JP2007287819A - 固体撮像素子およびその製造方法、電子情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズアライメントずれによる受光部への入射光減少を抑制して、小F値においても光を受光部へ効率よく入射させる。
【解決手段】2次元状(またはマトリクス状)に複数のフォトダイオード領域2が設けられた半導体基板1の表面上または半導体基板の表層部上に、内部に複数の配線21〜23を含む絶縁層3を有する固体撮像素子31において、フォトダイオード領域2上に光導波路を形成する。その光導波路上の第1マイクロレンズ11Aを、光導波路とセルフアライメントにより作製する。絶縁層3の等方性エッチングと異方性エッチングにより光導波路を形成し、その等方性エッチングにより形成された楕円半球状穴3A内にレンズ材料を加工し、熱でレンズ材料を溶かすことにより、楕円半球状穴3Aのセルフアライメントにより光導波路と第1マイクロレンズ11Aが位置決めされた状態で形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、集光効率を高めるために受光部上にオンチップレンズを設けた固体撮像素子およびその製造方法、この製造方法により作製された固体撮像素子を、画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
この種の従来の固体撮像素子では、多画素化に伴って感度向上を図るため、受光部(光電変換部;フォトダイオード部)上に集光用のオンチップレンズ(マイクロレンズ)を形成することによって集光効率を高めてきた。しかしながら、更なる多画素化に伴う受光部の縮小化および感度低下に対して、オンチップレンズによる従来技術のみでは、集光効率を更に高めるのには限界があった。
この集光効率の更なる向上のために、例えば特許文献1〜6に記載されているように、受光部とオンチップレンズ間に光導波路を設けることにより、受光部に光を効率的に導くようにようにした構造が提案されている。以下に、このような受光部上に光導波路を設けた従来の固体撮像素子ついて図9および図10を用いて説明する。
図9は、受光部上に光導波路を設けた従来の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。なお、図9では、この固体撮像素子の1画素分の構成例が示されているだけであるが、実際には半導体基板またはその表層に複数の受光部が2次元状(またはマトリクス状)に設けられている。
図9において、この従来の固体撮像素子51は、半導体基板1の表層部に受光部としてフォトダイオード領域2が設けられ、このフォトダイオード領域2上には、内部に配線層を含む酸化物などからなる絶縁層3が形成された後に、フォトダイオード領域2の真上の絶縁層3が、例えばリアクティブイオンエッチング(RIE)法などの異方性エッチングを用いて開口されており、さらにCVD法やスパッタリング法などにより、絶縁膜4を介して反射膜5が形成され、さらにRIE法などの異方性エッチングにより、開口部側壁のみに反射膜5が残されて光導波路用のホールが形成される。この側壁反射膜5が形成された光導波路用のホール内には、反射膜5に応じた屈折率を有する光透過性材料膜6が埋め込まれて光導波路6Aが形成される。その上に、平坦化膜7を介して、フォトダイオード領域2に対向する位置に集光用のマイクロレンズ(オンチップレンズ)8が形成される。
上記反射膜5としては、金属膜や、光透過性材料膜6と異なる屈折率を有する膜を用いた例が提案されている。前者については、反射率が高い金属膜として、例えばアルミニウムが用いられている。この場合、光導波路6A内に入射されてきた光を反射させることにより、受光部であるフォトダイオード領域2へ光が導かれる。また、後者の場合、光透過性材料膜6と異なる屈折率を有する膜として、例えばSiN膜などが用いられている。この場合、光導波路6A内に埋め込まれた光透過性材料膜6の屈折率をSiN膜などの反射膜5よりも高くすることにより、光透過性材料膜6と反射膜5との界面にて臨界角よりも大きい入射角を有する入射光が全反射されて、受光部2に光が効率よく導かれる。このように、従来の固体撮像素子51では、受光部とオンチップレンズ8間に光導波路6Aを設けることにより、受光部での集光効率が高められている。
特開7−45805号公報 特開2004−221532号公報 特開2005−5471号公報 特開2003−239633号公報 特開2005−101090号公報 特開2002−118245号公報
しかしながら、上述した受光部(フォトダイオード領域2)上に光導波路6Aを設けた従来の固体撮像素子51には、以下のような問題がある。
この光導波路6A内の側壁部に形成される反射膜5として金属膜を用いる場合、例えば反射率が高いアルミニウムを用いたとしても、光導波路6A内で多重反射を繰り返すことにより、光の減衰が起きてしまう。このことは、反射膜5として、光導波路6A内に埋め込まれる光透過性材料膜6と異なる屈折率を有する膜を用いた場合にも同様であり、反射膜5と光透過性材料膜6との界面にて臨界角よりも大きい入射角を有する入射光を全反射させる構造としても、入射光が臨界角よりも大きくなることがあるため、光の減衰が起きてしまう虞がある。
この問題に対して、図10に示すように、他の従来例の固体撮像素子52において、受光部(フォトダイオード領域2)上の光透過性材料膜6の膜厚を厚くし、かつ光導波路6Aの開口部入口を広げて側壁断面形状をテーパ状とし、焦点位置が半導体基板1の表面(受光部上)となるように形成することによって、光導波路6A内の側壁での反射回数を減らす提案が為されている。
しかしながら、この場合には、集光用のマイクロレンズ8のアライメント精度が問題となっている。即ち、光導波路6A内の側壁での反射回数を減らすために、焦点位置が半導体基板1の表面(受光部上)としかつ開口部入口を広げて受光部上の光透過性材料膜6の膜厚を厚くすると、光導波路6Aに対するマイクロレンズ8のアライメントずれによって、光導波路6A内に光が入射され難いという現象が起こり得る。
このように、受光部上に光導波路6Aを形成したとしても、多重反射により光導波路6A内で光が減衰したり、光導波路6Aに対するマイクロレンズ8のアライメントずれにより、光導波路6Aを通して受光部上に光が良好に入射されないという問題がある。特に、カメラが小型化されて小F(焦点距離)値となった場合には、受光部領域(複数の受光部が設けられた領域)の基板中央から周辺に向かうほど入射光が斜め方向からより傾斜して入射される。このため、この問題がさらに顕著になる。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、受光部の感度を向上させるために受光部上に光導波路が設けられた構造において、レンズアライメントずれによる受光部への入射光減少を抑制して、小F値においても光を受光部へ効率よく入射させることができる固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子を撮像部に用いた電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子は、複数の受光部が設けられた半導体基板上に絶縁層が設けられており、該受光部上の該絶縁層の開口部に光導波路が形成されている固体撮像素子において、該受光部上に該光導波路を介して集光用の第1マイクロレンズが設けられており、該第1マイクロレンズは、該光導波路および該第1マイクロレンズの形成用形状のセルフアライメントにより形成されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第1マイクロレンズの焦点が前記受光部上または前記半導体基板表面近傍に設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第1マイクロレンズおよび前記光導波路の形成用形状が等方性エッチングおよび異方性エッチングにより形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路は、前記受光部上の対応する位置に設けられた下に凸形のレンズ曲面穴の底面から前記半導体基板表面側まで該半導体基板表面と垂直の側壁または、開口部入口側が広がるように傾斜した側壁を有する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路内の側壁またはその一部に反射膜が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における反射膜は、アルミニウム、銀および金の少なくとも1種類を含む金属材料で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における反射膜は、エッチングにより前記開口部の底からの高さ位置が調整されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路内の側壁またはその一部が、該光導波路内に埋め込まれる光透過性材料よりも屈折率が低い薄膜により形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路内の側壁またはその一部が、前記絶縁層よりも屈折率が高い薄膜により形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路内に埋め込まれる光透過性材料の一部または全部がカラーフィルタ材料または白黒用フィルタ材料(透明材料;例えばマイクロレンズに用いる材料などを含む)である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路内に埋め込まれる光透過性材料の一部として前記カラーフィルタ材料が用いられ、該光透過性材料の一部以外の部分として前記第1マイクロレンズの材料と同じ材料が用いられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第1マイクロレンズ上に反射防止膜が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第1マイクロレンズ上にさらに集光用の第2マイクロレンズが設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第1マイクロレンズは、凸レンズ形状とされている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第1マイクロレンズの位置は、入射光の傾き度合いに応じて、前記受光部の位置に対してオフセットを持たせて設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における第2マイクロレンズの位置は、入射光の傾き度合いに応じて、前記受光部の位置に対してオフセットを持たせて設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、前記第2マイクロレンズおよび前記第1マイクロレンズの各位置は、入射光の傾き度合いに応じて、前記受光部の位置に対してオフセットを持たせて設定されている。また、第2マイクロレンズの位置は、前記第1マイクロレンズの位置に対して集光率向上用にオフセットを持たせて設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、前記第1マイクロレンズ上に反射膜が設けられた該第1マイクロレンズおよび該反射膜にレンズ曲面穴を開口して、該レンズ曲面穴に前記第2マイクロレンズの形成部分を充填させた光閉じ込め構造を有している。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子におけるレンズ曲面穴は楕円半球状穴または半球状穴である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における光導波路内に埋め込まれるカラーフィルタ材料の厚さは0.5μm以上1μm以下である。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、複数の受光部が設けられた半導体基板上に絶縁層を形成し、該受光部上の該絶縁層を開口して光導波路を形成する固体撮像素子の製造方法において、前記絶縁層に対して等方性エッチングおよび異方性エッチングを行って該第1マイクロレンズおよび該光導波路の形成用形状を形成するレンズおよび光導波路形状形成工程と、該光導波路および該第1マイクロレンズの形成用形状をセルフアライメントにして該第1マイクロレンズを形成する第1マイクロレンズ形成工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法におけるレンズおよび光導波路形状形成工程は、所定形状のレジストマスクを用いて前記絶縁層の等方性エッチングを行って、前記受光部上に対応する位置に下に凸形のレンズ曲面穴を形成するレンズ穴形状形成工程と、所定形状のレジストマスクを用いて該絶縁層の異方性エッチングを行って、該レンズ曲面穴の底面から前記半導体基板表面側まで該半導体基板表面と垂直の側壁部分または、開口部入口側が広がるように傾斜した側壁部分を形成する光導波路形状形成工程とを有する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法におけるレンズ穴形状形成工程および前記光導波路形状形成工程は同じ所定形状のレジストマスクかまたは異なる所定形状のレジストマスクを用いる。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法における光導波路の形成用形状内に光透過性材料を埋め込んで該光導波路を形成する光導波路形成工程をさらに有する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法における第1マイクロレンズ形成工程は、前記光導波路が形成された基板部上にレンズ材料を塗布して、前記レンズ曲面穴内に該レンズ材料を埋め込んだ後に所定形状に加工し、該所定形状のレンズ材料を熱により溶かすことにより凸状の前記第1マイクロレンズを形成する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法において、前記光導波路形状形成工程により前記光導波路の形成用形状が形成された基板部上に反射膜材料を成膜し、該反射膜材料に異方性エッチングを行って該光導波路の形成用形状内の側壁部分に該反射膜材料の薄膜を残す光導波路側壁形成工程をさらに有する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法における光導波路側壁形成工程は、前記異方性エッチングのエッチング時間を調整して、前記反射膜の高さ位置を調整する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法におけるレンズ曲面穴は楕円半球状穴または半球状穴である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子の製造方法における光導波路形成工程は、前記光導波路の形成用形状内に前記光透過性材料としてカラーフィルタ材料を埋め込み、さらに該光導波路の形成用形状内に次の光透過性材料として前記第1マイクロレンズの材料と同じ材料を埋め込んで該光導波路を形成する。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像素子を撮像部に用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、半導体基板上または半導体基板の表層部に複数の受光部が設けられ、その上に内部に配線を含む絶縁層が設けられ、この絶縁層に対して、受光部上に光導波路が設けられた固体撮像素子において、光導波路と第1マイクロレンズ(オンチップレンズ)の形成用形状をセルフアライメントにして第1マイクロレンズを形成することにより、光導波路に対するレンズ形成時のアライメントずれがなくなり、光導波路上に第1マイクロレンズをより正確に形成することができる。これにより、所望の位置、例えば基板表面近傍に第1マイクロレンズの焦点を容易に設定することが可能となって、従来のレンズアライメントずれによる受光部への入射光量の減少を抑制することが可能となる。
また、等方性エッチングにより光導波路の上部に下に凸型の楕円半球状穴などのレンズ曲面穴を形成して、レンズ材料をその内部に形成してこれを熱で溶かすことにより、凸型レンズ(第1マイクロレンズ)が形成されると共に光導波路の上部にレンズ材料(光透過性材料)が埋め込まれる。これによっても、受光部への集光率が高められ、斜め入射光に対しても効率よく集光させることが可能となる。
さらに、光導波路内の一部にカラーフィルタ材料を埋め込むことにより、全体にカラーフィルタ材料を埋め込んだ場合に比べて、カラーフィルタによる光吸収をより防ぐことができる。また、光導波路の最深部にカラーフィルタを設けることにより、受光部(フォトダイオード)へ入射される光のクロストークによる影響を低減することが可能となる。
さらに、エッチングによって、光導波路内の下部にのみ高反射率を有する膜(反射膜)を残すことにより、レンズからの光が側壁によって妨げられることを防ぐことが可能となる。さらに、光導波路の最深部のみで光を反射させることにより、受光部への集光率を高めることができる。さらに、光導波路の最深部で生じるクロストークによる影響を防ぐことも可能となる。
さらに、画素(受光部)のレイアウトによっては、受光部が等間隔に並ばないこともあるが、各受光部へ光を導く光導波路にオフセットを持たせることによって、受光部への集光率を向上させることが可能となる。
さらに、光導波路上に形成された第1マイクロレンズ上に第2マイクロレンズを設けることによって、小F値においても集光率を向上させることが可能となる。
さらに、光導波路上に形成された第1マイクロレンズ上に高反射率薄膜を設けることによって、光閉じ込め構造を構成することが可能となる。
以上により、本発明によれば、第1マイクロレンズのアライメントずれによる従来の入射光の減少を抑制することで、光導波路により受光部へ光を効率よく導くことができるため、集光率を向上させて固体撮像素子の感度を向上させることができる。また、受光部が等間隔でなくても、光導波路側にオフセットを持たせることにより、より効率的に各受光部へ光を導くことができる。さらに、セルフアラインメントにより作製された第1マイクロレンズ上にさらに第2マイクロレンズを設けたり、この第2マイクロレンズにオフセットを持たせることにより、小F値においても良好な集光効率を得ることができる。
以下に、本発明の固体撮像素子およびその製造方法の実施形態1〜3について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。なお、図1〜図8では、固体撮像素子の1画素分の構成例が示されており、実際には半導体基板またはその表層に複数の受光部が2次元状(またはマトリクス状)に設けられている。
図1において、本実施形態1の固体撮像素子31は、半導体基板1の表層部に受光部として各フォトダイオード領域2がそれぞれ設けられている。このフォトダイオード領域2上に、エッチングストッパ膜9を介して配線層21〜23を内部に持つ酸化物膜からなる絶縁層3が形成された後に、絶縁層3は、異方性エッチングおよび等方性エッチングを用いて受光部2上が開口され、光導波路ホール10A中にカラーフィルタ材料(例えば富士マイクロエレクトロニクスマテリアルズ社製の商品名「COLOR MOSAIC;カラーモザイク」)が填されて光導波路(カラーフィルタ10)が形成されている。この光導波路の上部には、下に凸状(レンズ状)のレンズ曲面穴としての楕円半球状穴3Aが形成されており、その楕円半球状穴3Aの底面から基板表面上のエッチングストッパ膜9までは、半導体基板1の表面と垂直の側壁部分となっている。光導波路ホール10A内にカラーフィルタ材料が充填された光導波路の側壁部分の下部側には高反射率を有する反射膜5(高反射率薄膜)が形成されており、光導波路内には光透過性材料としてカラーフィルタ材料が埋め込まれてカラーフィルタ10を形成している。また、光導波路内のカラーフィルタ10上および楕円半球状の中央穴部分には光透過性材料としてレンズ材料が埋め込まれて所定形状に加工され、これが熱により溶かされて、カラーフィルタ材料が充填された光導波路の位置に対して、このレンズ材料が、楕円半球状穴3Aのセルフアラインメントにより凸レンズ状のマイクロレンズ11A(第1マイクロレンズ)が形成されている。この場合のマイクロレンズ11Aの焦点は、例えば半導体基板表面近傍のフォトダイオード領域2に対応する位置に設定されている。
上記構成の本実施形態1に係る固体撮像素子の製造方法について説明する。
図2A(a)〜図2A(e)および図2B(f)〜図2B(j)は、本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の各製造工程を説明するための要部縦断面図である。
まず、図2A(a)に示すように、半導体基板1の表層部に受光部としてフォトダイオード領域2を形成し、そのフォトダイオード領域2を含む基板表面上にエッチングストッパ膜9として例えばSiN膜を形成する。この基板部上に、第1メタル配線層21、その上の第2メタル配線層22、さらにその上の第3メタル配線層23を内部含むようにこれらと交互に絶縁膜3を順次形成する。このとき、第3メタル配線層23上の絶縁膜3の膜厚は、フォトダイオード領域2上へのレンズ集光距離に合わせて調整する必要がある。
次に、図2A(b)に示すように、絶縁膜3上に、その開口部20Aが各フォトダイオード領域2の中央部分にそれぞれ対向する所定形状のレジストマスク20を形成する。このレジストマスク20を用いて、絶縁膜3に対して等方性エッチングを行うことにより、フォトダイオード領域2上の対向する絶縁膜3の位置に、1画素サイズ(円形または四角形など)ほどの大きさに、下に凸形(レンズ形状)の楕円半球状穴3Aを形成する。これに続いて、図2A(c)に示すように、同じ開口部20Aを持つレジストマスク20を用いて、絶縁膜3に対して異方性エッチングを行うことにより、楕円半球状穴3Aの中央部分下(底面)からエッチングストッパ膜9まで、基板表面部(フォトダイオード領域2)に対して垂直な側壁部分を持つ光導波路ホール10Aを形成する。
さらに、図2A(d)に示すように、PVD法またはCVD法を用いて、その基板部上に高反射率を有する薄膜(高反射率薄膜)である反射膜5を形成する。この反射膜5の材料としては、高反射率を有するアルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)など、またはこれらの合金などの金属膜を用いることができる。その後、図2A(e)に示すように、異方性エッチングを用いて、反射膜5を導波路側壁の一部(受光部側の導波路側壁)のみに残す。このとき、レンズ集光に合わせてエッチング時間を調整することにより、反射膜5の高さ位置を調整することができる。なお、メタル配線層21〜23と反射膜5とがショートする虞がある場合には、例えば図3に示すように、本実施形態1の固体撮像素子31における変形例の固体撮像素子31Aとして、絶縁膜3と反射膜5間に、例えばSiN膜やSiO2膜などの絶縁膜12を、反射膜5の形成工程前に形成してもよい。これらの絶縁膜12は、光導波路を構成する目的から、内部に配線層を含む絶縁層3よりも屈折率が高い材料を用いることが望ましい。
その後、図2B(f)に示すように、カラーフィルタ10となるカラーフィルタ材料を光導波路内に埋め込む。このとき、1μm以上4μm以下(3層の配線層の場合)の厚みを有する透明の絶縁膜3に対して完全にカラーフィルタ材料を埋め込むと、カラーフィルタ10の透過率の関係から光強度の減少が非常に多くなり、感度劣化を招いてしまうため、図2B(g)に示すように、図2B(f)の状態のカラーフィルタ10の厚さを、例えば0.5μm以上1μm以下程度にエッチング除去して、0.5μm以上でカラーフィルタ10の機能が発揮され、1μm以下でカラーフィルタ10による光強度の減少を最小限に抑えることが好ましい。このときのエッチングは、等方性エッチングでも異方性エッチングでもよい。また、カラーフィルタ10は、インクジェット技術を用いて形成してもよい。インクジェット法を用いてカラーフィルタ材料を光導波路内に埋め込むことにより、マスク工程およびエッチング工程を省くことができる。
さらに、図2B(h)に示すように、この基板部上にレンズ材料を均一に塗布した後、所定形状のレジストマスクを用いてレンズ材料を加工する。このときのレンズ加工は、エッチングまたは現像により行う。なお、このときのレンズ材料としては、内部に配線層を含む絶縁層3または図3に示す絶縁膜12よりも屈折率が高い材料を用いることが望ましく、さらに、絶縁膜12は絶縁層3よりも屈折率が高い材料を用いることが望ましい。レンズ加工の際には、図2B(i)に示すように、光導波路上部の楕円半球状穴3A内に所定量のレンズ材料(所定形状に加工されたレンズ材料)を残すようにする。その後、熱によりこのレンズ材料を溶かすことにより、凸状(凸レンズ形状)のマイクロレンズ11Aを楕円半球状穴3Aのセルフアライメントにより形成する。このとき、アライメントずれによりレンズ材料の加工ずれが起きたとしても、その加工されたレンズ材料を溶かす際に光導波路上部の楕円半球状穴3Aの形状によって、光導波路の中心上に(所望の位置に)マイクロレンズ11Aが形成される。
これにより、図2B(j)に示すように、光導波路とマイクロレンズ11Aが一体化された形状でのセルフアラインメントにより、光導波路とマイクロレンズ11Aを形成することができる。したがって、マイクロレンズ11Aのアライメントずれによる入射光の減少を抑制して、光導波路により受光部へ光を効率よく導いて集光率を向上させ、固体撮像素子31の感度をいっそう向上させることができる。
なお、本実施形態1において、マイクロレンズ11Aの形成後、レンズギャップを埋めるために、図4に示すように、本実施形態1の固体撮像素子31における変形例の固体撮像素子31Bとして、マイクロレンズ11A上に反射防止膜13となる膜材料を塗布してもよい。また、反射膜5の代わりに、光導波路内に埋め込まれた光透過性材料(カラーフィルタ10やマイクロレンズ11Aの材料)よりも屈折率が低い薄膜や、配線を含む絶縁層3よりも屈折率が高い薄膜を用いて、界面での全反射により光をフォトダイオード領域2上に導くようにすることもできる。
また、本実施形態1では、マイクロレンズ11Aの位置は受光部に対してオフセット(ずれ量)を持たせていないが、これに限らず、マイクロレンズ11Aの位置は、集光効率向上のために、入射光の傾き度合いに応じて、受光部に対してオフセットを持たせて設定されている。各受光部が等間隔でない場合も含めて、入射光の傾き度合いに応じて、受光部に対してマイクロレンズ11Aの位置にオフセット(すれ量)を持たせることにより、受光部に対する集光効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態1では、光導波路ホール10A中にカラーフィルタ材料が充填されて光導波路が形成される場合について説明したが、これに限らず、光導波路ホール10A中に白黒用フィルタ材料が充填されて光導波路が形成されるように構成してもよい。ここで、白黒用フィルタ材料は、特にそのような名称の材料があるわけではなく、カラーフィルタ材料に対する白黒用フィルタ材料という位置付けであって、この白黒用フィルタ材料としては、透明材料であればよく透明材料であってマイクロレンズなどの材料などを用いる。
さらに、光導波路内に埋め込まれるカラーフィルタ材料の厚さは0.5μm以上1μm以下としたが、好ましくはカラーフィルタ材料の厚さは0.8μm程度である。光透過の減衰を考慮すれば、カラーフィルタ材料の厚さは1μm以下であることが好ましく、カラーフィルタ材料の厚さは薄ければ薄いほどよく、この観点からは、カラーフィルタ材料の厚さが、例えば0.3μmや0.4μmなど、カラーフィルタ材料が薄膜化できかつカラーフィルタとして使えれば0.5μm以下の膜厚であってもよい。
さらに、図1において、2点鎖線で示された入射光は、マイクロレンズ11Aの楕円状部分から出て透明の絶縁層3に入り、側壁部分から光導波路内、さらにカラーフィルタ10に入射している。この場合、透明の絶縁層3(光導波路がない場合には透明の絶縁層3が受光部上に存在する)への光の出入り部分(角部分)で光がそれほど減衰されないので、図1のようにこの絶縁層3の角部分を削らなくてもよく、この絶縁層3の角部分を削ってもよい。
(実施形態2)
上記実施形態1の固体撮像素子では、全ての画素(複数のフォトダイオード領域2)においてF値が大きい場合には、その光導波路による効果を発揮することができるが、F値が小さくなるにつれて入射角が大きくなり、斜め光成分が多くなる。このため、入射光が光導波路に入射される量が減ってフォトダイオード領域2に光が届き難い状態が起こり得る。本実施形態2では、この影響を改善することができる固体撮像素子およびその製造方法について説明する。
図5は、本発明の実施形態2に係る固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
図5において、本実施形態2の固体撮像素子32は、マイクロレンズ11Aが形成された基板部上に、透明材料の平坦化膜14を介して第2マイクロレンズ15が形成されている。この第2マイクロレンズ15は、小F値においても入射光が光導波路内に十分に導かれるように、各フォトダイオード領域2に対して入射光側にずらして形成(オフセットを持たせて形成)されている。特に、小F値の場合には、半導体基板1の周辺部において、光が半導体基板1の中央側から斜め方向に入射されるため、フォトダイオード領域2上に複数の第2マイクロレンズ15を形成すると、入射光がフォトダイオード領域2上に良好に導かれないことがあるからである。本実施形態2では、基板中央部の位置から周辺部の位置に向かうにしたがって、入射光の傾き度合いが大きくなるので、各第2マイクロレンズ15が、入射光の傾き度合いに応じて、各フォトダイオード領域2に対して基板中央側にずれる量(オフセット量)が大きくなるように配置している。このことにより、F値が小さい場合においても良好な集光効率を保つことができる。その際、第2マイクロレンズ15に多少のずれが生じたとしても、マイクロレンズ11Aと光導波路とがセルフアライメントにより形成されているため、このずれによる影響をより少なくすることができる。
さらに、図6に示すように、本実施形態2の固体撮像素子32における変形例の固体撮像素子32Aとして、図4においてマイクロレンズ11A上に形成した反射防止膜13を残して、その上に平坦化膜14さらに第2マイクロレンズ15を形成してもよい。
なお、本実施形態2では、第2マイクロレンズ15の位置は、入射光の傾き度合いに応じて、フォトダイオード領域2に対してオフセットを持たせて設定したが、これに限らず、第2マイクロレンズ15および第1マイクロレンズ11Aの各位置は、入射光の傾き度合いに応じて、フォトダイオード領域2に対してオフセットを持たせて設定するようにしてもよい。また、第2マイクロレンズ15の位置は、第1マイクロレンズ11Aの位置に対して集光率向上用にオフセットを持たせて設定してもよい。
(実施形態3)
上記実施形態2の固体撮像素子では、第1マイクロレンズ11A上にさらに集光用の第2マイクロレンズ15が所定のオフセット(ずれ量)を持たせて位置されている場合について説明したが、本実施形態3では、図7にて後述するが、第1マイクロレンズ11A上に反射膜が設けられた第1マイクロレンズ11Aおよび反射膜16にレンズ曲面穴14Aを開口して、このレンズ曲面穴14Aに第2マイクロレンズ15Aの形成部分を充填させた光閉じ込め構造を有する場合について説明する。
図7は、本発明の実施形態3に係る固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
図7において、本実施形態3の固体撮像素子33は、マイクロレンズ11A上に反射防止膜13の代わりに、内部に対して光を反射させてフォトダイオード領域2に再び導くための高反射率膜(反射膜)16を設けて、光を無駄にしない光閉じ込め構造に構成している。
上記構成による本実施形態3の固体撮像素子33の製造方法について説明すると、図8(a)に示すように、高反射率膜16上に平坦化膜14を塗布し、レジストマスク20(光導波路形成時に用いたレジストマスク20とは各開口部の位置が異なっている)を用いて等方性エッチングにより平坦化膜14および高反射率膜16をレンズ曲面状に加工する。これにより、平坦化膜14およびマイクロレンズ11Aに下に凸形(凸レンズ形状)の楕円半球状穴14Aが形成され、高反射率膜16に光が入射される開口部が形成される。
次に、図2(i)および図2(h)の場合と同様に、この基板部上にレンズ材料を均一に塗布した後、レジストマスクを用いてレンズ材料を加工し(中央部分を残すように加工し)、熱によりレンズ材料を溶かすことにより、図8(b)に示すように、楕円半球状穴14Aによるセルフアライメントにて第2マイクロレンズ15Aを形成する。
これにより、第2マイクロレンズ15Aを介して高反射率膜16の開口部から光を入射させることができ、また、高反射率膜16のドーム状下面(反射面)によって、基板部側から反射された光を再度フォトダイオード領域2へ戻すことができるため、光閉じ込め構造を構成することができる。
以上により、上記実施形態1〜3によれば、2次元状(またはマトリクス状)に複数のフォトダイオード領域2が設けられた半導体基板1の表面上または半導体基板の表層部上に、内部に複数の配線21〜23を含む絶縁層3を有する固体撮像素子31〜33、31A、31Bまたは32Aにおいて、フォトダイオード領域2上に光導波路を形成する。その光導波路上の第1マイクロレンズ11Aを、光導波路とセルフアライメントにより作製する。絶縁層3の等方性エッチングと異方性エッチングにより光導波路を形成し、その等方性エッチングにより形成された楕円半球状穴3A内にレンズ材料を加工し、熱でレンズ材料を溶かすことにより、楕円半球状穴3Aのセルフアライメントにより光導波路と第1マイクロレンズ11Aが位置決めされた状態で形成される。これによって、集光率を向上させるために受光部上に光導波路を設けた固体撮像素子31〜33、31A、31Bまたは32Aにおいて、従来問題になっていた第1マイクロレンズ11A(オンチップレンズ)のアライメントずれを防ぎ、小F値においても効率よく入射光を受光部に導くことができる。
なお、上記実施形態1〜3では、光導波路は、フォトダイオード領域2上の対応する位置に設けられた下に凸形の楕円半球状穴3A(平面視では楕円または円、4角形など)の底面またはその一部から半導体基板1の表面側まで半導体基板1の表面と垂直の側壁を有する構成としたが、これに限らず、楕円半球状穴3Aに代えて半球状穴などのレンズ曲面穴でもよく、また、レンズ曲面穴の底面から半導体基板1の表面側まで、開口部入口側が広がるように傾斜した側壁(図10のように開口部入口側が順次広がるように傾斜した縦断面テーパ状の側壁)を有する構成とすることができる。
また、上記実施形態1〜3では、レンズ穴形状形成工程および光導波路形状形成工程において、第1マイクロレンズ11Aおよび光導波路の各形成形状(各形成用形状)として、同じ所定形状のレジストマスク20を用いて下に凸形の楕円半球状穴3Aおよび光導波路ホール10Aを形成したが、これに限らず、異なる所定形状(開口部パターン)のレジストマスクを用いてレンズ曲面穴および光導波路ホールを形成してもよい。この場合に、第1マイクロレンズ11Aの位置が、光導波路に対して集光率向上用のオフセット(ずれ量)を持たせて設定されている。
さらに、上記実施形態1〜3では、特に説明しなかったが、上記実施形態1〜3の固体撮像素子31〜33、31A、31Bおよび32Aの少なくともいずれかを撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの画像入力デバイスを有した電子情報機器について説明する。本発明の電子情報機器は、本発明の上記実施形態1〜3の固体撮像装置31〜33、31A、31Bおよび32Aの少なくともいずれかを撮像部に用いて得た高品位な画像データを記録用に所定の信号処理した後にデータ記録する記録メディアなどのメモリ部と、この画像データを表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示する液晶表示装置などの表示手段と、この画像データを通信用に所定の信号処理をした後に通信処理する送受信装置などの通信手段と、この画像データを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力手段とのうちの少なくともいずれかを有している。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜3を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜3に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜3の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、集光効率を高めるために受光部上にオンチップレンズを設け、受光部とオンチップレンズ間に光導波路を設けた固体撮像素子およびその製造方法、この製造方法により作製された固体撮像素子を、画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、第1マイクロレンズのアライメントずれによる従来の入射光の減少を抑制することで、光導波路により受光部へ光を効率よく導くことができるため、集光率を向上させて固体撮像素子の感度を向上させることができる。また、受光部が等間隔でなくても、光導波路側にオフセットを持たせることにより、より効率的に各受光部へ光を導くことができる。さらに、セルフアラインメントにより作製された第1マイクロレンズ上にさらに第2マイクロレンズを設けたり、この第2マイクロレンズにオフセットを持たせることにより、小F値においても良好な集光効率を得ることができる。
本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 (a)〜(e)は、本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の製造方法(その1)を説明するための要部縦断面図である。 (f)〜(j)は、本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の製造方法(その2)を説明するための要部縦断面図である。 図1の固体撮像素子において、光導波路内の反射膜と絶縁層との間に絶縁膜を設けた場合の変形例を示す要部縦断面図である。 図1の固体撮像素子において、第1マイクロレンズ上に反射防止膜を設けた場合の変形例を示す要部縦断面図である。 本発明の実施形態2に係る固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 図5の固体撮像素子において、第1マイクロレンズ上に反射防止膜を設けた場合の変形例を示す要部縦断面図である。 本発明の実施形態3に係る固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 (a)および(b)は、図7の固体撮像素子の製造方法を説明するための要部縦断面図である。 受光部上に光導波路を設けた従来の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 受光部上に光導波路を設けた従来の他の固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 フォトダイオード領域(受光部)
3 絶縁層
3A 楕円半球状穴
5 反射膜(高反射率薄膜)
9 エッチングストッパ膜
10 カラーフィルタ
10A 光導波路ホール
11A 第1マイクロレンズ
12 絶縁膜
13 反射防止膜
14 平坦化膜
15 第2マイクロレンズ
16 高反射率薄膜
20 レジストマスク
20A 開口部
21〜23 配線層
31〜33,31A,31B,32A 固体撮像素子

Claims (30)

  1. 複数の受光部が設けられた半導体基板上に絶縁層が設けられており、該受光部上の該絶縁層の開口部に光導波路が形成されている固体撮像素子において、
    該受光部上に該光導波路を介して集光用の第1マイクロレンズが設けられており、該第1マイクロレンズは、該光導波路および該第1マイクロレンズの形成用形状のセルフアライメントにより形成されている固体撮像素子。
  2. 前記第1マイクロレンズの焦点が前記受光部上または前記半導体基板表面近傍に設定されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記第1マイクロレンズおよび前記光導波路の形成用形状が等方性エッチングおよび異方性エッチングにより形成されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記光導波路は、前記受光部上の対応する位置に設けられた下に凸形のレンズ曲面穴の底面から前記半導体基板表面側まで該半導体基板表面と垂直の側壁または、開口部入口側が広がるように傾斜した側壁を有する請求項1に記載の固体撮像素子。
  5. 前記光導波路内の側壁またはその一部に反射膜が設けられている請求項1に記載の固体撮像素子。
  6. 前記反射膜は、アルミニウム、銀および金の少なくとも1種類を含む金属材料で構成されている請求項5に記載の固体撮像素子。
  7. 前記反射膜は、エッチングにより前記開口部の底からの高さ位置が調整されている請求項5または6に記載の固体撮像素子。
  8. 前記光導波路内の側壁またはその一部が、該光導波路内に埋め込まれる光透過性材料よりも屈折率が低い薄膜により形成されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  9. 前記光導波路内の側壁またはその一部が、前記絶縁層よりも屈折率が高い薄膜により形成されている請求項1または8に記載の固体撮像素子。
  10. 前記光導波路内に埋め込まれる光透過性材料の一部または全部がカラーフィルタ材料または白黒用フィルタ材料である請求項1に記載の固体撮像素子。
  11. 前記光導波路内に埋め込まれる光透過性材料の一部として前記カラーフィルタ材料が用いられ、該光透過性材料の一部以外の部分として前記第1マイクロレンズの材料と同じ材料が用いられている請求項1または10に記載の固体撮像素子。
  12. 前記第1マイクロレンズ上に反射防止膜が設けられている請求項1に記載の固体撮像素子。
  13. 前記第1マイクロレンズ上にさらに集光用の第2マイクロレンズが設けられている請求項1に記載の固体撮像素子。
  14. 前記第1マイクロレンズは、凸レンズ形状とされている請求項1に記載の固体撮像素子。
  15. 前記第1マイクロレンズの位置は、入射光の傾き度合いに応じて、前記受光部の位置に対してオフセットを持たせて設定されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  16. 前記第2マイクロレンズの位置は、入射光の傾き度合いに応じて、前記受光部の位置に対してオフセットを持たせて設定されている請求項13に記載の固体撮像素子。
  17. 前記第2マイクロレンズおよび前記第1マイクロレンズの各位置は、入射光の傾き度合いに応じて、前記受光部の位置に対してオフセットを持たせて設定されている請求項13に記載の固体撮像素子。
  18. 前記第1マイクロレンズ上に反射膜が設けられた該第1マイクロレンズおよび該反射膜にレンズ曲面穴を開口して、該レンズ曲面穴に前記第2マイクロレンズの形成部分を充填させた光閉じ込め構造を有している請求項13に記載の固体撮像素子。
  19. 前記レンズ曲面穴は楕円半球状穴または半球状穴である請求項4または18に記載の固体撮像素子。
  20. 前記光導波路内に埋め込まれるカラーフィルタ材料の厚さは0.5μm以上1μm以下である請求項10または11に記載の固体撮像素子。
  21. 複数の受光部が設けられた半導体基板上に絶縁層を形成し、該受光部上の該絶縁層を開口して光導波路を形成する固体撮像素子の製造方法において、
    前記絶縁層に対して等方性エッチングおよび異方性エッチングを行って該第1マイクロレンズおよび該光導波路の形成用形状を形成するレンズおよび光導波路形状形成工程と、
    該光導波路および該第1マイクロレンズの形成用形状をセルフアライメントにして該第1マイクロレンズを形成する第1マイクロレンズ形成工程とを有する固体撮像素子の製造方法。
  22. 前記レンズおよび光導波路形状形成工程は、
    所定形状のレジストマスクを用いて前記絶縁層の等方性エッチングを行って、前記受光部上に対応する位置に下に凸形のレンズ曲面穴を形成するレンズ穴形状形成工程と、
    所定形状のレジストマスクを用いて該絶縁層の異方性エッチングを行って、該レンズ曲面穴の底面から前記半導体基板表面側まで該半導体基板表面と垂直の側壁部分または、開口部入口側が広がるように傾斜した側壁部分を形成する光導波路形状形成工程とを有する請求項21に記載の固体撮像素子の製造方法。
  23. 前記レンズ穴形状形成工程および前記光導波路形状形成工程は同じ所定形状のレジストマスクかまたは異なる所定形状のレジストマスクを用いる請求項22に記載の固体撮像素子の製造方法。
  24. 前記光導波路の形成用形状内に光透過性材料を埋め込んで該光導波路を形成する光導波路形成工程をさらに有する請求項21または22に記載の固体撮像素子の製造方法。
  25. 前記第1マイクロレンズ形成工程は、前記光導波路が形成された基板部上にレンズ材料を塗布して、前記レンズ曲面穴内に該レンズ材料を埋め込んだ後に所定形状に加工し、該所定形状のレンズ材料を熱により溶かすことにより凸状の前記第1マイクロレンズを形成する請求項21に記載の固体撮像素子の製造方法。
  26. 前記光導波路形状形成工程により前記光導波路の形成用形状が形成された基板部上に反射膜材料を成膜し、該反射膜材料に異方性エッチングを行って該光導波路の形成用形状内の側壁部分に該反射膜材料の薄膜を残す光導波路側壁形成工程をさらに有する請求項22に記載の固体撮像素子の製造方法。
  27. 前記光導波路側壁形成工程は、前記異方性エッチングのエッチング時間を調整して、前記反射膜の高さ位置を調整する請求項26に記載の固体撮像素子の製造方法。
  28. 前記レンズ曲面穴は楕円半球状穴または半球状穴である請求項22または25に記載の固体撮像素子の製造方法。
  29. 前記光導波路形成工程は、前記光導波路の形成用形状内に前記光透過性材料としてカラーフィルタ材料を埋め込み、さらに該光導波路の形成用形状内に次の光透過性材料として前記第1マイクロレンズの材料と同じ材料を埋め込んで該光導波路を形成する請求項24に記載の固体撮像素子の製造方法。
  30. 請求項1〜20のいずれかに記載の固体撮像素子を撮像部に用いた電子情報機器。
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