定の最小値MIN7〜0とし
て上記データのはみ出しを削除した場合の各データの関
係を示す図である。
【図69】 (a)は、Bkデータと、C,M,Yデー
タとの関係が図69(a)の場合に複写紙上に再現され
る画像を表し、(b)は、上記関係が図69(b)の場
合に複写紙上に再現される画像を表す。
【図70】 (a)は、画像データのエッジ部分に斜線
で示す補正データを付加するさいの図であり、(b)
は、実線で補正前に用紙に付着するトナーの量を示すと
共に、点線で補正後の用紙に付着するトナーの量とを示
す。
【図71】 プリンタエッジ補正部1615の構成を示
す図である。
【図72】 (a)は、エッジの立ち上がり部分の画像
データにPD7〜0を加算する場合を示し、(b)は、
エッジとエッジの谷間にある箇所の画像データにPD
17〜10を加算する場合を示し、(c)は、エッジの
立ち下がり部分の画像データにPD2720を加算す
る場合を示す。
【図73】 γ補正部1700の構成を示す図である。
【図74】 明暗調節モードにおけるγ補正テーブルを
示す図である。
【図75】 コントラスト調整モードにおけるγ補正テ
ーブルを示す図である。
【図76】 CO2〜0の値が1〜7の各々の場合にお
けるVIDEO47〜40とVIDEO77〜70との
関係を示すグラフである。
【図77】 VIDEO47〜40に対して、下地除去
データUDC7〜0を除去し、傾き補正データGDC
7〜0分だけ傾きを補正する場合のグラフの変化を示す
図である。
【符号の説明】
1…CPU 100…イメージリーダ部 400…シェーディング補正部 600…AE処理部 602…ヒストグラム生成部 612…最小値検出部 613…最大値検出部 614…演算器 615…比較器 618…ヒストグラムメモリ制御部 650…原稿サイズ検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 1/407 H04N 1/40 101A 1/60 101E (56)参考文献 特開 平1−213073(JP,A) 特開 平1−196975(JP,A) 特開 平6−205204(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/46 - 1/64 H04N 1/40 - 1/409 G06T 5/00 100

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿のRGB画像データを読み取る読取
    手段と、 入力されるRGB画像データに基づいて用紙上に画像を
    形成する画像形成手段と、 読取手段により読み取られた各画素毎のRGB画像デー
    タに基づいて、モノクロ画素であるか否かを判断する判
    断手段と、 判断手段によりモノクロ画素であると判断された画素に
    ついての濃度ヒストグラムを形成するヒストグラム形成
    手段と、 ヒストグラム形成手段により形成された、モノクロ画像
    と判断された画素についての濃度ヒストグラムに基づい
    て、原稿の下地レベルを検出する検出手段と、 検出手段により検出された原稿の下地レベルに基づい
    て、画像形成手段により用紙上に形成される画像の下地
    レベルが所定のレベルとなるように、画像形成手段に入
    力されるRGB画像データを補正する補正手段とを備え
    ることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された画像処理装置であ
    って、 上記判断手段は、読取手段により読み取られた各画素毎
    にRGB画像データの最小値を検出する最小値検出手段
    と、読取手段により読み取られた各画素毎にRGB画像
    データの最大値を検出する最大値検出手段と、最大値検
    出手段により検出された最大値と最小値検出手段により
    検出された最小値との差を各画素毎に求める演算手段と
    を備え、演算手段により求められた差が所定値以下の画
    素をモノクロ画素であると判断することを特徴とする画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載された画
    像処理装置において、 上記検出手段は、ヒストグラム形成手段により形成され
    た濃度ヒストグラムにおいて、低濃度レベル側からみて
    最初に現れる最大頻度値の濃度を原稿の下地レベルとし
    て検出し、 上記補正手段は、検出手段により検出された原稿下地レ
    ベルに基づいて、画像形成手段により用紙上に形成され
    る画像の下地が白色となるように、画像形成手段に入力
    されるRGB画像データを補正することを特徴とする画
    像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れかに記載さ
    れた画像処理装置において、更に、 読取手段により読み取られた原稿の総画素数を求める第
    1累計手段と、 判断手段によりモノクロ画素であると判断された画素に
    ついての各濃度レベルにおける頻度の合計値を求める第
    2累算手段と、 第2累算手段により求められた合計値の第1累計手段に
    より求められた原稿の総画素数に対する割合を求める演
    算手段と、 演算手段により求められる割合に基づいて、原稿がフル
    カラー原稿であるのか、もしくはモノクロ原稿であるの
    かを判定する判定手段とを備えることを特徴とする画像
    処理装置。
  5. 【請求項5】 原稿のRGB画像データを読み取る読取
    手段と、 所定の基準原稿と、 読取手段により上記所定の基準原稿を読み取って得られ
    るRGB画像データに基づいて、読取手段により読み取
    られた原稿のRGB画像データにシェーディング補正を
    施すシェーディング補正手段と、 入力される原稿のRGB画像データに基づいて用紙上に
    画像を形成する画像形成手段と、 読取手段により読み取られた各画素毎のRGB画像デー
    タに基づいて、モノクロ画素であるか否かを判断する判
    断手段と、 判断手段によりモノクロ画素であると判断された画素に
    ついての濃度ヒストグラムを形成するヒストグラム形成
    手段と、 ヒストグラム形成手段により形成された、モノクロ画像
    と判断された画素についての濃度ヒストグラムに基づい
    て、原稿の下地レベルを検出する検出手段と、 検出手段により検出した下地レベルと上記基準原稿の下
    地レベルとの差異に基づいて、画像形成手段により用紙
    上に形成される画像が所定の下地レベルとなるように、
    当該画像形成手段に入力されるRGB画像データを補正
    する補正手段とを備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】 原稿を載置する原稿ガラスと、 均一な階調及び色成分からなり、原稿ガラス上に載置さ
    れた原稿を押さえるカバーと、 原稿ガラス上に載置された原稿を含むカバー全体のRG
    B画像データを読み取る読取手段と、 読取手段により読み取られるカバーのRGB画像データ
    基づいて、原稿ガラス上での原稿の存在範囲を検出する
    第1検出手段と、 読取手段により読み取られたRGB画像データに基づい
    て、各画素毎にモノクロ画素であるか否かを判断する判
    断手段と、 第1検出手段により検出された原稿の存在範囲内にある
    画素のRGB画像データに基づいて、用紙上に画像を形
    成する画像形成手段と、 第1検出手段により検出された原稿の存在範囲内にある
    画素の内、判断手段によりモノクロ画素であると判断さ
    れた画素の占める割合を求める第1演算手段と、 第1演算手段により求められた割合に基づいて、原稿が
    フルカラー原稿であるのか、もしくはモノクロ原稿であ
    るのかを判定する判定手段と、 第1検出手段により検出された原稿の存在範囲内におい
    て、判断手段によりモノクロ画素であると判断された画
    素についての濃度ヒストグラムを形成するヒストグラム
    形成手段と、 ヒストグラム形成手段により形成された、モノクロ画像
    と判断された画素についての濃度ヒストグラムに基づい
    て、原稿の下地レベルを検出する第2検出手段と、 第2検出手段により検出した原稿の下地レベルに基づい
    て、上記画像形成手段により用紙上に形成される画像の
    下地レベルが所定のレベルとなるように、画像形成手段
    に入力されるRGB画像データを補正する補正手段とを
    備えることを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された画像処理装置であ
    って、 上記判断手段は、読取手段により読み取られた各画素毎
    にRGB画像データの最小値を検出する最小値検出手段
    と、読取手段により読み取られた各画素毎にRGB画像
    データの最大値を検出する最大値検出手段と、最大値検
    出手段により検出された最大値と最小値検出手段により
    検出された最小値との差を各画素毎に求める第2演算手
    段とを備え、第2演算手段により求められた差が所定値
    以下の画素をモノクロ画素であると判断することを特徴
    とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7記載された画
    像処理装置において、 上記第2検出手段は、ヒストグラム形成手段により形成
    されたヒストグラムにおいて、低濃度レベル側からみて
    最初に現れる最大頻度値の濃度を原稿の下地レベルとし
    て検出し、 上記補正手段は、第2検出手段により検出された原稿の
    下地レベルに基づいて、画像形成手段により用紙上に再
    現される画像の下地が白色となるように、画像形成手段
    に入力されるRGB画像データを補正することを特徴と
    する画像処理装置。
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