JP2007282314A - モータ駆動装置およびモータ駆動方法 - Google Patents
モータ駆動装置およびモータ駆動方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007282314A JP2007282314A JP2006101845A JP2006101845A JP2007282314A JP 2007282314 A JP2007282314 A JP 2007282314A JP 2006101845 A JP2006101845 A JP 2006101845A JP 2006101845 A JP2006101845 A JP 2006101845A JP 2007282314 A JP2007282314 A JP 2007282314A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- phase
- motor
- position detection
- torque command
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
【課題】低速回転制御を可能とするモータ駆動装置および駆動方法を提供する。
【解決手段】モータ駆動装置は、モータのロータ位置を検出して位置検出信号を生成する位置検出部(3)と、位置検出信号の位相を所定角度だけシフトした位相信号を出力する位相シフト部(12)と、複数のスイッチング素子のオン・オフ動作により、電源電圧から所望のモータ駆動電圧を生成するスイッチング部(6)と、外部から与えられる原トルク信号からトルク指令信号を出力するトルク指令部(10)と、位相信号とトルク指令信号とから、各スイッチング素子を駆動するためのPWM制御された駆動信号を生成するPWM駆動信号生成部(50)とを備える。位相をシフトした位置検出信号を用いることでモータ効率を意図的に低減し、発生トルクを抑制することで、安定した低速回転制御を実現する。
【選択図】図1
【解決手段】モータ駆動装置は、モータのロータ位置を検出して位置検出信号を生成する位置検出部(3)と、位置検出信号の位相を所定角度だけシフトした位相信号を出力する位相シフト部(12)と、複数のスイッチング素子のオン・オフ動作により、電源電圧から所望のモータ駆動電圧を生成するスイッチング部(6)と、外部から与えられる原トルク信号からトルク指令信号を出力するトルク指令部(10)と、位相信号とトルク指令信号とから、各スイッチング素子を駆動するためのPWM制御された駆動信号を生成するPWM駆動信号生成部(50)とを備える。位相をシフトした位置検出信号を用いることでモータ効率を意図的に低減し、発生トルクを抑制することで、安定した低速回転制御を実現する。
【選択図】図1
Description
本発明はモータの駆動装置および駆動方法に関する。
近年、光ディスク等の記録,再生装置には高信頼性、高速化に優れたDCブラシレスモータが用いられている。
従来より、種々のDCブラシレスモータ駆動装置が考案されている(例えば特許文献1、2参照)。DCブラシレスモータ駆動装置の構成には、ピーク電流検出方式の構成と、三角波スライス方式の構成とが存在する。
ピーク電流検出方式及び三角波スライス方式のいずれにおいても、モータ駆動装置は複数のハーフブリッジ接続されたスイッチング素子対を有し、各スイッチング素子をオン・オフ制御することで、所望の周波数、電圧の交流電圧を生成し、DCブラスレスモータに印加し、これによりDCブラシレスモータを駆動する。各スイッチング素子のオン・オフ動作はPWM制御信号により制御される。
ピーク電流検出方式では、所定のタイミングで通電を開始し、モータコイルに流れる電流の検出値と外部からの原トルク信号に基づくトルク指令信号とを比較し、電流の検出値がトルク指令信号値に達したときに通電を停止するようにPWM制御信号を生成する。一方、三角波スライス方式では、電流検出信号とトルク指令信号とをエラーアンプで受け、その差動出力で三角波をスライスしてPWM制御信号を生成する。
例えば、より具体的には、ピーク電流検出方式では、発振器により、モータコイルへの通電を開始するタイミングを与えるセットパルス信号が周期的に出力される。モータコイルへの通電を停止するタイミングを与えるリセットパルス信号は、モータコイルに流れる電流を検出した電流検出信号とトルク指令信号との比較結果に基づき、電流検出信号値がトルク指令信号値に到達したときに出力される。フリップフロップ回路にて、このようにして生成されたセットパルス信号およびリセットパルス信号に基づいてPWM制御信号が生成される。このPWM制御信号に基づいて、モータコイルの所定相に間欠的に電流を通電することでDCブラシレスモータを駆動することが可能となる。
特開2003−174789
特開2005−204404
従来のピーク電流検出方式では、PWM制御信号がオフからオンに切り替わるタイミングにおいて、電流検出信号にノイズが発生する。このノイズによる誤動作を防ぐため、一般に電流検出禁止期間を設けている。この電流検出禁止期間中は、電流検出信号がトルク指令信号に達してリセットパルス信号が発生した場合であっても、リセットパルス信号は有効に作用せず、電流検出禁止期間経過後にリセットパルス信号が発生したときにPWM制御信号はオンからオフにされる。
図19は、ピーク電流方式におけるPWM制御に関連した各種信号の関係を示す図である。なお、図19において、セットパルス信号、リセットパルス信号はアクティブ・ローで動作するものとする。
図19(c)、(d)に示すように、PWM制御信号がオフからオンに切り替わるタイミングt1で、電流検出信号にノイズが発生する。このノイズにより、電流検出信号が瞬間的にトルク指令信号を超え、リセットパルス信号が発生する(すなわち、アクティブになる)。しかし、このノイズによる誤動作を防ぐため、t1からt2の期間に設けられた電流検出禁止期間Tnのために、このリセットパルス信号は無効にされる。その後、タイミングt3で電流検出信号がトルク指令信号に達したときに、リセットパルス信号が出力され、PWM制御信号はオンからオフとなる。
特にトルク指令信号が小さい場合、キャンセルすべきノイズの発生後、直ぐに電流検出信号がトルク指令信号に達する可能性がある。このため、電流検出信号がトルク指令信号に達することで発生する正当なリセットパルス信号が、電流検出禁止期間Tnによりマスクされてしまうという問題がある。例えば、図19において、タイミングt4でPWM制御信号がオンし、その直後のタイミングt5にて電流検出信号がトルク指令信号に達するが、t4からt6までの電流検出禁止期間Tnにより、t5で発生したリセットパルス信号はマスクされてしまう。結果として、電流検出禁止期間Tnが解除されるt6のタイミングまで、PWM制御信号はオン状態に保持される。
このように、PWM制御信号の最小パルス幅は、電流検出禁止期間Tnより小さくできない。そのため、DCブラシレスモータに供給する電流はPWM制御信号の最小パルス幅で通電される電流値より下げることができず、トルク指令信号を下げた場合でもDCブラシレスモータの発生トルクは所定の値より下がらない。その結果、最低回転数が制限される。このことは、近年の光ディスク等においてメディアを駆動するDCブラシレスモータに要望される低速回転制御において課題であった。
一方、三角波スライス方式においては、モータへ供給される電流はPWM制御信号のデューティーにより決まる。モータへ供給される電流は、PWM制御信号のデューティーが50%付近で制御する場合が最も小さくなる。しかし、パワースイッチング部の出力貫通防止のためデッドタイム期間を設ける必要がある。そのためデッドタイム期間の影響により、低速回転制御を行う場合にPWM制御信号のデューティーを50%付近まで線形性良く制御できないという課題があった。
本発明は、前記従来技術の課題であった低速回転制御を可能とするモータ駆動装置および駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様においてモータ駆動装置が提供される。モータ駆動装置は、モータのロータの位置を検出して位置検出信号を生成する位置検出部と、位相制御信号を入力する位相制御端子と、位置検出信号の位相を位相制御信号に応じた角度だけシフトした位相信号を出力する位相シフト部と、電源に接続された複数のスイッチング素子を含み、各スイッチング素子のオン・オフ動作により、電源の電圧から所望のモータ駆動電圧を生成するスイッチング部と、外部から与えられる原トルク信号を入力し、モータの速度を制御するためのトルク指令信号を出力するトルク指令部と、位相信号とトルク指令信号とから、スイッチング部の各スイッチング素子を駆動するためのPWM制御された駆動信号を生成するPWM駆動信号生成部とを備える。
位相シフト部は、位置検出信号の位相を、位相制御信号の電圧レベルに応じて電気角0〜90°の範囲内の所定角度だけシフトした位相信号を出力してもよい。
本発明の第2の態様においてモータ駆動方法が提供される。モータ駆動方法は、モータのロータの位置を検出して位置検出信号を生成するステップと、位相制御信号を入力するステップと、位置検出信号の位相を位相制御信号に応じた角度だけシフトした位相信号を出力するステップと、外部から与えられる原トルク信号を入力し、モータの速度を制御するためのトルク指令信号を出力するステップと、電源に接続された複数のスイッチング素子のオン・オフ動作により、電源の電圧から所望のモータ駆動電圧を生成するステップと、位相信号とトルク指令信号とから、各スイッチング素子を駆動するためのPWM制御された駆動信号を生成するステップとを含む。
モータの発生トルクは、モータの誘起電圧と通電電流の位相が一致する場合が最も効率がよく、モータの誘起電圧と通電電流の位相をずらすことによりモータの発生トルクを抑制できる。本発明によれば、低速回転制御時においてモータへ供給する通電電流の位相を効率が低下する位相へ意図的にシフトさせることにより、モータへ供給する平均電流が一定の場合でも、モータの発生トルクを減少させることができ、モータの最低回転数を低下させることができ、安定した低速回転制御が可能となる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
1.1 モータ駆動装置の構成
図1は本発明の実施の形態1のモータ駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すモータ駆動装置はピーク電流検出方式でモータコイルへの通電をPWM制御することによってモータ7を駆動する。なお、本実施形態及び後述の実施形態では、モータ7は3相DCブラシレスモータであるが、他の種類のモータであってもよい。
1.1 モータ駆動装置の構成
図1は本発明の実施の形態1のモータ駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すモータ駆動装置はピーク電流検出方式でモータコイルへの通電をPWM制御することによってモータ7を駆動する。なお、本実施形態及び後述の実施形態では、モータ7は3相DCブラシレスモータであるが、他の種類のモータであってもよい。
モータ駆動装置は、モータ電源1と、位置検出素子2と、位置検出部3と、通電切替部4と、プリドライブ部5と、パワースイッチング部6と、電流検出部8と、外部トルク指令信号端子9と、トルク指令部10と、PWM制御部11と、位相シフト部12と、位相制御信号端子13とを含む。
位置検出素子2は、モータ7のロータ位置に応じた信号を出力する素子であり、例えばホール素子で構成される。なお、本実施の形態及び後述の実施形態では、位置検出素子が3つの場合を説明しているが、位置検出素子は1つでも良い。また、位置検出の方法は、位置検出素子を用いない、モータコイルに発生する逆起電圧を利用する方法でも良い。
パワースイッチング部6は複数のスイッチング素子を含み、各スイッチング素子は、MOSトランジスタと、そのMOSトランジスタに並列に接続されるボディーダイオードとで構成される。通電切替部4と、プリドライブ部5と、PWM制御部11とは、パワースイッチング部6の各スイッチング素子を駆動するための制御信号を生成するPWM駆動信号生成部50を構成する。
図2はPWM制御部11の詳細な構成を示した図である。PWM制御部11は、3つのコンパレータを含む比較部111と、リセット信号選択部112と、PWM基準信号であるクロックパルスを発生する発振器113と、フリップフロップ回路114とを有する。
1.2 モータ駆動装置の動作
以上のように構成されたモータ駆動装置について動作を説明する。
以上のように構成されたモータ駆動装置について動作を説明する。
1.2.1 全体動作
本実施形態のモータ駆動装置における全体動作ついて説明する。位置検出素子2はモータ7のロータの位置に応じた検出信号HU、HV、HWを出力する。この検出信号HU、HV、HWは、モータ7の誘起電圧の位相と電気角で30°遅れた信号となる。検出信号HU、HV、HWは位置検出部3に入力される。位置検出部3は、モータ7の誘起電圧の位相と一致した位置検出信号PU、PV、PWを生成し、位相シフト部12に入力する。位相シフト部12は位置検出信号PU、PV、PWと位相制御信号とを入力し、位置検出信号PU、PV、PWから、それらの位相を、位相制御信号に応じて所定量だけシフトした位相信号SU、SV、SWを生成し、出力する。位相シフト部12の詳細な動作は後述する。
本実施形態のモータ駆動装置における全体動作ついて説明する。位置検出素子2はモータ7のロータの位置に応じた検出信号HU、HV、HWを出力する。この検出信号HU、HV、HWは、モータ7の誘起電圧の位相と電気角で30°遅れた信号となる。検出信号HU、HV、HWは位置検出部3に入力される。位置検出部3は、モータ7の誘起電圧の位相と一致した位置検出信号PU、PV、PWを生成し、位相シフト部12に入力する。位相シフト部12は位置検出信号PU、PV、PWと位相制御信号とを入力し、位置検出信号PU、PV、PWから、それらの位相を、位相制御信号に応じて所定量だけシフトした位相信号SU、SV、SWを生成し、出力する。位相シフト部12の詳細な動作は後述する。
通電切替部4は、位相シフト部12からの位相信号SU、SV、SWを受け、モータコイルの各相に対する電流を通電するタイミングを決定する通電切替信号(タイミング信号)を生成し、プリドライブ部5へ出力する。プリドライブ部5は、入力した通電切替信号からパワースイッチング部6の各MOSトランジスタを制御するゲート信号として制御信号を生成する。この制御信号に応じてパワースイッチング部6からモータ7へ電流が供給されモータ7が回転する。
図3(a)にモータ7の誘起電圧Bemfを、図3(b)に位置検出信号PU、PV、PWをそれぞれ示す。なお、図3(c)は、位相シフト部12において位相をシフトしなかった場合のモータコイルの通電電流を示している。位置検出信号はモータの誘起電圧の位相に同期した信号であり、電気角180°毎に信号のレベルが変化し、立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの周期は電気角360°となる。この位置検出信号の位相に応じて、モータ7へ通電が行われる。
トルク指令部10は、位相シフト部12により位相がシフトされた位相信号SU、SV、SWと、外部トルク指令信号端子9に与えられた原トルク信号とを入力し、トルク指令信号を生成し、PWM制御部11へ出力する。トルク指令信号はモータ7を所定の回転数に制御するための指令信号であり、増加トルク指令信号TQ1、減少トルク指令信号TQ2、合計トルク指令信号TQ3で構成される。トルク指令信号TQ1、TQ2、TQ3は位置検出信号PU、PV、PWに基づき得られる電気角60°区間内で7.5°毎に生成される電流レベルの目標指令値である。
電流検出部8はモータ7に流れる電流を検出し、電流検出信号Dを出力する。PWM制御部11は、電流検出部8にて検出した電流検出信号Dと、トルク指令信号TQ1、TQ2、TQ3とを入力し、PWM制御信号を出力する。具体的には、PWM制御部11において(図2参照)、コンパレータ111は、電流検出信号Dが各トルク指令信号値TQ1、TQ2、TQ3に到達したときに、リセット信号res1、res2、res3を出力する。リセット信号選択部112はリセット信号res1、res2、res3から、所定の通電相を非通電とするためのリセットパルス信号Bを選択し出力する。発振器113はPWM基準信号である、通電を開始させるためのセットパルス信号Aを周期的に出力する。フリップフロップ回路114は、前述のセットパルス信号Aおよびリセットパルス信号Bを入力しPWM制御信号Cを生成する。このPWM制御信号Cと通電切替部4の信号を合成することで所定の相に、間欠的に電流を通電することで低消費、高効率でモータ7を回転することが可能となる。以上のようにして、トルク指令信号に応じたモータ電流を得ることができる。
1.2.2 位置シフト部の動作
位相シフト部12の詳細な動作を説明する。位相シフト部12は前述のように、位置検出信号PU、PV、PWと、位相制御信号とを入力し、位置検出信号PU、PV、PWの位相を所定量だけシフトした位相信号SU、SV、SWを出力する。
位相シフト部12の詳細な動作を説明する。位相シフト部12は前述のように、位置検出信号PU、PV、PWと、位相制御信号とを入力し、位置検出信号PU、PV、PWの位相を所定量だけシフトした位相信号SU、SV、SWを出力する。
図4に、位相シフト部12の構成例を示す。なお、図4では、説明の便宜上、位相シフト部12のU相に対する構成のみを示しているが、実際には、位相シフト部12はV相、W相についても同様の構成を有する。
位相シフト部12は、カウンタ121、123、125と、保持回路122と、発振器124と、シフト量決定部126とを含む。カウンタ125とシフト量決定部126は位相信号生成部200を構成する。
シフト量決定部126は位相制御信号に応じて位相のシフト量を決定する。例えば、図5に示すように、位相制御信号の電圧に応じて位相のシフト量を段階的に変化させる。
発振器124はクロック信号CK1、CK2を出力する。位置検出信号PUはU相の位置検出信号であり、モータ7の誘起電圧と位相が一致した信号である。上記構成において位相信号生成時のタイミングは図6のようになる。
図6を用いてU相の位相信号SUの生成の様子を説明する。図6(a)に誘起電圧Bemfを、図6(b)にU相の位置検出信号PUを、図6(c)にカウンタ121のカウントデータcnt1を、図6(d)にラッチ回路122のデータcdataを、図6(e)にカウンタ123のカウントデータcnt2を、図6(f)に分割信号Fを、図6(g)にU相の位相信号SUをそれぞれ示す。なお、t1、t2は位置検出信号PUの立上がりエッジのタイミングである。
位置検出信号PUと、発振器124から出力されるクロックCK1とがカウンタ121に入力される。カウンタ121は、位置検出信号PUの第1の立上がりエッジのタイミングt1から、第2の立上がりエッジのタイミングt2まで、クロックCK1をカウントし、カウント結果をカウントデータcnt1として出力する。図6の例では、カウントデータcnt1は10である。カウンタ121はカウントデータcnt1を保持回路122に出力する。保持回路122は、位置検出信号PUのエッジのタイミングt1、t2にてカウンタ121のカウントデータを保持する。保持回路122から出力される保持データcdataと、発振器124から出力されるクロックCK2とが、カウンタ123に入力される。カウンタ123は、クロックCK2にてcdataをカウントダウンし、ゼロとなるタイミングで分割信号Fを出力する。図6の例では、保持データcdataは10であり、カウンタ123は10からカウントダウンを開始し、ゼロになった時点で分割信号Fを出力する。分割信号Fはロータの電気角360°の周期を基に、所定の電気角毎に出力される信号である。ここで、所定の電気角は、カウンタ121、123に入力されるクロックCK1とクロックCK2の比により決定でき、その比を適宜変更することで任意の電気角に設定可能である。例えば、実施の形態1ではクロックCK1とクロックCK2の比を1:12とし、これにより、電気角30°毎に分割信号Fが出力される。
次に図7を用いて、位相信号生成部200の位相信号SUの生成動作を説明する。カウンタ125は、分割信号Fをクロックとして入力し、分割信号Fが入力されるタイミング毎(電気角30°毎)にカウントを行い、位置検出信号PUの立ち上がりエッジのタイミングでカウンタデータcnt3をリセットする(図7(c)参照)。位相制御信号と、カウンタ125から出力されるカウントデータcnt3とが、シフト量決定部126に入力される。シフト量決定部126は、位置検出信号PUから、位置検出信号PUの位相を電気角0〜90°の範囲内の所定量だけシフトした信号を生成する。本例では、電気角で30°、60°、90°だけシフトした信号S1、S2、S3を生成する。位相をシフトした信号S1、S2、S3は、カウントデータcnt3がそれぞれ1、2、3となるタイミングでHighに固定され、7、8、9のタイミングでLowに固定される信号である。カウントデータcnt3は電気角30°毎に出力される分割信号Fのタイミングでカウントされるため、位相をシフトした信号S1、S2、S3は位置検出信号PUに対し、それぞれ電気角で30°、60°、90°位相が遅れた信号となる。また、シフト量決定部126は、位相制御信号の電圧レベルに応じて、位相をシフトした信号S1、S2、S3のいずれかを位相信号SUとして出力する。
以上の構成により、位相信号SUの位相は、誘起電圧Bemfの位相から、分割信号Fの任意のパルス分だけシフトした値となる。つまり、位相シフト量は分割信号Fのパルス数により決まる。また、位相シフト量(シフトする分割信号Fのパルス数)は、図5に示すように位相制御信号の電圧レベルに応じて可変に制御される。本実施の形態では分割信号Fは電気角30°毎に出力され、位相信号SUはモータの誘起電圧Bemfの位相に対して電気角30°だけ遅れた位相となる。以上、U相の位相信号SUについて説明したが、V相、W相も同様に位相信号SV、SWが生成される。
図8(a)は本実施の形態のモータの誘起電圧Bemfを、図8(b)は位相信号SU、SV、SWを、図8(c)は通電電流の位相関係を示す。図8(a)、(c)に示すように通電電流は、誘起電圧Bemfの位相に対して電気角30°だけ位相がシフトしている。
なお、位相信号生成部を図9のように構成してもよい。図9において、位相信号生成部200bは、カウンタ125と、位相シフト量決定部126bと、スイッチ回路sw1とを含む。位相制御信号は2値信号である。カウンタ125の動作については前述したとおりである。位相シフト量決定部126bは位置検出信号PUに対し、電気角30°だけ位相をシフトした信号S1を出力する。位相をシフトした信号S1と、位相制御信号とをスイッチ回路sw1に入力し、スイッチ回路sw1は、位相制御信号の値に応じてスイッチ回路sw1の出力を切り替える。すなわち、スイッチ回路sw1に入力される位相制御信号が第1の値の場合は誘起電圧Bemfの位相と一致した位相信号PUを出力し、第2の値の場合は、誘起電圧Bemfの位相から分割信号の所定のパルス分位相をシフトした位相信号S1を出力する。
1.3 まとめ
以上のように、本実施の形態によれば、モータ7に供給される電流量を一定値以下に下げられない場合でも、誘起電圧の位相から任意の電気角だけ通電電流の位相をシフトさせる。これによりモータ7の効率を最大となる効率から低下させることができ、モータ7に発生するトルクを減少させ、低速回転制御を可能とする。
以上のように、本実施の形態によれば、モータ7に供給される電流量を一定値以下に下げられない場合でも、誘起電圧の位相から任意の電気角だけ通電電流の位相をシフトさせる。これによりモータ7の効率を最大となる効率から低下させることができ、モータ7に発生するトルクを減少させ、低速回転制御を可能とする。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置について説明する。本実施の形態におけるモータ駆動装置は、三角波スライス方式でモータコイルへの通電をPWM制御することによってモータ7を駆動する。図10に、本実施の形態におけるモータ駆動装置の概略構成を示す。
本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置について説明する。本実施の形態におけるモータ駆動装置は、三角波スライス方式でモータコイルへの通電をPWM制御することによってモータ7を駆動する。図10に、本実施の形態におけるモータ駆動装置の概略構成を示す。
2.1 モータ駆動装置の構成
図10に示すように、モータ駆動装置は、モータ電源1と、位置検出素子2と、位置検出部3と、プリドライブ部5と、パワースイッチング部6と、電流検出部8と、外部トルク指令信号端子9と、トルク指令部10bと、PWM制御部11bと、位相制御信号端子13と、位相制御部15とを含む。
図10に示すように、モータ駆動装置は、モータ電源1と、位置検出素子2と、位置検出部3と、プリドライブ部5と、パワースイッチング部6と、電流検出部8と、外部トルク指令信号端子9と、トルク指令部10bと、PWM制御部11bと、位相制御信号端子13と、位相制御部15とを含む。
図11に電流検出部8の構成を示す。電流検出部8は電流検出抵抗81と、抵抗82および容量83で構成されるフィルタ84とで構成され、電流検出抵抗81に流れる電流を検出し、フィルタ84を介し電流検出信号Vcsとして出力する。
図12にPWM制御部11bの構成例を示す。PWM制御部11bは、差動増幅回路161と、乗算器162、163、164と、三角波発生器165と、比較器166、167、168で構成される。差動増幅回路161の一方の入力端子にはトルク指令部15から出力されるトルク指令信号が入力され、他方の入力端子には電流検出信号Vcsが入力される。差動増幅回路161の出力は、乗算器162、163、164に入力される。
プリドライブ部5と、PWM制御部11bとは、パワースイッチング部6の各スイッチング素子を駆動するための制御信号を生成するPWM駆動信号生成部51を構成する。
2.2 モータ駆動装置の動作
以上のように構成されたモータ駆動装置の動作を説明する。
以上のように構成されたモータ駆動装置の動作を説明する。
2.2.1 全体動作
本実施形態のモータ駆動装置における全体動作ついて説明する。位置検出素子2はモータ7のロータの位置に応じた検出信号HU、HV、HWを出力する。この検出信号HU、HV、HWは、モータが回転時に発生する誘起電圧の位相と電気角で30°遅れた信号となる。検出信号HU、HV、HWは位置検出部3に入力され、モータ7の誘起電圧と位相が一致した正弦波状の位置検出信号PU、PV、PWを生成し位相制御部15に出力する。位相制御部15は、位置検出信号PU、PV、PWと、位相制御信号とを入力し、正弦波信号Usin、Vsin、Wsinを出力する。位相制御部15の詳細な動作は後述する。
本実施形態のモータ駆動装置における全体動作ついて説明する。位置検出素子2はモータ7のロータの位置に応じた検出信号HU、HV、HWを出力する。この検出信号HU、HV、HWは、モータが回転時に発生する誘起電圧の位相と電気角で30°遅れた信号となる。検出信号HU、HV、HWは位置検出部3に入力され、モータ7の誘起電圧と位相が一致した正弦波状の位置検出信号PU、PV、PWを生成し位相制御部15に出力する。位相制御部15は、位置検出信号PU、PV、PWと、位相制御信号とを入力し、正弦波信号Usin、Vsin、Wsinを出力する。位相制御部15の詳細な動作は後述する。
トルク指令部10bは、外部トルク指令信号端子9に与えられた原トルク信号を入力し、トルク指令信号TQを出力する。電流検出部8はモータに流れる電流を検出し、電流検出信号Vcsを出力する。
PWM制御部11bは、正弦波信号Usin、Vsin、Wsin、トルク指令信号TQ及び電流検出信号Vcsを入力し、PWM制御信号PWMU、PWMV、PWMWを出力する。PWM制御部11bの詳細な動作は後述する。
プリドライブ部5は、PWM制御部11bから出力されるPWM制御信号PWMU、PWMV、PWMWを入力し、パワースイッチング部6の各MOSトランジスタを制御するゲート制御信号を生成する。この制御信号に応じてパワースイッチング部6からモータ7へ電流が供給される。
2.2.2 位相制御部の動作
図13に位相制御部15の構成例を示す。位相制御部15は、位相シフト部12と、区間分割信号生成部16と、正弦波生成部17で構成される。位相シフト部12の構成および動作は実施の形態1のものと同様である。区間分割信号生成部16は、位相シフト部12から分割信号Fと位相信号SUを入力し、分割信号Fの立上がりエッジのタイミングで区間分割信号θ1〜θ13を生成する。本実施の形態では、分割信号Fは電気角7.5°毎に生成され、区間分割信号θ1〜θ13は電気角7.5°毎に生成される。
図13に位相制御部15の構成例を示す。位相制御部15は、位相シフト部12と、区間分割信号生成部16と、正弦波生成部17で構成される。位相シフト部12の構成および動作は実施の形態1のものと同様である。区間分割信号生成部16は、位相シフト部12から分割信号Fと位相信号SUを入力し、分割信号Fの立上がりエッジのタイミングで区間分割信号θ1〜θ13を生成する。本実施の形態では、分割信号Fは電気角7.5°毎に生成され、区間分割信号θ1〜θ13は電気角7.5°毎に生成される。
図14に正弦波生成部17の構成例を示す。図14では、説明の便宜上、U相についての構成のみを示しているが、正弦波生成部17はV相、W相についても同様の構成を有する。正弦波生成部17は、直列接続された複数の抵抗r101〜r113と、これらの抵抗r101〜r113に電流を供給するスイッチ回路sw101〜sw113と、差動増幅回路171、172と、差動増幅回路171、172の出力を入力とするスイッチ回路sw114と、基準電圧Vrefとから構成される。
図15(a)に区間分割信号θ1〜θ13の波形を、図15(b)に抵抗r101〜r113による分圧信号Vout1の波形を、図15(c)に差動増幅回路171、172の出力Vout2、Vout3の波形を、図15(d)に正弦波信号Usinの波形をそれぞれ示す。
区間分割信号θ1〜θ13は正弦波生成部17のsw101〜113へそれぞれ入力される。図15(a)に示すように、各区間分割信号θ1〜θ13は、あるタイミングではいずれか1つのみがHighレベルになる。Highレベルの区間分割信号θ1〜θ13に接続するスイッチ回路sw101〜sw113のみがオンして閉じる。オンしたスイッチ回路sw101〜sw113に応じた段数の抵抗r101〜r113により分圧された電圧が生成され、分圧信号Vout1として差動増幅回路171、172に入力される。このとき、各区間分割信号θ1〜θ13が所定のタイミングで順次Highレベルになることで、図15(b)に示すような、基準電圧Vrefを基準とした正弦波状の分圧信号Vout1が出力される。
差動増幅回路171、172の一方の入力端子にはVout1が入力され、他方の入力端子には基準電圧Vrefが入力される。差動増幅回路171、172の出力Vout2、Vout3は、図15(c)に示すような、それぞれGNDレベルを基準とした電圧となる。差動増幅回路171、172の出力Vout2、Vout3はスイッチ回路114に入力される。スイッチ回路114は、位相信号SUの電圧レベルによって、その出力を切替える。すなわち、位相信号SUがHighレベルの場合はVout2を出力し、Lowレベルの場合はVout3を出力する。これによりスイッチ回路sw114の出力は、図15(d)に示すようなGNDレベルを基準とした正弦波状の信号Usinとなる。
正弦波状の信号Usinは位相信号SUに同期した信号であり、位置検出信号PUに対し、任意の電気角だけ位相をシフトした信号となる。シフト量は、実施の形態1と同様に、位相制御部15内の位相シフト部12のシフト量決定部126にて位相制御信号の電圧レベルに応じて可変に生成される。本実施の形態では、位相制御部15内の発振器124から出力されるクロックCK1、CK2の比は1:48とすることで、分割信号Fは電気角7.5°毎に生成される。以上、U相の正弦波信号Usinについて説明したが、V相、W相の正弦波信号Vsin、Wsinについても同様である。
2.2.3 PWM制御部の動作
上述のように生成された正弦波信号Usin、Vsin、WsinはPWM制御部11bに入力される。図16を参照し、PWM制御部11bの詳細な動作を説明する。
上述のように生成された正弦波信号Usin、Vsin、WsinはPWM制御部11bに入力される。図16を参照し、PWM制御部11bの詳細な動作を説明する。
PWM制御部11bにおいて乗算器162、163、164は、正弦波信号Usin、Vsin、Wsinと差動増幅回路161の差動信号との乗算を行い、入力指令信号Vuin’、Vvin’、Vwin’を生成する。比較器166、167、168の一方の入力端子に入力指令信号Vuin’、Vvin’、Vwin’が入力され、他方の入力端子には三角波発生器165からの三角波信号Vtriが入力される。比較器166、167、168は図16に示すように、入力指令信号Vuin’、Vvin’、Vwin’と、三角波信号Vtriとを比較し、パルス幅変調されたPWM信号PWMU、PWMV、PWMWを生成する。入力指令信号Vuin’は位相信号SUと位相が同期し、位置検出信号PUに対し、任意の電気角だけ位相をシフトした信号となる。なお、図16では、説明の便宜上、U相に関する波形のみを示している。また、図16中、Vuinとは、位置検出信号PU、PV、PWを位相制御部15を介さずにPWM制御部11bに入力した場合に、比較器166、167、168にて生成される入力指令信号である。同図に示すように、本実施形態の位相制御部15により、入力指令信号Vuin’は信号Vuinの位相がシフトした信号となっている。
2.3 まとめ
以上のように、本実施の形態によれば、モータに供給される電流量が一定値以下に下げられない場合でも、モータの効率が悪くなるように任意の電気角だけ通電電流の位相をシフトさせることによりモータに発生するトルクを減少させることができ、低速回転制御が可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、モータに供給される電流量が一定値以下に下げられない場合でも、モータの効率が悪くなるように任意の電気角だけ通電電流の位相をシフトさせることによりモータに発生するトルクを減少させることができ、低速回転制御が可能となる。
なお、本実施形態においても、実施の形態1と同様に、位相信号生成部200を図9に示すように構成してもよい。この場合、シフト量決定部126bは位置検出信号PUに対し、所定の電気角だけ位相をシフトした信号S1を出力する。信号PU、S1、および位相制御信号をスイッチ回路sw1に入力し、位相制御信号の値に応じてスイッチ回路sw1の出力を切り替える。例えば、スイッチ回路sw1に入力される位相制御信号が第1の値の場合は位置検出信号PUをそのまま出力し、第2の値の場合は、モータ効率が悪化するように、位置検出信号PUの位相から分割信号の所定のパルス分だけ位相をシフトした位相信号S1を出力する。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置について説明する。図17は本実施の形態における、ピーク電流検出方式のモータ駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図17に示すモータ駆動装置は、実施の形態1(図1)に示すモータ駆動装置の構成において、コンパレータ14をさらに備えている。本実施形態のモータ駆動装置は、実施の形態1のものとは、位相シフト部12へ入力する位相制御信号が異なる。すなわち、本実施形態では、コンパレータ14の出力信号を実施の形態1における位相制御信号として用いる。本実施形態の外部トルク指令信号端子9は位相制御信号端子13の機能も兼ねている。それ以外の構成、動作については実施の形態1のものと同様である。
本発明の実施の形態3におけるモータ駆動装置について説明する。図17は本実施の形態における、ピーク電流検出方式のモータ駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図17に示すモータ駆動装置は、実施の形態1(図1)に示すモータ駆動装置の構成において、コンパレータ14をさらに備えている。本実施形態のモータ駆動装置は、実施の形態1のものとは、位相シフト部12へ入力する位相制御信号が異なる。すなわち、本実施形態では、コンパレータ14の出力信号を実施の形態1における位相制御信号として用いる。本実施形態の外部トルク指令信号端子9は位相制御信号端子13の機能も兼ねている。それ以外の構成、動作については実施の形態1のものと同様である。
コンパレータ14には、外部トルク指令信号端子9に与えられた原トルク信号と、基準電圧Vrとが入力される。基準電圧Vrは、位置検出信号PUの位相のシフト量を変化させる基準のトルク指令値を与える電圧である。コンパレータ14の出力信号は位相シフト部12のシフト量決定部126に入力される。シフト量決定部126は、コンパレータ14の出力信号の値に応じてシフト量を決定する。コンパレータ14は原トルク信号と、基準電圧Vrとを比較し、その比較結果を出力するため、シフト量決定部126は、コンパレータ14の出力信号の値に応じてシフト量を2段階に設定できる。例えば、基準値以下のトルクの指令があったときに、位置検出信号の位相を所定量だけシフトし、基準値よりも高いトルクの指令があったときに、位置検出信号の位相をシフトしないようにすることができる。
なお、外部トルク指令信号端子9に与えられた原トルク信号を、コンパレータ14等を介さず、そのまま位相制御信号として用いてもよい。この場合、位相のシフト量は、例えば図5(b)に示すように、位相制御信号の電圧レベルの増加にともない減少させるようにすればよい。
本実施の形態によれば、原トルク信号の電圧レベルを一定レベル以下に低下させてモータの回転速度を減速させる場合、モータの効率が最大となる誘起電圧の位相から効率が悪くなるように通電電流の位相をシフトさせることにより、モータに発生するトルクを減少させることができ、低速回転制御が可能となる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置について説明する。図18は本実施の形態における三角波スライス方式のモータ駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図18に示すモータ駆動装置は、実施の形態2(図11)に示すモータ駆動装置の構成において、コンパレータ14を備えている。本実施形態のモータ駆動装置は、実施の形態2のものとは、位相制御部15へ入力する位相制御信号が異なる。すなわち、本実施形態では、コンパレータ14の出力信号を、実施の形態2における位相制御信号として用いる。本実施形態の外部トルク指令信号端子9は位相制御信号端子13の機能も兼ねている。それ以外の構成、動作については実施の形態2のものと同様である。
本発明の実施の形態4におけるモータ駆動装置について説明する。図18は本実施の形態における三角波スライス方式のモータ駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図18に示すモータ駆動装置は、実施の形態2(図11)に示すモータ駆動装置の構成において、コンパレータ14を備えている。本実施形態のモータ駆動装置は、実施の形態2のものとは、位相制御部15へ入力する位相制御信号が異なる。すなわち、本実施形態では、コンパレータ14の出力信号を、実施の形態2における位相制御信号として用いる。本実施形態の外部トルク指令信号端子9は位相制御信号端子13の機能も兼ねている。それ以外の構成、動作については実施の形態2のものと同様である。
コンパレータ14には、外部トルク指令信号端子9に与えられた原トルク信号と、基準電圧Vrとが入力される。基準電圧Vrは、位置検出信号PUの位相のシフト量を変化させる基準のトルク指令値を与える電圧である。コンパレータ14の出力信号は位相制御部15のシフト量決定部126に入力される。シフト量決定部126は、コンパレータ14の出力信号の値に応じてシフト量を決定する。コンパレータ14は原トルク信号と、基準電圧Vrとを比較し、その比較結果を出力するため、シフト量決定部126は、コンパレータ14の出力信号の値に応じてシフト量を2段階に設定できる。例えば、基準値以下のトルクの指令があったときに、位置検出信号の位相を所定量だけシフトし、基準値よりも高いトルクの指令があったときに、位置検出信号の位相をシフトしないようにすることができる。
本実施形態においても、外部トルク指令信号端子9に与えられた原トルク信号を、コンパレータ14等を介さず、そのまま位相制御信号として用いてもよい。
本実施の形態によれば、原トルク信号の電圧レベルを一定レベル以下に低下させてモータの回転速度を減速させる場合、モータの効率が最大となる誘起電圧の位相から効率が悪くなるように通電電流の位相をシフトさせることにより、モータに発生するトルクを減少させることができ、低速回転制御が可能となる。
本発明に係るモータ駆動装置および駆動方法は、低速回転制御時においてモータへ供給する通電電流の位相を効率が最大となる位相から、効率が低下する位相へシフトすることにより、モータへ供給する平均電流が一定の場合でもDCブラシレスモータの発生トルクを減少させることができ、低速駆動制御の安定駆動に有用である。
1 モータ電源
2 位置検出素子
3 位置検出部
4 通電切替部
5 プリドライブ部
6 パワースイッチング部
7 DCブラシレスモータ
8 電流検出部
9 外部トルク指令信号端子
10、10b トルク指令部
11、11b PWM制御部
12 位相シフト部
13 位相制御信号端子
14 コンパレータ
15 位相制御部
50、51 PWM駆動信号生成部
HU、HV、HW 検出信号
PU、PV、PW 位置検出信号
SU、SV、SW 位相信号
2 位置検出素子
3 位置検出部
4 通電切替部
5 プリドライブ部
6 パワースイッチング部
7 DCブラシレスモータ
8 電流検出部
9 外部トルク指令信号端子
10、10b トルク指令部
11、11b PWM制御部
12 位相シフト部
13 位相制御信号端子
14 コンパレータ
15 位相制御部
50、51 PWM駆動信号生成部
HU、HV、HW 検出信号
PU、PV、PW 位置検出信号
SU、SV、SW 位相信号
Claims (12)
- モータを駆動する装置であって、
前記モータのロータの位置を検出して位置検出信号を生成する位置検出部と、
位相制御信号を入力する位相制御端子と、
前記位置検出信号の位相を前記位相制御信号に応じた角度だけシフトした位相信号を出力する位相シフト部と、
電源に接続された複数のスイッチング素子を含み、各スイッチング素子のオン・オフ動作により、前記電源の電圧から所望のモータ駆動電圧を生成するスイッチング部と、
外部から与えられる原トルク信号を入力し、前記モータの速度を制御するためのトルク指令信号を出力するトルク指令部と、
前記位相信号と前記トルク指令信号とから、前記スイッチング部の各スイッチング素子を駆動するためのPWM制御された駆動信号を生成するPWM駆動信号生成部と
を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。 - 前記位相シフト部は、前記位置検出信号の位相を、前記位相制御信号の電圧レベルに応じて電気角0〜90°の範囲内の所定角度だけシフトした位相信号を出力する、ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記位相シフト部は、
前記位相制御信号が第一の状態である場合に、モータコイルの誘起電圧の位相と同じ位相を持つ位相信号を出力し、
前記位相制御信号が第二の状態である場合に、前記位置検出信号の位相を電気角0〜90°の範囲内の所定量だけシフトして得られる位相信号を出力する、
ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。 - 前記位相制御信号が、外部より入力したモータの速度を制御するための原トルク信号に応じて変動する信号であることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記PWM駆動信号生成部は、前記駆動信号を、所定のタイミングでオンし、モータコイルの検出電流がトルク指令信号値に達したときにオフするように生成する、ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記PWM駆動信号生成部は、前記駆動信号を、所定の三角波信号と前記位相検出信号とを比較することで生成する、ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動装置。
- モータのロータの位置を検出して位置検出信号を生成するステップと、
位相制御信号を入力するステップと、
前記位置検出信号の位相を前記位相制御信号に応じた角度だけシフトした位相信号を出力するステップと、
外部から与えられる原トルク信号を入力し、前記モータの速度を制御するためのトルク指令信号を出力するステップと、
電源に接続された複数のスイッチング素子のオン・オフ動作により、前記電源の電圧から所望のモータ駆動電圧を生成するステップと、
前記位相信号と前記トルク指令信号とから、各スイッチング素子を駆動するためのPWM制御された駆動信号を生成するステップと
含むことを特徴とするモータ駆動方法。 - 前記位相信号を生成するステップにおいて、前記位置検出信号の位相を、前記位相制御信号の電圧レベルに応じて電気角0〜90°の範囲内の所定角度だけシフトした位相信号を出力する、ことを特徴とする請求項7記載のモータ駆動方法。
- 前記位相信号を生成するステップにおいて、
前記位相制御信号が第一の状態である場合に、モータコイルの誘起電圧の位相と同じ位相を持つ位相信号を出力し、
前記位相制御信号が第二の状態である場合に、前記位置検出信号の位相を、電気角0〜90°の範囲内の所定量だけシフトした位相信号を出力する、
ことを特徴とする請求項7記載のモータ駆動方法。 - 前記位相制御信号が、外部より入力したモータの速度を制御するための原トルク信号に応じて変動する信号であることを特徴とする請求項7記載のモータ駆動方法。
- 前記駆動信号は、所定のタイミングでオンし、モータコイルの検出電流がトルク指令信号値に達したときにオフするよう生成される、ことを特徴とする請求項7記載のモータ駆動方法。
- 前記駆動信号は、所定の三角波信号と前記位相検出信号とを比較することで生成される、ことを特徴とする請求項7記載のモータ駆動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006101845A JP2007282314A (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | モータ駆動装置およびモータ駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006101845A JP2007282314A (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | モータ駆動装置およびモータ駆動方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007282314A true JP2007282314A (ja) | 2007-10-25 |
Family
ID=38683195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006101845A Pending JP2007282314A (ja) | 2006-04-03 | 2006-04-03 | モータ駆動装置およびモータ駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007282314A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011244617A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Panasonic Corp | モータ駆動装置 |
-
2006
- 2006-04-03 JP JP2006101845A patent/JP2007282314A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011244617A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Panasonic Corp | モータ駆動装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5410690B2 (ja) | ブラシレスモータ制御装置及びブラシレスモータ | |
JP5132172B2 (ja) | モータ駆動集積回路 | |
JP5253828B2 (ja) | モータ駆動装置および半導体集積回路装置 | |
JP4807325B2 (ja) | モータ駆動装置及びモータ駆動方法 | |
JP4963246B2 (ja) | モータ駆動回路、駆動方法ならびにそれらを用いたディスク装置 | |
JP4065441B2 (ja) | モータ駆動装置及びモータ駆動方法 | |
JP2008042954A (ja) | モータ駆動回路、方法およびそれらを用いたディスク装置 | |
JP2002119081A (ja) | ブラシレスモータ駆動回路 | |
JP2007110778A (ja) | モータ駆動装置および駆動方法 | |
JP2011199968A (ja) | ブラシレスモータ制御装置及びブラシレスモータ制御方法 | |
US20040000884A1 (en) | Motor drive method and motor driver | |
JP4880339B2 (ja) | モータ駆動回路および方法ならびにそれを用いたディスク装置 | |
JP2005312217A (ja) | ブラシレスdcモータの駆動装置 | |
US7855523B2 (en) | Motor driving circuit and disc apparatus using the same | |
JP4243567B2 (ja) | センサレスモータ駆動装置、及びその駆動方法 | |
JP2007282314A (ja) | モータ駆動装置およびモータ駆動方法 | |
JP2005312216A (ja) | ブラシレスdcモータの駆動装置 | |
JP4896568B2 (ja) | モータ駆動回路、方法およびそれらを用いたディスク装置 | |
JP4880340B2 (ja) | モータ駆動回路および方法ならびにそれを用いたディスク装置 | |
JP2007252135A (ja) | ブラシレスモータの駆動装置 | |
JP4662729B2 (ja) | センサレスモータの駆動装置 | |
JP2017184427A (ja) | モータの駆動回路および起動方法、プリンタ装置 | |
JPH10234198A (ja) | ブラシレスモータの駆動装置 | |
JP2008029081A (ja) | モータ駆動装置及びモータ駆動方法 | |
JP2008054370A (ja) | モータ駆動装置およびモータ駆動方法 |