JP2007288350A - 送信機、受信機、マッピング方法、及び、受信方法 - Google Patents

送信機、受信機、マッピング方法、及び、受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パイロット構造に基づいて、送信データを送信単位へ割り当てるマッピング方法を用いる送信機を提供する。
【解決手段】送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機100であって、前記送信データから生成された複数種類のビット系列それぞれを、パイロット構造に基づいて前記送信単位をグループ分けした異なる複数のデータシンボル群に割り当てるマッピング部120を備える。マッピング部120は、パイロット構造に基づいて送信単位をグループ化した複数のデータシンボル群に関する情報を入手し、複数種類のビット系列を異なるデータシンボル群へ割り当てる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パイロット構造に基づいて送信単位にデータシンボルをマッピングする技術に関する。
従来から、無線で送受信される多値変調システムにおいては、伝搬路により、振幅や位相が変動することから、パイロット信号としてあらかじめ既知信号を送り、その振幅と位相を基準に、未知のデータ信号の振幅、位相の判断基準として、復調することが行われている。このような方式は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)変調システムでも同様である。
図18は、従来のOFDM変調システムのフレーム構成の一例を示す図である。図18のフレーム構成は、OFDMをベースとしている。図18に示すように、周波数方向にとびとびのサブキャリアにパイロットシンボルを挿入し、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアにおける伝搬路推定にはパイロットシンボルを用いる。また、パイロットシンボルが挿入されていないサブキャリアの伝搬路推定値は、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアにおける伝搬路推定値を補間することにより求める。これは、周波数方向に連続的に変動するため、隣接する数本のサブキャリアにおける伝搬路推定値に相関があることを利用したものである。
また、補間により求められた伝搬路推定値は、パイロットシンボルを用いて直接推定された伝搬路推定値に比べて、推定精度が低下することが知られている。
無線通信に用いられる誤り訂正符号化方式として、シャノン限界に近い特性を持つターボ符号や低密度パリティ検査(LDPC:Low Density Parity Check)符号などの符号化方式が注目を集めている。これらの符号化方式では、入力信号であるビット系列をそのまま出力する、いわゆるシステマティックビット系列と、冗長成分であるパリティビット系列を出力され、復号においては、システマティックビット系列とパリティビット系列の両方を用いることにより、誤り訂正を行う。このような符号語の性質から、システマティックビット系列は、パリティビット系列よりも本質的に重要である。
パリティビット系列に比べてシステマティックビット系列を信頼性の高い伝送路で送信することにより、誤り率の向上を図る方式が提案されている(特許文献1)。図19は、従来のサブキャリアの割り当ての一例を示す図である。特許文献1の方式は、受信機が、各サブキャリアの伝搬路情報を測定し、測定した伝搬路情報を送信機に通知し、送信機が通知された伝搬路情報を基にして、図19に示すように、信頼性の高いサブキャリアにシステマティックビット系列を優先的にマッピングし、信頼性の低いサブキャリアにパリティビット系列をマッピングするというものである。
特開2003−101504号公報 J.−J. van de Beek,O. Edors, M. Sandell,S. K. Wilson and P. O. Borjesson,"On channel estimation in OFDM systems",Proc. of IEEE VTC’95, Chicago, July 1995,p.815−819
しかしながら、特許文献1に開示された方式は、伝搬路状態による伝送路の信頼性に基づいてマッピングを行うものである、一方、伝送路の信頼性は伝搬路状態によるものだけでなく、前述のようにパイロットシンボルの配置にも依存する。さらに、この方式は、受信機から送信機に伝搬路情報を通知する必要がある。また、通知された伝搬路情報に基づいてマッピング方法を決定するため、送信機から受信機にマッピング方法を通知する必要がある。このように伝搬路状態に応じてマッピング方法を変更する場合、マッピング方法は多様に変化するためマッピング方法の通知に要する情報量は増大してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、パイロット構造に基づいて、送信データを送信単位へ割り当てるマッピング方法並びに前記マッピング方法を用いて送信データを送信単位へ割り当てる送信機、並びに、前記マッピング方法を用いて送信データを割り当てられたデータを受信する受信機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る送信機の一態様は、送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機であって、前記送信データから生成された複数種類のビット系列それぞれを、パイロット構造に基づいて前記送信単位をグループ分けした異なる複数のデータシンボル群に割り当てるマッピング部を備えることを特徴とする。
このように、前記マッピング部は、パイロット構造に基づいて送信単位をグループ分けした複数のデータシンボル群に関する情報を入手し、複数種類のビット系列を異なるデータシンボル群へ割り当てる。これにより、予めパイロットシンボルの多重方法が決められている場合、予め伝搬路推定誤差をシミュレートすることにより、各MCSに対応した複数種類のビット系列のマッピング方式(マッピング方法)を一意に決めることができる。そのため、予め送信機と受信機の間でマッピング方式を設定しておくことにより、マッピング方法通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低いマッピングを行うことができる。
(2)また、本発明に係る送信機の一態様において、前記マッピング部は、n種類(nは2以上の自然数)のビット系列それぞれを、異なるn種類のデータシンボル群に割り当てることを特徴とする。
このように、前記マッピング部は、n種類のビット系列を入力し、入力したn種類のビット系列を、パイロット構造に基づいてグループ分けされた異なるn種類のデータシンボル群に割り当てることにより、マッピング方法通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低いマッピングを行う。n種類のビット系列とn種類のデータシンボル群との対応は、予め決められている。
(3)さらに、本発明に係る送信機の一態様において、前記マッピング部は、前記n種類のビット系列として、前記送信データを符号化したシステマティックビット系列とパリティビット系列とを入力し、第一のデータシンボル群に前記システマティックビット群を割り当て、前記第一のデータシンボル群よりも伝搬路補償精度が低いデータシンボル群に前記パリティビット系列を割り当てることを特徴とする。
このように、システマティックビット系列とパリティビット系列とを前記マッピング部へ入力することにより、マッピング部は、重要度の高いシステマティックビット系列を伝搬路推定精度が高いデータシンボル群へマッピングすることができる。
(4)本発明に係る送信機の一態様において、前記パイロット構造に基づいて、前記複数種類のビット系列それぞれを前記送信単位へ割り当てる前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶し、前記マッピング方式によって特定されるデータシンボル群の配置を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知する方式管理部を、更に備え、前記マッピング部は、前記マッピング方式情報に基づいて、前記複数種類のビット系列それぞれを異なるデータシンボル群へ割り当てることを特徴とする。
このように、前記方式管理部を備えることにより、前記マッピング部へ適切なマッピング方式を通知することができる。また、前記マッピング部は、通知されるマッピング方式情報に基づいて、複数種類のビット系列を異なるデータシンボル群へ割り当てることが可能となる。
(5)本発明に係る送信機の一態様において、前記方式管理部は、送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの時間軸方向の距離に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする。
このように、マッピング方式は、パイロットシンボルからの時間軸方向の距離が近いシンボルを伝搬路推定精度が高いシンボルとすることができる。
(6)本発明に係る送信機の一態様において、前記方式管理部は、送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの周波数軸方向の距離に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする。
このように、マッピング方式は、パイロットシンボルからの周波数軸方向の距離が近いシンボルを伝搬路推定精度が高いシンボルとすることができる。
(7)本発明に係る送信機の一態様において、前記方式管理部は、送信単位内のシンボルと前記パイロットシンボルとの時間軸方向または周波数軸方向の少なくとも一方の距離を特定する閾値を設け、送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの距離と前記閾値とを比較した結果に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする。
このように、マッピング方式は、パイロットシンボルからの時間軸方向及び周波数軸方向の距離が所定の閾値より小さいシンボルを伝搬路推定精度が高いシンボルとすることができる。
(8)本発明に係る送信機の一態様において、前記方式管理部は、各シンボルと前記パイロットシンボルからの時間軸方向の距離と周波数方向の距離との加重平均値に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする。
このように、マッピング方式は、パイロットシンボルからの時間軸方向の距離と周波数軸方向の距離との加重平均が小さいシンボルを伝搬路推定精度が高いシンボルとすることができる。
(9)本発明に係る送信機の一態様において、前記方式管理部は、複数のパイロットシンボルが符号拡散されている場合、前記拡散された複数のパイロットシンボルの重心をパイロットシンボルの位置として複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする。
このように、拡散された複数のパイロットシンボルを多重する送信機へもパイロット構造に基づいてマッピング方式を特定することが可能になる。
(10)本発明に係る送信機の一態様において、前記送信データから生成された複数種類のビット系列を入力し、それぞれの種類のビット系列を個別にインタリーブするインタリーブ部を、更に備え、前記マッピング部は、前記インタリーブ部がインタリーブしたビット系列を入力することを特徴とする。
このように、マッピング部に入力するビット系列を事前にインタリーブする場合にでも、パイロット構造に基づいてビット系列をマッピングすることが可能になる。
(11)本発明に係る送信機の一態様において、パイロット構造の切り替えを制御し、切り替えるパイロット構造を示すパイロット構造情報を前記方式管理部へ通知するパイロット制御部を、更に備え、前記方式管理部は、複数のパイロット構造情報それぞれに対応するマッピング方式を記憶し、前記パイロット制御部から通知されたパイロット構造情報に対応するマッピング方式を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知することを特徴とする。
このように、パイロット制御部から方式管理部へパイロット構造の切り替えを通知することにより、方式管理部は、パイロット構造の切り替えに応じてマッピング方式を選択することが可能になり、マッピング部は、パイロット構造に応じて適切なマッピング方式に基づいてビット系列をマッピングすることができる。
(12)本発明に係る送信機の一態様において、変調パラメータの切り替えを制御し、切り替えた変調パラメータを示す変調パラメータ情報を前記方式管理部へ通知する適応変調制御部を、更に備え、前記方式管理部は、複数の変調パラメータ情報それぞれに対応するパイロット方式を記憶し、前記適応変調制御部から通知された変調パラメータ情報に対応するマッピング方式情報を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知することを特徴とする。
このように、適応変調制御部から方式管理部へ変調パラメータの切り替えを通知することにより、方式管理部は、変調パラメータの切り替えに応じてマッピング方式を選択することが可能になり、マッピング部は、変調パラメータに応じて適切なマッピング方式に基づいてビット系列をマッピングすることができる。
(13)本発明に係る送信機の一態様において、パイロット構造の切り替えを制御し、切り替えるパイロット構造を示すパイロット構造情報を前記方式管理部へ通知するパイロット制御部と、変調パラメータの切り替えを制御し、切り替えた変調パラメータを示す変調パラメータ情報を前記方式管理部へ通知する適応変調制御部とを、更に備え、前記方式管理部は、複数のパイロット構造情報と複数の変調パラメータ情報との組み合わせそれぞれに対応するパイロット方式を記憶し、前記パイロット制御部から通知されたパイロット構造情報と前記適応変調制御部から通知された変調パラメータ情報との組み合わせに対応するマッピング方式情報を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知することを特徴とする。
このように、パイロット制御部から方式管理部へパイロット構造の切り替えを通知し、適応変調制御部から方式管理部へ変調パラメータの切り替えを通知することにより、方式管理部は、パイロット構造及び変調パラメータの切り替えに応じてマッピング方式を選択することが可能になり、マッピング部は、パイロット構造及び変調パラメータに応じて適切なマッピング方式に基づいてビット系列をマッピングすることができる。
(14)本発明に係る送信機の一態様において、前記方式管理部が選択したマッピング方式を通知する送信部、を更に備えることを特徴とする。
このように、マッピング方式の変更を通信先の受信機へ通知することにより、マッピング方式を変更する場合であっても、通信先の受信機がデマッピングすることが可能になる。
(15)本発明に係る受信機の一態様は、送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重したデータを通信先から受信する受信機であって、送信単位内の複数のシンボルを、パイロットシンボルを参照して伝搬路補償する伝搬路補償部と、前記パイロット構造に基づいて、複数種類のビット系列それぞれを前記送信単位へ割り当てる複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式であり、かつ、前記通信先と同一のマッピング方式を記憶し、前記マッピング方式によって特定されるデータシンボル群の配置を示すデマッピング方式情報を出力する方式管理部と、前記方式管理部が出力するデマッピング方式情報に基づいて、前記伝搬路補償部で伝搬路補償された送信単位内の複数シンボルから、前記複数のビット系列に対応する判定値系列を取り出すデマッピング部と、を備えることを特徴とする。
このように、パイロット構造に基づいて送信単位を複数のデータシンボル群にグループ分けするマッピング方式を用い、予め使用するマッピング方式を送信機と取り決めることにより、送信機と受信機との間で、伝搬路推定結果の情報やマッピング方式をやり取りすることなく、受信機は、誤り率の低いマッピング方式でマッピングされた信号を受信することが可能になる。
(16)本発明に係るマッピング方法の一態様は、送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機のマッピング方法であって、前記送信データから生成されたn種類(nは2以上の自然数)のビット系列を、パイロット構造に基づいて分割された送信単位内のn種類のデータシンボル群に、それぞれ割り当てることを特徴とする。
このように、パイロット構造に基づいて送信単位をグループ分けしたn種類のデータシンボル群それぞれへ、n種類のビット系列をマッピングすることが可能になる。n種類のビット系列は、伝搬路誤差精度が異なるn種類のデータシンボル群へマッピングすることができるため、ビット系列の重要度に基づいてマッピングするデータシンボル群を選択することが可能になる。これにより、予め送信機と受信機の間でマッピング方式(マッピング方法)を設定しておくことにより、マッピング方法通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低いマッピングを行うことができる。
(17)本発明に係るマッピング方法の別の一態様は、送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機のマッピング方法であって、パイロット構造に基づいて送信単位内の複数のデータシンボル群の配置を決定し、複数種類のビット系列それぞれを異なるデータシンボル群に割り当てる。
このように、パイロット構造に基づいて送信単位をグループ分けする複数のデータシンボル群へ、複数種類のビット系列をマッピングすることが可能になる。複数種類のビット系列は、伝搬路誤差精度が異なるデータシンボル群へマッピングすることができるため、ビット系列の重要度に基づいてマッピングするデータシンボル群を選択することが可能になる。これにより、予め送信機と受信機の間でマッピング方式(マッピング方法)を設定しておくことにより、マッピング方法通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低いマッピングを行うことができる。
(18)本発明に係る受信方法の一態様は、送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重したデータを通信先から受信する受信機の受信方法であって、パイロット構造に基づいて前記送信単位をグループ分けした異なる複数のデータシンボル群のうち、第一のデータシンボル群にシステマティックビット群を割り当て、前記第一のデータシンボル群よりも伝搬路補償精度が低いデータシンボル群にパリティビット系列を割り当てた複数のデータシンボル群を受信し、受信した複数のデータシンボル群を、前記パイロットシンボルを参照して伝搬路補償し、前記第一のデータシンボル群を復調して得られる第一の軟判定値系列と前記第二のデータシンボル群を復調して得られる第二の軟判定値系列とを、それぞれ前記システマティックビット系列と前記パリティビット系列に対応する軟判定値系列として復号化することを特徴とする。
このように、受信機は、パイロット構造に基づいてグループ分けされた、伝搬路補償精度が異なる複数のデータシンボル群に割り当てられたデータを受信し、データシンボル群毎に、デマッピングすることにより、誤り率の低い復号化が可能となる。
本発明によれば、パイロット構造に基づいて、送信データを送信単位へ割り当てることが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
パイロットシンボルは、伝搬路推定用のシンボルであり、復調用の基準信号を生成する既知の信号(パイロット信号)を含むシンボルである。また、パイロットシンボルは、パイロット構造によって特定される位置に多重して送信される。パイロット構造は、送信単位内のパイロットシンボルの配置(位置)を特定する。
送信単位は、一回に送信する単位であり、複数のシンボルから構成される。本明細書では、時間軸方向と周波数軸方向に複数のシンボルを有する送信単位を用いて説明する。しかしながら、時間軸方向、周波数軸方向のいずれか一方に複数のシンボルを配置する場合であっても本発明を適用することは可能である。各シンボルには、パイロットシンボルまたは、ビット系列(二値の情報系列)を変調したデータシンボル(複素情報系列)が配置される。
以下の説明では、変調パラメータ(MCS:Modulation and Coding Scheme)は、変調方式または符号化方式の少なくとも一方を特定するパラメータであり、変調方式、符号化方式、並びに、変調方式と符号化方式の組み合わせが含まれる。本明細書では、変調パラメータは、MCS値で特定される場合を一例として用いて説明する。また、各実施形態では、一例としてOFDMシステムで採用するフレームを用いて説明する。フレームは、複数のシンボルを含む送信単位の一例である。フレームは、複数のシンボルから構成される複数のブロックからなるという概念もあるが、本明細書ではブロックの単位を用いず、シンボルの単位で説明する。本明細書では、フレームは、送信単位の一例として示すものであり、例えば、ブロックを送信単位とする場合であっても本発明を適用することは可能である。本発明は、所定の送信単位内に、パイロットシンボルを多重してデータを通信する通信装置(通信システム)へ適用することができる。
なお、以下の各実施形態において、送信機と受信機とにおいて同じ構成要素の名称が存在する場合、送信側、あるいは、受信側という名称を付加して(例えば、送信側方式管理部、受信側方式管理部)どちらに配置されている構成要素を区別することがある。また、以下の各実施形態におけるマッピングとは、各ビットを送信単位内のいずれかのシンボルに割り当てることを意味する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、パイロット構造が固定であるシステムについて説明する。本実施形態では、予め送信機と受信機は、同じパイロット構造が通知されていることを前提とする。図1は、第1の実施形態に係る送信機100の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、送信機100は、符号化部110、マッピング部120、方式管理部130、変調部140、パイロット生成部150、多重部160、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation)部170、無線送信部180、並びに、アンテナ部91を有する。
符号化部110は、送信データを入力し、入力した送信データを複数のグループのビット系列に分割し、分割した複数種類のビット系列を出力する。本実施形態では、システマティックビット系列とパリティビット系列との二つのグループに分割する場合を一例として説明する。なお、図1では、符号化部110から複数のビット列が出力される例を示しているが、符号化部110から出力されるビット列は一つにまとまっている場合もあり、各ビット系列のビット数がマッピング部120に通知されればよい。
マッピング部120は、送信データから生成された(送信データを符号化した)複数種類のビット系列を入力し、送信データから生成された複数種類のビット系列それぞれを、パイロット構造に基づいて前記送信単位をグループ分けした異なる複数のデータシンボル群に割り当てる。具体的には、マッピング部120は、方式管理部130から通知されるマッピング方式によって特定されるデータシンボル群の配置を示すマッピング方式情報に従って、複数種類のビット系列それぞれを異なるデータシンボル群へ割り当てる。
マッピング方式(マッピング方法)は、パイロット構造に基づいて、複数種類のビット系列それぞれを送信単位へ割り当てる複数のデータシンボル群の配置を特定する(送信単位をグループ分けする)方式を特定する方式(方法)である。複数のデータシンボル群は、マッピング方式に基づいて、グループ分けされる送信単位の一部分である。ここでは、マッピング部120は、n種類(nは2以上の自然数)のビット系列それぞれを、異なるn種類のデータシンボル群に割り当てる場合を説明し、特に、nが2であり、マッピング部120は、複数種類のビット系列として、送信データを符号化したシステマティックビット系列とパリティビット系列とを符号化部110から入力する場合を一例として説明する。マッピング方式は、n種類のビット系列をn種類のデータシンボル群に割り当てることを前提として特定されている。
方式管理部130は、パイロット構造に対応するマッピング方式を記憶し、マッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部120へ通知する。方式管理部130は、マッピング方式を記憶する記憶領域を備える。方式管理部130は、方式制御部、マッピング制御部という名称であってもよい。
変調部140は、ビット系列を所定のMCSを用いて変調し、変調シンボル系列を出力する。パイロット生成部150は、伝搬路推定用のパイロットシンボル系列を生成する。多重部160は、変調部140から出力される変調シンボル系列と、パイロット生成部150から出力されるパイロットシンボル系列とを入力し、変調シンボル系列とパイロットシンボル系列とを多重する。IFFT部170は、多重部160が多重したシンボル系列をIFFT処理し、OFDMシンボル系列を生成する。無線送信部180は、IFFT部で生成されたOFDMシンボル系列をアンテナ部91を介して受信機へ送信する。
次いで、本実施形態の送信機100の動作の概略の一例を説明する。符号化部110において、送信データは誤り訂正符号化され、システマティックビット系列とパリティビット系列とが出力される。なお、符号化部110は、所定のMCSとなるようなパンクチャリングあるいはビットパディングなどのレートマッチング処理を含むものとする。マッピング部120では、符号化部110から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列を、方式管理部130から通知されるマッピング方式情報に基づいて、それぞれ異なるデータシンボル群に割り当てる。マッピング方式と割り当てに関する説明は後述する。
マッピング部120から出力されたビット系列は、変調部140で所定のMCSに変調され、変調シンボル系列が出力される。パイロット生成部150では、伝搬路推定用のパイロットシンボル系列が生成される。多重部160では、変調部140において生成された変調シンボル系列と、パイロット生成部150で生成されたパイロットシンボル系列を多重する。多重に関してはマッピングと同様に後述する。多重部160から出力されたシンボル系列は、IFFT部170でIFFT処理されOFDMシンボル系列が生成される。IFFT部170で生成されたOFDMシンボル系列は、無線送信部180からアンテナ部91を介して受信機に送信される。
次に、受信機について説明する。図2は、第1の実施形態に係る受信機200の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、受信機200は、アンテナ部92、無線受信部210、FFT(Fast Fourier Transformation)部220、分離部230、伝搬路推定部240、チャネル補償部250、復調部260、デマッピング部270、方式管理部280、並びに、復号化部290を有する。
無線受信部210は、送信機から送信されたOFDMシンボル系列を、アンテナ部92を介して受信する。FFT部220は、受信したOFDMシンボル系列をFFT処理し、サブキャリア毎のシンボル系列を生成する。分離部230は、サブキャリア毎のシンボル系列からパイロットシンボル系列と変調ビット系列とを分離し、パイロットシンボル系列を伝搬路推定部240へ出力し、変調ビット系列をチャネル補償部250へ出力する。伝搬路推定部240は、分離部230から出力されたパイロットシンボル系列に基づいて、サブキャリア毎の伝搬路を推定し、推定した結果(伝搬路推定結果)をチャネル補償部250へ出力する。チャネル補償部250は、分離部230から出力された変調シンボル系列と、伝搬路推定部240から出力された伝搬路推定結果とに基づいて、変調シンボル系列のチャネル補償を行う。復調部260は、チャネル補償された変調シンボル系列を復調し、ビット系列を出力する。
デマッピング部270は、方式管理部280から通知されるマッピング方式情報に基づいて、サブキャリア毎のビット系列を複数種類のビット系列に分離する。本実施形態では、システマティックビット系列とパリティビット系列とに分離する。
方式管理部280は、パイロット構造に対応するマッピング方式を記憶し、マッピング方式を示すマッピング方式情報をデマッピング部270へ通知する。方式管理部280は、マッピング方式を記憶する記憶領域を備える。また、送信機100と受信機200との間では、システム構築時にパイロット構造を決定して共有し、共有するパイロット構造に対応するマッピング方式を記憶する。従って、送信機と受信機とは、同じマッピング方式を記憶することになる。
復号化部290は、デマッピングされた複数種類のビット系列を誤り訂正復号化し、受信データを取り出す。
次いで、本実施形態の受信機200の動作の概略の一例を説明する。アンテナ部92を介して、無線受信部210で受信されたOFDMシンボル系列は、FFT部220においてFFT処理されサブキャリアごとのシンボル系列が生成される。分離部230では、送信機100内の多重部160と逆の処理が行われる。すなわち、分離部220は、サブキャリアごとのシンボル系列からパイロットシンボル系列と変調シンボル系列を分離し、パイロットシンボル系列を伝搬路推定部240に、変調シンボル系列をチャネル補償部250にそれぞれ出力する。伝搬路推定部240では、分離部230から送られてきたパイロットシンボル系列を基に、サブキャリアごとの伝搬路を推定し、推定結果(伝搬路推定結果)をチャネル補償部250に出力する。チャネル補償部250では、伝搬路推定部240から出力されたサブキャリアごとの伝搬路推定結果に基づいた重みを、分離部230から出力された変調シンボル系列に乗算することにより、チャネル補償(伝搬路補償)を行う。
チャネル補償部250においてチャネル補償された変調シンボル系列は、復調部260において復調され、ビット系列が生成される。デマッピング部270では、送信機100内のマッピング部120と逆の処理が行われる。すなわち、復調部260から出力された各サブキャリアにおけるビット系列を、方式管理部280から通知されるマッピング方式情報に基づいて、システマティックビット系列とパリティビット系列に分離する。復号化部290では、デマッピング部270から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列を誤り訂正復号化し、受信データを取り出す。
次にマッピング部120と多重部160の処理について説明する。図3は、マッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。図3の上段にビット系列のシンボル群へのマッピングおよびパイロットシンボルの多重の一例を示し、図3の下段に図3の上段に示すパイロットシンボル多重時の受信機200内の伝搬路推定部240における各サブキャリアの伝搬路推定誤差の一例をそれぞれ示す。図3の上段において、矩形は送信単位を構成するシンボルであり、黒塗りの矩形はパイロットシンボル、白抜きの矩形は、システマティックビットをマッピングするシンボル、網掛けの矩形はパリティビットをマッピングするシンボルを示している。図3の上段において、黒塗りの矩形の配置は、パイロット構造を示している。
図3の上段に示すように、多重部160では、パイロット構造に基づいてパイロットシンボル系列を、フレームの先頭のOFDMシンボル系列の中のとびとびのサブキャリアに多重する。このとき、受信機200内の伝搬路推定部240では、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアでは、パイロットシンボルを用いた伝搬路推定が行われ、パイロットシンボルが挿入されないサブキャリアでは、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアにおける伝搬路推定値を補間(直線補間、スプライン補間、sinc関数補間など)することにより、伝搬路推定が行われる。この補間処理により、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアにおける伝搬路推定精度に比べて、パイロットシンボルが挿入されないサブキャリアにおける伝搬路推定精度には劣化が生じる。
つまり、図3の下段に示すように、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアの伝搬路推定誤差が最も小さく、パイロットが挿入されたサブキャリアから離れるほど伝搬路推定誤差は大きくなる。図3では、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアと、伝搬路推定誤差の値(一部分)とを点線で結び、対応関係がわかりやすいように表示している。点線で結んでいないサブキャリアについても同様の対応関係となる。また、以下において説明する同様の図面においても、一部分の搬路推定誤差の値を点線を用いて結び対応関係を示している。
一般的に、システマティックビット系列とパリティビット系列を用いてターボ復号化処理を行う場合、パリティビットに比べて、システマティックビットが復号結果に与える影響は大きい。すなわち、システマティックビットをパリティビットに比べて信頼性の高いサブキャリアに配置されたシンボルに割り当てることで、誤り率の向上を図ることができる。
そこで、図3の上段に示すようなパイロット構造をとる場合、同じく図3の上段に示すようにシステマティックビット系列とパリティビット系列を割り当てる。つまり、システマティックビット系列をパイロットシンボルが挿入されたサブキャリアに近いサブキャリアに配置されたシンボルに割り当て、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアから遠いサブキャリアに配置されたシンボルにはパリティビット系列を割り当てる。
図4は、図3とは符号化率が異なるマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図であり、ビット系列のシンボル群へのマッピングおよびパイロットシンボルの多重の他の一例を示す。図4の上段の矩形の種類は、図3と同様である。図3とは符号化率、すなわちシステマティックビット数とパリティビット数の比率が異なる。伝搬路は時間的に変動するため、フレーム内の同じサブキャリアに配置されたシンボルでも、時間的にパイロットシンボルに近いシンボルの伝搬路状態は、パイロットシンボルから離れたシンボルの伝搬路状態に比べて、パイロットシンボルから求められた伝搬路推定値に近い。つまり、同じサブキャリアに配置されたシンボルにおいても、時間的にパイロットシンボルに近いシンボルの方が、伝搬路推定精度が高い。そこで、図4の上段に示すように、パイロットシンボルが挿入されたサブキャリアに近いサブキャリアに配置されたシンボルと、その近隣のサブキャリアに配置されたシンボルの中で時間的にパイロットシンボルに近いシンボルに、システマティックビット系列を割り当て、それ以外のシンボルに、パリティビット系列を割り当てる。
方式管理部(送信機側方式管理部)150並びに方式管理部(受信機側方式管理部)280では、上記のようにパイロット構造と、システマティックビット数とパリティビット数の比率に基づいて算出されたマッピング方式が記憶されており、マッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部120あるいはデマッピング部270に通知する。
また、方式管理部150、280では、マッピング方式の一例として次のような方式を記憶する。(1)送信単位内の各シンボルとパイロットシンボルとの時間軸方向の距離に基づいて複数のシンボル群の配置を決定するマッピング方式、(2)送信単位内の各シンボルとパイロットシンボルとの周波数軸方向の距離に基づいて複数のシンボル群の配置を決定するマッピング方式、(3)シンボルとパイロットシンボルとの時間軸方向または周波軸方向の少なくとも一方の距離を特定する閾値を設け、送信単位内の各シンボルとパイロットシンボルとの距離と閾値とを比較した結果に基づいて複数のシンボル群の配置が決定するマッピング方式、(4)送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの時間軸方向の距離と周波数方向の距離との加重平均値に基づいて複数のシンボル群の配置を決定するマッピング方式。また、上記以外の方式であってもよく、パイロット構造に対応した送信単位内の各シンボルの伝搬路推定誤差に基づいて複数のシンボル群の配置が決定された方式であればよい。
なお、マッピング方式は、計算式など、複数のデータシンボル群を配置する方法を示す情報であっても良いし、具体的に複数のデータシンボル群の配置を示す情報であってもよい。マッピング方式情報は、マッピング方式に基づいて、マッピング部120がビット系列をマッピングするための情報、デマッピング方式情報は、マッピング方式に基づいてデマッピング部270がビット系列をデマッピングするための情報である。送信機100では、方式管理部130がマッピング方式に基づいて送信単位をグループ分けして複数のデータシンボル群に分割したマッピング方式情報をマッピング部120へ通知し、マッピング部120がマッピング方式情報に基づいて、複数種類のビット系列をそれぞれ異なるデータシンボル群へ割り当てている。
以上のように、予めパイロットシンボルの多重方法が決められている場合、予め伝搬路推定誤差を予測することにより、各MCSに対応したシステマティックビット系列とパリティビット系列のマッピング方式(マッピング方法)を一意に決めることができる。そのため、予め送信機と受信機の間でマッピング方式(マッピング方法)を設定しておくことにより、マッピング方法通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低い割り当てを行うことができる。従って、送信機と受信機との間で、伝搬路状態のフィードバックやマッピング方式情報の通知を必要とせずに、システマティックビット系列とパリティビット系列をパイロットシンボルの配置に対応する伝送路の信頼性に基づいて割り当てることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、パイロット構造を適応的に切り替えるシステムについて説明する。
図5は、第2の実施形態に係る送信機200の構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、送信機300は、符号化部110、マッピング部120、方式管理部310、変調部140、パイロット制御部320、パイロット生成部330、多重部340、IFFT部170、無線送信部180、並びに、アンテナ部91を有する。送信機300は、図1の送信機100にパイロット制御部320が加わり、方式管理部310、パイロット生成部330、及び多重部340の機能が変更されている。
パイロット制御部320は、パイロット構造の切り替えを制御するブロックであり、パイロット構造に対応するパイロットシンボルの生成を指示するパイロット生成制御情報をパイロット生成部330に通知する。また、パイロット制御部320は、パイロット構造に対応するシンボルの多重を指示する多重制御情報を多重部160に通知する。さらに、パイロット構造を示すパイロット構造情報を方式管理部に通知する。また、パイロット構造を受信機に通知するための通知情報を生成し、多重部160に出力する。なお、パイロット構造の切り替えと、マッピングの対応に関しては後述する。
方式管理部310は、複数のパイロット構造情報それぞれに対応するマッピング方式を記憶し、パイロット制御部320から通知されるパイロット構造情報に対応するマッピング方式を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部120へ通知する。
パイロット生成部330は、パイロット制御部320から通知されるパイロット生成制御情報に基づいてパイロットシンボルを生成する。
多重部340は、パイロット制御部320から通知される多重制御情報に基づいて、パイロットシンボル系列、変調シンボル系列、並びにパイロット制御部320で生成された通知情報を多重する。
次に、本実施形態の送信機300の動作の概略の一例を説明する。符号化部110において、送信データは誤り訂正符号化され、システマティックビット系列とパリティビット系列とが出力される。なお、符号化部110は、所定のMCSとなるようなパンクチャリングあるいはビットパディングなどのレートマッチング処理を含むものとする。方式管理部310は、パイロット制御部320から通知されたパイロット構造情報に基づいて、パイロット構造に対応するマッピング方式を選択し、マッピング方式情報をマッピング部120に通知する。マッピング部120では、方式管理部310から通知されるマッピング方式情報に基づいて、符号化部110から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列を、それぞれに割り当てられたサブキャリアに配置されたシンボルに割り当てる。マッピング部120から出力されたビット系列は、変調部140で所定のMCSに変調され、変調シンボル系列が出力される。
パイロット生成部330では、パイロット制御部から送られるパイロット生成制御情報に基づいて、伝搬路推定用のパイロットシンボル系列が生成される。多重部340では、パイロット制御部320から送られる多重制御情報に基づいて、変調部140において生成された変調シンボル系列と、パイロット生成部330で生成されたパイロットシンボル系列と、パイロット制御部320で生成された通知情報を多重する。多重部340から出力されたシンボル系列は、IFFT部170でIFFT処理されOFDMシンボル系列が生成される。IFFT部170で生成されたOFDMシンボル系列は、無線送信部180からアンテナ部91を介して受信機に送信される。
次に、受信機について説明する。図6は、第2の実施形態に係る受信機400の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、受信機400は、無線受信部210、FFT部220、分離部410、伝搬路推定部240、パイロット制御部420、チャネル補償部250、復調部260、デマッピング部270、方式管理部430、並びに、復号化部290を有する。受信機400は、図2の受信機200にパイロット制御部420が加わり、分離部410と方式管理部420の機能が変更されている。
パイロット制御部420は、送信機100から通知された通知情報からパイロット構造を取得し、パイロット構造に対応するシンボルの分離を指示する分離制御情報を分離部410に通知する。また、パイロット構造情報を方式管理部430に通知する。
分離部410は、受信したシンボル系列から通知情報を分離し、分離した通知情報をパイロット制御部420へ通知する。また、パイロット制御部420から通知される分離制御情報に基づいてシンボル系列を分離する。
方式管理部430は、複数のパイロット構造情報それぞれに対応するマッピング方式を記憶し、パイロット制御部420から通知されるパイロット構造情報に対応するマッピング方式を選択し、選択したマッピング方式を示すデマッピング方式情報をデマッピング部270へ通知する。
次に、本実施形態の受信機400の動作の概略の一例を説明する。アンテナ部92を介して、無線受信部210で受信されたOFDMシンボル系列は、FFT部220においてFFT処理されサブキャリアごとのシンボル系列が生成される。分離部410では、まず通知情報の分離が行われる。なお、通知情報は予め送信機300と受信機400の両方が既知である領域に多重しておくことにより、分離が可能である。分離部410で分離された通知情報はパイロット制御部420に送られる。前述の通り、パイロット制御部420は通知情報からパイロット構造を取得し、パイロット構造に対応する分離制御情報を分離部410に通知する。
分離部410は、パイロット制御部420から通知された分離制御情報に基づいて、サブキャリアごとのシンボル系列からパイロットシンボル系列と変調シンボル系列を分離し、パイロットシンボル系列を伝搬路推定部240に、変調シンボル系列をチャネル補償部250にそれぞれ出力する。伝搬路推定部240では、分離部410から送られてきたパイロットシンボル系列を基に、サブキャリアごとの伝搬路を推定し、推定結果(伝搬路推定結果)をチャネル補償部250に出力する。チャネル補償部250では、伝搬路推定部240から出力されたサブキャリアごとの伝搬路推定結果に基づいた重みを、分離部410から出力された変調シンボル系列に乗算することにより、チャネル補償を行う。
チャネル補償部250においてチャネル補償された変調シンボル系列は、復調部260において復調され、ビット系列が生成される。方式管理部430は、パイロット制御部420から送られたパイロット構造情報に基づいて、パイロット構造情報に対応するマッピング方式を選択し、デマッピング方式情報をデマッピング部270に通知する。デマッピング部270では、方式管理部430から通知されるデマッピング方式情報に基づいて、送信機300内のマッピング部120と逆の処理が行われる。すなわち、復調部260から出力された各サブキャリアにおけるビット系列をシステマティックビット系列とパリティビット系列に分離する。復号化部290では、デマッピング部270から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列を誤り訂正復号化し、受信データを取り出す。
次にパイロット構造の切り替えと、その際のマッピングの切り替えの一例として、図4の上段に示すパイロット構造と図7の上段に示すパイロット構造を切り替える場合について説明する。図7は、図4とはパイロット構造が異なるマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。図7の上段の矩形の表示も図3と同様である。なお、図4の上段に示すパイロット構造と図7上段に示すパイロット構造では、符号化率はほぼ等しい。すなわちシステマティックビット系列を割り当てるシンボル数とパリティビット系列を割り当てるシンボル数とがほぼ等しい。
図4の上段に示すパイロット構造は4サブキャリアおきにパイロットシンボルが多重されているのに対して、図7の上段に示すパイロット構造は2サブキャリアおきにパイロットシンボルが多重されている。このとき、伝搬路推定誤差は、図4の下段と図7の下段に示すように、周波数方向に異なる周期で変化する。そのため、システマティックビット系列を割り当てるべき伝搬路推定精度が高いサブキャリアに配置されたシンボルとパリティビット系列を割り当てるべき伝搬路推定精度が劣るサブキャリアに配置されたシンボルの配置は、図4の上段と図7の上段に示すように異なる。
送信機300内のパイロット制御部320内には、予め候補となるパイロット構造が設定されており(候補となるパイロット構造を複数記憶しており)、まずパイロット構造を決定し、それに対応するパイロット構造情報、多重制御情報、通知情報を出力する。受信機400内のパイロット制御部420内にも、送信機内のパイロット制御部内に設定されているものと共通なパイロット構造と、それに対応するパイロット構造情報および分離情報が設定されており、通知情報から取得したパイロット構造に対応するパイロット構造情報と分離情報を出力する。
送信機300では、方式管理部310は、上記のように複数のパイロット構造と、システマティックビット数とパリティビット数の比率に基づいてそれぞれ算出された複数のマッピング方式が記憶されており、パイロット制御部320から通知されたパイロット構造情報に対応するマッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部に通知する。
受信機400では、方式管理部430は、送信機300の方式管理部310と同様に、上記のように複数のパイロット構造と、システマティックビット数とパリティビット数の比率に基づいてそれぞれ算出された複数のマッピング方式が記憶されており、パイロット制御部420から通知されたパイロット構造情報に対応するマッピング方式を示すデマッピング方式情報をデマッピング部270に通知する。
なお、通知情報は送信の度、あるいは一定の周期で通知してもよいし、パイロット構造を切り替える場合のみ通知してもよい。
以上のように、パイロット構造を切り替えるシステムにおいても、各パイロット構造において予め伝搬路推定誤差を予測することにより、各MCSに対応したシステマティックビット系列とパリティビット系列のマッピング方式(マッピング方法)を、それぞれのパイロット構造に対して一意に決めることができる。そのため、予め送信機と受信機の間でマッピング方式を設定しておくことにより、パイロット構造を切り替える信号のみを通知し、マッピング方式通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低い割り当てを行うことができる。
(第3の実施形態)
上記各実施形態では、各送信単位で所定の符号化率および変調方式を採用する場合について説明した。第3の実施形態では、特にMCS(符号化率および変調方式)が一つ以上の送信単位毎に異なる場合、すなわち適応変調方式を適用するシステムに本発明を適用する場合について説明する。
図8は、第3の実施形態に係る送信機の構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、送信機500は、適応変調制御部510、符号化部520、マッピング部120、方式管理部530、変調部540、パイロット生成部150、多重部160、IFFT部170、無線送信部180、並びに、アンテナ部91を有する。送信機500は、図1の送信機100に適応変調制御部510が加わり、符号化部520、方式管理部530、変調部540、及び多重部550の機能が変更されている。
適応変調制御部510は、MCSの切り替えを制御するブロックであり、切り替えたMCSに対応するMCS情報(変調パラメータ情報)を符号化部520と方式管理部530および変調部540に通知する。また、切り替えたMCSを受信機に通知するための通知情報を生成し、多重部160に出力する。なお、MCSの切り替えと、マッピングの対応に関しては後述する。
符号化部520は、適応変調制御部510から通知されるMCS情報に基づいて、誤り訂正符号化したビット系列を出力する。
方式管理部530は、複数の変調パラメータ情報それぞれに対応するパイロット方式を記憶し、適応変調制御部510から通知されるMCS情報に対応するマッピング方式情報を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部120へ通知する。
変調部540は、適応変調制御部510から通知されるMCS情報に基づいて、シンボル系列を変調し、変調シンボル系列を出力する。
多重部550は、適応変調制御部510から通知される多重制御情報に基づいて、パイロットシンボル系列、変調シンボル系列、並びに適応変調制御部510で生成された通知情報を多重する。
次に、本実施形態の送信機500の動作の概略の一例を説明する。符号化部520において、送信データは適応変調制御部510から通知されたMCS情報に基づいて誤り訂正符号化され、システマティックビット系列とパリティビット系列とが出力される。なお、符号化部520は、適応変調制御部510から通知されたMCS情報が示すMCSとなるようなパンクチャリングあるいはビットパディングなどのレートマッチング処理を含むものとする。方式管理部530は、適応変調制御部510から通知されたMCS情報に基づいてマッピング方式を選択し、マッピング方式情報をマッピング部120に通知する。マッピング部120では、方式管理部530から通知されるマッピング方式情報に基づいて、符号化部520から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列を、それぞれに割り当てられたサブキャリアにマッピングする。マッピング部120から出力されたビット系列は、変調部540で適応変調制御部510から通知されたMCS情報に基づいて変調され、変調シンボル系列が出力される。パイロット生成部150では、伝搬路推定用のパイロットシンボル系列が生成される。多重部550では、変調部540において生成された変調シンボル系列と、パイロット生成部150で生成されたパイロットシンボル系列と、適応変調制御部510で生成された通知情報を多重する。多重部550から出力されたシンボル系列は、IFFT部170でIFFT処理されOFDMシンボル系列が生成される。IFFT部170で生成されたOFDMシンボル系列は、無線送信部180からアンテナ部91を介して受信機に送信される。
図9は、第3の実施形態に係る受信機600の構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、受信機600は、無線受信部210、FFT部220、分離部610、伝搬路推定部240、チャネル補償部250、適応変調制御部620、復調部630、デマッピング部270、方式管理部640、並びに、復号化部650を有する。受信機600は、図2の受信機200に適応変調制御部620が加わり、分離部610、復調部630、方式管理部640、及び復号化部650の機能が変更されている。
分離部610は、受信したシンボル系列から通知情報を分離し、分離した通知情報を適応復調制御部620へ通知する。
適応復調制御部620は、送信機500から通知された通知情報からMCSを取得し、通知されたMCSを示すMCS情報を方式管理部640に通知する。
復調部630は、適応復調制御部620から通知されるMCS情報に基づいてシンボル系列を復調する。
方式管理部640は、複数のMCS情報それぞれに対応するマッピング方式を記憶し、適応復調制御部620から通知されるMCS情報に対応するマッピング方式を選択し、選択したマッピング方式を示すデマッピング方式情報をデマッピング部270へ通知する。
復号化部650は、適応復調制御部620から通知されるMCS情報に基づいてビット系列を復号化する。
次に、本実施形態の受信機600の動作の概略の一例を説明する。アンテナ部92を介して、無線受信部210で受信されたOFDMシンボル系列は、FFT部220においてFFT処理されサブキャリアごとのシンボル系列が生成される。分離部610では、サブキャリアごとのシンボル系列からパイロットシンボル系列と通知情報と変調シンボル系列を分離し、パイロットシンボル系列を伝搬路推定部240に、変調シンボル系列をチャネル補償部250に、通知情報を適応復調制御部620にそれぞれ出力する。伝搬路推定部240では、分離部610から送られてきたパイロットシンボル系列を基に、サブキャリアごとの伝搬路を推定し、推定結果(伝搬路推定結果)をチャネル補償部250に出力する。チャネル補償部250では、伝搬路推定部240から出力されたサブキャリアごとの伝搬路推定結果に基づいた重みを、分離部610から出力された変調シンボル系列に乗算することにより、チャネル補償を行う。
チャネル補償部250においてチャネル補償された変調シンボル系列は、復調部630に送られる。復調部630では、適応復調制御部610から通知されたMCS情報に基づいて復調され、ビット系列が生成される。方式管理部640は、適応復調制御部620から送られたMCS情報に基づいて、MCS情報に対応するマッピング方式を選択し、デマッピング方式情報をデマッピング部270に通知する。デマッピング部270では、方式管理部640から通知されるデマッピング方式情報に基づいて、送信機500内のマッピング部120と逆の処理が行われる。すなわち、復調部630から出力された各サブキャリアにおけるビット系列をシステマティックビット系列とパリティビット系列に分離する。復号化部650では、適応復調制御部620から通知されたMCS情報に基づいて、デマッピング部270から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列を誤り訂正復号化し、受信データを取り出す。
次にMCSの切り替えと、その際のマッピングの切り替えの一例として、図3の上段に示す符号化率と図4の上段に示す符号化率を切り替える場合について説明する。なお、図3の上段に示すパイロット構造と図4の上段に示すパイロット構造は等しい。
図3の上段に示すシステマティックビット数とパリティビット数の比率は7:24、すなわち符号化率が7/31であるのに対して、図3の上段に示すシステマティックビット数とパリティビット数の比率は15:16、すなわち符号化率が15/31である。このとき、伝搬路推定誤差は、図3の下段と図4の下段に示すように、周波数方向に異なる周期で変化する。さらに、時間方向においても伝搬路変動が生じるため、同じサブキャリア上のシンボルでもパイロットシンボルに近いシンボルの方が伝搬路推定誤差は小さい。そのため、システマティックビット系列を割り当てるべき伝搬路推定精度が高いサブキャリアに配置されたシンボルとパリティビット系列を割り当てるべき伝搬路推定精度が劣るサブキャリアに配置されたシンボルを、図3の上段と図4の上段に示すように配置する。
送信機500内の適応変調制御部510内には、予め候補となるMCSが設定されており、まずMCSを決定し、それに対応するMCS情報、通知情報を出力する。受信機600内の適応変調制御部620内にも、送信機500内の適応変調制御部510内に設定されているものと共通なMCSと、それに対応するMCS情報および分離情報が設定されており、通知情報から取得したMCSに対応するMCS情報と分離情報を出力する。
送信機500の方式管理部530は、上記のように複数のMCSと、パイロット構造に基づいてそれぞれ算出された複数のマッピング方式が記憶されており、適応変調制御部510から通知されたMCS情報に対応するマッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部120に通知する。
受信機600の方式管理部640は、送信機500の方式管理部530と同様に、上記のように複数のMCSと、パイロット構造に基づいてそれぞれ算出された複数のマッピング方式が記憶されており、適応変調制御部620から通知されたMCS情報に対応するマッピング方式を示すデマッピング方式情報をデマッピング部270に通知する。
以上のように、MCSを切り替えるシステムにおいても、各パイロット構造において予め伝搬路推定誤差を予測することにより、各MCSに対応したシステマティックビット系列とパリティビット系列のシンボル群へのマッピング方式(マッピング方法)を一意に決めることができる。そのため、予め送信機と受信機の間でマッピング方式を設定しておくことにより、パイロット構造を切り替える信号のみを通知し、マッピング方式通知のための新たな通知情報を用いることなく、誤り率の低い割り当てを行うことができる。
なお、本実施形態では、パイロット構造が固定である場合について説明したが、第2の実施形態で説明したようなパイロット構造を適応的に変更するシステムに適応変調を適用する場合においても、容易に適用することができる。この場合、送信機500は、パイロット制御部(図5のパイロット制御部320に相当する)を備え、方式管理部530は、複数のパイロット構造と複数のMCSとの組み合わせそれぞれに対応するパイロット方式を記憶し、パイロット制御部から出力されるパイロット構造情報と適応変調制御部510から出力される変調パラメータ情報とを入力し、入力したパイロット構造情報と変調パラメータ情報との組み合わせに対応するマッピング方式情報を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報をマッピング部120へ通知する。受信機600でも同様の動作を実施する。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、スキャッタードパイロットを適用する場合について説明する。図10は、スキャッタードパイロットを適用するマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。上記各実施形態の送信機並びに受信機は、図10に示すようなスキャッタードパイロットにも適用することができる。スキャッタードパイロットは、周波数方向と時間方向の2次元にパイロットシンボルが配置される。この場合も、予め各シンボルの伝搬路推定精度を検証しておくことにより、各シンボルの伝搬路推定精度に順序付けすることができる。これに基づいて、システマティックビット系列を割り当てるべきシンボルとパリティビット系列を割り当てるべきシンボルを決定し、パイロット構造に対応付ければよい。
(第5の実施形態)
パイロットシンボルを多重する通信システムでは、自セルあるいはセクタにおける伝搬路状態と、隣接するセルあるいはセクタからの伝搬路状態を識別するために、拡散されたパイロットシンボルを用いる場合がある。本実施の形態では、拡散されたパイロットシンボルを用いる場合について説明する。
図11は、拡散されたパイロットシンボルを多重する場合のマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。図11の上段に拡散されたパイロットシンボルを多重した例を示す。図11の上段において、黒塗りの矩形は、拡散されたパイロットシンボル、白抜きの矩形は、システマティックビットを割り当てるシンボル、網掛けの矩形は、パリティビットを割り当てるシンボルを示す。パイロットシンボルは符号長4の拡散符号により送信側で拡散されたものが多重され、受信側で分離後、逆拡散処理により、自セルからのパイロットシンボルのみを取り出すことにより、自セルからの伝搬路状態を推定する。図11の上段では、周波数の低い方から4つずつのパイロットシンボルが逆拡散される。このとき、伝搬路推定精度は、図11の下段に示すように、パイロットシンボルが拡散された帯域の中心付近のサブキャリアに配置されたシンボルで高くなり、拡散された帯域の端に近いサブキャリアに配置されたシンボルほど低くなる。
すなわち、パイロットシンボルが拡散された帯域の中心付近のサブキャリアにシステマティックビット系列を割り当て、拡散された帯域の端に近いサブキャリアにパリティビット系列を割り当てるようにすればよい。
以上のように、拡散されたパイロットにおいても本発明を適用することができるため、誤り率の低いマッピングを行うことができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、符号化利得をさらに得るために、インタリーブを行うシステムに関して説明する。
従来は、システマティックビット系列とパリティビット系列を区別することなくマッピングを行っていた。そのため、インタリーブ処理も、システマティックビット系列とパリティビット系列を区別せずに行っていた。本発明では、システマティックビット系列とパリティビット系列を割り当てるサブキャリア(シンボル)が異なるため、インタリーブ処理はシステマティックビット系列とパリティビット系列それぞれに施す。図12は、第6の実施形態に係るインタリーブを適用する送信機の構成の一例を示すブロック図である。図13は、第6の実施形態に係るインタリーブを適用する受信機の構成の一例を示すブロック図である。
図12に示すように、送信機700は、符号化部110、マッピング部120、方式管理部130、変調部140、パイロット生成部150、多重部160、IFFT部170、無線送信部180、並びに、アンテナ部91に加えて、システマティックビット系列にインタリーブ処理を施すインタリーブ部A710とパリティビット系列にインタリーブ処理を施すインタリーブ部B720とをさらに有する。
符号化部110から出力されたシステマティックビット系列およびパリティビット系列が、インタリーブ部A710およびインタリーブ部B720でインタリーブ処理され、インタリーブ部A710およびインタリーブ部B720からの出力がマッピング部120に入力される点以外は、図1と同様の構成でよい。
また、図13に示すように、受信機800は、アンテナ部92、無線受信部210、FFT部220、分離部230、伝搬路推定部240、チャネル補償部250、復調部260、デマッピング部270、方式管理部280、並びに、復号化部290に加えて、送信機700内のインタリーブ部A710における処理と逆の処理を行うデインタリーブ部A810と送信機700内のインタリーブ部B720における処理と逆の処理を行うデインタリーブ部B820とをさらに有する。
デマッピング部270から出力された2つのビット系列が、デインタリーブ部A810およびデインタリーブ部B820でデインタリーブ処理され、デインタリーブ部A810およびデインタリーブ部B820からの出力がシステマティックビット系列およびパリティビット系列として復号化部290に入力される点以外は、図2と同様の構成でよい。
このように、システマティックビット系列とパリティビット系列のそれぞれに対してインタリーブ処理を行うことにより、符号化利得を向上するができる。
なお、本実施形態では、図1の送信機並びに図2の受信機にインタリーブを適用する場合を説明したが、図5または図8の送信機、図6または図9の受信機にインタリーブを適用することも可能である。
(第7の実施形態)
上記各実施形態では、符号化部から出力されたシステマティックビット系列とパリティビット系列の2種類のビット系列を、それぞれマッピングする場合について説明した。第7の実施形態では、3種類のビット系列をそれぞれ異なるシンボル群に割り当てる場合について説明する。
本実施形態では、符号化率2/5でHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)を適用する場合について説明する。なお、HARQにおける初送時と再送時のパンクチャパターンの一例としては、図14に示すようなパターンを用いる。すなわち初送時はシステマティックビットとパンクチャされたパリティビットを送信し、再送時はシステマティックビットと初送とは異なるパンクチャパターンでパンクチャされたパリティビットを送信する。受信機は、初送時のデパンクチャリング後の軟判定ビット系列と再送時のデパンクチャリング後の軟判定ビット系列を等利得合成して、合成されたビット系列を用いてターボ復号する(いわゆるHARQタイプIII)。
図15は、第7の実施形態に係る送信機の構成の一例を示すブロック図である。図16は、第7の実施形態に係る受信機の構成の一例を示すブロック図である。
図15に示すように、送信機900は、符号化部910、マッピング部920、方式管理部930、変調部140、パイロット生成部150、多重部160、IFFT部170、無線送信部180、並びに、アンテナ部91に加えて、再送制御部940を有する。図16に示すように、受信機1000は、無線受信部210、FFT部220、分離部230、伝搬路推定部240、チャネル補償部250、復調部260、デマッピング部1010、方式管理部1020、並びに、復号化部1030に加えて、再送制御部1040を有する。
まず図15に沿って、送信機900内の処理について説明する。送信機900内の再送制御部940は、初送であるか再送であるか(あるいは何回目の送信か)を示す送信回数情報を符号化部910と方式管理部930に通知する。
符号化部910は再送制御部940から通知された送信回数情報に基づいて、初送時は第1の実施形態における処理と同様にシステマティックビット系列とパリティビット系列とを出力するとともに、システマティックビット系列とパンクチャリング前のパリティビット系列を記憶しておく。
方式管理部930は、予め送信回数に対応したマッピング方式が記憶されており、再送制御部940から通知された送信回数情報に基づいて、送信回数に対応したマッピング方式情報をマッピング部920に通知する。
マッピング部920は、入力する3種類のビット系列を方式管理部930から通知されるマッピング方式情報に従って割り当てる。その他のブロックは第1の実施形態と同様の処理を行う。
符号化部910は、再送時は、初送時に記憶したシステマティックビット系列とパリティビット系列に初送時とは異なるパンクチャパターンのパンクチャリングを施す。図14に示すパンクチャパターンを用いる場合、システマティックビット系列は初送時と同じとなり、パリティビット系列は、初送時に送信したパリティビット系列(以下、既送信パリティビット系列と呼ぶ)と初送時に送信していないパリティビット系列(以下、未送信パリティビット系列と呼ぶ)とから構成される。符号化部910は、これら3種類のビット系列(システマティックビット系列、未送信パリティビット系列、既送信パリティビット系列)を出力する。
マッピング部920は、符号化部910から出力された3種類のビット系列を、方式管理部から通知されたマッピング方式に基づいてマッピングを行う。送信回数(初送か再送か)とマッピング方式との対応については後述する。
次に、図16に沿って、受信機1000内の処理について説明する。受信機1000内の再送制御部1040は、初送であるか再送であるか(あるいは何回目の送信か)を示す送信回数情報を復号化部1030と方式管理部1020に通知する。
方式管理部1020は、予め送信回数に対応したマッピング方式が送信機900内の方式管理部930と共通に記憶されており、再送制御部1040から通知された送信回数情報に基づいて、送信回数に対応したデマッピング方式情報をデマッピング部1010に通知する。
復号化部1030は再送制御部1040から通知された送信回数情報に基づいて、初送時は第1の実施形態における処理と同様にシステマティックビット系列とパリティビット系列とから復号するとともに、システマティックビット系列とデパンクチャリング後のパリティビット系列を記憶しておく。
デマッピング部1010は、再送時、復調部260から出力されたビット系列を、方式管理部1020から通知されたデマッピング方式に基づいて、送信機900内のマッピング部920と逆の処理が行われる。すなわち、復調部260から出力された各サブキャリアにおけるビット系列をシステマティックビット系列とパリティビット系列に分離する。
復号化部1030は、再送時は、再送時にデパンクチャリングしたシステマティックビット系列とパリティビット系列と、初送時に記憶したシステマティックビット系列とパリティビット系列に初送時とを合成し、合成したビット系列を用いて復号化を行う。その他のブロックは第1の実施形態と同様の処理を行う。
次に、再送時のビット系列のシンボル群への割り当ての一例を説明する。図17は、再送時のマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。再送時のマッピングの一例として、図17の上段に示すマッピング方式について説明する。図17の上段において、黒塗りの矩形はパイロットシンボルであり、白抜きの矩形はシステマティックビットを割り当てるシンボルであり、網掛けの矩形はパリティビット(既送信)を割り当てるシンボルであり、斜線の矩形はパリティビット(未送信)をマッピングするシンボルであり、格子の矩形は他の情報用のシンボルである。なお、本実施形態では、システマティックビットとパリティビットの他に、他の情報用に割り当てるシンボルを含む場合について説明するが、このような情報は必ずしも必要ではない。
再送時の3種類のビット系列(システマティックビット系列、未送信パリティビット系列、既送信パリティビット系列)のビット数の比率は、図14に示すように2:1:2である。一般的に、初送時と再送時のパリティビットの等利得合成によるダイバーシチ利得に比べて、新たなパンクチャパターンによる符号化利得の方が大きい。すなわち、復号時に未送信パリティビット系列は既送信パリティビット系列よりも重要度が高いと言える。そこで、図17の上段に示すように、最も伝搬路推定誤差が小さい上位4割のシンボル群にシステマティックビット系列を割り当て、次に伝搬路推定誤差が小さい2割のシンボル群に見送信パリティビット系列を割り当て、残りの4割のシンボル群に既送信パリティビット系列を割り当てる。
以上のように、HARQを適用する場合、システマティックビット系列、未送信パリティビット系列、既送信パリティビット系列をそれぞれ異なるシンボル群に割り当てることで、誤り率の低い割り当てを行うことができる。
なお、上記各実施形態では、パイロット構造に対応するマッピング方式(マッピング方法)を例示しているが、パイロット構造に対応して、システマティックビット系列とパリティビット系列を割り当てるシンボル群を変更するものであれば、例示したマッピング方式に限るものではない。また、受信機内のデマッピング部は、復調されたビット系列をシステマティックビット系列とパリティビット系列にデマッピングすると表現しているが、これらビット系列は復調後の軟判定値系列であってもよいことは勿論である。
第1の実施形態に係る送信機の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る受信機の構成の一例を示すブロック図である。 マッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。 図3とは符号化率が異なるマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る送信機の構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る受信機の構成の一例を示すブロック図である。 図4とはパイロット構造が異なるマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る送信機の構成の一例を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る受信機の構成の一例を示すブロック図である。 スキャッタードパイロットを適用するマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。 拡散されたパイロットシンボルを多重する場合のマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。 第6の実施形態に係るインタリーブを適用する送信機の構成の一例を示すブロック図である。 第6の実施形態に係るインタリーブを適用する受信機の構成の一例を示すブロック図である。 HARQにおける初送時と再送時のパンクチャパターンの一例を示す図である。 第7の実施形態に係る送信機の構成の一例を示すブロック図である。 第7の実施形態に係る受信機の構成の一例を示すブロック図である。 再送時のマッピング方式及び伝搬路推定誤差の一例を示す図である。 従来のOFDM変調システムのフレーム構成の一例を示す図である。 従来のサブキャリアの割り当ての一例を示す図である。
符号の説明
91、92 アンテナ部
100、300、500、700、900 送信機
110、520、910 符号化部
120、920 マッピング部
130、280、310、430、530、640、930、1020 方式管理部
140、540 変調部
150、330 パイロット生成部
160、340、550 多重部
170 IFFT部
180 無線送信部
200、400、600、800、1000 受信機
210 無線受信部
220 FFT部
230、410、610 分離部
240 伝搬路推定部
250 チャネル補償部
260、630 復調部
270、1010 デマッピング部
290、650、1030 復号化部
320、420 パイロット制御部
510、620 適応変調制御部
710 インタリーブ部A
720 インタリーブ部B
810 デインタリーブ部A
820 デインタリーブ部B
940、1040 再送制御部

Claims (18)

  1. 送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機であって、
    前記送信データから生成された複数種類のビット系列それぞれを、パイロット構造に基づいて前記送信単位をグループ分けした異なる複数のデータシンボル群に割り当てるマッピング部を備えることを特徴とする送信機。
  2. 前記マッピング部は、n種類(nは2以上の自然数)のビット系列それぞれを、異なるn種類のデータシンボル群に割り当てることを特徴とする請求項1記載の送信機。
  3. 前記マッピング部は、前記n種類のビット系列として、前記送信データを符号化したシステマティックビット系列とパリティビット系列とを入力し、第一のデータシンボル群に前記システマティックビット群を割り当て、前記第一のデータシンボル群よりも伝搬路補償精度が低いデータシンボル群に前記パリティビット系列を割り当てることを特徴とする請求項2記載の送信機。
  4. 前記パイロット構造に基づいて、前記複数種類のビット系列それぞれを前記送信単位へ割り当てる前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶し、前記マッピング方式によって特定されるデータシンボル群の配置を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知する方式管理部を、更に備え、
    前記マッピング部は、前記マッピング方式情報に基づいて、前記複数種類のビット系列それぞれを異なるデータシンボル群へ割り当てることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の送信機。
  5. 前記方式管理部は、送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの時間軸方向の距離に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする請求項4記載の送信機。
  6. 前記方式管理部は、送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの周波数軸方向の距離に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする請求項4記載の送信機。
  7. 前記方式管理部は、送信単位内のシンボルと前記パイロットシンボルとの時間軸方向または周波軸方向の少なくとも一方の距離を特定する閾値を設け、送信単位内の各シンボルと前記パイロットシンボルとの距離と前記閾値とを比較した結果に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする請求項4記載の送信機。
  8. 前記方式管理部は、各シンボルと前記パイロットシンボルからの時間軸方向の距離と周波数方向の距離との加重平均値に基づいて前記複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする請求項4記載の送信機。
  9. 前記方式管理部は、複数のパイロットシンボルが符号拡散されている場合、前記拡散された複数のパイロットシンボルの重心をパイロットシンボルの位置として複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式を記憶することを特徴とする請求項5から請求項8のいずれかに記載の送信機。
  10. 前記送信データから生成された複数種類のビット系列を入力し、それぞれの種類のビット系列を個別にインタリーブするインタリーブ部を、更に備え、
    前記マッピング部は、前記インタリーブ部がインタリーブしたビット系列を入力することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の送信機。
  11. パイロット構造の切り替えを制御し、切り替えるパイロット構造を示すパイロット構造情報を前記方式管理部へ通知するパイロット制御部を、更に備え、
    前記方式管理部は、複数のパイロット構造情報それぞれに対応するマッピング方式を記憶し、前記パイロット制御部から通知されたパイロット構造情報に対応するマッピング方式を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知することを特徴とする請求項4から請求項10のいずれかに記載の送信機。
  12. 変調パラメータの切り替えを制御し、切り替えた変調パラメータを示す変調パラメータ情報を前記方式管理部へ通知する適応変調制御部を、更に備え、
    前記方式管理部は、複数の変調パラメータ情報それぞれに対応するパイロット方式を記憶し、前記適応変調制御部から通知された変調パラメータ情報に対応するマッピング方式情報を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知することを特徴とする請求項4から請求項10のいずれかに記載の送信機。
  13. パイロット構造の切り替えを制御し、切り替えるパイロット構造を示すパイロット構造情報を前記方式管理部へ通知するパイロット制御部と、
    変調パラメータの切り替えを制御し、切り替えた変調パラメータを示す変調パラメータ情報を前記方式管理部へ通知する適応変調制御部とを、更に備え、
    前記方式管理部は、複数のパイロット構造情報と複数の変調パラメータ情報との組み合わせそれぞれに対応するパイロット方式を記憶し、前記パイロット制御部から通知されたパイロット構造情報と前記適応変調制御部から通知された変調パラメータ情報との組み合わせに対応するマッピング方式情報を選択し、選択したマッピング方式を示すマッピング方式情報を前記マッピング部へ通知することを特徴とする請求項4から請求項10のいずれかに記載の送信機。
  14. 前記方式管理部が選択したマッピング方式を通知する送信部、を更に備えることを特徴とする請求項11から請求項13のいずれかに記載の送信機。
  15. 送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重したデータを通信先から受信する受信機であって、
    送信単位内の複数のシンボルを、パイロットシンボルを参照して伝搬路補償する伝搬路補償部と、
    前記パイロット構造に基づいて、複数種類のビット系列それぞれを前記送信単位へ割り当てる複数のデータシンボル群の配置を特定するマッピング方式であり、かつ、前記通信先と同一のマッピング方式を記憶し、前記マッピング方式によって特定されるデータシンボル群の配置を示すデマッピング方式情報を出力する方式管理部と、
    前記方式管理部が出力するデマッピング方式情報に基づいて、前記伝搬路補償部で伝搬路補償された送信単位内の複数シンボルから、前記複数のビット系列に対応する判定値系列を取り出すデマッピング部と、を備えることを特徴とする受信機。
  16. 送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機のマッピング方法であって、
    前記送信データから生成されたn種類(nは2以上の自然数)のビット系列を、パイロット構造に基づいて分割された送信単位内のn種類のデータシンボル群に、それぞれ割り当てることを特徴とするマッピング方法。
  17. 送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重して送信する送信機のマッピング方法であって、
    パイロット構造に基づいて送信単位内の複数のデータシンボル群の配置を決定し、複数種類のビット系列それぞれを異なるデータシンボル群に割り当てるマッピング方法。
  18. 送信データを割り当てた送信単位へパイロットシンボルを多重したデータを通信先から受信する受信機の受信方法であって、
    パイロット構造に基づいて前記送信単位をグループ分けした異なる複数のデータシンボル群のうち、第一のデータシンボル群にシステマティックビット群を割り当て、前記第一のデータシンボル群よりも伝搬路補償精度が低いデータシンボル群にパリティビット系列を割り当てた複数のデータシンボル群を受信し、
    受信した複数のデータシンボル群を、前記パイロットシンボルを参照して伝搬路補償し、
    前記第一のデータシンボル群を復調して得られる第一の軟判定値系列と前記第二のデータシンボル群を復調して得られる第二の軟判定値系列とを、それぞれ前記システマティックビット系列と前記パリティビット系列に対応する軟判定値系列として復号化することを特徴とする受信方法。
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