JP2007282829A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のナプキン1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3及び両シート間に介在された液保持性の吸収体4を具備し、実質的に縦長であり、後縁端部Dの肌当接面側に、該後縁端部Dに沿って後方粘着部5を有しており、後方部Cの非肌当接面側には、粘着部を有していない。
【選択図】図1
Description
また、本実施形態のナプキン1は、後縁端部Dの肌当接面側に、該後縁端部Dに沿って後方粘着部5を有しており、後方部Cの非肌当接面側には、粘着部を有していない。
尚、ナプキン全幅は、ナプキン外形がくびれ形状を持つ場合(形状の一部にくびれを有する場合を含む)ではナプキン最狭部の幅をその代表値とし、くびれを持たない場合、又はウイングつきの場合(ウイングでナプキン中央の胴部の形状が判別不能の場合)は、ナプキン後部(後方粘着部5と対応する位置)の最狭幅をその代表値とする。
また後方粘着部5がナプキン幅方向に複数本に分かれて存する場合は、全ての粘着部の幅を合算したものを後方粘着部5全体の幅とする。
(試験片の準備)特にナプキン1を体から引き剥がすときの痛みのなさを客観的に測定するためには、ナプキン1そのものを試験片とすることが最も好ましい。サンプリングの都合、及び粘着剤単独の評価のため所定寸法の切片を試験片とする場合には、後方粘着部5の幅として40mmを標準とし、少なくとも該粘着部5の幅が30mm以上となるようにサンプリングする。また同様の理由で粘着剤を塗工したシートを新たに作成して試験に供する場合は、塗工坪量40g/m2、粘着部幅40mm、長さ100mmを標準とする。(尚、特定の参照サンプルがある場合には、塗工坪量は当該サンプルを参照して決定してもよい。)
前述したように準備した試験片を、30分以上測定環境(24〜26℃、50〜60%RH)に放置する。次に、試験片を、被着体(綿カナキン1号)に貼付し、幅6.5cm、直径約6cmで2kgのローラーで1往復加圧し、サンプルを作成する。このサンプルについて、オリエンテック(株)製テンシロンを用い、ヘッドスピード300mm/分でT−剥離接着力を測定する。
(試験片の準備)
本測定においても、できるだけナプキン1そのものを試験片とすることが好ましい。後方粘着部5の幅も長さも測定結果に影響するため、少なくとも粘着面の一部が欠けないように試験片を切り出すことが必要である。何らかの理由で所定寸法に切り出して用いる場合、又は粘着剤を塗工したシートを新たに作成して試験に供する場合の考え方は、90度剥離力測定と同様である。
尚、ウイングを有するナプキンにおいては、予めウイング部分は切って取り除いておく。
せん断接着力の測定は、日本生理用品自主基準に規定された「粘着力(第1法)」に準拠する。標準綿布を用いることも含め、以下に記載する項目以外は同法に記載されたとおりに測定を行う。1)試験片の肌当接面を下向きに置く、2)貼り付け用重り(750g)は後部粘着部5にかかる位置に乗せる(同法ではナプキン中央)、3)引っ張り荷重の開始重量を130gとする、4)5点平均をせん断接着力の代表値とする。
非肌側粘着部7は、例えば、粘着剤をナプキン1の非肌当接面の面に塗布して形成することができる。
1)ナプキン1が柔らかくドレープ性に富み、更に好ましくは伸張性に富み、最も好ましくは伸縮性に富み、下着が(体に対し)前後左右に動いても、ナプキン1自体が変形することによって、下着の動きを後方部分の身体装着面に伝えないこと
2)ナプキン1が自在に屈曲できるように、各粘着部(後方粘着部5、非肌側粘着部7)が配されていること
A)前記1の特徴を有する好ましい実施形態について
ナプキン1が具備すべき好ましい柔らかさは、テーバー剛性測定方法を用いて測定する以下の曲げモーメントで測定可能であり、その好ましい値は、ナプキン1の長手方向及び幅方向それぞれにおいて、55g・cm以下であることが好ましく、48g・cm以下であることが更に好ましく、5〜40g・cmであることが一層好ましい。
更にナプキン1がスムーズに屈曲変形するためには、ナプキン1の厚みが薄いことも好ましく、具体的にはナプキンの厚みが12mm以下であることが好ましく、8mm以下であることが更に好ましく、5mm以下であることが一層好ましい。
ナプキン1が自在に屈曲できるように、各粘着部が配されているとは、具体的には、ナプキン1を平面視したとき、図1に示すように、前方に配された非肌側粘着部7の領域と、後方に配された後方粘着部5の領域が重ならないことが好ましく、両者が離れていて、間に自在に変形可能な、フリーな領域が残されていることが更に好ましい。
本明細書において、平面視は、ナプキン1の肌当接面側のみ又は非肌当接面側のみを平面視した場合だけでなく、ナプキン1を肌当接面側から非肌当接面側に透視して平面視した場合も含む意味である。
(曲げモーメント)
テーバー剛性測定方法を用いて以下のように測定される。
使用装置は、熊谷理機工業(株)製テーバースティフネステスター(カタログNo.2048-D)を用いた。
測定レンジは0〜50g・cmに設定し、装置に所定の「特注補正子負荷」をかけた。曲げ角度は、標準の15度にセットした。
ナプキン1における長手方向の上記曲げモーメントを測定する場合には、まずナプキン1を、その長手方向に70mm長、幅方向に20mm長の寸法で切断し試験片を作成する。試験片を、装置の所定の手法に従って、テスターのクランプに固定し、次に荷重ローラーを所定の手法で位置決めする。尚、試験片が過度に厚く、クランプ及び荷重ローラーと所定の位置関係をとれない場合、試験片と荷重ローラーが接触することを許容する。それ以上に試験片が厚い場合、試験片を適当な厚みにスライスして測定を行う(後述するように、その場合得られた測定値に厚み換算を行う)。以上の設定の後測定を行う。
前述した測定により得られた測定値は、右方向、左方向の測定値を平均し、以下の計算で上記曲げモーメントを計算する。
曲げモーメント=左右の測定値の平均値(g・cm)×38.1(mm)/試験片の幅(mm)
試験片の厚みは使用状態に即したものとする。例えばサンプリングの際、試験片切断面が押し切られると(押し切りカッター使用の場合など)測定データに影響するので、かみそりやナイフなどで切断面が潰れないようサンプリングすることが望ましい。
同様に、試験片に折りしわや折りくせがあると測定に影響するので、極力むらのない平坦な部分でサンプリングすることが望ましい。
前記伸張率及び残留ひずみ率それぞれの評価の考え方は、JIS1018(メリヤス生地試験方法)を参考にして、以下のように行う。
・伸張率
伸張される方向と直交する方向の長さが20mmの試験片を用い、該試験片の伸張される方向に所定の間隔をあけた2点に印を付け、該2点間の長さを測定してL1とし、前記2点それぞれの外側における該試験片の端部を摘み、該端部それぞれを、無荷重から漸次荷重を増加しながら荷重が100cNとなるまで反対方向に引っ張り、荷重100cNにおける前記2点間の長さを測定してL2とし、式(L2−L1)/L1×100から求められる値を伸張率とする。該伸張率の値が高い程、ナプキン1の伸張性が優れている。
前述した伸張率の測定において、荷重100cNの状態で伸長状態にある試験片を用い、漸次荷重を減少しながら無荷重となるまで、伸張している該試験片を縮ませ、無荷重における前記2点間の長さを測定してL3とし、式(L3−L1)/L1×100から求められる値を残留ひずみ率とする。該残留ひずみ率の値が低い程、荷重が除かれた後のナプキン1の回復性が優れている。
尚、いずれの場合も、少なくともナプキン1の伸縮性を有する領域を含むように試験片を作成することが必要であり、ナプキン全長を試験片に用いることが最も好ましい。
ナプキンの厚みは、以下のように測定される。ピーコック製ダイヤルゲージを用い、2.5g/cm2荷重になるようプレート調整して厚みを測定する。このとき、ナプキン1が隆起した部分を有する場合は、極力その部分を外して測定を行う。
ナプキン1を平面視した場合の、非肌側粘着部7と、後方粘着部5の間の「フリーな領域」を、ナプキン長手方向に沿って測定した長さは、少なくとも2mm以上、好ましくは3〜60mm、最も好ましくは5〜40mmである。
尚、該フリーな領域はナプキン幅方向に連続していることが効果的であるが、図6に示すように、後方粘着部5と非肌側粘着部7との間に、ナプキン1を平面視した場合における重なり合いがなければ、ナプキン1の柔軟性を生かすことが可能である。
具体的には、ゲル粘着剤の組成物としては、水溶性高分子、架橋剤、可塑剤、水分から成るゲル粘着剤等が挙げられる。水溶性高分子の例として、ゼラチン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース等が、架橋剤の例として、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムのような水溶性金属塩が、可塑剤の例として、グリセリン、ワックス、パラフィン等が挙げられる。
また、粘着剤をテープ状のものにカットした後、貼り付けて後方粘着部5を形成することも好ましい。
またホットメルト粘着剤の組成物には、上述したゴム系の他、シリコーン樹脂、フッ素樹脂を主成分としたシリコーン系粘着剤や、アクリル樹脂、アクリル系樹脂を主成分としたアクリル系粘着剤も好ましく用いられる。
具体的には、ウレタン樹脂からなる坪量30g/m2程度のフィルムのような伸縮性を有するシートを使うことができる。また、ポリエチレン樹脂フィルムとしては、メタロセンを触媒として用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体を使うことができる。
a.特開2002−187228号公報の明細書に記載の不織布を親水処理するか又は親水性繊維を用いて該不織布を形成したもの
b.親水性繊維
c.高吸水ポリマー
前記b.については、好ましい実施形態としては、レーヨン等の本質的に親水性の長繊維を予め前記1.の繊維組成物とヒートシールにより一体化し、収縮して形成するものであり、該親水性長繊維の最終形態での坪量は、25〜400g/m2、特に40〜250g/m2であることが、十分な液吸収保持性を得る上で好ましい。
前記c.については、前記b.と同様必須要件ではないが、坪量20〜450g/m2、特に33〜300g/m2で吸収体4に分散固定されていることが、同様の理由で好ましい。
例えば、図7に示すように、前述した後方粘着部5とは別に、肌当接面側に粘着面を有する独立した前方粘着部6を有していてもよい。前方粘着部材としては、前方側へのモレ防止と剥離時の体毛等の脱落防止の観点から、タック性が低く形状適応性に優れた粘着剤が好ましい。
更に、ナプキン1は剥離処理部8を有していなくても良い。
前述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 後方粘着部
6 前方粘着部
7 非肌側粘着部
8 剥離処理部
9 エンドシール部
A 前方部
B 排泄部対向部
C 後方部
D 後縁端部
Claims (7)
- 実質的に縦長の吸収性物品であって、
後縁端部の肌当接面側に、該後縁端部に沿って又は該後縁端部の幅方向中央部の内側よりに沿って後方粘着部を有しており、後方部の非肌当接面側には、粘着部を有していない吸収性物品。 - 前記後方部における非肌当接面側の面は平滑である請求項1記載の吸収性物品。
- 前記後方部よりも前方の非肌当接面側に非肌側粘着部を有している請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 前記後方粘着部は、ゲル系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤又はゴム系粘着剤なる群から選択される1種又は2種以上の混合物の粘着剤が肌当接面側の面に塗布されて形成されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記後縁端部よりも前方の肌当接面側に前方粘着部を有しており、該前方粘着部は、前記吸収性物品の周縁部に形成されている請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。
- 前記前方粘着部は、前記後方粘着部とは異なる粘着剤が肌当接面側の面に塗布されて形成されている請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
- 長手方向に伸長性を有している請求項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。
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