JP2007284522A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴムの劣化を防止するための老化防止剤や、オゾンによるゴムのクラック発生を防止するためのワックスを含有するゴム組成物の長期使用による外観の悪化を防止し、かつ耐候性及び補強性を向上させたゴム組成物を提供する。また、該ゴム組成物をタイヤサイドウオールに用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に、アナターゼ型二酸化チタンなどの光触媒を15〜100重量部含むゴム組成物。該ゴム組成物はワックス、あるいはワックス及び老化防止剤を含まないことを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に、アナターゼ型二酸化チタンなどの光触媒を15〜100重量部含むゴム組成物。該ゴム組成物はワックス、あるいはワックス及び老化防止剤を含まないことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物に関し、更に詳細には、長期にわたるゴム組成物の外観の悪化を防止し、かつ耐候性及び補強性を向上させたゴム組成物に関する。
従来、タイヤ等の室外で使用されるゴム組成物においては、一般に、ゴムの老化を防止するための老化防止剤や、オゾンによるゴムのクラック発生を防止するためのワックスが配合されている。しかしながら、これらの老化防止剤やワックス等の配合剤は、長期の使用に当たって徐々にゴムの表面に溶出(ブリード)して固化し、その結果、ゴム表面の外観が悪化するという問題がある。
ところで、先行技術として、タイヤサイドの表面部位に使用される着色ゴム組成物へのかかる老化防止剤などの溶出、堆積に伴う汚染(茶変色など)を防止するために、当該着色ゴム組成物に対して光触媒特性を有する二酸化チタン又は一酸化亜鉛を大量に配合する技術が、下記の特許文献1により提案されている。しかしながら、長期にわたるゴムの老化及びオゾンによる劣化自体を防止するために、ワックス及び/又は老化防止剤を併用しないで、光触媒のみをゴム組成物に配合することによって、ゴム組成物の表面外観の悪化を防止すると共に、耐候性及び補強性を向上させる技術は、未だ提案されていない。
よって、本発明では、外観悪化の原因となっていた老化防止剤やワックスの無配合化を可能とし、しかも、かかる配合剤を配合しなくとも外観の悪化がなく、かつ耐候性及び補強性を向上させたゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、ジエン系ゴムに所定量の光触媒を含み、かつワックスを含まないか、あるいはワックスと老化防止剤を含まないゴム組成物が提供される。
また、本発明によれば、当該ゴム組成物をタイヤサイドウォール又はタイヤキャップトレッドに用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明では、長期使用においても外観の悪化がなく、またクラックを発生することがないゴム組成物を探索していたところ、従来のワックスや老化防止剤を配合すること無く、単にアナターゼ型二酸化チタンなどの光触媒を所定量ジエン系ゴム組成物に配合することで、実現できることを見出したものである。
本発明のゴム組成物に配合、使用される光触媒としては、ジエン系ゴムの二重結合の破壊を防止する作用を有する電子ドナーをゴム表面に長期にわたり供出できるものであれば足り、例えば、アナターゼ型二酸化チタン(TiO2)、酸化錫(SnO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化鉄(Fe2O3)及び三酸化二ビスマス(Bi2O3)などが挙げられるが、中でも、アナターゼ型二酸化チタンの使用が最も好ましい。
本発明のゴム組成物における当該光触媒の配合量としては、ジエン系ゴム100重量部に対し、光触媒を15〜100重量部、好ましくは、25〜80重量部の配合量である。この配合量が15重量部未満では、所望の耐候性が発揮できず、逆に100重量部を超えると補強性が低下するので好ましくない。
本発明のゴム組成物において使用可能なジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、各種ブタジエンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらのジエン系ゴムは、単独又は二種以上のブレンドゴムとして使用されてよい。
本発明のゴム組成物には、前記した光触媒に加えて、更に、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、カーボンブラック、シリカなどの補強剤、オイル、充填剤、軟化剤、可塑剤などの一般ゴム用又はタイヤ用のゴム組成物に配合される各種配合剤を配合することができ、これら配合剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、一般的な量とすることができる。
以下、実施例および比較例によって本発明を更に説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
サンプルの調製
表1に示す配合(重量部)に従って、硫黄及び加硫促進剤を除く各配合成分を1.7Lの密閉式バンバリーミキサーに装填して5分間混合し、当該ゴムを混合機外に放出して室温まで冷却したマスターバッチを、再度同バンバリーミキサーに投入し、これに硫黄と加硫促進剤を配合、混合してゴム組成物を得た。次いで、このゴム組成物を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、40分間プレス加硫して試験サンプル(ゴムシート)を作製し、以下の試験に供した。
表1に示す配合(重量部)に従って、硫黄及び加硫促進剤を除く各配合成分を1.7Lの密閉式バンバリーミキサーに装填して5分間混合し、当該ゴムを混合機外に放出して室温まで冷却したマスターバッチを、再度同バンバリーミキサーに投入し、これに硫黄と加硫促進剤を配合、混合してゴム組成物を得た。次いで、このゴム組成物を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、40分間プレス加硫して試験サンプル(ゴムシート)を作製し、以下の試験に供した。
試験方法
1)外観、耐候性: 前記のサンプルゴムシートを20%の静歪下に、1ヶ月間、日光の照射下に放置した後、クラックの発生数及び変色の程度を観察し、評価した。評価は、5段階評価で行い、値が大きい程良好であることを示す。
2)補強性: JIS 6251に準拠して、引張試験を行い、100%モジュラス(M100)と300%モジュラス(M300)の比(M300/M100)を補強性の指標とした。結果は、比較例1を100とした指数で示し、値が大きい程補強性が良好であることを示す。
1)外観、耐候性: 前記のサンプルゴムシートを20%の静歪下に、1ヶ月間、日光の照射下に放置した後、クラックの発生数及び変色の程度を観察し、評価した。評価は、5段階評価で行い、値が大きい程良好であることを示す。
2)補強性: JIS 6251に準拠して、引張試験を行い、100%モジュラス(M100)と300%モジュラス(M300)の比(M300/M100)を補強性の指標とした。結果は、比較例1を100とした指数で示し、値が大きい程補強性が良好であることを示す。
表1の結果から、ジエン系ゴム組成物に所定配合量のアナターゼ型二酸化チタンを配合し、かつワックスを配合しないか、あるいはワックスと老化防止剤を共に配合しない実施例1〜4では、外観の変色はなく、また耐候性及び補強性も優れていることが判る。
よって、本発明のゴム組成物では、上記の物性・特性を有するゴム組成物が得られるので、これをタイヤサイドウォール又はタイヤキャップトレッドに用いた空気入りタイヤとして利用すれば極めて有用である。
Claims (5)
- ジエン系ゴム100重量部に対し15〜100重量部の光触媒を含み、かつワックスを含まないことを特徴とするゴム組成物。
- ジエン系ゴム100重量部に対し15〜100重量部の光触媒を含み、かつワックス及び老化防止剤を含まないことを特徴とするゴム組成物。
- 前記光触媒がアナターゼ型二酸化チタンである、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物をタイヤサイドウォールに用いた空気入りタイヤ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物をタイヤキャップトレッドに用いた空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006112032A JP2007284522A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | ゴム組成物 |
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JP2006112032A JP2007284522A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | ゴム組成物 |
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Family
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JP (1) | JP2007284522A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160009636A (ko) | 2013-07-12 | 2016-01-26 | 요코하마 고무 가부시키가이샤 | 고무 조성물 및 그것을 이용한 공기입 타이어 |
CN108503976A (zh) * | 2018-04-02 | 2018-09-07 | 日丰科技有限公司 | 改性聚氯乙烯材料及其制备方法 |
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2006
- 2006-04-14 JP JP2006112032A patent/JP2007284522A/ja active Pending
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