JP2007288813A - 電子カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチパネル技術を利用し、より簡単に画像修正などの画像処理ができる電子カメラを提供すること。
【解決手段】表示部7上に離間して配置された複数の押圧状態を検出するラインを設け、ペンタッチ入力時は何れか1つのラインのみが押圧され、指タッチ入力時は複数のラインが同時に押圧されるべくラインの離間間隔が設定され、ペンによる入力と指による入力を判別可能としたタッチパネル8を配置し、複数のラインが同時に押圧された場合に画像処理部4がタッチパネル8の押圧された箇所の対応箇所の色情報を変化させる処理を行う第1のモードとし、ラインのうちの1つのラインのみが押圧された場合は押圧位置を細い線にて表示する第2のモードとして処理を行い、画像処理の後に画像データを送信する送信部6を有し、タッチパネル8からの指示操作によって画像処理がなされた画像を送信部6に導く制御をするCPU1を有する電子カメラ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被写体像を撮像しその撮像結果を表示可能な「デジタルカメラ」と称する電子カメラの改良に関する。
現在、多くのデジタルカメラには、撮影した画像をその場で目視確認できるような液晶モニタが取り付けられており、写真としての画像をすぐにチェックしたり、その撮影現場に居る人たちにもその画像を見せて楽しめるように工夫されて、従来からのフィルム式のカメラとは異なる魅力を生み出している。
また、この液晶モニタ上に種々の文字を表示することによって、モードの切り替えや、警告表示を行なうことも知られている。
近年では、押圧接触による入力操作に供する為に、表示部材としての液晶上に
透明な「タッチパネル」と称する透明板材を付設し、この液晶に表示された文字
上のパネル面を押すことによって、種々の設定動作ができるような機器が実現さ
れている。
また、いわゆる「電子掲示板」のような応用技術(特許文献1)が知られており、この特許文献1によればこれは、タッチパネルを指で操作(接触押圧操作)すると、その部分の画像が消去できるという技術である。
このような技術は、画像修正技術の1つであると云える。
尚、タッチパネルに関する技術を応用したその他のものとして、例えば特許文献2に教示された技術は、やはり液晶表示面の上にタッチパネルを設置するものではあるが、これは画像修正の技術ではない。
特開平10−39844号公報 特開平8−62589号公報
近年の多くの電子カメラは、パーソナルコンピュータ(パソコン)へ画像データを転送できる機能が組み込まれていて、パソコン上でその転送された画像を電子画像として利用できる。動画などを所望により停止したり、その画像の一部を使って電子メールに添付して楽しむ等のことは、電子画像の魅力として多くのユーザに採り上げられる。
しかしながら、従来のカメラであれば、画像処理前の写真画像をパソコンにて取り込み、専用のソフトを起動させて所定の操作を行ない、しかる後に、画像処理された画像を圧縮してセーブし、電子メール用のプログラムを起動させて送信するといった煩雑なプロセスが必要であった。
また現在、携帯電話自体にもカメラ機能が取り付けられるようになり、画像データがデジタルイメージで使用するユーザ層が増大するにつれ、パソコンを介さずに上述のような楽しみ方をする要求が益々高まっている。そして電子カメラもまた1つの携帯端末機器として種々に楽しめるものが切望されている。
そこで本発明の目的は、近年発達しつつあるタッチパネル技術を利用して、より簡単に画像修正などの画像処理ができる電子カメラを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による電子カメラは、被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の出力を画像処理する画像処理手段と、前記画像処理手段によって処理された画像データを表示する表示手段と、を有する電子カメラにおいて、前記表示手段上に、互いに離間して平行に配置された複数の押圧状態を検出するラインを設け、ペンによるタッチ入力時は前記ラインのいずれか1つのラインのみが押圧され、指によるタッチ入力の場合は前記ラインの複数のラインが同時に押圧されるべく前記ラインの離間間隔が設定されることによりペンによる入力と指による入力を判別可能としたタッチパネルを配置し、複数の前記ラインが同時に押圧された場合に、前記画像処理手段が前記タッチパネルの押圧された箇所に対応した箇所の色情報を退色または白色化させる処理を行う第1のモードとする一方、前記ラインのうちの1つのラインのみが押圧された場合は押圧位置を細い線にて表示する第2のモードとして処理を行い、前記画像処理の後に当該画像データを送信する送信手段を有し、前記タッチパネルからの指示操作によって前記画像処理がなされた当該画像を前記送信手段に導くように制御する制御手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、近年発達しつつあるタッチパネル技術を適宜に利用して、パソコン等を利用せず、最も使用頻度の多い背景のぼかしや、グラデーション効果、あるいは先端の細いペンによる文字やイラストの書き込みを簡単に写真上に付加できる便利な電子カメラが実現できる。
つまり、従来よりも簡単に画像修正などの画像処理ができる電子カメラを提供することが可能となる。
本発明としてここに例示するカメラは、表示部にタッチパネルが付いた電子カメラである。以下、一実施形態を挙げて図1〜図10を参照しこの電子カメラについて詳しく説明する。
図1に、本実施形態としての電子カメラを成す電気回路の構成について示す。電子カメラ20は、前方の被写体11を前面に設けられた撮影レンズ2を介して撮像する撮像手段としての撮像素子3と、この撮像素子3の出力を画像処理する画像処理手段としての画像処理部4と、この画像処理部4によって処理された画像データを表示する表示手段としての表示部7とを基本要素に有する電子カメラである。
また、例えばLCD等から成る表示部7上には、図示しないユーザが接触(押圧)操作入力可能な周知のタッチパネル8を配置しており、このタッチパネル8からの出力に応じて、制御手段としてのCPU1の統括的制御に従って、上記画像処理部4が、その操作入力された当該画像処理内容の変更を行なうように構成されている。
さらにこの電子カメラ20には、撮像画像やその他電子情報を記録しておく記録部5と、処理された画像データの送信手段としての送信回路6と、タッチパネル8の出力を基にして押圧操作を判別する検出回路9とが設けられ、そのほかに、閃光発光手段としてのストロボ装置10が補助光源として取り付けられている。なお、画像処理回路4は、撮像素子3から出力される像信号を圧縮処理して記録部5に記録しやすいように設けられた回路であると共に、表示部7に表示させる回路である。
これら画像入力、各種処理、送信用の回路の動きを司るCPU1は、ワンチップマイコン等から成るCPUが採用されている。CPU1は、ユーザの操作をスイッチ1a,1b等の状態によって判別するか、或いはまた、タッチパネル8の出力をその検出回路9を使って判別して、撮影動作や画像の処理時においては、後述するカメラシーケンス等を集中制御するようにプログラムされている。
上述の如く基本構成された電子カメラ20を用い、撮影レンズ2によって被写体11の像を撮像素子3上に結像させると、撮像結果の画像データは画像処理回路4によって圧縮され、その画像データは所望により送信回路6によって電子カメラ20外部に出力できるようになっている。即ちこの送信回路6は、例えばUSB等の専用ケーブルを利用したり、電波や赤外線による無線通信によって図示しない他の外部機器(携帯電話、プリンタなど)にその画像データを送れるように設定されている。
図2(a),(b)には、電子カメラ20の表示部7に表示される撮像画像と、主要被写体像のみの画像とを比較して示し、図3には、電子カメラ20からの画像データが外部機器としての携帯電話21やプリンタ22に送信され利用される形態を模式的に表わしている。
本発明が適用される電子カメラ20の画像処理部4は、そのタッチパネル8の押圧ポイント重心から所定範囲の色情報を退色または白色化させることでぼかす機能を有する。
つまりこの電子カメラ20は、表示された画像イメージ中の不要部分がユーザによって擦られる操作を、そのタッチパネル8を介して判定し、その画像の不要部分(例えば背景部分など)をぼかすなどして修正処理することで、主要被写体像がすっきりと見える画像を得ることのできる電子カメラである。このように修正処理を施した画像は、種々の用途に利用可能であり、例示した携帯電話21などへの送信時に利用すると解りやすく有効となる。
ユーザが写真を利用する場合、図2(a)のような雑然とした背景の写真より、図2(b)のような主要な被写体11だけの、背景の無いすっきりとした写真の方が好ましい。よって、電子カメラ20から携帯電話21やプリンタ22を介して得られるポストカード23等に添付する写真を、例えば図2(a)の画像を元に、図2(b)に示すような修正画像にするため、上述のタッチパネル8を介して、ユーザが修正操作処理することができるようになっている(詳細後述)。
また、送信回路6によれば、図3が示す利用形態の如くに、画像データを、電子カメラ20からこれら外部機器(携帯電話21又はプリンタ22)に対して画像を送信することができ、ポストカードや年賀ハガキ23等にその画像イメージを印刷して添付することができる。
図4(a)〜(c)には電子カメラ20の使用例を示している。図4(a)はユーザ50が電子カメラ20で写真撮影するところを示し、図4(b)は表示部7に表示された画像を観ながら修正操作しているところを示し、図4(c)はその修正写真を電子メールで送信しているところを示している。
図4(b)に示す如く電子カメラ20の表示部7上をユーザの指先50aでなぞると、表示画像のその位置の画像部分がぼかされ、図2(b)の如くに主要被写体11のみをはっきりさせることができる画像処理機能が付加されている。
また、図4(c)のようにアンテナが突出可能に内蔵された送信機能付きの電子カメラ20aであれば、修正した画像をそのまま電子メール等で所望のアドレスへ送信することもできる。
ここからは具体的に、上述のタッチパネル8及び、これに関連する回路の詳細について説明する。
図5(a)〜(c)はタッチパネル8と表示部7等の詳細を示している。
図5(a)にはこのタッチパネル8の下に設けられる表示部7の積層構造を示し、図5(b)には所定方式のタッチパネルの原理を示す。図5(c)にはタッチパネル8の電気的回路構成を示す。
タッチパネル8は、図5(a)のように平板な液晶表示パネル(LCD)7a上に枠体状のスペーサ32を介して重ねて設置されている。LCD7aの背面の片端近傍にはバックライト光源31が設けられ、LCD7aの背後から導光板30で照明されるように構成されている。
タッチパネル8は、文字通りユーザの指などによる接触押圧操作を検出するためのパネル状のスイッチ部材であり、「光学式」「静電容量式」或いは「抵抗膜式」等が知られている。ここでは「抵抗膜式」を採用している。
図5(b)に示す如くタッチパネルの原理によれば、このタッチパネル8は、一方向に電気的な抵抗をもつ上部抵抗膜40と、それとは抵抗方向が垂直方向である下部抵抗膜41とが重ねられて構成されている。これら上部抵抗膜40の一端と下部抵抗膜41の一端との間にはスイッチ42が存在する。また、A/D変換手段としてのA/Dコンバータ45をその一部として含むCPU1が、上部抵抗膜40の他端と下部抵抗膜41の他端とにそれぞれ並列するスイッチ43,44が存在する。よって、スイッチ42〜44を適宜に制御することにより、そのタッチパネル8の平面内の押された位置(押圧位置)を二次元座標式に検出することができるようになっている。
詳しくは、図5(c)の回路図のようにスイッチ42とスイッチ44を上部抵抗膜40の電極に接続すると、上部抵抗膜40は図示しない電源とグランド間を分圧する抵抗として機能するので、押圧された部分は、下部抵抗膜41に接触し、その接触部位の電圧が下部抵抗膜41の電極のスイッチ43を介して検出できる。
A/Dコンバータ45によってこの電圧を検出する。その電圧は、タッチパネル8の押圧位置によって変化する。上部抵抗膜40の抵抗方向(即ち電極と電極を結ぶ方向)の位置はこのようにして求められる。また同様に、当該スイッチを逆方向にONさせると、下部抵抗膜41の抵抗方向は上部抵抗膜40の抵抗方向と直交しているので、その方向の座標も検出できる。
上述の如くにタッチパネル8の押圧位置が二次元的に検出できると、ユーザが表示部7の画面上のどのポイント(部位:重点)を押しているかが判定できる。
このような構成および機能をもつ電子カメラ20によって被写体を写真撮影し、その後、この電子カメラ20の表示部7のタッチパネル8上をなぞると、そのなぞった軌跡をCPU1が認識することができる(詳細後述)。
なお、もし送信機能が付加された電子カメラ20aならば、修正した写真をそのまま電子メールにて送信してもよい(参照、図4(a)〜(c))。
上述したようなタッチパネル8の押圧位置の検出とその軌跡の認識のほかに、本実施形態の電子カメラ20は次のようなことも判別する。
ユーザは指のほか、図6に示すペン26等で表示部7のタッチパネル面をなぞることで、文字等を入力できるようになっている。例えば図示の如くに先の細いペン26で表示部7の所望のタッチパネル面をなぞれば、その時、ペン26の先端で押される押圧点(重点)の範囲(大きさ)に基づいて、今何で押されているかが検出部9を介してCPU1により判別できるようになっている。
この機能については、図7(a)〜(c)にタッチパネル表面をなぞる形態として「修正モード」時のタッチパネル押圧形態を複数示して、その時の判別処理機能について説明すると、図7(a)に示す場合は、指などで押された重心(中心位置)より所定範囲で表示の為の色信号を平均化して処理する。これは比較的広い範囲であり、指などによる押下時に適合する。これに対して狭い範囲の場合では、図7(b)に示す如く重心の所定範囲を狭く限定する。これはペン先などによる押下時に適合する。また図7(c)に示す場合は、上述の狭い小さな範囲の重心が連続されて線状に認識できる場合であり、これはペン26などによる文字入力に適合する。
スイッチ1a,1b(図1参照)又は専用の操作ボタンの切替操作によって「修正モード」と、タッチパネル8を押圧する修正手段が指かペンかの別を手動操作でCPU1に認識させてもよい、しかし、次のようにタッチパネル8の構成と配線を変形実施することで、そのタッチパネル8を押圧するものの種類が簡単に自動判別できるようにする。
すなわち、このタッチパネル8の上部抵抗膜40を、図8に例示のように抵抗方向に分割し、3つの細線(ライン)40a,40b,40cを並べる形態に構成すれば、図示のように抵抗方向(x方向)の位置がライン40a,40b,40cごとに求められるので、押圧点の細さが自動的に検出できるようになる。
次に、図9及び図10に基づき、本実施形態の電子カメラ20における制御について説明する。
図9のフローチャートには、電子カメラ20のCPU1における制御手順(カメラシーケンスのメインルーチン)を表わしている。
ステップS1,S10,S20はモード判定の為のステップ群であり、それぞれ、ユーザが選択し得るモードのうち「撮影モード」(S1)か「表示モード」(S10)か「送信モード」(S20)かのいずれを選択しているかを判定する。
スイッチ1a,1b(図1参照)を介した手動切替操作によってもし「撮影モード」が選択指示された場合は、次のような一連の撮影シーケンスが制御される。すなわち、レリーズ動作に伴い、測距手段(不図示)によってピント合せを行ない(S2)、続いて露光制御手段(不図示)によって露出を行ない(S3)、その後、圧縮記録を行なう(S4)。また、撮影状況に応じて、ストロボ装置10を発光駆動させて露出を適宜に補う。
撮影後は、ステップS5にて所定時間だけ表示部(モニタ)6上に画面表示を行ない(S5,S6)、ユーザである撮影者が、撮影した画像をチェックできるようになっている。その後は、「省エネ」の為に画面を消灯する(S7)。そして上記ステップS1へ戻る。
上記ステップS10において、「表示モード」操作設定時には、更にその表示画像を修正する為の「修正モード」か否かを、次ステップS11にて所定のモード判定方法で判定する(S11)。もし修正モードでなければ、上記ステップS5へ移行するが、修正モード時には、その画像をモニタに表示し(S12)、後述するサブルーチン「タッチパネルの押圧部判定」をコールして、タッチパネル8の押圧部位を判定する(S13)。その後、押圧部重心位置より、所定の範囲(図7(a)参照)に関して色信号を平均化し(S14)、押圧感知された時に、同じポイントが長時間押されている場合には、さらに白色化の処理を行ない(S15,S16)、例えばパスポートや免許証の写真のように背景を白く消してしまうような事もできるようにする。
勿論この時に、白色化だけでなく青や黄色など所定の色に修正しまうという設定も、スイッチ操作によって選択可能なように変形実施してもかまわない。
当該画像の処理が終了したか否かを判定し(S17)、もしまだならば後述するステップS30へ進むが、画像処理終了時には処理終了の所定操作を、例えば、電子カメラ20の操作ボタン25(図4(b)参照)によって行なえば、ステップS19をYESに分岐・変更された画面を圧縮して記録し(S18)、その後、表示を消灯する(S19)。そして上記ステップS1へ戻る。
また、上記ステップS17での判定で、もし修正終了ではない場合には、同様に他のスイッチ操作によって、ステップS30にて修正を戻す等の処理を行ない(S31)、上記ステップS1へ戻る。
上記ステップS10でのモード判定で、もし表示モードでない場合には、ステップS20へ進み、送信モードか否かの判定を行ない(S20)、「送信モード」における処理に進む(S21)。ここでは、送信先や、コメントや、メッセージを書き込んだりできるような送信モードとする。(参照、図4(c)の画面、又は図3の携帯電話21の画面)。そして上記ステップS1へ戻る。
このような実施形態によれば、ユーザが撮影画像を簡単に修正して楽しめ、さらにはメール添付や、ポストカード作成にも効力を発揮し得る電子カメラ20を実現することができる。
また、この電子カメラ20では、先端の細いペン26を用いて画面上をなぞる事により、文字やイラスト等を自由に書き込むことができ、簡単に追加できる。
この時は、図9中のステップS14において、押圧部判定重心の所定範囲を、図7(b)のように極めて狭く限定することにより、図7(c)のようにその重心を連続させて線状に表示すればよく、あたかも、通常のペンで字を書く如くに簡単に画像上に文字によるメッセージ等を加筆できる。
そのような仕様にするには、その所定範囲を狭く設定する為、CPU1に付属した操作ボタン等によって適宜切り替えればよい。これを自動化する為ここでは、図8に例示したようにタッチパネル8の構成と配線を変形実施する。つまり、抵抗方向(x方向)の位置が上記3つのラインごとに求められるので、ボタン切替はなくとも押圧点の細さが自動的に検出できるので、入力方法の変更自由度と操作ボタンによる煩雑な切替操作が省略できる。
その為、上述したように図9中のステップS13で「タッチパネルの押圧部判定」ルーチンをコールして実行し、次ステップS14にてその所定範囲を切り替えればよい。
図10のフローチャートに基づきこのルーチン「押圧部判定」の手順について詳説すると、最初にステップS40〜S42で各々、ライン40a、ライン40bおよびライン40cにて、押圧位置xa,xb,xcをそれぞれ検出する(S40、S41,S42)。
続くステップS43〜S45にて、それら押圧位置xa,xb,xcを互いに比較し、もしその比較結果がxa≠xb≠xcならばステップS43〜S45を順次にNOに分岐していく(S43,S44,S45)。この場合は、ペン26(図6参照)のように先の細いもので表示部7がなぞられていると判断できる。
しかし、ペン26などではなく指先など先端が幅広いものでなぞる場合は、隣接したラインまで押圧部位がかかる(及ぶ)ので、隣接ラインにての位置押圧結果がほぼ等しくなる。よって、ステップS43〜S45での各判断ステップをYESに分岐して、ユーザが指による「ぼかし処理」操作を行っている場合(図4(b)参照)である事がわかる。
上述のような判定方法によって、当該電子カメラ20のCPU1は、ステップS46及びSステップ47にてそれぞれ、細い線にて表示する「細線表示モード」と(S46)、押圧された箇所をぼかす、いわゆる「消しゴムモード」(S47)とに選択的に切り替えて、操作するユーザの意志を反映させた画像処理を行なう。次に、ステップS48にて、y方向の位置検知を行なえば(S48)、次ステップS49にて押圧位置の重心が検出できる(S49)。
その後はメインルーチンにリターンし、次ステップS14で所定範囲を切り替える。
このような形態に実施された電子カメラ20を使うユーザはまず、従来のカメラで必要とされた手続き、即ち、画像処理前の写真画像をパソコンに取り込み、専用ソフトを起動させて所定操作を行ない、その後に、その画像処理された画像を圧縮してセーブし、電子メール用のプログラムを起動させて送信するという複雑なプロセスは不要となる。
そしてこの電子カメラ20であれば、撮影から画像修正、送信まで同一の機器でできるのでどのようなユーザ層であっても、簡単な操作で、自分の思いどおりの写真を見せたい人に送ることもできる。
よって、これらの機能は、電子撮像した画像の広範な用途と利便性をユーザに提供するものである。
このように本実施形態によれば、撮影画面を表示する液晶ディスプレイ上のタッチパネルの押圧操作によって、その画像に所望の修正を施して画像処理効果を付加できる電子カメラが提供できる。これによってユーザは、従来とは異なりパソコンや専用のパソコン用ソフトなどを使用せずに、タッチパネルへの押圧操作で修正処理した画像をプリントアウトしたり、それをメールに添付したりして手軽に楽しむことを可能にする。
(その他の変形例)
上述の実施形態はさらに次のように変形実施してもよく、例示した実施形態と同等またはそれ以上の効果が期待できる。
例えば、タッチパネルの構成と配線を上述した3ライン方式ではなく、例えば4ライン等にライン数を増やして、1本おいたラインとの位置的比較を行なえるような検出方法に変形実施すれば、ユーザが隣接する複数ラインの境界部分を押圧した場合であっても、その位置が誤検出されることが極めて少なくなる。
このほかにも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
以上、実施形態に基づき説明したが、本明細書中には次の発明が含まれる。
(1) 表示手段として画像モニタ用のLCDと、このLCDの上面に接触操作可能なタッチパネルと、このタッチパネルにおける接触操作がされた所定部位に関する画像加工を行なう画像処理手段と、を有し、
上記タッチパネルの部分がこすられることを検知して、その部分に対応する画像の表示輝度を薄くして、当該表示画像にグラデーション効果を与えるように設定された制御手段を有する電子カメラを提供できる。
(2) 上記制御手段は、表示画像の不要な部分がタッチパネルを介してこすられたり押圧された位置を、上記タッチパネルを介して二次元的に判定し、
上記画像処理手段は、当該接触されたそのタッチパネルに対応する表示部分をぼかすことで、主要被写体を相対的に目立たせることを特徴とする(1)に記載の電子カメラを提供できる。
(3) 当該電子カメラは、携帯電話に接続可能または通信制御可能に構成されて成り、
当該電子カメラで加工修正された画像が当該携帯電話から送信されることを特徴とする(2)に記載の電子カメラを提供できる。
図1は、本発明の実施形態の電子カメラ内の電気回路の構成を示すブロック図。 図2(a),(b)は本発明の電子カメラから携帯電話やプリンタを介して得られるポストカード等に添付する写真画像を示し、図2(a)は、雑然とした背景の本来の写真画像を示す説明図、図2(b)は、本発明の電子カメラの画像処理機能により処理されすっきりとした背景をもつ好ましい写真画像を示す説明図。 図3は、本発明の電子カメラからの画像データが携帯電話やプリンタに送信され利用される形態を表わす模式図。 図4(a)〜(c)はこの実施形態の電子カメラの使用例を示し、図4(a)は、ユーザが写真撮影するところを示す説明図、図4(b)は、電子カメラのモニタ画面上をなぞっているところを示す説明図、図4(c)は、送信機付きの電子カメラの場合、修正写真をそのまま電子メールで送信しているところを示す説明図。 図5(a)〜(c)はこの電子カメラのタッチパネル及びこれに関連する回路を示し、図5(a)は、このタッチパネル等の積層構造を示す構造図、図5(b)は、抵抗膜式のタッチパネルの原理を示す説明図、図5(c)は、このタッチパネルの電気的回路構成を示す回路図。 図6は、ユーザがペン等でモニタ部をなぞるところを示す説明図。 図7(a)〜(c)は修正モード時のタッチパネルの押圧形態を示し、図7(a)は、重心位置より所定範囲で色信号を平均化する場合を示す斜視図、図7(b)は、重心の所定範囲を限定する場合を示す斜視図、図7(c)は、重心を連続させて線にする場合を示す斜視図。 図8は、抵抗方向に分割し、3つの細線が並んだ形に構成するタッチパネルの例を示す説明図。 図9は、この電子カメラのCPUが実行する制御手順を表わすメインルーチンのフローチャート。 図10は、押圧部判定に関するサブルーチンを表わすフローチャート。
符号の説明
1…CPU(制御手段)、 1a,1b…スイッチ、 2…撮影レンズ、 3…撮像素子(撮像手段)、 4…画像処理部(画像処理手段)、 5…記録部(メモリ)、 6…送信部(送信手段)、 7…表示部(表示手段)、 7a…液晶表示パネル(LCD)、 8…タッチパネル、 9…検出部、10…ストロボ装置(補助光源:閃光発光手段)、11…被写体(画像)、 20…電子カメラ、 21…携帯電話、22…プリンタ、 23…ハガキ、 25…操作ボタン、 26…ペン(タッチペン)、 30…導光板、 31…バックライト光源、 32…スペーサ、 40…上部抵抗膜、 40a,40b,40c…細線(ライン)、 41…下部抵抗膜、 42〜44…スイッチ、 45…A/Dコンバータ(A/D変換手段)、 S1〜S31…「メインルーチン」の処理ステップ、 S40〜S49…「押圧部判定」ルーチンの処理ステップ。

Claims (1)

  1. 被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の出力を画像処理する画像処理手段と、前記画像処理手段によって処理された画像データを表示する表示手段と、
    を有する電子カメラにおいて、
    前記表示手段上に、互いに離間して平行に配置された複数の押圧状態を検出するラインを設け、ペンによるタッチ入力時は前記ラインのいずれか1つのラインのみが押圧され、
    指によるタッチ入力の場合は前記ラインの複数のラインが同時に押圧されるべく前記ラインの離間間隔が設定されることによりペンによる入力と指による入力を判別可能としたタッチパネルを配置し、
    複数の前記ラインが同時に押圧された場合に、前記画像処理手段が前記タッチパネルの押圧された箇所に対応した箇所の色情報を退色または白色化させる処理を行う第1のモードとする一方、前記ラインのうちの1つのラインのみが押圧された場合は押圧位置を細い線にて表示する第2のモードとして処理を行い、
    前記画像処理の後に当該画像データを送信する送信手段を有し、
    前記タッチパネルからの指示操作によって前記画像処理がなされた当該画像を前記送信手段に導くように制御する制御手段を有する
    ことを特徴とする電子カメラ。
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JP2013187562A (ja) * 2012-03-05 2013-09-19 Nissan Motor Co Ltd 車両用後方視界支援装置

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